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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-08
(45)【発行日】2025-04-16
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/433 20110101AFI20250409BHJP
   H04N 21/442 20110101ALI20250409BHJP
   H04N 5/92 20060101ALI20250409BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20250409BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20250409BHJP
   G09G 5/37 20060101ALI20250409BHJP
【FI】
H04N21/433
H04N21/442
H04N5/92 010
G09G5/36 400
G09G5/00 550C
G09G5/00 555G
G09G5/00 510H
G09G5/37 600
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021035043
(22)【出願日】2021-03-05
(65)【公開番号】P2022135308
(43)【公開日】2022-09-15
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】日吉 将之
(72)【発明者】
【氏名】石渡 八代
(72)【発明者】
【氏名】高田 智弘
(72)【発明者】
【氏名】露久志 力
【審査官】渡部 博樹
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0322647(US,A1)
【文献】特開平09-093562(JP,A)
【文献】特開2010-016482(JP,A)
【文献】特開2016-111379(JP,A)
【文献】特開2010-004355(JP,A)
【文献】特開2018-113625(JP,A)
【文献】特開2014-127986(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 ー 21/858
H04N 5/92
G09G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信した映像信号に基づく動画像を表示する表示部と、
前記表示部に表示された動画像を視聴している視聴者の変化を取得する取得部と、
前記取得部により取得された視聴者の変化に基づいて前記動画像のハイライトシーンを特定する特定部と、
前記映像信号を記憶する記憶部と、
前記動画像を視聴している視聴者の数を検出する視聴者数センサと、を備え、
前記視聴者数センサが前記視聴者数の増加を検出した後に、受信された前記映像信号に基づく前記動画像に、前記ハイライトシーンを含む前記記憶部に記憶された前記映像信号に基づく前記動画像を合成して前記表示部に表示し、
前記取得部は、前記視聴者から生じる物理量を検出するセンサであり、
前記特定部は、前記取得部によって取得された視聴者から生じる物理量が予め定められた第一閾値以上になってから、前記物理量が第一閾値を超える第二閾値以上になった場合、前記物理量が前記第二閾値以上になるまでの場面を前記ハイライトシーンとして特定し、前記物理量が前記第二閾値以上になってから、予め定められた時間内に前記物理量が前記第二閾値以上にならない場合、前記ハイライトシーンが終了したと判定する、表示装置。
【請求項2】
前記特定部によって前記ハイライトシーンが特定された場合に、前記ハイライトシーンと特定された場面よりも以前の場面から前記記憶部に記憶し、記憶された映像信号に基づく動画像を再生する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記特定部によって前記ハイライトシーンが特定された場合に、前記記憶部に記憶された映像信号のうち、前記ハイライトシーンと特定された場面の最初に対応する部分と最後に対応する部分との少なくとも一方にタグを附す、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記センサは、前記視聴者から生じる音を取得するマイク、及び前記視聴者を撮像する撮像素子のうちの少なくとも一方である、請求項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示装置の視聴者が操作する操作子をさらに備え、
前記取得部は、前記表示装置の視聴者が前記操作子を操作したことを前記視聴者の変化として取得する、請求項1~3のいずれか一項記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、映像信号から観客の大歓声、アナウンサーの大声等の音声信号レベルの変化を検出し、ハイライトシーンを検出する技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-134415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術では、映像信号に含まれる音声信号レベルの変化に基づいてハイライトシーンを特定するため、視聴者が実際には盛り上がらない場面をハイライトシーンとして検出するおそれがある。本開示の一態様は、視聴者が実際に盛り上がった場面をハイライトシーンとして特定できる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る表示装置は、受信した映像信号に基づく動画像を表示する表示部と、前記表示部に表示された動画像を視聴している視聴者の変化を取得する取得部と、前記取得部により取得された視聴者の変化に基づいて前記動画像のハイライトシーンを特定する特定部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第一実施形態に係る表示装置の構成の一例を示す図である。
