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特許7657362拡張現実人工知能によるユーザ自身の知覚拡張方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-27
(45)【発行日】2025-04-04
(54)【発明の名称】拡張現実人工知能によるユーザ自身の知覚拡張方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20250328BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20250328BHJP
【FI】
G06T19/00 600
G06F3/01 510
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2024503598
(86)(22)【出願日】2022-07-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(86)【国際出願番号】 US2022036411
(87)【国際公開番号】W WO2023003697
(87)【国際公開日】2023-01-26
【審査請求日】2024-03-19
(31)【優先権主張番号】17/382,250
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】310021766
【氏名又は名称】株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】パラシオス、ホルヘ、アロジョ
【審査官】渡部 幸和
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/183621(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/030453(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/023421(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/217177(WO,A1)
【文献】特表2014-523040(JP,A)
【文献】特開2018-22292(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0096519(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 19/00
G06F 3/01
G06F 3/048 - 3/04895
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡張現実(AR)グラスを装着するユーザのディスプレイにレンダリングするためのARシーンを生成することであって、前記ARシーンは実世界空間及び前記実世界空間内にオーバーレイされた仮想オブジェクトを含む、前記生成することと、
前記ARグラスから前記ARシーン内への視野を分析することであって、前記視野が前記ユーザの身体特徴の少なくとも一部に向けられる場合、前記分析することは前記ユーザの前記身体特徴の画像を検出するように構成される、前記分析することと、
前記ユーザの前記身体特徴が前記ARグラスの前記視野から見た前記ARシーン内にあると検出される場合、実質的にリアルタイムで、前記ARシーンを調整して、前記ユーザの前記身体特徴の前記画像の少なくとも一部を修正することと、
を含み、
前記修正することは、前記身体特徴から奥行きデータ及び元のテクスチャデータを検出して、前記身体特徴の仮想メッシュを生成することを含み、前記仮想メッシュはサイズ及び形状で変化し、前記元のテクスチャデータとブレンドする修正されたテクスチャデータを使用してレンダリングされ、
前記ユーザの前記修正された身体特徴は、前記ARグラスを介して見られる場合、前記実世界空間内に存在しているように前記ユーザに現れる、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記仮想メッシュは、前記ARシーン内でレンダリングするために使用された前記ユーザの前記身体特徴の3次元(3D)表現であり、前記仮想メッシュは、前記ARシーン内で前記ユーザのアバターの少なくとも一部を表す、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記仮想メッシュの前記サイズ及び前記形状は、対応する前記身体特徴に対して、前記ユーザが好む大きさまで増加する、または減少する、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記仮想メッシュの前記サイズ及び前記形状は、前記ユーザのプロファイル及びゲームプレイデータに基づいて決定される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記修正されたテクスチャデータ及び前記元のテクスチャデータの前記ブレンドにより、前記仮想メッシュは、前記修正されたテクスチャデータと前記元のテクスチャデータとの間の境界に沿って動的に統合されて現れる、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記分析することは、前記ユーザの前記視野が1人以上の追加のユーザの身体特徴の少なくとも一部に向けられる場合、前記1人以上の追加のユーザの前記身体特徴の画像をさらに検出して、前記1人以上の追加のユーザの前記身体特徴の前記画像を修正するように構成される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記ARシーンのユーザインタラクティビティ中に前記ユーザの1つ以上の測定値をキャプチャすることと、
前記ARシーンの描写された強度を調整して、前記ARシーンのユーザインタラクティビティ中に前記ユーザの前記1つ以上の測定値に応答して、前記調整されたARシーンを生成することと、
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記ARシーンの前記描写された強度に対する前記調整は、前記ユーザによる前記ARシーンに関連する知覚された難易度を増加させる、または減少させる、請求項7に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記1つ以上の測定値は、心拍数、または血圧、または酸素飽和度、または呼吸、または体温、または視線、または表情、または音声、またはコントローラの動き、または身体運動、または前記ユーザに関連するコントローラ入力、またはこれらの2つ以上の組み合わせを追跡するために使用される1つ以上のセンサを使用してキャプチャされる、請求項7に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
前記1つ以上の測定値は、前記ユーザのアバターに対応する1つ以上の仮想測定値を生成するように調整され、前記1つ以上の仮想測定値は、より大きい運動持久力を有する前記ユーザによって知覚される、請求項7に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
前記ARシーンの前記描写された強度に対する前記調整は、前記調整されたARシーンとのインタラクティビティに対する前記ユーザの身体強度が実質的に同じままでありながら、前記ユーザによる前記ARシーンに関連する知覚された難易度を増加させる、または減少させる、請求項7に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記ARシーンのユーザインタラクティビティ中に前記ユーザによって生成された音をキャプチャすること、
前記音に関連する特徴を調整して、前記調整されたARシーン内の前記ユーザのアバターによって生成された音を表すための仮想音を生成することであって、前記特徴はピッチ、トーン、音量、強度、速度、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含む、前記生成すること、
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
前記身体特徴の前記画像を修正することは、前記ユーザのプロファイル、前記ユーザのキャプチャされた測定値、及び前記ユーザのモデルによるゲームプレイデータを処理することをさらに含み、
前記モデルは、前記ユーザの前記プロファイル、前記ユーザの前記キャプチャされた測定値、及び前記ゲームプレイデータから特徴を識別して、前記ユーザの属性を分類するように構成され、前記ユーザの前記属性を使用して、前記身体特徴を修正し、前記ARシーンの描写された強度を調整する、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
拡張現実(AR)シーンを表示するためのシステムであって、
ARヘッドマウントディスプレイ(HMD)であって、前記AR HMDはARグラスを装着するユーザに前記ARシーンをレンダリングするためのディスプレイを含み、前記ARシーンは実世界空間と、前記実世界空間内にオーバーレイされた仮想オブジェクトとを含み、前記AR HMDは前記ARグラスから前記ARシーン内への視野を分析するように構成され、前記分析することは前記ユーザの身体特徴の画像を、前記視野が前記ユーザの前記身体特徴の少なくとも一部に向けられる場合に検出するように構成される、前記AR HMDと、
前記ユーザの前記身体特徴が前記ARグラスの前記視野から見た前記ARシーン内にあると検出される場合、実質的にリアルタイムで前記ARシーンを調整して、前記ユーザの前記身体特徴の前記画像の少なくとも一部を修正するための前記AR HMDに関連する処理ユニットであって、前記修正することは、前記身体特徴から奥行きデータ及び元のテクスチャデータを検出して、前記身体特徴の仮想メッシュを生成することを含み、前記仮想メッシュはサイズ及び形状で変化し、前記元のテクスチャデータとブレンドする修正されたテクスチャデータを使用してレンダリングされ、前記ユーザの前記修正された身体特徴は前記ARグラスを介して見られる場合、前記実世界空間内に存在しているように前記ユーザに現れる、前記処理ユニットと、
前記ARグラスから前記ARシーン内への前記視野を追跡するための前記AR HMDに関連する追跡ユニットであって、前記追跡することは前記ユーザの前記身体特徴の運動を識別して、実質的にリアルタイムで前記ARシーンをさらに調整して、前記調整されたARシーン内に前記身体特徴の前記運動を組み込むように構成される、前記追跡ユニットと、
を含む、システム。
【請求項15】
前記AR HMDは、前記身体特徴から前記奥行きデータ及び前記元のテクスチャデータを検出するように構成される3次元(3D)カメラを含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記仮想メッシュは、前記ARシーン内でレンダリングするために使用された前記ユーザの前記身体特徴の3次元(3D)表現であり、前記仮想メッシュは、前記ARシーン内で前記ユーザのアバターの少なくとも一部を表す、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記仮想メッシュの前記サイズ及び前記形状は、対応する前記身体特徴に対して、前記ユーザが好む大きさまで増加する、または減少する、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記修正されたテクスチャデータ及び前記元のテクスチャデータの前記ブレンドにより、前記仮想メッシュは、前記修正されたテクスチャデータと前記元のテクスチャデータとの間の境界に沿って動的に統合されて現れる、請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
前記ARシーンの描写された強度は、前記ARシーンのユーザインタラクティビティ中に前記ユーザの1つ以上のキャプチャされた測定値に応答して、前記調整されたARシーンを生成するように調整される、請求項14に記載のシステム。
【請求項20】
前記分析することは、前記ユーザの前記視野が1人以上の追加のユーザの身体特徴の少なくとも一部に向けられる場合、前記1人以上の追加のユーザの前記身体特徴の画像を検出して、前記1人以上の追加のユーザの前記身体特徴の前記画像を修正するように構成される、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、拡張現実(AR)シーンを生成することに関し、さらに特に、ユーザの身体特徴の画像の少なくとも一部を修正して、サイズ及び形状で変化させることができる身体特徴の仮想メッシュを生成するようにARシーンを調整するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
