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特許7654913労務管理サーバ、労務管理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-24
(45)【発行日】2025-04-01
(54)【発明の名称】労務管理サーバ、労務管理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/36 20120101AFI20250325BHJP
【FI】
G06Q20/36
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2025004048
(22)【出願日】2025-01-10
【審査請求日】2025-01-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】大塚 千壽子
(72)【発明者】
【氏名】馬場 浩平
【審査官】清山 昂平
(56)【参考文献】
【文献】特開2024-027510(JP,A)
【文献】特開2022-154916(JP,A)
【文献】特開2024-117708(JP,A)
【文献】特開2024-042296(JP,A)
【文献】特開2024-009530(JP,A)
【文献】特開2024-031027(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子決済サービスで利用可能な電子マネーを管理するサーバ装置と通信可能な、企業における従業員の労務に関する情報を管理する労務管理サーバであって、
前記労務管理サーバと前記サーバ装置との間でアカウント連携が行われる際、前記従業員の電子マネーを受け取るための電子マネー用口座と、前記従業員の銀行口座とを含むアカウント連携結果を前記サーバ装置から受信する受信部と、
前記アカウント連携結果に含まれる前記従業員の電子マネー用口座と、前記従業員の銀行口座とを、前記従業員の給与の振込口座として管理する口座管理部と、
を備える労務管理サーバ。
【請求項2】
前記従業員の電子マネー用口座は、前記従業員の各々に紐づけられ、前記電子決済サービスを運営する企業が所有する銀行口座として開設された仮想口座である、
請求項1記載の労務管理サーバ。
【請求項3】
前記従業員の電子マネー用口座は、前記電子決済サービスにおける前記従業員のアカウントに直接電子マネーを送金するための口座である、
請求項1記載の労務管理サーバ。
【請求項4】
前記口座管理部は、前記アカウント連携結果に含まれる前記従業員の銀行口座を、前記従業員の給与が、前記従業員が電子マネーで受取可能な金額の上限を超える場合に使用される自動送金先口座として管理する、
請求項1記載の労務管理サーバ。
【請求項5】
前記従業員を識別するための従業員識別情報と、前記労務管理サーバを識別するためのサーバ識別情報と、前記電子決済サービスを利用するためのアプリを起動させるためのリンクとを含むアプリ起動情報を生成する生成部を更に備える、
請求項1記載の労務管理サーバ。
【請求項6】
前記アプリ起動情報は、前記従業員識別情報と、前記サーバ識別情報と、前記リンクとがコード化されたコード情報であり、
前記コード情報を、前記従業員によって操作される従業員端末装置に送信する送信部を更に備え、
前記電子決済サービスの利用者によって操作される利用者端末装置によって前記コード情報がデコードされることにより、前記アプリが起動するとともに、前記従業員識別情報と、前記サーバ識別情報と、前記電子決済サービスにおける前記従業員のアカウントを識別するためのアカウント識別情報とを含むアカウント連携申請が、前記アプリによって前記サーバ装置に送信される、
請求項5記載の労務管理サーバ。
【請求項7】
前記アプリ起動情報は、前記アプリを起動するためのボタンを有する口座設定画面であり、
前記口座設定画面を、前記電子決済サービスの利用者によって操作される利用者端末装置に送信する送信部を更に備え、
前記利用者によって前記ボタンが選択されることにより、前記アプリが起動するとともに、前記従業員識別情報と、前記サーバ識別情報と、前記電子決済サービスにおける前記従業員のアカウントを識別するためのアカウント識別情報とを含むアカウント連携申請が、前記アプリによって前記サーバ装置に送信される、
請求項5記載の労務管理サーバ。
【請求項8】
前記従業員からのログインを受け付けるログイン処理部を更に備え、
前記受信部は、前記ログインが受け付けられた前記従業員の給与の振込口座を設定するための口座設定申請を受信し、
前記生成部は、前記口座設定申請に応じて前記アプリ起動情報を生成する、
請求項5記載の労務管理サーバ。
【請求項9】
前記アカウント連携結果は、前記従業員を識別するための従業員識別情報を更に含み、
前記口座管理部は、前記アカウント連携結果に含まれる前記従業員識別情報、前記従業員の電子マネー用口座、および前記従業員の銀行口座が関連付けられた従業員情報を、前記労務管理サーバに設けられた記憶部に書き込む、
請求項1記載の労務管理サーバ。
【請求項10】
前記受信部は、前記サーバ装置において前記従業員の銀行口座に関する情報が変更された場合、当該変更の内容を示す情報である変更内容情報を前記サーバ装置から受信し、
前記変更内容情報に基づき、前記従業員情報を更新する更新部を更に備える、
請求項9記載の労務管理サーバ。
【請求項11】
前記受信部は、前記サーバ装置において前記従業員の銀行口座に関する情報が変更された場合、当該変更に関する通知を前記サーバ装置から受信し、
前記通知に基づき、前記従業員情報を更新するよう前記従業員に通知する通知部を更に備える、
請求項9記載の労務管理サーバ。
【請求項12】
電子決済サービスで利用可能な電子マネーを管理するサーバ装置と通信可能な、企業における従業員の労務に関する情報を管理する労務管理サーバが、
前記労務管理サーバと前記サーバ装置との間でアカウント連携が行われる際、前記従業員の電子マネーを受け取るための電子マネー用口座と、前記従業員の銀行口座とを含むアカウント連携結果を前記サーバ装置から受信し、
前記アカウント連携結果に含まれる前記従業員の電子マネー用口座と、前記従業員の銀行口座とを、前記従業員の給与の振込口座として管理する、
労務管理方法。
【請求項13】
電子決済サービスで利用可能な電子マネーを管理するサーバ装置と通信可能な、企業における従業員の労務に関する情報を管理する労務管理サーバに、
前記労務管理サーバと前記サーバ装置との間でアカウント連携が行われる際、前記従業員の電子マネーを受け取るための電子マネー用口座と、前記従業員の銀行口座とを含むアカウント連携結果を前記サーバ装置から受信する処理と、
