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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-31
(45)【発行日】2025-04-08
(54)【発明の名称】電力出力装置および電力出力システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20250401BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20250401BHJP
   H02J 7/02 20160101ALI20250401BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20250401BHJP
   B60L 53/30 20190101ALI20250401BHJP
【FI】
H02J7/00 A
H02J7/00 P
H02J7/00 301A
H02J7/00 Y
H02J13/00 301A
H02J13/00 311R
H02J7/02
B60L53/14
B60L53/30
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021136825
(22)【出願日】2021-08-25
(65)【公開番号】P2023031385
(43)【公開日】2023-03-09
【審査請求日】2024-06-17
(73)【特許権者】
【識別番号】501418498
【氏名又は名称】矢崎エナジーシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】芦川 真也
(72)【発明者】
【氏名】田澤 和俊
【審査官】鈴木 智之
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-188595(JP,A)
【文献】特表2013-537008(JP,A)
【文献】特開2012-228962(JP,A)
【文献】特開2009-175977(JP,A)
【文献】特開2013-102640(JP,A)
【文献】特開2010-284040(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H02J 13/00
H02J 7/02
B60L 53/14
B60L 53/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部電源に対して電気的に接続された装置側コンセントを有する装置本体と、
電動車両が有する内部電源に対して電気的に接続され、前記装置側コンセントに対して着脱可能な車両側プラグを有する充電器と、
を備え、
前記装置本体および前記充電器は、前記装置側コンセントに対して前記車両側プラグが取り付けられた場合には、前記外部電源から前記内部電源に対する電力供給が可能であり、
前記装置本体は、
前記装置側コンセントに対する前記車両側プラグの取付状態を検出するプラグ検出部と、
前記外部電源から前記内部電源に対する電力供給を制御し、前記外部電源から前記内部電源に対する電力供給を終了した後、前記プラグ検出部によって、前記装置側コンセントに前記車両側プラグが取り付けられた状態であることを検出した場合には、装置注意喚起情報を送信する装置制御部と、
前記装置制御部から前記装置注意喚起情報が送信された場合には、前記取付状態に基づいた装置側注意喚起を行う装置警報部と、
を備えることを特徴とする電力出力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電力出力装置と、
前記装置本体に対して通信手段を介して通信可能な利用者端末と、
を備え、
前記利用者端末は、
前記装置制御部から電力供給を終了した終了情報が送信された場合には、端末注意喚起情報を送信する端末制御部と、
前記端末制御部から前記端末注意喚起情報が送信された場合には、前記取付状態に基づいた端末側注意喚起を行う端末警報部と、
を備える電力出力システム。
【請求項3】
前記利用者端末は、情報を記憶する端末記憶部を有し、
前記端末制御部は、
通信手段を介した前記装置本体との通信状態を検出し、
前記通信手段を介して前記取付状態に基づいた取付状態情報の要求を前記装置本体に対して行い、
前記装置制御部は、前記利用者端末から前記取付状態情報の要求が送信された場合、前記プラグ検出部によって前記取付状態を検出して、前記通信手段を介して前記利用者端末に前記取付状態情報を送信し、
前記端末制御部は、
前記装置本体から前記取付状態情報が送信された場合には、前記端末記憶部に前記取付状態情報を記憶し、
前記通信手段を介した前記装置本体との通信状態が非接続状態である場合には、前記端末記憶部に記憶された最新の前記取付状態情報を読み出し、最新の前記取付状態情報に基づいて前記装置側コンセントに対して前記車両側プラグが取り付けられている場合には、前記端末警報部に端末警報情報を送信し、
前記端末警報部は、前記端末警報情報が送信された場合には、前記端末注意喚起情報に基づく端末側注意喚起の注目度よりも注目度が高い端末側警報を行う、
請求項2に記載の電力出力システム。
【請求項4】
前記装置制御部は、
通信手段を介した前記利用者端末との通信状態を検出し
前記通信手段を介した前記利用者端末との接続状態が非接続状態である場合には、前記装置警報部に装置警報情報を送信し、
前記装置警報部は、前記装置警報情報が送信された場合には、前記装置注意喚起情報に基づく装置側注意喚起の注目度よりも注目度が高い装置側警報を行う、
請求項2または3に記載の電力出力システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力出力装置および電力出力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電力出力システムは、電力出力装置と、管理サーバと、利用者端末とを備える。電力出力装置は、外部電源に対して電気的に接続されたコンセントを有する装置本体と、電動車両が有する内部電源に対して電気的に接続され、コンセントに対して着脱可能なプラグを有する充電器とを備える。
