(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-09
(45)【発行日】2025-04-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20250410BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2024196401
(22)【出願日】2024-11-11
【審査請求日】2024-12-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522145100
【氏名又は名称】株式会社スペースデータ
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 航陽
【審査官】岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2022-521285(JP,A)
【文献】特開2023-043781(JP,A)
【文献】特許第7218450(JP,B2)
【文献】編集部厳選!! AndroidアプリBest500,日本,株式会社アスキー・メディアワークス,2012年05月31日,pp.043
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムであって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記プログラムは、前記1または複数のコンピュータプロセッサに、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行させ、
前記記憶部において、各前記宇宙機の各装置の稼働状況の情報を記憶するように構成されており、前記記憶部において、前記宇宙機の仕様の情報として、
前記宇宙機が宇宙ステーションの場合に、前記宇宙ステーションに人が滞在する環境の情報を含み、
前記宇宙機の各装置の稼働状況の情報として、
前記宇宙機に備わるカメラ、実験装置、通信装置、発電装置、配信設備等の装置の稼働予定の情報を含み、
前記検索するステップにおいて、各前記宇宙機の仕様の情報と、各前記宇宙機の各装置の稼働状況の情報とに基づいて、前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する
、プログラム。
【請求項2】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムであって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記プログラムは、前記1または複数のコンピュータプロセッサに、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行させ、
前記取得するステップにおいて、前記用途の情報と、当該用途により前記宇宙機を利用する時期の情報とを取得し、
前記検索するステップにおいて、取得した前記利用する時期の情報と、各前記宇宙機の各装置の稼働予定の情報とに基づいて、前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する
、プログラム。
【請求項3】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムであって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記プログラムは、前記1または複数のコンピュータプロセッサに、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行させ、
前記取得するステップにおいて、前記用途の情報として、宇宙で行う実験の情報を取得し、
前記検索するステップにおいて、取得した前記実験の情報に基づいて、当該実験の目的を達成することができる前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する
、プログラム。
【請求項4】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムであって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記プログラムは、前記1または複数のコンピュータプロセッサに、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行させ、
前記取得するステップにおいて、前記用途の情報として、宇宙空間を経由する宇宙旅行、宇宙からの配信等の、宇宙から提供されるエンターテイメントの内容の情報を取得し、前記エンターテイメントの内容の情報には、地上または宇宙における前記用途にかかる位置の情報が含まれており、
前記検索するステップにおいて、取得した前記エンターテイメントの内容の情報に基づいて、前記用途にかかる位置に応じた前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する
、プログラム。
【請求項5】
前記検索するステップにおいて、前記エンターテイメントの内容の情報に基づいて、当該内容にかかる目的を達する宇宙ステーション、または、人工衛星に搭載されるカメラの少なくともいずれかを含む前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、請求項
4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記取得するステップにおいて、前記エンターテイメントの内容の情報として、宇宙旅行の日程または行程の少なくともいずれかを取得し、前記検索するステップにおいて、前記取得した前記宇宙旅行にかかる日程または行程の少なくともいずれかに応じて、前記宇宙旅行について手配可能な宇宙機、前記宇宙旅行において提供する食事、宇宙服、前記宇宙旅行において契約可能な保険の少なくともいずれかを特定し、
前記提示するステップにおいて、前記日程または行程の少なくともいずれかに応じて特定した情報を提示する、請求項
4に記載のプログラム。
【請求項7】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムであって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記プログラムは、前記1または複数のコンピュータプロセッサに、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行させ、
前記記憶部において、各宇宙機の軌道の情報を記憶するように構成されており、
前記検索するステップにおいて、複数の宇宙機の組み合わせを検索する場合に、各宇宙機の前記軌道の情報に基づいて、前記複数の宇宙機の組み合わせを検索する
、プログラム。
【請求項8】
前記検索するステップにおいて、前記用途に対し、前記軌道の情報に基づいて、宇宙機間での移動の容易さを評価して、評価結果に基づき前記複数の宇宙機の組み合わせを検索し、前記提示するステップにおいて、前記評価にかかる宇宙機間での移動のしやすさの評価結果とともに、前記検索するステップの検索結果である複数の宇宙機の組み合わせを提示する、請求項
7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記プログラムは、前記1または複数のコンピュータプロセッサに、さらに、
前記宇宙機の仕様の情報と、前記宇宙機の軌道の情報とに基づいて、各宇宙機を評価するステップと、
前記評価するステップにおける評価結果を各宇宙機と関連付けて前記記憶部に記憶させるステップと、を実行させ、
前記検索するステップにおいて、各宇宙機の評価結果の情報に基づいて、前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、請求項
7に記載のプログラム。
【請求項10】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムであって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記プログラムは、前記1または複数のコンピュータプロセッサに、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行させ、
前記記憶部において、各前記宇宙機の各装置の稼働状況の情報を記憶するように構成されており、
前記提示するステップにおいて、前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせと、一定期間での各宇宙機の装置の利用の空き状況とをともに提示する
、プログラム。
【請求項11】
前記提示するステップにおいて、前記一定期間での各宇宙機の装置の利用の空き状況に基づいて、前記利用する用途を達成するまでの期間を提示する、請求項
10に記載のプログラム。
【請求項12】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムであって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記プログラムは、前記1または複数のコンピュータプロセッサに、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行させ、
前記記憶部において、各宇宙機へ命名する命名権に基づき命名された名称の情報を記憶するように構成されており、
前記提示するステップにおいて、前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせと、当該宇宙機に命名された名称の情報とをともに提示する
、プログラム。
【請求項13】
前記記憶部において、各宇宙機へ命名する命名権に基づき命名された名称の情報として、宇宙機が有する1または複数の用途ごとに、命名権に基づき命名された名称の情報を記憶するように構成されており、
前記提示するステップにおいて、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせと、当該用途について宇宙機に命名された名称の情報とをともに提示する、請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記プログラムは、前記1または複数のコンピュータプロセッサに、さらに、
前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組合せを指定する操作と、指定された前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組合せを予約する操作とをユーザから受け付けるステップと、
前記予約する操作に応じて、予約の対象となった前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組合せのリソースについて、予約がされたものとして管理するステップと、を実行させる、請求項1から13のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項15】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させる方法であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記方法は、前記1または複数のコンピュータプロセッサが、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記記憶部において、各前記宇宙機の各装置の稼働状況の情報を記憶するように構成されており、前記記憶部において、前記宇宙機の仕様の情報として、
前記宇宙機が宇宙ステーションの場合に、前記宇宙ステーションに人が滞在する環境の情報を含み、
前記宇宙機の各装置の稼働状況の情報として、
前記宇宙機に備わるカメラ、実験装置、通信装置、発電装置、配信設備等の装置の稼働予定の情報を含み、
前記検索するステップにおいて、各前記宇宙機の仕様の情報と、各前記宇宙機の各装置の稼働状況の情報とに基づいて、前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、方法。
【請求項16】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させる方法であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記方法は、前記1または複数のコンピュータプロセッサが、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記取得するステップにおいて、前記用途の情報と、当該用途により前記宇宙機を利用する時期の情報とを取得し、
前記検索するステップにおいて、取得した前記利用する時期の情報と、各前記宇宙機の各装置の稼働予定の情報とに基づいて、前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、方法。
【請求項17】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させる方法であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記方法は、前記1または複数のコンピュータプロセッサが、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記取得するステップにおいて、前記用途の情報として、宇宙で行う実験の情報を取得し、
前記検索するステップにおいて、取得した前記実験の情報に基づいて、当該実験の目的を達成することができる前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、方法。
【請求項18】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させる方法であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記方法は、前記1または複数のコンピュータプロセッサが、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記取得するステップにおいて、前記用途の情報として、宇宙空間を経由する宇宙旅行、宇宙からの配信等の、宇宙から提供されるエンターテイメントの内容の情報を取得し、前記エンターテイメントの内容の情報には、地上または宇宙における前記用途にかかる位置の情報が含まれており、
前記検索するステップにおいて、取得した前記エンターテイメントの内容の情報に基づいて、前記用途にかかる位置に応じた前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、方法。
【請求項19】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させる方法であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記方法は、前記1または複数のコンピュータプロセッサが、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記記憶部において、各宇宙機の軌道の情報を記憶するように構成されており、
前記検索するステップにおいて、複数の宇宙機の組み合わせを検索する場合に、各宇宙機の前記軌道の情報に基づいて、前記複数の宇宙機の組み合わせを検索する、方法。
【請求項20】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させる方法であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記方法は、前記1または複数のコンピュータプロセッサが、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記記憶部において、各前記宇宙機の各装置の稼働状況の情報を記憶するように構成されており、
前記提示するステップにおいて、前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせと、一定期間での各宇宙機の装置の利用の空き状況とをともに提示する、方法。
【請求項21】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させる方法であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記方法は、前記1または複数のコンピュータプロセッサが、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記記憶部において、各宇宙機へ命名する命名権に基づき命名された名称の情報を記憶するように構成されており、
前記提示するステップにおいて、前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせと、当該宇宙機に命名された名称の情報とをともに提示する、方法。
【請求項22】
情報処理装置であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記情報処理装置の制御部が、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記記憶部において、各前記宇宙機の各装置の稼働状況の情報を記憶するように構成されており、前記記憶部において、前記宇宙機の仕様の情報として、
前記宇宙機が宇宙ステーションの場合に、前記宇宙ステーションに人が滞在する環境の情報を含み、
前記宇宙機の各装置の稼働状況の情報として、
前記宇宙機に備わるカメラ、実験装置、通信装置、発電装置、配信設備等の装置の稼働予定の情報を含み、
前記検索するステップにおいて、各前記宇宙機の仕様の情報と、各前記宇宙機の各装置の稼働状況の情報とに基づいて、前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、情報処理装置。
【請求項23】
情報処理装置であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記情報処理装置の制御部が、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記取得するステップにおいて、前記用途の情報と、当該用途により前記宇宙機を利用する時期の情報とを取得し、
前記検索するステップにおいて、取得した前記利用する時期の情報と、各前記宇宙機の各装置の稼働予定の情報とに基づいて、前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、情報処理装置。
【請求項24】
情報処理装置であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記情報処理装置の制御部が、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記取得するステップにおいて、前記用途の情報として、宇宙で行う実験の情報を取得し、
前記検索するステップにおいて、取得した前記実験の情報に基づいて、当該実験の目的を達成することができる前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、情報処理装置。
【請求項25】
情報処理装置であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記情報処理装置の制御部が、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記取得するステップにおいて、前記用途の情報として、宇宙空間を経由する宇宙旅行、宇宙からの配信等の、宇宙から提供されるエンターテイメントの内容の情報を取得し、前記エンターテイメントの内容の情報には、地上または宇宙における前記用途にかかる位置の情報が含まれており、
