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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-01
(45)【発行日】2025-04-09
(54)【発明の名称】トレイ搬送装置、及び、移載システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/00 20060101AFI20250402BHJP
【FI】
B65G1/00 543A
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2024505734
(86)(22)【出願日】2022-03-09
(86)【国際出願番号】 JP2022010335
(87)【国際公開番号】W WO2023170831
(87)【国際公開日】2023-09-14
【審査請求日】2024-07-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391032358
【氏名又は名称】平田機工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小室 秀一
(72)【発明者】
【氏名】平澤 洋一
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-089619(JP,A)
【文献】特開2003-262659(JP,A)
【文献】特開平07-017602(JP,A)
【文献】特開平05-008130(JP,A)
【文献】特開昭62-150900(JP,A)
【文献】国際公開第2007/026433(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される容器を受け入れる受入部と、
前記受入部の上方に配置され、前記積層体が収容される収容部と、
前記容器から前記積層体を上昇することにより、前記容器から前記積層体を分離して前記収容部へ移載する移載手段と、
前記収容部に収容された前記積層体の最下部に位置するトレイを搬出する搬送手段と、を備えるトレイ搬送装置であって、
前記トレイ搬送装置の外壁を形成するハウジングを備え、
前記ハウジングは、
前記受入部の前記容器を受け入れる空間を囲む部分と、
前記収容部の前記積層体を収容する空間を囲む部分と、
前記移載手段を支持する部分と、
前記搬送手段を支持する部分と、
前記搬送手段による前記トレイの搬送経路上の開口部と、を含む、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項2】
複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される容器を受け入れる受入部と、
前記受入部の上方に配置され、前記積層体が収容される収容部と、
前記容器から前記積層体を上昇することにより、前記容器から前記積層体を分離して前記収容部へ移載する移載手段と、
前記収容部に収容された前記積層体の最下部に位置するトレイを搬出する搬送手段と、を備え、
前記搬送手段は、
前記トレイが載置され、載置された前記トレイを搬送する一対のコンベアと、
前記一対のコンベアを搬送位置と退避位置と、の間で移動させる移動手段と、を備え、
前記搬送位置では、前記一対のコンベアは前記移載手段による前記積層体の移載通路内に位置し、かつ、前記トレイを搬送可能であり、
前記退避位置では、前記搬送位置よりも前記一対のコンベアが互いに離間し、かつ、前記一対のコンベアが前記移載通路外に位置する、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項3】
請求項に記載のトレイ搬送装置であって、
前記搬送位置及び前記退避位置を含む前記コンベアの位置を検知する検知手段と、
前記検知手段の検知結果に基づいて、前記移載手段を制御する制御手段と、を備える、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項4】
複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される容器を受け入れる受入部と、
前記受入部の上方に配置され、前記積層体が収容される収容部と、
前記容器から前記積層体を上昇することにより、前記容器から前記積層体を分離して前記収容部へ移載する移載手段と、
前記収容部に収容された前記積層体の最下部に位置するトレイを搬出する搬送手段と、
前記収容部に収容された前記積層体が載置される一対の支持部材と、
前記一対の支持部材を昇降する昇降手段と、
前記一対の支持部材を、前記積層体を支持可能な支持位置と、前記支持位置よりも互いに離間して前記積層体の支持が解除される解除位置と、の間で移動する移動手段と、を備え、
前記昇降手段は、前記積層体が前記搬送手段に載置される位置に前記一対の支持部材を降下可能である、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項5】
複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される容器を受け入れる受入部と、
前記受入部の上方に配置され、前記積層体が収容される収容部と、
前記容器から前記積層体を上昇することにより、前記容器から前記積層体を分離して前記収容部へ移載する移載手段と、
前記収容部に収容された前記積層体の最下部に位置するトレイを搬出する搬送手段と、を備え、
前記収容部は、上下方向に延設され、かつ、前記積層体の収容位置を画定する複数の第一のガイド部材を備え、
前記容器は、上下方向に延設された複数の第二のガイド部材を備え、
前記積層体は、前記複数の第一のガイド部材及び前記複数の第二のガイド部材にガイドされながら前記移載手段によって上昇する、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項6】
複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される容器を受け入れる受入部と、
前記受入部の上方に配置され、前記積層体が収容される収容部と、
前記容器から前記積層体を上昇することにより、前記容器から前記積層体を分離して前記収容部へ移載する移載手段と、
前記収容部に収容された前記積層体の最下部に位置するトレイを搬出する搬送手段と、を備え、
前記受入部は、
前記容器を位置決めする位置決め手段と、
前記位置決め手段による位置決め位置と、該位置決め位置の下方の受入位置との間で前記容器を昇降する昇降手段と、を備える、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項7】
請求項に記載のトレイ搬送装置であって、
前記受入部は、
第一の方向で前記受入部に対する前記容器の受け入れを案内するガイド部材と、
前記容器と当接して前記受入部における前記容器の第一の方向の位置決めをする当接部材と、を備える、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項8】
複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される容器を受け入れる受入部と、
前記受入部の上方に配置され、前記積層体が収容される収容部と、
前記容器から前記積層体を上昇することにより、前記容器から前記積層体を分離して前記収容部へ移載する移載手段と、
前記収容部に収容された前記積層体の最下部に位置するトレイを搬出する搬送手段と、
前記搬送手段と、前記搬送手段とは搬送高さが異なる外部のトレイ搬送機構との間で、前記トレイの搬送を中継する中継手段と、
前記搬送手段の搬送高さと、前記外部のトレイ搬送機構の搬送高さとの間で、前記中継手段を昇降する昇降手段と、を備える、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項9】
請求項に記載のトレイ搬送装置であって、
記昇降手段は、前記一対の支持部材を、前記搬送手段の搬送面よりも下方の第1の高さと、前記搬送手段により搬出する前記トレイよりも上方の第2の高さと、前記第2の高さよりも上方の第3の高さと、の間で昇降可能である
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項10】
容器を受け入れる受入部と、
前記受入部の上方に配置され、複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される収容部と、
前記積層体の最下部に追加するトレイを搬入する搬送手段と、
前記収容部に収容された前記積層体を降下することにより、前記積層体を前記受入部に受け入れられた前記容器に移載する移載手段と、を備え、
前記搬送手段は、
前記トレイが載置され、載置された前記トレイを搬送する一対のコンベアと、
前記一対のコンベアを搬送位置と退避位置と、の間で移動させる移動手段と、を備え、
前記搬送位置では、前記一対のコンベアは前記移載手段による前記積層体の移載通路内に位置し、かつ、前記トレイを搬送可能であり、
前記退避位置では、前記搬送位置よりも前記一対のコンベアが互いに離間し、かつ、前記一対のコンベアが前記移載通路外に位置する、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項11】
請求項10に記載のトレイ搬送装置であって、
前記搬送位置及び前記退避位置を含む前記コンベアの位置を検知する検知手段と、
前記検知手段の検知結果に基づいて、前記移載手段を制御する制御手段と、を備える、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項12】
容器を受け入れる受入部と、
前記受入部の上方に配置され、複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される収容部と、
前記積層体の最下部に追加するトレイを搬入する搬送手段と、
