(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-07
(45)【発行日】2025-04-15
(54)【発明の名称】アンテナ据え付け装置
(51)【国際特許分類】
H01Q 1/12 20060101AFI20250408BHJP
H01Q 3/04 20060101ALI20250408BHJP
【FI】
H01Q1/12 B
H01Q3/04
(21)【出願番号】P 2024123310
(22)【出願日】2024-07-30
【審査請求日】2024-07-30
(73)【特許権者】
【識別番号】524283475
【氏名又は名称】ジュン セジン
(73)【特許権者】
【識別番号】524286797
【氏名又は名称】ジーシーティー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003801
【氏名又は名称】KEY弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ジュン セジン
【審査官】佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2023/153575(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2022-0122909(KR,A)
【文献】実開昭63-157511(JP,U)
【文献】実開昭57-172908(JP,U)
【文献】実公昭53-038063(JP,Y2)
【文献】韓国登録特許第10-2566169(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/12
H01Q 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナが固定され得るように支柱に結合される上部ボディクランプと、
前記上部ボディクランプの下側で前記支柱に結合される下部ボディクランプと、
アンテナの後面上部に結合される上部アンテナブラケットと、
前記上部アンテナブラケットの下側に結合される下部アンテナブラケットと、
一側は前記下部ボディクランプに連結され他側は前記下部アンテナブラケットに連結され、少なくともいずれか一方がヒンジ結合される下部支持ブラケットと、
一側は前記上部ボディクランプにヒンジ結合され他側は前記上部アンテナブラケットにヒンジ結合される角度調節部材と、を含み、
前記角度調節部材は、
一端が前記上部ボディクランプにヒンジ結合された第1固定リンクと、一端が前記上部アンテナブラケットにヒンジ結合された第2固定リンクと、一端が前記第1固定リンクの中央部にヒンジ結合された第1調整リンクと、一端が前記第2固定リンクの中央部にヒンジ結合された第2調整リンクと、を含み、
前記第1固定リンクの他端と前記第2固定リンクの他端は互いにヒンジ結合され、前記第1調整リンクの他端と前記第2調整リンクの他端は互いにヒンジ結合され、前記第1固定リンクの他端と前記第2固定リンクの他端がヒンジ結合された部位、および、前記第1調整リンクの他端と前記第2調整リンクの他端がヒンジ結合された部位を貫通して結合される角度調節棒をさらに含み、
前記角度調節棒の外周面にはねじ山が形成され、前記角度調節棒の一端には回転を容易にするための六角頭が備えられ、
前記角度調節棒に対して、
前記第1調整リンクの他端と前記第2調整リンクの他端がヒンジ結合された部位は固定され、
前記第1固定リンクの他端と前記第2固定リンクの他端がヒンジ結合された部位は前記ねじ山に沿って上下に移動可能であり、
前記角度調節棒の前記六角頭の正回転または逆回転によって前記第1固定リンクの他端と前記第2固定リンクの他端がヒンジ結合された部位が前記角度調節棒に対して上下に移動しながら前記角度調節部材の角度が調節され、
前記上部ボディクランプは
内周面が曲面となっている「L」の字形状の固定部材と、
前記固定部材の一端にヒンジ結合され外周面にねじ山が形成された結合棒と、
前記結合棒に締結されるナットと、
内周面が曲面となって前記固定部材の他端にヒンジ結合され、一端に前記結合棒が装着され得る装着溝が形成された装着突起を具備する回転部材と、を含み、
前記上部ボディクランプを前記支柱の円筒部材に結合する場合、前記ナットが前記装着突起を加圧することによって前記固定部材の内周面と前記回転部材の内周面が前記円筒部材に密着して結合されることを特徴とする、アンテナ据え付け装置。
