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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-10
(45)【発行日】2025-04-18
(54)【発明の名称】乗客コンベアの欄干装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 29/04 20060101AFI20250411BHJP
【FI】
B66B29/04 H
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024089335
(22)【出願日】2024-05-31
【審査請求日】2024-05-31
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003568
【氏名又は名称】弁理士法人加藤国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 巧
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-012784(JP,A)
【文献】特開2022-114379(JP,A)
【文献】特開2018-065693(JP,A)
【文献】特開平09-142768(JP,A)
【文献】中国実用新案第212769342(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 21/00-31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インレット部の内側に設けられており、操作されることにより乗客コンベアの運転を停止させる停止スイッチ、
前記インレット部に設けられており、かつ、通常位置と、前記停止スイッチにより前記乗客コンベアの運転を停止させる作動位置との間で変位可能になっており、前記インレット部に引き込まれた異物が当たることにより前記通常位置から前記作動位置に変位するハンドガードブーツ、及び
前記インレット部における前記ハンドガードブーツの外側に設けられており、移動手摺と内側デッキボード及び外側デッキボードとの間を塞いでいるエンドキャップ体
を備え、
前記エンドキャップ体は、
前記移動手摺と前記内側デッキボードとの間を塞いでいる内側エンドキャップと、
前記内側エンドキャップと組み合わされており、前記移動手摺と前記外側デッキボードとの間を塞いでいる外側エンドキャップと
を有しており、
前記ハンドガードブーツが前記作動位置に変位することにより、前記内側エンドキャップと前記外側エンドキャップとが分離可能となり、
前記ハンドガードブーツは、前記通常位置に位置するときに前記エンドキャップ体に嵌め合わされており、前記作動位置に変位することにより前記エンドキャップ体から離れる乗客コンベアの欄干装置。
【請求項2】
前記内側エンドキャップ及び前記外側エンドキャップのいずれか一方には、凹部が設けられており、
前記内側エンドキャップ及び前記外側エンドキャップの他方には、前記凹部と重なる貫通孔が設けられており、
前記ハンドガードブーツには、前記貫通孔に通されて前記凹部に嵌め込まれている凸部が設けられており、
前記ハンドガードブーツが前記作動位置に変位することにより、前記凸部が前記凹部及び前記貫通孔から引き抜かれる請求項に記載の乗客コンベアの欄干装置。
【請求項3】
前記内側エンドキャップと前記外側エンドキャップとの間に設けられており、前記内側エンドキャップと前記外側エンドキャップとが互いに離れる方向への力を前記内側エンドキャップと前記外側エンドキャップとに加えている圧縮ばね
をさらに備えている請求項又は請求項に記載の乗客コンベアの欄干装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、乗客コンベアの欄干装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の乗客コンベアの安全装置では、移動手摺収納部の開口における移動手摺の周囲の隙間が、保護板によって覆われている。保護板は、移動手摺収納部に開閉自在に取り付けられている。異物が移動手摺の周囲の隙間から移動手摺収納部に入ると、保護板が移動手摺収納部の内側へ開き、スイッチが操作される。これにより、乗客コンベアの運転が停止される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2023-12784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年の乗客コンベアでは、インレット部に樹脂製のエンドキャップが装着されていることが多い。エンドキャップは、キャリーケース等の荷物の衝突に耐えられるように、強固な構造を有している。これに対して、上記のような従来の乗客コンベアの安全装置では、比較的大きな異物がエンドキャップと移動手摺との間に引き込まれた場合、異物の引き抜きに多大な手間がかかる。
【0005】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、インレット部に引き込まれた異物を容易に引き出すことができる乗客コンベアの欄干装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る乗客コンベアの欄干装置は、インレット部の内側に設けられており、操作されることにより乗客コンベアの運転を停止させる停止スイッチ、インレット部に設けられており、かつ、通常位置と、停止スイッチにより乗客コンベアの運転を停止させる作動位置との間で変位可能になっており、インレット部に引き込まれた異物が当たることにより通常位置から作動位置に変位するハンドガードブーツ、及びインレット部におけるハンドガードブーツの外側に設けられており、移動手摺と内側デッキボード及び外側デッキボードとの間を塞いでいるエンドキャップ体を備え、ハンドガードブーツは、通常位置に位置するときにエンドキャップ体に嵌め合わされており、作動位置に変位することによりエンドキャップ体から離れる。