前記アカウント連携結果に含まれる前記従業員の電子マネー用口座と、前記従業員の銀行口座とを、前記従業員の給与の振込口座として管理する処理と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、労務管理サーバ、労務管理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者の所有する利用者端末装置を用いた電子決済サービスが知られている。例えば、特許文献1には、利用者端末装置にバーコードやQRコード(登録商標)などのコード情報を表示させ、これらのコード情報を店舗に設置された店舗端末装置に読み取らせることで、電子決済を実行する電子決済システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-157339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の電子決済システムでは、電子決済システムが管理するアカウントの情報(例えば、電子マネー用口座や銀行口座などの情報)を外部サービスと連携することができなかった。このため、電子決済システムが管理するアカウントの情報を外部サービスに登録するためには、利用者自身が連携させたい外部サービスにアカウントの情報を登録する必要があり、利用者にとって不便な場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、アカウントの情報を容易に登録することができ、利用者に対する利便性を向上させることができる労務管理サーバ、労務管理方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、電子決済サービスで利用可能な電子マネーを管理するサーバ装置と通信可能な、企業における従業員の労務に関する情報を管理する労務管理サーバであって、前記労務管理サーバと前記サーバ装置との間でアカウント連携が行われる際、前記従業員の電子マネーを受け取るための電子マネー用口座と、前記従業員の銀行口座とを含むアカウント連携結果を前記サーバ装置から受信する受信部と、前記アカウント連携結果に含まれる前記従業員の電子マネー用口座と、前記従業員の銀行口座とを、前記従業員の給与の振込口座として管理する口座管理部と、を備える労務管理サーバである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、アカウントの情報を容易に登録することができ、利用者に対する利便性を向上させることができる労務管理サーバ、労務管理方法、およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。
図2】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図(その1)である。
図3】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図(その2)である。
図4】決済サーバ100の構成図である。
図5】利用者情報182の内容の一例を示す図である。
図6】加盟店/店舗情報186の内容の一例を示す図である。
図7】労務管理サーバ300の構成図である。
図8】従業員情報392の内容の一例を示す図である。
図9】従業員端末装置400、労務管理サーバ300、決済サーバ100、および利用者端末装置200によって実行される、給与振込方法を電子マネーに設定する処理の一例を示すシーケンス図である。
図10】労務管理システムにおける給与振込口座の設定ウィンドウW1の一例を示す図である。
図11】労務管理システムにおける振込口座変更ウィンドウW2の一例を示す図である。
図12】労務管理システムにおけるQRコード表示ウィンドウW3の一例を示す図である。
図13】給与受取設定画面の一例を示す図である。
図14】労務管理システムにおける確認画面W4の一例を示す図である。
図15】労務管理サーバ300、決済サーバ100、および利用者端末装置200によって実行される、給与振込方法を電子マネーに設定する処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、労務管理サーバ、労務管理方法、およびプログラムの実施形態について説明する。以下に登場する「サーバ」などの、利用者にサービスを提供したり内部解析を行ったりするための各種装置は、分散化された装置群によって実現されてよく、それぞれの装置を運用する事業者は異なってもよい。また装置のハードウェアの保有者(クラウドサーバの提供者)と実質的な運用を行う事業者も異なってよい。電子決済サービスは、店舗における商品やサービスの購買に係る決済をサポートするサービスである。店舗とは、例えば、現実空間に存在する物理的な店舗(実店舗)であるが、電子商取引の仮想店舗を含んでもよい。仮想店舗は、電子決済サービスの運営者とは異なる主体によって提供されるものを含んでもよい。その場合、仮想店舗における買い物の決済の際に、電子決済サービスのインターフェース画面に遷移するように制御される。電子決済サービスにおいて、店舗は、例えば加盟店(ブランド)に属するものとして扱われ、店舗において購買行動が行われた際の決済などの処理は、主として利用者と加盟店の間で行われる。これに代えて、決済などの処理が利用者と店舗との間で行われてもよい。
【0010】
[電子決済サービス]
図1は、電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。電子決済サービスは、決済サーバ100を中心として実現される。決済サーバ100は、例えば、一以上の利用者端末装置200、一以上の第1店舗端末装置50、一以上の第2店舗端末装置70、労務管理サーバ300、および従業員端末装置400のそれぞれとネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、無線基地局、プロバイダ装置などを含む。
【0011】
利用者端末装置200は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型端末装置である。利用者端末装置200は、少なくとも、光学読取機能、通信機能、表示機能、入力受付機能、プログラム実行機能を有するコンピュータ装置である。以下の説明では、これらの機能を実現するための構成をそれぞれカメラ、通信装置、タッチパネル、CPU(Central Processing Unit)等と称する。利用者端末装置200では、CPU等のプロセッサにより決済アプリケーション(以後、決済アプリと称す)20が実行されることで、決済サーバ100と連携して電子決済サービスを利用者に提供するように動作する。決済アプリ20は、例えば、アプリケーションストアから利用者端末装置200にインストールされ、カメラ、通信装置、タッチパネル等を制御する。
【0012】
第1店舗端末装置50は、例えば、店舗に設置される。第1店舗端末装置50は、少なくとも、商品価格取得機能、光学読取機能、プログラム実行機能、通信機能を有するコンピュータ装置である。第1店舗端末装置50は、いわゆるPOS(Point of Sale)装置を含み、POS装置によって商品価格取得機能や光学読取機能を実現してもよい。店舗コード画像60は、店舗に置かれ、QRコード(登録商標)等のコード画像が紙やプラスチックの媒体に印刷されたものである。なお、店舗コード画像60は、店舗に置かれたディスプレイ(スマートフォン等の端末装置のディスプレイでもよい)によって表示されてもよい。
【0013】
第2店舗端末装置70は、加盟店の運営者によって使用される。第2店舗端末装置70は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。第2店舗端末装置70では、加盟店向けインターフェース72が動作する。加盟店向けインターフェース72は、加盟店向けアプリであってもよいし、ブラウザであってもよい。加盟店向けインターフェース72は、加盟店の運営者によるクーポンの設定等を受け付け、決済サーバ100に送信する。スマートフォンである第2店舗端末装置70は、加盟店向けアプリを実行することで、店舗コード画像に相当するコード画像を表示したり、利用者端末装置200が表示するコード画像を読み取ったりする機能を有する。
【0014】
決済サーバ100は、電子決済サービスで利用可能な電子マネーを管理するサーバ装置である。決済サーバ100は、利用者端末装置200または第1店舗端末装置50から受信した決済情報に基づいて電子決済を実現する。第1店舗端末装置50は、POS装置と加盟店サーバを含む場合があり、その場合、POS装置から加盟店サーバを介して決済情報が決済サーバ100に送信される。以下の説明では、これを特に区別せず、第1店舗端末装置50から決済情報が送信されるものとする。
