(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-02
(45)【発行日】2025-04-10
(54)【発明の名称】エアロゾル送達デバイス、それと共に使用するための物品、及び物品を識別する方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20250403BHJP
A24F 40/65 20200101ALI20250403BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/65
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022198368
(22)【出願日】2022-12-13
(62)【分割の表示】P 2020551838の分割
【原出願日】2019-03-27
【審査請求日】2023-01-04
(32)【優先日】2018-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】モロニー, パトリック
(72)【発明者】
【氏名】コーラス, アントン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ジャスティン ハン ヤン
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-533732(JP,A)
【文献】国際公開第2014/061082(WO,A1)
【文献】特表2016-526873(JP,A)
【文献】国際公開第2011/160788(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/046192(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00~47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達デバイスであって、
消耗品を挿入することができるレセプタクルと、
前記消耗品を加熱するためのヒータと、
場の生成器と、
前記場の生成器から間隔を置いて配置された場の受信機と、
プロセッサと、
を備え、
前記場の生成器は、前記レセプタクルの一部を越えて前記場の受信機に至る場を生成するように構成され、
前記プロセッサは、
場の変更構成要素を含む前記消耗品の前記レセプタクルへの挿入に応答して、前記場の受信機において場の変更を識別し、
識別された変更に基づいて、前記消耗品が複数の場の変更構成要素のうちのどれを含むかを判定するように構成される、エアロゾル送達デバイス。
【請求項2】
前記場の生成器は、電場を生成するように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項3】
前記場の生成器は、磁場を生成するように構成される、請求項1又は2に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項4】
前記消耗品は、タバコ加熱製品物品である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項5】
前記場の変更構成要素は、前記場の生成器と前記場の受信機との間の比透磁率を変更するためにフェライトを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項6】
前記デバイスは、前記レセプタクル内の前記消耗品の存在を判定するように構成される、請求項
1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項7】
前記デバイスは、前記場の生成器および前記場の受信機を用いて、前記レセプタクル内の前記消耗品の存在を判定するように構成される、請求項
6に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項8】
前記デバイスは、前記レセプタクルに挿入された前記消耗品を識別し、識別された前記消耗品に基づいて前記デバイスの動作の態様を変更するように構成される、請求項
1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項9】
前記動作の態様は、加熱プロファイルである、請求項
8に記載のエアロゾル送達デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル送達デバイス、それと共に使用するための物品、並びに物品を識別するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
紙巻きタバコ、葉巻などの物品は、使用中にタバコを燃焼させてタバコ煙を生成する。タバコを燃焼させるこうした物品の代替品を、燃焼せずに化合物を放出する製品を作り出すことによって提供する試みがなされている。そうした製品の例は、いわゆる非燃焼加熱式製品であり、タバコ加熱製品又はタバコ加熱デバイスとしても知られ、材料を加熱するが燃焼させずに化合物を放出する。材料は、例えばタバコ製品若しくは他の非タバコ製品、又は混合物などの組合せ品とすることができ、組合せ品はニコチンを含むことも含まないこともある。
