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特許7657887情報処理装置、その制御方法、並びにプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-28
(45)【発行日】2025-04-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、その制御方法、並びにプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20250331BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20250331BHJP
【FI】
G06F3/12 326
G06F3/12 305
G06F3/12 356
G06F3/12 387
B41J29/38 201
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023188313
(22)【出願日】2023-11-02
【審査請求日】2024-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】川合 遼也
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-092230(JP,A)
【文献】特開2020-057315(JP,A)
【文献】特開2016-213662(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00- 29/70
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
報処理装置のコンピュータに制御方法を実行させるためのアプリケーションであるプログラムであって、前記制御方法は、
前記アプリケーションが提供する機能の中から実行する機能の選択をユーザから受け付ける受付工程と、
前記アプリケーションがLocal Area Network(LAN)を使用する許可がされていない状態で、前記受付工程で機能の選択を受け付けた場合、選択された機能がLANを使用する機能であればLANの使用の許可に関する画面を表示する表示制御工程と、を有し、
前記表示制御工程では、選択された機能がLANを使用しない機能であれば前記画面を表示しないように制御することを特徴とするプログラム
【請求項2】
情報処理装置のコンピュータに制御方法を実行させるためのアプリケーションであるプログラムであって、前記制御方法は、
前記アプリケーションが提供する機能の中から実行する機能の選択をユーザから受け付ける受付工程と、
前記アプリケーションがLocal Area Network(LAN)を使用する許可がされていない状態で、前記受付工程で機能の選択を受け付けた場合、選択された機能がLANを使用する機能であればLANの使用の許可に関する画面を表示する表示制御工程と、を有し、
前記アプリケーションは印刷装置に印刷ジョブを送信するためのアプリケーションであることを特徴とするプログラム
【請求項3】
情報処理装置のコンピュータに制御方法を実行させるためのアプリケーションであるプログラムであって、前記制御方法は、
前記アプリケーションが提供する機能の中から実行する機能の選択をユーザから受け付ける受付工程と、
前記アプリケーションがLocal Area Network(LAN)を使用する許可がされていない状態で、前記受付工程で機能の選択を受け付けた場合、選択された機能がLANを使用する機能であればLANの使用の許可に関する画面を表示する表示制御工程と、を有し、
前記画面には、前記アプリケーションがLANを使用することを許可する設定を行う画面であって、OSの設定画面に遷移するための表示アイテムが含まれることを特徴とするプログラム
【請求項4】
前記表示制御工程では、選択された機能がLANを使用する機能であることに基づいて前記画面を表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム
【請求項5】
前記LANを使用する機能は、LANを介して外部装置を探索する機能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム
【請求項6】
前記LANを使用する機能は、LANを介して外部装置にデータを送信する機能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム
【請求項7】
前記LANを使用しない機能は、クラウドを介して外部装置にデータを送信する機能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム
【請求項8】
前記アプリケーションは印刷装置に印刷ジョブを送信するためのアプリケーションであることを特徴とする請求項1又は3に記載のプログラム
【請求項9】
前記画面には、前記アプリケーションがLANを使用することを許可するための表示アイテムが含まれることを特徴とする請求項1又は2に記載のプログラム
【請求項10】
前記画面には、前記アプリケーションがLANを使用することを許可する設定を行う画面であって、OSの設定画面に遷移するための表示アイテムが含まれることを特徴とする請求項1に記載のプログラム
【請求項11】
前記アプリケーションがLANを使用する許可がされていない状態とは、OSの設定画面で前記アプリケーションがLANを使用することを許可する表示アイテムが無効になっている状態であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム
【請求項12】
前記画面には、前記アプリケーションがLANを使用することを許可しないための表示アイテムが表示され、前記アプリケーションがLANを使用する許可がされていない状態とは、前記許可しないためのアイテムがユーザに選択されたことがある状態であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム
【請求項13】
前記アプリケーションがLANを使用する許可がされていない状態とは、前記アプリケーションがLANを使用することが許可されていない状態と、前記アプリケーションがLANを使用することが未だ許可されていない状態とを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム
【請求項14】
前記アプリケーションは原稿台に載置された原稿を読み取って画像データを生成するスキャナにスキャンを実行させるためのスキャンジョブを送信するためのアプリケーションであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム
【請求項15】
前記アプリケーションは印刷装置に印刷ジョブを送信するためのアプリケーションであり、
前記印刷装置は、インクジェットプリンタであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、その制御方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
PCやスマートフォン等の情報処理装置にインストールされているアプリケーションを利用し、プリンタ等の外部装置にデータを送信する構成が一般に知られている。情報処理装置には、基本ソフトウェアであるオペレーティングシステム(OS)がインストールされており、アプリケーションは、OSから呼び出されて動作する。この構成において、情報処理装置がローカルエリアネットワーク(LAN)経由で外部装置と通信可能な場合、情報処理装置はLANを優先的に使用してデータを外部装置に送信する技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-40993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、近年のセキュリティ意識の高まりから、アプリケーションによるLANでの通信が制限され、アプリケーションがLAN経由で外部装置と通信するためには、LANへのアクセスに対するユーザの許可が必要なケースがある。また、LAN経由での情報処理装置と外部装置の通信が許可されていない環境やLANが存在しない環境(LANレス環境)も増えており、アプリケーションは様々な環境で使用されることが想定される。一様にLANへのアクセスに対する許可をユーザに求めるとユーザビリティが低下する虞があった。
【0005】
本発明は、上述の課題を鑑みてなされたものであり、ユーザビリティを低下させることなく、LANへのアクセスに対する許可をユーザに求めることが可能な方法を提供することを目的とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための情報処理装置のコンピュータに制御方法を実行させるためのアプリケーションであるプログラムであって、前記制御方法は、
前記アプリケーションが提供する機能の中から実行する機能の選択をユーザから受け付ける受付工程と、
前記アプリケーションがLocal Area Network(LAN)を使用する許可がされていない状態で、前記受付工程で機能の選択を受け付けた場合、選択された機能がLANを使用する機能であればLANの使用の許可に関する画面を表示する表示制御工程と、を有し、
前記表示制御工程では、選択された機能がLANを使用しない機能であれば前記画面を表示しないように制御することを特徴とするプログラム
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザビリティを低下させることなく、LANへのアクセスに対する許可をユーザに求めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】印刷システムの一例を示す図である。
図2】MFP101のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】情報処理装置103のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図5】CPS105に登録されたMFPの情報について説明する模式図である。
図6】アプリケーション220が表示する画面の一例である。
図7】LAN100へのアクセス許可状態が不許可の場合に表示する画面の一例である。
図8】OS210が表示する設定画面の一例である。
図9】LAN100へのアクセス許可状態が未許可の場合に表示する画面の一例である。
図10】ローカルMFPの探索画面の一例である。
図11】ローカルMFPの探索処理の一例を説明するフローチャートである。
