(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-10
(45)【発行日】2025-04-18
(54)【発明の名称】インターフェイス装置および空気調和システム
(51)【国際特許分類】
F24F 11/56 20180101AFI20250411BHJP
F24F 11/63 20180101ALI20250411BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20250411BHJP
F24F 120/20 20180101ALN20250411BHJP
【FI】
F24F11/56
F24F11/63
H04Q9/00 301D
F24F120:20
(21)【出願番号】P 2024502767
(86)(22)【出願日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 JP2022008365
(87)【国際公開番号】W WO2023162250
(87)【国際公開日】2023-08-31
【審査請求日】2024-01-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118762
【氏名又は名称】高村 順
(72)【発明者】
【氏名】小島 佳久
【審査官】安島 智也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-082336(JP,A)
【文献】特開2020-003137(JP,A)
【文献】国際公開第2020/148864(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第2253894(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/00 - 11/89
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の携帯端末および空気調和機と通信可能とされ、空気調和対象領域の空気調和を行う空気調和システムを複数の前記携帯端末および前記空気調和機とともに構成するインターフェイス装置であって、
複数の前記携帯端末および前記空気調和機との間で情報の授受が可能であり、複数の前記携帯端末から設定される前記空気調和機の動作設定の変更を指示する情報である設定変更指令から前記空気調和機に反映させる1つの前記設定変更指令を選択する動作設定管理部を備え、
前記動作設定管理部は、第1の時刻に前記携帯端末である第1携帯端末から取得した第1設定変更指令の内容と、第1の時刻よりも前の時刻である第2の時刻に前記携帯端末である第2携帯端末から取得した第2設定変更指令の内容とが異なる場合に、
前記第1設定変更指令の設定理由のコメントを要求する旨のメッセージである要求メッセージを前記第1携帯端末に送信する制御と、
前記要求メッセージに対する応答である応答メッセージを前記第1携帯端末から取得して前記第2携帯端末に転送する制御と、
前記空気調和機の動作設定の前記第1設定変更指令の内容への設定変更の可否を示す受入可否結果情報を前記第2携帯端末から取得し、前記空気調和機に反映させる1つの前記設定変更指令を前記受入可否結果情報に基づいて前記第1設定変更指令および前記第2設定変更指令から選択する制御とを行う、
インターフェイス装置。
【請求項2】
前記動作設定管理部は、前記受入可否結果情報として前記第1設定変更指令の内容への設定変更を受け入れる旨の許可情報を前記第2携帯端末から取得した場合に、前記第1設定変更指令を前記空気調和機に送信する、
請求項1に記載のインターフェイス装置。
【請求項3】
前記動作設定管理部は、複数の前記携帯端末の優先順位の情報に基づいて前記第1携帯端末と前記第2携帯端末との優先順位を判定し、前記第2携帯端末の優先順位が前記第1携帯端末の優先順位よりも高い場合に、前記要求メッセージを前記第1携帯端末に送信する、
請求項1または2に記載のインターフェイス装置。
【請求項4】
前記動作設定管理部は、前記第2設定変更指令を取得してから予め決められた設定時間が経過している場合に、前記要求メッセージを前記第1携帯端末に送信せずに前記第1設定変更指令を前記空気調和機に送信する、
請求項1から3のいずれか1つに記載のインターフェイス装置。
【請求項5】
複数の携帯端末と、空気調和機と、インターフェイス装置とを備え、空気調和対象領域の空気調和を行う空気調和システムであって、
前記インターフェイス装置は、複数の前記携帯端末および前記空気調和機との間で情報の授受が可能であり、複数の前記携帯端末から設定される前記空気調和機の動作設定の変更を指示する情報である設定変更指令から前記空気調和機に反映させる1つの前記設定変更指令を選択する動作設定管理部を備え、
前記動作設定管理部は、第1の時刻に前記携帯端末である第1携帯端末から取得した第1設定変更指令の内容と、第1の時刻よりも前の時刻である第2の時刻に前記携帯端末である第2携帯端末から取得した第2設定変更指令の内容とが異なる場合に、
前記第1設定変更指令の設定理由のコメントを要求する旨のメッセージである要求メッセージを前記第1携帯端末に送信する制御と、
前記要求メッセージに対する応答である応答メッセージを前記第1携帯端末から取得して前記第2携帯端末に転送する制御と、
前記空気調和機の動作設定の前記第1設定変更指令の内容への設定変更の可否を示す受入可否結果情報を前記第2携帯端末から取得し、前記空気調和機に反映させる1つの前記設定変更指令を前記受入可否結果情報に基づいて前記第1設定変更指令および前記第2設定変更指令から選択する制御とを行う、
空気調和システム。
【請求項6】
前記動作設定管理部は、前記受入可否結果情報として前記第1設定変更指令の内容への設定変更を受け入れる旨の許可情報を前記第2携帯端末から取得した場合に、前記第1設定変更指令を前記空気調和機に送信する、
請求項5に記載の空気調和システム。
【請求項7】
前記動作設定管理部は、複数の前記携帯端末の優先順位の情報に基づいて前記第1携帯端末と前記第2携帯端末との優先順位を判定し、前記第2携帯端末の優先順位が前記第1携帯端末の優先順位よりも高い場合に、前記要求メッセージを前記第1携帯端末に送信する、
請求項5または6に記載の空気調和システム。
【請求項8】
前記動作設定管理部は、前記第2設定変更指令を取得してから予め決められた設定時間が経過している場合に、前記要求メッセージを前記第1携帯端末に送信せずに前記第1設定変更指令を前記空気調和機に送信する、
請求項5から7のいずれか1つに記載の空気調和システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、インターフェイス装置および空気調和システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、空気調和機の運転操作に関してコミュニティ内で連絡を取り合うシステムが知られている。例えば、特許文献1には、家族伝言板サーバと、家族伝言板サーバに通信可能な携帯端末と、携帯端末によって遠隔制御される遠隔操作対象機器とによって構成される遠隔制御システムが開示されている。特許文献1に記載された遠隔制御システムにおいては、コミュニティID(Identification)、投稿メッセージ、投稿者、投稿日時およびシナリオIDを含むコメントを各ユーザが携帯端末から家族伝言板サーバへ投稿できる。各ユーザは、当該ユーザが保持する携帯端末を用いて、家族伝言板サーバを介して、他のユーザにより投稿されたコメントを閲覧できる。
【0003】
上記特許文献1に記載された遠隔制御システムによれば、各ユーザが携帯端末から遠隔操作対象機器の動作設定または動作設定の確認を行うことができるようになったことで、遠隔操作対象機器における利便性が増す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載された遠隔制御システムによれば、あるユーザにより設定された設定内容が後から操作したユーザの設定内容に簡単に上書きされたり、親が設定した適切な設定内容を子供が不適切な内容に勝手に変更してしまうといったように、先に行われた操作によって設定された設定内容が後に行われた操作によって異なる設定内容に簡単に上書きされてしまうという問題があった。
【0006】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の携帯端末から空気調和機の動作設定が可能な空気調和システムにおいてユーザ同士の空気調和機の動作設定の調整を図ることができるインターフェイス装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかるインターフェイス装置は、複数の携帯端末および空気調和機と通信可能とされ、空気調和対象領域の空気調和を行う空気調和システムを複数の携帯端末および空気調和機とともに構成するインターフェイス装置である。インターフェイス装置は、複数の携帯端末および空気調和機との間で情報の授受が可能であり、複数の携帯端末から設定される空気調和機の動作設定の変更を指示する情報である設定変更指令から空気調和機に反映させる1つの設定変更指令を選択する動作設定管理部を備える。動作設定管理部は、第1の時刻に携帯端末である第1携帯端末から取得した第1設定変更指令の内容と、第1の時刻よりも前の時刻である第2の時刻に携帯端末である第2携帯端末から取得した第2設定変更指令の内容とが異なる場合に、第1設定変更指令の設定理由のコメントを要求する旨のメッセージである要求メッセージを第1携帯端末に送信する制御と、要求メッセージに対する応答である応答メッセージを第1携帯端末から取得して第2携帯端末に転送する制御と、空気調和機の動作設定の第1設定変更指令の内容への設定変更の可否を示す受入可否結果情報を第2携帯端末から取得し、空気調和機に反映させる1つの設定変更指令を受入可否結果情報に基づいて第1設定変更指令および第2設定変更指令から選択する制御とを行う。
