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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-31
(45)【発行日】2025-04-08
(54)【発明の名称】椅子の座席及び押圧装置
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/54 20060101AFI20250401BHJP
【FI】
A47C7/54 B
A47C7/54 Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2024027024
(22)【出願日】2024-02-26
(65)【公開番号】P2024153550
(43)【公開日】2024-10-29
【審査請求日】2024-02-27
(31)【優先権主張番号】202310390436.5
(32)【優先日】2023-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】112146332
(32)【優先日】2023-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】524074208
【氏名又は名称】廣力達企業有限公司
【氏名又は名称原語表記】ATEC INTERNATIONAL TEAM CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】6F.,No.26,Ln.1,Minfu 11th St.,Taoyuan Dist.,Taoyuan City 33074,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】陳得峻
【審査官】白土 博之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2021/0345782(US,A1)
【文献】登録実用新案第3158321(JP,U)
【文献】特開2000-279263(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0027329(US,A1)
【文献】中国実用新案第201675443(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2010/0123346(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 7/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの肘掛けと結合し、各前記肘掛けに一つのクロスバーが含まれる椅子の座席であって、
該クロスバーを挿入するための少なくとも一つの肘掛け挿入スロットと、該肘掛け挿入スロットと連通する二つの取付孔を含むベースと、
前記二つの取付孔にそれぞれ取り付けられる押圧装置と、を備え、
前記押圧装置は、
前記取付孔に取り付けられて固定され、一側面に取付溝が設けられた取付基台と、
前記取付溝に取り付けられ、前記クロスバーに面する押圧部品と、
前記取付溝に相対して前記取付基台の他側面に設置された操作部材と、
前記押圧部品と前記操作部材との間に接続される動力伝達部材と、を含み、
前記操作部材は、前記動力伝達部材を駆動し、前記動力伝達部材に前記押圧部品を前記クロスバーに向かって移動させて前記クロスバーを締め付けさせ、
操作部品が一つの旋回ハンドルであり、該旋回ハンドルには中心孔を有し、
動力伝達部材が取付軸と、該取付軸の一端が該中心孔に取り付けられる指圧部品とを含み、
該指圧部品が該取付軸の反対側に取り付けられており、該取付溝内に位置し、該取付溝の一方の側面に設置されている第一ラチェット部品を有し、該押圧部品を押圧し、
該取付溝の底端に第二ラチェット部品が設置されており、該第二ラチェット部品は該第一ラチェット部品と噛み合っており、
該旋回ハンドルが一方向に回転されると、該取付軸が該第一ラチェット部品を動かし、該第一ラチェット部品が該第二ラチェット部品と相対的に動くことにより、該指圧部品が該押圧部品を該クロスバーに向けて移動させることによって、該クロスバーを押圧する、椅子の座席。
【請求項2】
