(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-28
(45)【発行日】2025-04-07
(54)【発明の名称】折畳み携帯型表示デバイス
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20250331BHJP
F16C 11/04 20060101ALI20250331BHJP
F16C 11/10 20060101ALI20250331BHJP
H04M 1/02 20060101ALI20250331BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
F16C11/04 F
F16C11/10 C
H04M1/02 C
(21)【出願番号】P 2024513266
(86)(22)【出願日】2021-09-07
(86)【国際出願番号】 US2021049237
(87)【国際公開番号】W WO2023038615
(87)【国際公開日】2023-03-16
【審査請求日】2024-03-18
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロンバルディ,マイケル・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】アロア,ジョー
【審査官】武田 知晋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0233162(US,A1)
【文献】国際公開第2018/051414(WO,A1)
【文献】特開2021-018419(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0103935(US,A1)
【文献】米国特許第09348450(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0127506(US,A1)
【文献】特開2010-106991(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00- 9/46
F16C 11/00-11/12
H04M 1/02- 1/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折畳みデバイスであって、
内部表面および外部表面を有する第1のアセンブリと、
内部表面および外部表面を有する第2のアセンブリと、
一次可撓性セグメントを備える連続ディスプレイと、
第1の軸の周りの前記第1のアセンブリに回転可能に接続され、かつ、第2の軸の周りの前記第2のアセンブリに回転可能に接続されたヒンジアセンブリであって、前記折畳みデバイスが前記ヒンジアセンブリの周りで完全に開くと、前記第1のアセンブリの前記内部表面が前記第2のアセンブリの前記内部表面と実質的に共面になる、前記ヒンジアセンブリと、
前記第1のアセンブリに取り付けられ、かつ、前記ヒンジアセンブリの第1の縁に対して関節接続して、前記折畳みデバイスが完全に開くと前記一次可撓性セグメントを支持するように構成された第1の折畳み式サポートプラットフォームと、
前記第2のアセンブリに取り付けられ、かつ、前記ヒンジアセンブリの第2の縁に対して関節接続して、前記折畳みデバイスが完全に開くと少なくとも前記一次可撓性セグメントを支持するように構成された第2の折畳み式サポートプラットフォームと、
前記第1の折畳み式サポートプラットフォームに取り付けられ、かつ、前記ヒンジアセンブリの前記第1の縁にもたれ掛かって前記第1の折畳み式サポートプラットフォームを関節接続するように構成された第1のシムと、
前記第2の折畳み式サポートプラットフォームに取り付けられ、かつ、前記ヒンジアセンブリの前記第2の縁にもたれ掛かって前記第2の折畳み式サポートプラットフォームを関節接続するように構成された第2のシムと、
を備える折畳みデバイス。
【請求項2】
前記第1の折畳み式サポートプラットフォームおよび前記第2の折畳み式サポートプラットフォームは金属で形成され、
前記第1のシム
および前記第2のシム
は非金属材料で形成される、請求項1に記載の折畳みデバイス。
【請求項3】
折畳みデバイスであって、
内部表面および外部表面を有する第1のアセンブリと、
内部表面および外部表面を有する第2のアセンブリと、
一次可撓性セグメントを備える連続ディスプレイと、
第1の軸の周りの前記第1のアセンブリに回転可能に接続され、かつ、第2の軸の周りの前記第2のアセンブリに回転可能に接続されたヒンジアセンブリであって、前記折畳みデバイスが前記ヒンジアセンブリの周りで完全に開くと、前記第1のアセンブリの前記内部表面が前記第2のアセンブリの前記内部表面と実質的に共面になる、前記ヒンジアセンブリと、
前記第1のアセンブリに取り付けられ、かつ、前記ヒンジアセンブリの第1の縁に対して関節接続して、前記折畳みデバイスが完全に開くと前記一次可撓性セグメントを支持するように構成された第1の折畳み式サポートプラットフォームと、
前記第2のアセンブリに取り付けられ、かつ、前記ヒンジアセンブリの第2の縁に対して関節接続して、前記折畳みデバイスが完全に開くと少なくとも前記一次可撓性セグメントを支持するように構成された第2の折畳み式サポートプラットフォームと、
前記第1のアセンブリに取り付けられ、かつ、前記第1の折畳み式サポートプラットフォームにもたれ掛かるように構成された第1アセンブリシムと、
前記第2のアセンブリに取り付けられ、かつ、前記第2の折畳み式サポートプラットフォームにもたれ掛かるように構成された第2アセンブリシムと、
を備える折畳みデバイス。
【請求項4】
前記第1の折畳み式サポートプラットフォームおよび前記第2の折畳み式サポートプラットフォームは金属で形成され、
前記
第1アセンブリシムおよび前記
第2アセンブリシムは非金属材料で形成される、請求項
3に記載の折畳みデバイス。
【請求項5】
前記非金属
材料は発泡体である、請求項2または請求項4に記載の折畳みデバイス。
【請求項6】
前記折畳みデバイスが完全に開くと、前記第1の折畳み式サポートプラットフォームの複数の点が前記ヒンジアセンブリの前記第1の縁と接触し、前記第2の折畳み式サポートプラットフォームの複数の点が前記ヒンジアセンブリの前記第2の縁と接触する、請求項1
~5のいずれかに記載の折畳みデバイス。
【請求項7】
前記第1の折畳み式サポートプラットフォームは、前記第1の縁の中点で前記第1の縁と少なくとも接触し、前記第2の折畳み式サポートプラットフォームは、前記第2の縁の中点で前記第2の縁と少なくとも接触する、請求項1
~請求項
6のいずれかに記載の折畳みデバイス。
【請求項8】
前記第1のアセンブリの電気構成要素を前記第2のアセンブリの電気構成要素と接続する可撓性印刷回路をさらに備え、
前記可撓性印刷回路は、前記第1の折畳み式サポートプラットフォームと前記ヒンジアセンブリとの間で経路化される、
請求項1~請求項
7のいずれかに記載の折畳みデバイス。
【請求項9】
前記第1の折畳み式サポートプラットフォームを折り畳まれた位置にバイアスさせるように構成された第1のバイアス部材と、