前記検索するステップにおいて、取得した前記エンターテイメントの内容の情報に基づいて、前記用途にかかる位置に応じた前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、情報処理装置。
【請求項26】
情報処理装置であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記情報処理装置の制御部が、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記記憶部において、各宇宙機の軌道の情報を記憶するように構成されており、
前記検索するステップにおいて、複数の宇宙機の組み合わせを検索する場合に、各宇宙機の前記軌道の情報に基づいて、前記複数の宇宙機の組み合わせを検索する、情報処理装置。
【請求項27】
情報処理装置であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記情報処理装置の制御部が、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記記憶部において、各前記宇宙機の各装置の稼働状況の情報を記憶するように構成されており、
前記提示するステップにおいて、前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせと、一定期間での各宇宙機の装置の利用の空き状況とをともに提示する、情報処理装置。
【請求項28】
情報処理装置であって、
記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、
前記情報処理装置の制御部が、
宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、
取得した前記利用する用途に対し、前記記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、前記利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、
検索結果として、前記利用する用途を達成する前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行し、
前記記憶部において、各宇宙機へ命名する命名権に基づき命名された名称の情報を記憶するように構成されており、
前記提示するステップにおいて、前記1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせと、当該宇宙機に命名された名称の情報とをともに提示する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
宇宙開発が進展しつつあり、国のプロジェクトの他にも民間の事業者がロケットを開発し、宇宙船を打ち上げることが期待されている。
【0003】
特許文献1には、「宇宙空間でのエンターテイメントの中継装置」について記載されている。特許文献1には、「実証試験自体をエンターテイメントとし、それを視聴してもらうことで資金を得るという方法があるが、地上から小型の人工衛星を撮影することは困難である。」とし、「実証試験をエンターテイメントとして、それを視聴してもらうためには、複数の人工衛星が参加するコンテストやレースとし、それぞれの人工衛星の特徴的な技術が宇宙空間で使用されている映像を撮影し、それを地上へ送信する仕組みが必要である」ことが記載されている。特許文献1では、「宇宙空間を移動する特定の人工衛星を撮影すること」を課題とする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
宇宙開発により、人工衛星、宇宙ステーション、惑星・衛星等の表面を探査するローバーなど、膨大な数の宇宙機が宇宙空間に存在し得るようになる。そのため、宇宙機を用いた様々な事業を実施しようとしても、宇宙開発により宇宙機が打ちあがり、軌道等に存在するようになるほど、宇宙機のリソースを把握することが困難となり、事業の計画を立てることがますます困難となりかねないおそれがある。
【0006】
したがって、宇宙機を利用する目的に沿って、宇宙機の利用をよりいっそう容易にする技術が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態によると、1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムが提供される。記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されている。プログラムは、1または複数のコンピュータプロセッサに、宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、取得した利用する用途に対し、記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、検索結果として、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行させる。
を実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、宇宙機を利用する目的に沿って、宇宙機の利用をよりいっそう容易にする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図4】
図4は、ユーザデータベース211のデータ構造を示す図である。
【
図5】
図5は、宇宙物体データベース212のデータ構造を示す図である。
【
図6】
図6は、軌道データベース213のデータ構造を示す図である。
【
図7】
図7は、宇宙プロジェクトデータベース214のデータ構造を示す図である。
【
図8】
図8は、射場データベース215のデータ構造を示す図である。
【
図9】
図9は、軌道取引データベース216のデータ構造を示す図である。
【
図10】
図10は、宇宙機権利データベース217のデータ構造を示す図である。
【
図11】
図11は、権利取引履歴データベース218のデータ構造を示す図である。
【
図12】
図12は、宇宙機利用履歴データベース219のデータ構造を示す図である。
【
図13】
図13は、宇宙機検索履歴データベース220のデータ構造を示す図である。
【
図14】
図14は、宇宙機利用予約データベース221のデータ構造を示す図である。
【
図15】
図15は、宇宙機にかかる権利を評価する処理の流れを示す図である。
【
図16】
図16は、宇宙機にかかる権利をユーザ間で取引する処理の流れを示す図である。
【
図17】
図17は、宇宙機にかかる権利に基づく収益を分配する処理の流れを示す図である。
【
図18】
図18は、宇宙機にかかる権利をユーザ間で取引する操作画面の画面例である。
【
図19】
図19は、宇宙機にかかる権利に基づく収益の分配を確認する操作画面の画面例である。
【
図20】
図20は、宇宙機の用途の指定をユーザから受け付けて、各宇宙機の用途と宇宙機の空き状況とに応じて、宇宙機の組み合わせを検索する処理の流れを示す図である。
【
図21】
図21は、宇宙機の空き状況に応じて、用途ごとの宇宙機の組み合わせを検索する処理の流れを示す図である。
【
図22】
図22は、宇宙機の用途の指定に応じて、利用できる宇宙機の組み合わせを提示する操作画面の画面例である。
【
図23】
図23は、用途ごとに、利用できる宇宙機の組み合わせを提示する操作画面の画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0011】
また、以下の説明において、「プロセッサ」は、1以上のプロセッサである。少なくとも1つのプロセッサは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサであるが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。
【0012】
また、少なくとも1つのプロセッサは、処理の一部又は全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサでもよい。
【0013】
また、以下の説明において、「xxxテーブル」といった表現により、入力に対して出力が得られる情報を説明することがあるが、この情報は、どのような構造のデータでもよいし、入力に対する出力を発生するニューラルネットワークのような学習モデルでもよい。従って、「xxxテーブル」を「xxx情報」と言うことができる。
【0014】
また、以下の説明において、各テーブルの構成は一例であり、1つのテーブルは、2以上のテーブルに分割されてもよいし、2以上のテーブルの全部又は一部が1つのテーブルであってもよい。
【0015】
また、以下の説明において、「プログラム」を主語として処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサによって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶部及び/又はインタフェース部などを用いながら行うため、処理の主語が、プロセッサ(或いは、そのプロセッサを有するコントローラのようなデバイス)とされてもよい。
【0016】
プログラムは、計算機のような装置にインストールされてもよいし、例えば、プログラム配布サーバ又は計算機が読み取り可能な(例えば非一時的な)記録媒体にあってもよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
【0017】
また、以下の説明において、種々の対象の識別情報として、識別番号が使用されるが、識別番号以外の種類の識別情報(例えば、英字や符号を含んだ識別子)が採用されてもよい。
【0018】
また、以下の説明において、同種の要素を区別しないで説明する場合には、参照符号(又は、参照符号のうちの共通符号)を使用し、同種の要素を区別して説明する場合は、要素の識別番号(又は参照符号)を使用することがある。
【0019】
また、以下の説明において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
【0020】
<実施の形態1の概略>
宇宙ステーションを利用したコンテンツとして、宇宙から撮影した画像、宇宙空間における滞在(宇宙旅行)、宇宙からの配信が提供される可能性がある。一方、宇宙ステーションの開発、製造、打ち上げに多額の費用を要することとなると、宇宙ステーション自体を作ることのハードルが高い。
【0021】
そこで、宇宙ステーションがよりいっそう打ち上げられやすくなり、宇宙ステーションを利用した様々なコンテンツがよりいっそう提供されやすくする技術について説明する。
【0022】
具体的には、第1の実施の形態では、宇宙ステーション等の宇宙機の共同購入を可能とすることで、宇宙機の開発、製造、打ち上げのリスクを分散しつつ、宇宙機の所有権等の権利を譲渡することができる技術について説明する。
【0023】
また、第1の実施の形態では、宇宙機によって得られる収益の分配を、宇宙機の権利の保有者に分配することができる技術について説明する。これにより、宇宙機にかかる権利を取得することが促され、宇宙機の製造、打ち上げが促され得ることとなり、宇宙開発がよりいっそう進展し得る。
【0024】
上記の技術において、後述するサーバ20等が、宇宙ステーションの共同購入の募集をする。例えば、サーバ20は、ウェブサイト等において、宇宙ステーションの仕様等の情報と、権利の内容と、共同購入にかかる購入の条件等を提示する。これにより、サーバ20は、購入の希望者からの操作に応じて、宇宙ステーションの所有権を設定する。当該所有権は、複数の口数により構成されており、複数の保有者が所有権を有する。サーバ20は、当該宇宙ステーションの所有権に基づき、宇宙ステーションを利用する権利(例えば、宇宙ステーションへの滞在ができる権利、滞在を他者に提供する権利、宇宙ステーションに備わる撮影装置、配信設備、実験装置等の各種装置を利用して成果を利用できる権利、これら成果に基づく収益の分配を受けられる権利)を、所有者に設定することとしてもよい。
【0025】
サーバ20は、宇宙機の共同購入を支援するため、宇宙機の評価をし、評価結果を、購入の希望者に対して提供することとしてもよい。例えば、以下のような観点で、宇宙機の評価をすることができる。
・宇宙機の仕様(宇宙機内部の装備、宇宙機で滞在する滞在空間の情報など、一般人向けの仕様の情報を含む)
・宇宙機の軌道(打ち上げコスト、滞在等のために軌道上の宇宙ステーションに到達するコスト等に影響する)
サーバ20は、宇宙機にかかる権利の譲渡を、ユーザ間で行えるようにする。
・宇宙ステーション、人工衛星、探査ローバー等の宇宙機器を所有する権利を複数の口数で設定し、その権利の移転を管理する
・権利の性質に応じて、様々な権利を設定することができる。例えば、所有権を有していれば、収益の分配を受けられる、宇宙機の実験装置、撮影装置による成果の共有を受けられる等がある。また、宇宙機を運営して収益を上げることができる権利を設定することもできる。例えば、宇宙ステーションの所有者がいる他に、当該所有者が、運営をする権利を別の事業者等に設定する。運営者は、宇宙ステーションを運営して、宇宙旅行による滞在等のサービスを提供することで収益を得る。所有者は、運営者から、運営をする権利に基づく対価を受け取る(例えば、運営をすることができる権利自体の対価、運営により得られた収益から分配される対価など)
<1.1 システム全体の構成図>
図1に示すシステム1は、サーバ20と、ユーザの端末10、端末10Aと、宇宙開発プロジェクトの管理者の端末30と、宇宙開発プロジェクトの委託者の端末40と、宇宙機50と、地上局60と、人工知能(大規模言語モデル)サービスのサーバ95(以下、「大規模言語モデルサービスのサーバ95」と称することもある)と、を含む。これら各装置は、ネットワーク80を介して通信接続する。宇宙機50は、宇宙空間を飛翔する宇宙物体であり、地上局60等の地上の設備と通信する。
【0026】
本実施形態において、各装置(端末装置、サーバ等)を情報処理装置として把握することもできる。すなわち、各装置の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、システム1を複数の装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0027】
サーバ20は、概略としては、以下をユーザに提供する。
・ 宇宙機の動作を制御する各種モジュールと、これらモジュールによる動作を最適化させるソフトウェアの提供。これら宇宙機用のオペレーティングシステムを提供し、宇宙機において各種モジュールを動作させる
・ 宇宙機の開発を行う事業者に向けて、宇宙開発の制約条件に従ってシミュレーションを行うサービス。宇宙空間にある宇宙機の運用をシミュレーションするシミュレーション環境を提供する。また宇宙機の動作を制御する制御用のモジュールと、これらのモジュールによる制御を最適化するシステムソフトウェアを提供する
・ 宇宙開発を行う事業者と、宇宙開発を金融の観点から支援する事業者とをマッチングさせ、宇宙プロジェクトに対する金融支援を促すサービス
・ 宇宙開発にかかわる人材のキャリアを支援するため、人材と宇宙開発を行う事業者とのマッチングを行い、転職等により組織間の移籍を支援するサービス
・ 宇宙開発にかかる業務の依頼と、依頼に応じる主体との取引を支援するサービス
以下、具体的に説明する。
【0028】
サーバ20は、宇宙開発を行う事業者と、宇宙開発を金融の観点から支援する事業者とをマッチングさせ、宇宙プロジェクトに対する金融支援を促す。サーバ20は、宇宙プロジェクトに関する様々な情報を集積して、宇宙プロジェクトを評価した評価値を算出する。これら評価結果を、金融支援を行う事業者に提供することで、融資または投資を促すことができる。また、これら評価結果に基づき宇宙プロジェクトの保険料を算出して、宇宙プロジェクトにかかる事業者に保険料を提示して申し込みを受け付けることもできる。
【0029】
サーバ20は、宇宙プロジェクトを評価する方法として、宇宙プロジェクトの遂行にかかる布陣を評価することがあり、(1)宇宙プロジェクトにかかる開発リソースの評価、(2)宇宙プロジェクトにかかる運用リソースの評価、等の観点で宇宙プロジェクトを評価する。
【0030】
(1)宇宙プロジェクトにかかる開発リソースの評価として、例えば、サーバ20は、宇宙プロジェクトが所期の目的を達する等により成功すると評価できる可能性を評価するため、宇宙機の性能、宇宙機を開発する体制、開発の実績といった開発リソースを評価する。
【0031】
(2)宇宙プロジェクトにかかる運用リソースの評価として、サーバ20は、宇宙機を打ち上げて運用をするリソースを評価する。例えば、宇宙機を運用するリソースの評価として、以下の精度、実績を評価することがある。
・ 宇宙機を打ち上げて軌道を監視し、軌道を予測することで、打ち上げ時に衛星等の他の宇宙機との衝突を防ぐ
・ 周回軌道にある衛星等の宇宙機が軌道上にあるか監視をすること。地上からの監視装置による監視の他、宇宙空間にある衛星同士が他の宇宙機をセンシングすることで監視をすることもある
・ 宇宙機の姿勢を制御すること。例えば宇宙機が動作するエネルギーを太陽光発電により発電する効率を高めるべく、宇宙機の太陽光パネルを太陽に対して適した角度にするよう宇宙機の姿勢を制御することがある。また他の宇宙機と通信をすべく、アンテナを適した方向に向けるよう宇宙機の姿勢を制御することがある
・ 宇宙機の姿勢を制御し、加速または減速するためスラスターの制御をすること。そのようなスラスターの制御をするため宇宙機の慣性、スラスター制御による航行を予測するモデルを用意すること。例えば宇宙ステーションのように宇宙機同士をドッキングすべく、宇宙機を宇宙空間で所定の位置に所定の角度から進入させることがある
・ デブリなど宇宙物体の監視をし、宇宙物体の軌道を予測すること。例えば衛星等の宇宙機にデブリが接触するおそれがある場合、デブリを除去するか、接触のおそれがある宇宙機の軌道を変更することがあり得る
以上のように、サーバ20は、宇宙プロジェクトにかかる開発リソース、運用リソースを評価することで、宇宙プロジェクトが所期の目的を達する等の成功可能性を評価することができる。
【0032】
ここで、サーバ20は、成功可能性を評価することとして、以下のように評価値を特定することとしてもよい。
・ プロジェクトにかかる布陣が全体の中で占める位置。例えば、開発実績、運用実績が全体の中でトップ層(上位から所定割合)にいるかどうか。例えば開発にかかわったプロジェクト数、プロジェクトの予算規模などを事業者ごとに集計することにより、開発実績の順位を特定することができる
・ 政府等が定めた基準において、基準を満たしているか否か。例えば、ソフトウェアコードの品質が一定の基準を満たしているか否か
・ 過去に実施されて成功又は失敗となった宇宙プロジェクトと比較して、今回の宇宙プロジェクトが成功する可能性。例えば過去に成功した宇宙プロジェクトと比較して、今回の宇宙プロジェクトにおける宇宙機の性能がよりいっそう向上している、運用実績が積まれている等により、過去の宇宙プロジェクトよりも成功可能性が高いと評価することがあり得る
サーバ20は、宇宙環境のシミュレーションを行うサービスを提供する。例えば、サーバ20は、ユーザの端末10から、地上機の設計にかかるデータを受け付けて、宇宙開発における重力・温度・通信・電力・空気・放射線などの制約条件に適合しているか判定をし、判定結果をユーザの端末10に応答することで、シミュレーションのサービスを提供する。サーバ20は、ユーザへの応答内容について、人工知能(大規模言語モデル)サービスのサーバ95に生成させ、その生成結果をユーザに応答することでサービスを提供することもできる。
【0033】
