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特許7662834車路協調の位置決め方法、装置、車載位置決めシステム及び路側機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-07
(45)【発行日】2025-04-15
(54)【発明の名称】車路協調の位置決め方法、装置、車載位置決めシステム及び路側機器
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20250408BHJP
【FI】
G08G1/09 F
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2023568703
(86)(22)【出願日】2022-04-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(86)【国際出願番号】 CN2022087337
(87)【国際公開番号】W WO2022237454
(87)【国際公開日】2022-11-17
【審査請求日】2023-11-16
(31)【優先権主張番号】202110498145.9
(32)【優先日】2021-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】322001587
【氏名又は名称】中信科智聯科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CICT Connected and Intelligent Technologies Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Office 505, 5th Floor, Building 2, No. 299, Scientific Research Avenue, Zengjia Town, High-tech Industrial Development Zone, Jiulongpo District, Chongqing, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー,チェンシン
(72)【発明者】
【氏名】フー,ジンリン
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ,ルイ
【審査官】増子 真
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/016150(WO,A1)
【文献】特開2021-010045(JP,A)
【文献】特開2017-173948(JP,A)
【文献】特開2011-027594(JP,A)
【文献】特開2006-233672(JP,A)
【文献】特開2017-195008(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0077238(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載位置決めシステムに適用される車路協調の位置決め方法であって、
少なくとも1つの路側機器(RSU)によって送信された、RSUの位置情報が含まれる第1の車車間・路車間(V2X)メッセージを受信するステップと、
第1のパラメータに基づいて車両と前記RSUの第1の位置決め情報を決定するステップであって、前記第1の位置決め情報は、第1の距離情報、或いは、第1の距離情報及び第1の角度情報を含み、前記第1のパラメータは、V2Xサイドリンク上で伝送される信号を測定することにより決定されるステップと、
前記検知センサによる検知データを取得するステップと、
前記検知データの有効性を決定するステップと、
前記検知データが有効であると決定された場合、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップであって、前記第2の位置決め情報は第2の距離情報、或いは、第2の距離情報及び第2の角度情報を含むステップと、を含む、
方法。
【請求項2】
前記第1のパラメータは、
物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)の復調基準信号(DMRS)に基づいて測定された基準信号受信電力(RSRP)、或いは、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)のDMRSに基づいて測定されたRSRPである第1の測定パラメータ、
PSCCHに基づいて測定された到着時間(TOA)又は到着時間差(TDOA)、或いは、PSSCHに基づいて測定されたTOA又はTDOAである第2の測定パラメータ、
前記RSUによって送信されたサイドリンク-位置決め基準信号(SL-PRS)に基づいて測定されたRSRPである第3の測定パラメータ、及び、
SL-PRSに基づいて測定された信号伝送時間、信号伝送時間差及び信号伝送角度パラメータのうちの少なくとも1つである第4の測定パラメータ、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1のパラメータに基づいて車両と前記RSUの第1の位置決め情報を決定するステップは、
前記第1のパラメータに基づいて、前記第1の位置決め情報における第1の指示情報を決定するステップであって、前記第1の指示情報は前記第1の距離情報のタイプ又は確信度を示すものであるステップをさらに含む、
請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のパラメータに基づいて、前記第1の位置決め情報における第1の指示情報を決定するステップは、
前記第1のパラメータが前記第1の測定パラメータ又は前記第3の測定パラメータである場合、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが不正確測定タイプであることを示すと決定するステップと、
前記第1のパラメータが前記第2の測定パラメータである場合、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが不正確測定タイプであることを示すと決定するか、或いは、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が予め設定される確信度であることを示すと決定するステップと、
前記第1のパラメータが前記第4の測定パラメータである場合、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が推定確信度であることを示すと決定するか、或いは、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが正確測定タイプであることを示すと決定するステップと、を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定するステップは、
前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが不正確測定タイプであることを示す場合、又は、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が確信度閾値以上であることを示す場合、又は、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が検知センサの測距精度よりも大きいことを示す場合、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップであって、前記第2の位置決め情報は第2の距離情報、又は、第2の距離情報及び第2の角度情報を含むステップ、
或いは、
前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が前記検知センサの測距精度以下であることを示す場合、又は、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが正確測定タイプであることを示す場合、前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップを含む、
請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記検知センサによる検知データを取得するステップと、
前記検知データの有効性を決定するステップと、をさらに含み、
検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップは、
前記検知データが有効であると決定された場合、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップを含む、
請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記検知データの有効性を決定するステップは、
前記検知センサによって検知された少なくとも1つの前記RSUが占めるサンプリング点数が第1の予め設定される値以上である場合、或いは、前記検知センサによって検知された少なくとも1つのRSUが占めるサンプリング点数の総サンプリング点数における割合が第2の予め設定される値以上である場合、前記検知データが有効であると決定するステップを含む、
請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記検知データの有効性を決定するステップは、
前記検知センサによって検知された各前記RSUが占めるサンプリング点数、或いは、各前記RSUが占めるサンプリング点数の総サンプリング点数における割合に基づいて、前記検知センサによって検知された各前記RSUの測距精度を決定するステップと、
前記検知センサによって検知された各前記RSUの測距精度のうちの少なくとも1つの測距精度が前記第1の指示情報によって示される前記第1の距離情報の確信度よりも小さい場合、前記検知データが有効であると決定するステップと、を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項9】
検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップは、
前記第1の位置決め情報及び前記第2の位置決め情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信したRSUと前記検知センサによって検知されたRSUとをマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングするステップと、
前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報に基づいて、前記車両の位置を決定するか、或いは、前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報及び第2の角度情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップと、を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の位置決め情報及び前記第2の位置決め情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信したRSUと前記検知センサによって検知されたRSUとをマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングするステップは、
前記車両の履歴位置情報及び各前記RSUの位置情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信した少なくとも1つのRSUから、前記車両が既に通過したRSU及び/又は前記車両が通過していないRSUを決定するステップであって、前記車両が既に通過したRSUは車両の後方に位置するRSUとして決定され、前記車両が通過していないRSUは車両の前方に位置するRSUとして決定されるステップと、
前記検知センサによって検知された少なくとも1つのRSUから、車両の後方に位置するRSU及び/又は車両の前方に位置するRSUを決定するステップと、
前記車両の後方に位置するRSUに対応する第1の距離情報の距離値、及び、前記車両の後方に位置するRSUに対応する前記第2の距離情報の距離値をいずれも負の値と表記し、前記車両の前方に位置するRSUに対応する第1の距離情報の距離値、及び、前記車両の前方に位置するRSUに対応する前記第2の距離情報の距離値をいずれも正の値と表記するステップと、
距離値が負の値である第2の距離情報に対応するRSU及び距離値が負の値である第1の距離情報に対応するRSUについて、距離値の大きい順に従って、一対一でマッチングするステップと、
距離値が正の値である第2の距離情報に対応するRSU及び距離値が正の値である第1の距離情報に対応するRSUについて、距離値の小さい順に従って、一対一でマッチングするステップと、を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項11】
検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップは、
前記RSUの位置情報又は前記第1の角度情報に基づいて、前記車両が位置する道路の左側に位置するRSU及び/又は道路の右側に位置するRSUを決定するステップと、
前記第2の角度情報に基づいて、道路の左側に位置するRSU及び/又は道路の右側に位置するRSUを決定するステップと、
前記第1の距離情報に対応する、前記道路の左側に位置するRSU、及び前記第2の距離に対応する、前記道路の左側に位置するRSUを一対一でマッチングし、且つ、前記第1の距離情報に対応する、前記道路の右側に位置するRSU、及び前記第2の距離情報に対応する、前記道路の右側に位置するRSUを一対一でマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングするステップと、
前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報に基づいて、前記車両の位置を決定するか、或いは、前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報及び第2の角度情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップと、を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項12】
検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップは、
各前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の予測位置情報を算出するステップと、
前記予測位置情報及び各前記RSUの位置情報に基づいて、前記車両と各前記RSUとの相対位置情報を決定するステップと、
前記相対位置情報及び各前記第2の位置決め情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信したRSUと前記検知センサによって検知されたRSUとをマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングするステップと、
前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報及び前記第2の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップと、を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項13】
各前記RSUによって送信された、前記RSUの表面に関連するパラメータ情報が含まれる第2のV2Xメッセージを受信するステップと、
前記検知センサによって検知された検知データを取得するステップと、
前記RSUの表面に関連するパラメータ情報における特徴情報を取得するステップと、
前記第2のV2Xメッセージから取得した、前記RSUの表面に関連するパラメータ情報によって示される特徴に従って、前記検知データにおいてマッチングを行い、マッチング結果を取得した場合、前記検知データに前記RSUが含まれると決定するステップと、
前記検知データに前記RSUが含まれる場合、前記車両と前記RSUの第2の位置決め情報を決定するステップであって、前記第2の位置決め情報に第2の角度情報が含まれる場合、前記第2の角度情報が第1の方向と第2の方向とのなす角度であると決定し、前記第1の方向は、前記検知センサと前記検知センサによって検知された前記RSUとの間を結ぶ線の延在方向であり、前記第2の方向は、前記車両の進行方向又は車線方向であるステップと、をさらに含み、
前記RSUの表面に光反射材が設けられているか、或いは、各前記RSUの表面はメタ表面又は再構成可能なインテリジェントサーフェスであり、
