IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ レイ・フロンティア株式会社の特許一覧

特許7657484情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
<>
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図1
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図2
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図3
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図4
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図5
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図6
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図7
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図8
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図9
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図10
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図11
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図12
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図13
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図14
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図15
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図16
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-28
(45)【発行日】2025-04-07
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G09B 29/00 20060101AFI20250331BHJP
   G06F 16/90 20190101ALI20250331BHJP
   G06F 16/909 20190101ALI20250331BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20250331BHJP
   G08G 1/005 20060101ALI20250331BHJP
【FI】
G09B29/00 A
G09B29/00 Z
G06F16/90 100
G06F16/909
G01C21/26 P
G08G1/005
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023171138
(22)【出願日】2023-10-02
【審査請求日】2023-10-02
(73)【特許権者】
【識別番号】516220309
【氏名又は名称】レイ・フロンティア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141427
【弁理士】
【氏名又は名称】飯村 重樹
(72)【発明者】
【氏名】野島 隆志
(72)【発明者】
【氏名】浜崎 和彦
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-177223(JP,A)
【文献】特開2019-121970(JP,A)
【文献】特開2019-200756(JP,A)
【文献】特表2015-534395(JP,A)
【文献】国際公開第2018/123041(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 29/00
G06F 16/90
G06F 16/909
G01C 21/26
G08G 1/005
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって入力される入力情報を受け付ける入力情報受付処理と、
該入力情報受付処理で受け付けた前記入力情報に基づいて、地図及び該地図上に表示される地理に関するオブジェクトを含む地図情報に関連づけられて前記地理に関する情報を含むコンテンツを生成するプログラムを自律的に生成するプログラム生成処理と、
該プログラム生成処理で生成された前記プログラムに基づいて前記コンテンツを生成するコンテンツ生成処理と、を実行し、
前記入力情報は、
前記プログラム生成処理で前記プログラムを生成するプロンプトを作成するタームを設定する文字で構成されるテキスト情報、及び前記タームを設定する音声で構成される音声情報の少なくともいずれかを含む、
報処理システム。
【請求項2】
前記コンテンツ生成処理で生成した前記コンテンツが関連づけられた前記地図情報を前記ユーザの端末装置に出力する地図情報出力処理を実行する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記入力情報は、
置情報を含む、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
記入力情報受付処理は、
互いに異なる複数の言語のうちの少なくともいずれか一の言語で前記テキスト情報あるいは前記音声情報を前記入力情報として受け付ける、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記コンテンツは、
テキスト情報、音声情報及び画像情報の少なくともいずれかを含む、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記コンテンツは、
