IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱電機株式会社の特許一覧

特許7657171車型判別装置、車型判別方法及び車型判別プログラム
<>
  • 特許-車型判別装置、車型判別方法及び車型判別プログラム 図1
  • 特許-車型判別装置、車型判別方法及び車型判別プログラム 図2
  • 特許-車型判別装置、車型判別方法及び車型判別プログラム 図3
  • 特許-車型判別装置、車型判別方法及び車型判別プログラム 図4
  • 特許-車型判別装置、車型判別方法及び車型判別プログラム 図5
  • 特許-車型判別装置、車型判別方法及び車型判別プログラム 図6
  • 特許-車型判別装置、車型判別方法及び車型判別プログラム 図7
  • 特許-車型判別装置、車型判別方法及び車型判別プログラム 図8
  • 特許-車型判別装置、車型判別方法及び車型判別プログラム 図9
  • 特許-車型判別装置、車型判別方法及び車型判別プログラム 図10
  • 特許-車型判別装置、車型判別方法及び車型判別プログラム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-27
(45)【発行日】2025-04-04
(54)【発明の名称】車型判別装置、車型判別方法及び車型判別プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/015 20060101AFI20250328BHJP
   G08G 1/04 20060101ALI20250328BHJP
【FI】
G08G1/015 A
G08G1/04 C
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022041008
(22)【出願日】2022-03-16
(65)【公開番号】P2023135757
(43)【公開日】2023-09-29
【審査請求日】2024-03-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白金 直徒
【審査官】増子 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-285014(JP,A)
【文献】特開平11-213284(JP,A)
【文献】特開2010-102466(JP,A)
【文献】特開2020-140236(JP,A)
【文献】特開2002-216288(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0294118(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
G06T 1/00 - 1/40
G06T 3/00 - 5/94
G06T 7/00 - 7/90
G06V 10/00 - 20/90
G06V 30/418
G06V 40/16
G06V 40/20
G01B 11/00 - 11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のナンバープレートの情報から前記車両の車型を絞り込む車型絞込部と、
前記車両の画像データに映った前記車両の形状から前記車両の車名を特定することにより、前記車型絞込部によって絞り込まれた前記車型のうちのどの車型であるかを判別する車型判別部と
を備える車型判別装置。
【請求項2】
車両のナンバープレートの情報から前記車両の車型を絞り込む車型絞込部と、
車型絞込部によって前記車型が普通自動車又は軽自動車と絞り込まれた場合に、前記車両の画像データに映った前記車両の形状から前記車両の車名を特定することにより、普通自動車であるか軽自動車であるかを判別する車型判別部と
を備える車型判別装置。
【請求項3】
前記車型判別部は、前記画像データ又は前記画像データから抽出された特徴量を、車型を推論する車型推論モデルに入力することにより、どの車型であるかを判別する
請求項1又は2に記載の車型判別装置。
【請求項4】
前記車型にはタクシーが含まれ、
前記車型判別装置は、さらに、
前記車型判別部によって前記車型がタクシーであると判別された場合に、前記画像データにおけるタクシーの看板部分の部分画像に基づき、タクシー業者を判別するタクシー判別部
を備える請求項1からまでのいずれか1項に記載の車型判別装置。
【請求項5】
前記タクシー判別部は、前記ナンバープレートの位置に対する前記看板部分の位置を考慮してタクシー業者を判別する
請求項に記載の車型判別装置。
【請求項6】
前記タクシー判別部は、前記部分画像又は前記部分画像から抽出された特徴量を、タクシー業者を推論する業者推論モデルに入力することにより、タクシー業者を判別する
請求項又はに記載の車型判別装置。
【請求項7】
両の画像データに映った前記車両の形状から前記車両の車名を特定することにより、前記車両の車型であるかを判別する車型判別
備える車型判別装置。
【請求項8】
コンピュータが、車両のナンバープレートの情報から前記車両の車型を絞り込み、
コンピュータが、前記車両の画像データに映った前記車両の形状から前記車両の車名を特定することにより、絞り込まれた前記車型のうちのどの車型であるかを判別する車型判別方法。
【請求項9】
車両のナンバープレートの情報から前記車両の車型を絞り込む車型絞込処理と、
前記車両の画像データに映った前記車両の形状から前記車両の車名を特定することにより、前記車型絞込処理によって絞り込まれた前記車型のうちのどの車型であるかを判別する車型判別処理と
を行う車型判別装置としてコンピュータを機能させる車型判別プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車型を判別する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラで認識したナンバープレートの情報を元に車型を判別する方法があった。しかし、この方法では、大型トラックとバスとその他の車型等の限られた車型の判別がされるだけであった。また、図柄入りプレートが導入された。これにより、軽自動車と登録自動車(以下、普通自動車)とのナンバープレートの色による区別が困難になった。
【0003】
