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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-08
(45)【発行日】2025-04-16
(54)【発明の名称】表示装置及びテレビ受信装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/645 20060101AFI20250409BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20250409BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20250409BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20250409BHJP
【FI】
H04N5/645
G02F1/13357
G02F1/1333
G09F9/00 350Z
G09F9/00 336F
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021036029
(22)【出願日】2021-03-08
(65)【公開番号】P2022136429
(43)【公開日】2022-09-21
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】増田 裕亮
【審査官】東松 修太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-083588(JP,A)
【文献】特開2011-028991(JP,A)
【文献】特開2019-144305(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/64 - 5/645
G02F 1/1333
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源の光を拡散する拡散レンズと、
前記光源及び拡散レンズが、一面側に実装された基板と、
前記基板の一面側又は他面側に設けられたシャーシと、
前記基板又は前記シャーシの前記一面側に配された反射シートと、
を備え、
前記拡散レンズは、底面に脚部を有し、該脚部により前記基板に実装され、
前記反射シートは、前記拡散レンズの径よりも小さい貫通孔と、該貫通孔と隣接し前記拡散レンズの径よりも大きい隣接貫通孔を有し、かつ、前記反射シートは前記拡散レンズにより前記貫通孔で固定されており、
前記基板又は前記シャーシは、前記一面側に配され、前記隣接貫通孔の直下に前記隣接貫通孔と同等の大きさの蛍光体を有することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記蛍光体の大きさは、前記隣接貫通孔よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記基板又は前記シャーシと前記蛍光体の間に、該蛍光体の大きさよりも小さい接着層を設け、
前記接着層が設けられることで有する隙間に前記反射シートが配されることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記シャーシは、反射シートを固定する位置決部が設けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記基板又は前記シャーシと反射シートの間に光反射材を備えることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
さらに表示パネルを備える請求項1~5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
請求項6に記載された表示装置を備えるテレビ受信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置及びテレビ受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビ受信装置をはじめとする画像表示装置は、従来のブラウン管から液晶パネルやプラズマディスプレイパネルなどの薄型表示素子を適用した薄型表示装置に移行しつつある。表示素子として液晶パネルを用いた場合、液晶パネルは自発光しないため、別途に照明装置としてバックライト装置が必要となる。
【0003】
そして、直下型(透過型)のバックライト装置においては、シャーシ用反射シートが浮き上がらないように、リベットにより反射シートを基板(光源ブロック)とともにシャーシに係止する場合がある。
【0004】
