IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 北京極智嘉科技股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特許7657303ロボット、倉庫システム、位置決め方法、コンピュータプログラム及び記憶媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-27
(45)【発行日】2025-04-04
(54)【発明の名称】ロボット、倉庫システム、位置決め方法、コンピュータプログラム及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/43 20240101AFI20250328BHJP
【FI】
G05D1/43
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023534990
(86)(22)【出願日】2021-11-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-20
(86)【国際出願番号】 CN2021132787
(87)【国際公開番号】W WO2022127541
(87)【国際公開日】2022-06-23
【審査請求日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】202011487913.2
(32)【優先日】2020-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521439198
【氏名又は名称】北京極智嘉科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING GEEKPLUS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 701,7th Floor,No.101,Floor 1-10,Building 4,No.30 Beiyuan Road Chaoyang District,Beijing 100102 China
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ファペイ
【審査官】影山 直洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-152004(JP,A)
【文献】特開2002-108452(JP,A)
【文献】特開2001-088906(JP,A)
【文献】特開2014-219960(JP,A)
【文献】特開2019-021156(JP,A)
【文献】特開2018-112830(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットプロセッサ、認識アセンブリおよび位置決めアセンブリを備えるロボットであって、
前記認識アセンブリが、ロボットの移動中に、両側の固定物である位置決め基準物が検出された場合、前記認識アセンブリと各側の位置決め基準物との距離情報をそれぞれ取得して、前記ロボットプロセッサに送信するように構成され、
前記位置決めアセンブリが、前記認識アセンブリが前記位置決め基準物を認識した場合、前記ロボットの現在位置に対応する第1の位置情報を取得して、前記ロボットプロセッサに送信するように構成され、
前記ロボットプロセッサが、受信した各側の位置決め基準物との距離情報と、角度情報と、前記第1の位置情報とに基づいて両側の位置決め基準物の位置情報を決定し、前記両側の位置決め基準物の位置情報に基づいて両側の位置決め基準物の間の中心位置情報を決定し、前記中心位置情報と前記第1の位置情報とに基づいて移動制御パラメーターを決定し、前記移動制御パラメーターに基づいて、前記ロボットを両側の位置決め基準物の間の中心位置に沿って移動させるように構成され
前記認識アセンブリが、予め設定された角度情報に基づいて両側に探測レーザを放射するレーザアセンブリを備え、
前記ロボットプロセッサが、前記距離情報、前記予め設定された角度情報および前記第1の位置情報に基づいて、各側の位置決め基準物に対応する基準位置情報を決定し、各側の位置決め基準物に対応する基準位置情報に基づいて、両側の位置決め基準物の間の中心位置情報を決定するように構成され、
前記距離情報が、前記レーザアセンブリと第1の位置決め基準物との間の第1の距離情報および前記レーザアセンブリと第2の位置決め基準物との間の第2の距離情報を含み、前記予め設定された角度情報が、第1の位置決め基準物を認識する第1の角度情報と、第2の位置決め基準物を認識する第2の角度情報とを含み、前記基準位置情報が、第1の位置決め基準物の第2の位置情報と、第2の位置決め基準物の第3の位置情報とを含み、
前記ロボットプロセッサが、前記第1の距離情報、前記第1の角度情報および前記レーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報に基づいて、前記第1の位置決め基準物の第2の位置情報を決定し、前記第2の距離情報、前記第2の角度情報および前記レーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報に基づいて、前記第2の位置決め基準物の第3の位置情報を決定し、前記第2の位置情報と前記第3の位置情報とに基づいて、前記第1の位置決め基準物と前記第2の位置決め基準物の中心位置情報を決定するように構成されるロボット。
【請求項2】
ロボットプロセッサ、認識アセンブリおよび位置決めアセンブリを備えるロボットであって、
前記認識アセンブリが、ロボットの移動中に、両側の固定物である位置決め基準物が検出された場合、前記認識アセンブリと各側の位置決め基準物との距離情報をそれぞれ取得して、前記ロボットプロセッサに送信するように構成され、
前記位置決めアセンブリが、前記認識アセンブリが前記位置決め基準物を認識した場合、前記ロボットの現在位置に対応する第1の位置情報を取得して、前記ロボットプロセッサに送信するように構成され、
前記ロボットプロセッサが、受信した各側の位置決め基準物との距離情報と、角度情報と、前記第1の位置情報とに基づいて両側の位置決め基準物の位置情報を決定し、前記両側の位置決め基準物の位置情報に基づいて両側の位置決め基準物の間の中心位置情報を決定し、前記中心位置情報と前記第1の位置情報とに基づいて移動制御パラメーターを決定し、前記移動制御パラメーターに基づいて、前記ロボットを両側の位置決め基準物の間の中心位置に沿って移動させるように構成され
前記認識アセンブリが、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとを備える双眼撮像アセンブリを備え、前記距離情報が、第1の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第3の距離情報、第2の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第4の距離情報、第1の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第5の距離情報および第2の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第6の距離情報を含み、
前記ロボットプロセッサが、第3の距離情報、第4の距離情報、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとの間の第7の距離情報、第1の撮像アセンブリと前記ロボットの中心との間の第8の距離情報および第2の撮像アセンブリと前記ロボットの中心との間の第9の距離情報に基づいて、第10の距離情報と第3の角度情報とを決定し、前記第10の距離情報と第3の角度情報とに基づいて、前記第1の位置決め基準物に対応する第4の位置情報を決定し、第5の距離情報、第6の距離情報、第7の距離情報、第8の距離情報および第9の距離情報に基づいて、第11の距離情報と第4の角度情報とを決定し、前記第11の距離情報と第4の角度情報とに基づいて、前記第2の位置決め基準物に対応する第5の位置情報を決定し、前記第4の位置情報と前記第5の位置情報とに基づいて両側の位置決め基準物の間の中心位置情報を決定するように構成されるロボット。
【請求項3】
前記認識アセンブリが、予め設定された角度情報に基づいて両側に探測レーザを放射するレーザアセンブリを備え、