【0003】
そして、装置本体および充電器は、コンセントに対してプラグが取り付けられた場合には、外部電源から内部電源に対する電力供給が可能となる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-284040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
内部電源は、外部電源からの電力供給によって満充電となるまでの時間が、液体燃料を供給する時間に比べて長い時間を要する。そのため、利用者は、内部電源に対して電力供給を行いながら電力供給とは異なる他の行動を行うことができるとともに、電力供給の場所から離れることができる。その結果、利用者は、例えば電力供給とは異なる他の行動を行った後、電力供給の場所に戻った時に満充電となっていると、コンセントからプラグを抜いて、コンセントからプラグを取り外すことを失念するおそれがある。そして、例えば、電力出力装置の所有者と、充電器の所有者とが異なる場合において、装置本体に充電器を忘れた場合、充電器の所有者は、電力出力装置がある場所に戻って充電器を回収しなければならず手間がかかる。つまり、利用者は、コンセントからプラグを抜き、装置本体から充電器を取り外してから移動すべきであるところ、コンセントにプラグが取り付けられた状態で装置本体から移動するおそれ(つまり、装置本体に充電器が忘れられるおそれ)があった。
【0006】
そこで、本発明は、装置本体に充電器が忘れられることを抑制することができる電力出力装置および電力出力システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する為、本発明に係る電力出力装置は、外部電源に対して電気的に接続された装置側コンセントを有する装置本体と、電動車両が有する内部電源に対して電気的に接続され、前記装置側コンセントに対して着脱可能な車両側プラグを有する充電器と、を備え、前記装置本体および前記充電器は、前記装置側コンセントに対して前記車両側プラグが取り付けられた場合には、前記外部電源から前記内部電源に対する電力供給が可能であり、前記装置本体は、前記装置側コンセントに対する前記車両側プラグの取付状態を検出するプラグ検出部と、前記外部電源から前記内部電源に対する電力供給を制御し、前記外部電源から前記内部電源に対する電力供給を終了した後、前記プラグ検出部によって、前記装置側コンセントに前記車両側プラグが取り付けられた状態であることを検出した場合には、装置注意喚起情報を送信する装置制御部と、前記装置制御部から前記装置注意喚起情報が送信された場合には、前記取付状態に基づいた装置側注意喚起を行う装置警報部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
上記課題を解決する為、本発明に係る電力出力システムは、請求項1に記載の電力出力装置と、前記装置本体に対して通信手段を介して通信可能な利用者端末と、を備え、前記利用者端末は、前記装置制御部から電力供給を終了した終了情報が送信された場合には、端末注意喚起情報を送信する端末制御部と、前記端末制御部から前記端末注意喚起情報が送信された場合には、前記取付状態に基づいた端末側注意喚起を行う端末警報部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る電力出力装置および電力出力システムは、上記構成を有するため、装置本体に充電器が忘れられることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、第1実施形態における電力出力システムを概念的に示すブロック図である。
図2図2は、第1実施形態における電力出力システムが備える電力出力装置のブロック図である。
図3図3は、第1実施形態における電力出力システムが備える利用者端末のブロック図である。
図4図4は、第1実施形態における装置本体が行う装置側充電器抜き忘れ抑制処理のフロー図である。
図5図5は、第1実施形態における利用者端末が行う端末側充電器抜き忘れ抑制処理のフロー図である。
図6図6は、第2実施形態における電力出力システムを概念的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0012】
〔第1実施形態〕
第1実施形態に係る電力出力システム1および電力出力装置5について説明する。図1は、第1実施形態における電力出力システム1を概念的に示すブロック図である。図2は、第1実施形態における電力出力システム1が備える電力出力装置5のブロック図である。図3は、第1実施形態における電力出力システム1が備える利用者端末4のブロック図である。
【0013】
本実施形態における電力出力システム1は、図1図2に示すように、管理サーバ2と、利用者端末4と、電力出力装置5とを備える。管理サーバ2は、電動車両7の内部電源72に対する外部電源58の電力供給の可否を決定する。利用者端末4は、装置本体50の利用者が有する端末である。電力出力装置5は、外部電源58に対して電気的に接続された装置側コンセント522を有する装置本体50と、電動車両7が有する内部電源82に対して電気的に接続され、装置側コンセント522に対して着脱可能な車両側プラグ61を有する充電器60と、を備える。そして、装置本体50および充電器60は、装置側コンセント522に対して車両側プラグ61が取り付けられた場合には、外部電源58から内部電源82に対する電力供給が可能である。そして、電力出力装置5は、内部電源72に対して外部電源58から電力供給することによって、電動車両7が有する内部電源72を充電する。
【0014】
電動車両7は、内部電源72に蓄えられた電力を用いて、少なくとも動力を発生する車両であり、例えば、ハイブリット(HV)車両、プラグインハイブリッド(PHV)車両、電気車両などが含まれる。本実施形態に係る電動車両7は、少なくともインレット71と、内部電源72と、車両制御部とを有する。また、電動車両7は、インレット71と、装置本体50の装置側コンセント522とを電気的に接続する充電器60を備える。
【0015】
