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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-31
(45)【発行日】2025-04-08
(54)【発明の名称】サッカー訓練ネット
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/00 20060101AFI20250401BHJP
【FI】
A63B69/00 501B
A63B69/00 509
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2022532608
(86)(22)【出願日】2020-12-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-01
(86)【国際出願番号】 US2020062754
(87)【国際公開番号】W WO2021113269
(87)【国際公開日】2021-06-10
【審査請求日】2023-12-01
(31)【優先権主張番号】16/700,136
(32)【優先日】2019-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513043422
【氏名又は名称】インプラス フットケア, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】フート、 リチャード、 レイモンド
【審査官】仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0181810(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0304902(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0259148(US,A1)
【文献】"SKLZ QUICKSTER SOCCER TRAINER - HOW TO SET IT UP",YouTube[online][video],2017年06月27日,[2024年9月11日検索], <https://www.youtube.com/watch?v=4UaqYoCKDVI>,1:12-3:17
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/00
A63B 63/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サッカー訓練跳ね返りネットにおいて、
上方部分、下方部分、第1の側部、及び第2の側部を有するフレームと、
下端と上端とを有する略長方形のネットであって、
前記上端は、第1の角部、及び前記第1の角部の反対側の第2の角部を含むネットと、
第1の端部、第2の端部、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる中間部を含む下方弾性部材であって、
前記中間部は前記ネットの前記下端に結合され、かつ前記下端に沿って延び、
前記第1の端部は、第1の取り付け点において前記フレームの前記下方部分の前記第1の側部に結合され、
前記第2の端部は、第2の取り付け点において前記フレームの前記下方部分の前記第2の側部に結合され、
前記下方弾性部材は、ボールが衝突したときに前記跳ね返りネットの跳ね返しを強めるように横方向に張力を加えるように適合される、下方弾性部材と、
前記フレームの前記上方部分と前記ネットの前記上端の前記第1の角部との間に延び、前記フレームの前記上方部分及び前記ネットの前記上端の前記第1の角部に結合される第1の上方結合部材と、
前記フレームの前記上方部分と前記ネットの前記上端の前記第2の角部との間に延び、前記フレームの前記上方部分及び前記ネットの前記上端の前記第2の角部に結合される第2の上方結合部材と
を備え、
前記フレームは、前記下方弾性部材の前記中間部及び前記ネットの前記下端が前記フレームの前記下方部分の前記第1の側部と前記第2の側部との間に懸架されるように、前記ネットの前記下端に直接近接しかつ前記第1の取り付け点及び前記第2の取り付け点に直接近接して前記第1の側部と前記第2の側部との間に延びるフレーム部材を欠いており、
前記下方弾性部材は、前記ネットの前記下端の長さよりも短い未延伸長さを有する、サッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項2】
前記ネットの前記下端は、前記下方弾性部材の前記中間部を受け入れるチャンネルを画定する、請求項1に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項3】
前記下方弾性部材の前記第1の端部及び前記第2の端部の各々は、それぞれ前記第1の取り付け点及び前記第2の取り付け点において前記フレームの前記下方部分において対応する取り付け部材と結合するように構成されるループを備える、請求項1に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項4】
前記下方弾性部材は、記ネットの前記下端の全長に沿って延びる、請求項1に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項5】
複数の弾性部材を使用して前記フレームに結合される追加のネットをさらに備える、請求項1に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項6】
前記追加のネットの外向きの表面が下向きに傾斜している、請求項に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項7】
サッカー訓練跳ね返りネットにおいて、
上方ネット支持体及び下方ネット支持体を有するフレームと、
下端及び少なくとも1つの上方取り付け点を備える外周を有するネットと、
第1の端部、第2の端部、及び前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる中間部を備える下方弾性部材であって、
前記中間部は、前記ネットの前記下端に結合され、かつ前記下端に沿って延び、
前記第1の端部は、第1の下方取り付け点において前記下方ネット支持体の第1の部分に結合され、
前記第2の端部は、第2の下方取り付け点において前記下方ネット支持体の第2の部分に結合され、
前記下方弾性部材は、ボールが衝突したときに前記跳ね返りネットの跳ね返しを強めるように横方向に張力を加えるように適合される、下方弾性部材と、