特許文献1には、車型を細かく判別するために、カメラに加えてその他のセンサを使用することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-216288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された技術では、カメラとは別にセンサを導入する必要がある。そのため、構成が煩雑になるとともに、導入に必要なコストが高くなってしまう。
本開示は、簡便な構成により、車型を細かく判別可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る車型判別装置は、
車両のナンバープレートの情報から前記車両の車型を絞り込む車型絞込部と、
前記車両の画像データを入力として、前記絞込部によって絞り込まれた前記車型のうちのどの車型であるかを判別する車型判別部と
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示では、車両の画像データを入力として、ナンバープレートの情報から絞り込まれた車型のうちどの車型であるかを判別する。これにより、カメラとは別にセンサを導入することなく、車型を細かく判別可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る車型判別装置10の構成図。
図2】実施の形態1に係る車型判別装置10の全体的な処理のフローチャート。
図3】実施の形態1に係る車型絞込処理のフローチャート。
図4】ナンバープレートの背景色と文字色との組合せの説明図。
図5】図柄入りのナンバープレートの説明図。
図6】実施の形態1に係る車型判別処理のフローチャート。
図7】変形例1に係る車型判別装置10の構成図。
図8】実施の形態2に係る車型判別装置10の構成図。
図9】実施の形態2に係る車型判別装置10の全体的な処理のフローチャート。
図10】実施の形態2に係るタクシー判別処理のフローチャート。
図11】実施の形態2に係るナンバープレートの位置に対する看板部分の位置の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
***構成の説明***
図1を参照して、実施の形態1に係る車型判別装置10の構成を説明する。
車型判別装置10は、コンピュータである。
車型判別装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信インタフェース14とのハードウェアを備える。プロセッサ11は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0010】
プロセッサ11は、プロセッシングを行うICである。ICはIntegrated Circuitの略である。プロセッサ11は、具体例としては、CPU、DSP、GPUである。CPUは、Central Processing Unitの略である。DSPは、Digital Signal Processorの略である。GPUは、Graphics Processing Unitの略である。
【0011】
メモリ12は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ12は、具体例としては、SRAM、DRAMである。SRAMは、Static Random Access Memoryの略である。DRAMは、Dynamic Random Access Memoryの略である。
【0012】
ストレージ13は、データを保管する記憶装置である。ストレージ13は、具体例としては、HDDである。HDDは、Hard Disk Driveの略である。また、ストレージ13は、SD(登録商標)メモリカード、CompactFlash(登録商標)、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク、DVDといった可搬記録媒体であってもよい。SDは、Secure Digitalの略である。DVDは、Digital Versatile Diskの略である。
【0013】
通信インタフェース14は、外部の装置と通信するためのインタフェースである。通信インタフェース14は、具体例としては、Ethernet(登録商標)、USB、HDMI(登録商標)のポートである。USBは、Universal Serial Busの略である。HDMIは、High-Definition Multimedia Interfaceの略である。
【0014】
車型判別装置10は、機能構成要素として、車型絞込部21と、車型判別部22とを備える。車型判別装置10の各機能構成要素の機能はソフトウェアにより実現される。
ストレージ13には、車型判別装置10の各機能構成要素の機能を実現するプログラムが格納されている。このプログラムは、プロセッサ11によりメモリ12に読み込まれ、プロセッサ11によって実行される。これにより、車型判別装置10の各機能構成要素の機能が実現される。
【0015】
図1では、プロセッサ11は、1つだけ示されていた。しかし、プロセッサ11は、複数であってもよく、複数のプロセッサ11が、各機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
【0016】
***動作の説明***
図2から図6を参照して、実施の形態1に係る車型判別装置10の動作を説明する。
実施の形態1に係る車型判別装置10の動作手順は、実施の形態1に係る車型判別方法に相当する。また、実施の形態1に係る車型判別装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態1に係る車型判別プログラムに相当する。
【0017】
図2を参照して、実施の形態1に係る車型判別装置10の全体的な処理を説明する。
図2のステップS1:車型絞込処理)
車型絞込部21は、車両のナンバープレートの情報から車両の車型を絞り込む。
【0018】
図3を参照して具体的に説明する。
車型絞込部21は、車両の画像データに含まれるナンバープレートからナンバーを読み取る(ステップS11)。車型絞込部21は、ナンバープレートのサイズが大板か中板か小板かを特定する(ステップS12)。ナンバープレートのサイズは既存技術により特定可能である。車型絞込部21は、ナンバープレートのサイズが大板の場合には、車型を大型車等に絞り込む(ステップS16-1)。車型絞込部21は、ナンバープレートのサイズが小板の場合には、車型をバイク等に絞り込む(ステップS16-5)。
