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特許7658466情報処理装置、情報処理システム、顧客装置及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-31
(45)【発行日】2025-04-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、顧客装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/07 20060101AFI20250401BHJP
【FI】
G06F11/07 193
G06F11/07 140A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023576461
(86)(22)【出願日】2022-01-26
(86)【国際出願番号】 JP2022002918
(87)【国際公開番号】W WO2023144934
(87)【国際公開日】2023-08-03
【審査請求日】2024-06-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】石津 貴弘
【審査官】今城 朋彬
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/255728(WO,A1)
【文献】特開2019-153306(JP,A)
【文献】特開2020-155114(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 11/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客装置の故障時に前記顧客装置のセンサデバイスが取得したセンサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記故障時の対応策を取得する対応策取得手段と、
故障判定の対象となる前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換する画像データ変換手段と、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データとを比較することにより、前記顧客装置の故障を判定する画像データ判定手段と、
前記故障と判定した場合に前記対応策を前記顧客装置に通知する対応策通知手段と、
を備え、
前記画像データ変換手段は、
時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、
前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの前記時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、
を含む前記対象画像データに変換する、
情報処理装置。
【請求項2】
第1故障代表画像データ及び第2故障代表画像データを含む前記故障代表画像データを抽出する画像データ抽出手段をさらに備え、
前記画像データ抽出手段は、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第1時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第1故障代表候補画像データに対して、前記第1時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第1候補画像データであって、所定の第1類似度以上の前記第1候補画像データが所定の第1個数以上ある場合に、前記第1故障代表候補画像データを前記第1故障代表画像データとして抽出し、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第2時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第2故障代表候補画像データに対して、前記第2時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第2候補画像データであって、所定の第2類似度以上の前記第2候補画像データが所定の第2個数以上ある場合に、前記第2故障代表候補画像データを前記第2故障代表画像データとして抽出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記故障代表画像データ及び前記対象画像データをベクトルデータにベクトル化する画像データベクトル化手段をさらに備え、
前記画像データ判定手段は、前記故障代表画像データと、前記対象画像データとのベクトル間距離を用いて比較することにより、前記顧客装置の故障を判定する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記センサ値は、
第1センサデバイスに取得される第1センサ値と、
前記第1センサデバイスと異なる第2センサデバイスに取得される第2センサ値と、
を含み、
前記画像データ判定手段は、
前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較し、
前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較し、
前記対応策取得手段は、
前記第1センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第1対応策を取得し、
前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第2対応策を取得し、
前記第1センサ値及び前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第3対応策を取得する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記顧客装置の疑似故障状態を示すように形成された疑似センサ値の前記時系列データの一部を画像化した疑似故障画像データを取得する疑似故障画像データ取得手段をさらに備え、
前記画像データ判定手段は、
前記疑似故障画像データと、前記故障代表画像データと、を比較することにより、前記疑似故障状態の故障を判定する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
センサ値を取得するセンサデバイスを含む顧客装置と、
前記顧客装置とネットワークを介して接続された情報処理装置と、
前記顧客装置の故障時に前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを記憶した故障代表画像データ記憶装置と、
前記故障時の対応策を記憶した対応策記憶装置と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記故障代表画像データを取得する故障代表画像データ取得手段と、
前記故障時の対応策を取得する対応策取得手段と、
故障判定の対象となる前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換する画像データ変換手段と、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データとを比較することにより、前記顧客装置の故障を判定する画像データ判定手段と、
前記故障と判定した場合に前記対応策を前記顧客装置に通知する対応策通知手段と、
を有し、
前記画像データ変換手段は、
時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、
前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの前記時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、
を含む前記対象画像データに変換する、
情報処理システム。
【請求項7】
センサ値を取得するセンサデバイスを含む第1顧客装置と、
前記センサ値を取得する前記センサデバイスを含む第2顧客装置と、
前記第1顧客装置とネットワークを介して接続された情報処理装置と、
を備え、
前記第2顧客装置は、
前記第1顧客装置の故障時に前記第1顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを記憶した故障代表画像データ記憶手段と、
前記故障時の対応策を記憶した対応策記憶手段と、
前記故障代表画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記故障時の対応策を取得する対応策取得手段と、
故障判定の対象となる前記第2顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換する画像データ変換手段と、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データとを比較することにより、前記第2顧客装置の故障を判定する画像データ判定手段と、
前記故障と判定された場合に、前記対応策を表示する表示手段と、
を有し、
前記画像データ変換手段は、
時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、
前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの前記時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、
を含む前記対象画像データに変換する、
情報処理システム。
【請求項8】
センサ値を取得するセンサデバイスと、
故障と判定された場合に故障時の対応策を表示する表示手段と、
を備え、
装置の故障時に前記装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記故障時の対応策を取得する対応策取得手段と、
故障判定の対象となる前記装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換する画像データ変換手段と、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データとを比較することにより、前記装置の故障を判定する画像データ判定手段と、
前記故障と判定した場合に前記対応策を前記装置に通知する対応策通知手段と、
を有する情報処理装置にネットワークを介して接続され、
前記画像データ変換手段は、
時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、
前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの前記時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、
を含む前記対象画像データに変換する前記情報処理装置に接続された、
顧客装置。
【請求項9】
センサ値を取得するセンサデバイスと、
情報処理手段と、
故障と判定された場合に故障時の対応策を表示する表示手段と、
を備え、
前記情報処理手段は、
装置の故障時に前記装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記故障時の前記対応策を取得する対応策取得手段と、
故障判定の対象となる前記装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換する画像データ変換手段と、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データとを比較することにより、前記装置の故障を判定する画像データ判定手段と、
を有し、
前記画像データ変換手段は、
時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、
前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの前記時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、
を含む前記対象画像データに変換する、
顧客装置。
【請求項10】
顧客装置の故障時に前記顧客装置のセンサデバイスが取得したセンサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを取得させる画像データ取得ステップと、
前記故障時の対応策を取得させる対応策取得ステップと、
故障判定の対象となる前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換させる画像データ変換ステップと、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データと、を比較させることにより、前記顧客装置の故障を判定させる画像データ判定ステップと、
前記故障と判定した場合に、前記対応策を前記顧客装置に通知させる対応策通知ステップと、
をコンピュータに実行させる際に、
前記画像データ変換ステップにおいて、
時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、
前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、
を含む前記対象画像データに変換させる、
ことをコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、顧客装置、情報処理方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、機械設備等の対象物の振動を計測するための振動計測装置が記載されている。特許文献1の振動計測装置は、対象物の振動の時系列データを処理画像として処理している。
【0003】
特許文献2には、産業機械等における複数の時系列データについて、各データ間の関係性を分析する分析装置が記載されている。特許文献2の分析装置は、スライド窓幅調整部によって時系列データの区切り位置で区切られた区間データの変化傾向を分析する。
【0004】
特許文献3には、エラー発生時の解決策を生成する故障解決策予測システムが記載されている。特許文献3の故障解決策予測システムは、故障に対処するために実施された処理に基づいて解決策を生成する。
【0005】
特許文献4には、複数のセンサから得られるデータを時系列に所定時間単位毎にまとめることによりデータ分類を行い、故障を判定する故障・不良判定装置が記載されている。特許文献4の故障・不良判定装置は、複数のセンサ毎にグラフ化されたグラフデータについて、ディープラーニング分類を行うことによりデータ分類を行う。
【0006】
特許文献5には、顧客環境側の機器から取得した履歴情報に基づいて、故障予測を行う情報処理システムが記載されている。特許文献5の情報処理システムは、顧客環境側から取得した機器の履歴情報を解析し、機器で発生した故障に対する履歴情報の各項目の影響度合いを解析することで故障予測を行う。
【0007】
特許文献6には、診断対象の設備の異常を診断する異常診断方法が記載されている。特許文献6の異常診断方法は、複数の計測項目についての多変量時系列データを用いて、設備の運転状態の異常を診断し、設備の運転状態の異常が判定されたときに、異常の発生前の第1の区間の多変量時系列データから抽出した特徴量と、異常の発生後の第2の区間の多変量時系列データから抽出した特徴量との差分から異常の原因となる計測項目を診断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】国際公開第2020/255728号
【文献】特開2021-076998号公報
【文献】特開2019-153306号公報
【文献】特開2018-120487号公報
【文献】特開2017-027124号公報
【文献】特許第6851558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
故障の予測について関連した技術には、データの類似パターンを探索し、過去における故障データに近いデータがあった場合に故障等の予測をするものがある。しかしながら、そのような技術は、パターン抽出の切り出し期間が固定の時間である場合がある。よって、パターン抽出の範囲を広げなければ故障データの特徴が検出できないことがあり、高精度で故障予測及び故障判定を行うことが困難である。
【0010】
本開示の目的は、上述した課題に鑑み、高精度で故障を判定することができる情報処理装置、情報処理システム、顧客装置、情報処理方法、及び、非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の一態様にかかる情報処理装置は、顧客装置の故障時に前記顧客装置のセンサデバイスが取得したセンサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを取得する画像データ取得手段と、前記故障時の対応策を取得する対応策取得手段と、故障判定の対象となる前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換する画像データ変換手段と、前記故障代表画像データと、前記対象画像データとを比較することにより、前記顧客装置の故障を判定する画像データ判定手段と、前記故障と判定した場合に前記対応策を前記顧客装置に通知する対応策通知手段と、を備え、前記画像データ変換手段は、時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの前記時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、を含む前記対象画像データに変換する。
【0012】
本開示の一態様にかかる情報処理システムは、センサ値を取得するセンサデバイスを含む顧客装置と、前記顧客装置とネットワークを介して接続された情報処理装置と、前記顧客装置の故障時に前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを記憶した故障代表画像データ記憶装置と、前記故障時の対応策を記憶した対応策記憶装置と、を備え、前記情報処理装置は、前記故障代表画像データを取得する故障代表画像データ取得手段と、前記故障時の対応策を取得する対応策取得手段と、故障判定の対象となる前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換する画像データ変換手段と、前記故障代表画像データと、前記対象画像データとを比較することにより、前記顧客装置の故障を判定する画像データ判定手段と、前記故障と判定した場合に前記対応策を前記顧客装置に通知する対応策通知手段と、を有し、前記画像データ変換手段は、時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの前記時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、を含む前記対象画像データに変換する。
【0013】
本開示の一態様にかかる顧客装置は、センサ値を取得するセンサデバイスと、故障と判定された場合に故障時の対応策を表示する表示手段と、を備え、装置の故障時に前記装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを取得する画像データ取得手段と、前記故障時の対応策を取得する対応策取得手段と、故障判定の対象となる前記装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換する画像データ変換手段と、前記故障代表画像データと、前記対象画像データと、を比較することにより、前記装置の故障を判定する画像データ判定手段と、前記故障と判定した場合に前記対応策を前記装置に通知する対応策通知手段と、を有する情報処理装置にネットワークを介して接続され、前記画像データ変換手段は、時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの前記時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、を含む前記対象画像データに変換する前記情報処理装置に接続されている。
【0014】
本開示の一態様にかかる情報処理方法は、顧客装置の故障時に前記顧客装置のセンサデバイスが取得したセンサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを取得させる画像データ取得ステップと、前記故障時の対応策を取得させる対応策取得ステップと、故障判定の対象となる前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換させる画像データ変換ステップと、前記故障代表画像データと、前記対象画像データと、を比較させることにより、前記顧客装置の故障を判定させる画像データ判定ステップと、前記故障と判定した場合に、前記対応策を前記顧客装置に通知させる対応策通知ステップと、を備え、前記画像データ変換ステップにおいて、時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、を含む前記対象画像データに変換させる。
【0015】
本開示の一態様にかかる非一時的なコンピュータ可読媒体には、顧客装置の故障時に前記顧客装置のセンサデバイスが取得したセンサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを取得させる画像データ取得ステップと、前記故障時の対応策を取得させる対応策取得ステップと、故障判定の対象となる前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換させる画像データ変換ステップと、前記故障代表画像データと、前記対象画像データと、を比較させることにより、前記顧客装置の故障を判定させる画像データ判定ステップと、前記故障と判定した場合に、前記対応策を前記顧客装置に通知させる対応策通知ステップと、をコンピュータに実行させる際に、前記画像データ変換ステップにおいて、時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、を含む前記対象画像データに変換させる、ことをコンピュータに実行させる情報処理プログラムが格納される。
【発明の効果】
【0016】
本開示により、高精度で故障を判定することができる情報処理装置、情報処理システム、顧客装置、情報処理方法、及び、非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態1に係る情報処理システムを例示した構成図である。
図2】実施形態1に係る顧客装置のセンサデバイスが取得したセンサ値の時系列データを画像化したグラフであり、横軸は、時間を示し、縦軸は強度を示す。
図3】実施形態1に係る故障代表画像データ記憶装置が記憶する故障代表画像データを例示した図である。
図4】実施形態1に係る情報処理装置を例示したブロック図である。
図5】実施形態1に係る情報処理装置において、画像データ変換部が変換した対象画像データを例示した図である。
図6】実施形態1に係る情報処理装置において、画像データ変換部が変換した対象画像データを例示した図である。
図7】実施形態1に係る情報処理方法を例示したフローチャート図である。
図8】実施形態2に係る情報処理システムを例示した構成図である。
図9】実施形態2に係る情報処理装置を例示したブロック図である。
図10】実施形態2に係る情報処理システムの各構成と、情報処理装置の各構成との関係を例示した図である。
図11】実施形態2に係る情報処理装置において、画像データ判定部、対応策通知部及び画像データベクトル化部の処理方法を例示したフローチャート図である。
図12】実施形態2に係る情報処理装置において、画像データ抽出部が抽出する故障代表画像データを例示した図である。
図13】実施形態2に係る情報処理装置において、画像データ抽出部が時間幅を変えて抽出する故障代表画像データを例示した図である。
図14】実施形態2に係る情報処理装置において、故障代表画像データの抽出方法を例示したフローチャート図である。
図15】実施形態3に係る情報処理システムを例示した構成図である。
図16】実施形態3に係る情報処理装置を例示したブロック図である。
図17】実施形態3に係る情報処理装置において、疑似故障画像データの処理方法を例示したフローチャート図である。
図18】実施形態4に係る情報処理システムにおいて、アップロード対象の顧客装置を例示したブロック図である。
図19】実施形態4に係る情報処理システムにおいて、非アップロード対象の顧客装置を例示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0019】
(実施形態1)
実施形態1に係る情報処理システム及び情報処理装置を説明する。図1は、実施形態1に係る情報処理システムを例示した構成図である。図1に示すように、情報処理システム1は、顧客装置M01等、情報処理装置100、故障代表画像データ記憶装置10及び対応策記憶装置20を備えている。顧客装置M01等及び情報処理装置100は、情報処理手段としての機能を有している。故障代表画像データ記憶装置10及び対応策記憶装置20は、それぞれ、故障代表画像データ記憶手段及び対応策記憶手段としての機能を有している。
【0020】
情報処理システム1は、顧客装置М01、М02及びM03を備えてもよい。顧客装置М01、М02及びM03を総称して、顧客装置M0と呼ぶ。図では、3個の顧客装置М0を示しているが、顧客装置M0の個数は、3個に限らず、1~2個でもよいし、4個以上でもよい。顧客装置M0は、ネットワークNWを介して、情報処理装置100に通信可能な状態で接続されている。
【0021】
顧客装置M0は、各種のセンサデバイスSDを搭載している。各種のセンサデバイスSDは、搭載された顧客装置M0における各部及び各部材等の状態を監視する。例えば、各種のセンサデバイスSDは、顧客装置M0における各部及び各部材等の状態として、温度、湿度、電圧、振動等を監視する。
【0022】
図2は、実施形態1に係る顧客装置M0のセンサデバイスSDが取得したセンサ値の時系列データを画像化したグラフであり、横軸は、時間を示し、縦軸は強度を示す。図2に示すように、顧客装置M01、M02及びM03の各センサデバイスSDは、要素A~要素Cのセンサ値の時系列データ31を取得する。要素A~Cは、例えば、温度、湿度、電圧、振動等のいずれかを示す。このように、顧客装置M0は、センサ値を取得するセンサデバイスSDを含む。顧客装置M0は、複数の異なる種類のセンサ値を取得する複数のセンサデバイスSDを含んでもよい。センサ値は、第1センサデバイスSDに取得される第1センサ値と、第1センサデバイスSDと異なる第2センサデバイスSDに取得される第2センサ値と、を含んでもよい。顧客装置M0は、取得したセンサ値の時系列データ31を、ネットワークNWを介して情報処理装置100に出力する。
【0023】
ネットワークNWは、無線の通知回線を含んでもよいし、有線のネットワーク回線を含んでもよい。ネットワークNWは、無線及び有線の通信回線を組み合わせてもよい。ネットワークNWは、クラウドを構成してもよい。
