(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-25
(45)【発行日】2025-04-02
(54)【発明の名称】データ伝送方法、装置、及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 36/00 20090101AFI20250326BHJP
H04W 76/10 20180101ALI20250326BHJP
H04W 28/06 20090101ALI20250326BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20250326BHJP
【FI】
H04W36/00
H04W76/10
H04W28/06 110
H04W92/20
(21)【出願番号】P 2023580655
(86)(22)【出願日】2022-05-12
(86)【国際出願番号】 CN2022092524
(87)【国際公開番号】W WO2023273633
(87)【国際公開日】2023-01-05
【審査請求日】2024-01-31
(31)【優先権主張番号】202110738628.1
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】イオウ,チュンホア
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/089849(WO,A1)
【文献】国際公開第2008/123127(WO,A1)
【文献】特表2019-533392(JP,A)
【文献】国際公開第2008/136294(WO,A1)
【文献】特開2009-267841(JP,A)
【文献】Ericsson, China Telecom, Interdigital,Data forwarding for inter-system HO with functions available from intra-system data forwarding - or: Why option 3 fulfils all requirements and should be chosen,3GPP TSG RAN WG3 #102 R3-186804,フランス,3GPP,2018年11月03日
【文献】Ericsson, NTT DoCoMo,Intersystem Data Forwarding - Current status of discussions and way forward,3GPP TSG RAN WG3 #103 R3-190790,フランス,3GPP,2019年02月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソースネットワークデバイスに適用されるデータ伝送方法であって、
第1データパケットを取得するよう少なくとも2つのデータユニットに対してカスケード接続処理を実行することであり、前記少なくとも2つのデータユニットに含まれるデータは端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属し、前記第1データパケットは、
前記少なくとも2つのデータユニットが1つのパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)
ヘッダを共有しているPDCPレイヤデータパケット又は
前記少なくとも2つのデータユニットが1つのサービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP)
ヘッダを共有しているSDAPレイヤデータパケットであ
り、前記PDCPヘッダ又は前記SDAPヘッダは、カスケード接続された前記少なくとも2つのデータユニットの数を示すフィールドを含む、前記実行することと、
第1トンネルを介してターゲットネットワークデバイスへ前記第1データパケットを送信することと
を有する方法。
【請求項2】
当該方法は、前記第1トンネルを介して前記ターゲットネットワークデバイスへ第1情報を送信することを更に有し、
前記第1情報は、前記第1データパケットがカスケーディングデータパケットであることを示す、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
当該方法は、前記第1トンネルを介して前記ターゲットネットワークデバイスへ第2データパケット及び第2情報を送信することを更に有し、
前記第2情報は、前記第2データパケットが非カスケーディングデータパケットであることを示し、前記第2データパケット内のデータ及び前記第1データパケット内のデータは前記端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
当該方法は、第2トンネルを介して前記ターゲットネットワークデバイスへ第2データパケットを送信することを更に有し、
前記第2データパケットは非カスケーディングデータパケットであり、前記第2データパケット内のデータ及び前記第1データパケット内のデータは前記端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
当該方法は、前記ターゲットネットワークデバイスから前記第2トンネルのアドレス情報を受信することを更に有する、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
当該方法は、前記ターゲットネットワークデバイスから前記第1トンネルのアドレス情報を受信することを更に有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1データパケットのデータサイズはXであり、Xの最大値は、第1最大データボリューム及び第2最大データボリュームのうちの小さい方の値以下であるか、又はXの最大値は、第1最大データボリューム、第2最大データボリューム、及び第3最大データボリュームのうちの最も小さい値以下であり、Xは0よりも大きい数であり、
前記第1最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、前記ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、前記第2最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、前記ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、前記第3最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、前記端末デバイスによってサポートされる最大データボリュームである、
請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
ターゲットネットワークデバイスに適用されるデータ伝送方法であって、
第1トンネルを介してソースネットワークデバイスから第1データパケットを受信することであり、前記第1データパケットは、少なくとも2つのデータユニットをカスケード接続することによって取得されたデータパケットであり、前記少なくとも2つのデータユニットに含まれるデータは端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属し、前記第1データパケットは
、前記少なくとも2つのデータユニットが1つのパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)
ヘッダを共有しているPDCPレイヤデータパケット又は
前記少なくとも2つのデータユニットが1つのサービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP)
ヘッダを共有しているSDAPレイヤデータパケットであ
り、前記PDCPヘッダ又は前記SDAPヘッダは、カスケード接続された前記少なくとも2つのデータユニットの数を示すフィールドを含む、前記受信することと、
前記第1データパケットを前記端末デバイスへ送信することと
を有する方法。
【請求項9】
当該方法は、前記第1トンネルを介して前記ソースネットワークデバイスから第1情報を受信することと、前記第1情報を前記端末デバイスへ送信することとを更に有し、
前記第1情報は、前記第1データパケットがカスケーディングデータパケットであることを示す、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
当該方法は、前記第1トンネルを介して前記ソースネットワークデバイスから第2データパケット及び第2情報を受信することと、前記ターゲットネットワークデバイスによって前記第2データパケット及び前記第2情報を前記端末デバイスへ送信することとを更に有し、
前記第2情報は、前記第2データパケットが非カスケーディングデータパケットであることを示し、前記第2データパケット内のデータ及び前記第1データパケット内のデータは前記端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
当該方法は、第2トンネルを介して前記ソースネットワークデバイスから第2データパケットを受信することと、前記第2データパケットを前記端末デバイスへ送信することとを更に有し、
前記第2データパケットは非カスケーディングデータパケットであり、前記第2データパケット内のデータ及び前記第1データパケット内のデータは前記端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する、
請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記第1データパケットのデータサイズはXであり、Xの最大値は、第1最大データボリューム及び第2最大データボリュームのうちの小さい方の値以下であるか、又はXの最大値は、第1最大データボリューム、第2最大データボリューム、及び第3最大データボリュームのうちの最も小さい値以下であり、Xは0よりも大きい実数であり、
前記第1最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、前記ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、前記第2最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、前記ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、前記第3最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、前記端末デバイスによってサポートされる最大データボリュームである、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1データパケットではY個のデータユニットがカスケード接続され、Yの最大値は、第1最大値及び第2最大値のうちの小さい方の値以下であるか、又はYの最大値は、第1最大値、第2最大値、及び第3最大値のうちの最も小さい値以下であり、Yは1よりも大きい整数であり、
前記第1最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、前記ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大値であり、前記第2最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、前記ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大値であり、前記第3最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、前記端末デバイスによってサポートされる最大値である、
請求項8乃至12のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の方法を実行するよう構成されるモジュールを有する通信装置。
【請求項15】
請求項8乃至11のうちいずれか一項に記載の方法を実行するよう構成されるモジュールを有する通信装置。
【請求項16】
コンピュータプログラム又は命令を記憶し、
前記コンピュータプログラム又は前記命令が通信装置によって実行される場合に、請求項1乃至5、及び8乃至11のうちいずれか一項に記載の方法が実施される、
コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信技術の分野に、特に、データ伝送方法、装置、及びシステムに関係がある。
【背景技術】
【0002】
ニューラジオ(new radio,NR)システムにおいて、基地局と端末デバイスとの間のプロトコルスタックには、次のプロトコルレイヤ:サービスデータアダプテーションプロトコル(service data adaptation protocol,SDAP)レイヤ、パケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol,PDCP)レイヤ、ラジオリンクコントロール(radio link control,RLC)レイヤ、メディアアクセスコントロール(media access control,MAC)レイヤ、物理(physical,PHY)レイヤが含まれる。
【0003】
データパケットが送信される前、データパケットはSDAPレイヤ、PDCPレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤ、及び物理レイヤで順に処理される必要がある。最後に、データパケットは送信される。相応して、受信側は、逆のプロトコルレイヤ順序で逆の処理を実行する。データパケットが各プロトコルレイヤで処理されるとき、データパケットヘッダが加えられる必要がある。例えば、端末デバイスがソース基地局からターゲット基地局へハンドオーバーされるとき、ソース基地局は、端末デバイスのデータをターゲット基地局へ転送する必要がある。ソース基地局がSDAPレイヤでデータパケットを処理するとき、SDAPレイヤパケットヘッダが加えられる。同様に、データパケットがPDCPレイヤで処理されるとき、PDCPレイヤパケットヘッダが加えられる。パケットヘッダのサイズは約6バイトである。従って、データパケットがソース基地局からターゲット基地局へ送信されるとき、パケットヘッダオーバーヘッドは最終的に約十数バイトだけ増える。オーバーヘッドは比較的高い。更には、パケットヘッダをデータパケットに加える過程で、大量のハードウェアリソースが消費される必要があり、データ処理効率を低下させる。
【0004】
従って、どのようにしてデータ伝送効率を向上させてデータオーバーヘッドを低減させるかは、解決されるべき差し迫った課題である。
【発明の概要】
【0005】
本願は、データ伝送効率を向上させ、データオーバーヘッドを低減させるために、データ伝送方法、装置、及びシステムを提供する。
【0006】
第1の側面に従って、本願は、データ伝送方法を提供する。方法は、端末デバイスハンドオーバープロセスでソースネットワークデバイスが端末デバイスのデータをターゲットネットワークデバイスへ転送するシナリオに適用される。方法の実行主体は、ソースネットワークデバイス又はソースネットワークデバイス内のモジュールである。ソースネットワークデバイスが実行主体である例がここでは説明のために使用される。方法は、ソースネットワークデバイスが、第1データパケットを取得するよう少なくとも2つのデータユニットに対してカスケード接続処理を実行することを含む。ソースネットワークデバイスは、第1トンネルを介してターゲットネットワークデバイスへ第1データパケットを送信してもよい。少なくとも2つのデータユニットに含まれるデータは端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属し、第1データパケットはパケットデータコンバージェンスプロトコルPDCPレイヤデータパケット又はサービスデータアダプテーションプロトコルSDAPレイヤデータパケットである。
【0007】
上記の方法に従って、複数のデータユニットは、1つのデータパケットを取得するようカスケード接続され、それにより、カスケーディングデータパケットのヘッダオーバーヘッドは減らすことができ、カスケード接続機能の下でのロスレスハンドオーバーが実施でき、それによってカスケード利得を得る。
