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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-04
(45)【発行日】2025-04-14
(54)【発明の名称】表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20250407BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20250407BHJP
   G02F 1/1339 20060101ALI20250407BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20250407BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20250407BHJP
   G09F 9/35 20060101ALI20250407BHJP
【FI】
G09F9/30 320
G02F1/1333
G02F1/1339 500
G09F9/00 366Z
G09F9/30 349B
G09F9/30 365
G09F9/302 Z
G09F9/35
【請求項の数】 29
(21)【出願番号】P 2021577600
(86)(22)【出願日】2020-12-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-11
(86)【国際出願番号】 CN2020141413
(87)【国際公開番号】W WO2021196784
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-12-26
(31)【優先権主張番号】202010243978.6
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲凱▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 延青
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 瑞超
(72)【発明者】
【氏名】▲トン▼ ▲潔▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 小▲鳳▼
(72)【発明者】
【氏名】秦 ▲偉▼▲達▼
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲寧▼
(72)【発明者】
【氏名】王 炎
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】辛 昊毅
【審査官】新井 重雄
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110515243(CN,A)
【文献】特開2013-205840(JP,A)
【文献】特開2003-004935(JP,A)
【文献】国際公開第2018/037988(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第109061934(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/30
G02F 1/1333
G02F 1/1339
G09F 9/00
G09F 9/302
G09F 9/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域及び光電センサ領域であって、前記表示領域は、前記光電センサ領域の外側に位置し、前記表示領域は、アレイ状に配列される複数の画素を含み、複数の画素のうちの各画素は、複数のカラーサブ画素を含み、前記光電センサ領域は、光透過領域と、前記光透過領域を取り囲むフレーム領域とを含み、前記フレーム領域は、
前記光透過領域を取り囲む第1領域と、
前記第1領域の前記光透過領域から離れる側に位置し、且つ前記第1領域を取り囲む第2領域と、
前記第2領域の前記光透過領域から離れる側に位置し、且つ第2領域と前記表示領域との間に位置することにより、前記第2領域と前記表示領域とを隔てる第3領域と、を含む表示領域及び光電センサ領域と、
アレイ状に配列される複数のスペーサであって、前記表示領域内に位置するが、前記光透過領域内に位置しない複数のスペーサと、
前記第1領域内に位置し、前記光透過領域の周りに並んでおり且つ互いに隔てられる複数の第1支持柱と、
前記第2領域内に位置し、前記第2領域の周りに並んでおり且つ互いに隔てられる複数の第2支持柱と、
前記第3領域内に位置し且つアレイ状に配列される複数の第3支持柱とを含む、表示パネルであって、
前記表示パネルは、
第1基板と、
前記第1基板に対向する第2基板と、
前記第2基板の前記第1基板に近接する側に位置し、前記フレーム領域を被覆し、且つ前記表示領域に前記複数のカラーサブ画素を画定し、前記複数のスペーサと、前記複数の第1支持柱と、前記複数の第2支持柱と、前記複数の第3支持柱とは、前記第1基板における正投影が、ブラックマトリクスの前記第1基板における正投影内に位置するブラックマトリクスと、
前記第2基板上に位置し且つ前記ブラックマトリクスの前記第1基板に近接する側に位置し、前記フレーム領域と前記表示領域とを被覆する保護層とをさらに含み、前記複数のスペーサと、前記複数の第1支持柱と、前記複数の第2支持柱と、前記複数の第3支持柱とは、前記第1基板と前記保護層との間に位置することにより、前記第1基板と前記第2基板との間の距離を維持する、表示パネル
【請求項2】
前記第2領域に位置し且つ前記ブラックマトリクスと前記保護層との間に位置し、前記複数の第2支持柱の前記第1基板における正投影は、第1スペーサ層の前記第1基板における正投影内に位置する第1スペーサ層をさらに含む、請求項に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記第1スペーサ層の平面配列図形は、前記第1領域を取り囲むクローズド環状である、請求項に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第1領域において、前記保護層は、前記ブラックマトリクスと直接接触し、
前記保護層は、前記第1領域内に階段構造を有し、前記階段構造は、前記第2領域から離れる第1部分と、前記第2領域に近接する第2部分とを含み、
前記第1基板に垂直する方向において、前記第1部分の高さは、前記第2部分の高さよりも小さく、前記第1支持柱の高さは、前記第2支持柱の高さよりも大きい、請求項又はに記載の表示パネル。
【請求項5】
前記複数の第1支持柱の平面配列図形は、少なくとも一つ環状を含む、請求項1~のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記複数の第1支持柱の平面配列図形は、複数の同心環を含み、
前記同心環の径方向に沿って、前記複数の同心環における第1支持柱が整列されるか、又は前記複数の同心環のうちの隣接する同心環における第1支持柱が交錯する、請求項に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記複数の第1支持柱の前記第1基板における正投影の総面積と、前記複数の第2支持柱の前記第1基板における正投影の総面積との比は、5~10である、請求項に記載の表示パネル。
【請求項8】
同一の前記同心環に位置する前記複数の第1支持柱のうち、隣接する2つの第1支持柱の中心の間の距離は、前記表示領域の一つの画素の長さ又は幅と等しい、請求項に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記第3領域に位置し且つ前記ブラックマトリクスと前記保護層との間に位置し、前記複数の第3支持柱の前記第1基板における正投影は、第2スペーサ層の前記第1基板における正投影内に位置する第2スペーサ層をさらに含む、請求項に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記第1スペーサ層は、前記第2スペーサ層と一体的に成形されるか、又は前記保護層によって互いに隔てられ、請求項に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記第2基板の前記第1基板に近接する側に位置し、且つ第1部分と、第2部分と、第3部分とを含むカラーフィルム層を含み、
前記カラーフィルム層の第1部分は、前記表示領域の複数のカラーサブ画素中に位置し、且つ、前記カラーフィルム層の第1部分の前記第1基板における正投影は、前記ブラックマトリクスの前記第1基板における正投影と重ならず、
前記カラーフィルム層の第2部分は、前記第2領域中に位置し且つ前記第1スペーサ層として構成され、且つ、前記カラーフィルム層の第2部分の前記第1基板における正投影は、前記ブラックマトリクスの前記第1基板における正投影と重なり、
前記カラーフィルム層の第3部分は、前記第3領域中に位置し且つ前記第2スペーサ層として構成される、請求項又は10に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記表示領域に位置する前記複数のスペーサは、複数の主スペーサと複数の副スペーサとを含み、前記主スペーサが前記第1基板に垂直する方向における高さは、前記副スペーサが前記第1基板に垂直する方向における高さよりも大きく、
前記複数の第2支持柱のそれぞれの形状と寸法、及び、前記複数の第3支持柱のそれぞれの形状と寸法は、前記複数の副スペーサのそれぞれの形状と寸法と同じであり、
前記複数の第1支持柱のそれぞれの形状と寸法は、前記複数の主スペーサのそれぞれの形状と寸法と同じである、請求項11に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記第1基板の前記第2基板に近接する側に位置し、且つ前記第1基板と直接接触するバッファ層と、
前記バッファ層の前記第1基板から離れる側に位置し、且つ前記表示領域と前記フレーム領域に位置する駆動回路層とをさらに含み、
前記複数のスペーサと、前記複数の第1支持柱と、前記複数の第2支持柱と、前記複数の第3支持柱とは、いずれも前記駆動回路層と前記保護層との間に位置し、前記光透過領域には駆動回路層が設けられておらず、前記駆動回路層の前記光透過領域に近接する周縁は、前記第1領域に位置するか、又は前記光透過領域と前記第1領域との境界部に位置する、請求項のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記光透過領域において、前記バッファ層と前記第2基板との間に第1液晶層が設けられ、前記第1液晶層は、前記バッファ層と直接接触する、請求項13に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記フレーム領域と前記表示領域において、前記保護層と駆動回路層との間に第2液晶層が設けられ、前記第1液晶層における液晶と、前記第2液晶層における液晶とは、前記複数の第1支持柱の間の間隔と、前記複数の第2支持柱の間の間隔と、前記複数の第3支持柱の間の間隔とを介して連通する、請求項14に記載の表示パネル。
【請求項16】
前記保護層は、前記光透過領域をさらに被覆し、前記光透過領域において、前記保護層は、前記第2基板と直接接触し、前記第1液晶層は、前記バッファ層と前記保護層との間に位置し且つ前記保護層と直接接触する、請求項14又は15に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記光透過領域には液晶層が設けられておらず、
前記光透過領域において、前記第2基板と前記バッファ層との間に空気が充填され、
