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特許7665875ハイブリッドH級/予測G級スイッチング増幅器アーキテクチャ
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  • 特許-ハイブリッドH級/予測G級スイッチング増幅器アーキテクチャ 図1
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  • 特許-ハイブリッドH級/予測G級スイッチング増幅器アーキテクチャ 図3B
  • 特許-ハイブリッドH級/予測G級スイッチング増幅器アーキテクチャ 図3C
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  • 特許-ハイブリッドH級/予測G級スイッチング増幅器アーキテクチャ 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-11
(45)【発行日】2025-04-21
(54)【発明の名称】ハイブリッドH級/予測G級スイッチング増幅器アーキテクチャ
(51)【国際特許分類】
   H03F 1/02 20060101AFI20250414BHJP
   H03F 3/217 20060101ALI20250414BHJP
   H03F 3/181 20060101ALN20250414BHJP
【FI】
H03F1/02 111
H03F1/02 144
H03F3/217
H03F3/181
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2024543960
(86)(22)【出願日】2023-01-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(86)【国際出願番号】 US2023060747
(87)【国際公開番号】W WO2023150422
(87)【国際公開日】2023-08-10
【審査請求日】2024-07-24
(31)【優先権主張番号】17/649,967
(32)【優先日】2022-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャッキララ、スッバラオ・スレンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ガラル、シェリフ
(72)【発明者】
【氏名】シュライヤー、アール
【審査官】柳下 勝幸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/158556(WO,A1)
【文献】特表2012-518971(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0030183(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03F 1/02
H03F 3/217
H03F 3/181
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号の遅延バージョンを生成するために前記入力信号を遅延させることと、
昇圧型コンバータによって給電される増幅器を用いて前記入力信号の前記遅延バージョンを増幅することと、
前記入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように、制御ロジックを介して前記昇圧型コンバータを選択的に制御することであって、前記昇圧型コンバータが、前記入力信号の前記遅延バージョンに更に基づいて、前記制御ロジックを介して選択的に制御される、選択的に制御することと、
を含む、増幅の方法。
【請求項2】
前記選択的に制御することが、前記増幅器が前記入力信号の前記遅延バージョンを増幅するのに十分なヘッドルームを有するように、前記入力信号の前記大きさが第1の閾値よりも大きいときに、前記予測G級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記予測G級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御することが、前記入力信号の前記遅延バージョンのピーク値が前記増幅器によって受信される前に、前記昇圧型コンバータの出力キャパシタを前記入力信号のピーク値よりも高い電圧に充電することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記選択的に制御することが、前記入力信号の前記大きさが前記第1の閾値よりも小さく、かつ第2の閾値よりも大きいときに、前記H級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