IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ラボラトリー コーポレイション オブ アメリカ ホールディングスの特許一覧

特許7660070臨床試験のための記録選択を提供するための地理的にクラスタ化されたデータに基づくデータベース削減
<>
  • 特許-臨床試験のための記録選択を提供するための地理的にクラスタ化されたデータに基づくデータベース削減 図1
  • 特許-臨床試験のための記録選択を提供するための地理的にクラスタ化されたデータに基づくデータベース削減 図2
  • 特許-臨床試験のための記録選択を提供するための地理的にクラスタ化されたデータに基づくデータベース削減 図3
  • 特許-臨床試験のための記録選択を提供するための地理的にクラスタ化されたデータに基づくデータベース削減 図4
  • 特許-臨床試験のための記録選択を提供するための地理的にクラスタ化されたデータに基づくデータベース削減 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-02
(45)【発行日】2025-04-10
(54)【発明の名称】臨床試験のための記録選択を提供するための地理的にクラスタ化されたデータに基づくデータベース削減
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/906 20190101AFI20250403BHJP
   G16H 40/20 20180101ALI20250403BHJP
【FI】
G06F16/906
G16H40/20
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021559796
(86)(22)【出願日】2020-04-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-25
(86)【国際出願番号】 US2020027025
(87)【国際公開番号】W WO2020210206
(87)【国際公開日】2020-10-15
【審査請求日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】62/833,328
(32)【優先日】2019-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511172461
【氏名又は名称】ラボラトリー コーポレイション オブ アメリカ ホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ, スティーブン マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ, ミシェル エルエスエル
(72)【発明者】
【氏名】ガルシア, マイケル ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】マーシャルセイ, エリザベス マルティナ
(72)【発明者】
【氏名】ヘイグ, レイチェル
【審査官】酒井 恭信
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0300040(US,A1)
【文献】特開2013-020381(JP,A)
【文献】特開2016-014998(JP,A)
【文献】特開2012-159884(JP,A)
【文献】特開2020-014061(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00 - 16/958
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
データ記憶装置と、
データベースレコード選択のためのコンピュータプログラムコードを記憶した非一過性コンピュータ可読記録媒体と、
前記データ記憶装置および前記非一過性コンピュータ可読記録媒体に通信可能に結合される処理デバイスであって、前記処理デバイスは、前記コンピュータプログラムコードを実行し、
前記データ記憶装置に書き込まれるべき複数のデータベースレコードを識別することであって、前記複数のデータベースレコードは、地理的にクラスタ化されたデータのためのデータソース内に含有され、前記複数のデータベースレコードの各データベースレコードは、複数のテキストを含み、前記複数のテキストの各々は、複数の記述子のうちのそれぞれの記述子に対応する、ことと、
前記複数のテキストをフォーマット化し、複数のフォーマット化されたテキストを生成することであって、各フォーマット化されたテキストは、複数の標準化された記述子のうちのそれぞれの標準化された記述子に対応する、ことと、
前記複数のデータベースレコードのうちの2つのデータベースレコード毎に対毎比較を実施することであって、前記対毎比較を実施することは、前記複数のデータベースレコードの各データベースレコードの各標準化された記述子に対応する前記フォーマット化されたテキストを、前記複数のデータベースレコードの他のすべてのデータベースレコードの同一の標準化された記述子に対応する前記フォーマット化されたテキストとマッチングさせ、前記複数のデータベースレコードのうちの2つのデータベースレコードの対毎比較の各々について、各標準化された記述子のためにレコードスコアを生成することを含み、前記レコードスコアは、
Damerau-Levenshteinスコアを前記マッチングから生成し、マッチングさせられている2つのフォーマット化されたテキストのうちのより長いテキストにおける文字数によって前記Damerau-Levenshteinスコアを除算することによって、修正されたDamerau-Levenshteinスコアを生成することと、
前記修正されたDamerau-Levenshteinスコアを1から減算し、丸めることにより、バイナリスコアを生成することであって、前記バイナリスコアが前記レコードスコアであり、前記レコードスコアは、マッチングの程度を示す、ことと
を含む動作によって生成される、ことと、
前記複数のデータベースレコードのうちの2つのデータベースレコードの対毎比較の各々について、前記各標準化された記述子のために生成された前記レコードスコアを機械学習モデルに入力することにより、全体的スコアを出力することであって、前記機械学習モデルは、既知のマッチおよびミスマッチを使用して訓練されている、ことと、
前記全体的スコアに基づいて、各データベースレコードを前記データ記憶装置に選択的に書き込み、データベースをコンパイルすることと
を含む動作を実施するように構成される、処理デバイスと
を備える、システム。
【請求項2】
各データベースレコードは、臨床試験治験責任医師または前記臨床試験治験責任医師に対応する臨床試験施設のうちの少なくとも1つに対応する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記動作はさらに、空間クラスタ分析を使用して、前記地理的にクラスタ化されたデータを生成し、複数の前向き臨床試験治験責任医師の中からの前記臨床試験治験責任医師の規定された距離内の前向き臨床試験対象者の数を決定することを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記動作はさらに、
前記臨床試験治験責任医師に関する適応実行可能性を決定することと、
