(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-26
(45)【発行日】2025-04-03
(54)【発明の名称】タイヤビード分離装置
(51)【国際特許分類】
B60C 25/125 20060101AFI20250327BHJP
【FI】
B60C25/125 B
(21)【出願番号】P 2024003603
(22)【出願日】2024-01-12
【審査請求日】2024-01-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000185916
【氏名又は名称】小野谷機工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075557
【氏名又は名称】西教 圭一郎
(72)【発明者】
【氏名】牧野 智將
【審査官】高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-172486(JP,A)
【文献】特開2002-274131(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 25/00-25/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤが装着されたホイールの下リム部を着脱可能に保持し、前記ホイールを鉛直な回転軸線まわりに回転駆動する回転テーブルと、
前記ホイールの上リム部と前記タイヤの上ビード部との間に挿入され、前記上ビード部を前記上リム部上に引上げるためのビード案内部材と、
前記ビード案内部材を、前記回転軸線に垂直な第1軸線まわりに回動可能に保持する保持具と、
前記保持具を、前記回転軸線に平行な第2軸線に沿って移動させる第1シリンダと、
前記保持具に設けられ、前記ビード案内部材を、前記第2軸線に平行な第3軸線に沿って移動させる第2シリンダと、
前記保持具に設けられ、案内用ビーム光を出射する案内用ビーム光発生部と、を含むことを特徴とするタイヤビード分離装置。
【請求項2】
前記第2シリンダは、ピストン棒と、前記ピストン棒を固定するロック機構を備えた複動空気圧シリンダから成ることを特徴とする請求項1に記載のタイヤビード分離装置。
【請求項3】
前記保持具は、前記ビード案内部材を前記第1軸線まわりに角変位可能に支持する揺動アームを備えることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤビード分離装置。
【請求項4】
前記揺動アームに、前記ビード案内部材に対して前記第1軸線に関して軸対称に配設され、前記回転軸線から離反するにつれて前記第1軸線から離反する方向に傾斜した第4軸線まわりに回転可能なビードローラを、さらに含むことを特徴とする請求項3に記載のタイヤビード分離装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のホイールのリム部に密着したタイヤビードをリム部から分離するためのタイヤビード分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術のタイヤビード分離装置は、たとえば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来から、自動車のタイヤ交換作業において、タイヤをホイールから分離する場合、タイヤのビード部をホイールのリム部から分離するためのビード案内部材の先端部を、ビード部のホイールのリム部の近傍に位置決めする作業に手間を要するという問題がある。したがって作業者への作業負担を低減して、ビード部をリム部から容易に分離することができるタイヤビード分離装置が求められている。
【0005】
本発明の目的は、作業者への作業負担を低減し、タイヤのビード部をホイールのリム部から容易に分離することができるタイヤビード分離装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、タイヤが装着されたホイールの下リム部を着脱可能に保持し、前記ホイールを鉛直な回転軸線まわりに回転駆動する回転テーブルと、
前記ホイールの上リム部と前記タイヤの上ビード部との間に挿入され、前記上ビード部を前記上リム部上に引上げるためのビード案内部材と、
前記ビード案内部材を、前記回転軸線に垂直な第1軸線まわりに回動可能に保持する保持具と、
前記保持具を、前記回転軸線に平行な第2軸線に沿って移動させる第1シリンダと、
前記保持具に設けられ、前記ビード案内部材を、前記回転軸線に平行な第3軸線に沿って移動させる第2シリンダと、
前記保持具に設けられ、案内用ビーム光を出射する案内用ビーム光発生部と、を含むことを特徴とするタイヤビード分離装置である。
【0007】
また本発明は、前記第2シリンダは、ピストン棒と、前記ピストン棒を固定するロック機構を備えた複動空気圧シリンダから成ることを特徴とする。