テキスト情報、音声情報及び画像情報の少なくともいずれかを含み、
前記コンテンツ生成処理は、
互いに異なる複数の言語のうちの少なくともいずれか一の言語で前記テキスト情報あるいは前記音声情報を前記コンテンツとして生成する、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記プログラム生成処理は、
前記入力情報に加えて、前記ユーザの行動履歴に関する行動履歴情報に基づいて前記プログラムを自律的に生成する、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記プログラム生成処理は、
前記入力情報に加えて、場所情報、地物情報、経路情報、交通情報及び気象情報の少なくともいずれかを含む外部情報に基づいて前記プログラムを自律的に生成する、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項9】
プロセッサ及びプログラムが記憶されたメモリを備える情報処理装置であって、
前記プロセッサにより前記プログラムが実行されることによって、
ユーザによって入力される入力情報を受け付ける入力情報受付処理で受け付けた前記入力情報に基づいて、地図及び該地図上に表示される地理に関するオブジェクトを含む地図情報に関連づけられて前記地理に関する情報を含むコンテンツを生成するプログラムを自律的に生成するプログラム生成処理と、
該プログラム生成処理で生成された前記プログラムに基づいて前記コンテンツを生成するコンテンツ生成処理と、を実行し、
前記入力情報は、
前記プログラム生成処理で前記プログラムを生成するプロンプトを作成するタームを設定する文字で構成されるテキスト情報、及び前記タームを設定する音声で構成される音声情報の少なくともいずれかを含む、
報処理装置。
【請求項10】
コンピュータによって実装される情報処理装置に、
ユーザによって入力される入力情報を受け付ける入力情報受付処理で受け付けた前記入力情報に基づいて、地図及び該地図上に表示される地理に関するオブジェクトを含む地図情報に関連づけられて前記地理に関する情報を含むコンテンツを生成するプログラムを自律的に生成するプログラム生成処理と、
該プログラム生成処理で生成された前記プログラムに基づいて前記コンテンツを生成するコンテンツ生成処理と、を実行させ、
前記入力情報は、
前記プログラム生成処理で前記プログラムを生成するプロンプトを作成するタームを設定する文字で構成されるテキスト情報、及び前記タームを設定する音声で構成される音声情報の少なくともいずれかを含む、
ログラム。
【請求項11】
コンピュータによって実装される情報処理装置が、
ユーザによって入力される入力情報を受け付ける入力情報受付処理で受け付けた前記入力情報に基づいて、地図及び該地図上に表示される地理に関するオブジェクトを含む地図情報に関連づけられて前記地理に関する情報を含むコンテンツを生成するプログラムを自律的に生成するプログラム生成処理と、
該プログラム生成処理で生成された前記プログラムに基づいて前記コンテンツを生成するコンテンツ生成処理と、を実行し、
前記入力情報は、
前記プログラム生成処理で前記プログラムを生成するプロンプトを作成するタームを設定する文字で構成されるテキスト情報、及び前記タームを設定する音声で構成される音声情報の少なくともいずれかを含む、
報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法、特に、地図情報を処理する情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンやタブレット型端末といった携帯型情報端末の普及に伴って、ユーザの携帯型情報端末で取得される位置情報に基づいて、ユーザの現在地を中心とした地図情報を携帯型情報端末に表示させる、いわゆる地図アプリケーションソフトウェアが広く普及している。
【0003】
特許文献1には、地図及び地図上に出力される地理オブジェクトを含む地図情報を格納する地図情報格納部を備え、外部情報を参照して、地図情報に含まれる地理オブジェクトを変更するか否かを判断して、地図情報の変更を支援する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-164688公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年の生成的人工知能(生成AI)に関する技術の進展に伴って、入力されるテキストデータや音声データ等といった各種のデータに応じて、入力されたデータに対応するテキストデータ、画像データあるいはイラストデータ等による種々のコンテンツが高精度に生成されるようになっている。
【0006】
その一方で、この種の生成AIでは、地図情報を生成することができないことから、例えば旅先におけるその地域の情報や移動距離等を知るためには、別途、地図アプリケーションソフトウェアを起動させて地図情報を参照する等の負担が生じることになり、ユーザが要望する情報を、ユーザに適時に提供することができないことが想定される。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ユーザが要望する地図情報を生成することができる情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明に係る情報処理システムは、ユーザによって入力される入力情報を受け付ける入力情報受付処理と、入力情報受付処理で受け付けた入力情報に基づいて、地図及び地図上に表示される地理に関するオブジェクトを含む地図情報に関連づけられて地理に関する情報を含むコンテンツを生成するプログラムを自律的に生成するプログラム生成処理と、プログラム生成処理で生成されたプログラムに基づいてコンテンツを生成するコンテンツ生成処理と、を実行するものである。
【0009】
これによれば、ユーザに入力される入力情報に基づいて、地図情報に関連づけられて地理に関する情報を含むコンテンツを生成するプログラムが自律的に生成されることから、ユーザが要望する入力情報に基づいたコンテンツが関連づけられた地図情報を自律的に生成することができる。
【0010】
したがって、ユーザがそのときに所在する現地でそのときに要望するコンテンツが関連づけられた地図情報を、ユーザに適時に提供することができることから、地図情報に関するユーザの利便性が向上する。