【0008】
可能な実施において、ソースネットワークデバイスは更に、第1トンネルを介してターゲットネットワークデバイスへ第1情報を送信してもよく、第1情報は、第1データパケットがカスケーディングデータパケットであることを示す。
【0009】
可能な実施において、ソースネットワークデバイスは更に、第1トンネルを介してターゲットネットワークデバイスへ第2データパケット及び第2情報を送信してもよく、第2情報は、第2データパケットが非カスケーディングデータパケットであることを示し、第2データパケット内のデータ及び第1データパケット内のデータは端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。
【0010】
上記の実施では、同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローのカスケーディングデータパケット及び非カスケーディングデータパケットは、パブリックトンネル(例えば、第1トンネル)を介して転送され、データパケットのタイプ(カスケーディングデータパケット又は非カスケーディングデータパケット)が更に示される。このように、カスケーディングデータパケットのヘッダオーバーヘッドは減らすことができ、カスケード接続機能の下でのロスレスハンドオーバーが実施できる。
【0011】
可能な実施において、ソースネットワークデバイスは更に、第2トンネルを介してターゲットネットワークデバイスへ第2データパケットを送信してもよく、第2データパケットは非カスケーディングデータパケットであり、第2データパケット内のデータ及び第1データパケット内のデータは端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。
【0012】
上記の実施では、カスケーディングデータパケット及び非カスケーディングデータパケットは、異なるトンネルを介して転送される。このように、カスケーディングデータパケットのヘッダオーバーヘッドは減らすことができ、異なるタイプのデータパケットを区別することによって引き起こされるオーバーヘッドは低減でき、それによってカスケード接続機能の下でのロスレスハンドオーバーを実施する。
【0013】
可能な実施において、ソースネットワークデバイスは更に、ターゲットネットワークデバイスから第2トンネルのアドレス情報を受信してもよい。
【0014】
可能な実施において、ソースネットワークデバイスは更に、ターゲットネットワークデバイスから第1トンネルのアドレス情報を受信してもよい。
【0015】
可能な実施において、第1データパケットのデータサイズはXであり、Xの最大値は、第1最大データボリューム及び第2最大データボリュームのうちの小さい方の値以下であるか、又はXの最大値は、第1最大データボリューム、第2最大データボリューム、及び第3最大データボリュームのうちの最も小さい値以下であり、Xは0よりも大きい数である。第1最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、第2最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、第3最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、端末デバイスによってサポートされる最大データボリュームである。
【0016】
上記の方法に従って、第1データパケットのデータボリュームの最大値は、第1最大データボリューム又は第2最大データボリューム以下であるよう制限される。このようにして、ソースネットワークデバイスによって送信されるカスケーディングデータパケットがターゲットネットワークデバイスの処理能力を超えることは回避され、カスケーディングデータパケットの処理効率は向上し、データ伝送効率は向上する。
【0017】
可能な実施において、第1データパケットではY個のデータユニットがカスケード接続され、Yの最大値は、第1最大値及び第2最大値のうちの小さい方の値以下であるか、又はYの最大値は、第1最大値、第2最大値、及び第3最大値のうちの最も小さい値以下であり、Yは1よりも大きい整数である。第1最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大値であり、第2最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大値であり、第3最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、端末デバイスによってサポートされる最大値である。
【0018】
上記の方法に従って、第1データパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の最大値は、第1最大値又は第2最大値以下であるよう制限される。このようにして、ソースネットワークデバイスによって送信されるカスケーディングデータパケットがターゲットネットワークデバイスの処理能力を超えることは回避され、カスケーディングデータパケットの処理効率は向上し、データ伝送効率は向上する。
【0019】
可能な実施において、ソースネットワークデバイスは更に、第3データパケットを端末デバイスへ送信してもよく、第3データパケットは、M個のデータユニットをカスケード接続することによって取得され、Mは1よりも大きい整数であり、第3データパケット内のデータ及び第1データパケット内のデータは、端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。
【0020】
可能な実施において、第3データパケットのデータサイズはPであり、Pの最大値は、第1最大データボリューム及び第3最大データボリュームのうちの小さい方の値以下であるか、又はPの最大値は、第1最大データボリューム、第2最大データボリューム、及び第3最大データボリュームのうちの最も小さい値以下であり、Pは1よりも大きい実数である。第1最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、第2最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、第3最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、端末デバイスによってサポートされる最大データボリュームである。
【0021】
可能な実施において、Mの最大値は、第1最大値及び第3最大値のうちの小さい方以下であるか、又はMの最大値は、第1最大値、第2最大値、及び第3最大値のうちの最も小さい値以下である。
【0022】
第1最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大値であり、第2最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大値であり、第3最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、端末デバイスによってサポートされる最大値である。
【0023】
可能な実施において、ソースネットワークデバイスは更に、ターゲットネットワークデバイスから第2最大データボリューム及び第2最大値のうちの少なくとも一方を受信してもよい。
【0024】
可能な実施において、ソースネットワークデバイスは更に、ターゲットネットワークデバイスからシーケンス番号数情報を受信してもよく、シーケンス番号数情報は、要求されているシーケンス番号の数を示し、シーケンス番号はデータパケットを識別する。
【0025】
可能な実施において、シーケンス番号値範囲がターゲットネットワークデバイスへ送信され、シーケンス番号値範囲は少なくとも1つのシーケンス番号を含む。
【0026】
第2の側面に従って、本願はデータ伝送方法を提供する。方法は、端末デバイスハンドオーバープロセスでソースネットワークデバイスが端末デバイスのデータをターゲットネットワークデバイスへ転送するシナリオに適用される。方法の実行主体は、ターゲットネットワークデバイス又はターゲットネットワークデバイス内のモジュールである。ターゲットネットワークデバイスが実行主体である例がここでは説明のために使用される。方法は、ターゲットネットワークデバイスが第1トンネルを介してソースネットワークデバイスから第1データパケットを受信することを含み、第1データパケットは、少なくとも2つのデータユニットをカスケード接続することによって取得されたデータパケットであり、少なくとも2つのデータユニットに含まれるデータは端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属し、第1データパケットはパケットデータコンバージェンスプロトコルPDCPレイヤデータパケット又はサービスデータアダプテーションプロトコルSDAPレイヤデータパケットである。ターゲットネットワークデバイスは第1データパケットを端末デバイスへ送信する。
【0027】
可能な実施において、ターゲットネットワークデバイスは更に、第1トンネルを介してソースネットワークデバイスから第1情報を受信し、第1情報を端末デバイスへ送信してもよく、第1情報は、第1データパケットがカスケーディングデータパケットである。
【0028】
可能な実施において、ターゲットネットワークデバイスは更に、第1トンネルを介してソースネットワークデバイスから第2データパケット及び第2情報を受信してもよく、第2情報は、第2データパケットが非カスケーディングデータパケットであることを示し、第2データパケット内のデータ及び第1データパケット内のデータは端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。ターゲットネットワークデバイスは第2データパケット及び第2情報を端末デバイスへ送信する。
【0029】
可能な実施において、ターゲットネットワークデバイスは更に、第2トンネルを介してソースネットワークデバイスから第2データパケットを受信し、第2データパケットを端末デバイスへ送信してもよく、第2データパケットは非カスケーディングデータパケットであり、第2データパケット内のデータ及び第1データパケット内のデータは端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。
【0030】
可能な実施において、第1データパケットのデータサイズはXであり、Xの最大値は、第1最大データボリューム及び第2最大データボリュームのうちの小さい方の値以下であるか、又はXの最大値は、第1最大データボリューム、第2最大データボリューム、及び第3最大データボリュームのうちの最も小さい値以下であり、Xは0よりも大きい実数である。第1最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、第2最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、第3最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、端末デバイスによってサポートされる最大データボリュームである。
【0031】
可能な実施において、第1データパケットではY個のデータユニットがカスケード接続され、Yの最大値は、第1最大値及び第2最大値のうちの小さい方の値以下であるか、又はYの最大値は、第1最大値、第2最大値、及び第3最大値のうちの最も小さい値以下であり、Yは1よりも大きい整数である。第1最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大値であり、第2最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大値であり、第3最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、端末デバイスによってサポートされる最大値である。
【0032】
可能な実施において、ターゲットネットワークデバイスは更に、次の:第1最大データボリューム、第3最大データボリューム、第1最大値、及び第2最大値、のうちの少なくとも1つの情報をソースネットワークデバイスから受信してもよく、第1最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、第2最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、第1最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大値であり、第2最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大値である。
【0033】
可能な実施において、ターゲットネットワークデバイスは更に、複数の非カスケーディングデータパケットをソースネットワークデバイスから受信してもよく、1つの非カスケーディングデータパケットが1つのデータユニットを含む。ターゲットネットワークデバイスは第4データパケットを端末デバイスへ送信し、第4データパケットは、複数の非カスケーディングデータパケットのうちの少なくとも2つの非カスケーディングデータパケットのデータユニットをカスケード接続することによって取得される。
【0034】
可能な実施において、第4データパケットのデータサイズはX2であり、X2の最大値は、第2最大データボリューム及び第3最大データボリュームのうちの小さい方の値以下であるか、又はX2の最大値は、第1最大データボリューム、第2最大データボリューム、及び第3最大データボリュームのうちの最も小さい値以下であり、X2は0よりも大きい数である。
【0035】
可能な実施において、第4データパケットではY2個のデータユニットがカスケード接続され、Y2の最大値は、第2最大値及び第3最大データボリュームのうちの小さい値以下であるか、又はY2の最大値は、第1最大値、第2最大値、及び第3最大値のうちの最も小さい値以下であり、Y2は1よりも大きい整数である。
【0036】
可能な実施において、第4データパケットに対応するシーケンス番号は、シーケンス番号値範囲内にあり、シーケンス番号値範囲は少なくとも1つのシーケンス番号を含み、シーケンス番号値範囲はソースネットワークデバイスからである。
【0037】
第3の側面に従って、本願はデータ伝送方法を提供する。方法は、端末デバイスハンドオーバープロセスでソースネットワークデバイスが端末デバイスのデータをターゲットネットワークデバイスへ転送するシナリオに適用される。方法の実行主体は、ソースネットワークデバイス又はソースネットワークデバイス内のモジュールである。ソースネットワークデバイスが実行主体である例がここでは説明のために使用される。方法は、ソースネットワークデバイスが第5データパケットを端末デバイスへ送信することを含み、第5データパケットは、少なくとも2つのデータユニットをカスケード接続することによって取得され、少なくとも2つのデータユニットは第1データユニット及び第2データユニットを含む。第5データパケットの受信に成功しなかったことが決定され、ソースネットワークデバイスと端末デバイスとの間の接続が切り離される場合に、ソースネットワークデバイスは、ターゲットネットワークデバイスに対して、第1データユニットと、第2データユニットと、第1データユニット及び第2データユニットに対応する第5シーケンス番号とを送信する。ソースネットワークデバイスは、端末デバイスのハンドオーバー元のネットワークデバイスであり、ターゲットネットワークデバイスは、端末デバイスのハンドオーバー先のネットワークデバイスである。
【0038】
