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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-31
(45)【発行日】2025-04-08
(54)【発明の名称】電力増幅器
(51)【国際特許分類】
   H03F 3/24 20060101AFI20250401BHJP
   H03F 3/68 20060101ALI20250401BHJP
   H03F 3/193 20060101ALI20250401BHJP
   H03F 3/60 20060101ALI20250401BHJP
【FI】
H03F3/24
H03F3/68 220
H03F3/193
H03F3/60
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023576291
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(86)【国際出願番号】 JP2022002698
(87)【国際公開番号】W WO2023144891
(87)【国際公開日】2023-08-03
【審査請求日】2024-02-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金谷 康
(72)【発明者】
【氏名】山本 和也
【審査官】及川 尚人
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-124599(JP,A)
【文献】特開平07-240369(JP,A)
【文献】国際公開第2020/202532(WO,A1)
【文献】特開平11-150431(JP,A)
【文献】特開2005-341446(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03F 1/00-3/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランジスタと、
前記トランジスタのドレインに接続された主線路と、
前記主線路から分岐し、ドレインパッドと接続される分岐線路と、
前記分岐線路上に設けられたドレインバイアス回路と、
を備え、
前記ドレインバイアス回路は、
前記分岐線路に接続された第1シャントキャパシタと、
前記第1シャントキャパシタと前記ドレインパッドとの間で、前記分岐線路に接続された第2シャントキャパシタと、
を有し、
前記第1シャントキャパシタは前記トランジスタの動作周波数で容量性であり、
前記第2シャントキャパシタは前記動作周波数で誘導性であり、
前記動作周波数で、前記第1シャントキャパシタと前記第2シャントキャパシタは共振し、
前記第1シャントキャパシタと前記第2シャントキャパシタの各々は、接地用配線に接続された下地電極と前記下地電極の上に設けられた上地電極とを有し、
前記第1シャントキャパシタの上地電極と、前記第2シャントキャパシタの上地電極は、エアブリッジで接続されていることを特徴とする電力増幅器。
【請求項2】
前記第2シャントキャパシタの上地電極の面積は、前記第1シャントキャパシタの上地電極の面積の1~8倍であることを特徴とする請求項に記載の電力増幅器。
【請求項3】
前記第2シャントキャパシタの上地電極は平面視で長方形であることを特徴とする請求項またはに記載の電力増幅器
【請求項4】
前記第1シャントキャパシタまたは前記第2シャントキャパシタは、接地用配線であるビアホールの上に設けられることを特徴とする請求項からの何れか1項に記載の電力増幅器。
【請求項5】
前記第1シャントキャパシタの容量は0.3~0.7pFであることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の電力増幅器。
【請求項6】
前記動作周波数はKa帯であることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の電力増幅器。
【請求項7】
前記主線路からは複数の前記分岐線路が分岐し、
複数の前記分岐線路上に、複数の前記ドレインバイアス回路が設けられることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の電力増幅器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電力増幅器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の増幅要素を有する電力増幅器が開示されている。複数の増幅要素には、トーナメント型に複数の伝送線路を有するトーナメント型回路が接続される。トーナメント型回路の複数のノードには、複数の差周波短絡回路がシャント接続される。複数の差周波短絡回路はそれぞれ、直列接続されたインダクタとキャパシタを有する。複数の差周波短絡回路の共振周波数は複数の増幅要素から離れるほど小さい。複数のノードのうち同一段の複数のノードには、共振周波数が等しい差周波短絡回路が接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開2020/202532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