【請求項2】
アンテナが固定され得るように支柱に結合される上部ボディクランプと、
前記上部ボディクランプの下側で前記支柱に結合される下部ボディクランプと、
アンテナの後面上部に結合される上部アンテナブラケットと、
前記上部アンテナブラケットの下側に結合される下部アンテナブラケットと、
一側は前記下部ボディクランプに連結され他側は前記下部アンテナブラケットに連結され、少なくともいずれか一方がヒンジ結合される下部支持ブラケットと、
一側は前記上部ボディクランプにヒンジ結合され他側は前記上部アンテナブラケットにヒンジ結合される角度調節部材と、を含み、
前記角度調節部材は、
一端が前記上部ボディクランプにヒンジ結合された第1固定リンクと、一端が前記上部アンテナブラケットにヒンジ結合された第2固定リンク、一端が前記第1固定リンクの中央部にヒンジ結合された第1調整リンクと、一端が前記第2固定リンクの中央部にヒンジ結合された第2調整リンクと、を有し、
前記第1固定リンクの他端と前記第2固定リンクの他端は互いにヒンジ結合され、前記第1調整リンクの他端と前記第2調整リンクの他端は互いにヒンジ結合され、前記第1固定リンクの他端と前記第2固定リンクの他端がヒンジ結合された部位、および、前記第1調整リンクの他端と前記第2調整リンクの他端がヒンジ結合された部位を貫通して結合される角度調節棒をさらに含み、
前記角度調節棒の外周面にはねじ山が形成され、前記角度調節棒の一端には貫通ホールが形成され、
前記角度調節棒に対して、
前記第1調整リンクの他端と前記第2調整リンクの他端がヒンジ結合された部位は固定され、
前記第1固定リンクの他端と前記第2固定リンクの他端がヒンジ結合された部位は前記ねじ山に沿って上下に移動可能であり、
前記角度調節棒の正回転または逆回転によって前記第1固定リンクの他端と前記第2固定リンクの他端がヒンジ結合された部位が前記角度調節棒に対して上下に移動しながら前記角度調節部材の角度が調節され、
前記上部ボディクランプは
内周面が曲面になっている「L」の字形状の固定部材と、
前記固定部材の一端にヒンジ結合され外周面にねじ山が形成された結合棒と、
前記結合棒に締結されるナットと、
内周面が曲面となって前記固定部材の他端にヒンジ結合され、一端に前記結合棒が装着され得る装着溝が形成された装着突起を具備する回転部材と、を含み、
前記上部ボディクランプを前記支柱の円筒部材に結合する場合、前記ナットが前記装着突起を加圧することによって前記固定部材の内周面と前記回転部材の内周面が前記円筒部材に密着して結合されることを特徴とする、アンテナ据え付け装置。
【請求項3】
アンテナが固定され得るように支柱に結合される上部ボディクランプと、
前記上部ボディクランプの下側で前記支柱に結合される下部ボディクランプと、
アンテナの後面上部に結合される上部アンテナブラケットと、
前記上部アンテナブラケットの下側に結合される下部アンテナブラケットと、
一側は前記下部ボディクランプに連結され他側は前記下部アンテナブラケットに連結され、少なくともいずれか一方がヒンジ結合される下部支持ブラケットと、
一側は前記上部ボディクランプにヒンジ結合され他側は前記上部アンテナブラケットにヒンジ結合される角度調節部材と、を含み、
前記角度調節部材は、
一端が前記上部ボディクランプにヒンジ結合された第1固定リンクと、一端が前記上部アンテナブラケットにヒンジ結合された第2固定リンク、一端が前記第1固定リンクの中央部にヒンジ結合された第1調整リンクと、一端が前記第2固定リンクの中央部にヒンジ結合された第2調整リンクと、を含み、
前記第1固定リンクの他端と前記第2固定リンクの他端は互いにヒンジ結合され、前記第1調整リンクの他端と前記第2調整リンクの他端は互いにヒンジ結合され、前記第1固定リンクの他端と前記第2固定リンクの他端がヒンジ結合された部位、および、前記第1調整リンクの他端と前記第2調整リンクの他端がヒンジ結合された部位を貫通して結合される角度調節棒をさらに含み、
前記角度調節棒の外周面にはねじ山が形成され、一端に取っ手が形成された前記角度調節棒は「L」の字形状であり、
前記角度調節棒に対して、
前記第1調整リンクの他端と前記第2調整リンクの他端がヒンジ結合された部位は固定され、