例えば、特許文献1では、LED、基板、シャーシ、シャーシ用反射シートを備える照明装置において、シャーシ用反射シートをシャーシに固定するためにリベットを用いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開第2012/023458号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載されている照明装置は、シャーシ用反射シートの固定にリベットを用いているため、例えば70インチのテレビ受信装置の場合、数十個のリベットが必要となり、その数十個の1つ1つのリベットをシャーシ等に取り付けることとなり、装置の部品点数が多くなる。
【0007】
そこで、本開示は上記問題に鑑み、部品点数を削減した表示装置及びテレビ受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様では、光源と、前記光源の光を拡散する拡散レンズと、前記光源及び拡散レンズが、一面側に実装された基板と、前記基板の一面側又は他面側に設けられたシャーシと、前記基板又は前記シャーシの前記一面側に配された反射シートと、を備え、前記拡散レンズは、底面に脚部を有し、該脚部により前記基板に実装され、前記反射シートは、前記拡散レンズの径よりも小さい貫通孔と、該貫通孔と隣接し前記拡散レンズの径よりも大きい隣接貫通孔を有し、前記拡散レンズにより固定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように本開示によれば、部品点数を削減した表示装置及びテレビ受信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、テレビ受信装置の概略構成を示す分解斜視図である。
図2図2は、図1のテレビ受信装置が備える第1実施形態に係る表示装置の概略構成を示す分解斜視図である。
図3図3は、参考例に係る表示装置の長辺方向に沿った断面構成を示す断面図であるである。
図4図4は、図2の表示装置の長辺方向に沿った断面構成を示す断面図である。
図5図5は、図4において拡散レンズ周辺を拡大した拡大断面図であり、第1実施形態に係る表示装置に備わる反射シートを基板に配し、反射シートを固定する前の図である。
図6図6は、図5における平面図である。
図7図7は、図4において拡散レンズ周辺を拡大した拡大断面図であり、第1実施形態に係る表示装置に備わる反射シートを基板に配し、反射シートを基板に配し、反射シートを固定した後の図である。
図8図8は、図7における平面図である。
図9図9は、拡散レンズ周辺を拡大した拡大断面図であり、第2実施形態に係る表示装置に備わる反射シートを基板に配し、反射シートを固定する前の図である。
図10図10は、図9における平面図である。
図11図11は、拡散レンズ周辺を拡大した拡大断面図であり、第2実施形態に係る表示装置に備わる反射シートを基板に配し、反射シートを固定した後の図である。
図12図12は、図11における平面図である。
図13図13は、拡散レンズ周辺を拡大した拡大断面図であり、第3実施形態に係る表示装置に備わる反射シートを基板に配し、反射シートを固定する前の図である。
図14図14は、図13における平面図である。
図15図15は、拡散レンズ周辺を拡大した拡大断面図であり、第3実施形態に係る表示装置に備わる反射シートを基板に配し、反射シートを固定する途中の図である。
図16図16は、図15における平面図である。
図17図17は、拡散レンズ周辺を拡大した拡大断面図であり、第3実施形態に係る表示装置に備わる反射シートを基板に配し、反射シートを固定した後の図である。
図18図18は、図17における平面図である。
図19図19は、拡散レンズ周辺を拡大した拡大断面図であり、第4実施形態に係る表示装置に備わる反射シートをシャーシに配し、反射シートを固定する途中の図である。
図20図20は、図19における平面図である。
図21図21は、拡散レンズ周辺を拡大した拡大断面図であり、第4実施形態に係る表示装置に備わる反射シートをシャーシに配し、反射シートを固定した後の図である。
図22図22は、図21における平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本開示の解決手段として必須であるとは限らない。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸が描かれており、各軸方向が各図面で共通した方向となるように描かれている。また、図3に示す上側を表側とし、同図下側を裏側とする。
【0012】
[第1実施形態]
第1実施形態に係る表示装置10を備えるテレビ受信装置TVは、図1に示すように、表示装置10を少なくとも備え、当該表示装置10を挟むようにして収容する表裏両キャビネットCa,Cbと、電源Pと、チューナーTと、スタンドSとを備えて構成される。表示装置10は、全体として横長の方形(矩形状)をなし、縦置き状態で収容されている。この表示装置10は、図2に示すように、表示パネルである液晶パネル11と、外部光源であるバックライト装置12(照明装置)とを備え、これらが枠状のベゼル13などにより一体的に保持されるようになっている。本実施形態では、画面サイズが42インチで横縦比が16:9のものを例示するものとする。
【0013】