前記第2の折畳み式サポートプラットフォームを折り畳まれた位置にバイアスさせるように構成された第2のバイアス部材と、
をさらに備える、請求項1~請求項8のいずれかに記載の折畳みデバイス。
【請求項10】
前記第1のバイアス部材は第1のばね荷重ピンを備え、前記第2のバイアス部材は第2のばね荷重ピンを備える、請求項9に記載の折畳みデバイス。
【請求項11】
前記連続ディスプレイは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイまたはマイクロ発光ダイオードディスプレイを備える、請求項1~請求項10のいずれかに記載の折畳みデバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
ディスプレイを含むデバイスは表示デバイスと呼ぶことができる。一般に、可能な限りディスプレイのサイズ(例えば画像が表示される面積)を大きくすることが場合によっては望ましい。ディスプレイのサイズを大きくすることにより、場合によってはそのディスプレイを含んだデバイスが大きくなり、かつ、扱いにくくなる。例えば、より大きいディスプレイを有するデバイスは、ポケット、バッグ、等々にうまく入らないことがある。デバイスのサイズを不当に大きくすることなくディスプレイのサイズを大きくする1つの方法は、ディスプレイを折り畳む(例えば半分に)ことができるよう、デバイスを折畳み式にすることである。
【0002】
しかしながら折畳みディスプレイは、ディスプレイが曲がる部分で折目が付くことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
概要
一般に、本開示の態様は、スパンがサポートされた折畳み式連続ディスプレイを含む折畳みデバイスを対象としている。折畳みデバイスは、少なくとも2つのアセンブリ(例えばパネル)と、それらのアセンブリを、デバイスが閉じていると見なされる折り畳まれた状態、およびデバイスが開いていると見なされる展開した状態にすることができるように構成された機構とを含むことができる。デバイスが展開した状態にある場合、ディスプレイを見ることができ、また、ディスプレイはすべてのアセンブリの内部表面の少なくとも一部を覆うことができる。したがってデバイスは、連続ディスプレイであると見なすことができる(すなわち、アセンブリ同士の間の境界を跨いでデバイスが連続しているため)。このような折畳みデバイスを利用することにより、デバイスは、折り畳まれた状態にある場合のデバイスの長さおよび/または幅を過度に大きくすることなく、比較的大きい長さおよび/または幅(例えば表示面積)を有するディスプレイを含むことができる。この方法によれば、大型スクリーン携帯型デバイスの「ポケット収納性」を改善することができる。
【0004】
しかしながら、いくつかの例では、アセンブリを動かすことができる機構のためのいくつかの設計は1つまたは複数の欠点をもたらし得る。例えばいくつかの設計では、デバイスが展開状態にある場合に、ディスプレイの大部分が支持されないか、あるいは不適切に支持されることになり得る。ディスプレイの支持されない部分、または不適切に支持される部分は、ディスプレイ中のスパン(すなわち半々のそれぞれの折畳みデバイスを接続しているディスプレイの一次可撓性セグメント)であり得る。十分な支持の欠乏、および繰り返される曲げを始めとする様々な要因により、スパン中に折目が形成され得る。このような折目は、望ましくない視覚外観および/または望ましくない触覚フィードバックをもたらし得るため、このような折目は場合によっては望ましくない。折目によってもたらされる視覚外観および触覚フィードバックは、明らかに折目の深さと相関し得る。したがって折目の深さを最小にすることが場合によっては望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
折畳みデバイスは、折畳みデバイスの連続ディスプレイのスパン(例えば折畳みデバイスの主アセンブリ同士の間のディスプレイの部分)に支持を提供するように構成された折畳み式サポートプラットフォームを含むことができる。折畳みデバイスが閉状態から開状態へ移行すると、折畳み式サポートプラットフォームが展開して連続ディスプレイのスパンを支持することができる。同様に、折畳みデバイスが開状態から閉状態へ移行すると、折畳み式サポートプラットフォームがしまい込まれて(例えば退いて)、折畳みデバイスをより完全に閉じることができる。
【0006】
しかしながら、いくつかの例では、折畳み式サポートプラットフォームの展開機構のためのいくつかの設計は1つまたは複数の欠点をもたらし得る。例えばいくつかの展開機構は、折畳み式サポートプラットフォームを上げ/下げするレバーアーム(例えば折畳みデバイスの回転軸に対してカムにされているピン)を含むことができる。このようなレバーアームは、湾曲または破損などの様々な故障に遭遇し得る。
【0007】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、折畳みデバイスは、折畳みデバイスのヒンジバレル上でピボットすることによって展開する折畳み式サポートプラットフォームを含むことができる。例えば折畳みデバイスが閉から開へ移行すると、折畳み式サポートプラットフォームはヒンジバレルの縁と接触することができる。縁は、プラットフォームが連続ディスプレイの下部表面または連続ディスプレイの剛性部材を押し付けるまで、折畳み式サポートプラットフォームを上に向かって押し続けることができる。この方法によれば、折畳みデバイスは、より単純な、および/または安価な展開機構を含むことができる。
【0008】
一例では、折畳みデバイスは、内部表面および外部表面を有する第1のアセンブリと、内部表面および外部表面を有する第2のアセンブリと、一次可撓性セグメントを備える連続ディスプレイと、第1の軸の周りの第1のアセンブリに回転可能に接続され、かつ、第2の軸の周りの第2のアセンブリに回転可能に接続されたヒンジアセンブリであって、折畳みデバイスがヒンジアセンブリの周りで完全に開くと、第1のアセンブリの内部表面が第2のアセンブリの内部表面と実質的に共面になる、ヒンジアセンブリと、第1のアセンブリに取り付けられ、かつ、ヒンジアセンブリの第1の縁に対して関節接続して、折畳みデバイスが完全に開くと一次可撓性セグメントを支持するように構成された第1の折畳み式サポートプラットフォームと、第2のアセンブリに取り付けられ、かつ、ヒンジアセンブリの第2の縁に対して関節接続して、折畳みデバイスが完全に開くと少なくとも一次可撓性セグメントを支持するように構成された第2の折畳み式サポートプラットフォームとを含む。
【0009】
添付の図面および以下の説明に、1つまたは複数の例についての詳細が示されている。本開示の他の特徴、目的および利点は、その説明および図面から、また、特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】本開示の1つまたは複数の態様による、多重剛性セグメント可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの断面を示す略図である。
【