【0008】
また本発明は、前記保持具は、前記ビード案内部材を前記第1軸線まわりに角変位可能に支持する揺動アームを備えることを特徴とする。
【0009】
また本発明は、前記揺動アームに、前記ビード案内部材に対して前記第1軸線に関して軸対称に配設され、前記回転軸線から離反するにつれて前記第1軸線から離反する方向に傾斜した第4軸線まわり回転可能なビードローラを、さらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、回転テーブルには、タイヤが装着されたホイールの下リム部が着脱可能に保持される。案内用ビーム光発生部の案内用ビーム光は、第2シリンダの高さ位置で、例えばホイールのリム部に向けて出射され、作業者はリム部に照射された案内用ビーム光のスポットを視認し、これによってスポットとビード案内部材の先端部との相対的な位置関係を目視によって把握できるので、スポットの位置を基準として第2シリンダによるビード案内部材の先端部の位置を予測することができる。スポットがリム部に照射された状態で第1シリンダによってビード案内部材を、例えば第1シリンダのストロークに相当する一定距離だけ下降させることによって、ビード案内部材の先端部をビード部のリム部の近傍に配置し、ビード案内部材の先端部をリム部とビード部との間に挿入して、ビード部にビード案内部材が掛け止められた状態とすることができる。またビード部にビード案内部材が掛け止められた状態で、ビード案内部材を第1シリンダによって一定距離だけ引上げることによって、ビード部をリム部の上方へ引き上げて、回転テーブルによってホイールを回転軸線まわりに回転させることによって、ビード部が上リム部上に案内され、タイヤの上ビード部がホイールの上リム部から分離される。このようなビード分離作業において、第2シリンダによって案内用ビーム光のスポットがリム部を照射するように案内用ビーム光の照射位置を作業者が確認し、第2シリンダによってビード案内部材の先端部をリム部の直上に近接させて位置決めすることが可能となる。したがって、ビード案内部材の位置決め作業が簡素化され、作業者の作業負担を低減し、ビード案内部材の位置決め作業を容易化することができる。
【0011】
また本発明によれば、第2シリンダがロック機構を備えるので、ロック機構によってピストン棒を固定し、ピストン棒の第2軸線に沿う変位を阻止することができる。これによって、ビード案内部材の先端部をホイールの上リム部とタイヤの上ビード部との間に挿入し、上ビード部を上リム部から確実に分離することができる。
【0012】
また本発明によれば、保持具が揺動アームを備えるので、ビード案内部材を第1軸線まわりに角変位させ、ビード案内部材と他の部材、たとえばビードローラとを使い分けることができる。
【0013】
また本発明によれば、揺動アームにビード案内部材とビードローラとが設けられるので、リム部からビード部を分離するときにはビード案内部材を用い、ホイールWにタイヤTを装着するときにはビードローラを用いるので、ビード案内部材とビードローラとを容易に使い分けすることが可能となり、タイヤ交換作業を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施形態のタイヤビード分離装置1を備えるタイヤ着脱装置2を示す正面図である。
【
図3】本発明の一実施形態のタイヤビード分離装置1の正面図である。
【
図5】タイヤビード分離装置1を
図4の左方から見た側面図である。
【
図6A】ロック解除状態のロック機構8を示す断面図である。
【
図6B】ロック状態のロック機構8を示す断面図である。
【
図7】マウントプレス操作部62を示す正面図である。
【
図8】
図7の左方から見たマウントプレス操作部62の側面図である。
【
図9】
図8の上方から見たマウントプレス操作部62の平面図である。
【
図10】ビードプレス操作部70を示す正面図である。
【
図11】
図10の左方から見たビードプレス操作部70の側面図である。
【
図12】
図10の上方から見たビードプレス操作部70の平面図である。
【
図13】ビードブレーカ操作部80を示す正面図である。
【
図14】
図13の左方から見たビードブレーカ操作部80の側面図である。
【
図15】
図13の上方から見たビードブレーカ操作部80の平面図である。
【
図16A】案内用ビーム光発生部60から案内用ビーム光を出射した状態を示す断面図である。
【
図16B】ビード案内部材を手動で引出した状態を示す断面図である。
【
図16C】案内用ビーム光が上リム部WR1に照射されるように第2シリンダCY2によってビード案内部材5が高さ調整された状態を示す断面図である。
【
図16D】ビード案内部材5が第1シリンダCY1のストローク分だけ下降した状態を示す断面図である。
【