衛星通信用小型地球局に用いられる高周波モジュールは、情報通信の大容量化に伴い、Ku帯より広い帯域幅を使用できるKa帯に移行しつつある。Ku帯において高周波モジュール送信回路の最終段増幅器には、一般に内部整合型FET(Field Effect Transistor)が用いられる。しかし、Ka帯において内部整合型FETを適用するのは困難である。
【0005】
Ku帯の内部整合型FETでは、一般に半導体トランジスタチップおよび回路基板を接続するワイヤを活用して、整合回路を構成する。一方Ka帯では、Ku帯より短いワイヤが必要となる。Ka帯に適した短ワイヤでは、一般にチップおよび基板を物理的に接続できない。仮に接続できたとしても、Ka帯ではワイヤ長が短いために製造公差を無視できない。このため、RF特性がワイヤ長の製造ばらつきに敏感になり、製造歩留が大きく低下するおそれがある。
【0006】
このため、Ka帯の最終段増幅器には、例えばMMIC (Monolithic Microwave Integrated Circuit)が用いられる。MMICでは、整合回路にワイヤが用いられず、回路パターン全てが半導体チップ上に形成される。
【0007】
また、伝送容量をさらに拡大するために、Ku帯ではマルチキャリア通信に対するニーズが高まっている。これを受け、高周波モジュール送信回路に用いられる内部整合型FETにも、マルチキャリアに対応する仕様が要求されることがある。マルチキャリアに対応する仕様とは、広い離調幅における低歪な特性である。衛星通信用半導体増幅器で課題となる歪は、一般に2つの主信号を入力した際に発生する3次の混変調歪IMD3(3rd Intermodulation Distortion)である。一般に、IMD3と主信号との比が-25dBc以下となることが目安とされている。
【0008】
ここで、2つの主信号の周波数の差を離調周波数Δfという。Ku帯シングルキャリア通信の離調幅仕様はΔf=1~10MHz程度であるが、マルチキャリア通信では例えばΔf=1~375MHzであり、広離調化が求められる。なお、Δfの最大値は使用帯域13.75~14.5GHzの帯域幅の1/2、すなわち(14.5GHz-13.75GHz)/2=375MHzである。このようなマルチキャリア化のニーズは、Ka帯にも波及している。Ka帯の使用帯域は27.5~30GHzのため、最大離調幅は、Δf=(30GHz-27.5GHz)/2=1250MHzである。つまり、Ku帯でのΔfの3倍以上の離調幅が要求される。
【0009】
トランジスタから出力側を見たΔfでのインピーダンスは、ΔfでのIMD3と強い相関を有している。このため、IMD3を低減するには、トランジスタから出力側を見たΔfでのインピーダンスを十分に低減させることが有効である。
【0010】
特許文献1では、出力側回路の主線路にワイヤおよび線路を接続している。ワイヤおよび線路で構成される回路の先端には、Δfを短絡させる容量のコンデンサが接続される。これによりLC共振が得られ、Δfでのインピーダンスを低減させ、ΔfでのIMD3を低減できる。このようなLC共振による差周波短絡回路を複数個設けることで、広離調化を実現できる。しかし、Ka帯のMMICにおいて主線路にワイヤを張ると、ワイヤのばらつきがKa帯の波長に対して無視できないことが想定される。このため、RF特性がワイヤ長のばらつきに敏感になり、歩留が大きく低下するおそれがある。
【0011】
これとは異なる差周波短絡手段として、差周波短絡用のコンデンサを主線路に対してドレインバイアス回路経由で接続することが考えられる。この場合、コンデンサは複数種を使用できるものの、インダクタとしてのワイヤは1種しか適用できない。このため、共振点は1つとなり、広離調特性が得られない。
【0012】
インダクタンスによる共振点を多く設けるために、MMICチップ上にインダクタンスとして1/4波長ショートスタブを設けることが考えられる。しかし、Ka帯であってもチップサイズに対して1/4波長線路は大きい。このため、ショートスタブを複数設けるとチップサイズが増大し、製造コストが増加する問題がある。
【0013】
本開示は、小型化が可能な電力増幅器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本開示に係る電力増幅器は、トランジスタと、前記トランジスタのドレインに接続された主線路と、前記主線路から分岐し、ドレインパッドと接続される分岐線路と、前記分岐線路上に設けられたドレインバイアス回路と、を備え、前記ドレインバイアス回路は、前記分岐線路に接続された第1シャントキャパシタと、前記第1シャントキャパシタと前記ドレインパッドとの間で、前記分岐線路に接続された第2シャントキャパシタと、を有し、前記第1シャントキャパシタは前記トランジスタの動作周波数で容量性であり、前記第2シャントキャパシタは前記動作周波数で誘導性であり、前記動作周波数で、前記第1シャントキャパシタと前記第2シャントキャパシタは共振し、前記第1シャントキャパシタと前記第2シャントキャパシタの各々は、接地用配線に接続された下地電極と前記下地電極の上に設けられた上地電極とを有し、前記第1シャントキャパシタの上地電極と、前記第2シャントキャパシタの上地電極は、エアブリッジで接続されている。