前記上方ネット支持体と前記ネットの前記少なくとも1つの上方取り付け点との間に延び、前記上方ネット支持体及び前記ネットの前記少なくとも1つの上方取り付け点と結合される少なくとも1つの上方結合部材と
を備え、
前記フレームは、前記第1の下方取り付け点及び前記第2の下方取り付け点に直接近接して前記下方ネット支持体の対向する側部の間に延びるフレーム部材を欠いており、
前記下方弾性部材は、前記ネットの前記下端の長さよりも短い未延伸長さを有する、サッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項8】
前記下方弾性部材の前記第1の端部は、第1の取り付けループを介して前記下方ネット支持体の前記第1の部分に結合され、
前記下方弾性部材の前記第2の端部は、第2の取り付けループを介して前記下方ネット支持体の第2の部分に結合される、請求項に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項9】
前記第1の取り付けループ及び前記第2の取り付けループの各々は、前記ネットのビンディングに固定される、請求項に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項10】
前記少なくとも1つの上方結合部材は、前記上方ネット支持体の端部と前記ネットの前記少なくとも1つの上方取り付け点との間に延びるループを有する弾性部材を備える、請求項に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項11】
前記ネットは、前記フレームの前記下方ネット支持体が置かれている表面に対して上向きに傾斜している、請求項に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項12】
前記少なくとも1つの上方結合部材は、前記上方ネット支持体の対応する嵌合機構と結合するように構成されるコネクタを備える、請求項に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項13】
前記対応する嵌合機構はフランジ付きの突出部を備え、
前記コネクタは、前記フランジ付きの突出部を受け入れかつ保持するように構成される鍵穴スロットを画定する、請求項12に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項14】
フレームと、
外周を有するネットと、
下方弾性部材と、
上方左側結合部材と、
上方右側結合部材と
を備えるサッカー訓練跳ね返りネットにおいて、
前記フレームは、
第1の端部及び反対側の第2の端部を有する左側上方支持体、
第1の端部及び反対側の第2の端部を有する右側上方支持体、
第1の端部及び反対側の第2の端部を有する左側下方支持体、
第1の端部及び反対側の第2の端部を有する右側下方支持体、及び
前記左側下方支持体と前記右側下方支持体との間に延びる少なくとも1つのブレーシング部材
を備え、
前記外周は、
下端、
上方左側取り付け点、及び
上方右側取り付け点
を備え、
前記下方弾性部材は、
第1の端部、第2の端部、及び前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる中間部を備え、
前記中間部は、前記ネットの前記下端に結合され、かつ前記下端に沿って延び、
前記下方弾性部材の前記第1の端部は、左側下方取り付け点における前記左側下方支持体の前記第1の端部に結合され、
前記下方弾性部材の前記第2の端部は、右側下方取り付け点における前記右側下方支持体の前記第1の端部に結合され、
前記下方弾性部材は、ボールが衝突したときに前記跳ね返りネットの跳ね返しを強めるように横方向に張力を加えるように適合され、
前記フレームは、前記左側下方取り付け点及び前記右側下方取り付け点に直接近接して前記左側下方支持体と前記右側下方支持体との間に延びるフレーム部材を欠いており、
前記上方左側結合部材は、
前記左側上方支持体の前記第1の端部と前記上方左側取り付け点との間に延び、前記左側上方支持体の前記第1の端部及び前記上方左側取り付け点と結合され、
前記上方右側結合部材は、
前記右側上方支持体の前記第1の端部と前記上方右側取り付け点との間に延び、前記右側上方支持体の前記第1の端部及び前記上方右側取り付け点に結合され
前記下方弾性部材は、前記ネットの前記下端の長さよりも短い未延伸長さを有する、サッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項15】
前記左側上方支持体の前記第2の端部は、前記左側下方支持体の前記第2の端部に近接して前記左側下方支持体に結合され、
前記右側上方支持体の前記第2の端部は、前記右側下方支持体の前記第2の端部に近接して前記右側下方支持体に結合される、請求項14に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項16】
前記左側上方支持体の前記第2の端部は、前記左側下方支持体の中間部に結合され、
前記右側上方支持体の前記第2の端部は、前記右側下方支持体の中間部に結合される、請求項14に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項17】
追加の左側上方支持体と、
追加の右側上方支持体と、
前記追加の左側上方支持体、前記追加の右側上方支持体、前記左側下方支持体、及び前記右側下方支持体のそれぞれにおける取り付け嵌合機構を用いて前記フレームに固定される追加のネットと
をさらに備える、請求項14に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項18】
前記ネット又は前記追加のネットの一方が、前記フレームの前記左側下方支持体及び前記フレームの前記右側下方支持体が置かれる表面に対して下向きに傾斜している、請求項17に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【請求項19】
前記左側上方支持体と前記左側下方支持体との間に結合される第1の補強部材と、
前記右側上方支持体と前記右側下方支持体との間に結合される第2の補強部材と