【0015】
労務管理サーバ300は、企業における従業員の労務に関する情報を管理するコンピュータであり、ネットワークNWを介して決済サーバ100および従業員端末装置400と通信する。詳細は後述するが、労務管理サーバ300は、従業員情報の管理、勤怠管理システムや給与管理システムとの連携等のサービスを提供する。
【0016】
従業員端末装置400は、企業の従業員によって操作されるコンピュータであり、ネットワークNWを介して労務管理サーバ300と通信する。詳細は後述するが、従業員端末装置400は、労務管理サーバ300によって提供されるサービスを利用するために使用される。
【0017】
図2および図3は、電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。電子決済には、パターン1とパターン2の二つが存在してよい。
【0018】
図2に示すパターン1(以下、ユーザスキャンと称する)の場合、決済アプリ20が起動した状態の利用者端末装置200が、光学読取機能によって店舗コード画像60をデコードする(S1)。店舗コード画像60には、店舗URL(Uniform Resource Locator)の情報が含まれている。この店舗URLは、電子決済サービスのドメインに対して店舗を識別可能な情報が付加されたものであり、決済サーバ100において加盟店IDや店舗ID等との対応付けがなされている(後述)。決済アプリ20は、店舗URLとアカウントIDを含む第1決済情報を決済サーバ100に送信する(S2)。決済サーバ100は、店舗URLに対応する加盟店ID、店舗IDから、店舗情報(後述)を検索して加盟店名と店舗名の情報を取得し(S3)、決済アプリ20に送信する(S4)。利用者は、加盟店名や店舗名が表示された画面において、決済金額を利用者端末装置200に入力する(S5)。そして、利用者端末装置200は、少なくとも決済金額を含む第2決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S6)。決済サーバ100は、受信した第2決済情報に基づいて電子決済を行う(S7)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知(決済完了画面を表示するための情報)を決済アプリ20に送信し(S8)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S9)。なお、店舗コード画像60が店舗に置かれたディスプレイによって表示される場合、店舗コード画像60には、店舗URLだけでなく決済金額の情報が含まれる場合がある。この場合、利用者が決済金額を入力する手順が省略され、第1決済情報に決済金額の情報が含められて決済サーバ100に送信される。加盟店名や店舗名の情報は、決済完了画面に含めて表示されてよい。
【0019】
図3に示すパターン2(以下、ストアスキャンと称する)の場合、決済アプリ20の起動時、決済アプリ20において支払う操作が行われたとき、自動更新のタイミング(例えば1分おき)になったとき、およびその他のタイミングで、決済アプリ20はワンタイムコードの発行要求を決済サーバ100に送信する(S11)。決済サーバ100はワンタイムコードを生成し(S12)、決済アプリ20に送信する(S13)。決済アプリ20は、ワンタイムコードに基づいて生成した、QRコード(登録商標)やバーコード等のコード画像を表示する(S14)。利用者は利用者端末装置200の表示面を第1店舗端末装置50に翳し(提示し)、第1店舗端末装置50は、光学読取機能によってコード画像をデコードし、ワンタイムコード等を取得する(S15)。そして、第1店舗端末装置50は、ワンタイムコード、決済金額、加盟店ID、店舗ID等を含む決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S16)。決済金額の情報は、予めバーコード読み取りや手入力等によって取得されている。決済サーバ100は、受信した情報に基づいて、ワンタイムコードに対応する利用者を特定し、電子決済を行う(S17)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知を決済アプリ20に送信し(S18)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S19)。
【0020】
なお、上記の何れか一方のみのパターンで電子決済が行われてもよい。また、図2で説明した「アカウントID」は、利用者の識別情報として用いられ得る他の情報(例えば電話番号)であってもよい。また、ストアスキャンにおいてワンタイムコードの発行が省略され、決済アプリ20は、利用者のアカウントIDに基づいて生成したコード画像を表示してもよい。その場合、決済サーバ100は、ワンタイムコードに対応する利用者を特定するのに代えて、アカウントIDに対応する利用者を特定する。
【0021】
[決済サーバ]
図4は、決済サーバ100の構成図である。決済サーバ100は、例えば、通信部110と、決済コンテンツ提供部120と、決済処理部130と、情報管理部140と、受信部150と、取得部160と、送信部170と、記憶部180とを備える。通信部110および記憶部180以外の構成要素は、例えば、CPU等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
【0022】
記憶部180は、HDDやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等である。記憶部180は、決済サーバ100がネットワークを介してアクセス可能なNAS(Network Attached Storage)装置であってもよい。記憶部180には、利用者情報182、決済コンテンツ情報184、および加盟店/店舗情報186等の情報が格納される。
【0023】
通信部110は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。通信部110は、例えばネットワークインターフェースカードである。
【0024】
決済コンテンツ提供部120は、例えば、Webサーバの機能を有し、電子決済サービスの各種画面を表示するための情報(コンテンツ)を利用者端末装置200に提供する。決済コンテンツ提供部120は、決済コンテンツ情報184から適宜、必要なコンテンツを読み出して利用者端末装置200に提供する。利用者端末装置200は、決済アプリ20によってコンテンツが再生された状態で利用者による各種入力を受け付け、前述した決済情報等を決済サーバ100に送信する。
【0025】
決済処理部130は、利用者端末装置200または第1店舗端末装置50により送信された決済情報に基づいて、決済処理を行う。決済処理部130は、利用者情報182を参照しながら決済処理を行う。
【0026】