図2】第一実施形態に係る表示装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図3】視聴者の変化を示す、視聴者から生じる物理量を取得する処理の一例を示すフローチャートである。
図4】第二実施形態に係る表示装置の構成の一例を示す図である。
図5】第二実施形態に係る表示装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図6】第三実施形態に係る表示装置の構成の一例を示す図である。
図7】第三実施形態に係る表示装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図8】第四実施形態に係る表示装置の構成の一例を示す図である。
図9】第四実施形態に係る表示装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図10】第五実施形態に係る表示装置の構成の一例を示す図である。
図11】第五実施形態に係る表示装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第一実施形態)
図1図3を参照して、第一実施形態について説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0008】
図1は、表示装置100の構成の一例を示す図である。表示装置100は、コンテンツ入力部101と、映像処理部102と、表示部103と、記憶部104と、取得部105と、特定部106と、再生部107と、映像切替部108とを含む。表示装置100は、例えば、テレビ受像機等である。また、表示装置100は、操作子109を備える。操作子109は、表示装置100の視聴者が操作し、視聴者による操作を受け付ける。操作子109は、例えば、操作ボタン等であり、リモコンであってもよい。
【0009】
コンテンツ入力部101は、映像信号111を受信する。コンテンツ入力部101は、例えば、放送波受信装置、パッケージメディア再生装置、またはVOD(Video On Demand)等である。例えば、映像信号111は、デジタルテレビ放送の番組の映像信号である。また、映像信号111は、インターネット等のネットワークから取得された番組の映像信号であってもよい。また、映像信号111は、表示装置100に接続されたビデオカメラまたは録画装置等の外部機器に記憶された映像信号であってもよい。さらに、映像信号111には、音声、音楽、または効果音等の音が含まれているものとする。
【0010】
映像処理部102は、コンテンツ入力部101が受信した映像信号111に基づいて、動画像112を再生する。
【0011】
表示部103は、動画像を表示する。具体的には、表示部103は、コンテンツ入力部101が受信した映像信号111に基づく動画像112を表示する。または、表示部103は、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を表示する。例えば、表示部103は、液晶パネルまたは有機EL(Electro-luminescence)パネル等である。
【0012】
記憶部104は、映像信号111を記憶し、例えば、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ、またはフラッシュメモリ等の記憶装置である。記憶部104は、映像信号111の一部である、ハイライトシーンに対応する映像信号113を記憶する。
【0013】
取得部105は、表示部103に表示された動画像を視聴している視聴者の変化を取得する。取得部105は、視聴者の変化を示す、視聴者から生じる物理量を検出するセンサを含む。本実施形態に係る取得部105は、視聴者から生じる物理量を検出するセンサとして、マイク121と、撮像素子122と、振動計123と、赤外線カメラ124とを含む。
【0014】
マイク121は、視聴者から生じる音を取得する。マイク121は、表示部103が向く方向からの音を取得できるように、表示装置100に設置される。撮像素子122は、視聴者を撮像し、撮像画像を生成する。撮像素子122を搭載するRGBカメラが、表示部103に対向する視聴者を撮像できるように、表示装置100に設置される。振動計123は、視聴者から生じる振動を計測する。一例として、振動計123は、表示装置100に設置される。赤外線カメラ124は、温度情報を取得する。温度情報は、赤外線カメラ124に対向する予め定められた領域内の複数の位置の温度を示す。例えば、赤外線カメラ124は、アレイ状に並んだ多眼赤外線センサを含んで構成され、複数の位置の温度を計測する。赤外線カメラ124は、表示部103に対向する視聴者の温度を計測できるように、表示装置100に設置される。これにより、赤外線カメラ124は、撮像素子122によって撮像された撮像画像に含まれる視聴者の位置に対応する、視聴者の体温を示す温度情報を取得できる。
【0015】
さらに、取得部105は、音量変化検出部131、動き検出部132、振動変化検出部133、体温変化検出部134とを含む。音量変化検出部131は、マイク121によって取得された音量の変化量を検出する。動き検出部132は、撮像素子122によって生成された撮像画像に対する画像処理結果に基づいて、撮像画像に含まれる視聴者の像の動きの変化量を検出する。振動変化検出部133は、振動計123によって計測された振動の変化量を検出する。体温変化検出部134は、赤外線カメラ124によって計測された温度の変化量を検出する。
【0016】
特定部106は、取得部105により取得された視聴者の変化に基づいて、映像信号111に基づく動画像112のハイライトシーンを特定する。
【0017】