前記収容部に収容された前記積層体を降下することにより、前記積層体を前記受入部に受け入れられた前記容器に移載する移載手段と、
前記収容部に収容された前記積層体が載置される一対の支持部材と、
前記一対の支持部材を昇降する昇降手段と、
前記一対の支持部材を、前記積層体を支持可能な支持位置と、前記支持位置よりも互いに離間して前記積層体の支持が解除される解除位置と、の間で移動する移動手段と、を備え、
前記昇降手段は、前記積層体が前記搬送手段に載置される位置に前記一対の支持部材を降下可能である、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項13】
第一のトレイから第二のトレイへワークを移載するワーク移載装置と、
前記ワーク移載装置へ、前記ワークを支持する前記第一のトレイを供給するワーク供給装置と、
前記ワーク移載装置へ、前記第二のトレイを供給するトレイ供給装置と、を備えた移載システムであって、
前記ワーク供給装置は、
複数の前記第一のトレイの第一の積層体が収容される第一の容器を受け入れる第一の受入部と、
前記第一の受入部の上方に配置され、前記第一の積層体が収容される第一の収容部と、
前記第一の容器から前記第一の積層体を上昇することにより、前記第一の容器から前記第一の積層体を分離して前記第一の収容部へ移載する第一の移載手段と、
前記第一の収容部に収容された前記第一の積層体の最下部に位置する前記第一のトレイを搬出する第一の搬送手段と、を備える、
ことを特徴とする移載システム。
【請求項14】
請求項13に記載の移載システムであって、
前記トレイ供給装置は、
複数の前記第二のトレイの第二の積層体が収容される第二の容器を受け入れる第二の受入部と、
前記第二の受入部の上方に配置され、前記第二の積層体が収容される第二の収容部と、
前記第二の容器から前記第二の積層体を上昇することにより、前記第二の容器から前記第二の積層体を分離して前記第二の収容部へ移載する第二の移載手段と、
前記第二の収容部に収容された前記第二の積層体の最下部に位置する前記第二のトレイを搬出する第二の搬送手段と、を備える、
ことを特徴とする移載システム。
【請求項15】
請求項14に記載の移載システムであって、
前記ワーク移載装置から、前記ワークを支持する前記第二のトレイを回収するワーク回収装置と、
前記ワーク移載装置から、前記第一のトレイを回収するトレイ回収装置と、を備え、
前記ワーク回収装置は、
複数の前記第二のトレイの積層体が収容される第三の容器を受け入れる第三の受入部と、
前記第三の受入部の上方に配置され、複数の前記第二のトレイの第三の積層体が収容される第三の収容部と、
前記第三の積層体の最下部に追加する前記第二のトレイを搬入する第三の搬送手段と、
前記第三の収容部に収容された前記第三の積層体を降下することにより、前記第三の積層体を前記第三の受入部に受け入れられた前記第三の容器に移載する第三の移載手段と、を備える、
ことを特徴とする移載システム。
【請求項16】
請求項15に記載の移載システムであって、
前記トレイ回収装置は、
第四の容器を受け入れる第四の受入部と、
前記第四の受入部の上方に配置され、複数の前記第一のトレイの第四の積層体が収容される第四の収容部と、
前記第四の積層体の最下部に追加するトレイを搬入する第四の搬送手段と、
前記第四の収容部に収容された前記第四の積層体を降下することにより、前記第四の積層体を前記第四の受入部に受け入れられた前記第四の容器に移載する第四の移載手段と、を備える、
ことを特徴とする移載システム。
【請求項17】
容器を受け入れる受入部と、
前記受入部の上方に配置され、複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される収容部と、
前記積層体の最下部に追加するトレイを搬入する搬送手段と、
前記収容部に収容された前記積層体を降下することにより、前記積層体を前記受入部に受け入れられた前記容器に移載する移載手段と、を備えるトレイ搬送装置であって、
前記トレイ搬送装置の外壁を形成するハウジングを備え、
前記ハウジングは、
前記受入部の前記容器を受け入れる空間を囲む部分と、
前記収容部の前記積層体を収容する空間を囲む部分と、
前記移載手段を支持する部分と、
前記搬送手段を支持する部分と、
前記搬送手段による前記トレイの搬送経路上の開口部と、を含む、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項18】
容器を受け入れる受入部と、
前記受入部の上方に配置され、複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される収容部と、
前記積層体の最下部に追加するトレイを搬入する搬送手段と、
前記収容部に収容された前記積層体を降下することにより、前記積層体を前記受入部に受け入れられた前記容器に移載する移載手段と、を備え、
前記収容部は、上下方向に延設され、かつ、前記積層体の収容位置を画定する複数の第一のガイド部材を備え、
前記容器は、上下方向に延設された複数の第二のガイド部材を備え、
前記積層体は、前記複数の第一のガイド部材及び前記複数の第二のガイド部材にガイドされながら前記移載手段によって降下する、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項19】
容器を受け入れる受入部と、
前記受入部の上方に配置され、複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される収容部と、
前記積層体の最下部に追加するトレイを搬入する搬送手段と、
前記収容部に収容された前記積層体を降下することにより、前記積層体を前記受入部に受け入れられた前記容器に移載する移載手段と、を備え、
前記受入部は、
前記容器を位置決めする位置決め手段と、
前記位置決め手段による位置決め位置と、該位置決め位置の下方の受入位置との間で前記容器を昇降する昇降手段と、を備える、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項20】
請求項19に記載のトレイ搬送装置であって、
前記受入部は、
第一の方向で前記受入部に対する前記容器の受け入れを案内するガイド部材と、
前記容器と当接して前記受入部における前記容器の第一の方向の位置決めをする当接部材と、を備える、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項21】
容器を受け入れる受入部と、
前記受入部の上方に配置され、複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される収容部と、
前記積層体の最下部に追加するトレイを搬入する搬送手段と、
前記収容部に収容された前記積層体を降下することにより、前記積層体を前記受入部に受け入れられた前記容器に移載する移載手段と、
前記搬送手段と、前記搬送手段とは搬送高さが異なる外部のトレイ搬送機構との間で、前記トレイの搬送を中継する中継手段と、
前記搬送手段の搬送高さと、前記外部のトレイ搬送機構の搬送高さとの間で、前記中継手段を昇降する昇降手段と、を備える、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項22】
複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される容器を受け入れる受入部と、
前記受入部と上下方向に並び、かつ、前記受入部の上方に配置され、前記積層体が収容される収容部と、
前記容器から前記積層体を上昇することにより、前記容器から前記積層体を分離して前記収容部へ移載する移載手段と、
前記収容部に収容された前記積層体の最下部に位置するトレイを搬出する搬送手段と、を備える、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【請求項23】
容器を受け入れる受入部と、
前記受入部と上下方向に並び、かつ、前記受入部の上方に配置され、複数のトレイが積み重ねられて形成された積層体が収容される収容部と、
前記積層体の最下部に追加するトレイを搬入する搬送手段と、
前記収容部に収容された前記積層体を降下することにより、前記積層体を前記受入部に受け入れられた前記容器に移載する移載手段と、を備える、
ことを特徴とするトレイ搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトレイの搬送技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品のように比較的小型のワークを搬送するにあたり、トレイを用いた搬送技術が知られている(特許文献1~3)。1つのトレイには複数のワークが載置され、トレイ単位で個々のワークの検査等を行うことができる。また、ワークの良否や、納品先の要求に応じて、特定のワーク群が1つのトレイに載置されるよう、トレイ間でワークを移載することも可能である。また、特許文献4には、食事用の複数のトレイの積層体をカートを用いて回収する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2014/102856号パンフレット
【文献】特開2019-038621号公報
【文献】特開平8-301450号公報
【文献】特開2019-202890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献4のカートのように、容器を用いて複数のトレイを収容するシステムでは1つの容器で複数のトレイをまとめて搬送できる点で有利である。しかし、特許文献4の技術では容器の入れ替えの効率化の点で改善の余地がある。
【0005】
本発明の目的は、トレイの積層体が収容される容器の入れ替えを効率的に行う点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
複数のトレイの積層体が収容される容器を受け入れる受入部と、
前記受入部の上方に配置され、前記積層体が収容される収容部と、
前記容器から前記積層体を上昇することにより、前記容器から前記積層体を分離して前記収容部へ移載する移載手段と、