【発明の効果】
【0008】
本開示にかかるインターフェイス装置は、複数の携帯端末から空気調和機の動作設定が可能な空気調和システムにおいてユーザ同士の空気調和機の動作設定の調整を図ることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1にかかる空気調和システムの構成を示す構成図
【
図2】実施の形態1にかかる空気調和システムの空気調和機の室内機の機能構成を示すブロック図
【
図3】実施の形態1にかかる空気調和システムのインターフェイス装置の機能構成を示すブロック図
【
図4】実施の形態1にかかる空気調和システムの携帯端末の機能構成を示すブロック図
【
図5】実施の形態1にかかる空気調和システムにおける情報の流れを説明するシーケンス図
【
図6】実施の形態1にかかる空気調和システムのインターフェイス装置の動作の手順を説明するフローチャート
【
図7】実施の形態2における空気調和システムでの情報の流れを説明するシーケンス図
【
図8】実施の形態2における空気調和システムのインターフェイス装置の動作の手順を説明するフローチャート
【
図9】実施の形態3における空気調和システムのインターフェイス装置の動作の手順を説明するフローチャート
【
図10】実施の形態1から実施の形態3にかかる制御部のそれぞれの機能をハードウェアで実現した構成を示す図
【
図11】実施の形態1から実施の形態3にかかる制御部のそれぞれの機能をソフトウェアで実現した構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、実施の形態にかかるインターフェイス装置および空気調和システムを図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる空気調和システム100の構成を示す構成図である。
図1に示すように、実施の形態1にかかる空気調和システム100は、空気調和機1と、インターフェイス装置2と、複数の携帯端末3と、を備える。
【0012】
空気調和機1は、空気調和機1の空気調和対象領域である室内に設置された室内機11と、室外に設置された室外機12と、を備える。空気調和機1は、1つの完結した冷凍サイクルを室内機11と室外機12とで形成している。空気調和機1は、不図示の冷媒管を通って室内機11と室外機12との間を循環する冷媒を使用して、空気調和対象領域である室内の空気と室外の空気との間で熱移動を行い、室内に対する空気調和を実現している。
【0013】
図2は、実施の形態1にかかる空気調和システム100の空気調和機1の室内機11の機能構成を示すブロック図である。
【0014】
室内機11は、室内機空気調和部111と、室内機記憶部112と、室内機通信部113と、空気調和制御部114と、を有する。
【0015】
室内機空気調和部111は、一般的な空気調和機の室内機における空気調和機能を有する。室内機空気調和部111は、室内機11に取り込まれた空気と冷媒回路中を流れる冷媒との熱交換を行う不図示の室内熱交換器、室内熱交換器で熱交換された調和空気を室内機11から室内に送り出す不図示の送風ファン、調和空気を室内機11から送り出す方向を調整する不図示の風向調整部などを備えている。室内機11に取り込まれる空気は、室内機11が設置された部屋の室内空気である。
【0016】
室内機記憶部112は、空気調和機1の運転を制御するための各種の制御設定値およびプログラムなどの情報が記憶されている記憶部である。室内機記憶部112は、不揮発性の記憶部であり、フラッシュメモリなどの半導体記憶媒体で構成される。
【0017】
室内機通信部113は、インターフェイス装置2の後述する空気調和機用通信部21との間で通信を行う。
【0018】
空気調和制御部114は、空気調和機1の全体の動作を制御する制御部であり、室内機11および室外機12の動作を制御して空気調和機1の運転を制御する。空気調和制御部114は、インターフェイス装置2から送信される制御指令を受信し、当該制御指令に基づいて空気調和機1の運転を制御する。空気調和制御部114は、空気調和制御部114に設定される設定温度と、室内温度と、室外温度とに基づいて、室外機12が備える不図示の圧縮機を動作させ、冷房または暖房運転を実施する。
【0019】
インターフェイス装置2は、複数の携帯端末3および空気調和機1と通信可能とされ、空気調和対象領域の空気調和を行う空気調和システム100を複数の携帯端末3および空気調和機1とともに構成する。
【0020】
図3は、実施の形態1にかかる空気調和システム100のインターフェイス装置2の機能構成を示すブロック図である。
図3に示すように、インターフェイス装置2は、空気調和機用通信部21と、携帯端末用通信部22と、動作設定管理部23と、データ変換部24と、LED(Light Emitting Diode)25と、記憶部26と、ディップスイッチ27と、インターフェイス制御部28と、を備える。インターフェイス制御部28は、インターフェイス装置2を構成する他の機能部と接続可能、すなわちインターフェイス装置2を構成する他の機能部と情報の授受が可能とされている。以下では、ディップスイッチをDipSW(Dual in-line package Switch)と記す場合がある。
【0021】
空気調和機用通信部21は、空気調和機1の室内機11の室内機通信部113との間で通信を行う通信部であり、インターフェイス装置2における第1通信部である。空気調和機用通信部21は、室内機11の室内機通信部113から受信した情報をインターフェイス制御部28に送信する。また、空気調和機用通信部21は、インターフェイス制御部28から受信した情報を室内機11の室内機通信部113に送信する。
【0022】
室内機11の室内機通信部113と空気調和機用通信部21との間の通信方法は、限定されない。室内機11の室内機通信部113と空気調和機用通信部21とは、例えばインターネットを介した無線通信により通信可能とされてもよい。また、室内機11の室内機通信部113と空気調和機用通信部21との間の通信方法は、Wi-Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)あるいはBluetooth(登録商標)などを用いた無線通信であってもよく、有線通信であってもよい。
【0023】
携帯端末用通信部22は、携帯端末3との間で通信を行う通信部であり、インターフェイス装置2における第2通信部である。携帯端末用通信部22は、携帯端末3の後述する端末通信部34から受信した情報を動作設定管理部23またはインターフェイス制御部28に送信する。また、携帯端末用通信部22は、動作設定管理部23またはインターフェイス制御部28から受信した情報を携帯端末3の端末通信部34に送信する。
【0024】
携帯端末3の端末通信部34と携帯端末用通信部22との間の通信方法は、限定されない。携帯端末3の端末通信部34と携帯端末用通信部22とは、例えばインターネットを介した無線通信により通信可能とされてもよい。また、携帯端末3の端末通信部34と携帯端末用通信部22との間の通信方法は、Wi-Fi(登録商標)あるいはBluetooth(登録商標)などを用いた無線通信であってもよく、有線通信であってもよい。
【0025】
動作設定管理部23は、複数のユーザからの空気調和機1の運転に関わる動作設定を調整する、動作設定の調整を行う動作設定の調整機能を有する。すなわち、動作設定管理部23は、複数の携帯端末3から前後して空気調和機1の運転に関わる動作設定についての操作情報を受信した場合に、空気調和機1の運転制御に反映させる操作情報を判定して決定し、決定した操作情報に示される空気調和機1の運転制御の動作設定を空気調和機1の運転制御に反映させる。
【0026】
操作情報は、ユーザから空気調和機1に対する、空気調和機1の運転の制御の操作指令の情報であり、ユーザから携帯端末3に対して行われた空気調和機1の運転に関わる動作設定についての操作に対応する情報である。
【0027】
すなわち、動作設定管理部23は、あるユーザによって携帯端末3に対して遠隔で空気調和機1の運転制御を行う操作が行われた後に、後続の他のユーザによって携帯端末3に対して遠隔で空気調和機1の運転制御を行う新たな操作が行われた場合に、どちらのユーザの動作設定を空気調和機1の運転制御に反映させるかを判定する。動作設定管理部23は、判定した結果に基づいて、ユーザの動作設定を空気調和機1の運転制御に反映させる。