内部電源72は、例えば、バッテリー等であって、電動車両7に搭載されているモータなどの電気機器に電力を供給する。インレット71は、内部電源72に対して電気的に接続される。
【0016】
充電器60は、電動車両7の付属品である。つまり、充電器60の所有者は、電動車両7の所有者と同一である。このような充電器60は、装置本体50の装置側コンセント522と、電動車両7のインレット71とを電気的に接続する。このため、充電器60を介して内部電源72は、外部電源58に対して電気的に接続される。充電器60は、車両側プラグ61と、コネクタ63と、コントロールボックス62とを備える。車両側プラグ61は、装置側コンセント522に着脱可能である。コネクタ63は、インレット71に着脱可能である。コントロールボックス62は、外部電源58から内部電源72に対して電力供給する際において、電力供給の開始および電力供給の終了を制御する。より具体的に説明すると、コントロールボックス62は、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられ、かつ、インレット71にコネクタ63が取り付けられた状態で、後述する使用期間内である場合に、通電可能状態になったと判断して電力供給を開始する。その上、コントロールボックス62は、装置側コンセント522から車両側プラグ61が取り外された場合、または、インレット71からコネクタ63が取り外された場合、通電不可能状態になったと判断して電力供給を終了する。そして、コントロールボックス62は、外部電源58から内部電源72に対する電力供給を終了した後、その旨を装置本体50に送信する。
【0017】
電動制御部は、車両記憶部に記憶されたプログラム、データに従って、電動車両7の各部を統括的に制御する。そして、車両制御部は、コネクタ63がインレット71に取り付けられた状態では、電動車両7の駆動源が始動することを規制する。このため、電動車両7は、電動車両7に充電器60が取り付けられた状態では、移動することができない。
【0018】
管理サーバ2は、内部電源72に対する外部電源58の電力供給の可否を決定する。このような管理サーバ2は、インターネット等のネットワークである第1通信手段N1を介して利用者端末4に対して通信可能である。一方、管理サーバ2は、当該第1通信手段N1を介して装置本体50に対して直接的に通信することができず、利用者端末4を介して装置本体50に対して情報を送受信する。つまり、本実施形態の装置本体50は、利用者端末4に対して通信可能であり、かつ、利用者端末4を介して管理サーバ2に対して通信可能である。
【0019】
また、管理サーバ2は、利用者端末4から使用要求情報が送信された場合において、当該使用要求情報の内容が所定の承認条件を満たす際には、外部電源58から内部電源72に電力供給する旨の使用許可情報を利用者端末4に送信し、かつ、利用者端末4を介して装置本体50に送信する。一方、管理サーバ2は、当該使用要求情報の内容が所定の承認条件を満たさない際には、利用者端末4にその旨の情報を送信する。使用要求情報には、少なくとも、電力供給を開始する開始日時が含まれる。
【0020】
本実施形態の管理サーバ2の承認条件は、少なくとも、送信された使用要求情報に含まれる開始日時に対して、事前に、当該開始日時を含む使用期間内に装置本体50の他の使用予約がされていないことである。
【0021】
管理サーバ2は、事前に他の使用予約がされていない場合には、内部電源72に対して十分に電力を供給するための時間(例えば、8時間)を開始日時に付加して終了日時を算出する。そして、管理サーバ2は、当該開始日時から当該終了日時までを使用期間とし、装置本体50の使用期間内における使用を予約する。その後、管理サーバ2は、開始日時から所定の使用期間内に外部電源58から内部電源72に電力供給を許可する使用期間情報が含まれる使用許可情報を作成する。そして、管理サーバ2は、当該使用許可情報を利用者端末4に送信し、かつ、利用者端末4を介して装置本体50に送信する。開始日時には、例えば、充電する年、月、時間が含まれる。
【0022】
他方、管理サーバ2は、事前に予約がされている場合において、新たな使用要求情報に含まれる開始日時が、予約されている使用期間内に含まれる場合には、承認条件を満たさないと判断し、利用者端末4にその旨を送信する。
【0023】
利用者端末4は、例えば、装置本体50の使用を希望する利用者が有する端末であって、例えば、スマートフォンである。このような利用者端末4には、管理サーバ2に対して情報の送受信を行い、かつ、装置本体50に対して情報の送受信を行うアプリケーションがインストールされる。当該アプリケーションは、例えば、利用者が外部電源58から内部電源72への電力供給を終了するための使用完了操作を行う釦を利用者端末4に表示させ、利用者によって当該釦が操作された場合には、外部電源58から内部電源72へ電力供給を終了させる。また、利用者端末4は、管理サーバ2に対して、例えば、インターネット等のネットワークである第1通信手段N1を介して通信可能である。また、利用者端末4は、装置本体50に対して、第1通信手段N1とは異なる第2通信手段N2を介して通信可能である。利用者端末4は、近距離無線通信部45を有する。近距離無線通信部45は、インターネット等のネットワークである第1通信手段N1とは異なる第2通信手段N2を介して、装置本体50の近距離無線通信部54と通信可能である。
【0024】
本実施形態に係る利用者端末4は、図3に示すように、端末制御部41と、端末記憶部42と、入力部43と、端末第1通信部44と、近距離無線通信部45と、端末警報部46と、を備える。
【0025】
端末制御部41は、端末記憶部42に記憶されたプログラム、データに従って、利用者端末4の各部を統括的に制御する。本実施形態に係る端末制御部41は、装置制御部51から電力供給を終了した終了情報が送信された場合には、端末警報部46へ端末注意喚起情報を送信する。また、端末制御部41は、第2通信手段N2を介した装置本体50との通信状態を検出する。さらに、端末制御部41は、第2通信手段N2を介して取付状態に基づいた取付状態情報の要求を装置本体50に対して行う。
【0026】