図1B】本開示の1つまたは複数の態様による、多重剛性セグメント可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの断面を示す略図である。
【
図2】本開示の1つまたは複数の態様による、複数の折り畳まれた状態の可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスを示す略図である。
【
図3】本開示の1つまたは複数の態様による、サポートプラットフォームを有する可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの構成要素の分解図を示す略図である。
【
図4A】本開示の1つまたは複数の態様による、様々な位置にサポートプラットフォームを有する可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの断面を示す略図である。
【
図4B】本開示の1つまたは複数の態様による、様々な位置にサポートプラットフォームを有する可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの断面を示す略図である。
【
図5A】本開示の1つまたは複数の態様による、様々な位置にサポートプラットフォームを有する可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの断面を示す略図である。
【
図5B】本開示の1つまたは複数の態様による、様々な位置にサポートプラットフォームを有する可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの断面を示す略図である。
【
図6】本開示の1つまたは複数の態様による折畳みデバイスを示す略図である。
【
図7A】本開示の1つまたは複数の態様による、様々な位置にサポートプラットフォームを有する可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの断面を示す略図である。
【
図7B】本開示の1つまたは複数の態様による、様々な位置にサポートプラットフォームを有する可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの断面を示す略図である。
【
図7C】本開示の1つまたは複数の態様による折畳みデバイスの切欠図を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
図1Aは、本開示の1つまたは複数の態様による、多重剛性セグメント可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの断面を示す略図である。デバイス100の例は、折畳み式スマートフォン、折畳み式タブレット、折畳み式電子リーダ、折畳み式ゲーミングシステム、またはディスプレイを含む任意の他の折畳み式携帯型デバイスなどの折畳み式モバイルコンピューティングデバイスを含む。
【0012】
図1Aに示されているように、デバイス100は、第1のアセンブリ102、第2のアセンブリ104、連続ディスプレイ106およびヒンジアセンブリ122を含む。第1のアセンブリ102は、y-方向に第1の軸を画定している第1の軸116Aの周りに回転するように構成することができ、また、第2のアセンブリ104は、y-方向に第2の軸を画定している第2の軸116Bの周りに回転するように構成することができる。第1のアセンブリ102および第2のアセンブリ104の各々は、内部表面および外部表面を含むことができる。z-軸に沿ってデバイス100を見下ろすと、第1のアセンブリ102の外部表面を見ることができ、また、z-軸に沿ってデバイス100を見上げると、第2のアセンブリ104の外部表面を見ることができる。第1のアセンブリ102および第2のアセンブリ104の内部表面は、デバイス100が閉じていると、外からは見ることはできない。
【0013】
図1Aに示されているように、第1のアセンブリ102は主論理ボード134を含むことができ、また、第2のアセンブリ104は電池136を含むことができる。これは第1のアセンブリ102/第2のアセンブリ104の間での構成要素の単に一例示的配置にすぎず、他の配置も可能である。例えば第1のアセンブリ102および第2のアセンブリ104の両方がそれぞれの電池を含むことができる。
【0014】
連続ディスプレイ106は、データをデバイス100のユーザが見ることができる画像にすることができる。例えば連続ディスプレイ106は、個別に制御することができるピクセルの行列を含むことができる。連続ディスプレイ106の例には、それらに限定されないが、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、マイクロ発光ダイオード(microLED)ディスプレイ、または視覚情報をデバイス100のユーザに出力することができる同様の単色またはカラーディスプレイがある。
【0015】
いくつかの例では、デバイス100は、連続ディスプレイ106に加えて、1つまたは複数のディスプレイを含むことができる。例えば
図1Aに示されているように、デバイス100は、第1のアセンブリ302の外部表面に第1の追加ディスプレイを含むことができる(例えばディスプレイ198)。いくつかの例では、デバイス100は、第2のアセンブリ104の外部表面に第2の追加ディスプレイをさらに含むことができる。
【0016】
連続ディスプレイ106、第1の追加ディスプレイおよび/または第2の追加ディスプレイのうちの1つまたは複数は存在感応ディスプレイであってもよい。いくつかの例では、存在感応ディスプレイは、スクリーンの前および/またはスクリーンの近くにある対象を検出することができる。一例示的範囲として、存在感応ディスプレイは、スクリーンの2インチ以内に存在している指またはスタイラスなどの対象を検出することができる。存在感応ディスプレイは、対象が検出されたスクリーンの場所(例えば(x、y)座標)を決定することができる。別の例示的範囲では、存在感応ディスプレイはスクリーンから6インチ以内の対象を検出することができ、また、他の範囲も可能である。存在感応ディスプレイは、容量性、誘導性および/または光学認識技術を使用して、ユーザの指によって選択されたスクリーンの場所を決定することができる。いくつかの例では、存在感応ディスプレイは、触覚刺激、音響刺激またはビデオ刺激を使用してユーザに出力を同じく提供する。
【0017】
連続ディスプレイ106は、第1のアセンブリ102に取り付けられた(例えば第1のアセンブリ102の内部表面に配置され、かつ、第1のアセンブリ102の内部表面と共面の)第1の剛性セグメント110、可撓性セグメント108、および第2のアセンブリ104に取り付けられた(例えば第2のアセンブリ104の内部表面に配置され、かつ、第1のアセンブリ102の内部表面と共面の)第2の剛性セグメント112を含む。