【0028】
また、操作情報は、携帯端末3から設定される空気調和機1の運転に関わる動作設定の変更を指示する情報である設定変更指令と換言できる。そして、動作設定管理部23は、複数の携帯端末3から設定される空気調和機1の動作設定の変更を指示する情報である設定変更指令から空気調和機1に反映させる1つの設定変更指令を選択する機能を有する。
【0029】
データ変換部24は、空気調和機1との間の通信と、携帯端末3との間の通信との間での通信データの調整を行う。データ変換部24は、携帯端末3から送信された操作情報を、空気調和機1が解釈できるデータフォーマットに変換する。
【0030】
LED25は、外部機器との間の通信の通信状態を示す通信状態表示部である。LED25は、室内機11の室内機通信部113と空気調和機用通信部21との間の通信の通信状態を示す。また、LED25は、携帯端末3の端末通信部34と携帯端末用通信部22との間の通信の通信状態を示す。
【0031】
記憶部26は、インターフェイス制御部28の動作を制御するための各種の制御設定値およびプログラムなどの情報が記憶されている不揮発性の記憶部である。記憶部26には、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)およびフラッシュメモリなど任意の記憶装置が用いられる。
【0032】
DipSW27は、インターフェイス装置2における、動作設定の調整機能を有効とする動作モードと、動作設定の調整機能を無効とする動作モードと、を切り替えるスイッチである。
【0033】
インターフェイス制御部28は、インターフェイス装置2の全体の動作を制御する制御部であり、インターフェイス装置2を構成する他の機能部に対して、制御指令または情報の取得を行うための制御を行う。インターフェイス制御部28は、操作情報を空気調和機用通信部21に送信する。インターフェイス制御部28は、動作設定管理部23から送信された操作情報を受信すると、当該操作情報をデータ変換部24に送信する。インターフェイス制御部28は、データ変換部24において変換された変換後の操作情報を受信すると、当該変換後の操作情報を空気調和機用通信部21に送信する。
【0034】
図4は、実施の形態1にかかる空気調和システム100の携帯端末3の機能構成を示すブロック図である。
【0035】
携帯端末3は、空気調和機1の運転を遠隔制御する遠隔制御装置としての機能を有し、ユーザから空気調和機1の運転に関わる操作を受け付ける。携帯端末3は、ユーザからの操作を受け付けると、ユーザの操作に対応した情報を操作情報としてインターフェイス装置2に送信する。また、携帯端末3は、インターフェイス装置2から送信された要求メッセージを受信すると、当該要求メッセージを表示して、要求メッセージをユーザに提示する。
【0036】
要求メッセージは、あるユーザによって携帯端末3に対して遠隔で空気調和機1の運転制御を行う操作が行われた後に、後続の他のユーザが遠隔で空気調和機1の運転制御を行う新たな操作を行った理由のコメントを要求する旨のメッセージである。要求メッセージは、インターフェイス装置2から後続の操作が行われた携帯端末3に送信される。
【0037】
また、携帯端末3は、インターフェイス装置2から送信された要求メッセージに対する応答コメントの入力に関わる操作を、ユーザから受け付ける。携帯端末3は、要求メッセージに対する応答コメントの入力に関わる操作をユーザから受け付けると、要求メッセージに対する応答コメントの入力に関わる操作に対応した操作情報をインターフェイス装置2に送信する。
【0038】
要求メッセージに対する応答コメントの入力に関わる操作に対応した操作情報は、インターフェイス装置2から送信された要求メッセージに対する応答である応答メッセージである。すなわち、携帯端末3は、インターフェイス装置2から送信された要求メッセージに対する応答である応答メッセージを、ユーザから受け付ける。応答メッセージには、要求メッセージに対する応答のコメント、すなわち後続の他のユーザが遠隔で空気調和機1の運転制御を行う新たな操作を行った理由のコメントが含まれている。携帯端末3は、応答メッセージをユーザから受け付けると、当該応答メッセージをインターフェイス装置2に送信する。
【0039】
携帯端末3は、端末操作部31と、端末表示部32と、端末記憶部33と、端末通信部34と、端末制御部35と、を備える。上記の携帯端末3の各構成部間においては、互いに情報の授受が可能である。
【0040】
端末操作部31は、ユーザ操作、すなわちユーザからの操作を受け付ける操作受付部である。ユーザからの操作には、遠隔で空気調和機1の運転制御を行う操作、およびインターフェイス装置2から送信された要求メッセージに対する応答コメントの入力に関わる操作といった操作が含まれる。端末操作部31は、ユーザ操作を受け付けて、ユーザ操作に対応する操作情報を端末制御部35に送信する。端末操作部31は、キーボード、マウス、タッチパネル機能を備えたタッチパネルディスプレイなどの入力機器により構成され、携帯端末3に対する操作がユーザによって行われる。
【0041】
端末表示部32は、携帯端末3の内部の各種情報を表示する表示部である。端末表示部32は、インターフェイス装置2から送信された要求メッセージを表示して、当該要求メッセージをユーザに提示する。
【0042】
端末記憶部33は、携帯端末3の内部の各種情報を記憶する記憶部である。端末記憶部33は、インターフェイス装置2から送信された要求メッセージを記憶する。
【0043】
端末通信部34は、外部機器との間で通信を行う。端末通信部34は、例えばインターネットを介した無線通信により、インターフェイス装置2の携帯端末用通信部22との間で通信を行う。端末通信部34は、インターフェイス装置2から送信された各種情報を受信して、当該各種情報を端末制御部35に送信する。インターフェイス装置2から送信された各種情報には、要求メッセージが含まれる。端末通信部34は、端末制御部35から送信された各種情報を、インターフェイス装置2に送信する。端末制御部35から送信された情報には、空気調和の制御指示情報、およびインターフェイス装置2から送信された要求メッセージに対する応答である応答メッセージが含まれる。
【0044】
端末制御部35は、携帯端末3の全体の処理を制御する。また、端末制御部35は、各種情報を端末表示部32に表示させる制御を行う。すなわち、端末制御部35は、情報を端末表示部32に表示させる制御を行う表示制御部としての機能を有する。また、端末制御部35は、各種情報をインターフェイス装置2に送信する制御を行う。インターフェイス装置2に送信する各種情報には、空気調和の制御指示情報、およびインターフェイス装置2から送信された要求メッセージに対する応答である応答メッセージが含まれる。
【0045】
つぎに、実施の形態1にかかる空気調和システム100の動作の概要について説明する。
図5は、実施の形態1にかかる空気調和システム100における情報の流れを説明するシーケンス図である。
図5に示す空気調和システム100の処理は、空気調和機1の運転が開始されてから、空気調和機1の運転が停止されるまで、繰り返し実施される。
【0046】
ここでは、ユーザAが、当該ユーザAが保持している携帯端末3である携帯端末3aから、遠隔で空気調和機1の運転制御を行う操作を行うものとする。ユーザBが、当該ユーザBが保持している携帯端末3である携帯端末3bから、遠隔で空気調和機1の運転制御を行う操作を行うものとする。
【0047】
なお、ユーザAは、ある特定のユーザに限定されず、空気調和システム100において空気調和機1の運転制御を行う操作を携帯端末3から行うことができる複数のユーザのうちの任意の1人のユーザである。また、ユーザBは、空気調和システム100において空気調和機1の運転制御を行う操作を携帯端末3から行うことができるユーザであって、ユーザA以外の任意の1人のユーザである。
【0048】
ステップS11において、遠隔で空気調和機1の運転制御を行うユーザAの操作aに対応する操作情報aiが、携帯端末3aからインターフェイス装置2に送信される。具体的に、携帯端末3aが、遠隔で空気調和機1の運転制御を行うユーザAの操作aに対応する操作情報aiをインターフェイス装置2に送信する。
【0049】
遠隔で空気調和機1の運転制御を行う操作である操作aがユーザAによって携帯端末3aに対して行われると、携帯端末3aは、ユーザAの操作aに対応する操作情報aiをインターフェイス装置2に送信する。すなわち、携帯端末3aに対して行われた操作である操作aが発生すると、携帯端末3aは、ユーザAの操作aに対応する操作情報aiをインターフェイス装置2に送信する。
【0050】
インターフェイス装置2は、携帯端末3aから送信された操作情報aiを受信すると、当該操作情報aiを記憶する。
【0051】
その後、ステップS12において、ユーザAの操作aに続く後続の操作情報であって、遠隔で空気調和機1の運転制御を行うユーザBの操作bに対応する操作情報biが、携帯端末3bからインターフェイス装置2に送信される。具体的に、携帯端末3bが、遠隔で空気調和機1の運転制御を行うユーザBの操作bに対応する操作情報biをインターフェイス装置2に送信する。操作情報biは、空気調和システム100の一連の処理における第2操作情報である。