端末記憶部42は、プログラム、データ等の情報を記憶する。本実施形態に係る端末記憶部42は、装置本体50から取付状態情報が送信された場合には、当該取付状態情報を記憶する。
【0027】
入力部43は、利用者によって装置制御部51に対する情報の入力を受け付けるものであり、例えば、タッチパネルによって構成される。
【0028】
端末第1通信部44は、インターネット等のネットワークである第1通信手段N1に対し通信可能である。そして、端末第1通信部44および第1通信手段N1を介して、利用者端末4と管理サーバ2とは通信可能である。
【0029】
近距離無線通信部45は、インターネット等のネットワークである第1通信手段N1とは異なる第2通信手段N2に対し通信可能である。利用者端末4は、近距離無線通信部45から送信される近距離無線通信(第2通信手段N2)介して装置本体50の近距離無線通信部54に通信可能である。
【0030】
端末警報部46は、端末制御部41から端末注意喚起情報が送信された場合、取付状態に基づいた装置側注意喚起を行う。より具体的に説明すると、装置警報部57は、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態である場合、表示部に「装置側コンセント522に車両側プラグ61を抜き忘れている」旨を表示する。また、本実施形態に係る端末警報部46は、端末制御部41から端末警報情報が送信された場合には、端末注意喚起情報に基づく端末側注意喚起の注目度よりも高い端末側警報を行う。より具体的に説明すると、端末警報部46は、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態である場合、不図示の表示部に「装置側コンセント522に車両側プラグ61を抜き忘れている」旨を表示するとともに、音声で「装置側コンセント522に車両側プラグ61が抜き忘れている」旨を出力する。
【0031】
装置本体50は、第1通信手段N1とは異なる第2通信手段N2である近距離無線通信を介して利用者端末4に通信可能である。装置本体50は、送信された使用許可情報に基づき、使用期間内において内部電源72に対して外部電源58からの電力供給を許可する。装置本体50は、家屋の屋外に設置され、図2に示すように、装置制御部51と、電力制御部52と、プラグ検出部53と、近距離無線通信部54と、装置記憶部55、計時部56と、装置警報部57と、を備える。
【0032】
装置制御部51は、装置記憶部55に記憶されたプログラム、データに従って、装置本体50の各部を統括的に制御する。本実施形態に係る装置制御部51は、外部電源58から内部電源72に対する電力供給を制御し、所定要件を満たす場合には、外部電源58から内部電源72に対する電力供給を終了する終了情報を送信する。終了情報を送信する所定要件は、電力供給を終了する予め設定された使用期間が経過した場合、または、利用者端末4の入力部43によって電力供給を終了する旨の情報が入力され、当該入力に基づく入力情報が利用者端末4から装置本体50に送信された場合である。また、装置制御部51は、終了情報を送信した後、プラグ検出部53によって取付状態であることを検出した場合には、装置注意喚起情報を送信する。さらに、装置制御部51は、利用者端末4から状態確認要求が送信された場合、プラグ検出部35によって、取付状態であるか否かを検出して、第2通信手段N2を介して、利用者端末4に取付状態であるか否かの取付状態情報を送信する。また、装置制御部51は、第2通信手段N2を介した利用者端末4との通信状態を検出する。より詳細に説明すると、本実施形態に係る装置制御部51は、第2通信手段N2を介した利用者端末4との通信状態の検出を所定時間(例えば1分)毎に行う。
【0033】
電力制御部52は、外部電源58が有する電源側コンセント581と電動車両7が有する内部電源72との間に配置され、外部電源58からの電力を内部電源72に供給可能である。電力制御部52は、例えば、200Vの電圧で交流電力を供給可能である。
【0034】
電力制御部52は、装置側コンセント522と、装置側プラグ521とを有する。装置側コンセント522は、電動車両7が有する充電器60の一方側の端部に位置する車両側プラグ61に着脱可能である。つまり、本実施形態に係る電力出力システム1は、装置本体50に装置側コンセント522を設ける一方、充電器60に車両側プラグ61を設け、当該装置側コンセント522と車両側プラグ61とを着脱可能に構成することによって、装置本体50と、充電器60との接続を分断することが可能である。
【0035】
装置側プラグ521は、外部電源58の電源側コンセント581に着脱可能である。つまり、本実施形態に係る電力出力システム1は、装置本体50に装置側プラグ521を設ける一方、外部電源58側に電源側コンセント581を設け、当該装置側プラグ521と電源側コンセント581とを着脱可能に構成することによって、装置本体50と、外部電源58との接続を分断することが可能である。
【0036】
プラグ検出部53は、装置側コンセント522に対する車両側プラグ61の取付状態を検出する。プラグ検出部53は、例えば、外力が加えられていない状態では、装置側コンセント522のコンセント表面から突出する検出ピン531を備える。当該検出ピン531は、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態において、車両側プラグ61のプラグ表面に対向するコンセント表面に配置される。そして、検出ピン531は、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられる際、プラグ表面に接触し、車両側プラグ61に押圧されることによってコンセント表面から突出する初期位置から退行する。このような構成を有するプラグ検出部53は、検出ピン531の先端がコンセント表面から突出した状態において、装置側コンセント522に対して車両側プラグ61が取り付けられていないオフ状態となる。一方、プラグ検出部53は、検出ピン531の先端がコンセント表面から突出する初期位置から退行した状態において、装置側コンセント522に対して車両側プラグ61が取り付けられたオン状態となる。
【0037】