【発明の概要】
【0003】
本書に記載されるいくつかの例によれば、エアロゾル送達デバイスが提供され、エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル送達デバイスによる送達用のエアロゾル化可能な材料を含む物品を受け入れるためのチャンバと、送信機と、送信機から間隔を置いて配置された受信機と、プロセッサとを備え、プロセッサは、送信機に、使用時、第1の信号をチャンバ内の物品の少なくとも一部を通して受信機へ送信させ、その結果、受信機が物品の信号変更構成要素との相互作用によって変更された第1の信号である第2の信号を受信し、第2の信号から物品データを判定するように構成される。
【0004】
本書に記載されるいくつかの例によれば、エアロゾル化可能な材料と、信号変更構成要素とを含む物品が提供され、信号変更構成要素は、物品の少なくとも一部を通して送信された第1の信号を、物品データを示す第2の信号に変更するように構成される。
【0005】
本書に記載されるいくつかの例によれば、前述のエアロゾル送達デバイスと、前述の物品とを備えたシステムが提供される。
【0006】
本書に記載されるいくつかの例によれば、エアロゾル送達デバイス内の物品を識別する方法が提供され、この方法は、第1の信号を、物品の少なくとも一部を通し、送信機から、送信機から間隔を置いて配置された受信機へ送信するステップと、受信機で第2の信号を受信するステップであって、第2の信号が物品の信号変更構成要素との相互作用によって変更された第1の信号である、ステップと、第2の信号から物品データを判定するステップとを含む。
【0007】
一例において、エアロゾル送達デバイスは、消耗品を挿入することができるチャンバと、場の生成器と、場の生成器から間隔を置いて配置された場の受信機と、プロセッサとを備え、場の生成器は、レセプタクルの一部を越えて場の受信機に至る場を生成するように構成され、プロセッサは、場の変更構成要素を含む消耗品のレセプタクルへの挿入に応答して、場のレセプタにおいて場の変更を識別し、識別された変更に基づいて、消耗品が複数の場の変更構成要素のうちのどれを含むかを判定するように構成される。
【0008】
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付図面を参照して行われる、単に例示の目的で示される本発明の好ましい実施形態に関する以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一例によるエアロゾル送達デバイスの概略的な斜視図である。
【
図2】
図1のエアロゾル送達デバイスの概略的な内部側面図である。
【
図3】一例によるエアロゾル送達デバイスの機能構成図である。
【
図4】一例によるエアロゾル送達デバイスの物品を識別する方法の流れ図である。
【
図5】一例によるエアロゾル送達デバイスの物品を識別する方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照すると、例示的なエアロゾル送達デバイス100の概略的な斜視図が示されている。エアロゾル送達デバイス100は、エアロゾル化可能な材料の少なくとも1つの成分を揮発させるように配置されている。
【0011】
エアロゾル送達デバイス100は、ハウジング180と、チャンバ、空洞、又はホルダなどのレセプタクル110とを有している。
【0012】
レセプタクル110が、エアロゾル生成材料(エアロゾル化可能な材料)を含む物品などの消耗品200を受け入れ、例えば、エアロゾル化可能な材料に熱を加えることによって、エアロゾル生成材料からエアロゾルを発生させることができる。消耗品200は、エアロゾル送達デバイスによる送達用のエアロゾル生成材料を含む物品とすることができる。消耗品200は、タバコ加熱製品(THP)物品とすることができる。
【0013】
本書で使用されるとき、「エアロゾル生成材料」及び「エアロゾル化可能な材料」という用語は、エネルギーを加えると(例えば加熱など)、揮発した成分をエアロゾルの形で提供する材料を指す。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料はタバコ成分を含むことができ、タバコ成分は、タバコ又はその派生物を含む任意の材料である。タバコ成分は、挽きタバコ、タバコ繊維、刻みタバコ、押出タバコ、タバコ茎、再生タバコ、及び/又はタバコ抽出物のうちの1つ又は複数を含むことができる。エアロゾル化可能な他のタイプは、葉材、草材、又はアロマテラピーなどに用いられるような感覚刺激物質を含むことができる。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成物質は、タバコ代替品を含むことができる。
【0014】
この例において、エアロゾル送達デバイス100は、カバー160も有している。カバー160は、レセプタクル110内に消耗品200などの物品が存在しないとき、レセプタクル110を覆うように動くことができる。他の例では、エアロゾル送達デバイス100は、カバー160を含まないことがある。
【0015】