をさらに備える、請求項14に記載のサッカー訓練跳ね返りネット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良されたサッカー訓練ネットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のサッカー訓練ネットは、ネットの下端を地面近くに保持するために、ネットの下端に沿って延びる底部前方バーを使用することが多い。しかしながら、このような剛性部材の使用は、ボールのネットへの経路を乱し、訓練ネットが一貫した跳ね返りを提供する能力を低下させ得る。他の従来のネットは、ネットをフレームの側部に固定するためにひも又は他の張力機構を利用し、その一方でネットの下端は拘束されない。このような設計は、拘束されていない下端が、より多くのエネルギーをボールの跳ね返りに向け直すのではなく、ネットがボールから余分なエネルギーを吸収するようにするので、跳ね返り能力を減少させることが多い。既存のサッカー訓練ネットの改良が望まれている。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施形態は、強化された反発又は跳ね返り能力を提供する改良されたサッカー訓練ネットに関する。本発明の実施形態は、ネットの下端の長さの全体又は相当部分に沿って延びる弾性部材を使用してネットの下端をフレームに結合することによって、増加した跳ね返りを達成する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載された訓練ネットは、2つのネットを含んでもよい。例えば、第1のネットは、ユーザが空中のボールを受ける練習をするのを支援するために上向きに傾斜してもよく、第2のネットは、ユーザが地面のボールを受ける練習をするのを支援するために下向きに傾斜してもよい。
【0004】
一実施形態によれば、サッカー訓練ネットが提供される。サッカー訓練ネットは、上方部分及び下方部分を有するフレームと、下端及び上端を有する略長方形のネットと、第1の端部、第2の端部、及び第1の端部と第2の端部との間に延びる中間部とを有する下方弾性部材とを含んでもよい。中間部は、ネットの下端に結合され、それに沿って延びてもよい。下方弾性部材の第1の端部は、フレームの下方部分の第1の側部に結合されてもよい。下方弾性部材の第2の端部は、フレームの下方部分の第2の側部に結合されてもよい。また、サッカー訓練ネットは、フレームの上方部分とネットの上端の第1の角部との間に延び、これらに結合される第1の上方結合部材と、フレームの上方部分とネットの上端の第2の角部との間に延び、これらに結合される第2の上方結合部材とを含んでもよい。フレームは、下方弾性部材の中間部及びネットの下端がフレームの下方部分の第1の側部と第2の側部との間に懸架されるように、ネットの下端に近接して平行に延びる部材を含まない。
【0005】
いくつかの実施形態では、ネットの下端は、下方弾性部材の中間部を受け入れるチャネルを画定してもよい。いくつかの実施形態では、下方弾性部材は、その未延伸状態又は平衡状態において、ネットの下端の長さよりも短い長さを有する。いくつかの実施形態では、下方弾性部材の第1の端部及び第2の端部のそれぞれは、ネットの下方部分における対応する取り付け部材と結合するように構成されるループを含んでもよい。下方弾性部材は、ネットの下端の全長に沿って延びてもよい。いくつかの実施形態では、サッカー訓練ネットは、複数の弾性部材を使用してフレームに結合される追加のネットも含んでもよい。いくつかの実施形態では、追加のネットの外向きの表面を下向きに傾斜させてもよい。
【0006】
いくつかの実施形態では、下方弾性部材の第1の端部及び第2の端部の各々は、取り付けループを介して下方支持体に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、取り付けループは、ネットのビンディングに固定される。いくつかの実施形態では、各上方結合部材は、上方支持体の端部と1つの上方取り付け点との間に延びるループを有する弾性部材を含んでもよい。一部の実施形態では、ネットは上向きに傾斜している。いくつかの実施形態では、各上方弾性部材は、フレームの上方部分の上方支持体の対応する嵌合機構と結合するように構成されるコネクタを含んでもよい。いくつかの実施形態では、対応する嵌合機構はそれぞれフランジ付き突出部を含んでもよく、コネクタはフランジ付き突出部を受け入れかつ保持するように構成される鍵穴スロットを画定してもよい。
【0007】
いくつかの実施形態では、左側上方支持体は、左側下方支持体の後端に結合され、右側上方支持体は、右側下方支持体の後端に結合される。他の実施形態では、左側上方支持体は、左側下方支持体の中間部に結合され、右側上方支持体は、右側下方支持体の中間部に結合される。いくつかの実施形態では、サッカー訓練ネットは、追加の左側上方支持体と、追加の右側上方支持体と、追加の左側上方支持体、追加の右側上方支持体、左側下方支持体、及び右側下方支持体のそれぞれにおける取り付け嵌合機構を使用してフレームに固定される追加のネットとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ネット又は追加のネットは下向きに傾斜している。いくつかの実施形態では、サッカー訓練ネットは、左側上方支持体と左側下方支持体との間に結合される第1の補強部材と、右側上方支持体と右側下方支持体との間に結合される第2の補強部材とを含む。
【0008】
様々な実施形態の性質及び利点は、以下の図を参照することによってさらに理解され得る。添付された図では、同様の構成要素又は特徴は、同じ参照ラベルを有し得る。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、類似の構成要素間を区別する第2のラベルを含む括弧のセットによって参照ラベルに続くことによって区別され得る。明細書において第1の参照ラベルのみが使用されている場合、その説明は、第2の参照ラベルに関係なく、同じ第1の参照ラベルを有する類似の構成要素のいずれか1つに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】複数の実施形態によるサッカー訓練ネットを示す。
【0010】
図2図1のサッカー訓練ネットの上方取り付けループを示す。
【0011】
図3図1のサッカー訓練ネットの上方支持体の嵌合機構を示す。
【0012】
図4図1のサッカー訓練ネットの下方取り付けループを示す。
【0013】
図5図1のサッカー訓練ネットの下方支持体の嵌合機構を示す。
【0014】
図6】複数の実施形態によるフレームによって拘束されないネットを示す。
【0015】
図7】複数の実施形態による2つのネットを有するサッカー訓練ネットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態の主題は、本明細書では、法定要件を満たすために特定されて記載されているが、この記載は必ずしも特許請求の範囲を限定することを意図しているわけではない。請求項の主題は、他のやり方で具現化されてもよく、異なる要素又はステップを含んでもよく、他の既存の又は将来の技術と組み合わせて使用されてもよい。この記載は、個々のステップの順序又は要素の配置が明示的に記載されている場合を除き、様々なステップ又は要素の間の特定の順序又は配置を意味するものとして解釈されるべきではない。