少なくとも部分的に、前記適応実行可能性に基づいて、前記複数の前向き臨床試験治験責任医師に関する試験施設分布を生成することと
を含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記動作はさらに、臨床試験情報に基づいて、前記データ記憶装置に記憶された前記データベースを更新することを含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
方法であって、
処理デバイスが、データ記憶装置に書き込まれるべき複数のデータベースレコードを識別することであって、前記複数のデータベースレコードは、地理的にクラスタ化されたデータのためのデータソース内に含有され、前記複数のデータベースレコードの各データベースレコードは、複数のテキストを含み、前記複数のテキストの各々は、複数の記述子のうちのそれぞれの記述子に対応する、ことと、
前記処理デバイスが、前記複数のテキストをフォーマット化し、複数のフォーマット化されたテキストを生成することであって、各フォーマット化されたテキストは、複数の標準化された記述子のうちのそれぞれの標準化された記述子に対応する、ことと、
前記複数のデータベースレコードのうちの2つのデータベースレコード毎に対毎比較を実施することであって、前記対毎比較を実施することは、前記処理デバイスが、前記複数のデータベースレコードの各データベースレコードの各標準化された記述子に対応する前記フォーマット化されたテキストを、前記複数のデータベースレコードの他のすべてのデータベースレコードの同一の標準化された記述子に対応する前記フォーマット化されたテキストとマッチングさせ、前記複数のデータベースレコードのうちの2つのデータベースレコードの対毎比較の各々について、各標準化された記述子のためにレコードスコアを生成することを含み、前記フォーマット化されたテキストのマッチングはさらに、
Damerau-Levenshteinスコアを前記マッチングから生成し、マッチングさせられている2つのフォーマット化されたテキストのうちのより長いテキストにおける文字数によって前記Damerau-Levenshteinスコアを除算することによって、修正されたDamerau-Levenshteinスコアを生成することと、
前記修正されたDamerau-Levenshteinスコアを1から減算し、丸めることにより、バイナリスコアを生成することであって、前記バイナリスコアが前記レコードスコアであり、前記レコードスコアは、マッチングの程度を示す、ことと
を含む、ことと、
前記複数のデータベースレコードのうちの2つのデータベースレコードの対毎比較の各々について、前記処理デバイスが、前記各標準化された記述子のために生成された前記レコードスコアを機械学習モデルに入力することにより、全体的スコアを出力することであって、前記機械学習モデルは、既知のマッチおよびミスマッチを使用して訓練されている、ことと、
前記処理デバイスが、前記全体的スコアに基づいて、各データベースレコードを前記データ記憶装置に選択的に書き込み、データベースをコンパイルすることと
を含む、方法。
【請求項7】
各データベースレコードは、臨床試験治験責任医師または前記臨床試験治験責任医師に対応する臨床試験施設のうちの少なくとも1つに対応する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
空間クラスタ分析を使用して、前記地理的にクラスタ化されたデータを生成し、複数の前向き臨床試験治験責任医師の中からの前記臨床試験治験責任医師の規定された距離内の前向き臨床試験対象者の数を決定することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記臨床試験治験責任医師に関する適応実行可能性を決定することと、
少なくとも部分的に、前記適応実行可能性に基づいて、前記複数の前向き臨床試験治験責任医師に関する試験施設分布を生成することと
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
臨床試験情報に基づいて、前記データ記憶装置に記憶された前記データベースを更新することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
プロセッサに動作を実施させるために前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムコードを記憶した非一過性コンピュータ可読記録媒体であって、前記動作は、
データ記憶装置に書き込まれるべき複数のデータベースレコードを識別することであって、前記複数のデータベースレコードは、地理的にクラスタ化されたデータのためのデータソース内に含有され、前記複数のデータベースレコードの各データベースレコードは、複数のテキストを含み、前記複数のテキストの各々は、複数の記述子のうちのそれぞれの記述子に対応する、ことと、
前記複数のテキストをフォーマット化し、複数のフォーマット化されたテキストを生成することであって、各フォーマット化されたテキストは、複数の標準化された記述子のうちのそれぞれの標準化された記述子に対応する、ことと、
前記複数のデータベースレコードのうちの2つのデータベースレコード毎に対毎比較を実施することであって、前記対毎比較を実施することは、前記複数のデータベースレコードの各データベースレコードの各標準化された記述子に対応する前記フォーマット化されたテキストを、前記複数のデータベースレコードの他のすべてのデータベースレコードの同一の標準化された記述子に対応する前記フォーマット化されたテキストとマッチングさせ、前記複数のデータベースレコードのうちの2つのデータベースレコードの対毎比較の各々について、各標準化された記述子のためにレコードスコアを生成することを含み、前記レコードスコアは、
Damerau-Levenshteinスコアを前記マッチングから生成し、マッチングさせられている2つのフォーマット化されたテキストのうちのより長いテキストにおける文字数によって前記Damerau-Levenshteinスコアを除算することによって、修正されたDamerau-Levenshteinスコアを生成することと、
前記修正されたDamerau-Levenshteinスコアを1から減算し、丸めることにより、バイナリスコアを生成することであって、前記バイナリスコアが前記レコードスコアであり、前記レコードスコアは、マッチングの程度を示す、ことと
を含む動作によって生成される、ことと、
前記複数のデータベースレコードのうちの2つのデータベースレコードの対毎比較の各々について、前記各標準化された記述子のために生成された前記レコードスコアを機械学習モデルに入力することにより、全体的スコアを出力することであって、前記機械学習モデルは、既知のマッチおよびミスマッチを使用して訓練されている、ことと、
前記全体的スコアに基づいて、各データベースレコードを前記データ記憶装置に選択的に書き込み、データベースをコンパイルすることと
を含む、非一過性コンピュータ可読記録媒体。
【請求項12】
各データベースレコードは、臨床試験治験責任医師または前記臨床試験治験責任医師に対応する臨床試験施設のうちの少なくとも1つに対応し、前記動作はさらに、空間クラスタ分析を使用して、前記地理的にクラスタ化されたデータを生成し、複数の前向き臨床試験治験責任医師の中からの臨床試験治験責任医師の規定された距離内の前向き臨床試験対象者の数を決定することを含む、請求項11に記載の非一過性コンピュータ可読記録媒体。