前記ロボットプロセッサが、前記距離情報、前記予め設定された角度情報および前記第1の位置情報に基づいて、各側の位置決め基準物に対応する基準位置情報を決定し、各側の位置決め基準物に対応する基準位置情報に基づいて、両側の位置決め基準物の間の中心位置情報を決定するように構成される請求項に記載のロボット。
【請求項4】
前記移動制御パラメーターが、移動方向と移動距離とを含み、
前記ロボットプロセッサが、前記第1の位置情報の横座標と前記中心位置情報の横座標との差分に基づいて、前記ロボットの横座標での移動距離と移動方向を決定し、前記第1の位置情報の縦座標と前記中心位置情報の縦座標との差分に基づいて、前記ロボットの縦座標での移動距離と移動方向を決定するように構成される請求項1または2に記載のロボット。
【請求項5】
少なくとも1つの請求項1からのいずれか一項に記載のロボットと、制御サーバーと、倉庫空間内に設置された位置決め基準物とを備え、
前記制御サーバーが、受信した貨物運搬要求に応答して、貨物運搬要求に含まれる棚位置情報とコンテナ位置情報とに基づいて、コンテナ運搬操作を実行するターゲットロボットを決定し、ターゲットロボットに制御命令を送信するように構成され、
前記ターゲットロボットが、前記制御命令を受信し、前記制御命令に応答して、両側の位置決め基準物の間の中心位置に沿って移動するように構成される倉庫システム。
【請求項6】
移動中に認識アセンブリにより両側の固定物である位置決め基準物を認識し、各側の位置決め基準物との距離情報をそれぞれ取得するステップと、
前記位置決め基準物が認識された場合、ロボットの現在位置に対応する第1の位置情報を取得するステップと、
前記各側の位置決め基準物との距離情報と、角度情報と、前記第1の位置情報とに基づいて両側の位置決め基準物の位置情報を決定し、前記両側の位置決め基準物の位置情報に基づいて両側の位置決め基準物の間の中心位置情報を決定するステップと、
前記中心位置情報と前記第1の位置情報とに基づいて移動制御パラメーターを決定するステップと、
前記移動制御パラメーターに基づいて、前記ロボットを両側の位置決め基準物の間の中心位置に沿って移動させるように制御するステップとを含み、
前記認識アセンブリが、予め設定された角度情報に基づいて両側に探測レーザを放射するレーザアセンブリを備え、
前記各側の位置決め基準物との距離情報と、前記第1の位置情報とに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するステップが、
前記距離情報、前記予め設定された角度情報および前記第1の位置情報に基づいて、各側の位置決め基準物の基準位置情報を決定するステップと、
各側の位置決め基準物に対応する基準位置情報に基づいて、両側の位置決め基準物の間の中心位置情報を決定するステップとを含み、
前記距離情報が、前記レーザアセンブリと第1の位置決め基準物との間の第1の距離情報および前記レーザアセンブリと第2の位置決め基準物との間の第2の距離情報を含み、前記予め設定された角度情報が、第1の位置決め基準物を認識する第1の角度情報と、第2の位置決め基準物を認識する第2の角度情報とを含み、前記基準位置情報が、第1の位置決め基準物の第2の位置情報と、第2の位置決め基準物の第3の位置情報とを含み、
前記各側の位置決め基準物との距離情報と、角度情報と、前記第1の位置情報とに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するステップが、
前記第1の距離情報、前記第1の角度情報および前記レーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報に基づいて、前記第1の位置決め基準物の第2の位置情報を決定するステップと、
前記第2の距離情報、前記第2の角度情報および前記レーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報に基づいて前記第2の位置決め基準物の第3の位置情報を決定するステップと、
前記第2の位置情報と前記第3の位置情報とに基づいて、前記第1の位置決め基準物と前記第2の位置決め基準物の中心位置情報を決定するステップと、
を含む位置決め方法。
【請求項7】
移動中に認識アセンブリにより両側の固定物である位置決め基準物を認識し、各側の位置決め基準物との距離情報をそれぞれ取得するステップと、
前記位置決め基準物が認識された場合、ロボットの現在位置に対応する第1の位置情報を取得するステップと、
前記各側の位置決め基準物との距離情報と、角度情報と、前記第1の位置情報とに基づいて両側の位置決め基準物の位置情報を決定し、前記両側の位置決め基準物の位置情報に基づいて両側の位置決め基準物の間の中心位置情報を決定するステップと、
前記中心位置情報と前記第1の位置情報とに基づいて移動制御パラメーターを決定するステップと、
前記移動制御パラメーターに基づいて、前記ロボットを両側の位置決め基準物の間の中心位置に沿って移動させるように制御するステップとを含み、
前記認識アセンブリが、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとを備える双眼撮像アセンブリを備え、前記距離情報が、第1の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第3の距離情報、第2の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第4の距離情報、第1の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第5の距離情報および第2の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第6の距離情報を含み、
前記各側の位置決め基準物との距離情報と、角度情報と、前記第1の位置情報とに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するステップが、
第3の距離情報、第4の距離情報、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとの間の第7の距離情報、第1の撮像アセンブリと前記ロボットの中心との間の第8の距離情報および第2の撮像アセンブリと前記ロボットの中心との間の第9の距離情報に基づいて、第10の距離情報と第3の角度情報とを決定するステップと、
前記第10の距離情報と前記第3の角度情報とに基づいて、前記第1の位置決め基準物に対応する第4の位置情報を決定するステップと、
第5の距離情報、第6の距離情報、第7の距離情報、第8の距離情報および第9の距離情報に基づいて、第11の距離情報と第4の角度情報とを決定するステップと、
前記第11の距離情報と前記第4の角度情報とに基づいて、前記第2の位置決め基準物に対応する第5の位置情報を決定するステップと、
前記第4の位置情報と前記第5の位置情報とに基づいて、前記第1の位置決め基準物と前記第2の位置決め基準物の間の中心位置情報を決定するステップと、
を含む位置決め方法。
【請求項8】
前記認識アセンブリが、予め設定された角度情報に基づいて両側に探測レーザを放射するレーザアセンブリを備え、
前記各側の位置決め基準物との距離情報と、前記第1の位置情報とに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するステップが、
前記距離情報、前記予め設定された角度情報および前記第1の位置情報に基づいて、各側の位置決め基準物の基準位置情報を決定するステップと、
各側の位置決め基準物に対応する基準位置情報に基づいて、両側の位置決め基準物の間の中心位置情報を決定するステップとを含む請求項7に記載の位置決め方法。
【請求項9】
前記移動制御パラメーターが、移動方向と移動距離とを含み、
前記中心位置情報と前記第1の位置情報とに基づいて移動制御パラメーターを決定するステップが、
前記第1の位置情報の横座標と前記中心位置情報の横座標との差分に基づいて、前記ロボットの横座標での移動距離と移動方向を決定するステップと、
前記第1の位置情報の縦座標と前記中心位置情報の縦座標との差分に基づいて、前記ロボットの縦座標での移動距離と移動方向を決定するステップと、
を含む請求項6または7に記載の位置決め方法。
【請求項10】
コンピュータプログラムであって、
該コンピュータプログラムの命令がプロセッサによって実行される場合、請求項からのいずれか一項に記載の位置決め方法が実現されるコンピュータプログラム。