前記収容部に収容された前記積層体の最下部に位置するトレイを搬出する搬送手段と、を備えるトレイ搬送装置であって、
前記トレイ搬送装置の外壁を形成するハウジングを備え、
前記ハウジングは、
前記受入部の前記容器を受け入れる空間を囲む部分と、
前記収容部の前記積層体を収容する空間を囲む部分と、
前記移載手段を支持する部分と、
前記搬送手段を支持する部分と、
前記搬送手段による前記トレイの搬送経路上の開口部と、を含む、
ことを特徴とするトレイ搬送装置
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、トレイの積層体が収容される容器の入れ替えを効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る移載システムのレイアウト図。
図2図1の移載システムに用いるカートの斜視図。
図3図2のカートにおけるトレイの収容態様を示す図。
図4】トレイ搬送装置の斜視図。
図5図4のトレイ搬送装置の正面図。
図6図4のトレイ搬送装置の内部構成の側面視図。
図7図6のB-B線に沿うトレイ搬送装置の断面図。
図8】ハウジングの本体の斜視図。
図9】位置決めユニット及び移載ユニットの動作説明図。
図10】搬送ユニットの動作説明図。
図11】保持ユニットの動作説明図。
図12】制御装置のブロック図。
図13】制御例を示すフローチャート。
図14図4のトレイ搬送装置の動作説明図。
図15図4のトレイ搬送装置の動作説明図。
図16図4のトレイ搬送装置の動作説明図。
図17図4のトレイ搬送装置の動作説明図。
図18図4のトレイ搬送装置の動作説明図。
図19図4のトレイ搬送装置の動作説明図。
図20】制御例を示すフローチャート。
図21図4のトレイ搬送装置の動作説明図。
図22図4のトレイ搬送装置の動作説明図。
図23】制御例を示すフローチャート。
図24図4のトレイ搬送装置の動作説明図。
図25図4のトレイ搬送装置の動作説明図。
図26】制御例を示すフローチャート。
図27】搬送ユニットの別の構成例の動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち2つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
<移載システム>
図1は本発明の一実施形態に係る移載システム100のレイアウト図である。図中、矢印X及びYは互いに直交する水平方向を示し、矢印Zは上下方向を示す。移載システム100は、ワークWが搭載されたトレイ130と、空のトレイ130との間でワークWを移載する、詰め替えシステムである。ワークWは例えばプロセッサ等の電子部品である。移載システム100の用途としては、例えば、ワークWを支持するトレイ130から、不良品のワークWを排除して良品のワークWのみを空のトレイ130に移載する。或いは、例えば、複数種類のワークWを支持するトレイ130から、特定の種類のワークWのみを空のトレイ130に移載して、ワークWの種類毎にトレイ130を仕分けする。
【0011】
本実施形態では、トレイ130はカート120を用いて移載システム100に供給され、また、トレイ130はカート120を用いて回収される。カート120には複数のトレイ130を積載可能である。
【0012】
移載システム100は、ワーク移載装置101と、複数のトレイ搬送装置1とを含む。ワーク移載装置101は、Y方向に連続的に配置された2列のコンベア102群を2組含む。したがって、合計で4列のコンベア102群が設けられている。
【0013】
2列のコンベア102群のY方向の一方端部(搬送方向で上流側の端部)には、Y方向にトレイ130を搬送し、かつ、Z方向に昇降可能な2つのコンベア103と、X方向にトレイ130を搬送するコンベア104と、がそれぞれ配置されている。コンベア102とコンベア104とは搬送高さが異なっており、2つのコンベア103は、コンベア102とコンベア104との間で、搬送高さの違いに対応しつつ、トレイ130をコンベア104からコンベア102へ搬送する。トレイ130はその搬送方向に対する向きが変更される。
【0014】
2列のコンベア102群のY方向の他方端部(搬送方向で下流側の端部)には、Y方向にトレイ130を搬送し、かつ、Z方向に昇降可能な2つのコンベア105と、X方向にトレイ130を搬送するコンベア106と、がそれぞれ配置されている。コンベア102とコンベア106とは搬送高さが異なっており、2つのコンベア105は、コンベア102とコンベア106との間で、搬送高さの違いに対応しつつ、トレイ130をコンベア104からコンベア102へ搬送する。トレイ130はその搬送方向に対する向きが変更される。
【0015】
各コンベア102~106は、本実施形態の場合、ベルトコンベアであり、ベルト上に載置されるトレイ130を搬送する。しかし、コンベア102~106としてローラコンベア等の他の搬送機構を用いてもよい。
【0016】
ワーク移載装置101は、また、2つの門型の移載ロボット107を含む。移載ロボット107は、異なる列のコンベア102上のそれぞれのトレイ130間でワークWを移載する。各移載ロボット107は、ワークWを保持する保持部108と、保持部108をZ方向に昇降する昇降ユニット109と、昇降ユニット109をY方向に往復する移動ユニット110と、4列のコンベア102群の上方をX方向に横断し、かつ、移動ユニット110をX方向に往復する移動ユニット111とを含む。保持部108は例えばワークWを吸着するユニットである。移載ロボット107はトレイ130及びトレイ130上のワークWをカメラの撮影画像で認識しつつ、トレイ130間でワークWを移載する。
【0017】
移載システム100は、トレイ供給エリアP1及びP2、並びに、トレイ回収エリアP3及びP4に、それぞれ配置されたトレイ搬送装置1を備えている。トレイ搬送装置1は、複数のトレイ130からなる1つの積層体から、トレイ130を1つずつ取り出して搬出する、又は、トレイ130を順次積層して積層体を形成し、カート120に搭載する装置である。
【0018】
トレイ供給エリアP1は、ワークWが搭載されたトレイ130をワーク移載装置101に投入するエリアである。トレイ供給エリアP2はワークWが搭載されていない空のトレイ130をワーク移載装置101に投入するエリアである。トレイ供給エリアP1に配置されたトレイ搬送装置1は、ワーク移載装置101へ、ワークWを支持するトレイ130を供給する点でワーク供給装置と呼ぶこともできる。トレイ供給エリアP2に配置されたトレイ搬送装置1は、ワーク移載装置101へ、ワークWを支持していない空のトレイ130を供給する点でトレイ供給装置と呼ぶこともできる。
【0019】
トレイ回収エリアP3は、トレイ供給エリアP1に投入されたトレイ130であって、ワークWが別のトレイ130に移載された空のトレイ130を回収するエリアである。トレイ回収エリアP4は、トレイ供給エリアP2に投入されたトレイ130であって、別のトレイ130からワークWが移載されたトレイ130を回収するエリアである。トレイ回収エリアP4に配置されたトレイ搬送装置1は、ワーク移載装置101から、ワークWを支持するトレイ130を回収する点でワーク回収装置と呼ぶこともできる。トレイ回収エリアP3に配置されたトレイ搬送装置1は、ワーク移載装置101から、ワークWを支持していない空のトレイ130を回収する点でトレイ回収装置と呼ぶこともできる。
【0020】
このように本実施形態では、トレイ供給エリアP1に供給された、ワークWを支持するトレイ130は、空のトレイ130となってトレイ回収エリアP3で回収される。また、トレイ供給エリアP2に供給された、空のトレイ130は、ワークWが搭載されてトレイ回収エリアP4で回収される。
【0021】
移載システム100の動作例について説明する。ワークWを支持する複数のトレイ130の積層体がカート120を用いてトレイ供給エリアP1に供給される。トレイ供給エリアP1において、トレイ搬送装置1は、トレイ130の積層体からトレイ130を分離し、中継ユニット8から矢印D1で示すようにコンベア104に供給する。本実施形態の場合、カート120はトレイ130の積層体を2つ収容しており、トレイ搬送装置1は、1つの積層体からトレイ130を1つずつ、合計で2つのトレイ130を同時にコンベア104に供給する。以降、2つのトレイ130は一対のトレイ130として搬送される。コンベア104に供給された一対のトレイ130は、2つのコンベア103によって、矢印D2に示すように2列のコンベア102群に移載される。これにより、図1で一方側となる上側の2列のコンベア102群に、ワークWを支持するトレイ130が供給される。
【0022】
一方、ワークWを支持しない複数の空のトレイ130の積層体がカート120を用いてトレイ供給エリアP2に供給される。トレイ供給エリアP2において、トレイ搬送装置1は、トレイ130の積層体からトレイ130を分離し、中継ユニット8から矢印D5で示すようにコンベア104に供給する。コンベア104に供給された一対のトレイ130は、2つのコンベア103によって、矢印D6に示すように2列のコンベア102群に移載される。これにより、図1で他方側となる下側の2列のコンベア102群に、ワークWを支持するトレイ130が供給される。
【0023】
4列のコンベア102群上で、2つの移載ロボット107が、異なるそれぞれのトレイ130間でワークWの移載を行う。移載ロボット107は図1で上側の2列のコンベア102群上のトレイ130から、下側の2列のコンベア102群上の空のトレイ130へ、矢印D9、D10で示すようにワークWを移載する。また、移載ロボット107は不良品や検査用のワークWを、4列のコンベア102群の側方に配置された保管用のトレイ140に移載することも可能である。
【0024】
図1で上側の2列のコンベア102群上の空のトレイ130は、矢印D3で示すように、コンベア105へ搬送され、コンベア105の昇降動作によってコンベア106に移載される。そして、矢印D4で示すように中継ユニット8からトレイ回収エリアP3において、トレイ搬送装置1に取り込まれ、トレイ130の積層体が形成される。その後、トレイ130の積層体はトレイ搬送装置1内でカート120に移載され、カート120が外部に取り出される。