【0019】
ナンバープレートのサイズが中板の場合には、車型絞込部21は、ナンバーの分類番号により普通自動車と軽自動車とのどちらであるかを判別可能か判定する(ステップS13)。
ナンバーの分類番号は、普通自動車と軽自動車とで一部重複して用いられる。具体例としては、普通自動車についての小型の貨物自動車と軽自動車の貨物自動車とは、分類番号が重複している。また、普通自動車についての小型の乗用自動車及び乗合自動車と、軽自動車の乗用自動車とは、分類番号が重複している。また、普通自動車についての小型の特種用途自動車と、軽自動車の特種用途自動車とは、分類番号が重複している。
普通自動車と軽自動車とのいずれか一方でしか用いられない分類番号の場合には、普通自動車と軽自動車とのどちらであるか判別可能である。一方、普通自動車と軽自動車とで重複して用いられる分類番号の場合には、普通自動車と軽自動車とのどちらであるか判別不可能である。判別可能な場合には、車型絞込部21は、分類番号に応じて、車型を普通自動車か軽自動車かに絞り込む(ステップS16-4)
【0020】
判別不可能な場合には、車型絞込部21は、ナンバープレートの色を判別する(ステップS14)。車型絞込部21は、ナンバープレートの背景色の色と文字の色とから普通自動車であるか軽自動車であるかを判別する(ステップS15)。
図4に示すように、ナンバープレートには背景色と文字色とに4つの組合せがある。以前であれば、背景色が白かつ文字色が緑の場合と、背景色が緑かつ文字色が白の場合とには、車型が普通自動車であると特定された。また、背景色が黄かつ文字色が黒の場合と、背景色が黒かつ文字色が黄の場合とには、車型が軽自動車であると特定された。しかし、図5に示すように、図柄入りのナンバープレートが導入されている。そのため、背景色が白かつ文字色が緑の場合と、背景色が緑かつ文字色が白の場合とには、車型が普通自動車であるか軽自動車であるか判別できない。
そこで、車型絞込部21は、背景色が白かつ文字色が緑の場合と、背景色が緑かつ文字色が白の場合とには、車型絞込部21は、車型を普通自動車又は軽自動車に絞り込む(ステップS16-2)。つまり、背景色が白かつ文字色が緑の場合と、背景色が緑かつ文字色が白の場合とには、車型が普通自動車と軽自動車とのどちらであるかまでは絞り込まれない。背景色が黄かつ文字色が黒の場合と、背景色が黒かつ文字色が黄の場合とには、車型絞込部21は、車型を軽自動車に絞り込む(ステップS16-3)。
【0021】
図2のステップS2:車型判別処理)
車型判別部22は、車両の画像データを入力として、ステップS1で絞り込まれた車型のうちのどの車型であるかを判別する。
【0022】
図6を参照して具体的に説明する。
車型判別部22は、車両の画像データから特徴量を抽出する(ステップS21)。画像データの特徴量は、画像データにおける車両の特徴を数値化した情報である。特徴の数値化は既存技術により実現可能である。車型判別部22は、特徴量を、車型を推論する車型推論モデルに入力する(ステップS22)。
実施の形態1では、車型推論モデルによって画像データに映った車両の形状と車名毎の車両の形状との類似度が計算される(ステップS23)。そして、車型推論モデルによって最も類似度が高い車名が特定され、特定された車名に対応する車型が出力される(ステップS24)。なお、車名と車型とは事前に対応付けされている。車型判別部22は、車両は、車型推論モデルから出力された車型であると判別する。
【0023】
上記説明では、画像データから抽出された特徴量を車型推論モデルに入力した。しかし、車型推論モデルの構成によっては、画像データを車型推論モデルに入力してもよい。
【0024】
この際、車型判別部22は、図3のステップS16-2で車型が普通自動車又は軽自動車に絞り込まれた場合に、車型が普通自動車と軽自動車とのどちらであるかを判別する。
車型判別部22は、車型が普通自動車に絞り込まれた場合に、タクシーとワンボックスとセダンといった詳細な車型を特定してもよい。車型判別部22は、車型が大型車等と軽自動車とバイク等のいずれかに絞り込まれた場合にも、同様に詳細な車型を特定してもよい。例えば、車型判別部22は、車型が大型車等に絞り込まれた場合には、トラックとバスとクレーン車等の特殊車両とロードローラー等の工事車両といった詳細な車型を特定してもよい。
【0025】
なお、図2に示す処理は、例えば、10ミリ秒から50ミリ秒の間に実行される。
【0026】
***実施の形態1の効果***
以上のように、実施の形態1に係る車型判別装置10は、ナンバープレートの情報から絞り込まれた車型のうちどの車型であるかを判別する。これにより、カメラとは別にセンサを導入することなく、車型を細かく判別可能である。
【0027】
***他の構成***
<変形例1>
実施の形態1では、各機能構成要素がソフトウェアで実現された。しかし、変形例1として、各機能構成要素はハードウェアで実現されてもよい。この変形例1について、実施の形態1と異なる点を説明する。
【0028】
図7を参照して、変形例1に係る車型判別装置10の構成を説明する。
各機能構成要素がハードウェアで実現される場合には、車型判別装置10は、プロセッサ11とメモリ12とストレージ13とに代えて、電子回路15を備える。電子回路15は、各機能構成要素と、メモリ12と、ストレージ13との機能とを実現する専用の回路である。
【0029】
電子回路15としては、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、FPGAが想定される。GAは、Gate Arrayの略である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略である。
各機能構成要素を1つの電子回路15で実現してもよいし、各機能構成要素を複数の電子回路15に分散させて実現してもよい。
【0030】
<変形例2>
変形例2として、一部の各機能構成要素がハードウェアで実現され、他の各機能構成要素がソフトウェアで実現されてもよい。
【0031】
プロセッサ11とメモリ12とストレージ13と電子回路15とを処理回路という。つまり、各機能構成要素の機能は、処理回路により実現される。
【0032】
実施の形態2.