サーバ20は、デバイスの開発を行う事業者に対しては、宇宙開発の制約条件に従ってシミュレーションを行うサービスを提供する。例えば、宇宙船(ISS:International Space Station、スペースコロニー)の船内の環境、船外の環境、軌道上の環境、月面の地形や昼夜等の環境、火星などの惑星表面の環境を仮想空間上に構築し、仮想空間に配置する宇宙機のオブジェクトの制御のシミュレーションを行う等である。
【0034】
サーバ20は、宇宙開発にかかわる人材の転職等を支援するサービスを提供する。例えば、サーバ20は、宇宙開発にかかわる人材を、宇宙プロジェクトに参画した実績等に基づいて評価する。このとき、サーバ20は、宇宙開発にかかわる人材を評価することとして、業務に対して付与されるべき報酬(例えば、年収)を評価する。サーバ20は、採用を行う求人側の事業者に対して、求人の情報の登録を受け付けて、求職をする人材とマッチングさせる。サーバ20は、求人側の事業者に対して、募集する人材について想定される報酬を提示する。これにより、人材の組織間の移籍を支援することができる。
【0035】
サーバ20は、宇宙開発プロジェクトの委託者、また当該プロジェクトの管理者によるユーザの登録、プロジェクトの登録を受け付けている。これにより、サーバ20は、宇宙開発のプロジェクトと、デバイスの開発を行う事業者とをマッチングさせるべく、デバイスの開発を行う事業者の検索、また、宇宙開発プロジェクトの検索を行うサービスを提供する。
【0036】
サーバ20は、既製の製品を提供する製品メーカーのサーバと接続しており、部品、完成品等の製品メーカーから製品の登録を受け付ける。これにより、サーバ20は、宇宙開発のプロジェクトの関係者、デバイスの開発を行う事業者に対し、既製の製品の検索を提供することができる。
【0037】
サーバ20は、広告配信サービスのサーバと接続しており、デバイスの開発を行う事業者等のサーバ20の様々なユーザに対し、サーバ20が提供するサービスの利用の実績に応じた広告を配信する。例えば、デバイスの開発を行う事業者がサーバ20のシミュレーションのサービスにより宇宙機の設計を行う履歴に基づき、その宇宙機の目的、宇宙機を構成する部品等に応じた広告を配信することができ、これにより広告主が提供する製品等とのマッチングを促すことができる。
【0038】
端末10は、サーバ20が提供するサービスを利用するユーザの端末である。図示する例では、サーバ20が提供するサービスのユーザが利用する端末としては端末10、端末10A等を示しているが、各ユーザがそれぞれ端末を操作している。例えば、宇宙プロジェクトの開発事業者のユーザ、投資を行う事業者のユーザ、融資を行う事業者のユーザがそれぞれ端末10を操作する。
【0039】
大規模言語モデルサービスのサーバ95は、人工知能(AI)を含む学習処理により構築された言語モデルを用いて言語処理タスクを実行するサーバである。LLM(Large Language Model)は、大規模なデータ(テキストデータ等)、例えば、インターネット上にあるWebコンテンツを事前に大量に学習したもの、または、所定のデータベースに蓄積されたデータを事前に大量に学習したものであり、タスクを与えることで様々な言語処理タスクを実行することができるものである。
【0040】
大規模言語モデルサービスのサーバ95は、テキスト、画像、音声等によるプロンプトの入力を受け付けて、プロンプトに対する回答を生成して応答する。LLMの例としては、OpenAI社が開発したGPT-3、GPT-4、Google社が開発したBERT等が挙げられる。
【0041】
宇宙機50は、上記のように宇宙空間を飛翔する宇宙物体であり、例えば宇宙船、人工衛星等である。宇宙機50は、後述するように宇宙機50でセンシングされるセンシング結果に基づき、各モジュールを制御することで、宇宙空間における宇宙機50の状況に応じた制御(例えば、温度環境に応じた温度調整、宇宙放射線に応じた姿勢制御、他の宇宙物体との衝突を避ける姿勢/軌道制御など)、宇宙空間で異常が発生したとしても宇宙機を運用し続けるための制御(例えば、発電装置の故障時のエネルギー制御、スラスタ制御のための燃料制御、人体の水・食料の消費量に応じた水の生成・補給、通信容量に応じた通信の重要度・スケジュールの設定など)等を行う。本実施形態では、宇宙機50は、オペレータによる手動での各モジュールの操作によらずとも、各モジュールの動作を自動で行うよう制御する。例えば、宇宙機50は、宇宙空間における宇宙機50自身のセンシング結果を含むモニタリング結果、地上局60から提供される情報をもとに、宇宙機50の各種モジュールの動作を制御するスケジュール、優先度を設定して、これらに従って各種モジュールを動作させる。
【0042】
地上局60は、上記のように、宇宙空間にある宇宙物体(宇宙船、人工衛星、デブリなど)の軌道を監視して、宇宙物体の軌道の予測をし、衝突を避けるよう各宇宙機に指令を送信すること、宇宙機の軌道に応じて各モジュールを制御するよう宇宙機50に対して指令を送信すること、等を行う。
【0043】
以下、各装置の構成を説明する。
【0044】
サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0045】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0046】
入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し、情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0047】
メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0048】
ストレージ26は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0049】
プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0050】
端末10は、例えば、以下のようにして実現される。
・ スマートフォン、タブレット等のハンドヘルド型の携帯端末
・ 据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC
・ ユーザに装着されるウェアラブル端末(腕時計型、眼鏡型など)
端末10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。
【0051】
通信IF12は、端末10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0052】
入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。
【0053】
出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。
【0054】
メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0055】
ストレージ16は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0056】
プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0057】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図2は、サーバ20の構成を示す図である。
図2に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0058】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0059】
記憶部202は、ユーザデータベース211、宇宙物体データベース212、軌道データベース213、宇宙プロジェクトデータベース214、射場データベース215、軌道取引データベース216、宇宙機権利データベース217、権利取引履歴データベース218、宇宙機利用履歴データベース219、宇宙機検索履歴データベース220、宇宙機利用予約データベース221等の各種データベースを記憶する。
【0060】
ユーザデータベース211は、宇宙機の開発を行うユーザ、宇宙機を利用するユーザ等の各ユーザの情報を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0061】
宇宙物体データベース212は、宇宙空間を飛翔する宇宙物体の情報を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0062】
軌道データベース213は、宇宙空間における軌道の情報を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0063】
宇宙プロジェクトデータベース214は、宇宙開発のプロジェクトのデータベースである。詳細は後述する。
【0064】
射場データベース215は、宇宙機を打ち上げる射場のデータベースである。詳細は後述する。
【0065】
軌道取引データベース216は、宇宙機の軌道の取引を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0066】
宇宙機権利データベース217は、宇宙機の権利の内容を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0067】
権利取引履歴データベース218は、宇宙機の権利の取引にかかる履歴のデータベースである。詳細は後述する。
【0068】
宇宙機利用履歴データベース219は、利用者による宇宙機の利用の履歴を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0069】
宇宙機検索履歴データベース220は、宇宙機を検索する履歴を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0070】
宇宙機利用予約データベース221は、1または複数の宇宙機の組合せについて、その利用の予約を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0071】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール2041、送信制御モジュール2042、ユーザ管理モジュール2043、宇宙機・宇宙ロボット登録モジュール2044、シミュレーション処理モジュール2045、宇宙機権利制御モジュール2046、宇宙機利用管理モジュール2047として示す機能を発揮する。
【0072】
受信制御モジュール2041は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0073】
送信制御モジュール2042は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0074】
ユーザ管理モジュール2043は、システム1を利用する各ユーザの情報を管理するためのモジュールである。具体的には、ユーザ管理モジュール2043は、各ユーザの情報の登録等を受け付けて、ユーザデータベース211を更新する。
【0075】
宇宙機・宇宙ロボット登録モジュール2044は、宇宙機の情報、宇宙ロボットの情報の登録を受け付けて、宇宙物体データベース212等を更新するプログラムモジュールである。
【0076】
シミュレーション処理モジュール2045は、宇宙機の開発を行う事業者に対し、宇宙環境のシミュレーションを行う機能を提供するプログラムモジュールである。
【0077】
シミュレーション処理モジュール2045は、以下のようにして、宇宙環境のシミュレーション機能をユーザに提供する。
・ISS船内、ISS船外、月または惑星表面の状況(重力、大気など)を反映させた三次元仮想空間を構築し、宇宙機(船内ドローン、衛星、月面探査ローバなど)を制御した場合のシミュレーション結果を返す
・デバイスの設計データの登録をユーザから受け付けて、重力等の制約条件の情報に基づいて、制約条件に適合するか判定する。例えば、地上機の設計データの登録を受けて、宇宙開発における通信の制約に適合しなければ、宇宙環境では使用できない(意図した動作にならない)旨を判定し、判定結果をユーザに提示する。ここで設計データとは、デバイスの仕様書の情報であってもよいし、デバイスの設計図面、3Dモデル等の情報であってもよい
宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機の権利について、権利の内容の登録、権利の取引、権利に基づく収益の分配等の処理を行うことで、宇宙機権利データベース217、権利取引履歴データベース218等の各種データベースを更新するプログラムモジュールである。
【0078】
宇宙機利用管理モジュール2047は、用途に応じた宇宙機の検索、宇宙機の利用をするための予約、宇宙機の利用を記録する処理等を行うことで、宇宙機利用履歴データベース219、宇宙機検索履歴データベース220、宇宙機利用予約データベース221等の各種データベースを更新するプログラムモジュールである。
【0079】
<1.3 端末10の構成>
図3は、端末10の構成を示す図である。
【0080】
図3に示すように、端末10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する通信部(第1通信部120、第2通信部121)と、入力装置130(タッチ・センシティブ・デバイス131を含む)と、ディスプレイ132と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、モーションセンサ170と、記憶部180と、制御部190と、を含む。端末10は、
図3では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。
図3に示すように、端末10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0081】
アンテナ111は、端末10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1通信部120へ与える。
【0082】
アンテナ112は、端末10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2通信部121へ与える。
【0083】
第1通信部120は、端末10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2通信部121は、端末10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1通信部120と第2通信部121とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1通信部120と第2通信部121とは、端末10が送受信する無線信号の変復調、周波数変換等を行い、受信信号を制御部190へ与える。
【0084】
入力装置130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、入力装置130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131を含む。タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部190へ出力する。
【0085】
ディスプレイ132は、制御部190の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD、有機ELディスプレイ等によって実現される。
【0086】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末10の外部へ出力する。
【0087】
位置情報センサ150は、端末10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末10の現在位置を検出する。
【0088】
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。
【0089】
モーションセンサ170は、加速度センサ、角速度センサ等を含み、端末10の動きを検出する。
【0090】
記憶部180は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。記憶部180が記憶する各種情報については後述する。
【0091】
制御部190は、記憶部180に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末10の動作を制御する。制御部190は、例えばアプリケーションプロセッサである。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、操作受付部191と、送受信部192と、データ処理部193と、報知制御部194と、記憶制御部195としての機能を発揮する。
【0092】
操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0093】
送受信部192は、端末10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0094】
データ処理部193は、端末10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0095】
報知制御部194は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理、振動を発生させる処理を行う。
【0096】
記憶制御部195は、記憶部180に対するデータの記憶を制御する。
【0097】
記憶部180が記憶する各種情報について説明する。ある局面において、記憶部180は、ユーザ情報181、地上機設計情報182等の各情報を記憶する。
【0098】
ユーザ情報181は、サーバ20のサービスを利用するユーザの情報である。
【0099】
地上機設計情報182は、地上機の設計データの情報である。例えば、ユーザが、地上機の開発、保守運用を行う事業者である場合に、その地上機の仕様書、設計図面、試験データ等の設計データを有している。
【0100】
<2 データ構造>
図4は、ユーザデータベース211のデータ構造を示す図である。ユーザデータベース211は、項目「ユーザID」と、項目「氏名」と、項目「メールアドレス」と、項目「事業者ID」と、項目「プロフィール」と、項目「属性」と、項目「評価スコア」と、を含む。ユーザデータベース211において、宇宙開発を行うユーザの他に、宇宙機を利用するユーザ、宇宙機にかかる権利を保有するユーザの情報を保持することとしてもよい。
【0101】
項目「ユーザID」は、各ユーザを識別する情報である。
【0102】
項目「氏名」は、ユーザの氏名を示す情報である。
【0103】
項目「メールアドレス」は、ユーザの連絡先としてのメールアドレスの情報である。
【0104】
具体的には、項目「メールアドレス」は、サーバ20が提供するサービスへのユーザのログインを受け付けるための、ユーザを特定する情報としてのメールアドレスの情報を含む。
【0105】
項目「事業者ID」は、ユーザが属する組織を識別する情報である。
【0106】
具体的には、項目「事業者ID」は、ユーザが属する組織を識別する情報として、以下のような組織があり得る。
・宇宙開発にかかるデバイス、ソフトウェア等を設計、開発、製造、加工、輸送等する事業者
・宇宙開発プロジェクトの委託者
・宇宙開発プロジェクトの委託者の委託に基づき、プロジェクトの進行を管理する管理者
・宇宙開発プロジェクトに対して、融資または投資により、金融支援を行う事業者
項目「プロフィール」は、ユーザのプロフィールの情報である。
【0107】
具体的には、項目「プロフィール」は、ユーザから入力を受け付けたプロフィールの情報として、以下のような情報を保持する。
・開発実績のある技術
・専門性のある分野
・所属先の履歴などのキャリア
・融資を実施した実績がある分野