次に、表示装置10を構成する液晶パネル11及びバックライト装置12について順次に説明する。このうち、液晶パネル11(表示パネル)は、平面視矩形状をなしており、一対のガラス基板が所定のギャップを隔てた状態で貼り合わせられるとともに、両ガラス基板間に液晶が封入された構成とされる。一方のガラス基板には、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子(例えばTFT)と、そのスイッチング素子に接続された画素電極、さらには配向膜等が設けられ、他方のガラス基板には、R(赤色),G(緑色),B(青色)等の各着色部が所定配列で配置されたカラーフィルタや対向電極、さらには配向膜等が設けられている。なお、両ガラス基板の外側には偏光板11A、11Bがそれぞれ配されている。
【0014】
続いて、バックライト装置12について詳しく説明する。バックライト装置12は、液晶パネル11のパネル面(表示面)の背面直下に、複数のLEDユニットが設けられた、いわゆる直下型のバックライト装置である。図2に示すように、バックライト装置12は、光出射面側(液晶パネル11側)に開口した略箱型をなすシャーシ14と、シャーシ14の開口を覆うようにして配される光学部材15群(拡散板15aと、拡散板15aと液晶パネル11との間に配される複数の光学シート15b)、シャーシ14の外縁部に沿って配され光学部材15群の外縁部をシャーシ14との間で挟んで保持するフレーム16と、シャーシ14の内面をほぼ全域にわたって覆い、シャーシ14内の光を光学部材15側に反射させる反射シート22とを備える。
【0015】
さらに、シャーシ14内には、光源17であるLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)などを有するLEDユニット(光源ユニット)が複数収容されるとともに、光学部材15を支持し、基板18(LED基板)を保持するための支持ピン20が備えられている。なお、当該バックライト装置12においては、LEDユニットよりも光学部材15側(表側)が光出射側となっている。
【0016】
シャーシ14は、金属製とされ、図2及び図3に示すように、液晶パネル11と同様に矩形状をなす底板14aと、底板14aの各辺の外端から立ち上がる側板14bと、側板14bの立ち上がり端から外向きに張り出す受け板14cとからなり、全体としては表側に向けて開口した浅い略箱型(略浅皿状)をなしている。シャーシ14は、その長辺方向がX軸方向(水平方向)と一致し、短辺方向がY軸方向(鉛直方向)と一致している。シャーシ14における各受け板14cには、表側からフレーム16及び後述する光学部材15が載置可能とされる。各受け板14cには、フレーム16がねじ止めされている。シャーシ14には、支持ピン20の設置位置に対応する箇所に支持ピン取付孔14dが開設されている。
【0017】
光学部材15は、図2に示すように、液晶パネル11及びシャーシ14と同様に平面に視て横長の方形(矩形状)をなしている。光学部材15は、図3に示すように、その外縁部が受け板14cに載せられることで、シャーシ14の開口を覆うとともに、液晶パネル11とLEDユニットとの間に介在して配される。
【0018】
光学部材15は、裏側(LEDユニット側、光出射側とは反対側)に配される拡散板15aと、表側(液晶パネル11側、光出射側)に配される光学シート15bとから構成される。拡散板15aは、所定の厚みを持つほぼ透明な樹脂製の基材内に拡散粒子を多数分散して設けた構成とされ、透過する光を拡散させる機能を有する。光学シート15bは、拡散板15aと比べると板厚が薄いシート状をなしている。具体的な光学シート15bの種類としては、例えば拡散シート、レンズシート、反射型偏光シートなどがあり、これらの中から適宜に選択して使用することが可能である。
【0019】
フレーム16は、図2に示すように、液晶パネル11及び光学部材15の外周縁部に沿う枠状をなしている。図3に示すように、フレーム16と各受け板14cとの間で光学部材15における外縁部を挟持可能とされている。また、このフレーム16は、液晶パネル11における外縁部を裏側から受けることができる。また、フレーム16の表側には、ベゼル13がネジ止めされている。これにより、ベゼル13とフレーム16との間で液晶パネル11の外縁部を挟持可能とされる。
【0020】
次に、LEDユニット(光源ユニット)について詳しく説明する。LEDユニットは、図2に示すように、X軸方向に長い形状をなし、Y軸方向に沿って複数組(本実施形態では9組)配列されている。LEDユニットは、光源17(LED)と、光源17(LED)が実装された基板18(LED基板)を主体に構成されている。また、LEDユニットには、基板18(LED基板)において光源17(LED)に対応した位置に取り付けられる拡散レンズ19が設けられている。以下、LEDユニットの構成部品について順次に詳しく説明する。
【0021】
