(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-03
(45)【発行日】2025-04-11
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20250404BHJP
H05H 1/46 20060101ALI20250404BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20250404BHJP
【FI】
H01L21/302 101B
H05H1/46 A
H05H1/46 M
H01L21/31 C
(21)【出願番号】P 2022211275
(22)【出願日】2022-12-28
【審査請求日】2022-12-28
(31)【優先権主張番号】10-2021-0191292
(32)【優先日】2021-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0072732
(32)【優先日】2022-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】パク,スン ジョ
(72)【発明者】
【氏名】ミン,キュン ソク
(72)【発明者】
【氏名】シム,ヒュン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン,スン ウク
(72)【発明者】
【氏名】ムン,サン ミン
(72)【発明者】
【氏名】スン,ホ ジュン
【審査官】原島 啓一
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-228973(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0141795(US,A1)
【文献】特表2003-506889(JP,A)
【文献】特開2000-323456(JP,A)
【文献】特開2010-135813(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/205
H01L 21/302
H01L 21/31
H01L 21/365
H01L 21/461
H01L 21/469
H10D 86/03
H05H 1/00-1/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する基板処理装置であって、
前記基板を処理する処理空間を有するハウジングと、
前記処理空間で前記基板を支持する支持ユニットと、
工程ガスを前記処理空間に流動させる貫通ホールが形成されたシャワープレートと、
前記処理空間に供給された前記工程ガスを励起させてプラズマを発生させるプラズマソースと、
誘電率を変更させて前記処理空間に発生する前記プラズマの密度を調節する密度調節部材と、を含み、
前記密度調節部材は前記シャワープレート上に位置し、
前記プラズマソースは、前記シャワープレートの上側に位置する電極プレートを含み、
前記密度調節部材は、前記シャワープレートと前記電極プレートとの間に配置され、
前記シャワープレートは、絶縁体を含み、
前記電極プレートは、上部電極であ
り、
前記密度調節部材は複数個の誘電パッドを含み、
複数個の前記誘電パッドのそれぞれは、お互いに異なる誘電率を有してお互いに離隔されるように位置する、基板処理装置。
【請求項2】
複数個の前記誘電パッドのそれぞれがお互いに離隔された間の空間には前記貫通ホールが位置する、請求項
1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記誘電パッドはセンターパッドとエッジパッドを含み、
前記センターパッドは第1誘電率を有して、前記シャワープレートの中心を含む円形状のセンター領域に位置し、
前記エッジパッドは第2誘電率を有して、前記センター領域を囲むリング形状のエッジ領域に位置する、請求項
2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第1誘電率は前記第2誘電率より大きいことを特徴とする、請求項
3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1誘電率は前記第2誘電率よりも小さいことを特徴とする、請求項
3に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記誘電パッドは複数個の前記センターパッドと複数個の前記エッジパッドを含み、
前記複数個の前記センターパッドのそれぞれは、前記センター領域でお互いに離隔されるように配置され、
前記複数個の前記エッジパッドのそれぞれは、前記エッジ領域でお互いに離隔されるように配置される、請求項
3に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記複数個の前記センターパッドのそれぞれは、お互いに異なる誘電率を有し、
前記複数個の前記エッジパッドのそれぞれは、お互いに異なる誘電率を有する、請求項
6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記誘電パッドは前記シャワープレートの中心を含むセンター領域、前記センター領域を囲むミドル領域、および前記ミドル領域を囲むエッジ領域のうちで少なくともいずれか一つに位置する請求項
2に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記密度調節部材は前記シャワープレートの上面に接着される、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記電極プレートは接地されるか、または高周波電力が印加される、請求項1~請求項
9のいずれか一つに記載の基板処理装置。
【請求項11】
基板を処理する基板処理装置であって、
前記基板を処理する処理空間を規定するハウジングと、
前記処理空間で前記基板を支持する支持ユニットと、
工程ガスを供給するガス供給ユニットと、
前記工程ガスを前記処理空間に流動させる貫通ホールが形成されたシャワープレートと、
前記処理空間に電場を発生させて前記処理空間に供給された前記工程ガスを励起させるプラズマソースと、
前記処理空間に発生される電場を遮蔽し、前記工程ガスが励起されて発生するプラズマの密度を前記処理空間の領域別に異なるように調節する密度調節部材と、を含み、
前記プラズマソースは、前記シャワープレートの上側に位置する電極プレートを含み、
前記密度調節部材は、前記シャワープレートと前記電極プレートとの間に配置され、
前記シャワープレートは、絶縁体を含み、
前記電極プレートは、上部電極であ
り、
前記密度調節部材は少なくとも一つ以上の誘電パッドを含み、
前記誘電パッドは、
上方側から眺める時、前記処理空間の中心を含むセンター領域と前記センター領域を囲むミドル領域、および前記ミドル領域を囲むエッジ領域のうちの少なくとも何れか一つで発生する電場を遮蔽し、
前記誘電パッドはセンターパッド、ミドルパッド、およびエッジパッドを含み、
前記センターパッドは第1誘電率を有して前記センター領域の電場を遮蔽し、
前記ミドルパッドは第2誘電率を有して前記ミドル領域の電場を遮蔽し、
前記エッジパッドは第3誘電率を有して前記エッジ領域の電場を遮蔽し、
前記センター領域には複数個の前記センターパッドが配置され、
前記ミドル領域には複数個の前記ミドルパッドが配置され、
前記エッジ領域には複数個の前記エッジパッドが配置され、
前記センターパッドのそれぞれ、前記ミドルパッドのそれぞれ、および前記エッジパッドのそれぞれは、お互いに異なる誘電率を有する、基板処理装置。
【請求項12】
前記第1誘電率、前記第2誘電率、前記第3誘電率のそれぞれは、お互いに異なることを特徴とする、請求項
11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記第1誘電率は前記第2誘電率と前記第3誘電率よりも大きく、
前記第2誘電率は前記第3誘電率より大きいことを特徴とする、請求項
12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
基板を処理する基板処理装置であって、
前記基板を処理する処理空間を有するハウジングと、
前記処理空間で前記基板を支持する支持ユニットと、
工程ガスを供給するガス供給ユニットと、
前記工程ガスを前記処理空間に噴射する貫通ホールが形成されたシャワープレートと、
