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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-08
(45)【発行日】2025-04-16
(54)【発明の名称】ピリミジン系三環式化合物及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 519/00 20060101AFI20250409BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20250409BHJP
   A61K 31/55 20060101ALI20250409BHJP
   A61K 31/551 20060101ALI20250409BHJP
   A61K 31/553 20060101ALI20250409BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20250409BHJP
   A61P 9/04 20060101ALI20250409BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20250409BHJP
【FI】
C07D519/00 311
C07D519/00 301
C07D519/00 CSP
A61K31/519
A61K31/55
A61K31/551
A61K31/553
A61P43/00 111
A61P9/04
A61P9/12
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2022566414
(86)(22)【出願日】2021-04-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-07
(86)【国際出願番号】 CN2021091073
(87)【国際公開番号】W WO2021219088
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2024-04-17
(31)【優先権主張番号】202010361013.7
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110390228.6
(32)【優先日】2021-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516089784
【氏名又は名称】チア タイ ティエンチン ファーマシューティカル グループ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Chia Tai Tianqing Pharmaceutical Group Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.369 Yuzhou South Rd.,Lianyungang,Jiangsu 222062 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】ルオ, ユンフー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, グオリー
(72)【発明者】
【氏名】リー, シャオロン
(72)【発明者】
【氏名】グー, ウェイジー
(72)【発明者】
【氏名】チェン, シュフイ
【審査官】早乙女 智美
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-532162(JP,A)
【文献】特表2014-523895(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107964018(CN,A)
【文献】特表2017-507140(JP,A)
【文献】国際公開第2018/188590(WO,A1)
【文献】特表2017-535561(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(II)で示される化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【化1】
(式中、
R1は、
【化2】
から選ばれ;
R2はそれぞれ独立して、1又は2個のRdを置換基として有する
【化3】
1又は2個のRdを置換基として有する
【化4】
及び1、2又は3個のRdを置換基として有するC1-3アルキル基から選ばれ;
R3はそれぞれ独立して、H、及びハロゲンから選ばれ;
R4は、H、及びC1-3アルキル基から選ばれ;
E1は、-(CH2)m-から選ばれ;
mは、0、1、及び2から選ばれ;
E2は、-(CH2)n-、-(CH2)pC(O)-、-O(CH2)q-、-O(CH2)rC(O)-、-CH2CH=CH-、及び-(CH2)sNHC(O)-から選ばれ、前記各CH2は1又は2個のRbで置換されていてもよく;
E3は、単結合、NRc、及びOから選ばれ;
nは、1、2、及び3から選ばれ;
pは、0、1、及び2から選ばれ;
qは、1、及び2から選ばれ;
rは、1、及び2から選ばれ;
sは、1、及び2から選ばれ;
T1は、N、及びCRaから選ばれ;
Raはそれぞれ独立して、H、OH、-OC(=O)NHEt、-CO2Et、-NHCO2CH3、-C(=O)NH(CH2)2OCH3、及びC1-3アルキル基から選ばれ;
Rbはそれぞれ独立して、F、及びCH3から選ばれ;
Rcはそれぞれ独立して、H、及びCH3から選ばれ;
Rdはそれぞれ独立して、ハロゲン、及びCF3から選ばれる。)
【請求項2】
Raはそれぞれ独立して、H、OH、-OC(=O)NHEt、-CO2Et、-C(=O)NH(CH2)2OCH3、-NHCO2CH3、及びCH3から選ばれる、請求項1に記載の化合物、又はその立体異性体もしくはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
Rdはそれぞれ独立して、F、及びCF3から選ばれる、請求項1に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項4】
R2はそれぞれ独立して、1又は2個のRdを置換基として有する
【化5】
1又は2個のRdを置換基として有する
【化6】
及び1、2又は3個のRdを置換基として有するC1-3アルキル基から選ばれる、請求項1に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項5】
R2はそれぞれ独立して、
【化7】
から選ばれるか、
又は、R2はそれぞれ独立して、
【化8】
から選ばれる、
請求項4に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項6】
R3はそれぞれ独立して、H、及びFから選ばれる、請求項1に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項7】
R1は、
【化9】
から選ばれるか、
又は、R1は、
【化10】
から選ばれるか、
又は、R1は、
【化11】
から選ばれる、
請求項1に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項8】
E1は、単結合、-CH2-、及び-(CH2)2-から選ばれる、請求項1に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項9】
E2は、-CH2-、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-CH2CO-、-(CH2)2CO-、-O(CH2)2-、-OCH2C(O)-、及び-CH2NHC(O)-から選ばれ、前記の各CH2は1又は2個のRbで置換されていてもよい、
請求項1に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項10】
E2は、-CH2-、-(CH2)2-、-CF2CH2-、-(CH2)3-、-CH2CH=CH-、-CH2CO-、-CO-、-C(CH3)2CO-、-CF2CO-、-(CH2)2CO-、-O(CH2)2-、-OCH2C(O)-、及び-CH2NHC(O)-から選ばれる、請求項9に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項11】
E3は、単結合、NH、N(CH3)、及びOから選ばれる、請求項1に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項12】
T1は、N、CH、C(OH)、C(OC(=O)NHEt)、C(CO2Et)、C(NHCO2CH3)、C[C(=O)NH(CH2)2OCH3]、及びC(CH3)から選ばれる、請求項1に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項13】
構造単位:
【化12】
は、
【化13】
から選ばれるか、
又は、構造単位:
【化14】
は、
【化15】
から選ばれる、
請求項1に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項14】
上記化合物は、
【化16】
から選ばれ、
R2、R4、T1、E1、E2、及びE3は、請求項1~12のいずれか一項に定義される通りである、
請求項1~12に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項15】
下式の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【化17】
【化18】
【化19】
【請求項16】
下式の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【請求項17】
請求項1~13、15~16のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩を含み、任意に、薬学的に許容される補助剤を更に含む、医薬組成物。
【請求項18】
sGCアゴニスト関連疾患の治療用医薬の調製における、請求項1~13、15~16のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩の使用。
【請求項19】
前記sGCアゴニスト関連疾患は、心不全又は高血圧症である、請求項18に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願日2020年4月30日の中国特許出願CN202010361013.7および出願日2021年4月12日の中国特許出願CN202110390228.6に対する優先権を主張する。本願は、上記の中国特許出願の全文を引用する。
【0002】
<技術分野>
本願は、ピリミジン系三環式化合物およびその関連疾患の治療用医薬の調製への使用に関する。具体的には、式(I)および(II)で示される化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩に関する。
【背景技術】
【0003】
可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)は、哺乳動物の細胞質基質に広く存在し、αとβの2つのサブユニットからなるヘテロ二量体である。可溶性グアニル酸シクラーゼは、NO-sGC-cGMPシグナル伝達経路の重要なシグナル伝達物質である。sGCは、生体内で活性化されると、グアノシン三リン酸(GTP)からグアノシン環状リン酸(cGMP)への変換を触媒する。cGMPは重要な2次メッセンジャー分子であり、その下流のcGMP依存性タンパク質キナーゼGやcGMPゲートイオンチャネル等種々の効果分子を活性化させて一連の下流カスケード反応のトリガーとなる。血管や平滑筋の拡張を促進し、血小板凝固、血管リモデリング、アポトーシス、炎症を抑制し、神経伝達に関与するなど、胃腸系、心血管系、中枢神経系において重要な生理的機能を発揮する。病態生理学の条件下では、NO/cGMP系が阻害され、例えば、高血圧、血小板活性化、細胞増殖の増加、内皮機能障害、動脈硬化、狭心症、心不全、心筋梗塞、血栓形成、卒中、性機能障害などを引き起こす可能性がある。また、ここ2年ほどの研究から、sGC媒介シグナル伝達経路の異常が、慢性腎臓病や全身性硬化症などの線維性疾患の発症にも密接に関係していることが明らかになってきた。
【0004】
sGC刺激剤は2つの作用機序を持っており、NOに依存せず、Fe2+含有ヘモグロビン補因子によるsGC-cGMPシグナル伝達経路の直接活性化に依存することができるし、内因性NOに対するsGCの感度を高め、NOと相乗的に作用することもできる。したがって、sGC刺激剤は、ヘム依存性及びNO非依存性である。sGCを刺激してcGMPをより多く産生することで、血管平滑筋の拡張を促進する、血小板凝集を抑制する等、様々な重要な生理的プロセスを調節することができる。それとともに、sGCの活性化は、TGF-βなどの他のシグナル伝達経路を調節し、抗線維化作用や抗腫瘍作用を発揮することができる。したがって、sGC刺激剤は、心血管疾患(心不全、肺動脈高血圧症、狭心症、心筋梗塞)および線維性疾患(腎線維症、全身性硬化症)の潜在治療手段として使用できる。
【0005】
現在のマーケットと臨床においてこのような可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激剤に対する満たされていないニーズに応えて、本願は新規化合物を提供する。このような化合物は、可溶性グアニル酸シクラーゼの刺激剤として使用でき、可溶性グアニル酸シクラーゼに対して優れた体外刺激活性を有し、良好な薬物動態学的特性を有する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願は、式(II)で示される化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩を提供するものである。
【化1】
但し、
R1は、
【化2】
から選ばれ;
R2はそれぞれ独立して、1又は2個のRdを置換基として有する
【化3】
1又は2個のRdを置換基として有する
【化4】
及び1、2又は3個のRdを置換基として有するC1-3アルキル基から選ばれ;
R3はそれぞれ独立して、H、及びハロゲンから選ばれ;
R4は、H、及びC1-3アルキル基から選ばれ;
E1は、-(CH2)m-から選ばれ;
mは、0、1、及び2から選ばれ;
E2は、-(CH2)n-、-(CH2)pC(O)-、-O(CH2)q-、-O(CH2)rC(O)-、-CH2CH=CH-、及び-(CH2)sNHC(O)-から選ばれ、前記各CH2は任意に1又は2個のRbによって置換され;
E3は、単結合、NRc、及びOから選ばれ;
nは、1、2、及び3から選ばれ;
pは、0、1、及び2から選ばれ;
qは、1、及び2から選ばれ;
rは、1、及び2から選ばれ;
sは、1、及び2から選ばれ;
T1は、N、及びCRaから選ばれ;
Raはそれぞれ独立して、H、OH、-OC(=O)NHEt、-CO2Et、-NHCO2CH3、-C(=O)NH(CH2)2OCH3、及びC1-3アルキル基から選ばれ;
Rbはそれぞれ独立して、F、及びCH3から選ばれ;
Rcはそれぞれ独立して、H、及びCH3から選ばれ;
Rdはそれぞれ独立して、ハロゲン、及びCF3から選ばれる。
【0007】
本願のいくつかの実施形態において、前記Raはそれぞれ独立して、H、OH、-OC(=O)NHEt、-CO2Et、-C(=O)NH(CH2)2OCH3、-NHCO2CH3、及びCH3から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0008】
本願のいくつかの実施形態において、前記Rdはそれぞれ独立して、F、及びCF3から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0009】
本願のいくつかの実施形態において、前記R2はそれぞれ独立して、1又は2個のRdを置換基として有する
【化5】
1又は2個のRdを置換基として有する
【化6】
及び1、2又は3個のRdを置換基として有するC1-3アルキル基から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0010】
本願のいくつかの実施形態において、前記各R2はそれぞれ独立して、
【化7】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0011】
本願のいくつかの実施形態において、前記各R2は、
【化8】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0012】
本願のいくつかの実施形態において、前記各R2は、
【化9】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0013】
本願のいくつかの実施形態において、前記各R3は、H、及びFから選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0014】
本願のいくつかの実施形態において、前記R1は、
【化10】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0015】
本願のいくつかの実施形態において、前記R1は、
【化11】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0016】
本願のいくつかの実施形態において、前記R1は、
【化12】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0017】
本願のいくつかの実施形態において、前記E1は、単結合、-CH2-、及び-(CH2)2-から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0018】
本願のいくつかの実施形態において、前記E2は、-CH2-、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-CH2CH=CH-、-CH2CO-、-(CH2)2CO-、-O(CH2)2-、-OCH2C(O)-、及び-CH2NHC(O)-から選ばれ、前記各CH2は任意に1又は2個のRbによって置換され、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0019】
本願のいくつかの実施形態において、前記E2は、-CH2-、-(CH2)2-、-CF2CH2-、-(CH2)3-、-CH2CH=CH-、-CH2CO-、-CO-、-C(CH3)2CO-、-CF2CO-、-(CH2)2CO-、-O(CH2)2-、-OCH2C(O)-、及び-CH2NHC(O)-から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0020】
本願のいくつかの実施形態において、前記E3は、単結合、NH、N(CH3)、及びOから選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0021】
本願のいくつかの実施形態において、前記T1は、N、CH、C(OH)、C(OC(=O)NHEt)、C(CO2Et)、C(NHCO2CH3)、C[C(=O)NH(CH2)2OCH3]、及びC(CH3)から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0022】
本願のいくつかの実施形態において、前記構造単位:
【化13】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0023】
本願のいくつかの実施形態において、前記構造単位:
【化14】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0024】
本願は、式(I)で示される化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩を提供する。
【化15】
但し、
R1は、
【化16】
から選ばれ;
各R2はそれぞれ独立して、1又は2個の置換基を有する
【化17】
1又は2個の置換基を有する
【化18】
及び1、2又は3個の置換基を有するC1-3アルキル基から選ばれ、前記置換基は、ハロゲン、及びCF3から選ばれ;
各R3はそれぞれ独立して、H、及びハロゲンから選ばれ;
E1は、-(CH2)m-から選ばれ;
mは、0、1、及び2から選ばれ;
E2は、-(CH2)n-、及び-(CH2)pC(O)-から選ばれ;
各nは、1、2、及び3から選ばれ;
各pは、0、1、及び2から選ばれ;
T1は、N、及びCRaから選ばれ;
Raは、H、及びC1-3アルキル基から選ばれる。
【0025】
本願のいくつかの実施形態において、前記各R2はそれぞれ独立して、1又は2個の置換基を有する
【化19】
1又は2個の置換基を有する
【化20】
及び1、2又は3個の置換基を有するC1-3アルキル基から選ばれ、前記置換基は、F、及びCF3から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0026】
本願のいくつかの実施形態において、前記各R2は、
【化21】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0027】
本願のいくつかの実施形態において、前記各R3は、H、及びFから選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0028】
本願のいくつかの実施形態において、前記R1は、
【化22】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0029】
本願のいくつかの実施形態において、前記E1は、単結合、-CH2-、及び-(CH2)2-から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0030】
本願のいくつかの実施形態において、前記E2は、-CH2-、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-CH2CO-、及び-(CH2)2CO-から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0031】
本願のいくつかの実施形態において、前記T1は、N、及び-C(CH3)-から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0032】
本願のいくつかの実施形態において、前記構造単位:
【化23】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0033】
本出願は、式(II)で示される化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩を提供する。
【化24】
但し、
R1は、
【化25】
から選ばれ;
R2はそれぞれ独立して、1又は2個のRdを置換基として有する
【化26】
1又は2個のRdを置換基として有する
【化27】
及び1、2又は3個のRdを置換基として有するC1-3アルキル基から選ばれ;
R3はそれぞれ独立して、H、及びハロゲンから選ばれ;
R4は、H、及びC1-3アルキル基から選ばれ;
E1は、-(CH2)m-から選ばれ;
mは、0、1、及び2から選ばれ;
E2は、-(CH2)n-、-(CH2)pC(O)-、-O(CH2)q-、-O(CH2)rC(O)-、及び-(CH2)sNHC(O)-から選ばれ、前記CH2は任意に1又は2個のRbによって置換され;
E3は、単結合、NRc、及びOから選ばれ;
nは、1、2、及び3から選ばれ;
pは、0、1、及び2から選ばれ;
qは、1、及び2から選ばれ;
rは、1、及び2から選ばれ;
sは、1、及び2から選ばれ;
T1は、N、及びCRaから選ばれ;
Raはそれぞれ独立して、H、OH、-OC(=O)NHEt、-CO2Et、-NHCO2CH3、及びC1-3アルキル基から選ばれ;
Rbはそれぞれ独立して、F、及びCH3から選ばれ;
Rcはそれぞれ独立して、H、及びCH3から選ばれ;
Rdはそれぞれ独立して、ハロゲン、及びCF3から選ばれる。
【0034】
本願のいくつかの実施形態において、前記Raはそれぞれ独立して、H、OH、-OC(=O)NHEt、-CO2Et、-NHCO2CH3、及びCH3から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0035】
本願のいくつかの実施形態において、前記Rdはそれぞれ独立して、F、及びCF3から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0036】
本願のいくつかの実施形態において、前記R2はそれぞれ独立して、1又は2個のRdを置換基として有する
【化28】
1又は2個のRdを置換基として有する
【化29】
及び1、2又は3個のRdを置換基として有するC1-3アルキル基から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0037】
本願のいくつかの実施形態において、前記各R2は、
【化30】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0038】
本願のいくつかの実施形態において、前記各R3は、H、及びFから選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0039】
本願のいくつかの実施形態において、前記R1
【化31】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0040】
本願のいくつかの実施形態において、前記E1は、単結合、-CH2-、及び-(CH2)2-から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0041】
本願のいくつかの実施形態において、前記E2は、-CH2-、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-CH2CO-、-(CH2)2CO-、-O(CH2)2-、-OCH2C(O)-、及び-CH2NHC(O)-から選ばれ、前記各CH2は任意に1又は2個のRbによって置換され、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0042】
本願のいくつかの実施形態において、前記E2は、-CH2-、-(CH2)2-、-CF2CH2-、-(CH2)3-、-CH2CO-、-CO-、-C(CH3)2CO-、-CF2CO-、-(CH2)2CO-、-O(CH2)2-、-OCH2C(O)-、及び-CH2NHC(O)-から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0043】
本願のいくつかの実施形態において、前記E3は、単結合、NH、N(CH3)、及びOから選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0044】
本願のいくつかの実施形態において、前記T1は、N、CH、C(OH)、C(OC(=O)NHEt)、C(CO2Et)、C(NHCO2CH3)、及びC(CH3)から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0045】
本願のいくつかの実施形態において、前記構造単位:
【化32】
から選ばれ、その他の記号は本願における定義のとおりである。
【0046】
本願のいくつかの実施形態において、前記化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩は、
【化33】
から選ばれ、
但し、R2、R4、T1、E1、E2、及びE3は、本願のいずれか一項に定義のとおりである。
【0047】
更に、本願のいくつかの実施形態は、前記各記号の任意な組合せからなる。
【0048】
更に、本願は、以下の化合物から選ばれる化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩を提供する。
【化34】
【化35】
【化36】
【化37】
【0049】
さらに、本願は、以下の化合物から選ばれる化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩を提供する。
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【化42】
【0050】
一方、本願は、本願化合物、又はその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態では、本願の医薬組成物は、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。
【0051】
一方、本願は、sGCアゴニスト関連疾患の治療用医薬の調製における、上記の化合物、その立体異性体もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の使用も提供する。
【0052】
一方、本願は、哺乳動物におけるsGCアゴニスト関連疾患を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物、好ましくはヒトに、治療有効量の本願化合物、その立体異性体もしくはその薬学的に許容できる塩、またはその医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
【0053】
一方、本願は、sGCアゴニスト関連疾患の治療における、本願化合物、その立体異性体もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の使用を提供する。
【0054】
一方、本願は、sGCアゴニスト関連疾患の治療のための本願化合物、その立体異性体もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を提供するものである。
【0055】
本願のいくつかの実施形態において、前記sGCアゴニスト関連疾患は、心不全又は高血圧症から選択される。
【0056】
<定義と説明>
本願で使用される以下の用語と単語は、特に断りのない限り、以下の意味を持つものとする。特定の用語や単語は、特に定義がない限り、不明確または不明瞭とみなされるべきではなく、その通常の意味で理解されるべきものである。本書において商品名が表示される場合、対応する商品またはその有効成分を指すことを意図する。
【0057】
ここで使用される「薬学的に許容される」という用語は、健全な医学的判断の範囲内にあり、過度の毒性、刺激、アレルギー反応または他の問題もしくは合併症なしにヒトおよび動物の組織と接触して使用するのに適しており、妥当なベネフィット/リスク比に見合った、相応の化合物、材料、組成物および/または剤形が意図されている。
【0058】
用語「薬学的に許容される塩」とは、本願で見出された特定の置換基を有する化合物と比較的無毒な酸または塩基から調製した本願化合物の塩を指す。本願化合物が比較的酸性の官能基を有する場合、そのような化合物の中性形を純粋な溶液または適切な不活性溶媒中で十分量の塩基と接触させることにより、塩基付加塩を得ることができる。本願化合物が比較的塩基性の官能基を含む場合、そのような化合物の中性形を純粋な溶液または適切な不活性溶媒中で十分な量の酸と接触させることにより、酸付加塩を得ることができる。本願発明の特定の化合物は、塩基性及び酸性官能基の両方を含むため、塩基付加塩又は酸付加塩のいずれかに変換することができる。
【0059】
本願の薬学的に許容される塩は、酸または塩基を含む母体化合物から通常の化学的方法によって合成することができる。一般に、このような塩は、遊離酸または塩基の形態のこれらの化合物を、水または有機溶媒またはその両方の混合物中で化学量論的に適切な塩基または酸と反応させることにより調製される。
【0060】
特に断りのない限り、「異性体」という用語は、幾何異性体、シス-トランス異性体、立体異性体、エナンチオマー、回転異性体、ジアステレオ異性体および互変異性体を含むことを意図する。
【0061】
本願化合物は、特定の幾何体異性体または立体異性体形態で存在することができる。本願は、シス及びトランス異性体、(-)-及び(+)-エナンチオマー、(R)-及び(S)-エナンチオマー、ジアステレオ異性体、(D)-異性体、(L)-異性体、並びにそのラセミ混合物及びその他の混合物、例えばエナンチオマー又はジアステレオマーに富む混合物など、全てのかかる化合物が想定され、これらは全て本発明の範囲内に入るものである。追加の非対称炭素原子は、アルキル基などの置換基に存在してもよい。これらの異性体およびそれらの混合物は、すべて本願発明の範囲に含まれる。
【0062】
特に断りのない限り、「エナンチオマー」または「回転異性体」という用語は、互いに鏡像である立体異性体を指す。
【0063】
特に断りのない限り、「シス-トランス異性体」または「幾何異性体」という用語は、二重結合又は環を形成する炭素原子の単結合が自由に回転できないことに起因する。
【0064】
特に断りのない限り、「ジアステレオ異性体」とは、分子中に2つ以上のキラル中心を持ち、分子間の関係が鏡像でない立体異性体を指す。
【0065】
特に断りのない限り、「(+)」は右旋性、「(-)」は 左旋性、「(±)」はラセミ化を示す。
【0066】
特に断りのない限り、楔形実線結合
【化43】
と楔形点線結合
【化44】
は立体中心の絶対配置を、直線実線結合
【化45】
と直線点線結合
【化46】
は立体中心の相対配置を、波線
【化47】
は楔形実線結合
【化48】
または楔形点線結合
【化49】
を、または波線
【化50】
は直線実線結合
【化51】
および直線点線結合
【化52】
を示すのに使用される。
【0067】
本願化合物は、特定の形態で存在することができる。特に断りのない限り、「互変異性体」または「互変異性体型」という用語は、異なる官能基の異性体が室温下、動的平衡状態にあり、急速に相互変換が可能であることを意味する。相互変換が可能であれば(例えば溶液中)、互変異性体の化学平衡が達成されることができる。例えば、プロトン互変異性体(proton tautomer)(プロトン移動互変異性体(prototropic tautomer)ともいう)には、ケト-エノール異性化、イミノ-エナミン異性化など、プロトン移動による相互変換が含まれる。原子価互変異性体(valence tautomer)は、結合した電子の何らかの再結合による相互変換を含む。ケト-エノール互変異性化の具体例としては、ペンタン-2,4-ジオンと4-ヒドロキシペント-3-エン-2-オンという2つの互変異性体間の相互変換が挙げられる。
【0068】