光源17(LED)は、平面に視て点状をなす点状光源の一種であり、基板18(LED基板)の長辺方向(X軸方向)に沿って複数個(本実施形態では17個)配列されている。光源17(LED)は、基板18(LED基板)に固着される基板部上にLEDチップを樹脂材により封止した構成とされる。基板部に実装されるLEDチップは、主発光波長が1種類とされ、具体的には、青色を単色発光するものが用いられている。その一方、LEDチップを封止する樹脂材には、LEDチップから発せられた青色の光を、白色の光に変換する蛍光材が分散配合されている。これにより、この光源17(LED)は、白色発光が可能とされる。
【0022】
基板18(LED基板)は、図2に示すように、平面視にてX軸方向に長い矩形状をなしており、長辺方向がX軸方向と一致し、短辺方向がY軸方向と一致する状態で基板の他面側に支持されたシャーシ14内において底板14aに沿って延在しつつ収容される。つまり、光源17(LED)はシャーシの底板14aに配されている。また、基板18(LED基板)における長辺方向の両端部には、コネクタ部が設けられている。
【0023】
以下、参考例に係る表示装置100及び第1実施形態に係る表示装置10について詳述する。
【0024】
まず、参考例に係る表示装置100について説明する。図3は、参考例に係る表示装置100の長辺方向に沿った断面構成を示す断面図であるである。図3に示すように、参考例に係る表示装置100では、基板18又はシャーシ14をリベット21によって固定されている。しかし、例えば70インチのテレビ受信装置の場合、数十個のリベット21が必要となり、その数十個の1つ1つのリベット21をシャーシ14等に取り付けることとなり、装置の部品点数が多くなる。そこで、第1実施形態に係る表示装置10によれば、部品点数を削減することができる。
【0025】
図4は、図2の第1実施形態に係る表示装置10の長辺方向に沿った断面構成を示す断面図である。図4に示すように、光源17と、拡散レンズ19と、光源17及び拡散レンズ19が、一面側に実装された基板18又と、基板18の他面側に設けられたシャーシ14と、基板18及びシャーシ14の一面側に配された反射シート22と、を備える。そして、拡散レンズ19は、底面に脚部19aを有し、脚部19aにより基板18に実装されている。また、反射シート22は、拡散レンズ19の径よりも小さい貫通孔30と、貫通孔30と隣接し拡散レンズ19の径よりも大きい隣接貫通孔31を有し、拡散レンズ19により固定されることを特徴とする。
【0026】
つまり、貫通孔30が拡散レンズ19と重畳する配置となる。このようにすれば、反射シート22に有する貫通孔30の径が拡散レンズ19の径よりも小さく、隣接貫通孔31の径が拡散レンズ19の径よりも大きいため、反射シート22を基板18に配する際、隣接貫通孔31に拡散レンズ19を挿通させてから反射シート22をスライドし、拡散レンズ19の脚部19aと貫通孔30付近の反射シート22が係合するので、反射シート22を基板18及びシャーシ14に固定することができ、リベット21を用いずに反射シート22と基板18及びシャーシ14に固定することができ、部品点数を削減することができる。
【0027】
また、通常リベット21は、70インチのテレビ受信装置の場合、リベット21によって数十か所で反射シート22と基板18又はシャーシ14を固定するが、拡散レンズ19は通常100~250個設けられているので、その分反射シート22と基板18又はシャーシ14を固定することができ、リベット21で固定するよりも反射シート22の浮きを防止することができる。反射シート22の浮きを防止することで、浮いた箇所の輝度発生を防止することもできる。また、リベット21の取り付け数分の製造時間が短縮となる。さらに、係る表示装置10は、反射シート22を固定するリベット21を設けるための構造が不要となる。また、環境温度で反射シート22が反る場合があるが、拡散レンズ19の数で固定できるので、係る場合でもより反りを防止することができる。
【0028】
以下に図5~8を用いて、さらに詳述する。図5は、図4において拡散レンズ19周辺を拡大した拡大断面図であり、第1実施形態に係る表示装置10に備わる反射シート22を基板18に配し、反射シート22を固定する前の図である。また、図6は、図5における平面図である。なお、図5に示すように、シャーシ14は基板18の他面側(下側)に設けられる。
【0029】
図5及び6に示すように、まず、反射シート22を基板18上にセットし、反射シート22が有する隣接貫通孔31に拡散レンズ19を挿通させる。隣接貫通孔31は拡散レンズ19よりも径が大きいので、拡散レンズ19を挿通可能である。
【0030】
隣接貫通孔31に拡散レンズ19を挿通させた後、図5に示すように反射シート22を矢印の方向(右側)、つまり拡散レンズ19の径よりも小さい貫通孔30側へとスライドさせ、貫通孔30と拡散レンズ19を重畳させる。このとき、拡散レンズ19の底面に脚部19aを有し、脚部19aは所定の高さ19tを有するので、拡散レンズ19の端部19bと基板18との間に隙間19sが生じる。その隙間19sに反射シート22を入れ込む。また、このとき、反射シート22の厚みは、拡散レンズ19の脚部19aの高さ19tよりも小さいこととなる。なお、一般的には、反射シート22の厚みは0.15~0.25mmであり、拡散レンズ19の脚部19aの高さ19tは0.4~0.7mmである。また、反射シート22は、発泡ペット等が用いられ、反射シート22は柔軟性を有する。