エアロゾル送達デバイス100は、電源ボタン150も有している。使用時に、電源ボタン150を用いてエアロゾル送達デバイス100のスイッチが入れられると、例えば電源ボタン150の押下に応答して、電力源(デバイス100内のバッテリーなど)からの電力がデバイスの様々な構成要素へ供給され、電力がヒーターへ流れることが可能になり、その結果、消耗品200が加熱され、消耗品200からエアロゾルの流れが生成される。
【0016】
図2に例示されるように、
図1のエアロゾル送達デバイス100の内部側面図の一例を示す。エアロゾル送達デバイス100のレセプタクル110には、消耗品200が入っている。消耗品200は、信号変更構成要素220を有している。消耗品200の信号変更構成要素220は、シールド、サセプタ、伝導体、回折格子/屈折体、信号反射体、及び偏波器のうちの少なくとも1つとすることができる。信号変更構成要素220は、信号の強さ(又は強度)、信号の偏波、信号の周波数、信号の波長、及び信号の方向のうちの少なくとも1つを変更することができる。信号変更構成要素220が信号をどのように変更するか(以下において議論する)は、消耗品200内に存在する固有の信号変更構成要素220よって決まることを理解すべきである。
【0017】
この例のエアロゾル送達デバイス100は、送信機120と、送信機120から間隔を置いて配置された受信機130とを有している。エアロゾル送達デバイス100は、送信機120及び受信機130に結合されたデバイス回路140も有している。デバイス回路140は、プロセッサを備えることができる。
【0018】
「送信機」及び「受信機」という用語は、送信機からの信号を受信機によって検知できるという一般的な意味において、信号を送信すること及び受信することが可能な構成要素を指すために使用される。送信機120は、電場、磁場、無線周波数信号、赤外線信号、可視光信号、紫外線信号、及び聴覚的又は音響的な信号のうちの少なくとも1つを送信することができる。例えば、送信機120は、可視光、赤外光、及び/若しくは紫外光を伝送するLED、又は無線周波数送信機とすることができる。他の例において、送信機120は、(磁場を生成する)電荷輸送ワイヤ又は(電場を生成する)コンデンサ極板を含む場の生成器とすることができる。他の例では、送信機120は、変換器、例えば音波を発生させるための変換器とすることができる。音は、例えば約20kHzより低い周波数を有し、人間が聞き取れるものとすること、又は約20kHzより高い周波数を有するような超音波とすることができる。送信機120及び受信機130のタイプは、選択された信号変更構成要素220による影響、又は単一若しくは複数の消耗品200に存在する1つ若しくは複数の信号変更構成要素220による影響を受けた信号の変化を受容できるように選択されることを理解すべきである。
【0019】
使用時に、送信機120が電場又は磁場を発生させる場合、受信機において対応する信号(第1の信号)が生成される。この第1の信号は、信号変更構成要素220なしで生成される信号である。生成された信号は、例えば電流の流れ、又は送信機120と受信機130の間の全静電容量を測定することによって測定可能である。信号変更構成要素220を備えた消耗品200が、エアロゾル送達デバイス100のレセプタクル100内で送信機120と受信機130の間に位置決めされると、電場又は磁場の受信機130に対する結合が変えられる。
【0020】
一例において、送信機120及び受信機130によって形成されるコンデンサの極板間の誘電率は、信号変更構成要素220によって変えられ、特定の静電容量又は静電容量の変化を検知することが可能になる。
【0021】
別の例において、送信機120と受信機130の間の誘導結合は、信号変更構成要素により、要素間の媒体の透磁率を変えることなどによって、変更される。結合の変化は、受信機130に誘導される電流に変化を生じさせ(第2の信号)、これを用いて消耗品データを判定することができる。
【0022】
受信機を通って流れる電流又は受信される信号の特性などの受信機130に関連する特性は、第2の信号のみ(すなわち、信号変更構成要素220によって変更された第1の信号)について測定すること、又は受信機が第1の信号を受信したとき(すなわち、チャンバ内に消耗品が存在しないとき)と受信機が第2の信号を受信したときの両方で測定することが可能である。第1の信号と第2の信号の両方が受信機130によって測定される場合、受信機に関連する特性の変更を判定し、変更から関連付けられた消耗品データを導き出すことができる。参照用テーブルをメモリに格納し、第2の信号又は判定された変更に関連付けられた消耗品データを判定するために用いることができる。他の実装形態において、デバイス100内のプロセッサは、送信機120に対する駆動信号(第1の信号と同じか、又は少なくとも第1の信号に対応することができる)及び受信された信号(すなわち、第2の信号)を用いて、同様の比較を行うように構成することができる。
【0023】
受信機130は、電場レセプタ、サセプタなどの磁場レセプタ、信号レセプタ(RFレセプタなど)、及び音響レセプタのうちの少なくとも1つとすることができる。例えば、受信機は、コンデンサ極板、無電荷輸送ワイヤなどのワイヤ、アンテナ、及びマイクロホンのうちの少なくとも1つとすることができる。
【0024】
図2の点線は、送信機120とデバイス回路140の間、及び受信機130とデバイス回路140の間の通信結合を示している。この結合は、有線でも無線でもよい。デバイス回路140は、