特に断りのない限り、「1種の異性体を豊富に含む」、「異性体に富む」、「1種のエナンチオマーを豊富に含む」または「エナンチオマーに富む」という用語は、1種の異性体またはエナンチオマーの含有量が100%未満であり、かつ該異性体またはエナンチオマーの含有量が60%以上、または70%以上、または80%以上、または90%以上、または95%以上、または96%以上、または97%以上、または98%以上、または99%以上、または99.5%以上、または99.6%以上、または99.7%以上、または99.8%以上、または99.9%以上であることを指す。
【0069】
特に断りのない限り、「異性体過剰」または「エナンチオマー過剰」という用語は、両異性体または両エナンチオマーの相対的な百分率の差を意味する。例えば、一方の異性体またはエナンチオマーが90%、他方の異性体またはエナンチオマーが10%の場合、異性体またはエナンチオマー過剰(ee値)は80%である。
【0070】
光学活性な(R)-および(S)-異性体、ならびにDおよびL異性体は、キラル合成またはキラル試薬またはその他の常法により調製することができる。本願化合物のある種のエナンチオマーを得たい場合、不斉合成またはキラル補助剤による誘導体化により調製することができ、得られたジアステレオマー混合物を単離し、補助基を開裂して純粋な所望のエナンチオマーを提供することが可能である。あるいは、分子中に塩基性官能基(例えばアミノ基)または酸性官能基(例えばカルボキシル基)を含む場合、適切な光学活性酸または塩基とでジアステレオ異性体の塩を形成し、その後、当技術分野でよく知られた通常の方法で分離し収集して、純粋なエナンチオマーを得ることができる。さらに、エナンチオマーとジアステレオ異性体の分離は、通常、クロマトグラフィーの使用により実現される。前記クロマトグラフィーは、キラル固定相が用いられ、任意に化学誘導体化(例えば、アミンからのカルバメートの生成)と組み合わせて使用される。
【0071】
本願発明の化合物は、化合物を構成する原子の1つ以上に非天然比率で原子同位体を含んでもよい。例えば、放射性同位元素、例えば、トリチウム(3H)、ヨウ素-125(125 I)或C-14(14C)で化合物を標識することができる。他の例としては、重水素で水素を置換して重水素化薬物を形成することができる。重水素と炭素とで形成する結合は、通常の水素と炭素とで形成する結合よりも強く、未重水素化薬物と比較して、重水素化薬物は毒性が低減し、薬物の安定性が増し、効果が増強し、薬物の生体半減期が長くなるという利点を有している。本願化合物の同位体組成のすべての変換は、放射性か否かにかかわらず、すべて本願の範囲に含まれる。
【0072】
特に断りのない限り、「C1-3アルキル基」という用語は、炭素原子数1~3の直鎖または分岐鎖からなる飽和炭化水素基を表すのに使用する。前記C1-3アルキル基はC1-2とC2-3アルキル基等を含み、一価(例えば、メチル基)であってもよく、二価(例えば、メチレン基)であってもよく、多価(例えば、メチン基)であってもよい。C1-3アルキル基の例としては、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(n-プロピル、イソプロピルを含む)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0073】
特に断りのない限り、それ自体または他の置換基の一部としての「ハロゲン化元素」または「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を示す。
【0074】
「任意」または「任意に」という用語は、その後に説明される事象または状況があり得るが、必須ではないことを意味し、該用語では、前記事象または状況が発生する場合も、前記事象または状況が発生しない場合も含まれる。
【0075】
「置換される(た)」という用語は、特定の原子上の任意の1つ以上の水素原子が置換基で置換されていることを意味し、特定の原子の原子価状態が正常でかつ置換後の化合物が安定であれば、置換基は重水素および水素の変異体を含むことができる。置換基が酸素(即ち、=O)の場合は、2個の水素原子が置換されることを意味する。芳香族では酸素置換は行われない。「任意に置換されている」とは、置換されていてもいなくてもよく、特に断りのない限り、置換基の種類や数は化学的に実現可能な範囲で任意であることを意味する。「各基が任意に置換されている場合」とは、前記構造中の前記の基のいずれかが任意に置換されていることを意味する。例えば、「E2は、-(CH2)n-、-(CH2)pC(O)-、-O(CH2)q-、-O(CH2)rC(O)-、-CH2CH=CH-、及び-(CH2)sNHC(O)-から選ばれ、前記各CH2は任意に1又は2個のRbによって置換され」とは、E2の選択可能範囲中のいずれかのCH2が、任意に1又は2個のRbによって置換されることを意味する。
【0076】
化合物の組成や構造において、記号(Rなど)のいずれかが1回以上出現する場合、それぞれの場合における定義は独立である。したがって、例えば、ある基が0~2個のRで置換されている場合、当該基は任意に2個までのRで置換されていてもよく、それぞれの場合において、Rは、独立した選択肢が存在する。さらに、置換基および/またはその変異体の組み合わせは、そのような組み合わせによって安定な化合物を得た場合にのみ許容される。
【0077】
連結基の数が0、例えば-(CRR)0-の場合、当該連結基が単結合であることを意味する。
【0078】
記号の1つが単結合から選択される場合、それが結合している2つの基が直接つながっていることを意味し、例えばA-L-ZのLが単結合を表す場合、実際にはA-Zの構造であることを意味する。
【0079】
置換基が空いている場合は、その置換基が存在しないことを意味し、例えばA-XのXが空いている場合は、実際にはAの構造であることを意味する。また、挙げられた連結基が方向を指定されていない場合は、その連結方向は任意である。例えば、
【化53】
中の連結基Lが-M-W-である場合、-M-W-は左から右に読む順番と同じ方向に環Aと環Bとが結合して
【化54】
を形成してもよく、左から右に読む順番と反対方向に環Aと環Bとが結合して
【化55】
を形成してもよい。前記連結基、置換基および/またはその変異体の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物をもたらす場合にのみ許容される。
【0080】
特に断りのない限り、Cn-n+m又はCn-Cn+mは、炭素数がn~n+mのいずれか1つの具体選択肢を含む。例えば、C1-12はC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、及びC12を含み、n~n+m中のいずれか1つの範囲も含む。例えば、C1-12はC1-3、C1-6、C1-9、C3-6、C3-9、C3-12、C6-9、C6-12、及びC9-12などを含む。
【0081】
本願化合物は、以下に列挙する特定の実施形態、他の化学合成方法との組み合わせからなる実施形態、および当業者に公知の等価置換を含む、当業者に公知の種々の合成方法によって調製することができ、好ましい実施形態は、本願の実施例を含むが、これに限定されない。
【0082】
本願化合物は、当業者に公知の常法により構造を確認することができる。本願が化合物の絶対配置に関する場合、その絶対配置は、当分野の常法により確認することができる。例えば、単結晶X線回折(SXRD)では、CuKα線を光源とするBruker D8 venture回折計を用い、スキャン方法:φ/ωスキャンで、培養した単結晶から回折強度データを収集し、関連データを収集した後、さらに直接法(Shelxs 97)により結晶構造を解析するにより、絶対配置を確認することができる。
【0083】
今回使用した溶媒は、市販品から入手できる。本願では以下の略語を使用する:aqは水、eqは当量/等量、minは分、Mはmol/L、DCMはジクロロメタン、PEは石油エーテル、DMFはN,N-ジメチルホルムアミド、DMSOはジメチルスルホキシド、EtOAcは酢酸エチル、EtOHはエタノール、MeOHはメタノール、CBzはアミン保護基であるベンジロキシカルボニル、Bocはアミン保護基であるtert-ブトキシカルボニル、r.t.は室温、O/Nは一晩、THFはテトラヒドロフラン、Boc2Oはジ-tert-ブチルジカルボネート、TFAはトリフルオロ酢酸、DIPEAはジイソプロピルエチルアミン、SOCl2は塩化スルホキシド、IPAmはイソプロピルアミン、mpは融点であることを示す。
【発明の効果】
【0084】
本願化合物は、グアニル酸シクラーゼに対して顕著な刺激活性を有し、クリアランス、半減期、胃内投与による生物学的利用度などの薬物動態学的特性が良好である。
【発明を実施するための形態】
【0085】
以下、実施例を通じて本願を詳細に説明するが、本願に不利な限定を意味するものではない。本願は、本明細書において詳細に説明され、その具体的な実施形態も開示されており、本願の精神及び範囲から逸脱することなく、本願の具体的な実施形態に対して様々な変形及び改良を行えることは、当業者にとって明らかであろう。
【0086】
実施例1
【化56】
【0087】
合成ルート:
【化57】
【0088】
ステップ1:化合物001_2の合成
(エトキシカルボニルメチレン)トリフェニルホスホラン(112.51 g、322.96 mmol)と化合物001_1(25 g、215.30 mmol)を室温、窒素保護下で、クロロホルム(250 mL)に溶解させ、反応混合物を70℃に加熱し、12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却して、減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物にメチルtert-ブチルエーテル(100 mL)を加え、10分間撹拌した後、ろ過し、ろ液を収集した。減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~50/1、v/v)により分離した。化合物001_2を得た。1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 6.64(d, J=1.6 Hz, 1H), 4.22-4.14(m, 4H), 2.18(d, J=1.6 Hz, 3H), 1.24(q, J=7.2 Hz, 6H)。
【0089】
ステップ2:化合物001_3の合成
室温下、化合物001_2(23 g、123.52 mmol)をエタノール(150 mL)に溶解させ、湿潤パラジウム/炭素(15 g、純度:10%)を加え、水素(15 psi)雰囲気下、15℃で12時間反応混合物を撹拌して反応させた。反応終了後にろ過を行い、ろ液を収集して、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~20/1、v/v)で分離して、化合物001_3を得た。
【0090】
ステップ3:化合物001_4の合成
室温下、化合物001_3(8.6 g、45.69 mmol)を四塩化炭素(180 mL)に溶解させ、N-ブロモスクシンイミド(8.13 g、45.69 mmol)と過酸化ベンゾイル(553.38 mg、2.28 mmol)を添加した。反応混合物を75℃に加熱し、12時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却して、ろ過してろ液を収集し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~50/1、v/v)で分離し、化合物001_4を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ: 4.23-4.13(m, 2H), 4.12-4.00(m, 2H), 3.31(q, J=16.8 Hz, 2H), 1.96(s, 3H), 1.27-1.15(m, 6H)。
【0091】
ステップ4:化合物001_5の合成
室温下、マロノニトリル(2.6 g、39.31 mmol)をテトラヒドロフラン(50 mL)に溶解させ、カリウムtert-ブトキシド(44.92 mL、1M テトラヒドロフラン溶液)を加え、反応混合物を15℃で0.5時間攪拌しながら反応させた。室温下、化合物001_4(10 g、37.44 mmol)をテトラヒドロフラン(100 mL)に溶解させ、反応混合物を75℃に昇温し、攪拌しながら上記反応混合物を滴下した。反応混合物を75℃で12時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、2M希塩酸でpH=3~4に調整し、その後、酢酸エチル(100 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(100 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1、v/v)で分離し、化合物001_5を得た。1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 5.35(s, 1H), 4.20(q, J=7.2 Hz, 2H), 4.10(q, J=7.2 Hz, 2H), 2.96-2.76(m, 2H), 1.46(s, 3H), 1.23-1.17(m, 6H)。
【0092】
ステップ5:中間体001_9の合成
化合物001_8(250 g、1.42 mol)を室温、窒素保護下でアセトニトリル(2.5 L)に溶解させ、1-ヒドロキシピロリジン-2,5-ジオン(172.10 g、1.50 mol)、N,N' -ジシクロヘキシルカルボジイミド(299.71 g、1.45 mol)を添加して、反応混合物を20℃で4時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液をろ過し、ろ過ケーキをアセトニトリル(3 L)でリンスして、ろ液を収集した。ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去し、化合物001_9を得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 8.53(d, J=3.2 Hz, 1 H), 8.16(dd, J=3.0, 7.4 Hz, 1 H), 2.93(s, 4 H)。
【0093】
ステップ6:中間体001_10の合成
化合物001_9(155 g、568.56 mmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(300 mL)に溶解させ、アンモニア水(564.20 g、4.02 mol、純度:25%)を添加して、反応混合物を20℃で5時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液に酢酸エチル(300 mL ×3)を加えて抽出し、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。中間体化合物001_10を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ:8.52(d, J=2.8 Hz, 1 H), 8.10(s, 1 H), 7.99(dd, J=2.8, 8.0 Hz, 1 H), 7.88(s, 1 H)。
【0094】
ステップ7:中間体001_11の合成
化合物001_10(99 g、567.14 mmol)を室温、窒素保護下でジクロロメタン(200 mL)に溶解させ、反応混合物を0℃に冷却して、トリエチルアミン(126.26 g、1.25 mol)を加え、その後、無水トリフルオロ酢酸(190.59 g、907.42 mmol)をゆっくりと滴下して、反応混合物を0℃で2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、pHを7~8に調整し、分液して、水相をジクロロメタン(1500 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮して、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=50/1~10/1、v/v)で分離して化合物001_11を得た。
【0095】
ステップ8:中間体001_12の合成
化合物001_11(104 g、664.35 mmol)を室温、窒素保護下でn-ブタノール(1 L)に溶解させ、ヒドラジン水和物(339.59 g、6.65 mol、純度98%)を添加して、反応混合物を120℃に昇温して2時間撹拌して反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、固体を析出させた。反応液に水(1 L)を加えて1時間撹拌し、ろ過してろ過ケーキを収集した。ろ過ケーキを減圧濃縮して溶媒を除去し、中間体001_12を得た。
【0096】
ステップ9:中間体001_13の合成
化合物001_12(137 g、900.55 mmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(3 L)に溶解させ、反応混合物を0℃に冷却し、三フッ化ホウ素エチルエーテル(383.44 g、2.70 mol、333.43 mL)をゆっくりと滴下し、-10℃に冷却してから、亜硝酸イソアミル( 137.14 g、1.17 mol)のテトラヒドロフラン(358 mL)溶液をゆっくりと添加して、反応混合物を-10℃で1時間攪拌した。次に、反応混合物にメチルtert-ブチルエーテル(3 L)を加え、固体を析出させ、ろ過してろ過ケーキを収集した。このろ過ケーキを0℃でヨウ化ナトリウム(175.48 g、1.17 mol)のアセトン(3 L)溶液にバッチで加え、反応混合物を20℃で1時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を氷水(3 L)に注ぎ、酢酸エチル(800 mL ×3)で抽出して有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=20/1~10/1、v/v)で分離し、中間体001_13を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 14.24(s, 1 H), 8.60-8.64(m, 1 H), 7.86(dd, J=2.6, 8.4 Hz, 1 H)。
【0097】
ステップ10:中間体001_14の合成
室温下、化合物001_13(97 g、368.81 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(1 L)に溶解させ、o-フルオロベンジルクロリド(53.32 g、368.81 mmol)と炭酸セシウム(132.18 g、405.69 mmol)を加え、反応混合物を80℃に昇温して2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液に半飽和食塩水(1L)を加え、10分間撹拌した後、酢酸エチル(1.2L)を加えた。分液して有機相を収集した。有機相を半飽和食塩水(1 L ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をメチルtert-ブチルエーテル(240 mL)に分散させ、30分間撹拌した後、ろ過し、ろ過ケーキを収集した。ろ過ケーキを減圧濃縮して溶媒を除去し、中間体001_14を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 8.65-8.73(m, 1 H), 7.91(dd, J =2.8, 8.0 Hz, 1 H), 7.32-7.40(m, 1 H), 7.11-7.25(m, 3 H), 5.72(s, 2 H)。
【0098】
ステップ11:中間体001_15の合成
室温下、化合物001_14(25 g、67.36 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(750 mL)およびメタノール(250 mL)に溶解させ、トリエチルアミン(30.72 g、303.63 mmol)、シクロペンタン-2,4-ジエン -1 -イル(ジフェニル)ホスフィンジクロロメタンジクロロパラジウムフェロセン(3.45 g、4.72 mmol)を加え、一酸化炭素で3回置換し、反応混合物を一酸化炭素雰囲気下(15 psi)、80℃で12時間反応させた。反応終了後、反応混合物を減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた粗生成物をメチルtert-ブチルエーテル(200 mL)に溶解させて30分間攪拌した。ろ過し、ろ過ケーキを収集し、減圧濃縮して溶媒を除去し、中間体001_15を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 8.74-8.80(m, 1 H), 8.25(dd, J=2.8, 8.4 Hz, 1 H), 7.34-7.41(m, 1 H), 7.20-7.31(m, 2 H), 7.13-7.20(m, 1 H), 5.84(s, 2 H), 3.92(s, 3 H)。
【0099】
ステップ12:化合物001_6の塩酸塩の合成
室温下、塩化アンモニウム(33.51 g、626.52 mmol)を室温下、トルエン(580 mL)に懸濁させ、トリメチルアルミニウム(2M、300.73 mL)のトルエン溶液を添加した。反応混合物を80℃に加熱した後、化合物001_15(38 g、125.30 mmol)を加えて、反応混合物を80℃で30分間撹拌した後、110℃に昇温して1.5時間撹拌した。反応混合物を20~40℃に冷却し、メタノール(73.02 mL)を加え、次に希塩酸(3M、801.94 mL)(40℃未満)を加え、80℃に昇温して30分間撹拌し、また0℃に下げて30分間撹拌し、ろ過してろ過ケーキを収集した。ろ過ケーキを水(85 mL)でリンスして、減圧濃縮して溶媒を除去し、中間体001_6の塩酸塩を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 9.40-9.78(d, J=24.4 Hz, 4 H), 8.85(m, 1 H), 8.57(dd, J=2.4, 8.8 Hz, 1 H), 7.35-7.43(m, 1 H), 7.28-7.35(m, 1 H), 7.20-7.28(m, 1 H), 7.13-7.20(m, 1 H), 5.89(s, 2 H)。
【0100】
ステップ13:化合物001_7の合成
室温下、化合物001_6 の塩酸塩(450 mg、1.39 mmol)をtert-ブタノール(13 mL)に溶解させ、化合物001_5(554.03 mg、2.20 mmol)および炭酸カリウム(768.46 mg、5.56 mmol)を添加して、反応混合物を80℃に加熱して12時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、反応液に水(20 mL)を加え、酢酸エチル(20 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(20 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/エタノール=1/0~20/1、v/v)で分離し、化合物001_7を得た。
【0101】
ステップ14:化合物001の合成
室温下、化合物001_7(600 mg、1.22 mmol)をトルエン(12 mL)に溶解させ、トリメチルアルミニウム(1.82 mL、2 M トルエン溶液)を添加して、反応混合物を80℃に加熱して12時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、メタノール(738.05 μL)を40℃未満で滴下し、続いて3N希塩酸(825.80 μL)を加えた。混合物を80℃に昇温して、10分間攪拌した。その後、反応混合物を0~5℃に冷却し、30分間撹拌し、ろ過し、ろ過ケーキを収集した。ろ過ケーキを水(5 mL)でリンスして、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をジメチルスルホキシド(6 mL)に溶解させ、ろ液を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水;中性系:10 mM NH4HCO3)で分離し、得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水;酸性系:0.04% HCl)で分離した。化合物001を得た。MS-ESI m/z: 448.1 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 11.36(s, 1H), 11.12(s, 1H), 8.77-8.66(m, 2H), 7.41-7.33(m, 1H), 7.28-7.20(m, 2H), 7.18-7.13(m, 1H), 5.84(s, 2H), 2.99(d, J=15.6 Hz, 1H), 2.54(d, J=2.0 Hz, 1H), 1.38(s, 3H)。
【0102】
実施例2
【化58】
【0103】
合成ルート:
【化59】
【0104】
ステップ1:化合物002_2の合成
室温下、化合物001_6の塩酸塩(8.5 g、26.26 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(40 mL)に溶解させ、トリエチルアミン(3.99 g、39.39 mmol)を添加した。反応混合物を85℃に昇温して、N,N-ジメチルホルムアミド(40 mL)に溶解した化合物E-2-(フェニルアゾ)マロノニトリル(8.94 g、52.52 mmol)の溶液を一滴一滴加えた。反応混合物を100℃で4時間攪拌しながら反応させた。その後、25℃に冷却し、12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液をろ過し、ろ過ケーキを水(30 mL)およびメタノール(15 mL)で順次洗浄し、ろ過ケーキを収集した。化合物002_2を得た。
【0105】
ステップ2:化合物002_3の合成
25℃下、湿潤パラジウム炭素(6 g、純度:10%)を予め乾燥した反応フラスコに入れ、N,N-ジメチルホルムアミド(90 mL)を加えて濡らさせ、次に化合物002_2(12 g、26.23 mmol)を加え、水素で3回置換して、水素(15 psi)下で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液をろ過し、ろ過ケーキをメタノール(150 mL ×3)でリンスして、有機相を合わせ、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物にエタノール(30 mL)を加えて30分間撹拌し、ろ過し、ろ過ケーキを収集し、減圧下で溶媒を濃縮除去して化合物002_3を得た。1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 8.85(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.62(s, 1H), 7.95(s, 1H), 7.39-7.31(m, 1H), 7.26-7.10(m, 2H), 5.86(s, 2H), 5.74(s, 1H), 4.04(s, 1H), 2.91-2.87(m, 1H), 2.89(s, 1H), 2.73(s, 2H)。
【0106】
ステップ3:化合物002_4の合成
室温下、化合物002_3(1.8 g、4.89 mmol)をエタノール(40 mL)に溶解させ、1,4-ジオキソラン-2,3-ジオール(1.17 g、9.77 mmol)を加え、反応混合物を15℃で12時間攪拌しながら反応させた。1,4-ジオキサン-2,3-ジオール(0.6g)を追加して、反応混合物を15℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物にメチルtert-ブチルエーテル(20 mL)を加え、10分間攪拌し、ろ過し、ろ過ケーキを収集し、減圧濃縮して溶媒を除去した。化合物002_4を得た。1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 9.10(d, J=1.6 Hz, 1H), 8.90(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.81(d, J=2.0 Hz, 1H), 8.77-8.73(m, 1H), 8.61(s, 1H), 8.46(s, 1H), 7.43-7.33(m, 1H), 7.30-7.21(m, 2H), 7.19-7.14(m, 1H), 5.88(s, 2H)。
【0107】
ステップ4:化合物002_5の塩酸塩の合成
室温下、化合物002_4(1.3 g、3.33 mmol)をエタノール(60 mL)に溶解させ、反応混合物を0℃まで下げて水素化ホウ素ナトリウム(1.26 g、3.330 mmol)を加えて、応混合物を15℃で0.5時間攪拌しながら反応させた。その後、反応混合物を0℃に下げ、水素化ホウ素ナトリウム(377.99 mg、9.99 mmol)を追加して、反応混合物を15℃で2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を0℃に下げ、反応液に濃塩酸を滴下してpHを3~4に調整し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.05%HCl)で分離し、化合物002_5の塩酸塩を得た。
【0108】
ステップ5:化合物002の合成
化合物002_5の塩酸塩(58 mg、134.62 μmol、HCl)を室温、窒素保護下で、テトラヒドロフラン(2 mL)に溶解させ、反応混合物を0℃に下げ、テトラヒドロフラン(1 mL)に溶解したクロロギ酸p-ニトロフェニルメチル(27.13 mg、134.62 μmol)の溶液に0℃で滴下して加え、反応混合物を0℃で2時間撹拌しながら反応させた。次に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(34.80 mg、269.24 μmol)を加え、反応混合物を15℃で2時間攪拌した。反応系を減圧濃縮して油状物を得、N,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)を加え、窒素で3回置換し、反応系を120℃に昇温して、12時間撹拌しながら反応させた。その後、反応を140℃まで更に昇温し、16時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却した。ジメチルスルホキシドで溶解させ、分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.05%HCl)で分離し、化合物002を得た。MS-ESI m/z: 421.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ: 11.39(s, 1H), 8.69(d, J=1.6 Hz, 1H), 8.64(dd, J=2.6, 8.8 Hz, 1H), 7.67(s, 1H), 7.40-7.31(m, 1H), 7.27-7.20(m, 2H), 7.18-7.11(m, 1H), 5.79(s, 2H), 3.84(t, J=5.0 Hz, 2H), 3.60(s, 2H)。
【0109】
実施例3
【化60】
【0110】
合成ルート:
【化61】
【0111】
ステップ1:化合物003_2の合成
化合物003_1(50 g、499.42 mmol)、塩化p-メトキシベンジル(312.86 g、2.00 mol、272.05 mL)および水酸化カリウム(140.11 g、2.50 mol)を室温、窒素保護下でトルエン(900 mL)に溶解させ、反応混合物を110℃まで昇温して12時間攪拌しながら反応させた。その後、トルエンを減圧濃縮して除去し、得られた残留物をメタノール(1 L)に溶解させた後、水酸化カリウム(49.88 g、888.97 mmol)の水(500 mL)溶液を加え、その後反応液を85℃に昇温し、12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物を水(800 mL)に加え、メチルtert-ブチルエーテル(500 mL ×3)で洗浄して、有機相を廃棄した。水相を12 N濃塩酸でpH を2 に調整した後、ジメチルテトラヒドロフラン(800 mL ×2)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(800 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。化合物003_2を得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 7.29(s, 2H), 6.90(d, J=8.8 Hz, 2H), 4.41-4.52(m, 2H), 3.83(s, 3H), 3.55(t, J=6.0 Hz, 2H), 2.65-2.76(m, 1H), 2.01-2.12(m, 1H), 1.69-1.79(m, 1H), 1.23(d, J=7.2 Hz, 3H)。
【0112】
ステップ2:化合物003_3の合成
化合物003_2(117 g、491.02 mmol)を室温、窒素保護下で、ジクロロメタン(1 L)に溶解させた後、エタノール(226.21 g、4.91 mol), 1-((3-ジメチルアミノプロピル)-3-アセトアルデヒド塩酸塩(112.95 g、589.23 mmol)および4-ジメチルアミノピリジン(7.20 g. 58.92 mmol)を順次加え、反応混合物を20℃で12時間攪拌しながら反応させた。その後、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を酢酸エチル(100 mL)を加えて希釈した後、水(100 mL)で洗浄して、更に10%クエン酸水溶液(150 mL ×3)、飽和食塩水(100 mL ×2)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~2/3、v/v)で分離して、化合物003_3を得た。1H NMR(400MHz, CDCl3)δ: 7.26(d, J=8.8 Hz, 2H), 6.88(d, J=8.8 Hz, 2H), 4.42(s, 2H), 4.11(q, J=7.2 Hz, 2H), 3.81(s, 3H), 3.519-3.432(m, 2H), 2.68-2.57(m, 1H), 2.07-1.95(m, 1H), 1.69(dd, J=6.4, 14.0 Hz, 1H), 1.24(t, J=7.2 Hz, 3H), 1.17(d, J=7.2 Hz, 3H)。
【0113】
ステップ3:化合物003_4の合成