図16E】ビード案内部材5によって上ビード部TB1が上リム部WR1上に引上げられた状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の一実施形態のタイヤビード分離装置1を備えるタイヤ着脱装置2を示す正面図であり、
図2はタイヤ着脱装置2の平面図である。タイヤ着脱装置2は、基本的に、基台53と、タイヤビード分離装置1と、ビード部案内装置Aと、マウントプレス装置Cとを含む。
【0016】
図3は、本発明の一実施形態のタイヤビード分離装置1の正面図であり、
図4はタイヤビード分離装置1の平面図であり、
図5はタイヤビード分離装置1を
図4の左方から見た側面図である。本実施形態では、タイヤTとして偏平タイヤおよび超偏平タイヤを想定して以下に説明する。本実施形態のタイヤビード分離装置1は、基台53に設けられる。タイヤビード分離装置1は、金属製のワイヤなどの補強材が埋め込まれた上ビード部TB1および下ビード部TB2を有するタイヤTが装着されたホイールWの下リム部WR2を着脱可能に保持するチャック部3を有し、ホイールWを鉛直な回転軸線L0まわりに矢符B方向に回転駆動する回転テーブル4と、ホイールWの上リム部WR1に密着するタイヤTの上ビード部TB1を、上リム部WR1から該上リム部WR1の上方に案内する略S字状の合成樹脂製のビード案内部材5と、ビード案内部材5を、回転軸線L0に垂直な第1軸線L1まわりに回動可能に保持する保持具6と、基台53に設けられ、保持具6を回転軸線L0に平行な第2軸線L2に沿って移動させる第1シリンダCY1と、保持具6に設けられ、保持具6をビード案内部材5とともに回転軸線L0に平行な第3軸線L3に沿って移動させる第2シリンダCY2と、保持具6に設けられ、案内用ビーム光を出射する案内用ビーム光発生部60と、保持具6に設けられ、ビード案内部材5およびビードローラ10によるビード分離作業時に作業者が操作するビードプレス操作部70とを含む。第1シリンダCY1は、例えば複動空気圧シリンダから成る。第2軸線L2および第3軸線L3は、回転軸線L0に平行である。
【0017】
保持具6は、ビード案内部材5をピン5aの軸線まわりに角変位させるための第6シリンダCY6を有する。第6シリンダCY6は、例えば単動空気圧シリンダから成る。保持具6は、軸68の一端部に固定される。軸68は、スライド軸受69によって軸線方向に移動可能に支持される。
【0018】
第2シリンダCY2は、ピストン棒7と、ピストン棒7を固定するロック機構8とを備えた複動空気圧シリンダから成る。第2シリンダCY2は、ロック機構8を備えるので、ロック機構8によってピストン棒7を固定し、ピストン棒7の第3軸線L3に沿う変位を阻止することができる。これによって、ビード案内部材5にビード部押圧時の上ビード部TB1からの反力が作用し、第2シリンダCY2のピストン棒7が第3軸線L3に沿って移動することが阻止されたロック状態とされ、ビード案内部材5が第2軸線L2に沿って変位することが防がれる。
【0019】
ビード案内部材5は、後述の
図16Aに示されるように、ピン5aによって保持具6に角変位可能に保持される。ビード案内部材5と保持具6との間には、前述の第6シリンダCY6および圧縮ばね5bが介在される。ビード案内部材5は、圧縮ばね5bのばね力によって保持具6に対してピン5aの軸線まわりに矢符A1方向にばね付勢される。またビード案内部材5の先端部を上ビード部TB1と上リム部WR1との間に挿入する際には、タイヤTのビード案内部材5の近傍をマウントプレス装置Cの押圧部材59(
図1,2を参照)によって押圧し、
図16Bに示されるように、上リム部WR1と上ビード部TB1との間に隙間を形成し、第6シリンダCY6によってビード案内部材5の先端部を矢符A2方向に角変位させて、ビード案内部材5の先端部が上リム部WR1に接触しないようにすることができる。
【0020】
ビード案内部材5の先端部を上ビード部TB1と上リム部WR1との間に挿入する際、前述のように、マウントプレス装置Cの押圧部材59によって、タイヤTのサイドウォールをビード案内部材5の挿入位置近傍で押えた状態とし、ビード案内部材5の先端部が上リム部WR1に接触しないようにする。また、ビード案内部材5を引き上げる際は、ビード案内部材5の挿入位置とは回転軸線L0に関して反対側のサイドウォールを
図16Eの矢符Pで示されるように、マウントプレス装置Cの押圧部材59によって押圧し、この押圧部の上ビード部TB1をホイールWのドロップ部まで落とし込む。これによって上ビード部TB1のビード案内部材5の引き上げ部の拘束を緩和した状態とすることができる。
【0021】
保持具6は、ビード案内部材5を第1軸線L1(
図3を参照)まわりに角変位可能に支持する揺動アーム9を備える。揺動アーム9には、ビード案内部材5に対して第1軸線L1に関して軸対称に配設され、回転軸線L0から離反するにつれて第1軸線L1から離反する方向に傾斜した第4軸線L4まわりに回転可能なビードローラ10が設けられる。
【0022】
図6Aは、ロック解除状態のロック機構8を示す断面図であり、