【請求項11】
コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムの命令がプロセッサによって実行される場合、請求項からのいずれか一項に記載の位置決め方法が実現されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【優先権情報】
【0001】
本開示は、2020年12月16日に中国特許庁に提出し、出願番号が「2020114879132」であり、出願名が「ロボット及び位置決め方法」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は引用によって本開示に組み込まれている。
【技術分野】
【0002】
本開示は、ロボットの分野に関し、特にロボット及び位置決め方法に関する。
【背景技術】
【0003】
知能倉庫システムの急速な発展に伴い、貨物の流れの効率を高めるために、ロボットはすでに様々な知能倉庫システムに広く応用され始めている。貨物輸送のニーズに応じて、ロボットの種類も多様化し始めており、異なる種類のロボットが異なる貨物輸送シーンに適用され、ロボットが貨物輸送を行う中に、輸送過程の安全性と輸送結果の正確性を保証するためには、ロボットに対して位置決めを行う必要があり、位置決め情報によって輸送過程の完全性を確保する。
【0004】
現在、知能倉庫システムのロボットは通常、倉庫空間の地面に配置された2次元コードに基づいて位置付け、ロボットに認識カメラを装備することにより、ロボットの運動中に認識カメラで運動した位置にある倉庫空間の地面に配置された2次元コードをスキャンして2次元コード情報を取得し、2次元コード情報に基づいて位置決め情報を取得する。
【0005】
しかし、視覚情報に基づいて位置決めを行うロボットは各コンテナ位置の地面に2次元コードを配置する必要があり、2次元コードの配置およびメンテナンスのコストが増加される。また、コンテナが密集している場合、2次元コードの間隔が小さく、認識カメラが2次元コードをスキャンして位置決め情報を取得することが困難になり、位置決めの信頼性が低下する。
【発明の概要】
【0006】
本開示の実施例は少なくともロボット及び位置決め方法を提供する。
【0007】
第1の態様では、本開示の実施例は、ロボットを提供し、当該ロボットは、ロボットプロセッサ、認識アセンブリおよび位置決めアセンブリを備え、
前記認識アセンブリが、ロボットの移動中に両側の位置決め基準物が検出された場合、前記認識アセンブリと各側の位置決め基準物との距離情報をそれぞれ取得して前記ロボットプロセッサに送信し、
前記位置決めアセンブリが、前記認識アセンブリが前記位置決め基準物を認識した場合、第1の位置情報を取得して前記ロボットプロセッサに送信し、
前記ロボットプロセッサが、受信した各側の位置決め基準物との距離情報と前記第1の位置情報とに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定して、前記中心位置情報と前記第1の位置情報とに基づいて移動制御パラメーターを決定し、前記移動制御パラメーターに基づいて前記ロボットを前記中心位置情報に基づいて移動させるように制御する。
【0008】
可能な実施形態では、前記認識アセンブリは、予め設定された角度情報に基づいて両側に探測レーザを放射するレーザアセンブリを備え、
前記ロボットプロセッサが、具体的には、前記距離情報、前記予め設定された角度情報および前記第1の位置情報に基づいて各側の位置決め基準物に対応する基準位置情報を決定し、各側の位置決め基準物に対応する基準位置情報に基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するように構成される。
【0009】
可能な実施形態では、前記距離情報が、前記レーザアセンブリと第1の位置決め基準物との間の第1の距離情報および前記レーザアセンブリと第2の位置決め基準物との間の第2の距離情報を含み、前記予め設定された角度情報が、第1の位置決め基準物を認識する第1の角度情報と、第2の位置決め基準物を認識する第2の角度情報とを含み、前記基準位置情報が、第1の位置決め基準物の第2の位置情報と、第2の位置決め基準物の第3の位置情報とを含み、
前記ロボットプロセッサが、具体的には、前記第1の距離情報、前記第1の角度情報および前記レーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報に基づいて、前記第1の位置決め基準物の第2の位置情報を決定し、前記第2の距離情報、前記第2の角度情報および前記レーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報に基づいて前記第2の位置決め基準物の第3の位置情報を決定し、前記第2の位置情報と前記第3の位置情報とに基づいて、前記第1の位置決め基準物と前記第2の位置決め基準物の中心位置情報を決定するように構成される。
【0010】
可能な実施形態では、前記認識アセンブリが、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとを備える双眼撮像アセンブリを備え、前記距離情報が、第1の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第3の距離情報、第2の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第4の距離情報、第1の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第5の距離情報および第2の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第6の距離情報を含み、
前記ロボットプロセッサが、具体的には、第3の距離情報、第4の距離情報、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとの間の第7の距離情報、第1の撮像アセンブリと前記ロボットの中心との間の第8の距離情報および第2の撮像アセンブリと前記ロボットの中心との間の第9の距離情報に基づいて、第10の距離情報と第3の角度情報とを決定し、前記第10の距離情報と前記第3の角度情報とに基づいて、前記第1の位置決め基準物に対応する第4の位置情報を決定し、第5の距離情報、第6の距離情報、第7の距離情報、第8の距離情報および第9の距離情報に基づいて、第11の距離情報と第4の角度情報とを決定し、前記第11の距離情報と前記第4の角度情報とに基づいて、前記第2の位置決め基準物に対応する第5の位置情報を決定し、前記第4の位置情報と前記第5の位置情報とに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するように構成される。
【0011】
可能な実施形態では、前記移動制御パラメーターが、移動方向と移動距離とを含み、
前記ロボットプロセッサが、具体的には、前記第1の位置情報の横座標と前記中心位置情報の横座標との差分に基づいて、前記ロボットの横座標での移動距離と移動方向を決定し、前記第1の位置情報の縦座標と前記中心位置情報の縦座標との差分に基づいて、前記ロボットの縦座標での移動距離と移動方向を決定するように構成される。
【0012】
第2の態様では、本開示の実施例はさらに、位置決め方法を提供し、
移動中に認識アセンブリにより両側の位置決め基準物を認識し、各側の位置決め基準物との距離情報をそれぞれ取得するステップと、
前記位置決め基準物が認識された場合、第1の位置情報を取得するステップと、
前記各側の位置決め基準物との距離情報と、前記第1の位置情報とに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するステップと、
前記中心位置情報と前記第1の位置情報とに基づいて移動制御パラメーターを決定するステップと、
前記移動制御パラメーターに基づいて、ロボットを前記中心位置情報に基づいて移動させるように制御するステップとを含む。
【0013】
可能な実施形態では、前記認識アセンブリが、予め設定された角度情報に基づいて両側に探測レーザを放射するレーザアセンブリを備え、
前記各側の位置決め基準物との距離情報と、前記第1の位置情報とに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するステップが、