ジイソプロピルアミン(16.93 g、167.27 mmol)を20℃、窒素保護下で、無水テトラヒドロフラン(450 mL)に加えた後、反応液を-78℃に下げ、その後、n-ブチルリチウムのテトラヒドロフラン溶液(72.99 mL、2.5 M テトラヒドロフラン溶液)をゆっくりと滴下し、反応物を0℃に昇温して0.5時間撹拌しながら反応させた。次に、-78℃に下げた後、化合物003_3(40.5 g、152.07 mmol)を無水テトラヒドロフラン(160 mL)に溶解させ、上記反応液に滴下して、反応混合物を-78℃で1時間撹拌した。次に四臭化炭素(75.64 g、228.10 mmol)を無水テトラヒドロフラン(220 mL)に溶解させた後、反応系に滴下した。反応混合物を20℃に昇温して、10.5時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を塩化アンモニウム水溶液(1.5 L)に注ぎ、酢酸エチル(600 mL ×2)で抽出した。有機相を合わせ、有機相を飽和食塩水(800 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~8/1、v/v)で分離し、化合物003_4を得た。
【0114】
ステップ4:化合物003_5の合成
マロノニトリル(11.48 g、173.80 mmol)のテトラヒドロフラン(100 mL)溶液にカリウムtert-ブトキシド(191.18 mL、1 M テトラヒドロフラン溶液)を20℃、窒素保護下で加えた後、反応液を75℃に昇温した。化合物003_4(30 g、86.90 mmol)を溶解したテトラヒドロフラン(250 mL)溶液を、上記反応溶液に滴下した。反応混合物を75℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、減圧濃縮して溶媒を除去して、得られた残留物に水(100 mL)を加えて希釈した後、1 Nの希塩酸を加えてpH=6に調整した。次に2-メチルテトラヒドロフラン(200 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせ、順次飽和食塩水(200 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~6/1、v/v)で分離し、化合物003_5を得た。
【0115】
ステップ5:化合物003_6の合成
化合物001_6の塩酸塩(3.76 g、13.09 mmol)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(40 mL)に溶解させ、化合物003_5(6.83 g、20.68 mmol)、炭酸カリウム(5.95 g、43.06 mmol)を添加した。反応混合物を80℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物に水(100 mL)を加え、酢酸エチル(100 mL)を加えて希釈して、分液して有機相を収集し、水相を酢酸エチル(100 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(100 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/1、v/v)で分離し、化合物003_6を得た。
【0116】
ステップ6:化合物003_7の合成
化合物003_6(3 g、5.25 mmol)を室温、窒素保護下でジクロロメタン(30 mL)および水(3 mL)に溶解させ、反応混合物を0℃に下げ、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-p-ベンゾキノン(2.38 g、10.50 mmol)を添加した。反応混合物を20℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を水(50 mL)に注ぎ、酢酸エチル(40 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次半飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物を逆相MPLC(移動相:メタノール/塩酸水溶液=2:1~1:2、v/v)で分離し、化合物003_7を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ: 11.02(s, 1H), 8.91-8.69(m, 2H), 7.42-7.32(m, 1H), 7.29-7.10(m, 4H), 5.83(s, 2H), 3.23-3.01(m, 2H), 2.37-2.25(m, 1H), 2.01-1.87(m, 1H), 1.32(s, 3H)。
【0117】
ステップ7:化合物003_8の合成
化合物003_7(330 mg、676.38 μmol)を室温、窒素保護下で無水テトラヒドロフラン(3 mL)に溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン(349.66 mg、2.71 mmol)および4-ジメチルアミノピリジン(8.26 mg、67.64 μmol)を加え、反応混合物に0℃でメチルスルホニルクロリド(116.22 mg、1.01 mmol)を滴下した。反応混合物を0℃で2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を0℃で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20 mL)に注ぎ、酢酸エチル(30 mL ×3)を加えて抽出し、有機相を合わせ、有機相を順次、半飽和食塩水(30 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:2-メチルテトラヒドロフラン/酢酸エチル=1/0~4/1、v/v)で分離し、化合物003_8を得た。
【0118】
ステップ8:化合物003の合成
室温下、化合物003_8(240 mg、453.24 mmol)をテトラヒドロフラン(6 mL)に溶解させ、反応混合物を-65℃に下げて、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1.36 mL、1 M テトラヒドロフラン溶液)を加え、反応混合物を-65℃~15℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液に3 M希塩酸水溶液を滴下してpH=5~6に調整し、次に水(5 mL)を加え、酢酸エチル(25 mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、順次、有機相を飽和食塩水(3 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、中性系:10 mM NH4HCO3)で分離した。化合物003を得た。MS-ESI m/z: 434.2 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 10.82(s, 1H), 8.81-8.58(m, 2H), 7.64(s, 1H), 7.32-7.41(m, 1H), 7.29-7.09(m, 3H), 5.81(s, 2H), 3.53-3.43(m, 1H), 1.84(d, J=12.0 Hz, 1H), 1.39-1.19(m, 4H)。
【0119】
実施例4
【化62】
【0120】
合成ルート:
【化63】
【0121】
ステップ1:化合物004_1の合成
化合物002_3(1 g、2.71 mmol)を室温、窒素保護下で、N,N-ジメチルホルムアミド(30 mL)に溶解させ、ブロモ酢酸エチル(476.05 mg、2.85 mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(350.87 mg、2.71 mmol)を加えた。反応混合物を15℃で8時間攪拌しながら反応させた。その後、反応混合物を50℃に昇温して、4時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、反応系に半飽和食塩水(30 mL)を加え、酢酸エチル(50 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせ、順次半飽和食塩水(30 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=1/0~10/1、v/v)で分離し、化合物004_1を得た。
【0122】
ステップ2:化合物004_2の合成
化合物004_1(0.6 g、1.32 mmol)を室温、窒素保護下でTHF(10 mL)に溶解させ、反応混合物を0℃に下げて、トリホスゲン(129.30 mg、435.71 μmol)、トリエチルアミン(400.81 mg、3.96 mmol)を加え、反応混合物を0℃で0.5時間撹拌しながら反応させ、次に25℃に昇温して2時間反応し続けた。反応後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15 mL)を加えて反応をクエンチし、酢酸エチル(20 mL)を加えて希釈して分液し、有機相を収集し、水相を酢酸エチル(30 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせ、順次飽和食塩水(50 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=1/0~10/1、v/v)で分離し、化合物004_2を得た。
【0123】
ステップ3:化合物004の合成
化合物004_2(0.58 g、1.21 mmol)を室温、窒素保護下で、酢酸(8 mL)およびキシレン(8 mL)に溶解させ、反応混合物を160℃に昇温して、反応系を160℃で24時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04%HCl)で分離し、化合物004を得た。MS-ESI m/z: 435.1 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 11.90(s, 1H), 11.70(s, 1H), 8.78-8.59(m, 2H), 7.37(q, J=7.2 Hz, 1H), 7.32-7.12(m, 3H), 5.81(s, 2H), 4.59(s, 2H)。
【0124】
実施例5及び6
【化64】
【0125】
合成ルート:
【化65】
【0126】
化合物005および006の合成
化合物001(200 mg、447.03 μmol)をキラルカラム(カラムタイプ:DAICEL CHIRALCEL OJ(250 mm*30 mm, 10 μm);移動相:[Neu-ACN];B(ACN)%: 50%-50%, 8 min)で精製し、化合物005および006を得た。
005(保持時間:1.80 min): MS-ESI m/z: 448.1 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 11.37(s, 1H), 11.13(s, 1H), 8.87-8.61(m, 2H), 7.41-7.34(m, 1H), 7.29-7.19(m, 2H), 7.19-7.14(m, 1H), 5.84(s, 2H), 3.00(d, J=15.6 Hz, 1H), 2.53(s, 1H), 1.37(s, 3H)。
006(保持時間:1.93 min): MS-ESI m/z: 448.0 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 11.37(s, 1H), 11.13(s, 1H), 8.87-8.61(m, 2H), 7.41-7.34(m, 1H), 7.29-7.19(m, 2H), 7.19-7.13(m, 1H), 5.84(s, 2H), 3.00(d, J=15.6 Hz, 1H), 2.53(s, 1H), 1.37(s, 3H)。
【0127】
実施例7
【化66】
【0128】
合成ルート:
【化67】
【0129】
ステップ1:化合物007_2の合成
化合物007_1(1 g、7.68 mmol、970.87 μL)を室温、窒素保護下でトルエン(20 mL)に溶解させ、更にマロノニトリル(507.61 mg、7.68 mmol)、氷酢酸(461.44 mg、7.68 mmol)および酢酸アンモニウム(592.30 mg、7.68 mmol)を添加し、反応混合物を20℃で12時間撹拌しながら反応させた。マロノニトリル(101.52 mg、1.54 mmol)を追加し、反応混合物を50℃に昇温して、12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を水(50 mL)に注ぎ、酢酸エチル(50 mL)を加えて希釈し、分液して有機相を収集し、水相を酢酸エチル(50 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~10/1、v/v)で分離して、化合物007_2を得た。1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 4.14(q, J=7.2 Hz, 2H), 3.74(s, 2H), 2.34(s, 3H), 1.21(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0130】
ステップ2:化合物007_3の合成
ブロモ酢酸エチル(1.87 g、11.22 mmol)を室温、窒素保護下で無水テトラヒドロフラン(12 mL)に、溶解させ、化合物007_2(500 mg、2.81 mmol)、チタノセンジクロリド(72.69 mg、280.60 μmol)および活性化後の亜鉛粉末(366.97 mg、5.61 mmol)を添加して、反応混合物を25℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応系に1 Nの希塩酸(15 mL)を加えて反応をクエンチし、酢酸エチル(25 mL)を加えて希釈して、分液し、有機相を収集した。水相を酢酸エチル(25 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~6/1、v/v)で分離し、化合物007_3を得た。1H NMR(400MHz, CDCl3)δ:5.00(s, 1H), 4.17(d, J=7.2 Hz, 4H), 2.75(s, 4H), 1.43(s, 3H), 1.29(t, J=7.2 Hz, 6H)。
【0131】
ステップ3:化合物007の合成
化合物007_3(24 mg、90.13 μmol)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(1 mL)に溶解させ、001_6の塩酸塩(29.18 mg、90.13 μmol)及び炭酸カリウム(24.91 mg、180.25 μmol)を加え、反応混合物を85℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離し、化合物007を得た。MS-ESI m/z: 462.1 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ:11.25(s, 2H), 9.00(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.77-8.63(m, 1H), 7.41-7.32(m, 1H), 7.28-7.09(m, 3H), 5.82(s, 2H), 2.80(d, J=16.0 Hz, 2H), 2.54(d, J=15.6 Hz, 2H), 1.12(s, 3H)。
【0132】
実施例8
【化68】
【0133】
合成ルート:
【化69】
【0134】
ステップ1:化合物008_2の合成
室温下、化合物008_1(10 g、69.36 mmol)を無水トルエン(200 mL)に溶解させ、マロノニトリル(5.04 g、76.30 mmol)、氷酢酸(4.17 g、69.36 mmol)および酢酸アンモニウム(5.35 g、69.36 mmol)を加え、反応混合物を15℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液に水(200 mL)を加え、3 Mの希塩酸でpH=3~4に調整し、酢酸エチル(200 mL ×3)で抽出して、有機相を合わせた。有機相を順次、飽和食塩水(100 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/1、v/v)で分離し、化合物008_2を得た。1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 4.08(q, J=7.2 Hz, 2H), 2.84-2.76(m, 2H), 2.72-2.64(m, 2H), 2.26(s, 3H), 1.19(t, J=6.8 Hz, 3H)。
【0135】
ステップ2:化合物008_3の合成
ブロモ酢酸エチル(1.66 g、9.97 mmol)を室温、窒素保護下で無水テトラヒドロフラン(25 mL)に溶解させ、化合物008_2(958 mg、4.98 mmol)およびチタノセンジクロリド(129.11 mg、498.40 μmol)を加え、活性化後の亜鉛粉末(651.81 mg、9.97 mmol)を添加した。反応混合物を25℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、1 N希塩酸(20 mL)を加えて反応をクエンチし、水(50 mL)と酢酸エチル(50 mL)で分液し、有機相を収集し、水相を酢酸エチル(50 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/1、v/v)で分離し、化合物008_3を得た。
【0136】
ステップ3:化合物008_4の合成
化合物008_3(100 mg、356.74 μmol)および化合物001_6の塩酸塩(57.74 mg、178.37 μmol)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(3.5 mL)に溶解させ、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(67.89 mg、445.92 μmol)を添加して、反応混合物を85℃に加熱して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、減圧濃縮して、粗生成物を得た。2バッチの粗生成物を合わせ、得られた粗生成物に酢酸エチル(25 mL)および水(15 mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(25 mL ×3)で抽出、有機相を合わせ、順次飽和食塩水(35 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(展開剤:DCM:MeOH=15:1、v/v)で分離し、化合物008_4を得た。
【0137】
ステップ4:化合物008の合成
中間体008_4(42 mg、80.53 μmol)を室温、窒素保護下で無水トルエン(1 mL)に溶解させ、トリメチルアルミニウム(2.5 M, 96.64 μL)のトルエン溶液を添加し、反応混合物を110℃に加熱して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、反応液に1 N希塩酸(1 mL)およびメタノール(5 mL)を加えて希釈し、反応混合物を25℃で0.5時間攪拌しながら反応させた。減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離して、化合物008の粗生成物を得た。粗生成物を再び分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離し、化合物008を得た。MS-ESI m/z: 476.2 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 11.21(s, 1H), 10.57(s, 1H), 9.32(dd, J=2.8, 9.2 Hz, 1H), 8.70(s, 1H), 7.35(d, J=3.2 Hz, 1H), 7.28-7.19(m, 1H), 7.17-7.08(m, 2H), 5.84(s, 2H), 2.77-2.65(m, 2H), 2.54(s, 2H), 2.01(d, J=10.8 Hz, 1H), 1.89(s, 1H), 1.19(s, 3H)。
【0138】
実施例9
【化70】
【0139】
合成ルート:
【化71】
【0140】
ステップ1:中間体009_1の合成
室温下、化合物012_3(4.2 g、11.61 mmol、塩酸塩)をtert-ブタノール(84 mL)に溶解させ、次に炭酸カリウム(6.42 g、46.45 mmol)および003_5(6.14 g、18.58 mmol)を添加した。反応混合物を80℃に昇温し、12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、水(200 mL)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(200 mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/2、v/v)で分離し、化合物009_1を得た。
【0141】
ステップ2:中間体009_2の合成
室温下、化合物009_1(2.4 g、3.94 mmol)をジクロロメタン(12 mL)および水(1.2 mL)に溶解させ、反応混合物を0℃に下げた後、ジクロロジシアノベンゾキノン(1.07 g、4.73 mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を室温下で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30 mL)を加え、ジクロロメタン(50 mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/4、v/v)で分離して化合物009_2を得た。
【0142】
ステップ3:中間体009_3の合成
009_2(1.08 g、2.04 mmol、純度:93%)をテトラヒドロフラン(20 mL)およびジクロロメタン(20 mL)に0℃で溶解させ、次にメタンスルホニルクロリド(234.08 mg、2.04 mmol)、N,N-ジエチルアセトアミド(792.30 mg、6.13 mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(24.96 mg、204.34 μmol)を加え、反応混合物を室温に昇温して、1時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30 mL)を加えて反応をクエンチし、酢酸エチル(40 mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/4、v/v)で分離し、化合物009_3を得た。
【0143】
ステップ4:中間体009の合成
室温下、化合物009_3(500 mg、2.73 mmol)をテトラヒドロフラン(5 mL)に溶解させ、次に-78℃に下げて、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(2.73 mL、1 M、2.73 mmol)のテトラヒドロフラン溶液を加え、反応混合物を25℃に昇温して、続いてヘキサメチルホスホリルトリアミン(489.98 mg、2.73 mmol)を加え、反応混合物を25℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、飽和塩化アンモニウム水溶液(20 mL)を加えて反応をクエンチし、酢酸エチル(40 mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去し、得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水;中性系:10mM NH4HCO3)で分離し、化合物009を得た。MS-ESI m/z: 472.0 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 8.74-8.68(s, 1H), 8.68-8.63(m, 1H), 7.67-7.59(m, 1H), 4.91-4.80(m, 2H), 3.58-3.42(m, 2H), 3.05-2.89(m, 2H), 1.89-1.82(m, 1H), 1.37-1.33(m, 3H), 1.32-1.23(m, 1H)。
【0144】
実施例10
【化72】
【0145】
合成ルート:
【化73】
【0146】
ステップ1:化合物010_2の合成
室温下、化合物001_13(10 g、38.02 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(20 mL)に溶解させ、次に炭酸セシウム(37.16 g、114.06 mmol)と 2,6-ジフルオロベンジルブロミド(7.87 g、38.02 mmol)を加えた。反応混合物を80℃に昇温して、2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、水(200 mL)を加えて反応をクエンチし、酢酸エチル(200 mL)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/2、v/v)で分離し、化合物010_2を得た。
【0147】
ステップ2:化合物010_3の合成
室温下、化合物010_2(8.5 g、21.84 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(100 mL)およびメタノール(40 mL)に溶解させ、次に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(1.12 g、1.53 mmol)を加え、反応液を一酸化炭素雰囲気下(15 psi)、80℃で12時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~7/3、v/v)により分離して、化合物010_3を得た。
【0148】
ステップ3:化合物010_4の塩酸塩の合成
塩化アンモニウム(298.04 mg、5.57 mmol)を室温、窒素保護下でトルエン(4 mL)に懸濁し、次に、トリメチルアルミニウム(2.67 mL、2M、5.35 mmol)のトルエン溶液を加え、反応混合物を80℃に昇温して、続いて、化合物010_3(358 mg、1.11 mmol)を加え、反応混合物を80℃で0.5時間攪拌しながら反応させた後、110℃に昇温し、1.5時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、30℃に下げ、メタノール(639.34 μL、16.05 mmol)、3 N希塩酸水溶液(7.13 mL、21.34 mmol)を加え、さらに80℃に昇温して0.5時間攪拌し、次に0℃に下げて0.5時間攪拌した。反応混合物をろ過し、ろ過ケーキをトルエン(10 mL)でリンスして、減圧下で溶媒を除去し、化合物010_4の塩酸塩を得た。
【0149】
ステップ4:化合物010の合成
化合物007_3(76.00 mg、285.40 μmol)を室温、窒素保護下で、tert-ブタノール(2.5 mL)に溶解させ、化合物010_4(97.53 mg、285.40 μmol、塩酸塩)および炭酸カリウム(78.89 mg、570.80 μmol)を順次添加し、反応混合物を85℃に昇温して、16時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温まで下げ、減圧濃縮した。得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離し、化合物010を得た。MS-ESI m/z: 480.1 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 11.25(s, 2H), 9.00(dd, J=2.8, 9.0 Hz, 1H), 8.72(dd, J=1.6, 2.8 Hz, 1H), 7.53-7.41(m, 1H), 7.23-7.03(m, 2H), 5.84(s, 2H), 2.80(d, J=16.0 Hz, 2H), 2.58-2.52(m, 2H), 1.12(s, 3H)。
【0150】
実施例11
【化74】
【0151】
合成ルート:
【化75】
【0152】
ステップ1:化合物011の合成
化合物010_4(250 mg、731.60 μmol、塩酸塩)および化合物008_3(328.13 mg、1.17 mmol)を室温、窒素保護下で、tert-ブタノール(5 mL)に溶解させ、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(278.44 mg、1.83 mmol)を添加し、反応混合物を95℃に昇温して、2時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、減圧濃縮して、溶媒を除去した。得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離し、化合物011を得た。MS-ESI m/z: 494.2 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ: 11.20(s, 1H), 10.56(s, 1H), 9.41-9.17(m, 1H), 8.70(s, 1H), 7.55-7.36(m, 1H), 7.29-6.92(m, 2H), 5.95-5.70(m, 2H), 2.82-2.61(m, 2H), 2.58-2.53(m, 1H), 2.44-2.32(m, 1H), 2.08-1.97(m, 1H), 1.90-1.79(m, 1H), 1.25-1.15(m, 3H)。
【0153】
実施例12
【化76】
【0154】
合成ルート:
【化77】
【0155】
ステップ1:化合物012_1の合成
室温下、化合物001_13(10 g、38.02 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(50 mL)に溶解させ、次に炭酸カリウム(15.76 g、114.06 mmol)と1,1,1,2,2-ペンタフルオロ-4-ヨードブタン(52.08 g、190.11 mmol)を添加した。反応混合物を40℃に昇温して、2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、水(200 mL)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(200 mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/1、v/v)で分離し、化合物012_1を得た。
【0156】
ステップ2:化合物012_2の合成
室温下、化合物012_1(7.5 g、18.29 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(60 mL)およびメタノール(20 mL)に溶解させ、次にトリエチルアミン(7.4 g、73.16 mmol)を加え、続いて[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(936.76 mg、1.28 mmol)を加え、反応液を一酸化炭素(15 psi)雰囲気下、80℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~7/3、v/v)で分離し、化合物012_2を得た。
【0157】
ステップ3:化合物012_3の塩酸塩の合成
塩化アンモニウム(4.31 g、80.60 mmol)を室温、窒素保護下でトルエン(55 mL)に懸濁させ、続いてトリメチルアルミニウム(38.69 mL、2M、77.37 mmol)のトルエン溶液を加え、反応混合物を80℃に昇温して、続いて化合物012_2(5.5 g、16.12 mmol)を加えて、反応混合物を0.5時間撹拌しながら反応させた後、110℃に昇温して1.5時間撹拌しながら反応させた。その後、温度を30℃に下げ、メタノール(9.39 mL、232.12 mmol)、3 M希塩酸(103.16 mL、309.49 mmol)を順次加え、次に80℃に昇温して0.5時間撹拌し、次に0℃に下げて0.5時間撹拌した。反応終了後、反応液をろ過し、ろ過ケーキをトルエン(20 mL)でリンスして、減圧濃縮して化合物012_3を得た。
【0158】
ステップ4:化合物012の合成
化合物012_3(100 mg、276.49 μmol、塩酸塩)および化合物007_3(117.80 mg、442.39 μmol)を室温、窒素保護下で、tert-ブタノール(2 mL)に溶解させ、炭酸カリウム(95.53 mg、691.23 μmol)を加え、反応混合物を85℃に昇温して12時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却した。減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離し、化合物012を得た。MS-ESI m/z: 500.1 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO-d6)δ:11.27(s, 2H), 9.01(dd, J=2.8, 9.2 Hz, 1H), 8.73(s, 1H), 4.90(t, J=6.4 Hz, 2H), 3.06-2.90(m, 2H), 2.82(d, J=16.0 Hz, 2H), 2.57(d, J=16.0 Hz, 2H), 1.14(s, 3H)。
【0159】
実施例13
【化78】
【0160】
合成ルート:
【化79】
【0161】
ステップ1:中間体013_2の合成