前記シャワープレートの上側に配置され、接地されるか、または高周波電力が印加される電極プレートと、
前記支持ユニット内部に配置され、接地されるか、または高周波電力が印加される下部電極と、
前記シャワープレートと前記電極プレートとの間に位置し、前記電極プレートと前記下部電極によって前記処理空間に発生する電場を遮蔽して前記処理空間に発生するプラズマの密度を調節する密度調節部材と、を含み、
前記密度調節部材は複数個の誘電パッドを含み、
複数個の前記誘電パッドのそれぞれは、お互いに異なる誘電率を有して前記シャワープレートの上側から離隔されるように配置され、
複数個の前記誘電パッドのそれぞれがお互いに離隔された間の空間には前記貫通ホールが位置する、基板処理装置。
【請求項15】
前記誘電パッドは少なくとも一つ以上のセンターパッドと、少なくとも一つ以上のエッジパッドと、を含み、
前記センターパッドは第1誘電率を有して、前記シャワープレートの中心を含む円形状のセンター領域に位置し、
前記エッジパッドは第2誘電率を有して、前記センター領域を囲むリング形状のエッジ領域に位置し、
前記第1誘電率は前記第2誘電率より大きいことを特徴とする、請求項
14に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理する装置に関するものであり、より詳細には、基板をプラズマ処理する基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラズマはイオンやラジカル、そして、電子などでなされたイオン化でなされたガス状態を言う。プラズマは非常に高い温度、強い電界、または高周波電子系(RF Electromagnetic Fields)によって生成される。半導体素子製造工程は、プラズマを利用してウェハーなどの基板上に形成された薄膜を除去するエッチング工程(Etching process)を含むことができる。エッチング工程はプラズマのイオン及び/またはラジカルが基板上の薄膜と衝突するか、または、薄膜と応じて遂行される。
【0003】
例えば、プラズマを利用してエッチング工程を遂行する時、基板の全領域のうちで一部領域に形成された薄膜は工程要求条件より過度に蝕刻され、他の領域に形成された薄膜は工程要求条件より不十分に蝕刻される。すなわち、プラズマを利用して基板を処理する時、基板の領域別に蝕刻率の差が発生する。このような基板の領域別に蝕刻率の差は、処理空間の気流の流れ、処理空間の工程ガスの供給均一度、工程ガスの供給位置、処理空間でのプラズマの均一度など多様な要因によって発生し、このような要因は基板をプラズマ処理する処理空間内の領域別に、プラズマの密度または強さの差を引き起こす。処理空間内でプラズマの密度または強さが領域別に相異に発生されると、基板の領域別にお互いに異なる条件を有するプラズマが作用する。これにより、プラズマを利用して基板を処理する時、基板の全領域を均一に処理し難い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、基板を均一に処理することができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0006】
また、本発明は、処理空間の領域別に発生する電場の強さを効率的に調節することができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0007】
また、本発明は、処理空間に発生する電場の強さを調節して均一な密度を有するプラズマで基板を処理することができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0008】
本発明の目的はこれに制限されないし、言及されなかったまた他の目的は下の記載から通常の技術者が明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、基板を処理する基板処理装置を提供する。基板処理装置は、前記基板を処理する処理空間を有するハウジングと、前記処理空間で前記基板を支持する支持ユニットと、工程ガスを前記処理空間に流動させる貫通ホールが形成されたシャワープレートと、前記処理空間に供給された前記工程ガスを励起させてプラズマを発生させるプラズマソースと、誘電率を変更させて前記処理空間に発生する前記プラズマの密度を調節する密度調節部材と、を含み、前記密度調節部材は前記シャワープレート上に位置することができる。
【0010】
一実施例によれば、前記プラズマソースは前記シャワープレートの上側に位置する電極プレートを含み、前記密度調節部材は、前記シャワープレートと前記電極プレートとの間に配置されることができる。
【0011】
一実施例によれば、前記密度調節部材は複数個の誘電パッドを含み、複数個の前記誘電パッドのそれぞれは、お互いに異なる誘電率を有してお互いに離隔されるように位置することができる。
【0012】
一実施例によれば、複数個の前記誘電パッドのそれぞれがお互いに離隔された間の空間には前記貫通ホールが位置することができる。
【0013】
一実施例によれば、前記誘電パッドはセンターパッドとエッジパッドを含み、前記センターパッドは第1誘電率を有して、前記シャワープレートの中心を含む円形状のセンター領域に位置し、前記エッジパッドは第2誘電率を有して、前記センター領域を囲むリング形状のエッジ領域に位置することができる。
【0014】
一実施例によれば、前記第1誘電率は前記第2誘電率より大きくすることができる。
【0015】
一実施例によれば、前記第1誘電率は前記第2誘電率よりも小さいか、または同じようにすることができる。
【0016】
一実施例によれば、前記誘電パッドは複数個の前記センターパッドと複数個の前記エッジパッドを含み、前記複数個のセンターパッドのそれぞれは、前記センター領域でお互いに離隔されるように配置され、前記複数個のエッジパッドのそれぞれは、前記エッジ領域でお互いに離隔されるように配置されることができる。
【0017】
一実施例によれば、前記複数個のセンターパッドのそれぞれは、お互いに異なる誘電率を有し、前記複数個のエッジパッドのそれぞれは、お互いに異なる誘電率を有することができる。
【0018】
一実施例によれば、前記誘電パッドは前記シャワープレートの中心を含むセンター領域、前記センター領域を囲むミドル領域、および前記ミドル領域を囲むエッジ領域のうちで少なくともいずれか一つに位置することができる。
【0019】
一実施例によれば、前記密度調節部材は前記シャワープレートの上面に接着されることができる。
【0020】
一実施例によれば、前記電極プレートは接地されるか、または高周波電力が印加されることができる。
【0021】
また、本発明は、基板を処理する基板処理装置を提供する。基板処理装置は、前記基板を処理する処理空間を規定するハウジングと、前記処理空間で前記基板を支持する支持ユニットと、工程ガスを供給するガス供給ユニットと、前記処理空間に電場を発生させて前記処理空間に供給された工程ガスを励起させるプラズマソースと、前記処理空間に発生される電場を遮蔽し、前記工程ガスが励起されて発生するプラズマの密度を前記処理空間の領域別に異なるように調節する密度調節部材と、を含むことができる。
【0022】
一実施例によれば、前記密度調節部材は少なくとも一つ以上の誘電パッドを含み、前記誘電パッドは、上方側から眺める時、前記処理空間の中心を含むセンター領域と前記センター領域を囲むミドル領域、および前記ミドル領域を囲むエッジ領域のうちの少なくとも何れか一つで発生する電場を遮蔽することができる。
【0023】
一実施例によれば、前記誘電パッドはセンターパッド、ミドルパッド、およびエッジパッドを含み、前記センターパッドは第1誘電率を有して前記センター領域の電場を遮蔽し、前記ミドルパッドは第2誘電率を有して前記ミドル領域の電場を遮蔽し、前記エッジパッドは第3誘電率を有して前記エッジ領域の電場を遮蔽することができる。
【0024】
一実施例によれば、前記第1誘電率、前記第2誘電率、前記第3誘電率のそれぞれは、お互いに異なることができる。
【0025】
一実施例によれば、前記第1誘電率は前記第2誘電率と前記第3誘電率よりも大きく、前記第2誘電率は前記第3誘電率より大きくすることができる。
【0026】
一実施例によれば、前記センター領域には複数個のセンターパッドが配置され、前記ミドル領域には複数個のミドルパッドが配置され、前記エッジ領域には複数個のエッジパッドが配置され、前記センターパッドのそれぞれ、前記ミドルパッドのそれぞれ、および前記エッジパッドのそれぞれは、お互いに異なる誘電率を有することができる。