指圧部品が更に二つの第一動作制限部品を含み、該二つの第一動作制限部品は該第一ラチェット部品の両側にそれぞれ配置され、それぞれが平行対称な状態にあり、該取付溝には二つの第二動作制限部品が含まれ、該二つの第二動作制限部品は該第二ラチェット部品の両側にそれぞれ配置され、平行対称な状態にある、請求項1に記載の椅子の座席。
【請求項3】
該肘掛けの該クロスバーにクロスバー溝が設置され、該取付基台に抜け止め部品が設置され、該抜け止め部品が該クロスバー溝の一方の縁と接触することによって該クロスバーが該肘掛け挿入スロットから抜け出るのを防ぐ、請求項1に記載の椅子の座席。
【請求項4】
該肘掛けの該クロスバーに抜け止め部品が設置され、該取付基台にカードスロットが設置され、該抜け止め部品が該カードスロットの一方の縁と接触することによって該クロスバーが該肘掛け挿入スロットから抜け出るのを防ぐ、請求項1に記載の椅子の座席。
【請求項5】
二つの滑り止めプレートを含み、該ベースの各取付孔の隣接する場所に嵌入孔が設置され、該滑り止めプレートが該嵌入孔に取り付けられ、該取付基台の反対側には第一カチ合わせ縁と第二カチ合わせ縁がそれぞれ設置され、該第一カチ合わせ縁と該第二カチ合わせ縁を通じて該取付基台が該ベースに支持され、該第一カチ合わせ縁が該滑り止めプレートに接触する、請求項1に記載の椅子の座席。
【請求項6】
該嵌入孔と該取付孔が支持シャフトを介して分離され、該第一カチ合わせ縁が該支持シャフトに支持され、該第一カチ合わせ縁の幅が該支持シャフトの幅より大きく、該第二カチ合わせ縁が該ベースに干渉する幅が該滑り止めプレートの幅より小さい、請求項5に記載の椅子の座席。
【請求項7】
該滑り止めプレートが抜け止め構造を含み、該抜け止め構造が該支持シャフトにカード接する、請求項6に記載の椅子の座席。
【請求項8】
二つの肘掛けと結合し、各肘掛けには一つのクロスバーが含まれる椅子の座席であって、
該クロスバーの挿入に適しており、該取付孔は該肘掛け挿入スロットと連通しており、該ベースの各取付孔の隣接する場所には嵌入孔が設置されている少なくとも一つの肘掛け挿入スロットと二つの取付孔を含むベースと、
該二つの取付孔にそれぞれ取り付けられる二つの押圧装置と、各押圧装置は、取付基台と、該取付孔に取り付けられ固定され、一方の側面に取付溝が設置されており、該取付基台の反対側には第一カチ合わせ縁と第二カチ合わせ縁がそれぞれ設置されており、
該取付溝に取り付けられ、該クロスバーに向かっている押圧部品と、
該取付溝に対して該取付基台の別の側面に設置されている二つの滑り止めプレートとを含み、
該押圧部品は該クロスバーを押圧することに適しており、
該滑り止めプレートは該嵌入孔に取り付けられ、
該第一カチ合わせ縁と該第二カチ合わせ縁を通じて、該取付基台は該ベースに支持され、該第一カチ合わせ縁は該滑り止めプレートに接触する、椅子の座席。
【請求項9】
該嵌入孔と該取付孔が支持シャフトによって分離され、該第一カチ合わせ縁が該支持シャフトに支持され、該第一カチ合わせ縁の幅が該支持シャフトの幅より大きく、該第二カチ合わせ縁が該ベースに干渉する幅が該滑り止めプレートの幅より小さい、請求項8に記載の椅子の座席。
【請求項10】
該滑り止めプレートが抜け止め構造を含み、該抜け止め構造が該支持シャフトにカード接する、請求項9に記載の椅子の座席。
【請求項11】
該クロスバーに第一歯形形状構造が設置され、該押圧部品に第二歯形形状構造が設置され、該押圧部品が該クロスバーを押圧する際、該第二歯形形状構造が該第一歯形形状構造と密合する、請求項1または請求項8に記載の椅子の座席。
【請求項12】
該クロスバーにクロスバー溝が設置され、該椅子の座席に二つの第一歯形形状構造が含まれ、該第一歯形形状構造が該クロスバー溝内に嵌入され、該押圧部品に第二歯形形状構造が設置され、該押圧部品が該クロスバーを押圧する際、該第二歯形形状構造が該第一歯形形状構造と密合する、請求項1または請求項8に記載の椅子の座席。
【請求項13】
調整可能な肘掛け座席の椅子の一つのベースの一つの取付孔に取り付けるための押圧装置であって、
該取付孔に取り付けられ固定され、一方の側面に取付溝が設置されている取付基台と、
該取付溝に取り付けられる押圧部品と、
該取付溝に対して該取付基台の別の側面に設置され、中心孔がある旋回ハンドルと、
取付軸と指圧部品を含む動力伝達部材と、該取付軸の一端が該中心孔に取り付けられ、該指圧部品が該取付軸の反対側に取り付けられ、該取付溝内に位置し、該取付溝の一方の側面に設置されている第一ラチェット部品と、該指圧部品が該押圧部品を押圧している;