【発明の効果】
【0007】
本開示の乗客コンベアの欄干装置によれば、インレット部に引き込まれた異物を容易に引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1によるエスカレータを示す概略の構成図である。
図2図1の欄干装置の要部を示す斜視図である。
図3図2のIII-III線に沿う断面図である。
図4図3の内側エンドキャップを示す斜視図である。
図5図4の内側エンドキャップを欄干装置の内側から見た斜視図である。
図6図3の外側エンドキャップを示す斜視図である。
図7図3のハンドガードブーツを示す斜視図である。
図8図3のインレット部に異物が引き込まれる様子を模式的に示す説明図である。
図9図8のハンドガードブーツがエンドキャップ体から離れた状態を模式的に示す説明図である。
図10図9の異物の挟まれ状態が緩和された状態を模式的に示す説明図である。
図11図10の内側エンドキャップと外側エンドキャップとが分離された状態を模式的に示す説明図である。
図12】実施の形態2による内側エンドキャップを欄干装置の内側から見た斜視図である。
図13】実施の形態2によるエンドキャップ体の要部を欄干装置の内側から見た斜視図である。
図14】実施の形態3による欄干装置の要部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1によるエスカレータを示す概略の構成図である。図において、建物における上階と下階との間には、トラス11が設置されている。
【0010】
トラス11には、複数のステップ12が支持されている。複数のステップ12は、無端状に連結されている。図1では、複数のステップ12のうちの4つのステップ12のみが示されている。
【0011】
複数のステップ12は、移動経路に沿って循環する。移動経路は、往路と帰路とを含んでいる。往路は、各ステップ12が乗客を乗せて搬送する区間である。帰路は、各ステップ12が往路の終点から往路の始点まで戻る区間である。
【0012】
トラス11上には、一対の欄干装置13が立てられている。各欄干装置13には、無端状の移動手摺14が設けられている。各移動手摺14は、複数のステップ12の移動に同期して循環する。
【0013】
図2は、図1の欄干装置13の要部を示す斜視図である。各ステップ12の移動方向における欄干装置13の端部には、インレット部13aが設けられている。インレット部13aは、欄干装置13への移動手摺14の入込部である。
【0014】
欄干装置13は、欄干ガラス15、内側デッキボード16、外側デッキボード17、スカートガード18、図示しない複数の欄干柱、図示しない手摺ガイドレール、ハンドガードブーツ19、及びエンドキャップ体20を有している。
【0015】
欄干ガラス15は、複数の欄干柱に支持されている。複数の欄干柱は、ステップ12の移動方向に互いに間隔をおいて、トラス11上に立てられている。手摺ガイドレールは、欄干ガラス15に固定されており、移動手摺14の移動を案内する。
【0016】
内側デッキボード16及び外側デッキボード17は、上部乗降口から下部乗降口に渡って欄干ガラス15の下端に連続して配置されている。内側デッキボード16は、欄干ガラス15に対して、ステップ12側に設けられている。外側デッキボード17は、欄干ガラス15に対して、ステップ12とは反対側に設けられている。
【0017】
スカートガード18は、内側デッキボード16のステップ12側に、上部乗降口から下部乗降口に渡って連続して配置されている。また、スカートガード18は、往路において各ステップ12の側面に対向している。
【0018】
ハンドガードブーツ19は、インレット部13aに設けられている。また、ハンドガードブーツ19は、伸縮可能な材料、例えばゴム又は軟質樹脂により構成されている。ハンドガードブーツ19には、ブーツ開口19aが設けられている。
【0019】
エンドキャップ体20は、インレット部13aにおけるハンドガードブーツ19の外側に設けられている。また、エンドキャップ体20は、硬質樹脂、例えばポリプロピレンにより構成されている。また、エンドキャップ体20は、インレット部13aにおいて、移動手摺14と内側デッキボード16及び外側デッキボード17との間を塞いでいる
【0020】
エンドキャップ体20には、キャップ開口20aが設けられている。移動手摺14は、インレット部13aにおいて、キャップ開口20a及びブーツ開口19aを通って欄干装置13内に入る。
【0021】
キャップ開口20aの開口面積は、ブーツ開口19aの開口面積よりも大きい。これにより、ハンドガードブーツ19の一部は、キャップ開口20a内に露出している。
【0022】
エンドキャップ体20は、内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22とを有している。内側エンドキャップ21は、インレット部13aにおいて、移動手摺14と内側デッキボード16との間を塞いでいる。
【0023】
外側エンドキャップ22は、内側エンドキャップ21と組み合わされている。また、外側エンドキャップ22は、インレット部13aにおいて、移動手摺14と外側デッキボード17との間を塞いでいる。
【0024】
図3は、図2のIII-III線に沿う断面図である。図2には示されていないが、欄干装置13は、停止スイッチ23、作動片24、及び戻しばね25をさらに有している。
【0025】
停止スイッチ23は、インレット部13aの内側に設けられている。また、停止スイッチ23は、操作されることによりエスカレータの運転を停止させる。作動片24は、ハンドガードブーツ19と停止スイッチ23との間に設けられている。