【0025】
図1で下側の2列のコンベア102群上の、ワークWを支持するトレイ130は、矢印D7で示すように、コンベア105へ搬送され、コンベア105の昇降動作によってコンベア106に移載される。そして、矢印D8で示すように中継ユニット8からトレイ回収エリアP4において、トレイ搬送装置1に取り込まれ、トレイ130の積層体が形成される。その後、トレイ130の積層体はトレイ搬送装置1内でカート120に移載され、カート120が外部に取り出される。
【0026】
このような動作によって、本実施形態の移載システム100では、ワークWを支持する複数のトレイ130と、空の複数のトレイ130との間で、ワークWの詰め替えを連続的に行うことが可能である。
【0027】
<カート及びトレイ>
図2及び図3を参照してカート120及びトレイ130の構造について説明する。図2はカート120及びトレイ130の斜視図である。図3はカート120の内部構造を示す断面図であり、トレイ130を収容していない空の状態とトレイ130を収容した状態とを示している。
【0028】
トレイ130は、全体として薄型の直方体形状を有しており、その上面にはワークWを支持する複数の凹部131が形成されている。各凹部131には、1つのワークWが搭載される。トレイ130の底面には、段差部132が形成されている。トレイ130をZ方向に積層した場合、段差部132によって上下のトレイ130の間に隙間を形成できる。この隙間を活用することで、積層されたトレイ130の分離等を行うことができる。なお、図示しないが、トレイ130には、上下に積層された場合にトレイ130同士が係合する係合部(例えば、突起と溝)が形成される。そして、上下のトレイ130同士がお互いに係合することで、複数のトレイ130が積層された場合に、その積層状態が維持可能となっている。
【0029】
カート120は容器121を備える。容器121はトレイ130の積層体SBを収容する。本実施形態の容器121は積層体SBの収容部126を2つ備えており、2つの積層体SBを横に並べて収容可能である。本実施形態の2つの積体SBは、トレイ搬送装置1に出し入れされるカート120の出し入れ方向となる前後方向に並べて1つずつ容器121に収容可能である。
【0030】
容器121は左右の側板121aと、背板121と、底板121cとを有し、箱型に形成される。底板121cの前部には切り欠き121dが形成されている。容器121は、前部と天部とが開放されている。容器121の天部には、開放された空間の前方側を除く三方を囲むように矩形のフランジ部127が設けられており、フランジ部127には位置決め用の係合部128が形成されている。本実施形態の場合、係合部128はフランジ部127を厚み方向に貫通する貫通穴である。係合部128は、フランジ部127の左右方向に1つずつ設けられる。カート120は、フランジ部127に設けられる係合部128が、後述するトレイ搬送装置1の位置決めユニット7に含まれる位置決め部材70と係合することで、容器121が位置決めされ、カート120の装着が完了する。
【0031】
底板121cには4つのキャスタ124が取り付けられており、背板121bにはハンドル125が取り付けられている。このように本実施形態のカート120は、作業者が人力で移動可能な手押し台車の形態を有している。しかし、台車の形態に代えて、容器121のみの構成も採用可能であり、この場合、容器121をロボットにより搬送してもよい。
【0032】
左右の側板121aの各内面には、積層体SBを支持する支持枠122がそれぞれ固定されている。支持枠122は、複数のガイド部材122aと、これらガイド部材122aの下端部を連結する載置部材122bとを含む。各ガイド部材122aは、Z方向に延びる水平断面L字型のレール部材であり、1つの支持枠122は平行に配置される4つのガイド部材122aを有している。一対のガイド部材122aは、1つの積層体SBを形成する複数のトレイ130の一方の辺を間にし、積層体の上下移動の際に、対応するそれぞれの角部のガイドを行う。
【0033】
載置部材122bは、積層体SBが載置され、その底部を支持する部材である。1つの積層体SBは、左右の側板121aの各載置部材122b(合計で2つの載置部材122b)に懸架して載置され、下方への移動が規制される。載置部材122bは、底板121cからZ方向に離間する位置に配置しており、載置部材122bに載置される積層体SBの最下部のトレイ130と底板121cとの間には、底部空間129が形成されている。また、底板121cの前部には切り欠き121dが形成されている。底部空間129は、積層体SBの下側と対向する位置まで、後述する昇降テーブル30の載置部30aを受け入れる。また、切り欠き121dにより、容器121は、昇降テーブル30の一対の支持部材32との干渉の回避が可能となる。底部空間129および切り欠き121dが形成されることで、カート120(容器121)と移載ユニット3との干渉を回避してカート120(容器121)を受入部10に受け入れることが可能となる。
【0034】
左右の側板121aの各外面には、当接部材123が設けられている。当接部材123は側板121aから外方へ突出した板状の部材であり、カート120をトレイ搬送装置1のカート装着準備位置に装着する際の位置合わせ用の部材である。
【0035】
<トレイ搬送装置>
トレイ搬送装置1の構成について図面を参照して説明する。本実施形態の場合、移載システム100の4つのトレイ搬送装置1は同じ構成である。但し、4つのトレイ搬送装置1は向きが異なっている。そこで、X、Y、Zの方向については、便宜的にトレイ供給エリアP1に配置されたトレイ搬送装置1の向きを基準として説明する。
【0036】
図4はトレイ搬送装置1の斜視図である。トレイ搬送装置1は、ハウジング2を備え、その基本的な構成はハウジング2に収容されている。トレイ搬送装置1は、また、ハウジング2の外部であって、ハウジング2の背部に配置された中継ユニット8を備えている。中継ユニット8は、ハウジング2内の搬送ユニット4から搬出されるトレイ130を中継して搬送し、また、ハウジング2内の搬送ユニット4へトレイ130を中継して搬送する。
【0037】
ハウジング2は、全体として箱型を有しており、本体20と、本体20の正面の上方部分を覆う前面カバー21とを有している。本体20は、背壁20aと、左右の側壁20bとを含む。
【0038】
図5は、ハウジング2の内部の構成を示す図であり、前面カバー21等を取り外して本体20の正面側からハウジング2の内部の構成を見た正面図である。図6は、図5のA-A線に沿う断面図であって、ハウジング2の内部の構成を模式的に示した側面視図である。図7は、図6のB-B線に沿う断面図であって、ハウジングの内部の構成を模式的に示した平面図である。
【0039】
図4図7を主に参照しつつ、本体20の斜視図である図8と動作説明図である図9図11を適宜参照してトレイ搬送装置1の構成を説明する。
【0040】
<受入部と収容部>
ハウジング2の内部の下部には、カート120(容器121)を受け入れる空間が形成される受入部10が設けられており、受入部10の正面においてハウジング2は開口している。本体20の側壁20bの下端部には、受入部10に対するカート120の受け入れを案内する一対のガイド部材25が設けられている。ガイド部材25は弧状に湾曲した案内面を有しており、受入部10に受け入れられるカート120を左右方向(Y方向)の適切な位置に案内する。受入部10には、カート120の受け入れを検知するセンサSR1が設けられている。センサSR1は例えば接触センサや光学センサであり、カート120が受入部10に受け入れられたことを検知する。
【0041】
ハウジング2の上部には、受入部10の上方に配置され、積層体SBを収容可能な空間が形成される収容部11が設けられている。収容部11の収容空間は本体20と正面カバー21とに囲まれている。
【0042】
トレイ搬送装置1は、ワーク移載装置101へトレイ130を供給する際、受入部10に受け入れられたカート120の容器121から積層体SBを分離して収容部11に移載した後、積層体SBの下端のトレイ130から一枚ずつトレイ130を外部に搬出する。また、ワーク移載装置101からトレイ130を回収する際、トレイ130を順次収容部11に収容して積層体SBを形成した後、収容部11から受入部10に受け入れられたカート120の容器121に積層体SBを移載する。
【0043】
図8を参照して、ハウジング2の本体20の内部空間は、上部の仕切り板22によって、仕切り板22よりも上方の収容空間22aと下方の収容空間22bとに区画されている。収容空間22aにはトレイ搬送装置1を制御する制御装置9等が収容され、収容空間22bには以下に述べる各種の機構が収容される。
【0044】
本体20は、収容空間22bの下部に受入部10のカート120(容器121)を受け入れる空間を囲む部分23aを有しており、収容空間22bの上部に収容部11の積層体SBを受け入れる空間を囲む部分23bを有している。部分23baの下方において、背壁20aにはトレイ130を外部と出し入れする開口部24が形成されている。また、収容空間22bの部分23aと部分23bとの間には、後述する移載ユニット3を支持する部分23cや、搬送ユニット4を支持する部分23dが本体20に設けられている。
【0045】
ハウジング2の内部の機構は、ブラケット26やサブフレーム27を用いて、背壁20aを基準としてその位置が決定され、かつ、背壁20aや側壁20bに固定される。以下の説明において、各構成を背壁20aに固定する、或いは、側壁20bに固定すると述べた場合、当該構成を直接、背壁20a又は側壁20bに固定する場合の他、ブラケット26やサブフレーム27等を用いて間接的に背壁20a又は側壁20bに固定する場合も含む。
【0046】
<位置決めユニット>
ハウジング2の内部には、位置決めユニット7が設けられている。位置決めユニット7は、受入部10において容器121を位置決めする機構である。位置決めユニット7は、容器121をX方向に位置決めする当接部材78を含む。
