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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-08
(45)【発行日】2025-04-16
(54)【発明の名称】管理装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 47/28 20220101AFI20250409BHJP
   H04L 45/42 20220101ALI20250409BHJP
【FI】
H04L47/28
H04L45/42
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022561874
(86)(22)【出願日】2021-11-05
(86)【国際出願番号】 JP2021040765
(87)【国際公開番号】W WO2022102531
(87)【国際公開日】2022-05-19
【審査請求日】2024-09-05
(31)【優先権主張番号】P 2020188558
(32)【優先日】2020-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安沢 昌志
(72)【発明者】
【氏名】石塚 広樹
【審査官】宮島 郁美
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/220709(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/224643(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/057158(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L12/00-13/18,41/00-69/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロックチェーンを共に有し前記ブロックチェーンに追加データを追加するための通信を実行する第1ノードと複数の第2ノードとによって構成されるグループ内での前記通信の品質を制御するための第1要求を、前記第1ノードから受信する場合、前記第1要求に対応する第1情報を、前記第1ノードに提供する提供部と、
前記第1情報が前記グループ内で通信される状況において、前記複数の第2ノードのうち前記第1情報を受信した受信ノードから、前記複数の第2ノードのいずれかである制御対象ノードに関する通信の品質を制御するための第2要求に加えて、前記第1情報を受信する場合、前記制御対象ノードに関する通信の品質を、第1品質以上の品質に設定する品質制御部と、
を含む管理装置。
【請求項2】
前記品質制御部は、前記第1要求が、前記第1ノードに関する通信の品質を制御するための第3要求を伴う場合、前記第1ノードに関する通信の品質を、前記第1品質以上の品質に設定する、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記制御対象ノードは、前記受信ノードである、
請求項1又は2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記品質制御部は、
前記第1要求が、
前記第1ノードに関する通信の品質を制御するための第3要求と、
前記第1ノードと接続する接続ノードに関する通信の品質を制御するための第4要求と、
の両方を伴う場合、
前記第1ノードに関する通信の品質と、
前記接続ノードに関する通信の品質と、
の両方を前記第1品質以上の品質に設定し、
前記接続ノードは、前記複数の第2ノードのうち、前記複数の第2ノードのいずれも介さずに前記第1ノードと接続するノードである、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項5】
前記制御対象ノードは、前記受信ノードに前記第1情報を伝えたノードとは異なるノードであって、前記複数の第2ノードのうち前記グループに属するノードのいずれも介さずに前記受信ノードと接続するノードである、
請求項1、2又は4に記載の管理装置。
【請求項6】
前記第1ノードは、前記ブロックチェーンに接続されるべきブロックに含まれるべきデータを生成する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項7】
前記第1ノードは、前記ブロックチェーンに接続されるべきブロックを生成する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項8】
前記品質制御部は、
前記グループ内のノードのうち前記第1情報を伝達するノードから、前記第1情報が伝達されるノードを示すノード情報を受信し、
前記第2要求と前記第1情報とを当該管理装置に送信したノードが、前記ノード情報に示されるノードと一致する場合、前記受信ノードから前記第2要求に加えて前記第1情報を受信したと判定し、
前記第2要求と前記第1情報とを当該管理装置に送信したノードが、前記ノード情報に示されるノードと一致しない場合、前記第2要求を無効と判定する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項9】
前記追加データは、前記グループ内で通信される取引データであり、
前記第1要求は、前記取引データに関連する通信の品質を制御するための要求であり、
前記取引データは、前記複数の第2ノードのいずれかを取引ノードとして示し、
前記品質制御部は、前記取引データを含むブロックを前記取引ノードが受信したことを示す通知に応じて、前記通信の品質を、前記第1品質以上の品質に設定する前の品質に戻す、
請求項1から8のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項10】
前記品質制御部は、前記通知の受信から第1時間が経過した場合に、前記通信の品質を、前記第1品質以上の品質に設定する前の品質に戻す、
請求項9に記載の管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ブロックチェーンを用いるシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。ブロックチェーンは、取引データ等のデータに関するデータベースである。ブロックチェーンは、直列に接続された複数のブロックを含む。各ブロックは、取引データ等のデータを含む。ブロックチェーンは、複数のノードによって共有される。複数のノードのいずれかのノードが、ブロックチェーンに追加されるべき追加データ(例えば、取引データ又はブロック)を生成すると、追加データは、複数のノードの間で通信され、ブロックチェーンに追加される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-213161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
追加データの通信に時間がかかると、追加データをブロックチェーンに追加するタイミングが遅くなってしまう。このため、追加データをブロックチェーンに追加するタイミングの遅延を小さくするためにノードを支援する技術が望まれる。
【0005】
本発明の目的は、データをブロックチェーンに追加するタイミングの遅延を小さくするためにノードを支援する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る管理装置は、ブロックチェーンを共に有し前記ブロックチェーンに追加データを追加するための通信を実行する第1ノードと複数の第2ノードとによって構成されるグループ内での前記通信の品質を制御するための第1要求を、前記第1ノードから受信する場合、前記第1要求に対応する第1情報を、前記第1ノードに提供する提供部と、前記第1情報が前記グループ内で通信される状況において、前記複数の第2ノードのうち前記第1情報を受信した受信ノードから、前記複数の第2ノードのいずれかである制御対象ノードに関する通信の品質を制御するための第2要求に加えて、前記第1情報を受信する場合、前記制御対象ノードに関する通信の品質を、第1品質以上の品質に設定する品質制御部と、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、データをブロックチェーンに追加するタイミングの遅延を小さくするためにノードを支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ネットワークシステム1を示す図である。
図2】ブロックチェーンBCの一例を示す図である。
図3】ネットワークNWの一例を示す図である。
図4】ノード20の一例を示す図である。
図5】管理装置10の一例を示す図である。
図6】管理テーブル122の一例を示す図である。
図7】ネットワークシステム1の動作を説明するための図である。
図8】ネットワークシステム1の動作を説明するための図である。
図9】取引データD1の一例を示す図である。
図10】第1変形例の動作を説明するための図である。
図11】第2変形例の動作を説明するための図である。
図12】第2変形例の動作を説明するための図である。
図13】第3変形例の動作を説明するための図である。
図14】第3変形例の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<A:第1実施形態>
<A1:ネットワークシステム1>
図1は、ネットワークシステム1を示す図である。ネットワークシステム1は、ネットワークNWと、管理装置10と、を含む。ネットワークNWは、ノード20、30、40、50及び60のグループA1を含む。ネットワークNWは、グループA1に属さない複数のノードも含む。
【0010】
ノード20は、第1ノードの一例である。ノード30、40、50及び60は、複数の第2ノードの一例である。ノード30、40、50及び60の各々は、第2ノードの一例である。第2ノードの数は、4に限らず2以上であればよい。グループA1は、第1ノードと複数の第2ノードとによって構成されるグループの一例である。
【0011】
ノード20、30、40、50及び60は、P2P(Peer to Peer)ネットワークを構成する。P2Pネットワークの構成は、図1に示される構成に限らず適宜変更可能である。
【0012】
ノード20、30、40、50及び60の各々は、共通のブロックチェーンBCを保有する。すなわち、ノード20、30、40、50及び60は、ブロックチェーンBCを共に有する。
【0013】
図2は、ブロックチェーンBCの一例を示す図である。ブロックチェーンBCは、直列に接続された複数のブロックB1を含む。各ブロックB1は、ブロック関連データQ1と、対象データT1と、を含む。
【0014】
ブロック関連データQ1は、直前のブロックB1に含まれるデータに基づいている。ブロック関連データQ1は、例えば、直前のブロックB1に含まれるデータに基づくハッシュ値である。ブロック関連データQ1は、ブロックチェーンBCにおけるデータの改ざんへの耐性に寄与する。
