(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-07
(45)【発行日】2025-04-15
(54)【発明の名称】サイネージ管理システム及びサイネージ管理方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/431 20110101AFI20250408BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20250408BHJP
H04N 21/442 20110101ALI20250408BHJP
H04N 21/262 20110101ALI20250408BHJP
H04N 21/436 20110101ALI20250408BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20250408BHJP
【FI】
H04N21/431
H04N7/18 D
H04N21/442
H04N21/262
H04N21/436
G09G5/00 510B
G09G5/00 555D
G09G5/00 530T
(21)【出願番号】P 2024085972
(22)【出願日】2024-05-28
【審査請求日】2024-09-13
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519049237
【氏名又は名称】有限会社ミサオネットワーク
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】板倉 康裕
【審査官】川中 龍太
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-132873(JP,A)
【文献】特開2020-030657(JP,A)
【文献】特開2020-135771(JP,A)
【文献】特開2011-248393(JP,A)
【文献】特開2023-026205(JP,A)
【文献】国際公開第2013/125032(WO,A1)
【文献】特開2005-092164(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2022-0149087(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 - 21/858
H04N 7/18
G09G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイネージ管理システムであって、
前記サイネージ管理システムが、
視覚的な表示をするための表示部とサイネージ制御プログラムとプロセッサとを含むサイネージユニットと、
前記表示部に表示される定常コンテンツを前記サイネージユニットに提供するための定常コンテンツサーバと、
前記表示部に表示される割り込みコンテンツを前記サイネージユニットに提供するための割り込みサーバと、
前記サイネージユニットに予め接続された中継デバイスと、
無線通信により前記中継デバイスを介して前記サイネージユニットに対する操作を実施するための操作デバイスと、
を備え、
前記中継デバイスが、前記定常コンテンツサーバと前記サイネージユニットとの間の通信と、前記割り込みサーバと前記サイネージユニットとの間の通信と、前記操作デバイスと前記サイネージユニットとの間の通信とを可能にする通信部を備え、
前記サイネージ制御プログラムが前記プロセッサにより実行されたとき、前記サイネージユニットが、
前記表示部に前記定常コンテンツを定常的に表示させることと、
前記表示部に表示される前記定常コンテンツの代わりに一時的に前記割り込みコンテンツを表示させることと、
を実施するように構成されており、
前記割り込みサーバが、割り込み指示を前記サイネージユニットに送信することができるように構成されており、
前記サイネージ制御プログラムが前記プロセッサにより実行されたとき、前記割り込みサーバから受信した前記割り込み指示に応答して、前記表示部に前記割り込みコンテンツを表示させることを実施するように構成されており、
前記操作デバイスと前記割り込みサーバとが通信可能に構成されており、
前記割り込みサーバが、前記操作デバイスにおいて選択された前記割り込みコンテンツを前記表示部に表示させるように、前記サイネージユニットに前記割り込み指示を送信するように構成されている、
サイネージ管理システム。
【請求項2】
前記操作デバイスが、識別情報を記憶しており、
前記割り込みサーバが、前記サイネージユニットにアクセスすることが許可されている前記操作デバイスの前記識別情報を記憶しており、
前記中継デバイスが、
前記操作デバイスが前記サイネージユニットにアクセスを試みているか否かを検出することと、
前記操作デバイスが前記サイネージユニットにアクセスを試みているとき、前記操作デバイスによる前記サイネージユニットへのアクセスが許可されているか否かを前記割り込みサーバに問い合わせることと、
前記サイネージユニットへのアクセスが許可されている前記操作デバイスのみを前記サイネージユニットにアクセスさせることと、
を実行するように構成されている、
請求項1に記載のサイネージ管理システム。
【請求項3】
前記サイネージ管理システムが、警報を発するための外部警報装置を備え、
前記中継デバイスが、前記外部警報装置の動作を制御可能に構成されており、
前記割り込み指示が、前記中継デバイス又は前記サイネージユニットに向けた前記警報を含み、
前記中継デバイス又は前記サイネージユニットが、前記警報に応答して、前記サイネージユニットの前記表示部に前記警報に対応した表示をさせるとともに、前記外部警報装置を作動させるように構成されている、
請求項2に記載のサイネージ管理システム。
【請求項4】
前記中継デバイスが、前記サイネージユニットの電源をオフからオンに切り替えることができるように構成されている、
請求項3に記載のサイネージ管理システム。
【請求項5】
前記サイネージユニットと前記中継デバイスとの少なくとも一方の装置が、充電可能な電池を備え、
前記少なくとも一方の装置が、
前記電池の充電電流を計測することと、