【0052】
操作情報aiが携帯端末3aからインターフェイス装置2に送信された後、ユーザBが、ユーザAの操作aに続く後続の操作であって、遠隔で空気調和機1の運転制御を行う操作である操作bを、携帯端末3bに対して行う。すなわち、携帯端末3に対して先行して行われた操作aの発生後に、携帯端末3に対して行われた新たな操作である操作bが、発生する。携帯端末3に対して行われた後続の操作である操作bの操作内容は、ユーザAによって先行して行われた操作aの操作内容とは異なる操作内容である。すなわち、新たな操作である操作bの操作内容は、当該操作bの1つ前に携帯端末3に対して行われた操作aの操作内容とは異なる操作内容である。
【0053】
そして、操作情報aiが携帯端末3aからインターフェイス装置2に送信された後、操作bが携帯端末3bに対して行われると、携帯端末3bは、ユーザBの操作bに対応する操作情報biをインターフェイス装置2に送信する。
【0054】
インターフェイス装置2は、携帯端末3bから送信された操作情報biを受信すると、当該操作情報biを記憶する。すなわち、インターフェイス装置2は、1つ前に受信した操作情報とは異なる操作内容の情報である、遠隔で空気調和機1の運転制御を行う操作の新たな操作情報を受信する。
【0055】
ステップS13において、新たな操作を行った理由のコメントを要求する旨のメッセージである要求メッセージが、後続の操作である操作bが行われた携帯端末3bに送信される。具体的に、インターフェイス装置2が、1つ前に受信した操作情報aiとは異なる新たな操作である操作情報biを受信すると、新たな操作を行った理由のコメントを要求する旨のメッセージである要求メッセージを、後続の操作である操作bが行われた携帯端末3bに送信する。
【0056】
ステップS14において、要求メッセージに対する応答である応答メッセージが、インターフェイス装置2に送信される。携帯端末3bは、要求メッセージを受信すると、当該要求メッセージを表示してユーザBに要求メッセージに対する応答の入力を促す。携帯端末3bは、要求メッセージに対する応答コメントの入力に関わる操作をユーザBから受け付けると、要求メッセージに対する応答コメントの入力に関わる操作に対応した操作情報である応答メッセージをインターフェイス装置2に送信する。
【0057】
インターフェイス装置2は、携帯端末3bから送信された応答メッセージを受信すると、当該応答メッセージを記憶する。
【0058】
ステップS15において、応答メッセージが、先行して操作が行われた携帯端末3aに転送される。具体的に、インターフェイス装置2は、携帯端末3bから送信された応答メッセージを受信すると、当該応答メッセージの内容を加工することなく、先行して操作が行われた携帯端末3aに当該応答メッセージを送信する。すなわち、インターフェイス装置2は、後続の操作である操作bが行われた携帯端末3bから受信した応答メッセージを、先行して操作aが行われた携帯端末3aに転送する。
【0059】
携帯端末3aは、インターフェイス装置2から送信された応答メッセージを受信すると、当該応答メッセージを表示する。これにより、ユーザAは、ユーザBの応答メッセージの内容を携帯端末3aにおいて確認することができる。すなわち、先行して操作aを行ったユーザAは、ユーザBが後続の操作である操作bを行った理由を携帯端末3aにおいて確認することができる。
【0060】
ステップS16において、ユーザBが行った操作bを受け入れるか否かを示す情報である操作bの受入可否結果情報が、インターフェイス装置2に送信される。具体的に、携帯端末3aが、操作bの受入可否結果情報をインターフェイス装置2に送信する。すなわち、携帯端末3aは、ユーザBが行った新たな操作を受け入れるか否かを示す情報である受入可否結果情報を、インターフェイス装置2に送信する。
【0061】
ユーザBの応答メッセージの内容を確認したユーザAは、ユーザBが行った新たな操作である操作bを受け入れるか否かを判断し、操作bの受入可否結果を入力する操作を携帯端末3aに対して行う。携帯端末3aは、操作bの受入可否結果に関わる操作をユーザAから受け付けると、操作bの受入可否結果に関わる操作に対応した操作情報である操作bの受入可否結果情報をインターフェイス装置2に送信する。
【0062】
携帯端末3aは、操作bを受け入れる旨の操作bの受入可否結果の入力操作をユーザAから受け付けた場合には、操作bを受け入れる旨の操作bの受入可否結果情報である許可情報として、例えば許可信号をインターフェイス装置2に送信する。携帯端末3aは、操作bを受け入れない旨の操作bの受入可否結果の入力操作をユーザAから受け付けた場合には、操作bを受け入れない旨の操作bの受入可否結果情報である不許可情報として、例えば不許可信号をインターフェイス装置2に送信する。
【0063】
ステップS17において、操作bの受入可否結果情報が、携帯端末3bに転送される。具体的に、インターフェイス装置2は、携帯端末3aから送信された操作bの受入可否結果情報を受信すると、当該操作bの受入可否結果情報の内容を加工することなく、後続の操作である操作bが行われた携帯端末3bに当該操作bの受入可否結果情報を送信する。すなわち、インターフェイス装置2は、先行して操作aが行われた携帯端末3aから受信した操作bの受入可否結果情報を、後続の操作である操作bが行われた携帯端末3bに転送する。
【0064】
携帯端末3bは、操作bの受入可否結果情報を受信すると、当該操作bの受入可否結果情報に示される内容である操作bの受入可否結果を表示してユーザBに提示する。すなわち、携帯端末3bには、操作bの受入可否結果情報によって、先行して操作aを行ったユーザAによって操作bが受け入れられたか否かが通知される。そして、後続の操作である操作bを行ったユーザBは、携帯端末3bに表示された操作bの受入可否結果により、ユーザAによって操作bが受け入れられたか否かを確認することができる。
【0065】
つぎに、実施の形態1にかかる空気調和システム100のインターフェイス装置2の動作について説明する。
図6は、実施の形態1にかかる空気調和システム100のインターフェイス装置2の動作の手順を説明するフローチャートである。
図6に示す空気調和システム100の処理は、空気調和機1の運転が開始されてから、空気調和機1の運転が停止されるまで、繰り返し実施される。ここでは、第1ユーザが、携帯端末3である第1携帯端末3fを保持するものとする。また、第2ユーザが、携帯端末3である第2携帯端末3sを保持するものとする。
【0066】
なお、第1ユーザは、ある特定のユーザに限定されず、空気調和システム100において空気調和機1の運転制御を行う操作を携帯端末3から行うことができる複数のユーザのうちの任意の1人のユーザである。また、第2ユーザは、空気調和システム100において空気調和機1の運転制御を行う操作を携帯端末3から行うことができるユーザであって、第1ユーザ以外の任意の1人のユーザである。
【0067】
ステップS110において、インターフェイス装置2において第1携帯端末3fから第1操作情報が、受信される。具体的に、インターフェイス装置2が、第1ユーザから第1携帯端末3fに対して行われた遠隔で空気調和機1の運転制御を行う操作に対応した情報である第1操作情報を、受信する。
【0068】
上述したように、操作情報は、携帯端末3から設定される空気調和機1の運転に関わる動作設定の変更を指示する情報である設定変更指令と換言できる。したがって、第1操作情報は、第1の時刻に第1携帯端末3fから設定される空気調和機1の運転に関わる動作設定の変更を指示する情報である第1設定変更指令と換言できる。
【0069】
第1ユーザは、遠隔で空気調和機1の運転制御を行う第1操作を、第1携帯端末3fの端末操作部31に対して行う。端末操作部31は、第1ユーザの遠隔で空気調和機1の運転制御を行う操作である第1操作を受け付けて、当該第1操作に対応する第1操作情報を端末制御部35に送信する。端末制御部35は、端末操作部31から送信された第1操作情報を受信すると、当該第1操作情報を端末通信部34に送信する。端末通信部34は、端末制御部35から送信された第1操作情報を受信すると、当該第1操作情報をインターフェイス装置2の携帯端末用通信部22に送信する。
【0070】
そして、インターフェイス装置2の携帯端末用通信部22が、第1携帯端末3fの端末通信部34から送信された第1操作情報を受信する。携帯端末用通信部22は、端末通信部34から送信された第1操作情報を受信すると、当該第1操作情報をインターフェイス装置2の動作設定管理部23に送信する。
【0071】
動作設定管理部23は、携帯端末用通信部22から送信された第1操作情報を受信すると、当該第1操作情報を記憶する。すなわち、動作設定管理部23は、あるユーザが携帯端末3に対して行った操作である遠隔で空気調和機1の運転制御を行う操作に対応した操作情報を携帯端末3から受信すると、当該操作情報を記憶する。なお、動作設定管理部23は、第1操作情報を記憶部26に記憶させてもよい。その後、ステップS120に進む。
【0072】