なお、プラグ検出部53は、上記構成に限られず、例えば、反射型フォトインタラプタ(フォトリフレクタ)を使用することもできる。反射型フォトインタラプタは、光を点灯可能な発光素子と、当該発光素子からの光を受光可能な受光素子とを備える。そして、反射型フォトインタラプタは、発光素子から出射される光の方向と、受光素子で受ける光の方向とが、向きが反対で同一方向となるように、発光素子と受光素子とが隣接して配置される。そして、発光素子および受光素子は、装置本体50に設けられる。そして、反射型フォトインタラプタは、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられていない状態では、発光素子から出射された光は、何らかの物体で反射することがないため、受光素子で光を検出することができない。つまり、反射型フォトインタラプタは、装置側コンセント522に対して車両側プラグ61が取り付けられていないことを検出するオフ状態となる。一方、反射型フォトインタラプタは、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態では、発光素子から出射された光は、車両側プラグ61で反射され、受光素子で検出される。つまり、反射型フォトインタラプタは、装置側コンセント522に対して車両側プラグ61が取り付けられたことを検出するオン状態となる。
【0038】
近距離無線通信部54は、インターネット等のネットワークである第1通信手段N1とは異なる第2通信手段N2に対し通信可能である。装置本体50は、近距離無線通信部54から送信される近距離無線通信(第2通信手段N2)介して利用者端末4の近距離無線通信部45に通信可能である。
【0039】
装置記憶部55は、プログラム、データ等の情報を記憶する。
【0040】
計時部56は、管理サーバ2から利用者端末4を介して時刻情報が送信された場合に、時刻情報を更新する。また、計時部56は、更新された時刻情報を基準とし、計測した時間経過から現在時刻を把握する。計時部56は、例えば、管理サーバ2から使用許可情報が送信された場合において、使用許可情報に含まれる開始日時からの時間経過を計測する。そして、計時部56は、開始日時から所定の使用期間が経過した場合、外部電源58から内部電源72に対する電力供給を終了する。
【0041】
装置警報部57は、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態である場合、例えば、連続するブザー音を発生することによって、装置側注意喚起を行い、または、装置側警報を行う。
【0042】
このような電力出力システム1において、電力出力装置5を使用したい利用者は、先ず、開始日時と終了日時とを含む使用期間を含む使用要求情報を利用者端末4の入力部43に入力し、当該使用要求情報を第1通信手段N1を介して管理サーバ2に送信する。
【0043】
管理サーバ2は、使用要求情報に含まれる開始日時と終了日時とを含む使用期間に対して、他の使用予約の有無を検索する。そして、管理サーバ2は、当該使用要求に含まれる使用期間に、他の使用予約がある場合、第1通信手段N1を介して当該使用期間に装置本体50を使用できない旨を利用者端末4に送信する。
【0044】
一方、管理サーバ2は、当該使用要求に含まれる使用期間に、他の使用予約がない場合、第1通信手段N1を介して当該使用期間における装置本体50の使用を許可する使用許可情報を利用者端末4に送信する。
【0045】
そして、利用者は、当該使用期間内において、装置本体50の設置場所に電動車両7を移動させ、装置側コンセント522に車両側プラグ61を取り付け、かつ、インレット71にコネクタ63を取り付けて、外部電源58から内部電源72に対して電力供給する。
【0046】
次に、外部電源58から内部電源72に対する電力供給が終了した後、装置本体50の装置制御部51が行う装置側充電器抜き忘れ抑制処理について、図4を用いて説明する。
【0047】
最初に、装置制御部51は、第2通信手段N2を介した利用者端末4との通信状態を検出する(ステップS101)。装置制御部51は、第2通信手段N2を介して利用者端末4との通信状態が非接続状態である場合には(ステップS101:No)、第2通信手段N2を介して利用者端末4との通信状態が接続状態となるまで待機する。一方、装置制御部51は、第2通信手段N2を介して利用者端末4との通信状態が接続状態である場合には(ステップS101:Yes)、ステップS102に進む。
【0048】
次に、装置制御部51は、外部電源58から内部電源72に対する電力供給を終了する終了情報を送信する所定要件を満たすか否かを判断する(ステップS102)。より詳細に説明すると、終了情報を送信する所定要件は、電力供給を終了する予め設定された使用期間が経過した場合、または、利用者端末4の入力部43によって電力供給を終了する旨の情報が入力され、当該入力に基づく入力情報が利用者端末4から装置本体50に送信された場合である。そして、装置制御部51は、電力供給を終了する終了情報を送信する所定要件を満たす場合(ステップS102:Yes)、利用者端末4に終了情報を送信してからステップS104に進む。一方、装置制御部51は、電力供給を終了する終了情報を送信する所定要件を満たさない場合(ステップS102:No)、当該所定要件を満たすまで待機する。
【0049】
次いで、装置制御部51は、利用者端末4から取付状態に基づいた取付状態情報の要求が送信されるか否かを判断する(ステップS103)。装置制御部51は、利用者端末4から取付状態情報の要求が送信された場合(ステップS103:Yes)ステップS104に進む。一方、装置制御部51は、利用者端末4から取付状態情報の要求が送信されない場合(ステップS103:No)、取付状態情報の要求が送信されるまで待機する。
【0050】
次いで、装置制御部51は、プラグ検出部53に状態取得情報を送信(ステップS104)し、ステップS105に進む。
【0051】