・投資を実施した実績がある分野
項目「属性」は、ユーザに付与された属性のタグの情報である。
【0108】
具体的には、項目「属性」は、以下のようにプロジェクトにおける役割に応じたタグをユーザと関連付けることで、ユーザの検索等に当該タグを用いられるようにすることができる。
・デバイス開発者向けのタグ(技術開発を行う旨のタグ)
・プロジェクト管理者のタグ
・プロジェクト委託者のタグ
・資材調達者のタグ
また、プロジェクトに対して金融支援を行う役割に応じたタグを設定することとしてもよい。
・融資担当者のタグ
・投資担当者のタグ
項目「評価スコア」は、ユーザと関連付けられた評価値の情報である。
【0109】
具体的には、項目「評価スコア」は、以下のようにして算出されるスコアの情報を、デバイスを設計するユーザとしての評価値として保持することとしてもよい。また、ユーザの評価とすることの他、ユーザが属する事業者の評価値として保持することとしてもよい。例えば、事業者に属するユーザの評価値をもとに(平均、重みづけする等)事業者の評価値を定めることとしてもよいし、ユーザに対する評価を、当該ユーザが属する事業者の評価値であるとしてもよい。
・宇宙空間を飛翔する宇宙機50を動作させる各種モジュールを設計した履歴
・サーバ20が提供するシミュレーションのサービスを利用して、宇宙機50を動作させる各種モジュールを設計した履歴
・サーバ20が提供するシミュレーションのサービスを利用して、デバイスの設計を行った履歴
・サーバ20が提供するシミュレーションのサービスを利用して設計されたデバイスが他のユーザによって閲覧された履歴、プロジェクトにおいて採用された履歴
・サーバ20が提供するマッチング機能において、他のユーザによって検索された履歴、マッチングが成立した(取引が始まった)履歴
・宇宙機の開発を行った履歴
・事業者に属する人材が宇宙プロジェクトに参画した実績
図5は、宇宙物体データベース212のデータ構造を示す図である。宇宙物体データベース212は、項目「宇宙物体ID」と、項目「種別」と、項目「仕様」と、項目「衝突の許容度」と、項目「用途」と、項目「物資在庫」と、を含む。
【0110】
項目「宇宙物体ID」は、宇宙空間を飛翔する宇宙物体それぞれを識別する情報である。
【0111】
項目「種別」は、宇宙物体の種別の情報である。
【0112】
項目「種別」は、宇宙物体の種別の情報として、以下を含み得る。
・宇宙船(人などの生命体が滞在可能な宇宙ステーション、宇宙旅行等で宇宙空間を飛翔するもの等)
・デブリ
・人工衛星
・その他、各種装置を搭載した宇宙機(例えば、宇宙空間の撮影等の目的によって打ち上げられて宇宙空間を飛翔するもの等)
項目「仕様」は、宇宙物体の大きさ、機能等の、宇宙物体の仕様の情報である。
【0113】
項目「仕様」は、宇宙物体の仕様の情報として、以下を含み得る。
・質量(打ち上げ時の総重量、宇宙空間における総重量など)、寸法(全体のサイズ、形状)等の、宇宙物体の大きさ、重さを示す指標
・姿勢制御のための推進システムの仕様(例えば、宇宙機の移動に使用される推進剤、エンジンのタイプ)、電力供給システムの仕様(例えば、太陽電池、バッテリー)、通信システム(例えば、地上との通信方法、周波数帯域)、熱制御システム(熱を管理するためのシステムであり、放熱板、ヒーターなど)、宇宙プロジェクトのミッションを達するための機器(搭載される観測機器、実験装置など)、耐久性(宇宙環境における放射線、温度変化に対する体制)等の、宇宙機に搭載される各種装置の仕様
・定員など、宇宙機を人体等の生命体が利用する場合の利用可能な人数
項目「衝突の許容度」は、宇宙物体が他の宇宙物体と衝突することを許容する程度の情報である。
【0114】
項目「衝突の許容度」は、衝突の許容度の情報として、以下を含み得る。
・衝突を許容しない(例えば、人などの生命体が登場している、非常に高価で製作期間も一定期間を要するなど生産が容易ではない等)
・衝突を許容する(例えば、故障をしても代替が容易である等)
項目「用途」は、宇宙物体の用途の情報である。
【0115】
項目「用途」は、宇宙物体の用途の情報として、以下を含み得る。
・所定の観測対象を観測する(気象現象など)
・人が滞在する宇宙ステーション
・宇宙旅行に供されるもの
・広告等のための動画等のコンテンツを作成するためのもの(撮影装置を搭載する等)
項目「物資在庫」は、宇宙機において保持する物資の状況の情報である。
【0116】
項目「物資在庫」は、宇宙機において保持する物資の状況の情報として、以下を含み得る。
・各宇宙機が有する物資のリスト
・各宇宙機で人等の生命体が滞在する場合に、物資の保有量が十分であるか等の評価結果
・各宇宙機で実験等の目的がある場合、当該目的を達するための資材(例えば、実験に用いられる物資等)、また、これら資材の在庫が十分であるか等の評価結果
図6は、軌道データベース213のデータ構造を示す図である。軌道データベース213は、項目「軌道ID」と、項目「宇宙物体ID」と、項目「利用状況」と、項目「予約条件」と、項目「元期」と、項目「第1の軌道要素(平均運動)」と、項目「第2の軌道要素(離心率)」と、項目「第3の軌道要素(軌道傾斜角)」と、項目「第4の軌道要素(昇交点赤経)」と、項目「第5の軌道要素(近地点引数)」と、項目「第6の軌道要素(平均近点角)」と、項目「進行方向予測誤差」と、項目「直行方向予測誤差」と、を含む。
【0117】
項目「軌道ID」は、宇宙空間における宇宙物体の軌道それぞれを識別する情報である。
【0118】
項目「宇宙物体ID」は、軌道と対応付けられる宇宙物体を識別する情報である。
【0119】
項目「宇宙物体ID」は、宇宙物体データベース212の項目「宇宙物体ID」と関連付けられることとしてもよい。
【0120】
項目「利用状況」は、宇宙物体による各軌道の利用の状態の情報である。
【0121】
項目「利用状況」は、各軌道の利用の状態の情報として、以下を含み得る。
・利用中: 既に宇宙物体が軌道に存在する)。なお、利用する期間の情報を含むこととしてもよい。例えば、人工衛星が耐用年数を超えて軌道から外れることがあり得る。例えば、デブリが除去されることがあり得る
・空き: 軌道に存在することができる宇宙物体の数に空きがある。例えば、軌道を周回する宇宙物体の数には、宇宙物体同士の衝突を回避するため、軌道の高度(低軌道、中軌道、静止軌道)等の要因に応じて上限がある。また各国の人工衛星の運用規制等によっても、軌道を周回する宇宙物体の数に上限があり得る)
・予約中: 将来の宇宙物体の打ち上げ、または、既に宇宙空間にある宇宙物体が軌道を変更することで軌道を利用する予定であることを含む。なお、利用する期間の情報を含むこととしてもよい。
【0122】
項目「予約条件」は、軌道を予約するための条件の情報である。
【0123】
より具体的には、項目「予約条件」は、軌道を予約するための対価、軌道を予約できる宇宙プロジェクト、事業者、国等の条件の情報である。
【0124】
項目「元期」は、宇宙物体の軌道要素が定義される特定の時刻の情報である。
【0125】
より具体的には、項目「元期」は、元期(Epoch)における軌道要素をもとに、宇宙物体の現在、未来の位置を計算するものである。
【0126】
項目「第1の軌道要素(平均運動)」は、ケプラーの軌道要素として、宇宙空間における宇宙物体の軌道を構成するパラメータのうち、平均運動(mean motion)のパラメータの情報である。
【0127】
項目「第2の軌道要素(離心率)」は、ケプラーの軌道要素として、宇宙空間における宇宙物体の軌道を構成するパラメータのうち、離心率(Eccentricity)のパラメータの情報である。
【0128】
項目「第3の軌道要素(軌道傾斜角)」は、ケプラーの軌道要素として、宇宙空間における宇宙物体の軌道を構成するパラメータのうち、軌道傾斜角(Inclination)のパラメータの情報である。
【0129】
項目「第4の軌道要素(昇交点赤経)」は、ケプラーの軌道要素として、宇宙空間における宇宙物体の軌道を構成するパラメータのうち、昇交点経度(Right Ascension of Ascending Node)のパラメータの情報である。
【0130】
項目「第5の軌道要素(近地点引数)」は、ケプラーの軌道要素として、宇宙空間における宇宙物体の軌道を構成するパラメータのうち、近地点引数(argument of perigee)のパラメータの情報である。
【0131】
項目「第6の軌道要素(平均近点角)」は、ケプラーの軌道要素として、宇宙空間における宇宙物体の軌道を構成するパラメータのうち、平均近点角(mean anomaly)のパラメータの情報である。
【0132】
項目「進行方向予測誤差」は、宇宙物体の進行方向における宇宙物体の位置を予測した予測結果に含まれる誤差の情報である。
【0133】
項目「直行方向予測誤差」は、宇宙物体の進行方向に対する直行方向おける宇宙物体の位置を予測した予測結果に含まれる誤差の情報である。これら宇宙物体の位置について、地上局60が予測をしつつ、その予測の精度の情報を出力することとしてもよい。サーバ20は、これら地上局60が予測をした宇宙物体の位置、予測の精度の情報をもとに、軌道データベース213を更新することとしてもよい。
【0134】
軌道データベース213は、上記の他、宇宙空間における宇宙物体の位置データ(位置を示す座標)、速度データ(速度を示すベクトル)、宇宙物体の姿勢の情報、宇宙物体の回転速度の情報、宇宙物体に及ぼされる重力、空気抵抗、太陽光圧などの外部の要因に基づくデータを保持することとしてもよい。これらの情報により、宇宙物体の軌道を予測し、管理することがよりいっそう容易となる。
【0135】
図7は、宇宙プロジェクトデータベース214のデータ構造を示す図である。宇宙プロジェクトデータベース214は、項目「プロジェクトID」と、項目「委託元」と、項目「プロジェクト責任者」と、項目「プロジェクト参画者」と、項目「目的・目標」と、項目「プロジェクト実施期間」と、項目「状況」と、項目「事業予算」と、項目「保険料」と、を含む。
【0136】
項目「プロジェクトID」は、宇宙開発プロジェクトそれぞれを識別する情報である。
【0137】
項目「委託元」は、宇宙開発プロジェクトを委託する委託者を識別する情報である。
【0138】
項目「プロジェクト責任者」は、宇宙開発プロジェクトを運用する運用の責任者を識別する情報である。
【0139】
項目「プロジェクト参画者」は、宇宙開発プロジェクトに参画する参画者を識別する情報である。
【0140】
具体的には、項目「プロジェクト参画者」は、デバイスの設計事業者等、宇宙開発プロジェクトの関係者それぞれを識別する情報を含む。
【0141】
項目「目的・目標」は、宇宙開発プロジェクトの目的、目標を示す情報である。
【0142】
具体的には、項目「目的・目標」は、宇宙開発プロジェクトの目的・目標として、例えば、彗星探査のため彗星に着陸し、試料を採取して地球へ持ち帰るといった目標の情報を含む。
【0143】
項目「プロジェクト実施期間」は、宇宙開発プロジェクトを実施するものとして定められた期間の情報である。
【0144】
項目「状況」は、宇宙開発プロジェクトの状況を示す情報である。
【0145】
具体的には、項目「状況」は、宇宙開発プロジェクトの状況として、以下の情報を含む。
・開発中:目的、目標を達するためにデバイスを開発中の段階
・プロジェクト組成:宇宙開発プロジェクトを推進するメンバーを選定している段階
・終了:プロジェクトを終了させた状態
項目「事業予算」は、宇宙開発プロジェクトにかかる事業予算の規模の情報である。
【0146】
項目「保険料」は、宇宙開発プロジェクトに対して設定される保険の条件の情報である。
【0147】
具体的には、項目「保険料」は、以下の性質の保険に対する保険の条件(保険料を含む)の情報を含む。
・宇宙機が損壊することに備えた保険
・宇宙機が他の衛星に衝突するなど、第三者への賠償を目的とした保険
また、保険料は、以下のように宇宙開発プロジェクトにおける各工程にそれぞれ設定されることとしてもよい。
・宇宙機の打ち上げ(打ち上げ自体に失敗する可能性、打ち上げ時の軌道が意図したものとならず他の宇宙機と衝突する可能性などがある)
・宇宙機が衛星等であり、周回軌道上で行うミッション(宇宙機の劣化、デブリ等の衝突による故障等がありえる)
・宇宙機に与えられた探索等のミッション(例えば、惑星、または惑星の周回軌道にある衛星等に着陸して探査、試料の採取等を行う)
これら保険料を計算するため、サーバ20は、宇宙プロジェクトについて評価したスコアを宇宙開発プロジェクトの成功可能性として用いて、保険料を算出する。
【0148】
図8は、射場データベース215のデータ構造を示す図である。射場データベース215は、項目「射場ID」と、項目「緯度経度」と、項目「地上設備」と、項目「打ち上げ予定」と、を含む。
【0149】
項目「射場ID」は、宇宙機を打ち上げる射場を識別する情報である。
【0150】
項目「緯度経度」は、射場が位置する情報として、緯度及び経度の情報である。
【0151】
項目「地上設備」は、射場が有する設備の情報である。
【0152】
項目「地上設備」は、射場が有する地上の設備の情報として、以下を含み得る。
・管制施設。宇宙機の管制業務を行うための施設。例えば、軌道上の宇宙物体を監視して、宇宙機を打ち上げる業務、打ち上げられた軌道上の宇宙機に対して各種指示を行う業務等を行うための施設
・宿泊施設。例えば、宇宙旅行にあたって訓練を行う際の宿泊施設。当該宿泊施設における宿泊可能な人数等の、宿泊の提供に必要な情報を含む
・訓練施設。例えば、宇宙旅行、宇宙での実験等のように宇宙空間で滞在するにあたり事前に行う訓練のための施設。当該訓練施設において訓練することができる訓練項目、訓練が可能な人数等の、訓練の実施に必要な情報を含む
以上のように、項目「地上設備」において、宇宙機を運用し、利用するための各種施設の情報を含む。
【0153】
項目「打ち上げ予定」は、射場において宇宙機を打ち上げるスケジュールの情報である。
【0154】
より具体的には、項目「打ち上げ予定」は、宇宙機を識別する情報(例えば宇宙物体データベース212)、宇宙機を軌道へと打ち上げるスケジュールの情報(軌道データベース213において管理される軌道へと宇宙機が到達するのに必要なエネルギーの観点で適したタイミング、軌道上の他の宇宙物体を避けて打ち上げることに適したタイミングに基づき、打ち上げのスケジュールが設定される)等を含むものである。
【0155】
図9は、軌道取引データベース216のデータ構造を示す図である。軌道取引データベース216は、項目「取引ID」と、項目「軌道ID」と、項目「利用状況」と、項目「現利用者」と、項目「利用希望者」と、項目「取引ステータス」と、項目「マッチング成立日」と、項目「取引条件」と、を含む。
【0156】
項目「取引ID」は、軌道についての各取引を識別する情報である。
【0157】
項目「軌道ID」は、軌道を識別する情報である。
【0158】
項目「軌道ID」は、軌道データベース213の項目「軌道ID」と関連付けられることとしてもよい。
【0159】
項目「利用状況」は、宇宙機による軌道の利用の状態の情報である。
【0160】
項目「利用状況」は、宇宙機による軌道の利用の状態として、以下を含み得る。
・利用中。利用終了の時期の情報があることとしてもよいし、利用終了の時期が定められていないこととしてもよい
・利用の予約中。利用開始の時期の情報、利用終了の時期の情報の少なくともいずれかを含むこととしてよい。例えば、将来の宇宙機の打ち上げに向けて予め予約していた軌道について、他の事業者へと譲渡することがあり得る
・利用終了。かつて軌道を利用していたが、宇宙機の運用の終了に伴い利用しなくなった
項目「現利用者」は、軌道を現に利用しており、利用希望者へと軌道を提供する現利用者を識別する情報である。
【0161】
項目「現利用者」は、ユーザデータベース211の項目「事業者ID」、項目「ユーザID」等の、事業者または個人と関連付けられることとしてもよい。
【0162】
項目「利用希望者」は、軌道の利用を希望する利用希望者を識別する情報である。
【0163】
項目「利用希望者」は、ユーザデータベース211の項目「事業者ID」、項目「ユーザID」等の、事業者または個人と関連付けられることとしてもよい。
【0164】
項目「取引ステータス」は、現利用者と利用希望者との軌道の取引の状態の情報である。
【0165】
項目「取引ステータス」は、軌道の取引の状態として、以下を含み得る。
・取引開始前。現利用者、利用希望者とのマッチングが行われ、取引を開始する前
・取引条件調整中。現利用者、利用希望者とで、取引の条件(軌道の対価など)を調整している段階
・取引成立して完了。現利用者、利用希望者とで、取引の条件に合意し、契約締結等が行われた状態
・取引完了せず終了。現利用者、利用希望者とで、取引の条件の合意に至らず終了となった状態
項目「マッチング成立日」は、現利用者と利用希望者とのマッチングのタイミングの情報である。
【0166】
項目「取引条件」は、軌道を取引する条件の情報である。
【0167】
より具体的には、項目「取引条件」は、取引にかかる対価の他、様々な条件を含みうるものである。
【0168】
図10は、宇宙機権利データベース217のデータ構造を示す図である。宇宙機権利データベース217は、項目「宇宙機ID」と、項目「軌道ID」と、項目「仕様」と、項目「総合スコア」と、項目「到達性スコア」と、項目「滞在性スコア」と、項目「観測性スコア」と、項目「機器性能スコア」と、項目「権利発行主体」と、項目「権利発行総数」と、項目「権利内容・権利者」と、を含む。
【0169】
項目「宇宙機ID」は、権利の取引の対象となる宇宙機を識別する情報である。
【0170】
項目「宇宙機ID」は、宇宙物体データベース212の項目「宇宙物体ID」と関連付けられることとしてもよい。
【0171】
項目「軌道ID」は、軌道を識別する情報である。
【0172】
項目「軌道ID」は、軌道データベース213の項目「軌道ID」と関連付けられることとしてもよい。
【0173】
項目「仕様」は、宇宙機の仕様の情報である。
【0174】
項目「仕様」は、宇宙機の仕様の情報として、以下を含み得る。
・質量
・寸法(人が滞在する空間の間取り等の情報を含む)
・宇宙機の推進システム
・宇宙機の定員
・宇宙機の各種制御(熱制御、通信制御、姿勢・軌道制御、電力制御、生命維持制御など)
・宇宙機の各種装置(実験装置の仕様、撮影装置の仕様、宇宙空間からの配信設備の仕様など)
項目「総合スコア」は、宇宙機を各種観点に基づき総合的に評価した評価結果の情報である。
【0175】
より具体的には、項目「総合スコア」は、後述する項目「到達性スコア」、項目「滞在性スコア」、項目「観測性スコア」、項目「機器性能スコア」等の各種評価結果を統合した評価結果の情報である。
【0176】
項目「到達性スコア」は、軌道にある宇宙機への到達の容易さを評価した評価結果の情報である。
【0177】
より具体的には、項目「到達性スコア」は、宇宙機の軌道(宇宙機権利データベース217の項目「軌道ID」)に基づき、地上からの打ち上げで宇宙機に到達しやすい程度を評価したものである。より具体的には、項目「到達性スコア」において、地上から宇宙機に到達するまでの時間(利用できる射場の位置、地上からの高度等によって影響されうる)に基づき、軌道にある宇宙機への到達のしやすさを評価した結果を含むこととしてもよい。
【0178】
項目「滞在性スコア」は、軌道にある宇宙機において人の滞在のしやすさを評価した評価結果の情報である。
【0179】
より具体的には、項目「滞在性スコア」は、項目「仕様」の情報に基づき、宇宙機で利用できる設備(水の生産設備など)、宇宙機の滞在空間の広さ(寸法など)、軌道上の宇宙機の重力(地上からの距離)等に基づき、例えば宇宙旅行で滞在する人(専門的な訓練を受ける宇宙飛行士ほどの訓練を受けていない人など)にとっての滞在のしやすさを評価した結果を含み得るものである。
【0180】
項目「観測性スコア」は、宇宙機から、観測したい対象を観測することの容易さを評価した評価結果の情報である。
【0181】
より具体的には、項目「観測性スコア」は、軌道から撮影対象(例えば、地球上の特定の地域)を撮影することの容易さ(軌道に応じて、撮影対象を撮影できるタイミングが異なり得る)等に基づき、観測対象を観測することを評価した結果を含み得るものである。