前記パラメータ情報は、
サポートする信号タイプ、
サポートする周波数バンド範囲、及び、
特徴点の形状、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項に記載の方法。
【請求項14】
前記車両の位置を決定する隣接する2回の時刻の間、或いは、前記車両の位置を決定する過程において、前記第1の位置決め情報が1つも取得されなかった場合、慣性測定ユニットの測定データ及び/又は車両走行のパラメータに基づいてリアルタイムにフィルタリングし、前記車両の位置を予測するステップであって、前記車両走行のパラメータに車両の速度値、加速度値及び方向角値のうちの少なくとも1つが含まれるステップをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記車両の位置を決定する隣接する2回の時刻の間、或いは、前記車両の位置を決定する過程において、前記第1の位置決め情報が1つも取得されず且つ前記第2の位置決め情報が1つも取得されなかった場合、慣性測定ユニットの測定データ及び/又は車両走行のパラメータに基づいてリアルタイムにフィルタリングし、前記車両の位置を予測するステップであって、前記車両走行のパラメータに車両の速度値、加速度値及び方向角値のうちの少なくとも1つが含まれるステップをさらに含む、
請求項に記載の方法。
【請求項16】
路側機器に適用される車路協調の位置決め方法であって、
V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに第1のV2Xメッセージを送信するステップ、
或いは、
前記V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに、前記第1のV2Xメッセージ及びSL-PRSを送信するステップを含み、
前記第1のV2XメッセージにRSUの位置情報が含まれ、
前記RSUの表面に光反射材が覆われているか、或いは、前記RSUの表面はメタ表面又は再構成可能なインテリジェントサーフェスである、
方法。
【請求項17】
前記車載位置決めシステムに、前記RSUの表面に関連するパラメータ情報が含まれる第2のV2Xメッセージを送信するステップをさらに含み、
前記パラメータ情報は、
サポートする信号タイプ、
サポートする周波数バンド範囲、及び、
特徴点の形状、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
送受信機と、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されており且つ前記プロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムとを含む車載位置決めシステムであって、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合、請求項1~15のいずれか1項に記載の車路協調の位置決め方法を実現する、
車載位置決めシステム。
【請求項19】
送受信機と、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されており且つ前記プロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムとを含む路側機器であって、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合、請求項16又は17に記載の車路協調の位置決め方法を実現する、
路側機器。
【請求項20】
車載位置決めシステムに適用される車路協調の位置決め装置であって、
少なくとも1つの路側機器(RSU)によって送信された、RSUの位置情報が含まれる第1の車車間・路車間(V2X)メッセージを受信する第1の受信モジュールと、
第1のパラメータに基づいて車両と前記RSUの第1の位置決め情報を決定する第1の決定モジュールであって、前記第1の位置決め情報は、第1の距離情報、或いは、第1の距離情報及び第1の角度情報を含み、前記第1のパラメータは、V2Xサイドリンク上で伝送される信号を測定することにより決定される第1の決定モジュールと、
前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定する第2の決定モジュールと、を含み、
前記第2の決定モジュールは、
検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定する第1の決定サブモジュールであって、前記第2の位置決め情報は第2の距離情報、或いは、第2の距離情報及び第2の角度情報を含む第1の決定サブモジュールを含み、
前記装置は、
前記検知センサによる検知データを取得する第1の取得モジュールと、
前記検知データの有効性を決定する第3の決定モジュールと、をさらに含み、
前記第2の決定サブモジュールは、具体的には、前記検知データが有効であると決定された場合、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定する、
車路協調の位置決め装置。
【請求項21】
路側機器に適用される車路協調の位置決め装置であって、
V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに第1のV2Xメッセージを送信するか、
或いは、
前記V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに前記第1のV2Xメッセージ及びSL-PRSを送信する第1の送信モジュールを含み、
前記第1のV2XメッセージにRSUの位置情報が含まれ、
前記RSUの表面に光反射材が覆われているか、或いは、前記RSUの表面はメタ表面又は再構成可能なインテリジェントサーフェスである、
車路協調の位置決め装置。
【請求項22】
プロセッサによって実行される場合、請求項1~15のいずれか1項に記載の車路協調の位置決め方法を実現するか、或いは、請求項16又は17に記載の車路協調の位置決め方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されている、
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連開示の相互参照)
本開示は、2021年5月8日に中国で提出された中国特許出願番号No.202110498145.9についての優先権を主張しており、参照によりその全体が本願に取り込まれる。
【0002】
本開示は、自動車のインターネット技術分野に関し、特に車路協調の位置決め方法、装置、車載位置決めシステム及び路側機器に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、車路協調/自動車のインターネットの位置決め方式は複数存在する。全地球航法衛星システム(Global Navigation Satellite System、GNSS)/GNSSリアルタイムキネマティック技術(Real-Time Kinematic、RTK)は、GNSS信号のカバレッジが存在する場合、高い位置決めの精度を実現することができる。しかしながら、GNSSのカバレッジがないか或いはGNSS信号のカバレッジが良くない場合(例えば、トンネル、地下搬送通路、炭鉱の下、都市の地下パイプなど)、GNSS/GNSS RTKは、位置決めを実現することができないか或いは高精度な位置決めをサポートすることができず、この場合、車路協調をサポートするために他の位置決め方式を採用する必要がある。ただし、他の位置決め方式では、
慣性測定ユニット(Inertial Measurement Unit、IMU)による位置決め支援、及び/又は、センサ(例えばカメラ、レーザレーダ、ミリ波レーダ等)による位置決めでは、高精度な位置決めを実現しようとする場合、一般的に、高精度な地図を予め収集する必要があり、特徴点を検知し且つ高精度な地図とのマッチングを行うことにより、高精度な位置決めを実現することができるが、車路協調への適用にとっては、中国全国の高精度な地図が高い被覆率に達することが求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例は、関連技術においてGNSSのないシナリオで車両の高精度な位置決めが高精度な地図に依存する必要がある問題を解決する車路協調の位置決め方法、装置、車載位置決めシステム及び路側機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、本開示の実施例は、車載位置決めシステムに適用される車路協調の位置決め方法であって、
少なくとも1つの路側機器(RSU)によって送信された、RSUの位置情報が含まれる第1の車車間・路車間(V2X)メッセージを受信するステップと、
第1のパラメータに基づいて車両と前記RSUの第1の位置決め情報を決定するステップであって、前記第1の位置決め情報は、第1の距離情報、或いは、第1の距離情報及び第1の角度情報を含み、前記第1のパラメータは、V2Xサイドリンク上で伝送される信号を測定することにより決定されるステップと、
前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定するステップと、を含む方法を提供する。
【0006】
選択的に、前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定するステップは、
検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップであって、前記第2の位置決め情報は第2の距離情報、或いは、第2の距離情報及び第2の角度情報を含むステップを含む。
【0007】
選択的に、前記方法は、
前記検知センサによる検知データを取得するステップと、
前記検知データの有効性を決定するステップと、をさらに含み、
検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップは、
前記検知データが有効であると決定された場合、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップを含む。
【0008】
選択的に、前記第1のパラメータは、
物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)の復調基準信号(DMRS)に基づいて測定された基準信号受信電力(RSRP)、或いは、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)のDMRSに基づいて測定されたRSRPである第1の測定パラメータ、
PSCCHに基づいて測定された到着時間(TOA)又は到着時間差(TDOA)、或いは、PSSCHに基づいて測定されたTOA又はTDOAである第2の測定パラメータ、
前記RSUによって送信されたサイドリンク-位置決め基準信号(SL-PRS)に基づいて測定されたRSRPである第3の測定パラメータ、及び、
SL-PRSに基づいて測定された信号伝送時間、信号伝送時間差及び信号伝送角度パラメータのうちの少なくとも1つである第4の測定パラメータ、のうちの少なくとも1つを含む。
【0009】
選択的に、第1のパラメータに基づいて車両と前記RSUの第1の位置決め情報を決定するステップは、
前記第1のパラメータに基づいて、前記第1の位置決め情報における第1の指示情報を決定するステップであって、前記第1の指示情報は前記第1の距離情報のタイプ又は確信度を示すものであるステップをさらに含む。
【0010】
選択的に、前記第1のパラメータに基づいて、前記第1の位置決め情報における第1の指示情報を決定するステップは、
前記第1のパラメータが前記第1の測定パラメータ又は前記第3の測定パラメータである場合、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが不正確測定タイプであることを示すと決定するステップと、
前記第1のパラメータが前記第2の測定パラメータである場合、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが不正確測定タイプであることを示すと決定するか、或いは、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が予め設定される確信度であることを示すと決定するステップと、
前記第1のパラメータが前記第4の測定パラメータである場合、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が推定確信度であることを示すと決定するか、或いは、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが正確測定タイプであることを示すと決定するステップと、を含む。
【0011】
選択的に、前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定するステップは、
前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが不正確測定タイプであることを示す場合、或いは、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が確信度閾値以上であることを示す場合、或いは、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が検知センサの測距精度よりも大きいことを示す場合、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップであって、前記第2の位置決め情報は第2の距離情報、或いは、第2の距離情報及び第2の角度情報を含むステップ、
或いは、
前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が前記検知センサの測距精度以下であることを示す場合、或いは、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが正確測定タイプであることを示す場合、前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップを含む。
【0012】
選択的に、前記方法は、
前記検知センサによる検知データを取得するステップと、
前記検知データの有効性を決定するステップと、をさらに含み、
検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップは、
前記検知データが有効であると決定された場合、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップを含む。
【0013】
選択的に、前記検知データの有効性を決定するステップは、
前記検知センサによって検知された少なくとも1つの前記RSUが占めるサンプリング点数が第1の予め設定される値以上である場合、或いは、前記検知センサによって検知された少なくとも1つのRSUが占めるサンプリング点数の総サンプリング点数における割合が第2の予め設定される値以上である場合、前記検知データが有効であると決定するステップを含む。
【0014】
選択的に、前記検知データの有効性を決定するステップは、
前記検知センサによって検知された各前記RSUが占めるサンプリング点数、或いは、各前記RSUが占めるサンプリング点数の総サンプリング点数における割合に基づいて、前記検知センサによって検知された各前記RSUの測距精度を決定するステップと、
前記検知センサによって検知された各前記RSUの測距精度のうちの少なくとも1つの測距精度が前記第1の指示情報によって示される前記第1の距離情報の確信度よりも小さい場合、前記検知データが有効であると決定するステップと、を含む。
【0015】
選択的に、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップは、
前記第1の位置決め情報及び前記第2の位置決め情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信したRSUと前記検知センサによって検知されたRSUとをマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングするステップと、
前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報に基づいて、前記車両の位置を決定するか、或いは、前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報及び第2の角度情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップと、を含む。
【0016】
選択的に、前記第1の位置決め情報及び前記第2の位置決め情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信したRSUと前記検知センサによって検知されたRSUとをマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングするステップは、