図5は、利用者情報182の内容の一例を示す図である。利用者情報182は、利用者の登録情報の一例である。利用者情報182は、例えば、利用者URL、アカウントID、電話番号、パスワードの他、メールアドレス、利用者ID、氏名・住所・性別・生年月日、登録日、チャージ残高、クレジット払い設定、クレジット払い枠、クレジット払い利用額、クレジット払い利用可能額、決済方法設定、銀行口座、クレジットカード番号、チャージ履歴情報、決済履歴情報、従業員ID、サーバID、および仮想口座情報等の情報が対応付けられたものである。利用者URLは、利用者間の送金処理に使用される。電子決済サービスへの新規登録時には、電話番号およびパスワードの登録が必須となる。アカウントIDは、決済サーバ100によって利用者に発行されるものであり、利用者IDは、利用者が任意に設定できる(設定しなくてもよい)IDである。メールアドレス、および氏名・住所・生年月日も同様に、利用者が任意に設定できる(設定しなくてもよい)情報である。登録日とは利用者が電子決済サービスに登録した日(アカウントを作成した日)である。以下、これらの情報が対応付けられた利用者のインスタンス(電子決済口座)のことをアカウントと称する。
【0027】
チャージ残高は、利用者が予めアカウントに送金することで設定された電子マネーの残高を示す情報である。送金の手段としては、指定業者(銀行)のATM(Automatic Teller Machine)からの送金、登録された銀行口座からの送金等がある。クレジット払い設定は、クレジット払いによる電子決済を可能とするための設定が済んでいるか否かを示す情報であり、「済」と「未」の何れかに設定される。クレジット払い枠は月ごとに利用可能なクレジット払いの限度額であり、クレジット払い利用額は、当月に既に利用されたクレジット払いの金額であり、クレジット払い利用可能額は、クレジット払い枠からクレジット払い利用額を差し引いて求められる、当月に利用可能なクレジット払いの金額である。図ではクレジット払い枠を一つだけ示しているが、実際には更に日ごとの上限額等が存在し、それらの低い方がクレジット払い枠に設定されてよい。クレジット払いの更なる詳細については後述する。決済方法設定は、その時点において利用者がチャージ残高による電子決済を行うのか、クレジット払いによる決済を行うのかを示す設定情報である。銀行口座とクレジットカード番号のそれぞれは、電子決済サービスに入金可能な銀行口座またはクレジットカード番号の情報(口座番号、カード番号)である。チャージ履歴情報は、利用者が予め電子決済サービスに送金してチャージ残高を増加させた履歴である。決済履歴情報は、利用者が行った決済の内訳(日時、購買行動が行われた店舗の店舗ID、決済金額、決済方法等)を、決済ごとに示す情報である。従業員IDは、従業員を識別するための識別情報である。サーバIDは、労務管理サーバ300を識別するための識別情報である。仮想口座情報は、従業員の各々に紐づけられ、電子決済サービスを運営する企業が所有する銀行口座(金融機関名、支店番号、口座番号等)に関する情報である。仮想口座は、電子マネーを受け取るための電子マネー用口座の一例である。
【0028】
図6は、加盟店/店舗情報186の内容の一例を示す図である。加盟店/店舗情報186は、例えば、店舗URLに対して加盟店IDと店舗IDが対応付けられた第1テーブル186Aと、加盟店IDに対して加盟店名と売上金が対応付けられた第2テーブル186Bと、店舗IDに対して店舗名が対応付けられた第3テーブル186Cとを含む。加盟店/店舗情報186には、これらの情報の他、加盟店または店舗のカテゴリ、店舗の所在地、決済パターン等の情報が含まれてもよい。
【0029】
情報管理部140は、利用者端末装置200や第2店舗端末装置70から取得した情報に基づいて、利用者情報182および加盟店/店舗情報186を管理する。例えば、情報管理部140は、利用者情報182および加盟店/店舗情報186について新規レコードの追加、編集、削除等を行う。
【0030】
受信部150は、通信部110を制御することにより、他の装置から様々な情報(例えば、アカウント連携申請)を受信する。取得部160は、従業員の仮想口座情報や銀行口座情報を取得する。送信部170は、通信部110を制御することにより、他の装置に様々な情報(例えば、アカウント連携結果)を送信する。受信部150、取得部160、および送信部170による処理の詳細については後述する。
【0031】
[電子決済]
決済処理部130は、利用者端末装置200または第1店舗端末装置50から決済情報が取得されると、利用者情報182を参照して当該利用者の「決済方法設定」を取得する。決済処理部130は、「決済方法設定」が「チャージ残高」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。決済処理部130は、例えば、利用者IDに対応付けて管理しているチャージ残高を減少させ、加盟店の売上金の項目値を増加させることで、電子決済を行う。加盟店の売上金の項目値は、例えば、それ自体が電子マネーとして使用されるものでは無く、加盟店と電子決済サービスとの取り決めに応じたサイクルで、売上金の項目値に対応する金額が銀行口座に送金される。
【0032】
決済処理部130は、「決済方法設定」が「クレジット払い」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。クレジット払いとは、電子決済サービスの運営者とは別主体であるクレジットカード会社との連携による支払い方法であり、電子決済サービスの運営者が与信者となって、クレジット払い枠の範囲内でチャージ残高に依存しない電子決済を許容するものである。なおクレジット払いサービスを受けるために、電子決済サービスの運営者が提供するクレジットカードの取得が要求されてよい。クレジット払いで利用された金額は、一か月分まとめて翌月の支払日に、例えば銀行口座からの引き落としによって決済される。この場合、決済処理部130は、クレジット払い利用額に決済金額を加算し、クレジット払い利用可能額から同額を差し引くことで暫定決済を行い、締め日になると上記のように当月分の決済を翌月の支払い日に引き落とすための処理を行う、或いはクレジットカード会社の運営者に当該処理を依頼する。なお暫定決済の時点で決済金額がクレジット払い利用可能額を超える場合は、エラー通知が決済アプリ20に返信される。
【0033】
[労務管理サーバ]
図7は、労務管理サーバ300の構成図である。労務管理サーバ300は、例えば、通信部310と、ログイン処理部320と、生成部330と、口座管理部340と、受信部350と、送信部360と、更新部370と、通知部380と、記憶部390とを備える。通信部310および記憶部390以外の構成要素は、例えば、CPU等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPU等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDDやフラッシュメモリ等の記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
【0034】
記憶部390は、HDDやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等である。記憶部390は、労務管理サーバ300がネットワークを介してアクセス可能なNAS装置であってもよい。記憶部390には、従業員情報392が格納される。
【0035】
通信部310は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。通信部310は、例えばネットワークインターフェースカードである。
【0036】
ログイン処理部320は、従業員からのログインを受け付ける。生成部330は、利用者端末装置200に対して決済アプリ20を起動させるためのアプリ起動情報を生成する。口座管理部340は、従業員の給与の振込口座を管理する。受信部350は、通信部310を制御することにより、他の装置から様々な情報(例えば、アカウント連携結果)を受信する。送信部360は、通信部310を制御することにより、他の装置に様々な情報(例えば、アプリ起動情報)を送信する。更新部370は、従業員情報392を更新する。通知部380は、従業員に対して様々な通知を行う。ログイン処理部320、生成部330、口座管理部340、受信部350、送信部360、更新部370、および通知部380による処理の詳細については後述する。