前記表示パネルは、第1シーラントを含み、前記第1シーラントは、前記第2基板と前記バッファ層との間に位置し、光透過領域を取り囲み且つ前記バッファ層と前記保護層と直接接触する、請求項1316のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項18】
複数の前記光透過領域を含み、隣接する2つの前記光透過領域は、それぞれ第1光透過領域と第2光透過領域であり、前記表示パネルは、
前記第1光透過領域を取り囲む第2領域と、前記第2光透過領域を取り囲む第2領域との間に位置する中間領域と、
前記第1スペーサ層と同層であり且つそれに接続され、第1部分と第2部分とを含み、ただし、前記第1部分と前記第2部分とは、前記第1基板に平行する面における、前記第1光透過領域から前記第2光透過領域までの方向に垂直する方向において互いに対向し、前記中間領域は、前記第1部分と前記第2部分との間に位置する第3スペーサ層と、
前記第1部分に沿って並んでおり且つ互いに隔てられ、ただし、複数の第4支持柱の前記第1基板における正投影は、前記第1部分の前記第1基板における正投影内に位置する複数の第4支持柱と、
前記第2部分に沿って並んでおり且つ互いに隔てられ、ただし、前記第1基板における正投影は、前記第2部分の前記第1基板における正投影内に位置し、前記第1基板に垂直する方向において、前記複数の第4支持柱と、複数の第5支持柱とは、前記複数の第2支持柱と同層に設けられ、前記複数の第4支持柱のそれぞれの形状と寸法、及び、前記複数の第5支持柱のそれぞれの形状と寸法は、前記複数の第2支持柱のそれぞれの形状と寸法と同じである複数の第5支持柱とをさらに含む、請求項11又は12に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記第1部分の前記中間領域に近接する側に位置し、前記第1部分に沿って並んでおり且つ互いに隔てられる複数の第6支持柱と、
前記第2部分の前記中間領域に近接する側に位置し、前記第2部分に沿って並んでおり且つ互いに隔てられる複数の第7支持柱とをさらに含み、
前記第1基板に垂直する方向において、前記複数の第6支持柱と、前記複数の第7支持柱とは、前記複数の第1支持柱と同層に設けられ、前記複数の第6支持柱のそれぞれの形状と寸法、及び、前記複数の第7支持柱のそれぞれの形状と寸法は、前記複数の第1支持柱のそれぞれの形状と寸法と同じである、請求項18に記載の表示パネル。
【請求項20】
前記第1部分と前記第2部分との平面形状は、いずれも直線セグメントであり且つ互いに平行する、請求項18又は19に記載の表示パネル。
【請求項21】
前記ブラックマトリクスは、前記中間領域を被覆し、前記中間領域内の構造は、前記第3領域内の構造と同じである、請求項1820のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項22】
前記中間領域は、中間表示領域であり、前記中間表示領域は、アレイ状に配列される複数の中間画素を含み、前記複数の中間画素のそれぞれは、複数のカラー中間サブ画素を含み、前記ブラックマトリクスは、前記中間表示領域に前記複数のカラー中間サブ画素を画定し、前記中間表示領域の光透過率は、表示領域の光透過率以下である、請求項1820のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項23】
前記保護層は、前記中間表示領域をさらに被覆し、
前記中間表示領域を被覆する前記保護層の部分が前記第1基板に垂直する方向における厚さは、前記表示領域を被覆する前記保護層の部分が前記第1基板に垂直する方向における厚さよりも大きい、請求項22に記載の表示パネル。
【請求項24】
前記中間表示領域に位置し、アレイ状に配列される複数の中間スペーサをさらに含み、
前記複数の中間スペーサの構造は、前記表示領域における前記複数のスペーサの構造と同じである、請求項22又は23に記載の表示パネル。
【請求項25】
前記中間表示領域に位置し、アレイ状に配列される複数の中間スペーサをさらに含み、
前記中間表示領域における複数の中間スペーサの配列密度は、前記表示領域における前記複数のスペーサの配列密度よりも小さい、請求項2224のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項26】
前記光電センサ領域は、少なくとも3つの光透過領域と補助機能領域とを含み、前記少なくとも3つの光透過領域と、前記補助機能領域とは、2×2マトリクス状に配列され、前記2×2マトリクスの第1行と第2行との間の間隔と、前記2×2マトリクスの第1列と第2列との間の間隔は、十字状領域を構成し、前記十字状領域内の構造は、前記中間領域内の構造と同じである、請求項1825のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項27】
前記表示パネルは、液晶表示パネルであり、第1基板は、アレイ基板であり、第2基板は、カラーフィルタ基板であり、又は、
前記表示パネルは、有機発光ダイオード(OLED)表示パネルであり、前記第1基板は、アレイ基板であり、前記第2基板は、パッケージカバープレートである、請求項26のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項28】
請求項1~27のいずれか1項に記載の表示パネルを含む表示装置。
【請求項29】
前記第2基板の前記第1基板から離れる側は、表示側であり、
前記表示装置は、
前記光透過領域に位置し且つ前記第1基板の前記第2基板から離れる側に位置し、前記表示側からの光を受け取るように構成される光電センサデバイスをさらに含む、請求項28に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2020年3月31日に提出された出願番号が第202010243978.6である中国特許出願の優先権を主張し、ここで、上記中国特許出願に開示されている内容の全体が本願の一部として援用される。
【0002】
本開示の少なくとも一つの実施例は、表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
一般的には、表示デバイス(例えば、携帯電話、タブレットパソコン等)は、光電センサ装置、例えば撮像装置、指紋認識装置を有し、当該撮像装置は、一般的には、表示画面の表示領域外の一側に設けられる。しかし、撮像装置の取り付けには一定の位置が必要となるため、表示画面の全画面化、狭額縁設計に不利である。例えば、撮像装置と表示画面の表示領域とを結合してもよく、表示領域において、撮像装置(例えば前置撮像装置)のために位置を保留することによって、表示画面の表示領域の最大化を取得する。デバイスによって受け取られた信号強度を確保するために、当該撮像装置のために保留された位置は、高透過率を備える必要がある。撮像装置の撮影効果を確保するために、当該撮像装置のために保留された位置は、比較的に高い均一性を備える必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の少なくとも一つの実施例は、表示パネルを提供する。当該表示パネルは、表示領域と、光電センサ領域と、複数のスペーサと、複数の第1支持柱と、複数の第2支持柱と、複数の第3支持柱とを含む。前記表示領域は、前記光電センサ領域の外側に位置し、前記表示領域は、アレイ状に配列される複数の画素を含み、複数の画素のうちの各画素は、複数のカラーサブ画素を含み、前記光電センサ領域は、光透過領域と、前記光透過領域を取り囲むフレーム領域とを含み、前記フレーム領域は、第1領域と、第2領域と、第3領域とを含む。第1領域は、前記光透過領域を取り囲み、第2領域は、前記第1領域の前記光透過領域から離れる側に位置し、且つ前記第1領域を取り囲み、第3領域は、前記第2領域の前記光透過領域から離れる側に位置し、且つ第2領域と前記表示領域との間に位置することにより、前記第2領域と前記表示領域とを隔て、複数のスペーサがアレイ状に配列され、前記複数のスペーサは、前記表示領域内に位置するが、前記光透過領域内に位置せず、複数の第1支持柱は、前記第1領域内に位置し、前記光透過領域の周りに並んでおり且つ互いに隔てられ、複数の第2支持柱は、前記第2領域内に位置し、前記第2領域の周りに並んでおり且つ互いに隔てられ、複数の第3支持柱は、前記第3領域内に位置し且つアレイ状に配列される。
【0005】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルは、第1基板と、第2基板と、ブラックマトリクスと、保護層とをさらに含む。第2基板は、前記第1基板に対向し、ブラックマトリクスは、前記第2基板の前記第1基板に近接する側に位置し、前記フレーム領域を被覆し、且つ前記表示領域に前記複数のカラーサブ画素を画定し、前記複数のスペーサと、前記複数の第1支持柱と、前記複数の第2支持柱と、前記複数の第3支持柱との前記第1基板における正投影は、前記ブラックマトリクスの前記第1基板における正投影内に位置し、保護層は、前記第2基板上に位置し且つ前記ブラックマトリクスの前記第1基板に近接する側に位置し、前記フレーム領域と前記表示領域とを被覆し、ただし、前記複数のスペーサと、前記複数の第1支持柱と、前記複数の第2支持柱と、前記複数の第3支持柱とは、前記第1基板と前記保護層との間に位置することにより、前記第1基板と前記第2基板との間の距離を維持する。
【0006】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルは、第1スペーサ層をさらに含み、それは、前記第2領域に位置し且つ前記ブラックマトリクスと前記保護層との間に位置し、前記複数の第2支持柱の前記第1基板における正投影は、前記第1スペーサ層の前記第1基板における正投影内に位置する。
【0007】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記第1スペーサ層の平面配列図形は、前記第1領域を取り囲むクローズド環状である。
【0008】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記第1領域において、前記保護層は、前記ブラックマトリクスと直接接触し、前記保護層は、前記第1領域内に階段構造を有し、前記階段構造は、前記第2領域から離れる第1部分と、前記第2領域に近接する第2部分とを含み、前記第1基板に垂直する方向において、前記第1部分の高さは、前記第2部分の高さよりも小さく、前記第1支持柱の高さは、前記第2支持柱の高さよりも大きい。
【0009】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記複数の第1支持柱の平面配列図形は、少なくとも一つ環状を含む。
【0010】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記複数の第1支持柱の平面配列図形は、複数の同心環を含み、前記同心環の径方向に沿って、前記複数の同心環における第1支持柱が整列されるか、又は前記複数の同心環のうちの隣接する同心環における第1支持柱が交錯する。
【0011】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記複数の第1支持柱の前記第1基板における正投影の総面積と、前記複数の第2支持柱の前記第1基板における正投影の総面積との比は、5~10である。
【0012】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、同一の前記同心環に位置する前記複数の第1支持柱のうち、隣接する2つの第1支持柱の中心の間の距離は、前記表示領域の一つの画素の長さ又は幅と等しい。