図12】ローカルMFPを利用した印刷に関する画面の一例である。
図13】ローカルMFPを利用した印刷処理の一例を説明するフローチャートである。
図14】クラウドMFPを利用した印刷に関する画面の一例である。
図15】クラウドMFPを利用した印刷処理の一例を説明するフローチャートである。
図16】ローカルMFPの探索処理の一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の内容を実施するための具体的な形態について、図面を用いて説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を必要以上に限定するものではなく、また、当該実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0010】
(第1実施形態)
<印刷システムの構成>
まず、図1を用いて、本発明に係る印刷システムの構成を説明する。本実施形態に係る印刷システムは、MFP101、認証サービス104、クラウドプリントサービス105やクラウドストレージサービス106等を提供するクラウドプラットフォーム102、情報処理装置103を含む。本実施形態では、AWS(登録商標)、Azure(登録商標)、GoogleCloudPlatform(登録商標)等のクラウドプラットフォーム上のサービスの一つとしてクラウドプリントサービス(以下CPS)が提供されることを想定している。
【0011】
情報処理装置103は、ローカルエリアネットワーク100にも属することができる。本実施形態では、情報処理装置103が持ち運びできるデバイスであるノートPCやタブレット端末、スマートフォン等である場合を想定している。しかしながら、これに限定されるものではなく、スマートウォッチやスマートグラス、VRヘッドセットデバイス等であってもよい。
【0012】
これらの情報処理装置103は、会社や組織等のローカルエリアネットワーク(Local Area Network、以下LAN)100に接続し、会社内、組織内での業務、活動に使用される場合もある。ここでのLANはWi-Fi(登録商標)等の無線LANを想定しているが、有線LANであってもよい。LANは直接通信を実現するWi-Fi Direct(登録商標)に基づく通信であってもよい。また、情報処理装置103は、LAN100に接続されていてもLAN100を介した通信が制限されている場合や、そもそもLAN100に接続されていない場合もある。この場合、情報処理装置103は、公衆無線回線やその他ネットワーク等にはつながっているが、企業や組織内などのファイアウォールが設けられた内部ネットワークに接続されているMFP101とは直接通信できない。なお、LAN100を介した通信が制限されている場合とは、情報処理装置103のオペレーティングシステム(OS)の設定等により情報処理装置103がLAN100を介して通信することをユーザによって許可されていない場合や、ネットワーク設定として情報処理装置103がLAN100を介して通信することを許可されていない場合等がある。また、LAN100を介した通信が制限されていない場合とは、情報処理装置103がLAN100を介して通信することをユーザによって許可されている場合や、ネットワーク設定として情報処理装置103がLAN100を介して通信することを許可されている場合等がある。
【0013】
MFP(Multi Function Peripheral)101は、ネットワークを経由して情報処理装置103やクラウドプットフォーム102が提供するクラウドプリントサービス105と通信する。本実施形態では、MFP101がクラウドプリントサービス105の配下の出力先MFPとして登録されている状態を例示している。MFP101は、情報処理装置103と同様に、LAN100にも接続されており、会社内、組織内での業務、活動に使用される場合もある。また、MFP101は、情報処理装置103と同様に、LAN100に接続されていてもLAN100を介した通信が制限されている場合や、そもそもLAN100に接続されていない場合もある。この場合、MFP101は、公衆無線回線やその他ネットワーク等にはつながっているが、企業や組織内などのファイアウォールが設けられた内部ネットワークに接続されている情報処理装置103とは直接通信できない。なお、LAN100を介した通信が制限されている場合とは、情報処理装置103がLAN100を介してMFP101と通信することをユーザによって許可されていない場合や、ネットワーク設定としてMFP101がLAN100を介して通信することを許可されていない場合等がある。
【0014】
続けて、CPS105を経由する印刷について説明する。CPS105の使用を許可されているユーザによる情報処理装置103の操作によって、CPS105は、CPS105に登録されたMFP101を出力先MFPとして設定する。出力先MFPの設定が完了すると、後述する印刷設定画面を介して所望の印刷設定が行われる。続けて、ユーザによる印刷開始の指示に基づき、情報処理装置103は、CPS105に対して印刷ジョブを送信する。MFP101は当該転送された印刷ジョブに基づき印刷を実行する。前述した情報処理装置103のLAN100を介した通信が制限されている場合や、情報処理装置103がLAN100に接続されていない場合等も、このような図1の経路1で示した公衆通信等を用いる通信経路であれば印刷を行うことができる。
【0015】
次に、LAN100を経由する印刷について説明する。情報処理装置103が前述したLAN100に接続されており、LAN100を介した通信が制限されていない場合、情報処理装置103は、MFP101とLAN100を介した経路2で通信を行うことができる。なお、前述した情報処理装置103のLAN100を介した通信が制限されている場合や、情報処理装置103がLAN100に接続されていない場合等は、このような経路2で示した通信経路を利用した印刷を行うことはできない。
【0016】
このように、情報処理装置103がMFP101と通信する方法は経路1で示したCPS105を介した通信と、経路2で示したLAN100を介した通信の2つの経路がある。ここで情報処理装置103にインストールされた印刷アプリケーションは経路1でMFP101に印刷ジョブを送信することもできるし、経路2でMFP101に印刷ジョブを送信することもできるアプリケーションであるとし、印刷ジョブに限らず、スキャンの実行指示やその他の画像形成指示、制御指示を経路1、経路2のいずれにおいても送信できる機能を有するものとする。
【0017】
ここで、情報処理装置103にインストールされた印刷アプリケーションがLAN通信を行う場合はユーザによる許可を求めることがある。つまり印刷アプリケーションはLAN100を介してMFP101と通信する場合、ユーザによる許可が必要となり、ユーザによる許可を示す操作を受け付けると印刷アプリケーションはLAN機能を使用可能となりMFP101と通信することが可能となる。例えば、情報処理装置103がOSとしてiOS(登録商標)を搭載したiPhone(登録商標)やiPadOS(登録商標)を搭載したiPad(登録商標)である場合、LAN100へのアクセスに対するユーザの許可が必要となる。このように情報処理装置103のOSの仕様として、OS上で動作する各アプリケーションがLAN通信機能を使用するには、ユーザが画面等を操作することでアプリケーション毎に許可を行う必要がある場合がある。ここで、LAN100へのアクセスに対するユーザの許可状態が不許可の場合、つまりユーザが印刷アプリケーションがLAN通信することを許可する操作をしていない場合、印刷アプリケーションは、LAN100を介してMFP101と通信することができない。印刷アプリケーションがLAN通信を実行できるようにするためには、例えばLAN100へのアクセスが許可されていないことをユーザに伝えるメッセージを、印刷アプリケーションの起動時に表示し、ユーザによる許可を促す。そして許可されるまで印刷アプリケーションを使用できない状態にすることも考えられる。しかし、印刷アプリケーションはLANを使用せずともCPS105つまり公衆無線を介してMFP101と通信することも可能なため、上述のように印刷アプリケーションの起動時に一様にメッセージを表示するような構成にしてしまうと、ユーザにとっては煩わしい。そして、ユーザの許可が得られるまで印刷アプリケーションを使用できない状態にする構成をとってしまうと、ユーザはCPS105を介したMFP101への実行指示もできなくなってしまうという課題がある。
【0018】
本実施形態では、上述したような環境において発生する課題を解決する仕組みを提供する。具体的には、情報処理装置103がLAN100を介してMFP101と通信することが、ユーザによって許可されていない環境においても、情報処理装置103にインストールされた印刷アプリケーションを好適に使用できるようにする仕組みを提供する。以下、具体的に説明する。なお、ローカルMFPとは、シートに画像を印刷するハードウェアリソース(例えば、電子写真方式やインクジェット方式等の印刷方式でシートに画像を印刷するプリントエンジン)を有する装置を意味する。また、CPS105上の出力先MFP並びにクラウドMFPとは、CPS105に登録済みのローカルMFPにデータを転送する、CPS105上で管理される仮想MFPを意味する。ここでは一例としてMFPを用いて説明を行うが、プリンタやスキャナ等の単機能の画像形成装置であってもよい。
【0019】
MFP101は、スキャナを用いて原稿を読み取って得られた画像に基づくデータを外部に送信するスキャン機能や、外部装置から受信した印刷ジョブに基づき紙等のシートに画像を印刷する印刷機能、コピー機能を有する。また、MFP101は、CPS105を経由して印刷ジョブを受信し、印刷を行うこともできる。本実施形態では、印刷装置の一例として複数の機能を有するMFPを例示しているがこれに限定されるものではない。例えば、印刷機能のみを有する単機能の画像形成装置、スキャナ機能のみを有する画像形成装置などであってもよい。また、印刷装置は、受信した印刷データを配下のMFPに転送するプリントサーバ等であってよい。他にもカメラ、テレビ、または音楽プレーヤーなどLAN100およびクラウドプラットフォーム102を介して情報処理装置103と通信できる装置であれば本実施形態を適用できる。
【0020】
CPS105を経由する経路1の通信を行うためのネットワークはLAN、WAN等の通信ネットワーク、セルラーネットワーク(例えば、LTEや5Gなど)、IEEE802.11に準拠する無線ネットワークなどを組み合わせて構成されてもよい。すなわち、経路1の通信を行うためのネットワークはデータの送受信が可能に構成されていればよく、物理レイヤの通信方式はいずれの方式を採用してもよい。
【0021】
