(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-31
(45)【発行日】2025-04-08
(54)【発明の名称】モジュラー型デバイス
(51)【国際特許分類】
H05K 5/02 20060101AFI20250401BHJP
H05K 5/00 20250101ALI20250401BHJP
H04B 1/38 20150101ALI20250401BHJP
【FI】
H05K5/02 E
H05K5/00 C
H04B1/38
(21)【出願番号】P 2024110087
(22)【出願日】2024-07-09
【審査請求日】2024-07-18
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 自社コーポレートサイト(掲載日:令和6年4月23日) 第13回 IoTソリューション展 春(開催日:令和6年4月24日~26日) YouTubeサイト(掲載日:令和6年5月21日) 第36回 ものづくりワールド 東京(開催日:令和6年6月19日~21日)
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511146794
【氏名又は名称】株式会社Braveridge
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】小橋 泰成
(72)【発明者】
【氏名】手嶋 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】加藤 竜己
【審査官】須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-104151(JP,A)
【文献】実開平05-046079(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/02
H05K 5/00
H04B 1/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサー、バッテリー、若しくは通信手段を内蔵する、またはセンサー、バッテリーが外付けされる本体部と、
前記本体部の底面側の後端に固定された第1のフック部と、
前記本体部の底面側の前端に設けられ可動可能な第2のフック部と、を有
し、
前記本体部の上面側の後端に第1の連結棒を有し、
前記本体部の上面側の前端に第2の連結棒を有し、
前記本体部の上面側の後端には、後方に向かって突出し、前記第1の連結棒の両端を支持する第1の突出部が設けられており、
前記本体部の上面側の前端には、前方に向かって突出し、前記第2の連結棒の両端を支持する第2の突出部が設けられているモジュラー型デバイス。
【請求項2】
他のモジュラー型デバイスの前記第1の連結棒に前記第1のフック部が係合し、
当該他のモジュラー型デバイスの前記第2の連結棒に前記第2のフック部が係合することにより他のモジュラー型デバイスと連結可能であり、
他のモジュラー型デバイスと有線で接続するためのポートを有する請求項1に記載のモジュラー型デバイス。
【請求項3】
前記本体部の上面に取り付けられる上面板と、
前記本体部の底面に取り付けられる底面板と、
対象物に固定される台座と、を有し、
前記台座は、前記上面板と、前記底面板と、前記第1の連結棒と、前記第2の連結棒と、で構成される請求項1
または2に記載のモジュラー型デバイス。
【請求項4】
前記台座を前記対象物に固定するために、Tスロット用固定具、イレクター用固定具、DINレール用固定具、テープ、ネジ、磁石のうち1以上を含む固定具を有する請求項
3に記載のモジュラー型デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モジュラー型デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IoT(Internet of Things)の普及により、会社や施設のみならず一般家庭においても有線・無線を問わず通信網の設備が進んでいる。そのため、会社などの通信網を構築するための装置やデバイスなどが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、室内で通信を行うための情報通信装置であり、無線通信用のアンテナ素子を本体ユニットのケーシングに最適配置させることで、好適に通信を行うことを目的とした情報通信装置が記載されている。この情報通信装置は、壁Wに少なくとも一部が埋設して設置される本体ユニットと、第1アンテナユニット400と、第2アンテナユニット500と、を含む。また、本体ユニットの筐体は、フロントカバー200と、リアカバー300とを有し、フロントカバー200は、ハット形状からなり、天面210と、天面210から形成された第1側面220と、第1側面220に対向する第2側面230と、ハット形状のつば部からなる第1側面220に連設された第3面260および第2側面230に連設された第4面270を有する(特許文献1の
