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  • 特許-被牽引車両接続判定システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-31
(45)【発行日】2025-04-08
(54)【発明の名称】被牽引車両接続判定システム
(51)【国際特許分類】
   B62D 53/00 20060101AFI20250401BHJP
【FI】
B62D53/00 Z
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022102630
(22)【出願日】2022-06-27
(65)【公開番号】P2024003459
(43)【公開日】2024-01-15
【審査請求日】2024-04-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(74)【代理人】
【氏名又は名称】田渕 経雄
(74)【代理人】
【氏名又は名称】田渕 智雄
(72)【発明者】
【氏名】堀川 直希
【審査官】諸星 圭祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-001548(JP,A)
【文献】特開2021-111814(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0208187(US,A1)
【文献】特開平11-165623(JP,A)
【文献】特開2008-302865(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0305436(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60D 1/00- 1/66
B62D 53/00-53/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量推定装備と、
周辺状況検知装備と、
車両後方監視装備と、
TBC接続検知装備と、
前記重量推定装備、前記周辺状況検知装備、前記車両後方監視装備および前記TBC接続検知装備のうちの少なくとも2以上の情報から、被牽引車両の接続有無を判定する被牽引車両有無判定部と、
を有し、
前記被牽引車両有無判定部は、
前記重量推定装備からの情報に基づいて被牽引車両と牽引車両を含むトータルの重量推定値が閾値を超えるか否かを判定する第1の判定部と、
前記周辺状況検知装備からの情報に基づいて被牽引車両の有無の推定を行う第2の判定部と、
前記車両後方監視装備からの情報に基づいて被牽引車両の有無を判定する第3の判定部と、
前記TBC接続検知装備からの情報に基づいて被牽引車両の接続の有無を判定する前判定部と、をさらに有し、
前記被牽引車両有無判定部は、前記前判定部が被牽引車両の接続は無いと判定する場合であっても、前記第1の判定部が前記閾値を超えていると判定すること、前記第2の判定部が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されており、かつ前記第3の判定部が被牽引車両は有ると判定するとき、被牽引車両の接続が有ると判定する、
ことを含む被牽引車両接続判定システム。
【請求項2】
重量推定装備と、
周辺状況検知装備と、
車両後方監視装備と、
TBC接続検知装備と、
前記重量推定装備、前記周辺状況検知装備、前記車両後方監視装備および前記TBC接続検知装備のうちの少なくとも2以上の情報から、被牽引車両の接続有無を判定する被牽引車両有無判定部と、
を有し、
前記被牽引車両有無判定部は、
前記重量推定装備からの情報に基づいて被牽引車両と牽引車両を含むトータルの重量推定値が閾値を超えるか否かを判定する第1の判定部と、
前記周辺状況検知装備からの情報に基づいて被牽引車両の有無の推定を行う第2の判定部と、
前記車両後方監視装備からの情報に基づいて被牽引車両の有無を判定する第3の判定部と、
前記TBC接続検知装備からの情報に基づいて被牽引車両の接続の有無を判定する前判定部と、をさらに有し、
前記被牽引車両有無判定部は、前記前判定部が被牽引車両の接続は無いと判定する場合、前記第1の判定部が前記閾値を超えていると判定すること、前記第2の判定部が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されていても、前記第3の判定部が被牽引車両は無いと判定するとき、被牽引車両の接続が無いと判定する、