図6Bは、ロック状態のロック機構8を示す断面図である。ロック機構8は、有底筒状のシリンダケース11と、シリンダケース11の開口部を気密に塞ぐ蓋体12と、シリンダケース11に収容されるブレーキメタル部材13と、シリンダケース11に収容されるピストン14と、を備える。シリンダケース11、蓋体12、およびブレーキメタル部材13は、鋼鉄製である。第2シリンダCY2は、
図3に示されるように、シリンダケース25と、シリンダケース25に挿通されるピストン棒7とを有し、ピストン棒7は、ロック機構8のシリンダケース11を、
図6Aおよび
図6Bの紙面に垂直な方向に貫通してブレーキメタル部材13に挿入されている。
【0023】
ブレーキメタル部材13は、軸直角断面が略U字状であり、ブレーキメタル部材13の2つの遊端部間には、複数の球状の転動片17を介してピストン14のプランジャ18が挿入される。プランジャ18は、円錐台状に形成されている。転動片17は、例えば鋼鉄製の球体から成る。ロック機構8は、シリンダケース11内の空間において、ピストン14と蓋体12とによって規定された圧力室20を有する。蓋体12には、ねじ孔21が形成され、ねじ孔21には手動用ロック解除ボルト22が螺着される。手動用ロック解除ボルト22は、レンチ穴とも称される掛合部23を有する。蓋体12には、
図6Aにおける手動用ロック解除ボルト22の背後に圧縮空気供給/排気ポート30が設けられ、この圧縮空気供給/排気ポート30の圧縮空気供給孔を介して圧力室20に圧縮空気を供給し、かつ圧力室20内の空気を排気することができる。
【0024】
手動用ロック解除ボルト22の掛合部23に六角レンチなどの掛合工具を掛合して一方向に回転操作することによって、手動用ロック解除ボルト22が螺退し、ピストン14を押下げ、プランジャ18によってブレーキメタル部材13を押し開き、ピストン棒7のロック状態を手動で解除することができる。また、圧力室20に圧縮空気供給/排気ポート30から圧縮空気が供給されると、ピストン14のプランジャ18が転動片17を介してブレーキメタル部材13の開口部に挿入されて、ブレーキメタル部材13が
図6Aに示されるように押し開かれ、ピストン棒7のロック状態が解除される。
【0025】
圧力室20内の圧縮空気が圧縮空気供給/排気ポート30から排気されることによって、圧縮ばね24のばね力によってピストン14が蓋体12に近接する方向に移動する。これによってプランジャ18は、ブレーキメタル部材13の開口部から脱出す方向に移動し、ブレーキメタル部材13の各遊端部は、互いに近接する方向に変位し、ピストン棒7がブレーキメタル部材13によって挟着され、ロック状態とされる。
【0026】
ピストン14は、円板状の本体部19と、本体部19の一方主面から突出する前述のプランジャ18と、本体部19の他方主面に開口する凹部29とを有する。前記圧縮空気は、工場内に装備される圧縮空気供給装置などの圧縮空気圧源から圧縮空気供給用配管などの管路を経て、前述のロック機構8の圧縮空気供給/排気ポート30、第1シリンダCY1、第2シリンダCY2、第3シリンダCY3、第4シリンダCY4、第5シリンダCY5、および第6シリンダCY6などにそれぞれ供給される。圧力室20に圧縮空気供給/排気ポート30を経て圧縮空気が供給される。
【0027】
ロック機構8において、圧縮空気が圧縮空気供給/排気ポート30を経て圧力室20に供給されると、ピストン14が加圧される。ピストン14は、圧縮空気供給/排気ポート30への圧縮空気の供給によって、蓋体12から離反する方向に圧縮ばね24のばね力に抗して移動し、プランジャ18が転動片17を介して挿入されて、ブレーキメタル部材13が
図6Aに示されるように押し開かれ、ピストン棒7のロック状態が解除される。この状態では、ピストン棒7は、第3軸線L3に沿って移動可能である。
【0028】
また、圧縮空気供給/排気ポート30への圧縮空気の供給が停止されると、圧縮空気が圧縮空気供給/排気ポート30によって大気に開放され、圧力室20内が大気圧になるので、圧縮ばね24のばね力によってピストン14が蓋体12に近接する方向に移動する。これによってプランジャ18は、転動片17から脱出す方向に移動し、ブレーキメタル部材13の各遊端部は、互いに近接する方向に変位し、ピストン棒7がブレーキメタル部材13によって挟着され、ロック状態とされる。
【0029】
このようにピストン棒7がロック機構8によってロック状態とされ、またはそのロック状態を解除することができるので、ビード案内部材5による上ビード部TB1の分離時は、第2シリンダCY2のピストン棒7の第3軸線L3に沿う変位が阻止することができる。これによってビード案内部材5の変位が阻止され、第1シリンダCY1だけによってビード案内部材5を第2軸線L2に沿って移動させることができる。
【0030】
再び