前記充電電流が閾値以下であるときに充電を中断することと、
前記充電電流が前記閾値より大きいときに充電することと、
を実施するように構成されている、
請求項1に記載のサイネージ管理システム。
【請求項6】
サイネージ管理システムにおいて実施されるサイネージ管理方法であって、
前記サイネージ管理システムが、
視覚的な表示をするための表示部とサイネージ制御プログラムとプロセッサとを含むサイネージユニットと、
前記表示部に表示される定常コンテンツを前記サイネージユニットに提供するための定常コンテンツサーバと、
前記表示部に表示される割り込みコンテンツを前記サイネージユニットに提供するための割り込みサーバと、
前記サイネージユニットに予め接続された中継デバイスと、
無線通信により前記中継デバイスを介して前記サイネージユニットに対する操作を実施するための操作デバイスと、
を備え、
前記中継デバイスが、前記定常コンテンツサーバと前記サイネージユニットとの間の通信と、前記割り込みサーバと前記サイネージユニットとの間の通信と、前記操作デバイスと前記サイネージユニットとの間の通信とを可能にする通信部を備え、
前記割り込みサーバが、割り込み指示を前記サイネージユニットに送信することができるように構成されており、
前記操作デバイスと前記割り込みサーバとが通信可能に構成されており、
前記サイネージ管理方法が、
前記サイネージユニットが、前記表示部に前記定常コンテンツを定常的に表示させ、
前記サイネージユニットが、前記表示部に表示される前記定常コンテンツの代わりに一時的に前記割り込みコンテンツを表示させ、
前記サイネージ制御プログラムが前記プロセッサにより実行されたとき、前記割り込みサーバから受信した前記割り込み指示に応答して、前記表示部に前記割り込みコンテンツを表示させ、
前記割り込みサーバが、前記操作デバイスにおいて選択された前記割り込みコンテンツを前記表示部に表示させるように、前記サイネージユニットに前記割り込み指示を送信する、
サイネージ管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイネージ管理システム及びサイネージ管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に示すようなサイネージユニットが知られている。サイネージユニットは、画像を表示するための表示部を備えており、例えば工事現場や水中といった屋外又は屋内に設置することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のサイネージユニットは、定常コンテンツと呼ばれる決まった画像をループ再生するのみであるので、表示内容が柔軟性に乏しく単調であるという不利益がある。
【0005】
本発明者らは、サイネージユニットに定常コンテンツを表示しているとき、一時的にサイネージユニットに割り込みコンテンツとして他の内容を表示することが有益であることを発見した。例えば、緊急事態を通知することを目的とした警報をサイネージユニットに表示することが有益である。また、朝礼のときに、複数のサイネージユニットに一斉に朝礼に適した表示をすることも有益である。
【0006】
また、例えばサイネージユニットが水中にある場合にはサイネージユニットが密閉されている。また、公衆の場に設置されたサイネージユニットは、保安上の観点から密閉されている。そのため、外部から有線キーボードをつないでアクセスすることができないという問題もある。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、サイネージユニットの表示内容を従来に比べて柔軟で複雑なものにすることができるとともに、有線接続することが困難な状況でもサイネージユニットを容易に操作することができるサイネージ管理システム及びサイネージ管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明のサイネージ管理システムは、サイネージ管理システムであって、サイネージ管理システムが、視覚的な表示をするための表示部とサイネージ制御プログラムとプロセッサとを含むサイネージユニットと、表示部に表示される定常コンテンツをサイネージユニットに提供するための定常コンテンツサーバと、表示部に表示される割り込みコンテンツをサイネージユニットに提供するための割り込みサーバと、サイネージユニットに予め接続された中継デバイスと、無線通信により中継デバイスを介してサイネージユニットに対する操作を実施するための操作デバイスと、を備え、中継デバイスが、定常コンテンツサーバとサイネージユニットとの間の通信と、割り込みサーバとサイネージユニットとの間の通信と、操作デバイスとサイネージユニットとの間の通信とを可能にする通信部を備え、サイネージ制御プログラムがプロセッサにより実行されたとき、サイネージユニットが、表示部に定常コンテンツを定常的に表示させることと、表示部に表示される定常コンテンツの代わりに一時的に割り込みコンテンツを表示させることと、を実施するように構成される、サイネージ管理システムである。
【0009】
この構成によれば、表示部に定常コンテンツを定常的に表示させるとともに、必要に応じて、一時的に割り込みコンテンツを表示させることができるので、サイネージユニットの表示内容を従来に比べて柔軟で複雑なものにすることができる。また、操作デバイスから中継デバイスを介してサイネージユニットを無線により操作することができるので、サイネージユニットに有線接続することが困難な状況でも、サイネージユニットを容易に操作することができる。
【0010】
好適には、割り込みサーバが、割り込み指示をサイネージユニットに送信することができるように構成されており、サイネージ制御プログラムがプロセッサにより実行されたとき、割り込みサーバから受信した割り込み指示に応答して、表示部に割り込みコンテンツを表示させることを実施するように構成される。
【0011】
この構成によれば、割り込みサーバから受信した割り込み指示に応答して、表示部に割り込みコンテンツが表示されるので、サイネージユニットの表示内容を従来に比べて柔軟で複雑なものにすることができる。
【0012】