記選択的に制御することが、前記入力信号の前記大きさが前記第2の閾値よりも小さいときに、バイパスモードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御することを更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記選択的に制御することが、前記入力信号の前記大きさが前記第1の閾値よりも小さいときに、前記H級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記予測G級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御することが、前記入力信号の前記大きさに基づいて前記昇圧型コンバータのための基準電圧を変更することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記予測G級モードが、マルチレベル予測G級モードを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
遅延素子と、
前記遅延素子の出力に結合された入力を有する増幅器と、
前記増幅器の電源入力に結合された出力を有する昇圧型コンバータと、
前記遅延素子の入力に結合された第1の入力を有し、前記遅延素子の前記出力に結合された第2の入力を有し、前記昇圧型コンバータの制御入力に結合された出力を有する制御ロジックであって、入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように前記昇圧型コンバータを選択的に制御するように構成されている、制御ロジックと、
を備える、増幅回路。
【請求項10】
前記遅延素子が、前記入力信号の遅延バージョンを生成するために前記入力信号を遅延させるように構成されており、
前記増幅器が、前記入力信号の前記遅延バージョンを増幅するように構成されており、
前記制御ロジックが、前記増幅器が前記入力信号の前記遅延バージョンを増幅するのに十分なヘッドルームを有するように、前記入力信号の前記大きさが第1の閾値よりも大きいときに、前記予測G級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御するように構成されている、請求項9に記載の増幅回路。
【請求項11】
前記制御ロジックが、前記入力信号の前記遅延バージョンのピーク値が前記増幅器によって受信される前に、前記昇圧型コンバータの出力キャパシタを前記入力信号のピーク値よりも高い電圧に充電するために、前記予測G級モードで動作する前記昇圧型コンバータを制御するように構成されている、請求項10に記載の増幅回路。
【請求項12】
前記制御ロジックが、前記入力信号の前記大きさが前記第1の閾値よりも小さく、かつ第2の閾値よりも大きいときに、前記H級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御するように構成されている、請求項10に記載の増幅回路。
【請求項13】
前記制御ロジックが、前記入力信号の前記大きさが前記第2の閾値よりも小さいときに、バイパスモードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御するように構成されている、請求項12に記載の増幅回路。
【請求項14】
前記制御ロジックが、前記入力信号の前記大きさが前記第1の閾値よりも小さいときに、前記H級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御するように構成されている、請求項10に記載の増幅回路。
【請求項15】
前記制御ロジックが、前記入力信号の前記大きさに基づいて、前記予測G級モードで動作する前記昇圧型コンバータのための基準電圧を変更するように構成されている、請求項10に記載の増幅回路。
【請求項16】
前記制御ロジックが、
前記制御ロジックの前記第2の入力に結合された入力を有するH級コントローラと、
前記制御ロジックの前記第1の入力に結合された入力を有するG級コントローラと、
前記H級コントローラの1つ又は複数の出力に結合された入力の第1のセットを有し、前記G級コントローラの1つ又は複数の出力に結合された入力の第2のセットを有し、前記昇圧型コンバータの前記制御入力に結合された出力を有するマルチプレクサと、
を含む、請求項9に記載の増幅回路。
【請求項17】
前記マルチプレクサが、前記G級コントローラの出力のセットに結合された1つ又は複数の制御入力を有する、請求項16に記載の増幅回路。
【請求項18】
前記予測G級モードが、マルチレベル予測G級モードを含む、請求項9に記載の増幅回路。
【請求項19】
前記増幅器が、スピーカドライバを含む、請求項9に記載の増幅回路。
【請求項20】