【0027】
また、本発明は、基板を処理する基板処理装置を提供する。基板を処理する処理空間を有するハウジングと、前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、工程ガスを供給するガス供給ユニットと、前記工程ガスを前記処理空間に噴射する貫通ホールが形成されたシャワープレートと、前記シャワープレートの上側に配置され、接地されるか、または高周波電力が印加される電極プレートと、前記支持ユニット内部に配置され、接地されるか、または高周波電力が印加される下部電極と、前記シャワープレートと前記電極プレートとの間に位置し、前記電極プレートと前記下部電極によって前記処理空間に発生する電場を遮蔽して前記処理空間に発生するプラズマの密度を調節する密度調節部材と、を含み、前記密度調節部材は複数個の誘電パッドを含み、複数個の前記誘電パッドのそれぞれは、お互いに異なる誘電率を有して前記シャワープレートの上側から離隔されるように配置され、複数個の前記誘電パッドのそれぞれがお互いに離隔された間の空間には前記貫通ホールが位置することができる。
【0028】
一実施例によれば、前記誘電パッドは少なくとも一つ以上のセンターパッドと、少なくとも一つ以上のエッジパッドと、を含み、前記センターパッドは第1誘電率を有して、前記シャワープレートの中心を含む円形状のセンター領域に位置し、前記エッジパッドは第2誘電率を有して、前記センター領域を囲むリング形状のエッジ領域に位置し、前記第1誘電率は前記第2誘電率より大きくすることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の一実施例によれば、基板を均一に処理することができる。
【0030】
また、本発明の一実施例によれば、処理空間の領域別に発生する電場の強さを効率的に調節することができる。
【0031】
また、本発明の一実施例によれば、処理空間に発生する電場の強さを調節して均一な密度を有するプラズマで基板を処理することができる。
【0032】
本発明の効果が前述した効果に限定されるものではなくて、言及されない効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる図面である。
【
図2】
図1の一実施例による工程チャンバを概略的に見せてくれる図面である。
【
図3】
図2の一実施例による密度調節部材を上から眺めた姿を概略的に見せてくれる図面である。
【
図4】
図3の密度調節部材によって処理空間にプラズマが発生する姿を概略的に見せてくれる図面である。
【
図5】
図2の他の実施例による密度調節部材を上から眺めた姿を概略的に見せてくれる図面である。
【
図6】
図5の密度調節部材によって基板の領域別にプラズマの密度が異なるように形成される姿を上から眺めた図面である。
【
図7】
図5の密度調節部材の変形実施例を概略的に見せてくれる図面である。
【
図8】
図2の他の実施例による密度調節部材を上から眺めた姿を概略的に見せてくれる図面である。
【
図9】
図8の密度調節部材によって処理空間にプラズマが発生する姿を概略的に見せてくれる図面である。
【
図10】
図8の密度調節部材の変形実施例を概略的に見せてくれる図面である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施例を添付された図面を参照してより詳細に説明する。本発明の実施例はさまざまな形態で変形されることができるし、本発明の範囲が以下で敍述する実施例によって限定されることで解釈されてはいけない。本実施例は当業界で平均的な知識を有した者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での構成要素の形状などはより明確な説明を強調するために誇張されたものである。
【0035】
第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明することに使用されることがあるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用されることができる。例えば、本発明の権利範囲から離脱されないまま第1構成要素は第2構成要素で命名されることができるし、類似に第2構成要素も第1構成要素で命名されることができる。
【0036】
以下では、
図1乃至
図10を参照して本発明の実施例に対して詳しく説明する。
【0037】
図1は、本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる図面である。
図1を参照すれば、本発明の一実施例による基板処理装置1はロードポート10、常圧移送モジュール20、真空移送モジュール30、ロードラックチャンバ40、そして、工程チャンバ50を含むことができる。
【0038】
ロードポート10は後述する常圧移送モジュール20の一側に配置されることができる。常圧移送モジュール20の一側には少なくとも一つ以上のロードポート10が配置されることができる。ロードポート10の個数は工程効率及びフットプリント条件などによって増加するか、または減少することがある。
【0039】
容器(F)はロードポート10に置かれることができる。容器(F)は天井移送装置(Overhead Transfer Apparatus、OHT)、オーバーヘッドコンベヤー(Overhead Conveyor)、または自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート10にローディングされるか、またはロードポート10にアンローディングされることがある。容器(F)は収納される物品の種類によって多様な種類の容器を含むことができる。容器(F)は前面開放一体型ポッド(Front Opening Unifed Pod、FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。
【0040】
常圧移送モジュール20と真空移送モジュール30は第1方向2に沿って配置されることができる。以下では、上から眺める時、第1方向2と垂直な方向を第2方向4と定義する。また、第1方向2及び第2方向4をすべて含む平面に垂直な方向を第3方向6と定義する。第3方向6は地面に対して垂直な方向を意味することができる。
【0041】
常圧移送モジュール20は容器(F)と後述するロードラックチャンバ40の間に基板(W)を返送することができる。一実施例によれば、常圧移送モジュール20は容器(F)から基板(W)を引き出してロードラックチャンバ40に返送するか、または、ロードラックチャンバ40から基板(W)を引き出して容器(F)の内部に返送することができる。
【0042】
常圧移送モジュール20は返送フレーム220と第1返送ロボット240を含むことができる。返送フレーム220はロードポート10とロードラックチャンバ40の間に配置されることができる。返送フレーム220にはロードポート10が接続されることができる。返送フレーム220の内部雰囲気は常圧を維持することができる。一実施例によれば、返送フレーム220の内部は大気圧雰囲気で造成されることができる。
【0043】
返送フレーム220には返送レール230が配置される。返送レール230の長さ方向は返送フレーム220の長さ方向と水平することができる。返送レール230上には第1返送ロボット240が位置することができる。
【0044】
第1返送ロボット240はロードポート10に安着された容器(F)と後述するロードラックチャンバ40との間に基板(W)を返送することができる。第1返送ロボット240は返送レール230に沿って第2方向4に前進及び後進移動することができる。第1返送ロボット240は垂直な方向(例えば、第3方向6)に移動することができる。第1返送ロボット240は水平面上で前進、後進、または回転する第1返送ハンド242を有する。第1返送ハンド242には基板(W)が置かれる。第1返送ロボット240は複数個の第1返送ハンド242を有することができる。複数個の第1返送ハンド242は上下方向にお互いに離隔されるように配置されることができる。
【0045】
真空移送モジュール30は後述するロードラックチャンバ40と工程チャンバ50との間に配置されることができる。真空移送モジュール30はトランスファーチャンバ320と第2返送ロボット340を含むことができる。
【0046】