第4の側面に従って、本願はデータ伝送方法を提供する。方法は、端末デバイスハンドオーバープロセスでソースネットワークデバイスが端末デバイスのデータをターゲットネットワークデバイスへ転送するシナリオに適用される。方法の実行主体は、ターゲットネットワークデバイス又はターゲットネットワークデバイス内のモジュールである。ターゲットネットワークデバイスが実行主体である例がここでは説明のために使用される。方法は、ターゲットネットワークデバイスがソースネットワークデバイスから第1データユニットと、第2データユニットと、第1データユニット及び第2データユニットに対応する第5シーケンス番号とを受信することを含む。第1データユニット内のデータ及び第2データユニット内のデータは、端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。ソースネットワークデバイスは、端末デバイスのハンドオーバー元のネットワークデバイスであり、ターゲットネットワークデバイスは、端末デバイスのハンドオーバー先のネットワークデバイスである。ターゲットネットワークデバイスは、第1データユニットの第1サブシーケンス番号及び第2データユニットの第2サブシーケンス番号を決定する。サブシーケンス番号は、第5シーケンス番号に対応する少なくとも2つのデータユニット内の、サブシーケンス番号に対応するデータユニットの順序を示す。ターゲットネットワークデバイスは、第1データユニット、第1サブシーケンス番号、第2データユニット、第2サブシーケンス番号、及び第5シーケンス番号を端末デバイスへ送信する。
【0039】
可能な実施において、第1データユニットは位置指示情報を更に含み、位置指示情報は、第1データユニットが第5シーケンス番号に対応する最後のデータユニットであるかどうかを示す。
【0040】
第5の側面に従って、本願は通信装置を更に提供する。通信装置は、第1の側面又は第3の側面で提供される方法を実施する機能を備えている。通信装置は、ハードウェアによって実施されてよく、又はハードウェアが対応するソフトウェアを実行することによって実施されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上記の機能に対応する1つ以上のモジュール又はユニットを含む。
【0041】
可能な実施において、通信装置はプロセッサを含む。プロセッサは、通信装置が上記の方法でのソースネットワークデバイスの対応する機能を実施するのをサポートするよう構成される。通信装置はメモリを更に含んでもよい。メモリはプロセッサに結合されてよく、メモリは、通信装置に必要であるプログラム命令及びデータを記憶する。任意に、通信装置はインターフェース回路を更に含む。インターフェース回路は、当該通信装置と端末デバイスなどのデバイスとの間の通信をサポートするよう構成される。
【0042】
可能な実施において、通信装置は、上記の方法でのステップを実施するよう別々に構成される対応する機能モジュールを含む。機能は、ハードウェアによって実施されてよく、又はハードウェアが対応するソフトウェアを実行することによって実施されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上記の機能に対応する1つ以上のモジュール又はユニットを含む。
【0043】
可能な実施において、通信装置の構造には、処理ユニット及び通信ユニットが含まれる。ユニットは、上記の方法の例での対応する機能を実行してもよい。詳細については、第1の側面又は第3の側面で提供される方法の説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0044】
第6の側面に従って、本願は通信装置を更に提供する。通信装置は、第2側面又は第4の側面で提供される方法を実施する機能を備えている。通信装置は、ハードウェアによって実施されてよく、又はハードウェアが対応するソフトウェアを実行することによって実施されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上記の機能に対応する1つ以上のモジュール又はユニットを含む。
【0045】
可能な実施において、通信装置はプロセッサを含む。プロセッサは、通信装置が上記の方法でのターゲットネットワークデバイスの対応する機能を実施するのをサポートするよう構成される。通信装置はメモリを更に含んでもよい。メモリはプロセッサに結合されてよく、メモリは、通信装置に必要であるプログラム命令及びデータを記憶する。任意に、通信装置はインターフェース回路を更に含む。インターフェース回路は、当該通信装置と端末デバイスなどのデバイスとの間の通信をサポートするよう構成される。
【0046】
可能な実施において、通信装置は、上記の方法でのステップを実施するよう別々に構成される対応する機能モジュールを含む。機能は、ハードウェアによって実施されてよく、又はハードウェアが対応するソフトウェアを実行することによって実施されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上記の機能に対応する1つ以上のモジュール又はユニットを含む。
【0047】
可能な実施において、通信装置の構造には、処理ユニット及び通信ユニットが含まれる。ユニットは、上記の方法の例での対応する機能を実行してもよい。詳細については、第2の側面又は第4の側面で提供される方法の説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0048】
第7の側面に従って、プロセッサ及びメモリを含む通信装置が提供される。メモリはコンピュータプログラム又は命令を記憶している。プロセッサは、第1の側面、第3の側面、又は第1の側面若しくは第3の側面のいずれか1つのいずれかの可能な実施での方法を実施するように、メモリに記憶されているコンピュータプログラム又は命令を実行するよう構成される。
【0049】
第8の側面に従って、プロセッサ及びメモリを含む通信装置が提供される。メモリはコンピュータプログラム又は命令を記憶している。プロセッサは、第2の側面、第4の側面、又は第2の側面若しくは第4の側面のいずれか1つのいずれかの可能な実施での方法を実施するように、メモリに記憶されているコンピュータプログラム又は命令を実行するよう構成される。
【0050】
第9の側面に従って、プロセッサ及びインターフェース回路を含み、任意に、メモリを更に含む通信装置が提供される。メモリはコンピュータプログラム又は命令を記憶している。インターフェース回路は、当該通信装置とは異なる他の通信装置から信号を受信し、信号をプロセッサへ送信するよう、又はプロセッサからの信号を当該通信装置とは異なる他の通信装置へ送信するよう構成される。プロセッサは、第1の側面、第3の側面、第1の側面若しくは第3の側面のいずれか1つのいずれかのいずれかの可能な実施での方法を実施するように、メモリに記憶されているコンピュータプログラム又は命令を実行するよう構成される。
【0051】
第10の側面に従って、プロセッサ及びインターフェース回路を含み、任意に、メモリを更に含む通信装置が提供される。メモリはコンピュータプログラム又は命令を記憶している。インターフェース回路は、当該通信装置とは異なる他の通信装置から信号を受信し、信号をプロセッサへ送信するよう、又はプロセッサからの信号を当該通信装置とは異なる他の通信装置へ送信するよう構成される。プロセッサは、第2の側面、第4の側面、第2の側面若しくは第4の側面のいずれか1つのいずれかのいずれかの可能な実施での方法を実施するように、メモリに記憶されているコンピュータプログラム又は命令を実行するよう構成される。
【0052】
第11の側面に従って、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラム又は命令を記憶している。コンピュータプログラム又は命令がコンピュータで実行される場合に、コンピュータは、第1の側面乃至第4の側面及び第1の側面乃至第4の側面のいずれか1つのいずれかの可能な実施のうちのいずれか1つでの方法を実施することができる。
【0053】
第12の側面に従って、コンピュータ可読命令を記憶しているコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータ可読命令がコンピュータで実行される場合に、コンピュータは、第1の側面乃至第4の側面及び第1の側面乃至第4の側面のいずれか1つのいずれかの可能な実施のうちのいずれか1つでの方法を実施することができる。
【0054】
第13の側面に従って、チップが提供される。チップはプロセッサを含み、更にはメモリを含んでもよく、メモリに記憶されているコンピュータプログラム又は命令を実行するよう構成され、それにより、チップシステムは、第1の側面乃至第4の側面及び第1の側面乃至第4の側面のいずれか1つのいずれかの可能な実施のうちのいずれか1つでの方法を実施する。
【0055】
第14の側面に従って、プロセッサ及びインターフェース回路を含む通信装置が提供される。インターフェース回路は、当該通信装置とは異なる他の通信装置から信号を受信し、信号をプロセッサへ送信するよう、又はプロセッサからの信号を当該通信装置とは異なる通信装置へ送信するよう構成される。プロセッサは、第1の側面、第3の側面、第1の側面若しくは第3の側面のいずれか1つのいずれかのいずれかの可能な実施での方法を実施するように、コンピュータプログラム又は命令を実行するよう構成される。
【0056】
第15の側面に従って、プロセッサ及びインターフェース回路を含む通信装置が提供される。インターフェース回路は、当該通信装置とは異なる他の通信装置から信号を受信し、信号をプロセッサへ送信するよう、又はプロセッサからの信号を当該通信装置とは異なる通信装置へ送信するよう構成される。プロセッサは、第2の側面、第4の側面、第2の側面若しくは第4の側面のいずれか1つのいずれかのいずれかの可能な実施での方法を実施するように、コンピュータプログラム又は命令を実行するよう構成される。
【0057】
第16の側面に従って、第1の側面、第3の側面、第1の側面若しくは第3の側面のいずれか1つのいずれかのいずれかの可能な実施での方法を実施するよう構成されたモジュールを含む通信装置が提供される。
【0058】
第17の側面に従って、第2の側面、第4の側面、第2の側面若しくは第4の側面のいずれか1つのいずれかのいずれかの可能な実施での方法を実施するよう構成されたモジュールを含む通信装置が提供される。
【0059】
第18の側面に従って、通信システムが提供される。システムは、第5の側面に係る装置(例えば、ソースネットワークデバイス)と、第6の側面に係る装置(例えば、ターゲットネットワークデバイス)とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【
図1】本願の実施形態が適用されるネットワークアーキテクチャの模式図である。
【
図2】本願の実施形態に係るハンドオーバーの模式図である。
【
図3】本願の実施形態に係るXnハンドオーバープロセスの模式図である。
【
図4】本願の実施形態に係るプロトコルスタックの構造の模式図である。
【
図5】本願の実施形態に係るデータ伝送方法の概略フローチャートである。
【
図6A】本願の実施形態に係るフレームフォーマットの模式図である。
【
図6B】本願の実施形態に係るフレームフォーマットの模式図である。
【
図7(a)】本願の実施形態に係るカスケーディングデータパケットの構造の模式図である。
【
図7(b)】本願の実施形態に係るカスケーディングデータパケットの構造の模式図である。
【
図8】本願の実施形態に係るハンドオーバープロセスでのデータ伝送の模式図である。
【
図9】本願の実施形態に係るハンドオーバープロセスでのデータ伝送の模式図である。
【
図10】本願の実施形態に係るデータ伝送方法の概略フローチャートである。
【
図11】本願の実施形態に係るデータ伝送方法の概略フローチャートである。
【
図12A】本願の実施形態に係るデータ伝送方法の概略フローチャートである。
【
図12B】本願の実施形態に係るデータ伝送方法の概略フローチャートである。
【
図13】本願の実施形態に係るハンドオーバープロセスでのデータ伝送の模式図である。
【
図14】本願の実施形態に係る通信装置の構造の模式図である。
【
図15】本願の実施形態に係る通信装置の構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
以下は、本願の添付の図面を参照して、本願の実施形態について詳細に記載する。
【0062】
本願の実施形態における技術的解決法は、様々な通信システム、例えば、ロングタームエボリューション(long term evolution,LTE)システム、NRシステム、及び次世代通信システムに適用されてよい。これは本願で制限されない。
【0063】
本願の実施形態で、端末デバイスは、無線トランシーバ機能を備えているデバイス、又は如何なるデバイスにも配置できるチップであってよい。端末デバイスはユーザ設備(user equipment,UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイルコンソール、遠隔局、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、又はユーザ装置とも呼ばれることがある。本願の実施形態における端末デバイスは、携帯電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(Pad)、無線トランシーバ機能を備えたコンピュータ、仮想現実(virtual reality,VR)端末、拡張現実(augmented reality,AR)端末、産業制御(industrial control)における無線端末、自動運転(self driving)における無線端末、などであってよい。
【0064】
本願の実施形態で、ネットワークデバイスは、様々な標準における無線アクセスデバイスであってよい。例えば、ネットワークデバイスは、NRシステムにおける次世代NodeB(next Generation nodeB,gNB)であってよく、エボルブドnodeB(evolved NodeB,eNB)、ラジオネットワークコントローラ(radio network controller,RNC)、nodeB(NoveB,NB)、基地局コントローラ(base station controller,BSC)、ベーストランシーバ局(base transceiver station,BTS)、ホーム基地局(例えば、ホーム・エボルブドNodeB又はホームNodeB,HNB)、ベースバンドユニット(baseband unit,BBU)、又はアクセスポイント(access point,AP)、無線中継ノード、無線バックホールノード、あるいはワイヤレス・フィデリティ(wireless fidelity,Wi-Fi)システムにおける送信ポイント(transmission and reception point,TRP又はtransmission point,TP)であってもよい。代替的に、ネットワークデバイスは、5G(NR)システムにおけるgNB又は送信ポイント、5Gシステムにおける基地局の1つのアンテナグループ又はアンテナパネル(複数のアンテナパネルを含む)のグループであってよく、あるいは、gNB若しくは送信ポイントを形成するネットワークノード、例えば、ベースバンドユニット(BBU)、又は中央ユニット-分散(central unit-distributed,CU-DU)アーキテクチャにおけるDU、などであってもよい。ネットワークデバイスは、代替的に、サーバ、ウェアラブルデバイス、車載デバイス、などであってもよい。例えば、ビークル・ツー・エブリシング(vehicle to everything,V2X)技術におけるネットワークデバイスは路側機(roadside unit,RSU)であることができる。
【0065】
本願の実施形態の理解を容易にするために、
図1に示される通信システムが最初に、本願の実施形態が適用される通信システムについて詳細に記載するための例として使用される。
図1は、本願の実施形態が適用されるネットワークアーキテクチャの模式図である。
図1に示されるように、ネットワークアーキテクチャは、5Gコアネットワーク(5th generation core,5GC)及び5Gラジオアクセスネットワーク(5th-generation wireless access network,NG-RAN)を含む。ネットワーク通信は5Gラジオアクセスネットワークと5Gコアネットワークとの間で実行され得る。NG-RAN内のノードには、gNB及び次世代eNB(next generation eNB,ng-eNB)が含まれる。gNBは、NRシステムのユーザプレーンプロトコル及びコントロールプレーンプロトコルを提供するエンドポイントであり、ng-eNBは、E-UTRANのユーザプレーンプロトコルスタック及びコントロールプレーンプロトコルスタックを提供するエンドポイントである。更に、gNBとgNBとの間、gNBとng-eNBとの間、及びng-eNBとng-eNBとの間の接続のために、Xnインターフェースが使用される。gNB及びng-eNBは、NG-Cインターフェースを介してアクセス及びモビリティ管理機能(access and mobility management function,AMF)へ接続される。gNB及びng-eNBは、NG-Uインターフェースを介してユーザプレーン機能(user plane function,UPF)へ接続される。