【0015】
対象データT1は、例えば、取引データD1である。取引データD1は、例えば、暗号資産の取引に関するデータである。暗号資産は、仮想通過又は電子通貨とも称される。取引データD1は、暗号資産の取引に関するデータに限らない。取引データD1は、例えば、不動産の取引に関するデータ、動産の取引に関するデータ、又は、情報の取引に関するデータでもよい。取引データD1は、トランザクションとも称される。対象データT1は、取引データD1に限らず、例えば、契約書等の情報のやり取りに関するデータでもよい。ブロックチェーンBCは、対象データT1を管理するデータベースの一例である。
【0016】
以下、説明の簡略化のため、対象データT1が取引データD1である例を説明する。取引データD1は、複数のノード20、30、40、50及び60の各々によって生成可能である。
【0017】
取引データD1は、取引データD1の生成元であるノードから、複数のノード20、30、40、50及び60のうち取引データD1の生成元とは異なるノードに伝搬される。複数のノード20、30、40、50及び60の各々は、取引データD1を受け取ると、当該取引データD1を検証する。
【0018】
ブロックB1は、複数のノード20、30、40、50及び60のうち、マイナーノードと称されるノードによって生成される。マイナーノードは、複数の取引データD1を1つのブロックB1にまとめる。
【0019】
ブロックB1は、ブロックB1の生成元であるマイナーノードから、複数のノード20、30、40、50及び60のうちブロックB1の生成元とは異なるノードに伝搬される。複数のノード20、30、40、50及び60の各々は、ブロックB1を受け取ると、当該ブロックB1を検証する。
【0020】
複数のノード20、30、40、50及び60の各々は、ブロックB1の検証結果が有効を示す場合、当該ブロックB1を既存のブロックチェーンBCに追加する。ブロックB1を既存のブロックチェーンBCに追加することは、ブロックB1を既存のブロックチェーンBCに接続することを意味する。ブロックB1、対象データT1及び取引データD1の各々は、所定データの一例である。所定データは、追加データの一例である。
【0021】
ノード20、30、40、50及び60の各々は、ブロックチェーンBCに取引データD1を追加するための通信を実行する。以下「ブロックチェーンBCに取引データD1を追加するための通信」を「データ追加用通信」とも称する。データ追加用通信の一例は、取引データD1の通信である。データ追加用通信の他の例は、取引データD1を含むブロックB1の通信である。ネットワークNWにおいて、取引データD1等のデータ及びブロックB1は、パケットによって通信される。
【0022】
取引データD1がブロックチェーンBCに追加されるタイミングが早いほど、取引データD1が確定したとみなされるタイミングは早くなる。管理装置10は、データ追加用通信の品質を制御することによって、取引データD1がブロックチェーンBCに追加されるタイミングの遅延を小さくする。管理装置10は、取引データD1がブロックチェーンBCに追加されるタイミングの遅延を小さくすることによって、取引データD1が確定したとみなされるタイミングを早くする。管理装置10は、取引データD1が確定したとみなされるタイミングを早くすることによって、ノード20、30、40、50及び60のうち少なくとも1つのノードを支援する。
【0023】
図3は、ネットワークNWの一例を示す図である。ネットワークNWは、ノード20、30、40、50及び60に加えて、通信装置71、72、73及び74を含む。通信装置71、72、73及び74の各々は、例えば、ルータである。ノード20、30、40、50及び60と、通信装置71、72、73及び74は、管理装置10と通信可能である。
【0024】
管理装置10は、通信装置71、72、73及び74の少なくとも1つに、優先制御及び帯域制御の少なくとも一方を実行させることによって、ネットワークNWにおける通信の品質を制御する。
【0025】
優先制御は、例えば、特定の通信に係るパケットを優先的に転送する制御である。優先制御が実行されると、特定の通信において、低遅延、スループットの向上、高速化、及び高信頼性等が実現される。帯域制御は、通信に使用される帯域の広さを調節する制御である。帯域制御によって通信の帯域が広がると、通信において、例えば、低遅延、スループットの向上、高速化、及び高信頼性等が実現される。優先制御及び帯域制御の各々は、QoS(Quality of Service)制御の一例である。
【0026】
管理装置10は、通信装置71、72、73及び74の少なくとも1つにQoS制御を実行させることによって、取引データD1がブロックチェーンBCに追加されるタイミングの遅延を小さくする。
【0027】
<A2:ノード20>
ノード20は、パーソナルコンピュータである。ノード20は、パーソナルコンピュータに限らず、例えば、スマートフォン又はタブレットでもよい。ノード20は、データ追加用通信(ブロックチェーンBCに取引データD1を追加するための通信)をノード30及び40の各々と実行する。
【0028】
図4は、ノード20の一例を示す図である。ノード20は、入力装置21と、出力装置22と、通信装置23と、記憶装置24と、処理装置25と、を含む。
【0029】
入力装置21は、キーボードを含む。入力装置21は、マウス及びタッチパネルの少なくとも一方を含んでもよい。入力装置21は、タッチパネルを含む場合、キーボード及びマウスの少なくとも一方を含まなくてもよい。入力装置21は、ユーザが行う操作を受け付ける。
【0030】
出力装置22は、ディスプレイを含む。出力装置22は、タッチパネルを含んでもよい。出力装置22は、種々の情報を表示する。出力装置22は、タッチパネルを含む場合、ディスプレイを含まなくてもよい。タッチパネルが、入力装置21及び出力装置22として用いられてもよい。
【0031】
通信装置23は、ルータ等の通信装置71を介してノード30と通信する。通信装置23は、ルータ等の通信装置72を介してノード40と通信する。通信装置23は、さらに、管理装置10と通信する。
【0032】
記憶装置24は、処理装置25が読み取り可能な記録媒体である。記憶装置24は、例えば、不揮発性メモリーと揮発性メモリーとを含む。不揮発性メモリーは、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)である。揮発性メモリーは、例えば、RAM(Random Access Memory)である。記憶装置24は、アプリケーションプログラム241と、ブロックチェーンBCと、を記憶する。
【0033】
処理装置25は、1又は複数のCPU(Central Processing Unit)を含む。1又は複数のCPUは、1又は複数のプロセッサの一例である。プロセッサ及びCPUの各々は、コンピュータの一例である。
【0034】
処理装置25は、記憶装置24からアプリケーションプログラム241を読み取る。処理装置25は、アプリケーションプログラム241を実行することによって、動作制御部251、第1要求部252、第2要求部253、検証部254及びブロック生成部255として機能する。
【0035】
動作制御部251は、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)及びFPGA(Field Programmable Gate Array)等の回路によって実現されてもよい。第1要求部252、第2要求部253、検証部254及びブロック生成部255のうち少なくとも1つは、DSP、ASIC、PLD及びFPGA等の回路によって実現されてもよい。
【0036】
動作制御部251は、ブロックチェーンBCに取引データD1を追加するための通信、すなわち、データ追加用通信を制御する。
【0037】
第1要求部252は、要求C1を管理装置10に送信する。要求C1は、取引データD1に関する通信についてのQoS制御の要求を示す。取引データD1に関する通信は、取引データD1の通信と、取引データD1を含むブロックB1の通信と、を含む。すなわち、取引データD1に関する通信は、ブロックチェーンBCに取引データD1を追加するための通信の全体を意味する。取引データD1に関する通信は、データ追加用通信の一例である。QoS制御は、通信の品質の制御の一例である。要求C1は、ブロックチェーンBCに所定データを追加するための通信の品質の制御を要求する第1要求の一例である。第1要求は、ブロックチェーンBCに所定データ(追加データ)を追加するための通信の品質を制御するための要求である。
【0038】
第2要求部253は、要求C2を管理装置10に送信する。要求C2は、制御対象ノードに関する通信についてのQoS制御の要求を示す。制御対象ノードは、複数の第2ノードにおける1又は複数のノードである。要求C2が、複数の制御対象ノードに関する通信についてのQoS制御の要求を示す場合、各制御対象ノードは、複数の第2ノードのいずれかである。要求C2が、1つの制御対象ノードに関する通信についてのQoS制御の要求を示す場合、当該制御対象ノードは、複数の第2ノードのいずれかである。要求C2は、制御対象ノードに関する通信の品質の制御を要求する第2要求の一例である。第2要求は、制御対象ノードに関する通信の品質を制御するための要求である。
【0039】
検証部254は、他のノードが生成した取引データD1を検証する。検証部254は、他のノードが生成したブロックB1を検証する。
【0040】
ブロック生成部255は、取引データD1を含むブロックB1を生成する。例えば、ブロック生成部255は、複数の取引データD1を1つのブロックB1にまとめる。
【0041】
<A3:ノード30、40、50及び60>
ノード30、40、50及び60の各々は、ノード20が有する構成要素と同様の構成要素を有する。ノード30は、データ追加用通信(ブロックチェーンBCに取引データD1を追加するための通信)をノード20と実行する。ノード40は、データ追加用通信をノード20、50及び60の各々と実行する。ノード50は、データ追加用通信をノード40と実行する。ノード60は、データ追加用通信をノード40と実行する。
【0042】
<A4:管理装置10>
図5は、管理装置10の一例を示す図である。管理装置10は、サーバである。管理装置10は、通信装置11と、記憶装置12と、処理装置13と、を含む。
【0043】
通信装置11は、ノード20、30、40、50及び60の各々と直接的又は間接的に通信する。通信装置11は、通信装置71、72、73及び74の各々と直接的又は間接的に通信する。
【0044】
記憶装置12は、処理装置13が読み取り可能な記録媒体である。記憶装置12は、例えば、不揮発性メモリーと揮発性メモリーとを含む。記憶装置12は、プログラム121と、管理テーブル122と、を記憶する。図6は、管理テーブル122の一例を示す図である。管理テーブル122は、ノードについてのQoS制御を管理するために用いられる。
【0045】