拡張現実(AR)技術は、長年にわたって前例のない成長を遂げており、年平均成長率で成長し続けると予想されている。AR技術は、実世界のビューをコンピュータ生成素子(例えば、仮想オブジェクト)とリアルタイムで組み合わせるインタラクティブ3次元(3D)エクスペリエンスである。ARシミュレーションでは、実世界に仮想オブジェクトがインフュージョンされ、インタラクティブエクスペリエンスを提供する。AR技術の人気の高まりに伴い、様々な業界は、AR技術を実装して、ユーザエクスペリエンスを向上させた。業界の一部は、例えば、ビデオゲーム、ショッピング&小売り、教育、娯楽、医療、不動産、仮想支援などを含む。
【0003】
例えば、ビデオゲーム業界における成長傾向は、ARゲームがユーザの実際の環境の上に予め作成された環境を重ね合わせるARゲームを組み込むことである。ARゲームは、ユーザの実世界環境に基づいて新しいARシーンを生成することができるため、ユーザのゲームエクスペリエンスを向上させ、ゲームの面白さを維持する。別の例では、成長傾向は、ユーザの様々な個人タスク、例えばナビゲーション&視覚ガイダンスなどを支援し得る精巧なツール及び動作にAR技術を組み込むことである。残念ながら、一部のユーザは、ユーザがゲームプレイ中の特定の課題またはオブジェクトによって落胆したときに、現在のAR技術をゲームで使用して、ユーザが自分のゲームプレイを続行するように促すことができないと気づく場合がある。
【0004】
本開示の実施態様が生じるのはこのような状況においてである。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施態様は、拡張現実(AR)グラスを装着するユーザのディスプレイ上にレンダリングするためのARシーンを生成することに関連する方法、システム、及びデバイスを含む。いくつかの実施形態では、ARシーンを調整して、ユーザの身体特徴の画像を実質的にリアルタイムで修正して、ユーザの身体特徴の仮想メッシュを生成することを可能にする方法が開示される。いくつかの実施形態では、仮想メッシュは、AR環境中のユーザのアバターの知覚を拡張させるために、サイズ及び形状で変化させることができる。例えば、ユーザは、ARグラス(例えば、ARヘッドマウントディスプレイ)を装着しており、実世界オブジェクト及び仮想オブジェクトの両方を含むAR環境内に没入していることができる。AR環境の様々なARシーンとインタラクトしている間、システムは、ユーザの視野がユーザの身体特徴の少なくとも一部に向けられる場合、AR環境中のユーザ(または他のユーザ)の身体特徴(例えば、手、腕、肩、胸部、脚、身長、体重など)の画像を検出するように構成され得る。一実施形態では、システムは、ユーザの身体特徴の画像の少なくとも一部を修正して、身体特徴の外観を拡張させるように構成される。一実施形態では、身体特徴の画像を修正することにより、身体特徴のサイズ及び形状が変化し得、例えば、ARシーン内のユーザのアバターの身体の身長が高くなるように、例えば腕が筋肉質になる、脚が筋肉質になる、肩が広くなるように、身体特徴を見せる。ARシーンには、ユーザの外観を向上させるように修正されるユーザの様々な身体特徴が含まれることができるため、本明細書で開示される方法は、ユーザがAR環境中で様々なゲームタスクとインタラクトする場合、ユーザの自己評価が向上することで、ユーザがより自信に満ちて、あまり密接でなくなることができるように、ARシーン内でユーザの外観を拡張させる方法の概要を述べる。ゲーム中またはコンピュータシステムとのインタフェース中にユーザを励ます、及び/またはユーザの自己評価を高めると、ポジティブな効果がユーザの生理的マインドセット及び場合によっては全体的なメンタルヘルスを改善するように作用し得ると信じられている。
【0006】
従って、ユーザがAR環境中のARシーンとインタラクトする場合、ARシーン内にあると検出されるユーザ(または他のユーザ)の身体特徴を、ユーザのディスプレイ上にレンダリングするためにサイズ及び形状を変化させることができる仮想メッシュを生成するために、実質的にリアルタイムで修正することができる。このようにして、ユーザがARシーンとインタラクトする場合、ユーザの自己知覚が改善されることにより、ユーザが自信を持って自分のゲームプレイを進めることが可能になる。従って、ARシーン中のユーザの外観がロバストなゲームキャラクタ、例えば、より強い、より背の高い、より速い、より健康であるなどのように見えるように修正されるため、ユーザは、落胆を感じることなく、ゲームプレイ中に自信を持って進むことができる。いくつかの実施形態では、他のユーザ(例えば、チームメイト)の身体特徴は修正されることができる。他の実施形態では、困難なゲームタスクまたは脅迫的環境の知覚は、その描写された強度を低下させて、あまり脅迫的でないように見せるように修正されることができる。このようにして、ユーザは、ゲームプレイが親しみやすく、達成が難しいように見えるため、ゲームプレイをやめようとしても、ゲームプレイを続けるように動機が与えられる。
【0007】
一実施形態では、コンピュータ実装方法が提供される。方法は、拡張現実(AR)グラスを装着するユーザのディスプレイ上にレンダリングするためのARシーンを生成することを含み、ARシーンは、実世界空間と、実世界空間内にオーバーレイされた仮想オブジェクトとを含む。方法は、ARグラスからARシーン内への視野を分析することを含み、分析することは、視野がユーザの身体特徴の少なくとも一部に向けられる場合、ユーザの身体特徴の画像を検出するように構成される。方法は、ユーザの身体特徴がARグラスの視野から見たARシーン内にあると検出される場合、実質的にリアルタイムで、ARシーンを調整して、ユーザの身体特徴の画像の少なくとも一部を修正することを含み、修正することは、身体特徴から奥行きデータ及び元のテクスチャデータを検出して、身体特徴の仮想メッシュを生成することを含み、仮想メッシュはサイズ及び形状で変化し、元のテクスチャデータとブレンドする修正されたテクスチャデータを使用してレンダリングされる。一実施形態では、ユーザの修正された身体特徴は、ARグラスを介して見られる場合、実世界空間内に存在しているようにユーザに現れる。このようにして、ユーザの身体特徴がARシーン内にあると検出される場合、身体特徴はARシーン内で拡張されるため、ユーザの自己知覚が改善され、ユーザのゲームプレイ中に困難なタスクまたは障害物を克服するための自信がユーザに与えられることができる。
【0008】
別の実施形態では、ARシーンを表示するためのシステムが提供される。システムはARヘッドマウントディスプレイ(HMD)を含み、このAR HMDはARグラスを装着するユーザにARシーンをレンダリングするためのディスプレイを含む。一実施形態では、ARシーンは、実世界空間と、実世界空間内にオーバーレイされた仮想オブジェクトとを含み、AR HMDは、ARグラスからARシーン内への視野を分析するように構成される。一実施形態では、視野がユーザの身体特徴の少なくとも一部に向けられる場合、分析することはユーザの身体特徴の画像を検出するように構成される。システムは、ユーザの身体特徴がARグラスの視野から見たARシーン内にあると検出される場合、実質的にリアルタイムでARシーンを調整して、ユーザの身体特徴の画像の少なくとも一部を修正するためのAR HMDに関連する処理ユニットを含む。一実施形態では、修正することは、身体特徴から奥行きデータ及び元のテクスチャデータを検出して、身体特徴の仮想メッシュを生成することを含み、仮想メッシュは、サイズ及び形状で変化し、元のテクスチャデータとブレンドする修正されたテクスチャデータを使用してレンダリングされる。一実施形態では、ユーザの修正された身体特徴は、ARグラスを介して見られる場合、実世界空間内に存在しているようにユーザに現れる。システムは、ARグラスからARシーン内への視野を追跡するためのAR HMDに関連する追跡ユニットを含み、追跡することは、ユーザの身体特徴の運動を識別して、実質的にリアルタイムでARシーンをさらに調整して、調整されたARシーン内に身体特徴の運動を組み込むように構成される。
【0009】
本開示の他の態様及び利点は、添付の図面と併せて、本開示の原理を例として示す下記の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することによって、一層よく理解することができる。
【0011】
図1A】本開示の実施態様による、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を介したAR環境とのインタラクションのためのシステムの実施形態を示す。
【0012】
図1B】本開示の実施態様による、AR HMDを介したAR環境とのインタラクションのためのシステムの別の実施形態を示す。
【0013】
図2A】本開示の実施態様による、ARシーン、及び実質的にリアルタイムで生成されてユーザの現実の腕の修正された画像を含む調整されたARシーンとインタラクトするようにインタフェースオブジェクトを操作している間、ARグラスを装着するユーザの実施形態を示す。
図2B】本開示の実施態様による、ARシーン、及び実質的にリアルタイムで生成されてユーザの現実の腕の修正された画像を含む調整されたARシーンとインタラクトするようにインタフェースオブジェクトを操作している間、ARグラスを装着するユーザの実施形態を示す。
【0014】
図2C】本開示の実施態様による、ARシーン、及び実質的にリアルタイムで生成されてユーザの身体の修正された画像を含む調整されたARシーンとインタラクトするようにインタフェースオブジェクトを操作している間、ARグラスを装着するユーザの実施形態を示す。
図2D】本開示の実施態様による、ARシーン、及び実質的にリアルタイムで生成されてユーザの身体の修正された画像を含む調整されたARシーンとインタラクトするようにインタフェースオブジェクトを操作している間、ARグラスを装着するユーザの実施形態を示す。
【0015】
図2E】本開示の実施態様による、ARシーン、及び実質的にリアルタイムで生成されてユーザの身体の修正された画像を含む調整されたARシーンとインタラクトするためのARグラスを装着するユーザの実施形態を示す。
図2F】本開示の実施態様による、ARシーン、及び実質的にリアルタイムで生成されてユーザの身体の修正された画像を含む調整されたARシーンとインタラクトするためのARグラスを装着するユーザの実施形態を示す。
【0016】
図3】本開示の実施態様による、AR HMDを装着しており、ARシーンに入力を提供するためにインタフェースオブジェクトを操作している間、ARシーンとインタラクトするユーザを示すユーザのAR環境でのビューの実施形態を示す。
【0017】
図4】本開示の実施態様による、ユーザがそれぞれのAR HMD及びインタフェースオブジェクトを介してAR環境中でインタラクトしている実施形態を示す。
【0018】
図5】本開示の実施態様による、AR環境のARシーンとのユーザインタラクション中にユーザに対応する様々なキャプチャされた測定値を含む表の実施形態を示す。
【0019】
図6】本開示の実施態様による、ユーザプロファイル、ユーザキャプチャ生理学的測定値、及びゲームプレイデータを入力として使用して、ユーザのディスプレイ上でのレンダリングのためにARシーンを動的に調整するためのモデルを使用するための方法の実施形態を示す。
【0020】
図7】本開示の実施態様による、ユーザのARシーンを生成し、ユーザの身体特徴の修正された画像を含むようにARシーンを調整するための方法を示す。
【0021】
図8】本開示の様々な実施形態の態様を実行するために使用することができる例示的なデバイスの構成要素を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示の以下の実施態様は、拡張現実(AR)ヘッドマウントディスプレイ(HMD)のユーザの身体特徴がARシーン内にあると検出される場合、ユーザにARシーンを生成し、実質的にリアルタイムでARシーンを調整して、ユーザの身体特徴の画像を修正するための方法、システム、及びデバイスを提供する。いくつかの実施形態では、ユーザの身体特徴は、ユーザの体格、身長、体重、筋肉組成、顔貌、年齢、性別、生理学的測定値などに対応し得る。一実施形態では、身体特徴の修正は、身体特徴から奥行きデータ及び元のデータを検出して、身体特徴の仮想メッシュを生成することを含み得、仮想メッシュをサイズ及び形状で変化させて、ユーザのディスプレイ上にレンダリングすることができる。
【0023】