【0047】
当接部材78はY方向に離間して2つ設けられており、背壁20aに支持されている。当接部材78に隣接してダンパ77も設けられている。ダンパ77は、容器121が受入部10に受け入れられた場合に、当接部材78と容器121とが衝突する衝撃を緩和する。ダンパ77のプランジャ及び当接部材78はいずれも、カート120の当接部材123と当接する。
【0048】
受入部10の上部には、Y方向に離間した一対の位置決め部材70が設けられている。各位置決め部材70は、対応する支持部材70aを介して側壁20bに固定されている。位置決め部材70はZ方向に延びる軸(ピン)であり、その上端部が支持部材70aに固定されている。
【0049】
位置決めユニット7は、一対の昇降ユニット71を備える。一対の昇降ユニット71は同期的に駆動され、容器121(カート120全体)を昇降する機構であり、位置決め位置と、位置決め位置の下方の受入位置との間で容器121を昇降する。各昇降ユニット71は、駆動源であるモータ72とモータ72の出力軸に取り付けられた板カム73とを備える。モータ72は側壁20bに固定されている。各昇降ユニット71は、また、昇降部材74を備える。各側壁20bには、Z方向に延びる一対のレール部材75が固定されている。昇降部材74は、一対のレール部材75と係合するスライダを有し、かつ、板カム73に当接するカムフォロワ76を有している。
【0050】
図9の状態ST1は昇降ユニット71の動作例を示している。モータ72の出力軸の軸方向はY方向であり、板カム73はX-Z平面上で回動する。カムフォロワ76が板カム73によって押し上げられることで昇降部材74が上昇する。
【0051】
昇降部材74は容器121のフランジ部127に下側から当接し、昇降部材74が上昇することで容器121を上昇させる。フランジ部127の係合部128に位置決め部材70が嵌合することで容器121が受入部10内で、X方向及びY方向の双方に位置決めされる。また、昇降部材74の上昇が完了することで容器121のZ方向の位置が規定される。
【0052】
<移載ユニット>
ハウジング2の内部には、移載ユニット3が設けられている。移載ユニット3は、受入部10と収容部11との間で積層体SBを移載する機構である。より具体的には、例えば、受入部10に受け入れられた容器121から積層体SBを上昇することにより、容器121から積層体SBを分離して収容部11へ移載する。また、収容部11に収容された積層体SBを降下することにより、積層体SBを受入部10に受け入れられた容器121に移載する。
【0053】
移載ユニット3は、昇降テーブル30を備える。昇降テーブル30は2つの載置部30aを有する載置テーブルであり、2つの積層体SBを横に並べて載置部30aに載置可能である。言い換えると、移載ユニット3は同時に2つの積層体SBを移載可能である。各載置部30aは、中央部が開口した板状の部材である。
【0054】
移載ユニット3は、昇降テーブル30をZ方向に昇降する昇降ユニット31を備える。昇降ユニット31は、昇降テーブル30を下から支持する支持部材を備える。本実施形態の昇降ユニット31は、一対の支持部材32を備える。一対の支持部材32は、Y方向に離間しており、各支持部材32は側面視で嘴形状を有している。昇降テーブル30は一対の支持部材32によって水平に支持される。
【0055】
移載ユニット3は、一対のスライダ33を有しており、各支持部材32は対応するスライダ33に支持されている。一対のスライダ33は、背壁20aに固定された一対のレール部材34と係合している。一対のレール部材34はY方向に離間してZ方向に平行に延設されており、スライダ33はレール部材34の案内によりZ方向にスライド自在である。一対のスライダ33間は連結部材39で連結されている。
【0056】
移載ユニット3は、ボールねじ軸37及びボールナット38を備える。ボールねじ軸37は、Z方向に延設されており、その軸心周りに回転自在に背壁20aに支持されている。ボールナット38はボールねじ軸37と係合しており、ボールねじ軸37の回転によって上下に移動する。
【0057】
移載ユニット3は、駆動源としてモータ35を備える。モータ35はハウジング2の内部の底部に配置され、背壁20aに支持されている。図5図6のように昇降テーブル30が降下した位置においては、モータ35は一対の支持部材32の間に位置している。モータ35の回転力は伝達機構36を介してボールねじ軸37に伝達される。伝達機構36は本実施形態の場合、ベルト伝動機構であるが歯車機構であってもよい。
【0058】
ボールナット38は連結部材39に固定されている。モータ35の駆動により、ボールねじ軸37が回転されると、昇降テーブル30、一対のスライダ33、ボールナット38及び連結部材39は一体的にZ方向に移動する。
【0059】
図9の状態ST2は移載ユニット3の動作例を示している。モータ35の駆動により、昇降テーブル30、一対のスライダ33、ボールナット38及び連結部材39が矢印で示すように一体的にZ方向に上昇している。
【0060】
<搬送ユニット>
ハウジング2の内部には、搬送ユニット4が設けられている。搬送ユニット4は、背壁20aに形成された開口部24を介してトレイ130を搬送する機構である。開口部24は搬送ユニット4によるトレイ130の搬送経路上に形成されている。例えば、トレイ130を搬出する場合は、収容部11に収容された積層体SBの最下部に位置するトレイ130を開口部24を通して搬出する。また、開口部24を通してトレイ130を搬入する場合は、収容部11に収容された積層体SBの下方の位置(本実施形態では最下部)に、搬入したトレイ130を搬送して追加する。
【0061】
搬送ユニット4は、Y方向に離間した一対のコンベア40を備える。各コンベア40はトレイ130をX方向に搬送するベルトコンベアである。しかし、コンベア40はローラコンベア等、他の搬送機構であってもよい。
【0062】
各コンベア40は、X方向に延設されたベース部材41を備える。ベース部材41のX方向の両端部には、それぞれプーリ43が配置され、一方のプーリ43は駆動源であるモータ42によって回転される。モータ42はベース部材41に支持されている。2つのプーリ43間にはベルト44が巻かれている。トレイ130はベルト44上に載置される。モータ42の駆動によるベルト44の走行によって、ベルト44上のトレイ130が搬送される。本実施形態の場合、2つのトレイ130を搬送方向に並べてそれぞれベルト44上に載置可能であり、2つのトレイ130を同時に搬送することができる。
【0063】
搬送ユニット4は、また、コンベア40をY方向に移動する移動ユニット45を備える。本実施形態の場合、移動ユニット45は、コンベア40毎に設けられている。移動ユニット45は、スライダ46と、スライダ46と係合するレール部材47と、アクチュエータ48とを含む。レール部材47はY方向に延設されており、スライダ46はレール部材47の案内によりY方向に移動可能である。アクチュエータ48は例えば電動シリンダであり、スライダ46のY方向の移動を付勢する。コンベア40はスライダ46に搭載されており、アクチュエータ48の駆動によってY方向に移動する。
【0064】
2つの移動ユニット45は同期的に駆動され、一対のコンベア40は図5に示す搬送位置と、図10の状態ST3に示す退避位置との間で移動する。搬送位置は、一対のコンベア40が退避位置よりも互いに近接した位置であり、一対のコンベア40にトレイ130が跨って載置される位置である。退避位置は、一対のコンベア40が搬送位置よりも互いに離間した位置であり、一対のコンベア40の間をトレイ130(積層体SB)が通過して移動可能な位置である。図10の矢印は、コンベア40が搬送位置から退避位置へ移動する方向(Y方向)を示している。
【0065】
図10に示すように、退避位置において一対のコンベア40は、移載通路RT外に位置する。移載通路RTは、受入部10と収容部11との間で、積層体SBが移載される際に積層体SBが通過する空間である。搬送位置において一対のコンベア40は、移載通路RT内に位置する。
【0066】
コンベア40の位置は、センサSR2で検知される。センサSR2は例えば位置センサである。また、各コンベア40にはベルト44上にトレイ130が載置されているか否かを検知するセンサSR3を備える。センサSR3は例えば反射型の光学センサである。
【0067】
<収容枠>
収容部11には収容枠6が配置されている。収容枠6は、Y方向に離間した一対のパネル部材61を備える。一対のパネル部材61は、Y方向に延びる複数の軸部材62によって連結されている。一対のパネル部材61は、背壁20aに固定されている。各パネル部材61のお互いが離間して配置され、対向する内側側面には積層体SBの昇降方向となるZ方向に延設された複数のガイド部材60がそれぞれ設けられている。複数のガイド部材60は、容器121のガイド部材122aと同様の構造を有し、かつ、容器121のガイド部材122aと同様に配置されている。つまり、ガイド部材60は、ガイド部材122aのガイド方向の延長線上に配置され、積層体SBの昇降の案内を行う。
【0068】
すなわち、各ガイド部材60は積層体SBの昇降方向となるZ方向に延びる水平断面L字型のレール部材であり、1つのパネル部材61は4つのガイド部材60を有している。1つの積層体SBは、左右のパネル部材60の各一対のガイド部材60(合計で4つのガイド部材60)によって上下の移動を案内される。1つの収容枠6に2つの積層体SBが横に並んで収容される。
【0069】
各支持部材50は、複数の支持部50aと、複数の支持部50aが固定されたアーム部50bとを有する。アーム部50bは、法線方向がX方向である薄板状の部材からなり、搬送ユニット4をY方向に横断している。複数の支持部50aはアーム部50bの下端部に、Y方向に離間して設けられており、本実施形態の場合、1つの支持部材50に2つの支持部50aが設けられている。支持部50aは、アーム部50bからX方向に突出した爪状の部分である。X方向に対向する一対の支持部材50の各支持部50aは内側に突出している。支持部50aがX方向に移動されることでトレイ130の段差部132に支持部50aが挿入され、トレイ130を支持部50aによって下側から支持することができる。
