(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-07
(45)【発行日】2025-04-15
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
F21S 45/37 20180101AFI20250408BHJP
F21S 45/50 20180101ALI20250408BHJP
F21V 31/03 20060101ALI20250408BHJP
F21V 15/00 20150101ALI20250408BHJP
F21W 103/00 20180101ALN20250408BHJP
F21W 103/35 20180101ALN20250408BHJP
F21W 103/20 20180101ALN20250408BHJP
F21W 103/45 20180101ALN20250408BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20250408BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20250408BHJP
【FI】
F21S45/37
F21S45/50
F21V31/03 100
F21V15/00 100
F21W103:00
F21W103:35
F21W103:20
F21W103:45
F21Y115:10
F21Y115:15
(21)【出願番号】P 2021141424
(22)【出願日】2021-08-31
【審査請求日】2024-06-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000121
【氏名又は名称】IAT弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】森浦 佑介
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-134202(JP,U)
【文献】特開2007-186189(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0227544(US,A1)
【文献】実開平06-068217(JP,U)
【文献】中国実用新案第213065963(CN,U)
【文献】特開2011-150919(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 45/37
F21S 45/50
F21V 31/03
F21V 15/00
F21W 103/00
F21W 103/35
F21W 103/20
F21W 103/45
F21Y 115/10
F21Y 115/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
灯室を形成するランプハウジングおよびランプレンズと、
前記ランプハウジングまたは前記ランプレンズのうち少なくともいずれか一方に貼着されている通気部材と、
を備え、
前記ランプハウジングまたは前記ランプレンズのうち少なくともいずれか一方には、前記灯室内と連通する通気孔が、少なくとも2個隣り合わせに設けられていて、
前記通気部材は、隣り合わせの前記通気孔を、個々に覆い、
前記ランプハウジングまたは前記ランプレンズのうち少なくともいずれか一方は、
隣り合わせの前記通気孔の外周を囲む第1凸部と、
隣り合わせの前記通気孔の間に配置されている第2凸部と、
を有し、
前記第1凸部の前記ランプハウジングまたは前記ランプレンズのうち少なくともいずれか一方からの突出量は、前記第2凸部の前記ランプハウジングまたは前記ランプレンズのうち少なくともいずれか一方からの突出量よりも、大きい、
ことを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
前記通気部材は、防水性と通気性とを有する部材から構成されていて、
前記通気孔、前記第1凸部および前記第2凸部の形状や大きさは、前記通気部材の形状や大きさに応じて、形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記第1凸部は、車両用灯具のリーク試験を行う時に、リーク試験用治具が設置されて、前記リーク試験用治具と共に、隣り合わせの前記通気孔を密閉し、