【0017】
本発明の実施形態は、サッカー訓練ネットに関する。本発明のサッカーネットは、ネットの下端に結合され、ネットの下端の長さの全体又は相当部分に沿って延びる弾性部材(バンジー等)を使用して、ネットの下端をフレームに固定する。このようにしてネットの下端をフレームに固定し、弾性部材を確実に引き締めることにより、ネットの下端が地面に向けて引き下ろされ、ネットと地面との間の隙間がなくなる。また、この設計は、ボールがネットに蹴り込まれたときに、より大きな弾力性と跳ね返りを提供し、サッカー訓練ネットに従来の跳ね返りよりも多くのスプリングバック(跳ね返り力)を与える。さらに、サッカー訓練ネットの実施形態は、従来のサッカー訓練ネットにしばしば見られる底部前方バーの使用を排除し得る。結果として、本明細書に開示されたサッカー訓練ネットは、より強く、より一貫した跳ね返り能力を提供することができる。
【0018】
サッカー訓練ネットに関連して主に議論されるが、本発明の実施形態はそのように限定されず、本明細書に記載される技術は他の用途で使用され得ることが理解されるであろう。例えば、本明細書に開示されたネットの固定技術は、野球、ラクロス、及び/又は他のスポーツ用の跳ね返り機に実装され得る。
【0019】
図1を参照すると、訓練ネット100の一実施形態が示されている。訓練ネット100は、ネット114に結合され、それを支持するように構成されるフレーム102を含んでもよい。フレーム102は、ネット114のための堅固なベースを提供する多数のフレーム支持体を含む下方部分を含んでもよい。例えば、フレーム102は、フレーム102の下方部分の側部を形成する複数の横方向支持体104を含んでもよい。各横方向支持体104は、単一の部材として形成されてもよく、あるいは、各横方向支持体104は、横方向支持体104を形成するように互いに固定される複数の部材から形成されてもよい。
【0020】
横方向支持体104は、1つ以上のブレーシング部材を介して互いに結合されていてもよい。例えば、図示されているように、後方ブレーシング部材106は、横方向支持体104の間に延び、(以下により詳細に説明するように)横方向支持体104の後端を互いに結合し得る。後方ブレーシング部材106は、単一の部材として形成されてもよく、あるいは、後方ブレーシング部材106を形成するように互いに固定される複数の部材から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、後方ブレーシング部材106の一部が横方向支持体104に対して上昇させられてもよい。例えば、後方ブレーシング部材106の一部は、後方ブレーシング部材106の部分(中間部等)が横方向支持体104に対してわずかに上昇させられ得るように、曲げられ、及び/又はその他の傾斜をなしてもよい。これにより、訓練ネット100は、蹴られたボールに関連する力の一部を吸収するために、後方のブレーシング部材106の上昇した部分上にわずかに後方に揺動することができるので、訓練ネット100は、より激しいキックに耐えることができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、横方向支持体104の間に延びる1つ以上の中間ブレーシング部材108が含まれてもよい。例えば、図1に示されるように、1つの中間ブレーシング部材108は、横方向支持体104の間に延び、横方向支持体104の互いに対する内側又は外側への移動を防止することを支援する。中間ブレーシング部材108は、単一の部材として形成されてもよく、あるいは、中間ブレーシング部材108を形成するように互いに固定される複数の部材から形成されてもよい。図示された実施形態では、カフ109が、中間ブレーシング部材108の各端部に設けられている。カフ109は、横方向支持体104の周りに少なくとも部分的に延びて、中間ブレーシング部材108を横方向支持体104に接続する。
【0022】
2つの横方向支持体104と、1つの後方ブレーシング部材106と、1つの中間ブレーシング部材108とが示されているが、支持体及び/又はブレーシング部材の他の数及び/又は配置を利用して、フレーム102の下方部分を形成し得ることが理解されよう。
【0023】
また、フレーム102は、下方部分から延び、かつ訓練ネット100の上方高さを規定するのに役立つ上方部分を含んでもよい。フレーム102の上方部分は、フレーム102の下方部分から上方に延びる少なくとも1つの上方支持体110を含んでもよい。図示されるように、フレーム102は、2つの上方支持体110を含み、1つの上方支持体110が、各横方向支持体104から上方に延びる。他の実施形態では、1つ以上の上方支持体110が、ブレーシング部材から上方に延びてもよい。いくつかの実施形態では、上方支持体110は、横方向支持体104(又はフレーム102の下方部分の他の構造)からある角度で上方に延びてもよい。例えば、上方支持体110は、各上方支持体110の上端が前方及び上方を向くように、横方向支持体104の後部から前方に突出してもよい。横方向支持体104の最前端に対する各上方支持体110の最前端の配置は、ネット114がフレーム102に結合されると、ネット114の角度を駆動し得る。例えば、上方支持体110及び横方向支持体104の最前端の間の水平距離が小さいほど、ネット114は地面に対してより垂直になり、一方で水平距離が大きいほどネット114はより大きく上方(又は下方)に傾斜することになる。
【0024】
いくつかの実施形態では、フレーム102は、フレーム102の容易な組み立て及び分解を可能にし、フレーム102にさらなる強度及び安定性を与えることができる多数のコネクタ112を含んでもよい。コネクタ112は、各々がフレーム支持体の端部を受け入れるための1つ以上のチャネルを含んでもよい。例えば、図1の実施形態に示されたコネクタ112は、それぞれ、横方向支持体104の端部を受け入れるためのチャネル、後方ブレーシング部材106の端部を受け入れるためのチャネル、及び上方支持体110の端部を受け入れるためのチャネルの3つのチャネルを含む。このように、3つの支持体(横方向支持体104、後方ブレーシング部材106、及び上方支持体110)は、コネクタ112を介して互いに接続される。バネ荷重ピン及び対応するピン開口部が、コネクタ112及びフレーム支持体の上/中に設けられて、フレーム支持体をコネクタ112にロックし得る。フレームで使用されるコネクタの数と形状は、フレームの所望の形状によって異なることに留意されたい。