【0013】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルは、第2スペーサ層をさらに含み、それは、前記第3領域に位置し且つ前記ブラックマトリクスと前記保護層との間に位置し、前記複数の第3支持柱の前記第1基板における正投影は、前記第2スペーサ層の前記第1基板における正投影内に位置する。
【0014】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記第1スペーサ層は、前記第2スペーサ層と一体的に成形されるか、又は前記保護層によって互いに隔てられる。
【0015】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにはカラーフィルム層が含まれ、カラーフィルム層は、前記第2基板の前記第1基板に近接する側に位置し、且つ第1部分と、第2部分と、第3部分とを含み、前記カラーフィルム層の第1部分は、前記表示領域の複数のカラーサブ画素中に位置し、且つ、前記カラーフィルム層の第1部分の前記第1基板における正投影は、前記ブラックマトリクスの前記第1基板における正投影と重ならず、前記カラーフィルム層の第2部分は、前記第2領域中に位置し且つ前記第1スペーサ層として構成され、且つ、前記カラーフィルム層の第2部分の前記第1基板における正投影は、前記ブラックマトリクスの前記第1基板における正投影と重なり、前記カラーフィルム層の第3部分は、前記第3領域中に位置し且つ前記第2スペーサ層として構成される。
【0016】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記表示領域に位置する前記複数のスペーサは、複数の主スペーサと複数の副スペーサとを含み、前記主スペーサが前記第1基板に垂直する方向における高さは、前記副スペーサが前記第1基板に垂直する方向における高さよりも大きく、前記複数の第2支持柱のそれぞれの形状と寸法、及び、前記複数の第3支持柱のそれぞれの形状と寸法は、前記複数の副スペーサのそれぞれの形状と寸法と同じであり、前記複数の第1支持柱のそれぞれの形状と寸法は、前記複数の主スペーサのそれぞれの形状と寸法と同じである。
【0017】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルは、バッファ層と駆動回路層とをさらに含む。バッファ層は、前記第1基板の前記第2基板に近接する側に位置し、且つ前記第1基板と直接接触し、駆動回路層は、前記バッファ層の前記第1基板から離れる側に位置し、且つ前記表示領域と前記フレーム領域に位置し、ただし、前記複数のスペーサと、前記複数の第1支持柱と、前記複数の第2支持柱と、前記複数の第3支持柱とは、いずれも前記駆動回路層と前記保護層との間に位置し、前記光透過領域には駆動回路層が設けられておらず、前記駆動回路層の光透過領域に近接する周縁は、前記第1領域に位置するか、又は前記光透過領域と前記第1領域との境界部に位置する。
【0018】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記光透過領域において、前記バッファ層と前記第2基板との間に第1液晶層が設けられ、前記第1液晶層は、バッファ層と直接接触する。
【0019】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記フレーム領域と前記表示領域において、前記保護層と駆動回路層との間に第2液晶層が設けられ、前記第1液晶層における液晶と、前記第2液晶層における液晶とは、前記複数の第1支持柱の間の間隔と、前記複数の第2支持柱の間の間隔と、前記複数の第3支持柱の間の間隔とを介して連通する。
【0020】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記保護層は、前記光透過領域をさらに被覆し、前記光透過領域において、前記保護層は、前記第2基板と直接接触し、前記第1液晶層は、前記バッファ層と前記保護層との間に位置し且つ前記保護層と直接接触する。
【0021】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記光透過領域には液晶層が設けられておらず、前記光透過領域において、前記第2基板と前記バッファ層との間に空気が充填され、前記表示パネルは、第1シーラントを含み、前記第1シーラントは、前記第2基板と前記バッファ層との間に位置し、光透過領域を取り囲み且つ前記バッファ層と前記保護層と直接接触する。
【0022】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルは、複数の前記光透過領域を含み、隣接する2つの前記光透過領域は、それぞれ第1光透過領域と第2光透過領域であり、前記表示パネルは、中間領域と、第3スペーサ層と、複数の第4支持柱と、複数の第5支持柱とを含む。中間領域は、前記第1光透過領域を取り囲む第2領域と、前記第2光透過領域を取り囲む第2領域との間に位置し、第3スペーサ層は、前記第1スペーサ層と同層であり且つそれに接続され、第1部分と第2部分とを含み、ただし、前記第1部分と前記第2部分とは、互いに対向し、前記中間領域は、前記第1部分と前記第2部分との間に位置し、複数の第4支持柱は、前記第1部分に沿って並んでおり且つ互いに隔てられ、ただし、前記複数の第4支持柱の前記第1基板における正投影は、前記第1部分の前記第1基板における正投影内に位置し、複数の第5支持柱は、前記第2部分に沿って並んでおり且つ互いに隔てられ、ただし、前記複数の第5支持柱の前記第1基板における正投影は、前記第2部分の前記第1基板における正投影内に位置し、前記第1基板に垂直する方向において、前記複数の第4支持柱と、前記複数の第5支持柱とは、前記複数の第2支持柱と同層に設けられ、前記複数の第4支持柱のそれぞれの形状と寸法、及び、前記複数の第5支持柱のそれぞれの形状と寸法は、前記複数の第2支持柱のそれぞれの形状と寸法と同じである。
【0023】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルは、複数の第6支持柱と複数の第7支持柱とをさらに含む。複数の第6支持柱は、前記第1部分の前記中間領域に近接する側に位置し、前記第1部分に沿って並んでおり且つ互いに隔てられ、複数の第7支持柱は、前記第2部分の前記中間領域に近接する側に位置し、前記第2部分に沿って並んでおり且つ互いに隔てられ、前記第1基板に垂直する方向において、前記複数の第6支持柱と、前記複数の第7支持柱とは、前記複数の第1支持柱と同層に設けられ、前記複数の第6支持柱のそれぞれの形状と寸法、及び、前記複数の第7支持柱のそれぞれの形状と寸法は、前記複数の第1支持柱のそれぞれの形状と寸法と同じである。
【0024】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記第1部分と前記第2部分との平面形状は、いずれも直線セグメントであり且つ互いに平行する。
【0025】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記ブラックマトリクスは、前記中間領域を被覆し、前記中間領域内の構造は、前記第3領域内の構造と同じである。
【0026】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記中間領域は、中間表示領域であり、前記中間表示領域は、アレイ状に配列される複数の中間画素を含み、前記複数の中間画素のそれぞれは、複数のカラー中間サブ画素を含み、前記ブラックマトリクスは、前記中間表示領域に前記複数のカラー中間サブ画素を画定し、前記中間表示領域の光透過率は、表示領域の光透過率以下である。
【0027】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記保護層は、前記中間表示領域をさらに被覆し、前記中間表示領域を被覆する前記保護層の部分が前記第1基板に垂直する方向における厚さは、前記表示領域を被覆する前記保護層の部分が前記第1基板に垂直する方向における厚さよりも大きい。
【0028】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルは、複数の中間スペーサをさらに含み、それは、前記中間表示領域に位置し、アレイ状に配列され、前記複数の中間スペーサの構造は、前記表示領域における前記複数のスペーサの構造と同じである。
【0029】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルは、複数の中間スペーサをさらに含む。複数の中間スペーサは、前記中間表示領域に位置し、アレイ状に配列され、前記中間表示領域における複数の中間スペーサの配列密度は、前記表示領域における前記複数のスペーサの配列密度よりも小さい。
【0030】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記光電センサ領域は、少なくとも3つの光透過領域と補助機能領域とを含み、前記少なくとも3つの光透過領域と、前記補助機能領域とは、2×2マトリクス状に配列され、前記2×2マトリクスの第1行と第2行との間の間隔と、前記2×2マトリクスの第1列と第2列との間の間隔は、十字状領域を構成し、前記十字状領域内の構造は、前記中間領域内の構造と同じである。
【0031】
例えば、本開示の一つの実施例による表示パネルにおいて、前記表示パネルは、液晶表示パネルであり、第1基板は、アレイ基板であり、第2基板は、カラーフィルタ基板であり、又は、前記表示パネルは、有機発光ダイオード(OLED)表示パネルであり、前記第1基板は、アレイ基板であり、前記第2基板は、パッケージカバープレートである。
【0032】
本開示の一つの実施例は、表示装置を提供する。当該表示装置は、本開示の実施例によるいずれか一つの表示パネルを含む。
【0033】
例えば、本開示の一つの実施例による表示装置において、前記第2基板の前記第1基板から離れる側は、表示側であり、前記表示装置は、光電センサデバイスをさらに含む。光電センサデバイスは、前記光透過領域に位置し且つ前記第1基板の前記第2基板から離れる側に位置し、前記表示側からの光を受け取るように構成される。
【0034】
本発明の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本実施例の添付図面を簡単に紹介し、自明なことに、以下の記述における添付図面は、本発明のいくつかの実施例のみに関し、本発明に対する制限ではない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1A】本開示の一つの実施例による表示パネルの全体的な平面概略図である。
図1B】本開示の一つの実施例による別の表示パネルの全体的な平面概略図である。
図1C】本開示の一つの実施例によるさらに別の表示パネルの全体的な平面概略図である。
図2A図1Aにおける光電センサ領域及びその周辺領域の拡大概略図である。
図2B図1Aにおける光電センサ領域及びその周辺領域の別の拡大概略図である。
図3A図2AにおけるA-A’線に沿う断面概略図である。
図3B】本開示の実施例による表示パネルの駆動回路層を含む局所的第1方向に沿う断面概略図である。
図3C図3Bに示される駆動回路層の局所的第2方向に沿う断面概略図である。
図3D図2AにおけるA-A’線に沿う別の断面概略図である。
図4図2AにおけるA-A’線に沿うさらに別の断面概略図である。
図5図2AにおけるA-A’線に沿うまたさらに別の断面概略図である。
図6A】本開示の一つの実施例による別の表示パネルの全体的な平面概略図である。
図6B】本開示の一つの実施例によるさらに別の表示パネルの全体的な平面概略図である。
図6C】本開示の一つの実施例によるまたさらに別の表示パネルの全体的な平面概略図である。
図6D】本開示の一つの実施例によるまたさらに別の表示パネルの全体的な平面概略図である。