前記距離情報、前記予め設定された角度情報および前記第1の位置情報に基づいて、各側の位置決め基準物の基準位置情報を決定するステップと、
各側の位置決め基準物に対応する基準位置情報に基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するステップとを含む。
【0014】
可能な実施形態では、前記距離情報が、前記レーザアセンブリと第1の位置決め基準物との間の第1の距離情報および前記レーザアセンブリと第2の位置決め基準物との間の第2の距離情報を含み、前記予め設定された角度情報が、第1の位置決め基準物を認識する第1の角度情報と、第2の位置決め基準物を認識する第2の角度情報とを含み、前記基準位置情報は、第1の位置決め基準物の第2の位置情報と、第2の位置決め基準物の第3の位置情報とを含み、
前記各側の位置決め基準物との距離情報と、前記第1の位置情報とに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するステップが、
前記第1の距離情報、前記第1の角度情報および前記レーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報に基づいて、前記第1の位置決め基準物の第2の位置情報を決定するステップと、
前記第2の距離情報、前記第2の角度情報および前記レーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報に基づいて前記第2の位置決め基準物の第3の位置情報を決定するステップと、
前記第2の位置情報と前記第3の位置情報とに基づいて、前記第1の位置決め基準物と前記第2の位置決め基準物の中心位置情報を決定するステップとを含む。
【0015】
可能な実施形態では、前記認識アセンブリが、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとを備える双眼撮像アセンブリを備え、前記距離情報が、第1の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第3の距離情報、第2の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第4の距離情報、第1の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第5の距離情報および第2の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第6の距離情報を含み、
前記各側の位置決め基準物との距離情報と、前記第1の位置情報とに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するステップが、
第3の距離情報、第4の距離情報、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとの間の第7の距離情報、第1の撮像アセンブリと前記ロボットの中心との間の第8の距離情報および第2の撮像アセンブリと前記ロボットの中心との間の第9の距離情報に基づいて、第10の距離情報と第3の角度情報とを決定するステップと、
前記第10の距離情報と前記第3の角度情報とに基づいて、前記第1の位置決め基準物に対応する第4の位置情報を決定するステップと、
第5の距離情報、第6の距離情報、第7の距離情報、第8の距離情報および第9の距離情報に基づいて、第11の距離情報と第4の角度情報とを決定するステップと、
前記第11の距離情報と前記第4の角度情報とに基づいて、前記第2の位置決め基準物に対応する第5の位置情報を決定するステップと、
前記第4の位置情報と前記第5の位置情報とに基づいて、前記第1の位置決め基準物と前記第2の位置決め基準物の中心位置情報を決定するステップとを含む。
【0016】
可能な実施形態では、前記移動制御パラメーターが、移動方向と移動距離とを含み、
前記中心位置情報と前記第1の位置情報とに基づいて移動制御パラメーターを決定するステップが、
前記第1の位置情報の横座標と前記中心位置情報の横座標との差分に基づいて、前記ロボットの横座標での移動距離と移動方向を決定するステップと、
前記第1の位置情報の縦座標と前記中心位置情報の縦座標との差分に基づいて、前記ロボットの縦座標での移動距離と移動方向を決定するステップとを含む。
【0017】
第3の態様では、本開示の実施例はさらに、倉庫システムを提供し、当該倉庫システムは上記のロボットと、制御サーバーと、倉庫空間内に設置された位置決め基準物とを備え、
前記制御サーバーが、受信した貨物運搬要求に応答して、貨物運搬要求に含まれる棚位置とコンテナ位置情報とに基づいて、コンテナ運搬操作を実行するターゲットロボットを決定しターゲットロボットに制御命令を送信し、
前記ターゲットロボットが、前記制御命令を受信し、前記制御命令に応答して、決定された位置決め基準物の中心位置情報に基づいて、倉庫システムの棚の間を移動する。
第4の態様では、本開示の実施例はさらに、コンピュータプログラムを提供し、該コンピュータプログラムの命令がプロセッサによって実行される場合、上記位置決め方法が実現される。
第5の態様では、本開示の実施例はさらに、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータプログラムの命令がプロセッサによって実行される場合、上記位置決め方法が実現される。
【0018】
上記の位置決め方法の効果については、上記ロボットの説明を参照し、ここでは説明を省略する。
【0019】
本開示の実施例によって提供されるロボット及び位置決め方法は、認識アセンブリによって、ロボットの移動中に認識両側の位置決め基準物を認識して、対応する距離情報を取得し、取得された第1の位置情報及び対応する距離情報に基づいて両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定し、さらに、決定された中心位置に基づいて移動制御パラメーターを決定し、ロボットを中心位置情報に基づいて移動させるように制御する。従来技術では、各コンテナに対応する地面に配置された2次元コードを識別することで位置決め情報を取得し、取得された位置決め情報に基づいてコンテナの抱っこや棚間の移動を行うが、コンテナの配置が密集している場合には大量の2次元コードを配置する必要があるので、2次元コードの配置、メンテナンスコスト及びロボットが2次元コード情報を認識する難易度が上がり、位置決めの信頼性が低下する。上記の従来技術に対して、本願は認識アセンブリにより両側の位置決め基準物に対応する距離情報を取得し、さらに位置決めされた第1の位置情報に基づい中心位置情報を決定し、決定された中心位置情報に基づいて、移動制御パラメーターを決定し、ロボットを中心位置で移動させるように制御する方法を実現し、2次元コードの配置とメンテナンスコストを節約する。
【0020】
さらに、本開示の実施例によって提供される位置決め方法は、レーザアセンブリまたは双眼撮像アセンブリによって両側の位置決め基準物の認識、距離情報と角度情報の取得を実現し、取得した距離情報、角度情報、および位置決めの第1の位置情報に基づいて中心位置と移動制御パラメータを決定することができ、認識の正確性と制御の柔軟性が向上する。
【0021】
本開示の上記目的、特徴および利点をより明らかに分かりやすくするために、以下に特に好ましい実施例を挙げ、添付の図面と合わせて以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下では、本開示に適合する実施例を示し、本開示の技術的構成を説明するために本明細書に組み込む、本明細書の一部を構成する実施例に必要な図面について簡単に説明する。以下の図面は本開示のいくつかの実施形態のみを例示しているので、範囲の限定と見なすべきではなく、当業者にとっては創造的な労働を払うことなく、これらの図面から他の関連図面を得ることもできることを理解すべきである。
図1】本開示の実施例によって提供される倉庫システムの模式図である。
図2a】本開示の実施例によって提供されるロボットの概略構成図である。
図2b】本開示の実施例によって提供される認識アセンブリがレーザアセンブリである認識模式図である。
図2c】本開示の実施例によって提供される認識アセンブリが双眼撮像アセンブリである認識模式図である。
図3a】本開示の実施例によって提供される位置決め方法のフローチャート示す図である。