図1の例から分かるように、可撓性セグメント108は、剛性セグメント110を可撓性セグメント108に接続している剛性セグメント124、および剛性セグメント112を可撓性セグメント108に接続している剛性セグメント126をさらに含む。デバイス100が完全に開くと、剛性セグメント124は第1のアセンブリ102の内部表面と共面をなすことができ、また、剛性セグメント126は第2のアセンブリ104の内部表面と共面をなすことができる。しかしながらデバイス100が完全に閉じると、剛性セグメント124は第1のアセンブリ102の内部表面と共面をなすことができず、また、剛性セグメント126は第2のアセンブリ104の内部表面と共面をなすことができない。剛性セグメント124は、ヒンジ点130で剛性セグメント110に対して関節接続することができる。剛性セグメント126は、ヒンジ点132で剛性セグメント112に対して関節接続することができる。
【0018】
剛性セグメント110および112は一次剛性セグメントと呼ぶことができ、一方、剛性セグメント124および126は二次剛性セグメントと呼ぶことができる。いくつかの例では、一次剛性セグメントの幅(例えばx-方向の)は実質的に二次剛性セグメントの幅より広くすることができる。例えば剛性セグメント124の幅は剛性セグメント110の幅の4分の一(25%)以下であってもよい。同様に、剛性セグメント126の幅は剛性セグメント112の幅の4分の一(25%)以下であってもよい。
【0019】
二次剛性セグメントは、隣接する一次剛性セグメントに対して関節接続することができる。一例として、剛性セグメント124は、ヒンジ点130で剛性セグメント110に対して関節接続することができる。別の例として、剛性セグメント126は、ヒンジ点132で剛性セグメント112に対して関節接続することができる。いくつかの例では、二次剛性セグメントと一次剛性セグメントの間の関節接続点(例えばヒンジ点130および132)は、一次可撓性セグメント108の半径および動きと比較すると、大きい半径および限定された動きを有することができる。一例として、剛性セグメント124は、剛性セグメント110に対して最大45度で関節接続するように構成することができる。別の例として、剛性セグメント126は、剛性セグメント112に対して最大45度で関節接続するように構成することができる。
【0020】
一次可撓性セグメント108は、デバイス100の一方の側の剛性セグメントをデバイス100のもう一方の側の剛性セグメントに接続することができる。例えば
図1に示されているように、一次可撓性セグメント108は剛性セグメント124を剛性セグメント126に接続することができる。一次可撓性セグメント108は、少なくとも180度折り畳むように構成することができる(例えばデバイス100を容易に閉じることができるよう)。
【0021】
デバイス100は、連続ディスプレイ106のセグメントを可撓性または剛性にするように構成された1つまたは複数の支持プレート(例えばバッカープレート)を含むことができる。支持プレートは、連続ディスプレイ106(例えばOLED)の放射要素と、第1のアセンブリ102および第2のアセンブリ104の内部表面との間に配置することができる。
【0022】
いくつかの例では、デバイス100は、連続ディスプレイ106のセグメントのためのそれぞれの支持プレートを含むことができる。例えば1つまたは複数の支持プレートは、第1の剛性セグメント110に取り付けられた第1の支持プレート、第2の剛性セグメント112に取り付けられた第2の支持プレート、剛性セグメント124に取り付けられた第3の支持プレート、および/または剛性セグメント126に取り付けられた第4の支持プレートを含むことができる。
【0023】
いくつかの例では、1つまたは複数の支持プレートは、連続ディスプレイ106のセグメントをそれぞれのアセンブリ上で支持する第1のアセンブリ102および第2のアセンブリ104の各々のためのそれぞれの支持プレートを含むことができる。例えば1つまたは複数の支持プレートは、第1の剛性セグメント110、および第1の剛性セグメント110と剛性セグメント124の間の湾曲を許容するように構成される剛性セグメント124に取り付けられた第1の支持プレート、ならびに第2の剛性セグメント112、および第2の剛性セグメント112と剛性セグメント126の間の湾曲を許容するように構成される剛性セグメント126に取り付けられた第2の支持プレートを含むことができる。
【0024】
いくつかの例では、1つまたは複数の支持プレートは、第1のアセンブリ102と第2のアセンブリ104の両方の上の連続ディスプレイ106のセグメントに取り付けられる単一の支持プレートを含むことができる。例えば1つまたは複数の支持プレートは、一次可撓性セグメント108ならびにすべての一次剛性セグメントおよび二次剛性セグメント(例えば第1の剛性セグメント110、第2の剛性セグメント112、剛性セグメント124および剛性セグメント126)に取り付けられた単一の支持プレートを含むことができる。単一の支持プレートは、セグメント同士の間の湾曲を許容するように構成することができる。セグメント同士の間の湾曲を許容するために、隣接するセグメント間の境界で支持プレートをエッチングし、および/または穿孔することができる。
【0025】
図1Bは、本開示の1つまたは複数の態様による、複数の二次剛性セグメントを含む多重剛性セグメント可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの断面を示す略図である。
図1Bに示されているように、ディスプレイ106は、一次剛性セグメント110および112、一次可撓性セグメント108、ならびに二次剛性セグメント124および126を含むことができる。
【0026】
いくつかの例では、ヒンジアセンブリ122は、デバイス100が完全に閉じると、ディスプレイ106の少なくとも一部が後退することができる空洞を含むことができる。例えば以下でさらに詳細に考察されるように、ヒンジアセンブリ122の中央領域は、一次可撓性セグメント108の少なくとも一部を受け取るために「中空にする」ことができる。
図1Bに示されているように、折畳みデバイス100が完全に閉じると、一次可撓性セグメントの頂点(例えば一次可撓性セグメント108の頂点109)が、第1の軸および第2の軸に対して平行の平面(例えば第1の軸116Aおよび第2の軸116Bに対して平行の平面150)よりも、ヒンジアセンブリの外部表面(例えばヒンジアセンブリ122の外部表面123)により接近する。デバイス100が完全に閉じた場合に、ディスプレイ106の少なくとも一部を後退させることにより、デバイス100は回転および摺動機構の必要性を回避することができる。この方法によれば、折畳み式表示デバイスの設計を単純にすることができる。
【0027】
図2は、本開示の1つまたは複数の態様による、複数の折り畳まれた状態の可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスを示す略図である。
図2から分かるように、ディスプレイの一次可撓性セグメントの少なくとも一部は、折畳みデバイスが閉じている間、ヒンジアセンブリ内に存在している。同じく
図2に示されているように、折畳みデバイスが完全に開くと、第1のアセンブリの内部表面は第2のアセンブリの内部表面と実質的に共面になる(例えば第1のアセンブリおよび第2のアセンブリにわたる連続ディスプレイが平らまたはほぼ平らになるように)。