入力信号の遅延バージョンを生成するために前記入力信号を遅延させる手段と、
前記入力信号の前記遅延バージョンを増幅する手段と、
前記増幅する手段への電力を調整する手段と、
前記入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように、前記電力を調整する手段を選択的に制御する手段であって、前記入力信号の前記遅延バージョンに更に基づいて、前記電力を調整する手段を選択的に制御するように構成されている、選択的に制御する手段と、
を備える、増幅のための装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
[0001] 本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2022年2月4日に出願された米国特許出願第17/649,967号の利益及び優先権を主張する。
【0002】
[0002] 本開示のいくつかの態様は、全般的に電子回路に関し、より詳細には、オーディオ増幅器などの電力増幅器に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] スピーカは、入力電気信号に応じて圧力波を生成するトランスデューサであり、したがって、音が生成される。スピーカ入力信号は、比較的低い電圧のアナログオーディオ信号を受信し、スピーカを駆動するために増幅された(比較的高い電圧を有する)信号を生成するオーディオ増幅器(「電力増幅器」とも呼ばれる)によって生成され得る。ダイナミックラウドスピーカは、典型的には、ボイスコイルを、円筒形磁気ギャップを通って軸方向に移動するように拘束する可撓性サスペンション(スパイダと呼ばれることが多い)を介して、剛性バスケット(フレーム)に接続された軽量振動板(コーン)から構成されている。入力電気信号がボイスコイルに印加されると、コイル内の電流によって磁界が生成され、それによってリニア電気モータが形成される。オーディオ増幅器からの電気信号を変化させることによって、磁石とボイスコイルとの間の相互作用によって生成される機械的な力が変調され、コーンを前後に移動させ、それによって音として解釈される圧力波を生成する。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 本開示のシステム、方法、及びデバイスは、それぞれがいくつかの態様を有しており、それらのうちのいずれの態様も、その望ましい属性に単独で関与しない。以下の特許請求の範囲によって表現される本開示の範囲を限定することなく、次に、いくつかの特徴が簡潔に論じられる。この論考を検討した後、また特に、「発明を実施するための形態」と題されたセクションを読了した後、本明細書で説明される利点を本開示の特徴がどのように提供するかが理解されるであろう。
【0005】
[0005] 本開示のいくつかの態様は、概して、ハイブリッドH級/予測G級スイッチング増幅器アーキテクチャ、及びそのようなアーキテクチャを使用して信号を増幅するための技法に関する。
【0006】
[0006] 本開示のいくつかの態様は、増幅回路を対象とする。増幅回路は、一般に、遅延素子と、遅延素子の出力に結合された入力を有する増幅器と、増幅器の電源入力に結合された出力を有する昇圧型コンバータと、遅延素子の入力に結合された第1の入力を有し、遅延素子の出力に結合された第2の入力を有し、昇圧型コンバータの制御入力に結合された出力を有する制御ロジックであって、入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように昇圧型コンバータを選択的に制御するように構成されている、制御ロジックと、を含む。
【0007】
[0007] 本開示のいくつかの態様は、増幅の方法を対象とする。方法は、概して、入力信号の遅延バージョンを生成するために入力信号を遅延させることと、昇圧型コンバータによって給電される増幅器を用いて入力信号の遅延バージョンを増幅することと、入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように昇圧型コンバータを選択的に制御することと、を含む。
【0008】
[0008] 本開示のいくつかの態様は、増幅のための装置を対象とする。装置は、概して、入力信号の遅延バージョンを生成するために入力信号を遅延させる手段と、入力信号の遅延バージョンを増幅する手段と、増幅器への電力を調整する手段と、入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように、電力を調整する手段を選択的に制御する手段と、を含む。
【0009】