前記第1固定リンクの他端と前記第2固定リンクの他端がヒンジ結合された部位は前記ねじ山に沿って上下に移動可能であり、
前記角度調節棒の正回転または逆回転によって前記第1固定リンクの他端と前記第2固定リンクの他端がヒンジ結合された部位が前記角度調節棒に対して上下に移動しながら前記角度調節部材の角度が調節され、
前記上部ボディクランプは
内周面が曲面になっている「L」の字形状の固定部材と、
前記固定部材の一端にヒンジ結合され外周面にねじ山が形成された結合棒と、
前記結合棒に締結されるナットと、
内周面が曲面となって前記固定部材の他端にヒンジ結合され、一端に前記結合棒が装着され得る装着溝が形成された装着突起を具備する回転部材と、を含み、
前記上部ボディクランプを前記支柱の円筒部材に結合する場合、前記ナットが前記装着突起を加圧することによって前記固定部材の内周面と前記回転部材の内周面が前記円筒部材に密着して結合されることを特徴とする、アンテナ据え付け装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアンテナ据え付け装置に関し、さらに詳細には、基地局用アンテナの電波指向傾斜角度を調節しながら維持できるアンテナ据え付け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、アンテナは電磁波を空間に伝達したり受けるための変換装置を意味するが、無線で情報を送受信するための必須の装置である。最近、移動通信に対する需要が爆発的に増加するにつれ、通信の目的を達成するために、基地局、中継機などに設置された多様な形態の移動通信用アンテナを容易に見つけることができる。このような移動通信用アンテナは、効率的な電波の送受信のために、最適な送受信比率を得ることができる方向に向くように設置され維持される必要性が大きい。
【0003】
これに関連して、韓国登録特許第10-0862143号公報(2008.09.30)は調整機能を提供する固定装置が提案されており、
図1に図示された通り、アンテナ(16)が支柱(14)に固定され得るように、支柱(14)と結合されるボディクランプ(22)と、周波数放射面と対応する前記アンテナ(16)の背面に幅方向に配置されながら垂直方向に沿って間隔を有するように備えられるスライドブラケット(40)、前記スライドブラケット(40)に形成され、前記ボディクランプ(22)と連結される固定ブラケット(32)が移動可能に結合され得るようにし、前記支柱(14)を中心にアンテナ(16)が水平移動して左右方向に調整されるようにしたガイドスロット(44)を含んで構成される固定装置(26)が提供される。
【0004】
前記提案された技術は固定ブラケット(32)がヒンジ結合された複数のリンク部材で折り畳み可能に備えられるので、アンテナ(16)の設置方向を上下方向に調節することができ、ガイドスロット(44)を利用してアンテナ(16)の設置方向を水平移動によって左右方向に調節できるようになる。したがって、アンテナの設置方向を調整できるようになる。
【0005】
しかし、この場合、ガイドスロット(44)を利用したアンテナ(16)の設置方向の調節は、アンテナ(16)の幅から大きく外れず、支柱(14)を中心とする回転方向への設置方向の調節は不可能であるので、変位の範囲が小さい問題点があり、設置方向が調節されたアンテナ(16)の設置状態を風などによる外力から維持させる力は、ガイドスロット(44)により結合されたスライドブラケット(40)と固定ブラケット(32)の間の摩擦力と見ることができるが、通常、移動通信用基地局が主に設置される建物の屋上または山の頂上などでは前記のような摩擦力で高い風速に打ち勝つのには限界がある。また、ボディクランプ(22)と固定ブラケット(32)の結合およびスライドブラケット(40)を形成するリンク部材間の結合はいずれもボルトとナットを利用したヒンジ結合(34)からなるが、これも強い風速に打ち勝つのには限界があるという問題点がある。
【0006】
一方、最近、第4世代移動通信(4G Networks)から最大速度が20Ggpsに達する第5世代移動通信(5G Networks)に移動しているが、GHz以下の周波数を使用する4Gとは異なり、5Gはセンチメートル波(3GHz~30GHz)、ミリ波(30GHz~300GHz)の高い周波数帯域で数百MHz以上の広帯域幅を利用してデータを高速で伝送する。
【0007】
