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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-02
(45)【発行日】2025-04-10
(54)【発明の名称】システム、端末およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20240101AFI20250403BHJP
【FI】
G06Q50/16
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2024191050
(22)【出願日】2024-10-30
【審査請求日】2024-11-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519169823
【氏名又は名称】株式会社estie
(74)【代理人】
【識別番号】100124729
【弁理士】
【氏名又は名称】谷 和紘
(72)【発明者】
【氏名】野村 大樹
(72)【発明者】
【氏名】宮内 亮輔
(72)【発明者】
【氏名】荒井 謙
(72)【発明者】
【氏名】粕谷 恭平
(72)【発明者】
【氏名】浜田 結子
(72)【発明者】
【氏名】布川 耀
(72)【発明者】
【氏名】胡田 隼也
(72)【発明者】
【氏名】中村 謙弘
【審査官】塩屋 雅弘
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/015265(WO,A1)
【文献】特開2004-102672(JP,A)
【文献】特開2003-022314(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のコンピュータを備えるシステムであって、
前記1以上のコンピュータの記憶装置は、不動産に関連する複数の不動産情報を記憶しており、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
ユーザの入力処理により生成される入力情報に基づいて、前記複数の不動産情報から複数の対象不動産情報を抽出し、
前記複数の対象不動産情報を複数のカテゴリに分類するための1以上の分類条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報を取得し、
前記分類条件情報に基づいて、前記複数の対象不動産情報を複数のカテゴリに分類し、
前記複数の対象不動産情報に基づいて、前記複数のカテゴリのそれぞれに対応する複数の系列を有するグラフを示すグラフ情報を生成する、
システム。
【請求項2】
前記ユーザは、1以上の分類条件の中から所望の1以上の選択分類条件を選択でき、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記分類条件情報を取得する処理において、前記ユーザにより選択された1以上の選択分類条件を示す前記分類条件情報を取得する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフを生成するためのグラフ化条件を示すグラフ化条件情報を取得し、
前記グラフ情報を生成する処理において、前記複数の対象不動産情報および前記グラフ化条件情報に基づいて、前記複数のカテゴリのそれぞれに対応する複数の系列を有するグラフを示すグラフ情報を生成する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフ情報を生成する処理において、前記複数の対象不動産情報に含まれる1以上のパラメータに基づいて、前記グラフに用いられる1以上の数値を前記複数のカテゴリ毎に算出する、
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ユーザは、複数種類のグラフ化条件から所望のグラフ化条件を選択でき、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフ化条件情報を取得する処理では、前記ユーザにより選択されたグラフ化条件に対応する前記グラフ化条件情報を取得する、
請求項3または請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記グラフ化条件は、前記グラフの縦軸に用いられるパラメータおよび/または横軸に用いられるパラメータを示している、
請求項3または請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数の不動産情報のそれぞれは、第1パラメータと時刻との関係を含んでおり、
前記グラフは、時間軸である第1軸と前記第1パラメータの大きさを示す第2軸とを有し、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフ情報を生成する処理において、前記複数のカテゴリに属する前記複数の対象不動産情報に含まれる第1パラメータの平均値を、前記グラフに用いられる1以上の数値として算出する、
請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1パラメータは、前記不動産の賃料、前記不動産の面積または前記不動産の募集件数である、
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記複数の不動産情報のそれぞれは、第1パラメータと第2パラメータとを含んでおり、
前記グラフは、時間軸である第1軸と第3パラメータの大きさを示す第2軸とを有し、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフ情報を生成する処理において、前記複数のカテゴリに属する前記複数の対象不動産情報に含まれる前記第1パラメータおよび前記第2パラメータに基づいて得られる第3パラメータを、前記グラフに用いられる1以上の数値として算出する、
請求項1ないし請求項3のいずれか記載のシステム。
【請求項10】
前記第3パラメータは、前記不動産の稼働率、前記不動産の空室率または前記不動産の坪単価である、
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記複数の不動産情報のそれぞれは、第1パラメータと第2パラメータとを含んでおり、
前記グラフは、前記第1パラメータの大きさを示す第1軸と前記第2パラメータの大きさを示す第2軸とを有し、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフ情報を生成する処理において、前記複数のカテゴリに属する前記複数の対象不動産情報に含まれる第1パラメータを、前記グラフに用いられる1以上の数値として算出すると共に、前記複数のカテゴリに属する前記複数の対象不動産情報に含まれる第2パラメータを、前記グラフに用いられる1以上の数値として算出する、
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のシステム。
【請求項12】
前記不動産情報は、前記不動産の住所、前記不動産から最寄り駅までの距離、前記不動産の築年数または前記不動産の間取りを含んでいる、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のシステム。
【請求項13】
前記入力情報は、前記複数の不動産情報から複数の対象不動産情報を抽出するための検索条件を示している、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のシステム。
【請求項14】
前記入力情報は、前記ユーザにより指定された不動産を示しており、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記複数の対象不動産情報を抽出する処理において、前記ユーザにより指定された不動産に関連する不動産情報、および、前記ユーザにより指定された不動産に類似する不動産に関連する不動産情報を、前記複数の対象不動産情報として抽出する、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のシステム。
【請求項15】
前記複数の不動産情報のそれぞれは、第1パラメータと第2パラメータとを含んでおり、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフ情報を生成する処理において、前記複数の対象不動産情報に含まれる前記第1パラメータに基づいて、前記複数のカテゴリのそれぞれに対応する複数の系列を有する第1グラフを示す第1グラフ情報を生成すると共に、前記複数の対象不動産情報に含まれる前記第2パラメータに基づいて、前記複数のカテゴリのそれぞれに対応する複数の系列を有する第2グラフを示す第2グラフ情報を生成する、
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のシステム。
【請求項16】
前記1以上のコンピュータは、機械学習モデルを備えており、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフ情報を生成する処理において、前記複数の対象不動産情報を前記機械学習モデルに入力することにより、前記グラフに用いられる1以上の第2数値を前記複数のカテゴリごとに算出し、
前記1以上の第2数値は、前記グラフにおいて、前記1以上の数値を補間または補外する値である、
請求項4に記載のシステム。
【請求項17】
コンピュータの記憶装置は、不動産に関連する複数の不動産情報を記憶しており、
前記コンピュータの制御装置に、
ユーザの入力処理により生成される入力情報に基づいて、前記複数の不動産情報から複数の対象不動産情報を抽出させ、
前記複数の対象不動産情報を複数のカテゴリに分類するための1以上の分類条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報を取得させ、
前記分類条件情報に基づいて、前記複数の対象不動産情報複数のカテゴリに分類させ、
前記複数の対象不動産情報に基づいて、前記複数のカテゴリのそれぞれに対応する複数の系列を有するグラフを示すグラフ情報を生成させる、
プログラム。
【請求項18】
コンピュータと通信可能に接続される端末であって、
前記コンピュータの記憶装置は、不動産に関連する複数の不動産情報を記憶しており、
前記端末の制御装置は、
前記端末のユーザの入力処理により入力情報を取得し、
前記入力情報を前記コンピュータに対して送信することにより、前記複数の不動産情報から複数の対象不動産情報を前記コンピュータに抽出させ、
前記複数の対象不動産情報を複数のカテゴリに分類するための1以上の分類条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報を前記ユーザの入力処理により取得し、
前記分類条件情報を前記コンピュータに対して送信することにより、複数の系列を有するグラフを示すグラフ情報を前記コンピュータに生成させ、
前記グラフ情報を前記コンピュータから取得し、
前記グラフ情報に基づいて、前記グラフを前記端末のディスプレイに表示し、
前記複数の系列は、前記分類条件情報に基づいて前記複数の対象不動産情報が分類された複数のカテゴリのそれぞれに対応する、
端末。
【請求項19】
コンピュータと通信可能に接続される端末において実行されるプログラムであって、
前記コンピュータの記憶装置は、不動産に関連する複数の不動産情報を記憶しており、
前記プログラムは、前記端末の制御装置に、
前記端末のユーザの入力処理により入力情報を取得させ、
前記入力情報を前記コンピュータに対して送信させることにより、前記複数の不動産情報から複数の対象不動産情報を前記コンピュータに抽出させ、
前記複数の対象不動産情報を複数のカテゴリに分類するための1以上の分類条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報を前記ユーザの入力処理により取得させ、
前記分類条件情報を前記コンピュータに対して送信させることにより、複数の系列を有するグラフを示すグラフ情報を生成させ、