【0066】
図1は一例にすぎない。本願は、他のタイプのネットワークアーキテクチャに更に適用されてもよい。例はここで1つずつは説明されない。
【0067】
本願は、端末デバイスがソースセルからターゲットセルへハンドオーバーされるシナリオに適用されてよく、具体的には、Xnハンドオーバーシナリオに適用されてよい。
図2は、本願の実施形態に係るハンドオーバーの模式図である。Xnハンドオーバーの間、ターゲットセルが属するターゲット基地局と、ソースセルが属するソース基地局とは、同じAMF領域(region)内にあり、ソース基地局とターゲット基地局との間にはXnインターフェースが存在する。
【0068】
Xnハンドオーバーは、2つのタイプ:デュアルアクティブプロトコルスタック(dual active protocol stack,DAPS)ハンドオーバー(handover with DAPS)及び非DAPSハンドオーバー(handover with non-DAPS)に分類され得る。非DAPSハンドオーバーの間、ラジオリソースコントロール(radio resource control,RRC)メッセージを受信し、ハンドオーバーを実行した後、端末デバイスは直ちにソース基地局接続(ソースリンク)を解放する。DAPSハンドオーバーの間、RRCメッセージを受信し、ハンドオーバーを実行した後、端末デバイスはソース基地局接続()を維持し、ターゲット基地局へのアクセス(つまり、ターゲット基地局接続(ターゲットリンク)の確立)に成功した後でソース基地局接続を解放する。
【0069】
図3は、本願の実施形態に係るXnハンドオーバープロセスの模式図である。Xnハンドオーバープロセスは次のプロセスを含み得る。
【0070】
S301:ソース基地局はRRC再設定(RRC Reconfiguration)メッセージを端末デバイスへ送信する。
【0071】
RRC再設定メッセージは、測定対象(イントラ周波数/インター周波数)、測定報告設定、などを含む測定制御を端末デバイスへ配信するために使用される。
【0072】
S302:端末デバイスはRRC再設定完了(RRC Reconfiguration Complete)メッセージをソース基地局へ返す。
【0073】
S303:端末デバイスは測定報告をソース基地局へ送信する。
【0074】
端末デバイスは、測定結果を取得するよう、受信した測定制御に基づいて測定を実行する。ハンドオーバー条件が満足されることを決定した後、端末デバイスは、測定報告を使用することによって、測定結果をソース基地局へ送信する。
【0075】
S304:測定報告を受信した後、ソース基地局は測定結果に基づいてハンドオーバー決定を行う。
【0076】
ハンドオーバー決定プロセスで、ソース基地局はターゲット基地局を決定する。
【0077】
S305:ソース基地局は、ハンドオーバー要求を開始するために、選択されたターゲットセルが位置しているターゲット基地局へXnリンクを介してハンドオーバー要求(handover request)を送信する。
【0078】
S306:ターゲット基地局はハンドオーバー要求確認応答(handover request acknowlege)をソース基地局へ送信する。
【0079】
ハンドオーバー要求を受信した後、ターゲット基地局はアドミッションコントロールを実行し、アドミッションが許可された後で端末デバイスインスタンス及び伝送リソースを割り当てる。
【0080】
S307:ソース基地局はRRC再設定メッセージを端末デバイスへ送信する。
【0081】
RRC再設定メッセージは、ターゲット基地局のターゲットセルへハンドオーバーされることを端末デバイスに指示する。DAPSハンドオーバーの間、端末デバイスはソースセルへの接続を維持する。非DAPSハンドオーバーの間、端末デバイスは直ちにソースセルから接続を切り離す。
【0082】
S308:ソース基地局はPDCPシーケンス番号(serial number,SN)をターゲット基地局へ送信する。
【0083】
任意に、この場合に、ソース基地局は、端末デバイスのデータをターゲット基地局へ転送してもよい。
【0084】
S309:端末デバイスとターゲット基地局との間でランダムアクセスプロシージャを実行する。
【0085】
S310:端末デバイスはRRC再設定完了メッセージをターゲット基地局へ送信する。ターゲットセルへの端末デバイスのエアインターフェースハンドオーバーは完了する。
【0086】
S311:ターゲット基地局は、サービングセルが変更されたことを端末デバイスに通知するために、パススイッチ要求(path switch request)メッセージをAMFへ送信し、このとき、メッセージは、ターゲットセル識別しなどの情報を運ぶ。
【0087】
S312:AMFはパススイッチ要求確認応答(path switch request acknowlege)メッセージをターゲット基地局へ送信する。
【0088】
S313:ターゲット基地局はUEコンテキスト解放(UE CONTEXT RELEASE)メッセージをソース基地局へ送信する。
【0089】
UEコンテキスト解放メッセージを受信した後、ソース基地局は端末デバイスへの接続を解放する。
【0090】
本願において、端末デバイスとネットワークデバイスとの間のプロトコルスタックの構造は、上記の説明を参照して
図4に示され得る。
図4では、5Gシステムのプロトコルスタックのアーキテクチャが説明のための例として使用される。5Gシステムのプロトコルスタックには、SDAPレイヤ、PDCPレイヤ、ラジオリンクコントロール(radio link control,RLC)レイヤ、及びメディアアクセスコントロール(media access control,MAC)レイヤが含まれ得る。具体的な実施の間、いずれのプロトコルレイヤも、現在のプロトコルレイヤの一部又は全ての機能を実装するよう構成された少なくとも1つのエンティティを含んでもよい、ことが理解され得る。これは本願で制限されない。PDCPレイヤが一例として使用される。PDCPエンティティはPDCPレイヤに位置し、各PDCPエンティティは1つのラジオベアラ(radio bearer,RB)、例えば、シグナリングデータを伝送するシグナリングラジオベアラ(signaling radio bearer,SRB)及びサービスデータを伝送するデータラジオベアラ(data radio bearer,DRB)、のデータを運び得る。一般に、同じラジオベアラの機能エンティティセットは1つのPDCPエンティティ、PDCPエンティティに対応する少なくとも1つのRLCエンティティ、少なくとも1つのRLCエンティティに対応する少なくとも1つのMACエンティティ、及び少なくとも1つのMACエンティティに対応する少なくとも1つのPHYエンティティを含む。
【0091】
送信エンドは、SDAPレイヤ、PDCPレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤ、それからPHYレイヤの順にインターネットプロトコル(internet protocol,IP)データパケットを処理し、最終的に、送信動作を実行するようインターネットプロトコルデータパケットをPHYレイヤに配信し得る。各プロトコルレイヤで、プロトコルレイヤエンティティは、現在のプロトコルレイヤのPDUを取得するために、対応するデータパケットヘッダ(又はフレームヘッドと呼ばれる)を、上位レイヤによって転送されるデータパケット(つまり、ローカルレイヤサービスデータユニット(service data unit,SDU)、又は上位レイヤプロトコルデータユニット(protocol data unit,PDU))に加えること、などの処理を実行してもよい。ピアデバイスのピアレイヤは、現在のプロトコルレイヤのPDUのパケットヘッダを取り除いて、現在のプロトコルレイヤのPDUをパースし得る。
【0092】
例えば、5Gシステムで、送信エンドがUEであり、受信エンドがgNBである例が使用される。IPデータパケットがUEのSDAPレイヤに到着すると、SDAPレイヤに位置しているSDAPエンティティは、SDAPレイヤの関数処理を実行するためにIPデータパケットをSDAP SDUとして使用し、SDAP PDUを形成するためにSDAPヘッダをIPデータパケットに加え、それからSDAP PDUをPDCPレイヤへ配信する。PDCPレイヤに位置しているPDCPエンティティは、PDCPレイヤの関数処理を実行するためにSDAP PDUをPDCP SDUとして使用し、PDCP PDUを形成するためにPDCPヘッダを加える。PDCP PDUは引き続いてRLCレイヤ及びMACレイヤへ配信される。同様に、RLCレイヤ及びMACレイヤは、プロトコルスタック処理を別々に実行し、RLCヘッダ及びMACヘッダを加え、最終的に、送信動作を実行するようデータパケットをPHYレイヤへ配信する。相応して、gNBの各ピアレイヤは、引き続いて、受信したデータパケットをパースし、データパケットを上位レイヤへ配信する。
【0093】
例えば、IPデータパケットがレイヤごとに処理された後、最終的にPHYレイヤに配信されるフレームフォーマットは
図5に示されてよく、MACヘッダ、RLCヘッダ、PDCHヘッダ、SDAPヘッダ、IPデータパケット、及びメッセージ認証コード-インテグリティ(message authentication code-integrity,MAC-I)を含む。MACヘッダ、RLCヘッダ、PDCPヘッダ、及びSDAPヘッダは、受信エンドの各レイヤがデータパケットを処理するときに必要とされる指示フィールドなどを含み、レイヤ2(layer 2,L2)パケットヘッダ(header)と総称されることがある。MAC-Iフィールドは、PDCPレイヤのインテグリティ保護機能を使用することによって生成されたインテグリティ検査コードである。
【0094】
上記の説明からは、プロトコルレイヤの複数回のパケットヘッダ処理及び関数処理が各IPデータパケットに対して実行される必要があることが分かる。データ伝送レートが比較的高いか又はデータ伝送量が比較的多い場合、暗号解読及び/又はインテグリティ保護機能などがPDCPレイヤで各IPデータパケットに対して実行される必要があり、端末デバイス及び基地局のデータパケット処理機能に関する要件は相対的に高い。更に、各IPデータパケットが処理された後、L2のヘッダオーバーヘッドは比較的大きく、これにより、伝送パフォーマンスは低下する。従って、本願は、上記の課題を解決するための方法を提供する。以下は、当該方法について詳細に記載する。
【0095】
本願の実施形態では、特別な記述及び論理的な不一致がない場合、異なる実施形態の間の用語及び/又は技術的特徴は一貫しており、相互に参照されてもよく、異なる実施形態での技術的特徴は、新しい実施形態を形成するように、それらの内部の論理的関係に基づいて組み合わされてもよい。
【0096】
本願の実施形態における様々な数は、記載を容易にするための区別のために使用されているにすぎず、本願の実施形態の範囲を制限するために使用されるものではない、ことが理解され得る。上記のプロセスの連続番号は実行順序を意味するものではなく、プロセスの実行順序はプロセスの内部ロジック及び機能に基づいて決定されるべきである。
【0097】
本願の実施形態で記載されるネットワークアーキテクチャ及びサービスシナリオは、本願の実施形態における技術的解決法についてより明りょうに記載するよう意図されており、本願の実施形態で提供される技術的解決法に対する制限を構成するものではない。当業者であれば、ネットワークアーキテクチャの進化及び新しいサービスシナリオの新興とともに、本願の実施形態で提供される技術的解決法も同様の技術的課題に適用されることを認識し得る。
【0098】
図6A及び
図6Bは、本願の実施形態に係るデータ伝送方法の概略フローチャートである。
図6A及び
図6Bに示されるプロシージャでは、端末デバイスがソースネットワークデバイスからターゲットネットワークデバイスへハンドオーバーされる例が、説明のために使用される。方法は次のステップを含む。
【0099】
S600(任意):ソースネットワークデバイスはコアネットワークデバイスからIPデータパケットを受信する。
【0100】
ソースネットワークデバイスは複数のIPデータパケットを受信してもよい。IPデータパケットは、端末デバイスへ送信される必要があるデータパケットである。
【0101】
説明を容易にするために、以下の記載では、ソースネットワークデバイスによって受信されるIPデータパケット内のデータは端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービス(quality of service,QoS)フローに属する、と仮定される。
【0102】
S601(任意):ソースネットワークデバイスはハンドオーバー要求メッセージをターゲットネットワークデバイスへ送信する。
【0103】
ハンドオーバー要求メッセージは、端末デバイスをターゲットネットワークデバイスへハンドオーバーすることを要求する。
【0104】
本願がXnハンドオーバーシナリオに適用される場合、ソースネットワークデバイスは
図2のソース基地局であってよく、ターゲットネットワークデバイスは
図2のターゲット基地局であってよい。ハンドオーバー要求メッセージを送信する前、ソースネットワークデバイスは他のハンドオーバープロシージャを更に実行してもよい。詳細については、
図3のプロシージャを参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0105】
S602(任意):ターゲットネットワークデバイスはハンドオーバー要求確認応答メッセージをソースネットワークデバイスへ送信する。
【0106】
第1の可能な実施において、ハンドオーバー要求確認応答メッセージは第1トンネルのアドレス情報を含んでもよい。第1トンネルが第1ラジオベアラ又は第1クオリティ・オブ・サービスフローに対応することが例として使用される。第1トンネルは、第1ラジオベアラ又は第1クオリティ・オブ・サービスフローに属するデータを伝送するよう構成されてよく、アドレス情報はIPアドレスであってよい。
【0107】
この実施では、1つのラジオベアラ又は1つのクオリティ・オブ・サービスフローは1つのトンネルに対応し、ラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローのカスケーディングデータパケット及び非カスケーディングデータパケットは同じトンネルを介して伝送される。従って、端末デバイスに属する同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローのデータの場合、ターゲットネットワークデバイスは、データ転送アドレス、つまり、トンネルのアドレス情報を割り当ててよい。
【0108】
第2の可能な実施において、ハンドオーバー要求確認応答メッセージは、第1トンネルのアドレス情報及び第2トンネルのアドレス情報を含んでもよい。第1トンネルは、カスケーディングデータパケットを伝送するために使用され、第2トンネルは、非カスケーディングデータパケットを伝送するために使用される。カスケーディングデータパケット内のデータ及び非カスケーディングデータパケット内のデータは両方とも第1ラジオベアラ又は第1クオリティ・オブ・サービスフローに属している。
【0109】
この実施では、1つのラジオベアラ又は1つのクオリティ・オブ・サービスフローは2つのトンネルに対応し、カスケーディングデータパケット及び非カスケーディングデータパケットは異なるトンネルを介して伝送される。従って、端末デバイスに属する同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローのデータの場合、ターゲットネットワークデバイスは2つのデータ転送アドレス(つまり、トンネルのアドレス情報)を割り当ててよい。
【0110】