ことを含む被牽引車両接続判定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被牽引車両(トレーラ)が牽引車両(トラクタ、自車)に接続されているか否かを判定する、被牽引車両接続判定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
北米では、被牽引車両の牽引は一般的な使われ方であり、多種多様な被牽引車両が存在する。電気的なブレーキ作動(TBC(Trailer Brake Control))ができる被牽引車両(以下、TBC対応車両)であれば、TBCの接続の有無から被牽引車両が接続されていることの自動検知が可能である。しかし、TBC対応車両の使用率は約50%程度となっており、約半数の非TBC対応車両、たとえばボート牽引用などのブレーキが付いてない小型の被牽引車両やサージブレーキが搭載されている被牽引車両等は、被牽引車両が接続されていることの自動検知が不可能である。そこで、牽引車両と被牽引車両を含めたトータルの重量推定値から被牽引車両の接続有無の判定を行うことが考えられる。
【0003】
しかし、重量推定値は、積載状況、乗車人数、路面勾配などの外乱によって推定精度が変動してしまう。そのため、重量推定値のみに基づく被牽引車両の接続有無の判定では、判定精度を高めることが困難である。
【0004】
特開2009-57003号公報は、重量推定値によらずに被牽引車両の接続有無の判定を行う技術を開示している。該公報開示の技術では、車載のカメラが撮像した車両後方の画像に基づいて、被牽引車両の接続有無の判定を行っている。
【0005】
しかし、上記公報開示の技術では、カメラの撮像画像のみに基づいて被牽引車両の接続有無の判定をしているため、被牽引車両の接続有無の判定精度を高める点において、改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2009-57003号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、従来よりも被牽引車両の接続有無の判定精度を高めることができる、被牽引車両接続判定システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 重量推定装備と、
周辺状況検知装備と、
車両後方監視装備と、
前記重量推定装備、前記周辺状況検知装備および前記車両後方監視装備のうちの少なくとも2以上の情報から、被牽引車両の接続有無を判定する被牽引車両有無判定部と、
を有する被牽引車両接続判定システム。
(2) 前記被牽引車両有無判定部は、
前記重量推定装備からの情報に基づいて被牽引車両と牽引車両を含むトータルの重量推定値が閾値を超えるか否かを判定する第1の判定部と、
前記周辺状況検知装備からの情報に基づいて被牽引車両の有無の推定を行う第2の判定部と、
前記車両後方監視装備からの情報に基づいて被牽引車両の有無を判定する第3の判定部と、
を有する、(1)記載の被牽引車両接続判定システム。
(3) 前記第1の判定部が前記閾値を超えていると判定すること、前記第2の判定部が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されており、かつ前記第3の判定部が被牽引車両は有ると判定するとき、前記被牽引車両有無判定部は、被牽引車両の接続が有ると判定する、(2)記載の被牽引車両接続判定システム。
(4) 前記第1の判定部が前記閾値を超えていると判定すること、前記第2の判定部が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されていても、前記第3の判定部が被牽引車両は無いと判定するとき、前記被牽引車両有無判定部は、被牽引車両の接続が無いと判定する、(2)記載の被牽引車両接続判定システム。
(5) TBC接続検知装備を、さらに有しており、
前記被牽引車両有無判定部は、前記第1~第3の判定部に加えて、さらに前記TBC接続検知装備からの情報に基づいて被牽引車両の接続の有無を判定する前判定部を有しており、
前記被牽引車両有無判定部は、前記前判定部が被牽引車両の接続は無いと判定する場合であっても、前記第1の判定部が前記閾値を超えていると判定すること、前記第2の判定部が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されており、かつ前記第3の判定部が被牽引車両は有ると判定するとき、被牽引車両の接続が有ると判定する、(2)記載の被牽引車両接続判定システム。
(6) TBC接続検知装備を、さらに有しており、