前記グラフ情報を前記コンピュータから取得させ、
前記グラフ情報に基づいて、前記グラフを前記端末のディスプレイに表示させ、
前記複数の系列は、前記分類条件情報に基づいて前記複数の対象不動産情報が分類された複数のカテゴリのそれぞれに対応する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、端末およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシステムに関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の収益評価装置が知られている。このシステムでは、分布分析機能は、評価対象物件の所在地を含む広域で且つ過去に遡る所定期間の賃貸不動産募集データから賃料分布データ、空室率分布データおよび賃貸契約の回転率を示す回転率分布データを生成する。賃料・空室率算定機能は、賃料分布データおよび空室率分布データから評価対象物件の物件情報およびアクセス情報に相当するデータを抽出し、評価対象物件の賃料および空室率を算定する。運営収入算出機能は、評価対象物件の算定された賃料および空室率に従い運営収入を算出する。運営支出算出機能は、回転率分布データから物件情報に相当するデータを抽出し、評価対象物件の運営支出を算出する。収益算出機能は、運営収入、運営支出および利回りから評価対象物件の収益を算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-191648公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、不動産は、地域や間取り等の属性を有している。不動産の賃料等の不動産情報の傾向は、属性毎に特色を有している。そのため、ユーザは、不動産情報の傾向を不動産の属性毎に知りたいという要望がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、不動産情報の傾向を不動産の属性毎に得ることができるシステム、端末およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1形態は、
1以上のコンピュータを備えるシステムであって、
前記1以上のコンピュータの記憶装置は、不動産に関連する複数の不動産情報を記憶しており、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
ユーザの入力処理により生成される入力情報に基づいて、前記複数の不動産情報から1以上の対象不動産情報を抽出し、
前記1以上の対象不動産情報を1以上のカテゴリに分類するための1以上の分類条件の中から1以上の選択分類条件を示す分類条件情報を取得し、
前記分類条件情報に基づいて、前記1以上の対象不動産情報を1以上のカテゴリに分類し、
前記1以上の対象不動産情報に基づいて、前記1以上のカテゴリのそれぞれに対応する1以上の系列を有するグラフを示すグラフ情報を生成する、
システムである。
【0007】
第2形態は、
前記ユーザは、1以上の分類条件の中から所望の1以上の選択分類条件を選択でき、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記分類条件情報を取得する処理において、前記ユーザにより選択された1以上の選択分類条件を示す前記分類条件情報を取得する、
第1形態に記載のシステムである。
【0008】
第3形態は、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフを生成するためのグラフ化条件を示すグラフ化条件情報を取得し、
前記グラフ情報を生成する処理において、前記1以上の対象不動産情報および前記グラフ化条件情報に基づいて、前記1以上のカテゴリのそれぞれに対応する1以上の系列を有するグラフを示すグラフ情報を生成する、
第1形態に記載のシステムである。
【0009】
第4形態は、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記Iを生成する処理において、前記1以上の対象不動産情報に含まれる1以上のパラメータに基づいて、前記グラフに用いられる1以上の数値を前記1以上のカテゴリ毎に算出する、
第3形態に記載のシステムである。
【0010】
第5形態は、
前記ユーザは、複数種類のグラフ化条件から所望のグラフ化条件を選択でき、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフ化条件情報を取得する処理では、前記ユーザにより選択されたグラフ化条件に対応する前記グラフ化条件情報を取得する、
第3形態または第4形態に記載のシステムである。
【0011】
第6形態は、
前記グラフ化条件は、前記グラフの縦軸に用いられるパラメータおよび/または横軸に用いられるパラメータを示している、
第3形態ないし第5形態のいずれかに記載のシステムである。
【0012】
第7形態は、
前記複数の不動産情報のそれぞれは、第1パラメータと時刻との関係を含んでおり、
前記グラフは、時間軸である第1軸と前記第1パラメータの大きさを示す第2軸とを有し、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフ情報を生成する処理において、前記1以上のカテゴリに属する前記1以上の対象不動産情報に含まれる第1パラメータの平均値を、前記グラフに用いられる1以上の数値として算出する、
第4形態に記載のシステムである。
【0013】
第8形態は、
前記第1パラメータは、前記不動産の賃料、前記不動産の面積または前記不動産の募集件数である、
第7形態に記載のシステムである。
【0014】
第9形態は、
前記複数の不動産情報のそれぞれは、第1パラメータと第2パラメータとを含んでおり、
前記グラフは、時間軸である第1軸と第3パラメータの大きさを示す第2軸とを有し、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフ情報を生成する処理において、前記1以上のカテゴリに属する前記1以上の対象不動産情報に含まれる前記第1パラメータおよび前記第2パラメータに基づいて得られる第3パラメータを、前記グラフに用いられる1以上の数値として算出する、
第1形態ないし第3形態のいずれかに記載のシステムである。
【0015】
第10形態は、
前記第3パラメータは、前記不動産の稼働率、前記不動産の空室率または前記不動産の坪単価である、
第9形態に記載のシステムである。
【0016】
第11形態は、
前記複数の不動産情報のそれぞれは、第1パラメータと第2パラメータとを含んでおり、
前記グラフは、前記第1パラメータの大きさを示す第1軸と前記第2パラメータの大きさを示す第2軸とを有し、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフ情報を生成する処理において、前記1以上のカテゴリに属する前記1以上の対象不動産情報に含まれる第1パラメータを、前記グラフに用いられる1以上の数値として算出すると共に、前記1以上のカテゴリに属する前記1以上の対象不動産情報に含まれる第2パラメータを、前記グラフに用いられる1以上の数値として算出する、
第1形態ないし第3形態のいずれかに記載のシステムである。
【0017】
第12形態は、
前記不動産情報は、前記不動産の住所、前記不動産から最寄り駅までの距離、前記不動産の築年数または前記不動産の間取りを含んでいる、
第1形態ないし第11形態のいずれかに記載のシステムである。
【0018】
第13形態は、
前記入力情報は、前記複数の不動産情報から1以上の対象不動産情報を抽出するための検索条件を示している、
第1形態ないし第12形態のいずれかに記載のシステムである。
【0019】
第14形態は、
前記入力情報は、前記ユーザにより指定された不動産を示しており、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記1以上の対象不動産情報を抽出する処理において、前記ユーザにより指定された不動産に関連する不動産情報、および、前記ユーザにより指定された不動産に類似する不動産に関連する不動産情報を、前記1以上の対象不動産情報として抽出する、
第1形態ないし第13形態のいずれかに記載のシステムである。
【0020】
第15形態は、
前記複数の不動産情報のそれぞれは、第1パラメータと第2パラメータとを含んでおり、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフ情報を生成する処理において、前記1以上の対象不動産情報に含まれる前記第1パラメータに基づいて、前記1以上のカテゴリのそれぞれに対応する1以上の系列を有する第1グラフを示す第1グラフ情報を生成すると共に、前記1以上の対象不動産情報に含まれる前記第2パラメータに基づいて、前記1以上のカテゴリのそれぞれに対応する1以上の系列を有する第2グラフを示す第2グラフ情報を生成する、
第1形態ないし第3形態のいずれかに記載のシステムである。
【0021】
第16形態は、
前記1以上のコンピュータは、機械学習モデルを備えており、
前記1以上のコンピュータの制御装置は、
前記グラフ情報を生成する処理において、前記1以上の対象不動産情報を前記機械学習モデルに入力することにより、前記グラフに用いられる1以上の第2数値を前記1以上のカテゴリごとに算出し、
前記1以上の第2数値は、前記グラフにおいて、前記1以上の数値を補間または補外する値である、
第4形態ないし第11形態のいずれかに記載のシステムである。
【0022】
第17形態は、
コンピュータの記憶装置は、不動産に関連する複数の不動産情報を記憶しており、
前記コンピュータの制御装置に、
ユーザの入力処理により生成される入力情報に基づいて、前記複数の不動産情報から1以上の対象不動産情報を抽出させ、
前記1以上の対象不動産情報を1以上のカテゴリに分類するための1以上の分類条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報を取得させ、
前記分類条件情報に基づいて、前記1以上の対象不動産を1以上のカテゴリに分類させ、
前記1以上の対象不動産情報に基づいて、前記1以上のカテゴリのそれぞれに対応する1以上の系列を有するグラフを示すグラフ情報を生成させる、
プログラムである。
【0023】
第18形態は、
コンピュータと通信可能に接続される端末であって、
前記コンピュータの記憶装置は、不動産に関連する複数の不動産情報を記憶しており、
前記端末の制御装置は、
前記端末のユーザの入力処理により入力情報を取得し、
前記入力情報を前記コンピュータに対して送信することにより、前記複数の不動産情報から1以上の対象不動産情報を前記コンピュータに抽出させ、
前記1以上の対象不動産情報を1以上のカテゴリに分類するための1以上の分類条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報を前記ユーザの入力処理により取得し、
前記分類条件情報を前記コンピュータに対して送信することにより、1以上の系列を有するグラフを示すグラフ情報を前記コンピュータに生成させ、
前記グラフ情報を前記コンピュータから取得し、
前記グラフ情報に基づいて、前記グラフを前記端末のディスプレイに表示し、
前記1以上の系列は、前記分類条件情報に基づいて前記1以上の対象不動産が分類された1以上のカテゴリのそれぞれに対応する、
端末である。
【0024】
第19形態は、
コンピュータと通信可能に接続される端末において実行されるプログラムであって、
前記コンピュータの記憶装置は、不動産に関連する複数の不動産情報を記憶しており、
前記プログラムは、前記端末の制御装置に、
前記端末のユーザの入力処理により入力情報を取得させ、
前記入力情報を前記コンピュータに対して送信させることにより、前記複数の不動産情報から1以上の対象不動産情報を前記コンピュータに抽出させ、
前記1以上の対象不動産情報を1以上のカテゴリに分類するための1以上の分類条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報を前記ユーザの入力処理により取得させ、