【請求項13】
前記動作はさらに、
前記臨床試験治験責任医師に関する適応実行可能性を決定することと、
少なくとも部分的に、前記適応実行可能性に基づいて、前記複数の前向き臨床試験治験責任医師に関する試験施設分布を生成することと
を含む、請求項12に記載の非一過性コンピュータ可読記録媒体。
【請求項14】
前記動作はさらに、臨床試験情報に基づいて、前記データ記憶装置に記憶された前記データベースを更新することを含む、請求項13に記載の非一過性コンピュータ可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2019年4月12日に出願された、米国仮出願第62/833,328号の優先権を主張し、その利益を申請する。
【0002】
本開示は、概して、データベース内の重複、矛盾、または別様に誤った記録を排除するためのデータ処理技法に関する。より具体的には、限定ではないが、本開示は、そのような技法を使用して、地理的および臨床性能考慮点に基づいて、データベースが臨床試験のための治験責任医師を識別するためにコンピューティングシステムによって処理される、速度および効率性を改良するために、そのようなデータベースのサイズまたは複雑性を削減することに関する。
【背景技術】
【0003】
臨床試験は、保健医療システムの中への新しい治療の導入のプロセスの重要な部分である。そのような新しい治療は、新規ワクチン、組成物(例えば、医薬品組成物)、栄養補助食品、医療および/または食餌選択、および/または医療デバイスを含み得る。臨床試験は、安全性、有効性、患者コンプライアンス、使い易さ、および治療に関連する他の項目に関するデータを発生させるために利用され得る。臨床試験は、サイズおよびコストが変動し得、それらは、単一国または複数の国々における単一研究センターまたは複数の研究センターを伴い得る。
【0004】
時間の経過に伴って、医学を実践する医師は、臨床試験治験責任医師として試験に参加し得るように訓練されることを選定する。治験責任医師は、職場を変更する、結婚する等し、臨床治験責任医師のデータベースにおいて、見掛け上異なる治験責任医師のエントリをもたらし得る。臨床試験治験責任医師データベースは、治験責任医師詳細が追加されるにつれて、サイズおよび複雑性が増加する。合併吸収を通して経時的に生じたいくつかのソースからの情報の組み合わせが、その状況を永続化させ、同一個人の複数の事例を含有するデータベースを経時的に作成する。データベースクエリは、以前に起用された治験責任医師の数の過大評価を返し得、具体的治験責任医師に関する経験値は、複数のエントリを横断して過小評価され得る。データベースエントリの手動精査は、時間がかかり、特に、タスクが1つを上回る個人を横断して分割される場合、誤りが生じやすい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施例では、本システムは、データ記憶装置と、コンピュータプログラムコードを含む、非一過性コンピュータ可読媒体と、データ記憶装置および非一過性コンピュータ可読媒体に通信可能に結合される、処理デバイスとを含む。処理デバイスは、コンピュータプログラムコードを実行し、動作を実施するために構成される。動作は、データ記憶装置に書き込まれるべきデータベース記録のための対応する記述子を含有する、地理的にクラスタ化されたデータのためのデータソースを識別するステップを含む。動作はさらに、対応する記述子をフォーマット化し、標準化された対応する記述子を生成するステップと、各標準化された対応する記述子をマッチングさせ、記述子のための記録スコアを生成するステップとを含む。動作はさらに、標準化された対応する記述子のための記録スコアを組み合わせ、データベース記録毎に、全体的スコアを生成するステップと、全体的スコアに基づいて、各データベース記録をデータ記憶装置に選択的に書き込み、データベースをコンパイルするステップとを含む。
【0006】
別の実施例では、本方法は、データ記憶装置に書き込まれるべきデータベース記録のための対応する記述子を含有する、地理的にクラスタ化されたデータのためのデータソースを識別するステップを含む。本方法はさらに、対応する記述子をフォーマット化し、標準化された対応する記述子を生成するステップと、各標準化された対応する記述子をマッチングさせ、記述子のための記録スコアを生成するステップとを含む。本方法はさらに、標準化された対応する記述子のための記録スコアを組み合わせ、データベース記録毎に、全体的スコアを生成するステップと、全体的スコアに基づいて、各データベース記録をデータ記憶装置に選択的に書き込み、データベースをコンパイルするステップとを含む。
【0007】
別の実施例では、非一過性コンピュータ可読媒体は、プロセッサに動作を実施させるためにプロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムコードを含む。動作は、データ記憶装置に書き込まれるべきデータベース記録のための対応する記述子を含有する、地理的にクラスタ化されたデータのためのデータソースを識別するステップを含む。動作はさらに、対応する記述子をフォーマット化し、標準化された対応する記述子を生成するステップと、各標準化された対応する記述子をマッチングさせ、記述子のための記録スコアを生成するステップとを含む。動作はさらに、標準化された対応する記述子のための記録スコアを組み合わせ、データベース記録毎に、全体的スコアを生成するステップと、全体的スコアに基づいて、各データベース記録をデータ記憶装置に選択的に書き込み、データベースをコンパイルするステップとを含む。
【0008】
いくつかの実施例では、各データベース記録は、臨床試験治験責任医師、臨床試験治験責任医師に対応する臨床試験施設、または両方に対応し、動作はさらに、空間クラスタ分析を使用して、地理的にクラスタ化されたデータを生成し、前向き臨床試験治験責任医師の規定された距離内の前向き臨床試験対象の数を決定するステップを含む。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
システムであって、
データ記憶装置と、
データベース記録選択のためのコンピュータプログラムコードを含む非一過性コンピュータ可読媒体と、
前記データ記憶装置および前記非一過性コンピュータ可読媒体に通信可能に結合される処理デバイスであって、前記処理デバイスは、前記コンピュータプログラムコードを実行し、
前記データ記憶装置に書き込まれるべきデータベース記録のための対応する記述子を含有する地理的にクラスタ化されたデータのためのデータソースを識別することと、
前記対応する記述子をフォーマット化し、標準化された対応する記述子を生成することと、
前記標準化された対応する記述子の各標準化された対応する記述子をマッチングさせ、標準化された対応する記述子毎に、記録スコアを生成することと、
前記標準化された対応する記述子のための前記記録スコアを組み合わせ、前記データベース記録のデータベース記録毎に、全体的スコアを生成することと、
前記全体的スコアに基づいて、各データベース記録を前記データ記憶装置に選択的に書き込み、データベースをコンパイルすることと
を含む動作を実施するように構成される、処理デバイスと
を備える、システム。
(項目2)
前記記録スコアは、