【0024】
故障代表画像データ記憶装置10は、情報処理装置100に通信可能な状態で接続されている。図3は、実施形態1に係る故障代表画像データ記憶装置10が記憶する故障代表画像データを例示した図である。図3に示すように、故障代表画像データ記憶装置10は、故障代表画像データ11及び12を記憶する。故障代表画像データ11及び12は、顧客装置M0の故障時に顧客装置M0のセンサデバイスSDが取得したセンサ値の時系列データ31の一部を画像化したものである。故障代表画像データ11及び12は、故障時及び故障時直前の時系列データ31を含む。
【0025】
故障代表画像データ12の時間幅は、例えば、故障代表画像データ11の時間幅よりも大きい。例えば、故障代表画像データ11は、時系列データ31の特徴として、特徴31aを含む。一方、故障代表画像データ12は、時系列データ31の特徴として、特徴31aの他に特徴31bを含む。よって、特徴31bに故障の原因がある場合に、故障代表画像データ12は、故障の原因を検出することができる。故障代表画像データ記憶装置10は、故障代表画像データ11及び12を情報処理装置100に出力する。
【0026】
対応策記憶装置20は、情報処理装置100に通信可能な状態で接続されている。対応策記憶装置20は、顧客装置M0の故障時の対応策を記憶する。対応策は、顧客装置M0の故障の原因及び理由を含んでもよいし、過去に用いた対応策を含んでもよい。また、対応策は、故障代表画像データ11及び12のパターン毎の対応策を含んでもよいし、要素A~C毎の対応策を含んでもよい。対応策記憶装置20は、対応策として、顧客装置M0が故障した時の各種情報を記憶してもよい。対応策記憶装置20は、故障代表画像データ11及び12に対応した対応策を情報処理装置100に出力する。
【0027】
情報処理装置100は、顧客装置M0とネットワークNWを介して接続されている。また、情報処理装置100は、故障代表画像データ記憶装置10と接続されている。さらに、情報処理装置100は、対応策記憶装置20と接続されている。
【0028】
図4は、実施形態1に係る情報処理装置を例示したブロック図である。図4に示すように、情報処理装置100は、画像データ取得部110、対応策取得部120、画像データ変換部130、画像データ判定部140及び対応策通知部150を備えている。画像データ取得部110、対応策取得部120、画像データ変換部130、画像データ判定部140及び対応策通知部150は、それぞれ、画像データ取得手段、対応策取得手段、画像データ変換手段、画像データ判定手段及び対応策通知手段としての機能を有している。
【0029】
画像データ取得部110は、故障代表画像データ記憶装置10から故障代表画像データ11及び12等の故障代表画像データを取得する。
【0030】
対応策取得部120は、対応策記憶装置20から故障時の対応策を取得する。対応策取得部120は、第1センサ値の時系列データ31において故障と判定された場合における第1対応策を取得してもよい。また、対応策取得部120は、第2センサ値の時系列データ31において故障と判定された場合における第2対応策を取得してもよい。さらに、対応策取得部120は、第1センサ値及び第2センサ値の時系列データ31において故障と判定された場合における第3対応策を取得してもよい。すなわち、第1センサ値及び第2センサ値の時系列データ31において故障と判定された場合に、第1対応策及び第2対応策を重畳して取得するだけでなく、第1対応策及び第2対応策とは異なる第3対応策を取得してもよい。
【0031】
画像データ変換部130は、故障判定の対象となる顧客装置M0のセンサデバイスSDが取得したセンサ値の時系列データ31の一部を対象画像データに変換する。図5及び図6は、実施形態1に係る情報処理装置100において、画像データ変換部130が変換した対象画像データを例示した図である。
【0032】
図5に示すように、画像データ変換部130は、時間幅を第1時間として時系列データを区切る第1窓枠F1を設定する。画像データ変換部130は、設定した第1窓枠F1を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで時系列データ31の時間軸に沿って遡らせる。そして、画像データ変換部130は、第1窓枠F1を遡らせながら、各第1窓枠F1から画像に変換させた複数の第1対象画像データG11~G13を生成する。
【0033】
また、図6に示すように、画像データ変換部130は、時間幅を第1時間よりも大きい第2時間として時系列データ31を区切る第2窓枠F2を設定する。画像データ変換部130は、設定した第2窓枠F2を、所定の第2遡り時間間隔で所定の時間まで時系列データ31の時間軸に沿って遡らせる。そして、画像データ変換部130は、第2窓枠F2を遡らせながら、各第2窓枠F2から画像に変換させた複数の第2対象画像データG21~G22を生成する。第2遡り時間間隔は、第1遡り時間間隔よりも大きいことが望ましい。このようにして、画像データ変換部130は、時系列データ31の一部を、第1対象画像データG11~G13及び第2対象画像データG21~G22を含む対象画像データに変換する。
【0034】
なお、画像データ変換部130は、第1対象画像データ及び第2対象画像データにとどまらず、時間幅をさらに変化させた複数の窓枠を設定して、複数の対象画像データを生成してもよい。すなわち、第1窓枠F1より時間幅の大きな第2窓枠F2をとって操作した後、第2窓枠F2より時間幅の大きな第3窓枠をとって操作してもよい。また、さらにこの操作を続けてもよい。所定の最大窓枠幅以上になったときに、この操作を終了してもよい。
【0035】
画像データ判定部140は、故障代表画像データ記憶装置10に記憶された故障代表画像データと、画像データ変換部130が変換した対象画像データとを比較することにより、顧客装置M0の故障を判定する。画像データ判定部140は、第1センサ値の時系列データ31の一部を画像化した対象画像データと、第1センサ値の時系列データ31の一部を画像化した故障代表画像データと、を比較してもよい。また、画像データ判定部140は、第2センサ値の時系列データ31の一部を画像化した対象画像データと、第2センサ値の時系列データ31の一部を画像化した故障代表画像データと、を比較してもよい。
【0036】
対応策通知部150は、画像データ判定部140が故障と判定した場合に、対応策記憶装置20に記憶された対応策を、ネットワークNWを介して、顧客装置M0に通知する。例えば、対応策通知部150は、第1センサ値の時系列データ31において故障と判定された場合に、顧客装置M0に第1対応策を通知してもよい。また、対応策通知部150は、第2センサ値の時系列データ31において故障と判定された場合に、第2対応策を顧客装置M0に通知してもよい。さらに、対応策通知部150は、第1センサ値及び第2センサ値の時系列データ31において故障と判定された場合に、第3対応策を顧客装置M0に通知してもよい。また、対応策通知部150は、故障代表画像データの類似したパターン毎に過去の対応策を通知してもよい。
【0037】
上述した情報処理装置100は、例えば、サーバ等の情報処理装置である。なお、情報処理装置100は、サーバに限らず、情報処理を行うものであれば、パーソナルコンピュータ、タブレット、携帯端末等でもよい。情報処理装置100は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置、通信装置を備えてもよい。また、記憶装置は、情報処理装置100の各構成が行う処理をプログラムにして記憶してもよい。また、プロセッサは、記憶装置からプログラムをメモリへ読み込ませ、当該プログラムを実行してもよい。これにより、プロセッサは、画像データ取得部110、対応策取得部120、画像データ変換部130、画像データ判定部140及び対応策通知部150の機能を実現する。
【0038】
情報処理装置100が有する各構成は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)、量子プロセッサ(量子コンピュータ制御チップ)等を用いることができる。
【0039】
また、情報処理装置100の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、情報処理装置100の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0040】
また、上述した顧客装置M0も、上記の情報処理装置100と同様の機能を有してもよい。
【0041】
次に、実施形態1に係る情報処理装置を用いた情報処理方法を説明する。図7は、実施形態1に係る情報処理方法を例示したフローチャート図である。図7に示すように、情報処理方法は、画像データ取得ステップ(ステップS11)、対応策取得ステップ(ステップS12)、画像データ変換ステップ(ステップS13)、画像データ判定ステップ(ステップS14)及び対応策通知ステップ(ステップS15)を備えている。
【0042】
まず、ステップS11に示すように、画像データ取得ステップにおいて、画像データ取得部110に故障代表画像データを取得させる。次に、ステップS12に示すように、対応策取得ステップにおいて、対応策取得部120に故障時の対応策を取得させる。なお、ステップS12の順序は、ステップS15の対応策通知ステップの前であれば、ステップS11の直後に限らず、ステップS11の前でもよいし、ステップS11とステップS15の間でもよい。
【0043】
次に、ステップS13に示すように、画像データ変換ステップにおいて、画像データ変換部130に、故障判定の対象となる顧客装置M0のセンサデバイスSDが取得したセンサ値の時系列データ31の一部を、対象画像データに変換させる。画像データ変換ステップにおいては、上述したように、例えば、少なくとも第1対象画像データ及び第2対象画像データを含む対象画像データに変換させてもよい。
【0044】
次に、ステップS14に示すように、画像データ判定ステップにおいて、画像データ判定部140に、故障代表画像データと対象画像データとを比較させることにより、顧客装置M0の故障を判定させる。ステップS14において、画像データ判定部140が故障と判定したYESの場合には、ステップS15に示すように、対応策通知ステップにおいて、対応策通知部150に対応策を顧客装置M0に通知させる。一方、ステップS14において、画像データ判定部140が故障と判定しないNOの場合には、処理を終了する。その場合には、次のセンサ値の時系列データ31に対して当該情報処理方法を実施してもよい。
【0045】
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態の情報処理装置100は、窓枠の時間幅を変化させた対象画像データと故障代表画像データとを比較して故障を判定する。よって、固定された窓枠では検出できなかった故障及び原因を検出することができる。例えば、時系列データ31における特徴31a及び特徴31bを検出することができる。これにより、顧客装置M0の故障を高精度で判定することができる。
【0046】
また、情報処理装置100の画像データ変換部130は、ネットワークNWを介して接続された顧客装置M0の時系列データ31を対象画像データに変換する。よって、オンラインで各種情報を収集し、リアルタイムに故障の判断を行うことができる。
【0047】
また、故障の予測について関連した機械学習を用いた手法は、収集したデータをリアルタイムで、温度、電圧等の種類別に整理することが困難である。よって、この手法は、顧客に対して故障するか否かの判定通知を行うが、具体的に、どのように対処すれば良いかを自動的に提案したり、運用側が今後の運用に活かしたりすることは困難である。したがって、種類別に対応するために、メール等で都度やり取りを行う必要がある。また、過去に対応した内容でも再度確認作業が必要となることもあり、正確性・即時性に欠ける。このように、機械学習を用いた分析では、データを一体化して特徴づけるため、どのような故障があり、それらにどう対応したかの対応づけが困難である。よって、高精度で故障を判定し、適切に対処することができない。これに対して、本実施形態は、オンラインで各種情報を収集し、リアルタイムに故障の判断を行うことができるので、迅速に故障に対処することができる。
【0048】
顧客装置M0で障害が発生した際に、センサ値の種別に対応するためには、メール等で都度やり取りを行う必要があったが、本実施形態では、顧客装置М0側とのメール等のやり取りを省くことができるので、負担軽減することができる。また、過去に対応した内容でも、管理がしっかり行われておらず、再度確認作業が必要となることがあったが、本実施形態では、対応策記憶装置20に記憶させるので、故障の対応策を管理することができる。
【0049】
また、センサデバイスSDが取得するセンサ値毎に故障の判定をすることができる。よって、過去に発生した故障をその要因別に管理し、その情報をもとに顧客装置M0に対して故障の判定及び対応策の通知を行うことができる。
【0050】
(実施形態2)
次に、実施形態2に係る情報処理システム及び情報処理装置を説明する。図8は、実施形態2に係る情報処理システムを例示した構成図である。図8に示すように、情報処理システム2は、顧客装置M01等、顧客装置M11等、情報処理装置200、故障代表画像データ記憶装置10、対応策記憶装置20、顧客ログデータ記憶装置30、故障時刻記憶装置40、再現ログデータ記憶装置50、顧客画像データ記憶装置60、故障代表候補画像データ記憶装置70、及び、学習用ベクトルデータ記憶装置80を備えている。顧客装置M01等、顧客装置M11等及び情報処理装置200は、情報処理手段としての機能を有している。故障代表画像データ記憶装置10、対応策記憶装置20、顧客ログデータ記憶装置30、故障時刻記憶装置40、再現ログデータ記憶装置50、顧客画像データ記憶装置60、故障代表候補画像データ記憶装置70、及び、学習用ベクトルデータ記憶装置80は、それぞれ、故障代表画像データ記憶手段、対応策記憶手段、顧客ログデータ記憶手段、故障時刻記憶手段、再現ログデータ記憶手段、顧客画像データ記憶手段、故障代表候補画像データ記憶手段、及び、学習用ベクトルデータ記憶手段としての機能を有している。図が煩雑にならないように、図中の各記憶装置10~80における記憶装置の文言を省いている。