前記第2凸部は、前記第1凸部と共に、前記通気部材を前記ランプハウジングまたは前記ランプレンズのうち少なくともいずれか一方に貼着する時に、前記通気部材の位置を決める、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
灯室内の結露発生を抑制する車両用灯具として、たとえば、特許文献1に示すものがある。以下、特許文献1について説明する。
【0003】
特許文献1の車両用灯具は、ランプボディと透光カバーとによって灯室が形成されていて、透光カバーに、灯室の内外の空間を連通させる通気孔が形成されていて、防水性および湿気拡散性を備えたフィルタが通気孔を塞ぐようにして装着されている、ものである。
【0004】
特許文献1の車両用灯具は、通気孔を介して灯室の内外の空間を連通させることにより、灯室内の結露発生を抑制することができ、しかも、防水性のフィルタにより、水の灯室内への侵入を防ぐことができる。
【0005】
また、特許文献1の車両用灯具は、透光カバーの外面における通気孔の周囲にビード部を、通気孔を囲むように形成している。ビード部は、フィルタを透光カバーに張り付ける際の位置決めガイドとして機能する。
【0006】
さらに、特許文献1の車両用灯具は、通気孔の中央部に梁部を形成している。梁部は、フィルタを透光カバーに張り付ける際、フィルタの一部が通気孔に入り込んで変形するのを防ぐ。
【0007】
特許文献1の車両用灯具において使用されるフィルタは、既製品であり、形状や大きさが規定されている。このため、特許文献1の車両用灯具の通気孔およびビード部の形状や大きさは、既製品のフィルタの形状や大きさに応じて、形成されている。
【0008】
また、特許文献1の車両用灯具の通気孔の面積は、灯室内の容量に応じて、調整されている。このため、特許文献1の車両用灯具の通気孔は、灯室内の容量に応じて、設ける個数や大きさがそれぞれまちまちである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そして、かかる車両用灯具においては、ランプボディ(ランプハウジング)と透光カバー(ランプレンズ)とによって形成されている灯室が密閉されているか否かのリーク試験が実施される。
【0011】
リーク試験は、通気孔をリーク試験用治具により密閉し、ランプボディ(ランプハウジング)または透光カバー(ランプレンズ)のうち少なくともいずれか一方に設けられているリーク試験用貫通孔から灯室内に空気を供給して実施される。リーク試験により、灯室が密閉されているか否かが確認される。なお、リーク試験用貫通孔は、リーク試験後に、密閉栓や密閉構造により、密閉される。
【0012】
ここで、かかる車両用灯具においては、前記の通り、灯室内の容量により、通気孔H1、H2を少なくとも2個隣り合わせに設ける場合(
図4および
図5を参照)がある。この場合の車両用灯具1Aのリーク試験は、
図5(B)に示すように、隣り合わせの2個の通気孔H1、H2をそれぞれ囲む凸部Bに、2個のリーク試験用治具G1、G2を、それぞれ、設置して、隣り合わせの2個の通気孔H1、H2を、それぞれ、密閉する必要がある。
【0013】
このため、前記の場合の車両用灯具1Aにおいては、2個のリーク試験用治具G1、G2を設置するスペースを確保するため、隣り合わせの2個の通気孔H1、H2の間のスペースS2を大きくする必要があり、しかも、2個のリーク試験用治具G1、G2を必要とする。なお、前記の場合の車両用灯具1Aは、2個の通気孔H1、H2と2個のリーク試験用治具G1、G2について説明するものであるが、通気孔およびリーク試験用治具が3個以上の場合もある。
【0014】
このように、前記の場合の車両用灯具1Aにおいては、隣り合わせの2個の通気孔H1、H2の間のスペースS2が大きく、しかも、隣り合わせの2個の通気孔H1、H2の個数と同数個の2個のリーク試験用治具G1、G2を必要としてリーク試験用治具G1、G2のコストがかかる。
【0015】
この発明が解決しようとする課題は、隣り合わせの通気孔の間の省スペース化とリーク試験用治具のコスト低減化とが可能である車両用灯具を提供すること。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この発明の車両用灯具は、灯室を形成するランプハウジングおよびランプレンズと、ランプハウジングまたはランプレンズのうち少なくともいずれか一方に貼着されている通気部材と、を備え、ランプハウジングまたはランプレンズのうち少なくともいずれか一方には、灯室内と連通する通気孔が、少なくとも2個隣り合わせに設けられていて、通気部材が、隣り合わせの通気孔を、個々に覆い、ランプハウジングまたはランプレンズのうち少なくともいずれか一方が、隣り合わせの通気孔の外周を囲む第1凸部と、隣り合わせの通気孔の間に配置されている第2凸部と、を有し、第1凸部のランプハウジングまたはランプレンズのうち少なくともいずれか一方からの突出量が、第2凸部のランプハウジングまたはランプレンズのうち少なくともいずれか一方からの突出量よりも、大きい、ことを特徴とする。