図3に関連して以下においてさらに詳しく論じる。
【0025】
図2に示されるように、この例において、送信機120はレセプタクル110の一方の側に位置し、受信機130はレセプタクル110の反対側にある。送信機120と受信機130は、互いに真向かいにある。他の例において、送信機と受信機は、異なる相対位置とすることができるが、やはり互いに間隔を置いて配置される。例えば、送信機と受信機は、基本的には依然としてレセプタクル110の相対する側にあるが、消耗品の挿入軸線に沿って互いにオフセットさせることができる。送信機120と受信機130は、それらの間にレセプタクルの少なくとも一部が位置するように位置決めすることができ、例えば、送信機120と受信機130は、消耗品の挿入軸線のまわりでの径方向のオフセットなど、互いに径方向にオフセットさせることができる。径方向のオフセットとは、挿入軸線に垂直で送信機120を通る第1の線、及び挿入軸線に垂直で受信機を通る第2の線が、挿入軸線のまわりで180°未満の角度をなすことを意味することがある。
【0026】
使用時に、送信機120は、第1の信号S1を、レセプタクル110内の消耗品200の少なくとも一部を通し、受信機130へ送信するように構成される。受信機130は、第2の信号S2を受信するように構成される。第2の信号S2は、消耗品200の信号変更構成要素220との相互作用によって変更された第1の信号S1である。
【0027】
信号変更構成要素220は、第1の信号S1を信号変更構成要素220に固有の予め決められた方法で変更する。変更は、第1の信号の物理的特性の変更とすることができる。例えば、変更は、信号の強さ/強度、信号の周波数、信号の波長、信号の偏波、及び信号の方向のうちの少なくとも1つの変化とすることができる。いくつかの例において、変更は、信号S1のタイプ/強さによって決めることができる。システム全体では、それぞれが異なる予め決められた方法で構成された複数の信号変更構成要素が存在することがあり、複数の信号変更構成要素のうちの特定の1つを、第2の信号に基づいて識別することができる。例えば、異なる消耗品200を第1の信号に対する変更に基づいて互いに区別できるように、異なる消耗品200が異なる信号変更構成要素を備えるようにすることができる。これは、例えば、異なる消耗品が(例えば、異なる香味を与える)異なるエアロゾル化可能な材料を含むときに実施することができる。こうして、デバイス100は、レセプタクルに挿入された消耗品を識別するように構成され、デバイス100は、識別された消耗品に基づいてその動作の態様(加熱プロファイルなど)を変更することができる。次に、例示的な信号変更構成要素について説明する。
【0028】
第1の例において、信号変更構成要素220は、線形偏波器などの偏波器を含むことができ、偏波器によって信号S1の偏波をある特定の偏波、例えば水平な偏波などに変え、その結果、この例では信号S2が水平に偏波される。信号S1は、単一偏波又は多重偏波で生成することができ、信号変更構成要素220は、(1つ又は複数の)偏波を変えるように構成することができる。複数の信号変更構成要素はそれぞれ、例えば垂直又は水平偏波など、異なる方法で偏波を変えることができる。使用される偏波器の固有のタイプは、信号S1の波長によって決まる。信号S1の波長は、信号S1が消耗品200の少なくとも一部に侵入可能であり、信号S1が偏波器と相互作用するように、消耗品200に使用される材料に応じて選択することができる。
【0029】
第2の例において、信号変更構成要素220は、信号S1の少なくとも一部の方向を変更する構成要素を含むことができる。例えば、信号変更構成要素は、回折格子、又は信号S1の屈折を生じさせる構成要素とすることができる。回折格子は、第1の信号S1の方向を予め決められた量だけ変えること、又は第1の信号S1の様々な成分の方向を変えることが可能であり、それが受信機130によって検知される。方向の変化は、送信機120に対して既知の位置に位置決めされた受信機130で検知された第2の信号S2の信号出力の増減によって測定することができる。受信機130は、回折格子を通過する信号から生じる回折パターンを感知するように構成された、画像センサなどのセンサアレイをさらに含むこともできる。回折パターンは、ある領域/面(例えば、受信機130の感知面の領域/面)での信号強度の変化を感知することによって測定することができる。複数の信号変更構成要素はそれぞれ、異なる回折パターンを生成すること、及び/又は信号の方向を異なる量だけ変えることができる。回折格子は、ある特定の強度パターンを作り出すために、規則的又は不規則な間隔(又はその組合せ)を有することができる。信号S1の屈折を生じさせる信号変更構成要素の場合、信号S2が受信機130で受信された位置を感知するように受信機130を構成することができる(この場合も、受信機はセンサアレイとすることができる)、或いは、異なる信号変更構成要素220のそれぞれについて予測される屈折量によって、受信機130を含むセンサアレイの1つ又は複数のセンサを送信機120に対して位置決めすることができる。
【0030】