前記分類条件情報を前記コンピュータに対して送信させることにより、1以上の系列を有するグラフを示すグラフ情報を生成させ、
前記グラフ情報を前記コンピュータから取得させ、
前記グラフ情報に基づいて、前記グラフを前記端末のディスプレイに表示させ、
前記1以上の系列は、前記分類条件情報に基づいて前記1以上の対象不動産が分類された1以上のカテゴリのそれぞれに対応する、
プログラムである。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、不動産情報の傾向を不動産の属性毎に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、システム1の説明図である。
図2図2は、ユーザ端末10のブロック図である。
図3図3は、サーバ110のブロック図である。
図4図4は、不動産情報テーブルを示した図である。
図5図5は、募集情報テーブルを示した図である。
図6図6は、テナント情報テーブルを示した図である。
図7図7は、路線価情報テーブルを示した図である。
図8図8は、ユーザ端末10のディスプレイ20が表示する画像を示した図である。
図9図9は、ユーザ端末10の制御装置12およびサーバ110の制御装置112が実行するフローチャートである。
図10図10は、ユーザ端末10のディスプレイ20が表示する画像を示した図である。
図11図11は、ユーザ端末10のディスプレイ20が表示する画像を示した図である。
図12図12は、ユーザ端末10のディスプレイ20が表示する画像を示した図である。
図13図13は、ユーザ端末10のディスプレイ20が表示する画像を示した図である。
図14図14は、ユーザ端末10のディスプレイ20が表示する画像を示した図である。
図15図15は、ユーザ端末10のディスプレイ20が表示する画像を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(実施形態)
本開示の実施形態に係るシステム1について、図面を参照して説明する。
【0028】
[システム1の構造]
まず、システム1の全体構成について図面を参照しながら説明する。図1は、システム1の説明図である。図2は、ユーザ端末10のブロック図である。図3は、サーバ110のブロック図である。
【0029】
図1に示すシステム1は、ユーザ端末10(1以上のコンピュータ・端末)およびサーバ110(1以上のコンピュータ)を備えている。ユーザ端末10およびサーバ110は、通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。ネットワークは、インターネットやイントラネット等である。
【0030】
ユーザ端末10は、コンピュータである。ユーザ端末10は、ユーザXにより使用される情報処理装置である。ユーザ端末10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、または、パーソナルコンピュータである。図2に示すように、ユーザ端末10は、制御装置12と、記憶装置14と、ネットワークインターフェース16と、グラフィック処理部18と、ディスプレイ20と、操作部26と、タッチパネル28と、を含んでいる。
【0031】
記憶装置14は、プログラムPG2およびデータを記憶する。記憶装置14は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および、ストレージ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスク)の組合せである。
【0032】
プログラムPG2は、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ、または後述する対象アプリ)のプログラム
【0033】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0034】
制御装置12は、記憶装置14が記憶しているプログラムPG2を実行することによって、ユーザ端末10の機能を実現する。制御装置12は、例えば、以下の少なくとも1つ含む回路(Circuitry)である。
・CPU(Central Processing Unit)
・GPU(Graphic Processing Unit)
・ASIC(Application Specific Integrated Circuit)
・FPGA(Field Programmable Array)
【0035】
制御装置12は、入力情報取得手段42、入力情報送信制御手段44、分類条件情報取得手段46、分類条件情報送信制御手段48、グラフ情報取得手段50および表示制御手段52を機能ブロックとして含んでいる。
【0036】
ネットワークインターフェース16は、ユーザ端末10と外部装置との間の通信を制御する。外部装置は、サーバ110である。
【0037】
グラフィック処理部18は、制御装置12が生成した画像データに基づいてディスプレイ20に画像を表示させる。ディスプレイ20は、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイである。
【0038】
操作部26は、タッチパネル28によるユーザの操作に基づいて操作信号を生成し、制御装置12に操作信号を出力する。
【0039】
なお、システム1は、複数のユーザ端末10を備えていてもよい。
【0040】
サーバ110は、コンピュータである。サーバ110は、Webページのデータを記憶しているWebサーバである。図3に示すように、サーバ110は、制御装置112と、記憶装置114と、ネットワークインターフェース116と、を含んでいる。
【0041】
記憶装置114は、プログラムPG1およびデータを記憶する。記憶装置114は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および、ストレージ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスク)の組合せである。
【0042】
制御装置112は、記憶装置114が記憶しているプログラムPG1を実行することによって、サーバ110の機能を実現する。制御装置112は、例えば、以下の少なくとも1つ含む回路(Circuitry)である。
・CPU(Central Processing Unit)
・GPU(Graphic Processing Unit)
・ASIC(Application Specific Integrated Circuit)
・FPGA(Field Programmable Array)
【0043】
制御装置112は、対象不動産情報抽出手段120、分類条件情報取得手段122、カテゴリ分類手段124、グラフ情報生成手段126およびグラフ化条件情報取得手段128を機能ブロックとして含んでいる。
【0044】
ネットワークインターフェース116は、サーバ110と外部装置との間の通信を制御する。外部装置は、ユーザ端末10である。
【0045】
[データベース]
サーバ110の記憶装置114が有するデータベースについて説明する。図4は、不動産情報テーブルを示した図である。図5は、募集情報テーブルを示した図である。図6は、テナント情報テーブルを示した図である。図7は、路線価情報テーブルを示した図である。
【0046】
図3に示すように記憶装置114は、物件情報DB114a、募集情報DB114b、テナント情報DB114cおよび路線価情報DB114dを有している。物件情報DB114aは、図4に示す物件情報テーブルを記憶している。物件情報テーブルは、複数の物件情報I1を含んでいる。物件情報I1には、賃貸の募集が行われている部屋を有する建物に関する詳細な情報が記述されている。本実施形態では、物件情報I1は、物件ID、物件名、住所(不動産の住所)、アセットタイプ、竣工年、貸付面積、延床面積、天井高、床荷重、部屋数、最寄駅、築年数(不動産の築年数)、基準階面積、駅徒歩(不動産から最寄り駅までの距離)、坪単価、賃料および緯度経度を含んでいる。なお、物件情報テーブルは、アセットタイプ毎に設けられていてもよい。
【0047】
募集情報DB114bは、図5に示す募集情報テーブルを記憶している。募集情報テーブルは、複数の募集情報I2を含んでいる。募集情報I2には、賃貸募集が行われている部屋に関する詳細な情報が記述されている。募集情報I2は、募集ID、物件ID、賃借部分、間取り(不動産の間取り)、賃借部分面積、募集価格、第1情報取得日および募集状況を含んでいる。サーバ110の制御装置112は、物件の部屋の賃貸募集が行われる度に募集情報I2を新たに生成し、図5の募集情報テーブルに募集情報I2を記録する。第1情報取得日は、募集情報I2が募集情報テーブルに記録された日である。そのため、同一の部屋について賃貸募集の回数の数だけ募集情報I2が存在する。ただし、同一の部屋の募集情報I2の募集IDは、互いに異なる。
【0048】
テナント情報DB114cは、図6に示すテナント情報テーブルを記憶している。テナント情報テーブルは、複数のテナント情報I3を含んでいる。テナント情報I3には、物件に入居しているテナントに関する詳細な情報が記述されている。テナント情報I3は、テナントID、テナント名、物件ID、テナント業種、従業員数および入居期間を含んでいる。なお、募集中の部屋の入居期間は、空欄である。
【0049】
路線価情報DB114dは、図7に示す路線価情報テーブルを記憶している。路線価情報テーブルは、複数の路線価情報I4を含んでいる。路線価情報I4には、各地域の路線価に関する情報が記述されている。路線価情報I4は、エリア、路線番号、緯度経度、路線価および第2情報取得日を含んでいる。
【0050】
本明細書では、複数の物件情報I1、複数の募集情報I2、複数のテナント情報I3および複数の路線価情報I4を総称して複数の不動産情報I10と呼ぶ。したがって、サーバ110(1以上のコンピュータ)の記憶装置114は、不動産に関連する複数の不動産情報I10を記憶している。また、不動産は、建物(物件)および部屋の総称である。
【0051】
[システム1の動作]
次に、システム1の動作について図面を参照しながら説明する。図8は、ユーザ端末10のディスプレイ20が表示する画像を示した図である。
【0052】
まず、システム1の動作概要について説明する。システム1は、図8に示すグラフ画像をユーザ端末10に表示させる。図8に示すグラフ画像は、グラフ表示エリアA1および物件表示エリアA2を含んでいる。グラフ表示エリアA1は、第1グラフ200を含んでいる。第1グラフ200は、縦軸202および横軸204を含んでいる。図8の第1グラフ200では、縦軸202に用いられるパラメータは、坪単価である。横軸204に用いられるパラメータは、時刻である。第1グラフ200は、東京都千代田区における坪単価と時刻との関係を示している。
【0053】
第1グラフ200は、1以上の系列を有している。図8に示す第1グラフ200は、5個の系列K1~K5を有している。系列K1は、間取りが1ルームである部屋の坪単価と時刻との関係を示している。系列K2は、間取りが1Kである部屋の坪単価と時刻との関係を示している。系列K3は、間取りが1LDKである部屋の坪単価と時刻との関係を示している。系列K4は、間取りが2LDKである部屋の坪単価と時刻との関係を示している。系列K5は、間取りが3LDKである部屋の坪単価と時刻との関係を示している。
【0054】
また、物件表示エリアA2は、複数の物件詳細情報I5を含んでいる。物件詳細情報I5には、第1グラフ200を示す第1グラフ情報I16を生成する際に参照された物件に関する情報が記述されている。第1グラフ情報I16は、1以上のカテゴリのそれぞれに対応する1以上の系列K1~K5を有する第1グラフ200を示している。第1グラフ情報I16は、チェックボックス211を含んでいる。チェックボックス211がチェックされた物件の情報は、第1グラフ200に反映されている。
【0055】
以上のような図8に示す画像をユーザ端末10に表示させるために、以下に説明するように、ユーザ端末10の制御装置12およびサーバ110の制御装置112は、図9に示すフローチャートを実行する。図9は、ユーザ端末10の制御装置12およびサーバ110の制御装置112が実行するフローチャートである。図10は、ユーザ端末10のディスプレイ20が表示する画像を示した図である。