次に、装置制御部51は、プラグ検出部53によって、装置側コンセント522に対する車両側プラグ61の取付状態を検出(ステップS105)し、ステップS105に進む。装置制御部51は、プラグ検出部53によって、装置側コンセント522に対して車両側プラグ61が取り付けられた状態であることを検出した場合(ステップS105:Yes)、ステップS105に進む。一方、装置制御部51は、プラグ検出部53によって、装置側コンセント522に対して車両側プラグ61が取り付けられていない状態であることを検出した場合(ステップS105:No)、装置側充電器抜き忘れ抑制処理を終了する。
【0052】
次に、装置制御部51は、装置警報部57に装置注意喚起情報を送信し(ステップS106)、ステップS107に進む。そして、装置警報部57は、装置注意喚起情報が送信された場合には、取付状態に基づく装置側注意喚起を行う。より具体的に説明すると、装置警報部57は、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態である場合、第1音量でブザー音を発生することによって、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態であることの注意喚起を行う。
【0053】
次いで、装置制御部51は、第2通信手段N2を介した利用者端末4との通信状態を検出する(ステップS107)。装置制御部51は、第2通信手段N2を介した利用者端末4との通信状態が接続状態である場合(ステップS107:Yes)、ステップS104に戻る。一方、装置制御部51は、第2通信手段N2を介した利用者端末4との通信状態が非接続状態である場合(ステップS107:No)ステップS108に進む。本実施形態に係る装置制御部51は、第2通信手段N2を介した利用者端末4との通信状態の検出を所定時間毎に行う。装置制御部51は、第2通信手段N2を介した利用者端末4との通信状態の検出を、例えば1分毎に行う。
【0054】
次に、装置制御部51は、装置警報部57に装置警報情報を送信し(ステップS108)、装置側充電器抜き忘れ抑制処理を終了する。そして、装置警報部57は、装置制御部51から装置警報情報が送信された場合には、装置側注意喚起情報に基づく装置側注意喚起の注目度よりも注目度が高い装置側警報を行う。より具体的に説明すると、装置警報部57は、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態である場合、第1音量よりも大きな第2音量でブザー音を発生することによって、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態であることの警報を行う。
【0055】
次に、図5を用いて、利用者端末4の端末制御部41が行う端末側充電器抜き忘れ抑制処理について説明する。最初に、端末制御部41は、第2通信手段N2を介した装置本体50との通信状態を検出する(ステップS201)。端末制御部41は、第2通信手段N2を介した装置本体50との通信状態が非接続状態である場合には(ステップS201:No)、第2通信手段N2を介した装置本体50との通信状態が接続状態となるまで待機する。一方、端末制御部41は、第2通信手段N2を介した装置本体50との通信状態が接続状態である場合には(ステップS201:Yes)、ステップS202に進む。
【0056】
次に、端末制御部41は、装置本体50から終了情報が送信されるか否かを判断する(ステップS202)。端末制御部41は、装置本体50から終了情報が送信された場合(ステップS202:Yes)、ステップS203に進む。一方、端末制御部41は、装置本体50から終了情報が送信されない場合(ステップS202:No)、装置本体50から終了情報が送信されることを待機する。
【0057】
次いで、端末制御部41は、端末注意喚起情報を送信(ステップS203)し、ステップS204に進む。そして、端末警報部46は、端末制御部41から端末注意喚起情報が送信された場合、取付状態に基づいた装置側注意喚起を行う。より具体的に説明すると、装置警報部57は、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態である場合、表示部に「装置側コンセント522に車両側プラグ61を抜き忘れている」旨を表示する。
【0058】
次に、端末制御部41は、装置側コンセント522に対する車両側プラグ61の取付状態に基づいた取付状態情報を取得する(ステップS204)。より詳細に説明すると、端末制御部41は、第2通信手段N2を介して取付状態に基づいた取付状態情報の要求を装置本体50に対して行う。そして、装置制御部51は、利用者端末4から取付状態情報の要求が送信された場合、プラグ検出部53によって取付状態を検出して、第2通信手段N2を介して利用者端末4に取付状態情報を送信する。
【0059】
次いで、端末制御部41は、装置本体50から取付状態情報が送信された場合には、端末記憶部42に取付状態情報を記憶する(ステップS205)。
【0060】
次に、端末制御部41は、第2通信手段N2を介した装置本体50との通信状態を検出する(ステップS206)。端末制御部41は、第2通信手段N2を介した装置本体50との通信状態が接続状態である場合(ステップS206:Yes)ステップS204に戻る。一方、端末制御部41は、第2通信手段N2を介した装置本体50との通信状態が非接続状態である場合(ステップS206:No)ステップS207に進む。本実施形態に係る端末制御部41は、第2通信手段N2を介した装置本体50との通信状態の検出を所定時間毎に行う。端末制御部41は、第2通信手段N2を介した装置本体50との通信状態の検出を、例えば1分毎に行う。
【0061】
次いで、端末制御部41は、端末記憶部42に記憶された最新の取付状態情報を読み出し、最新の取付状態情報に基づいて、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられているか否かを判断する(ステップS207)。端末制御部41は、読み出した最新の取付状態情報に基づいて、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられている場合(ステップS207:Yes)ステップS208に進む。一方、端末制御部41は、読み出した最新の取付状態情報に基づいて、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられていない場合(ステップS207:No)、端末側充電器抜き忘れ抑制処理を終了する。