本願のこの実施形態では、端末デバイスがターゲットネットワークデバイスへハンドオーバーされる過程で、可能な実施において、ソースネットワークデバイスはIPデータパケットを端末デバイスへ直接転送してもよい。他の可能な実施においては、ソースネットワークデバイスは、IPデータパケットをターゲットネットワークデバイスへ転送してもよく、ターゲットネットワークデバイスがIPデータパケットを端末デバイスへ転送する。更に、ハンドオーバープロセスで、ソースネットワークデバイスが、ソースネットワークデバイスによって端末デバイスへ送信されたIPデータパケットに対して、対応する確認応答(acknowlege,ACK)メッセージを受信しない場合、IPデータパケットは、ターゲットネットワークデバイスを使用することによって端末デバイスに転送されてもよい。以下は、ソースネットワークデバイスがIPデータパケットを転送するプロセスについて個別に記載する。
【0111】
S603:ソースネットワークデバイスは、第1データパケットを取得するよう少なくとも2つのデータユニットに対してカスケード接続処理を実行する。
【0112】
少なくとも2つのデータユニット内のデータは、コアネットワークデバイスから伝来し、少なくとも2つのデータユニットに含まれるデータは、端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。
【0113】
ソースネットワークデバイスは、SDAPレイヤで少なくとも2つのデータユニットに対してカスケード接続処理を実行してよく、又はPDCPレイヤで少なくとも2つのデータユニットに対してカスケード接続処理を実行してよい。
【0114】
カスケード接続機能がSDAPレイヤで実行される場合、第1データパケットはSDAPレイヤデータパケットであってよく、データユニットはIPデータパケットであってよい。ここでのSDAPレイヤデータパケットは、SDAPレイヤのためのSDAP PDUであってよく、また、PDCPレイヤのためのPDCP SDUであってもよい。
【0115】
ソースネットワークデバイスのSDAPレイヤエンティティは、少なくとも2つのデータユニット(例えば、IPデータパケット)を1つのSDAPレイヤデータパケット(例えば、SDAP PDU)にカスケード接続してよい。最終的に物理レイヤに配信されるデータパケットのフレームフォーマット(例えば、MAC subPDU)は
図7(a)に示されてよく、MACヘッダ、RLCヘッダ、PDCPヘッダ、カスケード接続されたSDAPヘッダ、IPヘッダ0、IPデータパケット0、IPヘッダ1、IPデータパケット1,IPヘッダ2,IPデータパケット2、・・・、及びMAC-Iを含む。カスケード接続されたSDAPヘッダは、カスケード分割機能を正しく実行するように受信エンドに指示するために、カスケード接続されたIPデータパケットの数を示すフィールドなどのフィールドを含んでもよい。
【0116】
上記の説明を参照して、複数のデータユニットがカスケード接続されるSDAPレイヤデータパケットでは、複数のIPデータパケットが1つのSDAPヘッダを共有し、SDAPレイヤデータパケット内のデータユニットごとに1つのSDAPヘッダを構成する必要がない、ことが分かる。従って、ヘッダオーバーヘッドは減らすことができる。
【0117】
カスケード接続機能がPDCPレイヤで実行される場合、第1データパケットはPDCPレイヤデータパケットであってよく、データユニットはSDAPレイヤデータパケットであってよい。ここでのPDCPレイヤデータパケットは、PDCPレイヤのためのPDCP PDUであってよく、また、RLCレイヤのためのRLC SDUであってもよい。
【0118】
ソースネットワークデバイスのPDCPレイヤエンティティは、少なくとも2つのデータユニット(例えば、PDCP SDU)を1つのPDCPレイヤデータパケット(例えば、PDCP PDU)にカスケード接続してよい。最終的に物理レイヤに配信されるデータパケットのフレームフォーマット(例えば、MAC subPDU)は
図7(b)に示されてよく、MACヘッダ、RLCヘッダ、カスケード接続されたPDCPヘッダ、SDAPヘッダ、IPヘッダ0、IPデータパケット0、SDAPヘッダ、IPヘッダ1、IPデータパケット1,SDAPヘッダ、IPヘッダ2,IPデータパケット2、・・・、及びMAC-Iを含む。カスケード接続されたPDCPヘッダは、カスケード分割機能を正しく実行するように受信エンドに指示するために、カスケード接続されたIPデータパケットの数を示すフィールドなどのフィールドを含んでもよい。
【0119】
上記の説明を参照して、複数のデータユニットがカスケード接続されるPDCPレイヤデータパケットでは、複数のSDAPレイヤデータパケットが1つのPDCPヘッダを共有し、PDCPレイヤデータパケット内のデータユニットごとに1つのPDCPヘッダを構成する必要がない、ことが分かる。従って、ヘッダオーバーヘッドは減らすことができる。
【0120】
S604:ソースネットワークデバイスは第1データパケットをターゲットネットワークデバイスへ第1トンネルを介して送信する。
【0121】
実施において、第1ラジオベアラ又は第1クオリティ・オブ・サービスフローは1つのトンネルに対応し、つまり、第1トンネルに対応する。第1データパケット内のデータが第1ラジオベアラ又は第1クオリティ・オブ・サービスフローに属する場合、ソースネットワークデバイスは更に、第1情報をターゲットネットワークデバイスへ第1トンネルを介して送信してもよく、第1情報は、第1データパケットがカスケーディングデータパケットであることを示す。
【0122】
本願のこの実施形態では、カスケーディングデータパケットは、複数のIPデータパケットがSDAPレイヤでカスケード接続されているデータパケットである。カスケーディングデータパケット内でカスケード接続されている複数のIPデータパケットは、1つのカスケード接続されたSDAPパケットヘッダを共有する。代替的に、カスケーディングデータパケットは、複数のPDCP SDUがPDCPレイヤでカスケード接続されているデータパケットであり、カスケーディングデータパケット内の複数のカスケード接続されたPDCP SDUは、1つのカスケード接続されたPDCPパケットヘッダを共有する。
【0123】
相応して、非カスケーディングデータパケットは、1つのIPデータパケットを含むデータパケットである。非カスケーディングデータパケットは、SDAPレイヤで複数のIPデータパケットをカスケード接続せず、PDCPレイヤで複数のPDCP SDUをカスケード接続しない。
【0124】
第1情報は第1データパケットに位置してよい。例えば、第1情報は、第1データパケットのPDCPヘッダ又はSDAPヘッダに位置してよい。代替的に、第1情報及び第1データパケットは互いから独立していてもよい。第1情報は、第1データパケット以外のメッセージ、例えば、Xnメッセージに位置してもよい。これは本願のこの実施形態で制限されない。
【0125】
本願のこの実施形態で、ソースネットワークデバイスは更にシーケンス番号(serial number,SN)を第1データパケットに割り当ててよい。シーケンス番号はPDCP SNであってよい。シーケンス番号はデータパケットを識別し得る。送信エンドがデータを順に送信することを確かにするために、送信エンドのPDCPエンティティはデータパケットごとのSNを保持する。データを送信するとき、送信エンドは、データパケットのSNの昇順にデータを送信する。相応して、受信エンドのPDCPエンティティもデータパケットごとに同じSNを保持して、データパケットのSNの昇順でデータパケットが上位レイヤへ配信されることを確かにする。
【0126】
この実施で、カスケーディングデータパケット及び非カスケーディングデータパケットは第1トンネルを介して伝送される。任意に、S605が更に含まれる。
【0127】
S605:ソースネットワークデバイスは、第2データパケット及び第2情報をターゲットネットワークデバイスへ第1トンネルを介して送信する。
【0128】
第2データパケットは非カスケーディングデータパケットであり、第2情報は、第2データパケットが非カスケーディングデータパケットであることを示し、第2データパケット内のデータ及び第1データパケット内のデータは、端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。
【0129】
例えば、
図8に示されるように、ソースネットワークデバイスによって取得されるデータユニットは、夫々、データユニット1からデータユニット8である。ソースネットワークデバイスはデータユニット1、データユニット2、及びデータユニット6を端末デバイスへ送信しており、データユニット3からデータユニット5は端末デバイスへ送信されていない。端末デバイスがターゲットネットワークデバイスへハンドオーバーされる過程で、ソースネットワークデバイスは、1つのデータパケットを取得するようデータユニット3からデータユニット5をカスケード接続し、データパケットをターゲットネットワークデバイスへ第1トンネルを介して送信してよい。ターゲットネットワークデバイスは、端末デバイスへ、データユニット3からデータユニット5がカスケード接続されているデータパケットを転送する。ソースネットワークデバイスは更に、データユニット7及びデータユニット8を非カスケーディングデータパケットにカプセル化し、非カスケーディングデータパケットをターゲットネットワークデバイスへ第1トンネルを介して送信してもよい。
【0130】
上記の実施では、同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローのカスケーディングデータパケット及び非カスケーディングデータパケットは、パブリックトンネル(例えば、第1トンネル)を介して転送され、データパケットのタイプ(カスケーディングデータパケット又は非カスケーディングデータパケット)が更に示される。このように、カスケーディングデータパケットのヘッダオーバーヘッドは減らすことができ、カスケード接続機能の下でのロスレスハンドオーバーが実施できる。
【0131】
他の実施では、第1ラジオベアラ又は第1クオリティ・オブ・サービスフローは2つのトンネルに対応し、例えば、第1トンネル及び第2トンネルに対応する。第1トンネルがカスケーディングデータパケットを伝送するために使用され、第2トンネルが非カスケーディングデータパケットを伝送するために使用される場合、方法は更にS606を含んでもよい。
【0132】
S606(任意):ソースネットワークデバイスは、第2トンネルを介してターゲットネットワークデバイスへ第2データパケットを送信する。
【0133】
同様に、ソースネットワークデバイスは更に、シーケンス番号を第2データパケットに割り当ててよく、シーケンス番号はPDCP SNであってよい。第1データパケットのシーケンス番号が第1SNであり、第2データパケットのシーケンス番号が第2SNであり、第1SNが第2SNとは異なる、と仮定する。
【0134】
例えば、
図9に示されるように、ソースネットワークデバイスによって取得されるデータユニットは夫々、データユニット1からデータユニット8である。ソースネットワークデバイスは。データユニット1、データユニット2、及びデータユニット6を端末デバイスへ送信しているが、データユニット3からデータユニット5は端末デバイスへ送信されていない。端末デバイスがターゲットネットワークデバイスへハンドオーバーされる過程で、ソースネットワークデバイスは、1つのデータパケットを取得するようデータユニット3からデータユニット5をカスケード接続し、データパケットをターゲットネットワークデバイスへ第1トンネルを介して送信し得る。ターゲットネットワークデバイスは、端末デバイスへ、データユニット3からデータユニット5がカスケード接続されているデータパケットを転送する。ソースネットワークデバイスは更に、データユニット7及びデータユニット8を非カスケーディングデータパケットにカプセル化し、非カスケーディングデータパケットをターゲットネットワークデバイスへ第2トンネルを介して送信し得る。
【0135】
カスケーディングデータパケット及び非カスケーディングデータパケットは異なるトンネルを介して転送される。このように、カスケーディングデータパケットのオーバーヘッドは減らすことができ、異なるタイプのデータパケットを区別することによって引き起こされるオーバーヘッドは低減でき、それによってカスケード接続機能の下でのロスレスハンドオーバーを実施する。
【0136】
S607:ターゲットネットワークデバイスは、第1データパケットをソースネットワークデバイスから第1トンネルを介して受信する。
【0137】
実施において、カスケーディングデータパケット及び非カスケーディングデータパケットの両方が第1トンネルを介して伝送される場合、ターゲットネットワークデバイスは更に、第1情報をソースネットワークデバイスから第1トンネルを介して受信してもよい。
【0138】
実施において、ターゲットネットワークデバイスは更に、第2データパケット及び第2情報をソースネットワークデバイスから第1トンネルを介して受信してもよい。
【0139】
他の実施では、カスケーディングデータパケットが第1トンネルを介して伝送され、非カスケーディングデータパケットが第2トンネルを介して伝送される場合、ターゲットネットワークデバイスは更に、第2データパケットをソースネットワークデバイスから第2トンネルを介して受信してもよい。
【0140】
S608:ターゲットネットワークデバイスは第1データパケットを端末デバイスへ送信する。
【0141】
実施において、ターゲットネットワークデバイスが第1情報を受信する場合、ターゲットネットワークデバイスは更に、第1情報を端末デバイスへ送信してもよい。第1データパケットを受信した後、端末デバイスは、第1データパケットに対してカスケード接続分離操作を実行してよい。具体的なプロセスについては再度説明しない。
【0142】
任意に、ターゲットネットワークデバイスが第2データパケットを受信する場合、ターゲットネットワークデバイスは更に、第2データパケットを端末デバイスへ送信してもよい。
【0143】
S609(任意):ソースネットワークデバイスは第3データパケットを端末デバイスへ送信する。
【0144】
第3データパケットはカスケーディングデータパケットであってよく、あるいは、非カスケーディングデータパケットであってよい。これは本願のこの実施形態で限定されない。第3データパケット内のデータ及び第1データパケット内のデータは同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属してもよい。
【0145】
本願のこの実施形態で、ハンドオーバープロセスにおいて、ソースネットワークデバイス及びターゲットネットワークデバイスの能力が一致しないためにターゲットネットワークデバイスがカスケーディングデータパケットを処理できないことを回避するために、ソースネットワークデバイス及びターゲットネットワークデバイスは更に、1つのカスケーディングデータパケットにおいてカスケード接続され得るデータユニットの数、及び/又はカスケーディングデータパケットの最大データボリュームをネゴシエートしてもよい。詳細については、以下のプロセスを参照されたい。
【0146】
図10は、本願の実施形態に係るデータ伝送方法の概略フローチャートである。
図10に示されるプロシージャでは、端末デバイスがソースネットワークデバイスからターゲットネットワークデバイスへハンドオーバーされる例が、説明のために使用される。方法は次のステップを含む。
【0147】
S1001(任意):ソースネットワークデバイスはハンドオーバー要求メッセージをターゲットネットワークデバイスへ送信する。
【0148】
ハンドオーバー要求メッセージは、端末デバイスをターゲットネットワークデバイスへハンドオーバーするよう要求する。ハンドオーバー要求メッセージは、ソースネットワークデバイスの第1能力情報及び端末デバイスの第3能力情報のうちの少なくとも一方を含んでよい。
【0149】
第1能力情報は、次の情報のうちの少なくとも1つを示し得る:
第1最大データボリューム、具体的に、カスケーディングデータパケットの、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、例えば、第1最大データボリュームは500KBである;
第1最小データボリューム、具体的に、カスケーディングデータパケットの、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最小データボリュームであり、例えば、第1最小データボリュームは100KBである;