説明を図5に戻す。処理装置13は、1又は複数のCPUを含む。処理装置13は、記憶装置12からプログラム121を読み取る。処理装置13は、プログラム121を実行することによって、提供部131及び品質制御部132として機能する。提供部131及び品質制御部132の少なくとも1つは、DSP、ASIC、PLD及びFPGA等の回路によって実現されてもよい。
【0046】
提供部131は、要求C1を第1ノード(例えば、ノード20)から受信する場合、ワンタイムパスP1を第1ノードに提供する。ワンタイムパスP1は、要求C1に示された制御を実行するために使用される。ワンタイムパスP1は、第1要求に対応する所定情報の一例である。所定情報は、第1情報の一例である。ワンタイムパスP1は、グループA1内で通信される。ワンタイムパスP1は、複数の第2ノードの各々に伝播する。第2ノードは、制御対象ノードに関する通信が、要求C1によってQoS制御が要求された通信であることを、管理装置10に知らせるために、ワンタイムパスP1を利用する。
【0047】
品質制御部132は、ワンタイムパスP1を受信した受信ノードから、制御対象ノードに関する通信についてのQoS制御の要求を示す要求C2に加えてワンタイムパスP1を受信すると、制御対象ノードに関する通信の品質を所定品質以上の品質に設定する。所定品質は、第1品質の一例である。
【0048】
所定品質は、例えば、通信帯域が「X1」Mbpsである通信品質である。「X1」は正数である。この場合、所定品質以上の品質は、通信帯域が「X1」Mbps以上である品質を意味する。所定品質は、通信帯域が「X1」Mbpsである通信品質に限らず、例えば、遅延が「X2」msである通信品質でもよい。「X2」は正数である。この場合、所定品質以上の品質は、遅延が「X2」ms以下である品質を意味する。所定品質は、記憶装置12に予め登録されてもよいし、要求C1に示されてもよい。
【0049】
品質制御部132は、制御対象ノードに関する通信の品質が所定品質未満の品質である状況において受信ノードから要求C2に加えてワンタイムパスP1を受信する場合、制御対象ノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に変更する。
【0050】
品質制御部132は、制御対象ノードに関する通信の品質が所定品質以上の品質である状況において受信ノードから要求C2に加えてワンタイムパスP1を受信する場合、制御対象ノードに関する通信の品質を維持する。
【0051】
<A5:動作の説明>
図7及び図8は、ネットワークシステム1の動作を説明するための図である。図7及び図8は、説明の簡略化のため、ノード20が取引要求ノードであり、ノード30が取引先ノード(取引ノード)であり、ノード40、50及び60の各々がマイナーノードである場合における動作を示す。
【0052】
取引要求ノードは、ノード20に限らず、ノード30、40、50及び60のいずれかでもよい。取引先ノードは、ノード30に限らず、ノード20、40、50及び60のいずれかでもよい。取引先ノードは、取引要求ノードと異なる。マイナーノードは、ノード40、50及び60の各々に限らず、例えば、ノード20及び30の少なくとも一方でもよい。マイナーノードの数は、3に限らない。
【0053】
図7及び図8に示される例では、取引要求ノードが、第1ノードの一例である。取引要求ノードと異なる複数のノードが、複数の第2ノードの一例である。
【0054】
ノード20、30、40、50及び60の各々は、図4に示される通信装置23を用いて通信を行う。しかしながら、説明の簡略化のため、通信装置23に関する記載を省略する。管理装置10は、図5に示される通信装置11を用いて通信を行う。しかしながら、説明の簡略化のため、通信装置11に関する記載を省略する。
【0055】
ノード20の入力装置21が、ノード20のユーザから、ブロックチェーンBCに新たに追加されるべき取引の内容を示す内容情報を受け取ると、ノード20の動作制御部251は、内容情報に基づいて、取引データD1を生成する。
【0056】
図9は、取引データD1の一例を示す図である。取引データD1は、取引要求ノードを示す情報D11と、取引先ノードを示す情報D12と、取引内容を示す情報D13と、を示す。図7及び図8に示される例では、情報D11はノード20を示し、情報D12はノード30を示す。
【0057】
ノード20の動作制御部251が取引データD1を生成すると、図7に示されるステップS101においてノード20の第1要求部252は、要求C1を管理装置10に送信する。要求C1は、取引データD1に関する通信についてのQoS制御の要求を示す。
【0058】
ステップS101では、第1要求部252は、要求C3を伴う要求C1を管理装置10に送信する。要求C3は、第1ノードに関する通信の品質の制御を要求する第3要求の一例である。第3要求は、第1ノードに関する通信の品質を制御するための要求である。この場合、要求C3は、取引データD1を生成したノード20に関する通信についてのQoS制御の要求を示す。
【0059】
ノード20に関する通信は、ノード20を送信元として示すパケットの通信と、ノード20を送信先として示すパケットの通信と、を含む。以下、ノードに関する通信とは、当該ノードを送信元として示すパケットの通信と、当該ノードを送信先として示すパケットの通信と、を含む通信を意味する。
【0060】
要求C3は、ノード20を特定する情報として、ノード20のIP(Internet Protocol)アドレスを示す。ノード20を特定する情報は、ノード20のIPアドレスに限らず適宜変更可能である。
【0061】
管理装置10の提供部131は、要求C1をノード20から受信する場合、ステップS102において、ワンタイムパスP1を発行する。
【0062】
要求C1が要求C3を伴う場合、ステップS103において提供部131は、要求C3に示されるノード20を、管理テーブル122のターゲットノードの欄122aに、ワンタイムパスP1と対応づけて登録する(図6参照)。
【0063】
ステップS103では、提供部131は、要求C3からノード20のIPアドレスを読み取る。続いて、提供部131は、ノード20のIPアドレスを、ノード20を示す情報として、ターゲットノードの欄122aにワンタイムパスP1と対応づけて登録する。
【0064】
提供部131は、ターゲットノードの欄122aにノードを示す情報を新たに登録する場合、管理テーブル122において当該ノードに対応する処理の欄122bを「未」に設定する。
【0065】
なお、提供部131は、要求C1を受信しても要求C3を受信しない場合、ステップS103を実行しない。
【0066】
ステップS103に続くステップS104において品質制御部132は、まず、管理テーブル122の処理の欄122bが「未」に設定されているターゲットノード(この場合、ノード20)を特定する。続いて、品質制御部132は、特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する。
【0067】
ノード20に対応する処理の欄122bに「未」が設定されている場合、品質制御部132は、以下のように動作する。品質制御部132は、ノード20を送信元として示すパケット及びノード20を送信先として示すパケットの各々について、通信装置71~74に優先制御及び帯域制御を実行させることによって、ノード20に関する通信の品質を所定品質以上の品質に設定する。このため、ノード20に関する通信について、QoS制御が開始される。なお、品質制御部132は、通信装置71~74に、優先制御及び帯域制御のいずれか一方のみを実行させてもよい。
【0068】
続いて、品質制御部132は、処理の欄122bのうち、QoS制御が開始されたノードに対応する処理の欄122bを、「未」から「済」に変更する。
【0069】
続いて、ステップS105において提供部131は、要求C1の送信元であるノード20に、ワンタイムパスP1を提供する。ワンタイムパスP1を要求C1の送信元に提供することは、要求C1の承認を意味する。
【0070】
ノード20の動作制御部251は、ワンタイムパスP1を受信すると、ステップS106においてノード40とハンドシェイクを実行する。ノード20の動作制御部251は、ハンドシェイクにおいて、ワンタイムパスP1と動作要求F1とをノード40に送信する。動作要求F1は、QoS制御を管理装置10に依頼することを示す。
【0071】
ノード40の第2要求部253は、ワンタイムパスP1と動作要求F1とを受信すると、ステップS107において、要求C2とワンタイムパスP1とを管理装置10に送信する。この場合、要求C2は、ノード40に関する通信についてのQoS制御の要求を示す。ノード40は、受信ノード及び制御対象ノードの各々の一例である。要求C2は、ノード40を特定する情報として、ノード40のIPアドレスを示す。ノード40を特定する情報は、ノード40のIPアドレスに限らず適宜変更可能である。
【0072】
管理装置10の品質制御部132は、要求C2に加えてワンタイムパスP1を受信すると、ステップS108において、要求C2が示すノード40を管理テーブル122のターゲットノードの欄122aにワンタイムパスP1と対応づけて登録する(図6参照)。
【0073】
ステップS108では、品質制御部132は、要求C2からノード40のIPアドレスを読み取る。続いて、品質制御部132は、ノード40のIPアドレスを、ノード40を示す情報として、ターゲットノードの欄122aに、ワンタイムパスP1と対応づけて登録する。
【0074】
品質制御部132は、ターゲットノードの欄122aにノードを示す情報を新たに登録する場合、管理テーブル122において当該ノードに対応する処理の欄122bを「未」に設定する。
【0075】
なお、品質制御部132は、要求C2を受信してもワンタイムパスP1を受信しない場合、ステップS108を実行しない。
【0076】
ステップS108に続くステップS109において品質制御部132は、まず、処理の欄122bが「未」に設定されているターゲットノード(この場合、ノード40)を特定する。続いて、品質制御部132は、特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する。
【0077】
ノード40に対応する処理の欄122bに「未」が設定されている場合、品質制御部132は、以下のように動作する。品質制御部132は、ノード40を送信元として示すパケット及びノード40を送信先として示すパケットの各々について、通信装置71~74に優先制御及び帯域制御を実行させることによって、ノード40に関する通信の品質を所定品質以上の品質に設定する。なお、品質制御部132は、通信装置71~74に、優先制御及び帯域制御のいずれか一方のみを実行させてもよい。
【0078】
続いて、ステップS110において品質制御部132は、要求C2の送信元であるノード40に、QoS制御の実行を示す実行情報G1を送信する。
【0079】
ノード40の動作制御部251は、実行情報G1を受信すると、ステップS111において、ノード40に対するQoS制御の開始を示す開始情報H1を、動作要求F1に対する応答として、ノード20に送信する。