ステップS120において、インターフェイス装置2において第2携帯端末3sから先行する操作情報を受信しているか否かが、判定される。具体的に、インターフェイス装置2の動作設定管理部23が、第2ユーザによって第2携帯端末3sに行われた、第1操作情報に先行する操作情報である第2操作情報をインターフェイス装置2において受信しているか否かを判定する。
【0073】
上述したように、操作情報は、携帯端末3から設定される空気調和機1の運転に関わる動作設定の変更を指示する情報である設定変更指令と換言できる。したがって、第2操作情報は、第1の時刻よりも前の時刻である第2の時刻に第2携帯端末3sから設定される空気調和機1の運転に関わる動作設定の変更を指示する情報である第2設定変更指令と換言できる。
【0074】
第2携帯端末3sから先行する操作情報を受信していると判定された場合は、第1ユーザによって第1携帯端末3fの端末操作部31に対して行われた第1操作は、第2ユーザによって第2携帯端末3sの端末操作部31に対して行われた第2操作に続く新たな操作であり、後続の操作である。そして、第1操作に先行する操作である第2操作の操作内容は、第1ユーザによって行われた第1操作の操作内容とは異なる操作内容である。すなわち、第1操作に先行する第2操作の操作内容は、当該第2操作の1つ後に携帯端末3に対して行われた第1操作の操作内容とは異なる操作内容である。
【0075】
また、第2携帯端末3sから先行する操作情報を受信していると判定された場合は、動作設定管理部23から空気調和機1に第2操作情報が送信されている。そして、空気調和機1においては、第2操作情報に基づいて空気調和機1の運転が制御されている。
【0076】
動作設定管理部23は、第2操作情報が動作設定管理部23に記憶されている場合に、第1操作情報に先行する操作情報をインターフェイス装置2において第2携帯端末3sから受信していると判定する。動作設定管理部23は、第2操作情報が動作設定管理部23に記憶されていない場合に、第1操作情報に先行する操作情報をインターフェイス装置2において第2携帯端末3sから受信していないと判定する。第2操作情報は、第2ユーザが第2携帯端末3sの端末操作部31に対して行った第2ユーザの第2操作に対応する操作情報であり、第1操作情報に先行する操作情報である。
【0077】
インターフェイス装置2において第2携帯端末3sから先行する操作情報を受信していないと判定された場合は、ステップS120においてNoとなり、ステップS130に進む。インターフェイス装置2において第2携帯端末3sから先行する操作情報を受信していると判定された場合は、ステップS120においてYesとなり、ステップS140に進む。
【0078】
ステップS130では、第1携帯端末3fから送信された第1操作情報が、空気調和機1に送信される。すなわち、第1携帯端末3fから送信された第1操作情報が、空気調和機1に反映される。具体的に、動作設定管理部23は、第1操作情報をインターフェイス制御部28に送信する。インターフェイス制御部28は、動作設定管理部23から送信された第1操作情報を受信すると、当該第1操作情報を空気調和機1が解釈できるデータフォーマットに変換して空気調和機1に送信する制御を行う。
【0079】
すなわち、インターフェイス制御部28は、動作設定管理部23から送信された第1操作情報を受信すると、当該第1操作情報をデータ変換部24に送信する。データ変換部24は、インターフェイス制御部28から送信された第1操作情報を受信すると、当該第1操作情報を空気調和機1が解釈できるデータフォーマットに変換し、変換後の第1操作情報をインターフェイス制御部28に送信する。
【0080】
インターフェイス制御部28は、データ変換部24から送信された変換後の第1操作情報を受信すると、当該変換後の第1操作情報を空気調和機用通信部21に送信する。空気調和機用通信部21は、インターフェイス制御部28から送信された変換後の第1操作情報を受信すると、当該変換後の第1操作情報を空気調和機1の室内機11の室内機通信部113に送信する。
【0081】
空気調和機1の室内機11の室内機通信部113は、インターフェイス装置2の空気調和機用通信部21から送信された変換後の第1操作情報を受信すると、当該変換後の第1操作情報を空気調和制御部114に送信する。空気調和制御部114は、室内機通信部113から送信された変換後の第1操作情報を受信すると、当該変換後の第1操作情報に基づいて空気調和機1の運転を制御する。その後、ステップS110に戻る。
【0082】
ステップS140では、新たな操作を行った理由のコメントを要求する旨のメッセージである要求メッセージが、後続の操作を行った第1ユーザが保持する第1携帯端末3fに送信される。具体的に、動作設定管理部23が、新たな操作を行った理由のコメントを要求する旨のメッセージである要求メッセージを、後続の操作である第1操作が行われた第1携帯端末3fに送信する。その後、ステップS150に進む。
【0083】
なお、要求メッセージは、第1設定変更指令の設定理由のコメントを要求する旨のメッセージと換言できる。
【0084】
ステップS150では、応答メッセージが、インターフェイス装置2において受信される。具体的に、インターフェイス装置2の動作設定管理部23が、応答メッセージを受信する。すなわち、動作設定管理部23が、第1携帯端末3fから応答メッセージを取得する。
【0085】
第1携帯端末3fの端末通信部34は、インターフェイス装置2の動作設定管理部23から送信された要求メッセージを受信すると、当該要求メッセージを第1携帯端末3fの端末制御部35に送信する。端末制御部35は、端末通信部34から送信された要求メッセージを受信すると、当該要求メッセージを端末表示部32に表示して第1ユーザに要求メッセージに対する応答の入力を促す制御を行う。第1ユーザは、要求メッセージの内容を確認したうえで、要求メッセージに対する応答コメントの入力に関わる操作を、第1携帯端末3fの端末操作部31に対して行う。
【0086】
第1携帯端末3fの端末操作部31は、要求メッセージに対する応答コメントの入力に関わる操作を第1ユーザから受け付けると、要求メッセージに対する応答コメントの入力に関わる操作に対応した操作情報である応答メッセージを端末制御部35に送信する。端末制御部35は、端末操作部31から送信された応答メッセージを端末通信部34に送信する。端末通信部34は、端末制御部35から送信された応答メッセージを受信すると、当該応答メッセージをインターフェイス装置2に送信する。
【0087】
インターフェイス装置2の携帯端末用通信部22は、第1携帯端末3fの端末通信部34から送信された応答メッセージを受信すると、当該応答メッセージをインターフェイス装置2の動作設定管理部23に送信する。そして、動作設定管理部23は、携帯端末用通信部22から送信された応答メッセージを受信する。動作設定管理部23は、第1携帯端末3fから送信された応答メッセージを受信すると、当該応答メッセージを記憶する。その後、ステップS160に進む。
【0088】
ステップS160では、要求メッセージに対する応答である応答メッセージが、第2携帯端末3sに送信される。具体的に、インターフェイス装置2の動作設定管理部23が、要求メッセージに対する応答である応答メッセージを、第2ユーザによって先行する第2操作が行われた第2携帯端末3sに送信する。
【0089】
動作設定管理部23は、第1携帯端末3fから送信された応答メッセージを受信すると、当該応答メッセージの内容を加工することなく、第2ユーザによって先行する第2操作が行われた第2携帯端末3sに当該応答メッセージを送信する。すなわち、動作設定管理部23は、後続の操作である第1操作が行われた第1携帯端末3fから受信した応答メッセージを、先行して第2操作が行われた第2携帯端末3sに転送する。
【0090】
第2携帯端末3sは、インターフェイス装置2から送信された応答メッセージを受信すると、当該応答メッセージを表示する。これにより、第2ユーザは、第1ユーザの応答メッセージの内容を第2携帯端末3sにおいて確認することができる。すなわち、先行して第2操作を行った第2ユーザは、第1ユーザが後続の操作である第1操作を行った理由を第2携帯端末3sにおいて確認することができる。その後、ステップS170に進む。
【0091】
ステップS170では、第1ユーザが行った新たな操作である第1操作を受け入れる旨の許可情報を第2携帯端末3sから受信したか否かが、判定される。具体的に、インターフェイス装置2の動作設定管理部23が、第1ユーザが行った新たな操作である第1操作を受け入れるか否かを示す情報である受入可否結果情報として、第1ユーザが行った新たな操作である第1操作を受け入れる旨の許可情報を第2携帯端末3sから受信したか否かを、判定する。
【0092】
第1ユーザの応答メッセージの内容を確認した第2ユーザは、第1ユーザが行った新たな操作である第1操作を受け入れるか否かを判断し、第1操作の受入可否結果を入力する操作を第2携帯端末3sの端末操作部31に対して行う。端末操作部31は、第1操作の受入可否結果に関わる操作を第2ユーザから受け付けると、第1操作の受入可否結果に関わる操作に対応した操作情報である受入可否結果情報を第2携帯端末3sの端末制御部35に送信する。端末制御部35は、端末操作部31から送信された受入可否結果情報を受信すると、当該受入可否結果情報を端末通信部34に送信する。端末通信部34は、端末制御部35から送信された受入可否結果情報を受信すると、当該受入可否結果情報をインターフェイス装置2に送信する。