を含み、
該取付溝の底端には第二ラチェット部品が設置されており、該第二ラチェット部品は該第一ラチェット部品と噛み合っており、
該旋回ハンドルが一方向に回転されると、該取付軸が該第一ラチェット部品を動かし、該第一ラチェット部品が該第二ラチェット部品と相対的に動くことにより、該指圧部品が該押圧部品を上下に動かす、押圧装置。
【請求項14】
指圧部品が更に二つの第一動作制限部品を含み、該二つの第一動作制限部品は該第一ラチェット部品の両側にそれぞれ配置され、平行対称な状態にあると、該取付溝には二つの第二動作制限部品が含まれ、該二つの第二動作制限部品は該第二ラチェット部品の両側にそれぞれ配置され、平行対称な状態にある、請求項13に記載の押圧装置。
【請求項15】
取付基台に更に防拔部品が設置され、該防拔部品が該取付溝と該取付基台の同じ側面に設置される、請求項13に記載の押圧装置。
【請求項16】
取付基台に更にカードスロットが設置され、該カードスロットが該取付溝と該取付基台の同じ側面に設置される、請求項13に記載の押圧装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子の座席に関し、特に押圧部品及び操作部品を備えた椅子の座席に関する
【背景技術】
【0002】
現在、労働環境や生活環境の要求が日々高まっており、人々はオフィスチェアに対する要求も高まっています。椅子の柔軟性、快適性、美観性に加えて、さまざまなユーザーの身長、体型、使用方法に適応できる調整機能も必要とされています。調整可能な肘掛けを備えたオフィスチェアの設計は、これらのニーズを満たすために考案されました。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、この設計方法の欠点は明らかです。まず、組み立てが難しく、一定の技術を持たないユーザーにとっては自分で組み立てることが困難です。次に、この設計では多くの部品が必要で、組み立ての難しさだけでなく、生産コストも増加します。最後に、組み立てが難しいため、DIY家具市場に投入するのに適していません。
【0004】
したがって、これらの問題を解決し、調整可能な肘掛けを備えたオフィスチェアが効率的で低コスト、簡単な組み立てなどの利点を持つようにする方法は、本分野の通常の知識を持つ者にとって考慮すべき問題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の椅子の座席は、二つの肘掛けと結合するために適しており、各肘掛けには一つのクロスバーが含まれています。椅子の座席は、一つのベースと二つの押圧装置を含みます。ベースは、少なくとも一つの肘掛け挿入スロットと二つの取付孔を含み、肘掛け挿入スロットはクロスバーの挿入に適しており、取付孔は肘掛け挿入スロットと連通しています。
【0006】
さらに、二つの押圧装置はそれぞれの二つの取付孔に取り付けられ、各押圧装置は一つの取付基台、一つの押圧部品、一つの操作部品、及び一つの動力伝達部材を含みます。取付基台は取付孔に取り付けられ固定され、一方の側面には取付溝が設置されています。押圧部品は取付溝に取り付けられ、クロスバーに向かっています。操作部品は取付溝に対して取付基台の反対側に設置されています。動力伝達部材は押圧部品と操作部品の間に接続されています。操作部品は動力伝達部材を動かし、動力伝達部材が押圧部品をクロスバーに向けて移動させ、クロスバーを押圧するように配置されています。
【0007】
上記の椅子の座席では、操作部品が旋回ハンドルであり、旋回ハンドルには中心孔があり、動力伝達部材は取付軸と指圧部品を含みます。取付軸の一端が中心孔に取り付けられ、指圧部品が取付軸の反対側に取り付けられ、取付溝内に位置し、取付溝の一方の側面に設置されている第一ラチェット部品と、指圧部品が押圧部品を押圧しています。取付溝の底端には第二ラチェット部品が設置され、第二ラチェット部品は第一ラチェット部品と噛み合っています。旋回ハンドルが一方向に回転されると、取付軸が第一ラチェット部品と第二ラチェット部品を動かし、指圧部品が押圧部品をクロスバーに向けて移動させ、クロスバーを押圧します。
【0008】