【0080】
ノード20の動作制御部251は、開始情報H1を受信すると、ステップS112においてノード30とハンドシェイクを実行する。ノード20の動作制御部251は、ハンドシェイクにおいて、ワンタイムパスP1と動作要求F1とをノード30に送信する。
【0081】
ノード30の第2要求部253は、ワンタイムパスP1と動作要求F1とを受信すると、ステップS113において、要求C2とワンタイムパスP1とを管理装置10に送信する。この場合、要求C2は、ノード30に関する通信についてのQoS制御の要求を示す。ノード30は、受信ノード及び制御対象ノードの各々の一例である。この場合、要求C2は、ノード30を特定する情報として、ノード30のIPアドレスを示す。ノード30を特定する情報は、ノード30のIPアドレスに限らず適宜変更可能である。
【0082】
管理装置10の品質制御部132は、要求C2に加えてワンタイムパスP1を受信すると、ステップS114において、要求C2が示すノード30のIPアドレスを、ターゲットノードの欄122aに、ワンタイムパスP1と対応づけて登録する。
【0083】
続いて、品質制御部132は、ターゲットノードの欄122aにノード30のIPアドレスを新たに登録すると、管理テーブル122において当該ノードに対応する処理の欄122bを「未」に設定する。
【0084】
続いて、品質制御部132は、ステップS115を実行する。ステップS115では、品質制御部132は、まず、管理テーブル122において処理の欄122bが「未」に設定されているターゲットノード(この場合、ノード30)を特定する。続いて、品質制御部132は、特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する。特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する手法は、ステップS109の手法と同様である。なお、ステップS115では、品質制御部132は、ノード30を送信元として示すパケット及びノード30を送信先として示すパケットの各々について、通信装置71~74に優先制御及び帯域制御を実行させる。
【0085】
続いて、ステップS116において品質制御部132は、要求C2の送信元であるノード30に、QoS制御の実行を示す実行情報G1を送信する。
【0086】
ノード30の動作制御部251は、実行情報G1を受信すると、ステップS117において、ノード30に対するQoS制御の開始を示す開始情報H1を、動作要求F1に対する応答として、ノード20に送信する。
【0087】
ステップS112~S117は、ステップS106~S111よりも時間的に前に実行されてもよい。ステップS112~S117は、ステップS106~S111と並行に実施されてもよい。この場合、ステップS112~S117とステップS106~S111とを順番に実行する構成に比べて、ステップS106~S117に要する時間を短縮できる。
【0088】
ノード20の動作制御部251は、ノード40から開始情報H1を受信すると、ステップS118において、取引データD1をノード40に送信する。ステップS118の実行時には、ノード20に関する通信に対してQoS制御が実施されているため、取引データD1の通信に要する時間が短くなる。
【0089】
ノード40の検証部254は、ノード20から取引データD1を受信すると、ステップS119において、取引データD1を検証する。以下では、取引データD1の検証結果が有効を示すとする。
【0090】
ノード20の動作制御部251は、ノード30から開始情報H1を受信すると、ステップS120において、取引データD1をノード30に送信する。ステップS120の実行時には、ノード20に関する通信に対してQoS制御が実施されているため、取引データD1の通信に要する時間が短くなる。
【0091】
ノード30の検証部254は、ノード20から取引データD1を受信すると、ステップS121において取引データD1を検証する。以下では、取引データD1の検証結果が有効を示すとする。
【0092】
ステップS120~S121は、ステップS118~S119よりも時間的に前に実行されてもよい。ステップS120~S121は、ステップS118~S119と並行に実施されてもよい。この場合、ステップS118~S119とステップS120~S121とを順番に実行する構成に比べて、ステップS118~S121に要する時間を短縮できる。
【0093】
続いて、ステップS122~S137が実行される。ステップS122~S137では、ステップS106~S121と同様の処理が、ノード40、50及び60と管理装置10とによって実行される。ステップS131の完了時には、グループA1に属する全てのノードについてQoS制御が実施される。
【0094】
ステップS136が完了すると、ノード40のブロック生成部255は、ステップS138において、取引データD1を含むブロックB1の生成(マイニング)を開始する。
【0095】
ステップS135が完了すると、ノード50のブロック生成部255は、ステップS139において、取引データD1を含むブロックB1の生成(マイニング)を開始する。
【0096】
ステップS137が完了すると、ノード60のブロック生成部255は、ステップS140において、取引データD1を含むブロックB1の生成(マイニング)を開始する。
【0097】
ノード50のブロック生成部255が、ステップS141において取引データD1を含むブロックB1の生成(マイニング)に成功すると、ノード50の動作制御部251は、当該ブロックB1を、記憶装置24内のブロックチェーンBCに接続する。続いて、ノード50の動作制御部251は、ステップS142において当該ブロックB1をノード40に送信する。ステップS142の実行時には、ノード50に関する通信についてQoS制御が実施されているため、ブロックB1の通信に要する時間が短くなる。
【0098】
ノード40の検証部254は、ブロックB1を受信すると、ステップS143においてブロックB1を検証する。ブロックB1の検証結果が有効を示す場合、ノード40の検証部254は、ブロックB1を、ノード40の記憶装置24内のブロックチェーンBCに接続する。
【0099】
続いて、ノード40の動作制御部251は、ステップS144においてブロックB1をノード60に送信する。ステップS144の実行時には、ノード40に関する通信についてQoS制御が実施されているため、ブロックB1の通信に要する時間が短くなる。
【0100】
ノード60の検証部254は、ブロックB1を受信すると、ステップS145においてブロックB1を検証する。ブロックB1の検証結果が有効を示す場合、ノード60の検証部254は、ブロックB1を、ノード60の記憶装置24内のブロックチェーンBCに接続する。
【0101】
ノード40の動作制御部251は、ステップS144に続いて、ステップS146においてブロックB1をノード20に送信する。ステップS146の実行時には、ノード40に関する通信についてQoS制御が実施されているため、ブロックB1の通信に要する時間が短くなる。ステップS146は、ステップS144よりも時間的に前に実行されてもよいし、ステップS144と並行に実行されてもよい。
【0102】
ノード20の検証部254は、ブロックB1を受信すると、ステップS147においてブロックB1を検証する。ブロックB1の検証結果が有効を示す場合、ノード20の検証部254は、ブロックB1を、ノード20の記憶装置24内のブロックチェーンBCに接続する。
【0103】
続いて、ノード20の動作制御部251は、ステップS148においてブロックB1をノード30に送信する。ステップS148の実行時には、ノード20に関する通信に対してQoS制御が実施されているため、ブロックB1の通信に要する時間が短くなる。
【0104】
ノード30の検証部254は、ブロックB1を受信すると、ステップS149においてブロックB1を検証する。ブロックB1の検証結果が有効を示す場合、ノード30の検証部254は、ブロックB1を、ノード30の記憶装置24内のブロックチェーンBCに接続する。
【0105】
<A6:第1実施形態のまとめ>
第1実施形態によれば、提供部131は、ブロックチェーンBCにデータを追加するための通信の品質の制御を要求する要求C1を、第1ノード(例えば、ノード20)から受信する場合、ワンタイムパスP1を、第1ノードに提供する。品質制御部132は、ワンタイムパスP1がグループA1内で通信される状況においてワンタイムパスP1を受信した受信ノードから、制御対象ノードに関する通信の品質の制御を要求する要求C2に加えて、ワンタイムパスP1を受信する場合、制御対象ノードに関する通信の品質を所定品質以上の品質に設定する。
【0106】
このため、第1ノード及び複数の第2ノードのいずれに関する通信の品質も所定品質以上の品質に設定しない構成に比べて、データがブロックチェーンBCに追加されるタイミングの遅延を小さくできる。したがって、データをブロックチェーンBCに追加するタイミングの遅延を小さくするためにノードを支援できる。
【0107】
また、取引データD1の生成を契機にQoS制御が実行される。このため、QoS制御が必要とされるタイミングから、QoS制御を開始することができる。
【0108】
<B:変形例>
上述の実施形態における変形の態様を以下に示す。以下の変形の態様から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲において適宜に併合してもよい。
【0109】
<B1:第1変形例>
第1実施形態においては、1つのノードが、1つのノードに関する通信についてのQoS制御を管理装置10に要求する。しかしながら、1つのノードが、複数のノードの各々に関する通信についてのQoS制御を管理装置10に要求してもよい。第1変形例では、1つのノードが、複数のノードの各々に関する通信についてのQoS制御を管理装置10に要求する。以下、第1変形例について、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0110】
第1変形例におけるハードウェア構成は、第1実施形態におけるハードウェア構成と同様である。図10は、第1変形例の動作を説明するための図である。
【0111】
ノード20の入力装置21が、ノード20のユーザから、ブロックチェーンBCに新たに追加されるべき取引の内容を示す内容情報を受け取ると、ノード20の動作制御部251は、内容情報に基づいて取引データD1を生成する。
【0112】
ノード20の動作制御部251が取引データD1を生成すると、ステップS201においてノード20の第1要求部252は、要求C3に加えて要求C4を伴う要求C1を管理装置10に送信する。
【0113】
要求C4は、ノード20と接続する接続ノードに関する通信についてのQoS制御の要求を示す。接続ノードに関する通信は、接続ノードを送信元として示すパケットの通信と、接続ノードを送信先として示すパケットの通信と、を含む。
【0114】