【0093】
なお、受入可否結果情報は、空気調和機1の動作設定の第1設定変更指令の内容への設定変更の可否を示す情報と換言できる。
【0094】
インターフェイス装置2の携帯端末用通信部22は、第2携帯端末3sの端末通信部34から送信された受入可否結果情報を受信すると、当該受入可否結果情報をインターフェイス装置2の動作設定管理部23に送信する。動作設定管理部23は、携帯端末用通信部22から送信された受入可否結果情報を受信する。
【0095】
動作設定管理部23は、受入可否結果情報として、第1ユーザが行った新たな操作である第1操作を受け入れる旨の許可情報、および第1ユーザが行った新たな操作である第1操作を受け入れない旨の不許可情報のうちのいずれか一方を受信する。
【0096】
動作設定管理部23は、許可情報が動作設定管理部23に記憶されている場合に、第1ユーザが行った新たな操作である第1操作を受け入れる旨の許可情報を第2携帯端末3sから受信したと判定する。動作設定管理部23は、許可情報が動作設定管理部23に記憶されていない場合に、第1ユーザが行った新たな操作である第1操作を受け入れる旨の許可情報を第2携帯端末3sから受信していないと判定する。
【0097】
第1ユーザが行った新たな操作である第1操作を受け入れる旨の許可情報を第2携帯端末3sから受信していないと判定された場合は、ステップS170においてNoとなり、ステップS180に進む。第1ユーザが行った新たな操作である第1操作を受け入れる旨の許可情報を第2携帯端末3sから受信していると判定された場合は、ステップS170においてYesとなり、ステップS190に進む。
【0098】
ステップS180では、後続の操作である第1ユーザからの操作が無効とされ、先行する操作である第2ユーザの操作状態が継続される。具体的に、インターフェイス装置2の動作設定管理部23が、後続の操作である第1ユーザからの操作を無効とし、すなわち後続の操作情報である第1操作情報を無効とし、当該第1操作情報を破棄する制御を行う。これにより、動作設定管理部23は、空気調和機1における先行する操作情報である第2操作情報に基づいた空気調和機1の運転の制御を継続させる。その後、ステップS110に戻る。
【0099】
ステップS190では、後続の操作である第1ユーザからの操作が有効とされ、第1携帯端末3fから送信された後続の操作情報である第1操作情報が、空気調和機1に送信される。具体的に、インターフェイス装置2の動作設定管理部23が、許可情報を受信したことを条件として、後続の操作である第1ユーザからの操作を有効とし、すなわち第1携帯端末3fから送信された後続の操作情報である第1操作情報を有効とし、第1操作情報を、空気調和機1に送信する制御を行う。すなわち、動作設定管理部23は、第1操作情報を空気調和機1に送信して、当該第1操作情報に基づいた空気調和機1の運転の制御を空気調和機1に行わせる制御を行う。
【0100】
動作設定管理部23は、第1操作情報をインターフェイス制御部28に送信する。インターフェイス制御部28は、動作設定管理部23から送信された第1操作情報を受信すると、当該第1操作情報を空気調和機1が解釈できるデータフォーマットに変換して空気調和機1に送信する制御を行う。
【0101】
すなわち、インターフェイス制御部28は、動作設定管理部23から送信された第1操作情報を受信すると、当該第1操作情報をデータ変換部24に送信する。データ変換部24は、インターフェイス制御部28から送信された第1操作情報を受信すると、当該第1操作情報を空気調和機1が解釈できるデータフォーマットに変換し、変換後の第1操作情報をインターフェイス制御部28に送信する。
【0102】
インターフェイス制御部28は、データ変換部24から送信された変換後の第1操作情報を受信すると、当該変換後の第1操作情報を空気調和機用通信部21に送信する。空気調和機用通信部21は、インターフェイス制御部28から送信された変換後の第1操作情報を受信すると、当該変換後の第1操作情報を空気調和機1の室内機11の室内機通信部113に送信する。
【0103】
したがって、動作設定管理部23は、受入可否結果情報として第1設定変更指令の内容への設定変更を受け入れる旨の許可情報を第2携帯端末3sから取得した場合に、第1設定変更指令を空気調和機1に送信するといえる。
【0104】
空気調和機1の室内機11の室内機通信部113は、インターフェイス装置2の空気調和機用通信部21から送信された変換後の第1操作情報を受信すると、当該変換後の第1操作情報を空気調和制御部114に送信する。空気調和制御部114は、室内機通信部113から送信された変換後の第1操作情報を受信すると、当該変換後の第1操作情報に基づいて空気調和機1の運転を制御する。その後、ステップS110に戻る。
【0105】
なお、インターフェイス装置2では、上述したような複数のユーザからの空気調和機1の運転に関わる動作設定を調整する動作設定の調整機能が不要である場合には、携帯端末3からインターフェイス制御部28に対する設定操作あるいはDipSW27の設定操作により、容易に当該動作設定の調整機能の有効と当該動作設定の調整機能の無効とを切り替えることが可能である。
【0106】
上述したように、実施の形態1にかかる空気調和システム100では、インターフェイス装置2の動作設定管理部23が、複数のユーザからの空気調和機1の運転に関わる動作設定を調整する、動作設定の調整を行う動作設定の調整機能を有する。すなわち、動作設定管理部23は、複数の携帯端末3から前後して空気調和機1の運転に関わる動作設定についての操作情報を受信した場合に、空気調和機1の運転制御に反映させる操作情報を判定して決定し、決定した操作情報に示される空気調和機1の運転制御の動作設定を空気調和機1の運転制御に反映させる。
【0107】
すなわち、動作設定管理部23は、第1の時刻に携帯端末3である第1携帯端末3fから取得した第1設定変更指令の内容と、第1の時刻よりも前の時刻である第2の時刻に携帯端末3である第2携帯端末3sから取得した第2設定変更指令の内容とが異なる場合に、第1設定変更指令の設定理由のコメントを要求する旨のメッセージである要求メッセージを第1携帯端末3fに送信する制御を行う。そして、動作設定管理部23は、要求メッセージに対する応答である応答メッセージを第1携帯端末3fから取得して第2携帯端末3sに転送する制御を行う。その後、動作設定管理部23は、空気調和機1の動作設定の第1設定変更指令の内容への設定変更の可否を示す受入可否結果情報を第2携帯端末3sから取得し、空気調和機1に反映させる1つの設定変更指令を受入可否結果情報に基づいて第1設定変更指令および第2設定変更指令から選択する制御を行う。
【0108】
これにより、空気調和システム100では、あるユーザが先行して空気調和機1の運転制御の動作設定を携帯端末3から操作した後に、後続の他のユーザが携帯端末3から操作した空気調和機1の運転制御の動作設定によって空気調和機1の運転制御の動作設定が勝手に書き換えられることを防止することができる。このため、空気調和システム100では、先行して空気調和機1の運転制御の動作設定の操作を行ったユーザが希望する空気調和機1の運転状態を維持することができるようになる。
【0109】
また、空気調和システム100では、他のユーザが携帯端末3から後続する操作を行った理由が妥当なものであれば、他のユーザの後続する操作を受け入れることが可能となる。これにより、空気調和システム100では、複数のユーザによって携帯端末3から操作された空気調和機1の運転制御の動作設定の内容が異なる場合において、複数のユーザの操作による空気調和機1の運転制御の動作設定の調整を図ることができる。すなわち、空気調和システム100では、複数のユーザによって携帯端末3から操作された空気調和機1の運転制御の動作設定の内容が異なる場合において、ユーザ同士の動作設定の要求の調整を自動でスムーズに行うことができる。
【0110】
そして、空気調和システム100では、後続の操作を行った理由のコメントの内容に対応して空気調和機1の運転制御の動作設定の設定変更を許可する、といった柔軟な対応が可能である。すなわち、空気調和システム100では、先行して空気調和機1の運転制御の動作設定を携帯端末3から操作したユーザが応答メッセージの内容に基づいて後続の操作を受け入れる場合には、空気調和機1の運転制御の動作設定の設定変更が行われる。これにより、空気調和システム100では、後続の他のユーザによる空気調和機1の運転制御の動作設定の設定変更が一律に拒否されることがなく、ユーザの実益に沿った自由度の高い空気調和機1の運転制御が可能である。
【0111】
したがって、実施の形態1にかかる空気調和システム100によれば、複数の携帯端末3から空気調和機1の動作設定が可能な空気調和システム100においてユーザ同士の空気調和機の動作設定の調整を図ることができる、という効果を奏する。
【0112】
実施の形態2.