第1最大値、具体的に、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続される、ソースネットワークデバイスによってサポートされるデータユニットの数の最大値;及び
第1最小値、具体的に、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続される、ソースネットワークデバイスによってサポートされるデータユニットの数の最小値。
【0150】
第3能力情報は、次の情報のうちの少なくとも1つを示し得る:
第3最大データボリューム、具体的に、カスケーディングデータパケットの、端末デバイスによってサポートされる最大データボリューム;
第3最小データボリューム、具体的に、カスケーディングデータパケットの、端末デバイスによってサポートされる最小データボリューム;
第3最大値、具体的に、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続される、端末デバイスによってサポートされるデータユニットの数の最大値;及び
第3最小値、具体的に、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続される、端末デバイスによってサポートされるデータユニットの数の最小値。
【0151】
本願のこの実施形態では、ハンドオーバー要求メッセージを送信する前に、ソースネットワークデバイスは更に他のハンドオーバープロシージャを実行してもよい。詳細については、
図3のプロシージャを参照されたい。詳細については再度ここで説明しない。
【0152】
S1002(任意):ターゲットネットワークデバイスはハンドオーバー要求確認応答メッセージをソースネットワークデバイスへ送信する。
【0153】
S602で記載される情報に加えて、ハンドオーバー要求確認応答メッセージは、次の情報:ターゲットネットワークデバイスの第2能力情報及び第2存続期間のうちの少なくとも1つを更に含んでもよく、第2存続期間はカスケーディングタイマによる計時のために使用され、ソースネットワークデバイスは、カスケーディングタイマが満了するときにカスケード接続操作を実行する。
【0154】
第2能力情報は、次の情報のうちの少なくとも1つを示し得る:
第2最大データボリューム、具体的に、カスケーディングデータパケットの、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリューム;
第2最小データボリューム、具体的に、カスケーディングデータパケットの、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最小データボリューム;
第2最大値、具体的に、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続される、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされるデータユニットの数の最大値;及び
第2最小値、具体的に、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続される、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされるデータユニットの数の最小値。
【0155】
S1003:ソースネットワークデバイスは第1データパケットを生成する。
【0156】
ソースネットワークデバイスは、第1能力情報、第2能力情報、及び第3能力情報のうちの少なくとも1つに基づいて、第1データパケットの最大データボリューム及び/又は第1データパケットに含まれるデータユニットの数の最大値を決定してもよい。ソースネットワークデバイスは更に、第1能力情報、第2能力情報、及び第3能力情報のうちの少なくとも1つに基づいて、第1データパケットの最小データボリューム及び/又は第1データパケットに含まれるデータユニットの数の最小値を決定してもよい。
【0157】
同様に、ソースネットワークデバイスは、第1能力情報、第2能力情報、及び第3能力情報のうちの少なくとも1つに基づいて、第3データパケットの最大データボリューム及び/又は第3データパケットに含まれるデータユニットの数の最大値を決定してもよい。ソースネットワークデバイスは更に、第1能力情報、第2能力情報、及び第3能力情報のうちの少なくとも1つに基づいて、第3データパケットの最小データボリューム及び/又は第3データパケットに含まれるデータユニットの数の最小値を決定してもよい。
【0158】
例えば、第1データパケットのデータサイズはXであり、Xは0よりも大きい実数である、と仮定する。
【0159】
可能な実施において、Xの最大値は、第1最大データボリューム及び第2最大データボリュームのうちの小さい方の値以下である。他の可能な実施では、Xの最大値は、第1最大データボリューム、第2最大データボリューム、及び第3最大データボリュームのうちの最も小さい値以下である。
【0160】
例えば、第1最大データボリュームは500KBであり、第2最大データボリュームは450KBであり、第3最大データボリュームは400KBである。この場合、Xの最大値は、500KB及び450Kのうちの小さい方の値、つまり450KBであってよく、あるいは、Xの最大値は、500KB、450KB、及び400KBのうちの最も小さい値、つまり400KBであってよい。
【0161】
例えば、第1データパケットにおいてカスケード接続されるデータユニットの数はYであり、Yは1よりも大きい整数である、と仮定する。
【0162】
可能な実施において、Yの最大値は、第1最大値及び第2最大値のうちの小さい方の値以下である。他の可能な実施では、Yの最大値は、第1最大値、第2最大値、及び第3最大値のうちの最も小さい値以下である。
【0163】
例えば、第1最大値は30であり、第2最大値は25であり、第3最大値は20である。この場合、Yの最大値は、30及び25のうちの小さい方の値、つまり25であってよい。代替的に、Yの最大値は、30、25、及び20のうちの最も小さい値、つまり20であってよい。
【0164】
上記の方法に従って、能力情報を交換することによって、ソースネットワークデバイス及びターゲットネットワークデバイスは、カスケーディングデータパケットを処理する能力をネゴシエートしてもよい。このように、ソースネットワークデバイスによって送信されるカスケーディングデータパケットがターゲットネットワークデバイスの処理能力を超えることは回避され、カスケーディングデータパケットの処理効率は向上し、データ伝送効率は向上する。
【0165】
本願のこの実施形態で、ソースネットワークデバイスのプロトコルレイヤエンティティは、カスケーディングタイマに基づいてデータパケットカスケード接続を実行してもよい。これは具体的に次の通りであり得る。
【0166】
第1データユニットを受信するとき、ソースネットワークデバイスはカスケーディングタイマを起動し、ここで、カスケーディングタイマの計時長さは指定された存続期間である。カスケード接続機能は、データユニットを同じデータパケット内にカスケード接続するように、指定された存続期間内でSDAPレイヤ又はPDCPレイヤに到着するデータユニットに対して実行される。カスケーディングタイマは、カスケード接続機能が実行される特定の存続期間を計測するために使用されるタイマである。
【0167】
指定された存続期間は、第1存続期間及び第2存続期間のうちのいずれか一方であってよい。第1存続期間は、ソースネットワークデバイスによって独立して決定された存続期間である。第2存続期間は、ターゲットネットワークデバイスによってソースネットワークデバイスに指示された存続期間である。
【0168】
S1004:ソースネットワークデバイスは第1データパケットをターゲットネットワークデバイスへ送信する。
【0169】
ソースネットワークデバイスがカスケーディングデータパケットをターゲットネットワークデバイスへ送信する具体的なプロセスについては、
図5に示されるプロシージャを参照されたい。詳細はここで再び説明されない。
【0170】
S1005(任意):ソースネットワークデバイスは第3データパケットを生成する。
【0171】
第3データパケットがカスケーディングデータパケットである例が、ここでは説明のために使用される。ソースネットワークデバイスは、第1能力情報、第2能力情報、及び第3能力情報のうちの少なくとも1つに基づいて、第3データパケットの最大データボリューム及び/又は第3データパケットに含まれるデータユニットの最大値を決定してもよい。ソースネットワークデバイスは更に、第1能力情報、第2能力情報、及び第3能力情報のうちの少なくとも1つに基づいて、第3データパケットの最小データボリューム及び/又は第3データパケットに含まれるデータユニットの最小値を決定してもよい。
【0172】
例えば、第3データパケットのデータサイズはPであり、Pは0よりも大きい実数である、と仮定する。
【0173】
可能な実施において、Pの最大値は、第1最大データボリューム及び第3最大データボリュームのうちの小さい方の値以下である。他の可能な実施では、Pの最大値は、第1最大データボリューム、第2最大データボリューム、及び第3最大データボリュームのうちの最も小さい値以下である。
【0174】
例えば、第1最大データボリュームは500KBであり、第2最大データボリュームは450KBであり、第3最大データボリュームは400KBである。この場合、Pの最大値は、500KB及び400Kのうちの小さい方の値、つまり400KBであってよい。代替的に、Pの最大値は、500KB、450KB、及び400KBのうちの最も小さい値、つまり400KBであってよい。
【0175】
例えば、第3データパケットにおいてカスケード接続されるデータユニットの数はMであり、Mは1よりも大きい整数である、と仮定する。
【0176】
可能な実施において、Mの最大値は、第1最大値及び第3最大値のうちの小さい方の値以下である。他の可能な実施では、Mの最大値は、第1最大値、第2最大値、及び第3最大値のうちの最も小さい値以下である。
【0177】
例えば、第1最大値は30であり、第2最大値は25であり、第3最大値は20である。この場合、Mの最大値は、30及び20のうちの小さい方の値、つまり20であってよい。代替的に、Mの最大値は、30、25、及び20のうちの最も小さい値、つまり20であってよい。
【0178】
上記の方法に従って、ソースネットワークデバイスは、ソースネットワークデバイスによって送信されるカスケーディングデータパケットが端末デバイスの処理能力を超えることを回避し、カスケーディングデータパケットの処理効率を向上させ、データ伝送効率を向上させるように、端末デバイスの能力情報にもとづいてデータパケットカスケード接続を実行する。
【0179】
S1006:ソースネットワークデバイスは第3データパケットを端末デバイスへ送信する。
【0180】
ソースネットワークデバイスが具体的にどのようにカスケーディングデータパケットを端末デバイスへ送信するかは、本願のこの実施形態で限定されない。詳細はここで再び説明されない。
【0181】
更に、ソースネットワークデバイスは更に、シーケンス番号を第3データパケットに割り当ててよく、第3データパケットのシーケンス番号は第3SNであってよい。第1データパケットのシーケンス番号は第1SNである、と仮定する。第1SNは第3SNとは異なる。
【0182】
本願のこの実施形態で、ソースネットワークデバイスが非カスケーディングデータパケットをターゲットネットワークデバイスへ送信するとき、ターゲットネットワークデバイスは非カスケーディングデータパケットをカスケード接続し、カスケーディングデータパケットを端末デバイスへ送信してもよい。データパケットのシーケンス番号が一意であることを確かにするために、ソースネットワークデバイスは、ターゲットネットワークデバイスによって生成されたカスケーディングデータパケットにシーケンス番号を割り当ててよい。詳細については、次のプロセスを参照されたい。
【0183】
図11は、本願の実施形態に係るデータ伝送方法の概略フローチャートである。
図11に示されるプロシージャでは、端末デバイスがソースネットワークデバイスからターゲットネットワークデバイスへハンドオーバーされる例が、説明のために使用される。方法は次のステップを含む。
【0184】
S1101(任意):ソースネットワークデバイスはハンドオーバー要求メッセージをターゲットネットワークデバイスへ送信する。
【0185】
ハンドオーバー要求メッセージは、端末デバイスをターゲットネットワークデバイスへハンドオーバーするよう要求する。ハンドオーバー要求メッセージに含まれる情報については、
図5又は
図10に示されるプロシージャにおける説明を参照されたい。詳細はここで再び説明されない。
【0186】
本願のこの実施形態では、ハンドオーバー要求メッセージを送信する前、ソースネットワークデバイスは更に他のハンドオーバープロシージャを実行してもよい。詳細については、
図3のプロシージャを参照されたい。詳細についてはここで再び説明しない。
【0187】
S1102(任意):ターゲットネットワークデバイスはハンドオーバー要求確認応答メッセージをソースネットワークデバイスへ送信する。
【0188】
S602及びS1002で記載される情報に加えて、ハンドオーバー要求確認応答メッセージはシーケンス番号数情報を更に含んでもよい。シーケンス番号数情報は、要求されているシーケンス番号の数を示し、シーケンス番号はデータパケットを識別する。例えば、シーケンス番号はPDCP SNであってよい。
【0189】
S1103:ソースネットワークデバイスはシーケンス番号値範囲をターゲットネットワークデバイスへ送信する。
【0190】
シーケンス番号値範囲は少なくとも1つのシーケンス番号を含む。例えば、シーケンス番号値範囲が50から100まであることは、ターゲットネットワークデバイスによって割り当てられ得るシーケンス番号が50から100まであることを示す。シーケンス番号値範囲に含まれるシーケンス番号の数は、シーケンス番号数情報によって要求されるシーケンス番号の数以下であってよい。
【0191】
更に、ソースネットワークデバイスによって割り当てられるシーケンス番号及びターゲットネットワークデバイスによって割り当てられるシーケンス番号が一致内ことを確かにするために、ソースネットワークデバイスは、シーケンス番号を割り当てるときにもはやシーケンス番号値範囲からシーケンス番号を選択しない。
【0192】
S1104:ソースネットワークデバイスは複数の非カスケーディングデータパケットをターゲットネットワークデバイスへ送信する。
【0193】
非カスケーディングデータパケット内のデータはコアネットワークから伝来する。1つの非カスケーディングデータパケットは1つのデータユニットを含む。
【0194】
S1105:ターゲットネットワークデバイスは第4データパケットを端末デバイスへ送信する。第4データパケットは、複数の非カスケーディングデータパケットのうちの少なくとも2つのデータユニットをカスケード接続することによって取得される。
【0195】
第4データパケットに対応するシーケンス番号はシーケンス番号値範囲内にある。
【0196】
本願のこの実施形態で、第4データパケットのデータサイズはX2である。可能な実施において、X2の最大値は、第2最大データボリューム及び第3データボリュームのうちの小さい方の値以下である。他の可能な実施では、X2の最大値は、第1最大データボリューム、第2最大データボリューム、及び第3最大データボリュームのうちの最も小さい値以下であり、ここで、X2は0よりも大きい実数である。
【0197】
Y2個のデータユニットが第4データパケットにおいてカスケード接続される。可能な実施において、Y2の最大値は、第2最大値及び第3最大値のうちの小さい方の値以下である。他の可能な実施では、Y2の最大値は、第1最大値、第2最大値、及び第3最大値のうちの最も小さい値以下であり、ここで、Y2は1よりも大きい整数である。
【0198】
任意に、シーケンス番号値範囲内のシーケンス番号がまさに割り当てのために使い尽くされそうとしているとき、ターゲットネットワークデバイスは更に、シーケンス番号を再び割り当てるようソースネットワークデバイスに要求してもよい。例えば、ターゲットネットワークデバイスは次のステップを実行してもよい。
【0199】