トランスファーチャンバ320の内部雰囲気は真空圧で維持されることができる。トランスファーチャンバ320には第2返送ロボット340が配置されることができる。例えば、第2返送ロボット340はトランスファーチャンバ320の中心部に配置されることができる。第2返送ロボット340は後述するロードラックチャンバ40と工程チャンバ50との間に基板(W)を返送する。また、第2返送ロボット340は工程チャンバ50の間に基板(W)を返送することができる。
【0047】
第2返送ロボット340は垂直な方向(例えば、第3方向6)に沿って移動することができる。第2返送ロボット340は水平面上で前進、後進、または回転する第2返送ハンド342を有することができる。第2返送ハンド342には基板(W)が置かれる。第2返送ロボット340は複数個の第2返送ハンド342を有することができる。複数個の第2返送ハンド342は上下方向に沿ってお互いに離隔されるように配置されることができる。
【0048】
トランスファーチャンバ320には少なくとも一つ以上の後述する工程チャンバ50が接続されることができる。一実施例によれば、トランスファーチャンバ320は多角形の形状であることができる。トランスファーチャンバ320のまわりには後述するロードラックチャンバ40と工程チャンバ50が配置されることができる。例えば、
図1に示されたように、真空移送モジュール30の中央部に六角形形状のトランスファーチャンバ320が配置され、そのまわりに沿ってロードラックチャンバ40と工程チャンバ50が配置されることができる。前述したところと異なり、トランスファーチャンバ320の形状及び工程チャンバ50の個数は使用者の要求条件によってまたは工程要求条件によって多様に変更されることができる。
【0049】
ロードラックチャンバ40は返送フレーム220とトランスファーチャンバ320の間に配置されることができる。ロードラックチャンバ40は返送フレーム220とトランスファーチャンバ320との間で、基板(W)が交換されるバッファー空間を有する。例えば、工程チャンバ50で所定の処理が完了された基板(W)はロードラックチャンバ40のバッファー空間で一時的にとどまることができる。また、容器(F)から引き出しされて所定の処理が予定された基板(W)はロードラックチャンバ40のバッファー空間に一時的にとどまることができる。
【0050】
前述したように、返送フレーム220の内部雰囲気は大気圧で維持されることができるし、トランスファーチャンバ320の内部雰囲気を真空圧で維持されることができる。これに、ロードラックチャンバ40は返送フレーム220とトランスファーチャンバ320との間に配置され、その内部雰囲気が大気圧と真空圧との間で転換されることができる。
【0051】
工程チャンバ50はトランスファーチャンバ320に接続される。工程チャンバ50は複数個であることができる。工程チャンバ50は基板(W)に対して所定の工程を遂行するチャンバであることができる。一実施例によれば、工程チャンバ50ではプラズマを利用して基板(W)を処理することができる。例えば、工程チャンバ50はプラズマを利用して基板(W)上の薄膜を除去するエッチング(Etching)工程、フォトレジスト膜を除去するアッシング(Ashing)工程、基板(W)上に薄膜を形成する蒸着工程、ドライクリーニング工程、基板上に原子層を蒸着するALD工程(Atomic Layer Deposition)、または、基板上の原子層を蝕刻するALE工程(Atomic Layer Etching)を遂行するチャンバであることができる。但し、これに限定されないで、工程チャンバ50で遂行するプラズマ処理工程は公知されたプラズマ処理工程で多様に変形されることができる。
【0052】
図2は、
図1の一実施例による工程チャンバを概略的に見せてくれる図面である。
図2を参照すれば、一実施例による工程チャンバ50は基板(W)をプラズマ処理することができる。工程チャンバ50はハウジング500、支持ユニット600、ガス供給ユニット700、シャワーヘッドユニット800、そして、密度調節部材900を含むことができる。
【0053】
ハウジング500は内部が密閉された形状を有することができる。ハウジング500は内部に基板(W)を処理する処理空間501を有する。処理空間501は基板(W)を処理する間に概して真空雰囲気で維持されることができる。ハウジング500の材質は金属を含むことができる。一実施例によれば、ハウジング500の材質はアルミニウムを含むことができる。ハウジング500は接地されることができる。
【0054】
ハウジング500の一側壁には搬入口(図示せず)が形成されることができる。搬入口(図示せず)は基板(W)が処理空間501に搬入または搬出する空間で機能する。搬入口(図示せず)は図示されないドアアセンブリーによって選択的に開閉されることができる。
【0055】
ハウジング500の底面には排気ホール530が形成されることができる。排気ホール530は排気ライン540と連結される。排気ライン540には図示されない減圧部材が設置されることができる。減圧部材(図示せず)は陰圧を提供する公知されたポンプのうちで何れか一つであることができる。処理空間501に供給された工程ガスと工程不純物などは排気ホール530と排気ライン540を順次に経って処理空間501から排出されることができる。また、減圧部材(図示せず)が陰圧を提供することで、処理空間501の圧力は調節されることができる。
【0056】
排気ホール530の上側には処理空間501に対する排気がより均一になされるように機能する排気バッフル550が配置されることができる。排気バッフル550はハウジング500の側壁と後述する支持ユニット600との間に位置することができる。排気バッフル550は上から眺める時、概してリング形状を有することができる。排気バッフル550には少なくとも一つ以上のバッフルホール552が形成されることができる。バッフルホール552は排気バッフル550の上面と下面を貫通することができる。処理空間501の工程ガスと工程不純物などはバッフルホール552を通じて排気ホール530と排気ライン540で流動することができる。
【0057】
支持ユニット600はハウジング500の内部に配置される。支持ユニット600は処理空間501内に配置されることができる。支持ユニット600はハウジング500の底面から上側に一定距離離隔されて配置されることができる。支持ユニット600は基板(W)を支持する。支持ユニット600は静電気力(Electrostatic Force)を利用して基板(W)を吸着する静電チャックを含むことができる。これと異なり、支持ユニット600は真空吸着または機械的クランピングなどの多様な方式を利用して基板(W)を支持することができる。以下では、静電チャックを含む支持ユニット600を例を挙げて説明する。
【0058】
支持ユニット600は静電チャック610、絶縁板650、そして、下部カバー660を含むことができる。
【0059】
静電チャック610は基板(W)を支持する。静電チャック610は誘電板620とベース板630を含むことができる。誘電板620は支持ユニット600の上端部に位置する。誘電板620は円盤形状の誘電体(Dielectric substance)であることがある。誘電板620の上面には基板(W)が置かれる。一実施例によれば、誘電板620の上面は基板(W)より小さな半径を有することができる。基板(W)が誘電板620の上面に置かれる時、基板(W)の縁領域は誘電板620の外に位置することができる。
【0060】
誘電板620の内部には電極621とヒーター622が配置される。一実施例によれば、電極621は誘電板620の内部でヒーター622より上側に位置することができる。電極621は第1電源621aと電気的に連結される。第1電源621aは直流電源を含むことができる。電極621と第1電源621aの間には第1スイッチ621bが設置される。第1スイッチ621bがオン(ON)になると、電極621は第1電源621aと電気的に連結され、電極621には直流電流が流れる。電極621に流れる電流によって電極621と基板(W)との間には静電気的な力が作用する。これによって、基板(W)は誘電板620に吸着される。
【0061】