【発明の効果】
【0015】
本開示に係る電力増幅器では、第1シャントキャパシタと第2シャントキャパシタが共振する。このため、ドレインバイアス回路にショートスタブを使用する必要が無く、電力増幅器を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施の形態1に係る電力増幅器のブロック図である。
図2】実施の形態1に係る電力増幅器の最終段の出力側回路の構成を示す図である。
図3】実施の形態1に係るキャパシタ回路の構成を示す図である。
図4】実施の形態1に係るキャパシタ回路のレイアウトを示す図である。
図5】実施の形態1に係るキャパシタ回路の等価回路図である。
図6】理想キャパシタを説明する図である。
図7】理想キャパシタのインピーダンスを示す図である。
図8】実施の形態1に係る第1シャントキャパシタの等価回路図である。
図9】実施の形態1に係る第1シャントキャパシタのインピーダンスを示す図である。
図10】実施の形態1に係る第2シャントキャパシタの等価回路図である。
図11】実施の形態1に係る第2シャントキャパシタのインピーダンスを示す図である。
図12】実施の形態1に係る第2シャントキャパシタとエアブリッジの等価回路図である。
図13】実施の形態1に係る第2シャントキャパシタとエアブリッジのインピーダンスを示す図である。
図14】実施の形態1に係るキャパシタ回路の等価回路図である。
図15】実施の形態1に係るキャパシタ回路のインピーダンスを示す図である。
図16】実施の形態1の変形例に係る電力増幅器の最終段の出力側回路の構成を示す図である。
図17】比較例に係る電力増幅器の最終段の出力側回路の構成を示す図である。
図18】MIMキャパシタの等価回路図である。
図19】MIMキャパシタのレイアウトを示す図である。
図20図19に示されるMIMキャパシタと同面積のMIMキャパシタのレイアウトを示す図である。
図21図19に示されるMIMキャパシタのインピーダンスを示す図である。
図22図20に示されるMIMキャパシタのインピーダンスを示す図である。
図23】キャパシタ回路のインピーダンスのC2/C1依存性を示す図である。
図24】C2/C1=15の場合のキャパシタ回路のレイアウトを示す図である。
図25】C2/C1=6の場合のキャパシタ回路のレイアウトを示す図である。
図26】比較例に係るキャパシタ回路のレイアウトを示す図である。
図27】実施の形態1に係る第1シャントキャパシタにエアブリッジを接続した状態を示す断面図である。
図28】実施の形態1に係る電力増幅器にチップコンデンサを設けた状態を示す図である。
図29】実施の形態2に係るキャパシタ回路のレイアウトを示す図である。
図30】比較例に係るキャパシタ回路のレイアウトを示す図である。
図31】実施の形態2に係るキャパシタ回路のインピーダンスを示す図である。
図32】比較例に係るキャパシタ回路のインピーダンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
各実施の形態に係る電力増幅器について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0018】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る電力増幅器100のブロック図である。電力増幅器100は3段の電力増幅段を備える。なお、電力増幅段は3段に限定されない。入力端子10と1段目のトランジスタ21の間には入力整合回路12が接続される。1段目のトランジスタ21と2段目のトランジスタ22の間と、2段目のトランジスタ22と最終段のトランジスタ23の間には、それぞれ段間整合回路13、14が接続される。最終段のトランジスタ23と出力端子18の間には出力整合回路16が接続される。各段には、ゲートバイアス回路25およびドレインバイアス回路26が設けられる。
【0019】
電力増幅器100の動作周波数はKa帯である。電力増幅器100は、例えば1つのKa帯MMICチップから構成される。トランジスタ21、22、23として、例えば高出力増幅器に最適なGaN系トランジスタが用いられる。これに限らず、GaAs系、InP系などのトランジスを用いても良い。MMICの基板は例えばSiCから形成される。基板の材料は異なっても良い。
【0020】