実施の形態2では、上述した空気調和システム100の他の動作について説明する。
図7は、実施の形態2における空気調和システム100での情報の流れを説明するシーケンス図である。
図7に示す空気調和システム100の処理は、空気調和機1の運転が開始されてから、空気調和機1の運転が停止されるまで、繰り返し実施される。
【0113】
実施の形態2では、空気調和機1の運転に関わる動作設定の操作を携帯端末3に対して行う複数のユーザにおいて優先度が設定可能とされている。すなわち、複数のユーザには、それぞれ個別の優先順位が割り当てられている。複数のユーザの優先度の情報は、予め決められて動作設定管理部23に設定されている。また、複数のユーザの優先度は、複数の携帯端末3の優先度と換言できる。また、複数のユーザの優先順位は、複数の携帯端末3の優先順位と換言できる。
【0114】
複数のユーザの優先度の情報、すなわち、複数のユーザの優先順位の情報は、複数のユーザの中でどのユーザが携帯端末3に行った操作を優先すべきかを判定するための情報といえる。複数のユーザの優先順位の情報は、携帯端末3から適宜変更可能である。また、複数のユーザの優先度の情報は、複数の携帯端末3の優先度の情報と換言できる。また、複数のユーザの優先順位は、複数の携帯端末3の優先順位の情報と換言できる。
【0115】
実施の形態2では、優先度が高いユーザによって携帯端末3に行われた空気調和機1の運転に関わる動作設定の操作は、無条件に空気調和機1に反映される。一方、優先度が低いユーザより優先度が高いユーザによって先行する操作が行われている場合には、当該優先度が低いユーザに対して、新たな操作を行った理由のコメントを要求する旨のメッセージである要求メッセージが送信される。そして、要求メッセージに対する応答である応答メッセージに基づいて、当該優先度が低いユーザの操作が空気調和機1に反映されるか否かが決定される。
【0116】
実施の形態2では、システム管理者あるいは親といった空気調和システム100の管理者が明確に存在する場合に、複数のユーザ間の優先度をあらかじめ設定し、複数のユーザのそれぞれに個別の優先順位を付与する。
【0117】
ここでは、ユーザAの優先順位が、ユーザBの優先順位よりも高いものとする。すなわち、ユーザAが保持する携帯端末3aの優先順位が、ユーザBが保持する携帯端末3の優先順位よりも高いものとする。また、以下における操作情報ai1と、操作情報ai2と、操作情報bi1と、操作情報bi2とは、それぞれ空気調和機1の運転に関わる動作設定の内容が異なる情報である。
【0118】
ステップS21において、遠隔で空気調和機1の運転制御を行うユーザBの操作b1に対応する操作情報bi1が、携帯端末3bからインターフェイス装置2に送信される。インターフェイス装置2は、携帯端末3bから送信された操作情報bi1を受信すると、当該操作情報bi1を記憶する。インターフェイス装置2は、操作情報bi1を空気調和機1に送信する。空気調和機1は、操作情報bi1を受信すると、当該操作情報bi1に基づいて空気調和機1の運転を制御する。
【0119】
その後、ステップS22において、ユーザBの操作b1に続く後続の操作情報であって、遠隔で空気調和機1の運転制御を行うユーザAの操作a1に対応する操作情報ai1が、携帯端末3aからインターフェイス装置2に送信される。インターフェイス装置2は、操作情報ai1を受信すると、他のユーザから先行する操作が既に行われている場合には、先行する操作を行ったユーザの優先順位が後続の操作を行ったユーザの優先順位よりも高いかどうかを判定する。
【0120】
ユーザAの優先順位はユーザBの優先順位よりも高いので、インターフェイス装置2は、優先順位が高いユーザAによって携帯端末3aに行われた空気調和機1の運転に関わる動作設定の操作a1を、無条件に空気調和機1に反映する。すなわち、インターフェイス装置2は、操作情報ai1を空気調和機1に送信する。空気調和機1は、操作情報ai1を受信すると、当該操作情報ai1に基づいて空気調和機1の運転を制御する。
【0121】
その後、ステップS23において、ユーザAの操作a1に続く後続の操作情報であって、遠隔で空気調和機1の運転制御を行うユーザAの操作a2に対応する操作情報ai2が、携帯端末3aからインターフェイス装置2に送信される。インターフェイス装置2は、操作情報ai2を空気調和機1に送信する。空気調和機1は、操作情報ai2を受信すると、当該操作情報ai2に基づいて空気調和機1の運転を制御する。
【0122】
その後、ステップS24において、ユーザAの操作a2に続く後続の操作情報であって、遠隔で空気調和機1の運転制御を行うユーザBの操作b2に対応する操作情報bi2が、携帯端末3bからインターフェイス装置2に送信される。インターフェイス装置2は、操作情報bi2を受信すると、他のユーザから先行する操作が既に行われている場合には、先行する操作を行ったユーザの優先順位が後続の操作を行ったユーザの優先順位よりも高いかどうかを判定する。すなわち、インターフェイス装置2は、操作情報bi2を受信すると、他のユーザから先行する操作情報を既に受信している場合には、先行する操作情報を送信した携帯端末3の優先順位が後続の操作情報を送信した携帯端末3の優先順位よりも高いかどうかを判定する。
【0123】
インターフェイス装置2は、ユーザAの優先順位はユーザBの優先順位よりも高いと判定する。すなわち、インターフェイス装置2は、ユーザAが保持する携帯端末3aの優先順位はユーザBが保持する携帯端末3bの優先順位よりも高いと判定する。
【0124】
ステップS25において、新たな操作を行った理由のコメントを要求する旨のメッセージである要求メッセージが、後続の操作である操作b2が行われた携帯端末3bに送信される。具体的に、インターフェイス装置2が、新たな操作を行った理由のコメントを要求する旨のメッセージである要求メッセージを、後続の操作である操作b2が行われた携帯端末3bに送信する。すなわち、インターフェイス装置2は、後続の操作情報を送信した携帯端末3の優先順位が低い場合に、新たな操作を行った理由のコメントを優先順位が低い携帯端末3に送信する。つまり、インターフェイス装置2は、後続の操作を行ったユーザの優先順位が低い場合に、新たな操作を行った理由のコメントを優先順位が低いユーザに要求する。
【0125】
ステップS26において、要求メッセージに対する応答である応答メッセージが、インターフェイス装置2に送信される。携帯端末3bは、要求メッセージを受信すると、当該要求メッセージを表示してユーザBに要求メッセージに対する応答の入力を促す。携帯端末3bは、要求メッセージに対する応答コメントの入力に関わる操作をユーザBから受け付けると、要求メッセージに対する応答コメントの入力に関わる操作に対応した操作情報である応答メッセージをインターフェイス装置2に送信する。
【0126】
ステップS27において、応答メッセージが、先行して操作が行われた携帯端末3aに転送される。具体的に、インターフェイス装置2は、携帯端末3bから送信された応答メッセージを受信すると、当該応答メッセージの内容を加工することなく、先行して操作が行われた携帯端末3aに当該応答メッセージを送信する。
【0127】
ステップS28において、ユーザBが行った操作b2を受け入れるか否かを示す情報である操作b2の受入可否結果情報が、インターフェイス装置2に送信される。具体的に、携帯端末3aが、操作b2の受入可否結果情報をインターフェイス装置2に送信する。
【0128】
ステップS29において、操作b2の受入可否結果情報が、携帯端末3bに転送される。具体的に、インターフェイス装置2は、携帯端末3aから送信された操作b2の受入可否結果情報を受信すると、当該操作b2の受入可否結果情報の内容を加工することなく、後続の操作である操作b2が行われた携帯端末3bに当該操作b2の受入可否結果情報を送信する。
【0129】
携帯端末3bは、操作b2の受入可否結果情報を受信すると、当該操作b2の受入可否結果情報に示される内容である操作b2の受入可否結果を表示してユーザBに提示する。すなわち、携帯端末3bには、操作b2の受入可否結果情報によって、先行して操作a2を行ったユーザAによって操作b2が受け入れられたか否かが通知される。そして、後続の操作である操作b2を行ったユーザBは、携帯端末3bに表示された操作b2の受入可否結果により、ユーザAによって操作b2が受け入れられたか否かを確認することができる。
【0130】
つぎに、実施の形態2における空気調和システム100のインターフェイス装置2の動作について説明する。
図8は、実施の形態2における空気調和システム100のインターフェイス装置2の動作の手順を説明するフローチャートである。
図8に示す空気調和システム100の処理は、空気調和機1の運転が開始されてから、空気調和機1の運転が停止されるまで、繰り返し実施される。
【0131】
ここでは、第1ユーザが、携帯端末3である第1携帯端末3fを保持するものとする。また、第2ユーザが、携帯端末3である第2携帯端末3sを保持するものとする。
図8に示すフローチャートにおいては、
図6に示すフローチャートと同じ動作については、同じステップ番号を付している。以下では、
図8に示すフローチャートが
図6に示すフローチャートと異なる部分について説明する。
【0132】
インターフェイス装置2において第2携帯端末3sから先行する操作情報を受信していると判定された場合は、ステップS120においてYesとなり、ステップS210に進む。
【0133】
ステップS210では、第2ユーザの優先順位が第1ユーザの優先順位よりも高いか否かが、判定される。すなわち、第2ユーザが保持する第2携帯端末3sの優先順位が第1ユーザが保持する第1携帯端末3fの優先順位よりも高いか否かが、判定される。具体的に、動作設定管理部23が、第1操作に先行する操作である第2操作を行った第2ユーザの優先順位が後続の操作である第1操作を行った第1ユーザの優先順位よりも高いか否かを判定する。すなわち、動作設定管理部23が、先行する操作情報である第2操作情報が送信された第2携帯端末3sの優先順位が後続の操作情報である第1操作情報が送信された第1携帯端末3fの優先順位よりも高いか否かを判定する。動作設定管理部23は、予め決められて動作設定管理部23に記憶されている複数のユーザの優先順位の情報に基づいて、第2ユーザの優先順位が第1ユーザの優先順位よりも高いか否かを判定する。
【0134】
第2ユーザの優先順位が第1ユーザの優先順位よりも低いと判定された場合、すなわち第2携帯端末3sの優先順位が第1携帯端末3fの優先順位よりも低いと判定された場合は、ステップS210においてNoとなり、ステップS220に進む。第2ユーザの優先順位が第1ユーザの優先順位よりも高いと判定された場合、すなわち第2携帯端末3sの優先順位が第1携帯端末3fの優先順位よりも高いと判定された場合は、ステップS210においてYesとなり、ステップS140に進む。
【0135】
ステップS220では、第1携帯端末3fから送信された第1操作情報が、空気調和機1に送信される。すなわち、第1携帯端末3fから送信された第1操作情報が、空気調和機1に反映される。ステップS220は、ステップS130と同様にして行われる。
【0136】
上述したように、実施の形態2ではシステム管理者あるいは親という空気調和システム100の管理者が明確に存在する場合に、複数のユーザ間の優先度をあらかじめ設定し、複数のユーザのそれぞれに個別の優先順位を付与することで、インターフェイス装置2と第2携帯端末3sとの間での要求メッセージおよび応答メッセージのやり取りを少なくすることができる。
【0137】
これにより、実施の形態2では、空気調和システム100における通信不可を低減できるとともに、空気調和システム100の使い勝手が向上するという効果が得られる。そして、実施の形態2では、例えばシステム管理者などが携帯端末3に行った操作は優先的に反映し、その他の一般のユーザが携帯端末3に行った操作には要求メッセージの送信が必要とされるなど、空気調和システム100の使用環境に対応した空気調和システム100の使い方を提供することができる。
【0138】
実施の形態3.