【0056】
サーバ110の制御装置112が記憶装置114により記憶されているプログラムPG1を読み出すことにより、これらのプログラムPG1が以下に説明する動作をサーバ110の制御装置112に実行させる。プログラムPG1は、入力情報取得手段42、入力情報送信制御手段44、分類条件情報取得手段46、分類条件情報送信制御手段48、グラフ情報取得手段50および表示制御手段52に実行させる。
【0057】
ユーザ端末10の制御装置12が記憶装置14により記憶されているプログラムPG2を読み出すことにより、これらのプログラムPG2が以下に説明する動作をユーザ端末10の制御装置12に実行させる。プログラムPG2は、対象不動産情報抽出手段120、分類条件情報取得手段122、カテゴリ分類手段124、グラフ情報生成手段126およびグラフ化条件情報取得手段128に実行させる。
【0058】
まず、ユーザXは、図示しない検索画面において、ユーザ端末10の操作部26を操作することにより、入力情報I11を入力する。入力情報I11は、複数の不動産情報I10から1以上の対象不動産情報I110を抽出するための検索条件を示している。複数の不動産情報I10は、サーバ110の記憶装置114が記憶している複数の物件情報I1(図4に示す物件情報テーブル参照)、複数の募集情報I2(図5に示す募集情報テーブル参照)、複数のテナント情報I3(図6に示すテナント情報テーブル参照)および複数の路線価情報I4(図7に示す路線価情報テーブル参照)である。検索条件は、ユーザXが部屋に求める条件である。検索条件は、例えば、住所、間取り、賃借部分、賃借部分面積等を含んでいる。本実施形態では、検索条件は、住所を含んでいる。そして、ユーザXは、東京都千代田区を住所として指定することにより、検索条件を入力する。
【0059】
ユーザ端末10の制御装置12(入力情報取得手段42)は、ユーザ端末10のユーザXの入力処理により入力情報I11を取得する(ステップS1)。そして、ユーザ端末10の制御装置12(入力情報送信制御手段44)は、入力情報I11をサーバ110に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS2)ことにより、複数の不動産情報I10から1以上の対象不動産情報I110をサーバ110(1以上のコンピュータ)に抽出させる。応じて、サーバ110のネットワークインターフェース116は、入力情報I11を受信し、入力情報I11を制御装置112に対して出力する。これにより、サーバ110の制御装置112は、入力情報I11を取得する(ステップS101)。
【0060】
次に、サーバ110の制御装置112(対象不動産情報抽出手段120)は、ユーザXの入力処理により生成される入力情報I11に基づいて、複数の不動産情報I10から1以上の対象不動産情報I110を抽出する(ステップS102)。より詳細には、入力情報I11では、東京都千代田区が住所として指定されている。そこで、サーバ110の制御装置112は、住所が東京都千代田区を含む1以上の物件情報I1を図4の物件情報テーブルから抽出する。サーバ110の制御装置112は、抽出した1以上の物件情報I1に含まれている物件IDを含んでいる1以上の募集情報I2および1以上のテナント情報I3のそれぞれを図5の募集情報テーブルおよび図6のテナント情報テーブルから抽出する。これにより、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110である1以上の物件情報I1、1以上の募集情報I2および1以上のテナント情報I3を抽出する。
【0061】
次に、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110である1以上の物件情報I1、1以上の募集情報I2および1以上のテナント情報I3に基づいて、図10に示す抽出結果画像を表示するための抽出結果画像情報I12を生成する(ステップS103)。抽出結果画像は、図8に示すグラフ画像と同様に、グラフ表示エリアA1および物件表示エリアA2を含んでいる。ただし、抽出結果画像のグラフ表示エリアA1は、グラフを含んでいない。一方、物件表示エリアA2は、複数の物件詳細情報I5を含んでいる。複数の物件詳細情報I5は、ステップS102においてサーバ110の制御装置112が抽出した1以上の対象不動産情報I110(1以上の物件情報I1、1以上の募集情報I2および1以上のテナント情報I3)に相当する。
【0062】
次に、サーバ110の制御装置112は、抽出結果画像情報I12をユーザ端末10に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS104)。応じて、ユーザ端末10のネットワークインターフェース16は、抽出結果画像情報I12を受信し、抽出結果画像情報I12を制御装置12に対して出力する。これにより、ユーザ端末10の制御装置12は、抽出結果画像情報I12を取得する(ステップS3)。そして、ユーザ端末10の制御装置12は、抽出結果画像情報I12に基づいて、図10に示す抽出結果画像をディスプレイ20に表示させる(ステップS4)。
【0063】
ユーザXは、図10に示す抽出結果画像において、1以上の分類条件の中から所望の1以上の選択分類条件を選択できる。分類条件は、1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類するための条件である。そこで、図10に示す抽出結果画像は、分類選択部210を含んでいる。分類選択部210は、ステップS102においてサーバ110の制御装置112が抽出した1以上の対象不動産情報I110(1以上の物件情報I1、1以上の募集情報I2および1以上のテナント情報I3)を1以上のカテゴリに分類するために、ユーザXにより選択される複数のボタンを含んでいる。分類選択部210は、「全体」のボタン、「間取り」のボタン、「築年数」のボタンおよび「駅徒歩」のボタンを含んでいる。ユーザXは、ユーザ端末10の操作部26を操作することにより、「全体」のボタン、「間取り」のボタン、「築年数」のボタンまたは「駅徒歩」のボタンのいずれかをタッチできる。本実施形態では、ユーザXは、「間取り」のボタンをタッチする。応じて、ユーザ端末10の制御装置12(分類条件情報取得手段46)は、1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類するための選択条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報I13をユーザXの入力処理により取得する(ステップS5)。すなわち、ユーザ端末10の制御装置12は、ユーザXにより選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報I13を取得する。本実施形態では、分類条件情報I13は、間取りにより1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類することを示している。
【0064】
次に、ユーザ端末10の制御装置12(分類条件情報送信制御手段48)は、分類条件情報I13をサーバ110(1以上のコンピュータ)に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS6)ことにより、1以上の系列を有する第1グラフ200を示すグラフ情報I14をサーバ110(1以上のコンピュータ)に生成させる。応じて、サーバ110のネットワークインターフェース116は、分類条件情報I13を受信し、分類条件情報I13を制御装置112に対して出力する。これにより、サーバ110の制御装置112(分類条件情報取得手段122)は、1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類するための1以上の分類条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報I13を取得する(ステップS105)。
【0065】
次に、サーバ110の制御装置112(カテゴリ分類手段124)は、分類条件情報I13に基づいて、1以上の対象不動産情報I110(1以上の物件情報I1、1以上の募集情報I2および1以上のテナント情報I3)を1以上のカテゴリに分類する(ステップS106)。本実施形態では、分類条件情報I13は、間取りにより1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類することを示している。そこで、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110に含まれる1以上の募集情報I2の間取りを参照する。そして、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110を「1ルーム」のカテゴリ、「1K」のカテゴリ、「1LDK」のカテゴリ、「2LDK」のカテゴリおよび「3LDK」のカテゴリに分類する。
【0066】
ところで、ユーザXは、複数種類のグラフ化条件から所望のグラフ化条件を選択できる。グラフ化条件は、第1グラフ200を生成するための条件である。具体的には、グラフ化条件は、第1グラフ200の縦軸に用いられるパラメータを示している。そこで、図10に示す抽出結果画像は、軸選択部212を含んでいる。軸選択部212は、ユーザXが第1グラフ200の縦軸202に用いられるパラメータを選択するための複数のボタンを含んでいる。軸選択部212は、「坪単価」のボタン、「賃料総額」のボタン、「稼働率」のボタンおよび「募集戸数」のボタンを含んでいる。ユーザXは、ユーザ端末10の操作部26を操作することにより、「坪単価」のボタン、「賃料総額」のボタン、「稼働率」のボタンおよび「募集戸数」のボタンのいずれかをタッチできる。本実施形態では、ユーザXは、「坪単価」のボタンをタッチする。応じて、ユーザ端末10の制御装置12は、第1グラフ200を生成するためのグラフ化条件を示すグラフ化条件情報I15を取得する(ステップS7)。実施形態では、グラフ化条件情報I15は、第1グラフ200の縦軸202に用いられるパラメータが坪単価であることを示している。
【0067】
次に、ユーザ端末10の制御装置12は、グラフ化条件情報I15をサーバ110(1以上のコンピュータ)に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS8)。応じて、サーバ110のネットワークインターフェース116は、グラフ化条件情報I15を受信し、グラフ化条件情報I15を制御装置112に対して出力する。これにより、サーバ110の制御装置112(グラフ化条件情報取得手段128)は、第1グラフ200を生成するためのグラフ化条件を示すグラフ化条件情報I15を取得する(ステップS107)。すなわち、サーバ110の制御装置112は、ユーザXにより選択されたグラフ化条件に対応するグラフ化条件情報I15を取得する。
【0068】
次に、サーバ110の制御装置112(グラフ情報生成手段126)は、1以上の対象不動産情報I110(1以上の物件情報I1、1以上の募集情報I2および1以上のテナント情報I3)およびグラフ化条件情報I15に基づいて、第1グラフ情報I16を生成する(ステップS108)。第1グラフ情報I16は、1以上のカテゴリのそれぞれに対応する1以上の系列K1~K5を有する第1グラフ200を示している。ここで、複数の募集情報I2(複数の不動産情報)のそれぞれは、募集価格(第1パラメータ)と賃借部分面積(第2パラメータ)とを含んでいる。そして、サーバ110の制御装置112は、1以上のカテゴリに属する1以上の対象不動産情報I110(1以上の募集情報I2)に含まれる募集価格(第1パラメータ)および賃借部分面積(第2パラメータ)に基づいて得られる坪単価(第3パラメータ)を、第1グラフ200に用いられる1以上の数値として算出する。
【0069】