例えば、ユーザがARシーンとインタラクトしている間、ユーザのARグラスの視野がユーザの腕をキャプチャする場合、システムはユーザの腕を、動的に修正して、ARシーン中のその外観を変化させることにより、ユーザの実世界の腕と比較して、より大きく、より筋肉質に見せることができる。従って、ARシーンがユーザの身体特徴を修正するために実質的にリアルタイムで調整される場合、これにより、ユーザがAR環境中で様々なゲームタスク及び他のゲームキャラクタとインタラクトする際、自分の身体属性に関してより自信のある状態でユーザ自身を知覚し得るため、ユーザのARゲームエクスペリエンスが向上して改善されることが可能になる。これにより、ユーザは、以前にユーザにとって親しみやすかった可能性があるゲームシーン内の他のゲームキャラクタまたは障害物に落胆することなく、ARシーンを通じてより自信を持って進むことが可能になる。次に、これは、自信が欠如している可能性があるユーザのARエクスペリエンスを向上させることができ、ユーザが落胆することなく、AR環境の没入感のあるエクスペリエンスを完全に楽しむことを可能にする。
【0024】
例として、一実施態様では、ユーザの身体特徴がARシーン内にあると検出される場合、ARシーンを生成し、実質的にリアルタイムでARシーンを調整して、ユーザの身体特徴の画像を修正することを可能にする方法が開示される。方法は、ARグラスを装着するユーザのディスプレイ上にレンダリングするために拡張されたARシーンを生成することを含み、ARシーンは、実世界空間と、実世界空間内にオーバーレイされた仮想オブジェクトとを含む。一実施形態では、方法は、ARグラスからARシーン内への視野を分析することをさらに含み得る。一例では、視野がユーザの身体特徴の少なくとも一部に向けられる場合、分析することはユーザの身体特徴の画像を検出するように構成される。別の実施形態では、方法は、ユーザの身体特徴がARグラスの視野から見たARシーン内にあると検出される場合、実質的にリアルタイムでARシーンを調整して、ユーザの身体特徴の画像の少なくとも一部を修正することを含み得る。一例では、身体特徴の画像を修正することは、身体特徴から奥行きデータ及び元のテクスチャデータを検出して、身体特徴の仮想メッシュを生成することを含む。一実施形態では、仮想メッシュは、サイズ及び形状で変化し、元のテクスチャデータとブレンドする修正されたテクスチャデータを使用してレンダリングされる。別の実施形態では、ユーザの修正された身体特徴は、ARグラスを介して見られる場合、実世界空間内に存在しているようにユーザに現れる。
【0025】
一実施形態によれば、ユーザの身体特徴がARシーン内にあると検出される場合、ARシーンを生成し、実質的にリアルタイムでARシーンを調整して、ユーザの身体特徴の画像の少なくとも一部を修正するためのシステムが開示される。例えば、ユーザは、クラウドコンピューティング及びゲームシステムによって生成される様々なARシーンを含むAR環境中でインタラクトするためにARゴーグルを使用していてもよい。ARゴーグルのディスプレイを通してARシーンを見ながら、インタラクトしている間、システムは、ARグラスからARシーン内への視野を分析し、ユーザまたは視野内にある任意の追加のユーザの身体特徴の画像を検出するように構成される。
【0026】
一実施形態では、システムは、ユーザの身体特徴がARグラスの視野から見たARシーン内にあると検出される場合、ユーザの身体特徴の画像の少なくとも一部を修正するように構成される。例えば、身体特徴は、ARグラスの視野から見られるユーザまたは任意の他のユーザに関連付けられ得る。一実施形態では、ユーザの身体特徴の修正は、身体特徴から奥行きデータ及び元のテクスチャデータを検出して、仮想メッシュを生成することを含み得る。いくつかの実施形態では、仮想メッシュはサイズ及び形状で変化させることができ、サイズ及び形状はモデルに基づいて選択される。いくつかの実施形態では、モデルは、ユーザのプロファイル、ユーザキャプチャ生理学的測定値、及びゲームプレイデータを入力として受信することができてもよい。他の実施形態では、システムは、ユーザの生理学的測定値(例えば、心拍数、体温、血圧など)を監視してキャプチャし、ARシーンの描写された強度を動的に調整して、ARシーン内で困難なタスクまたは目的のユーザの知覚を変化させるように構成される。このようにして、ユーザの自信が改善されることができると、ユーザは、最初に親しみやすく見え得るARシーンとインタラクトする場合、より自信に満ちている可能性がある。
【0027】
一部の実施形態では、拡張現実(AR)を使用して、人が自身を他者にどのように知覚させるかのアイデアを変化させる。例えば、これは、例えば、拡張現実または複合現実の形式を使用して、ユーザ自身のi)生理学的メトリクス(例えば、血流もしくは温度が変化することから皮膚の色がわずかに変化すること、または汗の液滴を追加することによる、呼吸パターン、心拍数または体温)、ii)固有感覚(例えば、身体部位の位置、追加の体肢など)を変化させること、iii)ユーザが自身の声及び他人の声を聞く方法を変化させることを含むことができる。一実施形態では、これらのコンピュータが生成した修正をゲームに適用することができる。一例では、ユーザは、自身を非常に強いゲームキャラクタとして知覚することができる。場合によっては、これらの修正は、ユーザ(例えば、摂食障害、喫煙者、身体運動の欠如などを有する人)のビヘイビアを促すことを支援することができる。
【0028】
別の実施形態では、ローカルマルチプレイヤゲームにおいて、ユーザはキャラクタを選択することができる。システムは、ARを使用して、ユーザ及び/またはチームメイトの外観を変化させることができる。場合によっては、チームメイトは、長距離バスでユーザの隣に着席している場合があるが、適用されたAR修正に基づいて異なって見える。あなたのチームメイトは、見た目、服装、声などをゲームのキャラクタの1人にすることができる。
【0029】
さらに別の実施形態では、ARを使用して、ユーザが困難なタスクまたは環境をどのように知覚するかを変化させることができる。例えば、ユーザが丘を登っている場合、AR及び/または複合現実またはVRを使用して、その丘をあまり急峻でないように、またはユーザが丘の上により近づいているように見せることができる。1つのコンフィグレーションでは、ユーザ及び/またはシステムは、ゲーム及び/またはプログラムとのインタラクティビティで異なる時間にユーザが自身を知覚する方法を動的に変化させることができる。本明細書に記載の実施形態がゲーム技術及び非ゲーム技術に適用することができることを理解されたい。
【0030】
上記の概要を念頭に置いて、以下では、例示的実施形態の理解を容易にするために、いくつかの例示的な図を提供する。
【0031】
図1Aは、本開示の実施態様による、ARヘッドマウントディスプレイ(HMD)102を介した拡張現実環境とのインタラクションのためのシステムの実施形態を示す。本明細書で使用される場合、「拡張現実」という用語は、一般に、実世界環境がコンピュータ生成知覚情報(例えば、仮想オブジェクト)によって拡張されるAR環境とのユーザインタラクションを指す。AR環境は、ユーザ100のエクスペリエンスを向上させるために仮想オブジェクトが実世界環境上にオーバーレイされる実世界オブジェクトと仮想オブジェクトとの両方を含み得る。一実施形態では、AR環境のARシーンは、AR HMD、携帯電話、または任意の他のデバイスなどのデバイスのディスプレイを通して、AR HMDの運動(ユーザによって制御される)にリアルタイムで応答して、AR環境中にあるという感覚をユーザに与える方法で見られることができる。例えば、ユーザは、所与の方向に向いている場合にAR環境の3次元(3D)ビューを見ることができ、ユーザが横を向くことにより、AR HMDも同様に向く場合、その横へのAR環境中でのビューはAR HMD上にレンダリングされる。
【0032】
図1Aに示されるように、ユーザ100は、AR HMD102を装着し、インタフェースオブジェクト104を操作し、ビデオゲームに入力を提供するように、実世界空間110内に物理的に位置しているように示されている。一実施形態では、AR HMD102は、グラス、ゴーグル、またはヘルメットと同様の方法で装着され、ARシーン、ビデオゲームコンテンツ、または他のコンテンツをユーザ100に表示するように構成される。AR HMD102は、ユーザの目に近接して、表示機構を提供することにより、ユーザに非常に没入感のあるエクスペリエンスをもたらす。従って、AR HMD102は、ユーザの視野の大部分、または全体さえも占める表示領域をユーザの目のそれぞれに提供することができ、3次元的な奥行き及び遠近感を伴う視聴を提供することもできる。
【0033】
いくつかの実施形態では、AR HMD102は、ユーザ100の実世界空間110に配置され得る実世界オブジェクトなど、ユーザの実世界空間の画像をキャプチャするように構成された、外向きカメラを含んでもよい。いくつかの実施形態では、外向きカメラによってキャプチャされた画像を分析して、AR HMD102に対する実世界オブジェクトの位置/向きを判定することができる。AR HMD102の既知の位置/向きを用いて、実世界オブジェクト、ならびにAR HMD、ユーザの身体活動及び運動からの慣性センサデータを、ユーザインタラクションの間、継続的に監視及び追跡することができる。いくつかの実施形態では、外向きカメラは、3次元(3D)モデルを作成することができるように、奥行き感知及びテクスチャ感知を含む、RGB奥行き感知カメラまたは3Dカメラであることができる。RGB奥行き検知カメラは、キャプチャされた画像の3次元マッピングを容易にし得るカラー画像及び高密度奥行き画像の両方を提供できる。
【0034】
いくつかの実施形態では、AR HMD102は、ユーザにARシーン中での視野(FOV)108を提供し得る。従って、ユーザ100が自分の頭を回して実世界空間110内の異なる領域の方を見る場合、ARシーンは、ユーザ100のFOV108内に存在し得る任意の追加の仮想オブジェクト及び実世界オブジェクトを含むように更新される。一実施形態では、AR HMD102は視線追跡カメラを含み得、この視線追跡カメラは、ユーザ100の目の画像をキャプチャして、ユーザ100の視線方向と、ユーザ100が焦点を合わせている特定の仮想オブジェクトまたは実世界オブジェクトとを決定するように構成される。従って、FOV108及びユーザ100の視線方向に基づいて、システムは、ユーザが焦点を合わせ得る特定のオブジェクト、例えば、ゲームキャラクタ、チームメイト、障害物などを検出し得る。
【0035】
図示の実施態様では、AR HMD102は、ネットワーク112を介してクラウドコンピューティング及びゲームシステム114に無線で接続される。一実施形態では、クラウドコンピューティング及びゲームシステム114は、ユーザ100がプレイしているARシーン及びビデオゲームを維持し、実行する。いくつかの実施形態では、クラウドコンピューティング及びゲームシステム114は、ネットワーク112を介してAR HMD102から入力を受信するように構成される。クラウドコンピューティング及びゲームシステム114は、AR環境のARシーンの状態に影響を与えるように入力を処理するように構成される。仮想オブジェクト、実世界オブジェクト、ビデオデータ、オーディオデータ、及びユーザインタラクションデータなど、実行するARシーンからの出力は、AR HMD102に送信される。他の実施態様では、AR HMD102は、セルラネットワークなどの代替メカニズムまたはチャネルを介してワイヤレスでクラウドコンピューティング及びゲームシステム114と通信することができる。
【0036】
図1Bは、本開示の実施態様による、AR HMD102を介したAR環境とのインタラクションのためのシステムの別の実施形態を示す。図示のように、ユーザ100は、AR環境のARシーンとインタラクトしている間、AR HMD102を装着し、インタフェースオブジェクト104を操作するように、実世界空間110内に物理的に位置しているように示されている。図示の実施態様では、AR HMD102は、コンピュータ106に無線接続されている。他の実施態様では、AR HMD102は、有線接続を介してコンピュータ106に接続される。コンピュータ106は、ゲーム機、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレットコンピュータ、モバイルデバイス、携帯電話、タブレット、シンクライアント、セットトップボックス、メディアストリーミングデバイスなどを含むがこれらに限定されない、当技術分野で知られている任意の汎用または専用のコンピュータであってもよい。ある実施態様では、コンピュータ106は、ビデオゲームを実行し、このビデオゲームからビデオ及びオーディオを出力して、AR HMD102によるレンダリングが行われるように構成され得る。ある実施態様では、コンピュータ106は、HMDを通して視聴することができる仮想空間/仮想環境を提供する他の任意のタイプのインタラクティブアプリケーションを実行するように構成されている。ある実施態様では、AR HMD102は、例えば、HMD102とコンピュータ106の両方が接続されているネットワーク112を介してなど、代替メカニズムまたはチャネルを介してコンピュータ106と通信する場合もある。
【0037】