前記車両の履歴位置情報及び各前記RSUの位置情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信した少なくとも1つのRSUから、前記車両が既に通過したRSU及び/又は前記車両が通過していないRSUを決定するステップであって、前記車両が既に通過したRSUは車両の後方に位置するRSUとして決定され、前記車両が通過していないRSUは車両の前方に位置するRSUとして決定されるステップと、
前記検知センサによって検知された少なくとも1つのRSUから、車両の後方に位置するRSU及び/又は車両の前方に位置するRSUを決定するステップと、
前記車両の後方に位置するRSUに対応する第1の距離情報の距離値、及び、前記車両の後方に位置するRSUに対応する前記第2の距離情報の距離値をいずれも負の値と表記し、前記車両の前方に位置するRSUに対応する第1の距離情報の距離値、及び、前記車両の前方に位置するRSUに対応する前記第2の距離情報の距離値をいずれも正の値と表記するステップと、
距離値が負の値である第2の距離情報に対応するRSU及び距離値が負の値である第1の距離情報に対応するRSUについて、距離値の大きい順に従って、一対一でマッチングするステップと、
距離値が正の値である第2の距離情報に対応するRSU及び距離値が正の値である第1の距離情報に対応するRSUについて、距離値の小さい順に従って、一対一でマッチングするステップと、を含む。
【0017】
選択的に、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップは、
前記RSUの位置情報又は前記第1の角度情報に基づいて、前記車両が位置する道路の左側に位置するRSU及び/又は道路の右側に位置するRSUを決定するステップと、
前記第2の角度情報に基づいて、道路の左側に位置するRSU及び/又は道路の右側に位置するRSUを決定するステップと、
前記第1の距離情報に対応する、前記道路の左側に位置するRSU、及び前記第2の距離に対応する、前記道路の左側に位置するRSUを一対一でマッチングし、且つ、前記第1の距離情報に対応する、前記道路の右側に位置するRSU、及び前記第2の距離情報に対応する、前記道路の右側に位置するRSUを一対一でマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングするステップと、
前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報に基づいて、前記車両の位置を決定するか、或いは、前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報及び第2の角度情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップと、を含む。
【0018】
選択的に、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップは、
各前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の予測位置情報を算出するステップと、
前記予測位置情報及び各前記RSUの位置情報に基づいて、前記車両と各前記RSUとの相対位置情報を決定するステップと、
前記相対位置情報及び各前記第2の位置決め情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信したRSUと前記検知センサによって検知されたRSUとをマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングするステップと、
前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報及び前記第2の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップと、を含む。
【0019】
選択的に、前記方法は、
各前記RSUによって送信された、前記RSUの表面に関連するパラメータ情報が含まれる第2のV2Xメッセージを受信するステップと、
前記検知センサによって検知された検知データを取得するステップと、
前記RSUの表面に関連するパラメータ情報における特徴情報を取得するステップと、
前記第2のV2Xメッセージから取得した、前記RSUの表面に関連するパラメータ情報によって示される特徴に従って、前記検知データにおいてマッチングを行い、マッチング結果を取得した場合、前記検知データに前記RSUが含まれると決定するステップと、
前記検知データに前記RSUが含まれる場合、前記車両と前記RSUの第2の位置決め情報を決定するステップであって、前記第2の位置決め情報に第2の角度情報が含まれる場合、前記第2の角度情報が第1の方向と第2の方向とのなす角度であると決定し、前記第1の方向は、前記検知センサと前記検知センサによって検知された前記RSUとの間を結ぶ線の延在方向であり、前記第2の方向は、前記車両の進行方向又は車線方向であるステップと、をさらに含み、
前記RSUの表面に光反射材が設けられているか、或いは、各前記RSUの表面はメタ表面又は再構成可能なインテリジェントサーフェスであり、
前記パラメータ情報は、
サポートする信号タイプ、
サポートする周波数バンド範囲、及び、
特徴点の形状、のうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
選択的に、前記方法は、
前記車両の位置を決定する隣接する2回の時刻の間、或いは、前記車両の位置を決定する過程において、前記第1の位置決め情報が1つも取得されなかった場合、慣性測定ユニットの測定データ及び/又は車両走行のパラメータに基づいてリアルタイムにフィルタリングし、前記車両の位置を予測するステップであって、前記車両走行のパラメータに車両の速度値、加速度値及び方向角値のうちの少なくとも1つが含まれるステップをさらに含む。
【0021】
選択的に、前記方法は、
前記車両の位置を決定する隣接する2回の時刻の間、或いは、前記車両の位置を決定する過程において、前記第1の位置決め情報が1つも取得されず且つ前記第2の位置決め情報が1つも取得されなかった場合、慣性測定ユニットの測定データ及び/又は車両走行のパラメータに基づいてリアルタイムにフィルタリングし、前記車両の位置を予測するステップであって、前記車両走行のパラメータに車両の速度値、加速度値及び方向角値のうちの少なくとも1つが含まれるステップをさらに含む。
【0022】
第2の態様によれば、本開示の実施例は、路側機器に適用される車路協調の位置決め方法であって、
V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに第1のV2Xメッセージを送信するステップ、
或いは、
前記V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに、前記第1のV2Xメッセージ及びSL-PRSを送信するステップを含み、
前記第1のV2XメッセージにRSUの位置情報が含まれる方法をさらに提供する。
【0023】
選択的に、前記RSUの表面に光反射材が覆われているか、或いは、前記RSUの表面はメタ表面又は再構成可能なインテリジェントサーフェスである。
【0024】
選択的に、前記方法は、
前記車載位置決めシステムに、前記RSUの表面に関連するパラメータ情報が含まれる第2のV2Xメッセージを送信するステップをさらに含み、
前記パラメータ情報は、
サポートする信号タイプ、
サポートする周波数バンド範囲、及び
特徴点の形状、のうちの少なくとも1つを含む。
【0025】
第3の態様によれば、本開示の実施例は、送受信機と、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されており且つ前記プロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合、第1の態様に記載の車路協調の位置決め方法を実現する車載位置決めシステムをさらに提供する。
【0026】
第4の態様によれば、本開示の実施例は、送受信機と、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されており且つ前記プロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合、第2の態様に記載の車路協調の位置決め方法を実現する路側機器をさらに提供する。
【0027】
第5の態様によれば、本開示の実施例は、車載位置決めシステムに適用される車路協調の位置決め装置であって、
少なくとも1つの路側機器(RSU)によって送信された、RSUの位置情報が含まれる第1の車車間・路車間(V2X)メッセージを受信する第1の受信モジュールと、
第1のパラメータに基づいて車両と前記RSUの第1の位置決め情報を決定する第1の決定モジュールであって、前記第1の位置決め情報は、第1の距離情報、或いは、第1の距離情報及び第1の角度情報を含み、前記第1のパラメータは、V2Xサイドリンク上で伝送される信号を測定することにより決定される第1の決定モジュールと、
前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定する第2の決定モジュールと、を含む、車路協調の位置決め装置をさらに提供する、
第6の態様によれば、本開示の実施例は、路側機器に適用される車路協調の位置決め装置であって、
V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに第1のV2Xメッセージを送信するか、
或いは、
前記V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに前記第1のV2Xメッセージ及びSL-PRSを送信する第1の送信モジュールを含み、
前記第1のV2XメッセージにRSUの位置情報が含まれる、車路協調の位置決め装置をさらに提供する。
【0028】
第7の態様によれば、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、第1の態様に記載の車路協調の位置決め方法を実現するか、或いは、第2の態様に記載の車路協調の位置決め方法を実現するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【発明の効果】
【0029】
本開示の上述した技術案は、少なくとも次のような有益な効果を備える。
【0030】
本開示の実施例の車路協調の位置決め方法によれば、先ず、少なくとも1つの路側機器(RSU)によって送信された、RSUの位置情報が含まれる第1の車車間・路車間(V2X)メッセージを受信し、そして、第1のパラメータに基づいて車両と前記RSUの第1の位置決め情報を決定する。ここで、前記第1の位置決め情報は、第1の距離情報、或いは、第1の距離情報及び第1の角度情報を含み、前記第1のパラメータは、V2Xサイドリンク上で伝送される信号を測定することにより決定される。最後に、前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定する。GNSSのないシナリオで、車載位置決め機器はV2Xメッセージ及びV2Xサイドリンク上で伝送される信号に対する測定結果に基づいて、高精度な地図に依存せず、車両を高精度に位置決めすることを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本開示の実施例の車路協調の位置決め方法のフロー概略図1である。
図2】本開示の実施例の検知センサによって1つのRSUが検知された場合の概略図である。
図3】本開示の実施例の検知センサによって2つのRSUが検知された場合の概略図である。
図4】本開示の実施例の検知センサによって3つのRSUが検知された場合の概略図である。
図5】本開示の実施例において1つのRSUを利用して車両の位置決めを行う概略図である。
図6】本開示の実施例において2つのRSUを利用して車両の位置決めを行う概略図である。
図7】本開示の実施例の車路協調の位置決め方法のフロー概略図2である。
図8】本開示の実施例の車路協調の位置決め装置の構造概略図1である。
図9】本開示の実施例の車路協調の位置決め装置の構造概略図2である。
図10】本開示の実施例の車載位置決めシステムの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本開示が解決しようとする課題、技術案及び利点をより明確にするために、図面及び具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。以下の記述において、例えば、具体的な配置及びコンポーネントの特定の詳細の提供は、本開示の実施例を十分に理解するためのものである。従って、当業者であれば分かるように、本開示の範囲及び精神を逸脱しない限り、ここに記述される実施例に対して様々な変更及び修正を行うことができる。また、明確及び簡潔のために、既存機能及び構造の記述を省略する。
【0033】
なお、明細書全文で言及される「1つの実施例」又は「一実施例」とは、実施例に係る特定の特徴、構造又は特性が本開示の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。従って、明細書全文に現れる「1つの実施例では」又は「一実施例では」は必ずしも同じ実施例を指すわけではない。なお、これらの特定の特徴、構造又は特性は、任意の適切の方式で1つ又は複数の実施例に組み込まれてもよい。
【0034】
本開示の様々な実施例では、理解すべきこととして、下記の各過程の番号の大きさは、実行順序の前後を意味するものではなく、各過程の実行順序は、その機能及び内部のロジックによって決定され、本開示の実施例の実施過程に対するいかなる限定を構成するものではない。
【0035】
本開示による実施例では、理解すべきこととして、「Aに対応するB」は、BがAに関連し、Aに基づいてBを決定することができることを意味する。さらに理解すべきこととして、Aに基づいてBを決定することは、Aのみに基づいてBを決定することを意味するものではなく、A及び/又は他の情報に基づいてBを決定してもよい。
【0036】
本開示の実施例を説明する際において、先ず、本開示の実施例の車載位置決めシステムを解釈して説明する。
【0037】
車載位置決めシステムは、車車間・路車間(Vehicle to Everything、V2X)車載端末(On Board Unit、OBU)を有する車載位置決めシステムであり、即ち、車載位置決めシステムは、V2X OBUを含み、車載位置決めシステムは、検知センサ、IMU及び位置決め算出ユニットをさらに含む。
【0038】
ここで、検知センサは、カメラ、レーザレーダ及びミリ波レーダのうちの少なくとも1つを含んでもよいが、それらに限らず、V2X OBUは路側機器(Road Side Unit、RSU)と通信するために用いられ、位置決め算出ユニットは、V2X OBUによって受信されたデータ及び/又は検知センサによって検知されたデータに基づいて車両を位置決めするために用いられ、IMUは位置決めを支援することを実現するために用いられる。
【0039】
つまり、車載位置決めシステムは、V2X通信、検知センサ及び位置決め算出機能をサポートする車載システムである。
【0040】
具体的には、本開示の実施例は、車路協調の位置決め方法、装置、車載位置決めシステム及び路側機器を提供し、関連技術における次の問題を解決する。その1、トンネルなどの代表的なGNSSのないシナリオでは、低照度はカメラの検知効果に影響を与え、環境における解像可能な特徴点は制限され、有効且つ正確な検知を実現することが難しい。その2、慣性測定要素に累積誤差が存在し、一定の時間内で高精度な位置決め結果を取得してキャリブレーションを行うことができなければ、誤差は持続的に累積し、高精度な位置決めをサポートすることができない。
【0041】
その3、関連技術は予め収集された高精度な地図に大いに依存し、例えば、高精度な地図を予め収集して対応するシナリオが覆われていない場合、センサ検知、慣性測定要素及び二者の融合の方式は、いずれも高精度な位置決めをサポートすることができない。
【0042】
その4、GNSSのないシナリオでは、長期的進化(Long Term Evolution、LET)-V2Xサイドリンク作動帯域幅は制限され(例えば、現在中国では5905-5925MHzである)、且つ関連技術は適合的な位置決めの技術設計を備えず、位置決めの精度は制限され、一方、ニューラジオ(New Radio、NR)に基づくサイドリンク位置決めは、まだ標準化された研究動作が開始されておらず、従って、現在、高精度な位置決め(例えば、デシメートルオーダー、センチメートルオーダーなど)をサポートすることができない。
【0043】
図1に示すように、本開示の実施例は、次のステップを含む車路協調の位置決め方法を提供する。
【0044】
ステップ101:少なくとも1つの路側機器(RSU)によって送信された、RSUの位置情報が含まれる第1の車車間・路車間(V2X)メッセージを受信する。