【0011】
この情報処理システムは、コンテンツ生成処理で生成したコンテンツが関連づけられた地図情報をユーザの端末装置に出力する地図情報出力処理を実行するものである。
【0012】
この情報処理システムで処理される入力情報は、テキスト情報、音声情報及び位置情報の少なくともいずれかを含むものであり、入力情報受付処理は、互いに異なる複数の言語のうちの少なくともいずれか一の言語でテキスト情報あるいは音声情報を入力情報として受け付けるものである。
【0013】
この情報処理システムで生成されるコンテンツは、テキスト情報、音声情報及び画像情報の少なくともいずれかを含むものであり、コンテンツ生成処理は、互いに異なる複数の言語のうちの少なくともいずれか一の言語でテキスト情報あるいは音声情報をコンテンツとして生成するものである。
【0014】
この情報処理システムのプログラム生成処理は、入力情報に加えて、ユーザの行動履歴に関する行動履歴情報に基づいてプログラムを自律的に生成するものであってもよいし、入力情報に加えて、場所情報、地物情報、経路情報、交通情報及び気象情報の少なくともいずれかを含む外部情報に基づいてプログラムを自律的に生成するものであってもよい。
【0015】
上記目的を達成するための本発明に係る情報処理装置は、プロセッサ及びプログラムが記憶されたメモリを備える情報処理装置であって、プロセッサによりプログラムが実行されることによって、ユーザによって入力される入力情報を受け付ける入力情報受付処理で受け付けた入力情報に基づいて、地図及び地図上に表示される地理に関するオブジェクトを含む地図情報に関連づけられて地理に関する情報を含むコンテンツを生成するプログラムを自律的に生成するプログラム生成処理と、プログラム生成処理で生成されたプログラムに基づいてコンテンツを生成するコンテンツ生成処理と、を実行するものである。
【0016】
上記目的を達成するための本発明に係るプログラムは、コンピュータによって実装される情報処理装置に、ユーザによって入力される入力情報を受け付ける入力情報受付処理で受け付けた入力情報に基づいて、地図及び地図上に表示される地理に関するオブジェクトを含む地図情報に関連づけられて地理に関する情報を含むコンテンツを生成するプログラムを自律的に生成するプログラム生成処理と、プログラム生成処理で生成されたプログラムに基づいてコンテンツを生成するコンテンツ生成処理とを実行させるものである。
【0017】
上記目的を達成するための本発明に係る情報処理方法は、コンピュータによって実装される情報処理装置が、ユーザによって入力される入力情報を受け付ける入力情報受付処理で受け付けた入力情報に基づいて、地図及び地図上に表示される地理に関するオブジェクトを含む地図情報に関連づけられて地理に関する情報を含むコンテンツを生成するプログラムを自律的に生成するプログラム生成処理と、プログラム生成処理で生成されたプログラムに基づいてコンテンツを生成するコンテンツ生成処理とを実行するものである。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、ユーザが要望する地図情報を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施の形態に係る情報処理システムの構成の概略を説明するブロック図である。
図2】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムのユーザ端末の構成の概略を説明するブロック図である。
図3】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムのユーザ端末の機能の概略を説明するブロック図である。
図4】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムで処理される地図情報の概略を説明するブロック図である。
図5】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムのユーザ端末の機能の概略を説明するブロック図である。
図6】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムで処理される入力情報の概略を説明するブロック図である。
図7】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの地図事業者端末及び情報処理装置を実装するコンピュータの構成の概略を説明するブロック図である。
図8】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの地図事業者端末の機能の概略を説明するブロック図である。
図9】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの情報処理装置の機能の概略を説明するブロック図である。
図10】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムで処理される行動履歴情報の概略を説明する図である。
図11】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの外部情報の構成の概略を説明するブロック図である。
図12】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの情報処理装置の処理の概略を説明するフローチャートである。
図13】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの情報処理装置の処理の概略を説明するブロック図である。
図14】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの情報処理装置の処理の概略を説明するブロック図である。
図15】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムで処理されるコンテンツの概略を説明するブロック図である。
図16】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの情報処理装置の処理の概略を説明するブロック図である。