図7A図6Aにおける光電センサ領域及びその周辺領域の拡大概略図である。
図7B図7AにおけるB-B’線に沿う断面概略図である。
図8A図6Aにおける光電センサ領域及びその周辺領域の別の拡大概略図である。
図8B図8AにおけるC-C’線に沿う断面概略図である。
図9】本開示の一つの実施例による表示パネルの製作方法概略図である。
図10】本開示の一つの実施例による表示装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明の実施例の目的、技術案及び利点をさらに明確に説明するために、以下、本発明の実施例の図面を参照して、本発明の実施例の技術案について明確かつ完全に説明する。記載された実施例は、本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではないことは、明らかである。記載された本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに取得するその他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に含まれる。
【0037】
特に定義されない限り、ここで使用される技術用語又は科学用語は、当業者が理解する通常の意味である。本発明の明細書及び特許請求の範囲で使用される「第1」、「第2」及び類似する語は、何らかの順序、数量又は重要性を示すものではなく、異なる構成部分を区別するためのものにすぎない。「含む」や「含まれる」などの類似する語は、当該語の前に出現した素子や物が当該語の後に挙げられる素子や物、及びそれらの均等物を含むことを意味するが、その他の素子や物を排除するものではない。「内」、「外」、「上」、「下」などは、相対位置関係を示すためのものにすぎず、説明対象の絶対位置が変わると、当該相対位置関係もそれに応じて変わる可能性がある。
【0038】
本開示における添付図面は、厳密に実際の比率で描かれているものではなく、様々な支柱の数は、図に示された数に限定されるものではなく、各構造の具体的な寸法と数は、実際の必要に応じて決定されてもよい。本開示に記載される添付図面は、構造概略図にすぎない。
【0039】
光電センサ装置例えば撮像装置又は指紋認識装置を有する表示パネル、例えば液晶表示パネルにおいて、一般的には、撮像装置が設けられる領域において、アレイ基板とカラーフィルタ基板との間に位置するスペーサを設けて、当該領域のセルギャップ及び構造の安定性を維持することができ、それにより、使用プロセスにおいて当該領域の均一性を向上させることにより、比較的に高い撮像装置の撮影効果の確保に有利である。このように、スペーサは、光が当該領域を透過して光電センサデバイスに到達することを妨げることにより、撮像装置が設けられる領域の光透過率が比較的に低い。一般的には、撮像装置が設けられる領域中に、信号線、フィルムトランジスタ、ストレージコンデンサ等を含む画素回路のような駆動回路がさらに設けられる。
【0040】
本開示の少なくとも一つの実施例は、表示パネルを提供する。当該表示パネルは、表示領域と、光電センサ領域と、複数のスペーサと、複数の第1支持柱と、複数の第2支持柱と、複数の第3支持柱とを含む。前記表示領域は、前記光電センサ領域の外側に位置し、前記表示領域は、アレイ状に配列される複数の画素を含み、複数の画素のうちの各画素は、複数のカラーサブ画素を含み、前記光電センサ領域は、光透過領域と、前記光透過領域を取り囲むフレーム領域とを含み、前記フレーム領域は、第1領域と、第2領域と、第3領域とを含む。第1領域は、前記光透過領域を取り囲み、第2領域は、前記第1領域の前記光透過領域から離れる側に位置し、且つ前記第1領域を取り囲み、第3領域は、前記第2領域の前記光透過領域から離れる側に位置し、且つ第2領域と前記表示領域との間に位置することにより、前記第2領域と前記表示領域とを隔て、複数のスペーサがアレイ状に配列され、前記複数のスペーサは、前記表示領域内に位置するが、前記光透過領域内に位置せず、複数の第1支持柱は、前記第1領域内に位置し、前記光透過領域の周りに並んでおり且つ互いに隔てられ、複数の第2支持柱は、前記第2領域内に位置し、前記第2領域の周りに並んでおり且つ互いに隔てられ、複数の第3支持柱は、前記第3領域内に位置し且つアレイ状に配列される。
【0041】
なお、本開示において、図3A図3D図4図5における第1支持柱41、第2支持柱42と第3支持柱43の数は、図2A図2Bにおける数に完全に対応しておらず、本開示のこれらの添付図面は、記載された各構造の間の構造関係を表すための概略図に過ぎない。図2A図2Bにおいて、寸法制限のため、主スペーサ401と副スペーサ402とがブラックマトリクスへの正投影は、ブラックマトリクス内に完全に位置しないように見え、実際には、本開示の実施例では、主スペーサ401と副スペーサ402とがブラックマトリクスへの正投影は、ブラックマトリクス内に完全に位置しないように見え、特許請求の範囲と明細書の文字記述を基準として、当該添付図面は、各構造を表す平面配列図に過ぎない。
【0042】
例示的に、図1Aは、本開示の一つの実施例による表示パネルの全体的な平面概略図であり、図2Aは、図1Aにおける光電センサ領域及びその周辺領域の拡大概略図であり、図3Aは、図2AにおけるA-A線に沿う断面概略図である。図1Aに示すように、表示パネルは、表示領域3と光電センサ領域20とを含む。表示領域3は、光電センサ領域20の外側に位置し、例えば表示領域3は、少なくとも一部の光電センサ領域20を取り囲む。例えば、図1Aに示される実施例では、表示領域3は、光電センサ領域20全体を取り囲み、他の実施例では、表示領域3は、一部の光電センサ領域20を取り囲んでもよい。例えば図1Bに示すように、光電センサ領域20は、表示パネルの頂角位置に位置し、表示領域3も光電センサ領域20の一部を取り囲み、また図1Cに示すように、光電センサ領域20は、表示パネルの周縁に位置し、且つ表示パネルの外輪郭の一辺の中間位置に位置し、当該辺に近接する光電センサ領域20の一端は、当該辺の付近の非表示領域に接続され、表示領域3は、非表示領域と接触する一端以外の光電センサ領域20の他の部分を取り囲む。図1A-1Cに示される状況は、例示的なものに過ぎず、表示領域3と光電センサ領域20との具体的な位置関係は、図1A-1Cに示される状況に限られず、表示領域3が少なくとも一部の光電センサ領域20を取り囲むことを満たしていればよい。
【0043】
図2A図3Aを結び付けて、当該表示パネルは、複数のスペーサ40と、複数の第1支持柱41と、複数の第2支持柱42と、複数の第3支持柱43とを含む。表示領域3は、光電センサ領域20の外側に位置し、表示領域3は、アレイ状に配列される複数の画素8を含み、複数の画素8における各画素は、複数のカラーサブ画素を含み、例えば第1サブ画素81と、第2サブ画素82と、第3サブ画素83とを含み、例えば第1サブ画素81、第2サブ画素82と第3サブ画素83は、赤色光、青色光、緑色光をそれぞれ透過する。光電センサ領域20は、光透過領域1と、光透過領域1を取り囲むフレーム領域2とを含み、フレーム領域は、第1領域21と、第2領域22と、第3領域23とを含む。第1領域21は、光透過領域1を取り囲み、第2領域22は、第1領域21の光透過領域1から離れる側に位置し、すなわち第2領域22は、光透過領域1の外側に位置し、且つ第1領域21を取り囲み、第3領域23は、第2領域22の光透過領域1から離れる側に位置し、且つ第2領域22と表示領域3との間に位置することにより、第2領域22と表示領域3とを隔て、複数のスペーサ40は、アレイ状に配列され、複数のスペーサ40は、表示領域3内に位置するが、光透過領域1内に位置せず、複数の第1支持柱41は、第1領域21内に位置し、光透過領域1の周りに並んでおり且つ互いに隔てられ、複数の第2支持柱42は、第2領域22内に位置し、第2領域22の周りに並んでおり且つ互いに隔てられ、複数の第3支持柱43は、第3領域23内に位置し且つアレイ状に配列される。当該表示パネルにおいて、複数のスペーサ40が表示領域3内に位置するが、光透過領域1内に位置しないため、光透過領域1の光透過率が明らかに向上する。光透過領域1の内部にスペーサの支持がないが、フレーム領域2に位置して互いに隔てられる複数の第1支持柱41と、第2支持柱42とは、光透過領域1の周辺の安定性を維持し、それにより、光透過領域1の空間の安定性を維持し、光透過領域1の領域安定性を向上させ、それにより、光透過領域1の光透過率と光透過領域1から透過する光の色の均一性と安定性を向上させることができる。且つ、第1領域21、第2領域22と第3領域23に液晶が設けられる場合、当該方案において、複数の第1支持柱41が互いに隔てられ且つ複数の第2支持柱42が互いに隔てられ、それにより、光透過領域1における液晶は、複数の第1支持柱41の間の間隔と、複数の第2支持柱42の間の間隔とを介して流れることができ、それにより、光透過領域1における液晶と、他の領域例えば第1領域21と第2領域22における液晶との間の流動性を確保する。環境温度が変化する場合、液晶の体積が変化し、複数の第1支持柱41の高さ、複数の第2支持柱42の高さも同期に変化することにより、液晶の体積は、セルギャップにマッチングし、光透過領域1内に任意の支持柱も設けられていないため、液晶の流動性を保持することは、光透過領域1内の液晶の体積がセルギャップにマッチングしないことによる表示異常を避けることができる。また、当該表示パネルを製作するプロセスにおいて、表示パネルが液晶表示パネルである場合、液晶を灌入するステップにおいて、光透過領域1の面積は、液晶を滴下する液晶滴に対して非常に微小であり、液晶を光透過領域1に正確に直接滴下しにくいため、液晶を表示領域3等の比較的に大きい領域に滴下してもよく、液晶は、第2領域22と第1領域21とを順次に経由し、且つ複数の第1支持柱41の間の間隔と、複数の第2支持柱42の間の間隔とを経由して光透過領域1中に流入し、光透過領域1中に液晶を充填することを実現する。複数の第1支持柱41又は複数の第2支持柱42が光透過領域1全体を取り囲むクローズド環状である場合、上記技術的効果を達成することができない。また、第3領域23において、複数の第3支持柱43も互いに隔てられ、第3領域23は、第1領域21と第2領域22の外側(すなわち光透過領域から離れる一側)に位置し且つ少なくとも一部の光透過領域1を取り囲み、そのため第3領域23は、より表示領域3に近接し、例えば表示領域3と隣接し、表示領域3中にアレイ状に配列される複数のスペーサが設けられることにより、第3領域23にアレイ状に配列される複数の第3支持柱43を設ければ、表示領域3と隣接する第3領域23の構造は、表示領域3の構造と一致する傾向があり、セルギャップも一致する傾向があり、それにより、第3領域23は、フレーム領域2から表示領域3までの遷移領域とすることができ、それにより、フレーム領域2に近接する表示領域3の周縁領域と、表示領域3の中間領域との構造は、均一で一致し、それにより、表示領域3全体の範囲内に均一な表示効果を取得する。例えば第3領域23は、dummy領域であり、それにより、表示領域3と光電センサ領域20との境界の周縁部分の均一性を維持する。
【0044】
例えば、第3領域23にアレイ状に配列される複数の第3支持柱43の配列密度とアレイ形式は、表示領域3におけるアレイ状に配列される複数のスペーサの配列密度とアレイ形式と同じであり、それにより、表示領域3と隣接する第3領域23の構造は、表示領域3の構造と一致する傾向があり、フレーム領域2に近接する表示領域3の周縁領域と、表示領域3の中間領域との構造は、均一で一致し、表示領域3全体の範囲内に均一な表示効果を取得することにさらに有利である。もちろん、他の実施例では、第3領域23にアレイ状に配列される複数の第3支持柱43の配列密度とアレイ形式は、表示領域3におけるアレイ状に配列される複数のスペーサの配列密度とアレイ形式と異なってもよい。
【0045】