【0025】
いくつかの実施形態では、フレーム102は、追加の構成要素を含んでもよい。例えば、追加のブレーシング部材、補強部材、ネット114の取り付け点を有する支持体、及び/又は訓練ネット100に強度、安定性、及び/又は他の特性を提供する他の構成要素が、フレーム102に含まれてもよい。ネット114の下端142の全部又は一部に沿って延びる弾性部材を使用してネット114を取り付けるために、他のフレーム設計を利用し得ることが理解されよう。
【0026】
フレーム102は、金属(鋼、アルミ等)、炭素繊維、ガラス繊維、プラスチック、及び/又は他の合成材料等の様々な材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、単一の材料片ではなく、フレーム102のいくつかの又は全ての構成要素が、実際には互いに結合される複数の材料片であり得ることが理解されよう。例えば、いくつか又は全ての構成要素は、2つ以上の部分が嵌合レセプタクル及び別個の弾性部材によって結合されるテントポールと同様に設計されてもよい。さらに、フレーム102の構成要素の大部分が直線棒状部材であるように図示されているが、いくつかの実施形態では、フレーム102の構成要素のいくつか又は全部は、特定の訓練用途のニーズを満たすように折り曲げ及び/又は湾曲させられてもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、フレーム102の様々な部材は、互いに直接接続されてもよい。例えば、1つ以上の支持体及び/又はブレーシング部材は、フレーム102の部材を互いに固定するために使用される嵌合機構を含んでもよい。他の実施形態では、フレーム102の部材は、1つ以上の締結具(例えば、ナット及びボルト)を用いて固定されてもよく、及び/又は、溶接等を介して互いに恒久的に固定されてもよい。他の実施形態では、フレーム102の様々な部材は、フレーム102を組み立てるのに使用可能な嵌合機構を有し得る1つ以上のジョイント部材を介して接続され得る。いくつかの実施形態では、フレーム102は、保管及び/又は輸送のために、より小さなフォームファクタに分解及び詰め込まれることが可能であってもよい。
【0028】
フレーム102は、ネット114をフレーム102に取り付けるために(好ましくは、しかし必ずしもそうではないが、ネット114を取り外し可能に取り付けるために)多数の取り付け点を提供する。上端144、下端142、及び対向する側端部143を有する長方形(又は略長方形)のネット114の場合、取り付け点は、上方支持体110の遠位端に設けられ、ネット114の対向する上方角部124をフレーム102に結合し得る。また、取り付け点は、ネット114の対向する下方側角部123をフレーム102に結合するために、各横方向支持体104の最前端に設けられてもよい。ネット114の中間部をフレーム102に結合するために、フレーム上の他の位置に追加の取り付け点が設けられてもよい。
【0029】
ネット114は、様々なやり方で様々な取り付け点に結合されてもよい。図2-5では、様々な取り付け技術が示されている。例えば、図2は、ネット114の上方角部124の後面に設けられる取り付けループ116を示す。同様の取り付けループ116が、ネット114の反対側の上方角部124に設けられる。取り付けループ116は、ネット114の境界又はビンディングに形成されてもよく、及び/又は後で取り付けられてもよい。図示されるように、取り付けループ116は、ネット114のビンディングに縫い合わされ、接着され、及び/又はその他のやり方で取り付けられた端部を有するウェビングの長さから形成される。他の実施形態では、取り付けループ116は、弾性部材128を受け入れることができるグロメット及び/又は他の構成要素から形成されてもよい。ここに示すように、弾性部材128の一端が取り付けループ116に固定されるように、弾性部材128が取り付けループ116に通されてもよい。図3に最もよく示されるように、弾性部材128の他端は、コネクタ130に固定されてもよい。コネクタ130は、(ネット114に取り付けられた)弾性部材128をフレーム102上の対応する嵌合機構132に迅速に接続及び/又は切断するように設計されてもよい。例えば、嵌合機構132は、上方支持体110の端部に結合され、及び/又は一体に形成されてもよい。図示されるように、コネクタ130は、嵌合機構132を形成するフランジ付き突出部の一部を受け入れるように構成される鍵穴スロット134を画定する。例えば、ユーザは、嵌合機構132をコネクタ130に固定するために嵌合機構132を鍵穴スロット134の小径部分に向かってスライドさせる前に、嵌合機構132をより大きな直径を有する鍵穴スロット134の部分に挿入してもよい。多くの場合、鍵穴スロット134の小径部分は、大径部分よりもネット114から遠くに配置される。これにより、ネット114がフレーム102に固定されたときに、弾性部材128によって加えられた張力が、嵌合機構132のコネクタ130からの後退を防止することを支援する鍵穴スロット134のより小さい直径部分と係合するように嵌合機構132を維持することを支援する。
【0030】
いくつかの実施形態では、異なるコネクタが利用されてもよい。例えば、スナップ、クリップ、フック及びループ締結具、及び/又は他の締結機構を使用して、弾性部材128をフレーム102に結合し得る。他の実施形態では、コネクタ130を含むのではなく、弾性部材128はフレーム102に直接固定され得ることが理解されよう。例えば、弾性部材128のループは、ネット114をフレーム102に固定するために、取り付け機構132に少なくとも部分的に巻き付けられてもよい。いくつかの実施形態では、コネクタ130の取り付け構造及び取り付け機構132は逆にされてもよい。例えば、取り付け機構132は、コネクタ130のフランジ付き突出部を受け入れるように構成される鍵穴スロットを画定してもよい。
【0031】
図4は、ネット114の下方角部123の後面に設けられる別の取り付けループ136を示す。同様の取り付けループ136が、ネット114の反対側の下方側角部123に設けられる。取り付けループ116と同様に、取り付けループ136は、ネット114のビンディングに形成されてもよく、及び/又は後で取り付けられてもよい。
【0032】