再生部107は、操作子109に対する視聴者の操作に応じて、映像信号111のうちでハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を再生する。
【0018】
映像切替部108は、映像信号111に基づく動画像112と、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114とを切り替えて、表示部103に出力することで、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を表示部103に表示させる。例えば、映像切替部108は、再生部107がハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を再生した場合、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を表示部103に表示する。一方、例えば、映像切替部108は、再生部107がハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を再生しない場合、映像信号111に基づく動画像112を表示部103に出力することで、映像信号111に基づく動画像112に表示させる。
【0019】
次に、図2を参照し、表示装置100の動作について説明する。図2は、表示装置100の動作の一例を示すフローチャートである。コンテンツ入力部101が映像信号111を受信した場合、表示装置100は、図2に例示するステップS201の処理を開始する。
【0020】
ステップS201において映像処理部102は、コンテンツ入力部101が受信した映像信号111に基づく動画像112を再生する。
【0021】
ステップS202において取得部105は、視聴者の変化を示す、視聴者から生じる物理量を取得する。ステップS202の処理の詳細は後述する。
【0022】
ステップS203において特定部106は、視聴者から生じる物理量が予め定められたハイライト条件を満たすか否かを判定する。例えば、ハイライト条件は、取得部105によって取得された視聴者から生じる物理量が予め定められた閾値以上であることである。
【0023】
ステップS203において視聴者の変化が予め定められたハイライト条件を満たさない場合、特定部106は、処理をステップS202に戻す。つまり、特定部106は、視聴者から生じる物理量が予め定められたハイライト条件を満たすまで、ステップS202及びS203の処理を繰り返す。
【0024】
一方、ステップS203において視聴者から生じる物理量が予め定められたハイライト条件を満たす場合、ステップS204において特定部106は、視聴者から生じる物理量がハイライト条件を満たしたときに再生されていた場面をハイライトシーンとして特定する。特定部106は、取得部105によって取得された視聴者から生じる物理量が予め定められた閾値以上になってから、予め定められた時間内に当該物理量が当該閾値以上にならない場合、ハイライトシーンが終了したと判定する。
【0025】
また、特定部106は、取得部105によって取得された視聴者から生じる物理量が予め定められた第一閾値以上になってから、当該物理量が第一閾値を超える第二閾値以上になった場合、当該物理量が第二閾値以上になるまでの場面をハイライトシーンとして特定してもよい。そして、特定部106は、当該物理量が第二閾値以上になってから、予め定められた時間内に当該物理量が当該閾値以上にならない場合、ハイライトシーンが終了したと判定してもよい。
【0026】
ステップS205において特定部106は、映像信号111のうち、特定されたハイライトシーンに対応する映像信号113を記憶部104に記憶する。
【0027】
ステップS206において再生部107は、視聴者の操作によるハイライトシーンを再生する指示を受け付けたか否かを判定する。ステップS206において再生部107が、視聴者の操作によるハイライトシーンを再生する指示を受け付けていない場合、再生部107は、ステップS202に処理を戻す。つまり、再生部107は、視聴者の操作によるハイライトシーンを再生する指示を受け付けるまで、ステップS202~ステップS206の処理を繰り返す。一方、ステップS206において再生部107が、視聴者の操作によるハイライトシーンを再生する指示を受け付けた場合、ステップS207において再生部107は、記憶部104に記憶されたハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を再生する。
【0028】
ステップS208において映像切替部108は、映像信号111に基づく動画像112と、ステップS207で再生された動画像114とを切り替えて、表示部103に出力することで、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を表示部103に表示させる。表示装置100は、ステップS206~ステップS208の処理により、視聴者が望むタイミングでハイライトシーンを視聴者に視聴させることができる。
【0029】
ステップS209において再生部107は、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114の再生が終了したか否かを判定する。ステップS209においてハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114の再生が終了した場合、ステップS210において映像切替部108は、映像信号111に基づく動画像112を、表示部103に出力することで、受信された映像信号111に基づく動画像112を表示部103に表示させる。これにより、表示装置100は、受信された映像信号111に基づく動画像112を引き続き視聴者に視聴させることができる。
【0030】
次に、図3を参照しながら、視聴者から生じる物理量を取得するステップS202の処理について詳細に説明する。図3は、ステップS202の処理の一例を示すフローチャートである。