続けて、クラウドプラットフォーム102により顧客に提供されるクラウドサービスについて説明する。クラウドプラットフォーム102は、クラウドプリントサービス105、クラウドストレージサービス106,Webメール、ドキュメント作成、編集のためのサービスなどを企業などの組織に提供するサービスプラットフォームである。なお、クラウドプラットフォーム102は、これらの全てのクラウドサービスを提供している必要はなく、一部のクラウドサービスだけを提供している場合もある。また、クラウドプラットフォームには、各種サービスを利用するユーザやデバイスを認証、管理するための認証サービス104も含まれている。
【0022】
認証サービス104は、ユーザごとに、デバイスの認証、管理を行う。クラウドプラットフォーム102では、ユーザごとにクラウドサービスの利用権限の管理や顧客データへのアクセス管理を行う。クラウドプリントサービス105に登録されるクラウドMFPもユーザごとに管理される。なお、クラウドプラットフォーム102の利用単位としてテナントを設けることもできる。テナント単位の管理とする場合、クラウドプラットフォーム102の利用契約を結んだ組織ごと(例えば、企業ごとや組織ごと)に異なるテナントが割り当てられる。この場合、印刷データやCPS105の実現のために必要なデータ、ユーザ認証のためのユーザDB等を含むユーザデータは、テナントごとに管理される。
【0023】
クラウドMFPは、外部から受信した印刷ジョブを一時的に保持する機能と、保持した印刷ジョブを、後段のローカルMFP等の印刷制御装置に転送する機能を提供するソフトウェアモジュールである。
【0024】
CPS105は、情報処理装置103等のプリントクライアントから印刷ジョブを受信し、当該印刷ジョブを対応するクラウドMFPに受け渡す。クラウドMFPは、自身の管理する保持領域に印刷ジョブを格納する。続けて、CPS105に登録されたMFP101に対して印刷ジョブが投入されたことを通知する。当該通知を受け取ったMFP101は、クラウドMFPの保持領域から印刷ジョブを取得し、取得した印刷ジョブに基づく印刷を実行する。
【0025】
情報処理装置103は、CPS105経由で印刷を行うためのプリントクライアントである印刷アプリケーションを備えている。情報処理装置103に搭載された印刷アプリケーションは、LAN100経由でローカルMFPに直接印刷データを送信して印刷を行わせる機能も備えている。詳細については後述する。
【0026】
<MFP101の構成>
続けて、本実施形態における印刷制御装置の一例であるMFP101のハードウェア構成について図2を用いて説明する。図2は、MFP101のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0027】
CPU(Central Processing Unit)111を含む制御部110は、MFP101の全体の動作を制御する。CPU111は、ROM(Read only Memory)112またはストレージ114に記憶された制御プログラムを読みだして、印刷制御や読取制御などの各種制御を行う。ROM112は、CPU111で実行可能な制御プログラムを格納する。RAM(Random Access Memory)113は、CPU111がアクセスする主記憶メモリであり、ワークエリアまたは各種制御プログラムを展開するための一時記憶領域として用いられる。ストレージ114は、印刷ジョブ、画像データ、各種プログラム、および各種設定情報を記憶する。このように、CPU111、ROM112、RAM113、ストレージ114等のハードウェアは、いわゆるコンピュータを構成している。ストレージ114には、クラウドプラットフォーム102上のユーザテナントのハードウェアクセスするためのアクセストークンや、CPS105との通信に利用するアドレス情報も格納される。
【0028】
なお、本実施形態のMFP101では、1つのCPU111が1つのメモリ(RAM113)を用いて印刷制御やCPS105との通信制御を実行するものとするが、他の様態であっても構わない。例えば、複数のプロセッサ、メモリ、およびストレージを協働させて後述する各処理を実行することもできる。また、ハードウェア回路を用いて一部の処理を実行するようにしてもよい。
【0029】
プリンタI/F(インタフェース)119は、プリンタ120(プリンタエンジン)と制御部110とを接続する。MFP101は、CPS105や情報処理装置103から受信した印刷ジョブに基づきプリンタ120に転送する印刷画像および印刷制御コマンドを生成する。プリンタ120は、プリンタI/F119を介して入力された印刷画像や印刷制御コマンドに基づいて、不図示の給紙カセットから給紙されたシートに画像を印刷する。印刷の方式は、トナーを紙に転写して定着させる電子写真方式であってもよいし、紙にインクを吐出して印刷するインクジェット方式であってもよい。
【0030】
スキャナI/F117は、スキャナ118と制御部110とを接続する。スキャナ118は、図示省略の原稿台に載置された原稿を読み取り、そして画像データを生成する。スキャナ118が生成した画像データは、プリンタ120で印刷されたり、ストレージ114に記憶されたり、ネットワークI/F121を介して外部装置に送信されたりする。
【0031】
操作部I/F115は、操作部116と制御部110とを接続する。操作部116には、タッチパネル機能を有する液晶表示部や各種ハードキーなどが備えられている。操作部116は、ユーザに情報を表示する表示部やユーザの指示を受け付ける受付部として機能する。CPU111は、操作部116と協働して情報の表示制御やユーザ操作の受付制御を行う。
【0032】
ネットワークI/F121には、ネットワークケーブルが接続され、LAN100上やインターネット上の外部装置と通信を実行することができる。本実施形態では、ネットワークI/F121がIEEE802.11シリーズに準拠する無線通信インタフェースである場合を想定している。しかしながら、これに限定されるものではない。例えば、ネットワークI/F121にRJ45コネクタやGG(GigaGate)45コネクタ形式の有線ケーブルを接続し、Ethernet(登録商標)に準拠する有線通信を行う通信インタフェースであってもよい。また、経路1の通信を行うための通信インタフェースを別に有していてもよい。この場合、当該通信インタフェースは、CDMA等の3G回線、LTE等の4G回線、5GNRなどの移動体通信を行う通信インタフェースであってもよい。
【0033】
CPS105から印刷ジョブが投入された旨の通知を受信したMFP101は、CPS105から印刷ジョブを受信する。続けてMFP101は、印刷ジョブに含まれる印刷対象データをレンダリングし、印刷用画像データを生成する。CPU111は、レンダリングされた印刷画像データと、プリンタ120を制御する制御コマンドを印刷部I/F119を介してプリンタ120に送信し、プリンタ120に対して印刷処理を実行させる。
【0034】
また、MFP101は、IPP(Internet Printing Protocol)等の標準印刷機能をサポートしている。MFP101は、BonjourやmDNS(multicast Domain Name System)を用いたプリンタ探索のパケットを情報処理装置103等の外部装置から受信すると、当該パケットに対して探索結果を応答する。探索結果には、プリンタを識別するための識別情報が含まれる。
【0035】
<情報処理装置103の構成>
続けて、図3を用いて情報処理装置103のハードウェア構成を説明する。CPU131を含む制御部130は、コンピュータ全体の動作を制御する。CPU131は、ROM132またはストレージ134に記憶されたプログラムをRAM133に展開し、それを実行することで各種制御を行う。RAM133は、CPU131の主記憶メモリであり、ワークエリアまたは各種プログラムを展開するための一時記憶領域として用いられる。ROM132は、CPU131で実行可能な制御プログラムやブートプログラム等を格納する。
【0036】
本実施形態では、ストレージ134としてSSD(Solid State Drive)等の不揮発性メモリを想定しているが、SSDの代わりにHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置を用いるようにしてもよい。このように、CPU131、RAM133、ROM132、ストレージ134等のハードウェアは、いわゆるコンピュータを構成している。
【0037】
操作部I/F136は、タッチ入力デバイス、ディスプレイ、キーボードおよびポインティングデバイス(マウス)などの操作部137を制御するインタフェースである。操作部137は、ユーザからの操作を受け付ける受付部として機能する。また、操作部137は、ユーザに対して情報を表示する表示部として機能する。情報処理装置103は、ネットワークI/F140を介してネットワークやインターネットに接続される。情報処理装置103は、ネットワークI/F140を介してLAN100上の印刷装置に印刷データを送信したり、インターネット上のクラウドプラットフォーム102とデータ通信を行ったりする。通信方式は、IEEE802.11シリーズに準拠する無線通信であってもよいし、RJ45コネクタやGG45コネクタ形式で接続した有線ケーブルを経由してEthernet(登録商標)に接続する有線通信であってもよい。なお、インターネット上のクラウドプラットフォーム102とのデータ通信は、LTEや5Gなどの移動体通信システムを介して行われてもよい。
【0038】
なお、本実施形態の情報処理装置103では、1つのCPU131が1つのメモリ(RAM133)を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、他の様態であっても構わない。例えば、複数のプロセッサ、メモリ、およびストレージを協働させて後述するフローチャートに示す各処理を実行するよう構成することもできる。また、ハードウェア回路を用いて一部の処理を実行するようにしてもよい。
【0039】
なお、クラウドプラットフォーム102の各クラウドサービスを実現する実リソースとしてのコンピュータも図3で説明したハードウェア構成と同様の構成を備える。すなわち、図1で例示した各クラウドサービスは、いわゆるノイマン型のコンピュータがプログラムコードを実行することにより実現される。
【0040】
また、本実施形態では、説明の簡略化のため、クラウドプラットフォーム102を構成する各クラウドサービスを、1つのCPUが1つのメモリを用いて各処理を実行する場合を例示するが、他の様態であっても構わない。例えば、複数のプロセッサ、RAM、ROM、ストレージを協働させて後述するフローチャートに示す各処理を実行することもできる。また、複数のサーバコンピュータのリソースを協働させ、各サービスを実現することもできる。クラウドプラットフォーム102を提供するコンピュータリソースは、コンテナ化技術や仮想化技術を適宜用いることで、複数の異なるテナントのデータ資源を適切に管理し、各クラウドサービスを各テナントに属するユーザに提供する。