【0045】
本ステップは、具体的には、V2X OBUによって、RSUに送信される第1のV2Xメッセージを受信し、且つ受信した第1のV2Xメッセージを位置決め算出要素に送信し、位置決め算出ユニットは該第1のV2Xメッセージを解析することにより、該第1のV2Xメッセージに含まれるRSUの位置情報を取得するステップであってもよい。
【0046】
ステップ102:第1のパラメータに基づいて車両と前記RSUの第1の位置決め情報を決定し、前記第1の位置決め情報は、第1の距離情報、或いは、第1の距離情報及び第1の角度情報を含み、前記第1のパラメータは、V2Xサイドリンク上で伝送される信号を測定することにより決定される。
【0047】
本ステップにおいて、V2Xサイドリンク上で伝送される信号は、物理サイドリンク共有チャネル(Physical Sidelink Shared Channel、PSSCH)上で伝送される信号であってもよく、或いは、物理サイドリンク制御チャネル(Physical Sidelink Control Channel、PSCCH)上で伝送される信号であってもよいが、それらに限らない。
【0048】
ステップ103:前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定する。
【0049】
本開示の実施例の車路協調の位置決め方法では、先ず、少なくとも1つの路側機器(RSU)によって送信された、RSUの位置情報が含まれる第1の車車間・路車間(V2X)メッセージを受信し、そして、第1のパラメータに基づいて車両と前記RSUの第1の位置決め情報を決定し、前記第1の位置決め情報は、第1の距離情報、或いは、第1の距離情報及び第1の角度情報を含み、前記第1のパラメータは、V2Xサイドリンク上で伝送される信号を測定することにより決定され、このように、車両とRSUとの間の距離及び/又は角度を決定する決定精度を向上させ、最後に、前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定する。
【0050】
その結果、GNSSのないシナリオでは、車載位置決めシステムが高精度な地図に依存せず、V2Xメッセージ及びV2Xサイドリンク上で伝送される信号に対する測定結果に基づいて、車両を高精度に位置決めすることを実現することができる。
【0051】
1つの選択的な実現形態として、ステップ103における前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定するステップは、
検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップであって、前記第2の位置決め情報は第2の距離情報、或いは、第2の距離情報及び第2の角度情報を含むステップを含む。
【0052】
つまり、本選択的な実現形態では、車載位置決めシステムは、第1のパラメータに基づいてRSUと車両との間の第1の位置決め情報を決定しもよく、車載位置決めシステムにおける検知センサで各RSUと車両との間の第2の位置決め情報を直接に検知してもよく、それによって、第1の位置決め情報及び第2の位置決め情報に基づいて検知センサによって検知された各RSUの位置情報を決定することを実現して、各RSUの位置情報及び各RSUと車両との間の第2の位置決め情報に基づいて、車両の位置を決定することを実現し、検知センサによって検知された各RSUと車両との間の第2の位置決め情報は、第1のパラメータに基づいて決定された各RSUと車両との間の第1の位置決め情報に対して正確であるため、このように、各RSUの位置情報及び第1の位置決め情報のみに基づいて車両の位置を決定する形態に対して、本選択的な実現形態の決定方式は、車両の位置決めの正確性をさらに向上させる。
【0053】
1つの選択的な実現形態として、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定する場合、車両の位置決めの正確性をさらに向上させるために、該車路協調の位置決め方法は、
前記検知センサによる検知データを取得するステップと、
前記検知データの有効性を決定するステップと、をさらに含む。
【0054】
具体的には、検知データが有効であると決定された場合、検知センサによって検知された車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、RSUの位置情報及び第1の位置決め情報に基づいて、車両の位置を決定する。このように、無効な検知データを利用して車両の位置を決定することで車両の位置決めが不正確であることを避け、車両の位置決めの正確性をさらに向上させる。
【0055】
1つの選択的な実現形態として、前記第1のパラメータは、
物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)の復調基準信号(Demodulation Reference Signal、DMRS)に基づいて測定された基準信号受信電力(Reference Signal Received Power、RSRP)、或いは、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)のDMRSに基づいて測定されたRSRPである第1の測定パラメータ、
PSCCHに基づいて測定された到着時間(Time of Arrival、TOA)又は到着時間差(Time Difference of Arrival、TDOA)、或いは、PSSCHに基づいて測定されたTOA又はTDOAである第2の測定パラメータ、
前記RSUによって送信されるサイドリンク-位置決め基準信号(Sidelink-Positioning Reference Signals、SL-PRS)に基づいて測定されたRSRPである第3の測定パラメータ、及び、
(ここで、説明すべきこととして、SL-PRSは第1のV2Xメッセージとともに送信され、即ち、第1のV2XメッセージにSL-PRSが含まれてもよく、独立して送信されてもよい。)
SL-PRSに基づいて測定された信号伝送時間、信号伝送時間差及び信号伝送角度パラメータのうちの少なくとも1つである第4の測定パラメータ、のうちの少なくとも1つを含む。
【0056】
ここで、説明すべきこととして、SL-PRSに基づいて測定された信号伝送時間は、SL-PRSのTOA、ラウンドトリップタイム(Round Trip Time、RTT)、対称的な両側の二重パス(symmetric bilateral double-pass)RTTであってもよく、SL-PRSに基づいて測定された信号伝送時間差は、SL-PRSのTDOA、基準信号時間差(Reference Signal Time Difference、RSTD)であってもよく、SL-PRSに基づいて測定された信号伝送角度パラメータは、チャネル到着角度(Angle of Arrival、AOA)、チャネル出発角度(Angle of Departure、AOD)であってもよいが、それらに限らない。
【0057】
1つの選択的な実現形態として、第1のパラメータに基づいて車両と前記RSUの第1の位置決め情報を決定するステップ102は、
前記第1のパラメータに基づいて、前記第1の位置決め情報における第1の指示情報を決定し、前記第1の指示情報は前記第1の距離情報のタイプ又は確信度を示すものであるステップをさらに含む。
【0058】
つまり、本選択的な実現形態において、第1の位置決め情報は第1の距離情報及び第1の指示情報を含んでもよく、或いは、第1の位置決め情報は第1の距離情報、第1の角度情報及び第1の指示情報を含んでもよい。
【0059】
ここで、第1の指示情報は、第1の距離情報のタイプ又は確信度を指示するために用いられ、それによって、さらに、第1の指示情報によって示される内容に基づいて、車両を正確に位置決めする過程において使用されるパラメータを決定することができ、車両の位置決めの正確度をさらに向上させることができ、以下、第1の指示情報によって示される内容に基づいて、車両を位置決めする過程についてそれぞれ説明する。
【0060】
本選択的な実現形態において、該第1の指示情報を配置することにより、V2Xサイドリンクの測定値(第1の距離情報)がセンサの検知精度よりも優れる場合、第1の位置決め情報を用いて車両を正確に位置決めすることができ、そうでなければ、有効な検知範囲内のセンサの測距値(第2の位置決め情報)を採用して位置決めを行い、位置決めの精度を向上させる。
【0061】
1つの選択的な実現形態として、前記第1のパラメータに基づいて、前記第1の位置決め情報における第1の指示情報を決定するステップは、
前記第1のパラメータが前記第1の測定パラメータ又は前記第3の測定パラメータである場合、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが不正確測定タイプであることを示すと決定するステップと、
前記第1のパラメータが前記第2の測定パラメータである場合、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが不正確測定タイプであることを示すと決定するか、或いは、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が予め設定される確信度であることを示すと決定するステップと、
前記第1のパラメータが前記第4の測定パラメータである場合、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が推定確信度であることを示すと決定するか、或いは、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが正確測定タイプであることを示すと決定するステップと、を含む。
【0062】
ここで、説明すべきこととして、推定確信度は、SL-PRSの帯域幅、SL-PRSの繰り返し送信の回数、SL-PRSを受信したRSUの個数、チャネルのビジーレート(Channel Busy Ratio、CBR)及びチャネル環境などのうちの少なくとも1つに基づいて決定されてもよい。
【0063】
本選択的な実現形態において、第1の指示情報によって示される内容は、第1のパラメータの具体的な内容に基づいて決定され、このように、第1のパラメータの決定方式によって、車両を正確に位置決めするためのパラメータを決定することを実現することができ、異なる第1のパラメータに応じて異なる位置決め方式を採用して車両を位置決めすることを実現し、高精度な地図に依存せず、位置決めの精度をさらに向上させる。
【0064】
1つの選択的な実現形態として、前記第1の位置決め情報に第1の指示情報が含まれる場合、ステップ103における前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定するステップは、
前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが不正確測定タイプであることを示す場合、又は、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が確信度閾値以上であることを示す場合、又は、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が検知センサの測距精度よりも大きいことを示す場合、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップであって、前記第2の位置決め情報は第2の距離情報、又は、第2の距離情報及び第2の角度情報を含むこと、
或いは、
前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が前記検知センサの測距精度以下であることを示す場合、又は、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが正確測定タイプであることを示す場合、前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップを含む。
【0065】
前記第1のパラメータと第1の指示内容との間の関係を組み合わせて分かるように、関連技術のV2Xサイドリンク上で伝送される信号の測定を利用して第1のパラメータを決定する場合、第1の距離情報の正確度が高くない可能性があり、位置決めに関連する専有の信号、例えば広帯域幅(例えば、100MHz以上のスペクトル)を採用して送信されるSL-PRSを利用する場合、第1の距離情報の正確度を高くする可能性がある。本選択的な実現形態において、さらに、第1の距離情報の正確度に基づいて、車両を位置決めする時に用いられるパラメータを決定することができ、このように、車両を位置決めする正確性をさらに向上させることができる。
【0066】
即ち、本選択的な実現形態において、第1の指示情報が第1の距離情報の正確度を表すことができ、例えば、第1の指示情報が、第1の距離情報が不正確測定タイプであること、或いは、第1の距離情報の確信度が検知センサの測距精度よりも大きいことを示す場合、第1の距離情報の正確度は検知センサによって検知された第2の距離情報の正確度よりも悪いことを表し、第1の指示情報が、第1の距離情報が正確測定タイプであること、或いは、第1の距離情報の確信度が検知センサの検知精度以下であることを示す場合、第1の距離情報の正確度は検知センサによって検知された第2の距離情報の正確度とほぼ同じ、或いは、第1の距離情報の正確度は検知センサによって検知された第2の距離情報の正確度よりも優れることを表し、このように、車両を位置決めする時、第1の位置決め情報及び第2の位置決め情報のうちの正確度が比較的に高い位置決め情報に基づいて位置決めを行い、位置決めの正確性をさらに向上させる。
【0067】
1つの選択的な実現形態として、前記第1の位置決め情報に第1の指示情報が含まれ、且つ第1の指示情報によって、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSU的第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定する必要があると決定された場合、車両の位置決めの正確性をさらに向上させるために、該車路協調の位置決め方法は、
前記検知センサによる検知データを取得するステップと、
前記検知データの有効性を決定するステップと、をさらに含む。
【0068】
具体的には、検知データが有効であると決定された場合、検知センサによって検知された車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、RSUの位置情報及び第1の位置決め情報に基づいて、車両の位置を決定する。このように、無効な検知データを利用して車両の位置を決定することで車両の位置決めが不正確である現象を避け、車両の位置決めの正確性をさらに向上させる。
【0069】
以下、上述した2つの実現形態において検知データの有効性を決定するステップを具体的に説明する。
【0070】
1つの具体的な実施例として、前記検知データの有効性を決定するステップは、
前記検知センサによって検知された少なくとも1つの前記RSUが占めるサンプリング点数が第1の予め設定される値以上である場合、或いは、前記検知センサによって検知された少なくとも1つのRSUが占めるサンプリング点数の総サンプリング点数における割合が第2の予め設定される値以上である場合、前記検知データが有効である決定するステップを含む。
【0071】
つまり、本具体的な実施例において、RSUが占めるサンプリング点数、或いは、RSUが占めるサンプリング点数の総サンプリング点数における割合に基づいて、検知データの有効性を決定することができ、少なくとも1つの有効なRSUがあると決定される限り、該検知データが有効であると決定する。
【0072】
本具体的な実現形態は、次のステップに従って、検知データの有効性を判断することができる。
【0073】
ステップ1:検知データには少なくとも1つのRSUのサンプリング点が含まれるか否かを決定する。
【0074】
ステップ2:検知データから検知された各RSUについて、検知された単一のRSUが占めるサンプリング点数が第1の予め設定される値以上である場合、或いは、検知された単一のRSUが占めるサンプリング点の総サンプリング点における割合が第2の予め設定される値以上である場合、該RSUに対する検知データが有効であると決定し、即ち、該RSUが検知センサの有効な検知範囲内に位置する。
【0075】
ここで、説明すべきこととして、RSUと車両との間の距離が遠いほど、検知の精度は低くなり、検知された単一のRSUが占めるサンプリング点は少なくなる。ここで、サンプリング点は、レーザレーダ点クラウドデータサンプリング点、又はカメラサンプリング点であってもよいが、それらに限らない。
【0076】
別の具体的な実現形態として、前記第1の位置決め情報に第1の指示情報が含まれ、前記第1の指示情報が第1の距離情報の確信度を指示し、且つ第1の指示情報によって、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定する必要があると決定された場合、検知データの有効性を判断するステップは、