【0031】
ステップS301において音量変化検出部131は、マイク121により取得された視聴者から生じる音を取得する。ここで、映像信号111に含まれる音声が表示装置100から出力されるため、マイク121により、視聴者から生じる音と共に、映像信号111に含まれる音声信号による音が取得される。そこで、音量変化検出部131は、マイク121に入力された音声信号に、映像信号111に含まれる音声信号の逆位相の信号を重畳することで、マイク121に入力された音声信号の成分から、映像信号111に含まれる音声信号の成分を相殺する。これにより、音量変化検出部131は、マイク121に入力された音声信号から、マイク121により取得された視聴者から生じる音を取得できる。
【0032】
ステップS302において音量変化検出部131は、予め定められた時間における、マイク121により取得された音量の変化量を検出する。
【0033】
ステップS303において動き検出部132は、撮像素子122によって生成された撮像画像から、撮像画像内の視聴者の像を検出する。例えば、動き検出部132は、撮像画像から、顔領域を検出し、検出された顔領域に基づいて、視聴者の像を検出する。ステップS304において動き検出部132は、撮像画像内の視聴者の像の動きの変化量を検出する。例えば、動き検出部132は、撮像画像に含まれる視聴者の像の位置、大きさ等の変化量を、視聴者の像の動きの変化量として検出する。
【0034】
ステップS305において振動変化検出部133は、振動計123の出力値を取得する。ステップS306において振動変化検出部133は、振動計123の出力値に基づいて、表示装置100の振動の変化量を検出する。例えば、振動変化検出部133は、振動計123によって計測された振動の周波数の変化量、振幅の変化量等を検出する。
【0035】
ステップS307において体温変化検出部134は、赤外線カメラ124によって取得された温度情報を取得する。
【0036】
ステップS308において体温変化検出部134は、赤外線カメラ124によって取得された温度情報に基づいて、視聴者の体温の変化量を検出する。例えば、体温変化検出部134は、予め定められた時間における、撮像素子122によって撮像された撮像画像に含まれる視聴者の位置に対応する、温度情報により示される温度の変化量を検出する。
【0037】
ステップS302で検出された音量の変化量と、ステップS304で検出された撮像画像内の視聴者の像の動きの変化量と、ステップS306で検出された表示装置100の振動の変化量と、ステップS308で検出された視聴者の体温の変化量とは、それぞれ視聴者から生じる物理量の変化量である。視聴者が映像信号111に基づく動画像112を視聴中に、視聴者が興奮して盛り上がるほど、視聴者から生じる物理量の変化量が他の場面よりも大きくなる。そのため、視聴者がハイライトシーンを視聴中には、視聴者から生じる物理量の変化量が他の場面より大きくなる可能性がある。
【0038】
例えば、視聴者がスポーツ中継である映像信号111に基づく動画像112を視聴している場合、得点シーン等のハイライトシーンにおいて、他のシーンよりも大きな声で歓声を上げたり、ガッツポーズをしたり、興奮して体温が上昇する場合がある。また、得点シーン等のハイライトシーンにおいて、視聴者が興奮して足踏み等をする場合がある。そこで、音量変化検出部131は、視聴者が歓声を上げた場合における音量の変化を検出する。また、動き検出部132は、視聴者がガッツポーズをした場合における動きの変化を検出する。また、視聴者の足踏み等による床の振動が表示装置100の設置台に伝搬し、当該設置台が振動することで、表示装置100が振動する。それにより、例えば、振動計123が表示装置100に設置される場合、振動計123は、表示装置100の振動を計測する。または、振動計123は、視聴者から生じる振動として、床の振動を計測してもよい。振動変化検出部133は、振動計により計測された振動の変化を検出する。また、体温変化検出部134は、視聴者が興奮した場合における体温の変化を検出する。
【0039】
以上の通り、表示装置100は、視聴者の変化に基づいて、ハイライトシーンを特定するため、視聴者が実際に盛り上がった場面をハイライトシーンとして特定できる。
【0040】
(変形例1)
本実施形態に係る表示装置100の変形例1として、取得部105は、表示装置100の視聴者が操作子109を操作したことを、視聴者の変化として取得してもよい。例えば、視聴者が動画像の視聴中にハイライトシーンだと思う場面において、リモコン等の操作子109の予め定められたボタンを押す。取得部105は、当該予め定められたボタンが押されたことを示す信号を取得する。その場合、特定部106は、当該予め定められたボタンが押された場面を、ハイライトシーンとして特定してもよい。これにより、表示装置100は、視聴者により指定された場面をハイライトシーンとして特定できる。
【0041】
(変形例2)
本実施形態に係る表示装置100の変形例2として、特定部106は、ハイライトシーンが特定された場合に、記憶部104に記憶された映像信号113のうち、ハイライトシーンと特定された場面の最初に対応する部分と最後に対応する部分との少なくとも一方にタグを附してもよい。これにより、表示装置100は、異なるハイライトシーンに対応する複数の映像信号113が記憶部104に記憶される場合に、当該タグに基づいてそれぞれのハイライトシーンを区別することができる。
【0042】
(変形例3)
本実施形態に係る表示装置100の変形例3として、特定部106は、ハイライトシーンの特定を開始してから、ハイライトシーンが終了したと判定するまで、ハイライト検出中であることを視聴者に報知してもよい。例えば、特定部106は、ハイライトシーンの特定を開始してから、ハイライトシーンが終了したと判定するまで、「ハイライト検出中」とのメッセージを表示部103に出力することで、当該メッセージを表示部103に表示させる。または、特定部106は、ハイライトシーンの特定を開始してから、ハイライトシーンが終了したと判定するまで、ハイライト検出中であることを示す記号等を表示部103に出力してもよい。例えば、特定部106は、ハイライト検出中であることを示す記号等を表示部103に点滅表示させてもよい。