室温下、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(32.09 g、317.13 mmol)をテトラヒドロフラン(400 mL)に溶解させ、反応混合物を-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(129.85 mL、2.5 M)のn-ヘキサン溶液を加え、反応混合物を0℃に昇温して0.5時間攪拌した。次に、反応混合物を-78℃に冷却し、プロピオン酸エチル(32.09 g、317.13 mmol)および化合物013_1(25 g、249.71 mmol)のテトラヒドロフラン(30 mL)溶液を順次加え、反応混合物を-78℃で1時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(800 mL)に注ぎ、分液し、水相を酢酸エチル(500 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(500 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~10/1、v/v)で分離し、中間体013_2を得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 4.14(qd, J=7.2, 2.0 Hz, 4H), 2.48(dd, J=14.0, 7.2 Hz, 1H), 2.30-2.37(m, 2H), 1.92-2.04(m, 1H), 1.73-1.84(m, 1H), 1.24-1.29(m, 6H), 1.18(d, J=6.8 Hz, 3H)。
【0162】
ステップ2:中間体013_3の合成
室温下、中間体013_2(10.2 g、50.43 mmol)をクロロベンゼン(200 mL)に溶解させ、N-ブロモスクシンイミド(8.98 g、50.43 mmol)およびアゾジイソブチロニトリル(828.16 mg、5.04 mmol)を加え、反応混合物を75℃に加熱して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ろ過した。ろ液を収集し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~24/1、v/v)で分離して、中間体013_3を得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 4.25(q, J=7.2 Hz, 2H), 4.15-4.19(m, 2H), 2.45-2.55(m, 3H), 2.35-2.41(m, 1H), 1.91(s, 3H), 1.28-1.36(m, 6H)。
【0163】
ステップ3:中間体013_4の合成
化合物マロノニトリル(3.45 g、52.29 mmol)を20℃、窒素保護下でテトラヒドロフラン(260 mL)に溶解させ、カリウムtert-ブトキシド(59.76 mL、1 M)のテトラヒドロフラン溶液を添加して、反応混合物を20℃で0.5時間攪拌しながら反応させ、次に75℃に昇温して、中間体013_3(14 g、49.80 mmol)のテトラヒドロフラン(20 mL)溶液を滴下し、反応混合物を75℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液を水(400 mL)に注ぎ、酢酸エチル(200 mL)を加えて希釈して、分液して有機相を収集し、水相を1N希塩酸でpHを3~5に調整した後、酢酸エチル(300 mL ×2)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(400 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~50/1、v/v)で分離して、中間体013_4を得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 4.28(q, J=6.8 Hz, 2H), 4.22(s, 1H), 4.16(q, J=7.2 Hz, 2H), 2.34-2.40(m, 2H), 2.15-2.21(m, 2H), 1.56(s, 3H), 1.34(t, J=7.2 Hz, 3H), 1.28(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0164】
ステップ4:中間体013_5の合成
化合物010_4(1.0 g、2.93 mmol、塩酸塩)および中間体013_4(1.25 g、4.68 mmol)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(10 mL)に溶解させ、炭酸カリウム(2.02 g、14.63 mmol)を添加し、反応混合物を80℃に昇温して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物に水(40 mL)および酢酸エチル(40 mL)を加えて希釈し、分液して有機相を収集し、水相を酢酸エチル(40 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/2-メチルテトラヒドロフラン=1/0~1/1、v/v)で分離し、中間体013_5を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.09(s, 1H), 8.85(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.71(s, 1H), 7.51-7.42(m, 1H), 7.29-7.22(m, 1H), 7.19-7.16(m, 1H), 6.90(s, 2H), 5.80(s, 2H), 3.91(q, J=7.2 Hz, 2H), 2.44-2.35(m, 1H), 1.98-1.81(m, 3H), 1.34(s, 3H), 1.06(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0165】
ステップ5:化合物013の合成
室温下、中間体013_5(180 mg、342.54 μmol)をトルエン(4 mL)に溶解させ、トリメチルアルミニウム(513.81 μL、2 M)のトルエン溶液を添加し、反応混合物を110℃に昇温して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、希塩酸水溶液(2.19 mL、3 M)を40℃未満で滴下した。混合物を室温下、1時間撹拌した後、混合物を水(20 mL)に注ぎ、酢酸エチル(20 mL)を加えて抽出し、水相を2-メチルテトラヒドロフラン(20 mL ×3)で更に抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(20 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。化合物013を得た。MS-ESI m/z: 480.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.48(s, 1H), 10.90(s, 1H), 9.09(dd, J=2.8, 9.2 Hz, 1H), 8.74-8.72(m, 1H), 7.53-7.43(m, 1H), 7.15(t, J=8.0 Hz, 2H), 5.83(d, J=3.2 Hz, 2H), 2.80(t, J=6.4 Hz, 2H), 2.16-2.08(m, 1H), 2.02-1.92(m, 1H), 1.32(s, 3H)。
【0166】
実施例14
【化80】
【0167】
合成ルート:
【化81】
【0168】
化合物014の合成
中間体008_3(223.22 mg、796.30 μmol)および中間体012_3(180 mg、497.69 μmol、塩酸塩)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(3.6 mL)に溶解させ、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(189.42 mg、1.24 mmol)を添加して、反応混合物を95℃に加熱し、36時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離し、化合物014を得た。MS-ESI m/z: 514.1 [M+H]+ 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.20(s, 1H), 10.55(s, 1H), 9.29(dd, J=2.8, 9.2 Hz, 1H), 8.69(s, 1H), 4.87(t, J=6.8 Hz, 2H), 3.02-2.86(m, 3H), 2.80-2.64(m, 2H), 2.26(d, J=15.6 Hz, 1H), 2.08-1.96(m, 1H), 1.90-1.80(m, 1H), 1.18(s, 3H)。
【0169】
実施例15
【化82】
【0170】
合成ルート:
【化83】
【0171】
ステップ1:中間体015_1の合成
010_4(2.5 g、7.32 mmol、塩酸塩)および003_5(3.87 g、11.71 mmol)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(50 mL)に溶解させ、炭酸カリウム(4.04 g、29.28 mmol)を添加して、反応混合物を80℃に昇温して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物に水(80 mL)と酢酸エチル(80 mL)を加えて分液し、水相を酢酸エチル(80 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(100 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/1、v/v)で分離し、化合物015_1を得た。1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 10.92(s, 1H), 8.85(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.72(s, 1H), 7.51-7.42(m, 1H), 7.14(t, J=8.0 Hz, 2H), 7.01(d, J=8.8 Hz, 2H), 6.79(s, 2H), 6.67(d, J=8.4 Hz, 2H), 5.81(s, 2H), 4.20(d, J=11.6 Hz, 1H), 4.06(d, J=11.6 Hz, 1H), 3.51(s, 3H), 3.16-3.09(m, 1H), 3.07-2.99(m, 1H), 2.43-2.35(m, 1H), 2.13-2.02(m, 1H), 1.31(s, 3H)。
【0172】
ステップ2:中間体015_2の合成
室温下、中間体015_1(1.8 g、3.05 mmol)をジクロロメタン(36 mL)および水(3.6 mL)に溶解させ、反応混合物を0℃に下げ、ジクロロジシアノベンゾキノン(831.68 mg、3.66 mmol)をバッチで添加し、反応混合物を15℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100 mL)を加え、2-メチルテトラヒドロフラン(100 mL)を加えて希釈して、分液後、有機相を収集し、水相を2-メチルテトラヒドロフラン(100 mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100 mL ×2)、飽和食塩水(100 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/2、v/v)で分離して中間体015_2を得た。1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 10.88(s, 1H), 8.85(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.71(dd, J=1.6, 2.8 Hz, 1H), 7.52-7.42(m, 1H), 7.19-7.11(m, 2H), 6.81(s, 2H), 5.80(s, 1H), 3.11-3.16(m, 1H), 3.07-2.99(m, 1H), 2.35-2.22(m, 1H), 1.85-1.75(m, 1H), 1.30(s, 3H)。
【0173】
ステップ3:中間体015_3の合成
室温下、中間体015_2(1 g、2.13 mmol)をジクロロメタン(10 mL)およびテトラヒドロフラン(10 mL)に溶解させ、反応混合物を0℃に下げ、塩化メチルスルホニル(248.91 mg、2.17 mmol)を加え、次にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(825.98 mg、6.39 mmol)および4-ジメチルアミノピリジン(26.03 mg、213.03 μmol)を加え、反応混合物を20℃で1時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を0℃の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100 mL)に注ぎ、酢酸エチル(100 mL)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(400 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/2、v/v)で分離して、中間体015_3を得た。1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.08(s, 1H), 8.85(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.71(dd, J=1.2, 2.8 Hz, 1H), 7.52-7.42(m, 1H), 7.14(t, J=8.0 Hz, 2H), 6.93(s, 2H), 5.81(s, 2H), 4.03-3.95(m, 1H), 3.84-3.75(m, 1H), 2.98(s, 3H), 2.60-2.53(m, 1H), 2.24-2.15(m, 1H), 1.34(s, 3H)。
【0174】
ステップ4:化合物015の合成
室温下、中間体015_3(500 mg、913.23 μmol)をテトラヒドロフラン(10 mL)に溶解させ、ヘキサメチルホスホリルトリアミン(507.32 mg、2.83 mmol)を加え、反応混合物を-78℃に下げ、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(2.83 mL、1 M)のテトラヒドロフラン溶液を添加し、反応混合物を20℃に昇温して、5時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を氷水(30 mL)に注ぎ、酢酸エチル(30 mL)を加えて希釈し、分液後、有機相を収集し、水相を酢酸エチル(30 mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(50 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、中性系:10 mM NH4HCO3)で分離した。化合物015を得た。MS-ESI m/z: 452.1 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 8.72(dd, J=1.6, 2.8 Hz, 1H), 8.65(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 7.65(d, J=4.4 Hz, 1H), 7.52-7.42(m, 1H), 7.15(t, J=8.0 Hz, 2H), 5.80(s, 2H), 3.57-3.39(m, 2H), 1.83(d, J=12.0 Hz, 1H), 1.32(s, 3H), 1.29-1.19(m, 1H)。
【0175】
実施例16
【化84】
【0176】
合成ルート:
【化85】
【0177】
ステップ1:中間体016_1の合成
室温下、化合物012_3(750 mg、2.07 mmol、塩酸塩)をtert-ブタノール(15 mL)に溶解させ、化合物001_5(784.68 mg、3.11 mmol)および炭酸カリウム(1.15 g、8.29 mmol)を加え、反応混合物を80℃に加熱して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、反応液に水(30 mL)を加え、酢酸エチル(30 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、有機相を順次飽和食塩水(30 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=1/0~50/1、v/v)で分離して、化合物016_1を得た。1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.04(s, 1H), 8.84(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.72-8.69(m, 1H), 6.88(s, 2H), 4.87(t, J=6.4 Hz, 2H), 3.92-3.82(m, 2H), 3.37(d, J=16.4 Hz, 1H), 3.06-2.90(m, 2H), 2.80(d, J=16.4 Hz, 1H), 1.33(s, 3H), 0.99(t, J=7.1 Hz, 3H)。
【0178】
ステップ2:化合物0016の合成
室温下、化合物016_1(50 mg、94.09 μmol)をトルエン(1 mL)に溶解させ、トリメチルアルミニウム(141.13 μL、2 M)のトルエン溶液に添加し、反応混合物を80℃に加熱して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、希塩酸水溶液(602.17 μL、3 M)を40℃未満で滴下した。混合物を15℃で10分間撹拌した。次に、混合物に水(3 mL)を加え、2-メチルテトラヒドロフラン(3 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(3 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% M HCl)で分離し、化合物016を得た。MS-ESI m/z: 486.1 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.39(s, 1H), 11.13(s, 1H), 8.76-8.74(m, 1H), 8.73-8.69(m, 1H), 4.91(t, J=6.8 Hz, 2H), 3.08-2.82(m, 1H), 2.54(s, 1H), 1.39(s, 3H)。
【0179】
実施例17
【化86】
【0180】
合成ルート:
【化87】
【0181】
ステップ1:中間体017_1の合成
室温下、化合物010_4(1.1 g、3.22 mmol、塩酸塩)をtert-ブタノール(20 mL)に溶解させ、化合物001_5(1.22 g、4.83 mmol)および炭酸カリウム(1.78 g、12.88 mmol)を加え、反応混合物を80℃に加熱して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、反応液に水(30 mL)を加え、酢酸エチル(30 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(30 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~2/1、v/v)で分離し、化合物017_1を得た。1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.02(s, 1H), 8.83(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.72-8.70(m, 1H), 7.53-7.41(m, 1H), 7.14(t, J=8.0 Hz, 2H), 6.86(s, 2H), 5.80(s, 2H), 3.85(t, J=6.8 Hz, 2H), 3.37(s, 1H), 2.77(d, J=16.8 Hz, 1H), 1.30(s, 3H), 0.97(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0182】
ステップ2:中間体017の合成
室温下、化合物017_1(300 mg、568.37 μmol)をトルエン(6 mL)に溶解させ、トリメチルアルミニウム(852.55 μL、2 M)のトルエン溶液を添加し、反応混合物を80℃に加熱して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、希塩酸水溶液(3.64 mL、3 M)を40℃未満で滴下した。混合物を15℃で10分間撹拌した。その後、混合物に水(10 mL)を加え、2-メチルテトラヒドロフラン(20 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、中性系:10mM NH4HCO3)で分離し、化合物017を得た。MS-ESI m/z: 466.0 [M+H]+.1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.36(s, 1H), 11.12(s, 1H), 8.76(s, 1H), 8.70(dd, J=3.2, 9.6 Hz, 1H), 7.52-7.43(m, 1H), 7.15(t, J=8.0 Hz, 2H), 5.84(s, 2H), 2.98(d, J=16.0 Hz, 1H), 2.52(s, 1H), 1.36(s, 3H)。
【0183】
実施例18
【化88】
【0184】
合成ルート:
【化89】
【0185】
ステップ1:中間体018_1の合成
中間体012_3(750 mg、2.07 mmol、塩酸塩)および中間体013_4(883.53 mg、3.32 mmol)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(20 mL)に溶解させ、炭酸カリウム(1.15 g、8.29 mmol)を添加し、反応混合物を80℃に加熱して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物に水(100 mL)および酢酸エチル(100 mL)を加えて希釈し、分液後、有機相を収集し、水相を酢酸エチルで(100 mL ×3)抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(100 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/エタノール=1/0~19/1、v/v)で分離し、中間体018_1を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.11(s, 1H), 8.85(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.71-8.69(m, 1H), 6.92(s, 2H), 4.87(t, J=6.8 Hz, 2H), 3.95-3.87(m, 2H), 3.06-2.87(m, 2H), 2.46-2.39(m, 1H), 1.99-1.86(m, 3H), 1.37(s, 3H), 1.07(t, J=6.8 Hz, 3H)。
【0186】
ステップ2:化合物018の合成
室温下、中間体018_1(300 mg、513.17 μmol、純度:93.3%)をトルエン(8 mL)に溶解させ、トリメチルアルミニウム(769.75 μL、2 M)のトルエン溶液を添加し、反応混合物を110℃に加熱して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、0℃に冷却して、希塩酸水溶液(3.28 mL、3 M)を滴下して、反応混合物を0℃で0.5時間攪拌した後、反応混合物を水(30 mL)に注ぎ、2-メチルテトラヒドロフラン(30 mL)を加えて希釈し、分液後、有機相を収集し、水相を2-メチルテトラヒドロフラン(30 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(40 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、中性系:10 mM NH4HCO3)で分離した。化合物018を得た。MS-ESI m/z: 500.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.49(s, 1H), 10.90(s, 1H), 9.09(dd, J=2.8, 9.2 Hz, 1H), 8.73-8.71(m, 1H), 4.90(t, J=6.8 Hz, 2H), 3.07-2.91(m, 2H), 2.85-2.79(m, 2H), 2.19-2.10(m, 1H), 2.05-1.93(m, 1H), 1.35(s, 3H)。
【0187】
実施例19
【化90】
【0188】
合成ルート:
【化91】
【0189】
ステップ1:中間体019_1の合成
中間体001_6の塩酸塩(1 g、3.09 mmol)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(20 mL)に溶解させ、中間体013_4(1.23 g、4.63 mmol)及び炭酸カリウム(1.07 g、7.72 mmol)を加え、反応混合物を80℃に加熱して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、反応液に飽和食塩水(30 mL)を加え、酢酸エチル(50 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(30 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/1、酢酸エチル/2-メチルテトラヒドロフラン=20/1、v/v)で分離して、中間体019_1を得た。1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.08(s, 1H), 8.85(dd, J=2.6, 8.8 Hz, 1H), 8.70(dd, J=1.6, 2.6 Hz, 1H), 7.42-7.31(m, 1H), 7.28-7.09(m, 3H), 6.90( s, 2H), 5.87-5.77(m, 2H), 3.99-3.86(m, 2H), 2.46-2.35(m, 1H), 2.04-1.90(m, 3H),1.36(s, 3H), 1.07(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0190】
ステップ2:化合物019の合成
室温下、中間体019_1(260 mg、512.32 μmol)をトルエン(6 mL)に溶解させ、トリメチルアルミニウム(768.49 μL、2 M)のトルエン溶液を添加し、反応混合物を110℃に加熱して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、2-メチルテトラヒドロフラン(10 mL)を加えて希釈し、1 M 希塩酸でpHを5~6に調整し、水を加え(5 mL)、2-メチルテトラヒドロフラン(30 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(30 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。化合物019を得た。MS-ESI m/z: 462.1 [M+H]+ 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.45(s, 1H), 10.87(s, 1H), 9.06(dd, J=2.8, 9.0 Hz, 1H), 8.68(dd, J=1.6, 2.8 Hz, 1H), 7.41-7.29(m, 1H), 7.24-7.07(m, 3H), 5.84-5.76(m, 2H), 2.85-2.71(m, 2H), 2.15-2.03(m, 1H), 2.02-1.90(m, 1H), 1.30(s, 3H)。
【0191】
実施例20及び21
【化92】
【0192】
合成ルート:
【化93】
【0193】
化合物020及び021の合成
化合物016(65 mg、133.93 μmol)をキラルカラム(カラムタイプ:DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm*30mm,10μm);移動相:[Neu-ACN];B(ACN)%: 30%-30%,10min)で分離した。化合物020及び021を得た。
020(保持時間:1.087 min): MS-ESI m/z: 486.1 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.14(s, 2H), 8.76-8.71(m, 1H), 8.71(dd, J=2.0, 8.8 Hz, 1H), 4.90(t, J=7.2 Hz, 2H), 3.09-2.89(m, 3H), 2.55-2.52(m, 1H), 1.38(s, 3H)。
021(保持時間:1.204 min): MS-ESI m/z: 486.0 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.15(s, 2H), 8.78-8.65(m, 2H), 4.91(t, J=6.4 Hz, 2H), 3.08-2.91(m, 3H), 2.56-2.52(m, 1H), 1.38(s, 3H)。
【0194】
実施例 22
【化94】
【0195】
合成ルート:
【化95】
【0196】
ステップ1:中間体022_2の合成
022_1(5 g、56.75 mmol、4.90 mL)を室温、窒素保護下で、乾燥した反応フラスコに入れ、塩化p-メトキシベンジル(9.78 g、62.43 mmol、8.50 mL)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(14.67 g、113.50 mmol、19.77 mL)とを加え、反応系を150℃に昇温して、2時間攪拌した。反応終了後、反応系を室温まで下げ、溶液を静置分層し、酢酸エチル(50 mL)と10%硫酸水素ナトリウム水溶液(50 mL)を加えて希釈し、分液し、有機相を収集した。水相を酢酸エチル(50 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせた後、飽和食塩水(75 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、粗生成物を得た。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~8/1、v/v)で分離した。目標中間体022_2を得た。1H NMR(400MHz, CDCl3)δ: 7.24(d, J=8.6 Hz, 2H), 6.87(d, J=8.6 Hz, 2H), 4.44(s, 2H), 3.79(s, 3H), 3.70(t, J=6.4 Hz, 2H), 2.69(t, J=6.2 Hz, 2H), 2.16(s, 3H)。
【0197】
ステップ2:中間体022_3の合成
中間体022_2(5 g、24.01 mmol)およびマロノニトリル(1.59 g、24.01 mmol)をトルエン(50 mL)に室温、窒素保護下で溶解させ、酢酸(1.44 g、24.01 mmol、1.37 mL)および酢酸アンモニウム(1.85 g、24.01 mmol)を加え、反応系を50℃まで昇温して、12時間攪拌した。反応系を室温まで下げ、酢酸エチル(50 mL)と飽和食塩水(50 mL)を加えて分液し、有機相を収集した。水相を酢酸エチル(50 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水(65 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~8/1、v/v)により分離し、中間体022_3を得た。1H NMR(400MHz, CDCl3)δ: 7.23(d, J=8.8 Hz, 2H), 6.93-6.87(m, 2H), 4.45(s, 2H), 3.82(s, 3H), 3.67(t, J=6.0 Hz, 2H), 2.84(t, J=5.8 Hz, 2H), 2.29(s, 3H)。
【0198】
ステップ3:中間体022_4の合成
中間体022_3(3.40 g、13.27 mmol)、ブロモ酢酸エチル(4.43 g、26.53 mmol、2.93 mL)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(30 mL)に溶解させ、チタノセンジクロリド(343.63 mg、1.33 mmol、214.77 μL)を添加し、活性化後の亜鉛粉末(2.60 g、39.80 mmol)を添加し、反応混合物を室温下で12時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、1 M希塩酸 40 mL を加えてクエンチし、酢酸エチル(80 mL)を加えて反応液を希釈し、分液し、水相を酢酸エチル(100 mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(80 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~10/3、v/v)で分離して、中間体022_4を得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 7.26(d, J=8.4 Hz, 2H), 6.90(d, J=8.4 Hz, 2H), 4.83(s, 1H), 4.38(s, 2H), 4.19-4.08(m, 2H), 3.82(s, 3H), 3.58(t, J=5.6 Hz, 2H), 2.69-2.54(m, 2H), 2.13-1.91(m, 2H), 1.33(s, 3H), 1.25(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0199】
ステップ4:中間体022_5の合成