図3b】本開示の実施例によって提供されるレーザアセンブリによって両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するフローチャートを示す図である。
図3c】本開示の実施例によって提供される双眼撮像アセンブリによって両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示の実施例の目的、技術的態様及び利点をより明確にするために、以下に、本開示の実施例における図面に関連して、本開示の実施例における技術的態様を明確に、完全に説明するが、説明された実施例は、本開示の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではないことは明らかである。本開示の実施例のアセンブリは、本明細書で一般に説明され、図示されているが、様々な異なる構成で配置され、設計されてもよい。したがって、本開示の実施例に関する以下の詳細な説明は、保護が要求される本開示の範囲を制限することを目的とするものではなく、本開示の選択された実施例のみを示すものである。本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく取得した他のすべての実施例は、本開示の保護の範囲に属する。
【0024】
また、本開示の実施例における明細書および特許請求の範囲、ならびに上記の図面中の用語「第一」、「第二」などは、同様のオブジェクトを区別するためのものであり、特定の順序または優先順位を説明するためのものではない。このように使用されるデータは、本明細書で説明されている実施例が本明細書で図示または説明されている内容以外の順序で実施できるように、必要に応じて交換することができることを理解されたい。
【0025】
ここでいう「複数またはいくつか」とは、2つ以上のことを意味する。「及び/又は」は、関連する対象の関連関係を記述し、3つの関係が存在できることを示します。たとえば、A及び/又はBは、Aが単独で存在し、AとBが同時に存在し、Bが単独で存在するという3つの状況を表すことができる。「/」という文字は、通常、コンテキストオブジェクトが「または」の関係であることを示す。
【0026】
研究によると、知能倉庫スシステムでは、ロボットが各棚間を移動する安全性とコンテナを抱き込む正確性を確保するために、各コンテナに対応する地面位置に2次元コードを配置する必要があり、ロボットは地面の2次元コード情報を認識して位置情報を取得し、さらに取得した位置情報に基づいて各棚間を自由に移動できるが、コンテナが密集して配置される場合、配置すべき2次元コードの数が増加し、2次元コード間の間隔が小さくなり、ロボットの認識が難しくなり、認識ミスの可能性と2次元コードの配置とメンテナンスのコストが上がり、複数のロボットが棚の間を移動する場合、2次元コード情報を認識するために並んでいる場合があり、貨物輸送の効率と即時性が低下する。
【0027】
上記の研究に基づいて、本開示は、ロボット及び位置決め方法を提供し、認識アセンブリによって、両側の位置決め基準物に対応する距離情報を取得し、さらに位置決めされた第1の位置情報に基づい中心位置情報を決定し、決定された中心位置情報に基づいて、移動制御パラメーターを決定し、ロボットを中心位置で移動させるように制御する方法を実現し、2次元コードの配置とメンテナンスのコストを節約し、複数のロボットが棚の間を移動するとき、各ロボットが移動情報を取得する際に干渉することがなく、貨物輸送の効率と即時性を向上させる。
【0028】
以上のような提案に存在する欠点は、いずれも発明者が実践と慎重な研究を通じて得た結果であるから、上記課題を発見する過程及び上述の課題を解決するために提案された技術手段はすべて発明者が本発明に対する貢献と見なすべきである。
【0029】
なお、同様の符号とアルファベットは以下の図面で同様の項目を表しているので、ある項目が図面で定義されると、以降の図面ではそれ以上定義して説明する必要はない。
【0030】
本開示の実施例の理解を容易にするために、まず、本開示の実施例によって提供されるロボットの応用シーンについて説明する。本開示の実施例によって提供されるロボットは、図1に示す倉庫システムに適用することができる。この倉庫システムは、制御サーバ120と、ロボット100と、倉庫空間130とを備え、ここで、ロボットは1つであってもよいし、複数であってもよく、具体的な設置数は配送する貨物の数によって決定され、倉庫空間で配送する貨物を運搬することに使用され、ロボットは倉庫領域130の棚を運搬する棚ロボットであってもよいし、棚から取り出された貨物を保管する収納容器(例えばマガジンなど)を運搬するマガジンロボットであってもよく、いくつかの実施例では、倉庫領域130には、複数の棚1301(当該棚1301は在庫品を保管する為に使用され、棚1301は、通常の棚であってもよいし、パレット棚であってもよい)が設けられ、棚1301には在庫品が置かれており、注文タスクに応じて、その物品は注文容器に選別され、1つの注文容器は少なくとも1つの注文に関連付けることができる。通常、倉庫領域130の片側に複数のワークステーションが設置される。貨物選別シーンでは、ワークステーションは選別ステーションとも呼ばれる。貨物補充シーンでは、ワークステーションは補充ステーションとも呼ばれる。1つの可能な実現方式として、選別ステーションと補充ステーションを多重化することができる。
【0031】
制御サーバ120は、サーバで動作し、データ記憶、情報処理の能力を有するソフトウェアシステムであり、無線または有線を介して各ロボット、ハードウェア入力システム、その他のソフトウェアシステムと接続することができる。制御サーバ120は、1つ以上のサーバを備えてもよく、集中型制御アーキテクチャまたは分散型コンピューティングアーキテクチャであってもよい。制御サーバ120は、制御プロセッサ121とメモリ122とを有し、メモリ122に注文プール123を有することができる。
【0032】
なお、制御サーバ120はロボット100と無線通信を行い、作業員は作業台160を介して制御サーバ120を作動ことができ、ロボット100は制御サーバ120の制御により、棚が構成する棚アレイの空いている空間に沿って走行し、さらに対応するタスクを実行することができる。
【0033】
上記の倉庫システムに基づいて、本開示の実施例は、上記の倉庫システムに応用されるロボットを提供し、図2aは、本開示の実施例によって提供されるロボットの概略構成図であり、このロボットは、ロボットプロセッサ21と、認識アセンブリ22と、位置決めアセンブリ23とを備える。
【0034】
認識アセンブリ22は、ロボットの移動中に両側の位置決め基準物が検出された場合、認識アセンブリと各側の位置決め基準物との距離情報をそれぞれ取得して、前記ロボットプロセッサ21に送信する。
【0035】
具体的に実施する場合、制御サーバが上流システムからの貨物運搬要求を受信した場合、制御サーバは貨物運搬要求に含まれる棚位置とコンテナ位置情報に基づいて、コンテナ運搬操作を実行するロボットを決定し、ロボットに制御指令を送信する。さらに、ロボットプロセッサ21は、受信した制御命令に基づいて、倉庫システムの棚の間を移動するようにロボットを制御し、ロボットが棚間を移動する過程に、ロボットに取り付けられた認識アセンブリ22が両側の位置決め基準物の検出を開始し、認識アセンブリ22は、両側の位置決め基準物を検出した場合、認識された各側の位置決め基準物との距離情報を取得してロボットプロセッサ21に送信する。
【0036】
位置決めアセンブリ23は、認識アセンブリ22によって位置決め基準物が認識された場合、第1の位置情報を取得してロボットプロセッサ21に送信する。
【0037】
一実施形態では、ロボットに取り付けられた認識アセンブリ22によって両側の位置決め基準物が検出された場合、ロボットに取り付けられた位置決めアセンブリ23は、現在位置の第1の位置を位置決めし、位置決めされた第1の位置を含む第1の位置情報をロボットプロセッサ21に送信する。なお、第1の位置情報はロボット中心の位置情報であってもよい。別の実施形態では、ロボットに取り付けられた位置決めアセンブリ23は、ロボットが移動している間、常に自体の位置を位置決めし、取得した位置情報をロボットプロセッサ21に送信し、認識アセンブリ22が両側の位置決め基準物を検出したとき、ロボットプロセッサ21は最新に受信した位置情報を第1の位置情報に更新する。
【0038】