【0017】
この発明の車両用灯具において、通気部材は、防水性と通気性とを有する部材から構成されていて、通気孔、第1凸部および第2凸部の形状や大きさは、通気部材の形状や大きさに応じて、形成されている、ことが好ましい。
【0018】
この発明の車両用灯具において、第1凸部は、車両用灯具のリーク試験を行う時に、リーク試験用治具が設置されて、リーク試験用治具と共に、隣り合わせの通気孔を密閉し、第2凸部は、第1凸部と共に、通気部材をランプハウジングまたはランプレンズのうち少なくともいずれか一方に貼着する時に、通気部材の位置を決める、ことが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
この発明の車両用灯具は、隣り合わせの通気孔の間の省スペース化とリーク試験用治具のコスト低減化とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、この発明にかかる車両用灯具の実施形態を示す正面図である。
【
図2】
図2は、灯室内を示す縦断面図(
図1におけるII-II線断面図)である。
【
図3】
図3は、要部を示す一部背面図(
図2におけるIII矢視図)である。
【
図4】
図4は、要部を示す一部拡大横断面図(
図3におけるIV-IV線拡大断面図)である。
図4(A)は、この発明を実施した車両用灯具を示す一部拡大横断面図である。
図4(B)は、この発明を実施しなかった車両用灯具(前記の場合の車両用灯具1A)を示す一部拡大横断面図である。
【
図5】
図5は、リーク試験の実施を示す一部拡大横断面図(
図4に対応する一部拡大横断面図)である。
図5(A)は、この発明を実施した車両用灯具のリーク試験の実施を示す一部拡大横断面図である。
図5(B)は、この発明を実施しなかった車両用灯具(前記の場合の車両用灯具1A)のリーク試験の実施を示す一部拡大横断面図である。
【
図6】
図6は、リーク試験の実施を示す縦断面図(
図2に対応する縦断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明にかかる車両用灯具の実施形態(実施例)の1例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
なお、この明細書において、前、後、上、下、左、右は、この発明にかかる車両用灯具を車両に装備した際の前、後、上、下、左、右である。
【0023】
なお、図面は、この発明にかかる車両用灯具を示す概略図であるから、この発明にかかる車両用灯具の詳細な部分は、図面においては省略されている。また、ハッチングの一部が省略されている。
【0024】
(実施形態の構成の説明)
以下、この実施形態にかかる車両用灯具の構成について説明する。図中、符号1は、この実施形態にかかる車両用灯具(以下、単に「車両用灯具」と称する)である。
【0025】
(車両用灯具1の説明)
車両用灯具1は、この例では、リヤコンビネーションランプである。車両用灯具1は、車両の後部の左右両側にそれぞれ装備される。
【0026】
車両用灯具1は、
図1から
図3、
図6に示すように、ランプハウジング(あるいは、ランプボディ)11と、ランプレンズ(あるいは、透光カバー)12と、第1通気部材21および第2通気部材22と、光源ユニット3と、を備える。
【0027】
ランプハウジング10は、たとえば、光不透過性の部材(樹脂部材など)から構成されている。ランプハウジング10の全周縁には、取付部100が一体に設けられている。
【0028】
ランプレンズ11は、たとえば、素通しのアウターカバー、アウターレンズなどである。ランプレンズ11は、この例では、PC、PMMAなどの光透過性の樹脂部材から構成されている。ランプレンズ11の全周縁には、取付部110が一体に設けられている。
【0029】