中間体022_4(1.40 g、4.06 mmol)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(25 mL)に溶解させ、010_4(868.18 mg、2.54 mmol、塩酸塩)及び炭酸カリウム(877.85 mg、6.35 mmol)を添加し、反応混合物を85℃に昇温して、12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、反応系に飽和食塩水50 mLを加えて反応をクエンチし、酢酸エチル(80 mL)を加えて希釈し、分液し、有機相を収集した。水相を酢酸エチル(80 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(50 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~2/1、酢酸エチル/2-メチルテトラヒドロフラン=10/1、v/v)により分離した。中間体022_5を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 10.62(s, 1H), 9.06(dd, J=2.8, 9.2 Hz, 1H), 8.69(dd, J=1.6, 2.8 Hz, 1H), 7.51-7.43(m, 1H), 7.17-7.11(m, 4H), 6.80-6.77(m, 2H), 6.65(s, 2H), 5.81(s, 2H), 4.28(s, 2H), 3.63(s, 3H), 3.45-3.39(m, 2H), 2.70-2.65(m, 1H), 2.45-2.41(m, 1H), 1.78-1.71(m, 1H), 2.23-2.17(m, 1H), 1.35(s, 3H)。
【0200】
ステップ5:中間体022_6の合成
中間体022_5(620.00 mg、1.03 mmol)を室温、窒素保護下で、ジクロロメタン(6 mL)および水(0.6 mL)に溶解させ、0℃でジクロロジシアノベンゾキノン(349.76 mg、1.54 mmol)を加え、反応混合物を室温下で12時間攪拌した。反応終了後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20 mL)に注ぎ、ジクロロメタン(30 mL ×3)で抽出し、有機相を収集した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~5/4、酢酸エチル/2-メチルテトラヒドロフラン=10/1~5/1、v/v)で分離して、中間体022_6を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 10.60(s, 1H), 9.05(dd, J=2.8, 9.2 Hz, 1H), 8.68(dd, J=1.6, 2.8 Hz, 1H), 7.53-7.39(m, 1H), 7.16-7.10(m, 2H), 6.65(d, J=2.8 Hz, 2H), 5.80(s, 2H), 4.51(t, J=4.8 Hz, 1H), 3.43-3.37(m, 2H), 2.62(d, J=16.0 Hz, 1H), 2.42(d, J=16.0 Hz, 1H), 2.05-1.97(m, 1H), 1.68-1.60(m, 1H), 1.35(s, 3H)。
【0201】
ステップ6:中間体022_7の合成
中間体022_6(0.3 g、620.55 μmol)を室温、窒素保護下で、ジクロロメタン(3 mL)およびテトラヒドロフラン(3 mL)に溶解させ、0℃で塩化メタンスルホニル(106.63 mg、930.82 μmol、72.04 μL)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(240.60 mg、1.86 mmol、324.26 μL)、4-ジメチルアミノピリジン(7.58 mg、62.05 μmol)を加え、反応混合物を室温下で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を0℃で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30 mL)に注ぎ、酢酸エチル(50 mL ×3)を加えて抽出し、有機相をあわせた。有機相を飽和食塩水(30 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~2/1、酢酸エチル/2-メチルテトラヒドロフラン=10/1、v/v)で分離して、中間体022_7を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 10.73(s, 1H), 9.05(dd, J=2.8, 9.0 Hz, 1H), 8.69(dd, J=1.4, 2.8 Hz, 1H), 7.50-7.42(m, 1H), 7.15-7.10(m, 1H), 6.86(s, 2H), 6.77(s, 2H), 5.80(s, 1H), 4.20-4.15(m, 2H), 3.34-3.32(m, 2H), 2.75-2.66(m, 1H), 2.43(d, J=7.2 Hz, 2H), 2.08-2.07(m, 3H), 1.62-1.55(m, 2H)。
【0202】
ステップ7:化合物022の合成
中間体022_7(0.28 g、498.63 μmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(6 mL)に溶解させ、ヘキサメチルリン酸トリアミド(277.00 mg、1.55 mmol、271.57 μL)を加え、反応系を-78℃まで下げ、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1 Mテトラヒドロフラン中溶液、1.55 mL)を添加し、反応混合物を室温に昇温して、1時間攪拌した。反応終了後、反応液を氷水(30 mL)に注ぎ、酢酸エチル(30 mL)で抽出し、水相を酢酸エチル(30 mL ×3)で抽出し、有機相をあわせた。有機相を飽和食塩水(50 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、中性系:0.01% NH4HCO3)で分離し、化合物022を得た。MS-ESI m/z: 466.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 10.65(s, 1H), 8.91(dd, J=2.8, 9.0 Hz, 1H), 8.68(dd, J=1.2, 2.4 Hz, 1H), 7.80(s, 1H), 7.50-7.42(m, 1H), 7.17-7.10(m, 2H), 5.79(s, 2H), 3.38(d, J=9.0 Hz, 2H), 2.43-2.32(m, 1H), 1.81(d, J=12.8 Hz, 1H), 1.63-1.55(m, 1H), 1.10(s, 3H)。
【0203】
実施例23
【化96】
【0204】
合成ルート:
【化97】
【0205】
ステップ1:中間体023_1の合成
中間体022_4(1.52 g、4.42 mmol)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(20 mL)に溶解させ、中間体012_3(1.00 g、2.76 mmol、塩酸塩)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(1.05 g、6.91 mmol、1.04 mL)を添加し、反応混合物を85℃に昇温して、12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、飽和食塩水(50 mL)と酢酸エチル(80 mL)を反応系に加え、分液し、有機相を収集した。水相を酢酸エチル(80 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(50 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。ろ液から減圧下で溶媒を除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~2/1、酢酸エチル/2-メチルテトラヒドロフラン=10/1、v/v)により分離した。中間体023_1を得た。MS-ESI m/z: 624.5 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 8.54-8.51(m, 2H), 7.21(d, J=8.6 Hz, 2H), 6.86(d, J=8.8 Hz, 2H), 5.49(s, 2H), 5.00-4.91(m, 2H), 4.45-4.34(m, 2H), 3.79(s, 3 H), 2.87-2.80(m, 2H), 2.68-2.61(m, 2H), 1.60(s, 3H)。
【0206】
ステップ2:中間体023_2の合成
中間体023_1(0.67 g、1.07 mmol)を室温、窒素保護下でジクロロメタン(6 mL)および水(0.6 mL)に溶解させ、ジクロロジシアノベンゾキノン(365.87 mg、1.61 mmol)を0℃で加え、反応混合物を25℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20 mL)に注ぎ、ジクロロメタン(30 mL ×3)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~5/4、酢酸エチル/2-メチルテトラヒドロフラン=10/1~5/1、v/v)により分離した。中間体023_2を得た。MS-ESI m/z: 504.4 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 10.61(s, 1H), 9.06(dd, J=2.8, 9.0 Hz, 1H), 8.68(s, 1H), 6.69-6.65(m, 2H), 4.94-4.84(m, 2H), 4.53(s, 1H), 3.42(s, 2H), 3.00-2.90(m, 2H), 2.64(d, J=16.4 Hz, 1H), 2.43(s, 1H), 1.81-1.68(m, 2H), 1.38(s, 3H)。
【0207】
ステップ3:中間体023_3の合成
中間体023_2(0.46 g、913.79 μmol)を室温、窒素保護下でジクロロメタン(5 mL)およびテトラヒドロフラン(5 mL)に溶解させ、0℃で4-ジメチルアミノピリジン(11.16 mg、91.38 μmol)、塩化メタンスルホニル(157.01 mg、1.37 mmol、106.09 μL)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(354.29 mg、2.74 mmol、477.48 μL)を添加し、反応混合物を室温下、1時間反応させた。反応終了後、反応液を0℃で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30 mL)に注ぎ、酢酸エチル(50 mL ×3)を加えて抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(30 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~2/1、酢酸エチル/2-メチルテトラヒドロフラン=10/1、v/v)により分離した。中間体023_3のを得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 10.74(s, 1H), 9.08-9.04(m, 2H), 8.69(s, 2H), 6.80(s, 2H), 4.87(t, J=6.6 Hz, 2H), 4.21(br s, 2H), 3.14(s, 3H), 2.78-2.66(m, 2H), 2.45-2.42(m, 2H), 1.37(s, 2H)。
【0208】
ステップ4:化合物023の合成
中間体023_3(0.4 g、687.89 μmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(8 mL)に溶解させ、ヘキサメチルリン酸トリアミド(382.14 mg、2.13 mmol、374.64 μL)を加え、反応系を-78℃に下げて、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1 Mテトラヒドロフラン溶液、2.13 mL)を添加し、反応混合物を室温に戻し、1時間攪拌した。反応終了後、反応液を氷水(30 mL)に注いでクエンチし、酢酸エチル(30 mL)で抽出し、更に水相を酢酸エチル(30 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液から減圧下で溶媒を除去した。得られた残留物をHPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で2回分取した。目的化合物023を得た。MS-ESI m/z: 486.2 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 10.84(s, 1H), 8.89(dd, J=2.6, 8.8 Hz, 1H), 8.73-8.71(m, 1H), 7.99(s, 1H), 4.88(t, J=6.8 Hz, 2H), 3.05-2.93(m, 2H), 2.67-2.58(m, 2H), 2.45(s, 1H), 1.87(d, J=12.8 Hz, 1H), 1.67-1.57(m, 1H), 1.14(s, 3H)。
【0209】
実施例24
【化98】
【0210】
合成ルート:
【化99】
【0211】
ステップ1:中間体024_2の合成
化合物024_1(50 g、314.29mmol)を室温、窒素保護下でジクロロメタン(500 mL)に溶解させ、次に、ジクロロスルホキシド(186.95 g、1.57 mol)およびN'N-ジメチルホルムアミド(2.3 g、31.43 mmol)を反応系に加え、反応混合物を40℃に加熱し、12時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮した後、トルエン(200 mL)を加えて再度濃縮した。中間体024_2を得た。
【0212】
ステップ2:中間体024_4の合成
リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1 M、11.27 mL)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(18 mL)に溶解させ、-78℃に下げた後、化合物024_3(26.05 g、154.90 mmol)のテトラヒドロフラン(150 mL)溶液を滴下し、-78℃で1時間撹拌しながら反応させた後、化合物024_2(33 g. 185.88 mmol)のテトラヒドロフラン(150 mL)溶液を滴下し、-78℃で1時間攪拌しながら反応させた後、室温に戻して3時間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(600 mL)に注いでクエンチし、酢酸エチル(500 mL ×3)を加えて抽出し、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/1、v/v)により分離した。中間体024_4を得た。
【0213】
ステップ3:中間体024_5の合成
室温、窒素保護下でマイクロ波管にて、中間体024_4(17.5 g、56.56 mmol)をジメチルスルホキシド(52.5 mL)に溶解させ、塩化ナトリウム(3.64 g、62.23 mmol)および水(11.2 mL)を加えて、150℃、12 barで30分間反応させた。減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/1、v/v)により分離した。中間体024_5を得た。
【0214】
ステップ4:中間体024_6の合成
中間体024_5(11.5 g、45.78 mmol)、アミノグアニジン塩酸塩(10.12 g、91.56 mmol、塩酸塩)を室温、窒素保護下でエチレングリコール(120 mL)に溶解させ、三フッ化ホウ素エチルエーテル(14.62 g、103.00 mmol)を反応系に添加し、反応混合物を120℃に加熱して、2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、反応液に水(100 mL)を加え、1N水酸化ナトリウム水溶液でpHを11に調整し、酢酸エチル(20 mL)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。中間体024_6を得た。
【0215】
ステップ5:中間体024_7の合成
室温下、中間体024_6(3 g、9.76 mmol)をイソプロパノール(30 mL)に溶解させ、中間体001_5(4.93 g、19.53 mmol)、水酸化カリウム(821.66 mg、14.64 mmol)を加え、反応混合物を80℃で12時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、塩酸系:0.05% HCl)で分離した。中間体024_7を得た。
【0216】
ステップ6:化合物024の合成
室温下、中間体024_7(430 mg、0.871 mmol)をトルエン(8 mL)に溶解させ、トリメチルアルミニウム(2M、1.31 mL)のトルエン溶液を添加し、反応混合物を120℃に加熱して12時間反応させた。反応終了後、1 N塩酸(8 mL)を加えて反応をクエンチし、酢酸エチル(30 mL)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、塩酸系:0.05% HCl)で分離した。化合物024を得た。MS-ESI m/z: 448.4 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, CD3CN)δ: 9.10-8.97(m, 2H), 8.83(dd, J=2.4, 10.0 Hz, 1H), 8.61-8.53(m, 1H), 7.38(t, J=8.0 Hz, 1H), 7.31-7.25(m, 1H), 7.14-7.09(m, 2H), 4.48(s, 2H), 2.81-2.66(m, 2H), 1.47(s, 3H)。
【0217】
実施例25
【化100】
【0218】
合成ルート:
【化101】
【0219】
ステップ1:中間体025_1の合成
中間体024_6(2 g、6.51 mmol)をテトラヒドロフラン(25 mL)およびエタノール(25 mL)に室温、窒素保護下で溶解させ、次に化合物013_4(2.6 g、9.76 mmol)、ナトリウムエトキシド(1.11 g、16.27 mmol)を反応系に加え、反応混合物を80℃まで加熱して12時間攪拌した。反応終了後、反応液を濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=1/0~9/1、v/v)で分離した。中間体025_1を得た。
【0220】
ステップ2:中間体025_2の合成
室温下、中間体025_1(0.5 g、0.948 mmol)をピリジン(10 mL)に溶解させ、反応混合物を90℃で36時間攪拌した。反応終了後、反応液を濃縮した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、塩酸系:0.05% HCl)で分離した。中間体025_2を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.23(s, 1H), 9.03-9.00(m, 1H), 8.67(s, 1H), 7.37-7.28(m, 1H), 7.20-7.18(m, 1H), 7.16-7.10(m, 3H), 4.42(s, 2H), 3.95-3.89(m, 2H), 2.50-2.40(m, 2H), 1.96-1.90(m, 3H), 1.36(s, 3H), 1.09-1.05(m, 3H)。
【0221】
ステップ3:化合物025の合成
中間体025_2(39 mg、76.85 μmol)を室温、窒素保護下でキシレン(0.8 mL)および酢酸(2.4 mL)の混合液に溶解させ、反応混合物を140℃に昇温して、48時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温に下げ、減圧下で溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.05% HCl)で分離した。化合物025を得た。MS-ESI m/z: 462.4 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.63(s, 1H), 11.03(s, 1H), 9.24(dd, J=10.2, 2.6 Hz, 1H), 8.70(d, J=2.0 Hz, 1H), 7.40-7.36(m, 1H), 7.32-7.26(m, 1H), 7.21-7.11(m, 2H), 4.44(s, 2H), 2.83(t, J=6.8 Hz, 2H), 2.16-2.09(m, 1H), 2.00-1.93(m, 1H), 1.33(s, 3H)。
【0222】
実施例 26
【化102】
【0223】
合成ルート:
【化103】
【0224】
ステップ1:中間体026_1の合成
中間体001_7(50 mg、101.32 μmol)を窒素保護下でテトラヒドロフラン(1 mL)および水(1 mL)の混合液に溶解させ、続いて水酸化リチウム一水和物(8.50 mg、202.65 μmol)を加えて、反応混合物を室温下で12時間反応させた。反応終了後、減圧濃縮して溶媒を除去した。その後、3M希塩酸水溶液でpH=4~5に調整し、アセトニトリルで希釈した後、分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水;酸性系:0.4% HCl)で分離した。中間体026_1を得た。MS-ESI m/z: 466.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 10.96(s, 1H), 8.83(dd, J=8.8, 2.8 Hz, 1H), 8.70(dd, J=2.8, 1.6 Hz, 1H), 7.41-7.32(m, 1H), 7.26-7.11(m, 3H), 6.98-6.61(m, 2H), 5.81(s, 2H), 3.29(d, J=16.8 Hz, 1H), 2.72(d, J=16.8 Hz, 1H), 1.30(s, 3H)。
【0225】
ステップ2:化合物026の合成
中間体026_1(500 mg、1.07 mmol)を室温、窒素保護下でジオキサン(8 mL)に溶解させ、トリエチルアミン(166.33 mg、1.64 mmol)およびジフェニルリン酸アジド(452.35 mg、1.64 mmol)を加え、反応混合物を80℃に昇温して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、減圧濃縮して溶媒を除去した。順次、分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水;中性系:10 mM NH4HCO3)および分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水;酸性系:0.05% HCl)で分離しました。化合物026を得た。MS-ESI m/z: 463.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.47(s, 1H), 10.36(s, 1H), 9.21(dd, J=9.2, 2.8 Hz, 1H), 8.68(d, J=1.6 Hz, 1H), 7.63(d, J=7.2 Hz, 1H), 7.39-7.33(m, 1H), 7.25-7.18(m, 2H), 7.17-7.12(m, 1H), 5.82(d, J=2.4 Hz, 2H), 3.23(d, J=12.8 Hz, 1H), 3.12-3.03(m, 1H), 1.33(s, 3H)。
【0226】
実施例27
【化104】
【0227】
合成ルート:
【化105】
【0228】
ステップ1:中間体027_2の合成
化合物027_1(25 g、143.52 mmol)を室温、窒素保護下で、酢酸エチル(100 mL)およびクロロホルム(100 mL)に溶解させ、更に臭化銅(64.11 g、287.04 mmol)を添加し、反応混合物を100℃に昇温して36時間攪拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~50/1、v/v)により分離した。中間体027_2を得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 4.29(q, J=7.2 Hz, 4H), 2.09(s, 3H), 1.31(t, J=7.2 Hz, 6H)。
【0229】
ステップ2:中間体027_3の合成
カリウムtert-ブトキシド(1 M、47.41 mL)のテトラヒドロフラン溶液を室温、窒素保護下で、マロノニトリル(2.74 g、41.49 mmol)のテトラヒドロフラン(50 mL)溶液に滴下し、反応混合物を室温下、0.5時間攪拌した。次に、75℃下で、反応混合物を中間体027_2(10 g、39.51 mmol)のテトラヒドロフラン(100 mL)溶液に滴下した。反応混合物を75℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、反応液に水(100 mL)を加え、3M希塩酸でpH=3~4に調整し、酢酸エチル(100 mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を順次、飽和食塩水(100 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~10/1、v/v)により分離した。中間体027_3を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 5.72(s, 1H), 4.30-4.34(m, 4H), 1.61(s, 3H), 1.22(t, J=7.2 Hz, 6H)。
【0230】
ステップ3:中間体027_4の合成
中間体001_6(2 g、6.18 mmol、塩酸塩)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(20 mL)に溶解させ、次に中間体027_3(2.33 g、9.76 mmol)、炭酸カリウム(3.42 g、24.71 mmol)を反応系に添加した。反応混合物を80℃に加熱し、12時間攪拌した。反応終了後、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/エタノール=1/0~2/1、v/v)により分離した。中間体027_4を得た。
【0231】
ステップ4:中間体027_5の合成
中間体027_4(1.25 g、2.61 mmol)を室温、窒素保護下でメタノール(5 mL)および25%アンモニア水(5 mL)に溶解させ、反応を消音槽にて50℃で12時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮して溶媒を除去し、無水トルエン(20 mL)を加えて2回目の濃縮を行った。中間体027_5を得た。
【0232】
ステップ5:中間体027_6の合成
中間体027_5(0.5 g、1.11 mmol)を室温、窒素保護下でヒドロキシ酢酸エチル(5.46 mL、56.62 mmol)に溶解させ、N-ブロモスクシンイミド(434.69 mg、2.44 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデック-7-エン(0.67 mL、4.44 mmol)を加え、反応混合物を80℃で0.5時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。中間体027_6を得た。MS-ESI m/z: 510.5 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.24(s, 1H), 8.87-8.84(m, 1H), 8.71-8.70(m, 1H), 7.38-7.36(m, 1H), 7.25-7.15(m, 3H), 7.13(br.s, 1H), 5.82(s, 2H), 4.04(q, J=7.2 Hz, 2H), 3.84(s, 2H), 1.60(s, 3H), 1.13(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0233】
ステップ6:中間体027_7の合成
中間体027_6(300 mg、0.589 mmol)を室温、窒素保護下でメタノール(0.75 mL)および水(2.25 mL)に溶解させ、水酸化リチウム一水和物(123.54 mg、2.94 mmol)を添加して、反応混合物を室温下で2時間撹拌した。反応終了後、減圧濃縮してメタノールを除去した後、水(20 mL)を加え、酢酸エチル(40 mL)で抽出し、有機相を捨て、水相を 1 M 希塩酸でpHを約4に調整し、2-メチルテトラヒドロフラン(60 mL)で抽出し、有機相を減圧濃縮して、中間体027_7を得た。
【0234】
ステップ7:化合物027の合成
中間体027_7(0.15 g、0.312 mmol)を室温、窒素保護下でジオキサン(5 mL)に溶解させ、ジクロロスルホキシド(3 mL、41.35 mmol)を加え、反応混合物を80℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応液を濃縮した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、塩酸系:0.05% HCl)で分離した。化合物027を得た。MS-ESI m/z: 464.4 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_ d6)δ: 11.62(s, 1H), 11.45(s, 1H), 9.00(dd, J =2.8, 9.2 Hz, 1H), 8.74(s, 1H), 7.39-7.36(m, 1H), 7.25-7.21(m, 2H), 7.18-7.14(m, 1H), 5.85(s, 2H), 4.61(d, J =16 Hz, 1H), 4.44(d, J =16 Hz, 1H),1.57(s, 3H)。
【0235】
実施例28
【化106】
【0236】
合成ルート:
【化107】
【0237】
ステップ1:中間体028_1の合成
中間体026_1(4.6 g、9.88 mmol)を室温、窒素保護下でアセトニトリル(50 mL)に溶解させ、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.19 g、10.38 mmol)およびN,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド(2.08 g、10.08 mmol)を加え、反応混合物を室温下、4時間攪拌した。N-ヒドロキシスクシンイミド(227.50 mg、1.98 mmol)およびN,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド(407.86 mg、1.98 mmol)を追加し、引き続き反応混合物を室温下、12時間攪拌した。反応終了後、ろ過し、ろ過ケーキを氷冷したアセトニトリル(20 mL)でリンスして、ろ液を収集し、減圧濃縮して溶媒を除去した。中間体028_1を得た。
【0238】
ステップ2:中間体028_2の合成
中間体028_1(5.5 g、9.78 mmol)を窒素保護下でテトラヒドロフラン(80 mL)に溶解させ、アンモニア水(6.85 g、48.89 mmol)をゆっくりと滴下し、反応混合物を室温下、12時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮して溶媒を除去し、水(100 mL)で希釈して、2-メチルテトラヒドロフラン(200 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた固体を無水トルエン(20 mL ×2)に懸濁させ、減圧濃縮して有機溶媒を除去した。得られた残留物にメチルtert-ブチルエーテル(50 mL)を加え、10分間スラリー化・撹拌した。ろ過し、ろ過ケーキを収集し、減圧濃縮して、有機溶媒を除去した。中間体028_2を得た。
【0239】
ステップ3:中間体028_3の合成
中間体028_2(3.3 g、7.11 mmol)を室温、窒素保護下で、ジオキサン(60 mL)に溶解させ、亜硝酸イソアミル(4.16 g、35.53 mmol)およびジヨードメタン(5.71 g、21.32 mmol)を添加し、反応混合物を85℃に昇温して、4時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温に戻し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物に酢酸エチル:ジクロロメタン=1:1の混合液(5 mL)を加え、10分間攪拌して、ろ過した。ろ過ケーキを収集し、減圧濃縮して、溶媒を除去した。中間体028_3を得た。
【0240】
ステップ4:中間体028_4の合成
中間体028_3(2.1 g、3.65 mmol)を室温、窒素保護下で、N,N-メチルホルムアミド(12 mL)およびメタノール(5 mL)に溶解させ、更に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(186.96 mg、255.52 μmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(10.4 mL)を加え、一酸化炭素で3回置換して、反応混合物を一酸化炭素(15 psi)下で80℃に昇温して、12時間攪拌した。[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(186.96 mg、255.52 μmol)を追加し、反応混合物を80℃で引き続き12時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=2/1、ジクロロメタン:メタノール=1/0~10/1、v/v)により分離した。中間体028_4を得た。
【0241】
ステップ5:中間体028_5の合成
中間体028_4(300 mg、591.19 μmol)を室温、窒素保護下でアセトニトリル(4 mL)および水(0.8 mL)に溶解させ、ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨードベンゼン(1.27 g、2.96 mmol)を0℃でゆっくりと添加し、反応混合物を室温下、12時間撹拌した。ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨードベンゼン(1.27 g、2.96 mmol)を0℃で追加し、反応混合物を35℃に昇温して、12時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温に下げた。1 M希塩酸でpH=3~4に調整して、2-メチルテトラヒドロフラン(20 mL ×3)で抽出して、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(20 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=1/0~10/1、v/v)により分離した。中間体028_5を得た。