上述のように、AR HMD102は、ユーザ100の実世界空間110に配置され得る実世界オブジェクトなど、ユーザの実世界空間の画像をキャプチャするように構成された、外向きカメラを含んでもよい。いくつかの実施形態では、AR HMD102は、ユーザにARシーン中での視野(FOV)108を提供し得る。このようにして、FOV108が様々な実世界オブジェクト及び仮想オブジェクトに向けられる場合、システムは、FOV108内でキャプチャされる画像のタイプを分析して決定するように構成される。例えば、ユーザ100が自分の腕及び脚に向かう方向を見る場合、システムは、ユーザの腕と脚との間を検出して区別し、ユーザの様々な身体特徴、例えば腕、脚、腹部などに関連している奥行きデータ及びテクスチャを分析することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、ユーザ100は、インタフェースオブジェクト104を操作して、ビデオゲームに入力を提供してもよい。様々な実施態様では、インタフェースオブジェクト104は、インタフェースオブジェクトの位置及び向きの判定、ならびに動きの追跡を可能にするために、追跡され得るライト、及び/または慣性センサ(複数可)を含む。他の実施態様では、様々な種類の片手用コントローラ、及び両手用コントローラを使用してもよい。ある実施態様では、コントローラに含まれるライトを追跡することによって、またはコントローラに関連する形状、センサ、及び慣性データを追跡することによって、コントローラ自体を追跡することができる。これらの各種のコントローラ、または実行されて1つ以上のカメラでキャプチャされる単純な手のジェスチャさえも使用することによって、AR HMD102上に提示された仮想現実環境をインタフェースすること、制御すること、操作すること、この仮想現実環境とインタラクトすること、及びこの仮想現実環境に参加することが可能になる。
【0039】
いくつかの実施形態では、AR HMD102及び実世界空間110は、ユーザ100が位置している物理的環境から音をキャプチャするための1つまたは複数のマイクロフォンを含むことができる。マイクロフォンアレイによってキャプチャされた音は、音源の位置を識別するよう処理されてもよい。識別された位置からの音は、識別された位置からでない他の音を排除するために選択的に利用または処理されてもよい。他の実施形態では、マイクロフォンがキャプチャする音は、ユーザ100に関連する生理学的測定値、例えば、心拍数、血圧、呼吸などを決定するように処理され得る。
【0040】
さらに、本開示の実施態様は、AR HMD102に関して記載され得るが、他の実施態様では、本実施態様に従って、ビデオをレンダリングし、及び/またはインタラクティブなシーンまたは仮想環境の表示を提供するように構成され得る、ポータブルデバイス画面(例えば、タブレット、スマートフォン、ラップトップなど)または他の任意のタイプのディスプレイを含むがこれに限定されない、非ヘッドマウントディスプレイを代わりに使ってもよいことが理解されよう。
【0041】
図2A図2Bは、ARシーン、及び実質的にリアルタイムで生成されてユーザ100の現実の腕206a~206bの修正された画像を含む調整されたARシーン204aとインタラクトするようにインタフェースオブジェクト104を操作している間、ARグラス102を装着するユーザ100の実施形態を示す。図2Aに示されるように、ユーザ100は、AR HMD102を装着し、インタフェースオブジェクト104を操作し、AR環境のARシーンとインタラクトするための入力を提供するように、実世界空間110内に物理的に位置しているように示されている。いくつかの実施形態では、システムは、ARシーン内のFOV108を分析して、実世界空間110内の実世界オブジェクトの画像を検出するように構成される。他の実施形態では、システムは、FOV108がユーザに向けられる場合、ARシーン中でのFOVを分析して、ユーザの身体特徴(例えば、腕、手、二頭筋、腹部、脚など)の画像を検出するように構成される。例えば、図2Aに示されるように、ユーザ100の視線方向202は、ユーザ100の現実の腕206a~206bに向けられる。従って、システムは、ARシーンがユーザ100の現実の腕206a~206bを含むと決定することができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、図2Bを参照すると、システムは、ユーザ100のARグラス102のディスプレイ216上で見える調整されたARシーン204aを実質的にリアルタイムで生成するように構成される。図示のように、調整されたARシーン204aは、ユーザの視線方向202がユーザの腕に向けられる場合のユーザ100のディスプレイ216からのビューである。一実施形態では、調整されたARシーン204aは、ユーザの身体特徴がARシーン内にあると検出される場合のユーザの身体特徴の修正された画像を含み得る。例えば、図2Aを参照すると、ARシーンがユーザ100の現実の腕206a~206bを含むとシステムが決定した後、システムは、ARシーンを調整して、仮想腕206a’~206b’を含む調整されたARシーン204aを生成するように構成される。一実施形態では、仮想腕206a’~206b’は、修正されており、ARグラスを介して見える現実の腕206a~206bの仮想表現である。
【0043】
図2Bに示される図示の例では、仮想腕206a’~206b’のサイズ及び形状は現実の腕206a~206bの修正であり、仮想腕206a’~206b’は、ユーザの現実の腕206a~206bに対してより大きく筋骨たくましくなる。例えば、仮想腕206a’~206b’は、ユーザの現実の腕206a~206bよりも、筋肉量が多くなっても、筋肉が非常に際立っていても、胴回りが大きくなっても、体脂肪率が低くなっても、長くなってもよい。このように、ユーザがAR HMDを介して自身を観察する場合、ユーザ100は、敵ゲームキャラクタと交戦するときに、自分の仮想腕206a’~206b’がARシーン内の他者にはより威圧的に見えるため、より自信に満ちていることができる。
【0044】
一実施形態では、ユーザの身体特徴(例えば、現実の腕206a~206b)の修正は、身体特徴から奥行きデータ及び元のテクスチャデータを検出して、身体特徴の仮想メッシュを生成することを含み得る。いくつかの実施形態では、外向きカメラは、そのFOV内の身体特徴及び他のオブジェクトに関連する奥行きデータ及び元のテクスチャデータを検出するように構成される。一実施形態では、仮想メッシュは、サイズ及び形状で変化させることができ、元のテクスチャデータとブレンドする修正されたテクスチャデータを使用して、仮想オブジェクトとしてレンダリングされることができる。例えば、図2A及び図2Bを同時に参照すると、AR HMD102の外向きカメラがユーザ100の現実の腕206a~206bに関連する奥行きデータ及び元のテクスチャを検出した後、システムは、現実の腕206a~206bの仮想メッシュを生成する。現実の腕206a~206bの仮想メッシュを使用して、システムは、仮想メッシュのサイズ及び形状を変化させて、元のテクスチャデータと修正されたテクスチャデータとのブレンドを含む仮想腕206a’~206b’を生成することができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、身体特徴及び実世界オブジェクトは、奥行きデータなどの3次元特徴を含み得る。一実施形態では、奥行きデータは、対応する身体特徴及び実世界オブジェクトのワイヤフレームモデルを生成するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、ユーザの身体特徴を修正する場合、システムは、元の奥行きデータをベースラインとして使用して、身体特徴の修正された画像を生成するように構成される。他の実施形態では、身体特徴及び実世界オブジェクトは元のテクスチャデータ、サーフェス輪郭、しわ、たるみ、縦じわなど、様々なサーフェスパラメータを含み得る。例えば、各ユーザ100は、視覚的及び物理的に区別可能な自分の皮膚に関連する一意で異なるテクスチャ、例えば柔らかい、滑らか、粗い、乾いた、鱗状の割れなどを有し得る。いくつかの実施形態では、ユーザの修正された身体特徴は、元のテクスチャデータを修正されたテクスチャデータとブレンドして、元のテクスチャ及び修正されたテクスチャの境界に沿った遷移がシームレスであり、互いに動的に統合されて見える仮想メッシュを生成する。
【0046】
いくつかの実施形態では、仮想メッシュは、3Dモデルの高さ、幅、及び奥行きを定義するために、X、Y、及びZの地理座標での基準点を使用するデータを含み得る。いくつかの実施形態では、仮想メッシュは、3Dでユーザの身体特徴を表すようにARシーン中でレンダリングされることができる。いくつかの実施形態では、仮想メッシュは、サイズ及び形状を変化させて、特定のコンフィグレーションを達成するように変形されることができる。
【0047】
図2C図2Dは、ARシーン、及び実質的にリアルタイムで生成されてユーザの身体の修正された画像を含む調整されたARシーン204bとインタラクトするようにインタフェースオブジェクト104を操作している間、ARグラス102を装着するユーザ100の実施形態を示す。図2Cに示されるように、ユーザ100は、AR HMD102を装着し、インタフェースオブジェクト104を操作し、AR環境のARシーンとインタラクトするための入力を提供するように、実世界空間110内に物理的に位置しているように示されている。図2Cに示されるように、ユーザ100の視線方向202は、ユーザの中央部及び下肢に向けられる。従って、システムは、ARシーンがユーザの現実の腕、脇部、及び脚を含むと決定することができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、図2Dを参照すると、システムは、ユーザ100のARグラス102のディスプレイ216上で見える調整されたARシーン204bを実質的にリアルタイムで生成するように構成される。図示のように、調整されたARシーン204bは、ARグラス102のディスプレイ216を介したユーザのFOVからのビューである。一実施形態では、調整されたARシーン204bは、ユーザの身体特徴がARシーン内にあると検出される場合のユーザの身体特徴の修正された画像を含み得る。特に、調整されたARシーン204bは、仮想腕206a’~206b’、仮想腹部208’、及び仮想脚210a’~210b’を含むユーザ100の身体を表す仮想身体103’を含む。図2Dに示される図示の例では、仮想腕206a’~206b’は、現実の腕206a~206bの修正であり、現実の腕のサイズ及び形状は、現実の腕206a~206bに対してより大きく、より筋骨たくましく見える仮想腕206a’~206b’を生成するように修正される。
【0049】
別の例では、仮想腹部208’は、ユーザの腹部208の修正であり、腹部のサイズ及び形状を調整し、ユーザの現実の腹部208に対してより筋骨たくましく際立って見える仮想腹部208’を生成する。さらに別の例では、仮想脚210a’~210b’は、現実の脚210a~210bの修正であり、現実の脚のサイズ及び形状を調整し、現実の脚210a~210bに対してより大きく、より筋骨たくましく見える仮想脚210a’~210b’を生成する。このようにして、アバターがARシーン内のユーザを表すと、アバターは、ユーザ100の身体よりもがっしりして、強く見える仮想身体103’を有する。この結果、ユーザ100がより自信に満ちることにより、ユーザ100が自信をなくしている可能性のあるARシーン内での課題及びタスクをユーザ100に受けるように促し得る。
【0050】
図2E図2Fは、ARシーン、及び実質的にリアルタイムで生成されてユーザの身体の修正された画像を含む調整されたARシーン204cとインタラクトするように、ARグラス102を装着するユーザ100の実施形態を示す。図2Eに示されるように、ユーザ100は、AR HMD102を装着し、インタフェースオブジェクト104を操作し、AR環境のARシーンとインタラクトするための入力を提供するように、実世界空間110内に物理的に位置しているように示されている。特に、ユーザ100は、実世界の鏡212の前に立って示され、鏡上に自分の姿を見ることができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、図2Fを参照すると、システムは、ユーザ100のARグラス102のディスプレイ216を介して見える調整されたARシーン204cを実質的にリアルタイムで生成するように構成される。図示のように、調整されたARシーン204cは、ユーザの身体特徴がARシーン内にあると検出される場合、ユーザの身体特徴の修正された画像をさらに含み得る、ユーザのアバター100’を示す。特に、調整されたARシーン204cは、ユーザの仮想腕206a’~206b’、仮想腹部208’、仮想脚210a’~210b’、及び仮想毛髪214’を含む。