ノード20と接続する接続ノードは、複数の第2ノード(ノード30、40、50及び60)のうち、複数の第2ノードのいずれも介さずにノード20と接続するノードである。図1に示されるグループA1においては、ノード30及び40の各々が、ノード20と接続する接続ノードの一例である。
【0115】
要求C4は、接続ノードに関する通信の品質の制御を要求する第4要求の一例である。第4要求は、接続ノードに関する通信の品質を制御するための要求である。要求C4は、接続ノードを特定する情報として、接続ノードのIPアドレスを示す。接続ノードを特定する情報は、接続ノードのIPアドレスに限らず適宜変更可能である。
【0116】
管理装置10の提供部131は、要求C1をノード20から受信する場合、ステップS202において、ワンタイムパスP1を発行する。
【0117】
要求C1が要求C3及びC4を伴う場合、提供部131は、ステップS203を実行する。ステップS203において提供部131は、要求C3に示されるノード20と、要求C4に示される接続ノード(ノード30及び40)とを、管理テーブル122のターゲットノードの欄122aに、ワンタイムパスP1に対応づけて登録する。
【0118】
提供部131は、要求C3からノード20のIPアドレスを読み取る。提供部131は、ノード20のIPアドレスを、ノード20を示す情報として、ターゲットノードの欄122aにワンタイムパスP1と対応づけて登録する。提供部131は、要求C4から接続ノード(ノード30及び40の各々)のIPアドレスを読み取る。提供部131は、接続ノード(ノード30及び40の各々)のIPアドレスを、接続ノードを示す情報として、ターゲットノードの欄122aにワンタイムパスP1と対応づけて登録する。
【0119】
上述の通り、提供部131は、ターゲットノードの欄122aにノードを示す情報を新たに登録する場合、管理テーブル122において当該ノードに対応する処理の欄122bを「未」に設定する。
【0120】
続いて、ステップS204において品質制御部132は、まず、処理の欄122bが「未」に設定されているターゲットノード(この場合、ノード20、30及び40の各々)を特定する。続いて、品質制御部132は、特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する。特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する手法は、ステップS104と同様である。続いて、品質制御部132は、処理の欄122bのうち、QoS制御が開始されたノードに対応する処理の欄122bを、「未」から「済」に変更する。
【0121】
続いて、ステップS205において提供部131は、要求C1の送信元であるノード20に、ワンタイムパスP1を提供する。
【0122】
ノード20の動作制御部251は、ワンタイムパスP1を受信すると、ステップS206においてノード40とハンドシェイクを実行する。ノード20の動作制御部251は、ハンドシェイクにおいて、ワンタイムパスP1と取引データD1とをノード40に送信する。
【0123】
ノード40の検証部254は、ノード20から取引データD1を受信すると、ステップS207において、取引データD1を検証する。以下では、取引データD1の検証結果が有効を示すとする。
【0124】
また、ノード20の動作制御部251は、ワンタイムパスP1を受信すると、ステップS208においてノード30とハンドシェイクを実行する。ノード20の動作制御部251は、ハンドシェイクにおいて、ワンタイムパスP1と取引データD1とをノード30に送信する。
【0125】
ノード30の検証部254は、ノード20から取引データD1を受信すると、ステップS209において、取引データD1を検証する。以下では、取引データD1の検証結果が有効を示すとする。
【0126】
ステップS208~S209は、ステップS206~S207よりも時間的に前に実行されてもよい。ステップS208~S209は、ステップS206~S207と並行に実施されてもよい。この場合、ステップS206~S207とステップS208~S209とを順番に実行する構成に比べてステップS206~S209に要する時間を短縮できる。
【0127】
ノード40の第2要求部253は、ステップS207における取引データD1の検証結果が有効を示す場合、ステップS210において、要求C2aとワンタイムパスP1とを管理装置10に送信する。
【0128】
要求C2aは、ノード40と接続する接続ノードに関する通信についてのQoS制御の要求を示す。ノード40と接続する接続ノードは、ノード40にワンタイムパスP1を伝えたノード20とは異なるノードであって、ノード30、40、50及び60のうち、グループA1に属するノードのいずれも介さずにノード40と接続するノードである。ノード50及び60の各々が、ノード40と接続する接続ノードの一例である。ノード40は、受信ノードの一例である。ノード50及び60の各々は、制御対象ノードの一例でもある。要求C2aは、制御対象ノードに関する通信の品質の制御を要求する第2要求の一例である。
【0129】
要求C2aは、制御対象ノード(ノード50及び60の各々)を特定する情報として、制御対象ノードのIPアドレスを示す。制御対象ノードを特定する情報は、制御対象ノードのIPアドレスに限らず適宜変更可能である。
【0130】
管理装置10の品質制御部132は、要求C2aに加えてワンタイムパスP1を受信すると、ステップS211において、要求C2aが示すノード50及び60の各々のIPアドレスをターゲットノードの欄122aにワンタイムパスP1と対応づけて登録する。
【0131】
ステップS211では、品質制御部132は、要求C2aからノード50及び60の各々のIPアドレスを読み取る。続いて、品質制御部132は、ノード50のIPアドレスを、ノード50を示す情報として、ターゲットノードの欄122aにワンタイムパスP1と対応づけて登録する。続いて、品質制御部132は、ノード60のIPアドレスを、ノード60を示す情報として、ターゲットノードの欄122aにワンタイムパスP1と対応づけて登録する。品質制御部132は、ノード50のIPアドレスを登録する前に、ノード60のIPアドレスを登録してもよい。
【0132】
なお、品質制御部132は、要求C2aを受信してもワンタイムパスP1を受信しない場合、ステップS211を実行しない。
【0133】
ステップS211に続くステップS212において品質制御部132は、まず、処理の欄122bが「未」に設定されているターゲットノード(この場合、ノード50及び60の各々)を特定する。続いて、品質制御部132は、特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する。特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する手法は、ステップS109と同様である。
【0134】
続いて、ステップS213において品質制御部132は、要求C2aの送信元であるノード40に実行情報G1を送信する。以下、上述のステップS134~S149が実行される。
【0135】
第1変形例によれば、1つのノードが、複数のノードの各々に関する通信についてのQoS制御を管理装置10に要求できる。このため、各ノードが当該ノードに関する通信についてのQoS制御を管理装置10に要求する構成に比べて、QoS制御を管理装置10に要求する通信を少なくできる。
【0136】
<B2:第2変形例>
第1実施形態において、取引データD1の通信についてQoS制御が実行されなくてもよい。
【0137】
第1実施形態において、取引データD1の通信にはQoS制御が実行されずに、取引データD1を含むブロックB1の通信にQoS制御が実行される変形例を、第2変形例として説明する。以下、第1実施形態と異なる点を中心に第2変形例について説明する。
【0138】
第2変形例におけるハードウェア構成は、第1実施形態におけるハードウェア構成と同様である。図11及び図12は、第2変形例の動作を説明するための図である。
【0139】
第2変形例では、まず、上述のステップS118~S121及びS134~S141が実行される。続いて、ブロックB1の生成(マイニング)に成功したノード50が起点となって、QoS制御が開始される。この場合、ノード50が第1ノードの一例となり、ノード20、30、40及び60が複数の第2ノードの一例となる。
【0140】
ステップS141に続くステップS301では、ノード50の第1要求部252は、要求C3を伴う要求C1を管理装置10に送信する。この場合、要求C3は、ノード50に関する通信についてのQoS制御の要求を示す。要求C3は、ノード50を特定する情報として、ノード50のIPアドレスを示す。ノード50を特定する情報は、ノード50のIPアドレスに限らず適宜変更可能である。
【0141】
管理装置10の提供部131は、要求C1をノード50から受信する場合、ステップS302において、ワンタイムパスP1を発行する。
【0142】
要求C1が要求C3を伴う場合、ステップS303において提供部131は、要求C3に示されるノード50(ノード50のIPアドレス)を、管理テーブル122のターゲットノードの欄122aに、ワンタイムパスP1と対応づけて登録する。
【0143】
上述の通り、提供部131は、ターゲットノードの欄122aにノードを示す情報を新たに登録する場合、管理テーブル122において当該ノードに対応する処理の欄122bを「未」に設定する。
【0144】
続いて、ステップS304において品質制御部132は、まず、処理の欄122bが「未」に設定されているターゲットノード(この場合、ノード50)を特定する。続いて、品質制御部132は、特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する。特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する手法は、ステップS109の手法と同様である。
【0145】
続いて、ステップS305において提供部131は、要求C1の送信元であるノード50に、ワンタイムパスP1を提供する。
【0146】
ノード50の動作制御部251は、ワンタイムパスP1を受信すると、ステップS306において、ワンタイムパスP1と動作要求F1とをノード40に送信する。動作要求F1は、QoS制御を管理装置10に依頼することを示す。
【0147】
ノード40の第2要求部253は、ワンタイムパスP1と動作要求F1とを受信すると、ステップS307において、要求C2とワンタイムパスP1とを管理装置10に送信する。この場合、要求C2は、ノード40に関する通信についてのQoS制御の要求を示す。要求C2は、ノード40を特定する情報として、ノード40のIPアドレスを示す。ノード40を特定する情報は、ノード40のIPアドレスに限らず適宜変更可能である。
【0148】
管理装置10の品質制御部132は、要求C2に加えてワンタイムパスP1を受信すると、ステップS308において、要求C2が示すノード40のIPアドレスをターゲットノードの欄122aにワンタイムパスP1と対応づけて登録する。