【0242】
ステップ6:中間体028_6の合成
中間体028_5(45 mg、93.86 μmol)を室温、窒素保護下で、テトラヒドロフラン(1 mL)および水(0.2 mL)に溶解させ、続いて水酸化リチウム一水和物(7.88 mg、187.72 μmol)を添加して、反応混合物を室温下、12時間攪拌した。反応終了後、3 M希塩酸でpH=5~7に調整し、次に2-メチルテトラヒドロフラン(10 mL x 4)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を順次、飽和食塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮して溶媒を除去した。中間体028_6を得た。
【0243】
ステップ7:化合物028の合成
中間体028_6(160 mg、343.78 μmol)を室温、窒素保護下で塩化スルホキシド(2 mL)およびジオキサン(2 mL)に溶解させ、反応混合物を75℃に昇温して、2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)にて分離した。化合物028を得た。MS-ESI m/z: 448.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.73(s, 1H), 8.77(s, 1H), 8.61(d, J=7.6 Hz, 1H), 8.35(d, J=4.0 Hz, 1H), 7.37(d, J=6.4 Hz, 1H), 7.10-7.30(m, 3H), 5.87(s, 2H), 3.68(d, J=12.4 Hz, 1H), 3.28-3.29(m, 1H), 1.54(s, 3H)。
【0244】
実施例29及び30
【化108】
【0245】
合成ルート:
【化109】
【0246】
化合物001(300 mg、670.55 μmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(5 mL)に溶解させ、-65℃に下げてリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1 M、1.41 mL)のn-ヘキサン溶液を加え、反応混合物を-65℃で0.5時間撹拌しながら反応させた後、ヨードメタン(99.94 mg、704.07 μmol)を滴下して、反応混合物を室温下、12時間攪拌した。ヨードメタン(95.18 mg、670.55 μmol)を追加し、反応混合物を室温下、3時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、反応液に1M希塩酸水溶液(0.2mL)を加え、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、中性系:10 mM NH4HCO3)で分離した。化合物029および030を得た。
029: MS-ESI m/z: 462.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.46(s, 1H), 8.75(d, J=0.8 Hz, 1H), 8.56(dd, J=8.4, 2.8 Hz, 1H), 7.31-7.41(m, 1H), 7.23(t, J=8.8 Hz, 2H), 7.15(t, J=7.6 Hz, 1H), 5.87(s, 2H), 3.39(s, 3H), 3.07(d, J=15.2 Hz, 1H), 2.68(d, J=15.2 Hz, 1H), 1.38(s, 3H)。
030: MS-ESI m/z: 462.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.18(s, 1H), 8.70-8.80(m, 2H), 7.33-7.40(m, 1H), 7.19-7.27(m, 1H), 7.11-7.19(m, 2H), 5.88(s, 2H), 3.21(s, 3H), 2.96(d, J=15.2 Hz, 1H), 2.55-2.58(m, 1H), 1.39(s, 3H)。
【0247】
実施例31
【化110】
【0248】
合成ルート:
【化111】
【0249】
ステップ1:中間体031_2の合成
031_1(20 g、95.17 mmol)を室温、窒素保護下で水(150 mL)に溶解させ、更に希塩酸(1 M、70 mL)を加え、反応混合物を室温下、10分間攪拌した。反応終了後、反応液を酢酸エチル(50 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(150 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。中間体031_2を得た。
【0250】
ステップ2:中間体031_3の合成
中間体031_2(13 g、69.08 mmol)を室温、窒素保護下でアセトン(400 mL)に溶解させ、炭酸カリウム(19.10 g、138.17 mmol)を加え、反応混合物を室温下、20分攪拌しながら反応させた後、ヨードメタン(58.83 g、414.50 mmol)を加えた。反応混合物を60℃に昇温し、12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~10/1、v/v)により分離した。中間体031_3を得た。1H NMR(400MHz, CDCl3)δ: 4.32(q, J=7.2 Hz, 2H), 4.19(q, J=7.2 Hz, 2H), 1.56(s, 6H), 1.37(t, J=7.2 Hz, 3H), 1.24(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0251】
ステップ3:中間体031_4の合成
中間体031_3(2.46 g、11.38 mmol)およびマロノニトリル(3.01 g、45.51 mmol)を室温、窒素保護下で、エタノール(25 mL)に溶解させ、ピリジン(4.50 g、56.88 mmol、4.59 mL)を添加し、反応系を70℃に昇温し、12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応系を室温まで冷却し、1 M 塩酸を加えて pHを3~4に調整し、酢酸エチル(50 mL)と水(30 mL)を加えて希釈し、分液して有機相を収集した。水相を酢酸エチル(50 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。順次、1N塩酸水溶液(50 mL ×3)、飽和食塩水(50 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/1、v/v)により分離した。中間体031_4を得た。
【0252】
ステップ4:中間体031_5の合成
中間体031_4(3 g、11.35 mmol)をクロロホルム(15 mL)およびエタノール(15 mL)に溶解させ、次に2,6-ジメチル-1,4-ジヒドロ-3,5-ピリジンジカルボン酸ジエチル(3.16 g、12.49 mmol)を加え、反応系を50℃に昇温して12時間攪拌しながら反応させた。2,6-ジメチル-1,4-ジヒドロ-3,5-ピリジンジカルボン酸ジエチル(862.60 mg、3.41 mmol)を追加し、反応系を50℃に昇温して12時間攪拌しながら反応させた。2,6-ジメチル-1,4-ジヒドロ-3,5-ピリジンジカルボン酸ジエチル(2.88 g、11.35 mmol)を追加し、反応系を50℃に昇温して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~7/1、v/v)で分離した。中間体031_5を得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 4.34-4.19(m, 5H), 3.66(d, J=7.0 Hz, 1H), 1.38-1.29(m, 12H)。
【0253】
ステップ5:中間体031_6の合成
中間体031_5(1.73 g、6.50 mmol)および001_6(1.31 g、4.06 mmol、塩酸塩)を室温、窒素保護下で、tert-ブタノール(20 mL)に溶解させ、続いて炭酸カリウム(1.40 g、10.15 mmol)を添加して、反応系を85℃に昇温して、85℃で12時間攪拌した。反応終了後、反応系を室温まで下げて、水(35 mL)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(50 mL)を加えて希釈し、分液して有機相を収集し、水相を酢酸エチル(40 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(40 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して、粗生成物を得た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1、v/v)で分離した。中間体031_6を得た。
【0254】
ステップ6:化合物031の合成
中間体031_6(0.9 g、1.77 mmol)を室温、窒素保護下でトルエン(18 mL)に溶解させ、その後、トリメチルアルミニウム(2M、2.84 mL)のトルエン溶液を反応系に滴下して、反応液を80℃に昇温して、12時間攪拌した。反応終了後、反応液を希塩酸(1 M、30 mL)にゆっくり注いで反応をクエンチし、酢酸エチル(30 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。化合物031を得た。MS-ESI m/z: 462.2[M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.48(s, 1H), 11.11(s, 1H), 8.75-8.74(m, 1H), 8.72-8.69(m, 1H), 7.40-7.35(m, 1H), 7.27-7.21(m, 2H), 7.18-7.15(m, 1H), 5.84(s, 2H), 3.97(s, 1H), 1.46(s, 3H), 0.77(s, 3H).
【0255】
実施例32及び33
【化112】
【0256】
合成ルート:
【化113】
【0257】
ステップ1:中間体032_1の合成
中間体001_7(3 g、6.08 mmol)を室温、窒素保護下で氷酢酸(20 mL)に溶解させた後、水(10 mL)に溶解した亜硝酸ナトリウム(1.26 g、18.24 mmol)溶液を反応系に添加し、反応混合物を90℃に昇温して、2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却して、反応液に酢酸エチル(100 mL)を加えて希釈し、次に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40 mL)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/3、v/v)で分離した。中間体032_1を得た。
【0258】
ステップ2:中間体032_2の合成
室温下、中間体032_1(0.3 g、0.607 mmol)をテトラヒドロフラン(9 mL)に溶解させ、Red-Al(1.93 g、6.67 mmol、純度70%)を5~10°C で加え、反応混合物を室温下、16時間攪拌した。反応終了後、反応液を1 M 塩酸(20 mL)でクエンチし、酢酸エチル(50 mL)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=1/0~9/1、v/v)により分離した。中間体032_2を得た。
【0259】
ステップ3:中間体032_3の合成
室温下、中間体032_2(120 mg、0.265 mmol)をテトラヒドロフラン(2 mL)に溶解させ、テトラヒドロフラン(0.5 mL)に溶解したN,N,N',N'-テトラメチルアゾジカルボキサミド(205.52 mg、1.19 mmol)溶液を0℃で加え、次にテトラヒドロフラン(0.5 mL)に溶解したトリ-tert-ブチルホスフィン(241.49 mg、1.19 mmol)溶液を加え、反応混合物を70℃に加熱して3時間攪拌した。反応終了後、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、中性系:10 mM NH4HCO3)で分離した。中間体032_3を得た。MS-ESI m/z: 435.4 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.24(s, 1H), 8.74(d, J=1.0 Hz, 1H), 8.52-8.49(m, 1H), 7.40-7.34(m, 1H), 7.26-7.14(m, 3H), 5.84(s, 2H), 4.72-4.59(m, 2H), 2.00-1.97(m, 1H), 1.82-1.74(m, 1H), 1.46(s, 3H)
【0260】
ステップ3:化合物032及び033の合成
中間体032_3をキラルカラム(カラムタイプ:DAICEL CHIRALPAK AS(250mm*30mm,10μm);移動相:[Neu-ACN]%: 45%-45%,12min)で分離し、032及び033を得た。
032(保持時間:1.269 min): MS-ESI m/z: 435.1 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.23(s, 1H), 8.73(s, 1H), 8.50(dd, J=8.4, 2.8 Hz, 1H), 7.39-7.34(m, 1H), 7.29-7.20(m, 2H), 7.17-7.14(m, 1H), 5.84(s, 2H), 4.70-4.59(m, 2H), 1.99(d, J=13.6 Hz, 1H), 1.81-1.73(m, 1H), 1.46(s, 3H)。
033(保持時間:1.554 min): MS-ESI m/z: 435.1 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.24(s, 1H), 8.73(s, 1H), 8.50(dd, J=8.4, 2.8 Hz, 1H), 7.39-7.34(m, 1H), 7.29-7.20(m, 2H), 7.17-7.14(m, 1H), 5.84(s, 2H), 4.70-4.59(m, 2H), 1.99(d, J=13.6 Hz, 1H), 1.81-1.73(m, 1H), 1.46(s, 3H)。
【0261】
実施例34
【化114】
【0262】
合成ルート:
【化115】
【0263】
ステップ1:中間体034_2の合成
化合物001_1(28.67 g、246.87 mmol、27.3 mL)およびマロノニトリル(17.12 g、259.21 mmol、16.31 mL)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(300 mL)に溶解させ、1時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、中間体034_2のテトラヒドロフラン溶液を得た。
【0264】
ステップ2:中間体034_3の合成
希塩酸で活性化した亜鉛粉末(48.32 g、738.98 mmol)とチタノセンジクロリド(6.38 g、24.63 mmol、3.99 mL)を室温、窒素保護下で乾燥反応フラスコに入れて、テトラヒドロフラン(340 mL)を加え、テトラヒドロフラン(60 mL)に溶解したジフルオロブロモ酢酸エチル(100 g、492.65 mmol、63.29 mL)の溶液の1/10を反応系に添加して、反応系を室温下で撹拌し、開始後、残りのジフルオロブロモ酢酸エチルのテトラヒドロフラン溶液をゆっくりと滴下し、反応系を室温下、0.5時間撹拌した。その後、ろ過し、ろ過ケーキをテトラヒドロフラン(60 mL)でリンスして、ろ液を合わせた。ろ液を室温下、中間体034_2(40.44 g、246.33 mmol)のテトラヒドロフラン溶液に加え、反応系を室温下、12時間攪拌した。反応終了後、1N塩酸溶液でpHを約3に調整し、酢酸エチル(250 mL)と水(200 mL)を加えて希釈して、分液し、有機相を収集し、水相を酢酸エチル(150 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(250 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~9/1、v/v)で分離した。中間体034_3を得た。1H NMR(400MHz, CDCl3)δ: 4.69(s, 1H), 4.46-4.31(m, 4H), 1.81(s, 3H), 1.46-1.31(m, 6H)。
【0265】
ステップ3:中間体034_4の合成
中間体034_3(7.6 g、26.37 mmol)を室温、窒素保護下で、tert-ブタノール(110 mL)に溶解させ、次に炭酸カリウム(5.69 g、41.19 mmol)および001_6(5.33 g、16.48 mmol、塩酸塩)を加え、反応混合物を85℃に昇温して40時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、水(100 mL)および酢酸エチル(100 mL)を加えて希釈し、分液し、有機相を収集し、水相を酢酸エチル(150 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/2-メチルテトラヒドロフラン=1/0~1/1、v/v)により分離した。中間体034_4を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.80(d, J=2.8 Hz, 1H), 9.01(dd, J=2.4, 8.8 Hz, 1H), 8.69(dd, J=1.6, 2.4 Hz, 1H), 7.38-7.33(m, 1H), 7.24-7.11(m, 3H), 6.94(s, 1H), 5.81(s, 2H), 4.23-4.09(m, 2H), 1.81(d, J=2.8 Hz, 3H), 1.17(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0266】
ステップ4:化合物034の合成
中間体034_4(300 mg、566.63 μmol)を室温、窒素保護下で、トルエン(6 mL)に溶解させ、トリメチルアルミニウム(2M、849.95 μL、1.70 mmol)のトルエン溶液を加え、反応混合物を80℃に昇温して4時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、希塩酸(3M、3.68 mL)をゆっくり加えてクエンチし、2-メチルテトラヒドロフラン(10 mL)を加えて希釈した後に分液し、水相を2-メチルテトラヒドロフラン(10 mL ×2)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過後、減圧濃縮して溶媒を除去した。粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。化合物034を得た。MS-ESI m/z: 484.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 12.32(d, J=2.0 Hz, 1H), 12.02(s, 1H), 8.77(dd, J=1.6, 2.8 Hz, 1H), 8.65(dd, J =2.8, 8.8 Hz, 1H), 7.41-7.35(m, 1H), 7.30-7.15(m, 3H), 5.86(s, 2H), 1.55(s, 3H)。
【0267】
実施例35及び36
【化116】
【0268】
合成ルート:
【化117】
【0269】
ステップ1:中間体035_1の合成
中間体031_4(2.1 g、7.95 mmol)を室温、窒素保護下で、無水テトラヒドロフラン(20 mL)に溶解させ、反応系を0℃に下げて、臭化メチルマグネシウム溶液(3M、3.97 mL)を滴下して、反応系を0℃で15分間撹拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を1N希塩酸(50 mL)でクエンチし、水(30 mL)を加えて希釈した後、酢酸エチル(50 mL)で抽出し、更に水相を酢酸エチル(10 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(40 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~9/1、v/v)により分離した。中間体035_1を得た。1H NMR(400MHz, CDCl3)δ: 4.88(s, 1H), 4.35-4.12(m, 4H), 1.63(s, 3H), 1.42(s, 3H), 1.33-1.31(m, 9H)。
【0270】
ステップ2:中間体035_2の合成
中間体001_6(608.22 mg、1.88 mmol、塩酸塩)および中間体035_1(790 mg、2.82 mmol)を室温、窒素保護下で、tert-ブタノール(12 mL)に溶解させ、炭酸カリウム(778.99 mg、5.64 mmol)を添加して、反応系を85℃に昇温して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、水(30 mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(40 mL)で抽出し、水相を再び酢酸エチル(30 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(30 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/4、v/v)で分離した。中間体035_2を得た。
【0271】
ステップ3:中間体035_3の合成
中間体035_2(465 mg、891.63 μmol)を室温、窒素保護下でトルエン(10 mL)に溶解させ、続いてトリメチルアルミニウム(2M、1.43 mL)のトルエン溶液を加え、反応系を80℃に昇温して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、反応液に3 M 塩酸(6 mL)を加えて反応をクエンチし、次に酢酸エチル(40 mL)および水(20 mL)を加えて希釈して、分液し、有機相を収集して、水相を酢酸エチル(40 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。中間体035_3を得た。MS-ESI m/z: 476.2[M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.53(s, 1H), 11.18(s, 1H), 8.75-8.69(m, 2H), 7.40-7.35(m, 1H), 7.28-7.14(m, 3H), 5.84(s, 2H), 1.32(d, J=5.8 Hz, 6H), 0.76(s, 3H)。
【0272】
ステップ4:化合物035及び036の合成
中間体035_3をキラルカラム(カラムタイプ:DAICEL CHIRALCEL OD(250mm*30mm, 10μm);移動相:[Neu-ACN]%: 50%-50%, 12min)で分離した。化合物035及び036を得た。
035(保持時間:1.696 min): MS-ESI m/z: 476.2 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.53(s, 1H), 11.19(s, 1H), 8.74(dd, J=1.6, 2.6 Hz, 1H), 8.70(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 7.41-7.33(m, 1H), 7.29-7.13(m, 3H), 5.84(s, 2H), 1.32(d, J=5.6 Hz, 6H), 0.76(s, 3H)。
036(保持時間:2.403 min):MS-ESI m/z: 476.2 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.53(s, 1H), 11.18(s, 1H), 8.74(dd, J=1.6, 2.6 Hz, 1H), 8.70(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 7.42-7.32(m, 1H), 7.31-7.12(m, 3H), 5.84(s, 2H), 1.32(d, J=5.6 Hz, 6H), 0.76(s, 3H)。
【0273】
実施例37及び38
【化118】
【0274】
合成ルート:
【化119】
【0275】
ステップ1:中間体037_1の合成
中間体027_6(690 mg、1.35 mmol)を室温、窒素保護下でトリフルオロ酢酸(9 mL)に溶解させ、反応混合物を0℃に下げ、水(0.9 mL)に溶解した亜硝酸ナトリウム(280.33 mg、4.06 mmol)溶液を添加して、反応混合物を0℃で、1時間撹拌した。反応終了後、反応液に水(30 mL)を加えて希釈し、ろ過して黄色固体を得、トルエン(20 mL)を加えて共沸させて水を除去し、減圧下で溶媒を除去して、中間体037_1を得た。
【0276】
ステップ2:中間体037_2の合成
中間体037_1(470 mg、920.76 μmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(1.5 mL)に溶解させ、10℃に下げてRed-Al(1.06 g、3.68 mmoL、純度:70%)のトルエン溶液を加え、反応混合物を室温下、12時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、反応液に1M希塩酸を加えてpHを中性に調整して、水(20 mL)和2-メチルテトラヒドロフラン(50 mL)を加えて希釈した後、水相を2-メチルテトラヒドロフラン(50 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過後、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/2-メチルテトラヒドロフラン=1/0~0/1、v/v)により分離した。中間体037_2を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 12.75(s, 1H), 11.27(s, 1H), 8.79(dd, J=1.2, 2.4 Hz, 1H), 8.55(s, 1H), 7.41-7.35(m, 2H), 7.26-7.14(m, 2H), 5.86(s, 2H), 4.52(t, J=5.6 Hz, 1H), 3.43(q, J=5.6 Hz, 2H), 3.27-3.22(m, 1H), 3.18-3.13(m, 1H), 1.50(s, 3H)。
【0277】
ステップ3:中間体037_3の合成
中間体037_2(250 mg、533.72 μmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(5 mL)に溶解させ、0℃に下げてテトラヒドロフラン(1.25 mL)に溶解したN,N,N',N'-テトラメチルアゾジカルボキサミド(413.54 mg、2.40 mmol)溶液を加え、最後に0℃でテトラヒドロフラン(1.25 mL)に溶解したトリフェニルホスフィン(629.94 mg、2.4 mmol)溶液を加え、反応混合物を70℃で5時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ろ過し、ろ液を減圧下で除去し、粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。中間体037_3を得た。MS-ESI m/z: 451.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.58(s, 1H), 8.76(dd, J=1.6, 2.8 Hz, 1H), 8.51(dd, J=2.8, 8.4 Hz, 1H), 7.40-7.35(m, 1H), 7.28-7.14(m, 3H), 5.90-5.81(m, 2H), 4.80(s, 1H), 4.35-4.18(m, 3H), 1.64(s, 3H)。
【0278】
ステップ4:化合物037及び038の合成
中間体037_3をキラルカラム(カラムタイプ:DAICEL CHIRALPAK AS(250mm*30mm, 10μm);移動相:[Neu-ACN]%: 45%-45%, 12min)で分離して、037及び038を得た。
037(保持時間:1.215 min): MS-ESI m/z: 451.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_ d6)δ: 11.59(s, 1H), 8.76(s, 1H), 8.51(dd, J=2.8, 8.4 Hz, 1H), 7.38-7.35(m, 1H), 7.28-7.14(m, 3H), 5.90-5.81(m, 2H), 4.81(s, 1H), 4.36(s, 1H), 4.29-4.17(m, 2H), 1.64(s, 3H)。
038(保持時間:1.574 min): MS-ESI m/z: 451.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_ d6)δ: 11.58(s, 1H), 8.76(dd, J=1.6, 2.4 Hz, 1H), 8.51(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 7.40-7.35(m, 1H), 7.27-7.14(m, 3H), 5.90-5.81(m, 2H), 4.82(d, J=12 Hz, 1H), 4.35-4.29(m, 1H), 4.25-4.18(m, 2H), 1.64(s, 3H)。
【0279】
実施例39
【化120】
【0280】
合成ルート:
【化121】
【0281】
ステップ1:中間体039_1の合成
中間体027_6(200 mg、392.57 mmol)を室温、窒素保護下で、テトラヒドロフラン(4 mL)に溶解させ、反応混合物を10℃に下げてRed-Al(453.50 mg、1.57 mmol、純度70%)を加え、反応混合物を室温に戻して12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液に希塩酸(1M、10mL)を注いでクエンチし、2-メチルテトラヒドロフラン(10mL)を加えて希釈した後、分液し、水相を2-メチルテトラヒドロフラン(10mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過後、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/2-メチルテトラヒドロフラン=1/0~5/4、v/v)で分離した。中間体039_1を得た。
【0282】
ステップ2:中間体039_2の合成
中間体039_1(130 mg、278.12 μmol)を室温、窒素保護下で、テトラヒドロフラン(1.1 mL)およびジクロロメタン(1.1 mL)に溶解させ、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(71.89 mg、556.24 μmol)および 4-ジメチルアミノピリジン(3.40 mg、27.81 μmol)を順次加え、0℃まで下げてメタンスルホニルクロリド(47.79 mg、417.18 μmol)を加え、反応混合物を室温下、1時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10 mL)に注いでクエンチし、2-メチルテトラヒドロフラン(10 mL)を加えて希釈した後、分液し、水相を2-メチルテトラヒドロフラン(10 mL ×2)で抽出して、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過後、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/2-メチルテトラヒドロフラン=1/0~5/4、v/v)で分離した。中間体039_2を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.26(s, 1H), 8.87(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.71(s, 1H), 7.39-7.34(m, 1H), 7.25-7.20(m, 2H), 7.17-7.13(m, 1H), 6.64(s, 2H), 5.82(s, 2H), 4.29-4.27(m, 2H), 3.20(s, 3H), 1.57(s, 3H)。
【0283】
ステップ3:化合物039の合成
中間体039_2(60 mg、109.99 μmol)を室温、窒素保護下で、テトラヒドロフラン(1 mL)に溶解させ、-78℃に下げてリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1 M、274.97 μL)のn-ヘキサン溶液およびヘキサメチルリン酸トリアミド(49.27 mg、274.97 mmol)を加え、反応混合物を室温下、2時間攪拌しながら反応させた。-78℃に下げて、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1 M、274.97 μL)のn-ヘキサン溶液およびヘキサメチルリン酸トリアミド(49.27 mg、274.97 mmol)を追加して、反応混合物を室温下、12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(10 mL)に注いでクエンチし、2-メチルテトラヒドロフラン(10 mL)を加えて希釈した後、分液し、水相を2-メチルテトラヒドロフラン(10 mL×2)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過後、減圧濃縮して溶媒を除去した。粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離し、化合物039を得た。MS-ESI m/z: 450.2 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.07(s, 1H), 8.76(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.71(s, 1H), 7.68(s, 1H), 7.37-7.35(m, 1H), 7.24-7.21(m, 2H), 7.17-7.13(m, 1H), 5.82(d, J=3.6 Hz, 2H), 4.12-3.98(m, 4H), 1.55(s, 3H)。