【0031】
反射シート22をスライドさせると図7及び図8のようになる。このように、反射シート22を拡散レンズ19の径よりも小さい貫通孔30へとスライドさせることで、拡散レンズ19によって反射シート22を固定できる。なお、スライド量は、反射シート22の径未満である。
【0032】
拡散レンズ19は平面視において円形の屈折型でもよく、矩形の反射型でもよい。拡散レンズ19が円形の場合、隣接貫通孔31は円形としてもよい。拡散レンズ19が矩形の場合、隣接貫通孔31は拡散レンズ19が挿通できる矩形とすればよい。
【0033】
図4に示すように、シャーシ14は、反射シート22を固定する位置決部50が設けられていることが好ましい。位置決部50を有することにより、箱型のシャーシ14に反射シート22をより速くかつ容易に配することができ、製造時間を短縮でき、確実に浮きを防止することができる。また、位置決部50は、突起でもよいし、単なる目印でもよい。シャーシ14の両端、四隅に設けてもよい。
【0034】
また、基板18又はシャーシ14と反射シート22の間に光反射材を備えてもよい。光反射材は、反射シート22と同じ材料又は反射シート22と同等の反射率を有する材料を用いる。このようにすれば、反射シート22をスライドさせた際、隣接貫通孔31によって基板18又はシャーシ14がむき出しになる部分生じても、確実にムラを防止することができる。
【0035】
以上より、部品点数を削減できるばかりでなく、上述した効果を得ることができる。
【0036】
[第2実施形態]
次に第2実施形態に係る表示装置10について説明する。図9は、拡散レンズ19周辺を拡大した拡大断面図であり、第2実施形態に係る表示装置10に備わる反射シート22を基板18に配し、反射シート22を固定する前の図である。また、図10は、図9における平面図である。
【0037】
図9及び図10に示すように、基板18は、一面側に配され、隣接貫通孔31の直下に隣接貫通孔31と同等の大きさの蛍光体40を有することを特徴とする。蛍光体40は、反射シート22と同じ材料又は反射シート22と同等の反射率を有する材料を用いる。
【0038】
図9及び10に示すように、まず、隣接貫通孔31と同等の大きさの蛍光体40が配された基板18を用意する。そして、その基板18上に反射シート22をセットし、反射シート22が有する隣接貫通孔31に拡散レンズ19を挿通させる。隣接貫通孔31は拡散レンズ19よりも径が大きいので、拡散レンズ19を挿通可能である。なお、基板18上の蛍光体40は、反射シート22をスライドさせた後、蛍光体40が隣接貫通孔31の直下になる位置に配される。
【0039】
隣接貫通孔31に拡散レンズ19を挿通させた後、図9に示すように反射シート22を矢印の方向(右側)、つまり拡散レンズ19の径よりも小さい貫通孔30側へとスライドさせ、隙間19sに反射シート22を入れ込み、貫通孔30と拡散レンズ19を重畳させる。
【0040】
反射シート22をスライドさせると図11及び図12のようになる。このように、反射シート22を拡散レンズ19の径よりも小さい貫通孔30へとスライドさせることで、拡散レンズ19によって反射シート22を固定できる。また、一面側に配され、隣接貫通孔31の直下に隣接貫通孔31と同等の大きさの蛍光体40を有するので、反射シート22を貫通孔30へとスライドさせた後に基板18又はシャーシ14がむき出しになることを防止し、隣接貫通孔31と基板18又はシャーシ14が重畳する部分での輝度ムラを防止することができる。
【0041】
また、蛍光体40の大きさは、隣接貫通孔31よりも大きいことが好ましい。このようにすれば、基板18又はシャーシ14がむき出しになる部分がなくなるので、隣接貫通孔31とシャーシ14が重畳する部分での輝度ムラをさらに防止することができる。
【0042】
以上より、部品点数を削減できるばかりでなく、上述した効果を得ることができる。
【0043】
[第3実施形態]
次に第3実施形態に係る表示装置10について説明する。図13は、拡散レンズ19周辺を拡大した拡大断面図であり、第3実施形態に係る表示装置10に備わる反射シート22を基板18に配し、反射シート22を固定する前の図である。図14は、図13における平面図である。
【0044】
図13及び図14に示すように、基板18と蛍光体40の間に、蛍光体40の大きさよりも小さい接着層45を設け、接着層45が設けられることで有する隙間45sに反射シート22が配されることを特徴とする。
【0045】
図13及び図14に示すように、まず、基板18と蛍光体40の間に、当該蛍光体40の大きさよりも小さい接着層45を設け、当該接着層45の上に隣接貫通孔31と同等の大きさの蛍光体40を有する基板18を用意する。このとき、平面視において蛍光体40よりも小さい接着層45が設けられることで、蛍光体40と基板18との間に隙間45sを有することとなる。なお、接着層45は、両面テープなどの粘着材料を用いればよい。