前記検知センサによって検知された各前記RSUが占めるサンプリング点数、或いは、各前記RSUが占めるサンプリング点数の総サンプリング点数における割合に基づいて、前記検知センサによって検知された各前記RSUの測距精度を決定するステップと、
前記検知センサによって検知された各前記RSUの測距精度のうちの少なくとも1つの測距精度が前記第1の指示情報によって示される前記第1の距離情報の確信度よりも小さい場合、前記検知データが有効であると決定するステップと、を含む。
【0077】
つまり、検知センサによって検知された各RSUの測距精度と第1の距離情報の確信度とを比較して、測距精度が第1の距離情報の確信度よりも高い少なくとも1つのRSUがある限り、該RSUの検知データが有効であると考えられる。
【0078】
本具体的な実現形態は、次のステップに従って、検知データの有効性を判断することができる。
【0079】
ステップ1:検知データには少なくとも1つのRSUのサンプリング点が含まれるか否かを決定する。
【0080】
ステップ2:検知データから検知された各RSUについて、検知された単一のRSUが占めるサンプリング点数、或いは、検知された単一のRSUが占めるサンプリング点数の総サンプリング点における割合に基づいて、検知センサによって該RSUを検知する測距精度を導出し、第1の距離情報の確信度よりも低い場合、該RSUの検知データが無効であると考えられる。
【0081】
1つの選択的な実現形態として、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップは、
前記第1の位置決め情報及び前記第2の位置決め情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信したRSUと前記検知センサによって検知されたRSUとをマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングするステップであって、
ここで、説明すべきこととして、検知センサは検知センサが位置する物体(車両)と被検知物体(RSU)との間の距離、又は、2つの物体の間の距離及び角度のみを検知することができるため、さらに、第1の位置決め情報によって、検知センサによって検知された各RSUに位置情報をマッチングする必要があり、それによって、車両の位置を決定するために必要となる基準点即ちRSUの位置情報を取得するステップと、
前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングする位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報に基づいて、前記車両の位置を決定するか、或いは、前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングする位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報及び第2の角度情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップと、を含む。
【0082】
本ステップにおいて、前記第2の位置決め情報に第2の距離情報のみが含まれる場合、検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報及び前記第2の距離情報に基づいて、車両の位置を決定してもよく、前記第2の位置決め情報に第2の距離情報及び第2の角度情報が含まれる場合、検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報及び第2の距離情報及び第2の角度情報に基づいて、車両の位置を決定してもよく、もちろん、第2の位置決め情報に第2の距離情報及び第2の角度情報が含まれる場合、検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報及び第2の距離情報のみに基づいて、車両の位置を決定してもよく、本開示は、これに対して限定しない。
【0083】
ここで、説明すべきこととして、車両の位置を決定する時、現在、位置情報がマッチングされたRSUを、車両の位置を算出する位置決め基準点としてもよい。
【0084】
以下、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングする過程の具体的な実現形態について説明する。
【0085】
1つの具体的な実現形態として、前記第1の位置決め情報及び前記第2の位置決め情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信したRSUと前記検知センサによって検知されたRSUとをマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングするステップは、次のステップを含む。
【0086】
ステップ1:前記車両の履歴位置情報及び各前記RSUの位置情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信した少なくとも1つのRSUから、前記車両が既に通過したRSU及び/又は前記車両が通過していないRSUを決定し、前記車両が既に通過したRSUは車両の後方に位置するRSUとして決定され、前記車両が通過していないRSUは車両の前方に位置するRSUとして決定される。
【0087】
本ステップにおいて、履歴位置情報は、現在車載位置決めシステムに記憶されている車両の位置情報であってもよく、検知センサによって1つのみのRSUが検出された場合、該履歴位置情報及び検知された該RSUの位置情報に基づいて、該RSUを既に通過されたRSU又は通過されていないRSUとして決定し、検知センサによって2つ以上のRSUが検出された場合、該履歴位置情報に基づいて、各RSUを既に通過されたRSU又は通過されていないRSUとしてそれぞれ決定してもよい。
【0088】
ステップ2:前記検知センサによって検知された少なくとも1つのRSUから、車両の後方に位置するRSU及び/又は車両の前方に位置するRSUを決定する。
【0089】
同様に、本ステップにおいて、検知センサによって検知された各RSUと車両との間の相対位置関係及び車両の進行方向について、検知センサによって検知された各RSUが車両の後方に位置するRSUであるか、又は車両の前方に位置するRSUであるかをそれぞれ決定する。
【0090】
ステップ3:前記車両の後方に位置するRSUに対応する第1の距離情報の距離値、及び、前記車両の後方に位置するRSUに対応する前記第2の距離情報の距離値をいずれも負の値と表記し、前記車両の前方に位置するRSUに対応する第1の距離情報の距離値、及び、前記車両の前方に位置するRSUに対応する前記第2の距離情報の距離値をいずれも正の値と表記する。
【0091】
本ステップにおいて、決定された、各RSUが車両の後方に位置するRSUであるか車両の前方に位置するRSUであるかに基づいて、各RSUと車両との間の第1の距離情報の距離値及び第2の距離情報の距離値に対して「正、負」を表記し、このように、この後、検知センサによって検知された各RSUに位置情報をマッチングする時、車両との距離が最も近いRSUからマッチングすることができる。
【0092】
ステップ4:距離値が負の値である第2の距離情報に対応するRSU及び距離値が負の値である第1の距離情報に対応するRSUについて、距離値の大きい順に従って、一対一でマッチングする。
【0093】
ステップ5:距離値が正の値である第2の距離情報に対応するRSU及び距離値が正の値である第1の距離情報に対応するRSUについて、距離値の小さい順に従って、一対一でマッチングする。
【0094】
本具体的な実現形態において、第1のV2Xメッセージを送信した各RSUを、車両が既に通過したRSU(車両の後方に位置するRSU)及び通過していないRSU(車両の前方に位置するRSU)として分類し、検知センサによって検知されたRSUも、車両の後方に位置するRSU及び車両の前方に位置するRSUとして分類し、車両の後方に位置するRSU及び車両の前方に位置するRSUにそれぞれ位置情報をマッチングすることを実現し、第1の距離情報の不正確によるマッチングのミスを避け、マッチングの正確性を向上させる。
【0095】
一方、車両の後方に位置する各RSUについて、距離値の大きい順に従って、一対一でマッチングし、車両の前方に位置する各RSUについて、距離値の小さい順に従って、一対一でマッチングすることにより、車両との距離が最も近いRSUから位置をマッチングすることを実現し、このように、第1の距離情報の不正確によるRSUの位置のマッチングのミスを避け、マッチングの正確性を向上させる。
【0096】
以下、具体的な実施例とともに、前記位置情報をマッチングする実現過程を説明する。
【0097】
実施例一:
図2に示すように、先ず、検知センサによって1つのRSU(RSU2)が検出され、検知センサによって検知された該RSUと車両との間の第2の距離情報をdx’とし、該RSUが車両の前方に位置すると決定し、従って、該第2の距離情報を+dx’と表記し、次に、V2X OBUが3つのRSUによって送信された第1のV2Xメッセージを受信したことを決定し、3つのRSUはそれぞれRSU1、RSU2及びRSU3であり、RSU1に対応する第1の距離情報はd1であり、RSU2に対応する第1の距離情報はd2であり、RSU3に対応する第1の距離情報はd3であり、車両の履歴位置情報に基づいて、車両がRSU1を既に通過し且つRSU2及びRSU3を通過していないと決定する。
【0098】
従って、RSU1に対応する第1の距離情報を-d1と表記し、RSU2に対応する第1の距離情報を+d2と表記し、RSU3に対応する第1の距離情報を+d3と表記し、比べた結果、|d2|<|d1|<|d3|と決定し、そして、検知センサによって車両が通過していない1つのみのRSUを検出したため、V2X OBUのみに対して、第1のV2Xメッセージによって表記された正の測距値に基づいてソートし、その結果、d2<d3となる。
【0099】
最後に、位置決め算出ユニットがソートの結果に基づいて、検知センサによって検知されたRSUがRSU2であると決定された場合、RSU2の位置情報及びRSU2に対応する第2の距離情報dx’に基づいて、車両を位置決めする。具体的な位置決め過程は図5に示されており、先ず、RUS2の位置を基準点として、検知センサの測定結果及び車両進行方向に基づいて、検知センサとRSU2とのなす角度θを決定し、次に、角度θに基づいて、検知センサのRSU2に対する縦方向の座標及び横方向の座標を解き、最後に、RSU2の位置座標に基づいて、車両の位置を解く。
【0100】
実施例二:
図3に示すように、先ず、検知センサによって検知されたRSUが2つあると決定し、2つのRSUに対応する第2の距離情報は、それぞれdx’及びdy’であり、dx’に対応するRSUは車両の後方に位置し、-dx’と表記し、dy’に対応するRSUは車両の前方に位置し、第2の距離情報を+dy’と表記し、次に、V2X OBUが3つのRSUによって送信された第1のV2Xメッセージを受信したと決定し、3つのRSUは、それぞれRSU1、RSU2及びRSU3であり、RSU1に対応する第1の距離情報はd1であり、RSU2に対応する第1の距離情報はd2であり、RSU3に対応する第1の距離情報はd3であり、車両の履歴位置情報に基づいて、車両が既にRSU1を通過し且つRSU2及びRSU3を通過していないと決定する。
【0101】
従って、RSU1に対応する第1の距離情報を-d1と表記し、RSU2に対応する第1の距離情報を+d2と表記し、RSU3に対応する第1の距離情報を+d3と表記し、比べた結果、車両が通過していない2つのRSUに対応する第1の距離情報の関係は、|d2|<|d3|であると決定し、位置決め算出ユニットは上述した情報に基づいて、検知センサによって検知されたRSUはRSU1及びRSU2であると決定し、RSU1に対応する第2の距離情報がdx’であり、RSU2に対応する第2の距離情報がdy’であると決定し、最後に、位置決め算出ユニットは、上述したRSU1の位置情報及び第2の距離情報dx’、及び、RSU2の位置情報及び第2の距離情報dy’に基づいて、車両を位置決めする。
【0102】
具体的な位置決めの過程は図6に示されており、先ず、RSU1を円中心とし、dx’を半径とする円を描き、RSU2を円中心とし、dy’を半径とする円を描き、次に、2つの円によって方程式を解くことで得られた交点から車両の位置を決定し、車両がトンネルで走行する場合、トンネルに位置する座標点は車両の位置である。
【0103】
実施例三:
図4に示すように、先ず、検知センサによって検知されたRSUが3つあると決定し、3つのRSUに対応する第2の距離情報は、それぞれdx’、dy’及びdz’であり、dx’に対応するRSUは車両の後方に位置し、第2の距離情報を-dx’と表記し、dy’に対応するRSUは車両の前方に位置し、それに対応する第2の距離情報を+dy’と表記し、dz’に対応するRSUは車両の前方に位置し、それに対応する第2の距離情報を+dz’と表記し、次に、V2X OBUが3つのRSUによって送信された第1のV2Xメッセージを受信したと決定し、3つのRSUは、それぞれRSU1、RSU2及びRSU3であり、RSU1に対応する第1の距離情報はd1であり、RSU2に対応する第1の距離情報はd2であり、RSU3に対応する第1の距離情報はd3であり、車両の履歴位置情報に基づいて、車両が既にRSU1を通過し且つRSU2及びRSU3を通過していないと決定し、従って、RSU1に対応する第1の距離情報を-d1と表記し、RSU2に対応する第1の距離情報を+d2と表記し、RSU3に対応する第1の距離情報を+d3と表記し、比べたところ、車両が通過していない2つのRSUに対応する第1の距離情報の関係は、|d2|<|d3|であると決定し、位置決め算出ユニットは上述した情報に基づいて、検知センサによって検知されたRSUがRSU1、RSU2及びRSU3であると決定し、且つRSU1に対応する第2の距離情報がdx’であり、RSU2に対応する第2の距離情報がdy’であり、RSU3に対応する第2の距離情報がdz’であると決定し、最後に、位置決め算出ユニットは上述したRSU1の位置情報及び第2の距離情報dx’、RSU2の位置情報及びその第2の距離情報dy’、及び、RSU3の位置情報及びその第2の距離情報dz’に基づいて、車両を位置決めする。
【0104】
ここで、説明すべきこととして、検知センサによって3つ以上のRSUが検知された場合、車両の位置を決定する時、車両との距離が最も近い2つのRSUを基準点として決定してもよく、具体的な決定過程は、前記検知センサによって2つのRSUが検知された場合と同様であるため、ここでこれ以上説明しない。
【0105】
ここで、さらに説明すべきこととして、検知センサによって、あるRSUと車両との間の距離の絶対値が予め設定される距離閾値(例えば±10m)よりも小さいと検知された場合、車両の履歴位置情報に基づいて車両が既に該RSUを通過したか否かを決定する時、ずれが発生する可能性があり、このようなずれを避けるために、さらに、第1の位置決め情報における第1の距離情報に表記される正、負の値をチェック及び修正した後マッチングしてもよい。
【0106】
つまり、RSUに対してマッチングした後、マッチングした後の対応する第1の距離値(正、負が既に表記される)と第2の距離値(正、負が既に表記される)との差分値又は分散に基づいて、マッチング結果を修正し、修正されたマッチング結果における対応する距離値の差分値又は分散は最も小さい。具体的には、次の形態に従って修正してもよい。
【0107】
先ず、第1の距離情報の第1の距離値(正、負が既に表記される)及び該第1の距離情報に対応するRSUの第2の位置決め情報の第2の距離値(正、負が既に表記される)のそれぞれに対して、差/分散を求める演算を行い、各差分値について絶対値を取って且つ加算する/各分散を加算し、第1の数値を得る。
【0108】
次に、該第1の数値が第1の予め設定される閾値よりも大きい場合、最も大きい1つ又は1個からN個の負の値と表記される第1の距離値を正の値と表記し、且つ改めてマッチングを行い、再び上述した差分値の絶対値の加算/分散の加算の演算を行い、第2の数値を得て、N≧2且つNは整数である。
【0109】
一方、最も小さい1つ又は1個からN個の正の値と表記される第1の距離値を負の値と表記し、且つ改めてマッチングを行い、再び上述した差分値の絶対値の加算/分散の加算の演算を行い、第3の数値を得て、N≧2且つNは整数である。最後に、第1の数値、第2の数値及び第3の数値のうちの最も小さい数値に対応するマッチング結果を最終のマッチング結果として決定する。
【0110】
ここで、説明すべきこととして、前記各差分値に対して絶対値を取って且つ加算し/各分散を加算する演算は、各差分値に対して絶対値を取って且つ平均を求め/各分散に対して平均を求めることなどであってもよいが、それらに限らない。
【0111】
上述した内容を踏まえ、1つの選択的な実現形態として、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップは、次のステップを含む。