上記の椅子の座席では、指圧部品には二つの第一動作制限部品が含まれ、第一動作制限部品は第一ラチェット部品の両側にそれぞれ配置され、平行対称な状態にあります。また、取付溝には二つの第二動作制限部品が含まれ、第二動作制限部品は第二ラチェット部品の両側にそれぞれ配置され、平行対称な状態にあります。
【0009】
上記の椅子の座席では、肘掛けのクロスバーにクロスバー溝が設置され、取付基台には防拔部品が設置され、防拔部品がクロスバー溝の一方の縁と干渉してクロスバーが肘掛け挿入スロットから抜け出るのを防ぎます。
【0010】
上記の椅子の座席では、肘掛けのクロスバーに防拔部品が設置され、取付基台にはカードスロットが設置され、防拔部品がカードスロットの一方の縁と干渉してクロスバーが肘掛け挿入スロットから抜け出るのを防ぎます。
【0011】
上記の椅子の座席には、二つの滑り止めプレートが含まれ、ベースの各取付孔の隣接する場所に嵌入孔が設置され、滑り止めプレートが嵌入孔に取り付けられます。また、取付基台の反対側には第一カチ合わせ縁と第二カチ合わせ縁がそれぞれ設置され、第一カチ合わせ縁と第二カチ合わせ縁を通じて取付基台がベースに支持され、第一カチ合わせ縁が滑り止めプレートに接触します。
【0012】
上記の椅子の座席では、嵌入孔と取付孔が支持シャフトによって分離され、第一カチ合わせ縁が支持シャフトに支持され、第一カチ合わせ縁の幅が支持シャフトの幅より大きく、第二カチ合わせ縁がベースに干渉する幅が滑り止めプレートの幅より小さいです。
【0013】
上記の椅子の座席では、滑り止めプレートが防拔構造を含み、防拔構造が支持シャフトにカード接することができます。
【0014】
本発明の別の実施形態の椅子の座席は、二つの肘掛けと結合するために適しており、各肘掛けには一つのクロスバーが含まれています。椅子の座席は、一つのベース、二つの押圧装置、及び二つの滑り止めプレートを含みます。ベースは、少なくとも一つの肘掛け挿入スロットと二つの取付孔を含み、肘掛け挿入スロットはクロスバーの挿入に適しており、取付孔は肘掛け挿入スロットと連通しています。ベースの各取付孔の隣接する場所には嵌入孔が設置されています。さらに、二つの押圧装置はそれぞれの二つの取付孔に取り付けられ、各押圧装置は一つの取付基台と一つの押圧部品を含みます。取付基台は取付孔に取り付けられ固定され、一方の側面には取付溝が設置されています。また、取付基台の反対側には第一カチ合わせ縁と第二カチ合わせ縁がそれぞれ設置されています。押圧部品は取付溝に取り付けられ、クロスバーに向かっています。滑り止めプレートは取付溝に対して取付基台の反対側に設置され、嵌入孔に取り付けられています。第一カチ合わせ縁と第二カチ合わせ縁を通じて取付基台がベースに支持され、第一カチ合わせ縁が滑り止めプレートに接触します。
【0015】
上記の椅子の座席では、嵌入孔と取付孔が支持シャフトによって分離され、第一カチ合わせ縁が支持シャフトに支持され、第一カチ合わせ縁の幅が支持シャフトの幅より大きく、第二カチ合わせ縁がベースに干渉する幅が滑り止めプレートの幅より小さいです。
【0016】
上記の椅子の座席では、滑り止めプレートが防拔構造を含み、防拔構造が支持シャフトにカード接することができます。
【0017】
上記の椅子の座席では、クロスバーに第一歯形形状構造が設置され、押圧部品に第二歯形形状構造が設置されています。押圧部品がクロスバーを押圧する際、第二歯形形状構造は第一歯形形状構造と密合します。
【0018】
上記の椅子の座席では、クロスバーにクロスバー溝が設置され、椅子の座席には二つの第一歯形形状構造が含まれ、第一歯形形状構造はクロスバー溝内に嵌入され、押圧部品に第二歯形形状構造が設置されています。押圧部品がクロスバーを押圧する際、第二歯形形状構造は第一歯形形状構造と密合します。
【0019】
本発明の別の目的は、調整可能な肘掛け座席に取り付けられる押圧装置を提供することであり、この装置はユーザーが肘掛けを調整可能な肘掛け座席に迅速かつ便利に組み立てることを支援します。
【0020】
本発明の押圧装置は、調整可能な肘掛け座席のベースの取付孔に取り付けるために適しており、押圧装置は一つの取付基台、一つの押圧部品、一つの旋回ハンドル、及び一つの動力伝達部材を含みます。取付基台は取付孔に取り付けられ固定され、一方の側面には取付溝が設置されています。押圧部品は取付溝に取り付けられています。
【0021】