図2は、実施の形態1に係る電力増幅器100の最終段の出力側回路の構成を示す図である。1段目、2段目、最終段入力側回路の図示は省略している。MMICチップ50は、トランジスタ23としてトランジスタ23a、23bを備える。トランジスタ23a、23bのゲートは、キャパシタを介して入力端子51と並列に接続される。トランジスタ23a、23bのドレインには主線路16a、16bの一端が接続される。主線路16a、16bの他端には、主線路16cの一端が接続される。主線路16cの他端には、カップリングキャパシタ16dを介して出力端子52が接続される。出力整合回路16は、RF出力信号を伝送する主線路16a、16b、16cとカップリングキャパシタ16dから構成される。
【0021】
次に、最終段のドレインバイアス回路26の構成について説明する。最終段のドレインバイアス回路26はキャパシタ回路30である。なお、1段目、2段目のドレインバイアス回路26は最終段と同じ構成でも良く、異なっても良い。主線路16a、16bからは、分岐線路17a、17bがそれぞれ分岐する。分岐線路17a、17bはそれぞれドレインパッド54a、54bと接続される。ドレインパッド54a、54bは、DCパッドとも呼ばれる。分岐線路17a、17b上には、キャパシタ回路30として、それぞれキャパシタ回路30a、30bが設けられる。
【0022】
図3は、実施の形態1に係るキャパシタ回路30の構成を示す図である。以降ではキャパシタ回路30aを例に説明するが、キャパシタ回路30bの構成も同様である。キャパシタ回路30は、主線路16aと接続される端子31と、ドレインパッド54aと接続される端子32を有する。キャパシタ回路30は、分岐線路17aに接続された第1シャントキャパシタ34と、第1シャントキャパシタ34とドレインパッド54aとの間で、分岐線路17aに接続された第2シャントキャパシタ35を有する。
【0023】
図4は、実施の形態1に係るキャパシタ回路30のレイアウトを示す図である。第1シャントキャパシタ34、第2シャントキャパシタ35は例えばMIM(Metal-Insulator-Metal)キャパシタである。第1シャントキャパシタ34は、接地用配線に接続された下地電極34aと、下地電極34aの上に設けられた上地電極34bとを有する。第2シャントキャパシタ35も同様に、下地電極35aと、下地電極35aの上に設けられた上地電極35bとを有する。また、各MIMキャパシタにおいて、上地電極と下地電極の間には図示しないMIM絶縁膜が設けられる。
【0024】
第1シャントキャパシタ34の上地電極34bはエアブリッジ33を介して主線路16aと接続される。第1シャントキャパシタ34の下地電極34aは、ビアホール用配線36を介して、接地用配線であるビアホール37と接続される。上地電極34bはエアブリッジ33を介して第2シャントキャパシタ35の上地電極35bと接続される。第2シャントキャパシタ35の下地電極35aは、ビアホール用配線38を介して、接地用配線であるビアホール39と接続される。上地電極35bはエアブリッジ33を介してドレインパッド54aに接続される。ビアホール37、39は基板裏面に設けられたグランドに接続される。DCバイアスは、ドレインパッド54a、エアブリッジ33、上地電極35b、34bを介して、主線路16aと接続するトランジスタ23aに給電される。
【0025】
ビアホール37、39は例えば基板裏面からエッチングにより形成される。ビアホール用配線36、38は、エッチングのストッパーとなる。図4において便宜上、ビアホール37、39が図示されている。実際にはビアホール37、39の上にビアホール用配線36、38があるため、ビアホール37、39は見えない。
【0026】
図5は、実施の形態1に係るキャパシタ回路30の等価回路図である。第1シャントキャパシタ34、第2シャントキャパシタ35のキャパシタンスをそれぞれC1、C2とする。MIMキャパシタは寄生インダクタンスを有する。ここでは、上地電極34b、35bの寄生インダクタンスをLmima1、Lmima2、下地電極34a、35aの寄生インダクタンスをLmimb1、Lmimb2、エアブリッジ33の寄生インダクタンスをLabとする。また、第1シャントキャパシタ34、第2シャントキャパシタ35間の接続線路のインダクタンスをL12、ビアホールの寄生インダクタンスをLvhとする。
【0027】
図6は、理想キャパシタを説明する図である。理想キャパシタは寄生成分がない。理想キャパシタの一端は、位相調整線路82を介して端子81に接続される。理想キャパシタの他端は接地される。図7は、理想キャパシタのインピーダンスを示す図である。図7において、L、C、Ku、Ka帯の例として、それぞれ1GHz、5GHz、14GHz、30GHzにマーカーが付されている。位相調整線路82の電気長を0°として、理想キャパシタを端子81から見たインピーダンスは、1GHz、5GHz、14GHzでは容量性である。一方、Ka帯である30GHzでは、インピーダンスは容量性でありながらも、誘導性に近い。なお、スミスチャートの上半分が誘導性であり、下半分が容量性である。
【0028】