図17】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの処理の概略を説明するシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図1図17に基づいて、本発明の実施の形態に係る情報処理システムについて説明する。
【0021】
図1は、本実施の形態に係る情報処理システムの構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、情報処理システム10は、端末装置である複数のユーザ端末20、生成AI30、地図事業者端末40及び情報処理装置50を主要構成として備え、これらが互いにインターネット網等のネットワークNを介して接続される。
【0022】
一方、情報処理システム10は、情報処理装置50において、ネットワークNを介して接続される、情報処理システム10の外部に配置される外部データベース200にアクセス可能に構成される。
【0023】
さらに、生成AI30と情報処理装置50に記憶される後述のプログラムとは、本実施の形態では、API(Application Programming Interface)を介して連携(接続)され、地図事業者端末40に記憶される後述のプログラムと情報処理装置50に記憶されるプログラムとがAPIを介して連携(接続)され、生成AI30とユーザ端末20に格納される後述のチャットボットとがAPIを介して連携(接続)される。
【0024】
本実施の形態では、ユーザ端末20は、後述する事業者4が提供する情報処理システム10を用いたサービスを利用する複数のユーザ1に保有され、生成AI30は、生成AI30を提供するサービスを営む生成AI提供事業者2に管理される。
【0025】
一方、地図事業者端末40は、地図情報を提供するサービスを営む地図事業者3に管理され、情報処理装置50は、情報処理システム10を用いたサービスを提供する事業者4に管理される。
【0026】
情報処理システム10を用いたサービスは、本実施の形態では、ユーザ1の要望に応じてユーザ1のユーザ端末20に所望の地図情報を提供するサービスである。
【0027】
次に、情報処理システム10の各部の具体的な構成について説明する。
【0028】
ユーザ端末20は、本実施の形態では、携帯型情報端末であるスマートフォンで実装されるが、例えばタブレット型のコンピュータ、デスクトップ型あるいはノート型のコンピュータ等といった任意の情報処理端末によって実装されるものであってもよい。
【0029】
図2は、ユーザ端末20の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、ユーザ端末20は、制御部21、ディスプレイ22、マイク23、スピーカ24及びセンサ類25を主要構成として備える。
【0030】
制御部21は、本実施の形態では、ディスプレイ22、マイク23、スピーカ24及びセンサ類25等のユーザ端末20の各部を制御するものであって、例えばプロセッサ、メモリ、ストレージ、送受信部等によって構成される。
【0031】
この制御部21には、本実施の形態では、情報処理システム10で提供されるサービスを実行する後述のアプリケーションが格納され、情報処理装置50におけるプログラムの処理に基づいて、アプリケーションを介してユーザ端末20においてサービスが実行される。
【0032】
ディスプレイ22には、本実施の形態では、ユーザ端末20で実行されるサービスの各種の画面インターフェース等が表示される。
【0033】
このディスプレイ22は、表示面への接触によって情報の入力を受け付けるいわゆるタッチパネルであって、抵抗膜方式や静電容量方式といった各種の技術によって実装される。
【0034】
本実施の形態では、このディスプレイ22を介して、サービスを実行するアプリケーションを操作する情報が入力される。この情報は、ディスプレイ22に対するユーザ1の任意の動作(例えば画面をタップあるいはスワイプする動作や、画面に表示されるアイコン等をドラッグしてドロップする動作等)に基づいて入力され、本実施の形態では、例えば任意のテキスト情報が入力される。
【0035】
マイク23は、任意の音声を音声情報として集音する装置であって、本実施の形態では、例えばユーザ1の声といった音声情報を集音する。
【0036】
スピーカ24は、任意の音声を音声情報として拡声する装置であって、本実施の形態では、例えば合成された人間の音声からなる音声情報を拡声する。
【0037】
センサ類25は、本実施の形態では、GPSセンサ、ジャイロセンサあるいは加速度センサ等によって構成され、ユーザ端末20の現在地の緯度及び経度、あるいはユーザ端末20の向き等を位置情報として検知するものである。
【0038】
図3は、ユーザ端末20の機能の概略を説明するブロック図である。図示のように、ユーザ端末20には、本実施の形態では、地図アプリケーション20a及びチャットボット20bが格納される。
【0039】
地図アプリケーション20aは、本実施の形態では、ユーザ端末20において起動されると任意の地図情報をユーザ端末20のディスプレイ22に表示する処理を実行する。
【0040】
図4は、地図情報の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、地図情報D1は、地図d1a及びオブジェクトである地理オブジェクトd1bによって構成される。
【0041】
地図d1aは、任意の地域の状態を縮尺して平面に描画した情報であって、例えば道路、地形等を含むものであり、地理オブジェクトd1bは、本実施の形態では、例えば店舗、ランドマーク、名勝、建物、地点等といった地理を識別する図形等からなる情報であって、地図d1a上に表示される。
【0042】
図5は、チャットボット20bの処理の概略を説明するブロック図である。図示のように、チャットボット20bは、入力情報受付処理S1及びコンテンツ出力処理S2を実行するものである。
【0043】
入力情報受付処理S1は、本実施の形態では、ユーザ1がユーザ端末20に入力する入力情報を受け付ける処理を実行するものである。
【0044】
図6は、入力情報の構成の概略を説明する図である。図示のように、入力情報D2は、テキスト情報d2a、音声情報d2b及び位置情報d2cを少なくとも含むものであって、これらのうちのいずれか選択されたもの、あるいはこれらのうちから選択された複数のものの組み合わせによって構成される。