ヒーター622は第2電源622aと電気的に連結される。ヒーター622と第2電源622aとの間には第2スイッチ622bが設置される。第2スイッチ622bがオン(ON)になると、ヒーター622は第2電源622aと電気的に連結されることができる。ヒーター622は第2電源622aから供給された電流に抵抗することで、熱を発生させることができる。ヒーター622で発生された熱は誘電板620を媒介で基板(W)に伝達される。ヒーター622で発生された熱によって誘電板620に置かれた基板(W)は所定の温度を維持することができる。ヒーター622は螺旋形状のコイルを含むことができる。また、ヒーター622は複数個のコイルを含むことができる。たとえ図示されなかったが、複数個のコイルは誘電板620のお互いに異なる領域にそれぞれ提供されることができる。例えば、誘電板620の中央領域を加熱するコイルと、縁領域を加熱するコイルがそれぞれ誘電板620に埋設されることができるし、コイルはお互いの間の発熱程度が独立的に調節されることができる。前述した例では誘電板620の内部にヒーター622が位置することを例を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、誘電板620の内部にはヒーター622が位置しないこともある。
【0062】
誘電板620の内部には少なくとも一つ以上の第1流路623が形成されることができる。第1流路623は誘電板620の上面から誘電板620の底面まで形成されることができる。第1流路623は後述する第2流路633と連通する。第1流路623は上から眺める時、誘電板620の中央領域とこれを囲む(くるむ)縁領域それぞれにお互いに離隔されて形成されることができる。第1流路623は基板(W)の底面に後述する熱伝達媒体が供給される通路で機能する。
【0063】
ベース板630は誘電板620の下に位置する。ベース板630は円盤形状を有することができる。ベース板630の上面は、その中心領域が縁領域より高く位置するように段差になるように形成されることができる。ベース板630の上部(upper portion)中心領域は誘電板620の底面と相応する面積を有することができる。ベース板630の上面中心領域は誘電板620の底面と接着されることができる。ベース板630の縁領域の上側には後述するリング部材640が位置することができる。
【0064】
ベース板630は導電性材質を含むことができる。例えば、ベース板630の材質はアルミニウムを含むことができる。ベース板630は金属板であることがある。例えば、ベース板630の全領域は金属板であることがある。ベース板630は第3電源630aと電気的に連結されることができる。第3電源630aは高周波電力を発生させる高周波電源であることができる。例えば、高周波電源はアールエフ(RF)電源ことがある。アールエフ電源はハイバイアスパワーアールエフ(High Bias Power RF)電源であることがある。ベース板630は第3電源630aから高周波電力の印加を受ける。これにより、ベース板630は電場を発生させる電極で機能することができる。一実施例によれば、ベース板630は後述するプラズマソースの下部電極で機能することができる。但し、これに限定されるものではなくて、ベース板630は接地されて下部電極で機能することができる。
【0065】
ベース板630の内部には第1循環流路632と第2循環流路634が位置することができる。また、ベース板630の内部には第2流路633が形成されることができる。
【0066】
第1循環流路632は熱伝達媒体が循環する通路であることがある。第1循環流路632は螺旋形状を有することができる。第1循環流路632は後述する第2流路633と流体連通する。また、第1循環流路632は第1供給ライン632cを通じて第1供給源632aと連結される。
【0067】
第1供給源632aには熱伝達媒体が貯蔵される。熱伝達媒体は不活性ガスを含むことができる。一実施例によれば、熱伝達媒体はヘリウム(He)ガスを含むことがある。但し、これに限定されるものではなくて、熱伝達媒体は多様な種類の気体または液体を含むことができる。熱伝達媒体は基板(W)に対してプラズマ処理を遂行する間、基板(W)の温度不均一性を解消するために基板(W)の下面に供給する流体であることができる。また、熱伝達媒体は基板(W)に対してプラズマ処理を遂行する間、プラズマから基板(W)に伝達された熱を、基板(W)から誘電板620と後述するリング部材640に伝達される媒介体役割を遂行することができる。
【0068】
第1供給ライン632cには第1バルブ632bが設置される。第1バルブ632bは開閉バルブであることができる。第1バルブ632bの開放と閉鎖によって熱伝達媒体は第1循環流路632に選択的に供給されることができる。
【0069】
第2流路633は第1循環流路632と第1流路623を流体連通させる。第1循環流路632に供給された熱伝達媒体は第2流路633と第1流路623を順次に経って基板(W)の底面に供給されることができる。
【0070】
第2循環流路634は冷却流体が循環する通路であることができる。第2循環流路634は螺旋形状を有することができる。また、第2循環流路634はお互いに異なる半径を有するリング形状の流路がお互いに同一な中心を共有するように配置されることができる。第2循環流路634は第2供給ライン634cを通じて第2供給源634aと連結される。
【0071】
第2供給源634aには冷却流体が貯蔵される。例えば、冷却流体は冷却水で提供されることができる。第2供給源634aには図示されない冷却機が提供されることができる。冷却機(図示せず)は冷却流体を所定の温度で冷却させることができる。但し、前述した例と異なり冷却機(図示せず)は第2供給ライン634cに設置されることができる。
第2供給ライン634cには第2バルブ634bが設置される。第2バルブ634bは開閉バルブであることができる。第2バルブ634bの開閉によって冷却流体は第2循環流路634に選択的に供給されることができる。冷却流体は第2供給ライン634cを通じて第2循環流路634に供給される。第2循環流路634を流動する冷却流体はベース板630を冷却することができる。基板(W)はベース板630を媒介でともに冷却することができる。
【0072】
リング部材640は静電チャック610の縁領域に配置される。一例によれば、リング部材640はフォーカスリングであることができる。リング部材640はリング形状を有する。リング部材640は誘電板620のまわりに沿って配置される。例えば、リング部材640はベース板630の縁領域の上側に配置されることができる。
【0073】
リング部材640の上面は段差になるように形成されることができる。一実施例によれば、リング部材640の上面内側部は誘電板620の上面と等しい高さに位置することができる。また、リング部材640の上面内側部は誘電板620の外に位置された基板(W)の縁領域の下面を支持することができる。リング部材640の上面外側部は基板(W)の縁領域の側面を取り囲むことができる。
【0074】
ベース板630の下側には絶縁板650が位置する。絶縁板650は絶縁材質を含むことができる。絶縁板650はベース板630と後述する下部カバー660を電気的に絶縁させる。絶縁板650は上から眺める時、概して円盤形状を有することができる。絶縁板650はベース板630と相応する面積を有することができる。
【0075】
下部カバー660は絶縁板650の下側に位置する。下部カバー660は上から眺める時、上面が開放された円筒形状を有することができる。下部カバー660の上面は絶縁板650によって覆われることがある。下部カバー660の内部空間には基板(W)を昇下降させるリフトピンアセンブリー670が位置することがある。
【0076】
下部カバー660は複数個の連結部材662を含むことができる。連結部材662は下部カバー660の外側面とハウジング500の内側壁をお互いに連結することができる。複数個の連結部材662は下部カバー660のまわり方向に沿って離隔されて配置されることができる。連結部材662はハウジング500の内部で支持ユニット600を支持する。また、連結部材662は接地されたハウジング500と連結されて下部カバー660を接地させることができる。
【0077】
連結部材662は内部に空間を有する中空形状を有することができる。第1電源621aと連結される第1電源ライン621c、第2電源622aと連結される第2電源ライン622c、第3電源630aと連結される第3電源ライン630c、第1循環流路632と連結される第1供給ライン632c、そして、第2循環流路634と連結される第2供給ライン634cなどは連結部材662の内部に形成された空間を通じてハウジング500の外部に延長される。
【0078】
ガス供給ユニット700は処理空間501に工程ガスを供給する。ガス供給ユニット700はガス供給ノズル710、ガス供給ライン720、そして、ガス供給源730を含むことができる。
【0079】