図7において14GHzでのインピーダンスを誘導性にするためには、位相調整線路82の電気長を20°とする必要がある。このとき、GaN系で一般に用いられるSiC基板において、基板厚が50μm、特性インピーダンスが50Ωのマイクロストリップ線路を想定すると、約480μmの線路が必要となる。一方、Ka帯である30GHzでのインピーダンスを誘導性にする場合、位相調整線路82の電気長を約10°とすれば良い。これは、同様にSiC基板において、基板厚が50μm、特性インピーダンスが50Ωのマイクロストリップ線路を想定すると、約120μmの線路に相当する。このように、Ka帯において誘導性を得るために必要な物理長は、Ku帯と比較すると1/4となる。
【0029】
実際のMIMキャパシタおよびビアホールには寄生インダクタンスが存在する。本実施の形態では、この寄生インダクタンスを活用して第2シャントキャパシタ35を誘導性にする。MIMキャパシタの真性キャパシタンスをCint、MIMキャパシタおよびビアホールの寄生インダクタンスをLext、真性キャパシタンスの位相をφCint、寄生インダクタンスの位相をφLextとする。このとき、φLext>180°+φCint(式(1))を満たすLextにより、誘導性のキャパシタが得られる。
【0030】
図8~15は、MIMキャパシタ単体またはキャパシタ回路30の等価回路とインピーダンスを示す。図9、11、13、15に示されるスミスチャートでは、端子31から見たMIMキャパシタまたはキャパシタ回路30のインピーダンスが示されている。図9、11、13、15では、29GHzにマーカーが付されている。MIMキャパシタの他端は、ビアホール経由で基板裏面のグランドに接続されている。ここでは、便宜上MIMキャパシタおよびビアホールの寄生インダクタンスを、まとめてLext1、Lext2としている。周波数は29GHz、C1=0.63pF、C2=3.8pF、Lext1=15pH、Lext2=23pH、L12=18pHである。
【0031】
図8は、実施の形態1に係る第1シャントキャパシタ34の等価回路図である。図9は、実施の形態1に係る第1シャントキャパシタ34のインピーダンスを示す図である。第1シャントキャパシタ34は、寄生インダクタンスを含め容量性になるような小さいサイズのMIMキャパシタである。
【0032】
図10は、実施の形態1に係る第2シャントキャパシタ35の等価回路図である。図11は、実施の形態1に係る第2シャントキャパシタ35のインピーダンスを示す図である。図12は、実施の形態1に係る第2シャントキャパシタ35とエアブリッジ33の等価回路図である。図13は、実施の形態1に係る第2シャントキャパシタ35とエアブリッジ33のインピーダンスを示す図である。図12ではエアブリッジ33のインダクタンスがL12として示されている。第2シャントキャパシタ35は、寄生インダクタンスを含めて式(1)を満たして誘導性となるように、大きいサイズのMIMキャパシタにする。
【0033】
図14は、実施の形態1に係るキャパシタ回路30の等価回路図である。図15は、実施の形態1に係るキャパシタ回路30のインピーダンスを示す図である。容量性の第1シャントキャパシタ34と、誘導性の第2ソフトウェアをエアブリッジ33で接続すると、LC並列共振が発生する。このとき、図15に示されるようにキャパシタ回路30は高インピーダンスとなる。インピーダンスが高いため、キャパシタ回路30が主回路の特性に及ぼす影響を抑制できる。
【0034】
本実施の形態のキャパシタ回路30において、第1シャントキャパシタ34はトランジスタ23aの動作周波数で容量性であり、第2シャントキャパシタ35はトランジスタ23aの動作周波数で誘導性である。トランジスタ23aの動作周波数で、第1シャントキャパシタ34と第2シャントキャパシタ35は共振する。このキャパシタ回路30に、ドレインパッド54aを介して差周波短絡用のコンデンサを接続することで、差周波短絡回路を構成できる。本実施の形態では、ドレインバイアス回路として1/4波長ショートスタブを付加する必要がない。このため、電力増幅器100を小型化できる。また、チップコストを低減できる。
【0035】
図16は、実施の形態1の変形例に係る電力増幅器100の最終段の出力側回路の構成を示す図である。MMICチップ250は、キャパシタ回路30c、30d、ドレインパッド54c、54dをさらに備える点がMMICチップ50と異なる。主線路16a、16cからは複数の分岐線路が分岐し、複数の分岐線路上に複数のキャパシタ回路30a、30cが設けられる。キャパシタ回路30c、30dの構成はキャパシタ回路30a、30bと同様である。
【0036】
ドレインパッド54a、54cは、ワイヤ62を介してチップ外に設けられたチップコンデンサ65a、65cの上部電極に接続される。チップコンデンサ65a、65cは、上下電極構造を有する。チップコンデンサ65a、65cの下部電極はグランドに接続されている。チップコンデンサ65a、65cは、それぞれ差周波短絡用のコンデンサである。さらに、チップコンデンサ65a、65cの上部電極はワイヤ62を介してチップ外基板60に設けられたパッド64に接続される。パッド64からはトランジスタ23aのドレインに供給するDCバイアスが供給される。
【0037】