より詳細には、サーバ110の制御装置112は、1以上の募集情報I2の第1情報取得日に基づいて、1以上の募集情報I2を時系列に並べる。そして、サーバ110の制御装置112は、同一カテゴリおよび同一年月に属する1以上の募集情報I2の坪単価の平均値を算出する。例えば、サーバ110の制御装置112は、「1ルーム」のカテゴリおよび2024年1月に属する1以上の募集情報I2のそれぞれに含まれる募集価格の3倍の値を賃借部分の面積で割る。これにより、サーバ110の制御装置112は、「1ルーム」のカテゴリおよび2024年1月に属する1以上の募集情報I2のそれぞれの坪単価を算出する。サーバ110の制御装置112は、「1ルーム」のカテゴリおよび2024年1月に属する1以上の募集情報I2の坪単価の合計値を算出する。サーバ110の制御装置112は、「1ルーム」のカテゴリおよび2024年1月に属する1以上の募集情報I2の数により坪単価の合計値を割り算する。これにより、サーバ110の制御装置112は、「1ルーム」のカテゴリおよび2024年1月に属する1以上の募集情報I2の坪単価の平均値を算出する。そして、サーバ110の制御装置112は、同様の処理を繰り返すことにより、全てのカテゴリおよび全ての年月に対して1以上の募集情報I2の坪単価の平均値を算出する。これにより、サーバ110の制御装置112は、第1グラフ情報I16を生成する。第1グラフ情報I16は、坪単価の平均値とカテゴリと年月とが関連付けられた多数の座標データを含んでいる。
【0070】
次に、サーバ110の制御装置112は、第1グラフ情報I16をユーザ端末10に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS109)。応じて、ユーザ端末10のネットワークインターフェース16は、第1グラフ情報I16を受信し、第1グラフ情報I16を制御装置12に対して出力する。これにより、ユーザ端末10の制御装置12(グラフ情報取得手段50)は、第1グラフ情報I16をサーバ110(1以上のコンピュータ)から取得する(ステップS9)。
【0071】
次に、ユーザ端末10の制御装置12(表示制御手段52)は、第1グラフ情報I16に基づいて、図8に示すグラフ画像をディスプレイ20に表示させる(ステップS10)。より詳細には、グラフ画像は、第1グラフ200を含んでいる。第1グラフ200は、時間軸である横軸204(第1軸)と坪単価(第3パラメータ)の大きさを示す縦軸202(第2軸)とを有する。ユーザ端末10の制御装置12は、第1グラフ情報I16に含まれる多数の座標データを第1グラフ200にプロットする。そして、ユーザ端末10の制御装置12は、同一カテゴリに属する複数の座標データを直線で結ぶ。これにより、系列K1~K5が生成される。この後、本処理は終了する。
【0072】
[グラフ画像のその他の例]
以下に、グラフ画像のその他の例について図面を参照しながら説明する。図11ないし図13は、ユーザ端末10のディスプレイ20が表示する画像を示した図である。
【0073】
ユーザ端末10の制御装置12は、図11に示すグラフ画像をディスプレイ20に表示させてもよい。図11に示すグラフ画像は、第1グラフ200を含んでいる。第1グラフ200は、縦軸202および横軸204を含んでいる。図11の第1グラフ200では、縦軸202に用いられるパラメータは、稼働率である。横軸204に用いられるパラメータは、時刻である。第1グラフ200は、東京都千代田区における稼働率と時刻との関係を示している。稼働率は、賃貸されている部屋の数を全部屋の数で割って、100を掛けた値である。
【0074】
第1グラフ200は、1以上の系列を有している。図11に示す第1グラフ200は、5個の系列K11~K15を有している。系列K11は、築年数が6年~10年である物件の稼働率と時刻との関係を示している。系列K12は、築年数が0年~5年である物件の稼働率と時刻との関係を示している。系列K13は、築年数が11年~15年である物件の稼働率と時刻との関係を示している。系列K14は、築年数が16年~20年である物件の稼働率と時刻との関係を示している。系列K15は、築年数が21年以上である物件の稼働率と時刻との関係を示している。以下に、サーバ110の制御装置112が、図11に示すグラフ画像を表示するためのグラフ画像情報を生成する処理について図9に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図11に示すグラフ画像を表示するためのグラフ画像情報を生成する処理におけるステップS1~S4,S9,S10,S101~S104,S109は、図8に示すグラフ画像を表示するためのグラフ画像情報を生成する処理におけるステップS1~S4,S9,S10,S101~S104,S109と同じであるので説明を省略する。
【0075】
ユーザXは、図10に示す抽出結果画像において、1以上の分類条件の中から所望の選択分類条件を選択できる。分類条件は、1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類するための条件である。そこで、図10に示す抽出結果画像は、分類選択部210を含んでいる。分類選択部210は、ステップS102においてサーバ110の制御装置112が抽出した1以上の対象不動産情報I110(1以上の物件情報I1、1以上の募集情報I2および1以上のテナント情報I3)を1以上のカテゴリに分類するために、ユーザXにより選択される複数のボタンを含んでいる。分類選択部210は、「全体」のボタン、「間取り」のボタン、「築年数」のボタンおよび「駅徒歩」のボタンを含んでいる。ユーザXは、ユーザ端末10の操作部26を操作することにより、「全体」のボタン、「間取り」のボタン、「築年数」のボタンまたは「駅徒歩」のボタンのいずれかをタッチできる。そこで、ユーザXは、「築年数」のボタンをタッチする。応じて、ユーザ端末10の制御装置12は、1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類するための1以上の分類条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報I13をユーザXの入力処理により取得する(ステップS5)。本実施形態では、分類条件情報I13は、築年数により1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類することを示している。
【0076】
次に、ユーザ端末10の制御装置12は、分類条件情報I13をサーバ110(1以上のコンピュータ)に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS6)ことにより、1以上の系列を有する第1グラフ200を示すグラフ情報I14をサーバ110(1以上のコンピュータ)に生成させる。応じて、サーバ110のネットワークインターフェース116は、分類条件情報I13を受信し、分類条件情報I13を制御装置112に対して出力する。これにより、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類するための1以上の分類条件中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報I13を取得する(ステップS105)。
【0077】
次に、サーバ110の制御装置112は、分類条件情報I13に基づいて、1以上の対象不動産情報I110(1以上の物件情報I1、1以上の募集情報I2および1以上のテナント情報I3)を1以上のカテゴリに分類する(ステップS106)。本実施形態では、分類条件情報I13は、築年数により1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類することを示している。そこで、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110に含まれる1以上の物件情報I1の築年数を参照する。そして、サーバ110の制御装置112は、1以上の物件情報I1を0年~5年のカテゴリ、6年~10年のカテゴリ、11年~15年のカテゴリ、16年~20年のカテゴリおよび21年以上のカテゴリに分類する。さらに、サーバ110の制御装置112は、0年~5年のカテゴリに分類した1以上の物件情報I1の物件IDを含む募集情報I2およびテナント情報I3を0年~5年のカテゴリに分類する。サーバ110の制御装置112は、6年~10年のカテゴリに分類した1以上の物件情報I1の物件IDを含む募集情報I2およびテナント情報I3を6年~10年のカテゴリに分類する。サーバ110の制御装置112は、11年~15年のカテゴリに分類した1以上の物件情報I1の物件IDを含む募集情報I2およびテナント情報I3を11年~15年のカテゴリに分類する。サーバ110の制御装置112は、16年~20年のカテゴリに分類した1以上の物件情報I1の物件IDを含む募集情報I2およびテナント情報I3を16年~20年のカテゴリに分類する。サーバ110の制御装置112は、21年以上のカテゴリに分類した1以上の物件情報I1の物件IDを含む募集情報I2およびテナント情報I3を21年以上のカテゴリに分類する。
【0078】
ところで、ユーザXは、複数種類のグラフ化条件から所望のグラフ化条件を選択できる。グラフ化条件は、第1グラフ200を生成するための条件である。具体的には、グラフ化条件は、第1グラフ200の縦軸に用いられるパラメータを示している。そこで、図10に示す抽出結果画像は、軸選択部212を含んでいる。軸選択部212は、ユーザXが第1グラフ200の縦軸202に用いられるパラメータを選択するための複数のボタンを含んでいる。軸選択部212は、「坪単価」のボタン、「賃料総額」のボタン、「稼働率」のボタンおよび「募集戸数」のボタンを含んでいる。ユーザXは、ユーザ端末10の操作部26を操作することにより、「坪単価」のボタン、「賃料総額」のボタン、「稼働率」のボタンおよび「募集戸数」のボタンのいずれかをタッチできる。本実施形態では、ユーザXは、「稼働率」のボタンをタッチする。応じて、ユーザ端末10の制御装置12は、第1グラフ200を生成するためのグラフ化条件を示すグラフ化条件情報I15を取得する(ステップS7)。実施形態では、グラフ化条件情報I15は、第1グラフ200の縦軸202に用いられるパラメータが稼働率であることを示している。
【0079】
次に、ユーザ端末10の制御装置12は、グラフ化条件情報I15をサーバ110(1以上のコンピュータ)に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS8)。応じて、サーバ110のネットワークインターフェース116は、グラフ化条件情報I15を受信し、グラフ化条件情報I15を制御装置112に対して出力する。これにより、サーバ110の制御装置112は、第1グラフ200を生成するためのグラフ化条件を示すグラフ化条件情報I15を取得する(ステップS107)。すなわち、サーバ110の制御装置112は、ユーザXにより選択されたグラフ化条件に対応するグラフ化条件情報I15を取得する。
【0080】
次に、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110(1以上の物件情報I1、1以上の募集情報I2および1以上のテナント情報I3)およびグラフ化条件情報I15に基づいて、1以上のカテゴリのそれぞれに対応する1以上の系列K11~K15を有する第1グラフ200を示す第1グラフ情報I16を生成する(ステップS108)。ここで、複数の物件情報I1(複数の不動産情報)のそれぞれは、部屋数(第1パラメータ)を含んでいる。また、募集中である募集情報I2(複数の不動産情報)の数は、空室数(第2パラメータ)である。そして、サーバ110の制御装置112は、1以上のカテゴリに属する1以上の対象不動産情報I110(1以上の物件情報I1)に含まれる部屋数(第1パラメータ)および1以上のカテゴリに属する1以上の対象不動産情報I110(1以上の募集情報I2)に含まれる空室数(第2パラメータ)に基づいて得られる稼働率(第3パラメータ)を、第1グラフ200に用いられる1以上の数値として算出する。
【0081】