ガス供給ノズル710はハウジング500の上面中央領域に設置されることができる。ガス供給ノズル710の底面には噴射口が形成される。噴射口(図示せず)はハウジング500の内部で工程ガスを噴射することができる。
【0080】
ガス供給ライン720の一端はガス供給ノズル710と連結される。ガス供給ライン720の他端はガス供給源730と連結される。ガス供給源730は工程ガスを貯蔵することができる。工程ガスは後述するプラズマソースによってプラズマ状態で励起されるガスであることができる。一実施例によれば、工程ガスはNH3、NF3、及び/または不活性ガスなどを含むことができる。
【0081】
ガス供給ライン720にはガスバルブ740が設置される。ガスバルブ740は開閉バルブであることができる。ガスバルブ740の開閉によって工程ガスは処理空間501に選択的に供給されることができる。
【0082】
プラズマソースはハウジング500内に供給した工程ガスをプラズマ状態で励起させる。本発明の一実施例によるプラズマソースは容量結合型プラズマ(Capacitively Coupled Plasma、CCP)が使用される。但し、これに限定されないで、誘導結合型プラズマ(Inductively Coupled Plasma、ICP)またはマイクロ波プラズマ(Microwave Plasma)を使用して処理空間501に供給された工程ガスをプラズマ状態で励起させることができる。以下では、一実施例によるプラズマソースで容量結合型プラズマ(CCP)が使用される場合を例を挙げて説明する。
【0083】
プラズマソースは上部電極及び下部電極を含むことができる。上部電極と下部電極はハウジング500の内部でお互いに向い合うように配置されることができる。両電極のうちで何れか一つの電極は高周波電力を印加し、他の電極は接地されることができる。これと異なり、両電極すべて高周波電力が印加されることができる。両電極の間の空間には電場が形成され、この空間に供給される工程ガスはプラズマ状態に励起されることができる。プラズマを利用して基板処理工程が遂行される。一実施例によれば、上部電極は後述する電極プレート830であり、下部電極は前述したベース板630であることがある。
【0084】
シャワーヘッドユニット800はハウジング500の内部で支持ユニット600の上側に位置する。シャワーヘッドユニット800はシャワープレート810、電極プレート830、そして、支持部850を含むことができる。
【0085】
シャワープレート810は支持ユニット600の上側で、支持ユニット600と対向されるように位置する。シャワープレート810はハウジング500の天井面から下の方向に離隔されるように位置することができる。一実施例によれば、シャワープレート810は厚さが一定な円盤形状を有することができる。シャワープレート810は絶縁体であることができる。シャワープレート810には複数個の貫通ホール812が形成される。
【0086】
貫通ホール812はシャワープレート810の上面と下面を貫通することができる。貫通ホール812は後述する電極プレート830に形成されたホール832と対向されるように位置する。また、貫通ホール812は上から眺める時、後述する誘電パッド920、940の間空間と重畳されるように位置することができる。
【0087】
電極プレート830はシャワープレート810の上側に配置される。電極プレート830はハウジング500の天井面で下側に一定距離離隔されるように配置されることができる。これに、電極プレート830とハウジング500の天井面の間には空間が形成されることができる。電極プレート830は厚さが一定な円盤形状を有することができる。
電極プレート830の材質は金属を含むことができる。電極プレート830は接地されることができる。但し、前述したように、電極プレート830は高周波電源(図示せず)と電気的に連結されることができる。電極プレート830の底面はプラズマによるアーク(arc)発生を最小化するため、その表面が陽極化処理されることができる。電極プレート830の断面は支持ユニット600と等しい形状と断面積を有するように形成されることができる。
【0088】
電極プレート830には複数個のホール832が形成される。ホール832は電極プレート830の上面と下面を垂直方向に貫通する。複数個のホール832それぞれはシャワープレート810に形成された複数個の貫通ホール812とそれぞれ対応される。また、複数個のホール832は上から眺める時、後述する誘電パッド920、940の間空間と重畳されるように位置することができる。これに、ガス供給ノズル710で噴射された工程ガスは電極プレート830とハウジング500がお互いに組み合わせて形成した空間に流動する。工程ガスは空間からホール832と貫通ホール812を経って処理空間501に供給されることができる。
【0089】
支持部850はシャワープレート810の側部と電極プレート830の側部をそれぞれ支持する。支持部850の上端はハウジング500の天井面と連結され、支持部850の下部(lower portion)はシャワープレート810の側部及び電極プレート830の側部とそれぞれ連結される。支持部850の材質は非金属を含むことができる。
【0090】
図3は、
図2の一実施例による密度調節部材を上から眺めた姿を概略的に見せてくれる図面である。以下では、
図2と
図3を参照して本発明の一実施例による密度調節部材に対して詳しく説明する。
【0091】
密度調節部材900はハウジング500の内部に位置する。密度調節部材900はシャワープレート810の上側に位置することができる。密度調節部材900はシャワープレート810と電極プレート830との間に配置されることができる。一実施例によれば、密度調節部材900はシャワープレート810の上面に接着固定されることができる。
密度調節部材900は誘電率を変更させて処理空間501に発生するプラズマの密度を調節することができる。具体的には、密度調節部材900は誘電率を変更させることで、前述したプラズマソースによって処理空間501に発生する電場の密度を変更させることができる。処理空間501内の電場が変更されることによって処理空間501に供給された工程ガスが電場によって励起される位が変更されることができる。これに、処理空間501に発生するプラズマの密度が調節されることができる。
【0092】
密度調節部材900は少なくとも一つ以上の誘電パッドを含むことができる。誘電パッドは一定な厚さのパッド(Pad)形状を有した誘電体(Dielectric substance)であることがある。例えば、誘電パッドの素材は酸化アルミニウムを含むことができる。また、誘電パッドの素材は酸化アルミニウムより高い誘電率を有する金属酸化物界の物質を含むことができる。選択的に、誘電パッドは酸化アルミニウムと酸化アルミニウムより高い誘電率を有する金属酸化物界物質が混合して形成されることができる。例えば、誘電パッドは酸化アルミニウムと金属酸化物界物質の混合の割合を異にして、多様な誘電率を有するように形成されることができる。
【0093】
一実施例によれば、密度調節部材900はセンターパッド920とエッジパッド940を含むことができる。センターパッド920は上から眺める時、概して円形状を有することができる。センターパッド920の中心は上から眺める時、シャワープレート810の中心と一致することができる。センターパッド920はシャワープレート810の中心を含むセンター領域(以下、センター領域)に位置することができる。すなわち、センター領域は円形状であることができる。一実施例によれば、センターパッド920の下面はシャワープレート810の上面に接着されることができる。
図3に示されたように、センターパッド920は上から眺める時、シャワープレート810に形成された貫通ホール812とお互いに重畳されない位置に配置されることができる。センターパッド920は第1誘電率を有することができる。
【0094】
エッジパッド940は概してリング形状を有することができる。エッジパッド940はシャワープレート810と中心を共有することができる。エッジパッド940はセンター領域を囲むシャワープレート810のエッジ領域(以下、エッジ領域)に位置することができる。すなわち、エッジ領域はリング形状であることができる。エッジ領域はセンター領域と一定距離離隔される。これに、エッジパッド940はセンターパッド920から一定距離離隔されるように配置されることができる。エッジパッド940とセンターパッド920がお互いに離隔されて形成した間空間には貫通ホール812が位置することができる。また、一実施例によれば、エッジパッド940の外側面はシャワープレート810の外側面からシャワープレート810の中心を向ける方向に一定距離離隔された位置に配置されることができる。上から眺める時、エッジパッド940の外側面とシャワープレート810の外側面の間の空間には貫通ホール812が位置することができる。すなわち、貫通ホール812とエッジパッド940は上から眺める時、お互いに重畳されないこともある。