【0112】
ステップ1:前記RSUの位置情報又は前記第1の角度情報に基づいて、前記車両が位置する道路の左側に位置するRSU及び/又は道路の右側に位置するRSUを決定する。
【0113】
RSUの位置情報に基づいて、道路の左側に位置するRSU及び/又は道路の右側に位置するRSUを決定する場合、具体的には、RSUの位置情報及び道路中心線の位置情報に基づいて、道路の左側に位置するRSU及び/又は道路の右側に位置するRSUを決定してもよく、第1の角度情報に基づいて道路の左側に位置するRSU及び/又は道路の右側に位置するRSUを決定する場合、具体的には、第1の角度情報に基づいて、RSUと検知センサが位置する車両との間の相対位置関係を決定し、且つ車両の進行方向に基づいて、RSUが道路の左側に位置するRSU又は道路の右側に位置するRSUであると決定してもよい。
【0114】
ステップ2:前記第2の角度情報に基づいて、道路の左側に位置するRSU及び/又は道路の右側に位置するRSUを決定する。
【0115】
同様に、本ステップにおいて、第2の角度情報に基づいて、RSUと検知センサが位置する車両との間の相対位置関係を決定してもよく、且つ車両の進行方向に基づいて、RSUが道路の左側に位置するRSUであるか、又は道路の右側に位置するRSUであるかを決定してもよい。
【0116】
ステップ3:前記第1の距離情報に対応する、前記道路の左側に位置するRSU、及び前記第2の距離に対応する、前記道路の左側に位置するRSUを一対一でマッチングし、且つ、前記第1の距離情報に対応する、前記道路の右側に位置するRSU、及び前記第2の距離情報に対応する、前記道路の右側に位置するRSUを一対一でマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングする。
【0117】
ステップ4:前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報に基づいて、前記車両の位置を決定するか、或いは、前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報及び第2の角度情報に基づいて、前記車両の位置を決定する。
【0118】
同様に、本ステップにおいて、前記第2の位置決め情報に第2の距離情報のみが含まれる場合、検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報及び前記第2の距離情報に基づいて、車両の位置を決定してもよく、前記第2の位置決め情報に第2の距離情報及び第2の角度情報が含まれる場合、検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報及び第2の距離情報、第2の角度情報に基づいて、車両の位置を決定してもよく、もちろん、第2の位置決め情報に第2の距離情報及び第2の角度情報が含まれる場合、検知センサによって検知されたRSUにマッチングの位置情報及び第2の距離情報に基づいて、車両の位置を決定してもよく、本開示は、これに対して限定しない。
【0119】
本選択的な実現形態において、各RSUを道路の左側に位置するRSU及び道路の右側に位置するRSUとして分類することにより、道路の左側に位置するRSU及び道路の右側に位置するRSUにそれぞれ位置情報をマッチングすることを実現し、距離情報の不正確によるマッチングのミスを避け、マッチングの正確性を向上させる。
【0120】
1つの選択的な実現形態として、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定するステップは、次のステップを含む。
【0121】
ステップ1:各前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の予測位置情報を算出する。
【0122】
本ステップにおいて、1つのRSUを受信し且つ第1のパラメータが第4の測定パラメータである場合、第1の位置決め情報における第1の距離情報、第1の角度情報、及びRSUの位置情報に基づいて、車両の予測位置情報を決定してもよく、このように、単一のRSUに基づいて車両の位置を予測することができることを実現し、2つ以上のRSUによって送信された第1のV2Xメッセージを受信した場合、TOA方式によって車両の予測位置情報を解くことができ、4つ以上のRSUによって送信された第1のV2Xメッセージを受信した場合、TDOA方式によって車両の予測位置情報を解くことができる。
【0123】
ステップ2:前記予測位置情報及び各前記RSUの位置情報に基づいて、前記車両と各前記RSUとの相対位置情報を決定する。
【0124】
ステップ3:前記相対位置情報及び各前記第2の位置決め情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信したRSUと前記検知センサによって検知されたRSUとをマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングする。
【0125】
ステップ4:前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報及び前記第2の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定する。本ステップにおいて、車両の位置を決定する時、現在位置情報がマッチングされたRSUを車両の位置を算出する位置決め基準点としてもよい。
【0126】
ここで、上述したステップ3及びステップ4の具体的な実現形態は、前述したマッチング過程及び車両の位置決定過程と同様であるため、ここでこれ以上説明しない。
【0127】
さらに、1つの選択的な実現形態として、該方法は次のステップをさらに含む。
【0128】
ステップ1:各前記RSUによって送信された、前記RSUの表面に関連するパラメータ情報が含まれる第2のV2Xメッセージを受信する。
【0129】
ここで、前記RSUの表面に光反射材が設けられているか、或いは、各前記RSUの表面はメタ表面又は再構成可能なインテリジェントサーフェスであり、
前記パラメータ情報は、
サポートする信号タイプ、
サポートする周波数バンド範囲、及び
特徴点の形状、のうちの少なくとも1つを含む。
【0130】
ステップ2:前記検知センサによって検知された検知データを取得する。
【0131】
ステップ3:前記RSUの表面に関連するパラメータ情報における特徴情報を取得する。
【0132】
ここで、説明すべきこととして、該特徴情報は、RSUの特徴点の形状であってもよい。
【0133】
ステップ4:前記第2のV2Xメッセージから取得した、前記RSUの表面に関連するパラメータ情報によって示される特徴に従って、前記検知データにおいてマッチングを行い、マッチング結果を取得した場合、前記検知データに前記RSUが含まれると決定する。
【0134】
ここで、説明すべきこととして、本ステップは、具体的には、RSUの特徴形状と検知データとを一対一でマッチングし、マッチングに成功できるか否かを決定し、マッチングに成功した時にマッチング結果を得たと決定し、この場合、検知データにRSUが含まれると決定する。
【0135】
ステップ5:前記検知データに前記RSUが含まれる場合、前記車両と前記RSUの第2の位置決め情報を決定し、前記第2の位置決め情報に第2の角度情報が含まれる場合、前記第2の角度情報が第1の方向と第2の方向とのなす角度であると決定し、前記第1の方向は、前記検知センサと前記検知センサによって検知された前記RSUとの間を結ぶ線の延在方向であり、前記第2の方向は、前記車両の進行方向又は車線方向である。
【0136】
本ステップにおいて、具体的には、図5に示すように、車両を位置決めする過程において、先ず、検知センサによって1つのRSUが検知されると決定された場合、検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングし、次に、該RSUの位置を基準点として、検知センサによって検知された第2の距離情報dx及び第2の角度情報、車両の進行方向に基づいて、検知センサとRSUとのなす角度θを決定し、最後に、dx及びθに基づいて、検知センサのRSUに対する横方向の座標hx及び縦方向の座標lxを解き、最後に、RSUの位置情報、及び検知センサのRSUに対する横方向の座標及び縦方向の座標に基づいて、車両の位置を決定する。
【0137】
本選択的な実現形態において、該検知データに基づいて車両とRSUの第2の位置決め情報を決定することにより、単一のRSUの第2の距離情報及び第2の角度情報に基づいて、車両を正確に位置決めすることを実現することができる。
【0138】
ここで、説明すべきこととして、第2のV2Xメッセージは、第1のV2Xメッセージに含まれて送信されてもよく、或いは、第2のV2Xメッセージは独立して送信されてもよく、本開示の実施例は、これに対して限定しない。
【0139】
ここで、さらに説明すべきこととして、メタ表面又は再構成可能なインテリジェントサーフェス(Reconfigurable intelligent surface)は、光波又はレーザレーダ反射波/FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)、或いは、ミリ波レーダ反射波/FMCWの反射角を変えることなく、反射パワーを向上させることができる。
【0140】
また、本選択的な実現形態において、サポートする信号タイプは、光、電磁波、レーザなどを少なくとも含む。
【0141】
本選択的な実現形態において、先ず、RSU表面に光反射材を設けることにより光線を効果的に補強することを実現し、或いは、RSU表面をメタ表面又は再構成可能なインテリジェントサーフェスに設置し、光、電磁波又はレーザの反射角度を変えないように配置しながら、反射の強度を向上させ、光線を効果的に補強することを実現するか、或いは、検知に用いられる反射波又はFMCWは著しく補強され、低照度、希少な特徴点の環境における特徴点を正確に検知することを実現し、それによって、トンネルなどの代表的なGNSSのないシナリオでは、低照度はカメラの検知效果に影響を与え、環境における解像可能な特徴点は制限され、有効且つ正確な検知を実現することが難しい問題を解決し、次に、受信された第2のV2Xメッセージを、検知センサによって検知された検知データの事前情報とすることができ、検知データに対する検証を実現し、検知センサによる検知の成功率及び検知の正確度をさらに向上させることができる。
【0142】
さらに、1つの選択的な実現形態として、第1の位置決め情報及びRSUの位置情報のみに基づいて車両の位置を決定する場合、前記方法は、
前記車両の位置を決定する隣接する2回の時刻の間、或いは、前記車両の位置を決定する過程において、前記第1の位置決め情報が1つも取得されなかった場合、慣性測定ユニットの測定データ及び/又は車両走行のパラメータに基づいてリアルタイムにフィルタリングし、前記車両の位置を予測するステップであって、前記車両走行のパラメータに車両の速度値、加速度値及び方向角値のうちの少なくとも1つが含まれるステップをさらに含む。
【0143】
ここで、説明すべきこととして、先ず、車両走行のパラメータを車体装置から直接に取得してもよく、そして、「リアルタイムにフィルタリングする」は、カルマンフィルタリング、平均フィルタリング、メディアンフィルタリング及びパーティクルフィルタリングなどの方式のうちの少なくとも1つであってもよいが、それらに限らない。
【0144】
さらに、別の選択的な実現形態として、第1の位置決め情報、第2の位置決め情報及びRSUの位置情報に基づいて車両の位置を決定する場合、前記方法は、
前記車両の位置を決定する隣接する2回の時刻の間、或いは、前記車両の位置を決定する過程において、前記第1の位置決め情報が1つも取得されず且つ前記第2の位置決め情報が1つも取得されなかった場合、慣性測定ユニットの測定データ及び/又は車両走行のパラメータに基づいてリアルタイムにフィルタリングし、前記車両の位置を予測するステップであって、前記車両走行のパラメータに車両の速度値、加速度値及び方向角値のうちの少なくとも1つが含まれるステップをさらに含む。
【0145】
同様に、車両走行のパラメータを車体装置から直接に取得してもよく、「リアルタイムにフィルタリングする」は、カルマンフィルタリング、平均フィルタリング、メディアンフィルタリング及びパーティクルフィルタリング等の方式のうちの少なくとも1つであってもよいが、それらに限らない。
【0146】
上述した2つの選択的な実現形態は、検知センサがRSUの有効な検知データを検知しなかった場合、及び/又は、車載位置決めシステムがRSUによって送信される第1のV2Xメッセージを受信しなかった場合、IMUの測定データ及び/又は車両走行のパラメータに基づいてリアルタイムにフィルタリングすることにより、車両の位置を予測することを実現することができ、このように、検知センサの検知範囲が制限される場合、或いは、検知センサ及びV2Xサイドリンクの正確な測距情報の取得頻度が低い場合、IMUパラメータに基づいてフィルタリング及び位置予測を行い、正確な測定値がない場合の位置決めのずれを効果的に避け、正確な測定値を取得した場合、IMUの累積誤差を効果的に消去し、持続的且つ高精度な位置決め性能を保証する。
【0147】
図7に示すように、本開示の実施例は、路側機器に適用される車路協調の位置決め方法を提供し、前記方法は、次のステップを含む。
【0148】
ステップ701:V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに第1のV2Xメッセージを送信するか、
或いは、前記V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに、前記第1のV2Xメッセージ及びSL-PRSを送信し、
前記第1のV2XメッセージにRSUの位置情報が含まれる。
【0149】
ここで、説明すべきこととして、SL-PRSは、第1のV2Xメッセージとともに送信されてもよく、独立して送信されてもよい。本開示の実施例は、これに対して限定しない。
【0150】
本開示の実施例は、V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに第1のV2Xメッセージを送信するか、或いは、第1のV2Xメッセージ及びSL-PRS信号を送信することにより、車載位置決めシステムは、GNSSのないシナリオで高精度な地図に依存しない場合、受信されたメッセージに基づいて、車両の高精度な位置決めを実現することができる。
【0151】
1つの選択的な実現形態として、前記RSUの表面に光反射材が覆われているか、或いは、前記RSUの表面はメタ表面又は再構成可能なインテリジェントサーフェスである。
【0152】
ここで、説明すべきこととして、メタ表面又は再構成可能なインテリジェントサーフェスは、光波又はレーザレーダ反射波/FMCW、或いは、ミリ波レーダ反射波/FMCWの反射角を変えることなく、反射パワーを向上させることができる。
【0153】
本選択的な実現形態において、RSU表面に光反射材を設け、或いは、RSU表面をメタ表面又は再構成可能なインテリジェントサーフェスに設置することにより、光線を効果的に補強することを実現することができ、或いは、検知に用いられる反射波又はFMCWは著しく補強され、低照度、希少な特徴点の環境における特徴点を正確に検知することを実現し、その結果、トンネルなどの代表的なGNSSのないシナリオでは、低照度はカメラの検知效果に影響を与え、環境における解像可能な特徴点は制限され、有効且つ正確な検知を実現することが難しい問題を解決することができる。
【0154】
1つの選択的な実現形態として、前記方法は、
前記車載位置決めシステムに、前記RSUの表面に関連するパラメータ情報が含まれる第2のV2Xメッセージを送信するステップをさらに含み、
前記パラメータ情報は、
サポートする信号タイプ、
サポートする周波数バンド範囲、及び、
特徴点の形状、のうちの少なくとも1つを含む。
【0155】
ここで、説明すべきこととして、第2のV2Xメッセージは、第1のV2Xメッセージに含まれて送信されてもよく、或いは、第2のV2Xメッセージは独立して送信されてもよく、本開示の実施例は、これに対して限定しない。
【0156】
本選択的な実現形態において、車載位置決めシステムに第2のV2Xメッセージを送信することにより、車載位置決めシステムは、第2のV2Xメッセージに含まれる、前記RSUの表面に関連するパラメータ情報における特徴点の形状を事前パラメータとすることができ、検知センサによって検知された検知データに対する検証を実現し、車載位置決めシステムが従来のトレーニング学習を行うことを避け、検知の効率及び正確度を向上させる。
【0157】
図8に示すように、本開示の実施例は、車載位置決めシステムに適用される車路協調の位置決め装置をさらに提供する。この車路協調の位置決め装置は、
少なくとも1つの路側機器(RSU)によって送信された、RSUの位置情報が含まれる第1の車車間・路車間(V2X)メッセージを受信する第1の受信モジュール801と、