まず、サーバ110の制御装置112は、1以上の募集情報I2の第1情報取得日に基づいて、1以上の募集情報I2を時系列に並べる。そして、サーバ110の制御装置112は、同一カテゴリおよび同一年月に属する募集中である1以上の募集情報I2の数(空室数)を、1以上の対象不動産情報I110である1以上の物件情報I1の部屋数の合計で割り算をする。サーバ110の制御装置112は、割り算により得られた値を1から引き算して、100を掛けることにより、稼働率を算出する。そして、サーバ110の制御装置112は、同様の処理を繰り返すことにより、全てのカテゴリおよび全ての年月に対して稼働率を算出する。これにより、サーバ110の制御装置112は、第1グラフ情報I16を生成する。したがって、第1グラフ情報I16は、坪単価の平均値とカテゴリと年月とが関連付けられた多数の座標データを含んでいる。
【0082】
なお、第1グラフ200では、築年数により1以上の対象不動産情報I110が1以上のカテゴリに分類されている。ただし、第1グラフ200では、駅徒歩、町域、市区町村により1以上の対象不動産情報I110が1以上のカテゴリに分類されてもよい。
【0083】
また、ユーザ端末10の制御装置12は、図12に示すグラフ画像をディスプレイ20に表示させてもよい。図12に示すグラフ画像は、第1グラフ200を含んでいる。第1グラフ200は、縦軸202および横軸204を含んでいる。図12の第1グラフ200では、縦軸202に用いられるパラメータは、募集戸数である。横軸204に用いられるパラメータは、時刻である。第1グラフ200は、東京都千代田区における募集戸数と時刻との関係を示してもよい。なお、第1グラフ200では、1以上の対象不動産情報I110が1以上のカテゴリに分類されていない。しかしながら、第1グラフ200では、築年数、間取り、坪単価により1以上の対象不動産情報I110が1以上のカテゴリに分類されてもよい。
【0084】
また、ユーザ端末10の制御装置12は、図13に示すグラフ画像をディスプレイ20に表示させてもよい。図13に示すグラフ画像は、第1グラフ200を含んでいる。第1グラフ200は、縦軸202および横軸204を含んでいる。図13の第1グラフ200では、縦軸202に用いられるパラメータは、空室率である。空室率は、募集中の部屋の総面積(テナントを募集している部屋の賃借部分面積の総和)を全ての部屋の総面積(全ての物件の延床面積の総和)で割って、100を掛けた値である。横軸204に用いられるパラメータは、時刻である。第1グラフ200は、東京都千代田区における空室率と時刻との関係を示してもよい。なお、第1グラフ200では、1以上の対象不動産情報I110が基準階面積により1以上のカテゴリに分類されている。故に、第1グラフ200は、系列K51~K54を有している。しかしながら、第1グラフ200では、竣工年、賃料帯により1以上の対象不動産情報I110が1以上のカテゴリに分類されてもよい。
【0085】
[効果]
システム1によれば、不動産情報I10の傾向を部屋(不動産)の属性毎に得ることができる。より詳細には、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類するための1以上の分類条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報I13を取得する。これにより、サーバ110の制御装置112は、分類条件情報I13に基づいて、1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類できる。この分類処理により、1以上の対象不動産情報I110は、1以上の対象不動産情報I110の属性に応じた1以上のカテゴリに分類される。さらに、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110に基づいて、1以上のカテゴリのそれぞれに対応する系列K1~K5を有する第1グラフ200を示す第1グラフ情報I16を生成できる。系列K1~K5は、1以上の対象不動産情報I110の傾向を部屋(不動産)の属性毎に表現している。これにより、システム1によれば、不動産情報I10の傾向を部屋(不動産)の属性毎に得ることができる。
【0086】
システム1では、ユーザXは、1以上の分類条件の中から所望の1以上の選択分類条件を選択できる。そして、サーバ110の制御装置112は、ユーザXにより選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報I13を取得する。これにより、ユーザXは、所望する1以上の選択分類条件により生成された第1グラフ200を見ることができる。
【0087】
システム1では、ユーザXは、複数種類のグラフ化条件から所望のグラフ化条件を選択できる。そして、サーバ110の制御装置112は、ユーザXにより選択されたグラフ化条件に対応するグラフ化条件情報I15を取得する。これにより、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110およびグラフ化条件情報I15に基づいて、複数のカテゴリのそれぞれに対応する系列K1~K5を有する第1グラフ200を示す第1グラフ情報I16を生成できる。その結果、ユーザXは、所望するグラフ化条件により生成された第1グラフ200を見ることができる。本実施形態では、グラフ化条件は、第1グラフ200の縦軸202に用いられるパラメータを示している。そのため、ユーザXは、所望する縦軸202を有する第1グラフ200を見ることができる。
【0088】
システム1では、不動産情報I10が含んでいないパラメータが用いられた第1グラフ200を得ることができる。より詳細には、複数の不動産情報I10のそれぞれは、募集価格(第1パラメータ)と賃借部分面積(第2パラメータ)とを含んでいる。そこで、サーバ110の制御装置112は、1以上のカテゴリに属する1以上の対象不動産情報I110に含まれる募集価格(第1パラメータ)および賃借部分面積(第2パラメータ)に基づいて得られる坪単価(第3パラメータ)を、第1グラフ200に用いられる1以上の数値として算出する。このように、サーバ110の制御装置112は、対象不動産情報I110が含んでいない坪単価(第3パラメータ)を募集価格(第1パラメータ)および賃借部分面積(第2パラメータ)に基づいて算出している。その結果、システム1では、不動産情報I10が含んでいないパラメータが用いられた第1グラフ200を得ることができる。
【0089】
(第1変形例)
次に、第1変形例に係るシステム1aについて図面を参照しながら説明する。図14は、ユーザ端末10のディスプレイ20が表示する画像を示した図である。
【0090】
システム1aは、図14に示すグラフ画像が第1グラフ200および第2グラフ300を含んでいる点において、システム1と相違する。以下に、かかる相違点について図面を参照しながら説明する。
【0091】
第1グラフ200は、縦軸202および横軸204を含んでいる。図14の第1グラフ200では、縦軸202に用いられるパラメータは、空室率である。横軸204に用いられるパラメータは、時刻である。第1グラフ200は、東京都千代田区における空室率と時刻との関係、および、東京都渋谷区における空室率と時刻との関係を示している。
【0092】
第1グラフ200は、1以上の系列を有している。図14に示す第1グラフ200は、2個の系列K21,K22を有している。系列K21は、東京都千代田区における空室率と時刻との関係を示している。系列K22は、東京都渋谷区における空室率と時刻との関係を示している。
【0093】
サーバ110の制御装置112は、ステップS108において、1以上の対象不動産情報I110に含まれる募集戸数(第1パラメータ)に基づいて、1以上のカテゴリのそれぞれに対応する1以上の系列K21,K22を有する第1グラフ200を示す第1グラフ情報I16を生成する。募集戸数は、1以上の対象不動産情報I110に含まれる募集中の募集情報I2の数である。
【0094】
第2グラフ300は、縦軸302および横軸304を含んでいる。図14の第2グラフ300では、縦軸302に用いられるパラメータは、募集面積ストックである。募集面積ストックは、募集中の部屋の総面積である。横軸304に用いられるパラメータは、時刻である。第2グラフ300は、東京都千代田区における募集面積ストックと時刻との関係、および、東京都渋谷区における募集面積ストックと時刻との関係を示している。
【0095】
第2グラフ300は、1以上の系列を有している。図14に示す第2グラフ300は、2個の系列K31,K32を有している。系列K31は、東京都千代田区における募集面積ストックと時刻との関係を示している。系列K32は、東京都渋谷区における募集面積ストックと時刻との関係を示している。
【0096】
サーバ110の制御装置112は、ステップS108において、1以上の対象不動産情報I110に含まれる賃借部分面積(第2パラメータ)に基づいて、1以上のカテゴリのそれぞれに対応する1以上の系列K31,K32を有する第2グラフ300を示す第2グラフ情報I26を生成する。サーバ110の制御装置112は、賃借部分面積の総和を求めることにより募集面積ストックを算出する。システム1aのその他の構成は、システム1と同じであるので説明を省略する。システム1aは、システム1と同じ効果を奏することができる。
【0097】
システム1aによれば、サーバ110の制御装置112は、第1グラフ情報I16および第2グラフ情報I26を生成する。そのため、ユーザ端末10の制御装置12は、第1グラフ情報I16および第2グラフ情報I26に基づいて、第1グラフ200および第2グラフ300を含むグラフ画像を表示できる。これにより、ユーザXは、複数のグラフを同時に見ることができる。したがって、ユーザXは、第1グラフ200と第2グラフ300とを比較することにより、部屋の賃借についてより詳細な検討を行うことができる。
【0098】
(第2変形例)
次に、第2変形例に係るシステム1bについて図面を参照しながら説明する。図15は、ユーザ端末10のディスプレイ20が表示する画像を示した図である。
【0099】
システム1bは、第1グラフ200が物件毎の情報を含んでいる点において、システム1と相違する。以下に、かかる相違点について図面を参照しながら説明する。
【0100】
図15に示す第1グラフ200は、縦軸202および横軸204を含んでいる。図15の第1グラフ200では、縦軸202に用いられるパラメータは、坪単価である。横軸204に用いられるパラメータは、時刻である。第1グラフ200は、坪単価と時刻との関係を示している。第1グラフ200では、1以上の対象不動産情報I110が1以上のカテゴリに分類されている。具体的には、系列K41は、Aビルディングの坪単価と時刻との関係を示している。系列K42は、Aビルディングに競合する物件の坪単価の平均と時刻との関係を示している。系列K43は、東京都千代田区における坪単価と時刻との関係を示している。
【0101】
まず、ユーザXは、図示しない検索画面において、ユーザ端末10の操作部26を操作することにより、入力情報I11を入力する。入力情報I11は、複数の不動産情報I10から1以上の対象不動産情報I110を抽出するための検索条件を示している。ユーザXは、Aビルディングを指定することにより、検索条件を入力する。したがって、入力情報I11は、ユーザXにより指定されたAビルディング(物件・不動産)を示している。
【0102】
ユーザ端末10の制御装置12は、ユーザ端末10のユーザXの入力処理により入力情報I11を取得する(ステップS1)。そして、ユーザ端末10の制御装置12は、入力情報I11をサーバ110に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS2)ことにより、複数の不動産情報I10から1以上の対象不動産情報I110をサーバ110(1以上のコンピュータ)に抽出させる。応じて、サーバ110のネットワークインターフェース116は、入力情報I11を受信し、入力情報I11を制御装置112に対して出力する。これにより、サーバ110の制御装置112は、入力情報I11を取得する(ステップS101)。
【0103】