ランプハウジング10の取付部100とランプレンズ11の取付部110とは、相互に取り付けられている。これにより、ランプハウジング10およびランプレンズ11は、灯室12を形成する。ランプハウジング10とランプレンズ11の取付は、レーザー溶着、超音波溶着、熱溶着、ホットメルトなどの接着、スクリューなどの機械的取付などがある。
【0030】
(第1通気孔H1および第2通気孔H2の説明)
ランプハウジング10の左右の中央部分の上側には、2個の通気孔H1、H2が、隣り合わせに相互に近接して設けられている。2個の通気孔H1、H2により、灯室12内と灯室12外とが連通する。
【0031】
図1および
図3に示すように、第1通気孔H1は、左右方向に長い長方形形状をなしている。第1通気孔H1の左右の中間部には、梁部13が設けられている。第2通気孔H2は、円形形状をなしている。
【0032】
(第1凸部B1および第2凸部B2の説明)
ランプハウジング10の左右の中央部分の上側であって、ランプハウジング10の外側面には、2本の凸部B1、B2が、一体に突出して設けられている。
【0033】
図1、
図3から
図5に示すように、第1凸部B1は、隣り合わせの第1通気孔H1および第2通気孔H2の外周を囲む。第1通気孔H1の外周を囲む第1凸部B1は、方形形状をなしている。第2通気孔H2の外周を囲む第1凸部B1は、円形形状をなしている。
【0034】
図1、
図3から
図5に示すように、第2凸部B2は、隣り合わせの第1通気孔H1と第2通気孔H2との間に配置されている。第1通気孔H1側の第2凸部B2は、直線形状をなしている。第2通気孔H2側の第2凸部B2は、円弧形状をなしている。
【0035】
第1凸部B1のランプハウジング10からの突出量(高さ)は、第2凸部B2のランプハウジング10からの突出量(高さ)よりも、大きい(高い)。この例では、第1凸部B1の高さは、第2凸部B2の高さ約0.5mmの2倍の約1.0mmである。
【0036】
第1凸部B1は、車両用灯具のリーク試験を行う時に、リーク試験用治具Gが設置されて、リーク試験用治具Gと共に、隣り合わせの第1通気孔H1および第2通気孔H2を密閉する。第2凸部B2は、第1凸部B1と共に、第1通気部材21および第2通気部材22をランプハウジング10に貼着する時に、第1通気部材21および第2通気部材22の位置を決める。すなわち、第1凸部B1および第2凸部B2は、位置決めガイドとして機能する。
【0037】
(第1通気部材21および第2通気部材22の説明)
図2から
図4に示すように、第1通気部材21および第2通気部材22は、ランプハウジング10の外側面に貼着されている。第1通気部材21と第2通気部材22とは、隣り合わせの第1通気孔H1と第2通気孔H2とを、個々に覆っている。
【0038】
第1通気部材21および第2通気部材22は、防水性と通気性とを有する既製品から構成されている。第1通気部材21は、左右に長い長方形形状をなしている。第2通気部材22は、円形形状をなしている。第1通気部材21および第2通気部材22は、いわゆる、通気膜あるいは通気シールである。
【0039】
第1通気孔H1、第2通気孔H2、第1凸部B1および第2凸部B2の形状や大きさは、既製品の第1通気部材21および第2通気部材22の形状や大きさに応じて、形成されている。
【0040】
すなわち、第1通気孔H1は、第1通気部材21よりも一回り小さい形状および大きさをなす。第2通気孔H2は、第2通気部材22よりも一回り小さい形状および大きさをなす。第1凸部B1は、第1通気部材21よりも一回り大きい形状および大きさをなす。第2凸部B2は、第2通気部材22よりも一回り大きい形状および大きさをなす。
【0041】
(光源ユニット3の説明)
図1から
図3に示すように、光源ユニット3は、基板が取り付けられている取付部分30と、ソケット部分31と、Oリング形状のパッキング32と、を有する。光源ユニット3は、バヨネットマウントタイプにより、ランプハウジング10の中央部分に着脱可能に取り付けられている。
【0042】
取付部分30は、ランプハウジング10に設けられている円形形状の取付孔14中に、灯室12外から灯室12内に挿入されている。ソケット部分31は、灯室12外に配置されている。パッキング32は、灯室12外であって、ランプハウジング10の外側面とソケット部分31との間に介在されていて、取付孔14を水密にかつ機密に密閉している。
【0043】
取付部分30の基板の実装面には、発光素子や回路素子等が実装されている。発光素子は、LED、OELまたはOLED(有機EL)などの自発光半導体型発光素子(半導体発光素子)である。発光素子は、光をランプレンズ11側に放射する。