S1106:ターゲットネットワークデバイスは、シーケンス番号を割り当てるよう要求するために、シーケンス番号割り当て要求メッセージをソースネットワークデバイスへ送信する。
【0200】
シーケンス番号割り当て要求メッセージは次の、割り当てられるよう要求されているシーケンス番号の数、及び割り当てを解除されている残りのシーケンス番号の数、のうちの少なくとも1つを含み得る。例えば、最後に割り当てられる100個のシーケンス番号のうち、20個のシーケンス番号が割り当てられずに残っている。
【0201】
更に、ソースネットワークデバイスがシーケンス番号割り当て要求メッセージを受信するとき、ターゲットネットワークデバイスに割り当てられるシーケンス番号の数は、シーケンス番号割り当て要求メッセージによって割り当てられよう要求されているシーケンス番号の数以下であってよい。
【0202】
本願の実施形態は、端末デバイスはカスケーディングデータパケットを処理することをサポートしているが、ターゲットネットワークデバイスはカスケーディングデータパケットを処理することをサポートしていないシナリオに適用され得る方法を更に提供する。詳細は以下で説明される。
【0203】
図12A及び
図12Bは、本願の実施形態に係るデータ伝送方法の概略フローチャートである。
図12A及び
図12Bに示されるプロシージャでは、端末デバイスがソースネットワークデバイスからターゲットネットワークデバイスへハンドオーバーされる例が、説明のために使用される。方法は次のステップを含む。
【0204】
S1201(任意):ソースネットワークデバイスはハンドオーバー要求メッセージをターゲットネットワークデバイスへ送信する。
【0205】
ハンドオーバー要求メッセージは、端末デバイスをターゲットネットワークデバイスへハンドオーバーするよう要求する。ハンドオーバー要求メッセージに含まれる情報については、
図5又は
図10に示されるプロシージャにおける説明を参照されたい。詳細はここで再び説明されない。
【0206】
本願のこの実施形態では、ハンドオーバー要求メッセージを送信する前、ソースネットワークデバイスは更に他のハンドオーバープロシージャを実行してもよい。詳細については、
図3のプロシージャを参照されたい。詳細についてはここで再び説明しない。
【0207】
S1202(任意):ターゲットネットワークデバイスはハンドオーバー要求確認応答メッセージをソースネットワークデバイスへ送信する。
【0208】
ハンドオーバー要求確認応答メッセージはRRC再設定メッセージを含んでもよい。RRC再設定メッセージは、ターゲットネットワークデバイスのターゲットセルへハンドオーバーされることを端末デバイスに指示する。
【0209】
S1203:ソースネットワークデバイスは第5データパケットを端末デバイスへ送信する。
【0210】
第5データパケットは、少なくとも2つのデータユニットをカスケード接続することによって取得され、少なくとも2つのデータユニットは第1データユニット及び第2データユニットを含む。第5データパケットのシーケンス番号は第5シーケンス番号である。第5データパケットのデータユニット内のデータは、端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。言い換えれば、第1データユニット内のデータ及び第2データユニット内のデータは、端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。
【0211】
S1204:ソースネットワークデバイスはRRC再設定メッセージを端末デバイスへ送信する。
【0212】
RRC再設定メッセージを受信するとき、端末デバイスはソースネットワークデバイスから接続を切り離す、つまり、ソースリンクを切断する。
【0213】
ソースネットワークデバイスが、端末デバイスが第5データパケットを受信できないと決定する場合、ソースネットワークデバイスは、第5データパケット内のデータをターゲットネットワークデバイスへ転送してもよい。端末デバイスが第5データパケットを受信できないとソースネットワークデバイスが決定する方法は、本願で限定されない。例えば、ソースネットワークデバイスは、第5データパケットに対応する否定応答(negative acknowlegement,NACK)を受信する。この場合に、ソースネットワークデバイスは、端末デバイスが第5データパケットの受信に失敗したと決定し得る。
【0214】
ソースネットワークデバイスが第5データパケット内のデータをターゲットネットワークデバイスへ転送するとき、ターゲットネットワークデバイスはカスケーディングデータパケットを処理することをサポートしていないので、ソースネットワークデバイスは、第5データパケットにおいてカスケード接続されているデータユニットを別々にターゲットネットワークデバイスへ送信する。
【0215】
具体的に、第1データユニット及び第2データユニットが例として使用される。ソースネットワークデバイスは次のステップを実行する。
【0216】
S1205:ソースネットワークデバイスは第1データユニット、第2データユニット、及び第5シーケンス番号をターゲットネットワークデバイスへ送信する。
【0217】
本願のこの実施形態で、ソースネットワークデバイスは、第1の一時的なシーケンス番号を第1データユニットに割り当て、第2の一時的なシーケンス番号を第2データユニットに割り当ててよい。第1の一時的なシーケンス番号は、第5シーケンス番号に対応する少なくとも2つのデータユニット内の第1データユニットの順序を示す。第2の一時的なシーケンス番号は、第5シーケンス番号に対応する少なくとも2つのデータユニット内の第2データユニットの順序を示す。
【0218】
S1206:ターゲットネットワークデバイスは、ソースネットワークデバイスからである第1データユニット、第2データユニット、及び第5シーケンス番号を受信する。
【0219】
ターゲットネットワークデバイスは、第1の一時的なシーケンス番号及び第2の一時的なシーケンス番号に基づいて、第5シーケンス番号に対応する少なくとも2つのデータユニット内の第1データユニット及び第2データユニットの順序を決定してよい。
【0220】
S1207:ターゲットネットワークデバイスは、第1データユニット、第1データユニットに対応する第1サブシーケンス番号、第2データユニット、第2データユニットに対応する第2サブシーケンス番号、及び第5シーケンス番号を端末デバイスへ送信する。
【0221】
サブシーケンス番号は、少なくとも2つのデータユニット内のサブシーケンス番号に対応するデータユニットの順序を示す。例えば、第1サブシーケンス番号は、第5シーケンス番号に対応する少なくとも2つのデータユニット内の第1データユニットの順序を示す、第2サブシーケンス番号は、第5シーケンス番号に対応する少なくとも2つのデータユニット内の第2データユニットの順序を示す。
【0222】
第1データユニットは位置指示情報を更に含み、第1データユニット内の位置指示情報は、第1データユニットが第5シーケンス番号に対応する最後のデータユニットであるかどうかを示す。同様に、第2データユニットは位置指示情報を更に含み、第2データユニット内の位置指示情報は、第2データユニットが第5シーケンス番号に対応する最後のデータユニットであるかどうかを示す。
【0223】
S1208:端末デバイスは、第1データユニット、第1データユニットに対応する第1サブシーケンス番号、第2データユニット、第2データユニットに対応する第2サブシーケンス番号、及び第5シーケンス番号を受信する。
【0224】
端末デバイスは、第1データユニット及び第2データユニットを並べ直すよう、第1サブシーケンス番号、第2サブシーケンス番号、及び第5シーケンス番号に基づいて第1データユニット及び第2データユニットの順序を決定し、次いで、第1データユニット及び第2データユニットを処理のために順に端末デバイスの上位レイヤへ配信してよい。上位レイヤはIPレイヤ又は伝送制御プロトコル(transmission control protocol,TCP)レイヤであってよい。
【0225】
例えば、
図13は、上記の説明を参照して本願の実施形態に係るハンドオーバーの模式図である。
図13において、ソースネットワークデバイスは、シーケンス番号が夫々1から5であるデータパケットを端末デバイスへ送信する。シーケンス番号が3である、端末デバイスが受信に失敗したデータパケット以外の、全てのデータパケットは、端末デバイスによる受信に成功する。3つのデータパケットが、シーケンス番号3であるデータパケットにおいてカスケード接続され、3つのデータユニットは夫々データユニット1から3であると想定される。
【0226】
端末デバイスがターゲットネットワークデバイスへハンドオーバーされるとき、ソースネットワークデバイスはデータユニット1から3をターゲットネットワークデバイスへ別々に送信し、また、シーケンス番号3もターゲットネットワークデバイスへ送信する。データユニット1から3に対してソースネットワークデバイスによって夫々割り当てられる一時的なシーケンス番号は、3-1、3-2、及び3-3である。
【0227】
データユニット1から3を受信するとき、ターゲットネットワークデバイスは、データユニット1から3にサブシーケンス番号を別々に割り当ててもよい。例えば、割り当てられるサブシーケンス番号は3001、3002、及び3003である。ターゲットネットワークデバイスは、データユニット1から3、データユニットのサブシーケンス番号、及びデータユニット1から3に対応するシーケンス番号3を端末デバイスへ送信してもよい。各データユニットは更に、1つの位置指示情報に対応し得る。
【0228】
データ及び情報を受信した後、端末デバイスは、シーケンス番号3に基づいて、データユニット1から3がシーケンス番号2であるデータパケットとシーケンス番号4であるデータパケットとの間に位置していることを決定し得る。端末デバイスは更に、データユニットのサブシーケンス番号に基づいてデータユニット1から3の順序を決定し得る。従って、端末デバイスはデータパケットを順に配信し得る。
【0229】
本願のこの実施形態で提供される方法に従って、ターゲットネットワークデバイスは更に各データユニットに1つのサブシーケンス番号を割り当てるので、1つのシーケンス番号に対応する複数のデータパケットの順序はサブシーケンス番号に基づいて決定でき、それによって、1つのシーケンス番号に対応する複数のデータパケットが順に配信できることを確かにする。
【0230】
上記の実施形態は別々に実施されてよく、又は互いに組み合わせて実施されてもよい。上記の内容において、異なる実施形態では、実施形態の間の相違が詳細に記載される。異なる実施形態の相違の内容以外の内容については、互いに参照することができる。本願の実施形態で記載されるフローチャート内のステップ番号は実行プロシージャの例にすぎず、ステップの実行順序に対する限定を構成するものではないことが理解されるべきである。本願の実施形態で、時系列において互いに独立しているステップ間に厳密な実行順序はない。更に、フローチャートに示される全てのステップが必須のステップであるわけではない。一部のステップは、実際の要件に従ってフローチャートに追加されても又はフローチャートから削除されてもよい。
【0231】
本願で提供される上記の実施形態では、本願の実施形態で提供される方法は、デバイス間のインタラクションの視点から別々に記載されている。アクセスネットワークデバイスによって実行されるステップは、代替的に、異なる通信装置によって別々に実施されてもよい。例えば、第1装置は、第1信号を受信し、ランダムアクセスを開始するよう構成され、第2装置は、第1信号によって供給されるエネルギを使用することによって第1信号を処理するよう構成される。言い換えれば、第1装置及び第2装置は一緒に、本願の実施形態でアクセスネットワークデバイスによって実行されるステップを完了する。具体的な分割様態は本願で限定されない。任意に、第1信号からのエネルギ抽出は、代替的に、第3装置によって実行されてもよい。ネットワークアーキテクチャが1つ以上の分散ユニット(distributed units,DU)、1つ以上の中央ユニット(centralized units,CU)、及び1つ以上の無線周波数ユニット(RU)を含む場合、アクセスネットワークデバイスによって実行されるステップは、DU、CU、及びRUによって別々に実施されてもよい。
【0232】
本願の実施形態で提供される方法での機能を実施するために、アクセスネットワークデバイス、端末デバイス、又は上記の通信装置は、ハードウェア構造及び/又はソフトウェアモジュールを含み、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、又はハードウェア構造とソフトウェアモジュールとの組み合わせの形で上記の機能を実施してもよい。上記の機能のうちの特定の機能がハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、又はハードウェア構造とソフトウェアモジュールとの組み合わせを使用することによって実行されるかどうかは、技術的解決法の特定の応用及び設計制約に依存する。
【0233】
本願の実施形態で、モジュール分割は一例であり、論理的な機能分割に過ぎない。実際の実施では、他の分割様態が使用されてもよい。更に、本願の実施形態における機能モジュールは1つのプロセッサに一体化されてよく、物理的に単独で存在してもよく、あるいは、2つ以上のモジュールが1つのモジュールに一体化されてもよい。一体化されたモジュールは、ハードウェアの形で実施されてよく、あるいは、ソフトウェア機能モジュールの形で実施されてもよい。
【0234】
上記の概念と同じく、
図14に示されるように、本願の実施形態は通信装置を更に提供する。通信装置1400は、
図2のソース基地局であってよく、上記の方法の実施形態におけるソースネットワークデバイスの方法を実施するよう構成される。代替的に、通信装置は、
図2のターゲット基地局であってよく、上記の方法の実施形態におけるターゲットネットワークデバイスに対応する方法を実施するよう構成される。具体的な機能については、上記の方法の実施形態の説明を参照されたい。
【0235】
具体的に、通信装置1400は、処理ユニット1401及び通信ユニット1402を含んでよい。本願のこの実施形態で、通信ユニットはトランシーバユニットとも呼ばれてよく、上記の方法の実施形態におけるネットワークデバイス又は端末デバイスの送信及び受信のステップを実行するよう夫々構成された送信ユニット及び/又は受信ユニットを含んでもよい。以下は、
図12Aから
図13を参照して本願の実施形態で提供される通信装置について詳細に記載する。
【0236】
いくつかの可能な実施において、上記の方法の実施形態におけるソースネットワークデバイスの動作及び機能は、通信装置1400を使用することによって実施されてよく、例えば、
図6Aから
図12Bに示される実施形態でソースネットワークデバイスによって実行される方法が実施される。例えば、通信装置1400は、ソースネットワークデバイスで使用されるコンポーネント(例えば、チップ又は回路)であってよく、あるいは、ソースネットワークデバイス内のチップ若しくはチップセット、又は関連する方法機能を実行するよう構成されているチップの部分であってよい。通信ユニット1402は、
図6Aから
図12Bに示される実施形態でソースネットワークデバイスによって実行される受信又は送信動作を実行するよう構成されてよい。処理ユニット1401は、
図6Aから
図12Bに示される実施形態でソースネットワークデバイスによって実行される、受信動作及び送信動作以外の動作を実行するよう構成されてよい。
【0237】
可能な実施において、処理ユニットは、第1データパケットを取得するよう少なくとも2つのデータユニットに対してカスケード接続処理を実行するよう構成される。少なくとも2つのデータユニットに含まれるデータは、端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。第1データパケットは、パケットデータコンバージェンスプロトコルPDCPレイヤデータパケット又はサービスデータアダプテーションプロトコルSDAPレイヤデータパケットである。通信ユニットは、第1データパケットをターゲットネットワークデバイスへ第1トンネルを介して送信するよう構成される。
【0238】