前記被牽引車両有無判定部は、前記第1~第3の判定部に加えて、さらに前記TBC接続検知装備からの情報に基づいて被牽引車両の接続の有無を判定する前判定部を有しており、
前記被牽引車両有無判定部は、前記前判定部が被牽引車両の接続は無いと判定する場合、前記第1の判定部が前記閾値を超えていると判定すること、前記第2の判定部が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されていても、前記第3の判定部が被牽引車両は無いと判定するとき、被牽引車両の接続が無いと判定する、(2)記載の被牽引車両接続判定システム。
【発明の効果】
【0009】
上記(1)の被牽引車両接続判定システムによれば、重量推定装備、周辺状況検知装備および車両後方監視装備のうちの少なくとも2以上の情報から、被牽引車両の接続有無を判定する被牽引車両有無判定部を有するため、重量推定値やカメラの撮像画像など1つの情報のみに基づいて被牽引車両の接続有無の判定をする場合に比べて、被牽引車両の接続有無の判定精度を高めることができる。
【0010】
上記(2)の被牽引車両接続判定システムによれば、被牽引車両有無判定部が、第1~第3の判定部を有するため、(a)重量推定装備からの情報に基づいて被牽引車両と牽引車両を含むトータルの重量推定値が閾値を超えるか否かを判定でき、(b)周辺状況検知装備からの情報に基づいて被牽引車両の有無の推定を行うことができ、(c)車両後方監視装備からの情報に基づいて被牽引車両の有無を判定することができる。
【0011】
上記(3)の被牽引車両接続判定システムによれば、第1の判定部が閾値を超えていると判定すること、第2の判定部が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されており、かつ第3の判定部が被牽引車両は有ると判定するとき、被牽引車両有無判定部は被牽引車両の接続が有ると判定するため、2以上の情報から、被牽引車両の接続有無を判定でき、被牽引車両の接続有無の判定精度を高めることができる。
【0012】
上記(4)の被牽引車両接続判定システムによれば、第1の判定部が閾値を超えていると判定すること、第2の判定部が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されていても、第3の判定部が被牽引車両は無いと判定するとき、被牽引車両有無判定部は被牽引車両の接続が無いと判定するため、2以上の情報から、被牽引車両の接続有無を判定でき、被牽引車両の接続有無の判定精度を高めることができる。
【0013】
上記(5)の被牽引車両接続判定システムによれば、被牽引車両有無判定部が、前判定部が被牽引車両の接続は無いと判定する場合であっても、第1の判定部が閾値を超えていると判定すること、第2の判定部が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されており、かつ第3の判定部が被牽引車両は有ると判定するとき、被牽引車両有無判定部は被牽引車両の接続が有ると判定する。そのため、前判定部が被牽引車両の接続は無いと判定する場合であっても、2以上の情報から被牽引車両の接続有無を判定でき、被牽引車両の接続有無の判定精度を高めることができる。
【0014】
上記(6)の被牽引車両接続判定システムによれば、被牽引車両有無判定部が、前判定部が被牽引車両の接続は無いと判定する場合、第1の判定部が閾値を超えていると判定すること、第2の判定部が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されていても、第3の判定部が被牽引車両は無いと判定するとき、被牽引車両が無いと判定する。そのため、前判定部が被牽引車両の接続は無いと判定する場合であっても、2以上の情報から被牽引車両の接続有無を判定でき、被牽引車両の接続有無の判定精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明実施例の被牽引車両接続判定システムのブロック図である。
図2】本発明実施例の被牽引車両接続判定システムにおける、被牽引車両有無判定部の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、図面を参照して、本発明実施例の被牽引車両接続判定システム(以下、単にシステムともいう。)10について説明する。なお、システム10は、被牽引車両接続判定装置といってもよい。
【0017】
システム10は、図1に示すように、TBC接続検知装備20と、重量推定装備30と、周辺状況検知装備40と、車両後方監視装備50と、被牽引車両有無判定部60と、を有する。
【0018】