【0026】
ハンドガードブーツ19は、図2及び図3に示す通常位置と、図9に示す作動位置との間で変位可能になっている。ハンドガードブーツ19が作動位置に変位することにより、作動片24を介して停止スイッチ23が操作され、エスカレータの運転が停止される。即ち、作動位置は、停止スイッチ23によりエスカレータの運転を停止させる位置である。
【0027】
ハンドガードブーツ19が通常位置に位置するとき、作動片24は停止スイッチ23に接しているが、停止スイッチ23は操作されておらず、エスカレータの運転は許容されている。即ち、通常位置は、停止スイッチ23を操作せず、エスカレータの運転を許容する位置である。
【0028】
戻しばね25は、作動片24を介して、作動位置から通常位置に戻す方向への力をハンドガードブーツ19に付与している。
【0029】
図4は、図3の内側エンドキャップ21を示す斜視図である。図5は、図4の内側エンドキャップ21を欄干装置13の内側から見た斜視図である。図6は、図3の外側エンドキャップ22を示す斜視図である。
【0030】
内側エンドキャップ21及び外側エンドキャップ22のいずれか一方、この例では内側エンドキャップ21には、複数の凹部21aが設けられている。複数の凹部21aは、内側エンドキャップ21における外側エンドキャップ22と重なる部分に設けられている。
【0031】
内側エンドキャップ21及び外側エンドキャップ22の他方、この例では外側エンドキャップ22には、複数の貫通孔22aが設けられている。複数の貫通孔22aは、外側エンドキャップ22における内側エンドキャップ21と重なる部分に設けられている。また、各貫通孔22aは、対応する凹部21aと重ねられる。
【0032】
図7は、図3のハンドガードブーツ19を示す斜視図である。ハンドガードブーツ19には、複数の凸部19bが設けられている。
【0033】
各凸部19bは、ハンドガードブーツ19が通常位置に位置するとき、対応する貫通孔22aに通されて、対応する凹部21aに嵌め込まれている。即ち、ハンドガードブーツ19は、通常位置に位置するとき、ハンドガードブーツ19に嵌め合わされている。
【0034】
各凸部19bのサイズは、各凹部21aのサイズよりも僅かに大きい。そして、各凸部19bは、対応する凹部21aに圧入されている。これにより、通常運転時におけるハンドガードブーツ19のエンドキャップ体20からの脱落が抑制されている。
【0035】
各凸部19bは、ハンドガードブーツ19が作動位置に変位することにより、対応する凹部21a及び貫通孔22aから引き抜かれる。即ち、ハンドガードブーツ19は、作動位置に変位することによりエンドキャップ体20から離れる。
【0036】
また、ハンドガードブーツ19が作動位置に変位することにより、内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22とが分離可能となる。
【0037】
図8は、図3のインレット部13aに異物30が引き込まれる様子を模式的に示す説明図である。ハンドガードブーツ19は、インレット部13aに引き込まれた異物30が当たることにより、図9に示すように、戻しばね25に抗して通常位置から作動位置に変位する。
【0038】
これにより、作動片24を介して停止スイッチ23が操作され、エスカレータの運転が停止される。
【0039】
また、各凸部19bが対応する凹部21a及び貫通孔22aから引き抜かれ、ハンドガードブーツ19が、エンドキャップ体20から離れて、エンドキャップ体20に拘束されない状態となる。これにより、図10に示すように、異物30の挟まれ状態が緩和され、異物30の引き抜きが可能となる。
【0040】
この状態から、異物30を引き抜こうとすると、図11に示すように、戻しばね25の復元力により作動片24が押され、ハンドガードブーツ19が通常位置側へ変位する。このとき、複数の凸部19bによってエンドキャップ体20が押され、内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22とが分離し易い状態となり、異物30の引き抜きがさらに容易な状態となる。
【0041】
このような欄干装置13では、ハンドガードブーツ19は、エンドキャップ体20に嵌め合わされており、作動位置に変位することによりエンドキャップ体20から離れる。このため、通常時に十分な強度を確保しつつ、インレット部13aに引き込まれた異物30を容易に引き出すことができる。
【0042】
これにより、異物30を無理に引き出すことによる欄干装置13の破損が抑制され、欄干装置13の破損によりエスカレータの運転が長期間停止されることが抑制される。
【0043】
また、ハンドガードブーツ19が作動位置に変位することにより、内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22とが分離可能となる。このため、インレット部13aに引き込まれた異物30をさらに容易に引き出すことができる。
【0044】
また、ハンドガードブーツ19が通常位置に位置するときには、各凸部19bが、対応する貫通孔22aに通されて、対応する凹部21aに嵌め込まれている。そして、ハンドガードブーツ19が作動位置に変位することにより、各凸部19bは、対応する凹部21a及び貫通孔22aから引き抜かれる。
【0045】
このため、簡単な構成により、内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22とを分離可能とすることができる。また、異物30を引き出す際に、工具等を使用せずに、内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22とを容易に分離させることができる。
【0046】
実施の形態2.