図1,2を参照して、回転テーブル4は、回転軸線L0と同軸に載置されたホイールWを着脱自在に保持するチャック手段40を備える。このチャック手段40は、回転軸線L0に関して軸対称に4つのチャック爪41を有し、各チャック爪41は、スライダ43に搭載され、複動空気圧シリンダから成る第3シリンダCY3によって相互に近接および離反する方向に変位駆動される。これらのチャック爪41は、載置されたホイールWの下リム部WR2を半径方向外方から挟着し、ホイールWを回転軸線L0と同一軸線上に保持することができる。また、各チャック爪41を相互に離反する方向に変位させると、ホイールWの挟着状態が解除され、作業者によってホイールWを回転テーブル4上から取り外すことができる。
【0031】
ビード部案内装置Aは、基台53に設けられる。タイヤTがビード部TBをリム部WRから分離できない程度に硬い場合には、ビード部案内装置Aは用いられず、タイヤビード分離装置1が用いられる。
【0032】
図1および
図2を参照して、ビード部案内装置Aは、上昇方向および下降方向に変位可能に設けられる昇降アーム55と、昇降アーム55の下端部に設けられるビード案内具56と、昇降アーム55を保持し、回転軸線L0に近接/離反する前後方向に変位可能な水平アーム57と、支柱58とを含む。
【0033】
ビード案内具56は、昇降アーム55の下端部にボルトなどによって着脱可能に装着され、回転テーブル4に搭載されたホイールWの上リム部WR1に掛合した状態で、上ビード部TB1を下方から支持し、タイヤTおよびホイールWの回転によって、上ビード部TB1を上リム部WR1の上方へ案内して、上ビード部TB1を上リム部WR1から分離するために用いられる。ビード案内具56は、タイヤTとの接触による損傷を防止するため、合成樹脂からなる。ビード案内具56によって上ビード部TB1を上リム部WR1上へ案内するとき、タイヤTのサイドウォールのビード案内具56の掛合位置とは回転軸線L0とは反対側の部位(前述の
図16Eの矢符Pの位置)がマウントプレス装置Cの押圧部材59によって押圧することによって、タイヤTをホイールWに対して斜めに傾斜させ、上ビード部TB1の内径が上リム部WR1の外径よりも小さいことによる上ビード部TB1の上リム部WR1からの抜け出しを容易化している。
【0034】
マウントプレス装置Cは、基台53に設けられる。マウントプレス装置Cは、支柱81と、複動空気圧シリンダから成る第4シリンダCY4と、第4シリンダCY4によって支柱81に沿って昇降駆動されるアーム82と、作業者がタイヤ離脱作業を行う際に操作するためのマウントプレス操作部62とを備える。アーム82は、第1アーム82a、第2アーム82b、および第3アーム82cを有する。第3アーム82cの先端部には、合成樹脂製の押圧部材59が設けられる。第2アーム82bには、マウントプレス操作部62が設けられる。
【0035】
図1を参照して、タイヤビード分離装置1の下方には、基台53の一側部に、普通自動車のタイヤTを起立状態で作業者が搬入し、各ビード部TBをホイールWの各リム部WRからそれぞれ分離するためのビードブレーカ部50が設けられる。ビードブレーカ部50は、起立状態のタイヤTのビード部TBを側方から押圧するためのブレード54と、ブレード54から立上がる支持部材61と、支持部材61の上端部に設けられ、作業者によって操作されるビードブレーカ操作部80と、ブレード54を駆動する複動空気圧シリンダから成る第5シリンダCY5とを備える。
【0036】
ビードブレーカ操作部80は、ビードブレーカ部50によって普通自動車のタイヤTのホイールWの上リム部WR1からタイヤTの上ビード部TB1を分離し、下リム部WR2から下ビード部TB2を分離するときに作業者によって操作される。
【0037】
基台53には、支柱28の転倒・倒立を操作するための支柱傾倒ペダルPs、スライダ43を開閉してホイールWの固定・解除を行うためのチャッキングペダルPc、ビードブレーカ部50のブレード54をビード押圧方向、すなわち基台53に近接する方向へ変位させてビード部TB1を押圧し、ビード部TB1を上リム部WR1から剥離させて密着状態を解消することができる。
【0038】
図7は、マウントプレス操作部62を示す正面図であり、
図8は、
図7の左方から見たマウントプレス操作部62の側面図であり、
図9は、
図8の上方から見たマウントプレス操作部62の平面図である。マウントプレス操作部62は、筐体63と、筐体63に設けられ、案内用ビーム光発生部60(
図3を参照)に案内用ビーム光の照射を開始するための照射開始ボタン64と、筐体63に設けられ、案内用ビーム光の照射を停止するための照射停止ボタン65と、自動操作開始ボタン66と、を備える。筐体63の一方の側壁には、操作レバー67が固定される。案内用ビーム光発生部60は、例えばレーザダイオード(Laser Diode:LD)を備え、スポット径が4~6mm程度の緑色のレーザビームを案内用ビーム光として出射するように構成されてもよい。緑色のレーザビームは、ホイールWの上リム部WR1に照射した際、そのスポットを作業者が明瞭に認識することができ、照射位置を容易にかつ明確に認識することができる。