次に、サーバ110の制御装置112は、ユーザXにより指定されたAビルディング(不動産)に関連する不動産情報I10、および、ユーザXにより指定されたAビルディング(不動産)に類似する物件(不動産)に関連する不動産情報I10を、1以上の対象不動産情報I110として抽出する(ステップS102)。より詳細には、入力情報I11では、Aビルディングが指定されている。そこで、サーバ110の制御装置112は、Aビルディングの物件情報I1、Aビルディングに類似する物件(不動産)の物件情報I1、および、住所が東京都千代田区を含む1以上の物件情報I1を図4の物件情報テーブルから抽出する。Aビルディングに類似する物件(不動産)の物件情報I1は、Aビルディングの延床面積に近い延床面積を含む物件情報I1である。住所が東京都千代田区を含む1以上の物件情報I1は、Aビルディングの近くに位置する物件に関連する1以上の物件情報I1である。サーバ110の制御装置112は、抽出した1以上の物件情報I1に含まれている物件IDを含んでいる1以上の募集情報I2を図5の募集情報テーブルから抽出する。これにより、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110である1以上の物件情報I1および1以上の募集情報I2を抽出する。
【0104】
次に、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110である1以上の物件情報I1および1以上の募集情報I2に基づいて、図10に示す抽出結果画像を表示するための抽出結果画像情報I12を生成する(ステップS103)。抽出結果画像は、図8に示すグラフ画像と同様に、グラフ表示エリアA1および物件表示エリアA2を含んでいる。ただし、抽出結果画像のグラフ表示エリアA1は、グラフを含んでいない。一方、物件表示エリアA2は、複数の物件詳細情報I5を含んでいる。複数の物件詳細情報I5は、ステップS102においてサーバ110の制御装置112が抽出した1以上の対象不動産情報(1以上の物件情報I1および1以上の募集情報I2)に相当する。
【0105】
次に、サーバ110の制御装置112は、抽出結果画像情報I12をユーザ端末10に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS104)。応じて、ユーザ端末10のネットワークインターフェース16は、抽出結果画像情報I12を受信し、抽出結果画像情報I12を制御装置12に対して出力する。これにより、ユーザ端末10の制御装置12は、抽出結果画像情報I12を取得する。そして、ユーザ端末10の制御装置12は、抽出結果画像情報I12に基づいて、図10に示す抽出結果画像をディスプレイ20に表示させる(ステップS3)。
【0106】
ユーザXは、図10に示す抽出結果画像において、1以上の分類条件の中から所望の1以上の選択分類条件を選択できる。分類条件は、1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類するための条件である。そこで、ユーザXは、図10に示す抽出結果画像において、系列K41のカテゴリとしてAビルディングを選択し、系列K42のカテゴリとして競合する物件を選択し、系列K43のカテゴリとして東京都千代田区を選択する。応じて、ユーザ端末10の制御装置12は、1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類するための分類条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報I13をユーザXの入力処理により取得する(ステップS5)。すなわち、ユーザ端末10の制御装置12は、ユーザXにより選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報I13を取得する。
【0107】
次に、ユーザ端末10の制御装置12は、分類条件情報I13をサーバ110(1以上のコンピュータ)に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS6)ことにより、1以上の系列を有する第1グラフ200を示すグラフ情報I14をサーバ110(1以上のコンピュータ)に生成させる。応じて、サーバ110のネットワークインターフェース116は、分類条件情報I13を受信し、分類条件情報I13を制御装置112に対して出力する。これにより、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類するための1以上の分類条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報I13を取得する(ステップS105)。
【0108】
次に、サーバ110の制御装置112は、分類条件情報I13に基づいて、1以上の対象不動産情報I110(1以上の物件情報I1、1以上の募集情報I2および1以上のテナント情報I3)を1以上のカテゴリに分類する(ステップS106)。そこで、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110に含まれる1以上の募集情報I2の物件名を参照する。そして、サーバ110の制御装置112は、Aビルディングの物件名を含む1以上の対象不動産情報I110(1以上の物件情報I1、1以上の募集情報I2および1以上のテナント情報I3)を「Aビルディング」のカテゴリに分類する。サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110に含まれる1以上の募集情報I2の住所および延床面積を参照する。そして、サーバ110の制御装置112は、Aビルディングの住所に近い住所およびAビルディングの延床面積に近い延床面積を含む1以上の対象不動産情報I110(1以上の物件情報I1および1以上の募集情報I2)を「競合する物件」のカテゴリに分類する。サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110に含まれる1以上の募集情報I2の住所を参照する。そして、サーバ110の制御装置112は、東京都千代田区を住所に含む1以上の対象不動産情報I110(1以上の物件情報I1、1以上の募集情報I2および1以上のテナント情報I3)を「東京都千代田区」のカテゴリに分類する。この後に、システム1bで行われる処理は、システム1と同じであるので説明を省略する。システム1bは、システム1と同じ効果を奏することができる。
【0109】
システム1bでは、サーバ110の制御装置112は、ユーザXにより指定された物件(不動産)に関連する不動産情報I10、および、ユーザXにより指定された不動産に類似する物件(不動産)に関連する不動産情報I10を、1以上の対象不動産情報I110として抽出する。これにより、サーバ110の制御装置112は、ユーザXにより指定された物件(不動産)に関連する不動産情報I10およびユーザXにより指定された物件(不動産)に類似する物件(不動産)に関連する不動産情報I10に基づいて、第1グラフ情報I16を生成できる。その結果、ユーザ端末10の制御装置12は、ユーザXにより指定された物件およびユーザXにより指定された物件に類似する物件に関する第1グラフ200をディスプレイ20に表示させることができる。したがって、ユーザXは、ユーザXにより指定された物件とユーザXにより指定された物件に類似する物件とを比較できる。
【0110】
(第3変形例)
次に、第3変形例に係るシステム1cについて説明する。
【0111】
システム1cは、第1グラフ200の横軸に用いられるパラメータが時刻ではない点において、システム1と相違する。以下に、かかる相違点について図面を参照しながら説明する。
【0112】
システム1cにおける第1グラフ200は、縦軸202および横軸204を含んでいる。第1グラフ200では、縦軸202に用いられるパラメータは、坪単価である。横軸204に用いられるパラメータは、貸付面積である。また、第1グラフ200では、円がプロットされる。円の大きさは、募集戸数を示している。第1グラフ200は、坪単価と貸付面積と募集戸数との関係を示している。システム1cのその他の構成は、システム1と同じであるので説明を省略する。システム1cは、システム1と同じ効果を奏することができる。
【0113】
(その他の実施形態)
本発明に係るシステムは、システム1,1a~1cに限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
【0114】
なお、システム1,1a~1cにおいて、グラフ化条件情報I15は必須ではない。したがって、サーバ110の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110に基づいて、1以上のカテゴリのそれぞれに対応する1以上の系列を有する第1グラフ200を示す第1グラフ情報I16を生成してもよい。すなわち、縦軸に用いられる第1パラメータおよび横軸に用いられる第2パラメータは、ユーザXにより選択されるのではなく、予め決定されていてもよい。
【0115】
なお、システム1,1a~1cにおいて、分類条件情報I13は、サーバ110の記憶装置114が予め記憶していてもよい。
【0116】
なお、システム1,1a~1cでは、サーバ110の制御装置112は、物件情報I1に含まれている第1パラメータと第2パラメータとにより算出される第3パラメータを縦軸(第2軸)に用いていた。しかしながら、縦軸(第2軸)は、物件情報I1に含まれる第1パラメータの大きさを示してもよい。この場合、複数の不動産情報I10(複数の募集情報I2)のそれぞれは、第1パラメータ(例えば、募集価格)と時刻との関係を含んでいる。第1グラフ200は、時間軸である横軸(第1軸)と第1パラメータ(募集価格)の大きさを示す縦軸(第2軸)とを有する。そして、サーバ110(1以上のコンピュータ)の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110に含まれる1以上の第1パラメータ(例えば、募集価格)に基づいて、第1グラフ200に用いられる1以上の数値を1以上のカテゴリ毎に算出してもよい。例えば、サーバ110(1以上のコンピュータ)の制御装置112は、1以上のカテゴリに属する1以上の対象不動産情報I110に含まれる第1パラメータ(募集価格)の平均値を、第1グラフ200に用いられる1以上の数値として算出してもよい。なお、第1パラメータは、部屋の募集価格(不動産の賃料)、部屋の貸付面積(不動産の面積)、部屋(不動産)の募集件数、不動産の稼働率、不動産空室率または不動産の坪単価であってもよい。
【0117】
なお、システム1,1a~1cでは、第1グラフ200は、第1パラメータ(例えば、坪単価)の大きさを示す縦軸202(第1軸)と時刻を示す横軸204(第2軸)とを有している。しかしながら、第1グラフ200は、第1パラメータ(例えば、募集価格)の大きさを示す縦軸202(第1軸)と第2パラメータ(例えば、貸付面積)を示す横軸204(第2軸)とを有していてもよい。この場合、複数の不動産情報I10(複数の物件情報I1および複数の募集情報I2)のそれぞれは、第1パラメータ(例えば、募集価格)と第2パラメータ(例えば、貸付面積)とを含んでいる。そして、サーバ110(1以上のコンピュータ)の制御装置112は、1以上のカテゴリに属する1以上の対象不動産情報I110に含まれる第1パラメータ(例えば、募集価格)を、第1グラフ200に用いられる1以上の数値として算出すると共に、1以上のカテゴリに属する1以上の対象不動産情報I110に含まれる第2パラメータ(例えば、貸付面積)を、グラフに用いられる1以上の数値として算出する。
【0118】
なお、サーバ110は、機械学習モデルを備えていてもよい。より詳細には、系列K1の座標データの数は、系列K2の座標データの数ないし系列K5の座標データの数より少ない。そこで、サーバ110の制御装置112は、機械学習モデルにより、既存の系列K1の座標データに基づいて新たな系列K1の座標データを生成することにより、データを補間または補外してもよい。より詳細には、サーバ110(1以上のコンピュータ)の制御装置112は、1以上の対象不動産情報I110を機械学習モデルに入力することにより、第1グラフ200に用いられる1以上の第2数値を1以上のカテゴリごとに算出する。1以上の第2数値は、グラフにおいて、1以上の数値を補間または補外する値である。