【0182】
項目「機器性能スコア」は、宇宙機に備わる各種装置の性能を評価した評価結果の情報である。
【0183】
より具体的には、項目「機器性能スコア」は、宇宙機に備わる装置(撮影装置その他センシング機器の性能、熱制御の性能、通信システムの性能、実験施設の性能、配信施設の性能)、宇宙機で運用されている装置(宇宙ロボットなど)の性能を評価した評価結果を含み得るものである。
【0184】
項目「権利発行主体」は、宇宙機にかかる権利を発行する主体を識別する情報である。
【0185】
項目「権利発行主体」は、ユーザデータベース211の項目「事業者ID」、項目「ユーザID」等の、事業者または個人と関連付けられることとしてもよい。
【0186】
項目「権利発行総数」は、宇宙機について発行された権利の総数の情報である。
【0187】
より具体的には、項目「権利発行総数」は、権利の内容に応じて発行される発行数に基づき、各種権利の発行数を集約したものを含み得るものである。このように、宇宙機にかかる権利について、複数の口数に分割されており、取引可能としている。
【0188】
項目「権利内容・権利者」は、宇宙機についての権利の内容、権利の所有者、当該権利の所有者が所有している権利の数の情報である。
【0189】
項目「権利内容・権利者」は、権利の内容等の情報として、以下を含み得る。
【0190】
(権利の内容)
・宇宙機を所有する権利。例えば、宇宙機に滞在、宇宙機に備わる実験施設等を使用することができる。また、宇宙機を他者に利用することを許可して、当該利用に伴う対価(利用すること自体の対価、利用に伴う収益に基づく対価等)を受け取ることができることとしてもよい
・宇宙機に備わる各種装置で得られた成果物を利用することができる権利。例えば、宇宙機の撮影装置で撮影された動画像の共有を受けることができる、当該動画像(例えば、地球や月面を撮影したもの)を利用することができる権利を含み得る。また、地上をセンシングしたセンシングデータを様々な事業者が利用する利活用による収益の分配を受ける権利を含み得る
・宇宙機からの配信をすることができる権利。例えば当該配信において、配信中に課金を受けられる(ギフティングを受ける)権利、当該配信において得られた収益の分配を受けられる権利等があり得る
以上のような権利の内容は、権利の発行主体が定めることとしてもよい。例えば、所有権のみが取引可能に発行されることとしてもよい。
【0191】
(権利の保有者・保有数)
・権利の保有者と、当該保有者が保有する口数の情報。権利ごとに、保有者と保有する口数の情報を管理することとしてもよい
図11は、権利取引履歴データベース218のデータ構造を示す図である。権利取引履歴データベース218は、項目「権利取引ID」と、項目「宇宙機ID」と、項目「権利の譲渡者」と、項目「権利の譲受者」と、項目「取引対象の権利」と、項目「取引にかかる数量」と、項目「取引の対価」と、項目「ステータス」と、を含む。
【0192】
項目「権利取引ID」は、宇宙機にかかる権利の取引それぞれを識別する情報である。
【0193】
項目「宇宙機ID」は、権利の取引対象となる宇宙機を識別する情報である。
【0194】
項目「宇宙機ID」は、宇宙物体データベース212の項目「宇宙物体ID」と関連付けられることとしてもよい。
【0195】
項目「権利の譲渡者」は、権利の取引にかかる譲渡者(権利の保有者)を識別する情報である。
【0196】
項目「権利の譲渡者」は、ユーザデータベース211の項目「事業者ID」、項目「ユーザID」等の、事業者または個人と関連付けられることとしてもよい。
【0197】
項目「権利の譲受者」は、権利の取引にかかる譲受者(購入者)を識別する情報である。
【0198】
項目「権利の譲受者」は、ユーザデータベース211の項目「事業者ID」、項目「ユーザID」等の、事業者または個人と関連付けられることとしてもよい。
【0199】
項目「取引対象の権利」は、取引の対象となる権利の内容の情報である。
【0200】
項目「取引対象の権利」は、権利の内容として、上記のように、以下を含み得る。
・所有権
・宇宙機によって得られる成果物の利用権
・収益の分配を受けられる権利 など
項目「取引にかかる数量」は、権利の取引にかかる数量の情報である。
【0201】
項目「取引の対価」は、権利の取引にかかる対価の情報である。
【0202】
より具体的には、項目「取引の対価」は、権利の取引の対価として、金銭的な価値を有するもの(通貨)の他に、他の宇宙機を利用できる権利等の条件を含み得るものである。
【0203】
項目「ステータス」は、権利の取引の状態の情報である。
【0204】
項目「ステータス」は、権利の取引の状態として、以下を含み得る。
・マッチング成立前(例えば、権利の取引をしたい譲渡者、譲受者のいずれかが、取引を申し出をし、マッチングする取引相手を探索している段階)
・マッチング成立(権利の譲受者、譲渡者との接点ができた)、交渉段階
・取引完了(交渉成立し、取引がなされた)
・取引成立せず終了
図12は、宇宙機利用履歴データベース219のデータ構造を示す図である。宇宙機利用履歴データベース219は、項目「宇宙機利用ID」と、項目「宇宙機ID」と、項目「利用者」と、項目「利用期間」と、項目「利用内容」と、項目「ステータス」と、項目「成果物」と、項目「利用の対価」と、を含む。
【0205】
項目「宇宙機利用ID」は、宇宙機が利用者によって利用された履歴それぞれを識別する情報である。
【0206】
項目「宇宙機ID」は、利用者が利用した宇宙機を識別する情報である。
【0207】
項目「宇宙機ID」は、宇宙物体データベース212の項目「宇宙物体ID」、権利取引履歴データベース218の項目「権利取引ID」等と関連付けられることとしてもよい。
【0208】
項目「利用者」は、宇宙機を利用した利用者を識別する情報である。
【0209】
項目「利用者」は、ユーザデータベース211の項目「事業者ID」、項目「ユーザID」等の、事業者または個人と関連付けられることとしてもよい。
【0210】
項目「利用期間」は、宇宙機を利用する期間の情報である。
【0211】
項目「利用内容」は、宇宙機を利用する内容の情報である。
【0212】
項目「利用内容」は、宇宙機を利用する内容として、以下を含み得る。
【0213】
例えば、宇宙機を利用者が利用することとして、軌道上の宇宙機で滞在すること、軌道上の宇宙機の実験設備で実験を行うこと、宇宙機が有する撮影装置の撮影データを利用すること(必ずしも宇宙機に利用者が滞在するわけではなく、宇宙機に備わる各種撮影装置による撮影を行うことを含む)、等があり得る。
【0214】
また、宇宙機によって、月面等を探査すること(探査による撮影データの取得、探査による採取をした結果を得ること等)、等があり得る。
【0215】
項目「ステータス」は、宇宙機の利用の状態の情報である。
【0216】
項目「ステータス」は、宇宙機の利用の状態として、以下を含み得る。
・利用の予約中(利用前)
・利用中
・利用完了
項目「成果物」は、宇宙機の利用により得られた成果物の情報である。
【0217】
より具体的には、項目「成果物」は、撮影装置による撮影、宇宙機からの配信による配信データ、実験により得られた実験データ等である。
【0218】
項目「利用の対価」は、宇宙機の利用に対する対価の情報である。
【0219】
図13は、宇宙機検索履歴データベース220のデータ構造を示す図である。宇宙機検索履歴データベース220は、項目「検索ID」と、項目「検索ユーザID」と、項目「検索語」と、項目「利用用途タグ」と、項目「利用時期指定」と、項目「第1の宇宙機ID」と、項目「第1の宇宙機の利用可能期間」と、項目「第1の宇宙機の利用設備」と、項目「第2の宇宙機ID」と、項目「第2の宇宙機の利用可能期間」と、項目「第2の宇宙機の利用設備」と、項目「予約操作」と、を含む。
【0220】
項目「検索ID」は、ユーザによる宇宙機の検索それぞれを識別する情報である。
【0221】
項目「検索ユーザID」は、宇宙機の検索をしたユーザそれぞれを識別する情報である。
【0222】
項目「検索ユーザID」は、ユーザデータベース211の項目「ユーザID」等と関連付けられることとしてもよい。
【0223】
項目「検索語」は、ユーザが検索において指定した検索語の情報である。
【0224】
より具体的には、項目「検索語」は、ユーザがフリーテキスト等で入力した検索語を含み得るものである。
【0225】
項目「利用用途タグ」は、宇宙機の検索にかかる、用途の種別の情報である。
【0226】
より具体的には、項目「利用用途タグ」は、ユーザの検索語に対してサーバ20によって付された用途のタグ、ユーザが指定したタグ等である。
【0227】
項目「利用時期指定」は、宇宙機を利用する時期としてユーザによって指定された期間の情報である。
【0228】
項目「第1の宇宙機ID」は、検索により、1の宇宙機または複数の宇宙機の組合せを特定した場合の、当該検索により特定された第1の宇宙機を識別する情報である。
【0229】
項目「第1の宇宙機ID」は、宇宙物体データベース212の項目「宇宙物体ID」等と関連付けられることとしてもよい。
【0230】
項目「第1の宇宙機の利用可能期間」は、検索された用途において、検索された第1の宇宙機のリソースの空き状況に応じて、利用が可能(予約が可能)である期間の情報である。
【0231】
より具体的には、項目「第1の宇宙機の利用可能期間」は、サーバ20が宇宙機利用履歴データベース219を参照して、第1の宇宙機について、用途に対応するリソース(実験設備、撮影装置、収容可能な人数に対する滞在人数の空き等)の空き状況に基づき、利用できる期間を特定した結果の情報を含み得るものである。
【0232】
項目「第1の宇宙機の利用設備」は、検索された用途において、検索された第1の宇宙機のリソースの空き状況に応じて、利用が可能(予約が可能)である第1の宇宙機のリソース(設備等)の情報である。
【0233】
より具体的には、項目「第1の宇宙機の利用設備」は、サーバ20が宇宙機利用履歴データベース219を参照して、第1の宇宙機について、用途に対応するリソース(実験設備、撮影装置、収容可能な人数に対する滞在人数の空き等)の空き状況に基づき、利用できるリソースの情報を含み得るものである。
【0234】
項目「第2の宇宙機ID」は、検索により、複数の宇宙機の組合せを特定した場合の、当該検索により特定された第1の宇宙機の他の宇宙機である第2の宇宙機を識別する情報である。
【0235】
項目「第2の宇宙機ID」は、宇宙物体データベース212の項目「宇宙物体ID」等と関連付けられることとしてもよい。なお、用途の検索により、1の宇宙機により用途を達成できる場合もあれば、当該1の宇宙機の設備、利用可能な期間のため他の宇宙機も併せて利用することが必要なことがあり得る。サーバ20は、用途に応じて複数の宇宙機を特定しうるが、図示するような2つの宇宙機を特定することの他に、3つ以上の宇宙機の組合せを特定することもあり得る。すなわち、図示する例では、宇宙機検索履歴データベース220において、複数の宇宙機の組合せとして第1の宇宙機、第2の宇宙機の2つの宇宙機を検索する例を示しているが、3つ以上の宇宙機の情報(例えば、第3の宇宙機の情報)を保持することとしてもよい。
【0236】
項目「第2の宇宙機の利用可能期間」は、検索された用途において、検索された第2の宇宙機のリソースの空き状況に応じて、利用が可能(予約が可能)である期間の情報である。
【0237】
項目「第2の宇宙機の利用設備」は、検索された用途において、検索された第2の宇宙機のリソースの空き状況に応じて、利用が可能(予約が可能)である第2の宇宙機のリソース(設備等)の情報である。
【0238】
項目「予約操作」は、検索された宇宙機について利用の予約がされた場合の、当該予約を識別する情報である。
【0239】
項目「予約操作」は、後述する宇宙機利用予約データベース221の項目「予約ID」と関連付けられることとしてもよい。
【0240】
図14は、宇宙機利用予約データベース221のデータ構造を示す図である。宇宙機利用予約データベース221は、項目「予約ID」と、項目「予約ユーザID」と、項目「利用用途タグ」と、項目「予約の対価」と、項目「第1の宇宙機ID」と、項目「第1の宇宙機の利用期間」と、項目「第1の宇宙機の利用設備」と、項目「第2の宇宙機ID」と、項目「第2の宇宙機の利用可能期間」と、項目「第2の宇宙機の利用設備」と、項目「ステータス」と、を含む。
【0241】
項目「予約ID」は、1の宇宙機または複数の宇宙機の組合せの利用を予約する履歴それぞれを識別する情報である。
【0242】
項目「予約ユーザID」は、宇宙機の利用を予約するユーザを識別する情報である。
【0243】
項目「予約ユーザID」は、ユーザデータベース211の項目「ユーザID」等と関連付けられることとしてもよい。
【0244】
項目「利用用途タグ」は、宇宙機の検索にかかる、用途を識別する情報である。
【0245】
項目「利用用途タグ」は、宇宙機検索履歴データベース220の項目「利用用途タグ」と関連付けられることとしてもよい。
【0246】
項目「予約の対価」は、宇宙機の利用にかかる対価の情報である。
【0247】
より具体的には、項目「予約の対価」は、宇宙機の利用にかかる金銭的な価値を対価として保持することとしてもよいし、その他の条件を対価として保持し得るものである。
【0248】
項目「第1の宇宙機ID」は、利用の予約にかかる第1の宇宙機を識別する情報である。
【0249】
項目「第1の宇宙機の利用期間」は、用途に対応する第1の宇宙機のリソースを予約する期間の情報である。
【0250】
項目「第1の宇宙機の利用設備」は、用途に対応して利用を予約する第1の宇宙機のリソース(設備等)の情報である。
【0251】
項目「第2の宇宙機ID」は、利用の予約にかかる第2の宇宙機を識別する情報である。
【0252】
項目「第2の宇宙機の利用可能期間」は、用途に対応する第2の宇宙機のリソースを予約する期間の情報である。
【0253】
より具体的には、項目「第2の宇宙機の利用可能期間」は、である。
【0254】
項目「第2の宇宙機の利用設備」は、用途に対応して利用を予約する第2の宇宙機のリソース(設備等)の情報である。
【0255】
項目「ステータス」は、利用の予約の状態の情報である。
【0256】
項目「ステータス」は、利用の予約の状態として、以下を含み得る。
・予約確認中。宇宙機のリソースを予約する操作に応じて、リソースを確保する段階
・予約手続完了。宇宙機のリソースについて利用する時期に応じた予約が完了した状態
・利用済み。宇宙機のリソースの利用が完了した状態
<3 動作(第1の実施形態)>
図15は、宇宙機にかかる権利を評価する処理の流れを示す図である。
【0257】
ステップS1521において、サーバ20の宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機の仕様の情報(宇宙物体データベース212等)、軌道の情報(軌道データベース213)を、データベースを参照して取得する。宇宙機権利制御モジュール2046は、取得した情報に基づき、宇宙機権利データベース217を更新する。
【0258】
ステップS1523において、サーバ20の宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機の利用状況の情報を、宇宙機利用履歴データベース219、宇宙機利用予約データベース221、宇宙機検索履歴データベース220等のデータベースを参照して取得する。
【0259】
ステップS1525において、サーバ20の宇宙機権利制御モジュール2046は、取得したデータに基づき、宇宙機の権利のスコアを特定し、特定したスコアに基づき、宇宙機権利データベース217を更新する。
【0260】
より具体的には、宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機の仕様の情報と、宇宙機の軌道の情報との少なくともいずれかに基づいて、宇宙機にかかる権利を評価したスコアを特定する。宇宙機権利制御モジュール2046は、特定された宇宙機の権利にかかるスコアを、評価の対象となった宇宙機と関連付けて記憶部202の宇宙機権利データベース217等に記憶させる。
【0261】
ここで、宇宙機権利制御モジュール2046は、スコアを特定することとして、宇宙機の仕様の情報に基づいて、宇宙機での人間の滞在のしやすさに基づいて、スコアとして、宇宙機権利データベース217の項目「滞在性スコア」を特定することとしてもよい。例えば、宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機の仕様の情報に基づいて、人間として、専任の宇宙飛行士ではない一般人にとっての宇宙機での滞在のしやすさとして、宇宙機において人間が滞在する空間の広さ、宇宙機において滞在する人間が利用できる重力、の少なくともいずれかに基づいて、スコアを特定することとしてもよい。
【0262】
例えば、宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機において重力を発生させる装置により、人間が利用できる重力を提供する場合に、当該装置による重力の発生を考慮したスコアを特定することとしてもよい。
【0263】
例えば、宇宙機権利制御モジュール2046は、人間が滞在する空間が、狭すぎない、または、広すぎない(宇宙機内での移動の負担)ことに基づいて、スコアを特定することとしてもよい。
【0264】
ここで、宇宙機権利制御モジュール2046は、スコアを特定することとして、宇宙機の軌道の情報に基づいて、射場から軌道への宇宙機の到達のしやすさに応じて、スコアを特定することとしてもよい。例えば、宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機が利用できる射場の情報(射場データベース215。宇宙機の製造拠点に基づき、輸送コストが一定以内の射場を優先することとしてもよいし、宇宙機の製造者の国籍に応じて、当該国籍の製造者が利用できる射場を優先することとしてもよい)に基づく打ち上げ位置の緯度経度の情報と、宇宙機を運用する軌道の情報とに基づいて、打ち上げから軌道への到達のしやすさを評価して、宇宙機権利データベース217の項目「到達性スコア」を特定することとしてもよい。
【0265】
また、宇宙機権利制御モジュール2046は、スコアを特定することとして、月面への着陸を行う宇宙機の軌道の情報として、月面まで到達する軌道、月面の着陸位置、月面の探査範囲の少なくともいずれかに基づいて、スコアを特定することとしてもよい。例えば、宇宙機権利制御モジュール2046は、月面の着陸位置への到達が容易な打ち上げの軌道であるか否かに応じて、宇宙機権利データベース217の項目「到達性スコア」を特定してもよいし、月面の着陸位置に基づき特定される、月面の探査範囲に基づき、宇宙機権利データベース217の項目「観測性スコア」を特定してもよい。
【0266】
宇宙機権利制御モジュール2046は、スコアを特定することとして、宇宙機の軌道の情報(軌道データベース213、宇宙機権利データベース217等)に基づいて、地上または宇宙空間の特定の範囲に対しての宇宙機のセンシングのしやすさに応じて、スコアを特定することとしてもよい。例えば、地球の地上の一定範囲について、カメラ等によるセンシングが容易な軌道があり得る。宇宙機権利制御モジュール2046は、このようなセンシングのしやすさに基づき特定したスコアにより、宇宙機権利データベース217の項目「観測性スコア」等を更新することとしてもよい。
【0267】
宇宙機権利制御モジュール2046は、スコアを特定することとして、宇宙機の性能(宇宙物体データベース212、宇宙機権利データベース217等)に応じて、スコアを特定することとしてもよい。例えば、宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機に備わる各装置の性能が高いほど、スコアを高くすることとして、宇宙機権利データベース217の項目「機器性能スコア」を評価することとしてもよい。
【0268】