ロボットプロセッサ21は、受信した各側の位置決め基準物との距離情報と第1の位置情報とに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定し、中心位置情報と第1の位置情報とに基づいて移動制御パラメーターを決定し、移動制御パラメーターに基づいてロボットを制御して、中心位置情報に応じて移動させるように構成される。
【0039】
具体的に実施する場合、ロボットプロセッサ21は、認識アセンブリ22から送信された各側の位置決め基準物との距離情報と、位置決めアセンブリ23から送信された第1の位置情報とに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定することができる。なお、認識アセンブリ22の設置タイプによって、中心位置情報を決定するプロセスが異なる。
【0040】
一実施形態では、認識アセンブリ22はレーザアセンブリを備え、レーザアセンブリは、予め設定された角度情報に基づいて両側に探測レーザを放射し、ロボットプロセッサ21は、具体的には、距離情報、予め設定された角度情報、および第1の位置情報に基づいて各側の位置決め基準物に対応する基準位置情報を決定し、各側の位置決め基準物に対応する基準位置情報に基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するように構成される。
【0041】
図2bは、本開示の実施例によって提供される認識アセンブリがレーザアセンブリである認識模式図を示す。例えば、レーザアセンブリはロボットの先端に固定的に取り付けられ、ロボットの中心位置から一定の距離を有し、取り付けの過程で、レーザアセンブリが予め設定された角度情報に基づいて両側に探測レーザを放射できるように一定の角度を設置し、ここで、予め設定された角度情報は、第1の角度情報と第2の角度情報とを含むことができ、具体的に実施する場合、点Aをレーザアセンブリの位置とし、点Bと点Eを両側の位置決め基準物の位置とし、点Dをロボットの中心位置とする。
【0042】
ここで、レーザアセンブリから放射された探測レーザの角度情報及びレーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報は、ロボット取り付けパラメータとしてメモリに記憶され、これによって、ロボットプロセッサ21は必要に応じてメモリから探測レーザの角度情報及びレーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報を読み出すことができる。
【0043】
ロボットの移動中に、レーザアセンブリは、予め設定された角度情報に基づいて両側に探測レーザを放射して両側の位置決め基準物を認識し、両側の位置決め基準物が認識された場合、ロボットプロセッサは、メモリに記憶されているレーザアセンブリとロボットの中心との距離情報、およびレーザアセンブリから放射された探測レーザの角度情報を含む取り付けパラメータを取得し、ここで、この角度情報は、第1の角度情報と第2の角度情報とを含み、レーザアセンブリが放射した探測レーザから第1の位置決め基準物(B点)までの第1の距離情報ABを取得する。ロボットプロセッサが位置決めアセンブリから受信した第1の位置情報、すなわちロボットの中心位置情報を原点とし、ロボットヘッドが走行する方向をy軸の正方向として平面座標系を作成する。平面座標系では、レーザアセンブリとロボットの中心位置との距離情報、およびロボットの中心位置に基づいてレーザアセンブリの座標位置、すなわちレーザアセンブリの位置情報を決定することができ、さらに、第1の距離情報ABと第1の角度情報∠BACとに基づいて第1の位置決め基準物(B点)の第2の位置情報を決定することができる。また、レーザセンブリは、第2の角度情報に基づいて放射された探測レーザが第2の位置決め基準物を認識したとき、第2の角度情報、および第2の位置決め基準物(E点)までの第2の距離情報AEを記録し、作成した平面座標系において、第2の距離情報AEと第2の角度情報∠EAFとに基づいて第2の位置決め基準物(E点)の第3の位置情報を決定することができる。
【0044】
さらに、ロボットプロセッサは、第2の位置情報と第3の位置情報とに基づいて、X軸の座標で第1の位置決め基準物と第2の位置決め基準物の中心位置情報を決定し、これに基づいて、ロボットプロセッサは、決定された中心位置情報の座標及び受信した第1の位置情報の座標に基づいて、2つの位置間のズレ距離とズレ角度を決定し、決定されたズレ距離とズレ角度とに基づいてロボットの移動制御パラメータを決定し、例えば、移動制御パラメーターは、移動方向と移動距離とを含む。
【0045】
具体的に実施する場合、ロボットプロセッサは、第1の位置情報の横座標と決定された中心位置情報の横座標との差分に基づいて、ロボットの横座標での移動方向を決定し、第1の位置情報の横座標と決定された中心位置情報の横座標との差分の絶対値に基づいて、ロボットのX軸での移動距離を決定する。
【0046】
ロボットのX軸での移動方向の決定については、一実施形態では、ロボットのY軸正方向を時計回りに90度回転させる方向をX軸正方向とし、ロボットプロセッサが第1の位置情報の横座標から、決定された中心位置情報の横座標を差し引いて決定した差分が負の値である場合、ロボットのX軸での移動方向は右に移動すると判断し、逆に、決定した差分が正の値である場合、ロボットのX軸での移動方向は左に移動すると判断する。ロボットプロセッサが、決定した中心位置情報の横座標から第1の位置情報の横座標を差し引いて決定した差分が正の値である場合、ロボットのX軸での移動方向は右に移動すると判断し、逆に、決定した差分が負の値である場合、ロボットのX軸での移動方向は左に移動すると判断する。
【0047】
別の実施形態では、ロボットのY軸正方向を反時計回りに90度回転させる方向をX軸正方向とし、ロボットプロセッサが第1の位置情報の横座標から、決定された中心位置情報の横座標を差し引いて決定した差分が負の値である場合、ロボットのX軸での移動方向は左に移動すると判断し、逆に、決定した差分が正の値である場合、ロボットのX軸での移動方向は右に移動すると判断する。ロボットプロセッサが、決定した中心位置情報の横座標から第1の位置情報の横座標を差し引いて決定した差分が正の値である場合、ロボットのX軸での移動方向は左に移動すると判断し、逆に、決定した差分が負の値である場合、ロボットのX軸での移動方向は右に移動すると判断する。上記のX軸正方向の設定方法については、本開示の実施例は限定しない。
【0048】
さらに、ロボットプロセッサは、第1の位置情報の縦座標と中心位置情報の縦座標との差分に基づいて、ロボットの縦座標での移動距離および移動方向を決定する。なお、第1の位置情報の縦座標と、決定された中心位置情報の縦座標との差分の絶対値に基づいて、ロボットのY軸での移動距離を決定し、ロボットのY軸での移動方向の決定については、レーザアセンブリがロボットの先端に取り付けられているため、ロボットの縦座標での移動方向はY軸正方向に沿って移動する。
【0049】
ロボットプロセッサは、上記で決定したロボットのX軸とY軸での移動距離と移動方向に基づいて、ロボットが中心位置情報に応じて移動するように制御する。具体的に実施する場合、ロボットプロセッサは、決定されたX軸での移動方向に基づいてロボットをX軸で回転させ、X軸で回転が完了した後、決定されたX軸での移動距離に基づいてX軸で移動させ、移動距離に達した後、ロボットをY軸正方向に回転させ、決定されたY軸での移動距離に基づいて移動させ、決定された中心位置に移動させることができる。また、決定されたY軸での移動距離に基づいて、ロボットをY軸の正方向に移動させるように制御し、移動距離に達した後、決定されたX軸での移動方向に基づいて、ロボットをX軸で回転させ、X軸で回転が完了した後、決定されたX軸での移動距離に基づいてX軸で移動させ、決定された中心位置に移動させることもできる。別の実施形態では、ロボットプロセッサは、決定されたX軸での移動方向と移動距離、およびY軸での移動距離と移動方向に基づいて、移動中のロボットの回転角度と移動距離を決定し、決定された中心位置への移動をロボットの移動速度を制御することによって実現してもよい。なお、ロボットは一つの中心位置を決定した後、同様の方法で両側の位置決め基準物の複数の中心位置を決定して、両側の位置決め基準物の中心線を形成することができ、さらに、ロボットプロセッサはロボットを中心線に沿って移動させるように制御して、ロボットが両側の位置決め基準物の中心で移動できるようにする。
【0050】