[0009] 上述の目的及び関連する目的の達成のために、1つ又は複数の態様は、以降で十分に説明され、特に特許請求の範囲において指摘される、特徴を含む。以下の説明及び添付図面は、1つ又は複数の態様の特定の例示的特徴を詳細に記載している。しかしながら、これらの特徴は、様々な態様の原理を採用することが可能な様々な方式のうちの、ごく一部を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
[0010] 本開示の上述の特徴を詳細に理解することができるように、添付図面にその一部が示される諸態様を参照することによって、上記で簡潔に要約された、より具体的な説明を得ることができる。しかしながら、本説明は、他の等しく効果的な態様を許容する場合があるので、添付の図面が、本開示のいくつかの典型的な態様のみを示し、したがって、その範囲の限定と見なされるべきではないことに留意されたい。
図1】[0011] 本開示の態様が実践され得る例示的なオーディオ増幅器システムを示す。
図2A】[0012] 本開示のいくつかの態様による、バイパスモードで動作する例示的な昇圧型コンバータの回路図及び対応する信号タイミング図である。
図2B】[0013] 本開示のいくつかの態様による、昇圧モードで動作する図2Aの昇圧型コンバータの回路図及び対応する信号タイミング図である。
図2C】[0014] 本開示のいくつかの態様による、バイパスモード、H級昇圧モード、及び予測G級昇圧モードを示す、入力信号の大きさと比較した様々な電圧信号のグラフである。
図3A】[0015] H級増幅器における例示的なオーディオ信号を追跡する昇圧型コンバータ出力信号のプロット、及び対応する電流プロットである。
図3B】[0016] 本開示のいくつかの態様による、単一のG級閾値を有するハイブリッドH級/予測G級増幅器において同じオーディオ信号を追跡する昇圧型コンバータ出力信号のプロット、及び対応する電流プロットである。
図3C】[0017] 本開示のいくつかの態様による、複数のG級閾値を有するハイブリッドH級/予測G級増幅器において同じオーディオ信号を追跡する昇圧型コンバータ出力信号のプロット、及び対応する電流プロットである。
図4】[0018] 本開示のいくつかの態様による、ハイブリッドH級/予測G級増幅器を実装する例示的な増幅回路のブロック図である。
図5】[0019] 本開示のいくつかの態様による、入力信号を増幅する例示的な動作の流れ図である。
【0011】
[0020] 理解を容易にするために、可能な場合、図に共通する同一の要素を指定するために同一の参照番号が使用されている。一態様において開示されている要素を、具体的に記述することなく、他の態様に対して有益に利用することができる点が想到されている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0021] 本開示のいくつかの態様は、ハイブリッドH級/予測G級スイッチング増幅器アーキテクチャ、及びそのようなアーキテクチャを使用して信号を増幅する技法を提供する。そのようなハイブリッド増幅器アーキテクチャは、低電力(例えば、<1W)における効率を損なうことなく、中~高周波数において非常に高い電力(例えば、>7W)を提供し得る。
【0013】
[0022] 本開示の様々な態様が、添付の図面を参照して、以下でより十分に説明される。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造又は機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が徹底的で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。本明細書の教示に基づいて、当業者には、本開示の範囲が、本開示の任意の他の態様とは独立して実装されるか、又は本開示の任意の他の態様と組み合わせて実装されるかに関わりなく、本明細書で開示される本開示のあらゆる態様を包含することが意図されている点を理解されたい。例えば、本明細書に記載される任意の数の態様を使用して、装置を実装することができ、又は方法を実践することができる。なお、本開示の範囲は、本明細書に記載する本開示の様々な態様に加えて、又はそれらの態様以外の、他の構造、機能性、又は構造及び機能性を使用して実践されるような装置又は方法を包含することが意図されている。本明細書で開示される本開示のいずれの態様も、特許請求の範囲の1つ又は複数の要素によって具現化することできる点を理解されたい。
【0014】
[0023] 本明細書で使用される場合、動詞「接続する」の様々な時制における「と接続される」という用語は、要素Aが要素Bに直接接続されること、又は、他の要素が要素Aと要素Bとの間に接続される場合があること(すなわち、要素Aが要素Bと間接的に接続されること)を意味し得る。電気構成要素の場合、「と接続される」という用語はまた、本明細書では、ワイヤ、トレース、又は他の導電性材料を使用して、要素Aと要素B(及び、それらの間に電気的に接続されている任意の構成要素)とを電気的に接続することを意味するためにも、使用することができる。