図1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の情報通信装置は、無線通信用のアンテナ素子が本体ユニットのケーシングに配置されているため無線通信を可能としているが、無線通信以外の用途には利用することができない。また、特許文献1に記載の情報通信装置は、本体ユニットの一部が壁に埋設しているため、壁以外の場所に取り付けることができない。
【0006】
よって、本発明は、様々な用途に利用することができ、かつ様々な場所に設置することができるモジュラー型デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のモジュラー型デバイスは、センサー、バッテリー、若しくは通信手段を内蔵する、またはセンサー、バッテリーが外付けされる本体部と、本体部の底面側の後端に固定された第1のフック部と、本体部の底面側の前端に設けられ可動可能な第2のフック部と、を有する。
【0008】
これにより、モジュラー型デバイスを、第1のフック部および第2のフック部で、センサーなどが内蔵された、またはセンサーなどが外付けされた本体部ごと任意の場所に取り付けることができる。
【0009】
特に、モジュラー型デバイスは、本体部の上面側の後端に第1の連結棒を有し、本体部の上面側の前端に第2の連結棒を有し、本体部の上面側の後端には、後方に向かって突出し、第1の連結棒の両端を支持する第1の突出部が設けられており、本体部の上面側の前端には、前方に向かって突出し、第2の連結棒の両端を支持する第2の突出部が設けられている構成であることが好ましい。
また、他のモジュラー型デバイスの第1の連結棒に第1のフック部が係合し、当該他のモジュラー型デバイスの第2の連結棒に第2のフック部が係合することにより他のモジュラー型デバイスと連結可能であり、他のモジュラー型デバイスと有線で接続するためのポートを有する構成であることがさらに好ましい。
【0010】
これにより、第1の連結棒または第2の連結棒のところをフックや結束バンド(インシュロック(登録商標))などを用いて固定することで、モジュラー型デバイスを壁やラックなどに取り付けることができる。
また、モジュラー型デバイスの第1の連結棒および第2の連結棒に、別のモジュラー型デバイスの第1のフック部および第2のフック部を係合させることにより、モジュラー型デバイス同士を連結させることもできると共に、これらをポートにより有線で接続することができる。
【0011】
なお、モジュラー型デバイスは、本体部の上面に取り付けられる上面板と、本体部の底面に取り付けられる底面板と、対象物に固定される台座と、を有し、台座は、上面板と、底面板と、第1の連結棒と、第2の連結棒と、で構成されることが好ましい。
【0012】
これにより、台座を対象物に固定し、モジュラー型デバイス本体は、当該台座に取り付けることができる。
【0013】
加えて、モジュラー型デバイスは、台座を対象物に固定するために、Tスロット用固定具、イレクター用固定具、DINレール用固定具、テープ、ネジ、磁石のうち1以上を含む固定具を有することが好ましい。
【0014】
これにより、Tスロット用固定具などの固定具を用いて、台座をTスロットやイレクター、DINレール、または壁やラックなど様々な場所に取り付けることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のモジュラー型デバイスによれば、斯かる構成により、センサー、バッテリー、若しくは通信手段が内蔵された本体部を有するもの、またはセンサー、バッテリーが外付けされる本体部を有するものを用途に応じて任意に選択でき、かつ様々な場所に設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係るモジュラー型デバイスの斜視図であり、(A)は正面・左側面・上面斜視図、(B)は正面・右側面・上面斜視図である。