【0051】
情報処理システム2は、顧客装置М01、М02、M11及びM12を備えてもよい。前述の実施形態と同様に、顧客装置М01及びМ02を顧客装置M0と呼ぶ。顧客装置M0は、アップロード対象の顧客装置である。顧客装置М11及びМ12を顧客装置M1と呼ぶ。顧客装置M1は、非アップロード対象の顧客装置である。図では、2つの顧客装置М0、及び、2つの顧客装置M1を示しているが、顧客装置M0及びM1の個数は、1個でもよいし、3個以上でもよい。顧客装置M0及びM1は、ネットワークNWを介して、情報処理装置200側に通信可能な状態で接続されている。
【0052】
各顧客装置M0及びM1は、図示しない各種のセンサデバイスSDを搭載している。前述したように、各種のセンサデバイスSDは、搭載された顧客装置M0及びM1における各部及び各部材等の状態として、温度、湿度、電圧、振動等を監視する。
【0053】
アップロード対象の顧客装置M0は、センサデバイスSDが取得した温度、湿度、電圧、振動等の各種情報を、ネットワークNWを介して情報処理装置200側にアップロードする。よって、情報処理装置200は、顧客装置M0のセンサデバイスSDが取得した各種情報を、ネットワークNWを経由して取得する。一方、非アップロード対象の顧客装置M1は、センサデバイスSDが取得した温度、湿度、電圧、振動等の各種情報の少なくとも一部または全部を、ネットワークNWを介して情報処理装置200側にアップロードしない。よって、情報処理装置200は、顧客装置M1のセンサデバイスSDが取得した各種情報の少なくとも一部または全部を、ネットワークNWを経由して取得することができない。非アップロード対象の顧客装置M1は、例えば、ローカルサーバである。情報処理装置200は、顧客装置M1の許可された情報を、ネットワークNWを経由して取得することができる。なお、以下では、特に言及しなければ、顧客装置M1の許可された情報を、顧客装置M0の各種情報と同等として説明する。
【0054】
顧客ログデータ記憶装置30は、ネットワークNWを介して顧客装置M0及びM1に通信可能な状態で接続されている。また、顧客ログデータ記憶装置30は、情報処理装置200に通信可能な状態で接続されている。顧客ログデータ記憶装置30は、顧客装置M0の各種情報を記憶する。例えば、顧客ログデータ記憶装置30は、顧客装置M0から取得した各種情報の時系列データ31を記憶する。顧客ログデータ記憶装置30は、顧客装置M0から取得した各種情報の時系列データ31を情報処理装置200に出力する。具体的には、顧客ログデータ記憶装置30は、故障判定の対象となる顧客装置M0のセンサデバイスSDが取得したセンサ値の時系列データ31を情報処理装置200に出力する。
【0055】
故障時刻記憶装置40は、顧客ログデータ記憶装置30に通信可能な状態で接続されている。また、故障時刻記憶装置40は、情報処理装置200に通信可能な状態で接続されている。故障時刻記憶装置40は、顧客装置M0の故障時の時刻を記憶する。例えば、故障時刻記憶装置40は、故障時の時刻を、顧客装置M0から取得してもよいし、情報処理装置200から取得してもよい。
【0056】
再現ログデータ記憶装置50は、情報処理装置200に通信可能な状態で接続されている。再現ログデータ記憶装置50は、学習用画像データ生成のため、各種のセンサデバイスSDが生成する時系列データ31を記憶する。再現ログデータ記憶装置50は、学習に十分な量の時系列データ31を記憶する。
【0057】
顧客画像データ記憶装置60は、情報処理装置200に通信可能な状態で接続されている。顧客画像データ記憶装置60は、対象画像データを記憶する。対象画像データは、故障判定の対象となる顧客装置M0のセンサデバイスSDが取得したセンサ値の時系列データの一部を画像データに変換したものである。例えば、画像データ変換部130が画像化した対象画像データを記憶する。
【0058】
故障代表候補画像データ記憶装置70は、情報処理装置200に通信可能な状態で接続されている。また、故障代表候補画像データ記憶装置70は、故障代表画像データ記憶装置10に通信可能な状態で接続されてもよい。故障代表候補画像データ記憶装置70は、複数の故障代表候補画像データを記憶する。故障代表候補画像データ記憶装置70は、例えば、第1故障代表候補画像データ及び第2故障代表候補画像データを含んでもよい。
【0059】
第1故障代表候補画像データは、過去の時系列データ31のうち、第1故障時及び第1故障時直前を含む第1時間の時間幅で区切られた窓枠部分を画像化したものである。第1故障代表候補画像データは、所定の条件の場合に、第1故障代表画像データとして抽出される。所定の条件とは、例えば、第1故障代表候補画像データに対して、同じ第1時間の時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第1候補画像データであって、所定の第1類似度以上の第1候補画像データが所定の第1個数以上ある場合である。
【0060】
第2故障代表候補画像データは、過去の時系列データ31のうち、第2故障時及び第2故障時直前を含む第2時間の時間幅で区切られた窓枠部分を画像化したものである。第2故障代表候補画像データは、所定の条件の場合に、第2故障代表画像データとして抽出される。所定の条件とは、例えば、第2故障代表候補画像データに対して、同じ第2時間の時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第2候補画像データであって、所定の第1類似度以上の第2候補画像データが所定の第2個数以上ある場合である。
【0061】
学習用ベクトルデータ記憶装置80は、情報処理装置200に通信可能な状態で接続されている。学習用ベクトルデータ記憶装置80は、学習用ベクトルデータを記憶する。学習用ベクトルデータは、例えば、後述するように、画像データベクトル化部160が画像データを低次元ベクトルに圧縮してから復元する学習をした際に用いられたベクトルデータである。
【0062】
次に、本実施形態の情報処理装置200を説明する。図9は、実施形態2に係る情報処理装置200を例示したブロック図である。図10は、実施形態2に係る情報処理システム2の各構成と、情報処理装置200の各構成との関係を例示した図である。図10では、情報処理システム2の各構成と、情報処理装置200の各構成との主な関係を示しており、図が煩雑にならないように、いくつかの両者の関係は省略されている。図9及び図10に示すように、本実施形態の情報処理装置200は、情報処理装置100と比べて、画像データベクトル化部160、画像データ抽出部170及び対応策入力部180をさらに備えている。画像データベクトル化部160、画像データ抽出部170及び対応策入力部180は、それぞれ、画像データベクトル化手段、画像データ抽出手段及び対応策入力手段としての機能を有している。
【0063】
画像データ変換部130は、顧客ログデータ記憶装置30から、故障判定の対象となる顧客装置M0のセンサデバイスSDが取得したセンサ値の時系列データ31を取得する。そして、画像データ変換部130は、取得した時系列データ31の一部を対象画像データに変換する。画像データ変換部130は、変換した対象画像データを顧客画像データ記憶装置60に出力する。
【0064】
また、画像データ変換部130は、故障時刻記憶装置40から取得した故障時の情報に基づいて、顧客ログデータまたは再現ログデータから故障代表候補画像データを生成してもよい。画像データ変換部130は、生成した故障代表候補画像データを故障代表候補画像データ記憶装置70に出力する。
【0065】
また、画像データ変換部130は、再現ログデータ記憶装置50から、学習用画像データ生成のために、顧客装置M0のセンサデバイスSDが取得したセンサ値の時系列データ31を取得する。そして、画像データ変換部130は、時系列データ31の一部を対象画像データに変換する。画像データ変換部130は、変換した対象画像データを画像データベクトル化部160に出力する。
【0066】
画像データ判定部140は、故障代表画像データと、対象画像データとを比較することにより、顧客装置M0の故障を判定することは、実施形態1の画像データ判定部140と同様である。画像データ判定部140は、リアルタイムで、画像データ変換部130が変換した対象画像データを用いて顧客装置M0の故障を判定してもよいし、顧客画像データ記憶装置60に記憶された対象画像データを用いて、顧客装置M0の故障を判定してもよい。
【0067】
画像データ判定部140は、故障代表画像データと、対象画像データとを比較する際に、両者が所定の類似度以上の場合に、顧客装置M0に故障が発生したと判定してもよい。また、画像データ判定部140は、両者が所定の類似度よりも小さい場合に顧客装置M0に故障が発生していないと判断してもよい。故障代表画像データと、対象画像データとの類似度は、例えば、故障代表画像データをベクトル化したベクトルデータと、対象画像データをベクトル化したベクトルデータとのベクトル間距離から算出してもよい。例えば、画像データベクトル化部160によってベクトル化されたベクトルデータのベクトル間距離を用いてもよい。
【0068】
図11は、実施形態2に係る情報処理装置200において、画像データ判定部140、対応策通知部150及び画像データベクトル化部160の処理方法を例示したフローチャート図である。図11のステップS21に示すように、画像データをベクトル化する。具体的には、画像データベクトル化部160は、故障代表画像データ及び対象画像データをベクトル化する。
【0069】
次に、ステップS22に示すように、画像データ判定部140は、ベクトル化した故障代表画像データと、ベクトル化した対象画像データとの間のベクトル間距離が所定の閾値よりも小さいか判断する。ステップS22において、ベクトル間距離が所定の閾値よりも小さいYESの場合には、顧客装置M0に故障が発生した場合である。よって、ステップS23に示すように、対応策通知部150は、顧客装置M0に故障が発生した旨及び対応策を通知する。一方、ステップS22において、ベクトル間距離が所定の閾値以上のNOの場合には、処理を終了する。このように、画像データ判定部140は、故障代表画像データと、対象画像データとのベクトル間距離を用いて比較することにより、顧客装置М0の故障を判定してもよい。なお、故障代表画像データと、対象画像データとの類似度は、ベクトル間距離からの算出に限らず、他の算出方法で算出してもよい。
【0070】
画像データベクトル化部160は、例えば、オートエンコーダである。画像データベクトル化部160は、画像データをベクトル化し、ベクトルデータに変換する。具体的には、例えば、画像データベクトル化部160は、故障代表画像データ及び対象画像データをベクトルデータにベクトル化する。ベクトル化したデータをベクトルデータと呼ぶ。画像データベクトル化部160は、画像データを低次元ベクトルに圧縮してから復元することを学習してもよい。これにより、画像データベクトル化部160は、画像データを迅速にベクトルデータにベクトル化することができる。よって、故障代表候補画像データと候補画像データとの類似度を迅速に算出することができる。画像データベクトル化部160は、学習に用いるベクトルデータを学習用ベクトルデータ記憶装置80に出力する。
【0071】
画像データ抽出部170は、故障代表画像データを抽出する。図12は、実施形態2に係る情報処理装置200において、画像データ抽出部170が抽出する故障代表画像データを例示した図である。図12に示すように、画像データ抽出部170は、まず、故障代表候補画像データ記憶装置70の中から、1つの故障代表候補画像データH11を選択する。選択された故障代表候補画像データを、第1故障代表候補画像データH11と呼ぶ。例えば、画像データ抽出部170は、顧客装置M01の要素Aの時系列データ31における第1故障代表候補画像データH11を選択する。第1故障代表候補画像データH11は、時系列データ31のうち、故障時T1及び故障時T1直前を含む時間TT11の時間幅で区切られた窓枠部分を画像データ変換部130によって画像化されたものである。
【0072】
画像データ変換部130は、顧客装置M01~M03の要素Aの時系列データ31のうち、時間TT11の時間幅で区切られた窓枠を画像化した複数の第1候補画像データを生成する。例えば、画像データ変換部130は、窓枠を、所定の時間まで遡らせながら複数の第1候補画像データを生成する。複数の第1候補画像データを、第1候補画像データH12、H13、H14、・・・と呼ぶ。
【0073】
画像データベクトル化部160は、生成された第1候補画像データ(H12、H13、H14、・・・)と第1故障代表候補画像データH11とをベクトル化する。
【0074】
画像データ判定部140は、第1候補画像データ(H12、H13、H14、・・・)と第1故障代表候補画像データH11とのベクトル間距離より類似度を判定する。そして、画像データ判定部140は、3個の第1候補画像データH12、H13及びH14の類似度が所定の類似度以上と判定する。その場合には、画像データ抽出部170は、故障代表候補画像データH11と類似した第1候補画像データH12、H13、H14の個数を3個とカウントする。
【0075】