Damerau-Levenshteinスコアを前記マッチングから生成し、修正されたDamerau-Levenshteinスコアを生成することと、
前記修正されたDamerau-Levenshteinスコアを使用して、バイナリスコアを生成することと
を含む動作によって生成される、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記全体的スコアは、既知のマッチおよびミスマッチを使用して訓練された機械学習モデルを使用して生成される、項目2に記載のシステム。
(項目4)
各データベース記録は、臨床試験治験責任医師または前記臨床試験治験責任医師に対応する臨床試験施設のうちの少なくとも1つに対応する、項目1に記載のシステム。
(項目5)
前記動作はさらに、空間クラスタ分析を使用して、前記地理的にクラスタ化されたデータを生成し、複数の前向き臨床試験治験責任医師の中からの前記臨床試験治験責任医師の規定された距離内の前向き臨床試験対象の数を決定することを含む、項目4に記載のシステム。
(項目6)
前記動作はさらに、
前記臨床試験治験責任医師に関する適応実行可能性を決定することと、
少なくとも部分的に、前記適応実行可能性に基づいて、前記複数の前向き臨床試験治験責任医師に関する試験施設分布を生成することと
を含む、項目5に記載のシステム。
(項目7)
前記動作はさらに、臨床試験情報に基づいて、前記データ記憶装置を更新することを含む、項目6に記載のシステム。
(項目8)
方法であって、
処理デバイスによって、データ記憶装置に書き込まれるべきデータベース記録のための対応する記述子を含有する地理的にクラスタ化されたデータのためのデータソースを識別することと、
前記処理デバイスによって、前記対応する記述子をフォーマット化し、標準化された対応する記述子を生成することと、
前記処理デバイスによって、前記標準化された対応する記述子の各標準化された対応する記述子をマッチングさせ、標準化された対応する記述子毎に、記録スコアを生成することと、
前記処理デバイスによって、前記標準化された対応する記述子のための前記記録スコアを組み合わせ、前記データベース記録のデータベース記録毎に、全体的スコアを生成することと、
前記処理デバイスによって、前記全体的スコアに基づいて、各データベース記録を前記データ記憶装置に選択的に書き込み、データベースをコンパイルすることと
を含む、方法。
(項目9)
各標準化された対応する記述子のマッチングはさらに、
Damerau-Levenshteinスコアを前記マッチングから生成し、修正されたDamerau-Levenshteinスコアを生成することと、
前記修正されたDamerau-Levenshteinスコアを使用して、バイナリスコアを生成することと
を含む、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記全体的スコアは、既知のマッチおよびミスマッチを使用して訓練された機械学習モデルを使用して生成される、項目9に記載の方法。
(項目11)
各データベース記録は、臨床試験治験責任医師または前記臨床試験治験責任医師に対応する臨床試験施設のうちの少なくとも1つに対応する、項目8に記載の方法。
(項目12)
空間クラスタ分析を使用して、前記地理的にクラスタ化されたデータを生成し、複数の前向き臨床試験治験責任医師の中からの前記臨床試験治験責任医師の規定された距離内の前向き臨床試験対象の数を決定することをさらに含む、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記臨床試験治験責任医師に関する適応実行可能性を決定することと、
少なくとも部分的に、前記適応実行可能性に基づいて、前記複数の前向き臨床試験治験責任医師に関する試験施設分布を生成することと
をさらに含む、項目12に記載の方法。
(項目14)
臨床試験情報に基づいて、前記データ記憶装置を更新することをさらに含む、項目13に記載の方法。
(項目15)
プロセッサに動作を実施させるために前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムコードを含む非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記動作は、
データ記憶装置に書き込まれるべきデータベース記録のための対応する記述子を含有する地理的にクラスタ化されたデータのためのデータソースを識別することと、
前記対応する記述子をフォーマット化し、標準化された対応する記述子を生成することと、
前記標準化された対応する記述子の各標準化された対応する記述子をマッチングさせ、標準化された対応する記述子毎に、記録スコアを生成することと、
前記標準化された対応する記述子のための前記記録スコアを組み合わせ、前記データベース記録のデータベース記録毎に、全体的スコアを生成することと、
前記全体的スコアに基づいて、各データベース記録を前記データ記憶装置に選択的に書き込み、データベースをコンパイルすることと
を含む、非一過性コンピュータ可読媒体。
(項目16)
前記記録スコアは、
Damerau-Levenshteinスコアを前記マッチングから生成し、修正されたDamerau-Levenshteinスコアを生成することと、
前記修正されたDamerau-Levenshteinスコアを使用して、バイナリスコアを生成することと
を含む動作によって生成される、項目15に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
(項目17)
前記全体的スコアは、既知のマッチおよびミスマッチを使用して訓練された機械学習モデルを使用して生成される、項目16に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
(項目18)
各データベース記録は、臨床試験治験責任医師または前記臨床試験治験責任医師に対応する臨床試験施設のうちの少なくとも1つに対応し、前記動作はさらに、空間クラスタ分析を使用して、前記地理的にクラスタ化されたデータを生成し、複数の前向き臨床試験治験責任医師の中からの臨床試験治験責任医師の規定された距離内の前向き臨床試験対象の数を決定することを含む、項目15に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
(項目19)
前記動作はさらに、
前記臨床試験治験責任医師に関する適応実行可能性を決定することと、
少なくとも部分的に、前記適応実行可能性に基づいて、前記複数の前向き臨床試験治験責任医師に関する試験施設分布を生成することと
を含む、項目18に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
(項目20)
前記動作はさらに、臨床試験情報に基づいて、前記データ記憶装置を更新することを含む、項目19に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示の側面による、臨床試験のためのデータベース記録選択を提供するためのシステムを描写する、ブロック図である。
【0010】
図2図2は、本開示の側面による、臨床試験のためのデータベース記録選択を提供するためのシステムを描写する、ソフトウェアエンティティフロー図である。
【0011】
図3図3は、本開示の側面による、データベース記録選択のためのシステムにおいて使用されるデータベース削減のプロセスを図示する、フローチャートである。