【
図2】
図1に示すモジュラー型デバイスの右側面図である。
【
図3】(A)は
図1に示すモジュラー型デバイスの正面図であり、(B)は背面図である。
【
図4】(A)は
図1に示すモジュラー型デバイスの平面図であり、(B)は底面図である。
【
図5】第1の実施形態に係るモジュラー型デバイス同士をスタックさせた状態を示す図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態に係るモジュラー型デバイスの斜視図である。
【
図7】(A)は
図6に示すモジュラー型デバイスの正面図であり、(B)は背面図である。
【
図8】(A)は
図6に示すモジュラー型デバイスの平面図であり、(B)は底面図である。
【
図9】第2の実施形態に係るモジュラー型デバイス同士をスタックさせた状態を示す図である。
【
図10】第1の実施形態に係るモジュラー型デバイスを台座に取り付けた状態を示す図である。
【
図11】第1の実施形態に係るモジュラー型デバイスをTスロットに取り付けた状態を示す図である。
【
図12】第1の実施形態に係るモジュラー型デバイスをイレクターに取り付けた状態を示す図である。
【
図13】台座をイレクターに取り付けた状態を示す図である。
【
図14】台座をDINレールに取り付けた状態を示す図である。
【
図15】第1,2の実施形態に係るモジュラー型デバイスの使用例を説明するための図である。
【
図16】第1,2の実施形態に係るモジュラー型デバイスの使用例を説明するための図である。
【
図17】第1,2の実施形態に係るモジュラー型デバイスの使用例を説明するための図である。
【
図18】第1,2の実施形態に係るモジュラー型デバイスを用いて構築されたローカルネットワークの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の実施形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を変更しない限り、以下の内容に限定されない。
【0018】
[第1の実施形態に係るモジュラー型デバイス]
始めに、
図1~
図5を参照して、本発明の第1の実施形態に係るモジュラー型デバイスについて説明する。
ここで、本発明のモジュラー型デバイスは、
図18に例示するように、ルーターとして機能する本発明の第2の実施形態に係るモジュラー型デバイス2や、HD-PLC(High Definition Power Line Communication)子機などに有線または無線で接続され、ローカルネットワークLNWを構築するデバイスである。なお、後述するように、モジュラー型デバイス同士も有線または無線で接続され、これらは相互に通信可能である。
【0019】
モジュラー型デバイス1は、センサー、バッテリー、若しくは通信手段を内蔵する、またはセンサー、バッテリーが外付けされる本体部10を有している。本実施形態の本体部10のサイズは、平面視(
図4(A)参照)における縦横幅が約2インチ×約2インチ(約50ミリ×約50ミリ)であるが、適宜設計変更可能である。また、本実施形態の本体部10の高さは、約1インチ(約25ミリ)である。
なお、本体部10の上面には上面板10Uが、本体部10の底面には底面板10Dが、それぞれネジSにより取り付けられている(
図1,
図2参照)。
【0020】
センサーは、光学センサー、測距センサー、加速度センサー、温湿度センサー、気圧センサーなどあり、もちろん、例示した以外の各種センサーを採用することもできる。本体部10にセンサーが内蔵されたモジュラー型デバイス1や、本体部10にセンサーが外付けされたモジュラー型デバイス1は、設置された場所の各種データを取得するセンサーとしての役割を持つ。
一方、通信手段が内蔵されたモジュラー型デバイス1は、いわばルーターとしての役割を持ち、バッテリーが内蔵または外付けされたモジュラー型デバイス1は、他のモジュラー型デバイスへ電力を供給する電源としての役割を持つ。
【0021】
特に、センサーが大型である場合は、モジュラー型デバイス1は、センサーが本体部10に外付けされる構成となる。また、雨風や直射日光に曝される、高音または低温であるなど過酷なセンシング環境にセンサーが配置される場合、5m程度のケーブルを用いてセンサーを外付けとすることで、本体部10(後述する制御回路)などの故障や劣化などを防ぐことができる。