【0037】
図8は、従業員情報392の内容の一例を示す図である。従業員情報392は、例えば、従業員ID、パスワード、給与振込方法、仮想口座情報、銀行口座情報、給与履歴、およびアカウントID等の情報が対応付けられたものである。従業員IDは、前述の通り、従業員を識別するための識別情報である。パスワードは、労務管理サーバ300がログイン処理を行う際に、従業員を認証するために使用される認証情報である。給与振込方法は、従業員の給与の振込方法であり、電子マネーや銀行口座等が設定される。仮想口座情報は、図5に示される仮想口座情報と同様の情報であり、従業員の各々に紐づけられ、電子決済サービスを運営する企業が所有する銀行口座(金融機関名、支店番号、口座番号等)に関する情報である。銀行口座情報は、従業員の銀行口座に関する情報(金融機関名、支店番号、口座番号等)である。給与履歴は、従業員に支給された給与の履歴を示す情報である。アカウントIDは、図5に示されるアカウントIDと同様の情報であり、電子決済サービスにおける従業員のアカウントを識別するための情報である。
【0038】
[給与振込方法を電子マネーに設定する処理]
図9は、従業員端末装置400、労務管理サーバ300、決済サーバ100、および利用者端末装置200によって実行される、給与振込方法を電子マネーに設定する処理の一例を示すシーケンス図である。まず、従業員端末装置400は、ログイン情報を労務管理サーバ300に送信する(ステップS21)。具体的に、従業員端末装置400は、労務管理サーバ300によって提供される労務管理システムにログインするためのログイン画面を表示し、従業員によってログイン画面に入力された従業員IDおよびパスワードを含むログイン情報を労務管理サーバ300に送信する。
【0039】
次に、労務管理サーバ300のログイン処理部320は、従業員端末装置400から受信したログイン情報に基づいてログイン処理を行う(ステップS22)。具体的に、ログイン処理部320は、ログイン情報に含まれる従業員IDおよびパスワードが、従業員情報392に含まれる従業員IDおよびパスワードと一致するか否かを判定する。ログイン処理部320は、これらの情報が一致しないと判定した場合、ログインを許可しないことを示す通知を従業員端末装置400に送信する。
【0040】
一方、ログイン処理部320は、これらの情報が一致すると判定した場合、ログインを許可することを示す通知を従業員端末装置400に送信する(ステップS23)。これによって、従業員からのログインが受け付けられ、従業員端末装置400の表示部には労務管理システムのホーム画面が表示されることとなる。
【0041】
次に、従業員端末装置400は、ログインが受け付けられた従業員の給与の振込口座を設定するための口座設定申請を、労務管理サーバ300に送信する(ステップS24)。口座設定申請は、ログインが受け付けられた従業員の給与の振込口座を設定するための申請である。この点について、労務管理システムの画面を用いて具体的に説明する。
【0042】
図10は、労務管理システムにおける給与振込口座の設定ウィンドウW1の一例を示す図である。給与振込口座の設定ウィンドウW1は、給与受取口座の種類を設定するためのウィンドウである。図10に示されるように、給与振込口座の設定ウィンドウW1には、ボタンB1~B4が含まれる。
【0043】
ボタンB1は、従業員の給与の振込口座として、銀行口座を指定するためのラジオボタンである。ボタンB2は、従業員の給与の振込口座として、電子マネーを指定するためのラジオボタンである。ボタンB3は、給与振込口座の設定をキャンセルするためのキャンセルボタンである。ボタンB3が従業員によってクリックされると、給与振込口座の設定ウィンドウW1が閉じられることとなる。
【0044】
一方、ボタンB1およびB2の何れかが選択された状態でボタンB4が従業員によってクリックされると、従業員端末装置400は、口座設定情報を労務管理サーバ300に送信する。口座設定情報には、従業員IDおよび給与振込方法が含まれる。ボタンB1がクリックされた場合には、給与振込方法は銀行口座となり、ボタンB2がクリックされた場合には、給与振込方法は電子マネーとなる。労務管理サーバ300の更新部370は、従業員端末装置400から受信した口座設定情報に基づき、従業員情報392の給与振込方法の欄を更新する。
【0045】
図11は、労務管理システムにおける振込口座変更ウィンドウW2の一例を示す図である。振込口座変更ウィンドウW2は、従業員の給与受取口座および自動送金先口座に関する情報を入力するためのウィンドウである。図11に示されるように、振込口座変更ウィンドウW2には、ボタンB5と、口座情報入力領域A1およびA2が含まれる。
【0046】
口座情報入力領域A1は、従業員の給与受取口座の情報を入力する領域である。口座情報入力領域A1に入力された口座に、従業員の給与が振り込まれることとなる。なお、給与受取口座の種類が「銀行口座」に設定されている場合、口座情報入力領域A1には従業員の銀行口座に関する情報(銀行口座情報)が入力されることとなる。一方、給与受取口座の種類が「電子マネー」に設定されている場合、口座情報入力領域A1には電子決済サービスにおける従業員の仮想口座に関する情報(仮想口座情報)が入力されることとなる。前述の通り、仮想口座情報は、電子マネーを受け取るための電子マネー用口座の一例であり、従業員の各々に紐づけられ、電子決済サービスを運営する企業が所有する銀行口座(金融機関名、支店番号、口座番号等)に関する情報である。従業員の仮想口座に給与が振り込まれると、振り込まれた給与に相当する額の電子マネーが従業員のアカウントにチャージされることとなる。仮想口座への給与振込処理の詳細については後述する。
【0047】
口座情報入力領域A2は、自動送金先口座の情報を入力する領域である。自動送金先口座は、何らかの理由で従業員の給与受取口座(口座情報入力領域A1に入力された口座)に給与を送金できない場合に使用される口座である。例えば、電子決済サービスの利用者が保有できる電子マネーのチャージ残高には予め上限が設定されているため、給与受取口座の種類が「電子マネー」に設定されている場合、従業員の給与受取口座で受け取れる金額には上限がある。このため、従業員の給与受取口座で受け取れなかった金額分の給与については、口座情報入力領域A2に入力される自動送金先口座に送金されることとなる。自動送金先口座としては、仮想口座ではなく、従業員の銀行口座が設定される。
【0048】
なお、口座情報入力領域A1および口座情報入力領域A2に従業員が手動で情報を入力することとすると、従業員の作業負荷が増大するとともに、情報を誤入力してしまう可能性がある。このため、口座情報入力領域A1および口座情報入力領域A2に自動的に情報を入力できるようにするべく、振込口座変更ウィンドウW2には電子決済サービスと連携することを指示するためのボタンB5が設けられている。ボタンB5が従業員によってクリックされると、従業員端末装置400は、口座設定申請を労務管理サーバ300に送信する。口座設定申請には、従業員IDが含まれる。
【0049】
図9の説明に戻り、給与振込口座の設定ウィンドウW1(図10)において給与振込方法として電子マネーが選択され、振込口座変更ウィンドウW2(図11)においてボタンB5がクリックされた場合の例について説明する。労務管理サーバ300の受信部350が口座設定申請を従業員端末装置400から受信すると(ステップS24)、生成部330は、口座設定申請に応じてコード情報を生成する(ステップS25)。