しかし、5Gは24GHz以上のミリ波(mmWAVE)周波数帯域を活用することになると、信号が光の性質に近くなって山や建物のような障害物を避けることができず、波長の長さも1~10mmに過ぎないため各基地局が周波数を送受信できる領域(カバレッジ)も狭くなり、周波数帯が高い信号を一方向に集めて送らないと信号の送受信に多くのエネルギーが消耗する問題点がある。また、既存の第4世代(4G)移動通信用アンテナは送受信装置と分離されたアンテナであって重さが9~16kgであり、第5世代(5G)移動通信用アンテナは送受信装置と結合された一体型のアンテナであって重さが20~25kgに達するので、第5世代(5G)移動通信用アンテナは建物の屋上または欄干に予め設置された設置棒の中で3メートルを超過するワンポール(one pole)または2メートル以下のモノポール(mono pole)に設置するとき、重さによって安全上2メートル以下に設置されなければならない。したがって、第5世代(5G)移動通信用アンテナは周波数信号の効率的な送受信および安全を考慮して既存の第4世代移動通信用アンテナに比べて設置方向の設定および維持がさらに重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は前記のような問題点を解決するためのもので、アンテナの傾斜角度を容易かつ自由に調節できながら、設定された傾斜角度を堅固に維持できるアンテナ据え付け装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一様相に係るアンテナ据え付け装置は、アンテナが固定され得るように支柱などに結合される上部ボディクランプと、前記上部ボディクランプの下側で支柱などに結合される下部ボディクランプと、アンテナの後面上部に結合される上部アンテナブラケットと、前記上部アンテナブラケットの下側に結合される下部アンテナブラケットと、一側は前記下部ボディクランプに連結され他側は前記下部アンテナブラケットに連結され、少なくともいずれか一方がヒンジ結合される下部支持ブラケットと、一側は前記上部ボディクランプにヒンジ結合され他側は前記上部アンテナブラケットにヒンジ結合される角度調節部材と、を含み、前記角度調節部材は、一対となった、一端が前記上部ボディクランプにヒンジ結合された第1固定リンクと、一端が前記上部アンテナブラケットにヒンジ結合された第2固定リンクと、一端が前記第1固定リンクの中央部にヒンジ結合された第1調整リンクと、一端が前記第2固定リンクの中央部にヒンジ結合された第2調整リンクを含み、前記第1固定リンクと前記第2固定リンクは互いにヒンジ結合され、前記第1調整リンクと第2調整リンクは互いにヒンジ結合される。
【0011】
本発明の他の様相によると、前記第1固定リンクと前記第2固定リンクのヒンジ結合部位、および、前記第1調整リンクと第2調整リンクのヒンジ結合部位を、貫通して結合される角度調節棒をさらに含み、前記角度調節棒の外周面にはねじ山が形成されて前記角度調節棒の正回転または逆回転によって前記角度調節部材の角度が調節され得る。
【0012】
本発明の他の様相によると、前記角度調節棒の一端には回転用ナットが設けられ得る。
【0013】
本発明の他の様相によると、前記下部支持ブラケットの一側面には分度器が設けられ得る。
【0014】
本発明のさらに他の様相によると、前記上部ボディクランプは内周面が曲面となっている「L」の字形状の固定部材と、前記固定部材の一端にヒンジ結合され外周面にねじ山が形成された結合棒と、前記結合棒に締結されるナットと、内周面が曲面となって前記固定部の他端にヒンジ結合され、一端に前記結合棒が装着され得る装着溝が形成された装着突起を具備する回転部材と、を含み、前記上部ボディクランプを支柱などの円筒部材に結合する場合、前記ナットが前記装着突起を加圧することによって固定部材の内周面と回転部材の内周面が円筒部材に密着して結合されるものであり得る。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るアンテナ据え付け装置はアンテナの指向角度を容易に調節することはもちろん、調節された傾斜角度を堅固に安定的に維持させることができる。
【0016】
本発明に係るアンテナ据え付け装置は支柱などに設置が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】従来技術に係る固定装置を図示した図面である。