画像データ抽出部170は、第1故障代表候補画像データに所定の類似度以上類似した第1候補画像データが所定の個数以上ある場合に、第1故障代表候補画像データH11を第1故障代表画像データとして抽出する。例えば、図12に示すように、画像データ抽出部170は、第1候補画像データが3個以上の場合に、第1故障代表候補画像データH11を第1故障代表画像データとして抽出する。このように、画像データ抽出部170は、第1故障代表候補画像データに対して、第1時間の時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第1候補画像データであって、所定の第1類似度以上の第1候補画像データが所定の第1個数以上ある場合に、第1故障代表画像データを抽出する。
【0076】
また、画像データ抽出部170は、時間幅を時間TT11から、時間TT11よりも長い時間TT21に変えて、第2故障代表画像データを抽出してもよい。図13は、実施形態2に係る情報処理装置200において、画像データ抽出部170が時間幅を変えて抽出する故障代表画像データを例示した図である。図13に示すように、画像データ抽出部170は、時間幅を時間TT11から時間TT21に変えた1つの故障代表候補画像データH21を故障代表候補画像データ記憶装置70の中から選択する。選択された故障代表候補画像データを、第2故障代表候補画像データH21と呼ぶ。第2故障代表候補画像データH21は、時系列データ31にうち、故障時T1及び故障時T1直前を含む時間TT21の時間幅で区切られた窓枠部分を画像データ変換部130によって画像化したものである。
【0077】
そして、上述の第1故障代表候補画像データと同様に、画像データ変換部130は、時系列データ31のうち、時間TT21の時間幅で区切られた窓枠を画像化した複数の第2候補画像データを生成する。例えば、画像データ変換部130は、窓枠を、所定の時間まで遡らせながら複数の第2候補画像データを生成する。
【0078】
画像データベクトル化部160は、生成された第2候補画像データと第2故障代表候補画像データH21とをベクトル化する。
【0079】
画像データ判定部140は、第2候補画像データと第2故障代表候補画像データH21とのベクトル間距離より類似度を判定する。
【0080】
画像データ抽出部170は、第2故障代表候補画像データH21に所定の類似度以上の第2候補画像データが所定の個数以上ある場合に、第2故障代表候補画像データH21を第2故障代表画像データとして抽出する。このように、画像データ抽出部170は、第2故障代表候補画像データに対して、第2時間の時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第2候補画像データであって、所定の第2類似度以上の第2候補画像データが所定の第2個数以上ある場合に、第2故障代表画像データを抽出する。このようにして、画像データ抽出部170は、第1故障代表画像データ及び第2故障代表画像データを含む故障代表画像データを抽出する。時間幅が異なる故障代表画像データを抽出することにより、時系列データ31の特徴31cを検出することができる。
【0081】
上記の故障代表画像データの抽出方法を、フローチャート図を用いて説明する。図14は、実施形態2に係る情報処理装置200において、故障代表画像データの抽出方法を例示したフローチャート図である。図14のステップS31に示すように、画像データ変換部130は、顧客装置M0の顧客ログデータ記憶装置30から時系列データ31を取得する。次に、ステップS32に示すように、画像データ変換部130は、窓枠の時間幅を設定する。次に、ステップS33に示すように、窓枠が所定の時間までの範囲内か判断する。ステップS33において、窓枠が所定の時間までの範囲内のYESの場合には、ステップS34に示すように、遡ったその位置で窓枠を設定する。これにより、候補画像データが設定される。
【0082】
次に、ステップS35に示すように、画像データベクトル化部160は、比較対象である故障代表候補画像データ及び候補画像データの2つの画像データについて、窓枠部分をベクトル化する。次に、ステップS36に示すように、ベクトル間距離を比較して、所定の閾値よりも小さいか判断する。ステップS36において、ベクトル間距離が所定の閾値よりも小さいYESの場合には、ステップS37に示すように、当該候補画像データを故障代表候補画像データ記憶装置70に記憶する。そして、ステップS38に示すように、同じ期間内かつ同じ窓枠で他の要素があるか判断する。一方、ステップS36において、ベクトル間距離が所定の閾値以上のNOの場合には、ステップS38に示すように、同じ期間内かつ同じ窓枠で他の要素があるか判断する。
【0083】
ステップS38において、同じ期間内かつ同じ窓枠で他の要素があるYESの場合には、ステップS39に示すように、次の要素(例えば、温度の次は電圧等)を設定する。そして、ステップS36~S38を繰り返す。一方、ステップS38において、同じ期間内かつ同じ窓枠で他の要素がないNOの場合には、ステップS33に進み、窓枠が所定の時間までの範囲内か判断する。
【0084】
ステップS33において、窓枠が所定の時間までの範囲外のNOの場合には、ステップS40に示すように、時系列データ31における最初の位置で、窓枠の時間幅を所定のサイズ分広げる。そして、ステップS41に示すように、広げた窓枠が所定の最大窓枠サイズ以上か判断する。ステップS41において、広げた窓枠が所定の最大窓枠サイズより小さいNOの場合には、ステップS33に戻る。一方、ステップS41において、広げた窓枠が所定の最大窓枠サイズ以上のYESの場合には、処理を終了する。
【0085】
ステップS36において、故障代表候補画像データに類似すると判断された候補画像データの個数が所定の個数以上の場合に、画像データ抽出部170は、故障代表候補画像データを故障代表画像データとして抽出する。
【0086】
対応策入力部180は、対応策記憶装置20に対応策を入力する。対応策入力部180は、過去の故障時に用いた対応策を対応策記憶装置20に入力する。例えば、対応策入力部180は、過去に、第1センサ値の時系列データ31において故障と判定された場合における第1対応策を対応策記憶装置20に入力する。また、対応策入力部180は、過去に、第2センサ値の時系列データ31において故障と判定された場合における第2対応策を対応策記憶装置20に入力する。さらに、対応策入力部180は、過去に、第1センサ値及び第2センサ値の時系列データ31において故障と判定された場合における第3対応策を対応策記憶装置20に入力する。第3対応策は、第1対応策及び第2対応策とは異なる対応策を含んでもよい。また、対応策入力部180は、故障代表画像データの類似したパターン毎に過去の対応策を入力してもよい。
【0087】
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態の情報処理装置200において、画像データ抽出部170は、故障代表候補画像データと類似した候補画像データをカウントする。そして、画像データ抽出部170は、類似した候補画像データが一定以上あれば、故障代表候補画像データを故障代表画像データとして抽出する。よって、突発的なセンサ値の変化ではなく、原因があるものを故障代表画像データと抽出することができる。よって、高精度で故障の発生を判定することができる。
【0088】
また、故障代表画像データは、第1故障代表画像データの他、第1故障代表画像データの時間幅よりも大きい時間幅の第1故障代表画像データを含む。よって、短時間の窓枠では検出できなかった時系列データ31の特徴31cを検出することができる。これにより、顧客装置M0の故障を高精度で判定することができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1の記載に含まれている。
【0089】
(実施形態3)
次に、実施形態3に係る情報処理システム及び情報処理装置を説明する。本実施形態では、疑似故障画像データを用いて故障を判定する。図15は、実施形態3に係る情報処理システムを例示した構成図である。図15に示すように、情報処理システム3は、疑似故障画像データ記憶装置90をさらに備えている。疑似故障画像データ記憶装置90は、疑似故障画像データ記憶手段としての機能を有している。疑似故障画像データ記憶装置90は、情報処理装置300に通信可能な状態で接続されている。疑似故障画像データ記憶装置90は、疑似故障画像データを記憶する。
【0090】
疑似故障画像データは、顧客装置M0の疑似故障状態を示すように形成された疑似センサ値の時系列データの一部を画像化したものである。例えば、顧客装置M0において経験的に故障すると考えられるデータを手作業で作成した疑似故障画像データを用いることにより、過去の故障時に類似するものがあるかを確認することができる。また、顧客装置M0の故障の原因を調査するために、特定の部材等のセンサ値をパラメータとして疑似的に変化させた疑似センサ値を形成することにより、各部材と故障との関係を調査することができる。
【0091】
図16は、実施形態3に係る情報処理装置を例示したブロック図である。図16に示すように、情報処理装置300は、疑似故障画像データ取得部190をさらに備えている。疑似故障画像データ取得部190は、疑似故障画像データ取得手段としての機能を有している。疑似故障画像データ取得部190は、疑似故障画像データ記憶装置90に記憶された疑似故障画像データを取得する。本実施形態では、画像データ判定部140は、疑似故障画像データと、故障代表画像データと、を比較することにより、疑似故障状態の故障を判定する。
【0092】
図17は、実施形態3に係る情報処理装置300において、疑似故障画像データの処理方法を例示したフローチャート図である。図17のステップS51に示すように、画像データとして、故障代表画像データ及び疑似故障画像データを取得する。具体的には、画像データ取得部110は、故障代表画像データを故障代表画像データ記憶装置10から取得する。また、疑似故障画像データ取得部190は、疑似故障画像データ記憶装置90から疑似故障画像データを取得する。
【0093】
次に、ステップS52に示すように、画像データベクトル化部160は、故障代表画像データ及び疑似故障画像データをベクトル化する。次に、ステップS53に示すように、画像データ判定部140は、ベクトル化した故障代表画像データ及び疑似故障画像データのベクトル間距離が所定の閾値よりも小さいか判断する。ステップS53において、ベクトル間距離が所定の閾値よりも小さいYESの場合には、ステップS54に示すように、対応策通知部150は、顧客装置M0に疑似故障状態が故障に相当する旨及び対応策を通知する。一方、ステップS53において、ベクトル間距離が所定の閾値以上のNOの場合には、ステップS54に示すように、対応策通知部150は、顧客装置M0に疑似故障状態が故障に相当しない旨及び対応策を通知する。そして、処理を終了する。
【0094】
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態の情報処理装置300において、画像データ判定部140は、顧客装置M0の疑似故障状態を示すように形成された疑似故障画像データと、故障代表画像データと、を比較することにより、疑似故障状態の故障を判定する。よって、顧客装置M0のどこにどのような理由で故障が発生したかを確認することができる。これにより、今後の故障対策に活かすことができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1及び2の記載に含まれている。
【0095】
(実施形態4)
次に、実施形態4に係る情報処理システム及び情報処理装置を説明する。本実施形態では、アップロード対象の顧客装置M0及び非アップロード対象の顧客装置M1の詳細を説明する。まず、アップロード対象の顧客装置M0を説明する。
【0096】
図18は、実施形態4に係る情報処理システムにおいて、アップロード対象の顧客装置M0を例示したブロック図である。図18に示すように、情報処理システム4において、顧客装置M0は、ネットワークNWを介して情報処理装置400に接続されている。顧客装置M0は、1つまたは複数のセンサデバイスSD、表示部DP及びログデータ記憶部LDを備えている。センサデバイスSD、表示部DP及びログデータ記憶部LDは、それぞれ、センシング手段、表示手段及びログデータ記憶手段としての機能を有している。情報処理装置400は、情報処理装置100~300と同様のものである。
【0097】
センサデバイスSDは、顧客装置M0のセンサ値を取得する。センサデバイスSDは、取得したセンサ値を各種情報としてログデータ記憶部LDに出力する。また、センサデバイスSDは、取得したセンサ値を各種情報として、ネットワークNWを介して情報処理装置400に出力してもよい。表示部DPは、情報処理装置400の対応策通知部150から通知された対応策を表示する。表示部DPは、故障と判断された場合に、対応策を表示する。ログデータ記憶部LDは、顧客装置M0のログデータを記憶する。ログデータは、センサデバイスSDが取得したセンサ値等の各種情報を含む。ログデータ記憶部LDに記憶されたログデータは、ネットワークNWを介して情報処理装置400に出力されてもよい。
【0098】
次に、非アップロードの居客装置M1を説明する。図19は、実施形態4に係る情報処理システムにおいて、非アップロード対象の顧客装置M1を例示したブロック図である。図19に示すように、情報処理システム4において、顧客装置M1は、情報処理装置400にネットワークNWを介して接続されている。顧客装置M1は、1つまたは複数のセンサデバイスSD、表示部DP及びログデータ記憶部LDの他、情報処理部400a、故障代表画像データ記憶部10a及び対応策記憶部20aを備えている。情報処理部400aは、情報処理手段としての機能を有している。故障代表画像データ記憶部10a及び対応策記憶部20aは、それぞれ、故障代表画像データ記憶手段及び対応策記憶手段としての機能を有している。