【0050】
コード情報は、決済アプリ20を起動させるためのアプリ起動情報の一例である。コード情報は、従業員IDと、サーバIDと、電子決済サービスを利用するための決済アプリ20を起動させるためのリンク(ディープリンク等)とがコード化されたコード情報である。サーバIDは、労務管理サーバ300を識別するための識別情報であり、記憶部390に格納されていることとする。コード情報は、例えば、バーコードなどの一次元コードであってもよいし、QRコード(登録商標)などの二次元コードであってもよい。以下の説明では、コード情報がQRコード(登録商標)である例について説明する。
【0051】
生成部330は、決済サーバ100と労務管理サーバ300との間で事前に決定された方法によりQRコードを作成するが、QRコードの生成方法はこれに限らない。例えば、生成部330は、QRコード生成依頼を決済サーバ100に送信し、生成されたQRコードを決済サーバ100から受信してもよい。この場合、決済サーバ100からQRコードを受信する処理を、QRコードを生成する処理とみなすこととする。
【0052】
送信部360は、QRコードを従業員端末装置400に送信する(ステップS26)。従業員端末装置400は、労務管理サーバ300からQRコードを受信すると、表示部にQRコードを表示する(ステップS27)。この点について、労務管理システムの画面を用いて具体的に説明する。
【0053】
図12は、労務管理システムにおけるQRコード表示ウィンドウW3の一例を示す図である。図12に示されるように、QRコード表示ウィンドウW3には、メッセージMおよびQRコードCが含まれる。メッセージMは、電子マネーによる給与受取についての説明を含む。従業員はメッセージMの内容を確認した上で、利用者端末装置200を用いてQRコードCを撮影する。
【0054】
図9の説明に戻り、利用者端末装置200はQRコードCを撮影し(ステップS28)、QRコードCをデコードする(ステップS29)。これによって、利用者端末装置200は、従業員IDと、サーバIDと、電子決済サービスを利用するための決済アプリ20を起動させるためのリンクとを取得することができる。
【0055】
次に、利用者端末装置200は、QRコードCをデコードすることによって得られたリンク(ディープリンク等)に基づき、決済アプリ20を起動する(ステップS30)。このとき、決済アプリ20は、給与受取設定画面を利用者端末装置200の表示部に表示させる。
【0056】
図13は、給与受取設定画面の一例を示す図である。図12に示されるように、給与受取設定画面には、電子マネーで給与を受け取ることについてのメッセージが表示されている。また、給与受取設定画面には、ボタンB6およびB7が含まれる。
【0057】
ボタンB6は、給与受取の設定をキャンセルするためのボタンである。従業員がボタンB6を選択(タップ)すると、給与受取設定画面が閉じられることとなる。ボタンB7は、給与受取の設定手続きを進めるためのボタンである。従業員がボタンB7を選択(タップ)すると、利用者端末装置200(決済アプリ20)は、アカウント連携申請を決済サーバ100に送信する(ステップS31)。アカウント連携申請は、従業員IDと、サーバIDと、電子決済サービスにおける従業員のアカウントを識別するためのアカウントIDとを含む。
【0058】
このように、利用者端末装置200によってQRコードCがデコードされることにより、決済アプリ20が起動するとともに、従業員IDと、サーバIDと、アカウントIDとを含むアカウント連携申請が、決済アプリ20によって決済サーバ100に送信される。これによって、アカウント連携に関する手続きを容易に行うことができる。
【0059】
決済サーバ100の受信部150は、利用者端末装置200からアカウント連携申請を受信する。取得部160は、アカウント連携申請に含まれるアカウントIDに基づき、電子決済サービスにおける従業員の仮想口座情報と、従業員の銀行口座とを取得する(ステップS32)。具体的に、取得部160は、利用者情報182を参照して、アカウント連携申請に含まれるアカウントIDに紐づけられている仮想口座情報および銀行口座情報を取得する。なお、取得部160は、アカウントIDに紐づけられている仮想口座情報が存在しない場合、新たな仮想口座情報をアカウントIDに紐づける。
【0060】
次に、情報管理部140は、アカウント連携処理を行う(ステップS33)。具体的に、情報管理部140は、アカウントID、従業員ID、サーバID、仮想口座情報、および銀行口座情報を関連付けて利用者情報182に書き込む。これによって、決済サーバ100は、電子決済サービスを利用する利用者と、労務管理サーバ300の労務管理システムを利用する従業員とを関連付けることができる。
【0061】
次に、送信部170は、アカウント連携結果を労務管理サーバ300に送信する(ステップS34)。具体的に、アカウント連携結果には、アカウント連携申請に含まれる従業員IDおよびアカウントIDと、ステップS32で取得した仮想口座情報および銀行口座情報とが含まれる。また、送信部170は、アカウント連携結果を、アカウント連携申請に含まれるサーバIDに対応する労務管理サーバ300に送信する。これによって、労務管理サーバ300が複数存在する場合であっても、適切な送信先にアカウント連携結果を送信することができる。
【0062】
労務管理サーバ300の受信部350は、決済サーバ100からアカウント連携結果を受信する。更新部370は、アカウント連携結果に基づいて従業員情報392を更新する(ステップS35)。具体的に、更新部370は、アカウント連携結果に含まれる従業員IDと、仮想口座情報と、銀行口座情報と、アカウントIDとが関連付けられた従業員情報392を、記憶部390に書き込む。
【0063】
なお、口座管理部340は、アカウント連携結果に含まれる従業員の銀行口座を、自動送金先口座として管理する。自動送金先口座は、企業から支払われる従業員の給与の金額が、従業員が電子マネーで受取可能な金額の上限を超える場合に使用される口座である。これによって、企業から支払われる従業員の給与が、従業員が電子マネーで受取可能な金額の上限を超える場合であっても、従業員の給与を現金で自動送金口座に送金することができ、給与の未払いを防止することができる。
【0064】
次に、送信部360は、アカウント連携結果を確認するための確認画面を従業員端末装置400に送信する(ステップS36)。従業員端末装置400は、労務管理サーバ300から受信した確認画面を表示部に表示する(ステップS37)。
【0065】
図14は、労務管理システムにおける確認画面W4の一例を示す図である。確認画面W4は、従業員の給与受取口座および自動送金先口座に関する情報を確認するためのウィンドウである。
【0066】
図14に示されるように、確認画面W4において、従業員の給与受取口座および自動送金先口座に関する情報が自動的に入力されている。具体的に、アカウント連携結果に含まれる仮想口座情報に基づいて、給与受取口座の情報が自動的に入力され、アカウント連携結果に含まれる銀行口座情報に基づいて、自動送金先口座の情報が自動的に入力される。これによって、従業員が給与受取口座に関する情報および自動送金先口座に関する情報を手動で入力する必要が無いため、従業員の作業負荷を軽減することができるとともに、誤入力を防止することができる。
【0067】