【0149】
品質制御部132は、ターゲットノードの欄122aにノードを示す情報を新たに登録する場合、管理テーブル122において当該ノードに対応する処理の欄122bを「未」に設定する。
【0150】
なお、品質制御部132は、要求C2を受信してもワンタイムパスP1を受信しない場合、ステップS308を実行しない。
【0151】
ステップS308に続くステップS309において品質制御部132は、まず、処理の欄122bが「未」に設定されているターゲットノード(この場合、ノード40)を特定する。続いて、品質制御部132は、特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する。特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する手法は、ステップS109と同様である。
【0152】
続いて、ステップS310において品質制御部132は、要求C2の送信元であるノード40に、QoS制御の実行を示す実行情報G1を送信する。
【0153】
ノード40の動作制御部251は、実行情報G1を受信すると、ステップS311において、ノード40に対するQoS制御の開始を示す開始情報H1を、動作要求F1に対する応答として、ノード50に送信する。続いて、上述のステップS142~S143及びS128~S133が実行される。
【0154】
続いて、ステップS312においてノード40の動作制御部251は、ワンタイムパスP1と動作要求F1とをノード20に送信する。
【0155】
ノード20の第2要求部253は、ワンタイムパスP1と動作要求F1とを受信すると、ステップS313において、要求C2とワンタイムパスP1とを管理装置10に送信する。この場合、要求C2は、ノード20に関する通信についてのQoS制御の要求を示す。要求C2は、ノード20を特定する情報として、ノード20のIPアドレスを示す。ノード20を特定する情報は、ノード20のIPアドレスに限らず適宜変更可能である。
【0156】
管理装置10の品質制御部132は、要求C2に加えてワンタイムパスP1を受信すると、ステップS314において、要求C2が示すノード20のIPアドレスをターゲットノードの欄122aにワンタイムパスP1と対応づけて登録する。
【0157】
品質制御部132は、ターゲットノードの欄122aにノードを示す情報を新たに登録する場合、管理テーブル122において当該ノードに対応する処理の欄122bを「未」に設定する。
【0158】
なお、品質制御部132は、要求C2を受信してもワンタイムパスP1を受信しない場合、ステップS314を実行しない。
【0159】
ステップS314に続くステップS315において品質制御部132は、まず、処理の欄122bが「未」に設定されているターゲットノード(この場合、ノード20)を特定する。続いて、品質制御部132は、特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する。特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する手法は、ステップS109と同様である。
【0160】
続いて、ステップS316において品質制御部132は、要求C2の送信元であるノード20に、QoS制御の実行を示す実行情報G1を送信する。
【0161】
ノード20の動作制御部251は、実行情報G1を受信すると、ステップS317において、ノード20に対するQoS制御の開始を示す開始情報H1を、動作要求F1に対する応答として、ノード40に送信する。続いて、上述のステップS144~S147、S112~S117及びS148~S149が実行される。
【0162】
ブロックB1の通信において遅延が小さいと、当該ブロックB1が他のブロックB1よりも先に、各ノードに到着する可能性が高くなる。当該ブロックB1が他のブロックB1よりも先に各ノードに到着する場合、当該ブロックB1がブロックチェーンBCに接続される確率が高くなる。このため、ブロックB1の通信において遅延が小さいことは、取引データD1の早期の確定を期待するユーザに加えて、ブロックB1を生成するマイナーノードにとっても望ましい。
【0163】
第2変形例によれば、取引データD1の通信にはQoS制御が実行されずに、取引データD1を含むブロックB1の通信にQoS制御が実行される。このため、ブロックB1の通信において遅延を小さくできる。よって、取引データD1の通信と、取引データD1を含むブロックB1の通信と、のいずれにもQoS制御が実行されない構成に比べて、取引データD1の早期の確定が可能になり、かつ、ブロックB1がブロックチェーンBCに接続される確率を高くできる。
【0164】
<B3:第3変形例>
第1変形例において、取引データD1の通信についてQoS制御が実行されなくてもよい。
【0165】
第1変形例において、取引データD1の通信にはQoS制御が実行されずに、取引データD1を含むブロックB1の通信にQoS制御が実行される変形例を、第3変形例として説明する。以下、第1変形例と異なる点を中心に第2変形例について説明する。
【0166】
第3変形例におけるハードウェア構成は、第1実施形態におけるハードウェア構成と同様である。図13及び図14は、第3変形例の動作を説明するための図である。
【0167】
第3変形例では、まず、上述のステップS118~S121及びS134~S141が実行される。続いて、ブロックB1の生成(マイニング)に成功したノード50が起点となって、第1変形例と同様にQoS制御が開始される。この場合、ノード50が第1ノードの一例となり、ノード20、30、40及び60が複数の第2ノードの一例となる。
【0168】
ステップS141に続くステップS401では、ノード50の第1要求部252は、要求C3に加えて要求C4を伴う要求C1を管理装置10に送信する。
【0169】
この場合、要求C4は、ノード50と接続する接続ノードに関する通信についてのQoS制御の要求を示す。
【0170】
ノード50と接続する接続ノードは、複数の第2ノード(ノード30、40、50及び60)のうち、複数の第2ノードのいずれも介さずにノード50と接続するノードである。図1に示されるグループA1においては、ノード40が、ノード50と接続する接続ノードの一例である。
【0171】
管理装置10の提供部131は、要求C1をノード50から受信する場合、ステップS402において、ワンタイムパスP1を発行する。
【0172】
要求C1が要求C3及びC4を伴う場合、提供部131は、ステップS403を実行する。ステップS403において提供部131は、要求C3が示すノード50のIPアドレスと、要求C4が示す接続ノード(ノード40)のIPアドレスとを、管理テーブル122のターゲットノードの欄122aに、ワンタイムパスP1に対応づけて登録する。
【0173】
上述の通り、提供部131は、ターゲットノードの欄122aにノードを示す情報を新たに登録する場合、管理テーブル122において当該ノードに対応する処理の欄122bを「未」に設定する。
【0174】
続いて、ステップS404において品質制御部132は、まず、処理の欄122bが「未」に設定されているターゲットノード(この場合、ノード40及び50の各々)を特定する。続いて、品質制御部132は、特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する。特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する手法は、ステップS104と同様である。続いて、品質制御部132は、処理の欄122bのうち、QoS制御が開始されたノードに対応する処理の欄122bを、「未」から「済」に変更する。
【0175】
続いて、ステップS405において提供部131は、要求C1の送信元であるノード50に、ワンタイムパスP1を提供する。
【0176】
ノード50の動作制御部251は、ワンタイムパスP1を受信すると、ステップS406において、ワンタイムパスP1とステップS141において生成されたブロックB1とをノード40に送信する。
【0177】
ノード40の検証部254は、ブロックB1を受信すると、ステップS407においてブロックB1を検証する。ブロックB1の検証結果が有効を示す場合、ノード40の検証部254は、ブロックB1を、ノード40の記憶装置24内のブロックチェーンBCに接続する。
【0178】
続いて、ノード40の第2要求部253は、ステップS408において、要求C2aとワンタイムパスP1とを管理装置10に送信する。
【0179】
この場合、要求C2aは、ノード40と接続する接続ノードに関する通信についてのQoS制御の要求を示す。ノード40と接続する接続ノードは、ノード40にワンタイムパスP1を伝えたノード50とは異なるノードであって、ノード20、30、40及び60のうち、グループA1に属するノードのいずれも介さずにノード40と接続するノードである。この場合、ノード20及び60の各々が、ノード40と接続する接続ノードの一例である。ノード20及び60の各々は、制御対象ノードの一例でもある。要求C2aは、制御対象ノード(ノード20及び60の各々)を特定する情報として、制御対象ノードのIPアドレスを示す。制御対象ノードを特定する情報は、制御対象ノードのIPアドレスに限らず適宜変更可能である。
【0180】
管理装置10の品質制御部132は、要求C2aに加えてワンタイムパスP1を受信すると、ステップS409において、要求C2aが示すノード20及び60の各々のIPアドレスをターゲットノードの欄122aにワンタイムパスP1と対応づけて登録する。
【0181】
なお、品質制御部132は、要求C2aを受信してもワンタイムパスP1を受信しない場合、ステップS409を実行しない。
【0182】
ステップS409に続くステップS410において品質制御部132は、まず、処理の欄122bが「未」に設定されているターゲットノード(この場合、ノード20及び60の各々)を特定する。続いて、品質制御部132は、特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する。特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する手法は、ステップS109の手法と同様である。
【0183】
続いて、ステップS411において品質制御部132は、要求C2aの送信元であるノード40に実行情報G1を送信する。
【0184】
ノード40の動作制御部251は、実行情報G1を受信すると、ステップS412において、ワンタイムパスP1とブロックB1とをノード60に送信する。
【0185】
ノード60の検証部254は、ブロックB1を受信すると、ステップS413においてブロックB1を検証する。ブロックB1の検証結果が有効を示す場合、ノード60の検証部254は、ブロックB1を、ノード60の記憶装置24内のブロックチェーンBCに接続する。
【0186】