【0028】
図3は、本開示の1つまたは複数の態様による、サポートプラットフォームを有する可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの構成要素の分解図を示す略図である。上で考察したように、折畳みデバイスは、折畳みデバイス300のディスプレイを支持する1つまたは複数の折畳み式サポートプラットフォームを含むことができる。例えば
図3に示されているように、折畳みデバイス300は折畳み式サポートプラットフォーム382および384を含むことができる。部材382および384は、各々一体の剛性部材であってもよい。したがって折畳み式サポートプラットフォームと呼ばれているが、部材384および384は、それらが展開し(例えば折畳みデバイス300が開くと)、かつ、後退する(例えば折畳みデバイス300が閉じると)点で折畳み式と見なすことができる。
【0029】
例えば折畳み式サポートプラットフォーム382は第1のアセンブリ302中に含めることができ、デバイス300が完全に開くと、連続ディスプレイの一部(例えば二次剛性セグメント124および/または一次可撓性セグメント108の少なくとも一部)を支持することができる。同様に、折畳み式サポートプラットフォーム384は第2のアセンブリ304中に含めることができ、デバイス300が完全に開くと、連続ディスプレイの一部(例えば二次剛性セグメント126および/または一次可撓性セグメント108の少なくとも一部)を支持することができる。
【0030】
デバイス300などの折畳みデバイスは、折畳み式サポートプラットフォーム382/384を動作させるように構成される構成要素352を含むことができる。例えばデバイス300が完全に閉じた状態から完全に開いた状態へ移動すると、構成要素352は、折畳み式サポートプラットフォーム382/384を展開させることができる。同様に、デバイス300が完全に開いた状態から完全に閉じた状態へ移動すると、構成要素352は、折畳み式サポートプラットフォーム382/384を後退させることができる。この方法によれば、デバイス300が閉じると、構成要素352は、ディスプレイ306の一部がヒンジアセンブリ122などのヒンジアセンブリ内に存在することができるよう、折畳み式サポートプラットフォーム382/384を退かせることができる。
【0031】
図3の例に示されているように、構成要素352は、シャフトクリップ353、レバーアーム354Aおよび354B(集合的に「レバーアーム354」)、レバーノブ355Aおよび355B(集合的に「レバーノブ355」)、クランプストップ356、補助歯車357、キャップブラケット358、ならびに可動アームアセンブリ359Aおよび359B(集合的に「可動アームアセンブリ359」)を含むことができる。
図3に示されているように、可動アームアセンブリ359は、各々ピンを含むことができ、このピンの上に他の構成要素を取り付けることができる。例えば可動アームアセンブリ359Aはピン360Aを含むことができ、このピン360Aの上に少なくともレバーノブ355Aおよびレバーアーム354Aを取り付けることができ、また、可動アームアセンブリ359Bはピン360Bを含むことができ、このピン360Bの上に少なくともレバーノブ355Bおよびレバーアーム354Bを取り付けることができる。ピン360Aは、第1の軸116Aなどの第1の軸の周りに心出しすることができる。ピン360Bは、第2の軸116Bなどの第2の軸の周りに心出しすることができる。
【0032】
デバイス300が開いた位置と閉じた位置の間を移動すると、レバーノブ355は、それらのそれぞれの軸上で固定された状態を維持することができる。例えば
図3に示されているように、ピン360Aの外部幾何構造およびレバーノブ355Aの内部幾何構造は、レバーノブ355Aがピン360Aの周りに回転するのを防止することができる。同様に、ピン360Bの外部幾何構造およびレバーノブ355Bの内部幾何構造は、レバーノブ355Bがピン360Bの周りに回転するのを防止することができる。ピン360はそれぞれ第1のアセンブリおよび第2のアセンブリに取り付けられているため(例えば可動アームアセンブリ359を介して)、このような構造によれば、レバーノブ355は、それぞれ第1のアセンブリおよび第2のアセンブリと同期して回転することになる。
【0033】
閉から開へ移行する特定の点(例えば155度)で、レバーノブ355の付属品によってレバーアーム354が回転することになり得る。レバーアーム354が回転すると、折畳み式サポートプラットフォーム382/384が展開することになり得る。例えばレバーアーム354Aが回転すると、折畳み式サポートプラットフォーム384をディスプレイ(例えばディスプレイ106)の後部表面に向かって押し上げることができる。同様に、レバーアーム354Bが回転すると、折畳み式サポートプラットフォーム382をディスプレイの後部表面に向かって押し上げることができる。
【0034】
図3に示されているように、折畳み式サポートプラットフォーム382/384の各々は、各々、可動アームアセンブリ359の可動アームアセンブリの中の穴と合致するように構成されているピンを含むことができる。例えば折畳み式サポートプラットフォーム382は、可動アームアセンブリ359Aの穴362Aと合致するように構成されたピン361Aを含むことができる。同様に、折畳み式サポートプラットフォーム384は、可動アームアセンブリ359Bの穴362Bと合致するように構成されたピン361Bを含むことができる。
図3には折畳み式サポートプラットフォーム382/384の1つの端部しか示されていないが、折畳み式サポートプラットフォーム382/384の他の端部も、ピン361A/361Bと同様のピンを含むことができることが理解される。
【0035】
折畳み式サポートプラットフォーム382/384は、レバーアーム354によって押されると、ピン361A/361Bの周りに回転するように構成することができる。例えば折畳み式サポートプラットフォーム382をディスプレイの後部表面に向かって押すために、レバーアーム354Bは、折畳み式サポートプラットフォーム382Aをピン361Aの周りに回転させることができる。同様に、折畳み式サポートプラットフォーム384をディスプレイの後部表面に向かって押すために、レバーアーム354Aは、折畳み式サポートプラットフォーム384をピン361Bの周りに回転させることができる。
【0036】
図4Aおよび
図4Bは、本開示の1つまたは複数の態様による、様々な位置にサポートプラットフォームを有する可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの断面を示す略図である。
図4Aおよび
図4Bに示されているように、折畳みデバイス400は、第1のアセンブリ402、第2のアセンブリ404、連続ディスプレイ406およびヒンジアセンブリ422を含むことができる。
図4Aおよび
図4Bの折畳みデバイス400、第1のアセンブリ402、第2のアセンブリ404、連続ディスプレイ406およびヒンジアセンブリ422は、
図1Aおよび