チップコンデンサ65a、ワイヤ62、ドレインパッド54a、キャパシタ回路30aは、差周波短絡回路70aを構成する。同様にチップコンデンサ65c、ワイヤ62、ドレインパッド54c、キャパシタ回路30cは、差周波短絡回路70cを構成する。省略されているが、キャパシタ回路30b、30dに接続されるチップコンデンサおよびチップ外基板の構成は、チップコンデンサ65a、65cおよびチップ外基板60の構成と同様である。
【0038】
このように、本実施の形態では差周波短絡回路70a、70cを小型化できるため、複数の差周波短絡回路70a、70cを設けることができる。従って、差周波短絡回路70a、70bの数だけ共振点を設けることができ、広離調化が可能となる。図16では1つのトランジスタ23aに2つの差周波短絡回路70a、70bが設けられているが、差周波短絡回路の数は1つ以上であれば良い。
【0039】
なお、図16においてワイヤ62を用いているが、キャパシタ回路30により主信号が短絡されているため、ワイヤ62は主信号には影響しない。
【0040】
図17は、比較例に係る電力増幅器の最終段の出力側回路の構成を示す図である。比較例に係るMMICチップ850はドレインバイアス回路826を備える。ドレインバイアス回路826は、ドレインパッド54a、ワイヤLを介して、チップ外基板860に設けられたチップコンデンサC11、C12に接続される。チップコンデンサC11、C12は差周波短絡用のコンデンサである。比較例において、チップコンデンサC11、C12は複数種を使用できる。しかし、インダクタとしてのワイヤLは1種しか適用できない。このため、L(C11+C12)共振のみが得られ、広離調特性が得られない。これに対し本実施の形態では、小型の差周波短絡回路70a、70cを複数設けることで、広離調化が可能となる。
【0041】
次に、誘導性を示しやすいMIMキャパシタと誘導性を示しにくいMIMキャパシタについて説明する。図18は、MIMキャパシタの等価回路図である。MIMキャパシタの等価回路は、真性キャパシタンスCintと、寄生インダクタンスとしての分布定数線路83a、83bで表される。真性キャパシタンスCintは平行平板容量である。このため、真性キャパシタンスCintは、絶縁膜の厚み、絶縁膜の比誘電率および電極サイズで決まる。寄生成分である分布定数線路83a、83bについては、幅はキャパシタ幅と同じであり、長さはキャパシタの長さの1/2として、寄生インダクタンスLextが得られる。
【0042】
MIMキャパシタの容量値が例えば3.8pFであり大きい場合、キャパシタサイズが大きく、寄生インダクタンスも大きい。このとき、MIMキャパシタの一辺が153μmの正方形の場合に誘導性が得られる。ここで、MIMキャパシタの絶縁膜の厚みは350nm、比誘電率は6.4とした。また、分布定数線路83a、83bについて、基板材料がSiC、基板厚は50μm、配線厚は2μmとした。このように、容量値が大きければ誘導性が得られやすい。しかし、容量値が小さいと誘導性が得られにくい。
【0043】
容量値が小さいキャパシタを誘導性にするためには、分布定数線路83a、83bのL成分を大きくするように、MIMキャパシタの入力端からビアホールまでの形状が細長いレイアウトが効果的である。図19は、MIMキャパシタCaのレイアウトを示す図である。図20は、図19に示されるMIMキャパシタCaと同面積のMIMキャパシタCbのレイアウトを示す図である。MIMキャパシタCaは平面視で正方形であり、MIMキャパシタCbは平面視で長方形である。MIMキャパシタCa、Cbの面積は共に約2100μmであり、容量値は共に0.34pFであり小さい。
【0044】
入力端は、MIMキャパシタCa、Cbの上地電極のうちエアブリッジ33と重なる端部とする。入力端からビアホール37a、37bまでの距離は、MIMキャパシタCaではDa=85μm、MIMキャパシタCbではDb=120μmである。MIMキャパシタCbでは、Dbを長くして寄生インダクタンスを増加させている。
【0045】
図21は、図19に示されるMIMキャパシタCaのインピーダンスを示す図である。図22は、図20に示されるMIMキャパシタCbのインピーダンスを示す図である。MIMキャパシタCa、Cbは同容量、同面積であるが、Ka帯において正方形のMIMキャパシタCaは容量性であり、細長い形状のMIMキャパシタCbは誘導性である。なお、Ku帯では、MIMキャパシタCa、Cbは寄生インダクタンスだけでは誘導性を示さず、どちらも容量性である。このように、本実施の形態では、第2シャントキャパシタ35の上地電極35bを平面視で長方形とすることで、面積を抑制しながら、第2シャントキャパシタ35を誘導性に設定できる。
【0046】
なお、ビアホール37a、37bも寄生インダクタンスを有している。このため、MIMキャパシタを誘導性にするために、ビアホール37a、37bのインダクタンスも利用できる。このように、MIMキャパシタが有する寄生インダクタンスおよびビアホールの寄生インダクタンスを含めて式(1)を満たすように設定する。これにより、Ka帯以上のミリ波帯において、シャントキャパシタで誘導性が得られる。