さらに、旋回ハンドルは取付溝に対して取付基台の反対側に設置され、旋回ハンドルには中心孔があります。動力伝達部材は取付軸と指圧部品を含み、取付軸の一端が中心孔に取り付けられ、指圧部品は取付軸の反対側に取り付けられ、取付溝内に位置し、取付溝の一方の側面に設置されている第一ラチェット部品と、指圧部品が押圧部品を押圧しています。取付溝の底端には第二ラチェット部品が設置され、第二ラチェット部品は第一ラチェット部品と噛み合っています。旋回ハンドルが一方向に回転されると、取付軸が第一ラチェット部品を動かし、第一ラチェット部品と第二ラチェット部品が相対的に動くことにより、指圧部品が押圧部品を上下に動かします。
【0022】
上記の押圧装置では、指圧部品には二つの第一動作制限部品が含まれ、第一動作制限部品は第一ラチェット部品の両側にそれぞれ配置され、平行対称な状態にあります。また、取付溝には二つの第二動作制限部品が含まれ、第二動作制限部品は第二ラチェット部品の両側にそれぞれ配置され、平行対称な状態にあります。
【0023】
上記の押圧装置では、取付基台には防拔部品が設置され、防拔部品は取付溝と取付基台の同じ側面に設置されます。 また、上記の押圧装置では、取付基台にはカードスロットが設置され、カードスロットは取付溝と取付基台の同じ側面に設置されます。
【発明の効果】
【0024】
本発明の目的は、効率的で低コスト、簡単に組み立てられる椅子の座席を提供することである。本発明の椅子の座席は、ユーザーは肘掛けを椅子の両側に簡単かつ迅速に組み立てることができ、パッケージサイズを縮小し、椅子の座席の輸送コストを大幅に削減することができるという利点を有する。
【0025】
また、前記保存溶液は、異なる保存環境において、前記細胞外小胞/エクソソームを保存することができ、製品の商業化の発展を補助することができる。
【0026】
本発明は、保存溶液の構成により、必要に応じて特定の液体保存または乾燥保存の形態で冷凍保存することができ、細胞外小胞/エクソソームに長時間の保存を達成させることができ、解凍して再利用する時、一定の反応効果を維持し、医療産業の研究開発及び応用を補助し、時間コストと商業価値を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1A】本実施例の椅子の座席10の概略図である。
図1B】椅子の座席10に二つの肘掛け8が結合された概略図である。
図1C】取付孔122の概略図である。
図2】肘掛け8の概略図である。
図3A】押圧装置13の概略図である。
図3B】押圧装置13の概略図である。
図3C】取付溝131Gの概略図である。
図3D】押圧部品132がクロスバー81に向かう概略図である。
図3E】肘掛け8’の概略図2である。
図3F】取付基台231の概略図である。
図4A】指圧部品1342が取付溝131G内にある概略図である。
図4B】押圧部品132、操作部品133、および動力伝達部材134の位置関係を示す概略図である。
図4C】動力伝達部材134が操作部品133に接続されている概略図である。
図4D】動力伝達部材134の概略図である。
図5A】押圧装置13と滑り止めプレート14の異なる角度からの概略図である。
図5B】押圧装置13と滑り止めプレート14の異なる角度からの概略図である。
図5C】滑り止めプレート14の概略図である。
図5D図1AのX部分を拡大した図である。
図6A】別の実施例の椅子の座席40の概略図である。
図6B】第一歯形形状構造45がクロスバー溝81Gに嵌入されている概略図である。
図6C】第一歯形形状構造45がクロスバー溝81Gに嵌入されている概略図である。
図6D】押圧部品432の概略図である。
図6E】押圧部品432が第一歯形形状構造45に接触している概略図である。
図7】第一歯形形状構造45の概略図である。
図8A】肘掛け9の概略図である。
図8B】押圧部品432が第一歯形形状構造95に接触している概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1Aから図1Cを参照してください。図1Aは本実施例の椅子の座席10の概略図、図1Bは椅子の座席10に二つの肘掛け8が結合された概略図、図1Cは取付孔122の概略図です。本実施例の椅子の座席10は、一つのベース12と二つの押圧装置13を含みます。ベース12は、二つの肘掛け挿入スロット121、二つの取付孔122、二つの嵌入孔123、及び二つの支持シャフト124を含み、各取付孔122はそれぞれ一つの肘掛け挿入スロット121と連通しており、各取付孔122はそれぞれ一つの嵌入孔123に隣接しています。各取付孔122と隣接する嵌入孔123は、一つの支持シャフト124によって分離されています。この実施例では、取付孔122はベース12の背面に位置しています。しかし、他の実施例では、取付孔122がベース12の側面に位置している場合もあります。