【
図2】本発明の一実施例に係るアンテナ据え付け装置の斜視図である。
【
図3】
図2に図示されたA部分を拡大した図面である。
【
図4】
図2に図示されたB部分を拡大した図面である。
【
図5】本発明の一実施例に係るアンテナ据え付け装置が動作する姿を図示したものである。
【
図6】本発明の一実施例に係る上部ボディクランプが支柱に締結される前の姿を図示したものである。
【
図7】
図6に図示された上部ボディクランプが支柱に結合された姿図示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
前述した、そして追加的な様相は後述する実施例を通じて明確となるであろう。本明細書で各図面の対応する構成要素は同一の番号で参照される。また、構成要素の形状や大きさなどは実際より誇張され得る。そして関連した公知の技術に対する説明が本発明の要旨を不要に曖昧にさせ得る恐れがあると考えられる場合、その公知の技術に対する説明は省略する。
【0019】
図2は、本発明の一実施例に係るアンテナ据え付け装置の斜視図であり、
図3は
図2に図示されたA部分を拡大した図面であり、
図4は
図2に図示されたB部分を拡大した図面である。一方、
図5は本発明の一実施例に係るアンテナ据え付け装置が動作する姿を図示したものである。
【0020】
図2~
図5を参照して、本発明に係るアンテナ据え付け装置の構成および同作について説明する。
【0021】
本発明に係るアンテナ据え付け装置1は、上部ボディクランプ10と、下部ボディクランプ20、上部アンテナブラケット30と、下部アンテナブラケット40と、下部支持ブラケット50と、角度調節部材60と、を含む。
【0022】
上部ボディクランプ10と下部ボディクランプ20はアンテナ3が固定され得るように支柱などに結合される。上部ボディクランプ10と下部ボディクランプ20には各ボディクランプ10、20を締め付けまたは緩め得る固定部材11が備えられて支柱2に対する上部ボディクランプ10と下部ボディクランプ20の上下の設置位置を自由に調節することができる。
【0023】
上部アンテナブラケット30はアンテナ3の後面上部に結合され、下部アンテナブラケット40はアンテナ3の後面下部に結合される。上部アンテナブラケット30はSUSなどで製作され得る。その場合、耐腐食性が強化される。
【0024】
下部支持ブラケット50は、一側は下部ボディクランプ20に連結され他側は下部アンテナブラケット40に連結され、少なくともいずれか一方がヒンジ結合される。
図4の図面では下部支持ブラケット50が下部アンテナブラケット40にヒンジ結合されたものが図示されている。下部支持ブラケット50は「コ」の字形状のブラケットであり得る。
【0025】
角度調節部材60は、一対となった、一端が上部ボディクランプ10にヒンジ結合された第1固定リンク61と、一端が上部アンテナブラケット30にヒンジ結合された第2固定リンク62と、そして一対となった、一端が第1固定リンク61の中央部にヒンジ結合された第1調整リンク63と、一端が第2固定リンク62の中央部にヒンジ結合された第2調整リンク64と、を含む。第1固定リンク61と第2固定リンク62は互いにヒンジ結合され、第1調整リンク63と第2調整リンク64は互いにヒンジ結合される。
【0026】
前記のように形成された角度調節部材60は、一側は上部ボディクランプ10にヒンジ結合され他側は上部アンテナブラケット30にヒンジ結合される。
【0027】
前記のように形成されたアンテナ据え付け装置1は角度調節部材60を窄めたり広げたりしてアンテナ3の指向角度を容易に調節し、調節された傾斜角度を堅固に安定的に維持することができる。一方、アンテナ3の角度は正面を基準として時計回り方向に35゜まで調節され得る。
【0028】
一方、第1固定リンク61と第2固定リンク62のヒンジ結合部位、および、第1調整リンク63と第2調整リンク64のヒンジ結合部位を貫通して結合される角度調節棒65をさらに含み、角度調節棒65の外周面にはねじ山(図示されず)が形成されて角度調節棒65の正回転または逆回転によって角度調節部材60の角度を調節してもよい。すなわち、角度調節棒65を時計回り方向または反時計回り方向に回すことによりアンテナ3が正面を向くか下を向くことになる。
【0029】