【0041】
<情報処理装置103のソフトウェア構成>
続けて、図4を用いて、情報処理装置103のソフトウェア構成の一例について説明する。まず、情報処理装置103内の動作ソフトウェアについて説明する。情報処理装置103内のソフトウェアは、OS(Operating System)210とアプリケーション220から構成される。
【0042】
まず、OS210を構成する個々の要素について説明する。OS210は、情報処理装置103全体を統括して管理するシステムソフトウェアである。具体的には、入出力の制御、メモリやハードディスクなどのハードウェアの管理、プロセスの管理といった、コンピュータの基本的な管理・制御を提供する。また、アプリケーション220に要求される各種権限の許可状態の管理や制御のためのプライバシー情報管理モジュール211を提供する。プライバシー情報管理モジュール211は、アプリケーション220が要求し、ユーザによって許可・不許可が選択された権限の状態を管理するためのモジュールである。本実施形態におけるプライバシー情報管理モジュール211は、アプリケーション220が要求したLAN100へのアクセスに対して、ユーザによって選択された許可・不許可のいずれかの状態を管理する。
【0043】
次に、アプリケーション220は、MFP101に対して印刷データを送信する機能をもつソフトウェアであり、その一例が前述した印刷アプリケーションである。アプリケーション220はユーザの操作を介してOS210から呼び出されて動作する。ユーザはアプリケーション220を用いることで、MFP101に印刷を指示することができる。
【0044】
さらに本実施形態のアプリケーション220は、ユーザ管理モジュール221や、LAN情報管理モジュール222、印刷フレームワーク300を有している。ユーザ管理モジュール221は、クラウドプラットフォーム102のユーザアカウントを管理する。ユーザ管理モジュール221には、クラウドプラットフォーム102のユーザアカウント情報であるアクセストークンが記憶される。本実施形態では、情報処理装置103がクラウドプラットフォーム102の認証サービス104で認証されており、デバイス管理されている場合を例示する。また、情報処理装置103を利用するユーザのログイン認証もクラウドプラットフォーム102の認証サービス104と協働して行われるものとする。以降、説明のため「aaaAlice@mail.jp」といったクラウドアカウントでユーザ「Alice」がアプリケーション220にログインしている場合を例に説明する。
【0045】
また、LAN情報管理モジュール222は、LAN100の状態を管理するモジュールである。本実施形態では、アプリケーション220がLAN100の状態を監視するためにLAN情報管理モジュール222を使用する。また、アプリケーション220のLAN100へのアクセスの許可状態もLAN情報管理モジュール222を用いて判断する。
【0046】
印刷フレームワーク300は、プリントモジュール301、ローカルMFP探索モジュール302から構成される。印刷フレームワーク300は、プリントモジュール301を用いて印刷データの生成処理を行う。また、プリントモジュール301により、LAN100経由で印刷を行うことができる。
【0047】
プリントモジュール301は、印刷を行う際に、印刷ジョブを生成し、LAN100を経由してMFP101に対して印刷ジョブを送信する。印刷ジョブは、JPEG(Joint Photographic Experts Group)ファイルもしくはPDF(Portable Document Format)ファイル等の印刷対象データと、用紙サイズ、用紙の種類、両面設定、カラー設定等の印刷設定情報を含む。また、プリントモジュール301は、出力先となるローカルMFPを特定し、出力先ローカルMFPの能力情報に基づき、出力先ローカルMFPごとにカスタマイズされた印刷設定画面を提供する。本実施形態では、プリントモジュール301がLAN100を経由してローカルMFPに印刷ジョブを送信する場合について説明する。なお、プリントモジュール301がLAN100を経由してローカルMFPに印刷ジョブを送信する場合、アプリケーション220がLAN100にアクセスすることについて、ユーザによって許可されている必要がある。
【0048】
ローカルMFP検索モジュール302は、情報処理装置103が接続しているLAN100上のMFPを検索するモジュールである。モジュール302は、後述する初期画面や探索画面で新規プリンタの検索が行われる場合に使用される。また、モジュール302は、アプリケーション220の起動時やスリープ復帰時などに、ユーザが使用できるLAN100上のローカルMFPを更新する場合に使用される。モジュール302は、例えば、Bonjour、mDNS等の探索用のブロードキャストパケットをネットワーク上にブロードキャストし、ネットワークプリンタを探索する。また、例えば、IPP規格で規定されるGet-Printer-Attributes Request等を用いたユニキャスト通信でネットワークプリンタを探索することもできる。なお、ローカルMFP検索モジュール302がLAN100を経由してローカルMFPを探索する場合、アプリケーション220がLAN100にアクセスすることについて、ユーザによって許可されている必要がある。
【0049】
図5は、CPS105で管理される、クラウドアカウント「aaaAlice@mail.jp」に関連付けられたクラウドMFP情報の一例を示している。情報501は、CPS105上でクラウドMFPを識別する識別情報であるMFP名を示している。また、情報502は、CPS105に投入された印刷ジョブを実際に処理するローカルMFPのURIを示している。情報503は、デバイス詳細情報の表示などに用いるメタデータである。情報504は、後述する印刷画面や印刷設定画面に表示されるクラウドMFPの能力情報を示している。具体的には、対応している用紙サイズ、用紙の種類の能力情報、両面印刷をサポートするかの能力情報、サポートするカラーモードの能力情報などが含まれる。情報505は、クラウドMFPが受信可能な印刷データのサイズを示す情報が格納されている。
【0050】
アプリケーション220は、ユーザ管理モジュール221からログインユーザに対応するアクセストークンを取得する。続けてアプリケーション220は、当該アクセストークンを用いてCPS105が提供するWebAPIを呼び出す。当該WebAPIの呼び出しを受け付けたCPS105は、アクセストークンに基づき、ログインユーザに関連づけられたクラウドMFPの情報や利用可能なクラウドストレージサービス106の情報などを応答する。例えば、CPS105は、「aaaAlice@mail.jp」といったクラウドアカウントに対応するアクセストークンを含む要求を受信した場合、当該アカウントに関連づけられたMFPの一覧およびクラウドストレージサービスの一覧を通知する。なお、アプリケーション220がCPS105上のクラウドMFPと通信する場合は、アプリケーション220がLAN100を経由してCPS105にアクセスすることについて、ユーザによって許可されている必要はない。
【0051】
<アプリケーション220起動時の動作>
図6は、アプリケーション220の画面の一例を示している。図6に示す画面は、情報処理装置103のCPU131によって表示が制御され、情報処理装置103の表示部を兼ねた操作部137に表示される。アプリケーション220は、ユーザの操作に応じてOS210から呼び出されて起動されると、アプリケーション220へのローカルMFPの登録状態に応じて初期画面の表示状態を切り替える。具体的には、アプリケーション220が初めて起動されたときなど、ローカルMFPを探索、登録したことがない場合、図6(a)に示すローカルMFP未登録時の初期画面600を表示する。また、アプリケーション220が起動されたことがあり、ローカルMFPを探索、登録したことがある場合、図6(b)に示すローカルMFP登録時の初期画面610を表示する。アプリケーション220は、初期画面600もしくは初期画面610が表示されたことに応じ、LAN情報管理モジュール222によるLAN100の状態の監視を開始する。LAN100の状態を監視することによって、アプリケーション220が、LAN100へのアクセスが不許可であるかどうかの状態をOS210のプライバシー情報管理モジュール211から取得することができる。
【0052】
なお、アプリケーション220は、アプリケーション220の画面が操作部137に表示されている間はLAN100の状態を監視し続ける。ユーザの操作等により、アプリケーション220の画面が操作部137に表示されなくなったときに、LAN100の状態の監視は終了する。ただし、これに限らず、アプリケーション220は、初期画面600もしくは初期画面610を操作部137に表示している間LAN100の状態の監視を続け、別の画面(例えば後述する図6(e)の写真選択画面)を表示したときにLAN100の状態の監視を終了するようにしてもよい。このようにすることで、アプリケーション220は、LAN100へのアクセス許可状態を判定する必要がある画面を表示しているときのみLAN100の状態を監視することができる。
【0053】
図6(a)に示すローカルMFP未登録時の初期画面600には、タブ領域601、ローカルMFPの探索を開始するための探索ボタン602が含まれる。タブ領域601には、初期画面を表示するためのホームボタン603、アプリケーション220が対応している機能一覧を表示するための機能一覧ボタン604、ローカルMFPを探索してアプリケーション220に追加登録したり、登録済みのローカルMFPを切り替えたりするための登録切り替えボタン605、アプリケーション220に関連するメニューを表示するためのメニューボタン606を備えている。機能一覧ボタン604が押下されると、アプリケーション220は、図6(c)に示す機能一覧画面620を表示する。また、登録切り替えボタン605が押下されると、アプリケーション220は、図6(d)に示す切り替え画面を表示する。ここでボタンは表示アイテムの一例であり、ボタンの形態でなくてもよい。
【0054】
図6(b)に示すローカルMFP登録時の初期画面610には、前述のタブ領域601に加え、ローカルMFPの詳細情報を表示するためのローカルMFPボタン611、ローカルMFPの状態を表示するローカルMFPステータス領域612を含むローカルMFP領域613を備えている。また、ローカルMFPを使用して文書印刷、写真印刷、スキャン、コピーを実行するための、文書印刷ボタン614、写真印刷ボタン615、スキャンボタン616、コピーボタン617なども含まれる。