【0095】
一実施例によれば、エッジパッド940の下面はシャワープレート810の上面に接着されることができる。エッジパッド940は第2誘電率を有することができる。一実施例によれば、第2誘電率は第1誘電率より相対的に低い誘電率であることができる。例えば、センターパッド920は酸化アルミニウムを含む素材で形成されることができるし、エッジパッド940は酸化アルミニウムより高い誘電率を有する金属酸化物界素材で形成されることができる。但し、これに限定されるものではなくて、酸化アルミニウムと金属酸化物界素材を混合する割合を異なるようにして、センターパッド920の誘電率とエッジパッド940の誘電率を異にすることができる。
【0096】
図4は、
図3の密度調節部材によって処理空間にプラズマが発生する姿を概略的に見せてくれる図面である。
【0097】
図4を参照すれば、センターパッド920が位置した領域と対応する処理空間501の中央領域には第1プラズマ(P1)が発生し、エッジパッド940が位置した領域と対応する処理空間501の縁領域には第2プラズマ(P2)が発生する。
【0098】
前述したところのように、センターパッド920は第1誘電率を有して、エッジパッド940は第1誘電率より低い第2誘電率を有することができる。センターパッド920はエッジパッド940より相対的に高い誘電率を有することができる。誘電率が高いほど誘電体内部に形成される電気双極子モーメントによって誘電体周りに発生する電場が大きく相殺される。すなわち、誘電体の誘電率の高いほど電場は誘電体によってより多く遮蔽されることができる。これに、センターパッド920が位置した領域と対応する処理空間501の中央領域に発生する電場の密度はエッジパッド940が位置した領域と対応する処理空間501の縁領域に発生する電場の密度より相対的に低いことがある。結果的に、第1プラズマ(P1)は第2プラズマ(P2)より相対的に低い密度または低い強さを有することができる。
【0099】
一般に、CCPまたはICP方式でプラズマを発生させる装置で、基板の中央領域に形成された薄膜は基板の縁領域に形成された薄膜より相対的にさらにたくさん蝕刻される。このような基板の領域別に蝕刻率の差は、処理空間の気流の流れ、処理空間の工程ガスの供給均一度、工程ガスの供給位置、処理空間でのプラズマの均一度など多様な原因によって発生する。
【0100】
これに、本発明の一実施例によれば、蝕刻率が相対的に大きい基板(W)の中心を含む中央領域に対応する上側に誘電率が相対的に大きいセンターパッド920を配置することで、基板(W)の中央領域での蝕刻率と基板(W)の縁領域での蝕刻率の差を最小化することができる。これに、基板(W)をプラズマ処理する時、基板(W)に対する処理均一度を効率的に維持することができる。
【0101】
前述した本発明の一実施例では第1誘電率が第2誘電率より大きいことを例を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。第1誘電率は第2誘電率より相対的に小さいことがある。また、第1誘電率は第2誘電率と同一であることがある。すなわち、誘電パッドの誘電率を多様に変更させて処理空間501内の電場の密度を処理空間501の領域別に異にすることができることは当然である。
【0102】
以下では、本発明の他の実施例による密度調節部材に対して詳しく説明する。以下で説明する密度調節部材は追加的に説明する場合外には前述した密度調節部材に対する構成と大部分同一または類似に提供されるので、重複される構成に対してはその説明を略する。
【0103】
図5は、
図2の他の実施例による密度調節部材を上から眺めた姿を概略的に見せてくれる図面である。
【0104】
図5を参照すれば、一実施例によるセンターパッド920は複数個であることができる。例えば、センターパッド920は第1センターパッド921、第2センターパッド922、第3センターパッド923、そして、第4センターパッド924を含むことができる。
【0105】
第1センターパッド921、第2センターパッド922、第3センターパッド923、そして、第4センターパッド924はお互いに組合されて上から眺める時、概して円形状を有することができる。それぞれのセンターパッド921、922、923、924はお互いに等しい形状を有することができる。また、それぞれのセンターパッド921、922、923、924はお互いに等しい断面積を有することができる。
【0106】
但し、これに限定されるものではなくて、それぞれのセンターパッド921、922、923、924はお互いに異なる形状を有して、お互いに異なる断面積を有することができる。また、
図5に示されたセンターパッド921、922、923、924は理解の便宜のために4個であることを例を挙げて説明したことに過ぎないので、一実施例によるセンターパッド920は2個、3個、または5個以上であることができる。
【0107】
第1センターパッド921、第2センターパッド922、第3センターパッド923、そして、第4センターパッド924はお互いに一定距離離隔されるように配置されることができる。それぞれのセンターパッド921、922、923、924が離隔された間空間には貫通ホール812が位置することができる。それぞれのセンターパッド921、922、923、924はお互いに異なる誘電率を有することができる。選択的に、それぞれのセンターパッド921、922、923、924のうちである一部はお互いに等しい誘電率を有して、他の一部はお互いに異なる誘電率を有することができる。選択的に、それぞれのセンターパッド921、922、923、924はお互いに等しい誘電率を有することができる。
【0108】
一実施例によるエッジパッド940は複数個であることができる。例えば、エッジパッド940は第1エッジパッド乃至第8エッジパッド941~948を含むことができる。
【0109】
それぞれのエッジパッド941~948はお互いに組合されて上から眺める時、概してリング形状を有することができる。それぞれのエッジパッド941~948はお互いに等しい形状と断面積を有することができる。例えば、エッジパッド941~948それぞれは上から眺める時、概して扇形の形状を有することができる。但し、これに限定されるものではなくて、それぞれのエッジパッド941~948はお互いに異なる形状と断面積を有することができる。
図5に示されたところと異なり、エッジパッドの個数は工程の要求条件または使用者の要求条件によって多様に変更されることができる。
【0110】
エッジパッド941~948はそれぞれお互いに一定距離離隔されることができる。それぞれのエッジパッド941~948が離隔された間空間には貫通ホール812が位置することができる。それぞれのエッジパッド941~948はお互いに異なる誘電率を有することができる。選択的に、それぞれのエッジパッド941~948のうちである一部はお互いに等しい誘電率を有して、他の一部はお互いに異なる誘電率を有することができる。選択的に、それぞれのエッジパッド941~948はお互いに等しい誘電率を有することができる。
【0111】
図6は、基板を上から眺めた姿を概略的に見せてくれる図面である。
図6に示された基板(W)の全領域は、基板(W)の中心を含む中央領域と、基板(W)の中央領域を囲む縁領域で区分することができる。基板(W)の中央領域は第1中央領域(A1)、第2中央領域(A2)、第3中央領域(A3)、そして、第4中央領域(A4)を含む。基板(W)の縁領域は第1縁領域乃至第8縁領域(B1~B8)を含むことができる。
【0112】
第1中央領域(A1)は上から眺める時、第1センターパッド921が位置した領域と重畳される。また、第2中央領域(A2)は上から眺める時、第2センターパッド922が位置した領域と重畳される。また、第3中央領域(A3)は上から眺める時、第3センターパッド923が位置した領域と重畳される。また、第4中央領域(A4)は上から眺める時、第4センターパッド924が位置した領域と重畳される。
【0113】