【0029】
図1B図2を参照してください。図2は肘掛け8の概略図です。椅子の座席10は、二つの肘掛け8と結合するために適しており、各肘掛け8は一つのクロスバー81を含んでいます。クロスバー81にはクロスバー溝81Gが設置されています。詳しくは、肘掛け8のクロスバー81の一端がベース12の肘掛け挿入スロット121に挿入され、クロスバー溝81Gの横幅が肘掛け8の可動範囲であり、クロスバー81は押圧装置13によって固定される必要があります。肘掛け8の位置の固定方法については、後述の段落で例を挙げて説明します。
【0030】
図3Aから図3Dを参照してください。図3A図3Bは押圧装置13の概略図、図3Cは取付溝131Gの概略図、図3Dは押圧部品132がクロスバー81に向かう概略図です。二つの押圧装置13は、それぞれの二つの取付孔122に取り付けられ、各押圧装置13は一つの取付基台131、一つの押圧部品132、一つの操作部品133、及び一つの動力伝達部材134(図5参照)を含みます。取付基台131は取付孔122内に取り付けられ固定され、一方の側面には取付溝131G及び防拔部品131Pが設置されています。防拔部品131Pは、クロスバー81のクロスバー溝81Gの一方の縁81Eと干渉するように適しています。これにより、クロスバー81が肘掛け挿入スロット121から抜け落ちるのを防ぐことができます。
【0031】
本実施例では、取付基台131に防拔部品131Pが設置され、クロスバー81にクロスバー溝81Gが設置されています。しかし、他の実施例では、防拔部品131Pとクロスバー溝81Gの設置位置を逆にすることもできます。詳しくは、図3E図3Fを参照してください。肘掛け8’のクロスバー81’には防拔部品81Pが設置され、取付基台231にはカードスロット231Gが設置されています。カードスロット231Gと取付溝131Gは取付基台231の同じ側面に設置されています。クロスバー81’の防拔部品81Pは、カードスロット231Gの一端と干渉するように適しています。これにより、肘掛け8’のクロスバー81’が肘掛け挿入スロット121から抜け落ちるのを防ぐことができます。
【0032】
さらに、操作部品133は取付溝131Gに対して取付基台131の反対側に設置され、つまり操作部品133はベース12の外部に露出しています。これにより、消費者が簡単に操作できます。例えば、操作部品133は旋回ハンドルであり、この旋回ハンドルには中心孔133Cがあります。また、押圧部品132は取付溝131Gに取り付けられ、クロスバー81に向かっています。
【0033】
図4Aから図4Dを参照してください。図4Aは指圧部品1342が取付溝131G内にある概略図、図4Bは押圧部品132、操作部品133、及び動力伝達部材134の位置関係を示す概略図、図4Cは動力伝達部材134が操作部品133に接続されている概略図、図4Dは動力伝達部材134の概略図です。この実施形態では、動力伝達部材134は押圧部品132と操作部品133の間に接続されており、動力伝達部材134は一つの取付軸1341と一つの指圧部品1342を含みます。取付軸1341の一端は中心孔133Cに取り付けられ、指圧部品1342は取付軸1341の反対側に取り付けられ、取付溝131G内に位置しています。
【0034】
さらに、指圧部品1342は押圧部品132を押圧しており、指圧部品1342は一つの第一ラチェット部品1342Rと二つの第一動作制限部品1342Lを含んでいます。第一ラチェット部品1342Rは取付溝131Gの側面に近い位置にあり、二つの第一動作制限部品1342Lは第一ラチェット部品1342Rの両側にそれぞれ配置され、互いに平行対称な状態にあります。
【0035】
また、図3Cに再度参照してください。取付溝131Gは一つの第二ラチェット部品131R、貫通孔131H、及び二つの第二動作制限部品1312を含んでいます。第二ラチェット部品131Rは取付溝131Gの底端に設置され、貫通孔131Hは第二ラチェット部品131Rの中央に位置し、貫通孔131Hの中心と中心孔133Cの中心は同一直線上にあり、取付軸1341は貫通孔131Hを通っています。つまり、第二ラチェット部品131Rは指圧部品1342と操作部品133の間に位置しています。