【0043】
(変形例4)
例えば、ハイライトシーンにおいて視聴者の当該歓声によって表示装置100から出力される音がかき消されてしまうおそれがある。そこで、本実施形態に係る表示装置100の変形例4として、特定部106は、ハイライトシーンの特定を開始してから、ハイライトシーンが終了したと判定するまで、映像信号111に含まれる音声、音楽、または効果音等の音量を上げてもよい。これにより、表示装置100においては、ハイライトシーンにおいて視聴者の歓声によって表示装置100から出力される音がかき消されることなく、ハイライトシーンを視聴者に楽しませることができる。
【0044】
(変形例5)
本実施形態に係る表示装置100の変形例5として、特定部106は、同一の映像信号111に関して、ハイライトシーンを特定した回数をカウントしてもよい。さらに、特定部106は、ハイライト条件を満たした視聴者から生じる物理量に基づいて、視聴者の盛り上がりレベルを決定してもよい。例えば、特定部106は、ハイライト条件を満たした視聴者から生じる物理量が大きいほど、視聴者の盛り上がりレベルが高いと判定する。そして、特定部106は、ハイライトシーンを特定した回数と、視聴者の盛り上がりレベルとを、記憶部104に記憶する。
【0045】
(第二実施形態)
図4図5を参照して、第二実施形態について説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。他の実施形態と実質的に共通の機能を有する構成及び処理を共通の符号で参照して説明を省略し、他の実施形態と異なる点を説明する。
【0046】
図4は、本実施形態に係る表示装置400の構成の一例を示す図である。図4に例示する表示装置400と、図1に例示する表示装置100との相違点は、図4に例示する表示装置400は、映像切替部108に代えて映像合成部401を含む点にある。
【0047】
映像合成部401は、受信された映像信号111に基づく動画像112と、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114とが表示部103に表示されるように、動画像112に動画像114を合成する。
【0048】
次に、図5を参照し、表示装置400の動作について説明する。図5は、表示装置400の動作の一例を示すフローチャートである。表示装置400は、コンテンツ入力部101が映像信号111を受信した場合、図2に例示するステップS201の処理を開始する。そして、表示装置400は、図2に例示するステップS202~ステップS206の処理を実行する。ステップS206において再生部107が、視聴者の操作によるハイライトシーンを再生する指示を受け付けた場合、表示装置400は、図2に例示するステップS207の処理を実行した後に、図5に例示するS501の処理を実行する。
【0049】
ステップS501において映像合成部401は、ステップS201で受信された映像信号111に基づく動画像112に、ステップS207で再生されたハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を合成する。例えば、映像合成部401は、動画像112のうちの一部の領域に、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114が重ねてPinP(Picture in Picture)形式で表示されるように、動画像112に、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を合成する。
【0050】
ステップS502において映像合成部401は、ステップS501で合成された動画像を表示部103に出力することで、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114と、受信された映像信号111に基づく動画像112とを表示部103に表示させる。これにより、表示装置400は、受信された映像信号111に基づく動画像112とともに、ハイライトシーンを視聴者に視聴させることができる。
【0051】
例えば、受信された映像信号111に基づく動画像112を視聴中に、視聴者数が増加した場合、視聴者はハイライトシーンを再生する操作を行う。その場合、表示装置400は、映像信号111に基づく動画像112を視聴者に視聴させつつ、ハイライトシーンも視聴者に視聴させることができる。これにより、表示装置400は、新たな視聴者もハイライトシーンを視聴させることができるため、これまで動画像112を視聴していた視聴者とともに映像の盛り上がりを共有させることができる。
【0052】
ステップS209においてハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114の再生が終了した場合、ステップS210において映像合成部401は、動画像112に動画像114を合成することを終了し、映像信号111に基づく動画像112を、表示部103に出力する。
【0053】
以上より、表示装置400は、ハイライトシーンを視聴者に視聴させつつ、映像の続きを視聴者に視聴させることができる。
【0054】
(第三実施形態)
図6図7を参照して、第三実施形態について説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。他の実施形態と実質的に共通の機能を有する構成及び処理を共通の符号で参照して説明を省略し、他の実施形態と異なる点を説明する。
【0055】
図6は、本実施形態に係る表示装置600の構成の一例を示す図である。図6に例示する表示装置600と、図4に例示する表示装置400との相違点は、図6に例示する表示装置600は、視聴者数センサ601を備える点にある。