【0045】
入力情報受付処理S1で受け付ける入力情報D2のうちのテキスト情報d2a及び音声情報d2bは、日本語による情報に限られるものではなく、例えば英語、フランス語、ドイツ語、中国語、韓国語あるいはインド語等といった複数の他国の言語のうちの少なくともいずれか一の言語による情報であってもよい。
【0046】
ところで、テキスト情報d2aは、本実施の形態では、ディスプレイ22に対するユーザ1の任意の動作によって入力され、音声情報d2bは、本実施の形態では、マイク23に対するユーザ1の発声によって入力される。
【0047】
なお、センサ類25で検知される位置情報d2cは、本実施の形態において入力情報D2を構成するものではあるものの、チャットボット20bの入力情報受付処理S1とは異なり、ネットワークNを介したユーザ端末20と情報処理装置50との間の通信によって情報処理装置50に送信される。
【0048】
図5で示すコンテンツ出力処理S2は、本実施の形態では、後述する情報処理装置50で生成されたコンテンツを、地図d1a及び地理オブジェクトd1bに関連づけてユーザ端末20のディスプレイ22あるいはスピーカ24に出力する処理を実行する。
【0049】
このコンテンツは、本実施の形態では、地理に関する情報を含む情報であって、地理オブジェクトd1bとともに地図d1a上に表示される場合もあるし、地図d1a及び地理オブジェクトd1bに基づいて任意の情報を発信する場合もある。コンテンツの詳細は、後述する。
【0050】
このようなチャットボット20bは、本実施の形態では、地図アプリケーション20aを起動させると、ユーザ端末20に表示される地図情報D1の画面インターフェース上に任意の画面インターフェースを呈して表示されて、ユーザ1による入力情報D2の入力を受け付けるとともに、ユーザ端末20のディスプレイ22あるいはスピーカ24にコンテンツを出力する。
【0051】
図1で示す生成AI30は、ディープラーニングを用いて構築された機械学習モデルであって、本実施の形態では、チャットボット20bに入力された入力情報D2等に基づいて、地図情報D1に関連づけられるコンテンツを生成する処理を実行する。
【0052】
図1で示す地図事業者端末40及び情報処理装置50は、本実施の形態では、ほぼ同様のハードウェア構成を具備するコンピュータ、例えばデスクトップ型あるいはノート型のコンピュータによって実装される。
【0053】
図7は、コンピュータのハードウェア構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、コンピュータは、プロセッサ101、メモリ102、ストレージ103、送受信部104及び入出力部105を主要構成として備え、これらが互いにバス106を介して電気的に接続される。
【0054】
プロセッサ101は、コンピュータの動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御や、アプリケーションプログラムの実行に必要な処理等を行う演算装置である。
【0055】
このプロセッサ101は、本実施の形態では例えばCPU(Central Processing Unit)であり、次述するメモリ102に展開されたアプリケーションプログラムを実行して各処理を行う。
【0056】
メモリ102は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶装置によって実装される。
【0057】
このメモリ102は、プロセッサ101の作業領域として使用される一方、コンピュータの起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種の設定情報等が格納される。
【0058】
ストレージ103には、アプリケーションプログラム等による各種の処理に用いられるデータ等が格納されている。
【0059】
送受信部104は、コンピュータをネットワークNに接続するものである。この送受信部104は、Wi-Fi等の無線通信規格に対応するものであってもよいし、Bluetooth(登録商標)やBLE(Bluetooth Low Energy)といった近距離通信インターフェースを具備するものであってもよい。
【0060】
入出力部105には、必要に応じて、キーボードやマウスといった情報入力機器やディスプレイ等の出力機器が接続される。本実施の形態では、キーボード、マウス及びディスプレイがそれぞれ接続される。
【0061】
バス106は、接続したプロセッサ101、メモリ102、ストレージ103、送受信部104及び入出力部105の間において、例えばアドレス信号、データ信号及び各種の制御信号を伝達する。
【0062】
図8は、地図事業者端末40の機能の概略を説明するブロック図である。図示のように、地図事業者端末40は、地図情報提供処理部41を備える。この地図情報提供処理部41は、メモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101で実行することによって実現される。
【0063】
この地図情報提供処理部41は、ユーザ1がユーザ端末20で地図アプリケーション20aを起動させると、APIを介して連携(接続)された情報処理装置50を介して、ユーザ端末20に地図情報D1を提供する処理を実行するものである。
【0064】
図9は、情報処理装置50の機能の概略を説明するブロック図である。図示のように、情報処理装置50は、行動履歴情報記憶部51、入力情報受信部52、行動履歴情報参照部53、外部情報参照部54、プロンプト作成部55、プログラム生成処理部56、コンテンツ生成処理部57及び地図情報出力処理部58を備える。
【0065】
行動履歴情報記憶部51は、ストレージ103の記憶領域が区画されることによって実現される。この行動履歴情報記憶部51には、本実施の形態では、行動履歴情報がデータベース化されて記憶されている。
【0066】
図10は、行動履歴情報の概略を説明する図である、図示のように、行動履歴情報D3は、入力情報D2として入力したテキスト情報d2a及び音声情報d2b、あるいは入力情報D2として検知された位置情報d2c等によって把握されたユーザ1の行動履歴に関する情報である。
【0067】