なお、本体部10には、センサーなどの他、モジュラー型デバイス1の動作を制御したり、有線/無線を問わず各種通信プロトコルでデータの送受信を制御したりするための制御回路(マイコン)が内蔵されている。
【0022】
また、モジュラー型デバイス1は、上面側の後端に第1の連結棒20を有し、上面側の前端に第2の連結棒30(31,32)を有している。本実施形態では、上面側の後端に、後方に向かって突出した第1の突出部611,612が設けられており、これらが第1の連結棒20の両端を支持している。一方、上面側の前端には、前方に向かって突出した第2の突出部621,622,623,624が設けられており、第2の突出部621,622が第2の連結棒31の両端を支持しており、第2の突出部623,624が第2の連結棒32の両端を支持している。
【0023】
さらに、モジュラー型デバイス1は、底面側の後端に、本体部10および底面板10Dに対して固定された幅広の第1のフック部40を有している。一方、モジュラー型デバイス1は、底面側の前端に、本体部10および底面板10Dに対して可動可能な幅広の第2のフック部50を有している。
【0024】
本実施形態では、底面側の後端に、後方に向かって突出した第3の突出部631,632が設けられており、これらにより両端を支持される棒(図示せず)に第1のフック部40が固定されている。一方、底面側の前端にも、前方に向かって突出した第4の突出部641,642,643,644が設けられており、第4の突出部641,642により両端を支持される棒(図示せず)と、第4の突出部643,644により両端を支持される棒(図示せず)とに、第2のフック部50が可動可能に取り付けられている。そして、第2のフック部50は、
図5(A),(B)に示されるように、上下方向に可動することができる。
【0025】
この第1のフック部40や第2のフック部50が取り付けられる棒は、太さや長さ、材質などに関して第1の連結棒20や第2の連結棒30と同じ構成とすることができる。
【0026】
そして、モジュラー型デバイス1は、
図5に示されるように、モジュラー型デバイス1同士で連結可能な構成となっている。具体的には、モジュラー型デバイス1Bの第1の連結棒20にモジュラー型デバイス1Aの第1のフック部40が係合し、モジュラー型デバイス1Bの第2の連結棒30(31,32)にモジュラー型デバイス1Aの第2のフック部50が係合することにより、モジュラー型デバイス1Bにモジュラー型デバイス1Aを積み重ねることができる。
【0027】
さらに、本実施形態では、
図2に示されるように、第1のフック部40および第2のフック部50の下端の位置が略水平となるように設計されている。ここで、第2のフック部50は可動可能なものであるが、第2のフック部50の下端が第1のフック部40の下端と略水平となる位置まで可動させた時、第2のフック部50の下端は幅広となっているため、
図2に示される状態で机や床などに置いた際、第2のフック部50の下端が設置面と広く接地すること、および第1のフック部40と第2のフック部50の下端の位置が略水平となっていることにより、斜めにならず、モジュラー型デバイス1を安定した状態で置くことができる。
【0028】
なお、モジュラー型デバイス1は、他のモジュラー型デバイスやセンサーと有線で接続するためのポートを有する。例えば、本実施形態では、ポートP1は電源入力用のポートである。また、ポートP2はUSB接続用またはEthernet接続用のポートである。また、ポート3はI2C接続用またはSPI接続用のポートである。モジュラー型デバイス1は、このようなポートを介してケーブルにより他のモジュラー型デバイスやセンサーと繋がることで、これらと相互にデータの送受信を行うことができる。
もちろん、本発明のモジュラー型デバイスが有するポートの数や種類、およびポートが設けられる位置などは例示したものに限られず、本発明のモジュラー型デバイスは、例示したもの以外にも、例えばUARTなど様々な通信規格に対応することができる。
【0029】
[構築例]
モジュラー型デバイス1はこのような構成であるため、様々な用途に合わせたローカルネットワークLNWを構築することができる。
(1)例えば、
図5(B)に示すようにモジュラー型デバイス1A,1Bを連結させ、これらをI2Cケーブルによりリレー接続させる。かつ、モジュラー型デバイス1Bは、さらにI2Cケーブルによりルーターなど外部装置と接続させる。そして、モジュラー型デバイス1Aには光学センサーを内蔵させ、モジュラー型デバイス1Bには温湿度センサーを内蔵させることで、モジュラー型デバイス1A,1Bが取得したデータをルーター経由で収集することができ、当該データに基づいてモジュラー型デバイス1A,1Bが設置された部屋の入退室管理や温湿度管理を行うことができる。