【0015】
電力増幅器を有する例示的なオーディオシステム
[0024] 図1は、本開示の態様が実践され得る例示的なオーディオシステム100を示す。しかしながら、本開示の態様はまた、様々な他の適切な増幅シナリオのいずれかにおいて実践され得ることを理解されたい。
【0016】
[0025] 図1に示されるように、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)102は、例えば、オーディオ品質を向上させることを目的としたデジタルフィルタを適用することによって、オーディオ信号114(例えば、デジタルオーディオ信号)を受信及び処理し得る。DSP102によって生成された、フィルタリングされた処理済みデジタル信号又は他の方法による処理済みデジタル信号118(又はその信号の更なる処理済みバージョン)は、デジタルアナログ変換器(digital-to-analog converter、DAC)108を使用してアナログ信号120に変換され得る。いくつかの態様では、DACは、DSP102又は増幅器110の一部として実装され得る。いくつかの態様では、アナログ信号120は、増幅された信号122を生成するために、増幅器110を使用して増幅され得る。増幅された信号122は、音響出力124(例えば、音波)を生成するためにスピーカ112を駆動し得る。換言すれば、増幅器110はスピーカドライバとして機能してもよい。
【0017】
[0026] モバイルデバイスにおける高出力音量は、次世代デバイスにおいてますます重要になっている。より高い音量は、より高いオーディオ増幅器出力電力に変換される。リチウムイオン電池によって提供される比較的低い電圧では、より高い出力電力を達成することは困難であり得る。したがって、昇圧型コンバータは、オーディオ電力増幅器(例えば、増幅器110)に供給するより高いレベルにバッテリ電圧を昇圧するために使用され得る。いくつかの態様では、増幅器110は、D級増幅器に関連付けられた比較的高い電力効率に起因してD級増幅器として実装され得る。D級増幅器の効率は、例えば、Hブリッジ構成にD級増幅器を実装することによって更に改善され得る。しかしながら、いくつかのD級増幅器は、制限されたバッテリ電流及び/又は制限されたバッテリ電圧に起因して、(例えば、4Wを上回る)高電力を給送することが可能でない場合がある。したがって、いくつかの態様では、高電力を給送するために他の増幅器アーキテクチャが利用され得る。
【0018】
[0027] 高電力を給送することが可能な他の増幅器タイプは、H級増幅器及びG級増幅器を含み、電源レールは、入力スピーカ信号に追従するように変動され(「レール電圧変調」と称される)、入力スピーカ信号は、増幅された信号122であり得る。H級増幅器では、電源レールは連続的に可変であるが、G級増幅器では、入力スピーカ信号に基づいて電源レールが切り替わるための異なる離散レベルが存在し得る。H級増幅器は、レールが増幅器出力信号より数ボルトだけ大きくなるように増幅器が電源レールを変調し、任意の所与の時間にこの信号を「追跡」するので、「レールトラッカ」と呼ばれることがある。一方、G級増幅器は、異なる電圧レベルのいくつかの電力レールを有し得、出力信号が各レベルに近づくにつれてレール同士を切り替え得る。
【0019】
例示的なハイブリッドH級/予測G級増幅器
[0028] 電圧レギュレータは、理想的には、負荷電流又は入力電圧の変化にかかわらず、一定の直流(direct current、DC)出力電圧を提供する。電圧レギュレータは、線形レギュレータ又はスイッチングレギュレータとして分類され得る。線形レギュレータは、小形でコンパクトである傾向があるが、多くの用途は、スイッチングレギュレータの効率の向上から利益を得ることができる。線形レギュレータは、例えば、低ドロップアウト(low-dropout、LDO)レギュレータによって実装することができる。スイッチングレギュレータは、例えば、降圧型コンバータ、昇圧型コンバータ、昇降圧型コンバータ、又はチャージポンプなどのスイッチモード電源(switched-mode power supply、SMPS)によって実装することができる。
【0020】
[0029] 例えば、昇圧型コンバータは、入力から出力へ電圧をステップアップする(及び電流をステップダウンする)ためのSMPSの一種である。昇圧型コンバータは、典型的には、(1)入力供給ノードとスイッチングノードとの間に結合されたインダクタと、(2)スイッチングノードと基準電位ノードとの間に結合されたスイッチと、(3)スイッチングノードと負荷(例えば、シャント容量性素子によって表される)との間に結合された別のスイッチ(又はダイオード)とを含む。スイッチは、典型的にはパワートランジスタを用いて実装される。