【0056】
視聴者数センサ601は、表示部103に表示される動画像を視聴している視聴者の数を検出する。視聴者数センサ601は、顔検出部611と、熱源検出部612とを含む。顔検出部611は、撮像素子122によって生成された撮像画像から、顔領域を検出し、検出された顔領域数を算出する。顔領域数は、撮像画像に含まれる顔領域の個数である。熱源検出部612は、赤外線カメラ124によって取得された温度情報に基づいて、熱源数を算出する。熱源数は、視聴者の領域の個数を示す。
【0057】
本実施形態に係る再生部107は、視聴者数センサ601が視聴者の数の増加を検出した後に、ハイライトシーンを含めて記憶部に記憶された映像信号に基づく動画像を再生する。具体的には、本実施形態に係る再生部107は、顔検出部611によって検出された顔領域数が増加した場合、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を再生する。さらに、本実施形態に係る再生部107は、熱源検出部612によって熱源数が増加した場合、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を再生する。つまり、本実施形態に係る再生部107は、視聴者数が増加した場合、ハイライトシーンを再生する。
【0058】
次に、図7を参照し、表示装置600の動作について説明する。表示装置600は、コンテンツ入力部101が映像信号111を受信した場合、図2に例示するステップS201の処理を開始する。そして、表示装置600は、図2に例示するステップS202~ステップS205の処理を実行する。ステップS205において特定部106が、映像信号111のうち、特定されたハイライトシーンに対応する映像信号113を記憶部104に記憶した後、表示装置600は、図7に例示するステップS701の処理を実行する。
【0059】
ステップS701において、顔検出部611は、撮像素子122によって生成された撮像画像から、顔領域を検出し、顔領域数を算出する。例えば、顔検出部611は、撮像画像から、目、鼻、口等の特徴点を検出することで、顔領域を検出し、検出した顔領域数を算出する。
【0060】
ステップS702において熱源検出部612は、赤外線カメラによる温度情報に基づいて、熱源数を算出する。具体的には、熱源検出部612は、赤外線カメラ124によって取得された温度情報のうち、予め定められた大きさ以上の領域であり、且つ、予め定められた範囲の温度の領域を熱源として検出し、熱源数を算出する。予め定められた範囲の温度は、ヒトの体温に対応する温度であり、例えば、35℃~40℃である。
【0061】
ステップS703において再生部107は、ステップS701で算出された顔領域数、及びステップS702で算出された熱源数の少なくとも一方が増加したか否かを判定する。つまり、ステップS703において再生部107は、視聴者の数が増加したか否かを判定する。
【0062】
ステップS703において顔領域数、又は熱源数が増加したと判定されない場合、表示装置600は、処理を図2に例示するステップS201に移行する。つまり、視聴者の数が増加したと判定されない場合、表示装置600は、処理をステップS201に戻し、映像信号111に基づく動画像112の再生を継続する。一方、ステップS703において再生部107が、顔領域数、及び熱源数の少なくとも一方が増加したと判定した場合、ステップS704において映像合成部401は、映像信号111に基づく動画像112に、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を合成する。ステップS705において映像合成部401は、合成された動画像を表示部103に出力することで、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114と、受信された映像信号111に基づく動画像112とを表示部103に表示させる。ステップS704~ステップS705の処理は、図5に例示するステップS501~ステップS502の処理を同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0063】
以上の通り、表示装置600は、撮像素子122によって生成された撮像画像、又は赤外線カメラ124によって取得された温度情報に基づいて、視聴者の数が増加したか否かを判定する。そして、表示装置600は、視聴者数が増加した場合、ハイライトシーンに対応する映像信号113に基づく動画像114を視聴者に視聴させる。つまり、表示装置600は、視聴者が増加した場合、ハイライトシーンを表示するため、視聴者が操作することなく、新たな視聴者にハイライトシーンを視聴させることができる。そのため、表示装置600においては、これまで動画像112を視聴していた視聴者が視聴を続けながら、新たな視聴者に、動画像112の視聴開始とともに動画像112の盛り上がりを共有させることができる。
【0064】
(第四実施形態)
図8図9を参照して、第四実施形態について説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。他の実施形態と実質的に共通の機能を有する構成及び処理を共通の符号で参照して説明を省略し、他の実施形態と異なる点を説明する。
【0065】
図8は、本実施形態に係る表示装置800の構成の一例を示す図である。図8に例示する表示装置800と、図1に例示する表示装置100との相違点は、図8に例示する表示装置800は、映像変化検出部801と、映像音量検出部802とを含む点にある。
【0066】
映像変化検出部801は、動画像112に含まれる物体の像の動きの変化に基づいて、動画像112の特定の変化を検出する。動画像112の特定の変化とは、動画像112に含まれる各フレーム内の予め定められた大きさの領域内の画素値の変化量である。各フレームの予め定められた大きさは、例えば、動画像112の画素数に対する割合に応じた大きさであってもよい。