ネット114の上方角部124をフレーム102に固定するために使用され得る図2及び3に示された個別の弾性部材128とは異なり、下方弾性部材138は、ネット114の下端142の長さの全体又は相当部分に沿って延びるように、ネット114上に設けられてもよい。いくつかの実施形態では、ネット114の下端142は、下方弾性部材138の中間部を受け入れるように構成されるチャネル又はスリーブ(図示せず)で形成されてもよい。チャネル又はスリーブは、連続していてもよく、及び/又は一連のループから形成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、スリーブは、ネット114のビンディングの生地の一片(サイズは変化し得るが、例えば、1~3インチ)をその縁部で折り曲げることによって形成されてもよく、下方弾性部材138の中間部がスリーブ内に受け入れられ、一方で、下方弾性部材138の反対側の端部が(以下に記載のように)取り付けのために露出されるように、下方弾性部材138を受け入れるチャネルを形成してもよい。他の実施形態では、下方弾性部材138は、ひも又はクリップを使用する等して、ネット114の下端142に多数の別個の位置で結合されてもよい。
【0033】
下方弾性部材138の各端部は、取り付けループ136の周りにループ状になっていてもよく、及び/又は他のやり方で取り付けられてもよく、一方で、下方弾性部材138の中間部は、ネット114の下端142に沿って延びて、それと結合されてもよい。図5に最もよく示されているように、横方向支持体104の端部は、横方向支持体104の端部に結合され、かつ/又は横方向支持体の端部と一体に形成され得る嵌合機構140を含み得る。図示されるように、嵌合機構140は、フランジ付き突出部の形態である。ネット114の下側の角部123をフレーム102に結合するために、取り付けループ136は、取り付け機構140の周囲に少なくとも部分的に巻き付けられてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、ネット114をフレーム102に結合するために取り付けループ136を使用するのではなく、下方弾性部材138のループが、ネット114をフレーム102に固定するために、取り付け機構132の周りに少なくとも部分的に巻き付けられてもよいことが理解されよう。他の実施形態では、ネット114の各下方角部123は、ネット114をフレーム102に固定するために使用されるコネクタ(コネクタ130に類似したコネクタ等)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、そのようなコネクタは、下方弾性部材138、ネット114のビンディング、及び/又は取り付けループ136に結合されてもよい。本発明に従ってフレーム102にネット114を固定する他の技術が利用され得ることが理解されるであろう。さらに、ネット114の上方角部124及び下方角部123に対して異なる取り付け機構が示されているが、いくつかの実施形態では、同じ取り付け機構がネット114及びフレーム102の全ての取り付け点に使用されてもよい。
【0035】
図1に戻ると、ネット114がフレーム102に取り付けられた状態で示されている。下方弾性部材138は、ネット114の下端142の長さの全体又は相当部分に沿って結合される。下方弾性部材138をネット114の長さの全体又は相当部分に沿ってネット114の下端142に取り付け、かつ下方弾性部材138がフレーム102に固定されたときにそれを確実に引き締めることによって、ネット114の下端142は地面に向かって引っ張られ、ネットと地面との間の隙間を除去する一方で、訓練ネット100によって伝達される弾性及び跳ね返りの量が増加する。また、ネット114のこのような取り付けは、ネット114の下端142に近接してフレーム102を横切って延びるフレーム部材(例えば、前方底部バー)の必要性も排除する。その結果、訓練ネット100のいくつかの実施形態は、そのようなフレーム部材を含まず、より一貫した跳ね返りを生じさせる。
【0036】
ネット114の上端144が、ネット114の上方角部124と上方支持体110の取り付け機構132との間に延びる弾性部材128を用いてフレーム102に結合されている状態で示されているが、他の実施形態では、ネット114の上端144は、下方弾性部材138と同様のやり方で上方支持体110に取り付けられてもよいことが理解されよう。例えば、上方弾性部材は、ネット114の上端144に沿って形成されるスリーブ又はチャネル内に設けられてもよく(又は、他のやり方で上端144に沿って取り付けられてもよい)、上方弾性部材の露出した端部は、上方支持体110における取り付け機構132に結合される。さらに他の実施形態では、ネット114の上端144及び/又は下端142に沿って水平に延びる下方部分及び/又は上方弾性部材を含むのではなく、又はそれに加えて、ネット114は、ネット114の対向する側端部143に沿って垂直に延びる左右の弾性部材を含んでもよい。このような実施形態では、各垂直に配向された弾性部材の下端は、対応する下方支持体104の端部に固定されてもよく、一方で、弾性部材の上端は、対応する上方支持体110の端部に固定されてもよい。
【0037】
さらに、ネット114が上向きに傾斜して空中にボールを跳ね返すように示されているが、いくつかの実施形態では、ネット114は、ネット114が下向きに傾斜して地面にボールを跳ね返すように、フレーム102に固定されてもよい。さらに、ネット114が略平坦であるように図示されているが、いくつかの実施形態では、ネット114は、ネット114が訓練ネット100の側部から見たときに湾曲した輪郭を有することを可能にするように、フレーム102に取り付けられてもよい。
【0038】
図6は、フレーム102から取り外されたネット114を示す。ここで、下方弾性部材138は、ネット114の下端142に形成されたスリーブ内に受け入れられる。本実施形態では、未延伸状態又は平衡状態では、下方弾性部材138は、ネット114の下端142よりも短い長さを有する。その結果、下方弾性部材138は、フレーム102に結合されていないときに、ネット114の下端142を束ねる。ネット114よりも短い下方弾性部材138を使用することによって、下方弾性部材138をフレーム102に結合することは、下方弾性部材138を伸長させて所望の量の弾性/反発力を提供する。略長方形のネット114で示されているが、ネット114は他の形状を有してもよいことが理解されよう。このような実施形態では、フレーム102の設計は、下端の全て又は相当部分が弾性部材と結合されて所望の反発力を提供するために、ネット114を適切に支持するように変更されてもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、下方弾性部材138(又は本明細書に記載する他の弾性部材)は、複数の弾性部材から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、弾性部材のいくつか又は全部が互いに結合されてもよい。他の実施形態では、弾性部材は完全に分離されていてもよい。例えば、ネット114の下端142に沿って2つの弾性部材が設けられてもよく、それらは下端142の全体又は相当部分に沿って集合的に延びるようにしてもよく、各弾性部材の一端が露出され、ネット114をフレーム102に結合するために使用され、各弾性部材の他端がネット114の下端142の中間部に固定される。