【0030】
(2)または、モジュラー型デバイス1A,1Bを連結させ、どちらか一方のモジュラー型デバイスにBluetoothなど無線通信機能を有する回路を内蔵させれば、他方のモジュラー型デバイスが取得したデータを無線通信手段により収集することができる。
【0031】
(3)若しくは、モジュラー型デバイス1A,1Bを連結させ、どちらか一方のモジュラー型デバイスにバッテリーを内蔵させれば、バッテリーが内蔵されたモジュラー型デバイスから他方のモジュラー型デバイスへ電力を供給することができる。よって、コンセントからの距離が遠かったりそもそもコンセントが無かったりと、電力の供給が難しい場所へのモジュラー型デバイスの設置も可能となる。
【0032】
もちろん、モジュラー型デバイス1を3つ、4つ、またはそれ以上連結させることも可能である。そのため、異なる機能を持つモジュラー型デバイスを複数連結させることで、様々な用途に合わせたローカルネットワークLNWを構築することができる。
【0033】
[第2の実施形態に係るモジュラー型デバイス]
次に、
図6~
図9を参照して、本発明の第2の実施形態に係るモジュラー型デバイスについて説明する。
モジュラー型デバイス2は、モジュラー型デバイス1と同様に本体部10、上面板10U、底面板10D、第1の連結棒20、第2の連結棒30、第1のフック部40、第2のフック部50を有しており、モジュラー型デバイス1と同等の機能を有するものであるが、モジュラー型デバイス2の本体部10のサイズは、平面視(
図8(A)参照)における縦横幅が約2インチ×約4インチ(約50ミリ×約100ミリ)である。なお、本体部10の高さはモジュラー型デバイス1と同様に約1インチ(約25ミリ)であり、これらのサイズは適宜設計変更可能である。
【0034】
つまり、モジュラー型デバイス1に比べて幅広になっている。そのため、モジュラー型デバイス2の連結棒やフック部の構成は当該幅広の構成に合わせたものとなっている。
例えば、モジュラー型デバイス2の上面側の後端には、後方に向かって突出した第1の突出部611,612,613が設けられており、これらが第1の連結棒21,22の両端をそれぞれ支持している。
【0035】
一方、上面側の前端には、前方に向かって突出した第2の突出部621,622,623,624,625,626が設けられており、第2の突出部621,622が第2の連結棒31の両端を支持しており、第2の突出部623,624が第2の連結棒32の両端を支持しており、第2の突出部625,626が第2の連結棒33の両端を支持している。
【0036】
また、底面側の後端には、後方に向かって突出した第3の突出部631,632,633が設けられており、第3の突出部631,632により両端を支持される棒(図示せず)に第1のフック部41が固定されており、第3の突出部632,633により両端を支持される棒(図示せず)に第1のフック部42が固定されている。
【0037】
なお、底面側の前端には、前方に向かって突出した第4の突出部641,642,643,644,645,646が設けられており、第4の突出部641,642により両端を支持される棒(図示せず)と、第4の突出部643,644により両端を支持される棒(図示せず)と、第4の突出部645,646により両端を支持される棒(図示せず)とに、第2のフック部50が可動可能に取り付けられている。
【0038】
そして、モジュラー型デバイス2も、モジュラー型デバイス2同士で連結可能な構成となっている。具体的には、モジュラー型デバイス2Bの第1の連結棒21,22にモジュラー型デバイス2Aの第1のフック部41,42が係合し、モジュラー型デバイス2Bの第2の連結棒30(31,32,33)にモジュラー型デバイス2Aの第2のフック部50が係合することにより、モジュラー型デバイス2Bにモジュラー型デバイス2Aを積み重ねることができる(
図9参照)。
【0039】
なお、前述したように、モジュラー型デバイス2の本体部10はモジュラー型デバイス1の本体部10と比べてサイズが2倍になっているため、モジュラー型デバイス2はモジュラー型デバイス1よりも多くのセンサーなどを内蔵することができたり、多くのポートを有することができる。そして、利用者は、用途に合わせてモジュラー型デバイス1,2を使い分けたり、これらを併用してローカルネットワークLNWを構築することができる。