【0070】
収容枠6の下部には積層体SBを検知するセンサSR4が設けられ、収容枠6の上部には積層体SBを検知するセンサSR5が設けられている。センサSR4及びSR5は例えば反射型の光学センサである。センサSR4及びSR5により、収容枠6に収容されている積層体SBの量(トレイ130の残数)を検知することができる。
【0071】
<保持ユニット>
ハウジング2の内部には、保持ユニット5が設けられている。保持ユニット5は、収容部11での積層体SBのZ方向の支持位置において位置決めして積層体SBを保持し、また、積層体SBを昇降する機構である。保持ユニット5は、1つの積層体SBに対して一対の支持部材50を有する。本実施形態の保持ユニット5は2つの積層体SBを同時に保持可能である。したがって、一対の支持部材50は2組設けられており、合計で4つの支持部材50が設けられている。
【0072】
各支持部材50は、複数の支持部50aと、複数の支持部50aが固定されたアーム部50bとを有する。アーム部50bは、法線方向がX方向である薄板状の部材からなり、搬送ユニット4をY方向に横断している。複数の支持部50aはアーム部材50bの下端部に、Y方向に離間して設けられており、本実施形態の場合、1つの支持部材50に2つの支持部50aが設けられている。支持部50aは、アーム部50bからX方向に突出した爪状の部分である。X方向に対向する一対の支持部材50の各支持部50aは内側に突出している。支持部50aがX方向に移動されることでトレイ130の段差部132に支持部50aが挿入され、トレイ130を支持部50aによって下側から支持することができる。
【0073】
保持ユニット5は、一対の移動ユニット51を備える。一対の移動ユニット51は、Y方向に離間して一方の移動ユニットおよび他方の移動ユニットが配置されており、各支持部材50のアーム部50bは、一対の移動ユニット51に架設されている。移動ユニット51は、一対の支持部材50の支持部50aが積層体SBを支持可能な移載通路RT内に設定される支持位置と、支持位置よりも互いに離間して積層体SBの支持が解除される移載通路RT外に設定される解除位置との間で移動する。図7は解除位置の例を示しており、互いに向かい合う一対の支持部材50の支持部50a間のX方向の距離L1は、載置部30aのX方向の幅(ここでは最小幅)よりも大きい。したがって、一対の支持部材50が図7の解除位置の場合、載置部30a及び積層体SBは、支持部材50と干渉することなく、一対の支持部材50の間をZ方向に通過できる。なお、積層体SB(トレイ130)のX方向の幅は、載置部30aのX方向の幅以下に形成される。
【0074】
各移動ユニット51は、X方向に延びるレール部材53と、レール部材53上をX方向にスライド可能な4つのスライダ52と、4つのスライダ52の内、一方または他方で隣り合ういずれか片方の2つのスライダ52を近接及び離間するアクチュエータ54と、を備える。支持部材50のアーム部50bは、Y方向に離間した各移動ユニット51に対向してそれぞれ配置されるスライダ52に架設されている。アクチュエータ54は例えば電動シリンダである。アクチュエータ54は、1つの移動ユニット51にそれぞれ1つずつ備えられる。一対の移動ユニット51の一方の移動ユニット51に備えるアクチュエータ54は、一方の移動ユニット51の4つのスライダ52のうち、一方側の隣り合う2つのスライド52の近接及び離間の移動を行うことで、支持部材50のアーム部50bを介して、他方の移動ユニット51の4つのスライダ52の内、対向して配置される一方側の隣り合う2つのスライダ52の近接及び離間の移動を行う。また、一対の移動ユニット51の他方の移動ユニットに備えるアクチュエータ54は、他方の移動ユニットの4つのスライダ52のうち、他方側の隣り合う2つのスライダ52の近接及び離間の移動を行うことで、支持部材50のアーム部50bを介して、一方の移動ユニットの4つのスライダ52の内、対向して配置される他方側の隣り合う2つのスライダ52の近接及び離間の移動を行う。1つのアクチュエータ54によって、一対の支持部材50を支持位置と解除位置との間で移動することができる。
【0075】
図11の状態ST4は各支持部材50が解除位置から支持位置に移動する態様を示している。2組の一対の支持部材50は互いに近接する方向でX方向に移動する。状態ST4は載置部30aが上昇した位置にあり、載置部30aから積層体SBを一対の支持部材50が受け取る場合の動作を例示している。
【0076】
各アクチュエータ54にはセンサSR6が設けられている。センサSR6はアクチュエータ54の動作量を検知する位置センサであり、センサSR6の検知結果により、対応する一対の支持部材50の支持位置および、解除位置のいずれかを特定することができる。
【0077】
保持ユニット5は、Y方向に離間した2つの昇降ユニット55を備える。2つの昇降ユニット55は、同期的に駆動され、一対の移動ユニット51及び4つの支持部材50を同時に昇降する。各昇降ユニット55は、板状の昇降部材57をそれぞれ備える。移動ユニット51は昇降部材57に固定されている。各昇降部材57は、Z方向に延びる一対のレール部材75にそれぞれ係合する2つのスライダ57aがそれぞれ固定されている。各昇降部材57はそれぞれに対応する一対のレール部材75の案内によって上下に昇降自在である。一対のレール部材75は、昇降ユニット55と昇降ユニット71とで共用されている。
【0078】
各昇降ユニット55は、側壁20bに固定された駆動源であるモータ56を備える。モータ56の出力軸には板カム58が取り付けられている。昇降部材57にはL字型のアーム部材59が固定されており、アーム部材59の端部にはカムフォロワ59aが回転自在に支持されている。板カム58の周面とカムフォロワ59aとは当接しており、板カム58の回転によって昇降部材57を昇降することができる。これにより、支持部材50を昇降することができる。
【0079】
図11の状態ST5は昇降部材57の上昇動作を示している。モータ56の出力軸の軸方向はY方向であり、板カム58はX-Z平面上で回動する。カムフォロワ59aが板カム58によって押し上げられることで昇降部材57が上昇する。状態ST5は載置部30aから積層体SBを一対の支持部材50が受け取って上昇した場合の動作を例示している。昇降テーブル30は、積層体SBを一対の支持部材50に受け渡した後、降下している。
【0080】
板カム58の回転量(つまりモータ56の出力軸の回転量)によって支持部材50の昇降量を制御する。制御による支持部材50のZ方向の位置は、一対のコンベア40のベルト44よりも支持部50aが下がる高さ(第1の高さ)、ベルト44上のトレイ130の段差部132に支持部50aを挿入可能な高さ(第2の高さ)、ベルト44よりも支持部50aが上方の高さ(第3の高さ)が含まれる。
【0081】
<中継ユニット>
中継ユニット8は、搬送高さが異なる搬送ユニット4と外部のトレイ搬送機構(図1のシステムではコンベア104或いはコンベア106)との間でトレイ130の搬送を中継する。図4及び図6に示すように本実施形態の中継ユニット8は、一対の中継コンベア80と、一対の中継コンベア80を昇降および水平方向に旋回する昇降ユニット85とを含む。
【0082】
各中継コンベア80はトレイ130をX方向に搬送するベルトコンベアである。しかし、中継コンベア80はローラコンベア等、他の搬送機構であってもよい。各中継コンベア80は、X方向に延設されたベース部材81を備える。ベース部材81のX方向の両端部には、それぞれプーリ83が配置され、一方のプーリ83は駆動源であるモータ82によって回転される。モータ82はベース部材81に支持されている。2つのプーリ83間にはベルト84が巻かれている。トレイ130はベルト84上に載置される。モータ82の駆動によるベルト84の走行によって、ベルト84上のトレイ130が搬送される。本実施形態の場合、一対のコンベア40と同様、一対の中継コンベア80は2つのトレイ130を搬送方向に並べてベルト84上にそれぞれ載置可能であり、2つのトレイ130を同時に搬送することができる。
【0083】
昇降ユニット85は、搬送ユニット4のコンベア40と搬送高さが同じである上昇位置(実線の位置)と、コンベア104或いはコンベア106と搬送高さが同じである降下位置(破線の位置)との間で一対の中継コンベア80を昇降する電動アクチュエータである。また、昇降ユニット85はその昇降軸をZ軸8a周りに180度回転する機能を有し、これにより、一対の中継コンベア80上のトレイ130の向きを180度旋回することができる。
【0084】
<制御装置>
図12は、トレイ搬送装置1を制御する制御装置9のブロック図である。制御装置9は、処理部90、記憶部91及びインタフェース部92を含む。処理部90は、例えばCPUに代表されるプロセッサである。記憶部91は例えば半導体メモリ等の記憶デバイスである。記憶部91には処理部90が実行するプログラムや各種のデータが格納される。プログラムは、CD-ROM等の記憶媒体によってインストールされてもよい。インタフェース部92は、処理部90と外部デバイスとの入出力インタフェース及び通信インタフェースである。
【0085】
処理部90はセンサ群93の検知結果や操作ユニット94に対する作業者の指示、或いは、ホスト装置150からの指示に対応して、アクチュエータ群95の駆動制御等の各種の制御処理をする。センサ群93にはセンサSR1~SR6等が含まれる。アクチュエータ群95には、モータ35、42、56、72、82やアクチュエータ48、54が含まれる。操作ユニット94は、作業者の指示が入力されるデバイスであり、例えば、タッチパネルやボタンスイッチである。ホスト装置150は、移載システム100の全体の制御を司るコンピュータである。
【0086】
<制御例>
制御装置9の制御例について説明する。図13は処理部90が実行する処理例(プログラム)を示すフローチャートである。図13の処理例は、トレイ供給エリアP1(或いはP2)において、カート120がトレイ搬送装置1の受入部10に受け入れられたことに応じて、積層体SBを収容部11に移載する場合の処理例を示している。図14図19の動作説明図を参照しつつ図13の処理例を説明する。