この行動履歴情報D3は、本実施の形態では、ユーザ1ごと(ユーザ端末20ごと)に、データID、ユーザID、場所、日時等といった複数の項目によって構成される。
【0068】
データIDは、ユーザ1ごとの行動履歴情報D3に割り当てられたIDであり、ユーザIDは、ユーザ1ごとに割り当てられたIDであり、場所は、緯度及び経度あるいは緯度及び経度から導出された住所、地点あるいは施設等に関するデータであり、日時は、ユーザ1がその場所を訪問した日時に関するデータである。
【0069】
図9で示す入力情報受信部52、行動履歴情報参照部53、外部情報参照部54、プロンプト作成部55、プログラム生成処理部56、コンテンツ生成処理部57及び地図情報出力処理部58は、メモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101で実行することによって実現される。
【0070】
入力情報受信部52は、本実施の形態では、ユーザ端末20から送信される、チャットボット20bの入力情報受付処理S1で受け付けた入力情報D2としてのテキスト情報d2aあるいは音声情報d2bを受信するとともに、ユーザ端末20から送信される入力情報D2としての位置情報d2cを受信する処理を実行するものである。
【0071】
行動履歴情報参照部53は、本実施の形態では、行動履歴情報記憶部51にアクセスして、次述するプロンプト作成部55でプロンプトを作成するために行動履歴情報記憶部51に記憶される行動履歴情報D3を参照する処理を実行するものである。
【0072】
外部情報参照部54は、本実施の形態では、図1で示した情報処理システム10の外部に配置される外部データベース200にアクセスして、次述するプロンプト作成部55でプロンプトを作成するために外部データベース200に格納される外部情報を参照する処理を実行するものである。
【0073】
図11は、外部データベース200に格納される外部情報の概略を説明する図である。図示のように、外部データベース200は、本実施の形態では、第1データベース201、第2データベース202、第3データベース203、第4データベース204及び第5データベース205を備える。
【0074】
第1データベース201には、住所、地名あるいは郵便番号等といった場所に関する情報である場所情報が格納され、第2データベース202には、物件名等といった地物に関する地物情報が格納される。
【0075】
第3データベース203には、例えば、任意の一地点から任意の他地点までの経路を算出するための情報である経路情報が格納され、第4データベース204には、実時間における任意の交通網に関する情報である交通情報が格納され、かつ第5データベース205には、実時間における任意の地域の気象に関する情報である気象情報が格納される。
【0076】
これら第1データベース201~第5データベース205は、一の事業者によって管理されていてもよいし、複数の事業者によって分担して管理されていてもよい。
【0077】
図9で示すプロンプト作成部55は、本実施の形態では、入力情報D2、行動履歴情報D3及び外部情報に基づいて、生成AI30に入力するプロンプトを作成する処理を実行するものである。
【0078】
図12は、プロンプト作成部55がプロンプトを作成するまでの情報処理装置50における処理の概略を説明するフローチャートである。まず、チャットボット20bの入力情報受付処理S1で入力情報D2を受け付けると、図示のように、ステップS10において、入力情報受信部52が入力情報D2を受信する。
【0079】
入力情報受信部52が入力情報D2を受信すると、ステップS11において、受信した入力情報D2に基づいて、行動履歴情報参照部53が、チャットボット20bに入力情報D2を入力したユーザ1の行動履歴情報D3を参照する。
【0080】
本実施の形態では、入力情報受信部52が入力情報D2として位置情報d2cを受信すると、例えば、位置情報d2cに基づいて行動履歴情報D3を参照して、ユーザ1が過去に訪問した場所が近くに存在するのであれば、その場所に関するデータを抽出あるいはその場所に関するデータにフラグを付与する。
【0081】
一方、行動履歴情報D3の参照とともに、あるいは行動履歴情報D3の参照と前後して、入力情報受信部52が入力情報D2を受信すると、ステップS12において、受信した入力情報D2に基づいて、外部情報参照部54が、チャットボット20bに入力情報D2を入力したユーザ1に関する外部情報を参照する。
【0082】
本実施の形態では、入力情報受信部52がユーザ端末20から送信される位置情報d2cを受信すると、例えば、外部データベース200の第1データベース201の場所情報及び第2データベース202の地物情報を参照して、図形演算に特化した並列分散処理に基づいて、緯度及び経度から住所、地名、物件名あるいは郵便番号等に変換する逆ジオコーディングを実行する。
【0083】
一方、外部情報参照部54は、入力情報受信部52が任意の経路を検索する旨のテキスト情報d2aあるいは音声情報d2bを受信すると、例えば、第3データベース203の経路情報や第4データベース204の交通情報を参照する。
【0084】
続いて、ステップS13において、受信した入力情報D2、参照した行動履歴情報D3及び外部情報に基づいて、プロンプトを作成する。
【0085】
具体的には、例えば、入力情報D2として位置情報d2cを受信するとともに任意の経路を検索する旨のテキスト情報d2aあるいは音声情報d2bを受信すると、逆ジオコーディングで具体的な住所等を割り出すとともに外部情報として経路情報や交通情報を参照して、「現在地」、「目的地」あるいは「現在地から目的地までの交通量」等を、プロンプトを作成するためのタームとして設定する。
【0086】
一方、例えば、入力情報D2として位置情報d2cを受信すると、行動履歴情報D3を参照して抽出した(フラグを付与した)場所に関するデータに基づいて、「おすすめの場所」、「再訪したいエリア」等を、プロンプトを作成するためのタームとして設定する。
【0087】
このように設定したタームに基づいて、例えば「交通量の少ない道を通りながら現在地から目的地までのルートを提案しつつ、そのルートから近いおすすめの場所を提案するプログラムを作りなさい」といった趣旨のプロンプトを作成する。
【0088】