第1のパラメータに基づいて車両と前記RSUの第1の位置決め情報を決定する第1の決定モジュール802であって、前記第1の位置決め情報は、第1の距離情報、或いは、第1の距離情報及び第1の角度情報を含み、前記第1のパラメータは、V2Xサイドリンク上で伝送される信号を測定することにより決定される第1の決定モジュール802と、
前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定する第2の決定モジュール803と、を含む。
【0158】
本開示の実施例において、先ず、第1の受信モジュール801によって、少なくとも1つの路側機器(RSU)に送信される、RSUの位置情報が含まれる第1の車車間・路車間(V2X)メッセージを受信し、そして、第1の決定モジュール802は第1のパラメータに基づいて車両と前記RSUの第1の位置決め情報を決定し、前記第1の位置決め情報は、第1の距離情報、或いは、第1の距離情報及び第1の角度情報を含み、前記第1のパラメータは、V2Xサイドリンク上で伝送される信号を測定することにより決定され、最後に、第2の決定モジュール803は前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定する。このように、GNSSのないシナリオでは、車載位置決め機器は、V2Xメッセージ及びV2Xサイドリンク上で伝送される信号に対する測定結果に基づいて、高精度な地図に依存せず、車両を高精度に位置決めすることを実現することができる。
【0159】
選択的に、前記第2の決定モジュール803は、
検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定する第1の決定サブモジュールであって、前記第2の位置決め情報は第2の距離情報、或いは、第2の距離情報及び第2の角度情報を含む第1の決定サブモジュールを含む。
【0160】
さらに、前記装置は、
前記検知センサによる検知データを取得する第1の取得モジュールと、
前記検知データの有効性を決定する第3の決定モジュールと、をさらに含む。
【0161】
前記第2の決定サブモジュールは、具体的には、前記検知データが有効であると決定された場合、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定する。
【0162】
選択的に、前記第1のパラメータは、
物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)の復調基準信号(DMRS)に基づいて測定された基準信号受信電力(RSRP)、或いは、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)のDMRSに基づいて測定されたRSRPである第1の測定パラメータ、
PSCCHに基づいて測定された到着時間(TOA)又は到着時間差(TDOA)、或いは、PSSCHに基づいて測定されたTOA又はTDOAである第2の測定パラメータ、
前記RSUによって送信されたサイドリンク-位置決め基準信号(SL-PRS)に基づいて測定されたRSRPである第3の測定パラメータ、及び
SL-PRSに基づいて測定された信号伝送時間、信号伝送時間差及び信号伝送角度パラメータのうちの少なくとも1つである第4の測定パラメータ、のうちの少なくとも1つを含む。
【0163】
選択的に、前記第1の決定モジュール801は、
前記第1のパラメータに基づいて、前記第1の位置決め情報における第1の指示情報を決定する第2の決定サブモジュールであって、前記第1の指示情報は前記第1の距離情報のタイプ又は確信度を示すものである第2の決定サブモジュールを含む。
【0164】
選択的に、前記第2の決定サブモジュール、
前記第1のパラメータが前記第1の測定パラメータ又は前記第3の測定パラメータである場合、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが不正確測定タイプであることを示すと決定する第1の決定ユニットと、
前記第1のパラメータが前記第2の測定パラメータである場合、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが不正確測定タイプであることを示すと決定するか、或いは、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が予め設定される確信度であることを示すと決定する第2の決定ユニットと、
前記第1のパラメータが前記第4の測定パラメータである場合、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が推定確信度であることを示すと決定するか、或いは、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが正確測定タイプであることを示すと決定する第3の決定ユニットと、を含む。
【0165】
選択的に、前記第2の決定モジュール803は、
前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが不正確測定タイプであることを示す場合、又は、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が確信度閾値以上であることを示す場合、又は、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が検知センサの測距精度よりも大きいことを示す場合、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定する第3の決定サブモジュールであって、前記第2の位置決め情報は第2の距離情報、又は、第2の距離情報及び第2の角度情報を含む第3の決定サブモジュールであって、
或いは、
前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報の確信度が前記検知センサの測距精度以下であることを示す場合、又は、前記第1の指示情報が、前記第1の距離情報のタイプが正確測定タイプであることを示す場合、前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、前記車両の位置を決定する第3の決定サブモジュールを含む。
【0166】
さらに、前記装置は、
前記検知センサによる検知データを取得する第2の取得モジュールと、
前記検知データの有効性を決定する第4の決定モジュールと、をさらに含む。
【0167】
前記第3の決定サブモジュールは、具体的には、前記検知データが有効であると決定された場合、検知センサによって検知された前記車両と少なくとも1つのRSUの第2の位置決め情報、前記RSUの位置情報及び前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定する。
【0168】
選択的に、前記第3の決定モジュールは、具体的には、前記検知センサによって検知された少なくとも1つの前記RSUが占めるサンプリング点数が第1の予め設定される値以上である場合、或いは、前記検知センサによって検知された少なくとも1つのRSUが占めるサンプリング点数の総サンプリング点数における割合が第2の予め設定される値以上である場合、前記検知データが有効であると決定する。
【0169】
選択的に、前記第4の決定モジュールは、具体的には、前記検知センサによって検知された少なくとも1つの前記RSUが占めるサンプリング点数が第1の予め設定される値以上である場合、或いは、前記検知センサによって検知された少なくとも1つのRSUが占めるサンプリング点数の総サンプリング点数における割合が第2の予め設定される値以上である場合、前記検知データが有効であると決定する。
【0170】
選択的に、前記第4の決定モジュールは、
前記検知センサによって検知された各前記RSUが占めるサンプリング点数、或いは、各前記RSUが占めるサンプリング点数の総サンプリング点数における割合に基づいて、前記検知センサによって検知された各前記RSUの測距精度を決定する第4の決定サブモジュールと、
前記検知センサによって検知された各前記RSUの測距精度のうちの少なくとも1つの測距精度が前記第1の指示情報によって示される前記第1の距離情報の確信度よりも小さい場合、前記検知データが有効であると決定する第5の決定サブモジュールと、を含む。
【0171】
選択的に、前記第3の決定サブモジュールは、
前記第1の位置決め情報及び前記第2の位置決め情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信したRSUと前記検知センサによって検知されたRSUとをマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングする第4の決定ユニットと、
前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報に基づいて、前記車両の位置を決定するか、或いは、前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報及び第2の角度情報に基づいて、前記車両の位置を決定する第5の決定ユニットと、を含む。
【0172】
選択的に、前記第4の決定サブモジュールは、
前記第1の位置決め情報及び前記第2の位置決め情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信したRSUと前記検知センサによって検知されたRSUとをマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングする第6の決定ユニットと、
前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報に基づいて、前記車両の位置を決定するか、或いは、前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報及び第2の角度情報に基づいて、前記車両の位置を決定する第7の決定ユニットと、を含む。
【0173】
選択的に、前記第4の決定ユニットは、
前記車両の履歴位置情報及び各前記RSUの位置情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信した少なくとも1つのRSUから、前記車両が既に通過したRSU及び/又は前記車両が通過していないRSUを決定する第1の決定サブユニットであって、前記車両が既に通過したRSUは車両の後方に位置するRSUとして決定され、前記車両が通過していないRSUは車両の前方に位置するRSUとして決定される第1の決定サブユニットと、
前記検知センサによって検知された少なくとも1つのRSUから、車両の後方に位置するRSU及び/又は車両の前方に位置するRSUを決定する第2の決定サブユニットと、
前記車両の後方に位置するRSUに対応する第1の距離情報の距離値、及び、前記車両の後方に位置するRSUに対応する前記第2の距離情報の距離値をいずれも負の値と表記し、前記車両の前方に位置するRSUに対応する第1の距離情報の距離値、及び、前記車両の前方に位置するRSUに対応する前記第2の距離情報の距離値をいずれも正の値と表記する第1の処理サブユニットと、
距離値が負の値である第2の距離情報に対応するRSU及び距離値が負の値である第1の距離情報に対応するRSUについて、距離値の小さい順に従って、一対一でマッチングし、
距離値が正の値である第2の距離情報に対応するRSU及び距離値が正の値である第1の距離情報に対応するRSUについて、距離値が小さい順に従って、一対一でマッチングする第1のマッチングサブユニットと、を含む。
【0174】
選択的に、前記第6の決定ユニットは、
前記車両の履歴位置情報及び各前記RSUの位置情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信した少なくとも1つのRSUから、前記車両が既に通過したRSU及び/又は前記車両が通過していないRSUを決定する第3の決定サブユニットであって、前記車両が既に通過したRSUは車両の後方に位置するRSUとして決定され、前記車両が通過していないRSUは車両の前方に位置するRSUとして決定される第3の決定サブユニットと、
前記検知センサによって検知された少なくとも1つのRSUから、車両の後方に位置するRSU及び/又は車両の前方に位置するRSUを決定する第4の決定サブユニットと、
前記車両の後方に位置するRSUに対応する第1の距離情報の距離値、及び、前記車両の後方に位置するRSUに対応する前記第2の距離情報の距離値をいずれも負の値と表記し、前記車両の前方に位置するRSUに対応する第1の距離情報の距離値、及び、前記車両の前方に位置するRSUに対応する前記第2の距離情報の距離値をいずれも正の値と表記する第2の処理サブユニットと、
距離値が負の値である第2の距離情報に対応するRSU及び距離値が負の値である第1の距離情報に対応するRSUについて、距離値が大きい順に従って、一対一でマッチングし、
距離値が正の値である第2の距離情報に対応するRSU及び距離値が正の値である第1の距離情報に対応するRSUについて、距離値の小さい順に従って、一対一でマッチングする第2のマッチングサブユニットと、を含む。
【0175】
選択的に、前記第3の決定サブモジュールは、
前記RSUの位置情報又は前記第1の角度情報に基づいて、前記車両が位置する道路の左側に位置するRSU及び/又は道路の右側に位置するRSUを決定する第8の決定ユニットと、
前記第2の角度情報に基づいて、道路の左側に位置するRSU及び/又は道路の右側に位置するRSUを決定する第9の決定ユニットと、
前記第1の距離情報に対応する、前記道路の左側に位置するRSU、及び前記第2の距離に対応する、前記道路の左側に位置するRSUを一対一でマッチングし、且つ、前記第1の距離情報に対応する、前記道路の右側に位置するRSU、及び前記第2の距離情報に対応する、前記道路の右側に位置するRSUを一対一でマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングする第1のマッチングユニットと、
前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報に基づいて、前記車両の位置を決定するか、或いは、前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報及び第2の角度情報に基づいて、前記車両の位置を決定する第10の決定ユニットと、を含む。
【0176】
選択的に、前記第4の決定サブモジュールは、
前記RSUの位置情報又は前記第1の角度情報に基づいて、前記車両が位置する道路の左側に位置するRSU及び/又は道路の右側に位置するRSUを決定する第11の決定ユニットと、
前記第2の角度情報に基づいて、道路の左側に位置するRSU及び/又は道路の右側に位置するRSUを決定する第12の決定ユニットと、
前記第1の距離情報に対応する、前記道路の左側に位置するRSU、及び前記第2の距離に対応する、前記道路の左側に位置するRSUを一対一でマッチングし、且つ、前記第1の距離情報に対応する、前記道路の右側に位置するRSU、及び前記第2の距離情報に対応する、前記道路の右側に位置するRSUを一対一でマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングする第2のマッチングユニットと、
前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報に基づいて、前記車両の位置を決定するか、或いは、前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報、及び前記検知センサによって検知された前記車両と前記RSUとの間の第2の位置決め情報における第2の距離情報及び第2の角度情報に基づいて、前記車両の位置を決定する第13の決定ユニットと、を含む。
【0177】
選択的に、前記第1の決定サブモジュールは、
各前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の予測位置情報を算出する第1の算出ユニットと、
前記予測位置情報及び各前記RSUの位置情報に基づいて、前記車両と各前記RSUとの相対位置情報を決定する第14の決定ユニットと、
前記相対位置情報及び各前記第2の位置決め情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信したRSUと前記検知センサによって検知されたRSUとをマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングする第3のマッチングユニットと、
前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報及び前記第2の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定する第15の決定ユニットと、を含む。
【0178】
選択的に、前記第4の決定サブモジュールは、
各前記第1の位置決め情報に基づいて、前記車両の予測位置情報を算出する第2の算出ユニットと、