確認画面W4には、ボタンB8およびB9が含まれる。従業員がボタンB8をクリックした場合、従業員端末装置400は、労務管理サーバ300および決済サーバ100にキャンセル依頼を送信する。この場合、労務管理サーバ300は、従業員情報392の内容をステップS35による更新前の状態に戻し、決済サーバ100は、利用者情報182の内容をステップS33によるアカウント連携処理の前の状態に戻す。これによって、従業員が間違えて口座設定申請を送信した場合であっても、アカウント連携を解消させることができる。
【0068】
一方、従業員がボタンB9をクリックした場合、従業員端末装置400は、労務管理サーバ300に登録依頼を送信する(ステップS38)。これによって、従業員情報392に書き込まれた内容が確定する。
【0069】
なお、以上の説明では、従業員は従業員端末装置400を用いて労務管理システムにログインすることとしたが、これに限らない。例えば、従業員は、利用者端末装置200を用いて労務管理システムにログインしてもよい。この場合の処理について、以下詳細に説明する。
【0070】
図15は、労務管理サーバ300、決済サーバ100、および利用者端末装置200によって実行される、給与振込方法を電子マネーに設定する処理の一例を示すシーケンス図である。まず、利用者端末装置200は、ログイン情報を労務管理サーバ300に送信する(ステップS41)。具体的に、利用者端末装置200は、労務管理サーバ300によって提供される労務管理システムにログインするためのログイン画面を表示し、従業員によってログイン画面に入力された従業員IDおよびパスワードを含むログイン情報を労務管理サーバ300に送信する。
【0071】
次に、労務管理サーバ300のログイン処理部320は、利用者端末装置200から受信したログイン情報に基づいてログイン処理を行う(ステップS42)。具体的に、ログイン処理部320は、ログイン情報に含まれる従業員IDおよびパスワードが、従業員情報392に含まれる従業員IDおよびパスワードと一致するか否かを判定する。ログイン処理部320は、これらの情報が一致しないと判定した場合、ログインを許可しないことを示す通知を利用者端末装置200に送信する。
【0072】
一方、ログイン処理部320は、これらの情報が一致すると判定した場合、ログインを許可することを示す通知を利用者端末装置200に送信する(ステップS43)。これによって、従業員からのログインが受け付けられ、利用者端末装置200の表示部には労務管理システムのホーム画面が表示されることとなる。
【0073】
次に、利用者端末装置200は、ログインが受け付けられた従業員の給与の振込口座を設定するための口座設定申請を、労務管理サーバ300に送信する(ステップS44)。前述したように、図10に示される給与振込口座の設定ウィンドウW1において、給与受取口座の種類(銀行口座または電子マネー)が選択され、図11に示される振込口座変更ウィンドウW2において、電子決済サービスと連携するためのボタンB5がクリックされると、口座設定申請が労務管理サーバ300に送信されることとなる。
【0074】
以下、給与振込口座の設定ウィンドウW1(図10)において給与振込方法として電子マネーが選択され、振込口座変更ウィンドウW2(図11)においてボタンB5がクリックされた場合の例について説明する。労務管理サーバ300の受信部350が、口座設定申請を利用者端末装置200から受信すると、生成部330は、口座設定画面を生成する(ステップS45)。
【0075】
口座設定画面は、決済アプリ20を起動させるためのアプリ起動情報の一例である。具体的に、口座設定画面は、決済アプリ20を起動するための起動ボタンを有する画面である。起動ボタンには、従業員IDと、サーバIDと、決済アプリ20を起動させるためのリンク(ディープリンク等)とが対応付けられている。送信部360は、口座設定画面を利用者端末装置200に送信する(ステップS46)。
【0076】
利用者端末装置200は、労務管理サーバ300から口座設定画面を受信すると、表示部に口座設定画面を表示する(ステップS47)。従業員が口座設定画面に表示された起動ボタンを選択(タップ)すると、利用者端末装置200は、起動ボタンに対応付けられた従業員IDと、サーバIDと、決済アプリ20を起動させるためのリンク(ディープリンク等)とを取得する。また、利用者端末装置200は、取得したリンク(ディープリンク等)に基づき、決済アプリ20を起動する(ステップS48)。このとき、決済アプリ20は、図13に示される給与受取設定画面を利用者端末装置200の表示部に表示させる。
【0077】
図13に示される給与受取設定画面において、従業員がボタンB7を選択(タップ)すると、利用者端末装置200(決済アプリ20)は、アカウント連携申請を決済サーバ100に送信する(ステップS49)。アカウント連携申請は、従業員IDと、サーバIDと、電子決済サービスにおける従業員のアカウントを識別するためのアカウントIDとを含む。
【0078】
このように、利用者によって起動ボタンが選択されることにより、決済アプリ20が起動するとともに、従業員IDと、サーバIDと、アカウントIDとを含むアカウント連携申請が、決済アプリ20によって決済サーバ100に送信される。これによって、アカウント連携に関する手続きを容易に行うことができる。
【0079】
決済サーバ100の受信部150は、利用者端末装置200からアカウント連携申請を受信する。取得部160は、アカウント連携申請に含まれるアカウントIDに基づき、電子決済サービスにおける従業員の仮想口座情報および銀行口座情報を取得する(ステップS50)。具体的に、取得部160は、利用者情報182を参照して、アカウント連携申請に含まれるアカウントIDに紐づけられている仮想口座情報および銀行口座情報を取得する。なお、取得部160は、アカウントIDに紐づけられている仮想口座情報が存在しない場合、新たな仮想口座情報をアカウントIDに紐づける。
【0080】
次に、情報管理部140は、アカウント連携処理を行う(ステップS51)。具体的に、情報管理部140は、アカウントID、従業員ID、サーバID、仮想口座情報、および銀行口座情報を関連付けて利用者情報182に書き込む。これによって、決済サーバ100は、電子決済サービスを利用する利用者と、労務管理サーバ300の労務管理システムを利用する従業員とを関連付けることができる。
【0081】
次に、送信部170は、アカウント連携結果を労務管理サーバ300に送信する(ステップS52)。具体的に、アカウント連携結果には、アカウント連携申請に含まれる従業員IDおよびアカウントIDと、ステップS50で取得した仮想口座情報および銀行口座情報とが含まれる。また、送信部170は、アカウント連携結果を、アカウント連携申請に含まれるサーバIDに対応する労務管理サーバ300に送信する。これによって、労務管理サーバ300が複数存在する場合であっても、適切な送信先にアカウント連携結果を送信することができる。
【0082】
労務管理サーバ300の受信部350は、決済サーバ100からアカウント連携結果を受信する。更新部370は、アカウント連携結果に基づいて従業員情報392を更新する(ステップS53)。具体的に、更新部370は、アカウント連携結果に含まれる従業員IDと、仮想口座情報と、銀行口座情報と、アカウントIDとが関連付けられた従業員情報392を、記憶部390に書き込む。
【0083】
次に、送信部360は、アカウント連携結果を確認するための確認画面を利用者端末装置200に送信する(ステップS54)。利用者端末装置200は、労務管理サーバ300から受信した確認画面W4(図14)を表示部に表示する(ステップS55)。
【0084】
前述したように、従業員が確認画面W4におけるボタンB9をクリックした場合、利用者端末装置200は、労務管理サーバ300に登録依頼を送信する(ステップS56)。これによって、従業員情報392に書き込まれた内容が確定する。