第3の例において、送信機120が電場を送信するとき、信号変更構成要素220は、(電場を送信する)送信機120と受信機130の間の誘電率を変える誘電材料を含むことができる。一例において、誘電材料は、送信機と受信機の間の静電容量を変える。この実装形態において、誘電材料には、エアロゾル化可能な材料及び/又は消耗品200の他の材料が含まれる。他の例において、誘電材料は、エアロゾル化可能な材料及び/又は消耗品200の他の材料とは異なる成分である。複数の信号変更構成要素はそれぞれ、異なる材料及び/又は材料寸法の使用により、送信機と受信機の間に異なる実効静電容量をもたらすことができる。
【0031】
第4の例において、送信機120は、磁場を発生させるように構成されたインダクタ又は同様の構成要素とすることができ、信号変更構成要素は、送信機120と受信機130の間の比透磁率を変更するために、フェライトなどを含むことができる。複数の信号変更構成要素はそれぞれ、異なるフェライト材料及び/又は寸法の使用により、送信機と受信機の間に異なる水準の誘導結合をもたらすことができる。
【0032】
第5の例において、信号変更構成要素220は、シールドなどの減衰器を含むことができ、減衰器によって、信号変更構成要素220の第1の信号S1に対する透過性が予め決められる。減衰器は、第1の信号S1(この例では、無線周波数信号)を予め決められた量だけ減衰させる無線周波数減衰器とすることができる。例えば、信号変更構成要素220は、第1の信号S1の信号の強さを、5dB、10dB、及び20dBのうちの1つだけ小さくすることができる。別の例において、減衰器は、信号の強度を25%、50%、又は75%だけ小さくするなど、LED(送信機)からの信号を決められた量だけ減衰させることができる。これらの数値は、例として示されるだけであり、他の実装形態では異なる数値を適用することが可能であることを理解すべきである。複数の信号変更構成要素はそれぞれ、例えば、信号変更構成要素の材料及び寸法により、異なる水準の減衰をもたらすことができる。
【0033】
第6の例において、信号変更構成要素220は蛍光材料とすることができる。一例において、蛍光材料は、入射光などの刺激よりも低い周波数及び/又は低いエネルギーの蛍光を発することができる。別の例において、蛍光材料は、刺激より高い周波数の蛍光を発することができる。一例において、蛍光材料は、入射する紫外光に応答して可視波長の蛍光を発するようなものとすることができる。したがって、この例では、信号変更構成要素220は、紫外光として第1の信号S1を受信し、可視光として第2の信号S2を放出し、したがって、第2の信号S2は、第1の信号S1とは異なる波長(及び周波数)を有する。複数の信号変更構成要素はそれぞれ、信号変更構成要素の材料の選択によって、例えば、励起波長又は蛍光波長を変えるなど、異なる蛍光応答をもたらすことができる。蛍光材料の一例は、ピラニンである。蛍光性を示す任意の他の適切な材料を用いることができる。いくつかの例において、蛍光材料は食品添加剤であり、これは使用者の安全性に有益となり得る。蛍光性を示す食品添加剤の例には、キニーネ及びB2リボフラビンが含まれる。
【0034】
上記は、信号変更構成要素220がとり得る形態の非網羅的なリストを示すものであり、信号変更構成要素220は、消耗品200の少なくとも一部を通過する信号の任意の他の測定可能な/検知可能なパラメータを変更するように配置することが可能であることを理解すべきである。例えば、信号S1に対して適切な信号変更構成要素220を選ぶことによって、信号S1の相を予め決められた量だけ変更するように信号変更構成要素220を選択することができる。
【0035】
信号変更構成要素220は、信号S1の複数の物理特性を変更する、少なくとも2つの前述の信号変更要素を含むことができる。これによって、より多数の固有の識別用の特性を与えることが可能になる。例えば、第1の信号変更構成要素が第1の信号の特性の4つの値を区別することができ、第2の信号変更構成要素が第2の信号の特性の別の4つの値を区別することができる場合、合計16の固有の組合せを作り出すことができる。値の数はこの例と異なってもよく、例えば、各特性に対する32の値によって、1024の固有の組合せを与えることが可能になる。このように特性を組み合わせることによって、送信機及び受信機のコストを下げながら、より多数の組合せを与えることが可能になり、第2の信号に関して2つの特性を測定しても、それぞれの特性について、単一の特性だけで同じ数を実現するよりも低い検知感度しか必要とされないため、全体的なコストを下げることができる。
【0036】
前述のように、信号変更構成要素220による第1の信号S1の変更は、信号変更構成要素220に固有の予め決められた変更である。さらに、デバイス回路140は、受信機130が受信した第2の信号S2から、消耗品データなどの物品データを判定するように構成される。信号変更構成要素による第1の信号に対する固有の変更を消耗品データに関連付けること、又は固有の第2の信号自体を消耗品データに関連付けることが可能である。
【0037】
消耗品データは、消耗品のタイプ(例えば、ゲル、流体、液体、又は固体などのエアロゾル化可能な材料のタイプ)、消耗品(又は消耗品から生成可能なエアロゾル)の香料又は香味料、エアロゾル化可能な材料から放出される活性体(ニコチンなど)の強さ、消耗品の識別子(例えば、バッチ識別子又は個別識別子)、並びに消耗品の供給元(例えば、製造用設備、組立設備、国、製造日、及び製造時間のうちの1つ又は複数)のうちの少なくとも1つである。