【0055】
図6(c)は、図6(a)において機能一覧ボタン604が押下された場合に、アプリケーション220が表示する機能一覧画面620を示している。機能一覧画面620は、クラウドMFPを使用して印刷・スキャンなどを実行するためのクラウドボタン621を含む。機能一覧画面620もローカルMFPが登録済みか否かによって、アプリケーション220が表示する項目は異なる。機能一覧画面620が示すのは、ローカルMFP未登録時の機能一覧画面である。この場合、アプリケーション220は、ローカルMFPが登録済みでなくてもクラウドMFPで使用可能な機能の一覧を表示する。また、ローカルMFPが登録されると、ローカルMFP登録時の機能一覧画面となり、アプリケーション220は、ローカルMFPで使用可能な機能(例えば前述の文書印刷、写真印刷、スキャン、コピーなど)に対応するボタンを表示する。
【0056】
図6(d)は、図6(b)において登録切り替えボタン605が押下された場合に、アプリケーション220が表示する切り替え画面630を示している。切り替え画面630は、登録済みローカルMFPリスト631、および探索ボタン632を含む。登録済みローカルMFPリスト631は、アプリケーション220に登録されているローカルMFPの一覧を表示する。登録済みローカルMFPリスト631の中からローカルMFPが選択されると、アプリケーション220は、選択されたローカルMFPを出力先MFPとして設定する。探索ボタン632は、後述する図10に示すローカルMFPを探索する探索画面1000を表示するためのボタンである。
【0057】
図6(a)に示す初期画面600、図6(b)に示す初期画面610、図6(c)に示す機能一覧画面620については、ローカルMFPもしくはクラウドMFPのどちらか、またその両方が使用される可能性がある。そのため、上記画面表示中にLAN100の状態は監視しているものの、アプリケーション220によるLAN100へのアクセスが不許可状態であるか否かの判定は実施しない。また、図6(b)に示す初期画面610および図6(c)に示す機能一覧画面620は、重複した機能を表示してもよく、例えば、図6(c)に示したクラウドボタン621を図6(b)に示す初期画面610に表示しても良い。この場合でも、クラウドボタン621はクラウドMFPを利用する機能を提供する。
【0058】
<ローカルMFP探索時の動作>
図6(a)に示す探索ボタン602が押下されたことに応じ、アプリケーション220は、LAN情報管理モジュール222を用い、LAN100へのアクセスが許可されているか否かを判定する。判定には、LAN100の状態監視によってOS210のプライバシー情報管理モジュール211から取得したLAN100へのアクセス許可状態の情報を使用する。情報管理モジュール211から取得した情報が、アプリケーション220のLAN100へのアクセスは不許可であるという情報であった場合、アプリケーション220は図7に示すLANへのアクセスが許可されていない旨のメッセージを含むエラー画面700を表示する。
【0059】
図7に示すエラー画面700には、キャンセルボタン701、および設定ボタン702が含まれる。アプリケーション220は、キャンセルボタン701が押下されると、エラー画面700を閉じ、前に実行された処理(ここでは探索ボタン602の押下に対するローカルMFPの探索処理)を中断する。また、アプリケーション220は、設定ボタン702が押下されると、図8に示すOS210が管理、制御、表示するOSの設定画面である設定画面800を表示する。
【0060】
図8に示す設定画面800には、アプリケーション220のLAN100へのアクセスの許可状態を変更するためのスイッチ801が含まれる。ユーザによってスイッチ801がON(有効)にされると、アプリケーション220は、LAN100へのアクセスが許可された状態となる。また、ユーザによってスイッチ801がOFF(無効)にされると、アプリケーション220は、LAN100へのアクセスが不許可の状態となる。アプリケーション220のLAN100へのアクセスは不許可であるという状態は例えばユーザがスイッチ801がOFFを設定している場合、図7のキャンセルボタン701を選択している場合の状態である。設定画面800でLAN100へのアクセス許可状態を変更したあと、アプリケーション220のアイコン(不図示)をタップする操作等により、アプリケーション220を表示するための操作が実行されると、アプリケーション220は、初期画面600を表示し、前に実行された処理(ここでは探索ボタン602の押下に対するローカルMFPの探索処理)を再開する。
【0061】
また、図6(a)に示す探索ボタン602が押下された際、アプリケーション220のLAN100へのアクセスが未許可状態であった場合、OS210は図9に示すLANへのアクセスの許可を要求するメッセージを含む確認画面900を表示する。アクセスが未許可の状態とは、例えばアプリケーション220を情報処理装置103にインストールして初めてアプリケーション220を起動した場合の状態である。確認画面900には、許可しないボタン901とOKボタン902が含まれる。許可しないボタン901が押下されると、OS210は、アプリケーション220のLAN100へのアクセスを不許可にした状態で確認画面900を閉じる。この操作により、図8に示すLAN100へのアクセスの許可状態を変更するためのスイッチ801がOFFの状態になる。また、OKボタン902が押下されると、OS210は、アプリケーション220のLAN100へのアクセスを許可した状態で確認画面900を閉じる。この操作により、図8に示すLAN100へのアクセスの許可状態を変更するためのスイッチ801がONの状態になる。アプリケーション220は、前述した処理と同様にLAN100へのアクセス許可状態を判定し、LAN100へのアクセスが不許可状態であれば、図7に示すエラー画面700を表示する。
【0062】
なお、図6(a)に示す探索ボタン602が押下された際、もしくは確認画面900の表示後、アプリケーション220のLAN100へのアクセスが不許可でも未許可でもなかった場合、アプリケーション220はローカルMFP探索モジュール302を使用してローカルMFPの探索処理を実行する。
【0063】
このように、LAN100へのアクセス許可状態の判定を探索ボタン602の押下後とすることで、エラー画面700や確認画面900の表示を、LAN100を経由した通信が必要な場合に限定することができる。つまり、ユーザが明示的にLANを使用する機能を選択した場合のみ、エラー画面、確認画面を表示し、そのほかの機能が選択された場合はエラー画面、確認画面を表示しないことで、一様にエラー画面、確認画面が表示されてユーザビリティが低下することを防ぐことができる。例えばアプリケーション220がLAN100へのアクセスが許可されていない状態で図6(c)においてクラウドボタン621が選択されたとしてもエラー画面、確認画面は表示されない。また、ローカルMFPの探索が不要であれば、エラー画面700に含まれるキャンセルボタン701を押下することで、前の画面(ここでは初期画面600)に戻ることができる。そのため、LAN100へのアクセス許可をせずとも、クラウドMFPを使用するほかの機能やマニュアルなどの確認のためにアプリケーション220を使用することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0064】
図6(a)および図6(b)に示す登録切り替えボタン605がユーザによって押下された場合、アプリケーション220は図6(d)に示す切り替え画面630を表示する。探索ボタン632が押下されると、アプリケーション220は、図10に示すローカルMFPを探索する探索画面1000を表示する。探索画面1000には、ローカルMFP探索モジュール302によって探索されたローカルMFPの一覧がリスト表示される。探索ボタン632の押下に応じ、アプリケーション220は、探索画面1000を表示する。探索画面1000の表示に応じ、アプリケーション220は、LAN情報管理モジュール222を用い、LAN100へのアクセスが許可されているか否かを判定する。初期画面600の探索ボタン602が押下されたときと同様、判定結果が不許可状態であればアプリケーション220はエラー画面700を表示する。また、判定結果が未許可状態であれば、OS210は確認画面900を表示する。判定結果が不許可状態でも未許可状態でもなければ、ローカルMFP探索モジュール302によるローカルMFPの探索処理が実行される。つまり、探索ボタン632の押下された場合、アプリケーション220がLAN100へのアクセスを許可されているのであればアプリケーション220はLAN100を介してLAN100に接続するMFPを探索し、探索結果を探索画面1000に表示する。例えばここではMFP101が探索結果として表示される。一方、探索ボタン632の押下された場合、アプリケーション220がLAN100へのアクセスを許可されていないのであればエラー画面700、確認画面900が表示される。
【0065】
ここでも、LAN100へのアクセス許可状態の判定を探索ボタン632の押下後とすることで、エラー画面700や確認画面900の表示を、LAN100を経由した通信が必要な場合に限定することができる。また、ローカルMFPの探索が不要であれば、エラー画面700に含まれるキャンセルボタン701を押下することで、前の画面(ここでは切り替え画面630)に戻ることができる。そのため、LAN100へのアクセス許可をせずとも、クラウドMFPを使用するほかの機能やマニュアルなどの確認のためにアプリケーション220を使用することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0066】
<ローカルMFP探索シーケンス>
図11はアプリケーション220のローカルMFP探索シーケンスを示すフローチャートである。前述したローカルMFP探索時のアプリケーション220の処理のシーケンスを、図11を用いて説明する。なお、本フローチャートは、アプリケーション220が、図6(a)の初期画面600もしくは図6(d)の切り替え画面630を表示した後の処理シーケンスである。
【0067】