【0046】
そして、その基板18上に反射シート22をセットし、反射シート22が有する隣接貫通孔31に拡散レンズ19を挿通させる。隣接貫通孔31は拡散レンズ19よりも径が大きいので、拡散レンズ19を挿通可能である。なお、基板18上の蛍光体40は、反射シート22をスライドさせた後、蛍光体40が隣接貫通孔31の直下になる位置である。また、蛍光体40の大きさは、隣接貫通孔31よりも大きいことが好ましい。
【0047】
図13及び図14のように基板18に反射シート22をセットした後、矢印の方向(右側)へ、つまり拡散レンズ19の径よりも小さい貫通孔30側へとスライドさせ、隙間19sに反射シート22を入れ込むと図15及び図16のようになる。
【0048】
図15において、反射シート22を矢印の方向(左側)へ、つまり拡散レンズ19の径よりも大きい隣接貫通孔31へとスライドさせ、上述した蛍光体40と基板18との間の隙間45sに、反射シート22を位置させる。
【0049】
図15及び図16の状態から反射シート22をスライドさせると図17及び図18のようになる。このようにすれば、隣接貫通孔31とシャーシ14が重畳する部分での輝度ムラを防止するとともに、蛍光体40が反射シート22上に配されるので、拡散レンズ19と離れた隣接貫通孔31の淵周辺についてもz方向の浮きを防止でき、より反射シート22の浮きを防止することができる。また、接着層45が設けられることで有する隙間45sに反射シート22が配されるので、反射シート22がx方向にずれることを防止することができる。
【0050】
[第4実施形態]
次に第4実施形態に係る表示装置10について説明する。図13は、拡散レンズ19周辺を拡大した拡大断面図であり、第4実施形態に係る表示装置10に備わる反射シート22をシャーシ14に配し、反射シート22を固定する前の図である。図20は、図19における平面図である。
【0051】
第4実施形態に係る表示装置10では、反射シートをシャーシ14に配した形態である。また、シャーシ14は基板18の一面側(上側)に設けられる。さらに、反射レンズ19の脚部19a及び光源は、第1~第3実施形態と同様に、基板18に実装されているが、第4実施形態に係る表示装置10では、図19及び図20に示すように、反射レンズ19の脚部19a及び光源17が実装された基板18の直上にシャーシ孔32が設けられている。このような構成における表示装置及びテレビ受信装置についても、部品点数を削減し、反射シート22の浮きを防止することができる。
【0052】
反射シート22をスライドさせると図21及び図22のようになる。このように、反射シート22を拡散レンズ19の径よりも小さい貫通孔30へとスライドさせることで、拡散レンズ19によって反射シート22を固定できる。
【0053】
なお、第4の実施形態においても、上記第2実施形態及び第3実施形態のように、シャーシ14の一面側(上側)に配され、隣接貫通孔31の直下に隣接貫通孔31と同等の大きさ又はそれより大きい蛍光体40を用いることも可能である。また、シャーシ14と蛍光体40の間に、蛍光体40の大きさよりも小さい接着層45を設けることも可能である。
【0054】
以上より、部品点数を削減できるばかりでなく、上述した効果を得ることができる。
【0055】
以上より、本開示によれば、部品点数を削減した表示装置10及びテレビ受信装置TVを提供することができる。また、上記表示装置10は、電光掲示板などのインフォメーションディスプレイにも適用できる。
【0056】
なお、上記のように本開示の各実施形態及び各実施例について詳細に説明したが、本開示の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は、全て本開示の範囲に含まれるものとする。
【0057】
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、表示装置及びテレビ受信装置の構成、動作も本開示の各実施形態及び各実施例で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0058】
10 表示装置、11 液晶パネル、12 バックライト装置(照明装置)、13 ベゼル、14 シャーシ、14a 底板、14b 側板、14c 受け板、15 光学部材、15a 拡散板、15b 光学シート、16 保持するフレーム、17 光源(LED)、18 基板(LED基板)、19 拡散レンズ、19a (拡散レンズの)脚部、19b (拡散レンズの)端部、19s (拡散レンズの端部と基板との間の)隙間、19t (拡散レンズの)脚部の高さ、21 リベット、22 反射シート、30 貫通孔、31 隣接貫通孔、32 シャーシ孔、40 蛍光体、45 接着層、45s 接着層が設けられることで有する隙間、50 位置決部
100 参考例に係る表示装置、TV テレビ受信装置、Ca,Cb 表裏両キャビネット、P 電源、T チューナー、S スタンド
図1
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