【0062】
次に、端末制御部41は、端末警報部46に端末警報情報を送信し(ステップS208)、端末側充電器抜き忘れ抑制処理を終了する。そして、端末警報部46は、端末制御部41から端末警報情報が送信された場合には、端末注意喚起情報に基づく端末側注意喚起の注目度よりも高い端末側警報を行う。より具体的に説明すると、端末警報部46は、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態である場合、表示部に「装置側コンセント522に車両側プラグ61を抜き忘れている」旨を表示するとともに、音声で「装置側コンセント522に車両側プラグ61が抜き忘れている」旨を出力する。
【0063】
本実施形態に係る電力出力装置5は、以下の構成を有する。装置本体50は、終了情報を送信した後、プラグ検出部53によって取付状態であることを検出した場合には、装置注意喚起情報を送信する装置制御部51と、装置制御部51から装置注意喚起情報が送信された場合には、取付状態に基づいた装置側注意喚起を行う装置警報部57と、を備える。そのため、本実施形態に係る電力出力装置5は、外部電源58からの電力供給によって内部電源72が満充電となるまでに、利用者が、電力供給とは異なる他の行動を行っていたとしても、電力供給を終了した後に取付状態である場合には、装置側注意喚起によって、装置側コンセント522から車両側プラグ61を抜き、装置本体50から充電器60を取り外すことを利用者に思い出させることができる。その結果、本実施形態に係る電力出力装置5は、装置本体50に充電器60が忘れられることを抑制することができる。そのため、電力出力装置5の所有者と、充電器60の所有者とが異なる場合において、装置本体50に充電器60が忘れられることを抑制することができるため、充電器60の所有者は、電力出力装置5がある場所に戻って充電器60を回収する必要がなくなる。また、仮に、電力出力層と5の所有者と、充電器60の所有者とが同一である場合において、装置本体50に充電器60が忘れられることを抑制することができるため、充電器60の所有者は、旅先で、充電することができない事態を招くことを抑制することができる。
【0064】
本実施形態に係る電力出力システム1は、以下の構成を有する。利用者端末4は、終了情報が送信された場合には、端末注意喚起情報を送信する端末制御部41と、端末注意喚起情報が送信された場合には、取付状態に基づいた端末側注意喚起を行う端末警報部46と、を備える。そのため、本実施形態に係る電力出力システム1は、外部電源58からの電力供給によって内部電源72が満充電となるまでに利用者が装置本体50から離れた状態であって、装置本体50が行う装置側注意喚起を認識する前に、利用者端末4で注意喚起を行うことができる。その結果、本実施形態に係る電力出力システム1は、利用者が装置本体50に戻った場合には装置本体50による装置側注意喚起を認識することができるため、利用者に対して異なる媒体で複数回の注意喚起を行うことができる。従って、本実施形態に係る電力出力システム1は、装置本体50に充電器60が忘れられることを一層抑制することができる。
【0065】
本実施形態に係る電力出力システム1は、以下の構成を有する。端末制御部41は、第2通信手段N2を介した装置本体50との通信が規制される場合には、端末記憶部42に記憶された最新の取付状態情報を読み出し、最新の取付状態情報が取付状態である場合には、端末警報部46に端末警報情報を送信する。そして、端末警報部46は、端末警報情報が送信された場合には、端末注意喚起情報に基づく端末側注意喚起の注目度よりも注目度が高い端末側警報を行う。通常、端末側注意喚起情報に基づく注意喚起が利用者に対して行われた場合、利用者は、当該注意喚起によって装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態であること思い出す。しかしながら、何らかの事情によって、利用者は、装置側コンセント522から車両側プラグ61を抜き、装置側コンセント522から車両側プラグ61を取り外すことを失念するおそれがある。本実施形態に係る電力出力システム1は、そのような利用者が電動車両7に乗り込み、例えば装置本体50と利用者端末4との通信状態が非接続状態となった場合には、より注目度が高い端末側警報を行う。その結果、本実施形態に係る電力出力システム1は、装置側コンセント522から車両側プラグ61を取り外すことを失念した利用者に対して装置側コンセント522から車両側プラグ61を抜くことを気づかせることができる。従って、本実施形態に係る電力出力システム1は、装置本体50に充電器60が忘れられることを一層抑制することができる。
【0066】
本実施形態に係る電力出力システム1は、以下の構成を有する。装置制御部51は、第2通信手段N2を介した装置本体50との通信が規制される場合には、装置警報部57に装置警報情報を送信する。装置警報部57は、装置警報情報が送信された場合には、装置側注意喚起情報に基づく装置側注意喚起の注目度よりも注目度が高い装置側警報を行う。通常、装置側注意喚起情報に基づく注意喚起が利用者に対して行われた場合、利用者は、当該注意喚起によって装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態であること思い出す。しかしながら、何らかの事情によって、利用者は、装置側コンセント522から車両側プラグ61を抜き、装置側コンセント522から車両側プラグ61を取り外すことを失念するおそれがある。本実施形態に係る電力出力システム1は、そのような利用者が電動車両7に乗り込み、例えば装置本体50と利用者端末4との通信状態が非接続状態となった場合には、より注目度が高い装置側警報を行う。その結果、本実施形態に係る電力出力システム1は、装置側コンセント522から車両側プラグ61を取り外すことを失念した利用者に対して装置側コンセント522から車両側プラグ61を抜くことを気づかせることができる。従って、本実施形態に係る電力出力システム1は、装置本体50に充電器60が忘れられることを一層抑制することができる。