アプリケーション220は、LAN情報管理モジュール222を用い、LAN100の状態を監視し始める(S1101)。アプリケーション220は、初期画面600の探索ボタン602もしくは切り替え画面630の探索ボタン632が押下されたことを検知する(S1102)。アプリケーション220のLAN情報管理モジュール222は、LAN100の状態監視結果を用い、LAN100へのアクセス許可状態が不許可であるか否かを判定する(S1103)。不許可であると判定した場合(S1103でYES)、アプリケーション220は、エラー画面700を表示する(S1104)。エラー画面700において、キャンセルボタン701が押下されたことを検知した場合(S1105でYES)、アプリケーション220は、エラー画面700を閉じ(S1106)、本処理シーケンスを終了する。エラー画面700において、設定ボタン702が押下されたことを検知した場合(S1105でNO)、アプリケーション220は、エラー画面700およびアプリケーション220の画面を閉じてLAN100の状態の監視を終了し(S1107)、設定アプリ800を表示する(S1108)。アプリケーション220は、アプリケーション220が再度操作部137に表示されたことを検知した場合、S1101もしくはS1103から本処理シーケンスを再開する。
【0068】
アプリケーション220は、LAN100へのアクセス許可状態が不許可でないと判定した場合(S1103でNO)、ローカルMFP探索モジュール302を使用してローカルMFPの探索を開始する(S1109)。その際、LAN100へのアクセス許可状態が未許可であるとOS210が判定した場合(S1110でYES)、OS210によって確認画面900が表示される(S1111)。
【0069】
確認画面900において、許可しないボタン901が押下されると、OS210は確認画面900を閉じる。続いて、LAN100の状態を監視していたアプリケーション220のLAN情報管理モジュール222は、LAN100へのアクセス許可状態が不許可に変わったことを検知する。LAN100へのアクセス許可状態が不許可に変わったことを検知した場合(S1112でYES)、アプリケーション220はエラー画面700を表示する(S1104)。また、確認画面900において、OKボタン902が押下された場合(S1112でNO)、OS210は確認画面900を閉じる。続いて、アプリケーション220は、ローカルMFP探索モジュール302を用いてローカルMFPを探索し、アプリケー探索結果を操作部137に表示する(S1113)。また、LAN100へのアクセス許可状態が未許可でなかった場合(S1110でNO)は、アプリケーション220は、ローカルMFP探索モジュール302を用いてローカルMFPを探索し、探索結果を操作部137に表示し(S1113)、本処理シーケンスを終了する。
【0070】
このような処理シーケンスにより、エラー画面700や確認画面900の表示を、LAN100を経由した通信が必要な場合に限定することができる。また、ローカルMFPの探索が不要であれば、エラー画面700に含まれるキャンセルボタン701を押下することで、本処理シーケンスを終了させることができる。そのため、LAN100へのアクセス許可をせずとも、クラウドMFPを使用するほかの機能やマニュアルなどの確認のためにアプリケーション220を使用することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0071】
<ローカルMFPを使用した印刷時の動作>
図6(b)に示す初期画面610において、写真印刷ボタン615が押下されると、アプリケーション220は、図12(a)に示す写真選択画面1200を表示する。写真選択画面1200には、情報処理装置103がアクセス可能な写真の一覧1201と追加ボタン1202が表示される。写真の一覧1201に表示された写真はそれぞれボタンになっており、任意の写真を押下することで、押下した写真が選択状態となる。写真選択画面1200において任意の写真が選択された状態で追加ボタン1202が押下されると、アプリケーション220は、選択された写真を印刷対象の写真として図12(b)に示す印刷プレビュー画面1210を表示する。
【0072】
印刷プレビュー画面1210には写真選択画面1200において選択された写真のプレビュー表示に加え、印刷設定情報1211、印刷設定ボタン1212、および印刷ボタン1213が表示されている。印刷設定情報1211には、現在の印刷設定値として、用紙のサイズ、カラーモード、印刷枚数の情報が表示される。図12(b)に示す印刷設定情報1211を見ると、印刷に使用する用紙サイズがL判、カラーモードがカラー、印刷枚数が1枚であることがわかる。印刷設定ボタン1212が押下されると、アプリケーション220は、印刷設定画面(不図示)を表示する。印刷設定画面は、ローカルMFPの能力情報をもとに構成され、選択中のローカルMFPで利用可能な設定値が表示される。具体的には、用紙サイズ、用紙の種類、フチ設定、カラーモード、写真補正、両面設定等である。当該印刷設定画面で印刷設定が変更されると、アプリケーション220は、印刷プレビュー画面1210の印刷設定情報1211に表示する情報を更新する。印刷ボタン1213が押下されると、アプリケーション220は、LAN情報管理モジュール222を用い、LAN100へのアクセスが許可されているか否かを判定する。初期画面600の探索ボタン602が押下されたときと同様、判定結果が不許可状態であればアプリケーション220はエラー画面700を表示する。判定結果が不許可状態でなければ、アプリケーション220は、プリントモジュール301を用いた印刷処理を開始する。
【0073】
ここでも、LAN100へのアクセス許可状態の判定を印刷ボタン1213の押下後とすることで、エラー画面700の表示を、LAN100を経由した通信が必要な場合に限定することができる。また、ローカルMFPを使用した印刷が不要であれば、エラー画面700に含まれるキャンセルボタン701を押下することで、前の画面(ここでは印刷プレビュー画面1210)に戻ることができる。そのため、LAN100へのアクセス許可をせずとも、クラウドMFPを使用するほかの機能やマニュアルなどの確認のためにアプリケーション220を使用することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0074】
なお、本実施形態では、初期画面610において、写真印刷ボタン615が押下された場合について説明したが、出力先MFPとしてローカルMFPを利用する他の機能についても同様である。具体的には、文書印刷ボタン614が押下された場合、アプリケーションが表示する画面は、文書を選択するための文書選択画面(不図示)、および文書選択画面(不図示)で選択した文書をプレビューし、印刷を実行するための文書プレビュー画面(不図示)となる。アプリケーション220がLAN情報管理モジュール222を用いてLAN100へのアクセス許可状態を判定するのは、文書プレビュー画面(不図示)において、選択された文書データを印刷するための印刷ボタンが押下されたときであり、写真印刷ボタン615が押下された時と同様の効果を実現できる。
【0075】
また、初期画面610において、スキャンボタン616が押下されたときも同様である。この場合、スキャンボタン616の押下に応じ、アプリケーション220はスキャン画面(不図示)を表示する。スキャン画面(不図示)において、スキャンを実行するためのスキャン実行ボタンが押下されたことに応じて、アプリケーション220がLAN情報管理モジュール222を用いてLAN100へのアクセス許可状態を判定する。つまり、LAN100へのアクセスが不許可状態だった場合に、アプリケーション220がエラー画面700を表示するのはローカルMFPとの通信が必要な場合に限定され、写真印刷ボタン615が押下されたときと同様の効果を得ることができる。
【0076】
なお、ローカルMFPを利用した印刷時の動作を実行するにあたっては、事前にローカルMFP探索モジュール302によるローカルMFPの探索処理が実行されており、LAN100へのアクセス許可状態は許可した状態となっていることが一般的である。しかし、設定アプリ800に表示されるLAN100へのアクセスの許可状態を変更するためのスイッチ801を操作することにより、ユーザはLAN100へのアクセス許可状態をいつでも切り替えることができる。よって、LAN通信を行う操作がユーザによって実行されるたびにLAN100へのアクセス許可状態を確認し、適切にユーザに通知を行うことが必要である。そのため、アプリケーション220は、本動作により、印刷時もLAN100へのアクセス許可状態を判定することが有効である。
【0077】
<ローカルMFPを利用した印刷シーケンス>
図13はアプリケーション220のローカルMFPを利用した印刷シーケンスを示すフローチャートである。前述したローカルMFPを利用した印刷時のアプリケーション220の処理のシーケンスを、図13を用いて説明する。なお、本フローチャートは、アプリケーション220が、図6(b)の初期画面610を表示した後の処理シーケンスである。
【0078】
アプリケーション220は、LAN情報管理モジュール222を用い、LAN100の状態を監視し始める(S1101)。アプリケーション220は、印刷プレビュー画面1210の印刷ボタン1213が押下されたことを検知する(S1301)。アプリケーション220のLAN情報管理モジュール222は、LAN100の状態監視結果を用い、LAN100へのアクセス許可状態が不許可であるか否かを判定する(S1103)。不許可であると判定した場合(S1103でYES)、アプリケーション220は、エラー画面700を表示する(S1104)。
【0079】
エラー画面700において、キャンセルボタン701が押下されたことを検知した場合(S1105でYES)、アプリケーション220は、エラー画面700を閉じ(S1106)、本処理シーケンスを終了する。エラー画面700において、設定ボタン702が押下されたことを検知した場合(S1105でNO)、アプリケーション220は、エラー画面700およびアプリケーション220の画面を閉じてLAN100の状態の監視を終了し(S1107)、設定アプリ800を表示する(S1108)。アプリケーション220は、アプリケーション220が再度操作部137に表示されたことを検知した場合、S1101から本処理シーケンスを再開する。なお、この場合、アプリケーション220が表示する画面は印刷プレビュー画面1210である。ここではS1101からシーケンスを再開するものとするが、S1103からシーケンスを再開する構成であってもよい。
【0080】
アプリケーション220は、LAN100へのアクセス許可状態が不許可でないと判定した場合(S1103でNO)、プリントモジュール301を用いてローカルMFPを利用した印刷処理を開始し(S1302)、本処理シーケンスを終了する。つまり、ここでは印刷ジョブがLAN100を介してMFP101に送信される。
【0081】