また、ノード40の動作制御部251は、ステップS414において、ワンタイムパスP1とブロックB1とをノード20に送信する。なお、ステップS414は、ステップS412よりも前に実行されてもよい。
【0187】
ノード20の検証部254は、ブロックB1を受信すると、ステップS415においてブロックB1を検証する。ブロックB1の検証結果が有効を示す場合、ノード20の検証部254は、ブロックB1を、ノード20の記憶装置24内のブロックチェーンBCに接続する。
【0188】
続いて、ステップS416においてノード20の第2要求部253は、要求C2aとワンタイムパスP1とを管理装置10に送信する。
【0189】
この場合、要求C2aは、ノード20と接続する接続ノードに関する通信についてのQoS制御の要求を示す。ノード20と接続する接続ノードは、ノード20にワンタイムパスP1を伝えたノード40とは異なるノードであって、ノード20、30、40及び60のうち、グループA1に属するノードのいずれも介さずにノード20と接続するノードである。この場合、ノード30が、ノード20と接続する接続ノードの一例である。ノード30は、制御対象ノードの一例でもある。要求C2aは、制御対象ノード(ノード30)を特定する情報として、制御対象ノードのIPアドレスを示す。制御対象ノードを特定する情報は、制御対象ノードのIPアドレスに限らず適宜変更可能である。
【0190】
管理装置10の品質制御部132は、要求C2aに加えてワンタイムパスP1を受信すると、ステップS417において、要求C2aが示すノード30のIPアドレスを、ターゲットノードの欄122aに、ワンタイムパスP1と対応づけて登録する。
【0191】
なお、品質制御部132は、要求C2aを受信してもワンタイムパスP1を受信しない場合、ステップS417を実行しない。
【0192】
ステップS417に続くステップS418において品質制御部132は、まず、処理の欄122bが「未」に設定されているターゲットノード(この場合、ノード30)を特定する。続いて、品質制御部132は、特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する。特定したノードに関する通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する手法は、ステップS109の手法と同様である。
【0193】
続いて、ステップS419において品質制御部132は、要求C2aの送信元であるノード20に実行情報G1を送信する。
【0194】
ノード20の動作制御部251は、実行情報G1を受信すると、ステップS420において、ワンタイムパスP1とブロックB1とをノード30に送信する。
【0195】
ノード30の検証部254は、ブロックB1を受信すると、ステップS421においてブロックB1を検証する。ブロックB1の検証結果が有効を示す場合、ノード30の検証部254は、ブロックB1を、ノード30の記憶装置24内のブロックチェーンBCに接続する。
【0196】
第3変形例によれば、1つのマイナーノードが、複数のノードの各々に関する通信についてのQoS制御を管理装置10に要求できる。このため、各ノードが当該ノードに関する通信についてのQoS制御を管理装置10に要求する構成に比べて、QoS制御を管理装置10に要求する通信を少なくできる。さらに、取引データD1の通信にはQoS制御が実行されずに、取引データD1を含むブロックB1の通信にQoS制御が実行される。このため、ブロックB1の通信において遅延を小さくできる。
【0197】
<B4:第4変形例>
第1実施形態及び第2変形例において、品質制御部132は、要求C2の送信元の信憑性を判定してもよい。
【0198】
品質制御部132は、グループA1内のノードのうちワンタイムパスP1を伝達するノード(例えば、ノード20)から、ワンタイムパスP1が伝達されるノードを示す伝達先リストを受信する。伝達先リストは、所定情報が伝達されるノードを示すノード情報の一例である。要求C2とワンタイムパスP1との送信元であるノードが伝達先リストに示されるノードと一致する場合、品質制御部132は、ワンタイムパスP1を伝達するノードからワンタイムパスP1を受信した受信ノードから、要求C2に加えてワンタイムパスP1を受信したと判定する。要求C2とワンタイムパスP1との送信元であるノードが伝達先リストに示されるノードと一致しない場合、品質制御部132は、要求C2を無効と判定する。
【0199】
例えば、品質制御部132は、ノード30及び40の各々にワンタイムパスP1を送信したノード20から、ワンタイムパスP1の伝達先のノード(ノード30及び40)を示す伝達先リストを受信する。要求C2とワンタイムパスP1との送信元が、伝達先リストに示される場合、品質制御部132は、ノード20からワンタイムパスP1を受信した受信ノード(ノード30又は40)から、要求C2とワンタイムパスP1とを受信したと判定する。要求C2とワンタイムパスP1との送信元が、伝達先リストに示されない場合、品質制御部132は、要求C2を無効と判定する。
【0200】
なお、第1変形例及び第3変形例においては、要求C2の代わりに、要求C2aが用いられてもよい。例えば、品質制御部132は、グループA1内のノードのうちワンタイムパスP1を伝達するノード(例えば、ノード20)から、ワンタイムパスP1の伝達先のノードを示す伝達先リストを受信する。要求C2aとワンタイムパスP1との送信元が伝達先リストに示される場合、品質制御部132は、ワンタイムパスP1を伝達するノードからワンタイムパスP1を受信した受信ノードから、要求C2aに加えてワンタイムパスP1を受信したと判定する。要求C2aとワンタイムパスP1との送信元が伝達先リストに示されない場合、品質制御部132は、要求C2aを無効と判定する。
【0201】
第4変形例によれば、例えば、ワンタイムパスP1を正当でないルートを介して入手したノードからの要求C2及びC2aの各々を無効にできる。
【0202】
<B5:第5変形例>
第1実施形態及び第1~第4変形例において、品質制御部132は、所定品質以上の品質に設定した通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する前の通信の品質に戻してもよい。
【0203】
要求C1は、グループA1内での取引データD1に関連する通信の品質の制御を要求する。すなわち、要求C1は、グループA1内での取引データD1に関連する通信の品質を制御するための要求である。取引データD1は、複数の第2ノードのいずれかを取引先ノードとして示す(図9参照)。品質制御部132は、取引データD1を含むブロックB1を取引先ノード(取引ノード)が受信したことを示す通知に応じて、グループA1内での取引データD1に関連する通信における所定品質以上の品質を、所定品質以上の品質に設定する前の品質に戻す。
【0204】
例えば、取引データD1に取引先ノードとして示されるノード30が、取引データD1を含むブロックB1を受信すると、ノード30の動作制御部251は、通知N1を管理装置10に送信する。通知N1は、取引データD1を含むブロックB1を取引先ノードが受信したことを示す。
【0205】
管理装置10の品質制御部132は、通知N1に応じて、所定品質以上の品質に設定した通信の品質を、所定品質以上の品質に設定する前の通信の品質に戻す。例えば、品質制御部132は、管理テーブル122に登録されている情報(ワンタイムパスP1とノードのIPアドレス)及び管理テーブル122に設定されている情報(「未」と「済」)を、通知N1の受信に応じて削除する。品質制御部132は、その後、管理テーブル122を用いた通信品質の制御(例えば、ステップS104の制御手法)を実行する。この場合、通信装置71~74は、品質制御部132に制御される前の状態(例えば、予め定められている状態)に戻る。
【0206】
一例を挙げると、品質制御部132は、通知N1を受信してから所定時間(例えば、2分)が経過した場合に、所定品質以上の品質に設定した通信品質を、所定品質以上の品質に設定する前の通信品質に戻す。所定時間は、2分に限らず、2分よりも長くてもよいし2分よりも短くてもよい。所定時間は、グループA1内のすべてのノードに、新たなブロックB1が到達するまでの時間よりも長いことが望ましい。
【0207】
第5変形例によれば、グループA1における通信の品質が、必要以上に長い時間、高品質になることを抑制できる。
【0208】
<B6:第6変形例>
第1実施形態及び第1~第5変形例において、品質制御部132は、グループA1に属する複数のノードのすべてではなく一部のノードについてQoS制御を実行してもよい。例えば、品質制御部132は、ノード20、30、40、50及び60のうち、ノード40とは異なるノードについてのみ、QoS制御を実行してもよい。一例を挙げると、図10に示される第1変形例のステップS201において要求C4が省略される場合、品質制御部132は、ノード20、30、40、50及び60のうち、ノード40とは異なるノードについてのみ、QoS制御を実行する。
【0209】
第6変形例によれば、グループA1に属する複数のノードのすべてについてQoS制御を実行しない構成に比べて、データがブロックチェーンBCに追加されるタイミングの遅延を小さくできる。
【0210】
<C:その他>
(1)第1実施形態及び第1変形例~第6変形例の各々においては、記憶装置12及び24は、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、CD-ROM(Compact Disc-ROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ、データベース、サーバその他の適切な記憶媒体を含んでもよい。また、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
【0211】
(2)第1実施形態及び第1変形例~第6変形例の各々は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0212】
(3)第1実施形態及び第1変形例~第6変形例の各々において説明した情報などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、情報などは、電圧、電流、電磁波、磁界、磁性粒子、光場、光子、又はこれらの任意の組み合わせにて表されてもよい。
なお、本明細書において説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語は、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えられてもよい。
【0213】
(4)第1実施形態及び第1変形例~第6変形例の各々において、入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、テーブルによって管理されてもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0214】