好適には、操作デバイスと割り込みサーバとが通信可能に構成されており、割り込みサーバが、操作デバイスにおいて選択された割り込みコンテンツを表示部に表示させるように、サイネージユニットに割り込み指示を送信するように構成されている。
【0013】
この構成によれば、操作デバイスにおいて選択された割り込みコンテンツを表示部に表示させるので、サイネージユニットの表示内容を従来に比べて柔軟で複雑なものにすることができる。
【0014】
好適には、操作デバイスが、識別情報を記憶しており、割り込みサーバが、サイネージユニットにアクセスすることが許可されている操作デバイスの識別情報を記憶しており、中継デバイスが、操作デバイスがサイネージユニットにアクセスを試みているか否かを検出することと、操作デバイスがサイネージユニットにアクセスを試みているとき、操作デバイスによるサイネージユニットへのアクセスが許可されているか否かを割り込みサーバに問い合わせることと、サイネージユニットへのアクセスが許可されている操作デバイスのみをサイネージユニットにアクセスさせることと、を実行するように構成されている。
【0015】
この構成によれば、中継デバイスが、サイネージユニットへのアクセスが許可されている操作デバイスのみをサイネージユニットにアクセスさせるように構成されているので、サイネージユニットへの意図しない不正なアクセスを防ぐことができる。
【0016】
好適には、サイネージ管理システムが、警報を発するための外部警報装置を備え、中継デバイスが、外部警報装置の動作を制御可能に構成されており、割り込み指示が、中継デバイス又はサイネージユニットに向けた警報を含み、中継デバイス又はサイネージユニットが、警報に応答して、サイネージユニットの表示部に警報に対応した表示をさせるとともに、外部警報装置を作動させるように構成されている。
【0017】
この構成によれば、中継デバイス又はサイネージユニットが、警報に応答して、サイネージユニットの表示部に警報に対応した表示をさせるとともに、外部警報装置を作動させるので、サイネージ管理システムの動作を柔軟で複雑なものにすることができる。
【0018】
好適には、中継デバイスが、サイネージユニットの電源をオフからオンに切り替えることができるように構成されている。
【0019】
この構成によれば、サイネージユニットの電源をオフからオンに切り替えることができるので、サイネージユニットがオフの状態であっても、必要な情報を表示部に表示させることができる。
【0020】
好適には、サイネージユニットと中継デバイスとの少なくとも一方の装置が、充電可能な電池を備え、少なくとも一方の装置が、電池の充電電流を計測することと、充電電流が閾値以下であるときに充電を中断することと、充電電流が閾値より大きいときに充電することと、を実施するように構成されている。
【0021】
この構成によれば、充電電流が閾値以下であるときに充電を中断するので、電池が満充電に近い状態で過剰な電流が流れることを防いで、充電のための電力を節約することができる。
【0022】
第2の発明のサイネージ管理方法は、サイネージ管理システムにおいて実施されるサイネージ管理方法であって、サイネージ管理システムが、視覚的な表示をするための表示部を含むサイネージユニットと、表示部に表示される定常コンテンツをサイネージユニットに提供するための定常コンテンツサーバと、表示部に表示される割り込みコンテンツをサイネージユニットに提供するための割り込みサーバと、サイネージユニットに予め接続された中継デバイスと、無線通信により中継デバイスを介してサイネージユニットに対する操作を実施するための操作デバイスと、を備え、中継デバイスが、定常コンテンツサーバとサイネージユニットとの間の通信と、割り込みサーバとサイネージユニットとの間の通信と、操作デバイスとサイネージユニットとの間の通信とを可能にする通信部を備え、サイネージ管理方法が、サイネージユニットが、表示部に定常コンテンツを定常的に表示させることと、サイネージユニットが、表示部に表示される定常コンテンツの代わりに一時的に割り込みコンテンツを表示させることとを含む、サイネージ管理方法である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、サイネージユニットの表示内容を従来に比べて柔軟で複雑なものにすることができるとともに、有線接続することが困難な状況でもサイネージユニットを容易に操作することができるサイネージ管理システム及びサイネージ管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】
図1は、サイネージ管理システムの概略構成図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すサイネージ管理システムにおいて実施されるサイネージ管理方法のフローチャートである。
【
図3】
図3は、
図2のデータ取得・送信処理のフローチャートである。
【
図4】
図4は、
図2のコンテンツ更新処理のフローチャートである。
【
図7】
図7は、
図2のサイネージ表示処理のフローチャートである。
【
図8】
図8は、
図1に示すサイネージ管理システムにおいて実施される受電管理処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(サイネージ管理システム1)
以下、本発明の実施形態に係るサイネージ管理システム1について説明する。
図1は、サイネージ管理システム1の概略構成図である。サイネージ管理システム1は、サイネージユニット2、中継デバイス3、外部操作装置4、定常コンテンツサーバ5、割り込みサーバ6、操作デバイス7、電源コントローラ8、警報を発するための外部警報装置9を備える。中継デバイス3、外部操作装置4、定常コンテンツサーバ5、割り込みサーバ6、及び操作デバイス7は、例えばインターネットといったネットワーク10を介して相互に通信することができる。
【0026】
(サイネージユニット2)