【0087】
S5ではS4の状態確認処理の結果、トレイ搬送装置1の状態が昇降テーブル30による積層体SBの移載が可能な状態か否かを判定する。例えば、一対のコンベア40の退避位置への移動の確認ができない場合、各支持部材50が解除位置に移動したことが確認できない場合、トレイ130の残留が検知された場合、或いは、積層体SBの移載不能な所定の動作処理中の場合等は、移載不能な状態であると判定してS10へ進み、エラー処理を行う。エラー処理は、例えば、作業者に対して移載不能であることを報知したり、ホスト装置150へ移載不能であることを通知する。また、エラー処理は、容器121(カート120)が位置決め位置で保持される待機状態と見なすこともでき、移載不能な状態が解除された後、作業者が操作ユニット94から再起動を指示することで、S4以降の処理が行われる。また、エラー処理は、容器121(カート120)が位置決め位置で保持され、次の動作への予約状態と見なすこともでき、移載不能な状態が解除されることで、S4以降の処理の再開が行われる。
【0088】
S2では、作業者が操作ユニット94から装着指示を行ったか否かを判定する。装着指示が行われていた場合、S3へ進み、位置決めユニット7によって容器121の位置決めを行う。図16に示すように、モータ72の駆動により板カム73が回動し、昇降部材74を上昇させる。昇降部材74の天部が容器121のフランジ部127に下から当接して、カート120が位置決め位置に押し上げられ、カート120がフロアFLから離脱される。カート120の上昇の際、当接部材78が当接部材123に摺接することで、カート120の上昇中の姿勢がガイドされる。カート120が昇降部材74により上昇され、フロアFLから離脱されることでフロアFLからの影響が回避され、位置決め部材70がフランジ部127に設けた係合部128に嵌合し、容器121が受入部10内で位置決めされて保持される。
【0089】
図18に示すように容器121から収容枠6に移載される2つの積層体SBは、容器121に設けられる複数のガイド部材122aおよび収容枠6に設けられる複数のガイド部材60によりガイドされながら一対のコンベア40の間を通過し、容器121から分離して収容部11へ移載される。容器121から一対のコンベア40の間を通過して収容枠6への移載中の2つの積層体SBは、その上部が収容枠6のガイド部材60にガイドされ、その下部が容器121に設けられる複数のガイド部材122aにガイドされる。
【0090】
S5ではS4の状態確認処理の結果、トレイ搬送装置1の状態が昇降テーブル30による積層体SBの移載が可能な状態か否かを判定する。例えば、一対のコンベア40の退避位置への移動の確認ができない場合、各支持部材50が解除位置に移動したことが確認できない場合、トレイ130の残留が検知された場合、或いは、積層体SBの移載不能な所定の動作処理中の場合等は、移載不能な状態であると判定してS10へ進み、エラー処理を行う。エラー処理は、例えば、作業者に対して移載不能であることを報知したり、ホスト装置150へ移載不能であることを通知する。また、エラー処理は、容器121(カート120)が位置決め位置で保持される待機状態と見なすこともでき、移載不能な状態が解除された後、作業者が作業ユニット94から再起動を指示することで、S4以降の処理が行われる。また、エラー処理は、容器121(カート120)が位置決め位置で保持され、次の動作への予約状態と見なすこともでき、移載不能な状態が解除されることで、S4以降の処理の再開が行われる。
【0091】
S8では昇降テーブル30を降下し、その後、容器121(カート120)を受入位置に降下する。以上により処理が完了する。なお、S8における昇降テーブル30および容器121の降下は、同時に行っても良い。
【0092】
図18に示すように容器121から収容枠6に移載される2つの積層体SBは、容器121に設けられる複数のガイド部材122aおよび収容枠6に設けられる複数のガイド部材60によりガイドされながら一対のコンベア40の間を通過し、容器121から分離して収容部11へ移載される。容器121から一対のコンベア40の間を通過して収容枠6への移載中の2つの積層体SBは、その上部が支持枠6のガイド部材60にガイドされ、その下部が容器121に設けられる複数のガイド部材122aにガイドされる。
【0093】
S7では収容部11に上昇した積層体SBを保持ユニット5で支持し、S8ではその支持位置を上昇する。これらのステップでは、各支持部材50の支持部50aの高さを調整した後、図19に示すように各支持部材50を解除位置から支持位置に移動して更に上昇させる。具体的には、図11の状態ST4に例示したようにアクチュエータ54を駆動して、各支持部材50を解除位置から支持位置に移動する。各支持部50aは最下部のトレイ130の段差部132に進入する。続いて、昇降ユニット55のモータ56の駆動により各支持部材50を上昇させ、積層体SBを昇降テーブル30から持ち上げる。センサSR4、SR5の検知結果により積層体SBが収容枠6内に収納されたことが確認される。これにより積層体SBの移載が完了する。
【0094】
S9では昇降テーブル130を降下し、その後、容器121(カート120)を受入位置に降下する。以上により処理が完了する。なお、S9における昇降テーブル30および容器121の降下は、同時に行っても良い。
【0095】
S12ではS11の状態確認処理の結果、トレイ搬送装置1の状態が収容枠6に収容される積層体SBの最下部からトレイ130の搬出が可能な状態か否かを判定する。例えば、一対のコンベア40が搬送位置に移動したことが確認できない場合は、搬出不能な状態であると判定してS19へ進み、エラー処理を行う。エラー処理は、例えば、作業者に対してトレイ130の搬出が不能であることを報知したり、ホスト装置150へ搬出不能であることを通知する。エラーを引き起こす要因を解消した後、作業者が操作ユニット94から再起動を指示することで、S11以降の処理が行われる。
【0096】
次に、図20は処理部90が実行する別の処理例を示すフローチャートである。図20の処理例は、トレイ供給エリアP1(或いはP2)において、図13の処理により収容部11に移載された積層体SBの、最下部に位置するトレイ130を搬出する場合の処理例を示している。図21及び図22の動作説明図を参照しつつ図20の処理例を説明する。
【0097】
S11では、状態確認処理が実行される。ここでは、例えば、センサSR2の検知結果が取得され、一対のコンベア40が搬送位置に位置しているか否かが判定される。そして、一対のコンベア40が搬送位置に位置していない場合には移動ユニット45によって搬送位置へ移動される。また、センサSR3~SR5の検知結果が取得され、一対のコンベア40上のトレイ130の有無状態、収容枠6に収容されているトレイ130の有無状態等が判定される。
【0098】
S12ではS11の状態確認処理の結果、トレイ搬送装置1の状態が収容枠6に収容される積層体SBの最下部からトレイ130の搬出が可能な状態か否かを判定する。例えば、一対のコンベア40が搬送位置に移動したことが確認できない場合は、搬出不能な状態であると判定してS19へ進み、エラー処理を行う。エラー処理は、例えば、作業者に対してトレイ130の搬出が不能であることを報知したり、ホスト装置150へ搬出不能であることを通知する。エラーを引き起こす要因を解消した後、作業者が作業ユニット94から再起動を指示することで、S11以降の処理が行われる。
【0099】
S12でトレイ130の搬出が可能な状態であると判定した場合はS13へ進み、昇降ユニット55を駆動して各支持部材50を降下させる。これにより図21の状態ST11に例示するように、積層体SBが一対のコンベア40上に載置される。続くS14では、移動ユニット51を駆動して図21の状態ST12に例示するように、各支持部材50を解除位置に移動する。
【0100】
S15では再び昇降ユニット55を駆動して、図21の状態ST13に例示するように、各支持部50aの高さが、積層体SBの最下部のトレイ130に積層される二段目のトレイ130の段差部132と同じ高さになるように各支持部材50を上昇させる。なお、この支持部材50の高さは設計上予め特定することができ、センサで検知する必要はない。
【0101】
S16では、図22の状態ST14に例示するように、移動ユニット51によって各支持部材50を支持位置へ移動する。各支持部材50の支持部50aが積層体SBの最下部のトレイ130に載置される二段目のトレイ130の段差部132に進入する。S17では再び昇降ユニット55を駆動して、各支持部材50を上昇する。これにより図22の状態ST15に示すように、各積層体SBの最下部に位置するトレイ130のみがコンベア40上に載置され、二段目以上の他のトレイ130は持ち上げられる。こうして積層体SBから、最下部のトレイ130のみが切り離される。
【0102】
S18では一対のコンベア40を駆動して、図22の状態ST16に例示するように、ベルト44上の2つのトレイ130を搬出する。2つのトレイ130は開口部24を通って中継ユニット8へ搬送される。
【0103】
S22ではS21の状態確認処理の結果、トレイ搬送装置1の状態が収容枠6にトレイ130の搬入が可能な状態か否かを判定する。例えば、一対のコンベア40が搬送位置に移動したことが確認できない場合は、搬入不能な状態であると判定してS29へ進み、エラー処理を行う。エラー処理は、例えば、作業者に対してトレイ130の搬入が不能であることを報知したり、ホスト装置150へ搬入不能であることを通知する。エラーを引き起こす要因を解消した後、作業者が操作ユニット94から再起動を指示することで、S21以降の処理が行われる。
【0104】
次に、図23は処理部90が実行する別の処理例を示すフローチャートである。図23の処理例は、トレイ回収エリアP3(或いはP4)において、トレイ130を搬入し、収容部11に収容された積層体SBの最下部に追加する場合の処理例を示している。図24及び図25の動作説明図を参照しつつ図23の処理例を説明する。