【0040】
図7は、訓練ネット200の別の実施形態を示す。ここで、訓練ネット200は、第1のネット214及び第2のネット246を支持するフレーム202を含む。第1のネット214及び第2のネット246は、フレーム202の両側に支持され、異なる訓練能力を提供してもよい。例えば、第1のネット214は上向きに傾斜してもよく、空中に跳ね返りを与えるように設計されてもよく、これにより、ユーザは空中でボールを受ける練習をすることが可能になる。第2のネット246は、下向きに傾斜してもよく、地面に跳ね返りを与えるように設計されてもよく、これにより、ユーザは、パス、トラップ、及びシュートに関連する足の技能を練習することが可能になる。いくつかの実施形態では、第1のネット214は、第2のネット246よりも大きくてもよいが、他の実施形態では、サイズは逆にされてもよく、又はネット214,246は同じサイズであってもよい。さらに、ここでは、異なる跳ね返り効果(例えば、地上又は空中)を提供する2つのネット214,246を示しているが、いくつかの実施形態では、訓練ネット200は、同じ跳ね返り効果を提供する2つのネット214,246を含んでもよく、訓練ネット200の両側は同じ訓練目的のために同時に使用され得ることが理解されよう。
【0041】
上述したように、2つのネット214,246は、フレーム202によって支持されてもよく、これは、上述したフレーム102に類似してもよく、図1-5に関連して説明した特徴のいずれかを含んでもよい。例えば、フレーム202は、ネット214,246に対して堅固なベースを提供する多数のフレーム支持体を含む下方部分を含んでもよい。例えば、フレーム202は、フレーム202の下方部分の側部を形成する複数の横方向支持体204を含んでもよい。横方向支持体204は、1つ以上のブレーシング部材を介して互いに結合されてもよい。例えば、図示されているように、1つ以上の中間ブレーシング部材208は、横方向支持体204の間に延びてもよい。例えば、図7に示されるように、1つの中間ブレーシング部材208は、横方向支持体104に結合されて、横方向支持体204が互いに対して内側又は外側に移動することを防止することを支援する。2つの横方向支持体204と1つの中間ブレーシング部材208が示されているが、支持体及び/又はブレーシング部材の他の数及び/又は配置を利用してフレーム202の下方部分が形成されてもよいことが理解されよう。しかしながら、以下により詳細に記載するように、フレーム202は、ネット214,246の下端242に近接して横方向支持体の間に延びる前方ブレーシング部材及び/又は後方ブレーシング部材を含んでもよいが、含まなくてもよい。
【0042】
また、フレーム202は、下方部分から延び、ネット214,246の各々の上方部分高さを画定するのに役立つ上方部分を含んでもよい。フレーム202の上方部分は、フレーム202の下方部分から上方に延びる少なくとも1つの上方支持体210を含んでもよい。図示されるように、フレーム202は、4つの上方支持体210を含む。上方支持体210aのそれぞれは、横方向支持体204の中間部から上方に延びて、第1のネット214を支持するのを支援する。図示されるように、上方支持体210aは、各横方向支持体204(又はフレーム202の下方部分の他の構造)の中間部から略垂直な角度で上方に延びてもよいが、他の角度も可能である。図示の実施形態では、各横方向支持体204に沿って設けられたコネクタ212(コネクタ112に類似する)を使用して、各横方向支持体204を中間支持体208及びその各上方支持体210aに接続する。横方向支持体204の最前端に対する各上方支持体210aの最前端の配置は、一旦第1のネット214がフレーム202に結合されると、ネット214の角度を駆動してもよい。例えば、横方向支持体204の最前端と上方支持体210aとの間の水平距離が小さいほど、第1のネット214が地面に対して垂直方向に向くことになり、前方又は後方への水平距離が大きいほど、第1のネット214は下方又は上方に大きく傾斜することになる。
【0043】
上方支持体210bは、第2ネット246の支持を支援するために、横方向支持体204の後端から上方に延びる。いくつかの実施形態では、上方支持体210bは、横方向支持体204のそれぞれの後端(又はフレーム202の下方部分の他の構造)から、ある角度で上方に延びてもよい。例えば、上方支持体210bは、各上方支持体210bの上端が後方かつ上方を向くように、横方向支持体204の後部から後方に突出していてもよい。横方向支持体204の最後端に対する各上方支持体210bの最後端の配置は、第2のネット246がフレーム202に結合されると、第2のネット246の角度を駆動し得る。例えば、横方向支持体204の最後端と上方支持体210bとの間の水平距離が小さいほど、第2のネット246が地面に対して垂直方向に向くことになり、前方又は後方への水平距離が大きいほど、第2のネット246は下方又は上方に大きく傾斜することになる。
【0044】
いくつかの実施形態では、フレーム202は、追加の構成要素を含んでもよい。例えば、追加のブレーシング部材、補強部材、ネットの取り付け点を有する支持体、及び/又は訓練ネット200に強度、安定性、及び/又は他の特性を提供する他の構成要素である。他のフレーム設計を利用して、ネット214,246が取り付けられてもよいことが理解されよう。
【0045】
フレーム202は、ネット214,246のための多数の取り付け点を提供する。取り付け点は、図1-5に従って上述したような1つ以上の結合機構を使用して、ネット214,246をフレーム202に取り付けることを可能にする。一例として、各ネット214,246の上方角部224は、それぞれのネット214,246のビンディングとそれぞれの上方支持体210上の取り付け機構232との間に結合される弾性部材228を用いてフレーム202に結合されてもよい。
【0046】