サイネージユニット2は、画像を表示する機能を備えており、例えば、限定されないが、工事現場、水中、公共施設、私有地、又は企業といった、屋外又は屋内の様々な場所に設置される。サイネージユニット2は、複数存在していてもよい。サイネージユニット2が複数存在する場合の表示内容は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0027】
サイネージユニット2は、視覚的な表示をするための表示部20、音を出力するためのスピーカー21、時間を計測するためのタイマー22、外部と通信するための通信部23、サイネージユニット2を動作させるための電力を供給するための電源24、記憶装置25、及びプロセッサ26を備える。
【0028】
本例の表示部20は液晶ディスプレイである。他の例において表示部20として、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイなどが挙げられるがこれらに限定されない。
【0029】
通信部23は、プロセッサ26が他の装置と通信することを可能にする。通信部23はUSB規格に基づく有線通信機能により中継デバイス3と通信する。なお、他の例において通信部23は、有線又は無線の他の規格に基づく通信機能を有してもよい。通信部23は中継デバイス3以外の装置と通信可能であってもよい。
【0030】
電源24は、充電可能な電池である。他の例において、電源24は、充電可能ではない電源であってもよい。
【0031】
記憶装置25は、サイネージ制御プログラム27とサイネージ格納情報28とを記憶することができ、更に、プロセッサ26の動作に必要な種々の情報を記憶することができる。サイネージ制御プログラム27は、サイネージ管理方法の少なくとも一部を実現するように構成されている。サイネージ格納情報28は、例えば、表示部20に表示するための定常コンテンツ及び割り込みコンテンツを含む。
【0032】
プロセッサ26は、サイネージユニット2の各構成要素に接続されて、各構成要素の動作を制御する。プロセッサ26は、通信部23を介して中継デバイス3と通信することができる。プロセッサ26は、サイネージ制御プログラム27を読み出して実行することによりサイネージ制御部29として動作する。サイネージ制御部29は、割り込み指示がなければ、ループ再生により定常コンテンツを定常的に表示部20に表示させる。サイネージ制御部29は、割り込みサーバ6から受信した割り込み指示に応答して、表示部20に定常コンテンツの代わりに一時的に割り込みコンテンツを表示させる。サイネージ制御部29が実施する処理については後で説明する。
【0033】
(中継デバイス3)
中継デバイス3は、サイネージユニット2に予め接続されており、サイネージ管理システム1に含まれる種々の構成要素とサイネージユニット2との通信を中継する。中継デバイス3は、各サイネージユニット2に少なくとも1つ接続されている。
【0034】
中継デバイス3は、時間を計測するためのタイマー30、外部と通信するための通信部31、記憶装置32、及びプロセッサ33を備える。
【0035】
通信部31は、プロセッサ33が他の装置と通信することを可能にする。例えば、通信部31は、USB規格に基づく有線通信機能によりサイネージユニット2及び外部操作装置4と通信する機能を備える。更に、通信部31は、Bluetooth規格に基づく無線通信機能により操作デバイス7と近距離で通信する機能を備える。更に、通信部31は、例えば4G規格、5G規格といった無線通信機能によりインターネットを介して定常コンテンツサーバ5及び割り込みサーバ6と通信する機能を備える。なお、他の例において通信部31は、有線又は無線の他の規格に基づく通信機能により各構成要素と通信するように構成されてもよい。
【0036】
通信部31は、プロセッサ33による制御のもとで、定常コンテンツサーバ5とサイネージユニット2との間の通信を可能にし、割り込みサーバ6とサイネージユニット2との間の通信を可能にし、操作デバイス7とサイネージユニット2との間の通信とを可能にする。
【0037】
記憶装置32は、中継制御プログラム34と中継格納情報35とを記憶することができ、更に、プロセッサ33の動作に必要な種々の情報を記憶することができる。中継制御プログラム34は、サイネージ管理方法の少なくとも一部を実現するように構成されている。プロセッサ33は、中継制御プログラム34を読み出して実行することにより中継制御部36として機能する。中継制御部36が実行する処理については後で説明する。
【0038】
(外部操作装置4)
外部操作装置4は、例えばカメラ40、温度センサーや湿度センサーといった各種センサー41、位置情報を取得するためのGPS42を備える。外部操作装置4は、その他の装置を備えていてもよい。外部操作装置4は、USB規格に基づく有線通信機能により中継デバイス3の通信部31と接続されている。外部操作装置4は他の通信規格により有線又は無線により通信可能であってもよい。外部操作装置4により取得されたデータは中継制御部36又はサイネージ制御部29により使用される。取得されたデータは、サイネージ管理システム1の他の構成要素により使用されてもよい。
【0039】
本例では、サイネージユニット2、中継デバイス3、及び外部操作装置4は外部から容易にアクセスできないように配置されている。例えば、サイネージユニット2、中継デバイス3、及び外部操作装置4は密封されており、又は鍵のかかったケースに入れられており、外部から有線のキーボードやマウスといった入出力装置を簡単には接続できないように構成されている。
【0040】
(定常コンテンツサーバ5)
定常コンテンツサーバ5は、表示部20に表示される定常コンテンツをサイネージユニット2に提供するための装置である。定常コンテンツサーバ5は、通信部50、記憶装置51、及びプロセッサ52を含む。通信部50は、プロセッサ52が例えば4G規格、5G規格といった無線通信機能によりインターネットを介して中継デバイス3を含む種々の装置と通信することができるようにする。なお、他の例において通信部50は、有線又は無線の他の規格に基づく通信機能により各構成要素と通信するように構成されてもよい。
【0041】