TBC接続検知装備20は、TBC(Trailer Brake Control)の接続を検知する装備であり、たとえば、TBC-ECU(Electronic Control Unit)などを有する。電気的なブレーキ作動ができる被牽引車両であれば、被牽引車両が牽引車両に接続されていることの自動検知が可能である。
【0019】
重量推定装備30は、被牽引車両と牽引車両を含むトータルの重量推定値を算出する装備であり、たとえば、EFI(Electronic Fuel Injection)の燃料噴射制御を行うEFI-ECUなどを有する。
【0020】
周辺状況検知装備40は、牽引車両の周辺状況を検知する装備であり、たとえば、車線変更時の後方確認をアシストするBSM(Blind Spot Monitor)用のレーダー、牽引車両から車両後方の障害物までの距離を検知するクリアランスソナーなどを有する。周辺状況検知装備40は、主に走行中に周辺状況を検知する。
【0021】
車両後方監視装備50は、牽引車両の車両後方を監視する装備であり、たとえば、牽引車両の車両後方を撮像可能なPVM(Panoramic View Monitor)カメラ、BGM(Back Guide Monitor)カメラなどを有する。車両後方監視装備50は、主に停車中に監視する。
【0022】
被牽引車両有無判定部60は、上記のTBC接続検知装備20、重量推定装備30、周辺状況検知装備40および車両後方監視装備50からの情報(電気信号)から、被牽引車両の接続の有無を判定する。
【0023】
被牽引車両有無判定部60は、ECUであり、演算部(CPU)61,ROM、RAMを有する記憶部62、入力部(入力インターフェース)63および出力部(出力インターフェース)64と、を有する。上記のTBC接続検知装備20、重量推定装備30、周辺状況検知装備40および車両後方監視装備50からの情報(電気信号)は、入力部63を介して演算部61に読み込まれ、演算部61にてROMまたはRAMに記憶されていた制御プログラムにしたがって、被牽引車両の接続有無が判定される。
【0024】
被牽引車両有無判定部60は、重量推定装備30からの情報に基づいて被牽引車両と牽引車両を含むトータルの重量推定値が一定の閾値を超えるか否かを判定する第1の判定部65と、周辺状況検知装備40からの情報に基づいて被牽引車両の有無の推定を行う第2の判定部66と、車両後方監視装備50からの情報に基づいて被牽引車両の有無を判定する第3の判定部67と、を有する。被牽引車両有無判定部60は、さらに、第1~第3の判定部65,66,67に加えて、さらに、TBC接続検知装備20からの情報に基づいて被牽引車両の接続(TBC接続)の有無を判定する前判定部68を有する。
【0025】
図2は、被牽引車両有無判定部60の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。図2に示す制御ルーチンは、リアルタイムで判定できるようにするため、牽引車両のエンジンがONされた後、エンジンONの間、所定時間間隔で行われる。
【0026】
まず、ステップS1で、TBC接続検知装備20、重量推定装備30、周辺状況検知装備40および車両後方監視装備50からの情報(電気信号)を読み込み、ステップS2に進む。
【0027】
ステップS2では、TBC接続検知装備20からの情報に基づき、前判定部68で被牽引車両の接続の有無を判定する。そして、接続有の場合には、ステップS7に進み、「被牽引車両の接続は有る」と判定し、被牽引車両の接続の有無で切り替え等が必要な運転支援システムECU(図1、衝突回避または衝突荷重軽減用の自動ブレーキシステム、一定速度を保って走行する走行システムなどのECU)70にその旨の信号を送り、エンドステップに進む。
【0028】
一方、ステップS2で、被牽引車両の接続は無いと判定した場合には、ステップS3に進む。ステップS3では、重量推定装備30からの情報に基づき、第1の判定部65で被牽引車両と牽引車両のトータルの重量推定値が一定の閾値を超えるか否かを判定する。そして、ステップS3で閾値を超えていると判定した場合には、後述するステップS5に進む。一方、ステップS3で閾値を超えていないと判定した場合には、ステップS4に進む。
【0029】
ステップS4では、周辺状況検知装備40からの情報に基づき、第2の判定部66で被牽引車両の有無の推定を行う。そして、ステップS4で被牽引車両は有ると推定した場合には後述するステップS5に進む。一方、ステップS4で被牽引車両は無いと推定した場合には、ステップS6に進み、「被牽引車両の接続は無い」と判定し、運転支援システムECU70にその旨の信号を送り、エンドステップに進む。
【0030】