【0085】
なお、本実施形態のアカウント連携では、従業員の仮想口座情報、銀行口座情報、およびアカウントIDが決済サーバ100から労務管理サーバ300に連携されることとしたが、これら以外の情報が連携されてもよい。例えば、資金移動業者名や、資金移動業者のサービス名称についても連携されてよい。
【0086】
[仮想口座への給与振込処理]
従業員の給与を電子マネーとして振り込む場合、従業員に紐づけられた仮想口座を指定して給与を振り込むこととなる。仮想口座は、従業員の各々に紐づけられ、電子決済サービスを運営する企業が所有する銀行口座である。具体的に、従業員の所属する企業の給与管理システム(不図示)は、従業員IDを労務管理サーバ300に送信し、従業員IDに紐づけられた仮想口座情報を労務管理サーバ300から受信する。また、給与管理システムは、仮想口座情報によって示される銀行口座に従業員の給与を振り込む。
【0087】
次に、決済サーバ100は、仮想口座に給与が振り込まれたことを示す振込完了通知を銀行のサーバから受信する。振込完了通知には、仮想口座情報および振り込まれた給与の金額が含まれる。決済サーバ100の決済処理部130は、振込完了通知に含まれる仮想口座情報と紐づけられたアカウントIDを利用者情報182から読み出し、読み出したアカウントIDに対して、従業員の給与に相当する金額の電子マネーをチャージする。
【0088】
このように、企業は電子決済サービスを意識することなく、従業員に紐づけられた仮想口座(銀行口座)に給与を振り込むことで、給与に相当する額の電子マネーを従業員のアカウントにチャージすることができる。
【0089】
[口座情報の変更時の処理]
前述したように、自動送金口座には従業員の銀行口座が設定される。しかしながら、例えば結婚などによって従業員の銀行口座の名義を変更した場合や、従業員が銀行口座を解約した場合など、従業員の自動送金口座が変更になる場合がある。このような変更内容が従業員情報392に反映されない場合、従業員の給与を振り込むことができない可能性がある。
【0090】
そこで、決済サーバ100は、従業員の銀行口座情報が変更された場合、当該変更の内容を示す情報である変更内容情報を労務管理サーバ300に送信する。変更内容情報は、変更後の銀行口座情報を含んでいてよい。また、変更内容情報は、どの従業員の銀行口座情報を更新するのかを特定できるようにするため、従業員の従業員IDまたはアカウントIDを含んでいてよい。労務管理サーバ300の受信部350は、通信部310を制御して変更内容情報を決済サーバ100から受信する。また、更新部370は、受信部350が受信した変更内容情報に基づき、従業員情報392を更新する。これによって、本実施形態の労務管理サーバ300は、決済サーバ100において従業員の銀行口座に関する情報が変更された場合であっても、変更内容に応じて従業員情報392を自動的に更新することができる。
【0091】
なお、決済サーバ100は、従業員の銀行口座情報が変更された場合、労務管理サーバ300との連携は行わず、電子決済サービスを利用する従業員の決済アプリ20に対し、アカウント連携を再度実施して企業側の銀行口座情報を更新するよう通知してもよいし、その旨を表示させてもよい。その際に、決済サーバ100は、その時点でアカウント連携している先の企業の名称や、その時点でその企業に連携している銀行口座情報を、決済アプリ20に表示させてもよい。
【0092】
また、労務管理サーバ300は、従業員情報392を自動的に更新するのではなく、従業員情報392を更新するよう従業員に通知してもよい。例えば、決済サーバ100は、従業員の銀行口座情報が変更された場合、当該変更に関する通知を労務管理サーバ300に送信してもよい。当該変更に関する通知は、どの従業員の銀行口座情報が変更されたのかを特定できるようにするため、従業員の従業員IDまたはアカウントIDを含んでいてよい。労務管理サーバ300の受信部350は、通信部310を制御して当該通知を決済サーバ100から受信してもよい。また、更新部370は、受信部350が受信した通知に基づき、従業員情報392を更新するよう従業員に通知してもよい。この通知には、図11に示される振込口座変更ウィンドウW2において電子決済サービスと連携することを指示するためのボタンB5を押すよう促す内容を含んでいてよい。これによって、本実施形態の労務管理サーバ300は、決済サーバ100において従業員の銀行口座に関する情報が変更された場合であっても、従業員情報392を更新するよう従業員に促すことができる。
【0093】
また、上記の実施形態において、電子マネーを受け取るための電子マネー用口座の一例として、従業員の各々に紐づけられ、電子決済サービスを運営する企業が所有する銀行口座として開設された仮想口座について説明したが、電子マネー用口座はこれに限らない。例えば、電子マネー用口座は、電子決済サービスにおける従業員のアカウントに直接電子マネーを送金するための口座であってもよい。この場合、企業は仮想口座(銀行口座)を経由せずに従業員の給与を直接従業員のアカウントに電子マネーで送金することが可能となる。
【0094】
以上説明したように、本実施形態の労務管理サーバ300は、電子決済サービスで利用可能な電子マネーを管理する決済サーバ100と通信可能な、企業の従業員の労務を管理するサーバである。労務管理サーバ300は、受信部350と、口座管理部340とを備える。受信部350は、労務管理サーバ300と決済サーバ100との間でアカウント連携が行われる際、従業員の電子マネーを受け取るための電子マネー用口座と、従業員の銀行口座とを含むアカウント連携結果を決済サーバ100から受信する。口座管理部340は、アカウント連携結果に含まれる従業員の電子マネー用口座と、従業員の銀行口座とを、従業員の給与の振込口座として管理する。これによって、アカウントの情報(例えば、電子マネー用口座や銀行口座などの情報)を容易に登録することができ、利用者に対する利便性を向上させることができる。
【0095】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0096】
20 決済アプリ
50 第1店舗端末装置
100 決済サーバ
110 通信部
120 決済コンテンツ提供部
130 決済処理部
140 情報管理部
150 受信部
160 取得部
170 送信部
180 記憶部
182 利用者情報
200 利用者端末装置
300 労務管理サーバ
310 通信部
320 ログイン処理部
330 生成部
340 口座管理部
350 受信部
360 送信部
370 更新部
380 通知部
390 記憶部
392 従業員情報
400 従業員端末装置
【要約】
【課題】アカウントの情報を容易に登録することができ、利用者に対する利便性を向上させることができる労務管理サーバ、労務管理方法、およびプログラムを提供すること。
【解決手段】電子決済サービスで利用可能な電子マネーを管理するサーバ装置と通信可能な、企業における従業員の労務に関する情報を管理する労務管理サーバであって、前記労務管理サーバと前記サーバ装置との間でアカウント連携が行われる際、前記従業員の電子マネーを受け取るための電子マネー用口座と、前記従業員の銀行口座とを含むアカウント連携結果を前記サーバ装置から受信する受信部と、前記アカウント連携結果に含まれる前記従業員の電子マネー用口座と、前記従業員の銀行口座とを、前記従業員の給与の振込口座として管理する口座管理部と、を備える労務管理サーバ。
【選択図】図7
図1
図2
図3
図4
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図15