記憶装置51は、定常管理プログラム53及び定常コンテンツ情報54を記憶しており、更に、プロセッサ52の動作に必要な種々の情報を記憶することができる。定常管理プログラム53は、サイネージ管理方法の少なくとも一部を実現するように構成されている。定常コンテンツ情報54は、表示部20に定常的に表示される定常コンテンツを含む。プロセッサ52は、定常管理プログラム53を読み出して実行することにより定常管理部55として機能する。定常管理部55の動作については後で説明する。
【0042】
(割り込みサーバ6)
割り込みサーバ6は、表示部20に表示される割り込みコンテンツをサイネージユニット2に提供するための装置である。割り込みサーバ6は、通信部60、記憶装置61、及びプロセッサ62を含む。通信部60は、プロセッサ62が例えば4G規格、5G規格といった無線通信機能によりインターネットを介して中継デバイス3を含む種々の装置と通信することができるようにする。なお、他の例において通信部60は、有線又は無線の他の規格に基づく通信機能により各構成要素と通信するように構成されてもよい。
【0043】
記憶装置61は、割り込み管理プログラム63及び割り込み情報64を記憶しており、更に、プロセッサ62の動作に必要な種々の情報を記憶することができる。割り込み管理プログラム63は、サイネージ管理方法の少なくとも一部を実現するように構成されている。割り込み情報64は、定常コンテンツを中断して表示部20に表示される割り込みコンテンツを含む。割り込み情報64は、サイネージユニット2にアクセスすることが許可されている操作デバイス7の識別情報を含む。
【0044】
プロセッサ62は、割り込み管理プログラム63を読み出して実行することにより割り込み管理部65として機能する。割り込み管理部65は、操作デバイス7において選択された割り込みコンテンツを表示部20に表示させるように、中継デバイス3又はサイネージユニット2に割り込み指示を送信することができる。警報を発する必要がある場合、割り込み指示は警報を含む。割り込み管理部65の動作については後で説明する。
【0045】
割り込みコンテンツは、例えば、サイネージユニット2に対して危険などの情報を知らせるための警報、社内で一斉に行われる朝礼の画像などが含まれるが、これらに限定されない。
【0046】
(操作デバイス7)
操作デバイス7は、無線通信により中継デバイス3を介してサイネージユニット2に対する操作を実施するための装置である。操作デバイス7は、通信部70、入出力部71、記憶装置72、及びプロセッサ73を含む。操作デバイス7は、例えば、スマートフォンといった汎用の携帯デバイスであってもよく、専用の携帯デバイスであってもよい。操作デバイス7は、基本的には選択した1つのサイネージユニット2に対する操作を実現するが、同時に複数のサイネージユニット2を操作可能にされてもよい。複数の操作デバイス7が存在してもよい。
【0047】
通信部70は、プロセッサ73が例えば4G規格、5G規格といった無線通信機能によりインターネットを介して定常コンテンツサーバ5、割り込みサーバ6、及び中継デバイス3を含む種々の装置と通信することができるようにする。更に、通信部70は、Bluetooth規格に基づく無線通信機能により中継デバイス3と近距離で通信する機能を備える。なお、他の例において通信部70は、有線又は無線の他の規格に基づく通信機能により各構成要素と通信するように構成されてもよい。
【0048】
入出力部71は、スマートフォンに搭載されている液晶タッチパネルである。他の例において、入出力部71は他の構成要素を備えてもよく、例えば、他のタッチパネル、スピーカー、マイク、物理的なキーボード、マウス、タッチペン、発光デバイスなどが挙げられるが、これらに限定されない。入出力部71は、ユーザーによる入力、及び、ユーザーに対する出力が可能な種々の装置により構成されることができる。
【0049】
記憶装置72は、操作プログラム74及び操作情報75を記憶しており、更に、プロセッサ73の動作に必要な種々の情報を記憶することができる。操作プログラム74は、サイネージ管理方法の少なくとも一部を実現するように構成されている。操作情報75は、個々の操作デバイス7を識別可能な固有の識別情報を記憶している。
【0050】
プロセッサ73は、操作プログラム74を読み出して実行することにより操作部76として機能する。操作部76は、中継デバイス3を介したサイネージユニット2の操作を実現する。更に、操作部76は、定常コンテンツサーバ5及び割り込みサーバ6と連携することによりサイネージユニット2の操作を実現する。例えば操作部76は、定常コンテンツサーバ5及び割り込みサーバ6に対してサイネージユニット2の操作を指示する。サイネージユニット2の操作は、例えば、専用のソフトウェアをダウンロードすることにより実現される。他の例では、サイネージユニット2の操作は、クラウド上で動作するソフトウェアをウェブブラウザから操作することにより実現される。サイネージユニット2の操作は、他の方法により実現されてもよい。
【0051】
(電源コントローラ8)
電源コントローラ8は、サイネージユニット2の電源24、外部警報装置9に供給する電力のオン及びオフを制御する。電源コントローラ8は、外部のAC電源又は太陽電池パネルから電力の供給を受ける。電力の供給源はこれらに限定されない。中継デバイス3は、電源コントローラ8を制御することにより、サイネージユニット2の電源をオフからオンに切り替えること、及び、オンからオフに切り替えることができるように構成されている。
【0052】
(外部警報装置9)
外部警報装置9は、例えば、回転灯90、及びサイレン91を備える。中継デバイス3は、電源コントローラ8を介して外部警報装置9の動作を制御可能に構成されている。例えば、中継デバイス3は、電源コントローラ8を制御することにより回転灯90及びサイレン91の電源のオン及びオフを制御する。
【0053】
(サイネージ管理方法)
図2は、
図1のサイネージ制御部29、中継制御部36、定常管理部55、割り込み管理部65、及び操作部76が連携して実施するサイネージ管理方法の一部のフローチャートである。以下、サイネージ管理方法について説明する。矛盾が生じない範囲で、サイネージ制御部29、中継制御部36、定常管理部55、割り込み管理部65、及び操作部76のうちのいずれかにより実施される処理の一部又は全部が、残りの他の構成要素により実施されてもよい。サイネージ管理方法を構成する処理の順序は、矛盾が生じない範囲で、変更されてもよく、同時に実施されてもよい。