【0036】
そして、第二ラチェット部品131Rと第一ラチェット部品1342Rは互いに噛み合っています。具体的には、旋回ハンドルが開放状態にある時、第一ラチェット部品1342Rの最高部が第二ラチェット部品131Rの最低部に触れ、第二ラチェット部品131Rの最高部も第一ラチェット部品1342Rの最低部に触れ、二つのラチェット部品が互いに噛み合う状態となります。この状態では、肘掛け8の位置を一定範囲内で調整することができ、その範囲はクロスバー溝81Gの横幅に等しいです。
【0037】
さらに、取付溝131Gの二つの第二動作制限部品1312はそれぞれ第二ラチェット部品131Rの両側に位置し、互いに平行対称な状態です。そして、第二ラチェット部品131Rと第一ラチェット部品1342Rが噛み合った時、二つの第一動作制限部品1342Lと二つの第二動作制限部品1312が交互に並んでいます。このため、第一動作制限部品1342Lと第二動作制限部品1312によって、旋回ハンドル(操作部品133)の回転範囲が制限されます。
【0038】
この実施例では、操作部品133は動力伝達部材134を動かし、動力伝達部材134が押圧部品132をクロスバー81に向けて移動させ、クロスバー81に押圧させます。具体的には、旋回ハンドルが一方向に回転された後(閉状態)、取付軸1341が第一ラチェット部品1342Rと第二ラチェット部品131Rを相対的に移動させ、第一ラチェット部品1342Rの最高部が第二ラチェット部品131Rの最高部に触れ、指圧部品1342が押圧部品132をクロスバー81の方向に移動させます。このようにして、押圧部品132はクロスバー81を固定し、押圧部品132の表面とクロスバー81の表面間に一定の摩擦力を生じさせ、クロスバー81が外力によって容易に移動されないようにします。逆に、旋回ハンドルが元の位置に回転された時、押圧部品132の表面はクロスバー81の表面から離れ、これによりユーザーは肘掛け8のクロスバー81を一定範囲で調整できます。
【0039】
図5Aから図5Dを参照してください。図5A図5Bは押圧装置13と滑り止めプレート14の異なる角度からの概略図、図5Cは滑り止めプレート14の概略図、図5D図1AのX部分の拡大図です。椅子の座席10は、二つの滑り止めプレート14も含み、それぞれの滑り止めプレート14は一つの嵌入孔123に取り付けられています。この実施例では、滑り止めプレート14には防拔構造141があり、この防拔構造141はベース12の支持シャフト124にカード接します。したがって、滑り止めプレート14が嵌入孔123に配置されると、防拔構造141によって滑り止めプレート14が嵌入孔123から落ちるのを防ぎます。さらに、外力が防拔構造141に押し付けられた時、防拔構造141は支持シャフト124から離れ、カード接せずに滑り止めプレート14を嵌入孔123から取り外すことができます。
【0040】
さらに、取付基台131の対向する二つの側面には、それぞれ第一カチ合わせ縁131Fと第二カチ合わせ縁131Sが設置されています。第一カチ合わせ縁131Fと第二カチ合わせ縁131Sを介して、取付基台131はベース12に支持され、第一カチ合わせ縁131Fは滑り止めプレート14に接触します。具体的には、第一カチ合わせ縁131Fの幅W1(図3A参照)は、支持シャフト124の幅W2(図5D参照)よりも大きく、第二カチ合わせ縁131Sのベース12との接触幅は滑り止めプレート14の幅W3(図5A参照)よりも小さく、この実施例では第二カチ合わせ縁131Sの全幅W4(図5A参照)です。したがって、滑り止めプレート14が嵌入孔123に配置されていない状態では、取付基台131を取付孔122に取り付けることができ、第一カチ合わせ縁131Fは支持シャフト124の下面に支持されます。その後、滑り止めプレート14を嵌入孔123に配置すると、第一カチ合わせ縁131Fの側面が滑り止めプレート14に接触します。
【0041】