ステップS3で閾値を超えていると判定した場合、またはステップS4で被牽引車両は有ると推定した場合には、ステップS5に進む。ステップS5では、車両後方監視装備50からの情報に基づき、第3の判定部67で被牽引車両の有無の判定を行う。具体的には、車両後方監視装備50からの情報に基づき、撮像結果(カメラの画角)に被牽引車両が有るか否か(映っているか否か)を判定し、被牽引車両が有る場合には被牽引車両有りと判定し、被牽引車両が無い場合には被牽引無しと判定する。
【0031】
そして、ステップS5で被牽引車両有りと判定した場合には、ステップS7に進み、「被牽引車両の接続は有る」と判定し、運転支援システムECU70にその旨の信号を送り、エンドステップに進む。一方、ステップS5で被牽引車両無しと判定した場合には、ステップS6に進み、「被牽引車両の接続は無い」と判定し、運転支援システムECU70にその旨の信号を送り、エンドステップに進む。
【0032】
つぎに、本発明実施例の作用、効果を説明する。
(A)システム10が、重量推定装備30、周辺状況検知装備40および車両後方監視装備50のうちの少なくとも2以上の情報から、被牽引車両の接続有無を判定する被牽引車両有無判定部60を有するため、重量推定値やカメラの撮像画像など1つの情報のみに基づいて被牽引車両の接続有無の判定をする場合に比べて、被牽引車両の接続有無の判定精度を高めることができる。
【0033】
(B)被牽引車両有無判定部60が、第1~第3の判定部65~67を有するため、(a)重量推定装備30からの情報に基づいて被牽引車両と牽引車両を含むトータルの重量推定値が閾値を超えるか否かを判定でき、(b)周辺状況検知装備40からの情報に基づいて被牽引車両の有無の推定を行うことができ、(c)車両後方監視装備50からの情報に基づいて被牽引車両の有無を判定することができる。
【0034】
(C)第1の判定部65が閾値を超えていると判定すること、第2の判定部66が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されており、かつ第3の判定部67が被牽引車両は有ると判定するとき、被牽引車両有無判定部60は被牽引車両の接続が有ると判定するため、2以上の情報から、被牽引車両の接続有無を判定でき、被牽引車両の接続有無の判定精度を高めることができる。
【0035】
(D)第1の判定部65が閾値を超えていると判定すること、第2の判定部66が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されていても、第3の判定部67が被牽引車両は無いと判定するとき、被牽引車両有無判定部60は被牽引車両の接続が無いと判定するため、2以上の情報から、被牽引車両の接続有無を判定でき、被牽引車両の接続有無の判定精度を高めることができる。
【0036】
(E)被牽引車両有無判定部60が、前判定部68が被牽引車両の接続は無いと判定する場合であっても、第1の判定部65が閾値を超えていると判定すること、第2の判定部66が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されており、かつ第3の判定部67が被牽引車両は有ると判定するとき、被牽引車両有無判定部60は被牽引車両の接続が有ると判定する。そのため、前判定部68が被牽引車両の接続は無いと判定する場合であっても、2以上の情報から被牽引車両の接続有無を判定でき、被牽引車両の接続有無の判定精度を高めることができる。
【0037】
(F)被牽引車両有無判定部60が、前判定部68が被牽引車両の接続は無いと判定する場合、第1の判定部65が閾値を超えていると判定すること、第2の判定部66が被牽引車両は有ると推定すること、の一方が満足されていても、第3の判定部67が被牽引車両は無いと判定するとき、被牽引車両が無いと判定する。そのため、前判定部68が被牽引車両の接続は無いと判定する場合であっても、2以上の情報から被牽引車両の接続有無を判定でき、被牽引車両の接続有無の判定精度を高めることができる。
【0038】
(G)TBC接続検知装備20、重量推定装備30、周辺状況検知装備40および車両後方監視装備50は、本システム10の有無によらずに車両に備えられる装備であるため、装備を新設する必要が無く、コストアップを抑制できる。
【符号の説明】
【0039】
10 被牽引車両接続判定システム
20 TBC接続検知装備
30 重量推定装備
40 周辺状況検知装備
50 車両後方監視装備
60 被牽引車両有無判定部
65 第1の判定部
66 第2の判定部
67 第3の判定部
68 前判定部
70 運転支援システムECU
図1
図2