このような処理シーケンスにより、エラー画面700の表示を、LAN100を経由した通信が必要な場合に限定することができる。また、ローカルMFPを利用した印刷が不要であれば、エラー画面700に含まれるキャンセルボタン601を押下することで、本処理シーケンスを終了させることができる。そのため、LAN100へのアクセス許可をせずとも、クラウドMFPを使用するほかの機能やマニュアルなどの確認のためにアプリケーション220を使用することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0082】
以上で示した処理により、アプリケーション220がLANへのアクセスを許可されていない状態でユーザが実行する機能を選択する場合、選択された機能がLANを用いるのであればエラー画面や確認画面を表示し、選択された機能がLANを用いない機能であればエラー画面や確認画面を表示しない。つまり、選択された機能がLANを利用するか否かによって制御を変える。
【0083】
<クラウドMFPを利用した印刷時の動作>
図6(c)が示す機能一覧画面620において、クラウドボタン621が押下された場合、アプリケーション220は、図14(a)に示すクラウドサービス一覧画面1400を表示する。その際、アプリケーション220は、クラウドプラットフォーム102と通信し、ユーザ認証を行う。具体的には、アプリケーション220は、クラウドアカウントとして「aaaAlice@mail.jp」とそれに対応するパスワードを用い、クラウドプラットフォーム102にユーザ「Alice」でログインする。本実施形態においては、クラウドアカウントとそれに対応するパスワードはアプリケーション220があらかじめ保持しており、ユーザによるログイン操作がなくとも、アプリケーション220とクラウドプラットフォーム102が通信することでユーザ認証が行われる。
【0084】
図14(a)に示すクラウドサービス一覧画面1400には、クラウドMFP情報1401、クラウドサービス一覧1402が含まれる。クラウドMFP情報1401は、CPS105が保持している当該ユーザが使用可能なクラウドMFPの情報のうち、選択中のクラウドMFPの情報を示している。図14(a)は、クラウドMFPとして、MFP101が選択されていることを示している。クラウドサービス一覧1402は、印刷データを取得することができるクラウドサービスの一覧であり、Google Drive(登録商標)、Dropbox(登録商標)、OneDrive(登録商標)、Google Photos(登録商標)などのクラウドストレージサービス106が含まれる。クラウドサービス一覧1402は各クラウドストレージサービスがボタンになっており、任意のクラウドストレージサービス106が押下されると、アプリケーション220は、図14(b)に示すクラウドデータ選択画面1410を表示する。その際、アプリケーション220は、当該クラウドストレージサービス106へのログイン処理を実行する。この際のログイン処理は、ユーザによる当該クラウドストレージサービス106のログイン情報の入力が必要となるが、一度ログインしたユーザのアクセストークンを保持しておき、次回以降のログイン情報の入力をスキップすることもできる。
【0085】
図14(b)に示すクラウドデータ選択画面1410は、押下されたクラウドストレージサービス106に保存されている写真、文書等のデータ一覧1411を含む。データ一覧1411には、各データのファイル名が表示されており、各ファイル名はボタンになっている。ユーザによって任意のファイル名が押下されると、アプリケーション220は、当該ファイル名が示すファイルを印刷対象データとし、図14(c)に示す印刷画面1420を表示する。
【0086】
図14(c)に示す印刷画面1420にはクラウドデータ選択画面1410において選択されたファイルの情報に加え、印刷設定情報1421、および印刷ボタン1422が表示されている。印刷設定情報1421には、現在の印刷設定値として、用紙のサイズ、用紙の種類、カラーモード、両面設定の情報等が表示される。図14(c)に示す印刷設定情報1421を見ると、印刷に使用する用紙サイズがA4、用紙の種類が普通紙、カラーモードがカラー、両面設定が片面印刷であることがわかる。また、印刷設定情報1421に含まれる各印刷設定情報は、それぞれがボタンとなっており、任意のボタンが押下されると、アプリケーション220は、印刷設定画面(不図示)を表示する。印刷設定画面は、クラウドMFPの能力情報をもとに構成され、選択中のクラウドMFPで利用可能な設定値が表示される。具体的には、用紙サイズ、用紙の種類、フチ設定、カラーモード、写真補正、両面設定等である。当該印刷設定画面で印刷設定が変更されると、アプリケーション220は、印刷画面1420の印刷設定情報1421に表示する情報を更新する。印刷ボタン1422が押下されると、アプリケーション220は、CPS105に印刷データおよび印刷設定情報を含む印刷ジョブを送信する。印刷ジョブを受信したCPS105は、選択中のクラウドMFPに対応するローカルMFPに印刷ジョブが送信された旨を通知する。通知を受けたローカルMFPは、CPS105から印刷ジョブを受信し、印刷処理を開始する。印刷が完了すると、ローカルMFPは、CPS105に印刷結果を通知する。
【0087】
ここでは図6(c)が示す機能一覧画面620において、クラウドボタン621が押下された場合の画面遷移、処理について説明を行ったが、図6(b)に示す初期画面610のクラウドボタン618が押下された場合も同様の画面遷移、処理を行うものとしてもよい。なお、本実施形態で説明したアプリケーション220の役割とCPS105の役割は一例であり、これに限らない。アプリケーション220とCPS105が通信し、CPS105経由で印刷ジョブが送信できればよく、各画面に関する情報はすべてCPS105が保持しており、アプリケーション220は、CPS105から受信した画面情報を表示するだけでもよい。この場合、アプリケーション220はWebブラウザとしての役割を担う。
【0088】
このようにCPS105を経由して印刷を実行する場合、LAN100を経由してローカルMFPと通信しないため、LAN100へのアクセス許可は不要となる。そのため、アプリケーション220は、LAN100へのアクセス許可状態の判定は行わず、エラー画面700を表示することもない。ユーザがクラウドボタン618やクラウドボタン621を選択した場合は、LAN100へのアクセスを許可せずともクラウドMFPを利用して印刷を実行することができるため、LANに関するエラー画面や確認画面は表示しないことでユーザの利便性が向上する。
【0089】
なお、図6(b)に示す初期画面610にクラウドボタンを表示する場合、事前にローカルMFP探索モジュール302によるローカルMFPの探索処理が実行されており、LAN100へのアクセス許可状態は許可した状態となっていることが一般的である。しかし、設定アプリ800に表示されるLAN100へのアクセスの許可状態を変更するためのスイッチ801を操作することにより、ユーザはLAN100へのアクセス許可状態をいつでも切り替えることができる。そのため、図6(b)に示す初期画面610にクラウドボタンを表示する場合であっても、LAN100へのアクセスを不許可の状態にして使用することができる。CPS105を経由した印刷を実行したいユーザにとっては、LAN100へのアクセスの許可状態を不許可にしておくことで、アプリケーション220がLAN100を介して他のデバイスと通信することがなくなるため、プライバシー情報の保護につながる。
【0090】
<クラウドMFPを利用した印刷シーケンス>
図15はアプリケーション220のクラウドMFPを利用した印刷シーケンスを示すフローチャートである。前述したクラウドMFPを利用した印刷時のアプリケーション220の処理のシーケンスを、図15を用いて説明する。なお、本フローチャートは、アプリケーション220が、図6(c)の機能一覧画面620を表示した後の処理シーケンスである。
【0091】
アプリケーション220は、LAN情報管理モジュール222を用い、LAN100の状態を監視し始める(S1101)。続いてアプリケーション220は、印刷画面1420の印刷ボタン1422が押下されたことを検知する(S1501)。アプリケーション220は、CPS105を経由してクラウドMFPを利用した印刷処理を開始し(S1502)、本処理シーケンスを終了する。例えばここでは公衆通信を介して印刷ジョブがMFP101に送信される。
【0092】
このように、CPS105を経由するクラウドMFPを利用した印刷シーケンスでは、LAN100を経由してローカルMFPと通信しないため、LAN100へのアクセス許可は不要となる。そのため、図15に示す処理シーケンスにはLAN100のアクセス許可状態を判断する処理がない。これにより、アプリケーション220がエラー画面700を表示することもない。ユーザは、LAN100へのアクセスを許可せずともクラウドMFPを利用して印刷を実行することができるため、ユーザの利便性が向上する。
【0093】
以上に示したように、アプリケーション220がLAN通信を許可されていない場合において、情報処理装置がMFPにLANをもちいて印刷ジョブを送信する印刷ボタン1213が選択された場合はLANに関するエラー画面、確認画面が表示され、情報処理装置がMFPにクラウド経由で印刷ジョブを送信する印刷ボタン1422が選択された場合はLANに関するエラー画面、確認画面が表示されない。印刷ジョブを送信するという同じ機能のボタンであっても、LANを用いるか否かによって制御を変えることでユーザに必要以上にエラー画面、確認画面を表示することを防ぐ。またプリンタを探索、登録する場合においてもLAN経由で探索、登録する場合はLANに関するエラー画面、確認画面を表示し、クラウド経由で探索、登録する場合はLANに関するエラー画面、確認画面を表示しないようにすることができる。
【0094】
(第2実施形態)
第1実施形態では、エラー画面700および確認画面900のどちらもローカルMFP探索ボタン602もしくは探索ボタン632の押下検知後に表示する形態を説明した。しかし、ユーザがLAN100へのアクセスを許可せずともアプリケーション220を使用できる形態であればこれに限らない。第2実施形態では、確認画面900の表示をアプリケーション220の起動時とした場合の画面表示の制御シーケンスについて説明する。図16に示すフローチャートは、アプリケーション220が起動した後のシーケンスを示すフローチャートである。例えばユーザが情報処理装置103のホーム画面からアプリケーション220に対応するアイコンを選択した直後に本フローチャートは開始される。
【0095】