【0039】
上ビード部TB1を上リム部WR1からビード案内部材5によって離脱する作業を行う場合、作業者は、案内用ビーム光発生部60のレーザビームのレーザスポットが上リム部WR1の所定位置に照射される位置まで第2シリンダCY2によって第1シリンダCY1およびビード案内部材5の先端部を移動させる。この第1シリンダCY1のストロークは一定である。したがって、ビード案内部材5を、第2シリンダCY2によって決定されるビード案内部材5の高さ位置を基準にして、第1シリンダCY1によってストローク分の一定距離だけ昇降変位させることができる。これによってビード案内部材5を第1シリンダCY1によって下限位置まで下降させた位置が上ビード部TB1と上リム部WR1との間への挿入開始位置となり、ビード案内部材5の先端部の挿入開始位置が位置決めされる。このようにビード案内部材5を、第1シリンダCY1のストロークに相当する一定距離だけ下降させることによって、ビード案内部材5の先端部を上ビード部TB1とリム部WR1との近傍に配置することができる。
【0040】
次に、マウントプレス装置Cの押圧部材59によってビード案内部材5の先端部近傍の上ビード部TB1を押圧し、上ビード部TB1と上リム部WR1との間に隙間を形成する。その後、自動操作開始ボタン66を作業者が押圧すると、ビード案内部材5の先端部が上リム部WR1と上ビード部TB1との間の隙間に挿入され、ビード案内部材5にビード部TB1が掛止められるまでビード案内部材5が下降する。その後、ビード案内部材5が上昇して、上ビード部TB1が上リム部WR1上に引き上げられることによって上ビード部TB1が上リム部WR1から離脱される。このように、上ビード部TB1にビード案内部材5が掛け止められた状態で、ビード案内部材5を第1シリンダCY1によって一定距離だけ引上げることによって、上ビード部TB1を上リム部WR1の上方へ引き上げて、回転テーブルによってホイールを回転軸線まわりに回転させることによって、上ビード部TB1が上リム部WR1上に案内され、タイヤTの上ビード部TB1がホイールWの上リム部WR1から分離される。このように、上ビード部TB1の上リム部WR1から離脱するまでの工程が自動で実行される。このようなビード分離作業を自動で行うに際しては、ビード案内部材5の先端部が上リム部WR1と上ビード部TB1との間の隙間に挿入された後、マウントプレス装置Cの押圧部材59を手動操作でタイヤTから上昇させて、ビード案内部材5の移動に邪魔にならない位置まで退避させる。
【0041】
図10は、ビードプレス操作部70を示す正面図であり、
図11は、
図10の左方から見たビードプレス操作部70の側面図であり、
図12は、
図10の上方から見たビードプレス操作部70の平面図である。ビードプレス操作部70は、筐体78、ビードプレス上下スイッチ72、ビードアップ上下スイッチ73、ヘッドロックスイッチ74、クリーム噴射スイッチ75、ビードアップロックスイッチ76、およびヘッドロック下降スイッチ77を備える。
【0042】
ビードプレス上下スイッチ72は、操作レバースイッチから成り、作業者が上方へ角変位操作することによって、第2シリンダCY2のピストン棒7を第3軸線L3に沿って伸長させ、保持具6を上昇させることができる。またビードプレス上下スイッチ72を作業者が下方へ角変位操作することによって、第2シリンダCY2のピストン棒7を第3軸線L3に沿って縮退させ、保持具6を下降させることができる。ビードプレス上下スイッチ72が操作されず中立状態にあるときは、ロック機構8が働き、保持具6がロックされ、上下の変位が阻止された状態となる。
【0043】
ビードアップ上下スイッチ73は、操作レバースイッチから成り、作業者が上方へ角変位操作することによって、ディマウントローラ51を上昇させ、下方へ角変位操作することによって、ディマウントローラ51を下降させることができる。
【0044】
ヘッドロックスイッチ74は、保持具6が固定されている軸68の軸線方向の変位を非ロック状態にして、軸68を軸線方向に移動可能な状態にするためのロック状態切換スイッチである。これによって保持具6を軸線L1方向に移動可能な状態とすることができ、したがってビード案内部材5およびビードローラ10を軸線L1方向に変位させ、
図16Aに示されるように、ビード案内部材5を矢符B1,B2方向に移動させることができる。また、ヘッドロックスイッチ74を作業者がロック状態に切換えると、第6シリンダCY6を縮退させて、
図16Bに示されるように、ビード案内部材5の先端部をリムWR1の直上近傍に位置するように、矢符A1,A2方向に移動させることができる。
【0045】
クリーム噴射スイッチ75は、ボタンスイッチから成り、作業者が押圧操作することによって、回転テーブル4に搭載されたタイヤTの上ビード部TB1に液状のビードクリームとも称される潤滑剤をノズルから上ビード部TB1に噴霧することができる。