例えば、第2基板102の第1基板101から離れる側は、表示側である。図3Aに示すように、例えば第1基板101の第2基板102から離れる側に光電センサデバイス15を設けてもよく、光電センサデバイス15は、表示側からの光を受け取るように構成され、すなわち表示側からの光は、光透過領域を経て光電センサデバイス15に到達することにより、光透過領域1における構造は、光透過率のサイズと光透過色の均一性に影響を与え、それにより、光電センサデバイス15によって受け取られた光の量、光の輝度の均一性及び色の均一性に影響を与える。
【0046】
例えば、第1支持柱41の配列密度は、第2支持柱42の配列密度よりも大きく、すなわち、隣接する2つの第1支持柱41の間の距離は、隣接する2つの第2支持柱42の間の距離よりも小さく、より光透過領域1に近接する第1領域21により安定的な支持を提供する。
【0047】
例えば、表示領域3における副スペーサ402の配列密度は、いずれも287/288であり、すなわち、表示領域3に各288個のサブ画素に対応して287個の副スペーサ402が設けられ、主スペーサ401の配列密度は、1/288であり、すなわち、表示領域3に各288個のサブ画素に対応して1つの主スペーサ401が設けられる。例えば、第3領域23における第3支持柱43の配列密度は、副スペーサ402の配列密度と同じであり、それにより、第3領域23の支持柱の配列及びセルギャップは、表示領域3のスペーサの配列及びセルギャップとそれぞれ一致する。
【0048】
例えば、図3Aに示すように、表示パネルは、第1基板101と、第2基板102と、ブラックマトリクス5と、保護層6とをさらに含む。第2基板102は、第1基板101に対向し、ブラックマトリクス5は、第2基板102の第1基板101に近接する側に位置し、フレーム領域2を被覆することにより、フレーム領域2は、非透光であり、且つブラックマトリクス5は、表示領域1に上記複数のカラーサブ画素を画定し、複数のスペーサ40と、複数の第1支持柱41と、複数の第2支持柱42と、複数の第3支持柱43とが第1基板101への正投影は、ブラックマトリクス5が第1基板101への正投影内に位置することにより、表示領域3内に複数のスペーサ40が開口率に影響を与えることを避ける。保護層6は、第2基板102上に位置し且つブラックマトリクス5の第1基板101に近接する側に位置し、フレーム領域2と表示領域3とを被覆することにより、フレーム領域2と表示領域3中の第2基板102上の複数のサブ画素とブラックマトリクスを保護する。複数のスペーサ40と、複数の第1支持柱41と、複数の第2支持柱42と、複数の第3支持柱43とは、第1基板101と保護層6との間に位置することにより、第1基板101と第2基板102との間のセルギャップを維持する。
【0049】
例えば、表示パネルは、第1スペーサ層71をさらに含み、第2領域22に位置し且つブラックマトリクス5と保護層6との間に位置し、複数の第2支持柱42が第1基板101への正投影は、第1スペーサ層71が第1基板101への正投影内に位置する。表示パネルの製作プロセスを簡略化するために、同一のマスクを利用して同一の膜層に対して一回のパターンニングプロセスを行って第2支持柱42と、第3支持柱43と、表示領域3の副スペーサ402とを形成してもよく、そのため、第2支持柱42が第1基板101に垂直する方向における高さと、第3支持柱43が第1基板101に垂直する方向における高さと、表示領域3の副スペーサ402高さとは、同じである。このような場合、第2支持柱42が第1基板101に垂直する方向における高さhが限られ、hは、第1スペーサ層71が第1基板101に垂直する方向における厚さと重ね合されることにより、各第2支持柱42と第1スペーサ層71とは、第2領域22において、必要とする第1基板101と第2基板102との間の距離をともに維持する。第2支持柱42が力を受けて変形が発生して高さが変更する場合、第1スペーサ層71は、第2領域22において、必要とする第1基板101と第2基板102との間の距離を維持することに対するこのような変更の影響を減少することを補助することができる。もちろん、上記製作プロセスを簡略化する状況を考慮しない場合、必要に応じて、第2支持柱42は、第1基板101に垂直する方向における任意の高さを有することができる。
【0050】
例えば、図2Aに示すように、第1スペーサ層71の平面配列図形は、第1領域21を取り囲むクローズド環状であり、それにより、光透過領域1を取り囲む各位置にいずれも光透過領域1の周辺の安定性を維持し、それにより、光透過領域1の光透過率と、光透過領域1から透過する光の色の均一性と安定性を向上させる。
【0051】
例えば、図3Aに示すように、第1領域21において、保護層6は、ブラックマトリクス6と直接接触し、すなわち第1領域21中に第1スペーサ層71、又は第1スペーサ層71の高さと同様な他の構造が設けられておらず、第2基板102に垂直する方向において、保護層6とブラックマトリクス6との間に任意の他の層又は構造も存在しない。それにより、保護層6は、第1領域21内に階段構造を有し、階段構造は、第2領域22から離れる第1部分61と、第2領域22に近接する第2部分62とを含み、第1基板101に垂直する方向において、第1部分61の高さHは、第2部分62の高さHよりも小さく、第1支持柱41の高さは、第2支持柱42の高さよりも大きい。光透過領域1から比較的に遠い第2領域22に第1スペーサ層71が設けられるが、第1領域21中に第1スペーサ層71が設けられていないため、当該階段構造は、光透過領域1内に位置せず、それにより、光透過領域1の光透過均一性への影響を避ける。なお、第1部分61の高さとは、第2基板102から離れる第1部分61の表面から、第1基板101に面する第2基板102の表面までの距離であり、第2部分62の高さとは、第2基板102から離れる第2部分62の表面から、第1基板101に面する第2基板102の表面までの距離である。
【0052】
例えば、複数の第1支持柱41の平面配列図形は、全体的に少なくとも一つの環状を含む。例えば、図2Aに示すように、複数の第1支持柱41の平面配列図形は、全体的に複数の同心環、例えば2つの同心環を含み、第1支持柱41の寸法とフレーム領域2の面積を比較することによって、第1支持柱41の数を決定することができ、それにより、異なる寸法の表示パネルに基づいて設計し、比較的に高い支持効果を達成し、以下で具体的に紹介する。例えば、各同心環の形状は、同心環によって取り囲まれる光透過領域1の平面形状と一致し、それにより、複数の第1支持柱41が光透過領域1の周辺の安定性をより良く維持することに有利である。例えば本実施例では、光透過領域1の平面形状と、各同心環の形状とは、いずれも円形であり、他の実施例では、光透過領域1の平面形状が矩形である場合、各同心環の形状も矩形であり、光透過領域1の平面形状が楕円形である場合、各同心環の形状も楕円形である。上記列挙された状況は、例示的なものに過ぎず、本開示の実施例は、光透過領域1の平面形状と各同心環の形状を限定しない。
【0053】
例えば、複数の同心環の径方向に沿って、複数の同心環における第1支持柱41が整列され、図2Aに示すように、光透過領域1に近接する第1同心環中に位置する第1支持柱411は、光透過領域1から離れる第2同心環中に位置する第1支持柱412と径方向に沿って整列され、又は、複数の同心環の径方向に沿って、複数の同心環のうちの隣接する同心環における第1支持柱41が交錯し、図2Bに示すように、図2Bにおいて、光透過領域1に近接する第1同心環中に位置する第1支持柱411は、光透過領域1から離れて第1同心環と隣接する第2同心環中に位置する第1支持柱412と交錯して設けられ、すなわち径方向に沿って整列されておらず、それにより、より高い支持効果を達成し、隣接する同心環上の第1支持柱41の支持作用は、位置において相補することにより、光透過領域1を取り囲む各位置にいずれも均一で一致する支持効果を達成し、光透過領域1の均一性と安定性をよりよく維持する。図2Bに示される実施例の他の言及されていない特徴は、いずれも図2Aにおけるものと同じであり、図2Aに示される実施例に対する記述を参照する。
【0054】
例えば、複数の第1支持柱41が第1基板101への正投影の総面積と、複数の第2支持柱42が第1基板101への正投影の総面積との比は、5~10であり、試験を経て、このように、比較的に高い支持効果を達成することができる。例えば、複数の第1支持柱41が第1基板101への正投影の総面積と、フレーム領域2の面積との比は、0.4%~0.6%であり、複数の第2支持柱42が第1基板101への正投影の総面積と、フレーム領域2の面積との比は、0.06%~0.08%であり、実験と計算を経て、このように、比較的に高い支持効果と均一で調和のとれた構造設計に達することができる。例えば、フレーム領域2の平面形状が円環である場合、フレーム領域の面積Sは、円環面積の計算式で計算され、S=π×(a-b)/4、ただし、aは、フレーム領域の外環が位置する円の直径であり、bは、フレーム領域の内環が位置する円の直径である。フレーム領域2の平面形状が他の形状である場合、実際の状況に応じて計算を行うことができる。
【0055】
例えば、同一の同心環に位置する複数の第1支持柱41のうち、隣接する2つの第1支持柱41の中心の間の距離は、表示領域3の一つの画素の長さ又は幅と等しい。なお、当該画素とは、複数のサブ画素(例えばRGB3つのサブ画素を含む)を含む一つの画素ユニットである。フレーム領域2の面積と、一つの第1支持柱41と、一つの第2支持柱42の面積とが決定された後、上記比に基づいて第1支持柱41と第2支持柱42との数を決定し、計算を経て、同一の同心環に位置する隣接する複数の第1支持柱41のうち、隣接する2つの第1支持柱41の中心の間の距離が表示領域3の一つの画素の長さ又は幅と等しい場合、第1支持柱41と第2支持柱42の密度が適切であり、製作しやすく、且つ支持安定効果が比較的に高い。例えば、一つの第2支持柱42の長さと第2支持柱42と隣接する間隔との和は、100μm~200μmである。
【0056】
例えば、図3Aに示すように、表示パネルは、第2スペーサ層72をさらに含む。第2スペーサ層72は、第3領域23に位置し且つブラックマトリクス5と保護層6との間に位置し、複数の第3支持柱43が第1基板101への正投影は、第2スペーサ層72が第1基板101への正投影内に位置する。表示パネルの製作プロセスを簡略化するために、同一のマスクを利用して同一の膜層に対して一回のパターンニングプロセスを行って第2支持柱42と、第3支持柱43と、表示領域3の副スペーサ402とを形成してもよく、そのため、第3支持柱43が第1基板101に垂直する方向における高さと、第2支持柱42が第1基板101に垂直する方向における高さと、表示領域3の副スペーサ402高さとは、同じである。このような場合、第3支持柱43が第1基板101に垂直する方向における高さhが限られ、hは、第2スペーサ層72が第1基板101に垂直する方向における厚さと重ね合されることにより、各第3支持柱43と第2スペーサ層72とは、第3領域23において、必要とする第1基板101と第2基板102との間の距離をともに維持する。第3支持柱43が力を受けて変形が発生して高さが変更する場合、第2スペーサ層72は、第3領域23において、必要とする第1基板101と第2基板102との間の距離を維持することに対するこのような変更の影響を減少することを補助することができる。もちろん、上記製作プロセスを簡略化する状況を考慮しない場合、必要に応じて、第3支持柱43は、第1基板101に垂直する方向における任意の高さを有することができる。
【0057】
例えば、図3Aに示される実施例では、第1スペーサ層71と第2スペーサ層72とは、保護層6によって互いに隔てられ、又は、別の実施例では、図3Dに示すように、第1スペーサ層71と第2スペーサ層72とは、一体的に成形されることによって、表示パネルの構造を簡略化し、且つ、このような場合、第1スペーサ層71と第2スペーサ層72とは、同一の膜層に対して同一のパターンニングプロセスを実行して形成されてもよく、製作プロセスを簡略化する。