【0099】
故障代表画像データ記憶部10aは、故障代表画像データ記憶装置10と同様の機能を有している。具体的には、故障代表画像データ記憶部10aは、顧客装置M0の故障時に顧客装置M0のセンサデバイスが取得したセンサ値の時系列データ31の一部を画像化した故障代表画像データを記憶する。故障代表画像データ記憶部10aは、例えば、故障代表画像データ記憶装置10の複製でもよい。故障代表画像データ記憶部10aは、顧客装置M1の故障代表画像データを記憶してもよい。対応策記憶部20aは、顧客装置M0の故障時の対応策を記憶してもよいし、顧客装置M1の故障時の対応策を記憶してもよい。
【0100】
情報処理部400aは、情報処理装置400に搭載されたものと同様の画像データ取得部110、対応策取得部120、画像データ変換部130、画像データ判定部140を有している。画像データ取得部110は、故障代表画像データ記憶部10aから故障代表画像データを取得する。対応策取得部120は、対応策記憶部20aから故障時の対応策を取得する。画像データ変換部130は、ログデータ記憶部LDに記憶された顧客装置M1の時系列データ31の一部を、対象画像データに変換する。画像データ変換部130は、第1対象画像データ及び第2対象画像データを含む対象画像データに変換する。画像データ判定部140は、故障代表画像データと、対象画像データとを比較することにより、顧客装置M1の故障を判定する。表示部DPは、顧客装置M1が故障と判定された場合に、対応策取得部120が対応策記憶部20aから取得した対応策を表示する。
【0101】
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態の顧客装置М0は、情報処理装置400に接続し、顧客装置М0の各種情報を情報処理装置400側に出力する。そして、顧客装置М0は、情報処理装置400によって故障と判断された場合に情報処理装置400から故障時の対応策を通知される。これにより、迅速に故障に対応することができる。
【0102】
また、顧客装置М1のように、各種情報を情報処理装置400側にアップロードしたくない場合には、故障代表画像データ記憶装置10と同様の機能を有する故障代表画像データ記憶部10aを備えるようにする。また、顧客装置М1は、情報処理装置400と同様の機能を有する情報処理部400aを備えるようにする。これにより、顧客装置M1は、内蔵する故障代表画像データ記憶部10a及び情報処理部400aから故障の判断結果を得ることができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1~3の記載に含まれている。
【0103】
(実施形態5)
次に、実施形態5を説明する。本実施形態は、各要素の組み合わせを考慮した探索方法の例である。なお、組み合わせの探索は、各要素の故障代表候補画像データの探索が終わった後に実行する。
【0104】
まず、故障代表候補画像データにおける要素1から順に組み合わせを探す。最大n個の要素の組み合わせを考慮する。nは任意で予め設定しておく。例えば、要素数が5個とすると、要素1、要素2、要素3、要素4、要素5のように並ぶ。ここで、要素1、要素2、・・・は、例えば、温度、湿度、・・・等を想定している。例えば、組み合わせを考慮する要素数を2つとする場合に、5つの要素の中から2つの組み合わせを考える。よって、要素1、要素2、要素3、要素4、要素5の順の探索において、組み合わせを考慮する対象の要素を「1」、考慮する対象でない要素を「0」とするとき、下記の10通りの組み合わせが考えられる。
【0105】
11000、10100、10010、・・・00011
【0106】
これを2進数として取り扱い、数値が小さい順になるように、例えば、00110→01100のように数値を逆に置き換えて、10進数に変換する。例えば、「10100」については、「00101」として、10進数に変換し、「5」として下記の管理データ表の「指定」列に格納する。
【0107】
管理データ表の各要素の列には、探索した際のヒット数(類似する候補画像データ数)が格納される。組み合わせは、要素の小さいものから組む。管理データ表の「項」に0から昇順に数字を格納し、「指定」列に合わせて「参照画像」列に故障代表候補画像データに類似する候補画像データを格納する。また、データは、組み合わせを考慮するため、画像データだけでなく、例えば、温度の最大値等のデータをも扱ってもよい。
【0108】
尚、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施形態1~5の各構成を組み合わせることも可能である。
【0109】
また、上述した情報処理方法をコンピュータに読み込ませて実行させる情報処理プログラムも実施形態の技術的思想の範囲内である。情報処理プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。情報処理プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0110】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0111】
(付記1)
顧客装置の故障時に前記顧客装置のセンサデバイスが取得したセンサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記故障時の対応策を取得する対応策取得手段と、
故障判定の対象となる前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換する画像データ変換手段と、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データとを比較することにより、前記顧客装置の故障を判定する画像データ判定手段と、
前記故障と判定した場合に前記対応策を前記顧客装置に通知する対応策通知手段と、
を備え、
前記画像データ変換手段は、
時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、
前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの前記時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、
を含む前記対象画像データに変換する、
情報処理装置。
(付記2)
第1故障代表画像データ及び第2故障代表画像データを含む前記故障代表画像データを抽出する画像データ抽出手段をさらに備え、
前記画像データ抽出手段は、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第1時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第1故障代表候補画像データに対して、前記第1時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第1候補画像データであって、所定の第1類似度以上の前記第1候補画像データが所定の第1個数以上ある場合に、前記第1故障代表候補画像データを前記第1故障代表画像データとして抽出し、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第2時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第2故障代表候補画像データに対して、前記第2時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第2候補画像データであって、所定の第2類似度以上の前記第2候補画像データが所定の第2個数以上ある場合に、前記第2故障代表候補画像データを前記第2故障代表画像データとして抽出する、
付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記故障代表画像データ及び前記対象画像データをベクトルデータにベクトル化する画像データベクトル化手段をさらに備え、
前記画像データ判定手段は、前記故障代表画像データと、前記対象画像データとのベクトル間距離を用いて比較することにより、前記顧客装置の故障を判定する、
付記1または2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記センサ値は、
第1センサデバイスに取得される第1センサ値と、
前記第1センサデバイスと異なる第2センサデバイスに取得される第2センサ値と、
を含み、
前記画像データ判定手段は、
前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較し、
前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較し、
前記対応策取得手段は、
前記第1センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第1対応策を取得し、
前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第2対応策を取得し、
前記第1センサ値及び前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第3対応策を取得する、
付記1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記顧客装置の疑似故障状態を示すように形成された疑似センサ値の前記時系列データの一部を画像化した疑似故障画像データを取得する疑似故障画像データ取得手段をさらに備え、
前記画像データ判定手段は、
前記疑似故障画像データと、前記故障代表画像データと、を比較することにより、前記疑似故障状態の故障を判定する、
付記1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記6)
センサ値を取得するセンサデバイスを含む顧客装置と、
前記顧客装置とネットワークを介して接続された情報処理装置と、
前記顧客装置の故障時に前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを記憶した故障代表画像データ記憶装置と、
前記故障時の対応策を記憶した対応策記憶装置と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記故障代表画像データを取得する故障代表画像データ取得手段と、
前記故障時の対応策を取得する対応策取得手段と、
故障判定の対象となる前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換する画像データ変換手段と、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データとを比較することにより、前記顧客装置の故障を判定する画像データ判定手段と、
前記故障と判定した場合に前記対応策を前記顧客装置に通知する対応策通知手段と、
を有し、
前記画像データ変換手段は、
時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、
前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの前記時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、
を含む前記対象画像データに変換する、
情報処理システム。
(付記7)
前記情報処理装置は、第1故障代表画像データ及び第2故障代表画像データを含む前記故障代表画像データを抽出する画像データ抽出手段をさらに有し、
前記画像データ抽出手段は、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第1時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第1故障代表候補画像データに対して、前記第1時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第1候補画像データであって、所定の第1類似度以上の前記第1候補画像データが所定の第1個数以上ある場合に、前記第1故障代表候補画像データを前記第1故障代表画像データとして抽出し、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第2時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第2故障代表候補画像データに対して、前記第2時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第2候補画像データであって、所定の第2類似度以上の前記第2候補画像データが所定の第2個数以上ある場合に、前記第2故障代表候補画像データを前記第2故障代表画像データとして抽出する、
付記6に記載の情報処理システム。
(付記8)
前記故障代表画像データ及び前記対象画像データをベクトルデータにベクトル化する画像データベクトル化手段をさらに有し、
前記画像データ判定手段は、前記故障代表画像データと、前記対象画像データとのベクトル間距離を用いて比較することにより、前記顧客装置の故障を判定する、
付記6または7に記載の情報処理システム。
(付記9)
前記センサ値は、
第1センサデバイスに取得される第1センサ値と、
前記第1センサデバイスと異なる第2センサデバイスに取得される第2センサ値と、
を含み、