宇宙機権利制御モジュール2046は、上記のように、宇宙機のスコアを各種観点で評価したスコアを特定することにより、これらスコアに基づき、宇宙機を総合的に評価して、評価結果により、宇宙機権利データベース217の項目「総合スコア」を更新することとしてもよい。
【0269】
ステップS1527において、サーバ20の宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機権利データベース217を参照し、特定された宇宙機の権利のスコアを端末10へ出力する。
【0270】
ステップS1511において、端末10は、宇宙機の権利のスコアを表示する。
【0271】
図16は、宇宙機にかかる権利をユーザ間で取引する処理の流れを示す図である。
【0272】
ステップS1621において、サーバ20の宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機の権利の取引をする操作を受け付ける操作画面を端末10へ出力する。ここで、サーバ20は、記憶部202の宇宙機権利データベース217において、宇宙機の仕様の情報と、宇宙機を運用する宇宙空間上の位置の情報(軌道の情報)とを記憶するように構成されている。
【0273】
また、宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機にかかる権利についてのユーザ間の取引に際して、ユーザに、宇宙機権利データベース217において管理される宇宙機にかかる権利のスコアを提示することとしてもよい。
【0274】
ステップS1611において、端末10は、操作画面を表示して、宇宙機の権利の取引をするためのユーザの操作を受け付ける。
【0275】
ステップS1623において、サーバ20の宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機の権利についての取引の当事者の操作に応じて、宇宙機の権利の取引内容をもとに、権利取引履歴データベース218を更新する。
【0276】
より具体的には、宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機にかかる権利を所定口数に分割して、分割された宇宙機にかかる権利について、ユーザ間の取引の結果を受け付ける。宇宙機権利制御モジュール2046は、ユーザ間の取引の結果に応じて権利取引履歴データベース218を更新し、宇宙機にかかる権利の各ユーザの保有状況を更新した結果を宇宙機権利データベース217に記憶させる。
【0277】
取引にかかる権利の内容について具体的に説明する。
【0278】
宇宙機権利制御モジュール2046は、取引の結果を受け付ける宇宙機にかかる権利として、宇宙機を所有して宇宙機を使用することができる権利についての取引の結果を受け付けることとしてもよい。
【0279】
宇宙機権利制御モジュール2046は、取引の結果を受け付ける宇宙機にかかる権利として、宇宙機におけるセンシング、宇宙機における実験の実験結果等の成果物を利用することができる権利についての取引の結果を受け付けることとしてもよい。
【0280】
宇宙機権利制御モジュール2046は、取引の結果を受け付ける宇宙機にかかる権利として、宇宙機におけるセンシングの結果として、宇宙機に搭載される撮影手段によって撮影された動画像の共有を受ける権利、または、動画像を利用することができる権利についての取引の結果を受け付けることとしてもよい。
【0281】
宇宙機権利制御モジュール2046は、取引の結果を受け付ける宇宙機にかかる権利として、宇宙機を利用者が利用することで得られる収益の分配を受ける権利についての取引の結果を受け付けることとしてもよい。
【0282】
宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機を利用者が利用することで得られる収益の分配を受ける権利として、宇宙機が人工衛星である場合に、人工衛星がセンシングにより取得する衛星データの利活用による収益の分配を受ける権利、宇宙機が宇宙ステーションである場合に、当該宇宙ステーションの商業利用に伴い得られる収益の分配を受ける権利、の少なくともいずれかを含むこととしてもよい。
【0283】
以上のように、宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機にかかる権利について、取引価格と、取引にかかる権利の口数との指定を各ユーザから受け付けることにより、ユーザ間での宇宙機にかかる権利の取引を成立させて権利取引履歴データベース218を更新し、権利の取引の成立に基づき、記憶部202に記憶される宇宙機権利データベース217における権利の各ユーザの保有状況を更新する。
【0284】
ステップS1625において、サーバ20の宇宙機権利制御モジュール2046は、取引の結果を、取引にかかるユーザの端末10へ出力する。
【0285】
ステップS1613において、端末10は、宇宙機の権利の取引の結果を表示する。
【0286】
図17は、宇宙機にかかる権利に基づく収益を分配する処理の流れを示す図である。
【0287】
ステップS1721において、サーバ20の宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機の利用状況を、宇宙機利用履歴データベース219を参照して取得して、宇宙機の利用に伴う収益について集計する。例えば、宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機利用履歴データベース219の項目「利用の対価」を参照することにより、宇宙機ごとの収益を集計すること、宇宙機の利用内容ごとの収益を集計することとしてもよい。
【0288】
ステップS1723において、サーバ20の宇宙機権利制御モジュール2046は、収益について分配を受ける権利に基づき、当該権利の保有数に応じて、権利の保有者に収益を分配する分配量を特定する。例えば、宇宙機権利制御モジュール2046は、宇宙機によって得られた収益について、保有数に応じた分配の条件を予め定義しておくことにより(例えば、保有数に応じた収益の按分)、権利の保有者への分配量を特定する。宇宙機権利制御モジュール2046は、収益の分配が行われたことを、宇宙機の情報と関連付けて各種データベースにおいて記憶することとしてもよい。
【0289】
ステップS1725において、サーバ20の宇宙機権利制御モジュール2046は、権利の保有者それぞれの分配量を、権利の保有者に通知する。
【0290】
ステップS1711において、端末10は、宇宙機の収益の分配量を表示する。
【0291】
<4 画面例(第1の実施形態)>
図18は、宇宙機にかかる権利をユーザ間で取引する操作画面の画面例である。
【0292】
権利取引操作画面1800は、宇宙機にかかる権利を取引する操作を受け付ける操作画面である。
【0293】
権利取引操作画面1800は、
図16のステップS1621等の処理と対応する。
【0294】
取引対象表示領域1802は、取引が可能な宇宙機の権利の一覧を表示する領域である。
【0295】
宇宙機指定部1804は、取引が可能な宇宙機の権利の指定を受け付ける操作部材である。
【0296】
図示する例では、宇宙機指定部1804は、取引が可能な宇宙機の権利の情報として、以下を表示している。
・宇宙機の名称
・宇宙機の仕様。宇宙機の用途、性能、滞在のしやすさ等の、取引の参考となる情報である
・宇宙機の軌道。宇宙機への到達のしやすさ、宇宙機がセンシングすることが容易な範囲等の参考となる情報である
・宇宙機のスコア。宇宙機の取引の参考となる情報である
・宇宙機の権利の所有者
・宇宙機の権利について、取引可能な口数。宇宙機の権利の所有者が、取引可能として指定した数量の情報である
・宇宙機の権利の内容
図示する例では、「C_space」と識別される宇宙機の権利についてユーザが指定している状態を示している。
【0297】
詳細表示領域1806は、宇宙機の権利について、ユーザが指定した権利の取引にかかる情報の詳細を表示する領域である。
【0298】
指定宇宙機表示領域1808は、宇宙機指定部1804において指定された宇宙機の詳細な情報を表示する領域である。
【0299】
図示する例では、指定宇宙機表示領域1808は、宇宙機権利データベース217に格納される各種情報を表示しており、ユーザが指定した宇宙機について取引をするか(購入するか、売却するか)の判断材料をユーザに提供している。
【0300】
取引情報表示領域1810は、宇宙機の権利についての取引に関する情報を表示する領域である。
【0301】
図示する例では、取引情報表示領域1810は、取引が可能な相手方の情報(相手方を特定する情報、当該相手方と取引が可能な数量など)、過去に権利を保有していた者の情報、過去の取引価格の情報等を表示している。これにより、宇宙機の権利の取引に参考となる情報を提供することができ、権利の取引をよりいっそう促すことができる。
【0302】
成果実績表示領域1812は、指定した宇宙機の設備により得られた成果物、収益等の実績を表示する領域である。
【0303】
図示する例では、成果実績表示領域1812は、宇宙機によって撮影された撮影画像、宇宙機によって得られた収益(宇宙機からの配信の収益、宇宙機の撮影物による収益、宇宙機での実験設備の利用に伴う収益、宇宙旅行による滞在に伴う収益等を含む)等の実績を表示している。これにより、宇宙機の権利を取引するかの判断材料を提供することができ、権利の取引が促され得る。
【0304】
取引情報指定部1814は、指定した宇宙機の権利について、取引相手の指定を受け付ける操作部材である。
【0305】
図示する例では、取引情報指定部1814は、特定の取引相手を指定して宇宙機の権利の取引をすることとしてもよいし、取引相手を指定せず不特定の相手と宇宙機の権利の取引をすることとしてもよいことを示している。
【0306】
取引相手指定部1816は、宇宙機の権利の取引相手の指定を受け付ける操作部材である。
【0307】
取引条件指定部1818は、宇宙機の権利の取引条件の指定を受け付ける操作部材である。
【0308】
図示する例では、取引条件指定部1818は、宇宙機の権利の取引の条件として、取引にかかる権利の対価、取引をする権利の内容(所有権等)、取引をする口数等の指定を受け付けることを示している。これら取引の条件を、権利の売却者(譲渡者)、購入者(譲受者)とが合意することで、宇宙機の権利の取引が成立し、権利取引履歴データベース218、宇宙機権利データベース217等の各データベースを更新する。
【0309】
売却操作部1820は、指定した取引の条件で宇宙機の権利を売却する操作を受け付ける操作部材である。
【0310】
図示する例では、売却操作部1820は、ユーザが取引価格等を指定して売却することとしてもよいし、購入を希望するユーザが指定する対価に合意して売却する操作を受け付けることとしてもよい。
【0311】
購入操作部1822は、指定した取引の条件で宇宙機の権利を購入する操作を受け付ける操作部材である。
【0312】
図示する例では、購入操作部1822は、ユーザが取引価格等を指定して購入することとしてもよいし、売却を希望するユーザが指定する対価に合意して購入する操作を受け付けることとしてもよい。
【0313】
図19は、宇宙機にかかる権利に基づく収益の分配を確認する操作画面の画面例である。
【0314】
収益確認操作画面1900は、ユーザが保有する宇宙機の権利に基づく収益の分配状況を確認する操作画面である。
【0315】
収益確認操作画面1900は、
図17のステップS1725の処理等と対応する。
【0316】
保有権利表示領域1902は、宇宙機の権利について、ユーザが保有するものの一覧を表示する領域である。
【0317】
権利指定部1904は、宇宙機の権利としてユーザが保有するものの一覧を表示しつつ、詳細を確認する権利の指定を受け付ける操作部材である。
【0318】
図示する例では、権利指定部1904は、宇宙機の名称「J_space」にかかる権利をユーザが指定している状態を示している。
【0319】
また、権利指定部1904は、ユーザが保有する権利の項目として、仕様、軌道、スコア、ユーザが保有する口数、権利の内容の他、宇宙機の権利に基づき分配された収益の情報を表示している。ここで、収益の情報を表示することとして、宇宙機の権利ごとに、収益の全体と、その内訳とを表示することとしている。これにより、保有する宇宙機の権利に基づく収益を容易に把握することができる。
【0320】
収益表示領域1906は、指定した宇宙機の権利に基づく収益の分配状況を表示する領域である。
【0321】
指定宇宙機表示領域1908は、権利指定部1904において指定された宇宙機の詳細な情報を表示する領域である。
【0322】
権利詳細表示領域1910は、指定された宇宙機の権利の詳細を表示する領域である。
【0323】
図示する例では、権利詳細表示領域1910は、ユーザが保有する権利の内容、権利の保有口数、収益の集計期間等の情報を表示している。
【0324】
収益詳細表示領域1912は、ユーザが保有する宇宙機の権利により分配を受けられる収益の内訳を表示する領域である。
【0325】
図示する例では、収益詳細表示領域1912は、保有する宇宙機の権利に応じて、収益を得た用途ごとに、分配された収益の額、収益の根拠となる宇宙機の利用状況を表示している。
【0326】
分析確認操作部1914は、収益を得た要因の分析結果を確認する操作を受け付ける操作部材である。
【0327】
図示する例では、分析確認操作部1914は、宇宙機からの配信中に、随時、課金処理(ギフティング)を受け付ける場合に、配信で得られた収益の分析として、配信の時系列での収益と、時系列で対応する軌道上の位置との対応関係を表示する例を示している。これにより、軌道上の位置での宇宙機からの撮影、配信における会話等に応じて、収益の変化があった要因を分析することがよりいっそう容易となる。
【0328】
並び替え指定部1916は、宇宙機の権利について、ユーザが保有するものの並び替えの条件の指定を受け付ける操作部材である。
【0329】
図示する例では、並び替え指定部1916は、宇宙機の権利を並び替える条件として、収益順、権利の内容順等、権利指定部1904の各項目のいずれかに基づいて昇順または降順で並び替えを受け付けることとしている。
【0330】
取引操作部1918は、ユーザが保有する権利について、指定したものを取引する操作を受け付ける操作部材である。
【0331】
図示する例では、取引操作部1918は、ユーザが保有する宇宙機の権利について、売却するか、さらに購入する操作を受け付ける例を示している。
【0332】
<第2の実施の形態の概要>
次に、第2の実施の形態について説明する。
【0333】
第2の実施の形態では、サーバ20が、稼働している(さらに、将来稼働予定の)宇宙機の稼働状況を参照しつつ、宇宙ステーション等の複数の宇宙機を活用したサービスを提供する技術について説明する。サーバ20は、宇宙機を利用するユーザの利用条件に合わせて、最適な宇宙機の組み合わせを提示する。宇宙機の利用にあわせて事故が発生した場合の補償、保険も提供することができる。例えば、サーバ20は、ユーザによる宇宙機の利用の予約に応じて、対応する保険を用意する。例えば、宇宙旅行により、宇宙ステーションへの滞在の予約をした場合、宇宙ステーション等の故障で宇宙旅行が実施できなかった場合や、宇宙ステーション等で滞在している間の体調の不良等に対応する保険等を提供する。また、利用を予定していた宇宙ステーションが、故障等により利用できなくなった場合においても、他の利用可能な宇宙ステーションを確保して、ユーザに提供する。
【0334】
サーバ20は、複数の宇宙ステーションを統合して管理することにより、ユーザが宇宙機を検索する操作画面を提供しつつ、ユーザに対し、宇宙ステーションの稼働状況、利用料金を統合して、宇宙機の組合せを提示する。例えば、サーバ20は、複数の宇宙機の組合せをユーザに対して提供する場合、これら宇宙機の利用の対価の総額をユーザに提示して、ユーザがこれら各宇宙ステーションを予約する操作をせずとも、一括して複数の宇宙機の利用を予約する操作を受け付けることができる。これにより、ユーザの操作性がよりいっそう向上する。
【0335】
これにより、複数の宇宙機を統合して、利用のために検索をすることが容易となり、また、個々の宇宙ステーションを予約せずとも、宇宙機の組合せに対して予約する操作をすることで、操作の利便性を向上させることができる。
【0336】
<5 動作(第2の実施形態)>
図20は、宇宙機の用途の指定をユーザから受け付けて、各宇宙機の用途と宇宙機の空き状況とに応じて、宇宙機の組み合わせを検索する処理の流れを示す図である。
【0337】
ステップS2021において、サーバ20の宇宙機利用管理モジュール2047は、利用できる宇宙機を検索する操作画面を、端末10へ出力する。
【0338】
ここで、サーバ20は、記憶部202において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を、宇宙物体データベース212、軌道データベース213、宇宙機権利データベース217等の各種データベースにおいて記憶するように構成されている。
【0339】
サーバ20は、記憶部202において、各宇宙機の各装置の稼働状況の情報を、宇宙機利用履歴データベース219、宇宙機利用予約データベース221等の各種データベースにおいて記憶するように構成されている。
【0340】
ここで、記憶部202において、宇宙機の仕様の情報として、宇宙機が宇宙ステーションの場合に、宇宙ステーションに人が滞在する環境の情報を含むこととしてもよい。
【0341】
宇宙機の各装置の稼働状況の情報として、宇宙機に備わるカメラ、実験装置、通信装置、発電装置、配信設備等の装置の稼働予定の情報を含むこととしてもよい。
【0342】
サーバ20は、記憶部202の軌道データベース213において、各宇宙機の軌道の情報を記憶するように構成されている。
【0343】
記憶部202の宇宙機利用履歴データベース219、宇宙機利用予約データベース221において、各宇宙機の各装置の稼働状況の情報を記憶するように構成されている。
【0344】
記憶部202において、各宇宙機へ命名する命名権に基づき命名された名称の情報を記憶するように構成されていることとしてもよい。
【0345】
記憶部202において、各宇宙機へ命名する命名権に基づき命名された名称の情報として、宇宙機が有する1または複数の用途ごとに、命名権に基づき命名された名称の情報を記憶するように構成されていることとしてもよい。
【0346】
ステップS2011において、端末10は、操作画面を表示して、宇宙機を利用する用途に応じて宇宙機を検索する操作をユーザから受け付ける。例えば、端末10は、宇宙機を利用する用途の指定、宇宙機を利用する時期の指定等を受け付けて、宇宙機を検索する操作を受け付ける。
【0347】
ステップS2023において、サーバ20の宇宙機利用管理モジュール2047は、宇宙機を検索する操作として、宇宙機を利用する用途の情報を端末10から取得して、宇宙機検索履歴データベース220を更新する。
【0348】
このように、宇宙機利用管理モジュール2047は、ユーザによって指定された、宇宙機を利用する用途の情報を取得する。
【0349】
ステップS2025において、サーバ20の宇宙機利用管理モジュール2047は、宇宙物体データベース212の宇宙機の仕様の情報、宇宙機利用予約データベース221、宇宙機利用履歴データベース219等の宇宙機の設備等のリソースの空き状況の情報等の宇宙機の情報に基づいて、ユーザが指定した用途に応じた1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する。宇宙機利用管理モジュール2047は、検索結果に応じて宇宙機検索履歴データベース220を更新する。
【0350】
このように、宇宙機が宇宙ステーションであれば、サーバ20は、稼働している(または、将来稼働予定)の全ての宇宙ステーションの稼働状況を参照しつつ、ユーザが所望する用途に応じて、1の宇宙ステーション、または、1の宇宙ステーションでは用途に対応できない場合(例えば、宇宙旅行であれば、複数の宇宙ステーションに滞在することがあり得る。例えば、宇宙空間での実験であれば、各宇宙ステーションの実験装置の仕様に応じて、複数の宇宙ステーションで並行して、または、1の宇宙ステーションでの実験を経てから他の宇宙ステーションへと輸送した実験をすることがあり得る。)に複数の宇宙ステーションを活用したサービスを提供する。