図1Bの折畳みデバイス100、第1のアセンブリ102、第2のアセンブリ104、連続ディスプレイ106およびヒンジアセンブリ122の例であってもよい。折畳みデバイス400は、レバーアーム454Aおよび454B(集合的に「レバーアーム454」)、および折畳み式サポートプラットフォーム482/484を同じく含むことができる。
図4のレバーアーム454および折畳み式サポートプラットフォーム482/484は、
図3のレバーアーム354および折畳み式サポートプラットフォーム382/384の例であってもよい。
【0037】
上で考察したように、折畳みデバイスは、移動して折畳み式サポートプラットフォームを展開させるレバーアームを含むことができる。例えば
図4Aおよび
図4Bに示されているように、レバーアーム454は折畳み式サポートプラットフォーム482および484を展開させることができる。このような構造は1つまたは複数の欠点をもたらし得る。例えばレバーアーム454は、湾曲または破損などの様々な故障に遭遇し得る。レバーアーム454が故障すると、折畳み式サポートプラットフォーム482および484が不完全に展開することになり、これは望ましいことではない。
【0038】
図5Aおよび
図5Bは、本開示の1つまたは複数の態様による、様々な位置にサポートプラットフォームを有する可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの断面を示す略図である。折畳みデバイス500は上で考察したデバイス100の例であってもよい。
図5Aは、完全に開いた位置における折畳みデバイス500を示している。説明を目的として、
図5Bは、一方の側が開き/一方の側が閉じた位置にある折畳みデバイスを示しているが、このような位置は実際には不可能であり得る(例えば第1のアセンブリおよび第2のアセンブリは、ヒンジアセンブリに対して同じ相対配向を維持するために同期化することができる)。
図5Aおよび
図5Bに示されているように、折畳みデバイス500は、第1のアセンブリ502、第2のアセンブリ504、ヒンジアセンブリ522、連続ディスプレイ506、第1の折畳み式サポートプラットフォーム582および第2の折畳み式サポートプラットフォーム584を含む。
図5Aおよび
図5Bの第1のアセンブリ502、第2のアセンブリ504、ヒンジアセンブリ522および連続ディスプレイ506は、
図1Aおよび
図1Bの第1のアセンブリ102、第2のアセンブリ104、ヒンジアセンブリ122、連続ディスプレイ106の例であってもよい。同様に、一次可撓性セグメント508は、
図1の一次可撓性セグメント108の例であってもよい。
【0039】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、折畳み式サポートプラットフォーム582/584およびヒンジアセンブリ522は、デバイス500が閉状態から開状態へ移行すると、折畳み式サポートプラットフォーム582/584がヒンジアセンブリ522の縁585/589に対して関節接続し、それにより折畳み式サポートプラットフォーム582/584が展開して、連続ディスプレイ506の少なくとも一次可撓性セグメント508を支持するように構成することができる。例えばデバイス500が閉状態から開状態へ移行すると、折畳み式サポートプラットフォーム582の下部表面がヒンジアセンブリの縁585と接触することになり得る。デバイス500が開状態により接近して移行すると、折畳み式サポートプラットフォーム582は、折畳み式サポートプラットフォーム582が展開した状態に押し込まれ(例えばそこで折畳み式サポートプラットフォーム582の上部表面が連続ディスプレイ506のための支持を提供する(例えば連続ディスプレイ506のための剛性バッキングとして機能する)よう、縁585に対して関節接続し得る(例えば縁585上でピボットし、および/または縁585上を摺動し得る)。同様に、デバイス500が開状態により接近して移行すると、折畳み式サポートプラットフォーム584は、折畳み式サポートプラットフォーム584が展開した状態に押し込まれ(例えばそこで折畳み式サポートプラットフォーム584の上部表面が連続ディスプレイ506のための支持を提供する(例えば連続ディスプレイ506のための剛性バッキングとして機能する)よう、縁589に対して関節接続し得る(例えば縁589上でピボットし、および/または縁589上を摺動し得る)。
【0040】
上で考察したように、折畳みデバイスの電子構成要素(例えば電池、プロセッサ、データ記憶装置、無線トランシーバ、等々)を様々なアセンブリ間で分散させることができる。したがって場合によっては、第1のアセンブリ502と第2のアセンブリ504の間に電気相互接続を提供することが望ましい。本開示の1つまたは複数の態様によれば、デバイス500は、第1のアセンブリ502の電気構成要素を第2のアセンブリ504の電気構成要素と接続するように構成された可撓性印刷回路578を含むことができる。可撓性印刷回路578は、デバイス500を開閉している間のはさみ、またはさもなければ損傷を回避するように経路化することができる。例えば
図5Bに示されているように、可撓性印刷回路578は、折畳み式サポートプラットフォーム582/584とヒンジアセンブリ522の間で経路化することができる。折畳み式サポートプラットフォーム582/584およびヒンジアセンブリ522のいずれの組合せも、可撓性印刷回路578に適応するためのリリーフカットを含むことができる(例えば
図6に示されているように)。開位置における可撓性印刷回路578の経路は578Oで表されている。同様に、閉位置における可撓性印刷回路578の経路は578Cで表されている。
【0041】
一般に、折畳み式サポートプラットフォーム582/584は、一様なサポートを提供することが場合によっては望ましい。さらに、折畳み式サポートプラットフォーム582/584およびヒンジアセンブリ522の公差要求事項を最小化することが場合によっては望ましい。折畳み式サポートプラットフォーム582/584およびヒンジアセンブリ522がすべて金属で形成される場合、一様なサポートを保証するためには公差を比較的厳密に維持することが場合によっては必要である。上で言及したように、このような厳密な公差は、場合によっては望ましくない。
【0042】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、デバイス500は、折畳み式サポートプラットフォーム582/584とヒンジアセンブリ522の間の軸受点にシムを含むことができる。例えばシム586は折畳み式サポートプラットフォーム582に取り付けることができる(例えば接着剤を使用して)。シム586は、第1の縁585にもたれ掛かって折畳み式サポートプラットフォーム582を関節接続するように構成することができる。同様に、シム588は折畳み式サポートプラットフォーム584に取り付けることができ(例えば接着剤を使用して)、また、第2の縁589にもたれ掛かって折畳み式サポートプラットフォーム584を関節接続するように構成することができる。シム586および588は、発泡体などの非金属材料で形成することができる。シム586および588を含むことにより、折畳み式サポートプラットフォーム582/584およびヒンジアセンブリ522のうちの1つまたは複数の公差を緩くすることができる。