【0052】
上述のように、ユーザの身体特徴(例えば、現実の腕、現実の脚、現実の腹部など)の修正は、身体特徴から奥行きデータ及び元のテクスチャデータを検出して、身体特徴の仮想メッシュを生成することを含み得、仮想メッシュはサイズ及び形状を変化させることができる。図2Fに示されるように、生成された仮想メッシュは、ユーザの仮想腕206a’~206b’、仮想腹部208’、仮想脚210a’~210b’、及び仮想毛髪214’を含む、ユーザのアバター100’の仮想身体を表す。従って、ARシーン中のユーザの身体特徴の修正により、ARシーン中の目標、任務、障害物、またはタスクを達成する場合、ユーザが自分自身に自信が満ちていることができるような特定の方法で見える、または現れるように修正されることができる。
【0053】
図3は、AR HMD102を装着しており、ARシーンに入力を提供するためにインタフェースオブジェクト104を操作している間、ARシーンとインタラクトするユーザ100を示すユーザ100のAR環境でのビューの実施形態を示す。図示の例では、AR HMD102のディスプレイ216は、ユーザが丘を駆け上がることを伴うビデオゲームのARシーン204nを示す。一実施形態では、AR HMD102及びインタフェースオブジェクト104上のカメラを使用して、ユーザがHMDを装着しており、ゲームプレイ中にARシーン204nとインタラクトしている間、ユーザの身体活動を監視することができる。例えば、ユーザの身体活動は、ユーザの身体運動、身体運動の速度、表情、ユーザの音声出力、ユーザの視線方向、ユーザのジェスチャ、ユーザのコントローラ入力、コントローラクリック速度などを含み得る。他の実施形態では、AR HMD102及びインタフェースオブジェクト104のセンサは、ゲームプレイ中にユーザ100の生理学的測定値をキャプチャするように構成される。一実施形態では、生理学的測定値は、心拍数、血圧、酸素飽和度、体温など、ユーザに対応する様々な測定値を含み得る。
【0054】
例えば、図3に示されるユーザ100は、体をほとんど動かさない生活を送っており、AR関連ビデオゲームに関心がある可能性がある。ユーザのゲームプレイの間、ユーザは大量に発汗していることがあり、システムはユーザの生理学的測定値をキャプチャし得、これら生理学的測定値は、ユーザの心拍数、呼吸、及び体温が平均的なユーザよりも著しく高いことを指示し得る。一部の実施形態では、システムは、ユーザの感情を決定して、ユーザが自分のゲームプレイを楽しんでいるかどうかを決定するように構成される。一実施形態では、AR HMD102のカメラは、ゲームプレイ中のユーザ100の表情を追跡してキャプチャするように構成されてもよく、これら表情を分析して、表情に伴う感情を決定する。いくつかの実施形態では、ユーザの身体活動と生理学的測定値との両方を使用して、ユーザの感情を決定することができる。図3に示される図示の例では、システムは、ユーザが疲労していることを指示する表情をユーザがしていると決定し得る。ユーザ100は、著しく高い心拍数を経験しており、ユーザが疲労しているように見えるため、ユーザが苦闘しており、ゲームプレイを続ける気をなくしている可能性があると推論されることができる。
【0055】
従って、いくつかの実施形態では、システムは、ゲームプレイの描写された強度を調整して、ユーザがビデオゲームをプレイし続けることを促すように構成される。図3でのディスプレイ216を参照すると、ARシーン204nは、ユーザのアバター100’が取り得る対応する経路と共に3つの描写された強度302a~302nに沿ってユーザのアバター100’が丘を駆け上がることを示す。図示の例では、ARシーン204nは、ゲームプレイ中の任意の時点でユーザ100に導入されることができる合計3つの描写された強度302a~302nを示す。一実施形態では、描写された強度302a~302nのそれぞれは、ARシーン内のゲームタスクがユーザにとってどの程度困難である、または難しい可能性があるかという知覚をユーザ100に提供し得る。
【0056】
例えば、最も大きい勾配を有する経路を含む描写された強度302aは、描写された強度302b及び描写された強度302nに関連する経路よりも大きい勾配を有するため、ユーザ100にとって最も困難であるように見える場合がある。いくつかの実施形態では、描写された強度302a~302nごとに、ユーザにとってゲームタスクがどの程度困難に見えるかという知覚のみが変化し(例えば、経路勾配に対して変化し)、ユーザ100が描写された強度ごとのゲームタスクを達成するために用いる、身体強度及び労力の量は同じままである。言い換えれば、丘が描写された強度302aに関連する丘と比較してあまり困難ではないと知覚される、描写された強度302nがユーザ100に提示される場合、描写された強度302a及び描写された強度302nで丘を登ることを達成するためにユーザ100’にかかる身体労力の量は実質的に同じままである。このように、ゲームプレイに見切りをつける間際にあるユーザに、より低い勾配(例えば、描写された強度302n)を有する丘を登るゲームタスクが提示される場合、より低い勾配を有する丘が登り易く見えるため、ユーザは自分のゲームプレイを継続する可能性がより高くなり得る。
【0057】
図3にさらに示されるように、ユーザ100がARシーン204nとインタラクトする場合、システムは、ユーザの身体活動及び生理学的測定値を連続的に追跡して監視するように構成される。一部の実施形態では、ユーザのゲームプレイ中の任意の時点で、ユーザ100がゲームプレイに苦闘しており、見切りをつける間際にあると決定される場合、システムは、ARシーン204nの描写された強度302aを動的に調整することができる。例えば、ディスプレイ216上に図示されるように、時間t1では、システムは、ユーザ100が激しく呼吸しており、大量に発汗しており、ユーザが動揺していることをユーザの表情が指示すると決定し得る。従って、時間t1では、システムは、描写された強度302aを、勾配が低くなった丘を含み、そのうえ登り易く見える、描写された強度302bに動的に調整するように構成される。別の例では、時間t2では、システムは、描写された強度302bを、さらに勾配が低くなった丘を含み、そのうえ経路が最も登り易く見える、描写された強度302nにさらに調整してもよい。その結果、システムは、描写された強度の強度を下げて、その知覚を変化させ、ユーザが見切りをつけないように促すように構成される。代替に、他の実施形態では、システムは、ゲームタスクが簡単すぎると感じ得るユーザが挑戦するために、描写された強度の強度を増加させるように構成される。
【0058】
他の実施形態では、ユーザがゲームプレイに対して興奮しており肯定的であることをユーザの表情または他のインジケータが示す場合、システムは、描写された強度に対していかなる変化または調整も行うことなく、対応する描写された強度に関連する経路に沿ってユーザが継続することを可能にする。例えば、時間t2に示されるように、描写された強度302aの経路に沿って、ユーザ100及びユーザのアバター100’は、「はい!もうすぐ頂上です」という言葉を笑顔で表している。従って、ユーザの生理学的測定値のレベルが高まり得るが、ユーザ100は丘の頂上に到達する気になっており、システムは描写された強度302aに対していかなる調整も行わない。
【0059】
いくつかの実施形態では、モデルを使用して、ゲームプレイの描写された強度302を、知覚される難易度レベルが高くなっている描写された強度から、知覚される難易度レベルが低くなっている(例えば、丘の勾配を低下させている)描写された強度まで、動的に調整することができる。逆に、他の実施形態では、モデルを使用して、知覚される難易度がユーザ100にとってより困難に見えるように描写された強度302を動的に調整することができる。例えば、生理学的測定値及びゲームプレイデータを入力として使用して、このモデルは、ユーザがゲームに退屈しており、見切りをつけ始めていると決定するために使用され得る。ユーザ100がプレイし続けるように促すために、モデルを使用して、ARシーン内のゲームタスクまたは障害物がより困難で、ユーザにとってより難しく見えるように、描写された強度302を動的に調整する。いくつかの実施形態では、システムは、ゲームコードを動的に調整することで、ARシーン内の障害物または課題の知覚を変化させることによって、描写された強度302を変化させるように構成される。他の実施形態では、描写された強度302の調整は、ゲーム状態パラメータ及びゲームエンジングラフィックスを変化させることにより、対応する強度または難易度の設定でゲームコンテンツをレンダリングすることを必要とする。従って、モデルは、ARシーン204の描写された強度302を動的に変化させるために使用されることができ、ユーザの身体特徴がARシーン内で拡張される自己拡張フィルタを実装するために使用されることができる。従って、ビデオゲームの描写された強度における変化がユーザにとってあまり威圧的に見えなくし得るため、ユーザ100の自己評価及び自信を改善することができ、ユーザはゲームプレイとインタラクトし続けるように促され得る。
【0060】
図4は、ユーザ100a~100bがそれぞれのAR HMD102及びインタフェースオブジェクト104を介してAR環境中でインタラクトしている実施形態を示す。示されるように、ユーザ100a及び100bは、AR HMD102及びインタフェースオブジェクト104を使用して、AR環境内で互いにインタラクトするように、実世界空間110内に物理的に位置している。特に、ユーザ100a~100bは、自宅の居間で、戦闘シーンを含むゲームタスクをどのように達成するかについて互いに戦略を入念にたてていることが示されている。図示の例では、ユーザ100aのAR HMD102aのディスプレイ216aは、ユーザ100aのFOVからの調整されたARシーン204nを示す。特に、ディスプレイ216aは、仮想オブジェクト404a(例えば、銃)及び実世界オブジェクト402(例えば、長椅子)を保持するユーザ100bを表すアバター100b’を示す。いくつかの実施形態では、ユーザ100bのアバター100b’は、修正された様々な身体特徴、例えば、仮想腕、仮想脚などを含む、ユーザ100bの身体を表す仮想身体103b’を含む。図示の例では、仮想腕及び仮想脚のサイズ及び形状は、ユーザ100bの現実の腕及び脚の修正形態であるため、仮想腕及び仮想脚はより大きく、非常に筋肉質な特徴になる。その結果、システムは、ARシーン内のチームメイトまたは他のユーザの外観を変化させるように構成されるため、チームメイトは、実際の実生活での見た目と比較して、より威圧的であるように、またはより大胆であるように見える。
【0061】
いくつかの実施形態では、システムは、ユーザの音声の音を変化させるように構成される。例えば、ディスプレイ上に示されるように、アバター100b’が「戦闘準備ができた」と明言する場合、システムは、アバター100b’がARシーンではより親しみやすい、自信に満ちている、または興奮しているように思われるように、ユーザ100bの音声の音(例えば、ピッチ、トーン、音量、強度、速度など)に調整を行うように構成される。図4にさらに示されるように、ユーザ100bのAR HMD102bのディスプレイ216bは、ユーザ100bのFOVからの調整されたARシーン204nを示す。特に、ディスプレイ216bは、実世界のドアの前に立っている間、仮想オブジェクト404b(例えば、銃)を保持しているユーザ100aのアバター100a’を示す。いくつかの実施形態では、ユーザ100aのアバター100a’は、形状及びサイズが調整されているユーザ100aの様々な身体特徴を含む、ユーザ100aの身体を表す仮想身体103a’を含む。図示の例では、ユーザ100aの仮想身体103a’のサイズ及び形状は、ユーザ100aの現実の身体よりも大きく、筋骨たくましい。
【0062】
一部の実施形態では、モデルを使用して、ユーザ100a~100bの身体特徴を動的に修正して、ユーザの身体特徴の仮想メッシュを生成することができ、この仮想メッシュは、それぞれのユーザのディスプレイ上にレンダリングするためにサイズ及び形状を変化させることができる。一実施形態では、モデルは、ユーザの身体特徴を修正するために、ユーザのプロファイル、ユーザキャプチャ生理学的測定値、ユーザキャプチャ身体測定値、及びゲームプレイデータを入力として受信することができてもよい。例えば、図4を参照すると、ユーザ100bに関連する身体測定値は、ユーザが105lbであり、たくましくない身体構造を有することを示し得る。ゲームプレイデータは、ユーザ100a~100bが戦闘シーンで敵兵士とインタラクトしていることを示し得る。前述の入力に基づいて、モデルを使用して、例えばユーザがよりたくましく見せるようにサイズ、形状、幾何学的形状などを調整する、調整されたARシーン内で見た場合、よりたくましく、親しみやすく見える身体特徴を有するユーザ100bのアバター100b’を生成することができる。このようにして、ユーザ100aが戦闘シーン中にユーザ100bと並んで戦う場合、ユーザ100bのアバター100b’がより攻撃的で威圧的であるように見えるため、ユーザ100aはユーザ100bと並んで戦う場合により大胆な気持ちになり得る。