一実施形態では、認識アセンブリは、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとを備える双眼撮像アセンブリをさらに備え、取得された距離情報は、第1の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第3の距離情報、第2の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第4の距離情報、第1の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第5の距離情報、および第2の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第6の距離情報を含む。
【0051】
図2cは、本開示の実施例によって提供される認識アセンブリが双眼撮像アセンブリの認識模式図である。具体的に実施する場合、双眼撮像アセンブリは、ロボットの先端の同一水平線に固定的に取り付けられ、特定の第7の距離情報BCを有し、双眼撮像アセンブリ内の第1の撮像アセンブリが位置点Cに位置し、双眼撮像アセンブリ内の第2の撮像アセンブリが位置点Bに位置し、双眼撮像アセンブリ内の第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリがそれぞれロボットの中心位置に対して一定の角度、すなわち∠CADと∠BAGをなす。また、第1の撮像アセンブリとロボットの中心位置とは特定の第8の距離情報ACを有し、第2の撮像アセンブリとロボットの中心位置とは特定の第9の距離情報ABを有し、ここで、第7の距離情報、第8の距離情報及び第9の距離情報はメモリで取得した取り付けパラメータに基づいて決定されてもよい。点Aをロボットの中心位置とし、点Cの位置を第1の撮像アセンブリの位置とし、点Bの位置を第2の撮像アセンブリの位置とし、点Eを認識した第1の位置決め基準物の位置とし、点Fを認識した第2位位置決め基準物の位置とし、ロボットの移動中に双眼撮像アセンブリがそれぞれ両側を撮像して両側の位置決め基準物を認識し、両側の位置決め基準物が認識された場合、ロボットプロセッサは、第1の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第3の距離情報EC、第2の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第4の距離情報EB、第1の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第5の距離情報FC、第2の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第6の距離情報FBを記録し、さらに、第3の距離情報EC、第4の距離情報EB、および第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとの間の第7の距離情報BCに基づいて、コサイン定理を使用して∠ECBの値を決定し、∠ECBの値から∠ECHの値を決定し、さらに、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとの間の第7の距離情報BC、第1の撮像アセンブリとロボット中心の間の第8の距離情報AC、および第2のカメラとロボット中心の間の第9の距離情報ABに基づいて、∠ACBの値を決定し、∠ACBの値に基づいて∠ACHの値を決定し、∠ACHの値と∠ECHの値とに基づいて、∠ACEの値を決定し、∠ACEの値、距離情報ACの値及び第3の距離情報ECに基づいて、第10の距離情報AEの値を決定し、さらに、∠CAEの値を決定し、さらに、∠CADの値に基づいて第3の角度情報∠EADの値を決定し、作成された平面座標系に基づいて第1の位置決め基準物の第4の位置情報を決定することができ、具体的に実施する場合、ロボットの中心点Aを原点とし、ロボットヘッドが走行する方向をY軸正方向として平面座標系を作成し、上記のステップに基づいて第1の位置決め基準物の第4の座標位置を決定し、また、ロボットプロセッサは、第5の距離情報FC、第6の距離情報FB、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとの間の第7の距離情報BCに基づいて、コサイン定理を使用して∠FBCの値を決定し、∠FBCの値に基づいて∠FBIの値を決定し、さらに、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとの間の第7の距離情報BC、第1の撮像アセンブリとロボット中心の間の第8の距離情報AC、および第2の撮像アセンブリとロボット中心の間の第9の距離情報ABに基づいて、∠ABCの値を決定し、∠ABCの値に基づいて∠ABIの値を決定し、さらに∠ABIの値と∠FBIの値とに基づいて∠ABFの値を決定し、∠ABFの値、距離情報AB及び第6の距離情報FBに基づいて、第11の距離情報AFの値を決定し、さらに、∠BAIの値を決定し、∠BAGの値と∠BAIの値とに基づいて、第4の角度情報∠FAGの値を決定することができる。さらに、作成された平面座標系に基づいて、第2の位置決め基準物の第5の位置情報及びそれに対応する第5の座標位置を決定し、決定された第4の位置情報と第5の位置情報とに基づいて、第1の位置決め基準物と第2の位置決め基準物の中心位置情報を決定する。
【0052】
以上の方法により、第1の位置決め基準物と第2の位置決め基準物の中心位置が決定された後、ロボットの実行ステップは、上述した認識アセンブリがレーザアセンブリである実行ステップと同様であるため、本開示の実施例の説明は省略する。
【0053】
本開示の実施例は、予め設定された認識アセンブリにより移動経路の両側の位置決め基準物の位置を認識し、認識された位置決め基準物の位置と、取得された現在位置の第1の位置情報とに基づいて、認識された両側の位置決め基準物の座標位置を決定し、さらに、取得された座標位置に基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置を決定し、現在位置と中心位置のズレ情報を決定し、ズレ情報に基づいて移動制御パラメーターを決定し、移動制御パラメーターに基づいてロボットの移動を制御する方法を提供し、この方法により、ロボットが両側の位置決め基準物の中心位置に沿って移動することを実現することができ、2次元コードの配置とメンテナンスコストを節約し、ロボットの柔軟性と適応性を向上させることができる。
【0054】
以下、本開示の実施例によって提供される位置決め方法について、実行主体がロボットである場合を例として説明する。
【0055】
図3aは、本開示の実施例によって提供される位置決め方法のフローチャートであり、以下のステップ301~ステップ305を含む。
【0056】
S301:移動中に認識アセンブリにより両側の位置決め基準物を認識し、各側の位置決め基準物との距離情報をそれぞれ取得する。
【0057】
このステップでは、制御サーバが上流システムからの貨物運搬要求を受信し、貨物運搬要求に基づいて制御指令を生成してロボットに送信し、ロボットは受信した制御指令に応答して倉庫システム内を移動し始め、移動中にロボットに取り付けられた認識アセンブリが両側の位置決め基準物を認識し始め、両側の位置決め基準物を認識した場合、認識アセンブリと各側の位置決め基準物との距離情報を記録する。
【0058】
S302:位置決め基準物が認識された場合、第1の位置情報を取得する。
【0059】
このステップでは、ロボットは、認識アセンブリが位置決め基準物を認識することを検出した場合、現在位置の第1の位置情報を取得する。
【0060】
S303:各側の位置決め基準物との距離情報と、第1の位置情報とに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定する。
【0061】
このステップでは、ロボットは、取得された各側の位置決め基準物との距離情報、および第1の位置情報に基づいて、各側の位置決め基準物に対応する基準位置情報を決定し、さらに、決定された両側の位置決め基準物に対応する基準位置情報に基づいて、対応する中心位置情報を決定する。
【0062】