アプリケーション220は、LAN情報管理モジュール222を用い、LAN100の状態を監視し始める(S1101)。S1101が開始したタイミングで、LAN100へのアクセス許可状態が未許可であるとOS210が判定した場合(S1601でYES)、OS210によって確認画面900が表示される(S1602)。確認画面900において、許可しないボタン901もしくはOKボタン902が押下されると、OS210は確認画面900を閉じる。なお、S1101が開始したタイミングで、LAN100へのアクセス許可状態が未許可でないとOS210が判定した場合(S1601でNO)、OSによって確認画面900が表示されることはない。
【0096】
続いて、アプリケーション220は、初期画面600の探索ボタン602もしくは切り替え画面630の探索ボタン632が押下されたことを検知する(S1102)。アプリケーション220のLAN情報管理モジュール222は、LAN100の状態監視結果を用い、LAN100へのアクセス許可状態が不許可であるか否かを判定する(S1103)。不許可であると判定した場合(S1103でYES)、アプリケーション220は、エラー画面700を表示する(S1104)。
【0097】
エラー画面700において、キャンセルボタン701が押下されたことを検知した場合(S1105でYES)、アプリケーション220は、エラー画面700を閉じ(S1106)、本処理シーケンスを終了する。エラー画面700において、設定ボタン702が押下されたことを検知した場合(S1105でNO)、アプリケーション220は、エラー画面700およびアプリケーション220の画面を閉じてLAN100の状態の監視を終了し(S1107)、設定アプリ800を表示する(S1108)。アプリケーション220は、アプリケーション220が再度操作部137に表示されたことを検知した場合、図16に示すフローチャートのS1101から本処理シーケンスを再開する。
【0098】
アプリケーション220は、LAN100へのアクセス許可状態が不許可でないと判定した場合(S1103でNO)、ローカルMFP探索モジュール302を使用してローカルMFPの探索を開始する(S1109)。続いて、アプリケーション220は探索結果を操作部137に表示し(S1113)、本処理シーケンスを終了する。
【0099】
このような処理シーケンスにより、エラー画面700の表示を、LAN100を経由した通信が必要な場合に限定することができる。また、ローカルMFPの探索が不要であれば、エラー画面700に含まれるキャンセルボタン701を押下することで、本処理シーケンスを終了させることができる。そのため、LAN100へのアクセス許可をせずとも、図6(c)に記載の機能一覧画面620からクラウドMFPを使用するほかの機能やマニュアルなどの確認のためにアプリケーション220を使用することができ、ユーザの利便性が向上する。S1602で確認画面900が表示され、ユーザが許可しないボタン901とOKボタン902のいずれのボタンを選択したとしても、アプリケーション220は起動後に表示する画面(例えば初期画面600)が表示される。よってアプリケーション220の起動後にユーザが確認画面900で許可しないボタン901を選択したとしても、初期画面からアプリケーション220のLANを使用しない機能を選択して実行することが可能となる。確認画面900はアプリケーション220の初回起動時のみ表示される構成であってもよいし、起動するたびに毎回表示される構成であってもよい。
【0100】
(その他の実施形態)
尚、上述の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体をシステムあるいは装置に供給し、システムあるいは装置のコンピュータ(CPU、MPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行するようにしてもよい。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述の実施形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は上述の装置を構成することになる。
【0101】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
【0102】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSが実際の処理の一部または全部を行い、上述の機能を実現してもよい。OSとは、Operating Systemの略である。
【0103】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードを、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込む。そして、そのプログラムコードの指示に基づき、機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUが実際の処理の一部または全部を行い、上述の機能を実現してもよい。
【0104】
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0105】
本実施形態の開示は、以下の構成、方法、プログラムを含む。
【0106】
(構成1)
アプリケーションを実行する情報処理装置の制御方法であって、
前記アプリケーションが提供する機能の中から実行する機能の選択をユーザから受け付ける受付工程と、
前記アプリケーションがLocal Area Network(LAN)を使用する許可がされていない状態で、前記受付工程で機能の選択を受け付けた場合、選択された機能がLANを使用する機能であればLANの使用の許可に関する画面を表示する表示制御工程と、を有することを特徴とする制御方法。
【0107】
(構成2)
前記表示制御工程では、選択された機能がLANを使用する機能であることに基づいて前記画面を表示することを特徴とする構成1に記載の制御方法。
【0108】
(構成3)
前記表示制御工程では、選択された機能がLANを使用しない機能であれば前記画面を表示しないように制御することを特徴とする構成1または2に記載の制御方法。
【0109】
(構成4)
前記LANを使用する機能は、LANを介して外部装置を探索する機能であることを特徴とする構成1から3のいずれか1つに記載の制御方法。
【0110】
(構成5)
前記LANを使用する機能は、LANを介して外部装置にデータを送信する機能であることを特徴とする構成1から4のいずれか1つに記載の制御方法。
【0111】
(構成6)
前記LANを使用しない機能は、クラウドを介して外部装置にデータを送信する機能であることを特徴とする構成1から5のいずれか1つに記載の制御方法。
【0112】
(構成7)
前記アプリケーションは印刷装置に印刷ジョブを送信するためのアプリケーションであることを特徴とする構成1から6のいずれか1つに記載の制御方法。
【0113】
(構成8)
前記画面には、前記アプリケーションがLANを使用することを許可するための表示アイテムが含まれることを特徴とする構成1から7のいずれか1つに記載の制御方法。
【0114】
(構成9)
前記画面には、前記アプリケーションがLANを使用することを許可する設定を行う画面であって、OSの設定画面に遷移するための表示アイテムが含まれることを特徴とする構成1から8のいずれか1つに記載の制御方法。
【0115】
(構成10)
前記アプリケーションがLANを使用する許可がされていない状態とは、前記OSの設定画面で前記アプリケーションがLANを使用することを許可する表示アイテムが無効になっている状態であることを特徴とする構成1から9のいずれか1つに記載の制御方法。
【0116】
(構成11)
前記画面には、前記アプリケーションがLANを使用することを許可しないための表示アイテムが表示され、前記アプリケーションがLANを使用する許可がされていない状態とは、前記許可しないためのアイテムがユーザに選択されたことがある状態であることを特徴とする構成1から10のいずれか1つに記載の制御方法。
【0117】
(構成12)
前記アプリケーションがLANを使用する許可がされていない状態とは、前記アプリケーションがLANを使用することが許可されていない状態と、前記アプリケーションがLANを使用することが未だ許可されていない状態とを含むことを特徴とする構成1から11のいずれか1つに記載の制御方法。
【0118】
(装置1)
アプリケーションを実行する情報処理装置であって、
前記アプリケーションが提供する機能の中から実行する機能の選択をユーザから受け付ける受付手段と、
前記アプリケーションがLocal Area Network(LAN)を使用する許可がされていない状態で、前記受付工程で機能の選択を受け付けた場合、選択された機能がLANを使用する機能であればLANの使用の許可に関する画面を表示する表示制御手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【0119】
(プログラム1)
アプリケーションを実行する情報処理装置のコンピュータに制御方法を実行させるためのプログラムであって、
前記制御方法は、前記アプリケーションが提供する機能の中から実行する機能の選択をユーザから受け付ける受付工程と、
前記アプリケーションがLocal Area Network(LAN)を使用する許可がされていない状態で、前記受付工程で機能の選択を受け付けた場合、選択された機能がLANを使用する機能であればLANの使用の許可に関する画面を表示する表示制御工程と、を有することを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0120】
100 LAN
101 MFP
102 CPS
103 情報処理装置
222 LAN情報管理モジュール
302 ローカルMFP探索モジュール
【要約】
【課題】 LANへのアクセス許可状態が不許可の場合でも、適切にユーザに通知することを目的とする。
【解決手段】 情報処理装置は、前記情報処理装置で実行中のアプリケーションのLANへのアクセス許可状態を監視する監視手段(S1101)と、前記監視手段によって取得した前記LANへのアクセス許可状態を利用して前記LANへのアクセス許可状態が不許可であることを判定する判定手段(S1103)と、前記判定手段によって前記LANへのアクセス許可状態が不許可であると判定された場合に、前記LANへのアクセスの許可状態が不許可である旨を示すエラー画面を表示する表示手段(S1104)と、を有し、前記判定手段および前記表示手段は、LANを介して接続された前記情報処理装置と前記外部装置が前記LANを介して通信する機能の実行が指示された場合に実行される(S1102)ことを特徴とする。
【選択図】 図11
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16