前記予測位置情報及び各前記RSUの位置情報に基づいて、前記車両と各前記RSUとの相対位置情報を決定する第16の決定ユニットと、
前記相対位置情報及び各前記第2の位置決め情報に基づいて、前記第1のV2Xメッセージを送信したRSUと前記検知センサによって検知されたRSUとをマッチングし、前記検知センサによって検知されたRSUに位置情報をマッチングする第4のマッチングユニットと、
前記検知センサによって検知されたRSUにマッチングした位置情報及び前記第2の位置決め情報に基づいて、前記車両の位置を決定する第17の決定ユニットと、を含む。
【0179】
さらに、前記装置は、
各前記RSUによって送信された、前記RSUの表面に関連するパラメータ情報が含まれる第2のV2Xメッセージを受信する第2の受信モジュールと、
前記検知センサによって検知された検知データを取得する第3の取得モジュールと、
前記RSUの表面に関連するパラメータ情報における特徴情報を取得する第4の取得モジュールと、
前記第2のV2Xメッセージから取得した、前記RSUの表面に関連するパラメータ情報によって示される特徴に従って、前記検知データにおいてマッチングを行い、マッチング結果を取得した場合、前記検知データに前記RSUが含まれると決定する第5の決定モジュールと、
前記検知データに前記RSUが含まれる場合、前記車両と前記RSUの第2の位置決め情報を決定する第6の決定モジュールであって、前記第2の位置決め情報に第2の角度情報が含まれる場合、前記第2の角度情報が第1の方向と第2の方向とのなす角度であると決定し、前記第1の方向は、前記検知センサと前記検知センサによって検知された前記RSUとの間を結ぶ線の延在方向であり、前記第2の方向は、前記車両の進行方向或いは車線方向である第6の決定モジュールと、をさらに含み、
ここで、前記RSUの表面に光反射材が設けられているか、或いは、各前記RSUの表面はメタ表面又は再構成可能なインテリジェントサーフェスであり、
前記パラメータ情報は、
サポートする信号タイプ、
サポートする周波数バンド範囲、及び、
特徴点の形状、のうちの少なくとも1つを含む。
【0180】
さらに、前記装置は、
前記車両の位置を決定する隣接する2回の時刻の間、或いは、前記車両の位置を決定する過程において、前記第1の位置決め情報が1つも取得されなかった場合、慣性測定ユニットの測定データ及び/又は車両走行のパラメータに基づいてリアルタイムにフィルタリングし、前記車両の位置を予測する第1の予測モジュールであって、前記車両走行のパラメータに車両の速度値、加速度値及び方向角値のうちの少なくとも1つが含まれる第1の予測モジュールをさらに含む。
【0181】
さらに、前記装置は、
前記車両の位置を決定する隣接する2回の時刻の間、或いは、前記車両の位置を決定する過程において、前記第1の位置決め情報が1つも取得されず且つ前記第2の位置決め情報が1つも取得されなかった場合、慣性測定ユニットの測定データ及び/又は車両走行のパラメータに基づいてリアルタイムにフィルタリングし、前記車両の位置を予測する第2の予測モジュールであって、前記車両走行のパラメータに車両の速度値、加速度値及び方向角値のうちの少なくとも1つが含まれる第2の予測モジュールと、をさらに含む。
【0182】
本開示の実施例の車路協調の位置決め装置は、車載位置決めシステムに適用される車路協調の位置決め方法に対応し、前記車路協調の位置決め方法における実現形態のすべてはいずれも該車路協調の位置決め装置の実施例に適用し、同じ技術的効果を実現することもできる。
【0183】
図9に示すように、本開示の実施例は、路側機器に適用される車路協調の位置決め装置をさらに提供し、この装置は、
V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに第1のV2Xメッセージを送信するか、或いは、前記V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに、前記第1のV2Xメッセージ及びSL-PRSを送信する第1の送信モジュール901であって、前記第1のV2XメッセージにRSUの位置情報が含まれる第1の送信モジュール901を含む。
【0184】
選択的に、前記RSUの表面に光反射材が覆われているか、或いは、前記RSUの表面はメタ表面又は再構成可能なインテリジェントサーフェスである。
【0185】
さらに、前記装置は、
前記車載位置決めシステムに、前記RSUの表面に関連するパラメータ情報が含まれる第2のV2Xメッセージを送信する第2の送信モジュールをさらに含み、
前記パラメータ情報は、
サポートする信号タイプ、
サポートする周波数バンド範囲、及び、
特徴点の形状、のうちの少なくとも1つを含む。
【0186】
本開示の実施例の車路協調の位置決め装置は、前記路側機器に適用される車路協調の位置決め方法に対応し、前記車路協調の位置決め方法における実現形態のすべてはいずれも該車路協調の位置決め装置の実施例に適用し、同じ技術的効果を実現することもできる。
【0187】
上述した目的をよりよく実現するために、図10に示すように、本開示の実施例は、車載位置決めシステムをさらに提供し、この車載位置決めシステムは、プロセッサ1000と、バスインターフェースを介して前記プロセッサ1000に接続されるメモリ1020とを含み、前記メモリ1020は、前記プロセッサ1000が操作を実行する時に使用するプログラム及びデータを記憶するために用いられ、プロセッサ1000は、前記メモリ1020に記憶されるプログラム及びデータを呼び出し且つ実行する。
【0188】
ここで、送受信機1010は、バスインターフェースに接続され、プロセッサ1000に制御されて、少なくとも1つの路側機器(RSU)によって送信された、RSUの位置情報が含まれる第1の車車間・路車間(V2X)メッセージを受信するために用いられ、プロセッサ1000は、メモリ1020におけるプログラムを読み取って次のステップを実行するために用いられる。
【0189】
第1のパラメータに基づいて車両と前記RSUの第1の位置決め情報を決定し、前記第1の位置決め情報は、第1の距離情報、或いは、第1の距離情報及び第1の角度情報を含み、前記第1のパラメータは、V2Xサイドリンク上で伝送される信号を測定することにより決定される。
【0190】
前記第1の位置決め情報及び前記RSUの位置情報に基づいて、車両の位置を決定する。
【0191】
本開示の上述した実施例による車載位置決めシステムは、第1のV2Xメッセージを受信し、第1のパラメータに基づいて第1の位置決めメッセージを決定し、且つ第1の位置決めメッセージ及びRSUの位置情報に基づいて車両の位置を決定し、GNSSのないシナリオで高精度な地図に依存せず、車両に対する高精度な位置決めを実現することができる。
【0192】
説明すべきこととして、本開示の上述した実施例による車載位置決めシステムは、前記車路協調の位置決め方法を実行すること可能な車載位置決めシステムであり、前記車載位置決めシステムに適用される車路協調の位置決め方法はいずれも該車載位置決めシステムに適用され、且つ同様又は類似する有益な効果を実現することができる。
【0193】
ここで、図10では、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されるバス及びブリッジを含んでもよく、具体的には、プロセッサ1000に代表される1つ又は複数のプロセッサ及びメモリ1020に代表されるメモリの様々な回路によってリンクされる。バスアーキテクチャは、例えば、周辺機器、電圧レギュレータ及びパワー管理回路などのような様々な他の回路をリンクしてもよく、それらは、すべて当技術分野でよく知られているものであるため、ここでこれ以上説明しない。
【0194】
バスインターフェースはインターフェースを提供する。送受信機1010は複数の要素であってもよく、即ち、送信機及び送受信機を含み、伝送媒体上で様々な他の装置と通信するためのユニットを提供する。異なる端末に対して、ユーザインターフェース1030は必要な機器を内、外接続することができるインターフェースであってもよく、接続する機器はキーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロホン、ジョイスティックなどを含むが、それらに限らない。
【0195】
プロセッサ1000は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理することを担当し、メモリ1020には、プロセッサ1000が操作を実行する時に使用されるデータが記憶されてもよい。
【0196】
本開示の実施例は、路側機器をさらに提供し、この路側機器は、プロセッサと、バスインターフェースを介して前記プロセッサに接続されるメモリとを含み、前記メモリは、前記プロセッサが操作を実行する時に使用されるプログラム及びデータを記憶するために用いられ、プロセッサは、前記メモリに記憶されるプログラム及びデータを呼び出して実行する。
【0197】
ここで、送受信機がバスインターフェースに接続され、プロセッサに制御されて次のステップを実行するために用いられる。
【0198】
V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに第1のV2Xメッセージを送信するか、或いは、前記V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに前記第1のV2Xメッセージ及びSL-PRSを送信し、前記第1のV2XメッセージにRSUの位置情報が含まれる。
【0199】
本開示の上述した実施例による路側機器は、V2X車載端末を有する車載位置決めシステムに第1のV2Xメッセージを送信するか、或いは、第1のV2Xメッセージ及びSL-PRSを送信し、それによって、車載位置決めシステムは、受信したメッセージに基づいて、GNSSのないシナリオで高精度な地図に依存せず、車両に対する高精度な位置決めを実現することができる。
【0200】
説明すべきこととして、本開示の上述した実施例による路側機器は、前記車路協調の位置決め方法を実行することが可能な路側機器であり、前記路側機器に適用される車路協調の位置決め方法は、いずれも該路側機器に適用され、且つ同じ又は類似する有益な効果を実現することができる。
【0201】
ここで、説明すべきこととして、路側機器の構造は車載位置決めシステムの構造と同様であるため、路側機器の構造は図10を参照すればよい。
【0202】
当業者であれば理解できるように、上述した実施例のすべて又は一部を実現するステップは、ハードウェアによって実現されてもよく、コンピュータプログラムによって関連するハードウェアを指示することによって実現されてもよく、前記コンピュータプログラムは、上述した方法の一部又はすべてのステップを実行するコマンドを含み、且つ該コンピュータプログラムは、1つの読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、記憶媒体は任意の形式の記憶媒体であってもよい。
【0203】
また、本開示の実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、読み取り可能な記憶媒体にプログラムが記憶されており、該プログラムがプロセッサによって実行される場合、前記車路協調の位置決め方法の実施例の各過程を実現し、且つ同じ技術的効果を実現することができ、繰り返しの説明を避けるために、ここでこれ以上説明しない。ここで、該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROMと略称される)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称される)、磁気ディスク又は光ディスクなどであってもよい。
【0204】
なお、指摘すべきこととして、本開示の装置及び方法において、明らかに、各部材又は各ステップは、分解及び/又は再結合されてもよい。これらの分解及び/又は再結合は、本開示の同等方案として見なされるべきである。
【0205】
そして、上述した一連の処理を実行するステップは、説明された順序又は時間順に従って自然に実行することができるが、必ずしも時間順に従って実行する必要がなく、あるステップは並列に実行されたり、互いに独立して実行されてもよい。
【0206】
当業者にとって理解できるように、本開示の方法及び装置のすべて又は任意のステップ又は部材は、任意の算出装置(プロセッサ、記憶媒体などを含む)又は算出装置のネットワークにおいて、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせによって実行されることができ、それは、当業者は本開示の説明を読んだ後に、把握されている基本的なプログラミングスキルを利用して実現することができる。
【0207】
本開示の目的は、任意の算出装置上で1つのプログラム又は1組のプログラムを実行することにより実現されてもよい。前記算出装置は、周知された汎用装置であってもよい。従って、本開示の目的は、前記方法又は装置を実現するプログラムコードを含むプログラム製品のみを提供することにより実現されてもよい。
【0208】
つまり、このようなプログラム製品も本開示を構成し、且つこのようなプログラム製品が記憶される記憶媒体も本開示を構成することができる。明らかに、前記記憶媒体は、任意の周知された記憶媒体、又は将来開発される任意の記憶媒体であってもよい。
【0209】
説明すべきこととして、上記の各モジュールの区分は、ロジック機能の区分に過ぎず、実際に実現する場合、1つの物理エンティティにすべて又は一部を集積してもよく、物理上で分けられてもよいことを理解されたい。
【0210】
そして、これらのモジュールのすべては、処理要素によってソフトウェアを呼び出す形式で実現されてもよく、すべてはハードウェアの形式で実現されてもよく、一部のモジュールは処理要素によってソフトウェアを呼び出し形式で実現されてもよく、一部のモジュールはハードウェアの形式で実現されてもよい。
【0211】
例えば、各決定モジュールは、独立して設けられる処理要素であってもよく、上述した装置のあるチップに集積して実現されてもよく、なお、プログラムコードの形式で上述した装置のメモリに記憶され、上述した装置のある処理要素によって呼び出されて且つ以上の決定モジュールの機能を実行してもよい。
【0212】
他のモジュールの実現はこれと同様である。なお、これらのモジュールはすべて又は一部が集積されてもよく、独立して実現されてもよい。ここで記述された処理要素は、信号の処理能力を有する集積回路であってもよい。実現過程において、上述した方法の各ステップ又は以上の各モジュールは、プロセッサ要素におけるハードウェアの集積理論回路又はソフトウェア形式のコマンドによって実現されてもよい。
【0213】
例えば、各モジュール、ユニット、サブユニット又はサブモジュールは、以上の方法を実施する1つ又は複数の集積回路、例えば、1つ又は複数の特定の集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、又は、1つ又は複数のマイクロプロセッサ(digital signal processor、DSP)、又は、1つ又は複数のフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)等として配置されてもよい。
【0214】
また、例えば、以上のあるモジュールが処理要素によってプログラムコードを呼び出す形式で実現される場合、該処理要素は、汎用プロセッサ、例えばセンタープロセッサ(Central Processing Unit、CPU)又はプログラムコードを呼び出すことが可能なプロセッサであってもよい。また例えば、これらのモジュールは集積され、オンチップシステム(system-on-a-chip、SOC)の形式で実現されてもよい。
【0215】
最後に、さらに説明すべきこととして、本明細書において、第1及び第2などのような関係用語は、ただ1つのエンティティ又は操作を別のエンティティ又は操作と区別するために用いられ、これらのエンティティ又は操作の間にこのような任意の実際の関係又は順序が存在することを要求し又は暗示するものではない。
【0216】
そして、用語である「包括」、「含む」又はその任意の他の変形は、非排他的な包括をカバーすることを意図し、それによって、一連の要素を含む過程、方法、物品又は端末機器は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素、又はこのような過程、方法、物品又は機器に固有される要素をさらに含む。
【0217】
さらなる制限がない限り、「1つの…を含む」という文章によって限定される要素は、前記要素を含む過程、方法、物品又は機器には、別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。
【0218】
以上は、本開示の好ましい実施の形態であり、指摘すべきこととして、当業者にとっては、本開示の上述した原理を逸脱しない限り、さらに様々な改善及び修飾を行うことができ、これらの改良及び修飾も本開示の保護範囲として見なされるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10