【0040】
[台座]
続けて、
図10~
図14を参照して、本発明のモジュラー型デバイスが有する台座などについて説明する。なお、本説明では、モジュラー型デバイス1が有する台座70について説明する。
台座70は、上面板10Uと、底面板10Dと、第1の連結棒20と、第2の連結棒30(31,32)と、で構成される(
図10(A)参照)。
【0041】
つまり、台座70は、モジュラー型デバイス1を構成するパーツを集めて組み立てられたものである。言い換えると、台座70は、上面板10Uと底面板10Dとを組み合わせる(ネジ止めする)だけで製作することができる。そのため、別途台座の設計をしたり金型を製作したりする必要がなく、コストの低減を図ることができる。
【0042】
また、台座70はかかる構成により、モジュラー型デバイス1の第1のフック部40を台座70の第1の連結棒20に係合させ、モジュラー型デバイス1の第2のフック部50を台座70の第2の連結棒31,32に係合させることで、モジュラー型デバイス1を台座70にワンタッチで容易に取り付けることができる(
図10参照)。
【0043】
また、台座70は、固定具により対象物に固定される。例えば、
図10に示す例においては、固定具として磁石71が台座の一面に取り付けられている(
図10(A)参照)。よって、磁石71を有する台座70により、モジュラー型デバイス1を壁やラックなどの対象物に取り付けることができる。
【0044】
さらに、
図11に示す例においては、固定具としてTスロット用固定具72が台座の一面に取り付けられている(
図11(A)参照)。よって、Tスロット用固定具72を有する台座70により、モジュラー型デバイス1をTスロット81に取り付けることができる。
【0045】
加えて、
図12に示す例においては、固定具としてイレクター用固定具73が台座70の一面に取り付けられている(
図12(A)参照)。よって、イレクター用固定具73を有する台座70により、モジュラー型デバイス1をイレクター82に取り付けることができる。
【0046】
また、
図13に示されるように、イレクター用固定具として、インシュロック(登録商標)などの結束バンド74および結束バンド固定具75を用いることができる。具体的には、結束バンド固定具75が台座70の一面に取り付けられており、結束バンド固定具75の開口部分に結束バンド74が通されている(
図13(A)参照)。よって、
図13では台座70に取り付けられたモジュラー型デバイスの記載を省略しているが、結束バンド74により台座70をイレクター82に取り付けることで、モジュラー型デバイス1をイレクター82に取り付けることができる(
図13(B)参照)。
【0047】
なお、
図14に示す例においては、固定具としてDINレール用固定具76が台座70の一面に取り付けられている(
図14(A)参照)。よって、
図14でも台座70に取り付けられたモジュラー型デバイスの記載を省略しているが、DINレール用固定具76を有する台座70により、モジュラー型デバイス1をDINレール83に取り付けることができる(
図14(B)参照)。
【0048】
この他、台座70は、図示しないがテープ(両面テープ)やネジ、磁石(マグネットプレートやマグネットテープ)などの固定具を有する。よって、テープやネジなどを有する台座70により、モジュラー型デバイス1を様々な場所や対象物に取り付けることができる。
【0049】
ここで、モジュラー型デバイスをテープやネジなどで対象物に直接取り付けてしまうと、故障品・不良品のモジュラー型デバイスを交換する際や、配置換え(物理的なネットワーク構成の変更)を行う際などに、ドライバーなどの工具を用いてネジを取り外す必要があったり、テープがきれいに剥がれず対象部にテープ跡が残ったりしてしまう。
しかし、かかる構成の台座70を有することにより、モジュラー型デバイス1を交換する際や配置換えを行う際などにおいても、工具を用いず、かつ跡が残らずにモジュラー型デバイス1を容易に対象物(台座70)から取り外すことができる。
【0050】
なお、モジュラー型デバイス2も、モジュラー型デバイス1の台座と同等の構成の台座を有しており、これを介して様々な対象物にモジュラー型デバイス2を取り付けることができる。
【0051】
[応用例]
最後に、
図15~
図17を参照して、本発明のモジュラー型デバイスの応用例について説明する。