【0038】
一例として、紫外線から可視光への信号波長の増大という信号の変更を、ある固有の信号変更構成要素に関連付けることができる。この例において、固有の信号変更構成要素を、消耗品がゲルタイプであり、特定の製造用設備から供給された特定のバッチの一部であることを識別する消耗品データに関連付けることができる。
【0039】
さらなる例として、径方向にオフセットされた受信機における10dBの信号の強さの増大という信号の変更が、垂線から離れる信号の方向の変化を間接的に示すようにすることができる。この信号の変更を、ある異なる固有の信号変更構成要素に関連付け、特定の消耗物品に結び付けることができる。
【0040】
デバイス100は、レセプタクル110内の消耗品200の存在を判定することができる。消耗品200の存在は、送信機120及び受信機130を用いて検知することができる。レセプタクル内に物品が存在すると、受信される信号が何らかの方法で変化する。しかし、既知の予め決められた信号変更構成要素を備えた消耗品のみであれば、信号は予め決められた方法で変更される。したがって、送信機及び受信機は、消耗品の存在を検知する第1のモード、及び受信された固有の信号を解釈して信号変更構成要素を識別する第2のモードで動作することができる。別法として、消耗品200の存在を、レセプタクル110に隣り合う位置にある容量センサなどの独立した有無センサによって検知することができる。
【0041】
次に
図3を参照すると、
図1及び2のエアロゾル送達デバイス100のデバイス回路140など、エアロゾル送達デバイスのデバイス回路の例示的な機能構成図が示されている。
図2と同様に、デバイス回路140は、送信機120及び受信機130に通信可能に結合されている。構成要素間の点線は、結合が有線でも無線でもよいことを示している。
【0042】
この例において、デバイス回路140は、プロセッサ142と、メモリ144と、電源(図示せず)とを含んでいる。
【0043】
プロセッサ142は、送信機120が第1の信号S1を、レセプタクル110内の消耗品200の少なくとも一部を通して受信機130へ送信し、受信機130が第2の信号S2を受信するように構成される。
図2に関連して説明したように、第2の信号S2は、消耗品200の信号変更構成要素220との相互作用によって変更された第1の信号S1である。プロセッサ142は、第2の信号S2から消耗品データを判定するように構成される。一例において、受信機130は、第2の信号S2を表す信号をプロセッサ142へ送ることができる。
【0044】
図2に関連して論じたように、第1の信号Sに対する変更は、信号変更構成要素220に固有である。異なる信号変更構成要素は、第1の信号を異なる方法で変更し、したがって、判定された第1の信号に対する変更に基づいて、信号変更構成要素(及び関連付けられた消耗品データ)を識別することが可能である。
【0045】
メモリ144は、複数の消耗品に関する消耗品データ、及び複数の信号変更構成要素に関する対応する信号変更データを格納している。他の実装形態では、デバイス100を通信ネットワークに結合することが可能であり、信号変更構成要素の判定は、デバイス100から離れて実施することができる。ある特定の複数の信号変更構成要素を、消耗品のある特定の群又は個々の消耗品に割り当てることができる。消耗品の信号変更構成要素の識別が、第1の信号に対して行われた信号の変更を識別すること、又は第2の信号から直接的に識別することによって行われると、メモリ144内の予め決められた信号の変更又は第2の信号を検索することによって、消耗品に関する消耗品データを判定することが可能になる。
【0046】
例えば、メモリ144によって格納される信号変更データは、様々な信号変更構成要素の構成によってもたらされる、予め決められた信号の変更とすることができる。予め決められた信号の変更は、製造中の工場設定など、メモリ144に格納された変更を含むことができる。メモリ144は、信号変更構成要素220を備えた消耗品220がレセプタクル内に存在しないときに受信される信号を表す、基準信号データも格納することができる。一例において、基準信号データは、第1の信号S1に関連付けられた信号データに相当することができる。
【0047】
使用時に、第2の信号S2から消耗品データを判定するために、プロセッサ142は、第1の信号S1を第2の信号S2と比較し、信号変更構成要素220による第1の信号S1の変更を判定することができる。代替形態として、プロセッサ142は、第2の信号を格納された基準信号と直接比較して、信号変更構成要素による変更を判定することができる。格納された基準信号は、信号変更構成要素を備えた消耗品220が送達デバイス100のレセプタクル内に存在しないときに受信機130が受信する信号とすること、又は第1の信号S1を生成するための駆動信号とする(若しくは駆動信号に基づく)ことが可能である。
【0048】
プロセッサ142は、判定された変更をメモリ144によって格納された複数の予め決められた変更と比較する。例えば、プロセッサ142は、メモリ144に格納された参照用テーブルを用いることができる。
【0049】