【0067】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態に係る電力出力システム1について説明する。本実施形態における電力出力システム1は、図6に示すように、管理サーバ2と、管理者端末3と、利用者端末4と、電力出力装置5とを備える。管理者端末3は、装置本体50の管理者が有する端末である。
【0068】
管理者端末3は、例えば、装置本体50の管理者が有する端末であって、例えば、スマートフォンである。また、管理者端末3は、管理サーバ2に対して、例えば、インターネット等のネットワークである第1通信手段N1を介して通信可能である。また、管理者端末3は、装置本体50に対して、第1通信手段N1とは異なる第2通信手段N2を介して通信可能である。管理者端末3は、近距離無線通信部31を有する。近距離無線通信部31は、インターネット等のネットワークである第1通信手段N1とは異なる第2通信手段N2を介して、装置本体50の近距離無線通信部54と通信可能である。本実施形態の管理者端末3は、第1通信手段N1および第2通信手段N2を介して利用者端末4に対して直接的に通信することができず、管理サーバ2を介してまたは装置本体50を介して利用者端末4に対して情報を送受信する。
【0069】
管理サーバ2は、インターネット等のネットワークである第1通信手段N1を介して管理者端末3に対して通信可能である。一方、管理サーバ2は、当該第1通信手段N1を介して装置本体50に対して直接的に通信することができず、管理者端末3を介してまたは利用者端末4を介して装置本体50に対して情報を送受信する。つまり、本実施形態の装置本体50は、管理者端末3に対して通信可能であり、かつ、管理者端末3を介して管理サーバ2に対して通信可能である。その上、装置本体50は、利用者端末4に対して通信可能であり、かつ、利用者端末4を介して管理サーバ2に対して通信可能である。
【0070】
本実施形態に係る利用者端末4は、第1通信手段N1および第2通信手段N2を介して管理者端末3に対して直接的に通信することができず、管理サーバ2を介してまたは装置本体50を介して管理者端末3に対して情報を送受信する。
【0071】
本実施形態に係る装置本体50は、近距離無線通信部54から送信される近距離無線通信(第2通信手段N2)介して管理者端末3の近距離無線通信部31に通信可能である。
【0072】
また、第1実施形態に係る電力出力システム1において、管理サーバ2は、使用許可情報を暗号化せずに、利用者端末4および装置本体50に送信するものを説明した。一方、第2実施形態に係る電力出力システム1において、管理サーバ2は、使用許可情報を暗号化し、当該暗号化した使用許可情報を利用者端末4に送信し、かつ、利用者端末4を介して装置本体50に送信する。
【0073】
また、第2実施形態に係る管理サーバ2は、使用許可情報を暗号化する際、当該暗号化した使用許可情報を復号化することができる復号鍵を作成し、管理者端末3を介して当該復号鍵を装置本体50に送信する。
【0074】
装置本体50は、管理者端末3を介して送信された復号鍵を使用することで暗号化された使用許可情報を復号化することができる。そして、本実施形態に係る電力出力装置5は、暗号化された使用許可情報を送信するルートと、暗号化された使用許可情報を復号化することができる復号鍵を送信するルートとが異なる。そのため、本実施形態に係る電力出力装置5は、暗号化された使用許可情報が第三者によって不正に盗まれた場合でも、当該第三者が復号鍵を不正に入手することが困難であるため、装置本体50の不正使用を防止することができる。
【0075】
そして、第2実施形態に係る電力出力装置5の充電器60の抜き忘れ抑制処理において、利用者端末4と装置本体50との間で送信される情報は、暗号化する必要性がないため、非暗号化した状態で利用者端末4または装置本体50から送信される。
【0076】
なお、上述した実施形態に係る電力出力システム1は、ブザー音を発生する装置警報部57を有する装置本体50を説明した。しかし、本実施形態に係る装置警報部57は、それに限られない。例えば装置警報部57は、互いに異なる色で発光する光源で構成してもよい。そして、装置警報部57は、例えば、装置側注意喚起情報が送信された場合には、光源を青色で発光させることで装置側注意喚起を行う。一方、装置警報部57は、例えば、装置側係合が送信された場合には、光源を赤色で発光させることで装置側警報を行う。そして、装置警報部57は、装置側警報情報が送信された場合には、装置側注意喚起情報に基づく装置側注意喚起の注目度よりも注目度が高い装置側警報を行ってもよい。
【0077】
また、上述した実施形態に係る電力出力システム1は、表示部に「装置側コンセント522に車両側プラグ61を抜き忘れている」旨を表示し、かつ、音声で「装置側コンセント522に車両側プラグ61が抜き忘れている」旨を出力する端末警報部46を有する利用者端末4を説明した。しかし、本実施形態に係る端末警報部46は、それに限られない。例えば端末警報部46は、スピーカで構成してもよい。そして、端末警報部46は、端末側注意喚起情報が送信された場合には、例えば、第1音量でブザー音を発生することによって、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態であることの注意喚起を行う。その上、端末警報部46は、端末側警報情報が送信された場合には、第1音量よりも大きな第2音量でブザー音を発生することによって、装置側コンセント522に車両側プラグ61が取り付けられた状態であることの警報を行ってもよい。
【符号の説明】
【0078】
1 電力出力システム
4 利用者端末
41 端末制御部
42 端末記憶部
43 入力部
46 端末警報部
5 電力出力装置
50 装置本体
51 装置制御部
522 装置側コンセント
53 プラグ検出部
57 装置警報部
58 外部電源
60 充電器
61 車両側プラグ
7 電動車両
72 内部電源
N2 第2通信手段(通信手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6