【0054】
ステップST101:
ステップST101において、中継制御部36が後述のデータ取得・送信処理を実施する。
【0055】
ステップST102:
次に、ステップST102において、サイネージ制御部29が後述のコンテンツ更新処理を実施する。
【0056】
ステップST103:
次に、ステップST103において、中継制御部36が後述の外部制御処理を実施する。
【0057】
ステップST104:
次に、ステップST104において、中継制御部36が後述の警報処理を実施する。
【0058】
ステップST105:
次に、ステップST105において、サイネージ制御部29が後述のサイネージ表示処理を実施する。必要に応じて、ステップST101からステップST105が繰り返される。
【0059】
(データ取得・送信処理)
図3は、
図2のステップST101におけるデータ取得・送信処理のフローチャートである。
【0060】
ステップST201:
ステップST201において、中継制御部36は、カメラ40、センサー41、GPS42、電源コントローラ8、及びタイマー30から種々のデータを取得する。例えば、カメラ40からサイネージユニット2の周囲の静止画又は動画が取得される。センサー41から、サイネージユニット2の周囲の温度又は湿度が取得される。GPS42からサイネージユニット2の位置情報が取得される。電源コントローラ8から、電源コントローラ8に接続された各装置がオンであるかオフであるかが取得される。タイマー30から計時をスタートしてからの時間が取得される。
【0061】
ステップST202:
次に、ステップST202において、中継制御部36は、取得したデータを必要に応じてサイネージ制御部29、定常管理部55、割り込み管理部65、及び操作部76に送信する。
【0062】
ステップST203:
次に、ステップST203において、中継制御部36は、タイマー30から取得された時間に対応したイベントが存在するか否かを判定する。イベントが存在する場合、ステップST204に進む。イベントが存在しなければデータ取得・送信処理は終了する。
【0063】
ステップST204:
次に、ステップST204において、中継制御部36は、タイマー30から取得された時間に対応したイベントを実施して、データ取得・送信処理が終了する。
【0064】
(コンテンツ更新処理)
図4は、
図2のステップST102におけるコンテンツ更新処理のフローチャートである。
【0065】
ステップST301:
ステップST301において、サイネージ制御部29は、定常管理部55に対して定常コンテンツを更新する必要があるか否かを問い合わせる。定常管理部55は、定常コンテンツ情報54を確認して定常コンテンツを更新する必要があるか否かをサイネージ制御部29に返信する。例えば、限定はされないが、定常コンテンツ情報54に記憶された定常コンテンツが、サイネージ格納情報28に含まれる定常コンテンツより新しい場合、又は、操作デバイス7により指示を受けた場合に、定常コンテンツを更新する必要があると判定される。サイネージ制御部29は、定常コンテンツを更新する必要がある場合、ステップST302に進み、定常コンテンツを更新する必要がない場合、ステップST303に進む。
【0066】
ステップST302:
ステップST302において、サイネージ制御部29は、定常管理部55からの指示に従って、サイネージ格納情報28に含まれる定常コンテンツを更新し、ステップST303に進む。例えば定常管理部55から受信した定常コンテンツによりサイネージ格納情報28に含まれる定常コンテンツが書き換えられる。
【0067】
ステップST303:
ステップST303において、サイネージ制御部29は、割り込み管理部65に対して割り込みコンテンツを更新する必要があるか否かを問い合わせる。割り込み管理部65は、割り込み情報64を確認して割り込みコンテンツを更新する必要があるか否かをサイネージ制御部29に返信する。例えば、限定はされないが、割り込み情報64に記憶された割り込みコンテンツが、サイネージ格納情報28に含まれる割り込みコンテンツより新しい場合、又は、操作デバイス7により指示を受けた場合に、割り込みコンテンツを更新する必要があると判定される。サイネージ制御部29は、割り込みコンテンツを更新する必要がある場合、ステップST304に進み、割り込みコンテンツを更新する必要がない場合、ステップST305に進む。
【0068】
ステップST304:
ステップST304において、サイネージ制御部29は、割り込み管理部65からの指示に従って、サイネージ格納情報28に含まれる割り込みコンテンツを更新し、ステップST305に進む。例えば割り込み管理部65から受信した割り込みコンテンツによりサイネージ格納情報28に含まれる割り込みコンテンツが書き換えられる。
【0069】
ステップST305:
ステップST305において、サイネージ制御部29は、操作部76に対して割り込みコンテンツを更新する必要があるか否かを問い合わせる。操作部76は、例えばユーザーの操作に基づいて割り込みコンテンツを更新する必要があるか否かをサイネージ制御部29に返信する。サイネージ制御部29は、割り込みコンテンツを更新する必要がある場合、ステップST306に進み、割り込みコンテンツを更新する必要がない場合、ステップST307に進む。
【0070】
ステップST306:
ステップST306において、サイネージ制御部29は、操作部76からの指示に従って、サイネージ格納情報28に含まれる割り込みコンテンツを更新し、ステップST307に進む。例えば、操作部76がユーザーに幾つかの割り込みコンテンツを選択可能に提示し、ユーザーが選択した割り込みコンテンツに基づいて、サイネージ格納情報28に含まれる割り込みコンテンツが更新される。同様に操作部76からの指示に従って定常コンテンツが更新されてもよい。
【0071】
ステップST307:
ステップST307において、サイネージ制御部29は、タイマー22から取得した時間に基づいて割り込みコンテンツを更新する必要があるか否かを判定する。例えば時間に応じて割り込みコンテンツを更新するように予め設定されている。サイネージ制御部29は、割り込みコンテンツを更新する必要がある場合、ステップST308に進み、割り込みコンテンツを更新する必要がない場合、コンテンツ更新処理を終了する。
【0072】
ステップST308:
ステップST308において、サイネージ制御部29は、予め定められた設定に従って、サイネージ格納情報28に含まれる割り込みコンテンツを更新し、コンテンツ更新処理を終了する。
【0073】
(外部制御処理)
図5は、
図2のステップST103における外部制御処理のフローチャートである。
【0074】
ステップST401:
ステップST401において、中継デバイス3は、定常コンテンツサーバ5又は割り込みサーバ6からサイネージユニット2へのアクセス要求があるか否かを判定する。中継デバイス3は、アクセス要求がある場合、ステップST402に進み、アクセス要求がない場合、ステップST403に進む。
【0075】
ステップST402:
ステップST402において、中継デバイス3は、アクセス要求をしている定常コンテンツサーバ5又は割り込みサーバ6に対してサイネージユニット2へのアクセスを許可する。アクセスを許可された定常コンテンツサーバ5又は割り込みサーバ6は、サイネージユニット2の設定、オペレーティングシステムの操作、及び種々のプログラムの操作といった様々な操作を行うことができる。
【0076】
ステップST403:
ステップST403において、中継デバイス3は、操作デバイス7がサイネージユニット2にアクセスを試みているか否かを検出する。操作デバイス7がアクセスを試みている場合、中継デバイス3は、ステップST404に進み、操作デバイス7がアクセスを試みていない場合、外部制御処理が終了する。
【0077】
ステップST404:
ステップST404において、中継デバイス3は、操作デバイス7によるサイネージユニット2へのアクセスが許可されているか否かを割り込みサーバ6に問い合わせる。問い合わせにおいて、中継デバイス3は、操作デバイス7から固有の識別情報を取得して割り込み管理部65に送信する。割り込み情報64には、予めサイネージユニット2ごとにアクセスが許可されている操作デバイス7の識別情報が記憶されている。割り込み管理部65は記憶された識別情報と、受信した識別情報とに基づいて、操作デバイス7によるサイネージユニット2へのアクセスが許可されているか否かを判定して、判定結果を中継デバイス3に送信する。中継デバイス3は、アクセスが許可されている場合、ステップST405に進み、アクセスが許可されていない場合、ステップST406に進む。
【0078】
ステップST405:
ステップST405において、中継デバイス3は、操作デバイス7にアクセスを許可することにより、サイネージユニット2へのアクセスが許可されている操作デバイス7のみをサイネージユニット2にアクセスさせる。アクセスを許可された操作デバイス7は、サイネージユニット2の設定、オペレーティングシステムの操作、種々のプログラムの操作、定常コンテンツの更新、及び割り込みコンテンツの更新といった様々な操作を行うことができる。特に、サイネージユニット2の近距離にある操作デバイス7が実行できる操作には、オペレーティングシステムによる制限に起因して、インターネットを介して遠隔からアクセスする定常コンテンツサーバ5又は割り込みサーバ6からは実行できない操作が含まれてもよい。ステップST405の後、外部制御処理が終了する。
【0079】
ステップST406:
ステップST406において、中継デバイス3は、操作デバイス7によるサイネージユニット2へのアクセスを拒絶して、外部制御処理が終了する。
【0080】
(警報処理)
図6は、
図2のステップST104における警報処理のフローチャートである。
【0081】
ステップST501:
ステップST501において、中継デバイス3は、警報を含む割り込み指示を受信したか否かを判定する。本例では警報を含む割り込み指示は割り込みサーバ6から受信される。割り込み指示に警報を含める操作は、例えば、操作デバイス7から指示される。他の例において、警報を含む割り込み指示は、定常コンテンツサーバ5又は操作デバイス7が送信してもよく、他の装置が送信してもよい。中継デバイス3は、警報を受信した場合はステップST502に進み、警報を受信していない場合は警報処理を終了する。例えば、定常コンテンツサーバ5、割り込みサーバ6、又は操作デバイス7が、受信したデータに基づいて警報を送信するか否かを判定してもよい。例えば、割り込みサーバ6がカメラ40で撮影した画像に基づいて災害を検出して警報を送信する。
【0082】
ステップST502:
ステップST502において、中継デバイス3は、受信した警報に応答して、サイネージユニット2の表示部20に定常コンテンツに代えて警報に対応した表示をさせるとともに、外部警報装置9を作動させる。外部警報装置9を作動させるとき、例えば、回転灯90又はサイレン91の電源をオンにすることにより周囲に警報を発する。警報を発した後に警報処理が終了する。
【0083】
(サイネージ表示処理)
図7は、
図2のステップST104におけるサイネージ表示処理のフローチャートである。
【0084】
ステップST601:
ステップST601において、サイネージ制御部29は、サイネージ格納情報28に割り込みコンテンツがあるか否かを確認する。サイネージ制御部29は、割り込みコンテンツがある場合、ステップST602に進み、割り込みコンテンツがない場合、ステップST605に進む。
【0085】
ステップST602:
ステップST602において、サイネージ制御部29は、特定のアプリケーションの起動が必要か否かを確認する。サイネージ制御部29は、特定のアプリケーションの起動が必要である場合、ステップST603に進み、特定のアプリケーションの起動が必要でない場合、ステップST604に進む。
【0086】
ステップST603:
ステップST603において、サイネージ制御部29は、特定のアプリケーションを起動して割り込みコンテンツを表示して、サイネージ表示処理を終了する。
【0087】
ステップST604:
ステップST604において、サイネージ制御部29は、割り込みコンテンツを表示して、サイネージ表示処理を終了する。