【0044】
光源ユニット3は、テールランプ、ストップランプ、テール・ストップランプ、ターンシグナルランプ、バックアップランプなどの光源として使用される。
【0045】
(リーク試験の説明)
以下、リーク試験について
図5および
図6を参照して説明する。
【0046】
リーク試験は、ランプハウジング10とランプレンズ11とを取り付けた後の工程において、実施される。まず、第1凸部B1にリーク試験用治具Gを設置して、隣り合わせの2個の第1通気孔H1および第2通気孔H2を密閉する。
【0047】
つぎに、ランプハウジング10に設けられているリーク試験用貫通孔15から灯室12内に空気Aを供給する。これにより、リーク試験が実施される。リーク試験により、灯室12が密閉されているか否かが確認される。ここで、空気Aは、高圧であるから、リーク試験用治具Gは、空気Aの高圧に耐え得るように、シリンダなどにより、保持されていて、第1凸部B1と共に、隣り合わせの2個の第1通気孔H1および第2通気孔H2を密閉する。なお、リーク試験において、取付孔14にも同様なリーク試験用治具が設置されている。
【0048】
リーク試験の実施後の工程において、ランプハウジング10に第1通気部材21および第2通気部材22を貼着して、第1通気部材21および第2通気部材22により、隣り合わせの2個の第1通気孔H1および第2通気孔H2を塞ぐ。ランプハウジング10に第1通気部材21および第2通気部材22を貼着する時に、第1凸部B1および第2凸部B2は、第1通気部材21および第2通気部材22の位置を決める、位置決めガイドとして機能する。また、リーク試験用貫通孔15は、リーク試験後に、密閉栓や密閉構造により、密閉される。
【0049】
(実施形態の作用の説明)
この実施形態にかかる車両用灯具1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0050】
光源ユニット3の発光素子に電力(電流)を供給して発光素子を点灯する。すると、光源ユニット3の発光素子から光は、ランプレンズ11側に放射され、ランプレンズ11を透過して外部に所定のランプの配光パターンで照射される。
【0051】
また、灯室12内と灯室12外とは、隣り合わせの第1通気孔H1、第2通気孔H2および第1通気部材21、第2通気部材22を介して連通されているので、灯室12内の結露発生を抑制することができる。しかも、第1通気部材21および第2通気部材22により、水や湿気が灯室12内に侵入するのを防ぐことができる。
【0052】
(実施形態の効果の説明)
この実施形態にかかる車両用灯具1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。なお、
図4(B)および
図5(B)は、この発明を実施しなかった車両用灯具、すなわち、前記の場合の車両用灯具1Aを示す。
図4(B)および
図5(B)中、
図1から
図3、
図4(A)、
図5(A)および
図6と同符号は、同一のものを示す。
【0053】
この実施形態にかかる車両用灯具1は、
図1、
図3および
図4(A)に示すように、第1凸部B1により、隣り合わせの2個の第1通気孔H1および第2通気孔H2の外周を全周に亘って囲むものである。この結果、この実施形態にかかる車両用灯具1は、
図5(A)に示すように、車両用灯具のリーク試験時において、隣り合わせの2個の第1通気孔H1および第2通気孔H2の外周を全周に亘って囲む第1凸部B1に、1個のリーク試験用治具Gを、設置することにより、隣り合わせの2個の第1通気孔H1および第2通気孔H2を、それぞれ、密閉することができる。
【0054】
このため、この実施形態にかかる車両用灯具1は、隣り合わせの2個の第1通気孔H1と第2通気孔H2との間のスペースS1を、
図4(B)および
図5(B)に示す前記の場合の車両用灯具1Aの隣り合わせの2個の通気孔H1、H2の間のスペースS2と比較して、小さくすることができる。しかも、この実施形態にかかる車両用灯具1は、車両用灯具のリーク試験時において、第1凸部B1を介して、隣り合わせの2個の第1通気孔H1および第2通気孔H2を密閉するリーク試験用治具Gが1個で済む。
【0055】
これにより、この実施形態にかかる車両用灯具1は、隣り合わせの2個の第1通気孔H1と第2通気孔H2との間の省スペース化とリーク試験用治具Gのコスト低減化とが可能である。
【0056】