【0012】
図4図4は、本開示の側面による、臨床試験のための臨床治験責任医師のデータベースをコンパイルおよび使用するプロセスを図示する、フローチャートである。
【0013】
図5図5は、本開示の側面による、データベース削減において使用され得る、データソースマッチング論理フローの実施例を図示する、論理図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の側面および特徴は、コンピュータアルゴリズムを使用して、データベースエントリの類似性を決定し、品質制御チェック、境界例の裁定、または両方の手動労力を削減する、システムを提供する。これらのアルゴリズムは、新しいデータが追加されるにつれて、自動的に起動され、したがって、データベース品質を維持し、データベースサイズを可能な限り小さく保つことができる。これらの最適化は、臨床試験治験責任医師のコンピュータ化された選択が採用されると、データのより高速かつよりリソース効率的処理を確実にする。
【0015】
いくつかの実施例では、システムは、データ記憶装置に書き込まれるべき記録のための対応する記述子を含有する、データデータベースのためのソースを識別する。データ記憶装置は、臨床試験のための治験責任医師を選択する際に使用するためのデータベースを含む。データ記憶装置は、臨床試験のための対象を選択する際に使用するためのデータベースを含む、他のデータベースも含むことができる。いくつかの実施例では、本システムはまた、一貫性のために、対応する記述子をフォーマット化し、標準化された対応する記述子をマッチさせ、記録スコアを生成する。記録スコアは、データベース記録毎に、全体的スコアを生成するために組み合わせられることができ、データベース記録は、臨床試験治験責任医師の削減されたサイズのデータベースをコンパイルするために、スコアに基づいて、書き込まれる場合とそうではない場合がある(選択的に書き込まれる)。
【0016】
上記に説明されるマッチングは、いくつかの側面では、Damerau-Levenshtein法を使用して実施され、Damerau-Levenshteinスコアを生成することができる。Damerau-Levenshteinスコアは、次いで、データベース記録が臨床試験治験責任医師のデータベースにおいて使用されているかどうかを決定する、バイナリスコアを提供するために使用されることができる。既知のマッチおよびミスマッチを使用して訓練された機械学習モデルが、マッチングの効率性および正確度を改良するために使用されることができる。適応実行可能性が、臨床試験治験責任医師選択を微調整するために使用されることができる。加えて、いったん臨床試験が、進行中となると、上記に説明されるデータ記憶装置は、臨床試験情報に基づいて更新されることができる。
【0017】
ある実施例の詳細な説明が、下記に議論される。これらの例証的実施例は、読者にここで議論される一般的主題を導入するために与えられ、開示される概念の範囲を限定することを意図するものではない。以下の節は、同様の番号が同様の要素を示す、図面を参照して、種々の付加的側面および実施例を説明するが、方向説明は、例証的実施例を説明するために使用され、例証的実施例と同様に、本開示を限定するために使用されるべきではない。
【0018】
ここで図面を参照すると、図1は、いくつかの側面による、臨床試験治験責任医師および対象選択を提供するためのシステム100の実施例を描写する。図1は、システム100のハードウェア構成要素の実施例を描写する。本システム100は、統計的算出環境サーバ(算出サーバ)102を含む。算出サーバ102は、データベース削減のために必要とされるクラスタ分析、モデル化、および計算を提供する、コンピュータまたは他の機械であってもよい。算出サーバ102は、1つ以上の他のシステムを含んでもよい。例えば、算出サーバ102は、通信ネットワークにアクセスするためのアダプタ、ルータ等を含んでもよい。本実施例では、算出サーバ102は、データネットワーク104に接続される。データネットワーク104はまた、インターネット、イントラネット、エクストラネット、またはそれらの組み合わせ内に完全に組み込まれることができる(またはそれを含むことができる)。一実施例では、2つ以上のシステムまたはデバイス間の通信は、セキュアソケット層(「SSL」)またはトランスポート層セキュリティ(「TLS」)等のセキュア通信プロトコルによって達成されることができる。システム100は、ネットワーク104を通して算出サーバ102に接続される、データベースサーバ106を含む。データベースサーバ106は、データ記憶装置107に接続され、これは、種々のデータベース、例えば、臨床試験治験責任医師、臨床試験対象、または他の臨床試験情報についての情報に対応する、またはそれを含む、データベースを含むことができる。
【0019】
依然として、図1を参照すると、算出サーバ102はさらに、非一過性メモリデバイス110に通信可能に結合される、処理デバイス108を含む。非一過性メモリデバイス110は、本開示の側面による、データベース削減、データベース記録選択、および支援機能のための動作を処理デバイス108に実施させるためのコンピュータプログラムコード112を記憶するために使用される、コンピュータ可読媒体を含む。非一過性メモリデバイス110はまた、現在これらの動作を実施するために処理デバイスによって使用されている、データベース記録等、キャッシュされたファイル114を含んでもよい。処理デバイス108は、プロセッサまたは複数のプロセッサを含むことができ、処理デバイスの非限定的実施例は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、マイクロプロセッサ等を含む。
【0020】
図1を継続すると、システム100内のデータネットワーク104は、算出サーバ102をクライアントコンピューティングデバイス118および124に接続する。コンピューティングデバイス118は、モバイルデバイスであって、それによって臨床試験対象は、例えば、アプリまたはウェブを介して、臨床試験についての情報にアクセスすることができる。コンピューティングデバイス124は、臨床試験治験責任医師または臨床試験治験責任医師と関連付けられる人員が、臨床試験についての情報にアクセスするために使用することができる、コンピュータシステムである。図1に描写されるデバイスの数は、例証目的のために提供される。異なる数のデバイスが、使用されてもよい。例えば、図1における各デバイス、サーバ、およびシステムは、単一デバイスとして示されるが、複数のデバイスが、代わりに、使用されてもよい。データネットワーク104は、無線ネットワーク、有線ネットワーク、または有線および無線ネットワークの組み合わせを含む、種々の異なるタイプのネットワークのうちの1つ以上のものを含んでもよい。
【0021】
メモリデバイス110は、少なくとも部分的に、処理デバイスによって実行可能なコンピュータプログラムコードまたは命令を記憶し、電源がオフにされると、そのような記憶された情報を留保することが可能である。メモリデバイス110内に含まれる、非一過性コンピュータ可読媒体は、電子、光学、磁気、または処理デバイスにコンピュータ可読命令または他のプログラムコードを提供することが可能な他の記憶デバイスを含むことができる。そのような媒体は、図1に描写されるサーバ内または上へのインストールに先立って、インストールサーバ上に命令を記憶してもよい。コンピュータ可読媒体の非限定的実施例は、(限定ではないが)磁気ディスク、メモリチップ、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、ASIC、構成された処理デバイス、光学記憶装置、またはそこからコンピュータ処理デバイスが命令を読み取り得る、任意の他の媒体を含む。