プロンプトの作成に際しては、入力情報D2として受け付けたテキスト情報d2aあるいは音声情報d2bの言語でプロンプトを作成してもよいし、ユーザ1の要望する他国の言語で作成してもよい。
【0089】
図13は、プログラム生成処理部56の処理の概略を説明するブロック図である。図示のように、情報処理装置50のプログラムとAPIを介して連携(接続)される生成AI30に、プロンプト作成部55が作成したプロンプトP1を入力すると、プログラム生成処理部56は、地図情報D1に関連づけられるコンテンツを生成するプログラムP2を自律的に生成する処理を実行する(プログラム生成処理)。
【0090】
このプログラム生成処理部56は、本実施の形態では、次述するコンテンツ生成処理部57で生成するコンテンツについて、入力されるプロンプトP1に基づいて、入力情報D2の言語あるいはユーザ1の要望する他国の言語で生成するようにプログラムを生成する。
【0091】
図14は、コンテンツ生成処理部57の処理の概略を説明するブロック図である。図示のように、プログラム生成処理部56が生成したプログラムP2を実行すると、コンテンツ生成処理部57は、地理に関する情報を含んで地図情報D1に関連づけられるコンテンツCを生成する(コンテンツ生成処理)。
【0092】
図15は、コンテンツCの構成の概略を説明する図である。図示のように、コンテンツCは、テキスト情報C1、音声情報C2及び画像情報C3を少なくとも含むものであって、これらのうちのいずれか選択されたもの、あるいはこれらのうちから選択された複数のものの組み合わせによって構成される。
【0093】
テキスト情報C1は、本実施の形態では、例えば、地図情報D1に関連づけられて地理オブジェクトd1bとともに地図d1a上に表示される地域の名称、地物の名称、経路案内に関する説明文、観光案内文、歴史に関する説明文、その地域の名店の情報に関する案内文等といった地理に関する情報である。
【0094】
音声情報C2は、本実施の形態では、例えば、地図情報D1に関連づけられることによって、地図d1a上に表示される地域の名称を発声する音声、地物の名称を発声する音声、経路案内に関する説明文を発声する音声、観光案内文を発声する音声、歴史に関する説明文を発声する音声、その地域の名店の情報に関する案内文を発声する音声等といった地理に関する情報である。
【0095】
画像情報C3は、本実施の形態では、例えば、地図情報D1に関連づけられて地理オブジェクトd1bとともに地図d1a上に表示される地物のアイコン画像、経路案内において方向を示す矢線のアイコン画像あるいはその地域の気象状態を表すアイコン画像等といった地理に関する情報である。
【0096】
この画像情報C3は、静止画像であってもよいし動画像であってもよい。
【0097】
なお、画像情報C3が地物のアイコン画像である場合は、このアイコン画像と地図d1a上に表示される地理オブジェクトd1bとが地図d1a上で混在して表示される場合がある。
【0098】
この場合において、地物のアイコン画像として表示される画像情報C3が、地理オブジェクトd1bに対して目立つように表示される(例えば大きく表示される等)ものであってもよいし、地理オブジェクトd1bと変わらないように表示されるものであってもよい。
【0099】
このコンテンツ生成処理部57は、本実施の形態では、実行されるプログラムP2に基づいて、入力情報D2の言語あるいはユーザ1の要望する他国の言語でコンテンツCを生成する。
【0100】
図9で示す地図情報出力処理部58は、本実施の形態では、コンテンツ生成処理部57で生成したコンテンツCが関連づけられた地図情報D1をユーザ端末20に出力する処理を実行するものである(地図情報出力処理)。
【0101】
コンテンツCが関連づけられた地図情報D1がユーザ端末20に出力されると、本実施の形態では、コンテンツ出力処理S2を実行するチャットボット20bと協働して、コンテンツCが任意の画面インターフェースを呈してユーザ端末20のディスプレイ22に表示される、あるいはコンテンツCがユーザ端末20のスピーカ24に出力される。
【0102】
一方、ユーザ1の選択に基づいて、コンテンツCが関連づけられた地図情報D1にアクセス可能なURLが、ユーザ端末20のディスプレイ22に表示されるものであってもよい。
【0103】
例えば、友人との待ち合わせ場所をコンテンツCとし、このコンテンツCを関連づけた地図情報D1にアクセス可能なURLをその友人に送信するようにすれば、待ち合わせ場所の地図のスクリーンショットを友人に送信したり、待ち合わせ場所に関するウェブサイトにアクセスしてそのURLをコピーして友人に送信したりする等といった煩雑な作業を無用にすることができる。
【0104】
図16は、コンテンツCが関連づけられた地図情報D1がユーザ端末20のディスプレイ22に表示される場合の画面インターフェースの一例を示す図である。図示のように、画面インターフェースIFは、地図及び地理オブジェクトを含む地図情報(地理オブジェクトの図示は省略する。)、チャットボット20bの画面インターフェースif及びコンテンツが表示されることによって構成される。
【0105】
この画面インターフェースIFは、本実施の形態では、例えば、チャットボット20bを介したユーザ1による「現在地からレストランRまでのルートを作って」という旨の入力情報D2の入力に基づいて作成されたプロンプトが入力されたことによって生成されたコンテンツが関連づけられた地図情報が表示されたものである。
【0106】
地図情報は、生成AI30に入力されたプロンプトに基づいて、地図事業者端末40のプログラムとAPIを介して連携する情報処理装置50を経由して出力されたものであり、この地図情報に関連づけられたコンテンツが地図上に表示される。
【0107】
このコンテンツは、本実施の形態では、現在地から目的地までの経路を示す矢線状の画像情報、この経路において目印となる地物の画像情報(郵便局、花屋、目的地等のアイコン画像)、地物の画像情報と対応した「現在地です」、「郵便局です」、「花屋です」及び「目的地です」といった地物の名称に関するテキスト情報、「X寺方面」という地域の名称に関するテキスト情報、さらにチャットボット20bの画面インターフェースifに表示される「現在地からX寺方面に向かって歩き、…右手に見えてくるでしょう。」という経路の説明に関するテキスト情報を含んで構成される。
【0108】