【0043】
折畳み式サポートプラットフォーム582/584とヒンジアセンブリ522の間のシム(例えばシム586および588)に対する追加または別法として、デバイス500は、折畳み式サポートプラットフォーム582/584と第1/第2のアセンブリ502/504の間の軸受点にシムを含むことも可能である。例えばシム574は第1のアセンブリ502に取り付けることができる(例えば接着剤を使用して)。シム574は、折畳み式サポートプラットフォーム582にもたれ掛かるように構成することができる。同様に、シム576は第2のアセンブリ504に取り付けることができ(例えば接着剤を使用して)、また、折畳み式サポートプラットフォーム584にもたれ掛かるように構成することができる。シム574および576は、発泡体などの非金属材料で形成することができる。シム574および576を含むことにより、折畳み式サポートプラットフォーム582/584および第1/第2のアセンブリ502/504のうちの1つまたは複数の公差を緩くすることができる。追加または別法として、シム574および576を含むことにより、デバイス500を開/閉することによって生成される雑音(例えばキーキーという音)を小さくすることができる。
【0044】
図6は、本開示の1つまたは複数の態様による折畳みデバイスを示す略図である。
図6に示されているように、折畳みデバイス600は、第1のアセンブリ602、第2のアセンブリ604、ヒンジアセンブリ622、第1の折畳み式サポートプラットフォーム682および第2の折畳み式サポートプラットフォーム684を含む。
図6の第1のアセンブリ602、第2のアセンブリ604、ヒンジアセンブリ622、第1の折畳み式サポートプラットフォーム682および第2の折畳み式サポートプラットフォーム684は、
図5Aおよび
図5Bの第1のアセンブリ502、第2のアセンブリ504、ヒンジアセンブリ522、第1の折畳み式サポートプラットフォーム582および第2の折畳み式サポートプラットフォーム584の例であってもよい。同じく
図6に示されているように、第1のアセンブリ602は可動アーム659Aを含むことができ、また、第2のアセンブリ604は可動アーム659Bを含むことができる。可動アーム659Aは、第1のアセンブリ602を第1の軸(例えば
図1Bの軸116A)の周りのヒンジアセンブリ622に回転可能に接続することができる。同様に、可動アーム659Bは、第2のアセンブリ605を第2の軸(例えば
図1Bの軸116B)の周りのヒンジアセンブリ622に回転可能に接続することができる。可動アーム659Aおよび659Bは、
図3の可動アーム359Aおよび359Bの例であってもよい。
【0045】
上で言及したように、ヒンジアセンブリの縁を使用した関節接続折畳み式サポートプラットフォームの1つの利点は改善されたサポートであり得る。例えば
図6に示されているように、第1の折畳み式サポートプラットフォーム682は、第1のアセンブリ602(線Aで示されている支持領域)およびヒンジアセンブリ622の第1の縁(線Bで示されている支持領域)によってほぼその長さ全体に沿って支持することができる。同様に、第2の折畳み式サポートプラットフォーム684は、第2のアセンブリ604(線Cで示されている支持領域)およびヒンジアセンブリ622の第2の縁(線Dで示されている支持領域)によってほぼその長さ全体に沿って支持することができる。
【0046】
第1の折畳み式サポートプラットフォーム682および第2の折畳み式サポートプラットフォーム684は、ほぼそれらの長さ全体に沿って支持することができるが、折畳み式サポートプラットフォーム682/684の組合せは、いくつかの非支持セクションを含むことも可能である。例えば
図6に示されているように、折畳み式サポートプラットフォーム682/684はリリーフカット675Aおよび/または675Bを含むことができる。リリーフカット675Aおよび/または675Bにより、可撓性印刷回路(例えば可撓性印刷回路578と同様の)などの構成要素は、第1のアセンブリ602と第2のアセンブリ604の間で移行することができる。折畳み式サポートプラットフォーム682および折畳み式サポートプラットフォーム684をほぼそれらの長さ全体(例えば50%、60%、80%を超えて、あるいはそれらの長さ)に沿って支持することにより、連続ディスプレイが下に向かってヒンジアセンブリ622中に偏向する可能性がより小さくなるよう、折畳み式サポートプラットフォーム682および折畳み式サポートプラットフォーム684の剛性を改善することができる。
【0047】
図6から分かるように、折畳み式サポートプラットフォーム682は、第1の縁に沿った複数の点(例えば中央線Mにおける第1のアセンブリ602の第1の縁上の点を含むことができる)で第1のアセンブリ602の第1の縁と少なくとも接触することができ、また、折畳み式サポートプラットフォーム684は、第2の縁に沿った複数の点(例えば中央線Mにおける第2のアセンブリ602の第2の縁上の点を含むことができる)で第2のアセンブリ604の第2の縁と少なくとも接触することができる。この方法によれば、単に折畳み式サポートプラットフォーム682および折畳み式サポートプラットフォーム684の端点においてだけでなく、より多くの点でそれらを支持することができる。単に折畳み式サポートプラットフォーム682および折畳み式サポートプラットフォーム684の端点においてだけでなく、より多くの点(例えばそれらの長さに沿った複数の点)でそれらを支持することにより、連続ディスプレイが下に向かってヒンジアセンブリ622中に偏向する可能性がより小さくなるよう、折畳み式サポートプラットフォーム682および折畳み式サポートプラットフォーム684の剛性を改善することができる。
【0048】
図7Aおよび
図7Bは、本開示の1つまたは複数の態様による、様々な位置にサポートプラットフォームを有する可撓性ディスプレイを有する折畳みデバイスの断面を示す略図である。折畳みデバイス700は、上で考察したデバイス100の例であってもよい。
図7Aは完全に開いた位置における折畳みデバイス700を示している。
図7Bは完全に閉じた位置における折畳みデバイス700を示している。
図7Aおよび
図7Bに示されているように、折畳みデバイス700は、第1のアセンブリ702、第2のアセンブリ704、ヒンジアセンブリ722、連続ディスプレイ706、第1の折畳み式サポートプラットフォーム782および第2の折畳み式サポートプラットフォーム784を含む。
図7Aおよび
図7Bの第1のアセンブリ702、第2のアセンブリ704、ヒンジアセンブリ722、連続ディスプレイ706は、
図5Aおよび
図5Bの第1のアセンブリ502、第2のアセンブリ504、ヒンジアセンブリ522および連続ディスプレイ506の例であってもよい。同様に、一次可撓性セグメント708は
図1の一次可撓性セグメント108の例であってもよい。
【0049】
上で考察したように、折畳みデバイスが開く際に、折畳み式サポートプラットフォームとヒンジアセンブリの縁との間が接触することによって折畳み式サポートプラットフォームが展開し得る。例えば折畳み式サポートプラットフォーム782/784とヒンジアセンブリ722の縁785/789との間が接触することによって折畳み式サポートプラットフォーム782/784が展開し得る(例えば