【0022】
図2は、本開示の側面による、臨床試験のためのデータベース記録選択および他の機能を提供するためのソフトウェアシステム200を描写する、ソフトウェアエンティティフロー図である。概して、図2の左側のソフトウェアエンティティは、下側の近傍の矢印によって示されるように、試験前に使用される。臨床試験開始201後、図2の右側のソフトウェアエンティティは、臨床試験を管理する。ソフトウェアブロック202は、選択および除外基準を決定するためのモデル化を含む、研究プロトコル設計サービスを提供する。適切な疾患状態の患者母集団および多様性のレベルを研究するために、治験責任医師は、患者が試験に対して資格があるかどうかを決定する、基準を定義する。選択および除外基準は、患者特性(例えば、年齢、遺伝子プロファイル)および疾患および/または条件に関連する以前の実験試験結果を含む、疾患および治療特有の特性を包含することができる。付加的パラメータは、臨床試験のために必要とされる対象の数である。臨床試験パラメータはさらに、対象および/または治験責任医師施設を登録するための所望のタイミングおよび臨床試験を完了するために提案されるタイムラインを含んでもよい。
【0023】
システム200のブロック204は、クラスタ分析を提供し、規定された距離に基づいて、臨床治験責任医師の周囲の対象の地理的クラスタを識別し、既知または依頼済み治験責任医師から極端に離れた対象のクラスタに関する付加的治験責任医師を識別する。クラスタ分析は、前向き臨床試験対象のデータベース206を利用し、これは、臨床研究に認可された対象の許可に関する情報、過去の結果、および臨床情報を含む。クラスタ分析また、臨床試験治験責任医師および臨床試験施設のデータベース208を利用する。これらのデータベースは、データ記憶装置107内に常駐することができる。縦断的分析210は、データベース206からのデータに適用され、データに関する履歴視点を提供する。縦断的分析は、対象からの最後に使用された試料に関するデータおよび前向き試験対象に関する経時的検体レベルに関するデータを含む。
【0024】
施設スコア化ブロック211は、履歴成績に基づいて決定されるような治験責任医師の品質に基づいて、試験施設のランク付けを提供する。本開示全体を通して、用語「治験責任医師」は、臨床試験について議論するとき、用語「施設」と同義的に使用され得る。施設は、治験責任医師に対応する、または規定された治験責任医師が提携する、特定の実験室または研究機関であり得る。
【0025】
空間クラスタ化に関して、各可能性として考えられる対象は、Icn(k)を含み、c=1およびn=1は、定義された距離内のk人の可能性として考えられる対象を伴う、第1の国内の第1の治験責任医師場所を識別し(kは、cおよびnに依存する)、c=1およびn=2は、k(nc)人の可能性として考えられる対象を伴う、C個の国々およびn=1,..N(c)箇所の治験責任医師場所に関する、第1の国等内の第2の可能性として考えられる治験責任医師場所を識別する等と続く。クラスタ分析ブロック204によって決定されるような空間または「地理的」クラスタは、以下のように、国CおよびΣnの数の最小限化によって表され得る。
【化1】
式中、pは、研究タイムラインおよび臨床試験患者への対象の実際の変換を満たす容認可能確実性のレベルに相当するレベルにおいて設定される。場所情報は、緯度および経度を含んでもよい。GPSデータ、zipコード、物理的住所、および/または郵便番号が、緯度および経度を決定するために使用されてもよい。臨床試験パラメータは、データベースにクエリし、臨床試験のための可能性として考えられる対象および治験責任医師を決定するために使用される。データベースは、限定ではないが、対象の地理的場所を含む、各可能性として考えられる対象に関連する情報を提供する。同様に、データベースは、限定ではないが、治験責任医師の地理的場所を含む、各可能性として考えられる治験責任医師に関連する治験責任医師情報を提供する。いくつかの実施例では、経験数が不十分な臨床治験責任医師が存在する場合、クラスタ分析204は、訓練された場合に起用され得る、潜在的治験責任医師のリストを提供することができる。例えば、試験対象がまた、医師であるが、臨床治験責任医師としての経験がない場合、現在の臨床試験のための治験責任医師であるために医師を訓練することが、検討され得る。
【0026】
図2を継続すると、ソフトウェアブロック212は、試験施設(治験責任医師)をクラスタ化されたデータから識別する。本プロセスを可能な限りコンピュータ的に効率的にするために、ソフトウェアブロック212はまた、本明細書に説明される側面に従う、データベース削減技法を含む。本データベース削減技法は、残りの図に関して下記に詳細に説明される。施設識別ブロック212は、国-施設分布エンジンを使用して、臨床試験のための世界分布および国-施設混合集合を決定する。施設識別は、国施設分布内の国毎に、履歴動員率に基づいて、かつ規制時間要件に基づいて、臨床試験に関する入札数を収集するステップを含むことができる。ソフトウェアブロック212はまた、以前に起用された治験責任医師および施設、履歴成績に基づくそのランク付け、およびその地理的分布を一覧化する、グラフィカルツールを提供することができる。観察される国レベルのスクリーニング率に関するデータもまた、表示されることができる。
【0027】
典型的臨床調査のための試験前段階の間、潜在的治験責任医師および対象が、接触され、応答が、収集される。初期接触は、対象、試験施設、臨床治験責任医師、または他のパラメータの選択された分布を変更し得る、応答をもたらす。適合実行可能性ソフトウェアブロック214は、最終応答が対象および治験責任医師の最適地理的クラスタ化および分布を改変するにつれて、本情報の全てを更新する。
【0028】
世界試験施設分布ソフトウェアブロック216は、裁定前および裁定後モデル化を提供する。本モデル化ソフトウェアツールは、国特有動員率および要件に基づいて、試験施設分布を提供する。これは、臨床試験のためのタイムフレームおよびそれらのタイムフレームに基づく要件を提供する。ブロック216はまた、国-施設混合集合計算機を含む。国-施設混合集合および他の決定は、試験の間、更新されることができる。ソフトウェアブロック216は、調査が開始される前後両方の臨床調査を管理する。試験施設分布ソフトウェアは、計算を行うためのデータを取り込むためのデータベース記録選択を行う。これらの計算は、データベース内のデータが正しい、すなわち、氏名の綴りの変化または経歴情報の経時的変化のような問題点によって生じる重複を伴わずに、一貫してフォーマットされることを確実にすることによって、そうでなければ可能性として考えられるものより高速かつより効率的にされる。本プロセスは、本明細書では、データ削減、データ重複排除、またはデータベース削減と称され得る。
【0029】