さらに、コンテンツは、テキスト情報と併せてあるいはテキスト情報に代えて、ユーザ端末20のスピーカ24を介して拡声される音声情報を含んで構成されるものであってもよい。
【0109】
次に、本実施の形態に係る情報処理システム10の処理の概略を説明する。
【0110】
図17は、情報処理システム10の処理の概略を説明するシーケンスチャートである。図示のように、ユーザ端末20からテキスト情報d2aあるいは音声情報d2bが入力情報D2として情報処理装置50に送信され、かつユーザ端末20で検知した位置情報d2cが入力情報D2として情報処理装置50に送信される。
【0111】
情報処理装置50は、ユーザ端末20から入力情報D2を受信すると、外部データベース200に格納された外部情報を参照するために、外部データベース200に外部情報参照信号を送信する。
【0112】
外部データベース200が外部情報参照信号を受信すると、外部データベース200は外部情報参照信号に基づいて、対象となる外部情報を情報処理装置50に提供する。
【0113】
このとき、情報処理装置50は、提供された外部情報、入力情報D2及び行動履歴情報D3に基づいて、プロンプト作成処理、プログラム生成処理及びコンテンツ生成処理を実行し、生成したコンテンツCが関連づけられた地図情報D1をユーザ端末20に出力する。
【0114】
このように、ユーザ1に入力される入力情報D2に基づいて、地図情報D1に関連づけられて地理に関する情報を含むコンテンツCを生成するプログラムP2が自律的に生成されることから、ユーザ1が要望する入力情報D2に基づいたコンテンツCが関連づけられた地図情報D1を生成することができる。
【0115】
したがって、ユーザ1がそのときに所在する現地でそのときに要望するコンテンツCが関連づけられた地図情報D1を、ユーザ1に適時に提供することができることから、地図情報D1に関するユーザ1の利便性が向上する。
【0116】
しかも、本実施の形態のコンテンツCは、テキスト情報C1、音声情報C2及び画像情報C3といった種々の表現形態を採る情報を少なくとも含むものであって、地理に関する情報であるコンテンツCを多様な表現で地図情報D1に関連づけることができることから、地理が把握しやすく、なじみやすい地図情報D1をユーザ1に提供することができる。
【0117】
さらに、入力情報受付処理S1では、複数の他国の言語のうちの少なくともいずれか一の言語で入力情報D2を受け付けることから、海外からの旅行者等といった来日した外国人は、母国語でチャットボット20bに入力情報D2を入力することが可能である。
【0118】
一方で、コンテンツ生成処理部57は、入力情報D2の言語あるいはユーザ1の要望する言語でコンテンツCを生成することから、母国語でチャットボット20bに入力情報D2を入力した外国人は、母国語で生成されたコンテンツCが関連づけられた地図情報D1を取得することができる。
【0119】
したがって、日本語を理解できない外国人であっても、母国語で容易に入力情報D2を入力することができ、かつ母国語で生成されたコンテンツCが関連づけられた地図情報D1によって、日本国内の地理的な状況、地理に基づく歴史や文化、あるいはマナー等を把握することができることから、日本国内に滞在している間に、不安を感じる状況や危険な状況に遭遇する可能性を抑制することができる。
【0120】
その一方、不安を感じる状況や危険な状況に遭遇する可能性が抑制されることの反射効として、日本国内の滞在を満喫できる可能性が増大して活動範囲が広がることも想定される。
【0121】
さらには、観光業従事者や国内の観光各地のボランティアガイドと外国人との間で、本実施の形態の情報処理システム10を介してコミュニケーションを行うことによって、観光業従事者やボランティアガイドの対応コストを削減することができるであろうことが見込まれる。
【0122】
ところで、本実施の形態の情報処理システム10は、例えば震災等の災害が発生した際に情報処理システム10を用いて、ユーザ1が自らの現在地を表す記号をコンテンツCとして生成して、生成したコンテンツCが関連づけられた地図情報D1を近親者等の端末に出力(送信)することによって生存確認を行う等といった、防災関連の分野での活用が進むことも見込まれる。
【0123】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0124】
上記実施の形態では、ユーザ1に入力される入力情報D2に基づいて生成されたコンテンツCが関連づけられた地図情報D1をそのままユーザ1が利用する場合を説明したが、例えば、ユーザ1の任意の行動履歴情報D3(例えば訪問回数の多いエリア)を基準として、ユーザ1が生成したコンテンツCが関連づけられた地図情報D1の中からこのエリアと同様のエリアを含む、コンテンツCが関連づけられた地図情報D1を抽出するといった最適化処理(ファインチューニング)を実行することもできる。
【0125】
このファインチューニングで抽出した、コンテンツCが関連づけられた地図情報D1をアーカイヴしたり、SNS等を利用して情報発信したりすることによって、コンテンツCが関連づけられた地図情報D1そのものを、ユーザ1自らを表現するコンテンツとして利用することもできる。
【0126】
上記実施の形態では、情報処理装置50が事業者4に管理されるコンピュータで実装されるものである場合を説明したが、例えば、情報処理装置50はクラウド環境で実装されるコンピュータであってもよい。
【符号の説明】
【0127】
1 ユーザ
4 事業者
10 情報処理システム
20 ユーザ端末
30 生成AI
40 地図事業者端末
50 情報処理装置
200 外部データベース
【要約】
【課題】ユーザが要望する地図情報を生成することができる情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】ユーザによって入力される入力情報を受け付ける入力情報受付処理と、入力情報受付処理で受け付けた入力情報に基づいて、地図及び地図上に表示される地理に関するオブジェクトを含む地図情報に関連づけられて地理に関する情報を含むコンテンツを生成するプログラムを自律的に生成するプログラム生成処理と、プログラム生成処理で生成されたプログラムに基づいてコンテンツを生成するコンテンツ生成処理と、を実行する。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17