【0067】
映像音量検出部802は、動画像112に含まれる音量の変化量に基づいて、動画像112の音声変化量を検出する。動画像112の音声変化量とは、動画像112に含まれる予め定められた時間内の音量の変化量である。
【0068】
本実施形態に係る特定部106は、映像変化検出部801によって検出された動画像112の特定の変化、及び映像音量検出部802によって検出された動画像112の音声変化量の少なくとも一方が、予め定められた映像変化ハイライト条件を満たすか否かを判定する。例えば、映像変化ハイライト条件は、動画像112の特定の変化、及び動画像112の音声変化量の少なくとも一方が、予め定められた閾値以上であることである。
【0069】
次に、図9を参照し、表示装置800の動作について説明する。表示装置800は、コンテンツ入力部101が映像信号111を受信した場合、図2に例示するステップS201の処理を開始する。そして、表示装置800は、図2に例示するステップS201において映像処理部102が、受信された映像信号111に基づく動画像112を再生した場合、表示装置800は、図9に例示するステップS901の処理を開始する。
【0070】
ステップS901において映像変化検出部801は、映像信号111に含まれる画像の変化に基づいて、動画像112の特定の変化を検出する。例えば、映像信号111がスポーツ中継の映像信号である場合に、得点シーンでは、得点表示を大きく映し出すなどの映像シーンの変化が見られることがある。その場合、映像信号111に含まれる画像には、特定の変化が見られる。その結果、映像信号111がスポーツ中継の映像信号である場合、得点シーンでは、動画像112に特定の変化が見られる。
【0071】
また、例えば、映像信号111がスポーツ中継の映像信号である場合、得点シーンのリプレイシーン等では、カメラアングルが複数回切り替わり、画面全体の映像が変化するなどの特定の変化が見られる。その場合、得点シーンのリプレイシーン等では、動画像112に特定の変化が見られる。
【0072】
ステップS902において映像音量検出部802は、映像信号111に含まれる音量の変化量に基づいて、動画像112の音声変化量を検出する。例えば、映像信号111がスポーツ中継の映像信号である場合、得点シーンでは、試合会場の歓声、アナウンサーの実況等の音声の音量が、他のシーンよりも大きくなる。そのため、映像信号111がスポーツ中継の映像信号である場合、得点シーンでは、動画像112の音声変化量が他のシーンよりも大きくなる。
【0073】
ステップS903において取得部105は、視聴者の変化を示す、視聴者から生じる物理量を取得する。ステップS903の処理は、図2に例示するステップS202の処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0074】
ステップS904において特定部106は、ステップS901で検出された動画像112の特定の変化、及びステップS902で検出された動画像112の音声変化量の少なくとも一方が、予め定められた映像変化ハイライト条件を満たすか否かを判定する。
【0075】
動画像112の特定の変化、及び動画像112の音声変化量の少なくとも一方が、予め定められた映像変化ハイライト条件を満たさない場合、表示装置800は、処理を図2に例示するステップS201に移行する。つまり、動画像112の特定の変化、及び動画像112の音声変化量の少なくとも一方が、予め定められた映像変化ハイライト条件を満たさない場合、表示装置800は、処理をステップS201に戻し、映像信号111に基づく動画像112の再生を継続する。一方、動画像112の特定の変化、及び動画像112の音声変化量の少なくとも一方が、予め定められた映像変化ハイライト条件を満たす場合、表示装置800は処理をステップS905に移行する。
【0076】
ステップS905において特定部106は、ステップS903で取得された視聴者から生じる物理量が、予め定められたハイライト条件を満たすか否かを判定する。ステップS905の処理は、図2に例示するステップS202の処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0077】
ステップS906において特定部106は、予め定められた映像変化ハイライト条件が満たされ、且つ予め定められたハイライト条件が満たされた場面を、ハイライトシーンとして特定する。そして、表示装置800は、処理を図2に例示するステップS205に移行する。
【0078】
以上の通り、表示装置800は、動画像112の内容、且つ視聴者が盛り上がった場面でハイライトシーンとして特定する。これにより、表示装置800は、映像信号111のうちで、より適切な場面をハイライトシーンとして特定できる。
【0079】
(第五実施形態)
図10図11を参照して、第五実施形態について説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。他の実施形態と実質的に共通の機能を有する構成及び処理を共通の符号で参照して説明を省略し、他の実施形態と異なる点を説明する。
【0080】
図10は、本実施形態に係る表示装置1000の構成の一例を示す図である。図10に例示する表示装置1000と図1に例示する表示装置100との相違点は、図10に例示する表示装置1000は、特定部106に映像記憶部1001を含む点にある。
【0081】
映像記憶部1001は、予め定められた時間間隔で、映像信号111を、繰り返し記憶し更新し続ける。
【0082】
本実施形態に係る特定部106は、ハイライトシーンであると特定した場面よりも以前の場面から、特定されたハイライトシーンが終了するまでの場面に対応する映像信号1002を記憶部104に記憶する。具体的には、本実施形態に係る特定部106は、映像記憶部1001に記憶される特定されたハイライトシーンから遡った予め定められた時間の1つの間隔分の映像信号と、特定されたハイライトシーンに対応する映像信号とからなる映像信号1002を記憶部104に記憶する。本実施形態に係る再生部107は、映像信号1002に基づく動画像1003を再生する。