【0105】
S21では、状態確認処理が実行される。ここでは、例えば、センサSR2の検知結果が取得され、一対のコンベア40が搬送位置に位置しているか否かが判定される。そして、一対のコンベア40が搬送位置に位置していない場合には移動ユニット45によって搬送位置へ移動される。また、センサSR3~SR5の検知結果が取得され、一対のコンベア40上のトレイ130の有無状態、収容枠6に収容されているトレイ130の有無状態等が判定される。
【0106】
S22ではS21の状態確認処理の結果、トレイ搬送装置1の状態が収容枠6にトレイ130の搬入が可能な状態か否かを判定する。例えば、一対のコンベア40が搬送位置に移動したことが確認できない場合は、搬入不能な状態であると判定してS29へ進み、エラー処理を行う。エラー処理は、例えば、作業者に対してトレイ130の搬入が不能であることを報知したり、ホスト装置150へ搬入不能であることを通知する。エラーを引き起こす要因を解消した後、作業者が作業ユニット94から再起動を指示することで、S21以降の処理が行われる。
【0107】
S22でトレイ130の搬入が可能な状態であると判定した場合はS23へ進み、中継ユニット8及び一対のコンベア40を駆動して、図24の状態ST21に例示するように、中継ユニット8からトレイ130を一対のコンベア40上に搬入する。本実施形態においては、一度に2つのトレイ130が搬入される。
【0108】
S24では昇降ユニット55を駆動して各支持部材50を降下させる。これにより図24の状態ST22に例示するように、積層体SBが一対のコンベア40上のトレイ130に載置される。収容枠6に収容される積層体SBは、一対のコンベア40上のトレイ130に積層されることで、新たな積層体SBとなる。続くS25では、移動ユニット51を駆動して図24の状態ST23に例示するように、各支持部材50を解除位置に移動する。
【0109】
S26では再び昇降ユニット55を駆動して、図25の状態ST24に例示するように、各支持部50aの高さが、積層体SBよりも低い位置となるように各支持部材50を降下させる。
【0110】
S27では、図25の状態ST25に例示するように、移動ユニット51によって各支持部材50を支持位置へ移動する。各支持部材50の支持部50aが、新たな積層体SBの最下部のトレイ130の段差部132に進入する。S28では再び昇降ユニット55を駆動して、各支持部材50を上昇する。これにより図25の状態ST26に示すように、今回搬入したトレイ130が追加された新たな積層体SBが形成され、各支持部材50で持ち上げられ、その後、状態ST26では次のトレイ130が搬入される。
【0111】
以上の処理を繰り返すことで、順次搬入されてくるトレイ130を各積層体SBの最下部に追加して積層体SBのトレイ130の数を増やしていくことができる。なお、図23の処理は、一対の支持部材50にトレイ130が支持されていない状態や、支持されているトレイ130が1つの状態でも同じ処理とすることができる。
【0112】
次に、図26は処理部90が実行する別の処理例を示すフローチャートである。図26の処理例は、図23の処理によりトレイ130が積み重ねられて形成された積層体SBを収容部11から受入部10の容器121に移載する場合の処理例を示している。この処理は、概ね、図13図19を参照して説明した受入部10の容器121から収容部11へ積層体SBを移載する処理の逆の手順を踏むものである。
【0113】
S35ではS34の状態確認処理の結果、トレイ搬送装置1の状態が昇降テーブル30による積層体SBの移載が可能な状態か否かを判定する。例えば、一対のコンベア40が退避位置に移動したことが確認できない場合等は、移載不能な状態であると判定してS42へ進み、エラー処理を行う。エラー処理は、例えば、作業者に対して移載不能であることを報知したり、ホスト装置150へ移載不能であることを通知する。また、エラー処理は、容器121(カート120)が位置決め位置で保持される待機状態と見なすこともでき、移載不能な状態が解除された後、作業者が操作ユニット94から再起動を指示することで、S34以降の処理が行われる。また、エラー処理は、容器121(カート120)が位置決め位置で保持され、次の動作への予約状態と見なすこともでき、移載不能な状態が解除されることで、S4以降の処理の再開が行われる。
【0114】
S35で積層体SBの移載が可能な状態であると判定した場合はS36へ進み、昇降ユニット31を駆動して昇降テーブル30を上昇させる。昇降テーブル30は図18の状態と同じ位置まで上昇される。S37では昇降ユニット55によって各支持部材50を降下させ、昇降テーブル30上に積層体SBを載置する。昇降テーブル30の各載置部30aに、積層体SBが1つずつ載置される。S38では移動ユニット51を駆動して各支持部材50を解除位置に移動する。S39では昇降ユニット55によって各支持部材50を上昇させる。
【0115】
S34では、積層体SBの移載前の状態確認処理が実行される。ここでは、例えば、センサSR2の検知結果が取得され、一対のコンベア40が退避位置に位置しているか否かが判定される。そして、一対のコンベア40が退避位置に位置していない場合には移動ユニット45によって退避位置へ移動される。また、センサSR3~SR5の検知結果が取得され、一対のコンベア40上にトレイ130が存在していないか、収容枠6にトレイ130が存在しているか等が確認される。
【0116】
S35ではS34の状態確認処理の結果、トレイ搬送装置1の状態が昇降テーブル30による積層体SBの移載が可能な状態か否かを判定する。例えば、一対のコンベア40が退避位置に移動したことが確認できない場合等は、移載不能な状態であると判定してS42へ進み、エラー処理を行う。エラー処理は、例えば、作業者に対して移載不能であることを報知したり、ホスト装置150へ移載不能であることを通知する。また、エラー処理は、容器121(カート120)が位置決め位置で保持される待機状態と見なすこともでき、移載不能な状態が解除された後、作業者が作業ユニット94から再起動を指示することで、S34以降の処理が行われる。また、エラー処理は、容器121(カート120)が位置決め位置で保持され、次の動作への予約状態と見なすこともでき、移載不能な状態が解除されることで、S4以降の処理の再開が行われる。
【0117】
S35で積層体SBの移載が可能な状態であると判定した場合はS36へ進み、昇降ユニット31を駆動して昇降テーブル30を上昇させる。昇降テーブル30は図18の状態と同じ位置まで上昇される。S37では昇降ユニット55によって各支持部材50を降下させ、昇降テーブル30上に積層体SBを載置する。昇降テーブル30の各載置部50aに、積層体SBが1つずつ載置される。S38では移動ユニット51を駆動して各支持部材50を解除位置に移動する。S39では昇降ユニット55によって各支持部材50を上昇させる。
【0118】
S40では昇降ユニット31を駆動して昇降テーブル30を降下させる。昇降テーブル30は図17の状態と同じ位置まで降下され、各積層体SBが収容部11(具体的には、収容枠6内)から受入部10(具体的には、容器121内)に移載される。収容枠6から容器121に移動される2つの積層体SBは、容器121に設けられる複数のガイド部材122aおよび収容枠6に設けられる複数のガイド部材60によりガイドされながら一対のコンベア40の間を通過し、収容部11から容器121の載置部材122bへ載置される。収容枠6から一対のコンベア40の間を通過して容器121への移載中の2つの積層体SBは、その上部が収容枠6のガイド部材60にガイドされ、その下部が容器121に設けられる複数のガイド部材122aにガイドされる。その後、昇降テーブル30が載置部材122bへ載置された積層体SBから離脱し、積層体SBの最下部のトレイ130と底板121cとの間の底部空間129へ移動することで積層体SBの移載が完了する。
【0119】
S41では昇降ユニット71を駆動して容器121(カート120)を受入位置に降下する。カート120がフロアFLに着地することでカート120の降下が制限され、昇降部材74が容器121のフランジ部127から離脱することで位置決めユニット7から容器121(カート120)が解除される。その後、カート120(容器121)を作業者が受入部10から取出可能な状態となる。以上により処理が完了する。積層体SBが移載された容器121(カート120)が受入部10に位置する状態で、図23の処理を開始できるため、容器121の入れ替えが効率的に行われることとなる。そうすることでトレイ搬送装置1によるトレイ130の回収を途切れることなく継続して行うことができる。
【0120】
<他の実施形態>
上記実施形態では、一対のコンベア40を搬送位置と退避位置に移動するに際し、トレイ130の搬送方向と交差する方向に移動する構成としたが他の構成も採用可能である。図27は、搬送ユニット4の別の構成例である搬送ユニット4’を模式的に示す図である。
【0121】
搬送ユニット4’は、固定コンベア40aと、可動コンベア40bとを含み、可動コンベア40bはトレイ130の搬送方向に移動可能に構成される。また、固定コンベア40a及び可動コンベア40bはいずれもローラコンベアであり、固定コンベア40aはローラ数が少ない構造である。
【0122】
状態ST31は可動コンベア40bが搬送位置に位置している。積層体SBを受入部10から収容部11へ移載する際には、状態ST32に示すように可動コンベア40bを退避位置に移動する。これにより状態ST33に示すように、積層体SBを固定コンベア40aと可動コンベア40bとの間を通過させて受入部10から収容部11へ移載することができる。
【0123】
その後、状態ST34や状態ST35に示すように、積層体SBの最下部のトレイ130を搬出することができる。
【0124】
以上、発明の実施形態について説明したが、発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
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図27