【0058】
例えば、図3Aに示すように、表示パネルは、カラーフィルム層を含み、カラーフィルム層は、第2基板102の第1基板101に近接する側に位置し、且つ第1部分と、第2部分と、第3部分とを含む。表示領域3に位置するブラックマトリクスの部分は、複数のカラーサブ画素81/82/83を画定し、カラーフィルム層の第1部分は、表示領域3の複数のカラーサブ画素81/82/83中に位置し、複数のカラーサブ画素81/82/83のカラーフィルタ層とする。カラーフィルム層の第2部分は、第2領域22中に位置し且つ第1スペーサ層71として構成され、且つ、カラーフィルム層の第2部分が第1基板101への正投影は、ブラックマトリクス5が第1基板101への正投影と重なる。カラーフィルム層の第3部分は、第3領域23中に位置し且つ第2スペーサ層72として構成される。このように、カラーフィルタを形成するための膜層に対して同一のパターンニングプロセスを実行することによって、表示領域3における複数のサブ画素81/82/83におけるカラーフィルタと、第1スペーサ層71と、第2スペーサ層72とを同時に形成することができ、製作プロセスと生産効率を簡略化することができる。第1スペーサ層71と第2スペーサ層72は、任意の色のカラーフィルタ、例えば赤色、緑色、青色又は白色等であってもよく、本開示の実施例は、これを限定しない。上記実施例では、カラーフィルム層の一部は、第1スペーサ層71と第2スペーサ層72として、それにより、表示パネルの製作プロセスを簡略化する。このような場合、例えば、図3Dに示される実施例では、表示領域3におけるカラーフィルム層は、第2スペーサ層72として第3領域23中に直接延びることができ、もちろん、他の実施例では、表示領域3におけるカラーフィルム層と第2スペーサ層72とは、切断されてもよい。図3Dに示される実施例の他の言及されていない特徴は、いずれも図3Aにおけるものと同じであり、図3Aに対する記述を参照してもよい。なお、他の実施例では、第3領域23中に第2スペーサ層72が設けられていなくてもよく、又は、第1スペーサ層71と第2スペーサ層72としてカラーフィルム層を採用しなくてもよく、他の膜層を別途採用して第1スペーサ層71と第2スペーサ層72を製作し、第1スペーサ層71と第2スペーサ層72は、有機膜層又は無機膜層であってもよく、当該有機膜層の材料は、例えば樹脂であり、当該無機膜層の材料は、例えば酸化珪素、窒化珪素又はシリカ等である。
【0059】
例えば、表示領域3に位置する複数のスペーサ40は、複数の主スペーサ401と複数の副スペーサ402とを含み、主スペーサ401が第1基板101に垂直する方向における高さh41は、副スペーサ402が第1基板101に垂直する方向における高さh42よりも大きい。複数の第2支持柱42のそれぞれの形状と寸法、及び、複数の第3支持柱43のそれぞれの形状と寸法は、複数の副スペーサ402のそれぞれの形状と寸法と同じであり、複数の第1支持柱41のそれぞれの形状と寸法は、複数の主スペーサ401のそれぞれの形状と寸法と同じである。このように、各第1支持柱41が第1基板101に垂直する方向における高さhは、各第2支持柱42が第1基板101に垂直する方向における高さhよりも大きく、且つ各第1支持柱41が第1基板101に垂直する方向における高さhは、各第3支持柱43が第1基板101に垂直する方向における高さhよりも大きく、それにより、第1領域21中にスペーサ層が設けられていないため、第2領域22と第3領域23と発生する段差を補足することができる。且つ、同一のマスクを用いて同一のパターンニングプロセスにおいて複数の第2支持柱42と、複数の第3支持柱43と、複数の副スペーサ402とを形成することができ、且つ同一のマスクを用いて同一のパターンニングプロセスにおいて複数の第1支持柱41と複数の主スペーサ401とを形成することができる。
【0060】
例えば、他の実施例では、複数の第3支持柱43は、複数の主支持柱と複数の副支持柱とを含んでもよく、複数の主支持柱のそれぞれの形状と寸法は、複数の主スペーサ401のそれぞれの形状と寸法と同じであり、複数の副支持柱のそれぞれの形状と寸法は、複数の副スペーサ402のそれぞれの形状と寸法と同じであり、それにより、同一のマスクを用いて同一のパターンニングプロセスにおいて複数の第2支持柱42と、複数の副支持柱と、複数の副スペーサ402とを形成することができ、且つ同一のマスクを用いて同一のパターンニングプロセスにおいて複数の第1支持柱41と、複数の主支持柱と、複数の主スペーサ401とを形成することができる。
【0061】
例えば、図3Aに示すように、表示パネルは、バッファ層11と駆動回路層12とをさらに含む。バッファ層11は、第1基板101の第2基板102に近接する側に位置し且つ第1基板101と直接接触することによって、後続のエッチングプロセスによる第1基板101への損傷を防止する。すなわち、光透過領域1において、バッファ層11と第1基板101との間に任意の他の層又は構造も存在せず、光透過領域1の光透過率を向上させることに有利であり、それにより、光電センサ装置の感応効果を向上させる、より高い撮影効果、例えばより高い写真効果、より迅速で正確な指紋認識効果を実現する。
【0062】
駆動回路層12は、バッファ層11の第1基板101から離れる側に位置し且つ表示領域3とフレーム領域2に位置する。複数のスペーサ40と、複数の第1支持柱41と、複数の第2支持柱42と、複数の第3支持柱43とは、いずれも駆動回路層12と保護層6との間に位置し、光透過領域1中に駆動回路層12が設けられておらず、駆動回路層12の光透過領域1に近接する周縁は、光透過領域1と第1領域21との境界部に位置し、図3Aに示す通りである。駆動回路層12が第1基板101に垂直する方向における厚さは、バッファ層11が第1基板101に垂直する方向における厚さよりも大きいが、光透過領域1中に駆動回路層12が設けられていないため、駆動回路層12の光透過領域1に近接する周縁において、駆動回路層12と、バッファ層11とは、階段構造(又は段差)を有し、それにより、駆動回路層12の周縁位置の階段構造(又は段差)は、光透過領域1内に入らず、それにより、光透過領域1における階段構造の光透過率均一性と光透過色の均一性に対する影響を避ける。又は、他の実施例では、光透過領域1に近接する駆動回路層12の周縁は、第1領域21中に位置する。
【0063】
図3Bは、本開示の実施例による表示パネルの駆動回路層を含む局所103の第1方向に沿う断面概略図であり、図3Cは、図3Bに示される駆動回路層の局所103の第2方向に沿う断面概略図であり、第1方向は、第2方向に垂直する。例えば、当該表示パネルは、液晶表示パネルであり、第1基板101と第2基板102との間に液晶が充填される。図3B図3Cを結び付けて、駆動回路層12は、フィルムトランジスタを含み、駆動トランジスタを例として例示する。図3Bに示すように、フィルムトランジスタは、ゲート電極50と、半導体層60と、ソースドレイン電極層18とを含み、図3Cに示すように、ソースドレイン電極層18は、ソース電極181とドレイン電極182とを含む。駆動回路層12は、ゲート電極50を被覆するゲート絶縁層16と、半導体層60をソース電極181とドレイン電極182から絶縁する第1絶縁層17と、共通電極31と、共通電極31に対向する画素電極32と、共通電極31をソース電極181とドレイン電極182から絶縁する第2絶縁層19と、共通電極31を画素電極32から絶縁する第3絶縁層35をさらに含む。画素電極32は、第2絶縁層19と第3絶縁層35を貫通するビアホールを介してドレイン電極182に電気的に接続される。例えば、共通電極31が全面に形成され、且つ前記ビアホールが設けられる位置で切断される。共通電極に共通電圧を印加し、画素電極に画素電圧を印加することにより、画素電圧と共通電圧とは、偏向電界を形成し、液晶を偏向させることによって、光スイッチとして、カラーフィルム層と協力してカラー表示を実現する。例えば、駆動回路層12は、各種の信号線(図示せず)をさらに含み、例えば画素電極と共通電極に電圧を提供する電源線、ゲート電極50に走査電圧を提供するゲート線及びソース電極181とドレイン電極182にデータ電圧を提供するデータ線等であり、本分野の通常技術設計を参照してもよい。
【0064】
例えば、図3Aに示すように、光透過領域1において、バッファ層11と第2基板102との間に第1液晶層が設けられ131、第1液晶層131は、バッファ層11と直接接触する。第1液晶層131は、第2基板102上に位置する第1配向層91の光透過領域中に位置する部分と、第1基板101上に位置する第2配向層92の光透過領域1中に位置する部分と、第1配向層91と第2配向層92との間に位置する第1液晶とを含む。第1配向層91、第2配向層92の材料は、例えばは、ポリイミド(PI)である。バッファ層11と第2基板102との間に第1液晶層を充填する状況は、空気を充填する状況と比べて、空気を充填する場合、光線は、第2基板102の下面と第1基板101の上面に反射及び屈折が発生することにより、透過率を低減させ、第1液晶層とガラス基板(例えば第1基板101と第2基板102とは、いずれもガラス基板)とは、屈折率が近いため、第1液晶層131を充填した後、第1基板101と、第1液晶層131と、第2基板102との三者は、一つの一体となる媒体と見なすことができ、それにより、光線は、第2基板102の下面と第1基板101の上面に発生する反射回数が減少し、さらに透過率を向上させる。当該方案において、光透過領域1における第1基板101と第2基板102との間に保護層6が存在せず、バッファ層11と第1液晶層131のみが存在し、支持柱、又はスペーサ、又は第1支持柱、第2支持柱、スペーサの高さと近い他の任意の構造が設けられていない。本方案と比べて、光透過領域1中にスペーサ又は支持柱等の同様な構造を設け場合、スペーサ又は支持柱等の同様な構造は、光が光透過領域1を透過して光電センサデバイスに到達することを妨げ、それにより、撮像装置が設けられる領域の光透過率が比較的に低く、且つ、光透過領域1を透過して光電センサデバイス15に到達する光の輝度の均一性と色の均一性を低減させ、より高い撮影効果の取得に不利である。
【0065】
例えば、フレーム領域2と表示領域3において、保護層6と駆動回路層12との間に第2液晶層が設けられ132、第1液晶層131における液晶と第2液晶層132における液晶は、複数の第1支持柱41の間の間隔と、複数の第2支持柱42の間の間隔と、複数の第3支持柱43の間の間隔とを介して連通する。
【0066】
例えば、別の実施例では、図4に示すように、保護層6は、光透過領域1をさらに被覆する。光透過領域1において、保護層6は、第2基板102と直接接触し、第1液晶層132は、バッファ層11と保護層6との間に位置し且つ保護層6と直接接触する。このような場合、光透過領域1において、第1基板101と第2基板102との間に保護層6、バッファ層11と第1液晶層132のみが設けられることによって、光透過領域1の光透過率及び光電センサデバイス15に到達する光の輝度の均一性と色の均一性を向上させる。このとき、例えば保護層6は、全面に第2基板102上に形成され、保護層6に対してパターンニングプロセスを行う必要がなく、その材料は、熱硬化性材料である。図4に示される実施例の他の言及されていない特徴は、いずれも図3Aにおけるものと同じであり、図3Aに対する記述を参照してもよい。
【0067】