一実施形態では、認識アセンブリはレーザアセンブリを備え、レーザアセンブリは、予め設定された角度情報に基づいて両側に探測レーザを放射し、放射した探測レーザを使用して両側の位置決め基準物を認識する。具体的に実施する場合、距離情報は、レーザアセンブリと第1の位置決め基準物との間の第1の距離情報、およびレーザアセンブリと第2の位置決め基準物との間の第2の距離情報を含み、予め設定された角度情報は、第1の位置決め基準物を認識する第1の角度情報と、第2の位置決め基準物を認識する第2の角度情報とを含み、基準位置情報は、第1の位置決め基準物の第2の位置情報と、第2の位置決め基準物の第3の位置情報とを含む。
【0063】
ここで、レーザアセンブリから放射する探測レーザの角度情報、およびレーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報は、ロボットの取り付けパラメーターとしてメモリに記憶することができ、このように、ロボットプロセッサ21は必要に応じて、メモリから探測レーザの角度情報、およびレーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報を読み取ることができる。
【0064】
具体的に実施する場合、レーザアセンブリは、第1の角度情報に基づいて第1の位置決め基準物側に探測レーザを放射し、第2の角度情報に基づいて第2の位置決め基準物側に探測レーザを放射し、レーザアセンブリが両側の位置決め基準物を認識した後、ロボットプロセッサは、メモリに記憶された、レーザアセンブリとロボット中心との距離情報およびレーザアセンブリから放射された探測レーザの角度情報を含む取り付けパラメーターを取得し、ここで、この角度情報は第1の角度情報と第2の角度情報とを含み、第1の角度情報、第1の位置決め基準物が認識された場合の第1の距離情報、第2の角度情報、及び第2の位置決め基準物が認識された場合の第2の距離情報に基づいて、以下のステップに従って両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定することができ、図3bは、本開示の実施例によって提供されるレーザアセンブリにより両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するフローチャートであり、以下のステップS311~S313を含む。
【0065】
S311:第1の距離情報、第1の角度情報、およびレーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報に基づいて、第1の位置決め基準物の第2の位置情報を決定する。
【0066】
具体的に実施する場合、レーザアセンブリが認識した第1の位置決め基準物との第1の距離情報、第1の角度情報、及びメモリから取得されたレーザアセンブリとロボット中心との距離情報を含む取り付けパラメーターに基づいて、第1の位置決め基準物の第2の位置情報を決定することができる。
【0067】
S312:第2の距離情報、第2の角度情報、およびレーザアセンブリとロボットの中心との間の距離情報に基づいて、第2の位置決め基準物の第3の位置情報を決定する。
【0068】
具体的に実施する場合、レーザアセンブリが認識した第2の位置決め基準物との第2の距離情報、予め設定された第2の角度情報、及びメモリから取得されたレーザアセンブリとロボット中心との距離情報を含む取り付けパラメーターに基づいて、第2の位置決め基準物の第3の位置情報を決定することができる。
【0069】
S313:第2の位置情報と第3の位置情報とに基づいて、第1の位置決め基準物と第2の位置決め基準物の中心位置情報を決定する。
【0070】
別の実施形態では、認識アセンブリは、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとを備える双眼撮像アセンブリを備え、距離情報は、第1の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第3の距離情報、第2の撮像アセンブリと第1の位置決め基準物との第4の距離情報、第1の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第5の距離情報、第2の撮像アセンブリと第2の位置決め基準物との第6の距離情報、第1の撮像アセンブリと第2の撮像アセンブリとの間の第7の距離情報、第1の撮像アセンブリとロボットの中心との間の第8の距離情報および第2の撮像アセンブリとロボットの中心との間の第9の距離情報を含み、ここで、第1の位置情報に対応する第1の位置はロボットの中心位置であり、さらに、以下のステップに基づいて、両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定し、図3cは、本開示の実施例によって提供される双眼撮像アセンブリにより両側の位置決め基準物の中心位置情報を決定するフローチャートであり、以下のステップS321~S325を含む。
【0071】
S321:第3の距離情報、第4の距離情報、第7の距離情報、第8の距離情報、および第9の距離情報に基づいて、第10の距離情報と第3の角度情報とを決定する。
【0072】
ここで、第7の距離情報、第8の距離情報、および第9の距離情報は、メモリで取得された取り付けパラメーターに基づいて決定され、第10の距離情報は、図2cのAEの値であり、第3の角度情報は、図2cの∠EADの値である。
【0073】
S322:第10の距離情報と第3の角度情報とに基づいて、第1の位置決め基準物に対応する第4の位置情報を決定する。
【0074】
S323:第5の距離情報、第6の距離情報、第7の距離情報、第8の距離情報、および第9の距離情報に基づいて、第11の距離情報と第4の角度情報とを決定する。
【0075】
このステップでは、第11の距離情報は、図2cのAFの値であり、第4の角度情報は、図2cの∠FAGの値である。
【0076】
S324:第11の距離情報と第4の角度情報とに基づいて、第2の位置決め基準物に対応する第5の位置情報を決定する。
【0077】
S325:第4の位置情報と第5の位置情報とに基づいて、第1の位置決め基準物と第2の定基準物の中心位置情報を決定する。
【0078】
上記のステップに基づいて、認識アセンブリが双眼撮像アセンブリである場合、第1の位置決め基準物と第2の定基準物の中心位置情報を決定することができる。
【0079】
S304:中心位置情報と第1の位置情報とに基づいて移動制御パラメーターを決定する。
【0080】
このステップでは、ロボットは、決定された中心位置情報と第1の位置情報とに基づいて、2つの位置のズレ情報を決定し、ズレ情報に基づいてロボットの移動制御パラメーターを決定する。
【0081】
具体的に実施する場合、位置決めパラメーターは、移動方向と移動距離とを含み、ロボットは、第1の位置情報の横座標と中心位置情報の横座標との差分に基づいて、ロボットの横座標での移動距離と移動方向を決定し、第1の位置情報の縦座標と中心位置情報の縦座標との差分に基づいて、ロボットの縦座標での移動距離と移動方向を決定する。
【0082】
S305:移動制御パラメーターに基づいて、ロボットを中心位置情報に応じて移動させるように制御する。
【0083】
このステップでは、ロボットは、決定された移動制御パラメーターに基づいて、ロボットを中心位置に移動させるように制御し、最終的に両側の位置決め基準物の中心線に沿って移動することを実現する。
【0084】
当業者は、特定の実施形態の上述の方法において、各ステップのオーサリング順序は、厳格な実行順序を意味するものではなく、実施プロセスを限定するものであり、各ステップの具体的な実行順序は、その機能と可能な内在的論理とで決定されなければならないことを理解することができる。
【0085】
最後に、以上述べた実施例は、本開示の具体的な実施形態にすぎず、本開示の技術案を説明するためのものであり、これに限定されるものではなく、本開示の技術的範囲はこれに限定されるものではなく、前述の実施例を参照して本開示を詳細に説明したが、当業者であれば、本開示で明らかにする技術的範囲内において、上述の実施例に記載された技術的思想を変更したり、容易に改変したり、その技術的特徴の一部を同等に置き換え、これらの修正、変更、または置換は、それぞれ対応する技術案の本質を本開示の実施例の技術案の精神と範囲から逸脱するものではなく、すべて本開示の保護範囲に含まれるべきであることを理解するであろう。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲に準ずるものとする。
図1
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図3c