まず、Tスロット用固定具72を有する台座70(
図11(A)参照)をTスロット81に固定し、モジュラー型デバイス2を台座70に取り付ける(
図15参照)。
【0052】
そして、モジュラー型デバイス2の第1の連結棒22にモジュラー型デバイス1の第1のフック部40を係合させ(
図15参照)、モジュラー型デバイス2の第2の連結棒32,33にモジュラー型デバイス1の第2のフック部50を系統させることで、モジュラー型デバイス2にモジュラー型デバイス1を連結させる(
図16,
図17参照)。
【0053】
このように、Tスロット81に、スタックされたモジュラー型デバイス1,2を取り付けることもできる。もちろん、モジュラー型デバイス2にさらに別のモジュラー型デバイス1を取り付けたり、2つ並べたモジュラー型デバイス1の上にモジュラー型デバイス2を積み重ねることもできる。
【0054】
以上のように説明したモジュラー型デバイスはあくまで1つの実施形態の例であり、その要旨を変更しない限り、適宜設計変更可能である。
例えば、本発明のモジュラー型デバイスを用いて構築されるネットワークの種類や形態に制限はない。また、モジュラー型デバイス1,2の第1の連結棒や第2の連結棒の構成、または第1のフック部や第2のフック部の構成、若しくは第1の突出部、第2の突出部、第3の突出部、第4の突出部の構成に関しても、モジュラー型デバイス同士、またはモジュラー型デバイス1,2を容易に連結できる構成であれば、図示したものに限られない。なお、モジュラー型デバイス1,2を対象物に固定するべく、本体部10がイレクター用固定具(結束バンド)やTスロット用固定具などを備えた構成としてもよい。
【0055】
その他、本発明のモジュラー型デバイスは有線・無線のどちらの通信も可能であるため、本体部10に内蔵された制御回路により、外部から電力が供給されると自動的に無線モードとなり、ポートにケーブルが接続されると自動的に有線モードとなるような構成とすることもできる。また、本発明のモジュラー型デバイスは、制御回路により、ルーターとの間でNFC認証を行うこともできる。さらに、モジュラー型デバイスにマイク機能およびスピーカー機能、または音声認証機能などを持たせて、利用者が初期設定を行う際に紙のマニュアルに替わって音声でガイドしたり、前述したような無線モード/有線モードの切り替えや認証を利用者の音声を契機に行うようにすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、様々な用途に利用することができ、かつ様々な場所に設置することができるモジュラー型デバイスであり、利用者のニーズに合ったローカルネットワークを制限なく構築し得るものであるため、産業上有用である。
【符号の説明】
【0057】
1,2,1A,1B,2A,2B モジュラー型デバイス
10 本体部
10U 上面板
10D 底面板
20,21,22 第1の連結棒
30,31,32,33 第2の連結棒
40,41,42 第1のフック部
50 第2のフック部
611,612,613 第1の突出部
621,622,623,624,625,626 第2の突出部
631,632,633 第3の突出部
641,642,643,644,645,646 第4の突出部
70 台座
71 磁石
72 Tスロット用固定具
73 イレクター用固定具
74 イレクター用固定具(結束バンド)
75 イレクター用固定具(結束バンド固定具)
76 DINレール用固定具
81 Tスロット
82 イレクター
83 DINレール
S ネジ
P1,P2,P3 ポート
LNW ローカルネットワーク
【要約】
【課題】様々な用途に利用することができ、かつ様々な場所に設置することができるモジュラー型デバイスを提供する。
【解決手段】モジュラー型デバイス1は、センサー、バッテリー、若しくは通信手段を内蔵する、またはセンサー、バッテリーが外付けされる本体部10と、本体部10の下面側の後端に固定された第1のフック部40と、本体部10の下面側の前端に設けられ可動可能な第2のフック部50と、を有する。また、モジュラー型デバイス1は、本体部10の上面側の後端に第1の連結棒20を、前端に第2の連結棒30(31,32)を有し、本体部10の上面側の後端には、後方に向かって突出し、第1の連結棒20の両端を支持する第1の突出部611,612が、前端には、前方に向かって突出し、第2の連結棒30(31,32)の両端を支持する第2の突出部621,622,623,624が設けられている。
【選択図】
図1