依然として、図2を参照すると、ソフトウェアブロック218は、データベースが将来的臨床試験のために最新に保たれるように、施設識別、対象識別、両方についての試験情報およびデータの抽出、およびフィードバックをデータベース206の中に提供する。試験管理ソフトウェアブロック220は、対象および治験責任医師の両方との相互作用のためのベンチマーキング、通信、および適切なダッシュボードを提供する。これらのダッシュボードからの情報は、表示されることができ、入力は、実施例として、クライアントコンピューティングデバイス118および124を通して受信されることができる。
【0030】
システム200内のソフトウェアエンティティは、実世界臨床データ(実験室診断試験結果を含む)を取り込み、ユーザが、より効率的試験を設計する潜在性を伴う、疾患を患う利用可能な人々のプールに関するプロトコルの選択/除外基準の影響を査定することを可能にする。クラスタ化は、患者と最良好適試験治験責任医師の近接度を使用して、より大きい密度の利用可能な患者を近傍に伴う治験責任医師を識別する。また、試験のための要求される国および治験責任医師の数の計画も支援する。ユーザインターフェースは、誤適用を防止する制御された環境内で、技術的知識を伴わずに、複雑な数学的および統計的手技を起動するための能力を提供する。
【0031】
本システムは、統計的算出環境サーバ102内で起動される、ロバストな統計的および数学的アルゴリズムを利用する。線形プログラミング技法が、各国内の最新規制提出タイムラインおよび以前に実施された類似試験からのスクリーニング率に基づいて、試験タイムラインを達成する、潜在的国-施設分布を決定するために適用される。いくつかの実施例では、統計的算出環境が、データのフィルタリング、配列、群化、要約、および可視化を提供するために、R等の統計的プログラミング言語を使用して確立され得る。
【0032】
図3は、本開示の側面による、データベース削減のためのプロセス300を図示する、フローチャートである。プロセス300は、標準化されていない(綴りの点検がされていない、かつデータソース間または内のいずれかにおけるエントリのフォーマットを一貫させる試みがされていない)情報のソースから一意の臨床試験治験責任医師のリストをコンパイルするステップを提供する。各ソース内に含有される情報の断片の共通成分が、識別され、ソース間で比較され、成分毎に、類似性スコアを発生させる。成分毎の類似性スコアは、次いで、組み合わせられ、ソース内およびソース間の両方の治験責任医師の対毎の比較毎に、臨床試験治験責任医師エントリに関する全体的類似性スコアを与える。二項結果(「マッチ(Match)」、「ノーマッチ(No Match)」)を定義する、スコアのための値(分類子)の識別は、プロセスが効率的に機能することを可能にする。
【0033】
プロセス300のブロック302では、臨床治験責任医師情報の内部および外部ソースが、識別される。ブロック304では、臨床治験責任医師情報は、エントリをフォーマットにおいて一貫させるように点検される。ブロック306では、異なるソースからのデータベース記録が、比較され、臨床治験責任医師情報の異なるソースを横断した一意の臨床治験責任医師が、識別される。ブロック308では、データベース記録が、データ記憶装置に書き込まれ、世界試験施設分布を決定し、臨床試験を編成する際に使用される、臨床治験責任医師データベースをコンパイルする。データベースのサイズの削減は、本明細書では、重複データベースエントリが自動的に識別および排除されるため、重複排除または削減と称され得、これは、データベースのサイズを削減する。
【0034】
図4は、本開示の側面による、臨床試験のための臨床治験責任医師のデータベースをコンパイルおよび使用するプロセス400の実施例を図示する、フローチャートである。ブロック402では、地理的にクラスタ化されたデータが、クラスタ分析204を使用して、処理デバイス108によって生成される。地理的にクラスタ化されたデータは、クラスタ分析を使用して、前向き臨床試験治験責任医師の規定された距離内の前向き臨床試験対象の数を決定する。ブロック404では、データベース記録のための対応する記述子を含有する、地理的にクラスタ化されたデータのためのソースが、識別される。データベース化されているエントリの類似記述子を含有する、データソースが、識別され、選択された記述子の数は、必要最小限である必要がある一方、記述子のセットは、それらが、完全な情報が存在する場合、エントリを集合的かつ一意に識別するように、全ての潜在的記述子の十分なサブセットである必要がある。
【0035】
いくつかの実施例では、外部ソースは、一意のエントリの観点から、最も正確なソースであると仮定されることができる。本ソースは、そうでなければデータベース削減プロセスが不要であろうような、臨床試験を設計する企業の外部にある。本実施例の目的のために、組み合わせられ、重複排除される必要がある、データの3つの内部ソースと、重複排除されたデータベースであると仮定される、データの1つの外部ソースが存在すると仮定し得る。
【0036】
図4のブロック406では、処理デバイス108は、対応する記述子をフォーマット化し、標準化された対応する記述子を生成する。本実施例の目的のために、選択されたソースのそれぞれ内のデータベースエントリ毎に5つの着目記述子、すなわち、治験責任医師名、治験責任医師施設の通りの住所、治験責任医師の都市、治験責任医師の郵便番号、および治験責任医師の電子メールアドレスが存在すると仮定し得る。本実施例では、治験責任医師名は、組み合わせられた名前および名字を含む。東南アジアの氏名に関しては、マッチングは、2回適用され得、1回目は、1つのデータベースエントリ内の氏名の順序を逆転させ、人の家名が最初に言及されるという文化規範に適応させる。治験責任医師施設の通りの住所は、本実施例では、通りだけでは不十分であるであろう場面が存在するため、場所の決定的識別のために、必須として建物/ブロック番号を含む。例えば、英国のLondonにおけるHarley Streetは、開業医の通りとして世界的に有名であって、データベースエントリ内でのHarley Streetのみの使用は、両者ともそこに勤務する、同一氏名の2人の治験責任医師を区別しないであろう。各記述子は、マッチングプロセスを促進するために、可能な限りフォーマットが標準化される必要がある。プロセス内に組み込まれ得る、標準化は、実施例として、全てのアルファベット文字の小文字への変換および区切り符号の除去を含む。
【0037】
依然として、図4を参照すると、ブロック408では、各標準化された対応する記述子は、マッチされ、標準化された対応する記述子のための記録スコアを生成する。いくつかの実施例では、機械学習モデルが、使用される。いくつかの実施例では、Damerau-Levenshtein(DL)法が、テキストマッチングのために使用される。各記述子は、データソースエントリ内およびデータソース間の両方において、テキストマッチングプロセスを別個に受ける。実施例として、4つの名前、すなわち、Stephen、Steve、Steven、Stephanieを検討する。DLアルゴリズムは、1つの氏名を他の氏名から得るために要求される、挿入、削除、および文字転置の数を決定する。例えば、SteveとStevenとの間の差異は、変更が文字「n」の追加のみを要求するため、1のDLスコアを生成する。StephanieとStephenとの間の差異に基づくDLスコアは、3である(「i」および「e」の追加と、「a」から「e」への変更)。StephanieとSteveとの間の差異は、5のDLスコアを生成する(「h」、「a」、「n」、および「i」の除去と、「p」と「v」の置換)。