【0047】
次に、第1シャントキャパシタ34と第2シャントキャパシタ35の容量比C2/C1を考える。図23は、キャパシタ回路30のインピーダンスのC2/C1依存性を示す図である。ここで、C1は0.625pFとした。図23において、C2/C1=5~8で、100Ω以上の高インピーダンスが得られる。また、インピーダンスはC2/C1=6でピークを持つ。このピークの位置はC1の値に依存する。例えば、C1=0.28pFの場合、C2/C1=15でピークを持つ。
【0048】
次に、キャパシタ回路のレイアウトを考える。図24は、C2/C1=15の場合のキャパシタ回路30のレイアウトを示す図である。ここで、C1=0.28pFである。小型化のために、ビアホール37を1つのみとして、第1シャントキャパシタ34、第2シャントキャパシタ35で共通化している。長方形のビアホール用配線36のうち隣接する辺に第1シャントキャパシタ34、第2シャントキャパシタ35が接続されている。矢印86はミリ波の経路を示す。C2/C1=15の場合、第2シャントキャパシタ35のサイズが大き過ぎるため、容量C2の一部の領域87はミリ波帯では容量に見えない。容量C2全てを容量に見えさせるには、ビアホールを追加する必要がある。この場合、第2シャントキャパシタ35のサイズが大きいことに加え、ビアホールの個数も多くなる。従って、レイアウトサイズが大型化するおそれがある。
【0049】
比較のために、図25に、C2/C1=6の場合のキャパシタ回路30のレイアウトを示す。レイアウトはC2/C1=15の場合と同様に小型化を目指す配置としている。ここで、第1シャントキャパシタの初期値は0.625pFであるが、図24での第1シャントキャパシタよりサイズが大きく寄生インダクタンスが大きくなるため、C1=0.38pFと初期値より小さくできる。図25のように、C2/C1=6の例では第2シャントキャパシタの面積が小さく期待した面積分が容量に見える。従って、小型なレイアウトサイズを実現できる。なお、C2/C1=15において、第2シャントキャパシタ35のパターン形状をL字型にした場合、容量として見える部分が増える。しかし、この場合もC2/C1=6の場合と比較し、レイアウトサイズは大型化する。Ka帯において、少なくともC2/C1≦8であればチップの大型化を抑制できる。
【0050】
C1を大きくして図23のピーク位置をC2/C1が低い方にシフトさせても良い。ただし、C2/C1≧1とする。一般に、キャパシタは容量が低いほどトランジスタに近い側に配置した方が、動作を安定性させることができる。不要発振が発生した場合、不要波は周波数が高いほど、他の回路と結合しやすい。このため、周波数が高いほど、トランジスタから近い箇所で不要波を短絡できると良い。不要波を短絡するためのキャパシタの条件は、インピーダンスZ=1/(2πfC)≒0である。不要波の周波数が高いほど、短絡するためのキャパシタは小さい。このため、容量が低いキャパシタほどトランジスタに近いことが好ましく、C2/C1≧1であると良い。
【0051】
以上から、1≦C2/C1≦8であると良い。つまり、第2シャントキャパシタ35の上地電極35bの面積は、第1シャントキャパシタ34の上地電極34bの面積の1~8倍であると良い。
【0052】
また、C1が小さすぎると、C2/C1が大きくなり、レイアウトが大型化するおそれがある。具体的には、C1が0.3pFより小さい場合、C2/C1が大きくなり、レイアウトが大型化する。また、C1が0.7pFより大きいと、寄生インダクタンスにより容量性であるべき第1シャントキャパシタ34はミリ波帯で誘導性になってしまう。以上から、第1シャントキャパシタ34の容量は0.3~0.7pFであると良い。
【0053】
図25に示されるキャパシタ回路30の縦幅は200μmである。図26は、比較例に係るキャパシタ回路830のレイアウトを示す図である。キャパシタ回路830では、本実施の形態と同じ機能を1/4波長ショートスタブ829、MIMキャパシタ、ビアホール37を用いて実現している。比較例に係るキャパシタ回路830の縦幅は約1300μmである。本実施の形態のキャパシタ回路30では比較例に対して、大幅な小型化が可能であることが分かる。
【0054】
本実施の形態において、第1シャントキャパシタ34の上地電極34bまたは第2シャントキャパシタ35の上地電極35bに接続された配線は、エアブリッジ33を含む。図27は、実施の形態1に係る第1シャントキャパシタ34にエアブリッジ33を接続した状態を示す断面図である。下地電極34aは上地電極34bより大きい。例えばエアブリッジ33を用いずに、上地電極34bを延長して配線として用いる場合、本来の面積S1よりも上地電極34bと下地電極34aと重なる部分が増えて、寄生容量が大きくなるおそれがある。一方、エアブリッジ33を用いるとエアブリッジ33とMIM絶縁膜34cとの間に、間隔S2が設けられる。従って、不要な寄生容量の増加を抑制できる。
【0055】