次に、図12は、実施の形態2による内側エンドキャップ21を欄干装置13の内側から見た斜視図である。図13は、実施の形態2によるエンドキャップ体20の要部を欄干装置13の内側から見た斜視図である。
【0047】
内側エンドキャップ21には、ばね支持部21bが設けられている。ばね支持部21bには、複数の圧縮ばね26が取り付けられている。
【0048】
外側エンドキャップ22には、ばね受け部22bが設けられている。ばね受け部22bは、ばね支持部21bに対向している。外側エンドキャップ22が内側エンドキャップ21に組み合わされている状態では、各圧縮ばね26は、ばね支持部21bとばね受け部22bとの間で圧縮されている。
【0049】
即ち、各圧縮ばね26は、内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22との間に設けられている。そして、各圧縮ばね26は、内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22とが互いに離れる方向への力を内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22とに加えている。
【0050】
実施の形態2における他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0051】
このような欄干装置13では、内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22との間に複数の圧縮ばね26が設けられている。このため、ハンドガードブーツ19がエンドキャップ体20から離れた際に、内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22とを積極的に分離させることができる。これにより、インレット部13aに引き込まれた異物30をさらに容易に引き出すことができる。
【0052】
なお、実施の形態2において、圧縮ばね26の数は、特に限定されず、1つ又は3つ以上であってもよい。
【0053】
また、実施の形態2において、圧縮ばね26は、外側エンドキャップ22側に支持されていてもよい。
【0054】
また、実施の形態1、2において、凹部21a、貫通孔22a、及び凸部19bの数は、特に限定されず、1つ又は3つ以上であってもよい。
【0055】
また、実施の形態1、2において、エンドキャップ体20における内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22との重なり部以外に追加の凹部が設けられ、追加の凹部に対応する追加の凸部がハンドガードブーツ19に設けられてもよい。これにより、通常運転時におけるハンドガードブーツ19のエンドキャップ体20からの脱落を、より確実に抑制することができる。
【0056】
実施の形態3.
次に、図14は、実施の形態3による欄干装置13の要部を示す斜視図である。実施の形態3では、エンドキャップ体20が、内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22とに分割されていない。
【0057】
実施の形態3における他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0058】
このような欄干装置13では、実施の形態1と比べて、部品点数を削減し、構成を簡素化することができる。また、欄干装置13の組立を容易にすることができる。
【0059】
なお、実施の形態1~3において、作動片24が省略され、停止スイッチ23がハンドガードブーツ19によって直接操作されてもよい。
【0060】
また、実施の形態1~3では、乗客コンベアとしてエスカレータを示したが、乗客コンベアは動く歩道であってもよい。
【符号の説明】
【0061】
13 欄干装置、14 移動手摺、16 内側デッキボード、17 外側デッキボード、19 ハンドガードブーツ、19b 凸部、20 エンドキャップ体、21 内側エンドキャップ、21a 凹部、22 外側エンドキャップ、22a 貫通孔、23 停止スイッチ、26 圧縮ばね、30 異物。
【要約】
【課題】インレット部に引き込まれた異物を容易に引き出すことができる乗客コンベアの欄干装置を得ることを目的とする。
【解決手段】ハンドガードブーツ19は、通常位置と作動位置との間で変位可能になっている。ハンドガードブーツ19は、通常位置に位置するとき、ハンドガードブーツ19に嵌め合わされている。ハンドガードブーツ19は、作動位置に変位することによりエンドキャップ体20から離れる。また、ハンドガードブーツ19が作動位置に変位することにより、内側エンドキャップ21と外側エンドキャップ22とが分離可能となる。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14