例えば、別の実施例では、図5に示すように、光透過領域1中に液晶層が設けられていない。光透過領域1において、第2基板102とバッファ層11との間に空気133が充填され、表示パネルは、第1シーラント14を含み、第1シーラント14は、第2基板102とバッファ層11との間に位置し、光透過領域1全体を取り囲み且つバッファ層11と保護層6といずれも直接接触する。このような場合、光透過領域1において、第1基板101と第2基板102との間に保護層6、バッファ層11と空気133のみが設けられることによって、光透過領域1の光透過率及び光電センサデバイス15に到達する光の輝度の均一性と色の均一性を向上させる。
【0068】
図6Aは、本開示の一つの実施例による別の表示パネルの全体的な平面概略図であり、図6Bは、本開示の一つの実施例によるさらに別の表示パネルの全体的な平面概略図であり、図6Cは、本開示の一つの実施例によるまたさらに別の表示パネルの全体的な平面概略図であり、図7Aは、図6Aにおける光電センサ領域及びその周辺領域の拡大概略図であり、図7Bは、図7AにおけるB-B’線に沿う断面概略図である。例えば、図6A図7Aに示される実施例では、表示パネルは、複数の光透過領域を含み、表示パネルが2つの光透過領域を含むことを例として、他の実施例では、3つの光透過領域(図6Bに示すように)、4つの光透過領域(図6Cに示すように)等を含んでもよく、本開示の実施例は、光透過領域の数を限定しない。例えば、複数の光透過領域のうちの隣接する2つの光透過領域は、それぞれ第1光透過領域110と第2光透過領域120である。表示パネルは、中間領域130と、第3スペーサ層73と、複数の第4支持柱44と、複数の第5支持柱45とをさらに含む。
【0069】
中間領域130は、第1光透過領域110を取り囲む第2領域と、第2光透過領域120を取り囲む第2領域との間に位置する。第3スペーサ層73は、上記第1スペーサ層71と同層であり且つそれに接続され、第1部分731と第2部分732とを含む。第1部分731と第2部分732とは、互いに対向し、中間領域130は、第1部分731と第2部分732との間に位置する。複数の第4支持柱44は、第1部分731に沿って並んでおり且つ互いに隔てられる。複数の第4支持柱44が第1基板101への正投影は、第1部分731が第1基板101への正投影内に位置する。複数の第5支持柱45は、第2部分732に沿って並んでおり且つ互いに隔てられ、複数の第5支持柱45が第1基板101への正投影は、第2部分732が第1基板101への正投影内に位置し、第1基板101に垂直する方向において、複数の第4支持柱44と、複数の第5支持柱45とは、複数の第2支持柱42と同層に設けられ、複数の第4支持柱44のそれぞれの形状と寸法、及び、複数の第5支持柱45のそれぞれの形状と寸法は、複数の第2支持柱42のそれぞれの形状と寸法と同じであり、それにより、表示パネルが相応な領域において同じセルギャップ(第1基板101と第2基板102との間の距離)を有することを維持する。
【0070】
例えば、図7Aに示すように、表示パネルは、複数の第6支持柱46と複数の第7支持柱47とをさらに含む。複数の第6支持柱46は、第1部分731の中間領域130に近接する側に位置し、第1部分731に沿って並んでおり且つ互いに隔てられ、複数の第7支持柱47は、第2部分732の中間領域130に近接する側に位置し、第2部分732に沿って並んでおり且つ互いに隔てられる。第1基板101に垂直する方向において、複数の第6支持柱46と、複数の第7支持柱47とは、複数の第1支持柱41と同層に設けられ、複数の第6支持柱46のそれぞれの形状と寸法、及び、複数の第7支持柱47のそれぞれの形状と寸法は、複数の第1支持柱41のそれぞれの形状と寸法と同じであり、且つ複数の第6支持柱46と複数の第7支持柱47とが所在する位置にスペーサ層も設けられておらず、それにより、これらの位置と第1領域21とが同じセルギャップを有することを維持する。当該方案は、隣接する2つの光透過領域の間のフレーム領域に支持を提供し、同じセルギャップを維持することができ、隣接する2つの光透過領域の間のフレーム領域の安定性をさらに向上させることによって、2つの光透過領域の均一性を保持する。
【0071】
例えば、第1部分731と第2部分732との平面形状は、いずれも直線セグメントであり且つ互いに平行することによって、構造を平坦化し、簡素化し、製作しやすい。もちろん、他の実施例では、第1部分731と第2部分732との平面形状も折線、平滑曲線等を含んでもよく、フレーム領域の具体的な形状に基づいて、実際の必要に応じて設計されてもよく、隣接する2つの光透過領域との間の領域に上記実施例と同様に必要とする支持作用を達成することができればよい。
【0072】
例えば、図7に示される実施例では、第1光透過領域110を取り囲む第3領域と、第2光透過領域120を取り囲む第3領域とは、互いに接続されて一つの全体的領域を形成し、この全体的領域は、フレーム領域全体を取り囲み、表示領域3とフレーム領域とを隔てることにより、フレーム領域と表示領域3との間に遷移を形成し、表示領域3のフレーム領域に近接する周縁の安定性を維持する。
【0073】
図7A-7Bに示される実施例では、ブラックマトリクス5は、中間領域130を被覆することにより、中間領域130は、非透光であり、中間領域130内の構造は、上記第3領域23内の構造と同じである。例えば、第3領域23における第3支持柱43が複数の主支持柱と複数の副支持柱を含む場合、図7Bに示すように、中間領域130中に複数の中間スペーサ49が設けられ、複数の中間スペーサ49は、複数の中間主スペーサ491と複数の中間副スペーサ492とを含み、複数の中間主スペーサ491のそれぞれの形状と寸法は、第3領域23における複数の主支持柱のそれぞれの形状と寸法、及び、表示領域3における複数の主スペーサ401のそれぞれの形状と寸法と同じであり、複数の中間副スペーサ492のそれぞれの形状と寸法は、第3領域23における複数の副支持柱のそれぞれの形状と寸法、及び、表示領域3における複数の副スペーサ402のそれぞれの形状と寸法と同じであり、それにより、中間領域と第1領域21とが同じセルギャップを有することを維持し、且つ同一のマスクを用いて同一のパターンニングプロセスにおいて複数の中間副スペーサ492と、複数の第2支持柱42と、複数の副支持柱と、複数の副スペーサ402とを形成することができ、且つ同一のマスクを用いて同一のパターンニングプロセスにおいて複数の中間主スペーサ491と、複数の第1支持柱41と、複数の主支持柱と、複数の主スペーサ401とを形成することができる。図7Aに示される実施例の他の言及されていない特徴は、いずれも図3Aにおけるものと同じであり、図3Aに示される実施例に対する記述を参照する。
【0074】
他の実施例では、第3領域23における複数の第3支持柱43は、主支持柱を含まず、中間領域130は、中間主スペーサを含まなくてもよく、中間領域130における複数の中間スペーサ49のそれぞれの形状と寸法と、第3領域23における複数の第3支持柱43のそれぞれの形状と寸法とは、いずれも表示領域3における複数の副スペーサ402のそれぞれの形状と寸法と同じである。例えば、第3領域23における複数の第3支持柱43は、前記主支持柱を含み、中間領域130における複数の中間スペーサ49は、前記中間主スペーサ491を含まず、又は、第3領域23における複数の第3支持柱43は、前記主支持柱を含まず、中間領域130における複数の中間スペーサ49は、前記中間主スペーサ491を含み、すなわち上記特徴は、互いに組み合わせられてもよい。
【0075】
図8Aは、図6Aにおける光電センサ領域及びその周辺領域の別の拡大概略図であり、図8Bは、図8AにおけるC-C’線に沿う断面概略図である。例えば、図8A-8Bに示される実施例と図7Aに示される実施例との区別は、中間領域130が中間表示領域であり、中間表示領域130がアレイ状に配列される複数の中間画素を含み、複数の中間画素のそれぞれが複数のカラー中間サブ画素を含み、ブラックマトリクス5が中間表示領域130において前記複数のカラー中間サブ画素を画定し、中間表示領域130の光透過率が表示領域3の光透過率よりも小さく、すなわち中間表示領域130が階調表示領域であり、中間表示領域130の輝度が比較的に暗く、輝度が表示領域3の輝度の30%以下であることである。例えば、中間表示領域130に位置するブラックマトリクス5の部分と、表示領域3に位置するブラックマトリクス5の部分とに異なる面積を備えさせることにより、中間表示領域130の開口率が表示領域3の開口率よりも小さい。例えば、図8A図8Bに示される実施例では、中間表示領域130に位置するブラックマトリクス5の部分の線幅wは、表示領域3に位置するブラックマトリクス5の部分の線幅wよりも大きく、それにより、中間表示領域130の輝度が表示領域3の輝度の30%以下であることを実現する。もちろん、他の実施例では、中間表示領域130において、光透過率調整膜層、例えばフィルタ層(上記カラーフィルム層ではない)を別途設けて中間表示領域130の光透過率を低減させることにより、中間表示領域130の輝度が表示領域3の輝度の30%以下であることを実現する。当該実施例では、中間表示領域130の輝度を低減させて暗い表示を実現させ、例えば表示駆動回路によって中間表示領域130に常に黒い画面を表示させ、中間表示領域130の構造を簡略化し、表示駆動回路の設計を簡略化し、プロセス難易度を低減させることができるとともに、中間表示領域130の面積が非常に小さいため、このような方式は、中間表示領域130の付近の表示効果に明らかな影響を与えない。
【0076】
又は、他の実施例では、中間表示領域130は、通常表示領域であり、中間表示領域130の光透過率は、表示領域3の光透過率に等しく、すなわち通常に表示し、それにより、中間表示領域130の付近の表示品質を向上させ、ユーザ体験をよりよく向上させる。
【0077】
例えば、図8Aに示される実施例では、表示パネルは、複数の中間スペーサをさらに含み、複数の中間スペーサは、中間表示領域130に位置し、アレイ状に配列される。例えば、複数の中間スペーサの構造は、表示領域3における複数のスペーサ40の構造と同じである。
【0078】
例えば、少なくとも一つ実施例では、前記中間表示領域130における複数の中間副スペーサ492の配列密度は、表示領域3における複数の副スペーサ402の配列密度よりも小さい。例えば、前記中間表示領域において、中間主スペーサ491の配列密度は、表示領域3における複数の主スペーサ401の配列密度よりも小さく、且つ中間副スペーサ492の配列密度は、表示領域3における複数の副スペーサ402の配列密度よりも小さい。例えば、表示領域3において、副スペーサ402の配列密度は、287/288であり、すなわち、表示領域3に各288個のサブ画素に対応して287個の副スペーサ402が設けられ、例えば、主スペーサ401の配列密度は、1/288であり、すなわち、表示領域3に各288個のサブ画素に対応して1つの主スペーサ401が設けられ、しかしながら、前記中間表示領域において、中間副スペーサ492の配列密度は、70/72であり、すなわち、前記中間表示領域において各72個のサブ画素に対応して70個の中間副スペーサ492が設けられ、例えば、中間主スペーサ491の配列密度は、1/72であり、すなわち、前記中間表示領域に各72個のサブ画素に対応して1つの中間主スペーサ491が設けられる。上に記載のように、表示領域3に対して、前記中間表示領域におけるブラックマトリクス5の面積が比較的に大きく、表示パネルの製作プロセスにおいて、ブラックマトリクス5を形成した後、ブラックマトリクス5は、表示領域3において複数のサブ画素開口を画定し、且つ前記中間表示領域において複数の中間サブ画素開口を画定し、各中間サブ画素開口の寸法は、各サブ画素開口の寸法よりも小さく、後続に例えば保護層6を形成するプロセスにおいて、中間サブ画素開口と比べて、保護層6を形成するための膜層は、サブ画素開口に入りやすいため、一般的には最終的に硬化した後に形成される保護層6の前記中間表示領域に位置する部分が第1基板101に垂直する方向における厚さは、保護層6の表示領域3に位置する部分が第1基板101に垂直する方向における厚さよりも大きく、すなわち、前記保護層は、前記中間表示領域をさらに被覆し、前記中間表示領域を被覆する前記保護層の部分が前記第1基板に垂直する方向における厚さは、前記表示領域を被覆する前記保護層の部分が前記第1基板に垂直する方向における厚さよりも大きい。それにより、同じ寸法のスペーサは、前記中間表示領域より表示領域3において、外力の作用で変形がより発生しやすく、すなわち前記中間表示領域における中間主スペーサ491と中間副スペーサ492は、変形がより発生にくい。中間副スペーサ492の数と分布密度は、中間主スペーサ491の数の分布密度よりもはるかに大きいため、副スペーサ492の数と分布密度は、中間表示領域130のセルギャップの安定性に大きな影響を与える。そのため、前記中間表示領域130における中間副スペーサ492の配列密度を表示領域3における副スペーサ402の配列密度よりも小さくすることにより、前記中間表示領域130における中間副スペーサ492の変形可能性又は変形量を増大することにより、それが中間表示領域において十分なバッファ作用を果たし、安定的なセルギャップを維持し、表示領域3と同じセルギャップを可能な限り維持する。