また、下地電極34aと接地用配線との接続にはビアホール用配線36が用いられる。これにより、下地電極34aから裏面電極までの距離を最小化できる。従って、不要な寄生インダクタンスを抑制できる。
【0056】
図28は、実施の形態1に係る電力増幅器100にチップコンデンサ65aを設けた状態を示す図である。電力増幅器100では、パッケージのベース101の上に、MMICチップ50の基板である半導体基板20と、チップコンデンサ65a、65cと、チップ外基板60が搭載されている。ベース101はグランド電位である。チップ外基板60は絶縁体から形成される。チップコンデンサ65a、65cでは、下部電極m1と絶縁体I1と上部電極m2とが積層している。下部電極m1はベース101に接続される。チップコンデンサ65a、65cはベース101に実装されるだけでGNDと接続される。従って、電力増幅器100の構造を簡略化でき、組立を容易にできる。なお、チップコンデンサ65a、65cは俵型のコンデンサ等で置き換えても良い。
【0057】
これまでに示した電力増幅器100の各部分の構造、レイアウト、数値は一例であり、限定されない。また、シャントキャパシタの容量、形状も上述したものに限定されない。動作周波数において第1シャントキャパシタ34は容量性であり、第2シャントキャパシタ35は誘導性であり、第1シャントキャパシタと第2シャントキャパシタは共振すれば良い。また、本実施の形態は、差周波短絡回路を用いる周波数変換器またはドレインバイアス回路を用いるスイッチにも適用できる。
【0058】
上述した変形は、以下の実施の形態に係る電力増幅器について適宜応用することができる。なお、以下の実施の形態に係る電力増幅器については実施の形態1との共通点が多いので、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0059】
実施の形態2.
図29は、実施の形態2に係るキャパシタ回路330のレイアウトを示す図である。第1シャントキャパシタ34および第2シャントキャパシタ35は、ビアホール37、39の上に設けられる。他の構成は実施の形態1の構成と同様である。
【0060】
図30は、比較例に係るキャパシタ回路930のレイアウトを示す図である。比較例では、第1シャントキャパシタ34および第2シャントキャパシタ35と、ビアホール37が重ならない。なお、キャパシタ回路930では小型化のために、第1シャントキャパシタ34と第2シャントキャパシタ35とでビアホール37を共通化している。
【0061】
キャパシタ回路330、930の両方で、C1=0.40pF、C2=1.2pFである。キャパシタ回路330では、ビアホール37、39が第1シャントキャパシタ34と第2シャントキャパシタ35の直下にあるため、第1シャントキャパシタ34と第2シャントキャパシタ35がビアホール用配線を兼ねることができる。従って、比較例に対してレイアウト面積を約28%低減できる。
【0062】
図31は、実施の形態2に係るキャパシタ回路330のインピーダンスを示す図である。図32は、比較例に係るキャパシタ回路930のインピーダンスを示す図である。図31、32には電磁界解析で求めたインピーダンスが示されている。キャパシタ回路330では、小型であるにも関わらず、キャパシタ回路930と同等のインピーダンスを実現できる。
【0063】
本実施の形態の変形例として、第1シャントキャパシタ34または第2シャントキャパシタ35の一方がビアホールの上に設けられても良い。
【0064】
各実施の形態で説明した技術的特徴は適宜に組み合わせて用いても良い。
【符号の説明】
【0065】
10 入力端子、12 入力整合回路、13 段間整合回路、16 出力整合回路、16a、16b、16c 主線路、16d カップリングキャパシタ、17a 分岐線路、18 出力端子、20 半導体基板、21、22、23、23a、23b トランジスタ、25 ゲートバイアス回路、26 ドレインバイアス回路、30、30a、30b、30c キャパシタ回路、31、32 端子、33 エアブリッジ、34 第1シャントキャパシタ、34a 下地電極、34b 上地電極、34c MIM絶縁膜、35 第2シャントキャパシタ、35a 下地電極、35b 上地電極、36 ビアホール用配線、37、37a ビアホール、38 ビアホール用配線、39 ビアホール、50 MMICチップ、51 入力端子、52 出力端子、54a、54c ドレインパッド、60 チップ外基板、62 ワイヤ、64 パッド、65a、65c チップコンデンサ、70a、70c 差周波短絡回路、81 端子、82 位相調整線路、83a、83b 分布定数線路、100 電力増幅器、101 ベース、250 MMICチップ、330 キャパシタ回路、826 ドレインバイアス回路、829 波長ショートスタブ、830 キャパシタ回路、850 MMICチップ、860 チップ外基板、930 キャパシタ回路、C11、C12 チップコンデンサ、Ca、Cb MIMキャパシタ、I1 絶縁体、L ワイヤ、m1 下部電極、m2 上部電極
図1
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