プロセッサ142が判定された変更と複数の予め決められた変更のうちの1つとの一致を確認すると、プロセッサ142は、その一致に基づいて消耗品データを判定する。例えば、判定された変更が5dBの信号出力の減衰である場合、プロセッサ142は、使用時に、判定された5dBの変更を、5dB、10dB、及び12dBなど、複数の予め決められた変更と比較する。この例において、複数の予め決められた変更は、予め決められた変更の1つとして5dBを含み、したがって、プロセッサは一致を確認し、5dBの予め決められた変更に関連付けられた消耗品データを判定する。
【0050】
第2の信号は、信号変更構成要素220の識別子を含むことができ、メモリ144は、異なる信号変更構成要素及び対応する消耗品データに対する予め決められた識別子を格納することができる。プロセッサによって第2の信号の識別子と複数の予め決められた識別子のうちの1つとの一致が確認された場合、一致した予め決められた識別子に関連付けられた消耗品データを判定することができる。
【0051】
次に
図4を参照すると、エアロゾル送達デバイス内の消耗品200などの消耗品を識別する例示的な方法300の流れ図が示されている。
【0052】
方法300は、第1の信号S1を、信号変更構成要素220を有する消耗品200の少なくとも一部を通し、送信機120から、送信機120から間隔を置いて配置された受信機130へ送信する第1のブロック320を含む。
【0053】
第1の信号S1の送信後、方法300は、第2の信号S2が受信機130で受信されるブロック340へ進む。第2の信号S2は、消耗品200の信号変更構成要素220との相互作用によって変更された第1の信号S1である。
【0054】
次に、方法300はブロック342へ進み、第1の信号S1が第2の信号S2と比較される。比較後、ブロック344において、第1の信号S1に加えられた変更が判定される。
【0055】
変更の判定後、方法300はブロック346へ進み、判定された変更が複数の予め決められた変更と比較される。複数の予め決められた変更は、デバイス回路140のメモリ144に格納されている。ブロック346での比較では、判定された変更の信号の強さ、信号の偏波、信号の周波数、信号の波長、及び信号の方向のうちの1つ又は複数を、複数の予め決められた変更の信号の強さ、信号の偏波、信号の周波数、信号の波長、及び信号の方向と比較することができる。
【0056】
次に、ブロック348において、判定された変更と複数の予め決められた変更のうちの1つとの間に一致が確認できるかどうかについて、クエリーが作成される。一致が見出されない場合、方法300は、否定(いいえ)の分岐によって示されるように終了する。いくつかの実施形態において、一致が見出されない場合、フィードバック信号を生成して、消耗品200が認識されないことをエアロゾル送達デバイス100の使用者に知らせることができる。これにより、使用者の注意を誤った又は本物でない消耗品に向けるのを助けることができる。フィードバック信号は、例えば、視覚的な信号、聴覚的な信号、又は触覚的な信号とすることが可能である。
【0057】
一方、一致が見出された場合、方法300は、肯定(はい)の分岐によって示されるようにブロック360へ進み、一致した変更に基づいて消耗品データが判定される。消耗品データは、デバイス回路140のメモリ144に格納されている。
【0058】
第2の信号S2を生成するための信号変更構成要素220による第1の信号S1の変更は、消耗品200の信号変更構成要素220に固有である。こうして、第1の信号S1と第2の信号S2を比較することによって第1の信号S1に対する変更を識別し、その後、識別された変更と予め決められた変更をマッチングすることによって、信号変更構成要素220の識別、及びその後の消耗品200の消耗品データの判定が可能になる。
【0059】
いくつかの実施形態において、一致が見出された場合、フィードバック信号を生成して、消耗品200が認識されたことをエアロゾル送達デバイス100の使用者に知らせることができる。信号は、視覚的な信号、聴覚的な信号、又は触覚的な信号とすることが可能である。
【0060】
次に
図5を参照すると、エアロゾル送達デバイス内の消耗品を識別する別の例示的な方法400の流れ図が示されている。方法400は方法300と同様であるが、信号の変更を判定するのではなく、第2の信号を用いて消耗品データを直接的に判定する。
【0061】
方法400は、第1の信号S1を、信号変更構成要素220を有する消耗品200の少なくとも一部を通し、送信機120から、送信機120から間隔を置いて配置された受信機130へ送信する第1のブロック420を含む。
【0062】
第1の信号S1が送信された後、方法400は、第2の信号S2が受信機130で受信されるブロック440へ進む。第2の信号S2は、消耗品220の信号変更構成要素220との相互作用によって変更された第1の信号S1である。
【0063】
次に、方法400はブロック445へ進み、第2の信号S2が複数の予め決められた信号と比較される。複数の予め決められた信号は、デバイス回路140のメモリ144に格納されている。ブロック445の比較では、第2の信号S2の信号の強さ、信号の偏波、信号の周波数、及び信号の方向のうちの1つ又は複数を、複数の予め決められた信号の、信号の強さ、信号の偏波、信号の周波数、及び信号の方向と比較することができる。
【0064】