【0063】
図5は、AR環境のARシーンとのユーザインタラクション中にユーザ100に対応する様々なキャプチャされた測定値504を含む表502の実施形態を示す。示されるように、キャプチャされた測定値504は、ユーザ100の生理学的測定値及び身体測定値と、それに対応する調整値506とを含む。一実施形態では、ユーザ100がARインタラクティブコンテンツとインタラクトしている間、システムは、ゲームプレイ中にユーザに関連する様々な生理学的測定値をキャプチャするように構成される。一例では、生理学的測定値は心拍数、血圧、酸素飽和度、呼吸、体温などを含み得る。さらに示されるように、キャプチャされた測定値504は、身長、体重、体脂肪率など、ユーザ100に関連する様々な身体測定値を含み得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、システムは、仮想環境中のユーザ100のアバター100’の生理学的測定値及び身体測定値を表すために使用され得る、対応する調整値506を決定するように構成される。ユーザ100のキャプチャされた測定値504及びその対応する調整値506の例示を提供するために、一例では、システムは、ゲームプレイデータに基づいて、ユーザ100が敵ゲームキャラクタとの戦闘シーンを含むARシーンとインタラクトしていると決定し得る。さらに、ユーザのキャプチャされた測定値に基づいて、ユーザは、身長5’2"及び体重260lbであり、体脂肪率45%を有する。さらに示されるように、システムは、ユーザの心拍数が120(BPM)であり、ユーザが過度に呼吸して発汗していると決定することができる。従って、ユーザの自己評価を引き上げ、ユーザが敵ゲームキャラクタに打ち勝つことができるという自信をユーザに与えるために、システムは、ユーザ100のアバター100’に対応する調整値506を生成して、アバター100’が現実の生活でのユーザ100よりもたくましく、体型で優れているように見せるように構成される。
【0065】
図示のように、ユーザのアバター100’の身体測定値に対応する調整値506は、アバター100’が身長6’2”及び体重205lbであり、体脂肪率18%を有することを示す。さらに、アバター100’の生理学的測定値に対応する調整値506は、ユーザの心拍数が85(BPM)であることを示す。一実施形態では、システムは、ユーザの発汗量を調整し得る。例えば、ユーザ100が過度に発汗している場合、システムは、アバターの発汗強度をより低い強度まで調整し得る。いくつかの実施形態では、システムは、アバター100’によって作られる音、例えばその呼吸を調整して、アバター100’の呼吸に関連する音を低減させるように、例えば、苦しそうにあえがせるのではなく、より制御して、安定して呼吸させるように構成される。従って、調整値506は、ユーザ100に、ユーザの実世界に対してAR環境中のユーザがより高いレベルの持久力及び体力を有するという知覚を与えることができる。このようにして、ユーザ100は、強い身体運動及び活動を必要とし得るARシーン内でインタラクトする場合、より自信に満ちていることができる。参照として、図5に示される表は、健康なユーザの様々な生理学的測定値及び身体測定値の範囲508をさらに含み得る。一実施形態では、範囲508は、調整値506を生成する際の参照として使用されることができる。
【0066】
図6は、ユーザプロファイル602、ユーザキャプチャ測定値604、及びゲームプレイデータ606を入力として使用して、ユーザのディスプレイ上でのレンダリングのためにARシーンを動的に調整するためのモデル620を使用するための方法の実施形態を示す。上述のように、ARシーンを調整することは、実質的にリアルタイムで実行され得、自己拡張フィルタを実装して、ユーザの身体特徴を修正することができる。また上述のように、いくつかの実施形態では、ARシーンを調整することは、ゲームタスクまたは課題を、達成するのがより実現可能であると知覚するように、対応するARシーンの描写された強度を調整することを含み得る。このようにして、これにより、ユーザは自分の身体特徴がARシーン内でよりたくましく見えて、ARシーンがユーザにあまり脅威的でなく見える場合、ユーザが自分自身により自信を持ち得るため、自己評価が低いユーザのARエクスペリエンスを向上させて改善させることが容易になる。次に、これは、ユーザがARインタラクションセッションに見切りをつけ、それを終了させるのではなく、自分のゲームプレイを継続するように促す。
【0067】
図6に示されるように、一実施形態では、システムは、ユーザプロファイル602、ユーザキャプチャ測定値604、及びゲームプレイデータ606内の様々な特徴量を識別するように構成される特徴量抽出動作(例えば、608、610、612)を含み得る。特徴量抽出動作が入力に関連する特徴量を識別した後、分類器動作(例えば、614、616、618)は、1つ以上の分類器を使用して特徴量を分類するように構成され得る。いくつかの実施形態では、システムは、分類器動作から分類された特徴量を受信するように構成されるユーザモデル620を含む。分類された特徴量を使用して、モデル620は、自己拡張フィルタを実装することによってユーザの身体特徴を修正し、ARシーンの描写された強度を調整するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、動作622は、モデル620を使用して、ユーザのどの身体特徴を修正すべきか、そしてどの調整をARシーンの描写された強度に行うべきかを決定することができる。
【0068】
別の実施形態では、サーバ628に位置しているクラウドコンピューティング及びゲームシステム114は、ユーザの修正された身体特徴及びARシーンの調整された描写された強度を、処理のために動作622から受信し得る。いくつかの実施形態では、クラウドコンピューティング及びゲームシステム114は、ARユーザインタラクションプロセッサ630と協働して、ユーザの修正された身体特徴及びARシーンの調整された描写された強度を処理して、ARインタラクティブコンテンツを含む調整されたARシーンを生成し得る。一実施形態では、動作624では、ユーザは、ARグラスを装着しているユーザのディスプレイ上にレンダリングされることができるARインタラクティブコンテンツを受信するように構成される。
【0069】
一実施形態では、システムは、ユーザプロファイル602を処理することがある。ユーザプロファイル602は、パーソナリティ特性(例えば、大胆、臆病、低い自己評価、楽観的、悲観的、リスクテイカーなど)ゲームプレイ傾向、ビヘイビア傾向、視聴履歴、プリファレンス、関心、無関心など、ユーザ100に関連する様々な属性及び情報を含み得る。他の実施形態では、ユーザプロファイル602は、身長、体重、体脂肪率、肌の色、肌のきめ、及びユーザの身体特徴に関連する任意の他の属性など、ユーザに関連する様々な身体測定値を含み得る。いくつかの実施形態では、ユーザプロファイル抽出608動作は、ユーザプロファイル602を処理して、ユーザ100のプロファイルに関連する特徴量を識別し、抽出するように構成される。ユーザプロファイル抽出608動作がユーザプロファイル602からの特徴量を処理して識別した後に、ユーザプロファイル分類器614動作は、1つ以上の分類器を使用して特徴量を分類するように構成される。一実施形態では、特徴量は、モデル620によってさらに洗練するための分類アルゴリズムを使用してラベル付けされる。
【0070】
別の実施形態では、システムは、ユーザキャプチャ生理学的測定値604を処理することができる。いくつかの実施形態では、ユーザキャプチャ測定値604は、心拍数、血圧、酸素飽和度、呼吸、体温など、ユーザに関連する様々な生理学的測定値を含み得る。上述のように、ユーザの身体活動は、AR環境とのユーザインタラクション中に連続的に監視され、追跡される。ユーザがAR環境とインタラクトしている間、システムは、ゲームプレイ中の任意の時点でユーザの生理学的測定値を追跡し、キャプチャするように構成される。他の実施形態では、ユーザキャプチャ測定値604は、身体運動データ、表情データ、視線データ、音声キャプチャデータ、フェイスキャプチャデータ、コントローラ入力データなど、ユーザ活動に関連する様々なキャプチャされた属性及び情報も含み得る。例えば、ユーザ100は、ユーザよりも大柄で身体的に強く見える敵キャラクタとユーザが戦闘していることを伴う、ARシーンとインタラクトしている可能性がある。ユーザプロファイル、キャプチャされた心拍数データ、及びフェイスキャプチャデータに基づいて、システムは、ユーザが敵キャラクタを恐れており、敵キャラクタによって威嚇されていると決定し得る。従って、システムは、ARシーン内のユーザのアバターが敵キャラクタよりも大柄で身体的に強く見えるように、ユーザの身体特徴を修正して、現すことができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、ユーザキャプチャ測定値特徴量抽出610動作は、ユーザキャプチャ測定値604を処理して、ユーザのユーザキャプチャ測定値に関連する特徴量を識別し、抽出するように構成される。ユーザキャプチャ測定値特徴量抽出610の動作がユーザキャプチャ測定値604から特徴量を処理して識別した後、ユーザキャプチャ測定値分類器616の動作は、1つ以上の分類器を使用して特徴量を分類するように構成される。一実施形態では、特徴量は、モデル620によってさらに洗練するための分類アルゴリズムを使用してラベル付けされる。
【0072】
別の実施形態では、システムは、ゲームプレイデータ606を処理することがある。一実施形態では、ゲームプレイデータ606は、実世界空間、実世界オブジェクト、仮想オブジェクト、日付、時間、インタラクションに関するコンテキストデータなどで、ユーザがインタラクトしているAR環境のコンテキストに関連する様々な情報を含み得る。いくつかの実施形態では、ゲームプレイデータ特徴量抽出612の動作は、ゲームプレイデータ606を処理して、ユーザのゲームプレイデータに関連する特徴量を識別して抽出するように構成される。ゲームプレイデータ特徴量抽出612がゲームプレイデータ606からの特徴量を処理して識別した後に、ゲームプレイデータ分類器618の動作は、1つ以上の分類器を使用して特徴量を分類するように構成される。いくつかの実施形態では、特徴量は、モデル620によってさらに洗練するための分類アルゴリズムを使用してラベル付けされる。
【0073】
いくつかの実施形態では、モデル620は、分類特徴量(例えば、ユーザプロファイル分類特徴量、ユーザキャプチャ測定値分類特徴量、ゲームプレイデータ分類特徴量)を入力として受信するように構成される。別の実施形態では、直接入力ではない、または入力/フィードバックの欠如である他の入力もまた、モデル620への入力として取得されてもよい。モデル620は、自己拡張フィルタを実装することによってユーザの身体特徴を修正し、ARシーンの描写された強度を調整するために使用されることができる機械学習モデルを使用し得る。他の実施形態では、モデル620は、調整されたARシーンに応答する、ユーザキャプチャ測定値に対する更新に関連するデータなどのフィードバックデータを入力として受信することができる。
【0074】
一例では、ユーザに関連するユーザプロファイル602は、ゲームタスクが困難すぎる、または難しすぎるように見える場合、ユーザが自分のゲームプレイセッションに見切りをつけて、それを終了させる傾向を有することを示し得る。さらに、ゲームプレイデータ606は、ユーザが複数の敵兵士との戦闘シーンを含むARインタラクティブコンテンツとインタラクトしていることを示し得る。ARインタラクティブコンテンツとインタラクトしている間、ユーザに関連するユーザキャプチャ測定値604に基づいて、システムは、ユーザが圧倒されていること、そしてユーザの血圧が過度であることを示す表情をユーザが有すると決定し得る。その結果、システムは、ARインタラクティブコンテンツに関連する描写された強度302が強すぎること、そしてユーザがゲームプレイセッションを終了させる可能性があることを推論し得る。従って、ユーザプロファイル602、ユーザキャプチャ測定値604、及びゲームプレイデータ606を使用して、モデル620は、ARインタラクティブコンテンツに関連する描写された強度302を調整するために使用され得る。一例では、システムは、ユーザがARコンテンツによって圧倒されないように、敵兵士の数を最小にすること、敵兵士の身体特徴を修正してあまり親しみやすく見せないこと、またはARインタラクティブコンテンツの強度に関連する任意の他の変化によって、描写された強度302を調整し得る。他の実施形態では、モデル620を使用して、ユーザの身体特徴を調整して修正し得る。例えば、このモデルを使用して、ユーザのアバターにさらなる体肢(例えば、腕、脚など)を追加し、ユーザの音声の音を変化させて、ユーザがより身体的に威圧的で、自信に満ちているように見え、また聞こえるという知覚をユーザに提供することができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、動作622は、ユーザの身体特徴を修正するために、モデル620を使用して、ARシーンの描写された強度302に行うべき調整のタイプと、実装すべき自己拡張フィルタのタイプとを決定することができる。描写された強度302に対する調整及び自己拡張フィルタに関連するデータが決定されると、このデータは、処理のためにサーバ628によって受信される。いくつかの実施形態では、サーバ628は、クラウドコンピューティング及びゲームシステム114と、ARユーザインタラクションプロセッサ630とを含み得る。一実施形態では、クラウドコンピューティング及びゲームシステム114は、処理のために描写された強度に対する調整及びユーザの身体特徴に対する調整を受信し得る。一実施形態では、クラウドコンピューティング及びゲームシステム114は、様々なARシーンを含み得る環境のARインタラクティブコンテンツ及びコンテキストを生成するように構成される。一実施形態では、ARシーンは、ユーザインタラクションと、ユーザインタラクティビティの進行とに基づいて連続的に更新される。