【0351】
宇宙機利用管理モジュール2047は、ステップS2023において取得した利用する用途に対し、記憶部202の宇宙物体データベース212等の各宇宙機の仕様の情報に基づいて、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する。
【0352】
例えば、宇宙機利用管理モジュール2047は、ユーザが検索で指定した用途(宇宙旅行による宇宙ステーションへの滞在、実験、撮影、配信、物資の輸送等)に応じて、当該用途に対応する各宇宙機の各種装置等のリソースを参照して、宇宙機を検索することとしてもよい。
【0353】
ここで、宇宙機利用管理モジュール2047は、用途を達成する複数の宇宙機の組合せについて、これら宇宙機の各種装置等のリソースの空き状況を考慮せずに検索をすることとしてもよい。例えば、ユーザが特段の利用時期を想定しておらず、ユーザが所望する用途が宇宙機によってそもそも達成できるのかどうかについて検索によって確認することができる。
【0354】
宇宙機利用管理モジュール2047は、各宇宙機の仕様の情報と、各宇宙機の各装置の稼働状況の情報(宇宙機利用予約データベース221、宇宙機利用履歴データベース219等)とに基づいて、1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する。これにより、宇宙機利用管理モジュール2047は、用途に対応する各宇宙機のリソースの空き状況を考慮して、1または複数の宇宙機の組合せを検索することができる。例えば、宇宙機利用管理モジュール2047が、用途に応じた複数の宇宙機の組合せを検索する際、それぞれの宇宙機のリソースの空き状況を参照して、用途に応じた利用期間が一定期間内に収まる(リソースが利用できる期間が各宇宙機で近い)宇宙機の組合せを優先してもよいし、なるべく早く用途を達成できる宇宙機の組合せを優先してもよい。
【0355】
宇宙機利用管理モジュール2047は、ステップS2023において、用途の情報と、当該用途により宇宙機を利用する時期の情報とを取得することとし、取得した利用する時期の情報と、各宇宙機の各装置の稼働予定の情報とに基づいて、1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索することとしてもよい。これにより、ユーザが希望する時期において、用途を達成することができる(リソースが利用できる)宇宙機の組合せを優先して、検索結果として提示することができる。
【0356】
以下、宇宙機を利用する用途について具体的に説明する。
【0357】
宇宙機利用管理モジュール2047は、ステップS2023において、用途の情報として、宇宙で行う実験の情報を取得することとし、取得した実験の情報に基づいて、当該実験の目的を達成することができる1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索することとしてもよい。例えば、実験を複数の宇宙機で並行して行うこともあれば、ある宇宙機の実験装置で実験をしたのち、当該実験結果の成果物を別の宇宙機へ輸送して、当該別の宇宙機の実験装置で実験をすること等があり得る。このように、宇宙機利用管理モジュール2047は、実験を行うことができる宇宙機の組合せを検索しつつ、これら宇宙機間での物資の輸送の容易さに基づいて、宇宙機の組合せの優先度を設定してもよい。ここで、宇宙機間での物資の輸送の容易さは、以下により評価されることとしてもよい。
・宇宙機間を移動するのに要するエネルギー量が小さい。例えば、軌道にある宇宙機から、別の軌道の宇宙機へと、輸送船で物資を輸送するエネルギー量が小さい
・宇宙機間を移動する際の時期の制約が小さい。例えば、軌道にある宇宙機から、別の軌道の宇宙機へと、輸送船で物資を輸送する際の、輸送船を運行させることができる時期の選択肢が多い
このように、宇宙機利用管理モジュール2047は、複数の宇宙機の組み合わせを検索する場合に、各宇宙機の軌道の情報(軌道データベース213)に基づいて、複数の宇宙機の組み合わせを検索することとしてもよい。
【0358】
宇宙機利用管理モジュール2047は、用途に対し、軌道の情報に基づいて、宇宙機間での移動の容易さを評価して、評価結果に基づき複数の宇宙機の組み合わせを検索することとしてもよい。
【0359】
ここで、サーバ20は、宇宙機の仕様の情報と、宇宙機の軌道の情報とに基づいて、各宇宙機を評価することと、評価するステップにおける評価結果を各宇宙機と関連付けて記憶部202に記憶させることとしてもよい(例えば、宇宙物体データベース212、宇宙機権利データベース217等)。宇宙機利用管理モジュール2047は、各宇宙機の評価結果の情報に基づいて、1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索することとしてもよい。
【0360】
宇宙機利用管理モジュール2047は、ステップS2023において、用途の情報として、宇宙空間を経由する宇宙旅行、宇宙からの配信等の、宇宙から提供されるエンターテイメントの内容の情報を取得することとし、エンターテイメントの内容の情報には、地上または宇宙における用途にかかる位置の情報が含まれることとしてもよい。宇宙機利用管理モジュール2047は、取得したエンターテイメントの内容の情報に基づいて、用途にかかる位置に応じた1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索することとしてもよい。
【0361】
ここで、ステップS2023において、用途の情報として、宇宙における位置の情報(軌道の情報)を取得する場合、宇宙機の軌道に応じて、地球等を撮影できる範囲、地上の特定の地理範囲の上空を飛翔する時期等が異なりうるため、これらの指定をユーザから受け付けた場合に、宇宙機利用管理モジュール2047は、ユーザの指定に対応する宇宙機を検索する。
【0362】
また、ステップS2023において、用途の情報として、地上における位置の情報(緯度経度、一定の地理範囲)を取得する場合、上記と同様、宇宙機利用管理モジュール2047は、宇宙機の軌道に応じて、当該地上における位置を撮影することができる軌道、当該地上における位置の上空を飛翔する宇宙機を特定する。例えば、ユーザが指定した時期に応じて、当該時期において地上の位置の上空を通過する宇宙機を優先することとしてもよい。また、地上の一定の地理範囲について、一定期間にわたって宇宙機でセンシングをしたい場合(気象、災害、農作物の生育状況のモニタリング等)、宇宙機の軌道によっては、当該地理範囲を通過する時間が一定時間に限られ、複数の宇宙機で別々にセンシングすることで、当該一定期間にわたってモニタリングできることもあり得る。宇宙機利用管理モジュール2047は、地上の緯度経度または一定の地理範囲について、利用する期間の指定を受け付けて、当該指定された期間において連続してセンシングすることができる複数の宇宙機の組合せを検索することとしてもよい。
【0363】
宇宙機利用管理モジュール2047は、エンターテイメントの内容の情報に基づいて、当該内容にかかる目的を達する宇宙ステーション、または、人工衛星に搭載されるカメラの少なくともいずれかを含む1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索することとしてもよい。例えば、宇宙からの配信の場合に、地球を囲うように撮影をしつつ、順次、撮影画像を切り替えて配信するような場合に、当該撮影が可能な複数の宇宙機を検索することがあり得る。
【0364】
ステップS2027において、サーバ20の宇宙機利用管理モジュール2047は、検索結果として、宇宙機の利用の用途に応じた1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを、端末10のユーザに提示する。
【0365】
このように、宇宙機利用管理モジュール2047は、検索結果として、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせをユーザに提示する。
【0366】
宇宙機利用管理モジュール2047は、ステップS2023において、エンターテイメントの内容の情報として、宇宙旅行の日程または行程の少なくともいずれかを取得することとし、ステップS2025において、取得した宇宙旅行にかかる日程または行程の少なくともいずれかに応じて、宇宙旅行について手配可能な宇宙機、宇宙旅行において提供する食事、宇宙服、宇宙旅行において契約可能な保険の少なくともいずれかを特定することとしてもよい。宇宙機利用管理モジュール2047は、日程または行程の少なくともいずれかに応じて特定した情報をユーザに提示する。このように、宇宙旅行の日程等に応じて、滞在する宇宙ステーションを予約しつつ、宇宙空間における滞在に必要な各種手続きを手配することで、ユーザが宇宙旅行を利用することがよりいっそう容易となる。
【0367】
宇宙機利用管理モジュール2047は、評価にかかる宇宙機間での移動のしやすさの評価結果とともに、検索するステップの検索結果である複数の宇宙機の組み合わせを提示することとしてもよい。これにより、ユーザにとって、宇宙機間での移動のしやすさを考慮して、宇宙機を利用するか検討することができる。
【0368】
宇宙機利用管理モジュール2047は、1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせと、一定期間での各宇宙機の装置の利用の空き状況とをともに提示することとしてもよい。これにより、ユーザにとって、各宇宙機の装置の利用の空き状況を比較しつつ、宇宙機の利用の予約をすることができる。
【0369】
宇宙機利用管理モジュール2047は、一定期間での各宇宙機の装置の利用の空き状況に基づいて、利用する用途を達成するまでの期間を提示することとしてもよい。これにより、ユーザにとって、用途を達成するまでの期間という判断軸を提供しつつ、宇宙機の利用の予約を検討することができる。
【0370】
宇宙機利用管理モジュール2047は、1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせと、当該宇宙機に命名された名称の情報とをともに提示することとしてもよい。これにより、宇宙機の命名権の利用が促されるとともに、ユーザにとって、宇宙機の名称から、宇宙機の情報を把握することがよりいっそう容易となり、宇宙機の利用が促され得る。
【0371】
宇宙機利用管理モジュール2047は、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせと、当該用途について宇宙機に命名された名称の情報とをともに提示することとしてもよい。
【0372】
ステップS2013において、端末10は、検索結果として、宇宙機の利用の用途に応じた1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを表示する。端末10は、宇宙機を予約する操作をユーザから受け付ける。
【0373】
ステップS2029において、サーバ20の宇宙機利用管理モジュール2047は、宇宙機を予約する操作に応じて、宇宙機利用予約データベース221等の各種データベースを更新する。これにより、サーバ20は、利用の予約がされた各宇宙機のリソースについて、予約がされたものとして管理する。
【0374】
図21は、宇宙機の空き状況に応じて、用途ごとの宇宙機の組み合わせを検索する処理の流れを示す図である。
【0375】
ステップS2121において、サーバ20の宇宙機利用管理モジュール2047は、宇宙機の利用状況を示す各種データベース(宇宙機利用予約データベース221、宇宙機利用履歴データベース219等)を参照し、用途ごとに、宇宙機の空き状況に応じた宇宙機の組合せを抽出する。
ステップS2123において、サーバ20の宇宙機利用管理モジュール2047は、用途ごとに、利用できる宇宙機の組合せを提示する操作画面を端末10へ出力する。
【0376】
ステップS2111において、端末10は、用途ごとに、利用できる宇宙機の組合せを表示する。端末10は、宇宙機を予約する操作をユーザから受け付ける。
【0377】
ステップS2125において、サーバ20の宇宙機利用管理モジュール2047は、宇宙機を予約する操作に応じて、宇宙機利用予約データベース221等の各種データベースを更新する。
【0378】
<6 画面例(第2の実施形態)>
図22は、宇宙機の用途の指定に応じて、利用できる宇宙機の組み合わせを提示する操作画面の画面例である。
【0379】
宇宙機検索操作画面2200は、用途に応じた1または複数の宇宙機の組合せの検索をする操作を受け付ける操作画面である。
【0380】
宇宙機検索操作画面2200は、
図20のステップS2021と対応する。
【0381】
検索条件表示領域2202は、宇宙機を検索する検索条件を表示する領域である。
【0382】
宇宙機用途指定部2204は、宇宙機を検索する条件として、用途の指定を受け付ける操作部材である。
【0383】
図示する例では、宇宙機用途指定部2204は、実験、宇宙旅行、配信等の用途の指定を受け付けている。宇宙機用途指定部2204において、検索により宇宙機を特定できるよう、より詳細に用途の入力を受け付けることとしてもよい。
・実験の内容の指定。例えば実験をすることができる装置を特定できる程度の実験の内容(培養、物理実験、ロボットの動作確認など)
・宇宙旅行の内容の指定。例えば、希望する軌道(宇宙空間から視認できる地球等の範囲が定まり得る)、滞在したい宇宙ステーションなどを指定することがあり得る。これにより、宇宙旅行に適した宇宙機を抽出することができる
・撮影の内容。例えば地上からの高度、撮影したい地上または宇宙の範囲等の指定を受け付けることがあり得る。これにより、適した宇宙機を特定することができる
・配信の内容。例えば配信を予定するタイミングにおける軌道上の位置、配信の内容に対応した地上の地理範囲(例えば、特定の地域向けに、特定の言語で配信をしたいことがあり得る。その際、当該地域の上空を宇宙機が飛翔することが望ましいことがあり得る
利用期間指定部2206は、宇宙機の利用を希望する期間の指定を受け付ける操作部材である。
【0384】
図示する例では、利用期間指定部2206は、利用を希望する期間の指定を受け付けることとしているが、期間の指定を受け付けないこととしてもよい。
【0385】
宇宙機名称指定部2208は、利用する宇宙機の名称の指定を受け付ける操作部材である。
【0386】
より具体的には、宇宙機名称指定部2208は、命名権に基づき命名されている宇宙機の名称を検索条件として受け付けるものである。
【0387】
一覧確認操作部2210は、軌道上の宇宙機の情報を一覧で確認する操作を受け付ける操作部材である。
【0388】
図示する例では、一覧確認操作部2210は、ユーザの操作に応じて、宇宙物体データベース212等を参照し、軌道上の宇宙機の情報を一覧でユーザに対して提示する。
【0389】
宇宙機検索操作部2212は、宇宙機用途指定部2204等においてユーザによって指定された検索条件に基づいて、1または複数の宇宙機の組合せを検索する操作を受け付ける操作部材である。
【0390】
宇宙機検索操作部2212は、
図20のステップS2011、S2023等の処理と対応する。
【0391】
検索結果表示領域2214は、検索条件に応じて特定された、1または複数の宇宙機の組合せの検索結果を表示する領域である。
【0392】
図示する例では、検索結果表示領域2214は、検索結果の優先度に応じて、宇宙機の組み合わせを、複数、一覧として、組合せ指定部2218において表示している。
図20のステップS2027、S2013等の処理に対応する。
【0393】
検索用途表示領域2216は、検索条件として指定された用途を表示する領域である。
【0394】
図示する例では、検索用途表示領域2216は、「実験」用途がユーザによって指定されていることを示している。
【0395】
組合せ指定部2218は、検索された組合せを一覧で表示しつつ、検索結果となる1または複数の宇宙機の組合せについて、詳細を確認する、予約する等のための指定を受け付ける操作部材である。
【0396】
図示する例では、組合せ指定部2218は、ユーザに指定された宇宙機の組合せについて、「※選択中」と表示して、ユーザによって指定された状態であることを表示している。図示する例において、宇宙機に、命名権に基づき名称「CCCステーション」が設定されていることを示している。これにより、命名権を保有する広告主の広告効果が向上するとともに、宇宙機を利用するユーザにとっても、利用する宇宙機を認識することがよりいっそう容易となる。組合せ指定部2218において、検索された宇宙機の情報として、以下を表示している。
・宇宙機名称(命名権により名称が設定されている場合、その名称。また、命名権を購入することができる場合は、その旨を表示している)
・宇宙機の仕様。当該仕様の情報をユーザが指定することで、仕様の詳細を確認することができる
・宇宙機の軌道。当該軌道の情報をユーザが指定することで、宇宙機の軌道を確認し、例えば、地上からの到達のしやすさ等を推し量る材料とすることができる
・宇宙機が評価されたスコア。宇宙機権利データベース217等において管理される、宇宙機のスコア。ユーザが宇宙機の利用を予約する際の参考とすることができる
・用途に対して宇宙機を利用することができる期間
・用途に対して、宇宙機のリソースの空き状況に応じて、用途を達成することができる時期
・対価。宇宙機を予約することの対価の条件
また、当該検索結果にかかる各宇宙機において、宇宙機の命名権が取得可能である旨を表示している。サーバ20は、ユーザに対し、当該宇宙機を指定する操作をすることにより、当該宇宙機の命名権を購入するための画面を提供する。
【0397】
手配操作部2220は、用途が宇宙旅行である場合に、ユーザが宇宙旅行を実施するために必要な各種手配をする操作を受け付ける操作部材である。
【0398】
図示する例では、手配操作部2220は、指定された宇宙機により宇宙旅行を行う場合に、宇宙旅行の日程等に基づいて、当該宇宙旅行により打ち上げられ、宇宙ステーションに滞在するための訓練の手配、宇宙服の手配、保険、射場の打ち上げの予約等の、宇宙旅行の実施に必要な手続をユーザに提示して、これら手続への申し込みを受け付ける操作画面を提供する。
【0399】
予約操作部2222は、指定された1または複数の宇宙機の組合せを利用するための予約の操作を受け付ける操作部材である。
【0400】
図示する例では、予約操作部2222は、ユーザの操作に応じて、利用時期、予約の対価等の条件を表示して、ユーザが合意をすることにより、宇宙機利用予約データベース221を更新する。
【0401】
図23は、用途ごとに、利用できる宇宙機の組み合わせを提示する操作画面の画面例である。
【0402】
宇宙機予約操作画面2300は、利用できる宇宙機の組合せを用途ごとに提示して、宇宙機の利用を予約する操作を受け付ける操作画面である。
【0403】
宇宙機予約操作画面2300は、
図21のステップS2123、S2111等の処理と対応する。
【0404】
絞り込み条件表示領域2302は、利用できる宇宙機の組合せを絞り込む条件を表示する領域である。
【0405】
利用期間指定部2304は、絞り込みの条件として、宇宙機を利用する期間の指定を受け付ける操作部材である。
【0406】
図示する例では、利用期間指定部2304は、ユーザが利用を希望する期間を指定することに応じて、実験用途表示領域2314等の、利用できる宇宙機の組合せを検索して、検索結果を応答する例を示している。
【0407】
宇宙機名称指定部2306は、絞り込みの条件として、宇宙機の名称の指定を受け付ける操作部材である。
【0408】
図示する例では、宇宙機名称指定部2306は、ユーザが宇宙機の名称を指定することに応じて、名称に対応する宇宙機の組合せを検索して、検索結果を応答する例を示している。
【0409】