また、角度調節棒65の一端には、六角頭として回転用ナット65aが設けられ得る。このように角度調節棒65の一端に回転用ナット65aが設けられる場合、この回転用ナット65aを利用して角度調節棒65を容易に回転させることができる。そして角度調節棒65の他の一端には緩み防止ナットが設けられ得る。
【0030】
また、下部支持ブラケット50の一側面には分度器51が設けられ得る。このように下部支持ブラケット50の一側面に分度器51が設けられる場合、回転角度が表示されることによって回転角度を容易に識別することができる。
【0031】
また、図示されてはいないが、角度調節棒65の一端には回転用ナット65aの代わりに貫通ホールが形成され得る。この場合、該当貫通ホールに棒を挿入し、この棒を回して角度調節棒65を回転させることによってアンテナ3の角度を容易に調節することができる。また、角度調節棒65は一端に取っ手が形成された「逆L」の字形状で形成されてもよい。この場合、取っ手を把持して角度調節棒65を回転させることができるため、アンテナ3の角度調節がさらに容易となる。
【0032】
図6は本発明の一実施例に係る上部ボディクランプ10が支柱に締結される前の姿を示したものであり、
図7は
図6に図示された上部ボディクランプ10が支柱2に結合された姿を図示したものである。
【0033】
図6~
図7を参照して説明すると、上部ボディクランプ10は内周面が曲面となっている「L」の字形状の固定部材11、固定部材11の一端にヒンジ結合され外周面にねじ山が形成された結合棒12、結合棒12に締結されるナット13、内周面が曲面となって固定部材11の他端にヒンジ結合され、一端に結合棒12が装着され得る装着溝14bが形成された装着突起14aを具備する回転部材14を含む。
【0034】
前記のように形成された上部ボディクランプ10を支柱などの円筒部材に結合する場合、まず固定部材11の内周面が円筒部材に接するようにし、回転部材14を回転させて回転部材14が円筒部材を覆うようにする。以後、結合棒12が回転部材14の装着溝14bに装着されるようにした後、ナット13を締め付けてナット13が装着突起14aを加圧するようにする。ナット13が装着突起14aを加圧することによって固定部材11の内周面と回転部材14の内周面が支柱2のような円筒部材に密着して結合される。
【0035】
前述したように形成されて動作する上部ボディクランプ10を利用する場合、上部ボディクランプ10を支柱に締結することが容易となる。一方、下部ボディクランプ20も同じ構成からなり得る。
【0036】
本発明は添付された図面に図示された実施例を参照して説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であればこれから多様な変形および均等な他の実施例が可能であるという点が理解できるであろう。したがって、本発明の真の保護範囲は添付された特許請求の範囲によってのみ定められるべきである。
【符号の説明】
【0037】
1:アンテナ据え付け装置
2:支柱
3:アンテナ
10:上部ボディクランプ
11:固定部材
12:結合棒
13:ナット
14:回転部材
14a:装着突起
14b:装着溝
20:下部ボディクランプ
30:上部アンテナブラケット
40:下部アンテナブラケット
50:下部支持ブラケット
60:角度調節部材
61:第1固定リンク
62:第2固定リンク
63:第1調整リンク
64:第2調整リンク
65:角度調節棒
65a:回転用ナット
【要約】 (修正有)
【課題】アンテナの傾斜角度を容易かつ自由に調節できながら、設定された傾斜角度を堅固に維持できるアンテナ据え付け装置を提供する。
【解決手段】アンテナ据え付け装置は、アンテナ3を固定するように支柱2に結合される上部ボディクランプ、下部ボディクランプ、上部アンテナブラケット、下部アンテナブラケット及び下部支持ブラケット並びに角度調節部材60を含む。一側が上部ボディクランプにヒンジ結合され。他側が上部アンテナブラケットにヒンジ結合される角度調節部材60は、一対となった一端が上部ボディクランプにヒンジ結合された第1固定リンク61、一端が上部アンテナブラケットにヒンジ結合された第2固定リンク62及び一対の一端が第1固定リンクにヒンジ結合された第1調整リンク63と、一端が第2固定リンクにヒンジ結合された第2調整リンクを含み、各固定リンク及び各調整リンクは夫々互いにヒンジ結合される。
【選択図】
図3