【0076】
いくつかの実施形態では、クラウドコンピューティング及びゲームシステム114は、ARユーザインタラクションプロセッサ630と協働して、調整されたARシーン内のユーザの調整された描出された強度及び修正された身体特徴をレンダリングし得る。例えば、ARユーザインタラクションプロセッサ630は、勾配が急な丘をユーザが登ることによって自信をなくしていることをユーザの表情が指示すると決定し得る。従って、クラウドコンピューティング及びゲームシステム114は、丘が急に見えず、勾配が低い丘を含む、描写された強度が低い丘をレンダリングした場合、ユーザがより楽しいARエクスペリエンスを有すると推論し得る。
【0077】
クラウドコンピューティング及びゲームシステム114、ARユーザインタラクションプロセッサ630がARインタラクティブコンテンツを生成した後、動作624は、ARインタラクティブコンテンツを受信するように構成されるため、ユーザ100は、ARインタラクティブコンテンツとインタラクトすることができる。一実施形態では、ARインタラクティブコンテンツは、ARシーンの描写された強度302に対して行われた様々な調整と、ユーザの身体特徴を修正するための自己拡張フィルタの実装とを有する、調整されたARシーンを含み得る。いくつかの実施形態では、ユーザが調整されたARシーンとインタラクトしている間、ユーザが修正されたARシーンに応答する場合、動作604は、ユーザキャプチャ測定値に対するフィードバック及び更新を連続的に受信することができる。このフィードバックは、ARシーンに対して行われる調整へのユーザ応答を評価するように構成されることができる。フィードバックは、ユーザによって明示されても、または黙示されてもよい。例えば、ARシーン内の丘の勾配があまり急でない勾配を有するように低下し、ユーザが圧倒されていることを示す表情をユーザが表し続ける場合、丘の勾配をさらに低下させることができる。従って、様々な推論は、ユーザのフィードバックによってキャプチャされることができ、ユーザキャプチャ測定値604及びユーザプロファイル602に組み込まれることができることにより、描写された強度及びユーザの身体特徴に対する調整がより正確になるのに役立つことができる。
【0078】
図7は、ユーザのARシーンを生成し、ユーザの身体特徴の修正画像を含むようにARシーンを調整するための方法を示す。一実施形態では、図7に記載の方法は、ユーザの身体特徴を修正して、AR環境中でユーザをよりたくましく、強く見せることができるため、ユーザに大きい自信感を与える。この結果、ユーザは、AR環境中の障害物または課題によって自信に満ちているようになり得、またあまり自信をなくしていなくなり得るため、ユーザのARエクスペリエンスが向上し、改善されることができる。一実施形態では、方法は、拡張現実(AR)グラスを装着しているユーザのディスプレイ上にレンダリングするためのARシーンを生成するように構成される動作702を含む。いくつかの実施形態では、ARシーンは、実世界空間と、実世界空間にオーバーレイされた仮想オブジェクトとを含む。例えば、ユーザは、ディスプレイを含むARゴーグルを装着していてもよい。実世界オブジェクトと仮想オブジェクトとの両方を含むAR環境中に没入している間、ユーザは、ユーザに表示される様々な仮想オブジェクト及び実世界オブジェクトとインタラクトすることができる。
【0079】
図7に示される方法は、次いで、動作704に進み、この動作は、ARグラスからARシーン内への視野を分析して、ユーザの身体特徴の画像を検出するように構成される。一実施形態では、動作704は、視野がユーザ(または他のユーザ)の身体特徴の少なくとも一部に向けられる場合、ユーザの身体特徴の画像を検出するように構成される。例えば、ユーザがAR環境内で様々な方向で動き回り、見回る場合、AR HMD102のFOV108は、ユーザの手、腕、腹部、脚、足などのユーザの身体特徴を検出し得る。別の例では、AR HMD102のFOV108は、AR環境内のその他のユーザ及びゲームキャラクタの身体特徴を検出し得る。一部の実施形態では、動作704は、外向きカメラを使用して、身体運動データ、視線データ、音声キャプチャデータ、フェイスキャプチャデータ、及びコントローラ入力データなど、ユーザの様々な身体活動を検出するように構成される。
【0080】
方法は動作706に進み、この動作は、ARシーンを実質的にリアルタイムで調整して、ARグラスの視野から見たARシーン内にあると検出されるユーザの身体特徴または他のユーザの身体特徴の画像の少なくとも一部を修正するように構成される。いくつかの実施形態では、動作706は、身体特徴から奥行きデータ及び元のテクスチャデータを検出してこの身体特徴の仮想メッシュを生成することを含む、ユーザの身体特徴の画像を修正するように構成される。一実施形態では、仮想メッシュは、3Dでユーザの身体特徴を表すようにARシーン中でレンダリングされることができる。いくつかの実施形態では、仮想メッシュは、サイズ及び形状を変化させて、特定のコンフィグレーションを達成するように変形されることができる。例えば、システムは、仮想メッシュを生成するための大きさによって、またはユーザが好むいずれかの要因によって、身体特徴のサイズ及び形状を増加させても、または減少させてもよい。他の実施形態では、仮想メッシュは、元のテクスチャデータとブレンドする修正されたテクスチャデータを使用してレンダリングされることができる。例えば、修正されたテクスチャデータと元のテクスチャデータとのブレンドにより、仮想メッシュは、修正されたテクスチャデータと元のテクスチャデータとの間の境界に沿って連続的に現れて統合され得る。
【0081】
図8は、本開示の様々な実施形態の態様を実行するために使用できる例示的なデバイス800の構成要素を示す。このブロック図は、本開示の実施形態を実施するのに好適なパーソナルコンピュータ、ビデオゲームコンソール、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、または他のデジタルデバイスを組み込むことができる、またはこれらであり得る、デバイス800を示す。デバイス800は、ソフトウェアアプリケーション及び任意選択的にオペレーティングシステムを動作させる中央処理装置(CPU)802を含む。CPU802は、1つまたは複数の同種または異種の処理コアで構成され得る。例えば、CPU802は、1つまたは複数の処理コアを有する1つまたは複数の汎用マイクロプロセッサである。さらなる実施形態は、クエリの解釈、文脈的に関連するリソースの識別、及び文脈的に関連するリソースのビデオゲーム内での即時実施及びレンダリングなどの処理操作を、高並列及び計算集約的なアプリケーションに特に適合したマイクロプロセッサアーキテクチャを有する1つ以上のCPUを使用して、実施することができる。デバイス800は、ゲームセグメントをプレイするプレーヤにローカライズされたもの(例えば、ゲームコンソール)、またはプレーヤからリモートであるもの(例えば、バックエンドサーバプロセッサ)、またはクライアントへのゲームプレイのリモートストリーミングのためにゲームクラウドシステムで仮想化を使用する多くのサーバの1つであってもよい。
【0082】
メモリ804は、CPU802が使用するアプリケーション及びデータを格納する。ストレージ806は、アプリケーション及びデータ用の不揮発性ストレージ及び他のコンピュータ可読媒体を提供し、かつ、固定ディスクドライブ、取り外し可能ディスクドライブ、フラッシュメモリデバイス、及びCD-ROM、DVD-ROM、Blu-ray(登録商標)、HD-DVD、または他の光学記憶デバイス、ならびに信号伝送及び記憶媒体を含み得る。ユーザ入力デバイス808は、1人以上のユーザからのユーザ入力をデバイス800へ通信するものであり、その例には、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチパッド、タッチスクリーン、スチルレコーダ/カメラもしくはビデオレコーダ/カメラ、ジェスチャを認識する追跡デバイス、及び/またはマイクロフォンが挙げられ得る。ネットワークインターフェース814は、デバイス800が電子通信ネットワークを介して他のコンピュータシステムと通信することを可能にし、かつ、ローカルエリアネットワーク、及びインターネットなどの広域ネットワークを介する有線または無線通信を含み得る。オーディオプロセッサ812は、CPU802、メモリ804、及び/またはストレージ806によって提供される命令及び/またはデータから、アナログまたはデジタルのオーディオ出力を生成するように適合されている。CPU802、メモリ804、データストレージ806、ユーザ入力デバイス808、ネットワークインターフェース810、及びオーディオプロセッサ812を含むデバイス800の構成要素は、1つ以上のデータバス822を介して接続されている。
【0083】
グラフィックスサブシステム820がさらに、データバス822及びデバイス800の構成要素と接続されている。グラフィックスサブシステム820は、グラフィックス処理装置(GPU)816及びグラフィックスメモリ818を含む。グラフィックスメモリ818は、出力画像の各画素の画素データを格納するために使用される表示メモリ(例えばフレームバッファ)を含む。グラフィックスメモリ818は、GPU808と同じデバイスに統合する、GPU816に別個のデバイスとして接続する、かつ/またはメモリ804内に実装することができる。画素データは、CPU802から直接グラフィックスメモリ818へ提供することができる。代替として、CPU802は、所望の出力画像を定義するデータ及び/または命令をGPU816に提供し、GPU816は、そこから、1つ以上の出力画像の画素データを生成する。所望の出力画像を定義するデータ及び/または命令は、メモリ804及び/またはグラフィックスメモリ818に格納することができる。実施形態において、GPU816は、シーンの形状、照明、陰影、質感、動き、及び/またはカメラのパラメータを定義する命令及びデータから、出力画像の画素データを生成する3Dレンダリング機能を含む。GPU816はさらに、シェーダプログラムを実行可能な1つまたは複数のプログラム可能実行ユニットを含み得る。
【0084】
グラフィックスサブシステム814は、グラフィックスメモリ818から画像の画素データを定期的に出力して、ディスプレイデバイス810に表示させる。ディスプレイデバイス810は、デバイス800からの信号に応じて視覚情報を表示可能である任意のデバイスであり得、これにはCRT、LCD、プラズマ、及びOLEDディスプレイが含まれる。デバイス800は、ディスプレイデバイス810に、例えばアナログ信号またはデジタル信号を提供することができる。
【0085】
現在の実施形態のゲームへのアクセス提供など、広範囲な地域にわたり配信されるアクセスサービスは、多くの場合、クラウドコンピューティングを使用することに留意されたい。クラウドコンピューティングとは、動的にスケーラブルで多くの場合仮想化されたリソースがインターネットを介したサービスとして提供されるコンピューティング様式である。ユーザは、ユーザをサポートする「クラウド」の技術的インフラストラクチャのエキスパートである必要はない。クラウドコンピューティングは、サービスとしてのインフラストラクチャ(IaaS)、サービスとしてのプラットフォーム(PaaS)、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)などの異なるサービスに分類することができる。クラウドコンピューティングサービスは、多くの場合、ビデオゲームなどの共通のアプリケーションを、ウェブブラウザからアクセスするオンラインで提供するが、ソフトウェア及びデータは、クラウド内のサーバに記憶される。クラウドという用語は、コンピュータネットワーク図におけるインターネットの描かれ方に基づいたインターネットの隠喩として使用され、複雑なインフラストラクチャを隠し持つことの抽象的概念である。