さらに、肘掛け8のクロスバー81をベース12から取り外すには、まず滑り止めプレート14を嵌入孔123から取り外す必要があります。その後、押圧装置13の取付基台131を嵌入孔123の方向に移動させると、押圧装置13をベース12から分離することができます。そして、クロスバー81のクロスバー溝81Gが押圧装置13の防拔部品131Pに阻まれなくなるため、肘掛け8のクロスバー81を肘掛け挿入スロット121から引き抜くことができます。このため、本実施例の椅子の座席10は、両側の肘掛け8を簡単に組み立てて取り外すことができます。これにより、椅子の座席10の包装箱のサイズを小さくし、製品の輸送コストを大幅に削減することができます。
【0042】
図6Aから図6Eを参照してください。図6Aは別の実施例の椅子の座席40の概略図、図6B図6Cは第一歯形形状構造45がクロスバー溝81Gに嵌入されている概略図、図6Dは押圧部品432の概略図、図6Eは押圧部品432が第一歯形形状構造45に接触している概略図です。椅子の座席40は椅子の座席10と異なり、二つの第一歯形形状構造45を含みます。第一歯形形状構造45は、密集して配置された複数の第一動作制限バー45L(図7参照)を含んでおり、各第一歯形形状構造45はそれぞれクロスバー溝81Gに嵌入されています。
【0043】
また、椅子の座席40の押圧部品432には、第一歯形形状構造45に向かって配置された第二歯形形状構造4320が設置されています。第二歯形形状構造4320は、密集して配置された複数の第二動作制限バー4320L(図6D参照)を含んでおり、各第二動作制限バー4320Lは各第一動作制限バー45Lに平行です。この実施例では、動力伝達部材134が押圧部品432をクロスバー81に向けて移動させ、クロスバー81に押圧すると、第二歯形形状構造4320と第一歯形形状構造45が密接に噛み合います。複数の第二動作制限バー4320Lが複数の第一動作制限バー45Lに平行に配置されているため、噛み合いが容易で、肘掛け8の位置を容易に確定できます。これにより、使用者は左右の肘掛け8の間隔を容易に調整することができます。
【0044】
上記の実施例では、椅子の座席40の第一歯形形状構造45はクロスバー81のクロスバー溝81Gに嵌入されています。しかし、他の実施例では、クロスバー81と第一歯形形状構造45が一体化された構造である場合もあります。つまり、この実施例にはクロスバー溝81Gの技術特性がありません。例えば、図8A図8Bを参照してください。肘掛け9のクロスバー91には第一歯形形状構造95が設置されています。言い換えれば、クロスバー91と第一歯形形状構造95は一体型の構造です。また、第一歯形形状構造95自体の技術特性は第一歯形形状構造45の技術特性に相当します。この実施例では、動力伝達部材134が押圧部品432をクロスバー91に向けて移動させ、クロスバー91に押圧すると、第二歯形形状構造4320と第一歯形形状構造95が密接に噛み合います。このようにして、使用者は左右の肘掛け9の間隔を容易に調整することができます。
【0045】
以上のように、伝統的な調整可能な肘掛けオフィスチェアに比べて、本実施例の椅子の座席10および椅子の座席40は、肘掛け8と押圧装置13を組み立てる際に他の部品(例えばネジ)を使用せずに取付基台131を固定することができ、使用者が両側の肘掛け8を簡単に自分で組み立てることができます。また、同時に製造コストも削減されます。
【符号の説明】
【0046】
8、8’、9:肘掛け
81、81’、91:クロスバー
81G:クロスバー溝
81E:クロスバー溝の一方の縁
81P:抜け止め部品
10、40:椅子の座席
12:ベース
121:肘掛け挿入スロット
122:取付孔
123:嵌入孔
124:支持シャフト
13:押圧装置
131、231:取付基台
1312:第二動作制限部品
131R:第二ラチェット部品
131F:第一カチ合わせ縁
131S:第二カチ合わせ縁
131P:抜け止め部品
131G:取付溝
131H:貫通孔
132、432:押圧部品
133:操作部品
133C:中心孔
134:動力伝達部材
1341:取付軸
1342:指圧部品
1342R:第一ラチェット部品
1342L:第一動作制限部品
14:滑り止めプレート
141:抜け止め構造
231G:カードスロット
45、95:第一歯形形状構造
45L:第一動作制限バー
4320:第二歯形形状構造
4320L:第二動作制限バー
X:ベースの局部範囲
W1:第一カチ合わせ縁の幅
W2:支持シャフトの幅
W3:滑り止めプレートの幅
W4:第二カチ合わせ縁の全幅
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7
図8A
図8B