実施の形態3では、上述した空気調和システム100の他の動作について説明する。実施の形態3では、先行する1つ前の操作が行われてから、すなわちインターフェイス装置2において先行する1つ前の操作情報が受信されてから、予め決められた設定時間が経過したか否かに基づいて、後続の操作が空気調和機1に反映されるか否かが判定される。すなわち、動作設定管理部23は、あるユーザによって携帯端末3に対して遠隔で空気調和機1の運転制御を行う操作が行われた後に、後続の他のユーザによって携帯端末3に対して遠隔で空気調和機1の運転制御を行う新たな操作が行われた場合に、先行する1つ前の操作が行われてから、予め決められた設定時間が経過したか否かを判定する。
【0139】
予め決められた設定時間は、携帯端末3に対して遠隔で空気調和機1の運転制御を行う先行する1つ前の操作が行われてから、携帯端末3に対して遠隔で空気調和機1の運転制御を行う後続の操作が行われた場合に、動作設定管理部23が、後続の操作を空気調和機1に反映させるか否かを判定するための判定基準時間である。
【0140】
つぎに、実施の形態3における空気調和システム100のインターフェイス装置2の動作について説明する。
図9は、実施の形態3における空気調和システム100のインターフェイス装置2の動作の手順を説明するフローチャートである。
図9に示す空気調和システム100の処理は、空気調和機1の運転が開始されてから、空気調和機1の運転が停止されるまで、繰り返し実施される。
【0141】
ここでは、第1ユーザが、携帯端末3である第1携帯端末3fを保持するものとする。また、第2ユーザが、携帯端末3である第2携帯端末3sを保持するものとする。
図9に示すフローチャートにおいては、
図6に示すフローチャートと同じ動作については、同じステップ番号を付している。以下では、
図9に示すフローチャートが
図6に示すフローチャートと異なる部分について説明する。
【0142】
インターフェイス装置2において第2携帯端末3sから先行する操作情報を受信していると判定された場合は、ステップS120においてYesとなり、ステップS310に進む。
【0143】
ステップS310では、インターフェイス装置2において先行する1つ前の操作情報が受信されてから予め決められた設定時間が経過したか否かが、判定される。具体的に、動作設定管理部23が、動作設定管理部23が有するタイマー機能を用いて、先行する1つ前の操作情報が受信されてから予め決められた設定時間が経過したか否かを判定する。
【0144】
インターフェイス装置2において先行する1つ前の操作情報が受信されてから予め決められた設定時間が経過していないと判定された場合は、ステップS310においてNoとなり、ステップS140に進む。インターフェイス装置2において先行する1つ前の操作情報が受信されてから予め決められた設定時間が経過していると判定された場合は、ステップS310においてYesとなり、ステップS320に進む。
【0145】
ステップS320では、第1携帯端末3fから送信された第1操作情報が、空気調和機1に送信される。すなわち、第1携帯端末3fから送信された第1操作情報が、空気調和機1に反映される。ステップS320は、ステップS130と同様にして行われる。
【0146】
上述したように、実施の形態3では、先行する1つ前の操作が行われてから予め決められた設定時間が経過するまでの間は、先行する1つ前の操作を行ったユーザが希望する空気調和機1の運転状態を維持するために、後続の操作を行ったユーザに対して要求メッセージが送信される。そして、先行する1つ前の操作を行ったユーザが応答メッセージの内容に基づいて後続の操作を受け入れる場合には、空気調和機1の運転制御の動作設定の設定変更が行われる。
【0147】
一方、実施の形態3では、先行する1つ前の操作が行われてから予め決められた設定時間が経過した場合には、先行する1つ前の操作を行ったユーザは満足する状態になったと見なされ、後続の操作が空気調和機1に反映される。
【0148】
これにより、実施の形態3では、特定のユーザが希望する空気調和機1の運転制御の動作設定が過多に空気調和システム100に反映されることが無く、複数のユーザが希望する空気調和機1の運転状態に対して柔軟な対応が可能であり、複数のユーザに対してより多い空気調和機1の運転状態の選択肢を提供することが可能である。そして、実施の形態2における空気調和システム100の動作と、実施の形態3における空気調和システム100の動作とを組み合わせることで、より柔軟に複数のユーザが希望する空気調和システム100の動作環境を提供することができる。
【0149】
続いて、実施の形態1から実施の形態3にかかる制御部80のそれぞれのハードウェア構成について説明する。実施の形態1から実施の形態3にかかる制御部80は、実施の形態1から実施の形態3にかかる、空気調和機1の室内機11の空気調和制御部114、インターフェイス装置2における動作設定管理部23、データ変換部24およびインターフェイス制御部28、携帯端末3の端末制御部35のそれぞれに対応する。実施の形態1から実施の形態3にかかる制御部80のそれぞれの機能は、処理回路により実現される。処理回路は、専用のハードウェアであってもよく、記憶装置に格納されるプログラムを実行する処理装置であってもよい。
【0150】
処理回路が専用のハードウェアである場合、処理回路は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらを組み合わせたものが該当する。
図10は、実施の形態1から実施の形態3にかかる制御部80のそれぞれの機能をハードウェアで実現した構成を示す図である。処理回路81には、制御部80の機能を実現する論理回路81aが組み込まれている。
【0151】
処理回路81が処理装置の場合、制御部80の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。
【0152】
図11は、実施の形態1から実施の形態3にかかる制御部80のそれぞれの機能をソフトウェアで実現した構成を示す図である。処理回路81は、プログラム81bを実行するプロセッサ811と、プロセッサ811がワークエリアに用いるランダムアクセスメモリ812と、プログラム81bを記憶する記憶装置813を有する。記憶装置813に記憶されているプログラム81bをプロセッサ811がランダムアクセスメモリ812上に展開し、実行することにより、制御部80の機能が実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラム言語で記述され、記憶装置813に格納される。プロセッサ811は、中央処理装置を例示できるがこれに限定はされない。記憶装置813は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、またはEEPROM(登録商標)といった半導体メモリを適用できる。半導体メモリは、不揮発性メモリでもよいし揮発性メモリでもよい。また、記憶装置813は、半導体メモリ以外にも、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスクまたはDVD(Digital Versatile Disc)を適用できる。なお、プロセッサ811は、演算結果といったデータを記憶装置813に出力して記憶させてもよいし、ランダムアクセスメモリ812を介して不図示の補助記憶装置に当該データを記憶させてもよい。プロセッサ811、ランダムアクセスメモリ812および記憶装置813を1チップに集積することにより、制御部80の機能をマイクロコンピュータにより実現することができる。
【0153】
処理回路81は、記憶装置813に記憶されたプログラム81bを読み出して実行することにより、制御部80の機能を実現する。プログラム81bは、制御部80の機能を実現する手順および方法をコンピュータに実行させるものであるとも言える。
【0154】
なお、処理回路81は、制御部80の機能の一部を専用のハードウェアで実現し、制御部80の機能の一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。
【0155】
このように、処理回路81は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
【0156】
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
【符号の説明】
【0157】
1 空気調和機、2 インターフェイス装置、3,3a,3b 携帯端末、3f 第1携帯端末、3s 第2携帯端末、11 室内機、12 室外機、21 空気調和機用通信部、22 携帯端末用通信部、23 動作設定管理部、24 データ変換部、26 記憶部、27 ディップスイッチ、28 インターフェイス制御部、31 端末操作部、32 端末表示部、33 端末記憶部、34 端末通信部、35 端末制御部、80 制御部、81 処理回路、81a 論理回路、81b プログラム、100 空気調和システム、111 室内機空気調和部、112 室内機記憶部、113 室内機通信部、114 空気調和制御部、811 プロセッサ、812 ランダムアクセスメモリ、813 記憶装置。