【0284】
実施例40及び41
【化122】
【0285】
合成ルート:
【化123】
【0286】
ステップ1:中間体040_1の合成
中間体034_4(2 g、3.78 mmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(40 mL)に溶解させ、反応混合物を0℃に下げて、水素化リチウムアルミニウム(286.75 mg、7.56 mmol)を加え、0℃で2時間反応混合物を攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を1M希塩酸で中性にクエンチし、2-メチルテトラヒドロフラン(50 mL)を加えて希釈した後、分液し、水相を2-メチルテトラヒドロフラン(50 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/2-メチルテトラヒドロフラン=1/0~1/1、v/v)で分離した。中間体040_1を得た。
【0287】
ステップ2:中間体040_2の合成
中間体040_1(720 mg、1.48 mmol)を室温、窒素保護下でトリフルオロ酢酸(15 mL)に溶解させ、0℃に下げて亜硝酸ナトリウム(305.76 mg、4.43 mmol)を水(1.5 mL)に溶解させた溶液を加え、0℃で1時間反応混合物を攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液に水(50 mL)を加えて希釈し、ろ過してろ過ケーキを収集し、ろ過ケーキを水(2 mL)でリンスして、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/2-メチルテトラヒドロフラン=1/0~5/4、v/v)により分離した。中間体040_2を得た。
【0288】
ステップ3:中間体040_3の合成
中間体040_2(260 mg、532.36 μmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(4 mL)に溶解させ、0℃に下げてテトラヒドロフラン(4 mL)に溶解したN,N,N',N'-テトラメチルアゾジカルボキサミド(412.49 mg、2.40 mmol)溶液を加えて、最後にテトラヒドロフラン(2 mL)に溶解したトリフェニルホスフィン(628.33 mg、2.40mmol)溶液を0℃で加え、反応混合物を75℃で12時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ろ過してろ液から溶媒を減圧下で除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/2-メチルテトラヒドロフラン=1/0~0/1、v/v)により分離した。粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。中間体040_3を得た。MS-ESI m/z: 471.4 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 12.32(d, J=2.4 Hz, 1H), 8.76(dd, J=1.6, 2.8 Hz, 1H), 8.62(dd, J=2.8, 8.4 Hz, 1H), 7.40-7.34(m, 1H), 7.25-7.20(m, 2H), 7.17-7.14(m, 1H), 5.86(s, 2H), 5.06-5.03(m, 1H), 4.97-4.94(m, 1H), 1.48(s, 3H)。
【0289】
ステップ4:化合物040及び041の合成
化合物040_3をキラルカラム(カラムタイプ:REGIS(R,R)WHELK-O1(250mm*25mm, 10 um);移動相:[Neu-ACN];B%: 50%-50%,10min)で分離した。化合物040及び041を得た。
040(保持時間:1.284 min): MS-ESI m/z: 471.4 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 12.33(s, 1H), 8.75(s, 1H), 8.61(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 7.37(m, 1H), 7.25-7.20(m, 2H), 7.17-7.13(m, 1H), 5.86(s, 2H), 5.06-4.94(m, 2H), 1.48(s, 3H)。
041(保持時間:1.400 min): MS-ESI m/z: 471.4 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_ d6)δ: 12.33(s, 1H), 8.76(s, 1H), 8.63-8.61(m, 1H), 7.37(d, J=5.2 Hz, 1H), 7.25-7.23(m, 2H), 7.16(t, J=7.2 Hz, 1H), 5.86(s, 2H), 5.06-4.94(m, 2H), 1.48(s, 3H)。
【0290】
実施例42及び43
【化124】
【0291】
合成ルート:
【化125】
【0292】
ステップ1:中間体042_1の合成
中間体040_1(1.4 g、2.87 mmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(15 mL)およびジクロロメタン(15 mL)に溶解させ、その後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.3 g、10.05 mmol、1.75 mL)、p-トルエンスルホニルクロリド(1.37 g、7.18 mmol)および 4-ジメチルアミノピリジン(35.09 mg、287.23 μmol)を順次添加し、反応混合物を50℃に昇温し、12時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、飽和クエン酸水溶液(50 mL)と2-メチルテトラヒドロフラン(30 mL)で分液し、水相を2-メチルテトラヒドロフラン(50 mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過後、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/2-メチルテトラヒドロフラン=1/0~1/1、v/v)および分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。中間体042_1を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.58(d, J=4.0 Hz, 1H), 9.02(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.72(dd, J=1.6, 2.8 Hz, 1H), 7.50(d, J=8.4 Hz, 2H), 7.40-7.34(m, 1H), 7.25-7.20(m, 2H), 7.17-7.15(m, 3H), 5.88-5.79(m, 2H), 4.45(t, J=5.2 Hz, 2H), 1.97(s, 3H), 1.51-1.47(m, 3H)。
【0293】
ステップ2:中間体042_2の合成
中間体042_1(70 mg、109.10 μmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(2 mL)に溶解させ、-78℃に下げて、ヘキサメチルリン酸トリアミド(48.88 mg、272.76 mmol、47.92 μL)およびリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1 M、272.76 μL)のn-ヘキサン溶液を順次添加し、反応混合物を室温に戻し、12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を希塩酸(1M、5mL)にゆっくり注ぎ、半飽和食塩水(5mL)および2-メチルテトラヒドロフラン(5mL)を加えて希釈した後、水相を2-メチルテトラヒドロフラン(5mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して減圧濃縮し、溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離し、中間体042_2を得た。MS-ESI m/z: 470.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.76(s, 1H), 8.72(s, 1H), 8.67-8.66(m, 1H), 7.83(s, 1H), 7.37(d, J=7.6 Hz, 1H), 7.25-7.23(m, 2H), 7.17-7.13(m, 1H), 5.82(s, 2H), 4.03(d, J=10.0 Hz, 1H), 3.61(d, J=11.2 Hz, 1H), 1.34(s, 3H)。
【0294】
ステップ3:化合物042及び043の合成
化合物042_2をキラルカラム(カラムタイプ:DAICEL CHIRALPAKAS(250mm*30mm, 10μm);移動相:[0.1%NH3H2O MeOH]%: 35%-35%, 15min)で分離した。化合物042及び043を得た。
042(保持時間:1.169 min): MS-ESIm/z: 470.1 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.71(s, 1H), 8.72(s, 1H), 8.67(d, J=8.0 Hz, 1H), 7.83(s, 1H), 7.36(d, J=6.0 Hz, 1H), 7.2-7.23(m, 2H), 7.17-7.13(m, 1H), 5.82(s, 2H), 4.03(d, J=9.2 Hz, 1H), 3.62(d,J=10.8 Hz, 1H), 1.34(s, 3H)。
043(保持時間:1.190 min): MS-ESI m/z: 470.1 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.71(s, 1H), 8.72(s, 1H), 8.66(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 7.82(s, 1H), 7.39-7.34(m, 1H), 7.25-7.21(m, 2H), 7.17-7.13(m, 1H), 5.82(s, 2H), 4.03(d, J=10.0 Hz, 1H), 3.62(d, J=12.0 Hz, 1H), 1.34(s, 3H)。
【0295】
実施例44及び45
【化126】
【0296】
合成ルート:
【化127】
【0297】
ステップ1:中間体044_1の合成
中間体034_3(9.37 g、32.52 mmol)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(40 mL)に溶解させ、更に炭酸カリウム(5.24 g、37.93 mmol)および中間体012_3(3.92 g、10.84 mmol、塩酸塩)を添加し、反応混合物を85℃に昇温して12時間攪拌しながら反応させた。反応液を室温まで冷却し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=1/0~95/5、v/v)で分離した。中間体044_1を得た。
【0298】
ステップ2:中間体044_2の合成
中間体044_1(1 g、1.76 mmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(20 mL)に溶解させ、0℃に下げて、更に水素化リチウムアルミニウム(133.79 mg、3.52 mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を0℃で1時間攪拌した。反応液を希塩酸(1 N, 20 mL)に注いでゆっくりクエンチし、2-メチルテトラヒドロフラン(10 mL)を加えて抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.1% TFA)で分離した。中間体044_2を得た。
【0299】
ステップ3:中間体044_3の合成
中間体044_2(98 mg、186.54 μmol)を室温、窒素保護下でトリフルオロ酢酸(2 mL)に溶解させ、反応を0℃まで下げて、亜硝酸ナトリウム(38.61 mg、559.62 μmol)の水(0.2 mL)溶液を加え、0℃で1時間、反応混合物を攪拌した。反応終了後、反応液に水(8 mL)を加えて固体を析出させ、ろ過し、得られたろ過ケーキを無水トルエン(10 mL)で濃縮し、中間体044_3を得た。
【0300】
ステップ4:中間体044_4の合成
トリフェニルホスフィン(73.25 mg、279.29 μmol)を室温、窒素保護下で反応フラスコに加え、続いて中間体044_3(98 mg、粗生成物)のテトラヒドロフラン(1.7 mL)溶液、最後にN,N,N',N'-テトラメチルアゾジカルボキサミド(56.47 mg、279.29 μmol)のテトラヒドロフラン(0.3 mL)溶液を反応系に添加し、反応混合物を70℃で12時間攪拌した。反応終了後、反応液を濃縮して、得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)にて分離した。中間体044_4を得た。MS-ESI m/z: 509.2 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 12.33(s, 1H), 8.77(s, 1H), 8.63(dd, J=2.8, 8.4 Hz, 1H), 5.07-5.05(m, 1H), 4.98-4.90(m, 3H), 3.06-2.94(m, 2H), 1.49(s, 3H)。
【0301】
ステップ5:化合物044及び045の合成
中間体044_4をキラル(カラムタイプ:REGIS(S,S)WHELK-O1(250mm*25mm, 10μm);移動相:[Neu-ACN]%: 30%-30%, 5min)で分取した。化合物044及び045を得た。キラル分析方法:OD_MeOH_IPAm、勾配:5~50%、流速:3.4mL/min、カラム温度:35℃、時間:3min。
044(保持時間:0.789 min): MS-ESI m/z: 509.2 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 12.34(s, 1H), 8.78(q, J=1.6 Hz, 1H), 8.63(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 5.07-5.05(m, 1H), 4.98-4.90(m, 3H), 3.05-2.95(m, 2H), 1.49(s, 3H)。
045(保持時間:0.768 min): MS-ESI m/z: 509.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 12.34(s, 1H), 8.77(q, J=1.2 Hz, 1H), 8.62(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 5.07-5.05(m, 1H), 4.98-4.90(m, 3H), 3.06-2.95(m, 2H), 1.49(s, 3H)。
【0302】
実施例46及び47
【化128】
【0303】
合成ルート:
【化129】
【0304】
ステップ1:中間体046_1の合成
中間体044_1(150 mg、264.37 μmol)を室温、窒素保護下で、無水トルエン(2 mL)に溶解させ、トリメチルアルミニウム(2M、396.55 μL)のトルエン溶液をゆっくりと加えて、反応混合物を80℃で4時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、1M希塩酸でpH=6に調整し、次に酢酸エチル(20 mL)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。中間体046_1を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 12.34(s, 1H), 12.05(s, 1H), 8.79-8.78(m, 1H), 8.66(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 4.93(t, J=6.8 Hz, 2H), 3.05-2.95(m, 2H), 1.57(s, 3H)。
【0305】
ステップ2:化合物046及び047の合成
中間体046_1をキラルカラム(カラムタイプ:REGIS(S,S)WHELK-O1(250mm*25mm,10μm);移動相:[Neu-MeOH]%: 20%-20%,4min)で分離した。化合物046及び047を得た。キラル分析方法:OD_MeOH_IPAm、勾配:5~50%、流速:3.4mL/min、カラム温度:35℃、時間:3min。
046(保持時間:0.850 min): MS-ESI m/z: 522.0 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 12.40-12.25(m, 1H), 12.12-11.98(m, 1H), 8.78(q, J=1.2 Hz, 1H), 8.66(dd, J=3.2, 8.4 Hz, 1H), 4.93(t, J=6.8 Hz, 2H), 3.07-2.94(m, 2H),1.57(s, 3H)。
047(保持時間:0.847 min): MS-ESI m/z: 522.0 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 12.38-12.10(m, 2H), 8.79(q, J=1.6 Hz, 1H), 8.67(dd, J=3.2, 8.8 Hz, 1H), 4.94(t, J=7.2 Hz, 2H), 3.06-2.95(m, 2H), 1.57(s, 3H)。
【0306】
実施例48
【化130】
【0307】
合成ルート:
【化131】
【0308】
ステップ1:中間体048_2の合成
化合物048_1(50 g、287.11 mmol)を室温、窒素保護下で、無水トルエン(1000 mL)に溶解させ、これにマロノニトリル(18.02 g、272.75 mmol)、β-アミノプロピオン酸(766.67 mg、8.61 mmol)および酢酸(3.17 g、52.73 mmol)を添加し、反応系を125℃に昇温し、12時間撹拌した。反応終了後、反応系を室温に戻し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/1、v/v)により分離した。中間体048_2を得た。1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ : 4.39(q, J=7.2 Hz, 4H), 1.28(t, J=7.2 Hz, 6H)。
【0309】
ステップ2:中間体048_3の合成
中間体048_2(30 g、135.02 mmol)をテトラヒドロフラン(300 mL)に室温、窒素保護下で溶解させ、-78℃に下げて、臭化アリルマグネシウム(1 M、202.52 mL)のテトラヒドロフラン溶液をゆっくりと滴下した。反応系を-78℃で15分間攪拌した。反応終了後、反応系に飽和塩化アンモニウム溶液(300 mL)を加えて反応をクエンチし、酢酸エチル(200 mL)および水(100 mL)を加えて希釈して分液した。水相を酢酸エチル(300 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(250 mL ×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/1、v/v)で分離した。中間体048_3を得た。1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ : 5.81-5.67(m, 1H), 5.64-5.58(m, 1H), 5.34-5.23(m, 2H), 4.36-4.22(m, 4H), 2.81(d, J=7.2 Hz, 2H), 1.23(t, J=7.2 Hz, 6H)。
【0310】
ステップ3:中間体048_4の合成
中間体048_3(5.5 g、20.81 mmol)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(55 mL)に溶解させ、これに中間体001_6(4.21 g、13.01 mmol、塩酸塩)および炭酸水素カリウム(3.26 g、32.52 mmol)を添加し、反応系を85℃に昇温し、12時間撹拌した。反応終了後、室温に戻し、水(50 mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(60 mL ×3)で抽出した。有機相を合わせ、順次飽和食塩水(50 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物にメチルtert-ブチルエーテル(30 mL)を加え、室温下、30分間攪拌して、淡黄色固体を析出させ、ろ過し、固体を収集して、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物にアセトニトリル(30mL)を更に加え、室温下、1時間撹拌して、白色固体を析出させ、ろ過し、固体を収集して、減圧濃縮して中間体048_4を得た。ろ液を収集して、減圧濃縮して溶剤を除去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶媒:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~7/3、v/v)により分離した。中間体048_4を得た。1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ : 11.37(s, 1H), 8.87(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.70(dd, J=1.6, 2.4 Hz, 1H), 7.41-7.33(m, 1H), 7.27-7.19(m, 2H), 7.18-7.12(m, 1H), 6.92(br s, 2H), 5.87-5.76(m, 2H), 5.39-5.26(m, 1H), 5.08(dd, J=1.6, 17.0 Hz, 1H), 4.95(dd, J=2.0, 10 Hz, 1H), 4.18-4.08(m, 2H), 3.26(dd, J=7.2, 14.0 Hz, 1H), 2.80(dd, J=7.2, 14.0 Hz, 1H), 1.14-1.09(m, 3H)。
【0311】
ステップ4:中間体048_5の合成
中間体048_4(1 g、1.98 mmol)を室温、窒素保護下で、ジクロロメタン(20 mL)およびテトラヒドロフラン(20 mL)に溶解させ、反応系を-40℃に下げて、反応系が青色になるまでオゾンを加え、その後15分間酸素を入れた。チオ尿素(451.78 mg、5.94 mmol)を反応系に加え、室温下、12時間攪拌した。反応終了後、デンプン-ヨウ化カリウム紙上に過酸化物が残留していないことを確認し、ろ過し、ろ液を収集して、減圧濃縮し、溶媒を除去した。中間体048_5を得た。
【0312】
ステップ5:中間体048_6の合成
中間体048_5(1 g、1.97 mmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(10 mL)に溶解させ、反応系を0℃に下げて、シアノ水素化硼素ナトリウム(123.84 mg、1.97 mmol)を加え、反応系を0℃で0.5時間撹拌し、25℃まで昇温して11.5時間撹拌し、反応終了後、水(50 mL)を添加して希釈し、2-メチルテトラヒドロフラン(80 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(50 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=30/1~10/1、v/v)で分離した。粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.1% TFA)で分離した。中間体048_6を得た。1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ : 11.04(s, 1H), 8.90-8.78(m, 1H), 8.71(br s, 1H), 7.40-7.33(m, 1H), 7.25-7.16(m, 3H), 7.13-6.90(m, 2H), 5.81(br s, 2H), 4.17-4.06(m, 2H), 3.99(q, J=7.2 Hz, 2H), 3.56(dd, J=3.6, 7.2 Hz, 1H), 2.33(br s, 2H), 1.11(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0313】
ステップ6:化合物048の合成
中間体048_6(250 mg、490.71 μmol)を室温、窒素保護下で、予め乾燥させた反応フラスコにてN,N-ジメチルホルムアミド(5 mL)に溶解させ、そこに亜硝酸tert-ブチル(759.03 mg、7.36 mmol)および水(1.00 g、55.51 mmol)を加えて、室温下、反応系を12時間攪拌した。反応終了後、水(10 mL)を加えて希釈し、2-メチルテトラヒドロフラン(10 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(10 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=1/0~9/1、v/v)および分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。化合物048を得た。1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ : 11.67(s, 1H), 8.78-8.74(m, 1H), 8.51(dd, J=2.8, 8.4 Hz, 1H), 7.42-7.33(m, 1H), 7.28-7.15(m, 3H), 5.86(s, 2H), 4.78(br dd, J=2.8, 12.0 Hz, 1H), 4.35(br t, J=11.6 Hz, 1H), 4.24-4.10(m, 2H), 2.70-2.62(m, 1H), 2.33(s, 1H), 1.14(t, J=7.0 Hz, 3H)。
【0314】
実施例49
【化132】
【0315】
合成ルート:
【化133】
【0316】
ステップ1:中間体049_1の合成
中間体048_4(8.7 g、17.21 mmol)を室温、窒素保護下で、テトラヒドロフラン(90 mL)に溶解し、ヒドラジン水和物(91.44 g、1.79 mol、88.78 mL、純度98%)を加え、反応系を85℃に昇温して、85℃で2時間攪拌した。反応終了後、反応系を室温まで冷却し、固体を析出させ、ろ過し、固体を収集して、固体を減圧濃縮し、溶媒を除去した。中間体049_1を得た。水(80 mL)と2-メチルテトラヒドロフラン(100 mL)を加えて希釈し、分液し、有機相を収集した。水相を2-メチルテトラヒドロフラン(200 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。飽和食塩水(100 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮した。中間体049_1を得た。
【0317】
ステップ2:中間体049_2の合成
中間体049_1(4.74 g、9.64 mmol)を室温、窒素保護下で、テトラヒドロフラン(50 mL)およびメタノール(50 mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(1.65 g、14.47 mmol、1.07 mL)を加え、反応系を0℃に下げて、亜硝酸tert-ブチル(2.98 g、28.93 mmol、3.44 mL)を滴下し、反応系を85℃に昇温して1.5時間攪拌した。反応終了後、反応系を室温に戻し、固体を析出させ、ろ過し、ろ液を収集した。ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去し、残留物を得た。残留物をメチルtert-ブチルエーテル(20 mL)に溶解し、30分間撹拌して、黄色固体を析出させ、ろ過し、固体を収集した。中間体049_2を得た。ろ液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1、v/v)で分離し、中間体049_2を得た。
【0318】
ステップ3:中間体049_3の合成
中間体049_2を室温、窒素保護下でN-メチルピロリドン(20 mL)、テトラヒドロフラン(5 mL)およびジクロロメタン(5 mL)に溶解させ、反応系を-60℃に下げて、反応系に30分間オゾン、次に15分間酸素を導入した。通気終了後、反応系を20℃に昇温して、チオ尿素(1.35 g、17.77 mmol)を加え、20℃で12時間攪拌した。反応液を水(20 mL)に注ぎ、2-メチルテトラヒドロフラン(10 mL ×3)で抽出した。有機相を飽和食塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過・濃縮して、中間体049_3を得た。
【0319】
ステップ4:中間体049_4の合成
中間体049_3(4 g、7.87 mmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(40 mL)に溶解させ、反応系を0℃に下げて、シアノ水素化硼素ナトリウム(494.39 mg、7.87 mmol)を加え、反応系を0℃で0.5時間撹拌し、室温に戻して11.5時間攪拌した。シアノ水素化硼素ナトリウム(247.20 mg、3.93 mmol)を追加して、反応混合物を50℃に加熱して3時間攪拌した。反応終了後、反応系を室温に戻し、反応液をそのまま濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=100/1~40/1、v/v)で分離した。中間体049_4を得た。1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 10.93(s, 1H), 8.81(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.70-8.69(m, 1H), 7.44-7.33(m, 2H), 7.24-7.12(m, 4H), 6.74(br s, 1H), 5.81(s, 2H), 4.62(t, J=5.0 Hz, 1H), 4.37-4.33(m, 1H), 3.46(s, 3H), 3.38-3.36(m, 1H), 2.25-2.16(m, 1H), 2.06-1.97(m, 1H)。
【0320】
ステップ5:化合物049の合成
中間体049_4(200 mg、391.81 μmol)を室温、窒素保護下で、予め乾燥させた反応フラスコにてN,N-ジメチルホルムアミド(4 mL)および水(0.4 mL)に溶解させ、これに20℃で亜硝酸tert-ブチル(606.05 mg、5.88 mmol、699.02 μL)を加え、反応系を20℃で2時間攪拌し、60℃に昇温して0.5時間撹拌した。反応終了後、反応液をそのままろ過ヘッドでろ過し、ろ液を収集した。ろ液は、(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)と(移動相:アセトニトリル/水、中性系:10 mM NH4HCO3)の2回の分取により、化合物049を得た。MS-ESI m/z: 494.0 [M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.46(br s, 1H), 8.75(d, J=0.8 Hz, 1H), 8.51(dd, J=2.8, 8.4 Hz, 1H), 8.37(br s, 1H), 7.39-7.34(m, 1H), 7.23(t, J=9.0 Hz, 2H), 7.17-7.13(m, 1H), 5.85(s, 2H), 4.70(br dd, J=4.0, 12.0 Hz, 1H), 4.56-4.51(m, 1H), 3.49(s, 3H), 2.25(br d, J=13.6 Hz, 1H), 1.77(dt, J=4.4, 13.4 Hz, 1H)。
【0321】
実施例50及び51
【化134】
【0322】
合成ルート:
【化135】
【0323】
ステップ1:中間体050_2の合成
中間体050_1(50 g、580.79 mmol)を室温、窒素保護下でトルエン(900 mL)に溶解させ、p-メトキシベンジルクロリド(363.83 g、2.32 mol)および水酸化カリウム(162.93 g、2.90 mol)を加え、次に反応混合物を温度勾配をかけて(最初は60℃、次に85℃、最後に110℃に加熱)110℃に加熱して、反応混合物を110℃で12時間攪拌しながら反応させた。その後、減圧濃縮してトルエンを除去し、残留物をメタノール(1000 mL)に溶解させた後、更に水酸化カリウム(58.00 g、1.03 mol)の水(500 mL)溶液を加え、85℃で12時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、減圧濃縮し、溶媒を除去した。得られた残留物に水(800 mL)を加えて希釈し、メチルtert-ブチルエーテル(600 mL ×3)で抽出して、有機相を捨てた。水相を濃塩酸でpH=1~2に調整し、2-メチルテトラヒドロフラン(800 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を順次、飽和食塩水(800 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過後、減圧濃縮して溶媒を除去した。中間体050_2を得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 9.92(s, 1H), 7.28(d, J=8.4 Hz, 2H), 6.91(d, J =8.4 Hz, 2H), 4.47(s, 2H), 3.83(s, 3H), 3.53(t, J=6.0 Hz, 2H), 2.50(t, J=7.2 Hz, 2H), 1.96(m, 2H).