可能な実施において、通信ユニットは、第1情報をターゲットネットワークデバイスへ第1トンネルを介して送信するよう更に構成される。第1情報は、第1データパケットがカスケーディングデータパケットであることを示す。
【0239】
可能な実施において、通信ユニットは、第2データパケット及び第2情報をターゲットネットワークデバイスへ第1トンネルを介して送信するよう更に構成され、ここで、第2情報は、第2データパケットが非カスケーディングデータパケットであることを示し、第2データパケット内のデータ及び第1データパケット内のデータは、端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。
【0240】
可能な実施において、通信ユニットは、第2データパケットをターゲットネットワークデバイスへ第2トンネルを介して送信するよう更に構成され、ここで、第2データパケットは非カスケーディングデータパケットであり、第2データパケット内のデータ及び第1データパケット内のデータは、端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。
【0241】
可能な実施において、第1データパケットのデータサイズはXであり、Xの最大値は、第1最大データボリューム及び第2最大データボリュームのうちの小さい方の値以下であるか、又はXの最大値は、第1最大データボリューム、第2最大データボリューム、及び第3最大データボリュームのうちの最も小さい値以下であり、Xは0よりも大きい数である。
【0242】
第1最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、第2最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、第3最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、端末デバイスによってサポートされる最大データボリュームである。
【0243】
可能な実施において、第1データパケットではY個のデータユニットがカスケード接続され、Yの最大値は、第1最大値及び第2最大値のうちの小さい方の値以下であるか、又はYの最大値は、第1最大値、第2最大値、及び第3最大値のうちの最も小さい値以下であり、Yは1よりも大きい整数である。
【0244】
第1最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大値であり、第2最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大値であり、第3最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、端末デバイスによってサポートされる最大値である。
【0245】
可能な実施において、通信ユニットは、第3データパケットを前記端末デバイスへ送信するよう更に構成され、第3データパケットは、M個のデータユニットをカスケード接続することによって取得され、Mは1よりも大きい整数であり、第3データパケット内のデータ及び第1データパケット内のデータは、端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。
【0246】
可能な実施において、第3データパケットのデータサイズはPであり、Pの最大値は、第1最大データボリューム及び第3最大データボリュームのうちの小さい方の値以下であるか、又はPの最大値は、第1最大データボリューム、第2最大データボリューム、及び第3最大データボリュームのうちの最も小さい値以下であり、Pは1よりも大きい実数である。
【0247】
第1最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、第2最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大データボリュームであり、第3最大データボリュームは、カスケーディングデータパケットの、前記端末デバイスによってサポートされる最大データボリュームである。
【0248】
可能な実施において、Mの最大値は、第1最大値及び第3最大値のうちの小さい方以下であるか、又はMの最大値は、第1最大値、第2最大値、及び第3最大値のうちの最も小さい値以下である。
【0249】
第1最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、ソースネットワークデバイスによってサポートされる最大値であり、第2最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、ターゲットネットワークデバイスによってサポートされる最大値であり、第3最大値は、カスケーディングデータパケットを取得するようカスケード接続されたデータユニットの数の、端末デバイスによってサポートされる最大値である。
【0250】
いくつかの可能な実施において、上記の方法の実施形態におけるターゲットネットワークデバイスの動作及び機能は、通信装置1400を使用することによって実施されてよく、例えば、
図6Aから
図12Bに示される実施形態でターゲットネットワークデバイスによって実行される方法が実施される。例えば、通信装置1400は、ターゲットネットワークデバイスで使用されるコンポーネント(例えば、チップ又は回路)であってよく、あるいは、ターゲットネットワークデバイス内のチップ若しくはチップセット、又は関連する方法機能を実行するよう構成されているチップの部分であってよい。通信ユニット1402は、
図6Aから
図12Bに示される実施形態でターゲットネットワークデバイスによって実行される受信又は送信動作を実行するよう構成されてよい。処理ユニット1401は、
図6Aから
図12Bに示される実施形態でターゲットネットワークデバイスによって実行される、受信動作及び送信動作以外の動作を実行するよう構成されてよい。
【0251】
可能な実施において、処理ユニットは、第1トンネルを介して、通信ユニットを使用することによって、ソースネットワークデバイスから第1データパケットを受信するよう構成される。第1データパケットは、少なくとも2つのデータユニットをカスケード接続することによって取得されたデータパケットであり、少なくとも2つのデータユニットに含まれるデータは、端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属し、第1データパケットは、パケットデータコンバージェンスプロトコルPDCPレイヤデータパケット又はサービスデータアダプテーションプロトコルSDAPレイヤデータパケットである。
【0252】
処理ユニットは、通信ユニットを使用することによって、第1データパケットを端末デバイスへ送信するよう構成される。
【0253】
可能な実施において、通信ユニットは、第1トンネルを介してソースネットワークデバイスから第1情報を受信し、また、第1情報を端末デバイスへ送信するよう更に構成され、第1情報は、第1データパケットがカスケーディングデータパケットであることを示す。
【0254】
可能な実施において、通信ユニットは、第1トンネルを介してソースネットワークデバイスから第2データパケット及び第2情報を受信し、また、第2データパケット及び第2情報を端末デバイスへ送信するよう更に構成され、第2情報は、第2データパケットが非カスケーディングデータパケットであることを示し、第2データパケット内のデータ及び第1データパケット内のデータは、端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。
【0255】
可能な実施において、通信ユニットは、第2トンネルを介してソースネットワークデバイスから第2データパケットを受信し、また、第2データパケットを端末デバイスへ送信するよう更に構成され、第2データパケットは非カスケーディングデータパケットであり、第2データパケット内のデータ及び第1データパケット内のデータは、端末デバイスの同じラジオベアラ又はクオリティ・オブ・サービスフローに属する。
【0256】
可能な実施において、通信ユニットは、ソースネットワークデバイスから複数の非カスケーディングデータパケットを受信し、また、第4データパケットを端末デバイスへ送信するよう更に構成され、1つの非カスケーディングデータパケットは1つのデータユニットを含み、第4データパケットは、複数の非カスケーディングデータパケットのうちの少なくとも2つのデータユニットをカスケード接続することによって取得される。
【0257】
可能な実施において、第4データパケットに対応するシーケンス番号はシーケンス番号値範囲内にあり、シーケンス番号値範囲は少なくとも1つのシーケンス番号を含み、シーケンス番号値範囲はソースネットワークデバイスからである。
【0258】
上記のものは一例にすぎない。処理ユニット1401及び通信ユニット1402は他の機能を更に実行してもよい。より詳細な説明については、
図6Aから
図12Bに示される方法の実施形態における関連する記載を参照されたい。詳細についてはここで再び説明しない。
【0259】
図15は、本願の実施形態に係る通信装置を示す。
図15に示される通信装置は、
図14に示される通信装置のハードウェア回路の実施であってよい。通信装置は、上記のフローチャートに適用でき、上記の方法の実施形態における端末デバイス又はネットワークデバイスの機能を実行する。記載を簡単にするため、
図15は、通信装置の主要なコンポーネントのみを示す。
【0260】
図15に示されるように、通信装置1500はプロセッサ1510及びインターフェース回路1520を含む。プロセッサ1510及びインターフェース回路1520は互いに結合される。インターフェース回路1520はトランシーバ又は入力/出力インターフェースであってもよいことが理解され得る。任意に、通信装置1500は、プロセッサ1510によって実行される命令を記憶するか、命令を実行するためにプロセッサ1510によって必要とされる入力データを記憶するか、又はプロセッサ1510が命令を実行した後に生成されるデータを記憶するよう構成されたメモリ1530を更に含んでもよい。
【0261】
通信装置1500が
図6Aから
図12Bに示される方法を実施するよう構成される場合、プロセッサ1510は、処理ユニット1401の機能を実施するよう構成され、インターフェース回路1520は、通信ユニット1402の機能を実施するよう構成される。
【0262】
通信装置が端末デバイスで使用されるチップである場合、端末デバイス内のチップは、上記の方法の実施形態での端末デバイスの機能を実施する。端末デバイス内のチップは、端末デバイス内の他のモジュール(例えば、無線周波数モジュール又はアンテナ)から情報を受信し、このとき、情報は、ネットワークデバイスによって端末デバイスへ送信されたものである。代替的に、端末デバイス内のチップは、端末デバイス内の他のモジュール(例えば、無線周波数モジュール又はアンテナ)へ情報を送信し、このとき、情報は、端末デバイスによってネットワークデバイスへ送信されるものである。
【0263】
通信装置がネットワークデバイスで使用されるチップである場合に、ネットワークデバイス内のチップは、上記の方法の実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実施する。ネットワークデバイス内のチップは、ネットワークデバイス内の他のモジュール(例えば、無線周波数モジュール又はアンテナ)から情報を受信し、このとき、情報は、端末デバイスによってネットワークデバイスへ送信されたものである。代替的に、ネットワークデバイス内のチップは、ネットワークデバイス内の他のモジュール(例えば、無線周波数モジュール又はアンテナ)へ情報を送信し、このとき、情報は、ネットワークデバイスによって端末デバイスへ送信されるものである。
【0264】
本願の実施形態におけるプロセッサは中央演算処理装置(Central Processing Unit,CPU)であってよく、又は他の汎用プロセッサ、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)、他のプログラム可能なロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ハードウェア部品、若しくはそれらの任意の組み合わせであってもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよく、又は任意の従来のプロセッサであってもよい。
【0265】
本願の実施形態で、プロセッサはランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラム可能な読み出し専用メモリ(Programmable ROM,PROM)、消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(Erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(Electrically EPROM,EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、CD-ROM、又は当該技術でよく知られている任意の他の形態の記憶媒体であってもよい。例えば、記憶媒体はプロセッサへ結合され、それにより、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み出し、また、記憶媒体に情報を書き込むことができる。確かに、記憶媒体はプロセッサのコンポーネントであってもよい。プロセッサ及び記憶媒体はASICに配置されてもよい。更に、ASICは、ネットワークデバイス又は端末デバイスに位置してもよい。確かに、プロセッサ及び記憶媒体は、代替的に、ネットワークデバイス又は端末デバイス内のディスクリート部品として存在してもよい。
【0266】
当業者であれば、本願の実施形態が方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解するはずである。従って、本願は、ハードウェア専用の実施形態、ソフトウェア専用の実施形態、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによる実施形態の形を使用し得る。加えて、本願は、コンピュータにより使用可能なプログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ使用可能記憶媒体(ディスクメモリ、光学メモリ、などを含むが限られない)で実現されるコンピュータプログラム製品の形を使用し得る。
【0267】
本願は、本願に従う方法、デバイス(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して記載される。コンピュータプログラム命令は、フローチャート及び/又はブロック図における各プロシージャ及び/又は各ブロック並びにフローチャート及び/又はブロック図におけるプロシージャ及び/又はブロックの組み合わせを実装するために使用され得ることを理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、埋め込みプロセッサ、又は任意の他のプログラム可能なデータ処理デバイスのプロセッサのために提供されて、コンピュータ又は任意の他のプログラム可能なデータ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令がフローチャート内の1つ以上のプロセスでの及び/又はブロック図内の1つ以上のブロックでの特定の機能を実施するための装置を発生させるようにマシンを発生させることができる。
【0268】
これらのコンピュータプログラム命令は、代替的に、特定の方法で作動するようにコンピュータ又は任意の他のプログラム可能なデータ処理デバイスを指示することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読メモリに記憶あれている命令は、命令装置を含むアーチファクトを発生させる。命令装置は、フローチャート内の1つ以上のプロシージャでの及び/又はブロック図内の1つ以上のブロックでの特定の機能を実施する。
【0269】
明らかなように、当業者は、本願の範囲から逸脱せずに、本願に対して様々な変更及び変形を行うことができる。本願は、本願のそのような変更及び変形を、それらが本願の特許請求の範囲及びそれらの同等の技術によって定義される保護の範囲内にあるという条件で、カバーするよう意図される。