実施の形態2は、車型がタクシーであると判別された場合に、タクシー業者を判別する点が実施の形態1と異なる。実施の形態2では、この異なる点を説明して、同一の点については説明を省略する。
【0033】
***構成の説明***
図8を参照して、実施の形態2に係る車型判別装置10の構成を説明する。
車型判別装置10は、機能構成要素として、タクシー判別部23を備える点が図1に示す車型判別装置10と異なる。タクシー判別部23の機能は、他の機能構成要素と同様に、ソフトウェア又はハードウェアによって実現される。
【0034】
***動作の説明***
図9から図11を参照して、実施の形態2に係る車型判別装置10の動作を説明する。
実施の形態2に係る車型判別装置10の動作手順は、実施の形態2に係る車型判別方法に相当する。また、実施の形態2に係る車型判別装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態2に係る車型判別プログラムに相当する。
【0035】
図9を参照して、実施の形態2に係る車型判別装置10の全体的な処理を説明する。
ステップS1及びステップS2の処理は、実施の形態1と同じである。
【0036】
(ステップS3:タクシー判別処理)
タクシー判別部23は、ステップS2で車型がタクシーであると判別された場合に、画像データにおけるタクシーの看板部分の部分画像に基づき、タクシー業者を判別する。
【0037】
図10を参照して具体的に説明する。
タクシー判別部23は、車両の画像データからタクシーの看板部分の部分画像の特徴量を抽出する(ステップS31)。タクシー判別部23は、特徴量を、タクシー業者を推論する業者推論モデルに入力する(ステップS32)。
実施の形態2では、業者推論モデルによって部分画像が示す看板とタクシー業者毎の看板との類似度が計算される(ステップS33)。そして、業者推論モデルによって最も類似度が高いタクシー業者が特定され、出力される(ステップS34)。タクシー判別部23は、車両は、業者推論モデルから出力されたタクシー業者の車両であると判別する。
【0038】
ステップS31では、タクシー判別部23は、看板部分の形状と大きさと色と、看板部分に記載された文字と等に基づいて、部分画像の特徴量を計算する。この際、図11に示すように、タクシー判別部23は、ナンバープレートの位置に対する看板部分の位置を考慮して特徴量を計算してもよい。これにより、ナンバープレートの位置に対する看板部分の位置を考慮してタクシー業者が判別される。
【0039】
上記説明では、部分画像から抽出された特徴量を業者推論モデルに入力した。しかし、業者推論モデルの構成によっては、部分画像を業者推論モデルに入力してもよい。
【0040】
タクシー判別部23は、看板部分の部分画像を切り出す際、タクシー業者毎のナンバープレートの位置に対する看板部分の位置を考慮して切り出す位置を特定してもよい。例えば、全てのタクシー業者についての看板部分の位置を包含するように切り出す位置を特定することが考えられる。ステップS1でナンバープレートの位置は特定されている。そのため、ナンバープレートの位置から看板部分の位置を容易に特定可能になる。その結果、看板部分の特定処理を高速化できる。
【0041】
***実施の形態2の効果***
以上のように、実施の形態2に係る車型判別装置10は、看板部分の部分画像に基づき、タクシー業者を判別する。これにより、カメラとは別にセンサを導入することなく、タクシー業者まで判別可能である。
【0042】
なお、以上の説明における「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」又は「処理回路」に読み替えてもよい。
【0043】
以上、本開示の実施の形態及び変形例について説明した。これらの実施の形態及び変形例のうち、いくつかを組み合わせて実施してもよい。また、いずれか1つ又はいくつかを部分的に実施してもよい。なお、本開示は、以上の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0044】
10 車型判別装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、14 通信インタフェース、15 電子回路、21 車型絞込部、22 車型判別部、23 タクシー判別部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11