【0324】
ステップ2:中間体050_3の合成
中間体050_2(108.6 g、484.28 mmol)を室温、窒素保護下で、ジクロロメタン(1000 mL)に溶解させ、エタノール(223.10 g、4.84 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(111.40 g、581.13 mmol)および 4-ジメチルアミノピリジン( 7.10 g、58.11 mmol)を加え、反応混合物を室温下、12時間攪拌した。反応液を減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物に水(1500 mL)および酢酸エチル(1000 mL)を加えて希釈した後に分液し、更に水相を酢酸エチル(800 mL ×2)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を順次、飽和クエン酸水溶液(1000 mL ×3)で洗浄し、飽和食塩水(1000 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過後、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/1、v/v)により分離した。中間体050_3を得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 7.28(d, J=8.4 Hz, 2H), 6.90(d, J=8.4 Hz, 2H), 4.45(s, 2H), 4.14(q, J=7.2 Hz, 2H), 3.83(s, 3H), 3.51(t, J=6.0 Hz, 2H), 2.43(t, J=7.6 Hz, 2H), 1.99-1.92(m, 2H), 1.27(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0325】
ステップ3:中間体050_4の合成
ジイソプロピルアミドリチウム(2M、80.94 mL)のテトラヒドロフラン溶液を室温、窒素保護下で、テトラヒドロフラン(450 mL)に溶解させ、-78℃に下げてから、中間体050_3(37.13 g、147.16 mmol)のテトラヒドロフラン(150 mL)溶液をゆっくりと加え、-78℃で1時間撹拌しながら反応させ、四臭化炭素(73.20 g. 220.74 mmol)のテトラヒドロフラン(200 mL)溶液を加え、反応混合物を室温に戻し、12時間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(1000 mL)にゆっくり注ぎ、酢酸エチル(600 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を順次、飽和食塩水(600 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して、残留物を得た。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~7/3、v/v)で分離した。中間体050_4を得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 7.27-7.24(m, 2H), 6.90-6.87(m, 2H), 4.44-4.42(m, 2H), 4.22(q, J=6.8 Hz, 2H), 3.81(s, 3H), 3.74(t, J=6.4 Hz, 2H), 2.96(t, J=6.4 Hz, 2H), 1.28(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0326】
ステップ4:中間体050_5の合成
中間体050_4(14.7 g、35.85 mmol)を室温、窒素保護下で、アセトニトリル(150 mL)に溶解させ、0℃に下げた後、トリエチルアミン(3.63 g、35.85 mmol)およびジエチルホスファイト(4.95 g、35.85 mmol)を順次添加し、反応混合物を室温に戻し、1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~17/3、v/v)により分離した。中間体050_5を得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 7.25(d, J=8.8 Hz, 2H), 6.90-6.88(m, 2H),4.49(m, 1H), 4.44(s, 2H), 4.25-4.18(m, 2H), 3.82(s, 3H), 3.61-3.57(m, 2H), 2.44-2.35(m, 1H), 2.24-2.16(m, 1H), 1.28(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0327】
ステップ5:中間体050_6の合成
カリウムtert-ブトキシド(1 M、40.94 mL)のテトラヒドロフラン溶液を室温、窒素保護下で、マロノニトリル(11.3 g、34.12 mmol)のテトラヒドロフラン(80 mL)溶液に滴下し、室温下、30分間攪拌した。この反応混合物を75℃で中間体050_5(11.3 g、34.12 mmol)のテトラヒドロフラン(80 mL)溶液に加え、12時間攪拌を継続した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、希塩酸(1M、100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL)を加えて抽出し、水相を更に酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~7/3、v/v)で分離した。中間体050_6を得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ: 7.26-7.24(d, J=8.8 Hz, 2H), 6.91(d, J=8.4 Hz, 2H), 4.44(s, 2H), 4.35(d, J=6.4 Hz, 1H), 4.29-4.23(m, 2H), 3.83(s, 3H), 3.62-3.54(m, 2H), 3.24-3.19(m, 1H), 2.30-2.23(m, 1H), 2.17-2.10(m, 1H), 1.30(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0328】
ステップ6:中間体050_7の合成
中間体001_6(1.02 g、3.16 mmol、塩酸塩)を室温、窒素保護下でエタノール(20 mL)に溶解させ、ナトリウムエトキシド(537.78 mg、7.90 mmol)と中間体050_6(1 g、3.16 mmol)を順次添加し、反応混合物を80℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、減圧濃縮して溶媒を除去し、残留物を水(50 mL)および2-メチルテトラヒドロフラン(50 mL)で抽出して分液し、水相を再び2-メチルテトラヒドロフラン(50 mL×2)で抽出して、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過後、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/2-メチルテトラヒドロフラン=1/0~3/7、v/v)で分離した。中間体050_7を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 10.93(s, 1H), 8.84(dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1H), 8.70(dd, J=1.6, 2.8 Hz, 1H), 7.39-7.33(m, 1H), 7.27-7.22(m, 2H), 7.17-7.13(m, 1H), 7.06(d, J=8.4 Hz, 2H), 6.81(s, 2H), 6.71(d, J=8.4 Hz, 2H), 5.81(s, 2H), 4.28(d, J=11.6 Hz, 1H), 4.14(d, J=11.6 Hz, 1H), 3.85-3.67(m, 2H), 3.54(s, 3H), 3.52-3.49(m, 1H), 2.44(t, J=7.2 Hz, 2H)。
【0329】
ステップ7:中間体050_8の合成
中間体050_7(5.5 g、9.86 mmol)を室温、窒素保護下で、1,2-ジクロロエタン(110 mL)に溶解させ、0℃に下げて、三塩化アルミニウム(3.95 g、29.59 mmol)のトルエン溶液を加え、室温下、12時間反応混合物を攪拌した。反応終了後、反応液を希塩酸(1M、200mL)に注ぎ、2-メチルテトラヒドロフラン(200mL)で抽出し、更に水相を2-メチルテトラヒドロフラン(200mL×2)で抽出して、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=1/0~20/1、v/v)により分離した。中間体050_8を得た。
【0330】
ステップ8:化合物051合成
中間体050_8(800 mg、1.83 mmol)を室温、窒素保護下でN,N-ジメチルホルムアミド(16 mL)および水(1.6 mL)に溶解させ、亜硝酸tert-ブチル(2.83 g、27.43 mmol)を加え、室温下、12時間反応混合物を撹拌した。反応終了後、反応液に2-メチルテトラヒドロフラン(80 mL)を加えて希釈し、半飽和食塩水(50 mL ×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過後、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。化合物051を得た。MS-ESI m/z: 437.0 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.23(s, 1H), 8.75(dd, J=1.6, 2.8 Hz, 1H), 8.51(dd, J=2.8, 8.4 Hz, 1H), 7.40-7.35(m, 1H), 7.28-7.21(m, 2H), 7.18-7.14(m, 1H), 6.65(s, 1H), 5.85(s, 2H), 4.73(dd, J=3.2, 11.6 Hz, 1H), 4.64-4.55(m, 1H), 2.05(d, J=14.0 Hz, 1H), 1.76(dt, J=4.8, 13.6 Hz, 1H)。
【0331】
ステップ9:化合物050の合成
化合物051(60 mg、137.50 μmol)を室温、窒素保護下でテトラヒドロフラン(2 mL)に溶解させ、0℃に下げて水素化ナトリウム(16.5 mg、412.49 μmol、純度:60%)を添加し、0℃で30分間撹拌しながら反応させた後、エチルイソシアネート(4.89 mg、68.75 μmol)を加え、反応混合物を室温下、2時間攪拌した。反応終了後、飽和塩化アンモニウム水溶液(5 mL)を加え、2-メチルテトラヒドロフラン(5 mL)で抽出し、水相を再び2-メチルテトラヒドロフラン(5 mL ×2)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過後、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。化合物050を得た。MS-ESI m/z: 508.0 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.55(s, 1H), 8.75(s, 1H), 8.73-8.70(m, 1H), 8.49(t, J=6.0 Hz, 1H), 7.37(d, J=7.2 Hz, 1H), 7.23(t, J=9.2 Hz, 2H), 7.17-7.13(m, 1H), 5.86(s, 2H), 4.72(d, J=12.8 Hz, 1H), 4.31(t, J=10.8 Hz, 1H), 3.18-3.08(m, 2H), 2.43(s, 2H), 1.01(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0332】
実施例52及び53
【化136】
【0333】
合成ルート:
【化137】
【0334】
ステップ1:中間体052_1の合成
中間体012_3(300 mg、0.829 mmol、塩酸塩)および中間体035_1(348.78 mg、1.24 mmol)を室温、窒素保護下でtert-ブタノール(6 mL)に溶解させ、炭酸カリウム(343.92 mg、2.49 mmol)を加えて、反応系を85℃に昇温して12時間攪拌した。反応系を室温まで下げて、水(40 mL)および 2-メチルテトラヒドロフラン(30 mL)を加え、分液し、有機相を収集した。有機相を順次、飽和食塩水(20 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮し、溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=1/0~98/2、v/v)により分離した。中間体052_1を得た。
【0335】
ステップ2:中間体052_2の合成
中間体052_1(250 mg、446.86 μmol)を室温、窒素保護下でトルエン(4 mL)に溶解させ、窒素保護下で、トリメチルアルミニウム(2M、0.715 mL)のトルエン溶液を加え、反応系を80℃に昇温して、12時間攪拌した。反応終了後、3 M塩酸を6 mL加え、酢酸エチル(40 mL)と水(20 mL)を加えて希釈し、分液して、有機相を収集した。水相を酢酸エチル(40 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を順次、飽和食塩水(50 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。目標中間体052_2を得た。MS-ESI m/z: 514.2[M+H]+. 1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.57(s, 1H), 11.21(s, 1H), 8.76-8.75(m, 1H), 8.71(dd, J=2.8, 8.4 Hz, 1H), 4.91(t, J=6.8 Hz, 2H), 3.07-2.93(m, 2H), 1.34(d, J=4 Hz, 6H), 0.78(s, 3H)。
【0336】
ステップ3:化合物052及び053の合成
中間体052_2(185 mg、360.35 μmol)をキラルカラム(カラムタイプ:DAICEL CHIRALCEL OD(250mm*30mm, 10μm);移動相:[Neu-IPA]%: 25%-25%,4min)で分離した。目標化合物052及び053を得た。
052(保持時間:2.411 min): MS-ESI m/z: 514.2 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_ d6)δ: 11.55(s, 1H), 11.18(s, 1H), 8.76-8.75(m, 1H), 8.71(dd, J= 2.8, 8.4 Hz, 1H), 4.91(t, J= 6.4 Hz, 2H), 3.06-2.93(m, 2H), 1.33(d, J= 6.4 Hz, 6H), 0.77(s, 3H)。
053(保持時間:2.642 min): MS-ESI m/z: 514.2 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_ d6)δ: 11.55(s, 1H), 11.17(s, 1H), 8.76-8.75(m, 1H), 8.71(dd, J= 2.8, 8.4 Hz, 1H), 4.91(t, J= 6.4 Hz, 2H), 3.11-2.90(m, 2H), 1.33(d, J= 6.4 Hz, 6H), 0.77(s, 3H)。
【0337】
実施例54
【化138】
【0338】
合成ルート:
【化139】
【0339】
ステップ1:中間体054_1の合成
048_6(1 g、1.96 mmol)を室温、窒素保護下で、テトラヒドロフラン(10 mL)に溶解させ、次に2-メトキシエチルアミン(4.42 g、58.89 mmol)を加え、反応系を65℃で12時間攪拌した。反応終了後、室温に戻し、水(10 mL)を加えて希釈し、3 M希塩酸で pH=5~6に調整し、2-メチルテトラヒドロフラン(20 mL ×3)で抽出し、有機相を合せた。順次、飽和食塩水(15 mL ×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=1/0~97/3、v/v)で分離し、化合物054_1を得た。
【0340】
ステップ2:化合物054の合成
054_1(188 mg、349.11 μmol)を室温、窒素保護下で、予め乾燥させた反応フラスコにてN,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)に溶解させ、続いて亜硝酸tert-ブチル(540 mg、5.24 mmol)および水(200 mg、11.10 mmol)を加えて、反応系を室温下、12時間攪拌した。反応終了後、反応液を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04% HCl)で分離した。化合物054を得た。MS-ESI m/z: 522.2 [M+H]+.1H NMR(400MHz, DMSO_d6)δ: 11.44(s, 1H), 8.78-8.75(m, 1H), 8.53(dd, J=2.8, 8.4 Hz, 1H), 8.01(t, J=5.6 Hz, 1H), 7.41-7.33(m, 1H), 7.27-7.16(m, 3H), 5.91-5.81(m, 2H), 4.72( d, J=12.4 Hz, 1H), 4.13-4.05(m, 1H), 3.29-3.16(m, 7H), 2.72(d, J=13.4 Hz, 1H), 1.88-1.78(m, 1H)。
【0341】
実施例55
【化140】
【0342】
合成ルート:
【化141】
【0343】
ステップ1:中間体055_1の合成
中間体048_4(3.0 g、5.94 mmol)を室温、窒素保護下で、1,4-ジオキサン(30 mL)に溶解させ、亜硝酸イソアミル(3.48 g、29.68 mmol、4.00 mL)およびジヨードメタン(4.77 g、17.81 mmol、1.44 mL)を反応系に加え、反応系を100℃に昇温して、2時間攪拌した。反応系は乳白色から透明に変化した。反応は100℃で4時間攪拌を続けた。反応終了後、反応液をそのまま濃縮して溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1、v/v)で分離・精製し、中間体055_1を得た。
【0344】
ステップ2:中間体055_2の合成
中間体055_1(800 mg、1.30 mmol)、ビニルトリ-n-ブチルスズ(617.36 mg、1.95 mmol、566.39 μL)および[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II),ジクロロメタン付加体(106.0 mg、129.79 μmol)を室温、窒素保護下で、1,4ジオキサン(10 mL)に分散させた。反応容器を80℃のオイルバスに入れ、12時間攪拌した。反応終了後、反応液を水(100 mL)に注ぎ、酢酸エチル(40 mL ×3)で抽出して、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、ろ過により濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/1、v/v)により分離・精製し、中間体055_2を得た。
【0345】
ステップ3:化合物055の合成
中間体055_2(300 mg、580.83 μmol)を室温、窒素保護下でジクロロメタン(5 mL)に溶解させ、GRUBB'S 第2世代触媒(49.31 mg、58.08 μmol)を添加した。その後、反応液を室温下、15時間攪拌した。反応終了後、反応液をそのまま濃縮して溶媒を除去し、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/1、v/v)で分離・精製して、粗生成物を得た。更に、粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、塩酸系:0.04% HCl)で分離した。化合物055を得た。MS-ESI m/z: 489.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, DMSO_d6)δ: 11.76(s, 1H), 8.75-8.74(m, 1H), 8.63(dd, J=3.2, 5.6 Hz, 1H), 7.41-7.35(m, 1H), 7.29-7.21(m, 2H), 7.19-7.15(m, 1H), 6.74(dd, J=2.4, 9.6 Hz, 1H), 6.62-6.58(m, 1H), 5.86(s, 2H), 4.20-4.05(m, 2H), 3.26(dd, J=5.6, 17.6 Hz, 1H), 2.75(td, J=2.4, 17.6Hz, 1H), 1.08(t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0346】
実施例56
【化142】
【0347】
合成ルート:
【化143】
【0348】
ステップ1:中間体056_1の合成
中間体049_2(0.5 g、987.24 μmol)を室温、窒素保護下で、1,4-ジオキサン(5 mL)に溶解させ、亜硝酸イソアミル(578.27 mg、4.94 mmol)およびジヨードメタン(793.24 mg、2.96 mmol)を反応系に加え、反応系を85℃に昇温して、2時間攪拌した。反応系は乳白色から透明に変化した。反応終了後、反応液を水(50 mL)に注ぎ、酢酸エチル(20 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、ろ過により濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1、v/v)で分離・精製し、中間体056_1を得た。
【0349】
ステップ2:中間体056_2の合成
中間体056_1(500 mg、809.92 μmol)、ビニルトリ-n-ブチルスズ(385.23 mg、1.21 mmol)および[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II),ジクロロメタン付加体(66.14 mg、80.99 μmol)を室温、窒素保護下で、1,4-ジオキサン(10 mL)に溶解させた。反応容器を80℃のオイルバスに入れ、12時間攪拌した。反応終了後、反応液を水(50 mL)に注ぎ、酢酸エチル(20 mL ×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、ろ過により濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/1、v/v)で分離・精製して、中間体056_2を得た。
【0350】
ステップ3:化合物056の合成
中間体056_2(150 mg、289.86 μmol)を室温、窒素保護下でジクロロメタン(3 mL)に溶解させ、GRUBB'S 第2世代触媒(24.61 mg、28.99 μmol)を添加した。該反応系を室温下、12時間攪拌した。反応終了後、反応液をそのまま濃縮して溶媒を除去し、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/2、v/v)で分離・精製して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、塩酸系:0.04% HCl)で分離した。化合物056を得た。MS-ESI m/z: 490.1 [M+H]+. 1H NMR(400 MHz, MeOD_d4)δ: 8.65-8.60(m, 2H), 7.33(q, J=7.2 Hz, 1H), 7.24(br t, J=7.6 Hz, 1H), 7.15-7.07(m, 2H), 6.84(dd, J=2.8, 9.6 Hz, 1H), 6.71(ddd, J=2.0, 5.6, 9.6 Hz, 1H), 5.95(s, 2H), 3.56(s, 3H), 2.89(dd, J=5.6, 18.0 Hz, 1H), 2.64(td, J=2.4, 18.0 Hz, 1H)。
【0351】
生物学的テスト
実験例1:体外活性テスト
一、lnCap細胞によるcGMP発現テスト
1.実験ステップ
1)溶液の調製
10% BSA(ウシ血清タンパク質)
10g BSAを100 mL二重蒸留水(ddH2O)に溶解して10%BSAを得た。
【0352】
5mM DETA(ジエチレントリアミン)-NO
10 mg DETA-NOを秤取して12.2 mL双蒸水(ddH2O)に溶解させ、5mM DETA-NOを得て、小分けして-20℃冷蔵庫に冷凍保存した。
【0353】
洗浄緩衝液(Washing Buffer, 50mL)
【表1】
【0354】
分析緩衝液(Assay Buffer, 50mL)
【表2】
【0355】
検出緩衝液(Detection Buffer)
a)50μL cGMP-D2(D2標記の環状グアノシン一リン酸)を1mL裂解緩衝液(lysis buffer)に入れて、均一に混合した。
b)50μL anti-cGMP cryptate(Eu3+穴状化合物標記の抗環状グアノシン一リン酸抗体)を1mL裂解緩衝液(lysis buffer)に入れて、均一に混合した。
【0356】
2)化合物の希釈
(1)DMSOで化合物を5 mMに希釈した。10 μL化合物をEcho用浅穴プレートに移す。
(2)Echoで化合物を勾配希釈し、化合物各々を10つの濃度勾配に希釈して、それぞれ50 nLを384微孔板に入れた。
【0357】
3)LNCap細胞の準備
(1)LNCap培地:RPMI1640 + 10% ウシ胎児血清+ 1%二重特異性抗体。
(2)細胞継代プロセスに用いられるリン酸塩緩衝液、パンクレアチン、培地を37℃ウォーターバスに入れて予熱した。
(3)37℃、5% CO2のインキュベーターから細胞(第14代)を取り出し、培養瓶内の古い培養液をピペットで吸引した。
(4)リン酸緩衝液を5 mL吸い取って培養瓶に入れ、細胞を洗浄した後、液を捨てた。
(5)パンクレアチンを3 mL吸い取って培養瓶に入れ、振盪後、液を捨て、培養瓶をインキュベーターに入れる。
(6)約2分後、培養瓶を取り出して、細胞がすべて分離したことを確認した後、9 mLを吸い取って培養瓶に入れて、数回ブローを繰り返し、細胞懸濁液を50 mL遠心管に移した。
(7)細胞懸濁液0.7 mLを計数カップに吸引し、ViCell XRで計数した。残った細胞は、1000rpmで5分間遠心分離し、上清を除去した。
(8)10 mL 洗浄緩衝液(washing buffer)を添加して細胞を洗浄し、1000rpmで5分間遠心分離し、上清を除去した。
(9)分析緩衝液(assay buffer)を入れて細胞濃度を1.25×106/mLに調整した。8μL/孔で微孔板中に入れた。
【0358】
4)DETA-NOの調製と添加
(1)10μL 5mMのDETA-NOを取って、それぞれ1240μLと1657μLの分析緩衝液(assay buffer)を入れて、40μMと30μMのDETA-NOを得た。
(2)Bravoを用いて2μL/孔のDETA-NOを384微孔板中に移した。
(3)1500rpmで5分間遠心分離した。微孔板を37℃で30分間インキュベートした。
【0359】
5)cGMP標準曲線の準備
(1)1mMのcGMP保存液用試験緩衝液(assay buffer)を10μMに希釈した後、4倍勾配の希釈により11個の濃度勾配とした。
(2)希釈後のcGMPを10μL/孔で微孔板中に入れた。
【0360】
6)検出試薬の添加と読取り
(1)Bravoを用いて5μL/孔のcGMP-D2を384微孔板中に移した。1500rpmで1分間遠心分離した。
(2)Bravoを用いて5μL/孔のanti-cGMP cryptateを384微孔板中に移した。1500rpmで1分間遠心分離した。
(3)常温で1時間インキュベートした。
(4)envisionを用いて665/615を読み取った。
【0361】
7)データ分析
(1)cGMP標準曲線:cGMPの濃度と665/615の比に基づき、Graphpad prismを用いて標準曲線を作製した。
(2)HTRF(ホモジニアス時間分解蛍光法)比(665/615)をcGMP濃度に変換した:Graphpad prismにおいて、HTRF比(665/615)をcGMP標準曲線の比の列にコピーして、「Log inhibitor vs response-variable slope」を実行分析し、「interpolate」を選択して、HTRF比(665/615)をcGMP濃度に変換した。
(3)化合物活性化曲線:変換後のcGMP濃度と化合物の濃度に基づき、Graphpad prism中の「Log agonist vs response-variable slope」分析方法を用いて曲線を作製した。
【0362】
【表3】
【0363】
実験結論:本願化合物は、sGCを効果的に刺激でき、cGMP水準を顕著に向上できた。
実験例2:体内薬物動態学的特性試験
実験の目的:本研究の目的は、SD系雄性ラットにおける本化合物の薬物動態パラメータを測定することであった。
【0364】
実験材料:
Sprague Dawleyラット(雄、200-300g、7-9週齢、Shanghai Slac)
【0365】
実験方法:
雄性SDラット4匹を用い、一群2匹には投与量0.3 mg/kg、投与濃度0.15 mg/mLで静脈内注射投与し、もう一方の群2匹には投与量1 mg/kg、投与濃度0.2 mg/mLで経口投与した。投与後0.083(静脈群のみ)、0.25、0.5、1、2、4、6、8、12、24時間に血漿サンプルを収集し、収集されたサンプルに対してLC-MS/MS分析を行い、データを収集した。収集された分析データは、Phoenix WinNonlin 6.3 ソフトウェアを使用して関連する薬物動態パラメータを計算した。
【0366】
実験結果を表2に示す。
【0367】
【表4】
【0368】
結論:本願化合物は、良好なクリアランス、半減期および胃内投与による生物学的利用度を有する。