前記画像データ判定手段は、
前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較し、
前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較し、
前記対応策取得手段は、
前記第1センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第1対応策を取得し、
前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第2対応策を取得し、
前記第1センサ値及び前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第3対応策を取得する、
付記6~8のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記10)
前記情報処理装置は、前記顧客装置の疑似故障状態を示すように形成された疑似センサ値の前記時系列データの一部を画像化した疑似故障画像データを取得する疑似故障画像データ取得手段をさらに有し、
前記画像データ判定手段は、
前記疑似故障画像データと、前記故障代表画像データと、を比較することにより、前記疑似故障状態の故障を判定する、
付記6~9のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記11)
センサ値を取得するセンサデバイスを含む第1顧客装置と、
前記センサ値を取得する前記センサデバイスを含む第2顧客装置と、
前記第1顧客装置とネットワークを介して接続された情報処理装置と、
を備え、
前記第2顧客装置は、
前記第1顧客装置の故障時に前記第1顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを記憶した故障代表画像データ記憶手段と、
前記故障時の対応策を記憶した対応策記憶手段と、
前記故障代表画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記故障時の対応策を取得する対応策取得手段と、
故障判定の対象となる前記第2顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換する画像データ変換手段と、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データとを比較することにより、前記第2顧客装置の故障を判定する画像データ判定手段と、
前記故障と判定された場合に、前記対応策を表示する表示手段と、
を有し、
前記画像データ変換手段は、
時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、
前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの前記時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、
を含む前記対象画像データに変換する、
情報処理システム。
(付記12)
前記第2顧客装置は、第1故障代表画像データ及び第2故障代表画像データを含む前記故障代表画像データを抽出する画像データ抽出手段をさらに有し、
前記画像データ抽出手段は、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第1時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第1故障代表候補画像データに対して、前記第1時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第1候補画像データであって、所定の第1類似度以上の前記第1候補画像データが所定の第1個数以上ある場合に、前記第1故障代表候補画像データを前記第1故障代表画像データとして抽出し、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第2時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第2故障代表候補画像データに対して、前記第2時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第2候補画像データであって、所定の第2類似度以上の前記第2候補画像データが所定の第2個数以上ある場合に、前記第2故障代表候補画像データを前記第2故障代表画像データとして抽出する、
付記11に記載の情報処理システム。
(付記13)
前記故障代表画像データ及び前記対象画像データをベクトルデータにベクトル化する画像データベクトル化手段をさらに有し、
前記画像データ判定手段は、前記故障代表画像データと、前記対象画像データとのベクトル間距離を用いて比較することにより、前記第2顧客装置の故障を判定する、
付記11または12に記載の情報処理システム。
(付記14)
前記センサ値は、
第1センサデバイスに取得される第1センサ値と、
前記第1センサデバイスと異なる第2センサデバイスに取得される第2センサ値と、
を含み、
前記画像データ判定手段は、
前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較し、
前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較し、
前記対応策取得手段は、
前記第1センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第1対応策を取得し、
前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第2対応策を取得し、
前記第1センサ値及び前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第3対応策を取得する、
付記11~13のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記15)
前記第2顧客装置は、前記第2顧客装置の疑似故障状態を示すように形成された疑似センサ値の前記時系列データの一部を画像化した疑似故障画像データを取得する疑似故障画像データ取得手段をさらに有し、
前記画像データ判定手段は、
前記疑似故障画像データと、前記故障代表画像データと、を比較することにより、前記疑似故障状態の故障を判定する、
付記11~14のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記16)
センサ値を取得するセンサデバイスと、
故障と判定された場合に故障時の対応策を表示する表示手段と、
を備え、
装置の故障時に前記装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記故障時の対応策を取得する対応策取得手段と、
故障判定の対象となる前記装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換する画像データ変換手段と、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データとを比較することにより、前記装置の故障を判定する画像データ判定手段と、
前記故障と判定した場合に前記対応策を前記装置に通知する対応策通知手段と、
を有する情報処理装置にネットワークを介して接続され、
前記画像データ変換手段は、
時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、
前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの前記時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、
を含む前記対象画像データに変換する前記情報処理装置に接続された、
顧客装置。
(付記17)
前記情報処理装置は、第1故障代表画像データ及び第2故障代表画像データを含む前記故障代表画像データを抽出する画像データ抽出手段をさらに有し、
前記画像データ抽出手段は、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第1時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第1故障代表候補画像データに対して、前記第1時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第1候補画像データであって、所定の第1類似度以上の前記第1候補画像データが所定の第1個数以上ある場合に、前記第1故障代表候補画像データを前記第1故障代表画像データとして抽出し、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第2時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第2故障代表候補画像データに対して、前記第2時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第2候補画像データであって、所定の第2類似度以上の前記第2候補画像データが所定の第2個数以上ある場合に、前記第2故障代表候補画像データを前記第2故障代表画像データとして抽出する前記情報処理装置に接続された、
付記16に記載の顧客装置。
(付記18)
前記故障代表画像データ及び前記対象画像データをベクトルデータにベクトル化する画像データベクトル化手段をさらに有し、
前記画像データ判定手段は、前記故障代表画像データと、前記対象画像データとのベクトル間距離を用いて比較することにより、前記顧客装置の故障を判定する前記情報処理装置に接続された、
付記16または17に記載の顧客装置。
(付記19)
前記センサ値は、
第1センサデバイスに取得される第1センサ値と、
前記第1センサデバイスと異なる第2センサデバイスに取得される第2センサ値と、
を含み、
前記画像データ判定手段は、
前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較し、
前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較し、
前記対応策取得手段は、
前記第1センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第1対応策を取得し、
前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第2対応策を取得し、
前記第1センサ値及び前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第3対応策を取得する、
付記16~18のいずれか1項に記載の顧客装置。
(付記20)
前記情報処理装置は、前記顧客装置の疑似故障状態を示すように形成された疑似センサ値の前記時系列データの一部を画像化した疑似故障画像データを取得する疑似故障画像データ取得手段をさらに有し、
前記画像データ判定手段は、
前記疑似故障画像データと、前記故障代表画像データと、を比較することにより、前記疑似故障状態の故障を判定する前記情報処理装置に接続された、
付記16~19のいずれか1項に記載の顧客装置。
(付記21)
センサ値を取得するセンサデバイスと、
情報処理手段と、
故障と判定された場合に故障時の対応策を表示する表示手段と、
を備え、
前記情報処理手段は、
装置の故障時に前記装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記故障時の前記対応策を取得する対応策取得手段と、
故障判定の対象となる前記装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換する画像データ変換手段と、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データとを比較することにより、前記装置の故障を判定する画像データ判定手段と、
を有し、
前記画像データ変換手段は、
時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、
前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの前記時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、
を含む前記対象画像データに変換する、
顧客装置。
(付記22)
前記情報処理手段は、第1故障代表画像データ及び第2故障代表画像データを含む前記故障代表画像データを抽出する画像データ抽出手段をさらに有し、
前記画像データ抽出手段は、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第1時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第1故障代表候補画像データに対して、前記第1時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第1候補画像データであって、所定の第1類似度以上の前記第1候補画像データが所定の第1個数以上ある場合に、前記第1故障代表候補画像データを前記第1故障代表画像データとして抽出し、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第2時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第2故障代表候補画像データに対して、前記第2時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第2候補画像データであって、所定の第2類似度以上の前記第2候補画像データが所定の第2個数以上ある場合に、前記第2故障代表候補画像データを前記第2故障代表画像データとして抽出する、