図7Aに示されているように)。ヒンジアセンブリ722の縁785/789は折畳み式サポートプラットフォーム782/784を展開させる(例えば上に上げる、持ち上げる、等々)ことができるが、折畳み式サポートプラットフォーム782/784は、折畳みデバイス700が閉じると、容易に引っ込める(例えば下に下げる、折り畳む、等々)ことができることが場合によっては望ましい。
【0050】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、デバイス700は、折畳み式サポートプラットフォーム782/784を例えば
図7Bに示されている位置などの折り畳まれた(例えば引っ込んだ)位置にバイアスさせるように構成されている1つまたは複数のバイアス部材を含むことができる。例えばデバイス700は、第1のアセンブリ702の中に配置された第1のバイアス部材777、および第2のアセンブリ704の中に配置された第2のバイアス部材779を含むことができる。第1のバイアス部材777は、折畳み式サポートプラットフォーム782を折り畳まれた位置にバイアスさせるように構成することができ、また、第2のバイアス部材779は、折畳み式サポートプラットフォーム784を折り畳まれた位置にバイアスさせるように構成することができる。いくつかの例では、デバイス700は、片側毎に単一のバイアス部材を含むことができる(例えば第1のアセンブリ702および第2のアセンブリ704の各々の中に1つのバイアス部材を含むことができる)。いくつかの例では、デバイス700は、片側毎に複数のバイアス部材を含むことができる(例えば第1のアセンブリ702および第2のアセンブリ704の各々の中に2つ以上のバイアス部材を含むことができる)。第1のバイアス部材777および第2のバイアス部材779の例には、ばね荷重ピン(例えば
図7Aおよび
図7Bに示されているような)、油圧ピストン、等々がある。
【0051】
上で言及したように、第1のバイアス部材777および第2のバイアス部材779は、それぞれ、折畳み式サポートプラットフォーム782/784を引っ込んだ位置にバイアスさせることができる。しかしながら縁785/789によって折畳み式サポートプラットフォーム782/784に加えられる力は、第1のバイアス部材777および第2のバイアス部材779によって折畳み式サポートプラットフォーム782/784に加えられる力に打ち勝つのに十分であり得る。しかしながらデバイス700が閉位置へ移行すると、第1のバイアス部材777および第2のバイアス部材779は、それぞれ、折畳み式サポートプラットフォーム782/784を折り畳まれた位置へ押し下げることができる。
【0052】
図7Cは、本開示の1つまたは複数の態様による折畳みデバイスの切欠図を示す概念図である。
図7Cに示されているように、折畳み式サポートプラットフォーム784は、第2のバイアス部材779と係合するように構成されたノッチまたは他の構造を含むことができる。第2のバイアス部材779は、この構造を介して折畳み式サポートプラットフォーム784を折り畳まれた位置にバイアスさせることができる。
【0053】
番号が振られた以下の例は、本開示の1つまたは複数の態様を例証することができる。
例1.折畳みデバイスは、内部表面および外部表面を有する第1のアセンブリと、内部表面および外部表面を有する第2のアセンブリと、一次可撓性セグメントを備える連続ディスプレイと、第1の軸の周りの第1のアセンブリに回転可能に接続され、かつ、第2の軸の周りの第2のアセンブリに回転可能に接続されたヒンジアセンブリであって、折畳みデバイスがヒンジアセンブリの周りで完全に開くと、第1のアセンブリの内部表面が第2のアセンブリの内部表面と実質的に共面になる、ヒンジアセンブリと、第1のアセンブリに取り付けられ、かつ、ヒンジアセンブリの第1の縁に対して関節接続して、折畳みデバイスが完全に開くと一次可撓性セグメントを支持するように構成された第1の折畳み式サポートプラットフォームと、第2のアセンブリに取り付けられ、かつ、ヒンジアセンブリの第2の縁に対して関節接続して、折畳みデバイスが完全に開くと少なくとも一次可撓性セグメントを支持するように構成された第2の折畳み式サポートプラットフォームとを備える。
【0054】
例2.例1の折畳みデバイスであって、折畳みデバイスが完全に開くと、第1の折畳み式サポートプラットフォームが第1の縁の長さの少なくとも半分と接触し、第2の折畳み式サポートプラットフォームが第2の縁の長さの少なくとも半分と接触する。
【0055】
例3.例1の折畳みデバイスであって、第1の折畳み式サポートプラットフォームは、第1の縁の中点で第1の縁と少なくとも接触し、第2の折畳み式サポートプラットフォームは、第2の縁の中点で第2の縁と少なくとも接触する。
【0056】
例4.例1の折畳みデバイスであって、第1のアセンブリの電気構成要素を第2のアセンブリの電気構成要素と接続する可撓性印刷回路をさらに備え、可撓性印刷回路は、第1の折畳み式サポートプラットフォームとヒンジアセンブリとの間で経路化される。
【0057】
例5.例1の折畳みデバイスであって、第1の折畳み式サポートプラットフォームに取り付けられ、かつ、ヒンジアセンブリの第1の縁にもたれ掛かって第1の折畳み式サポートプラットフォームを関節接続するように構成された第1のシムと、第2の折畳み式サポートプラットフォームに取り付けられ、かつ、ヒンジアセンブリの第2の縁にもたれ掛かって第2の折畳み式サポートプラットフォームを関節接続するように構成された第2のシムとをさらに備える。
【0058】
例6.例1の折畳みデバイスであって、第1のアセンブリに取り付けられ、かつ、第1の折畳み式サポートプラットフォームにもたれ掛かるように構成された第3のシムと、第2のアセンブリに取り付けられ、かつ、第2の折畳み式サポートプラットフォームにもたれ掛かるように構成された第4のシムとをさらに備える。
【0059】
例7.例5の折畳みデバイスであって、第1の折畳み式サポートプラットフォームおよび第2の折畳み式サポートプラットフォームは金属で形成され、第1のシム、第2のシム、第3のシムおよび第4のシムは非金属材料で形成される。
【0060】
例8.例7の折畳みデバイスであって、非金属物質は発泡体である。
例9.例1の折畳みデバイスであって、第1の折畳み式サポートプラットフォームを折り畳まれた位置にバイアスさせるように構成された第1のバイアス部材と、第2の折畳み式サポートプラットフォームを折り畳まれた位置にバイアスさせるように構成された第2のバイアス部材とをさらに備える。
【0061】
例10.例9の折畳みデバイスであって、第1のバイアス部材は第1のばね荷重ピンを備え、第2のバイアス部材は第2のばね荷重ピンを備える。
【0062】
例11.例1の折畳みデバイスであって、連続ディスプレイは有機発光ダイオード(O
LED)ディスプレイまたはマイクロ発光ダイオードディスプレイを備える。
【0063】
以上、本開示において様々な態様を説明した。これらおよび他の態様は、以下の特許請求の範囲の範囲内である。