第1縁領域(B1)は上から眺める時、第1エッジパッド941が位置した領域と重畳される。また、第2縁領域(B2)は第2エッジパッド942が位置した領域と、第3縁領域(B3)は第3エッジパッド943が位置した領域と、第4縁領域(B4)は第4エッジパッド944が位置した領域と、第5縁領域(B5)は第5エッジパッド945が位置した領域と、第6縁領域(B6)は第6エッジパッド946が位置した領域と、第7縁領域(B7)は第7エッジパッド947が位置した領域と、第8縁領域(B8)は第8エッジパッド948が位置した領域と上から眺める時重畳される。
【0114】
例えば、第1センターパッド921が第1誘電率を有して、第2センターパッド922が第2誘電率を有して、第3センターパッド923が第3誘電率を有して、第4センターパッド924が第4誘電率を有して、第1誘電率は第2誘電率、第3誘電率、第4誘電率より大きくて、第2誘電率を第3誘電率と第4誘電率より大きくて、第3誘電率は第4誘電率より大きいと仮定する時、第1中央領域(A1)の蝕刻率は第2中央領域(A2)より小さいことがある。また、第2中央領域(A3)の蝕刻率を第3中央領域(A3)より小さいことがある。また、第3中央領域(A3)の蝕刻率を第4中央領域(A4)より小さいことがある。このようなメカニズムは第1縁領域乃至第8縁領域でも同一または類似である。
【0115】
前述した本発明の一実施例によれば、シャワープレート810上にセンターパッド920とエッジパッド940を複数個で配置することで処理空間501の領域を細密に区分し、処理空間501の領域別に発生する電場の密度をより精密に調節することができる。これによって、基板(W)の領域別に蝕刻率をより細密に調節することができる。
【0116】
図7は、
図5の密度調節部材の変形実施例を概略的に見せてくれる図面である。
図7を参照すれば、エッジパッド940はシャワープレート810のエッジ領域に複数個で配置されないこともある。すなわち、一実施例によるエッジパッド940は連続されるリング形状を有することができる。これと反対に、エッジパッド940はシャワープレート810のエッジ領域に複数個で配置され、センターパッド920は円形状を有して、シャワープレート810のセンター領域に配置されることができる。
【0117】
図8は、
図2の他の実施例による密度調節部材を上から眺めた姿を概略的に見せてくれる図面である。
【0118】
図8を参照すれば、密度調節部材900はセンターパッド920、ミドルパッド930、そして、エッジパッド940を含むことができる。センターパッド920の構成は前述した本発明の一実施例によるセンターパッド920の構成と大部分同一または類似に提供されるので、これに対する説明は略する。
【0119】
ミドルパッド930は上から眺める時、概してリング形状を有することができる。ミドルパッド930はシャワープレート810と中心を共有することができる。ミドルパッド930はセンター領域を囲むシャワープレート810のミドル領域(以下、ミドル領域)に位置することができる。すなわち、ミドル領域はリング形状であることができる。ミドル領域はセンター領域と一定距離離隔される。これに、ミドルパッド930はセンターパッド920から一定距離離隔されるように位置することができる。ミドルパッド930とセンターパッド920がお互いに離隔されて形成した間空間には貫通ホール812が位置することができる。
【0120】
一実施例によれば、ミドルパッド930の下面はシャワープレート810の上面に接着されることができる。ミドルパッド930は第2誘電率を有することができる。一実施例によれば、第2誘電率は第1誘電率より相対的に低い誘電率であることができる。
【0121】
エッジパッド940はミドル領域を囲むシャワープレート810のエッジ領域(以下、エッジ領域)に位置することができる。すなわち、エッジ領域はリング形状であることができる。エッジ領域はミドル領域と一定距離離隔される。エッジパッド940とミドルパッド930がお互いに離隔された間空間には貫通ホール812が位置することができる。エッジパッド940は第3誘電率を有することができる。第3誘電率は第2誘電率より相対的に低い誘電率であることができる。
【0122】
図9は、
図8の密度調節部材によって処理空間にプラズマが発生する姿を概略的に見せてくれる図面である。
【0123】
図9を参照すれば、センターパッド920が位置した領域と対応する処理空間501の中央領域には第1プラズマ(P1)が発生し、ミドルパッド930が位置した領域と対応する処理空間501の中間領域には第2プラズマ(P2)が発生し、エッジパッド940が位置した領域と対応する処理空間501の縁領域には第3プラズマ(P3)が発生する。
【0124】
前述したところのように、センターパッド920はミドルパッド930とエッジパッド940より相対的に高い誘電率を有することができる。また、ミドルパッド930はエッジパッド940より相対的に高い誘電率を有することができる。これに、センターパッド920が位置した領域と対応する処理空間501の中央領域に発生する電場の密度は、ミドルパッド930及びエッジパッド940が位置した領域と対応する処理空間501の領域に発生する電場の密度より相対的に低いことがある。また、ミドルパッド930が位置した領域と対応する処理空間501の中間領域に発生する電場の密度は、エッジパッド940が位置した領域と対応する処理空間501の縁領域に発生する電場の密度より相対的に低いことがある。すなわち、上から眺める時、処理空間501の中心を含む中央領域から処理空間501の縁領域に向けるほど、電場の密度が増加することができる。結果的に、第1プラズマ(P1)は第2プラズマ(P2)より相対的に低い密度または低い強さを有することができる。また、第2プラズマ(P2)は第3プラズマ(P3)より相対的に低い密度または低い強さを有することができる。
【0125】
一般に、基板の縁領域の蝕刻率は基板の中央領域の蝕刻率より相対的に低い。これに、本発明の一実施例によれば、処理空間501の領域別に発生するプラズマの密度(または、強さ)を異なるように調節し、基板(W)の全領域で均一な強さのプラズマを作用させることができる。これに、基板(W)をプラズマ処理する時、基板(W)に対する処理均一度を効率的に維持することができる。特に、前述した本発明の一実施例によれば、誘電率がお互いに異なるパッドが配置される領域をより細分化することで、処理空間501に発生する電場の密度(または、強さ)を処理空間501の領域別により多様に変更させて基板(W)の領域別に蝕刻率をより均一に調節することができる。
【0126】
図10は、
図8の密度調節部材の変形実施例を概略的に見せてくれる図面である。
【0127】
図10を参照すれば、一実施例によるミドルパッド930は複数個であることができる。例えば、ミドルパッド930は第1ミドルパッド乃至第8ミドルパッド931~938を含むことができる。
【0128】
それぞれのミドルパッド931~938はお互いに組合されて上から眺める時、概してリング形状を有することができる。それぞれのミドルパッド931~938はお互いに等しい形状と断面積を有することができる。例えば、ミドルパッド931~938それぞれは上から眺める時、概して扇形の形状を有することができる。但し、これに限定されるものではなくて、それぞれのミドルパッド931~938はお互いに異なる形状と断面積を有することができる。
図5に示されたところと異なり、ミドルパッドの個数は工程の要求条件または使用者の要求条件によって多様に変更されることができる。
【0129】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明することであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、著わした開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。著わした実施例は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むことで解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0130】
10 ロードポート
20 常圧移送モジュール
30 真空移送モジュール
40 ロードラックチャンバ
50 工程チャンバ
500 ハウジング
600 支持ユニット
700 ガス供給ユニット
800 シャワーヘッドユニット
812 貫通ホール
900 密度調節部材
920 センターパッド
930 ミドルパッド
940 エッジパッド