【0038】
マッチされているテキストの長さは、重要であり得る。例えば、「dog」と「cat」との間の差異は、3のDLスコアを生成し、これは、3語の単語にとって最高値である。本理由から、DLスコアは、修正されたDLスコアを生成するために、比較されている2つの単語のうちのより長い方におけるDLスコアを文字の数によって除算することによって修正される。上記の「Steve」および「Steven」に基づく実施例を使用すると、差異は、1/6としてスコア化され、「Stephanie」と「Steve」との間の差異は、5/9としてスコア化される。最終改変は、修正されたスコアを1から減算し、バイナリの最終記録スコアを修正されたDLスコアから生成するように丸められることであって、1のスコアは、マッチを表し、0のスコアは、完全ミスマッチを表す。
【0039】
通りの住所記述子に関して、修正が、通りの番号が重要と見なされる場合に必要とされる。一実施例として、本システムは、比較されている記述子の数値部分が正確にマッチする必要があるように設計されることができ、そうでなければ、0の記録スコアが当該記録に割り当てられる。上記に説明されるマッチングのいずれかを用いても、偽ミスマッチ(false mismatch)、故に、重複が誤って作成されることを回避するために、通りの番号等の具体的部分以外の全ての記述子に良好なマッチが存在する場合、ユーザへのクエリが呼び出される。
【0040】
図4を継続すると、ブロック410では、記録スコアが、組み合わせられ、標準化された対応する記述子を含む、データベース記録のための全体的スコアを生成する。一実施例では、全ての記述子がスコア化されると、k平均機械学習アプローチが、標準化された対応する記述子のための記録スコアを組み合わせ、当該データベース記録のための全体的スコアを生成するために使用されることができる。既知のマッチおよびミスマッチの訓練セットが、k=2(マッチ=「はい」または「いいえ」)を使用して、プロセスの中に組み込まれる、機械学習モデルを訓練するために使用されることができる。ブロック412では、データベース記録は、データ記憶装置107内のデータベース208に書き込まれる。データベース記録は、すぐ上で説明されたように、「はい」または「いいえ」に対応する全体的マッチスコアに基づいて、書き込まれる場合とそうではない場合があり(選択的に書き込まれる)、「はい」は、記録が臨床治験責任医師のコンパイルされたデータベースの一部となることを決定付ける。記録は、全ての記録が処理されるまで、データベースをコンパイルするように書き込まれる。ブロック414では、処理デバイス108は、処理されるべき残りの記録が存在するかどうかを決定する。該当する場合、プロセスは、記録毎に、ブロック406から繰り返される。そうでなければ、コンパイルされたデータベースは、使用されることになる。適応実行可能性が、ブロック416において、試験施設分布を生成するために使用される。
【0041】
図5は、本開示の側面による、データベース削減において使用され得る、データソースマッチング論理フロー500の実施例を図示する、論理図である。データベース削減は、各内部データソース502と少なくとも1つの外部データソース504をマッチングさせることから開始する。決定ブロック506において、マッチが存在しない場合、外部データソース508が、マッチされる。本実施例では、3つの外部データソース、すなわち、外部データソースA、外部データソースB、および外部データソースCが存在する。マッチが、ブロック506において、内部データソースと外部データソースとの間で行われ得る場合、一意のIDが、ブロック510において、マッチされた記録に割り当てられる。同様に、マッチが、決定ブロック512において、内部データソース508間で行われ得る場合、一意のIDが、再び、ブロック510において、マッチされた記録に割り当てられる。内部データソース508からのアンマッチ(unmatched)のままである記録に関して、本システムは、ブロック516において、一意のIDを作成することができる。アンマッチ記録のために作成されたIDは、将来的参照のための記録を特定するために使用されることができる。
【0042】
別様に具体的に述べられない限り、本明細書全体を通して、「処理」、「算出」、「計算」、「決定」、または同等物等の用語は、コンピューティングプラットフォームのメモリ、レジスタ、または他の情報記憶デバイス、伝送デバイス、またはディスプレイデバイス内の物理的な電子的または磁気的な量として表される、データを操作または転換する、1つ以上のコンピュータまたは類似電子コンピューティングデバイスまたは複数の類似電子コンピューティングデバイス等のコンピューティングまたは処理デバイスのアクションまたはプロセスを指す。
【0043】
本明細書で議論されるシステムまたは複数のシステムは、任意の特定のハードウェアアーキテクチャまたは構成に限定されない。コンピューティングデバイスは、1つ以上の入力に関して条件付けられた結果を提供する、構成要素の任意の好適な配列を含むことができる。好適なコンピューティングデバイスは、本主題の1つ以上の側面を実装する、汎用コンピューティング装置から特殊コンピューティング装置まで、コンピューティングシステムをプログラムまたは構成する、記憶されたソフトウェアにアクセスする、多目的マイクロプロセッサベースのコンピューティングシステムを含む。任意の好適なプログラミング、スクリプト、または他のタイプの言語、または言語の組み合わせが、コンピューティングデバイスをプログラムまたは構成する際に使用されるべきソフトウェア内に本明細書に含有される教示を実装するために使用されてもよい。
【0044】
本明細書に開示される方法の側面は、そのようなコンピューティングデバイスの動作において実施されてもよい。上記の実施例に提示されるブロックのうちのいくつかの順序は、変動されることができ、例えば、ブロックは、並べ替えられる、組み合わせられる、またはサブブロックに分割されることができる。あるブロックまたはプロセスは、並行して実施されることができる。
【0045】
「~するように構成される」の使用は、本明細書では、付加的タスクまたはステップを実施するように構成されるデバイスを除外しない、非制限的かつ包含的用語として意味される。加えて、「~に基づいて」の使用は、コンピューティングまたは処理デバイスのアクションまたはプロセスを指し、1つ以上の列挙される条件または値「に基づく」プロセス、ステップ、計算、または他のアクションが、実践では、それらの列挙されるもの以外の付加的条件または値にも基づき得るという点で、非制限的かつ包含的であるものとして意味される。本明細書に含まれる見出し、リスト、および付番は、解説を容易にするためだけのものであって、限定を意味するものではない。
【0046】
主題の図示される実施例を含む、実施例の前述の説明は、例証および説明目的のためだけに提示されており、包括的であること、または主題を開示される精密な形態に限定することを意図するものではない。その多数の修正、適合、および使用が、本主題の範囲から逸脱することなく、当業者に明白となるであろう。上記に説明される例証的実施例は、読者にここで議論される一般的主題を導入するために与えられ、開示される概念の範囲を限定することを意図するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5