(5)第1実施形態及び第1変形例~第6変形例の各々において、判定は、1ビットによって表される値(0か1か)に基づいて行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)に基づいて行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)に基づいて行われてもよい。
【0215】
(6)第1実施形態及び第1変形例~第6変形例の各々において例示した処理手順、シーケンス、又はフローチャート等は、矛盾のない限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書において説明した方法については、例示的な順序において様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0216】
(7)図4又は図5に例示された各機能は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能は、単体の装置によって実現されてもよいし、相互に別体にて構成された2以上の装置によって実現されてもよい。
【0217】
(8)第1実施形態及び第1変形例~第6変形例の各々において例示したプログラムは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード又はハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称によって呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順又は機能等を意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、又は命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0218】
(9)第1実施形態及び第1変形例~第6変形例の各々において、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0219】
(10)第1実施形態及び第1変形例~第6変形例の各々において、ノード20、30、40、50及び60の少なくとも1つは、移動局でもよい。移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語を用いて称される場合もある。
【0220】
(11)第1実施形態及び第1変形例~第6変形例の各々において、「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0221】
(12)本明細書において使用する「第1」及び「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形において第1要素が第2要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0222】
(13)第1実施形態及び第1変形例~第6変形例の各々において「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0223】
(14)本願の全体において、例えば、英語におけるa、an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数を含む。
【0224】
(15)本明細書において、「装置」という用語は、回路、デバイス又はユニット等の他の用語に読み替えられてもよい。
【0225】
(16)本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されないことは当業者にとって明白である。本発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施できる。したがって、本明細書の記載は、例示的な説明を目的とし、本発明に対して何ら制限的な意味を有さない。また、本明細書に例示した態様から選択された複数の態様を組み合わせてもよい。
【0226】
<D:上述の形態又は変形例から把握される態様>
上述の形態又は変形例の少なくとも1つから以下の態様が把握される。
【0227】
<D1:第1態様>
第1態様に係る管理装置は、提供部と、品質制御部と、を含む。提供部は、ブロックチェーンを共に有し前記ブロックチェーンに追加データを追加するための通信を実行する第1ノードと複数の第2ノードとによって構成されるグループ内での前記通信の品質を制御するための第1要求を、前記第1ノードから受信する場合、前記第1要求に対応する第1情報を、前記第1ノードに提供する。品質制御部は、前記第1情報が前記グループ内で通信される状況において、前記複数の第2ノードのうち前記第1情報を受信した受信ノードから、前記複数の第2ノードのいずれかである制御対象ノードに関する通信の品質を制御するための第2要求に加えて、前記第1情報を受信する場合、前記制御対象ノードに関する通信の品質を、第1品質以上の品質に設定する。この態様によれば、制御対象ノードに関する通信の品質を、第1品質以上の品質に設定できる。このため、第1ノード及び複数の第2ノードのいずれの通信の品質も第1品質以上の品質に設定しない構成に比べて、追加データがブロックチェーンに追加されるタイミングの遅延を小さくできる。したがって、追加データをブロックチェーンに追加するタイミングの遅延を小さくするために、ノードを支援できる。
【0228】
<D2:第2態様>
第1態様の例(第2態様)において、前記品質制御部は、前記第1要求が、前記第1ノードに関する通信の品質を制御するための第3要求を伴う場合、前記第1ノードに関する通信の品質を、前記第1品質以上の品質に設定する。この態様によれば、第1ノードに関する通信を第1品質以上の品質に設定できる。このため、第1ノード及び複数の第2ノードのいずれの通信の品質も第1品質以上の品質に設定しない構成に比べて、追加データがブロックチェーンに追加されるタイミングの遅延を小さくできる。
【0229】
<D3:第3態様>
第1態様又は第2態様の例(第3態様)において、前記制御対象ノードは、前記受信ノードである。この態様によれば、受信ノードに関する通信を第1品質以上の品質に設定できる。このため、第1ノード及び複数の第2ノードのいずれの通信の品質も第1品質以上の品質に設定しない構成に比べて、追加データがブロックチェーンに追加されるタイミングの遅延を小さくできる。
【0230】
<D4:第4態様>
第1態様の例(第4態様)において、前記品質制御部は、前記第1要求が、前記第1ノードに関する通信の品質を制御するための第3要求と、前記第1ノードと接続する接続ノードに関する通信の品質を制御するための第4要求と、の両方を伴う場合、前記第1ノードに関する通信の品質と、前記接続ノードに関する通信の品質と、の両方を前記第1品質以上の品質に設定する。前記接続ノードは、前記複数の第2ノードのうち、前記複数の第2ノードのいずれも介さずに前記第1ノードと接続するノードである。この態様によれば、接続ノードに関する通信を第1品質以上の品質に設定できる。このため、第1ノード及び複数の第2ノードのいずれの通信の品質も第1品質以上の品質に設定しない構成に比べて、追加データがブロックチェーンに追加されるタイミングの遅延を小さくできる。
【0231】
<D5:第5態様>
第1態様、第2態様又は第4態様の例(第5態様)において、前記制御対象ノードは、前記受信ノードに前記第1情報を伝えたノードとは異なるノードであって、前記複数の第2ノードのうち前記グループに属するノードのいずれも介さずに前記受信ノードと接続するノードである。この態様によれば、受信ノードに第1情報を伝えたノードとは異なるノードであって、複数の第2ノードのうちグループに属するノードのいずれも介さずに受信ノードと接続するノードに関する通信を第1品質以上の品質に設定できる。このため、第1ノード及び複数の第2ノードのいずれの通信の品質も第1品質以上の品質に設定しない構成に比べて、追加データがブロックチェーンに追加されるタイミングの遅延を小さくできる。
【0232】
<D6:第6態様>
第1態様から第5態様のいずれかの例(第6態様)において、前記第1ノードは、前記ブロックチェーンに接続されるべきブロックに含まれるべきデータを生成する。この態様によれば、ブロックチェーンに接続されるべきブロックに含まれるべきデータの生成に応じて、第1要求を提供部に提供することができる。
【0233】
<D7:第7態様>
第1態様から第5態様のいずれかの例(第7態様)において、前記第1ノードは、前記ブロックチェーンに接続されるべきブロックを生成する。この態様によれば、ブロックチェーンに接続されるべきブロックの生成に応じて、第1要求を提供部に提供することができる。
【0234】
<D8:第8態様>
第1態様から第7態様のいずれかの例(第8態様)において、前記品質制御部は、前記グループ内のノードのうち前記第1情報を伝達するノードから、前記第1情報が伝達されるノードを示すノード情報を受信する。前記品質制御部は、前記第2要求と前記第1情報とを当該管理装置に送信したノードが、前記ノード情報に示されるノードと一致する場合、前記受信ノードから前記第2要求に加えて前記第1情報を受信したと判定する。前記品質制御部は、前記第2要求と前記第1情報とを当該管理装置に送信したノードが、前記ノード情報に示されるノードと一致しない場合、前記第2要求を無効と判定する。この態様によれば、第1情報を正当でないルートを介して入手したノードからの第2要求を無効にできる。
【0235】
<D9:第9態様>
第1態様から第8態様のいずれかの例(第9態様)において、前記追加データは、前記グループ内で通信される取引データであり、前記第1要求は、前記取引データに関連する通信の品質を制御するための要求である。前記取引データは、前記複数の第2ノードのいずれかを取引ノードとして示す。前記品質制御部は、前記取引データを含むブロックを前記取引ノードが受信したことを示す通知に応じて、前記通信の品質を、前記第1品質以上の品質に設定する前の品質に戻す。この態様によれば、グループにおける通信の品質が、必要以上に長い時間、高品質になることを抑制できる。
【0236】
<D10:第10態様>
第9態様の例(第10態様)において、前記品質制御部は、前記通知の受信から第1時間が経過した場合に、前記通信の品質を、前記第1品質以上の品質に設定する前の品質に戻す。この態様によれば、グループ内のすべてのノードにブロックが到達するまで、グループにおける通信の品質を第1品質以上の品質に維持する可能性を高くできる。
【符号の説明】
【0237】
1…ネットワークシステム、10…管理装置、11…通信装置、12…記憶装置、13…処理装置、131…提供部、132…品質制御部、20…ノード、21…入力装置、22…出力装置、23…通信装置、24…記憶装置、25…処理装置、251…動作制御部、252…第1要求部、253…第2要求部、254…検証部、255…ブロック生成部、30…ノード、40…ノード、50…ノード、60…ノード、71~74…通信装置。
図1
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