比較後、方法400はブロック448へ進み、第2の信号S2と複数の予め決められた信号のうちの1つとの間に一致が確認できるかどうかについて、クエリーが作成される。一致が見出されない場合、方法400は、否定(いいえ)の分岐によって示されるように終了する。いくつかの実施形態において、一致が見出されない場合、フィードバック信号を生成して、消耗品200が認識されないことをエアロゾル送達デバイス100の使用者に知らせることができる。フィードバック信号は、使用者に対して、聴覚的、視覚的、又は触覚的なフィードバックのうちの少なくとも1つを生成することができる。
【0065】
一方、第2の信号S2と複数の予め決められた信号のうちの1つとの間に一致が見出された場合、方法400は、肯定(はい)の分岐によって示されるようにブロック460へ進み、一致した予め決められた信号に基づいて消耗品データが判定される。
【0066】
第2の信号S2と複数の予め決められた信号のうちの固有の1つとのマッチングを実現することができるのは、信号変更構成要素220が、それぞれが第1の信号S1に固有の変更を加える複数の予め決められた信号変更構成要素のうちの1つであるためである。こうして、第2の信号S2と予め決められた信号をマッチングすることによって、信号変更構成要素220の識別、及びその後の消耗品200の消耗品データの判定が可能になる。
【0067】
一例として、使用時に、プロセッサは、第2の信号の信号出力を、異なる信号出力を有する複数の予め決められた信号と比較する。複数の予め決められた信号が、第2の信号の信号出力を予め決められた信号出力の1つとして含む場合、プロセッサは、一致を確認し、予め決められた信号出力に関連付けられた消耗品データを判定する。信号出力に関連付けられた消耗品データは、一例として、消耗品の香料がモモであり、製造日が2018年1月1日であることを示すことができる。
【0068】
いくつかの例では、前述の方法を、処理システムによって実行することができる。そうした例は、格納された一連のコンピュータ可読命令を含む非一時的なコンピュータ可読の記憶媒体を含むことができ、コンピュータ可読命令が、エアロゾル送達デバイスのプロセッサによって実行されると、デバイスは、前述の方法の任意のものを実行し、例えば、方法は、第1の信号を、物品の少なくとも一部を通し、送信機から、送信機から間隔を置いて配置された受信機へ送信するステップと、受信機で第2の信号を受信するステップであって、第2の信号が物品の信号変更構成要素との相互作用によって変更された第1の信号である、ステップと、第2の信号から物品データを判定するステップとを含む。
【0069】
本書で使用されるとき、「香料」及び「香味料」という用語は、現地の法令が許可する場合、成人消費者用の製品において所望の味又は香りを出すために使用可することができる材料を指す。これらの材料には、抽出物(例えば、カンゾウ、アジサイ、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、メンソール、ニホンハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ウィンターグリーン、サクランボ、ベリー、モモ、リンゴ、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウイスキー、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、はちみつエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、カッシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ピーマン、ショウガ、アニス、コリアンダー、コーヒー、又はハッカ属の任意の種からのハッカ油)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性剤若しくは刺激剤、糖及び/又は代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、若しくはマンニトール)、並びにチャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、又は息清涼剤などの他の添加剤が含まれる。これらは、模造品、合成若しくは天然の成分又はそれらの混合物とすることができる。これらは、任意の適切な形態、例えば油、液体、固体、又は粉末とすることができる。例えば、液体、油、又は他のそうした液体香味料を多孔性固体材料に浸みこませ、その多孔性固体材料に香味及び/又は他の特性を与えることができる。したがって、液体又は油は、それを浸みこませた固体材料の成分になる。
【0070】
上記の実施形態は、本発明を説明する例として理解されたい。本発明のさらなる実施形態も考えられる。任意の1つの実施形態に関連して記載された任意の特徴を、単独で、又は記載された他の特徴と組み合わせて使用すること、及び任意の他の実施形態のうちの1つ若しくは複数の特徴との組合せ、又は任意の他の実施形態の任意の組合せとして使用することも可能であることを理解されたい。さらに、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲から逸脱することなく、上述されていない均等物及び変更形態を使用することも可能である。