【0046】
ビードアップロックスイッチ76は、ディマウントローラ51(
図1を参照)の前後方向の変位をロックするためのスイッチである。
【0047】
ヘッドロック下降スイッチ77は、第1シリンダCY1のピストン棒を伸長させてビード案内部材5を下降させるスイッチである。
【0048】
図13は、ビードブレーカ操作部80を示す正面図であり、
図14は、
図13の左方から見たビードブレーカ操作部80の側面図であり、
図15は、
図13の上方から見たビードブレーカ操作部80の平面図である。ビードブレーカ操作部80は、筐体84と、筐体84に設けられる第1操作部85と、筐体84に設けられる第2操作部86と、筐体84に設けられるハンドル87とを備える。第1操作部85は、ビード部TBがリム部WRから離脱し得る感触が作業者に得られたとき、ビード部TBがリム部WRから急激に離脱して大きな衝撃が生じることを抑制するために、減圧状態でビード部TBをブレード54によって押圧するときに作業者によって操作される。第2操作部86は、ブレード54をビード部TBから離反させるとき、作業者が「伸」方向(一方向)へ角変位させ、ブレード54によってビード部TBを押圧するとき、作業者が「縮」方向(他方向)へ角変位操作する操作レバーである。
【0049】
図16Aは、案内用ビーム光発生部60から案内用ビーム光を出射した状態を示す断面図であり、
図16Bは、ビード案内部材5を手動で引出した状態を示す断面図であり、
図16Cは、案内用ビーム光が上リム部WR1に照射されるように第2シリンダCY2によってビード案内部材5が高さ調整された状態を示す断面図である。
図16Dは、ビード案内部材5が第1シリンダCY1のストローク分だけ下降した状態を示す断面図であり、
図16Eは、ビード案内部材5によって上ビード部TB1が上リム部WR1上に引上げられた状態を示す断面図である。
【0050】
これらの
図16A~
図16Eを参照して、ホイールWの上リム部WR1の上方に上ビード部TB1を引出す動作について説明する。ホイールWからタイヤTを取外すに際して、作業者は、マウントプレス操作部62の照射開始ボタン64(
図7を参照)を押圧して、
図16Aに示されるように、案内用ビーム光発生部60から上ビード部WB1または上リム部WR1上に案内用ビーム光を照射させる。
【0051】
作業者は、
図16Bに示されるように、ビード案内部材5を上リム部WR1の手前まで移動させ、
図16Cに示されるように、第2シリンダCY2によって、上リム部WR1をビーム光が照射される高さ位置に調整し、自動操作開始ボタン66を押圧操作するまでの作業を手動で行い、
図16Dに示されるように、自動で第1シリンダCY1が一定ストローク下降させることによってビード案内部材5を上リム部WR1と上ビード部TB1との間に挿入し、
図16Eに示されるように、上ビード部TB1を引っ掛けて上リム部WR1上に引上げられるまでの動作が実行される。
【0052】
上記のように、案内用ビーム光のレーザスポットの照射位置を上リム部WR1にビード案内部材5の先端部が位置するように位置決めするだけで、ビード案内部材5の先端部が第1シリンダCY1によって常に決まった一定の長さのストロークだけ移動するので、上ビード部TB1を上リム部WR1上まで引上げられるビード分離作業を円滑に実行することができる。これによって、複数のホイール既着タイヤであるタイヤTの取外し作業を行う場合であっても、作業者の位置決め作業を容易化し、作業者の作業負担を軽減することができる。
【0053】
したがって、ビード案内部材5の先端部を上リム部WR1の近傍に位置決めする作業の手間が簡素化され、ビード案内部材5の先端部を上リム部WR1に接触させずに、ビード案内部材5の先端部を上リム部WR1と上ビード部TB1との間に挿入して上ビード部TB1をビード案内部材5に掛け止め、第1シリンダCY1を縮退させることによって、上ビード部TB1を上リム部WR1から容易に分離することができる。
【0054】
次に、
図16Cに示されるように、ビード案内部材5を第2シリンダCY2によって、上リム部WR1にレーザスポットが照射されるようにビード案内部材5の先端部の高さを調整して位置決めし、下降させることによって、ビード案内部材5の先端部は上リム部WR1とビード部TB1との間に挿入して、ビード部TB1をビード案内部材5に掛け止め、
図16Cに示されるように、第1シリンダCY1によってビード案内部材5を上昇させることによって、ビード部TB1は上リム部WR1の上方に引出され、この状態で回転テーブル4を回転軸線L0まわりに回転させることによって、ビード部TB1を上リム部WR1の上方へ離脱させることができる。
【0055】