軌道指定部2308は、絞り込みの条件として、宇宙機の軌道の指定を受け付ける操作部材である。
【0410】
図示する例では、軌道指定部2308は、ユーザが軌道を指定することに応じて、利用できる宇宙機の組合せを検索して、検索結果を応答する例を示している。
【0411】
用途並び替え指定部2310は、用途ごとの宇宙機の組合せの一覧について、用途の並び順の指定を受け付ける操作部材である。
【0412】
図示する例では、用途並び替え指定部2310は、実験用途を優先して表示するよう設定されている例を示している。
【0413】
宇宙機並び順指定部2312は、宇宙機の一覧において、並び替えの優先順位の指定を受け付ける操作部材である。
【0414】
図示する例では、宇宙機並び順指定部2312は、組合せ指定部2316の各項目に沿って並び替えが可能な例を示しており、例えば、利用の対価の順、利用が可能な時期の順に並べ替えができることを示している。
【0415】
実験用途表示領域2314は、実験用途において利用できる宇宙機の組合せの一覧を表示する領域である。
【0416】
組合せ指定部2316は、宇宙機の組合せを一覧で表示しつつ、詳細を確認する、予約する等のための指定を受け付ける操作部材である。
【0417】
予約操作部2318は、指定された1または複数の宇宙機の組合せを利用するための予約の操作を受け付ける操作部材である。
【0418】
宇宙旅行用途表示領域2320は、宇宙旅行の用途において利用できる宇宙機の組合せの一覧を表示する領域である。
【0419】
図示する例では、宇宙旅行用途表示領域2320は、実験用途(実験用途表示領域2314)に続いて宇宙旅行用途で利用できる宇宙機の一覧を表示している。さらに、他の用途で利用できる宇宙機の一覧を表示してもよい。
【0420】
<変形例>
上記の実施形態で説明した事項について、それぞれ組み合わせることができることとしてもよい。
【0421】
<その他>
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0422】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータに分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータを仮想的に実現することができる。このように、コンピュータは、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータだけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0423】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0424】
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
【0425】
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
【0426】
本明細書中に記載されている構成要素により実現される機能は、当該記載された機能を実現するようにプログラムされた、汎用プロセッサ、特定用途プロセッサ、集積回路、ASICs (Application Specific Integrated Circuits)、CPU (a Central Processing Unit)、従来型の回路、および/又はそれらの組合せを含む、circuitry又はprocessing circuitryにおいて実装されてもよい。プロセッサは、トランジスタやその他の回路を含み、circuitry又はprocessing circuitryとみなされる。プロセッサは、メモリに格納されたプログラムを実行する、programmed processorであってもよい。
【0427】
本明細書において、circuitry、ユニット、手段は、記載された機能を実現するようにプログラムされたハードウェア、又は実行するハードウェアである。当該ハードウェアは、本明細書に開示されているあらゆるハードウェア、又は、当該記載された機能を実現するようにプログラムされた、又は、実行するものとして知られているあらゆるハードウェアであってもよい。
【0428】
当該ハードウェアがcircuitryのタイプであるとみなされるプロセッサである場合、当該circuitry、手段、又はユニットは、ハードウェアと、当該ハードウェア及び又はプロセッサを構成する為に用いられるソフトウェアの組合せである。
【0429】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0430】
(付記)
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0431】
(第1の実施の形態の付記)
【0432】
(付記1)
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムであって、記憶部において、宇宙機の仕様の情報と、宇宙機を運用する宇宙空間上の位置の情報とを記憶するように構成されており、プログラムは、1または複数のコンピュータプロセッサに、宇宙機にかかる権利を所定口数に分割して、分割された宇宙機にかかる権利について、ユーザ間の取引の結果を受け付けるステップと、ユーザ間の取引の結果に応じて、宇宙機にかかる権利の各ユーザの保有状況を更新した結果を記憶部に記憶させるステップと、を実行させる、プログラム。
【0433】
(付記2)
記憶部において、宇宙空間上の位置の情報として、宇宙機の軌道の情報を記憶するように構成されており、プログラムは、1または複数のコンピュータプロセッサに、さらに、宇宙機の仕様の情報と、宇宙機の軌道の情報との少なくともいずれかに基づいて、宇宙機にかかる権利を評価したスコアを特定するステップと、特定された宇宙機の権利にかかるスコアを、評価の対象となった宇宙機と関連付けて記憶部に記憶させるステップと、を実行させる、付記1に記載のプログラム。
【0434】
(付記3)
プログラムは、1または複数のコンピュータプロセッサに、さらに、宇宙機にかかる権利についてのユーザ間の取引に際して、ユーザに、記憶部の宇宙機にかかる権利のスコアを提示する、付記2に記載のプログラム。
【0435】
(付記4)
特定するステップにおいて、スコアを特定することとして、宇宙機の仕様の情報に基づいて、宇宙機での人間の滞在のしやすさに基づいて、スコアを特定する、付記2から3のいずれかに記載のプログラム。
【0436】
(付記5)
特定するステップにおいて、スコアを特定することとして、宇宙機の仕様の情報に基づいて、人間として、専任の宇宙飛行士ではない一般人にとっての宇宙機での滞在のしやすさとして、宇宙機において人間が滞在する空間の広さ、宇宙機において滞在する人間が利用できる重力、の少なくともいずれかに基づいて、スコアを特定する、付記4に記載のプログラム。
【0437】
(付記6)
特定するステップにおいて、スコアを特定することとして、宇宙機の軌道の情報に基づいて、射場から軌道への宇宙機の到達のしやすさに応じて、スコアを特定する、付記2から5のいずれかに記載のプログラム。
【0438】
(付記7)
特定するステップにおいて、スコアを特定することとして、月面への着陸を行う宇宙機の軌道の情報として、月面まで到達する軌道、月面の着陸位置、月面の探査範囲の少なくともいずれかに基づいて、スコアを特定する、付記2から6のいずれかに記載のプログラム。
【0439】
(付記8)
特定するステップにおいて、スコアを特定することとして、宇宙機の軌道の情報に基づいて、地上または宇宙空間の特定の範囲に対しての宇宙機のセンシングのしやすさに応じて、スコアを特定する、付記2から7のいずれかに記載のプログラム。
【0440】
(付記9)
特定するステップにおいて、スコアを特定することとして、宇宙機の性能に応じて、スコアを特定する、付記2から8のいずれかに記載のプログラム。
【0441】
(付記10)
受け付けるステップにおいて、取引の結果を受け付ける宇宙機にかかる権利として、宇宙機を所有して宇宙機を使用することができる権利についての取引の結果を受け付ける、付記1から9のいずれかに記載のプログラム。
【0442】
(付記11)
受け付けるステップにおいて、取引の結果を受け付ける宇宙機にかかる権利として、宇宙機におけるセンシング、宇宙機における実験の実験結果等の成果物を利用することができる権利についての取引の結果を受け付ける、付記1に記載のプログラム。
【0443】
(付記12)
受け付けるステップにおいて、取引の結果を受け付ける宇宙機にかかる権利として、宇宙機におけるセンシングの結果として、宇宙機に搭載される撮影手段によって撮影された動画像の共有を受ける権利、または、動画像を利用することができる権利についての取引の結果を受け付ける、付記11に記載のプログラム。
【0444】
(付記13)
受け付けるステップにおいて、取引の結果を受け付ける宇宙機にかかる権利として、宇宙機を利用者が利用することで得られる収益の分配を受ける権利についての取引の結果を受け付ける、付記10に記載のプログラム。
【0445】
(付記14)
宇宙機を利用者が利用することで得られる収益の分配を受ける権利として、宇宙機が人工衛星である場合に、人工衛星がセンシングにより取得する衛星データの利活用による収益の分配を受ける権利、宇宙機が宇宙ステーションである場合に、当該宇宙ステーションの商業利用に伴い得られる収益の分配を受ける権利、の少なくともいずれかを含む、付記13に記載のプログラム。
【0446】
(付記15)
プログラムは、1または複数のコンピュータプロセッサに、さらに、宇宙機にかかる権利について、取引価格と、取引にかかる権利の口数との指定を各ユーザから受け付けることにより、ユーザ間での宇宙機にかかる権利の取引を成立させるステップを実行させ、記憶させるステップにおいて、権利の取引の成立に基づき、記憶部に記憶される権利の各ユーザの保有状況を更新する、付記1から14のいずれかに記載のプログラム。
【0447】
(付記16)
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させる方法であって、記憶部において、宇宙機の仕様の情報と、宇宙機を運用する宇宙空間上の位置の情報とを記憶するように構成されており、方法は、1または複数のコンピュータプロセッサが、宇宙機にかかる権利を所定口数に分割して、分割された宇宙機にかかる権利について、ユーザ間の取引の結果を受け付けるステップと、ユーザ間の取引の結果に応じて、宇宙機にかかる権利の各ユーザの保有状況を更新した結果を記憶部に記憶させるステップと、を実行する、方法。
【0448】
(付記17)
情報処理装置であって、記憶部において、宇宙機の仕様の情報と、宇宙機を運用する宇宙空間上の位置の情報とを記憶するように構成されており、情報処理装置の制御部が、宇宙機にかかる権利を所定口数に分割して、分割された宇宙機にかかる権利について、ユーザ間の取引の結果を受け付けるステップと、ユーザ間の取引の結果に応じて、宇宙機にかかる権利の各ユーザの保有状況を更新した結果を記憶部に記憶させるステップと、を実行する、情報処理装置。
【0449】
(第2の実施の形態の付記)
【0450】
(付記1)
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムであって、記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、プログラムは、1または複数のコンピュータプロセッサに、宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、取得した利用する用途に対し、記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、検索結果として、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行させる、プログラム。
【0451】
(付記2)
記憶部において、各宇宙機の各装置の稼働状況の情報を記憶するように構成されており、記憶部において、宇宙機の仕様の情報として、宇宙機が宇宙ステーションの場合に、宇宙ステーションに人が滞在する環境の情報を含み、宇宙機の各装置の稼働状況の情報として、宇宙機に備わるカメラ、実験装置、通信装置、発電装置、配信設備等の装置の稼働予定の情報を含み、検索するステップにおいて、各宇宙機の仕様の情報と、各宇宙機の各装置の稼働状況の情報とに基づいて、1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、付記1に記載のプログラム。
【0452】
(付記3)
取得するステップにおいて、用途の情報と、当該用途により宇宙機を利用する時期の情報とを取得し、検索するステップにおいて、取得した利用する時期の情報と、各宇宙機の各装置の稼働予定の情報とに基づいて、1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、付記1から2のいずれかに記載のプログラム。
【0453】
(付記4)
取得するステップにおいて、用途の情報として、宇宙で行う実験の情報を取得し、検索するステップにおいて、取得した実験の情報に基づいて、当該実験の目的を達成することができる1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、付記1から3のいずれかに記載のプログラム。
【0454】
(付記5)
取得するステップにおいて、用途の情報として、宇宙空間を経由する宇宙旅行、宇宙からの配信等の、宇宙から提供されるエンターテイメントの内容の情報を取得し、エンターテイメントの内容の情報には、地上または宇宙における用途にかかる位置の情報が含まれており、検索するステップにおいて、取得したエンターテイメントの内容の情報に基づいて、用途にかかる位置に応じた1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、付記1から4のいずれかに記載のプログラム。
【0455】
(付記6)
検索するステップにおいて、エンターテイメントの内容の情報に基づいて、当該内容にかかる目的を達する宇宙ステーション、または、人工衛星に搭載されるカメラの少なくともいずれかを含む1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、付記5に記載のプログラム。
【0456】
(付記7)
取得するステップにおいて、エンターテイメントの内容の情報として、宇宙旅行の日程または行程の少なくともいずれかを取得し、検索するステップにおいて、取得した宇宙旅行にかかる日程または行程の少なくともいずれかに応じて、宇宙旅行について手配可能な宇宙機、宇宙旅行において提供する食事、宇宙服、宇宙旅行において契約可能な保険の少なくともいずれかを特定し、提示するステップにおいて、日程または行程の少なくともいずれかに応じて特定した情報を提示する、付記5から6のいずれかに記載のプログラム。
【0457】
(付記8)
記憶部において、各宇宙機の軌道の情報を記憶するように構成されており、検索するステップにおいて、複数の宇宙機の組み合わせを検索する場合に、各宇宙機の軌道の情報に基づいて、複数の宇宙機の組み合わせを検索する、付記1に記載のプログラム。
【0458】
(付記9)
検索するステップにおいて、用途に対し、軌道の情報に基づいて、宇宙機間での移動の容易さを評価して、評価結果に基づき複数の宇宙機の組み合わせを検索し、提示するステップにおいて、評価にかかる宇宙機間での移動のしやすさの評価結果とともに、検索するステップの検索結果である複数の宇宙機の組み合わせを提示する、付記8に記載のプログラム。
【0459】
(付記10)
プログラムは、1または複数のコンピュータプロセッサに、さらに、宇宙機の仕様の情報と、宇宙機の軌道の情報とに基づいて、各宇宙機を評価するステップと、評価するステップにおける評価結果を各宇宙機と関連付けて記憶部に記憶させるステップと、を実行させ、検索するステップにおいて、各宇宙機の評価結果の情報に基づいて、1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索する、付記8から9のいずれかに記載のプログラム。
【0460】
(付記11)
記憶部において、各宇宙機の各装置の稼働状況の情報を記憶するように構成されており、提示するステップにおいて、1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせと、一定期間での各宇宙機の装置の利用の空き状況とをともに提示する、付記1に記載のプログラム。
【0461】
(付記12)
提示するステップにおいて、一定期間での各宇宙機の装置の利用の空き状況に基づいて、利用する用途を達成するまでの期間を提示する、付記11に記載のプログラム。
【0462】
(付記13)
記憶部において、各宇宙機へ命名する命名権に基づき命名された名称の情報を記憶するように構成されており、提示するステップにおいて、1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせと、当該宇宙機に命名された名称の情報とをともに提示する、付記1に記載のプログラム。
【0463】
(付記14)
記憶部において、各宇宙機へ命名する命名権に基づき命名された名称の情報として、宇宙機が有する1または複数の用途ごとに、命名権に基づき命名された名称の情報を記憶するように構成されており、提示するステップにおいて、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせと、当該用途について宇宙機に命名された名称の情報とをともに提示する、付記13に記載のプログラム。
【0464】
(付記15)
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させる方法であって、記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、方法は、1または複数のコンピュータプロセッサが、宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、取得した利用する用途に対し、記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、検索結果として、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行する、方法。
【0465】
(付記16)
1または複数のコンピュータプロセッサを備える情報処理装置であって、記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されており、情報処理装置の1または複数のコンピュータプロセッサが、宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、取得した利用する用途に対し、記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、検索結果として、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行する、情報処理装置。
【要約】
【課題】宇宙機を利用する目的に沿って、宇宙機の利用をよりいっそう容易にする技術を提供すること。
【解決手段】1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムが提供される。記憶部において、宇宙空間で稼働する各宇宙機の仕様の情報を記憶するように構成されている。プログラムは、1または複数のコンピュータプロセッサに、宇宙機を利用する用途の情報を取得するステップと、取得した利用する用途に対し、記憶部に記憶される各宇宙機の仕様の情報に基づいて、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを検索するステップと、検索結果として、利用する用途を達成する1の宇宙機または複数の宇宙機の組み合わせを提示するステップと、を実行させる。
【選択図】
図22