また、この実施形態にかかる車両用灯具1は、隣り合わせの2個の第1通気孔H1と第2通気孔H2との間に、第2凸部B2を配置したものである。この結果、この実施形態にかかる車両用灯具1は、リーク試験の実施後の工程において、ランプハウジング10に第1通気部材21および第2通気部材22を貼着する時に、第1凸部B1および第2凸部B2が、第1通気部材21および第2通気部材22の貼着位置を決める、位置決めガイドとして機能する。これにより、この実施形態にかかる車両用灯具1は、
図4(A)に示すように、ランプハウジング10に貼着した第1通気部材21および第2通気部材22で、隣り合わせの2個の第1通気孔H1および第2通気孔H2を確実に塞ぐことができる。ランプハウジング10に第1通気部材21および第2通気部材22を貼着する時に、第1凸部B1および第2凸部B2は、第1通気部材21および第2通気部材22の位置を決める、位置決めガイドとして機能する。
【0057】
さらに、この実施形態にかかる車両用灯具1は、第1凸部B1のランプハウジング10からの突出量(高さ)が、第2凸部B2のランプハウジング10からの突出量(高さ)よりも、大きい(高い)ものである。この結果、この実施形態にかかる車両用灯具1は、第1凸部B1により囲まれた隣り合わせの2個の第1通気孔H1と第2通気孔H2との間に、第2凸部B2が配置されていても、車両用灯具のリーク試験時に、第1凸部B1に1個のリーク試験用治具Gを設置する場合において、何ら問題が無い。
【0058】
この実施形態にかかる車両用灯具1は、第1通気部材21および第2通気部材22が既製品から構成されていて、第1通気孔H1、第2通気孔H2、第1凸部B1および第2凸部B2の形状や大きさが既製品の第1通気部材21および第2通気部材22の形状や大きさに応じて、形成されているものである。この結果、この実施形態にかかる車両用灯具1は、既製品の第1通気部材21および第2通気部材22をそのまま使用することができるので、安価な製造コストを維持することができる。
【0059】
(実施形態以外の例の説明)
なお、前記の実施形態においては、リヤコンビネーションランプについて説明するものである。しかしながら、この発明においては、リヤコンビネーションランプ以外、例えば、フロントコンビネーションランプなどにも適用することができる。
【0060】
また、前記の実施形態においては、ランプハウジング10に2個の通気孔H1、H2を隣り合わせに設けたものである。しかしながら、この発明においては、通気孔を隣り合わせに3個以上設けても良い。この場合において、第1凸部B1は、3個以上の通気孔の外周を全周に亘って囲み、第2凸部B2は、3個以上の通気孔の間にそれぞれ配置される。
【0061】
しかも、複数個の隣り合わせの通気孔を、ランプハウジング10の複数箇所に設けても良い。さらに、複数個の隣り合わせの通気孔を、ランプレンズ11に、あるいは、ランプハウジング10およびランプレンズ11に、設けても良い。この場合においても、複数個の隣り合わせの通気孔と共に、第1凸部B1および第2凸部B2も設ける。
【0062】
さらに、前記の実施形態においては、隣り合わせ2個の通気孔H1、H2を光源ユニット3の上方部分に配置したものである。しかしながら、この発明においては、隣り合わせの通気孔を、光源ユニット3の上方部分以外に配置しても良い。
【0063】
さらにまた、前記の実施形態においては、光源ユニット3を、テールランプ、ストップランプ、テール・ストップランプ、ターンシグナルランプ、バックアップランプなどの光源として使用するものである。しかしながら、この発明においては、光源ユニット3を、前記のランプ以外のランプの光源として使用しても良い。
【0064】
さらにまた、前記の実施形態においては、1個の光源ユニット3を使用するものである。しかしながら、この発明においては、複数個の光源ユニットを使用しても良い。
【0065】
なお、この発明は、前記の実施形態により限定されるものではない。
【符号の説明】
【0066】
1 車両用灯具
1A この発明を実施しなかった車両用灯具(前記の場合の車両用灯具)
10 ランプハウジング
100 取付部
11 ランプレンズ
110 取付部
12 灯室
13 梁部
14 取付孔
15 リーク試験用貫通孔
21 第1通気部材
22 第2通気部材
3 光源ユニット
30 取付部分
31 ソケット部分
32 パッキング
A 空気
B1 第1凸部
B2 第2凸部
G リーク試験用治具
G1 第1リーク試験用治具
G2 第2リーク試験用治具
H1 第1通気孔
H2 第2通気孔
S1 スペース
S2 スペース