【0079】
図6A-6Bにおいて、複数の光透過領域は、直線に沿って並んでおり、すなわち複数の光透過領域の平面配列図形は、直線セグメントである。他の実施例では、複数の光透過領域は、直線に沿って並んでいなくてもよい。例えば、複数の光透過領域の平面配列図形は、三角形、矩形等の多辺形であるか、又は円形であり、本開示の実施例は、これを限定しない。表示パネルが3つ、4つ等の複数の光透過領域を含む状況に対して、任意の隣接する2つの光透過領域の間の中間領域の構造は、いずれも図7A-7Bの中間領域の構造と同じであるか、又は図8A-8Bにおける中間表示領域の構造と同じであり、フレーム領域2と表示領域3との間にいずれも上記第3領域23が存在し、ここでは重複な説明を繰り返さない。
【0080】
例示的に、図6Cに示される実施例では、光電センサ領域20は、少なくとも3つの光透過領域を含み、例えば第1光透過領域110と、第2光透過領域120と、第3光透過領域1300と、補助機能領域140とを含み、例えば補助機能領域140は、補光領域であり、補光ランプを設けるために用いられ、補光ランプは、第1光透過領域110と、第2光透過領域120と、第3光透過領域1300とが作動する時に補光を発射できるように構成され、当該補光は、被撮影物体例えば指(光電センサデバイスが指紋認識デバイスである場合)又は顔(光電センサデバイスが顔認識デバイス又はカメラである場合)等の任意の物体によって反射された後に第1光透過領域110、第2光透過領域120と第3光透過領域1300中に入射することができ、それにより、第1光透過領域110、第2光透過領域120と第3光透過領域1300中に設けられる光電センサデバイスによって受け取られ、それにより、外界光線が不足している場合に光電センサデバイスの撮影品質を向上させる。例えば、別のいくつかの実施例では、補助機能領域140も第4光透過領域によって置き換えられ、すなわち光電センサ領域20は、4つの光透過領域を含み、4つの光透過領域のうちの各光透過領域は、いずれも上記光電センサデバイスを設けるために用いられる。このとき、第1光透過領域110と、第2光透過領域120と、第3光透過領域1300と、第4光透過領域140とは、2×2マトリクス状に配列され、その平面配列図形は、矩形である。
【0081】
例えば、図6Cに示すように、第1光透過領域110と、第2光透過領域120と1300と、補助機能領域とは、2×2マトリクス状に配列され、前記2×2マトリクスの第1行と第2行との間の間隔と、前記2×2マトリクスの第1列と第2列との間の間隔とは、十字状領域150を構成し、十字状領域150内の構造は、前記中間領域内の構造と同じである。隣接する両者の間の他の構造、例えば第4支持柱、第5支持柱、第6支持柱と第7支持柱等は、いずれも前の実施例における記述と同じであり、ここでは重複な説明を繰り返さない。
【0082】
上記実施例では、光電センサ領域20の位置は、表示パネルの周縁に近接し、すなわち非表示領域に近接することによって、非表示領域に位置し、光電センサ領域20中の光電センサデバイスの作動を制御するための信号線を光電センサ領域20にアクセスしやすく、例えばこれらの信号線は、表示領域を貫通せず、非表示領域から光電センサ領域20に直接アクセスしてもよい。他の実施例では、光電センサ領域20は、他の位置に位置してもよい。例えば、図6Dは、本開示の一つの実施例によるまたさらに別の表示パネルの全体的な平面概略図である。図6Dに示すように、光電センサ領域20は、表示パネルの中間領域に位置し、このとき、上記信号線のうちの少なくとも一部、例えば電源線(VDD線等)は、表示領域3を貫通する必要があり、当該信号線が表示領域3におけるブラックマトリクスへの正投影は、当該ブラックマトリクス内に位置する。必要な場合に、信号クロストークを防止するために、当該信号線とブラックマトリクスにおける信号線との間に絶縁層を設けてもよい。
【0083】
例えば、上記実施例では、表示パネルは、液晶表示パネルであり、第1基板101は、アレイ基板であり、第2基板102は、カラーフィルタ基板である。又は、他の実施例では、表示パネルは、有機発光ダイオード(OLED)表示パネルであり、第1基板101は、アレイ基板であり、第2基板102は、パッケージカバープレート、他の相応な構造は、OLED表示パネルの構造に基づいて設計されてもよい。もちろん、OLED表示パネルにおいて、パッケージカバープレートの代わりに、パッケージフィルムを採用してパッケージングしてもよい。
【0084】
本開示の実施例では、例えば、第1基板101と第2基板102は、いずれもベース基板例えばガラス基板、石英基板、ポリイミド基板等であり、本開示の実施例は、第1基板101と第2基板102の具体的な材料を限定しない。
【0085】
図9は、本開示の一つの実施例による表示パネルの製作方法概略図である。図9に示すように、第1基板101上にバッファ層11と、駆動回路層12と、第2配向層92と、第1支持柱と、第2支持柱と、第3支持柱と、スペーサとを順次に製造し、第2基板102上にブラックマトリクス5、複数の画素、第1スペーサ層、第2スペーサ層と保護層等に必要とする膜層を製造し、例えば第2基板102上に表示領域を取り囲む第2シーラント140をコーティングし、第1基板101上に液晶を滴下し、光透過領域1の面積は、液晶を滴下する液晶滴に対して非常に微小であり、液晶を光透過領域1に正確に直接滴下しにくいため、液晶を表示領域3等の比較的に大きい領域に滴下してもよい。さらに第2基板102と第1基板101とを接合し、第2シーラント140によって第2基板102と第1基板101とを互いに接着する。液晶は、第2領域22と第1領域21とを順次に経由し、且つ複数の第1支持柱41の間の間隔と、複数の第2支持柱42の間の間隔とを経由して光透過領域1中に流入し、光透過領域1中に液晶を充填することを実現する。
【0086】
表示パネルの製作方法において、第1スペーサ層71と第2スペーサ層72とは、同一の膜層に対して同一のパターンニングプロセスを実行して形成されてもよく、カラーフィルタを形成するための膜層に対して同一のパターンニングプロセスを実行することによって、表示領域3における複数のサブ画素81/82/83におけるカラーフィルタと、第1スペーサ層71と、第2スペーサ層72とを同時に形成することができ、同一のマスクを用いて同一のパターンニングプロセスにおいて複数の第2支持柱42と、複数の第3支持柱43と、複数の副スペーサ402と、複数の第4支持柱44と、複数の第5支持柱45とを形成し、且つ同一のマスクを用いて同一のパターンニングプロセスにおいて複数の第1支持柱41と、複数の主スペーサ401と、複数の第6支持柱46と、複数の第7支持柱47とを形成することによって、製作プロセスを簡略化する。なお、複数の中間スペーサの構造と、表示領域3における複数のスペーサ40とは、同じパターンニングプロセスにおいて同じマスクを利用して形成される。
【0087】
例えば、図3Aに示される表示パネルを形成するプロセスにおいて、第2基板102全体を被覆する保護材料層を形成した後、マスクを利用して当該保護材料層に対してパターンニングプロセスを実行することにより、光透過領域1に位置する保護材料層の部分を除去し、図3Aに示される保護層6を得る。このとき、例えば保護層6の材料は、感光材料、例えば感光樹脂である。
【0088】
例えば、図5に示される表示パネルを形成するプロセスにおいて、第1基板11上に光透過領域1全体を取り囲む第1シーラント14を形成した後、例えば微細コーティングを採用し、その後第1基板11の表示領域3に液晶を滴下し、さらに接合を行う。
【0089】
図10は、本開示の一つの実施例による表示装置の概略図である。図10に示すように、当該表示装置1000は、本開示の実施例によるいずれか一つの表示パネル100を含む。例えば当該表示装置1000は、液晶表示装置又はOLED表示装置である。例えば、当該表示装置は、携帯電話、タブレットパソコン、ディスプレイ、ノートパソコン、ATM機等の表示機能を有する任意の製品又は部材のような製品として実現することができる。当該表示装置1000は、表示パネル100が有する全部の技術的効果を有し、ここでは重複な説明を繰り返さない。
【0090】
例えば、第2基板102の第1基板101から離れる側は、表示側である。表示装置は、光電センサデバイス15をさらに含み、図3Aに示す通りである。例えば光電センサデバイス15は、第1基板101の第2基板102から離れる側に位置し、光電センサデバイス15は、表示側からの光を受け取るように構成され、すなわち表示側からの光は、光透過領域を経て光電センサデバイス15に到達する。本開示の実施例による表示装置における光電センサデバイス15によって受け取られた光の量が比較的に大きく、光の輝度の均一性が比較的に高く且つ色の均一性が比較的に高い。
【0091】
例えば、表示装置1000の他の構造例えば液晶表示装置に必要とするバックライト等は、本分野では、通常技術を参照して設計されてもよく、本開示の実施例は、これを制限しない。
【0092】
例えば当該表示装置は、表示モジュールであってもよく、例えば上記表示パネルと光電センサデバイス15とを含み、又は上記表示パネルとバックライトとを含み、他の構造をさらに含む表示機器等、例えば上記携帯電話、タブレットパソコン、ディスプレイ、ノートパソコン、ATM機等の製品であってもよい。
【0093】
以上に記載のは、本発明の例示的な実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲を制限するためのものではなく、本発明の保護範囲は、添付される請求の範囲によって決定される。
【符号の説明】
【0094】
1 光透過領域
2 フレーム領域
3 表示領域
5 ブラックマトリクス
6 保護層
8 画素
11 バッファ層
12 駆動回路層
15 光電センサデバイス
18 ソースドレイン電極層
19 第2絶縁層
20 光電センサ領域
21 第1領域
22 第2領域
23 第3領域
31 共通電極
32 画素電極
35 第3絶縁層
40 スペーサ
41、411、412 第1支持柱
42 第2支持柱
43 第3支持柱
61 第1部分
62 第2部分
71 第1スペーサ層
72 第2スペーサ層
81 第1サブ画素
82 第2サブ画素
83 第3サブ画素
91 第1配向層
92 第2配向層
101 第1基板
102 第2基板
110 第1光透過領域
120 第2光透過領域
130 中間領域
140 補助機能領域
150 十字状領域
401 主スペーサ
402 副スペーサ
1300 第3光透過領域
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10