【0119】
なお、システム1において、サーバ110の制御装置112は、1以上のカテゴリに属する1以上の対象不動産情報I110(1以上の募集情報I2)に含まれる募集価格(第1パラメータ)および賃借部分面積(第2パラメータ)に基づいて得られる坪単価(第3パラメータ・不動産の坪単価)を、第1グラフ200に用いられる1以上の数値として算出する。ただし、サーバ110の制御装置112は、部屋の稼働率(不動産の稼働率)または部屋の空室率(不動産の空室率)を第1グラフ200に用いられる1以上の数値として算出してもよい。
【0120】
なお、サーバ110の制御装置112は、ユーザ端末10からのリクエストの度に、ステップS106~S108の処理を行っている。しかしながら、サーバ110の制御装置112は、過去に行ったステップS106~S108の処理の結果を記憶装置114に記憶させてもよい。そして、サーバ110の制御装置112は、ユーザ端末10からのリクエストが再送されてきた場合、記憶装置114から結果を読み出してもよい。
【0121】
なお、システム1,1a~1fにおいて、サーバ110の制御装置112は、パラメータの平均値の代わりにパラメータの中央値を算出してもよい。
【0122】
なお、システム1,1a~1fにおいて、サーバ110の制御装置112は、パラメータの平均値を算出する際に、パラメータの外れ値をパラメータの平均値の算出対象から除外してもよい。また、サーバ110の制御装置112は、パラメータの平均値を算出する際に、最も大きなパラメータと最も小さなパラメータをパラメータの平均値の算出対象から除外してもよい。この場合、サーバ110の制御装置112は、第1グラフ情報I16を生成する際に、除外したパラメータの対象不動産情報I110を第1グラフ情報I16に含めなくてもよい。これにより、グラフ画像は、除外したパラメータの対象不動産情報I110を含まない。
【0123】
なお、システム1において、ユーザXがユーザ端末10の操作部26を操作することにより系列K1をタッチした場合、ユーザ端末10の制御装置12は、系列K1に属する複数の物件詳細情報I5を含む物件表示エリアA2をディスプレイ20に表示させてもよい。
【0124】
なお、システム1において、ユーザXがユーザ端末10の操作部26を操作することにより分類選択部210に含まれるボタンをタッチした場合、ユーザ端末10は、新たな分類条件情報I13をサーバ110に対して送信する。この場合、サーバ110の制御装置112は、分類条件情報I13に基づいて、新たな第1グラフ情報I16を生成する。すなわち、ユーザXが分類選択部210に含まれるボタンを押すと、第1グラフ200の系列が変化する。
【0125】
なお、システム1において、ユーザXがユーザ端末10の操作部26を操作することにより軸選択部212に含まれるボタンをタッチした場合、ユーザ端末10は、新たなグラフ化条件情報I15をサーバ110に対して送信する。この場合、サーバ110の制御装置112は、グラフ化条件情報I15に基づいて、新たな第1グラフ情報I16を生成する。すなわち、ユーザXが分類選択部210に含まれるボタンを押すと、第1グラフ200の縦軸が変化する。
【0126】
なお、システム1では、図8に示すグラフ画像は、東京都千代田区の地図を含んでいてもよい。この場合、募集中の複数の部屋の位置のそれぞれにアイコンが配置される。そして、系列K1に属するアイコンと、系列K2に属するアイコンと、系列K3に属するアイコンと、系列K4に属するアイコンと、系列K5に属するアイコンとが区別可能なように、これらのアイコンの色や形状等が互いに異なっていてもよい。
【0127】
なお、サーバ110の制御装置112は、第1グラフ情報I16を生成するときに、過去に算出した結果に基づいて、機械学習モデルを用いて他の結果を予測してもよい。具体的には、サーバ110の制御装置112は、第1グラフ情報I16を生成するときに、東京都千代田区の結果に基づいて、機械学習モデルを用いて東京都渋谷区の結果を予測してもよい。
【0128】
なお、サーバ110の制御装置112は、ユーザXが検索条件として指定した住所と類似する住所を検索条件として用いて、第1グラフ情報I16を生成してもよい。
【0129】
なお、サーバ110の制御装置112は、第1グラフ情報I16に基づいて、生成AIを用いて、第1グラフ情報I16の内容を分析してもよい。この場合、サーバ110の制御装置112は、例えば、坪単価がピークとなる時期を予測した分析結果や、地域間の募集価格の傾向を分析した分析結果等を分析結果情報として生成してもよい。また、サーバ110の制御装置112は、生成AIを用いて、募集されている部屋がお買い得であるか否かのアドバイスを分析結果情報として生成してもよい。例えば、サーバ110の制御装置112は、第1グラフ情報I16または第1グラフ情報I16の生成に用いられたデータを生成AI(例えば、GPT等のTransformerモデル等)と、ユーザが選択した分析対象(例えば、坪単価がピークとなる時期と、を予測することや、地域間の募集価格の傾向、グラフの要約作成等)に対応する命令文と、を含むプロンプトを入力し、生成AIから出力された結果に基づく分析結果を分析結果情報として出力する。これにより、たとえユーザに不動産に関する専門性がなくともグラフの分析結果を読み取ることができる。
【0130】
また、サーバ110の制御装置112は、第1グラフ情報I16または第1グラフ情報I16と分析命令文と、を含むプロンプトを生成AIに対して入力し、生成AIから出力された結果に基づく分析結果を分析結果情報として出力してもよい。生成AIは、GPT等のTransformerモデル等である。生成AIは、サーバ110により備えられていてもよいし、外部のサーバにより備えられていてもよい。分析命令文は、例えば、入力データから坪単価がピークとなる時期を予測せよ、入力データから地域間の募集価格の傾向を述べよ、入力されたグラフの要約を作成せよ等である。これにより、たとえユーザに不動産に関する専門性がなくともグラフの分析結果を読み取ることやグラフの解説を得ることができる。このとき、分析命令文は、ユーザが入力してもよいし、ユーザが所定の命令文から選択して決定されてもよい。また、サーバ110の制御装置112は、第1グラフ情報I16と、第1グラフ情報I16の分析を要求する分析生成オブジェクトをユーザに表示し、ユーザが分析生成オブジェクトを選択した場合に、その分析生成オブジェクトに対応する第1グラフ情報I16または第1グラフ情報I16の生成に用いられたデータと、第1グラフ情報I16の分析の生成を要求する分析命令文と、を含むプロンプトを生成AIに入力し、生成AIの出力結果に基づく分析結果情報をユーザに表示してもよい。なお、サーバ110の制御装置112は、第1グラフ情報I16の生成に用いた分類条件情報またはグラフ化条件情報に基づいて、予め用意された複数の分析命令文の中から生成AIに入力する分析命令文を決定してもよい。
【0131】
なお、サーバ110の制御装置112は、縦軸および横軸を生成AIにより決定してもよい。
【0132】
なお、分類条件情報I13は、ユーザXの入力処理により生成されるのではなく、サーバ110の制御装置112により自動的に生成されてもよい。すなわち、サーバ110の制御装置112は、1以上の分類条件の中から1以上の選択分類条件を予め選択しており、1以上の選択分類条件を示す選択条件情報を生成してもよい。1以上の選択分類条件は、サーバ110の管理者が予め設定することにより選択されてもよいし、ユーザXのシステム1の利用開始時にユーザXにより選択されてもよい。
【0133】
なお、システム1bでは、サーバ110の制御装置112は、Aビルディングに類似する物件として、Aビルディングの近くに位置する物件およびAビルディングの延床面積に近い延床面積を有する物件の不動産情報I10を抽出している。しかしながら、サーバ110の制御装置112は、Aビルディングに類似する物件として、例えば、Aビルディングの竣工年と近い竣工年を有する物件の不動産情報I10を抽出してもよいし、Aビルディングの基準階面積と近い基準階面積を有する物件の不動産情報I10を抽出してもよい。
【0134】
なお、システム1,1a~1fにおいて、サーバ110の制御装置112は、図6に示すテナント情報テーブルに基づいて、対象不動産情報I110を1以上のカテゴリに分類してもよい。サーバ110の制御装置112は、例えば、対象不動産情報I110をテナント業種のカテゴリに分類できる。
【0135】
なお、システム1,1a~1fにおいて、サーバ110の制御装置112は、図7に示すテナント情報テーブルに基づいて、第1グラフ情報I16を生成してもよい。
【0136】
なお、システム1,1a~1fにおいて、ユーザ端末10は、サーバ110が実行する処理も行ってもよい。この場合、ユーザ端末10は、サーバ110から全ての不動産情報I10を取得する。
【0137】
なお、システム1,1a~1fにおいて、サーバ110は、1台のコンピュータにより実現されてもよいし、複数台のコンピュータにより実現されてもよい。
【0138】
なお、システム1,1a~1fにおいて、サーバ110は、グラフ画像を表示するためのグラフ画像情報を生成し、グラフ画像情報を第1グラフ情報I16および/または第2グラフ情報I26としてユーザ端末10に対して送信してもよい。
【0139】
なお、グラフ化条件は、グラフの縦軸202に用いられるパラメータを示している。しかしながら、グラフ化条件は、グラフの縦軸202に用いられるパラメータおよび横軸204に用いられるパラメータを示していてもよいし、横軸204に用いられるパラメータを示していてもよい。
【符号の説明】
【0140】
1,1a~1f:システム
10:ユーザ端末
12:制御装置
14:記憶装置
16:ネットワークインターフェース
18:グラフィック処理部
20:ディスプレイ
26:操作部
28:タッチパネル
42:入力情報取得手段
44:入力情報送信制御手段
46:分類条件情報取得手段
48:分類条件情報送信制御手段
50:グラフ情報取得手段
52:表示制御手段
110:サーバ
112:制御装置
114:記憶装置
116:ネットワークインターフェース
120:対象不動産情報抽出手段
122:分類条件情報取得手段
124:カテゴリ分類手段
126:グラフ情報生成手段
128:グラフ化条件情報取得手段
200:第1グラフ
202:縦軸
204:横軸
210:分類選択部
211:チェックボックス
212:軸選択部
300:第2グラフ
302:縦軸
304:横軸
A1:グラフ表示エリア
A2:物件表示エリア
114a:物件情報DB
114b:募集情報DB
114c:テナント情報DB
114d:路線価情報DB
I1:物件情報
I2:募集情報
I3:テナント情報
I4:路線価情報
I5:物件詳細情報
I6:第1グラフ情報
I10:不動産情報
I11:入力情報
I12:抽出結果画像情報
I13:分類条件情報
I14:グラフ情報
I15:グラフ化条件情報
I16:第1グラフ情報
I26:第2グラフ情報
I110:対象不動産情報
K1~K5,K11~K15,K21,K22,K31,K32,K41~K43:系列
PG1,PG2:プログラム
X:ユーザ
【要約】
【課題】本発明の目的は、不動産情報の傾向を不動産の属性毎に得ることができるシステム、端末およびプログラムを提供することである。
【解決手段】本発明は、1以上のコンピュータを備えるシステムである。1以上のコンピュータの記憶装置は、不動産に関連する複数の不動産情報を記憶している。1以上のコンピュータの制御装置は、ユーザの入力処理により生成される入力情報に基づいて、複数の不動産情報から1以上の対象不動産情報を抽出し、1以上の対象不動産情報を1以上のカテゴリに分類するための1以上の分類条件の中から選択された1以上の選択分類条件を示す分類条件情報を取得し、分類条件情報に基づいて、1以上の対象不動産情報を1以上のカテゴリに分類し、1以上の対象不動産情報に基づいて、1以上のカテゴリのそれぞれに対応する1以上の系列を有するグラフを示すグラフ情報を生成する。
【選択図】図8
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図15