【0083】
次に、図11を参照し、表示装置1000の動作について説明する。表示装置1000は、コンテンツ入力部101が映像信号111を受信した場合、図11に例示するステップS201の処理を開始する。
【0084】
ステップS201において映像処理部102が、コンテンツ入力部101が受信した映像信号111に基づく動画像112を再生した場合、ステップS1101において特定部106は、再生されている動画像112に対応する映像信号111から予め定められた時間遡った映像信号を、映像記憶部1001に記憶する。そして、表示装置1000は、処理をステップS202に移行する。図11に例示するステップS202~S204までの処理は、図2に例示するステップS202~S204と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0085】
ステップS204において特定部106がハイライトシーンを特定した場合、ステップS1102において特定部106は、ステップS1101で映像記憶部1001に記憶された映像信号と、ステップS204で特定されたハイライトシーンが終了するまでの場面に対応する映像信号とを、記憶部104に記憶する。そして、表示装置1000は、処理をステップS206に移行する。
【0086】
再生部107は、ステップS206において視聴者の操作によるハイライトシーンを再生する指示を受け付けた場合、ステップS1103において、記憶部104に記憶された映像信号1002に基づく動画像1003を再生する。
【0087】
ところで、視聴者が興奮して盛り上がるタイミングは、ハイライトシーンとなり得る事象が起きた後である。例えば、サッカー中継では、視聴者はゴールが決まったことを見ることで、興奮して盛り上がるものである。同様に、野球中継では、視聴者はホームランが決まったことを見ることで、興奮して盛り上がるものである。そのため、視聴者から生じる物理量が予め定められたハイライト条件を満たした後で、特定部106が再生されている場面をハイライトシーンとして特定した場合、ハイライトシーンとなり得る事象が起きた場面を、ハイライトシーンとして特定できないおそれがある。しかし、再生部107は、特定されたハイライトシーンよりも以前の場面から、ハイライトシーンが終了するまでに対応する映像信号に基づく動画像1003を再生することで、ハイライトシーンとなり得る事象が起きた場面を含む動画像1003を再生できる。
【0088】
ステップS1104において、映像切替部108は、受信された映像信号111に基づく動画像112と、ステップS1103で再生された動画像1003とを切り替えて、表示部103に出力する。ステップS209において動画像1003の再生が終了した場合、表示装置1000は、ステップS210の処理を実行する。ステップS210の処理は、図2に例示するステップS210と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0089】
以上より、表示装置1000は、特定されたハイライトシーンよりも以前の場面から、ハイライトシーンが終了するまでの動画像1003を表示部103に表示させる。従って、表示装置1000は、ハイライトシーンに至るまでの経過、及びハイライトシーンとなり得る事象が起きた場面を視聴者に視聴させることができる。
【0090】
表示装置100、表示装置400、表示装置600、表示装置800、表示装置1000の制御ブロック(特に、映像処理部102、取得部105、特定部106、再生部107、映像切替部108、映像合成部401、映像変化検出部801、映像音量検出部802)は、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現可能であり、またCPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。後者の場合、表示装置100、表示装置400、表示装置600、表示装置800、表示装置1000は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROMまたは記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM等を備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路等を用いることができる。また、上記プログラムは、伝送可能な任意の伝送媒体を介して上記コンピュータに供給されてよい。
【0091】
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態に夫々開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。更に、各実施形態に夫々開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0092】
100 表示装置、101 コンテンツ入力部、102 映像処理部、103 表示部、104 記憶部、105 取得部、106 特定部、107 再生部、108 映像切替部、109 操作子、111 映像信号、112 動画像、113 映像信号、114 動画像、121 マイク、122 撮像素子、123 振動計、124 赤外線カメラ、131 音量変化検出部、132 検出部、133 振動変化検出部、134 体温変化検出部、400 表示装置、401 映像合成部、500 表示装置、501 映像合成部、600 表示装置、601 視聴者数センサ、611 顔検出部、612 熱源検出部、800 表示装置、801 映像変化検出部、802 映像音量検出部、1000 表示装置、1001 映像記憶部、1002 映像信号、1003 動画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11