【0088】
ステップST605:
ステップST605において、サイネージ制御部29は、定常コンテンツを表示して、サイネージ表示処理を終了する。
【0089】
(充電管理処理)
図8は、サイネージ管理方法の一部として実施される受電管理処理のフローチャートである。受電管理処理では、サイネージユニット2の電源24として使用される充電可能な電池の充電電流を管理する。なお、他の例において、受電管理処理は、中継デバイス3、定常コンテンツサーバ5、割り込みサーバ6、操作デバイス7、又はその他の装置といった他の装置において実施されてもよい。
【0090】
ステップST701:
ステップST701において、サイネージ制御部29は、電源24に流れる受電電流を計測する。
【0091】
ステップST702:
次に、ステップST702において、サイネージ制御部29は、計測した受電電流が閾値以下であるか否かを判定する。サイネージ制御部29は、受電電流が閾値より大きい場合、ステップST703に進み、受電電流が閾値以下である場合、ステップST704に進む。
【0092】
ステップST703:
ステップST703において、サイネージ制御部29は、電源コントローラ8からの充電電流を、充電電池である電源24に流すことにより、充電電池を充電し、ステップST701に戻る。充電電流は中断されるまで継続して流れる。
【0093】
ステップST704:
ステップST704において、サイネージ制御部29は、充電を中断してタイマー22を作動させてステップST705に進む。
【0094】
ステップST705:
ステップST705において、サイネージ制御部29は、タイマー22を確認して所定時間が経過したか否かを判定する。サイネージ制御部29は、所定時間が経過している場合、ステップST701に戻り、所定時間が経過していない場合、ステップST705を繰り返す。
【0095】
(まとめ)
本実施形態によれば、表示部20に定常コンテンツを定常的に表示させるとともに、必要に応じて、一時的に割り込みコンテンツを表示させることができるので、サイネージユニット2の表示内容を従来に比べて柔軟で複雑なものにすることができる。また、操作デバイス7から中継デバイス3を介してサイネージユニット2を無線により操作することができるので、サイネージユニット2に有線接続することが困難な状況でも、サイネージユニット2を容易に操作することができる。
【0096】
本実施形態によれば、割り込みサーバ6から受信した割り込み指示に応答して、表示部20に割り込みコンテンツが表示されるので、サイネージユニット2の表示内容を従来に比べて柔軟で複雑なものにすることができる。
【0097】
本実施形態によれば、操作デバイス7において選択された割り込みコンテンツを表示部20に表示させるので、サイネージユニット2の表示内容を従来に比べて柔軟で複雑なものにすることができる。
【0098】
本実施形態によれば、中継デバイス3が、サイネージユニット2へのアクセスが許可されている操作デバイス7のみをサイネージユニット2にアクセスさせるように構成されているので、サイネージユニット2への意図しない不正なアクセスを防ぐことができる。
【0099】
本実施形態によれば、中継デバイス3又はサイネージユニット2が、警報に応答して、サイネージユニット2の表示部20に警報に対応した表示をさせるとともに、外部警報装置9を作動させるので、サイネージ管理システム1の動作を柔軟で複雑なものにすることができる。
【0100】
本実施形態によれば、サイネージユニット2の電源をオフからオンに切り替えることができるので、サイネージユニット2がオフの状態であっても、必要な情報を表示部20に表示させることができる。
【0101】
本実施形態によれば、充電電流が閾値以下であるときに充電を中断するので、電池が満充電に近い状態で過剰な電流が流れることを防いで、充電のための電力を節約することができる。
【0102】
本発明は上述した実施形態には限定されない。すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、サイネージユニットを利用する様々な場面に適用可能である。
【符号の説明】
【0104】
1…サイネージ管理システム、2…サイネージユニット、3…中継デバイス、
4…外部操作装置、5…定常コンテンツサーバ、6…割り込みサーバ、
7…操作デバイス、8…電源コントローラ、9…外部警報装置、10…ネットワーク、
20…表示部、21…スピーカー、22…タイマー、23…通信部、24…電源、
25…記憶装置、26…プロセッサ、27…サイネージ制御プログラム、
28…サイネージ格納情報、29…サイネージ制御部、30…タイマー、31…通信部、
32…記憶装置、33…プロセッサ、34…中継制御プログラム、35…中継格納情報、
36…中継制御部、40…カメラ、41…センサー、42…GPS、50…通信部、
51…記憶装置、52…プロセッサ、53…定常管理プログラム、
54…定常コンテンツ情報、55…定常管理部、60…通信部、61…記憶装置、
62…プロセッサ、63…割り込み管理プログラム、64…割り込み情報、
65…割り込み管理部、70…通信部、71…入出力部、72…記憶装置、
73…プロセッサ、74…操作プログラム、75…操作情報、76…操作部、
90…回転灯、91…サイレン
【要約】
【課題】サイネージユニットの表示内容を従来に比べて柔軟で複雑なものにすることができるとともに、有線接続することが困難な状況でもサイネージユニットを容易に操作することができるサイネージ管理システム及びサイネージ管理方法を提供する。
【解決手段】サイネージ管理システム1は、視覚的な表示をするための表示部20とサイネージ制御プログラム27とプロセッサ26とを含むサイネージユニット2と定常コンテンツサーバ5と割り込みサーバ6と中継デバイス3と操作デバイス7とを備える。サイネージ制御プログラム27がプロセッサにより実行されたとき、サイネージユニット2が、表示部20に定常コンテンツを定常的に表示させることと、表示部20に表示される定常コンテンツの代わりに一時的に割り込みコンテンツを表示させることとを実施する。
【選択図】
図1