下方弾性部材238は、各ネット214,246の下端242の全体又は相当部分に沿って延びてもよい。ネット24の下端242は、下方弾性部材138の中間部を受け入れるように構成されるチャネル又はスリーブ(図示せず)で形成されてもよい。他の実施形態では、各下方弾性部材238は、ひも又はクリップ等を使用して、多数の別個の位置でそれぞれのネット214,246の下端242に結合され得る。下方弾性部材238は、(取り付けループ等を使用して)それぞれのネット214,246のビンディングの周囲にループされ得る及び/又は他のやり方で固定され得る端部を有してもよい。
【0047】
各横方向支持体204の対向する端部は、ネット214,246をフレーム202に固定するために、各ネット214,246の弾性部材238を横方向支持体204に(直接又は1つ以上の介在要素を介して)結合するために使用され得る嵌合機構240を含み得る。下方弾性部材238をネット114の長さの全体又は相当部分に沿ってネット114の下端142に取り付け、各下方弾性部材238がフレーム202に固定されたときに確実に引き締められるようにすることによって、各ネット214,246の下端242は地面に向かって引っ張られ、ネットと地面との間の隙間を除去する一方で、訓練ネット200によって伝達される弾性及び跳ね返りの量を増加させる。また、このようなネット214,246の取り付けは、ネット214,246の下端242に近接してフレーム202を横切って延びるフレーム部材(前部又は後部底部バー等)の必要性を排除する。その結果、訓練ネット200のいくつかの実施形態は、そのようなフレーム部材を含まず、より一貫した跳ね返りが生じる。
【0048】
ネット214,246の上端244が、それぞれのネット214,246の角部と上方支持体210の取り付け機構232との間に延びる弾性部材228を使用してフレーム202に結合されている状態で示されているが、他の実施形態では、一方又は両方のネット214,246の上端244が、下方弾性部材238と同様に上方支持体210に取り付けられてもよいことが理解されよう。さらに他の実施形態では、各ネット214,246の上端244及び/又は下端242に沿って水平に延びる下方部分及び/又は上方弾性部材を含むのではなく、又はこれらに加えて、ネット214,246の一方又は両方が、ネット214,246の対向する側端部243に沿って垂直に延びる左右の弾性部材を含んでもよい。このような実施形態では、各垂直に配向された弾性部材の下端は、対応する下方支持体204の端部に固定されてもよく、一方で、弾性部材の上端は、対応する上方支持体210の端部に固定されてもよい。
【0049】
上述のシステム及び装置は、単に例として意図されていることに留意されたい。様々な実施形態は、様々な手順又は構成要素を適宜省略、置換、又は追加し得ることを強調しなければならない。また、特定の実施形態に関して説明した特徴は、様々な他の実施形態で組み合わされてもよい。実施形態の異なる態様及び要素は、同様のやり方で組み合わされてもよい。また、技術は進化するので、要素の多くは例であり、本発明の範囲を限定するものではないことを強調すべきである。
【0050】
特定の詳細が、実施形態の完全な理解を提供するために記載において与えられている。しかしながら、これらの特定の詳細なしに実施形態を実施することができることは、当業者には理解されよう。例えば、実施形態を不明瞭にすることを避けるために、不必要な詳細なしに周知の構造及び技術が示されている。この説明は、例示的な実施形態のみを提供し、本発明の範囲、適用可能性、又は構成を制限することを意図していない。むしろ、実施形態の前述の説明は、当業者に本発明の実施形態を実装するための実施可能な説明を提供する。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、要素の機能及び配置に様々な変更が加えられ得る。
【0051】
いくつかの実施形態を記載してきたが、当業者には、本発明の精神から逸脱することなく、様々な修正、代替的な構成、及び均等物が使用され得ることが認識されるであろう。例えば、上記の要素は、単により大きなシステムの構成要素であってもよく、他の規則が本発明の適用に優先するか、又は他のやり方で修正し得る。また、上記の要素が検討される前、検討される間、又は検討された後に、いくつかのステップが行われ得る。したがって、以上の記載は、本発明の範囲を限定するものではない。
【0052】
また、「含む」、「含み」、「備える」、「備え」、「有する」、「有し」という用語は、本明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、記載された特徴、整数、構成要素、又はステップの存在を特定することが意図されるが、それらは、1つ又は複数の他の特徴、整数、構成要素、ステップ、動作、又はグループの存在又は追加を排除しない。
【0053】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、一般的又は従来から理解されているものと同じ意味を有する。本明細書中で使用される場合、「a」及び「an」の冠詞は、冠詞の文法的目的語の1つ又は複数(すなわち、少なくとも1つ)を指す。一例として、「要素」(“an element”)は、1つ又は複数の要素を意味する。例えば、量、時間的持続時間等の測定可能な値を参照する場合、本明細書で使用される「約」及び/又は「略」は、そのような変化が本明細書に記載されるシステム、装置、回路、方法、及び他の実装の文脈において適切であれば、特定の値から±20%又は±10%、±5%、又は+0.1%の変化を包含する。また、本明細書中で使用される「実質的に」は、例えば、量、時間的持続時間、物理的属性(周波数等)等の測定可能な値を参照する場合、そのような変化が本明細書に記載されるシステム、装置、回路、方法、及び他の実装の文脈において適切であれば、特定の値から±20%又は±10%、±5%、又は+0.1%の変化を包含する。
【0054】
本明細書では、特許請求の範囲を含めて、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」で始まる項目のリストで使用される「及び」は、リストされた項目の任意の組み合わせが使用され得ることを示す。例えば、「A、B及びCの少なくとも1つ」のリストは、A又はB又はC又はAB又はAC又はBC及び/又はABC(すなわち、A及びB及びC)のいずれかの組合せを含む。さらに、A、B又はCの項目の2つ以上の出現又は使用が可能な範囲で、A、B及び/又はCの複数の使用は、意図された組み合わせの一部を形成し得る。例えば、「A、B及びCの少なくとも1つ」のリストは、AA、AAB、AAA、BB等も含み得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7