【0086】
ゲームサーバは、いくつかの実施形態では、ビデオゲームプレーヤのための持続的情報プラットフォームの動作を実行するために使用され得る。インターネット上でプレイされる大抵のビデオゲームは、ゲームサーバへの接続を介して動作する。通常、ゲームは、プレーヤからデータを収集し、収集したデータを他のプレーヤに配信する専用サーバアプリケーションを使用する。他の実施形態では、ビデオゲームは、分散型ゲームエンジンによって実行されてよい。これらの実施形態では、分散型ゲームエンジンは、複数の処理エンティティ(PE)上で実行されてよく、その結果、各PEは、ビデオゲームが実行される所与のゲームエンジンの機能セグメントを実行する。各処理エンティティは、ゲームエンジンからは単なる計算ノードと見なされる。ゲームエンジンは通常、機能的に多様な一連の動作を行って、ユーザが体験する追加のサービスと共にビデオゲームアプリケーションを実行する。例えば、ゲームエンジンは、ゲームロジックを実装し、ゲーム計算、物理的過程、ジオメトリ変換、レンダリング、ライティング、シェーディング、音声、及び追加のゲーム内またはゲーム関連サービスを実行する。追加のサービスは、例えば、メッセージング、ソーシャルユーティリティ、音声通信、ゲームプレイ再生機能、ヘルプ機能などを含み得る。ゲームエンジンは、特定のサーバのハイパーバイザによって仮想化されたオペレーティングシステム上で実行されてよいが、他の実施形態では、ゲームエンジン自体が複数の処理エンティティに分散され、各エンティティはデータセンタの異なるサーバユニットに常駐してよい。
【0087】
この実施形態によると、実行のために各処理エンティティは、各ゲームエンジンセグメントのニーズに応じて、サーバユニット、仮想マシン、またはコンテナであってよい。例えば、ゲームエンジンセグメントがカメラの変換を担当する場合、比較的単純な数学演算(例えば、行列変換)を多数行うことになるので、その特定のゲームエンジンセグメントは、グラフィックス処理装置(GPU)に関連付けられた仮想マシンとともにプロビジョニングされてよい。より少ないがより複雑な操作を必要とする他のゲームエンジンセグメントは、1つ以上のより高出力の中央処理装置(CPU)に関連付けられた処理エンティティとともにプロビジョニングされてよい。
【0088】
ゲームエンジンを分散することにより、ゲームエンジンは、物理サーバユニットの能力に拘束されない弾力性のある計算特性を備える。代わりに、ゲームエンジンは、必要に応じて、ビデオゲームの要求を満たすためにより多いまたは少ない計算ノードとともにプロビジョニングされる。ビデオゲーム及びビデオゲームプレーヤの観点からは、複数の計算ノードに分散されているゲームエンジンは、ゲームエンジンマネージャまたはスーパーバイザがワークロードを分散し、結果をシームレスに統合して、エンドユーザにビデオゲーム出力構成要素を提供するので、単一の処理エンティティで実行される非分散ゲームエンジンと区別できない。
【0089】
ユーザは、少なくともCPU、ディスプレイ、及びI/Oを含むクライアントデバイスにより遠隔サービスにアクセスする。クライアントデバイスは、PC、携帯電話、ネットブック、PDAなどであってよい。一実施形態では、ゲームサーバ上で実行するネットワークは、クライアントが使用するデバイスの種類を認識し、採用される通信方法を調整する。別の事例では、クライアントデバイスは、HTMLなどの標準的な通信方法を使用して、インターネットを介してゲームサーバ上のアプリケーションにアクセスする。
【0090】
所与のビデオゲームまたはゲームアプリケーションは、特定のプラットフォーム及び特定の関連コントローラデバイス用に開発され得ることを、理解されたい。しかしながら、本明細書に提示されるようなゲームクラウドシステムを介してこのようなゲームを利用可能にするときに、ユーザは、異なるコントローラデバイスによってビデオゲームにアクセスすることができる。例えば、ゲームは、ゲームコンソール及びその関連したコントローラのために開発されている可能性があるが、ユーザは、キーボード及びマウスを利用してパーソナルコンピュータからゲームのクラウドベースのバージョンにアクセスしている可能性がある。このようなシナリオにおいて、入力パラメータ構成は、ユーザの利用可能なコントローラデバイス(この事例において、キーボード及びマウス)により生成されることが可能である入力から、ビデオゲームの実行のために許容可能である入力へのマッピングを定義することが可能である。
【0091】
別の実施例では、ユーザは、タブレットコンピューティングデバイス、タッチスクリーンスマートフォン、または他のタッチスクリーン駆動デバイスを介して、クラウドゲームシステムにアクセスし得る。この場合、クライアントデバイス及びコントローラデバイスは、同じデバイス内に一緒に統合され、検出されたタッチスクリーン入力/ジェスチャにより入力が提供される。このようなデバイスについて、入力パラメータ構成は、ビデオゲームについてのゲーム入力に対応する特定のタッチスクリーン入力を定義することができる。例えば、ボタン、指向性パッド、または他のタイプの入力要素は、ビデオゲームの実行中に表示またはオーバーレイされて、ユーザがゲーム入力を生成するためにタッチできるタッチスクリーン上の位置を示す可能性がある。特定の向きにおけるスワイプなどのジェスチャ、または特定のタッチモーションもゲーム入力として検出され得る。一実施形態では、タッチスクリーン上での制御操作にユーザを慣れさせるために、例えばビデオゲームのゲームプレイを始める前に、タッチスクリーンを介してゲームプレイに入力する方法を示すチュートリアルが、ユーザに提供できる。
【0092】
いくつかの実施形態では、クライアントデバイスは、コントローラデバイスについての接続ポイントとして機能する。すなわち、コントローラデバイスは、無線接続または有線接続を介してクライアントデバイスと通信し、コントローラデバイスからクライアントデバイスへ入力を送信する。次に、クライアントデバイスは、これらの入力を処理して、その後入力データを、ネットワーク(例えばルータなどのローカルネットワークデバイスを介してアクセスされるネットワーク)を介して、クラウドゲームサーバへ送信し得る。しかしながら、他の実施形態において、コントローラ自体は、ネットワークを介してクラウドゲームサーバへ直接に入力を通信する能力を有し、これらのような入力を最初にクライアントデバイスを通して通信する必要がなく、ネットワーク化されたデバイスであることが可能である。例えば、コントローラは、ローカルネットワークデバイス(上述のルータなど)に接続し、クラウドゲームサーバへデータを送信し、このクラウドゲームサーバからデータを受信する可能性がある。したがって、クライアントデバイスは、クラウドベースのビデオゲームからビデオ出力を受信し、それをローカルディスプレイにレンダリングすることを必要とされたままであることができながら、入力レイテンシは、コントローラがクラウドゲームサーバへネットワーク経由で直接に入力を送信することを可能にし、クライアントデバイスをバイパスすることにより減少することが可能である。
【0093】
一実施形態では、ネットワーク化されたコントローラ及びクライアントデバイスは、特定のタイプの入力をコントローラからクラウドゲームサーバへ直接的に、また他のタイプの入力をクライアントデバイスを介して送信するように構成できる。例えば、コントローラ自体は別として、任意の追加のハードウェアまたは処理に依存しない検出による入力は、クライアントデバイスを迂回して、ネットワークを介して直接コントローラからクラウドゲームサーバへ送信することができる。このような入力は、ボタン入力、ジョイスティック入力、埋め込み型動き検出入力(例えば、加速度計、磁力計、ジャイロスコープ)などを含み得る。しかしながら、追加のハードウェアを利用する、またはクライアントデバイスによる処理を必要とする入力は、クライアントデバイスによりクラウドゲームサーバへ送信できる。これらは、クラウドゲームサーバへ送信する前に、クライアントデバイスにより処理されることができるゲーム環境からキャプチャされたビデオまたは音声を含むことができる。加えて、コントローラの動き検出ハードウェアからの入力は、キャプチャされたビデオと併せてクライアントデバイスにより処理され、コントローラの位置及び動きを検出することができ、その後、クライアントデバイスによりクラウドゲームサーバへ通信される。様々な実施形態によるコントローラデバイスはまた、クライアントデバイスから、または直接クラウドゲームサーバから、データ(例えばフィードバックデータ)を受信し得ることを理解されたい。
【0094】
本明細書で定義される様々な実施形態は、本明細書で開示される様々な特徴を使用する特定の実施態様に組み合わされてもよい、または組み立てられ得ることを、理解されたい。従って、提供される例は、可能な例の一部にすぎず、様々な要素を組み合わせることでより多くの実施態様を規定することが可能な様々な実施態様に制限を加えるものではない。ある例では、ある実施態様は、開示されたまたは同等の実施態様の趣旨から逸脱することなく、より少ない要素を含んでもよい。
【0095】
本開示の実施形態は、ハンドヘルドデバイス、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースまたはプログラマブル民生用エレクトロニクス、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含む種々のコンピュータシステム構成によって実施してもよい。本開示の実施形態はまた、有線ベースネットワークまたは無線ネットワークを介してリンクされる遠隔処理デバイスによりタスクが行われる分散コンピューティング環境においても、実施することができる。
【0096】
方法の操作は特定の順序で記載したが、修正されたゲーム状態を生成するためのテレメトリ及びゲーム状態データの処理が所望の方法で実行される限り、操作間に他のハウスキーピング操作が実行されてもよく、または操作がわずかに異なる時間に起こるように調整されてもよく、またはシステム内に操作を分散することで、処理に関連する様々な間隔で処理操作が起こることを可能にしてもよいことを、理解されたい。
【0097】
1つ以上の実施形態は、コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして作ることもできる。コンピュータ可読媒体は、データを記憶することができる任意のデータ記憶装置とすることができる。データはその後にコンピュータシステムによって読み取ることができる。コンピュータ可読媒体の例は、ハードドライブ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD-ROM、CD-R、CD-RW、磁気テープ、並びに他の光学及び非光学データストレージデバイスを含む。コンピュータ可読媒体には、コンピュータ可読コードが分散方式で記憶され実行されるように、ネットワーク接続されたコンピュータシステムにわたり分散されたコンピュータ可読有形媒体が含まれ得る。
【0098】
一実施形態では、ビデオゲームは、ゲーム機、パーソナルコンピュータ、またはサーバ上でローカルに実行される。いくつかの場合、ビデオゲームは、データセンタの1つ以上のサーバによって実行される。ビデオゲームが実行されるとき、ビデオゲームのいくつかのインスタンスは、ビデオゲームのシミュレーションであり得る。例えば、ビデオゲームは、ビデオゲームのシミュレーションを生成する環境またはサーバによって実行され得る。シミュレーションは、いくつかの実施形態では、ビデオゲームのインスタンスである。他の実施形態では、シミュレーションはエミュレータによって生成されてもよい。いずれの場合でも、ビデオゲームがシミュレーションとして表現されている場合、そのシミュレーションは、ユーザ入力によってインタラクティブにストリーミング、実行、及び/または制御できるインタラクティブコンテンツをレンダリングするために実行することができる。
【0099】
前述の実施形態は、理解を明確にするためにある程度詳細に説明されたが、添付の特許請求の範囲内で特定の変更及び修正を実施できることは明らかであろう。したがって、本実施形態は、限定ではなく例示としてみなされるべきであり、本実施形態は、本明細書に記載される詳細に限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲及び均等物の中で変更されてもよい。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3
図4
図5
図6
図7
図8