付記21に記載の顧客装置。
(付記23)
前記故障代表画像データ及び前記対象画像データをベクトルデータにベクトル化する画像データベクトル化手段をさらに有し、
前記画像データ判定手段は、前記故障代表画像データと、前記対象画像データとのベクトル間距離を用いて比較することにより、前記顧客装置の故障を判定する、
付記21または22に記載の顧客装置。
(付記24)
前記センサ値は、
第1センサデバイスに取得される第1センサ値と、
前記第1センサデバイスと異なる第2センサデバイスに取得される第2センサ値と、
を含み、
前記画像データ判定手段は、
前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較し、
前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較し、
前記対応策取得手段は、
前記第1センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第1対応策を取得し、
前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第2対応策を取得し、
前記第1センサ値及び前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第3対応策を取得する、
付記21~23のいずれか1項に記載の顧客装置。
(付記25)
前記情報処理手段は、前記装置の疑似故障状態を示すように形成された疑似センサ値の前記時系列データの一部を画像化した疑似故障画像データを取得する疑似故障画像データ取得手段をさらに有し、
前記画像データ判定手段は、
前記疑似故障画像データと、前記故障代表画像データと、を比較することにより、前記疑似故障状態の故障を判定する、
付記21~24のいずれか1項に記載の顧客装置。
(付記26)
顧客装置の故障時に前記顧客装置のセンサデバイスが取得したセンサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを取得させる画像データ取得ステップと、
前記故障時の対応策を取得させる対応策取得ステップと、
故障判定の対象となる前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換させる画像データ変換ステップと、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データと、を比較させることにより、前記顧客装置の故障を判定させる画像データ判定ステップと、
前記故障と判定した場合に、前記対応策を前記顧客装置に通知させる対応策通知ステップと、
を備え、
前記画像データ変換ステップにおいて、
時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、
前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、
を含む前記対象画像データに変換させる、
情報処理方法。
(付記27)
第1故障代表画像データ及び第2故障代表画像データを含む前記故障代表画像データを抽出させる故障代表画像データ抽出ステップをさらに備え、
前記故障代表画像データ抽出ステップにおいて、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第1時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第1故障代表候補画像データに対して、前記第1時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第1候補画像データであって、所定の第1類似度以上の前記第1候補画像データが所定の第1個数以上ある場合に、前記第1故障代表候補画像データを前記第1故障代表画像データとして抽出させ、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第2時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第2故障代表候補画像データに対して、前記第2時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第2候補画像データであって、所定の第2類似度以上の前記第2候補画像データが所定の第2個数以上ある場合に、前記第2故障代表候補画像データを前記第2故障代表画像データとして抽出させる、
付記26に記載の情報処理方法。
(付記28)
前記故障代表画像データ及び前記対象画像データをベクトルデータにベクトル化させる画像データベクトル化ステップをさらに備え、
前記画像データ判定ステップにおいて、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データとのベクトル間距離を用いて比較させることにより、前記顧客装置の故障を判定させる、
付記26または27に記載の情報処理方法。
(付記29)
前記センサ値は、
第1センサデバイスに取得される第1センサ値と、
前記第1センサデバイスと異なる第2センサデバイスに取得される第2センサ値と、
を含み、
前記画像データ判定ステップにおいて、
前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較させ、
前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較させ、
前記対応策取得ステップにおいて、
前記第1センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第1対応策を取得させ、
前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第2対応策を取得させ、
前記第1センサ値及び前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第3対応策を取得させる、
付記26~28のいずれか1項に記載の情報処理方法。
(付記30)
前記顧客装置の疑似故障状態を示すように形成された疑似センサ値の前記時系列データを画像化した疑似故障画像データを取得させる疑似故障画像データ取得ステップをさらに備え、
前記画像データ判定ステップにおいて、
前記疑似故障画像データと、前記故障代表画像データと、を比較させることにより、前記疑似故障状態の故障を判定させる、
付記26~29のいずれか1項に記載の情報処理方法。
(付記31)
顧客装置の故障時に前記顧客装置のセンサデバイスが取得したセンサ値の時系列データの一部を画像化した故障代表画像データを取得させる画像データ取得ステップと、
前記故障時の対応策を取得させる対応策取得ステップと、
故障判定の対象となる前記顧客装置の前記センサデバイスが取得した前記センサ値の前記時系列データの一部を、対象画像データに変換させる画像データ変換ステップと、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データと、を比較させることにより、前記顧客装置の故障を判定させる画像データ判定ステップと、
前記故障と判定した場合に、前記対応策を前記顧客装置に通知させる対応策通知ステップと、
をコンピュータに実行させる際に、
前記画像データ変換ステップにおいて、
時間幅を第1時間として前記時系列データを区切る第1窓枠を、所定の第1遡り時間間隔で所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第1窓枠から画像に変換させた複数の第1対象画像データと、
前記時間幅を前記第1時間よりも大きい第2時間として前記時系列データを区切る第2窓枠を、所定の第2遡り時間間隔で前記所定の時間まで前記時系列データの時間軸に沿って遡らせながら、各第2窓枠から画像に変換させた複数の第2対象画像データと、
を含む前記対象画像データに変換させる、
ことをコンピュータに実行させる情報処理プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記32)
第1故障代表画像データ及び第2故障代表画像データを含む前記故障代表画像データを抽出させる故障代表画像データ抽出ステップをさらにコンピュータに実行させ、
前記故障代表画像データ抽出ステップにおいて、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第1時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第1故障代表候補画像データに対して、前記第1時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第1候補画像データであって、所定の第1類似度以上の前記第1候補画像データが所定の第1個数以上ある場合に、前記第1故障代表候補画像データを前記第1故障代表画像データとして抽出させ、
前記時系列データのうち、前記故障時及び直前を含む前記第2時間の前記時間幅で区切られた窓枠部分を画像化した第2故障代表候補画像データに対して、前記第2時間の前記時間幅で区切られた前記窓枠部分を画像化した第2候補画像データであって、所定の第2類似度以上の前記第2候補画像データが所定の第2個数以上ある場合に、前記第2故障代表候補画像データを前記第2故障代表画像データとして抽出させる、
ことをコンピュータに実行させる付記31に記載の情報処理プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記33)
前記故障代表画像データ及び前記対象画像データをベクトルデータにベクトル化させる画像データベクトル化ステップをさらにコンピュータに実行させ、
前記画像データ判定ステップにおいて、
前記故障代表画像データと、前記対象画像データとのベクトル間距離を用いて比較させることにより、前記顧客装置の故障を判定させる、
ことをコンピュータに実行させる付記31または32に記載の情報処理プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記34)
前記センサ値は、
第1センサデバイスに取得される第1センサ値と、
前記第1センサデバイスと異なる第2センサデバイスに取得される第2センサ値と、
を含み、
前記画像データ判定ステップにおいて、
前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第1センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較させ、
前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記対象画像データと、前記第2センサ値の前記時系列データの一部を画像化した前記故障代表画像データと、を比較させ、
前記対応策取得ステップにおいて、
前記第1センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第1対応策を取得させ、
前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第2対応策を取得させ、
前記第1センサ値及び前記第2センサ値の前記時系列データにおいて故障と判定された場合における第3対応策を取得させる、
ことをコンピュータに実行させる付記31~33のいずれか1項に記載の情報処理プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記35)
前記顧客装置の疑似故障状態を示すように形成された疑似センサ値の前記時系列データを画像化した疑似故障画像データを取得させる疑似故障画像データ取得ステップをさらにコンピュータに実行させ、
前記画像データ判定ステップにおいて、
前記疑似故障画像データと、前記故障代表画像データと、を比較させることにより、前記疑似故障状態の故障を判定させる、
ことをコンピュータに実行させる付記31~34のいずれか1項に記載の情報処理プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0112】
1、2、3、4 情報処理システム
10 故障代表画像データ記憶装置
10a 故障代表画像データ記憶部
11、12 故障代表画像データ
20 対応策記憶装置
20a 対応策記憶部
30 顧客ログデータ記憶装置
31 時系列データ
40 故障時刻記憶装置
50 再現ログデータ記憶装置
60 顧客画像データ記憶装置
70 故障代表候補画像データ記憶装置
80 学習用ベクトルデータ記憶装置
90 疑似故障画像データ記憶装置
100、200、300、400 情報処理装置
110 画像データ取得部
120 対応策取得部
130 画像データ変換部
140 画像データ判定部
150 対応策通知部
160 画像データベクトル化部
170 画像データ抽出部
180 対応策入力部
190 疑似故障画像データ取得部
400a 情報処理部
A、B、C 要素
DP 表示部
F1、F2 窓枠
G11、G12、G13、G21、G22 対象画像データ
LD ログデータ記憶部
М0、М01、М02、M03 顧客装置
М1、М11、М12 顧客装置
NW ネットワーク
SD センサデバイス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19