本発明によれば、回転テーブル4には、タイヤTが装着されたホイールWの下リム部WR2がチャック手段40によって着脱可能に保持される。回転テーブル4は、保持したホイールWを鉛直な回転軸線L0まわりに回転駆動する。ビード案内部材5は、タイヤTの上ビード部TB1をホイールWの上リム部WR1との間に挿入され、上ビード部TB1を上リム部WR1から離反させ、回転テーブル4によってホイールWを回転軸線L0まわりに回転させることによって、上ビード部TB1が上リム部WR1上に案内され、タイヤTの上ビード部TB1がホイールの上リム部WR1から分離される。
【0056】
このようなビード分離作業において、案内用ビーム光の照射位置が上リム部WR1に位置するように第2シリンダCY2によってビード案内部材5を移動させることによって、第1シリンダCY1によってビード案内部材5を一定距離だけ下降させた後、上昇させることによって上ビード部TB1を上リム部WR1上へ引き上げ、上ビード部TB1を上リム部WR1から外すことができる。上ビード部TB1が上リム部WR1から外れた状態で、ホイールWが回転テーブル4によって回転軸線L0まわりに回転されると、上ビード部TB1の全周がビード案内部材5によって上リム部WR1の上方に案内され、上ビード部TB1が上リム部WR1から分離される。
【0057】
このように第1シリンダCY1によって、ビード案内部材5を駆動し、ビード案内部材5の先端部が上ビード部TB1と上リム部WR1との間に挿入され、上リム部WR1から上ビード部TB1を離隔させて、上ビード部TB1を上リム部WR1から確実に分離することができる。したがって、作業者によるビード案内部材5の位置決め作業が容易化され、作業者の作業負担をより軽減することができる。
【0058】
また本発明によれば、第2シリンダCY2がロック機構を備えるので、ロック機構によってピストン棒を固定し、第1シリンダの第2軸線L2に沿う変位を阻止することができる。これによって、ビード案内部材の挿入時において、ビード案内部材5への上ビード部TB1からの反力によって、第2シリンダCY2のピストン棒が第1軸線L1に沿って変位することが阻止される。したがってビード案内部材5が上ビード部TB1からの反力によって変位してしまうことが防がれ、ビード案内部材5の先端部を上ビード部TB1と上リム部WR1との間に挿入させて、上リム部WR1から上ビード部TB1上へ引上げて離隔させ、上リム部WR1に密着した上ビード部TB1を確実に分離することができる。
【0059】
また本発明によれば、保持具6が揺動アームを備えるので、ビード案内部材5を第1軸線まわりに角変位させ、ビード案内部材5と他の部材、たとえばビードローラとを使い分けことができる。
【0060】
また本発明によれば、揺動アーム9にビード案内部材5とビードローラ10とが設けられるので、上リム部WR1から上ビード部TB1を分離するときにはビード案内部材5を用い、ホイールWにタイヤTを装着するときにはビードローラ10を用いるので、ビード案内部材5とビードローラ10とを容易に使い分けすることが可能となり、タイヤTのホイールWからの分離作業およびタイヤTのホイールWへの装着作業の切換えが容易化される。
【0061】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、また、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。上記各実施形態をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。
【符号の説明】
【0062】
1 タイヤビード分離装置
2 タイヤ着脱装置
3 チャック部
4 回転テーブル
5 ビード案内部材
6 保持具
7 ピストン棒
8 ロック機構
9 揺動アーム
10 ビードローラ
CY1 第1シリンダ
CY2 第2シリンダ
CY3 第3シリンダ
CY4 第4シリンダ
CY5 第5シリンダ
CY6 第6シリンダ
L0 回転軸線
L1 第1軸線
L3 第3軸線
T タイヤ
TB1 上ビード部
W ホイール
WR2 下リム部
WR1 上リム部
【要約】
【課題】 タイヤのビード部をホイールのリム部から分離する際の作業者の作業負担をより低減し、確実にビード部をリム部から容易に分離することができるタイヤビード分離装置を提供する。
【解決手段】 タイヤビード分離装置は、タイヤTが装着されたホイールの下リム部WR2を着脱可能に保持し、ホイールを鉛直な回転軸線L0まわりに回転駆動する回転テーブル4と、ホイールの上リム部WR1とタイヤTの上ビード部TB1との間に挿入され、上ビード部TB1を上リム部WR1上に引上げるためのビード案内部材5と、ビード案内部材5を、回転軸線L0に垂直な第1軸線L1まわりに回動可能に保持する保持具6と、保持具6を、回転軸線L0に平行な第2軸線L2に沿って移動させる第1シリンダCY1と、保持具に設けられ、前記ビード案内部材を、第2軸線L2に沿って移動させる第2シリンダCY2と、保持具に設けられ、案内用ビーム光を出射する案内用ビーム光発生部と、を含む。
【選択図】
図3