【0021】
[0030] 図2Aは、本開示のいくつかの態様による、バイパスモードで動作する例示的な昇圧型コンバータ200の回路図及び対応する信号タイミング図210である。昇圧型コンバータ200は、誘導性素子L1及びスイッチ(トランジスタM1によって実装される)を含み、両方ともスイッチングノード(switching node、「SW」とラベル付けされている)に結合される。昇圧型コンバータ200はまた、スイッチングノードと出力供給電圧Vsup_outを有する昇圧型コンバータの出力ノードとの間に結合されたスイッチ(トランジスタM0によって実装される)を含む。スイッチは各々、1つ又は複数のトランジスタによって実装され得、トランジスタは、n型電界効果トランジスタ(n-type field-effect transistors、NFET)又はp型電界効果トランジスタ(p-type field-effect transistors、PFET)であり得る。例えば、トランジスタM0及びM1は、NFETによって実装されるものとして図2Aに示されているが、読者は、トランジスタM0及びM1が他の態様ではPFETとして実装されてもよく、その場合、ゲート駆動極性が反転されてもよいことを理解されたい。出力ノードは、エネルギー蓄積デバイス(例えば、容量性素子C1)及び負荷(例えば、増幅器110などの増幅器)に結合され得る。
【0022】
[0031] 昇圧型コンバータ200は、入力信号の大きさ(例えば、アナログ信号120などの増幅器入力信号の大きさ)が閾値(例えば、図2Cの閾値252)を下回るときに、図2Aに示されるように、バイパスモードで動作するように構成され得る。バイパスモードで動作している間、トランジスタM1に対応するスイッチは開かれ得、トランジスタM0に対応するスイッチは閉じられ、誘導性素子L1(もしあれば)に蓄積されたエネルギーを伝達し、入力電圧源202(例えば、バッテリ電圧Vbatを有するバッテリ)からトランジスタM0を介して容量性素子C1にエネルギーを提供する。タイミング図210に示されるように、トランジスタM0のためのゲート駆動信号(「M0_DRV」とラベル付けされている)は、昇圧型コンバータ200がイネーブルされている間(イネーブル(enable、EN)信号が論理1である間)、「ハイ」(例えば、論理1)に遷移し、その状態を維持し得るが、トランジスタM1のためのゲート駆動信号(「M1_DRV」とラベル付けされている)は、バイパスモードの間トランジスタM0が「オン」状態のままであり、トランジスタM1が「オフ」状態のままであるように、「ロー」(例えば、論理0)のままであり得る。
【0023】
[0032] 昇圧型コンバータ200は、代替的に、昇圧モードで動作され得る。昇圧モードでは、トランジスタM0及びM1は、容量性素子C1にわたる電圧(すなわち、電圧Vsup_out)を調整するためにトランジスタを開閉するためにパルス幅変調(pulse-width modulation、PWM)信号によって制御され得、ここで、この出力電圧は、入力電圧(Vbat)よりも大きい。
【0024】
[0033] 図2Bは、本開示のいくつかの態様による、昇圧モードで動作する図2Aの昇圧型コンバータ200の回路図及び対応する信号タイミング図220である。昇圧型コンバータ200は、入力信号の大きさが閾値(例えば、図2Cの閾値252)を上回るときに、昇圧モードで動作するように構成され得る。
【0025】
[0034] タイミング図220に示されるように、昇圧モードで動作している間、ゲート駆動信号M0_DRV及びM1_DRVは、トランジスタM0及びM1が互いに相補的な「オン」状態と「オフ」状態との間で変調されるように、「ロー」(例えば、論理0)と「ハイ」(例えば、論理1)との間で交番し得る。いくつかの態様では、トランジスタM0はダイオードで置き換えられてもよく、誘導性素子L1に蓄積されたエネルギーは、ダイオードが順バイアスされるように、トランジスタM1が「オフ」状態にあるときにダイオードを介して容量性素子C1に転送されてもよい。
【0026】
[0035] 昇圧モードでは、昇圧型コンバータ200は、H級増幅器アーキテクチャ内の増幅器の電力入力に電力を供給し得、それにより、図2Cに示されるように、閾値252を上回る増幅器出力電圧(図2Cでは「Vamp_out」とラベル付けされている)を追跡し、十分な増幅器ヘッドルームマージンを提供するように、電源電圧(すなわち、電圧Vsup_out)が(トランジスタM0及びM1のゲートに印加されるPWMを使用して)調整され得る。H級増幅器は、中~高電力レベル(例えば、1W~7W)を効率的に給送することが可能であり得るが、いくつかのH級増幅器は、バッテリ電流が制限されているので、より高い電力(例えば、7Wを上回る電力)をサポートすることが可能ではない。一方、G級増幅器は、中~高周波数においてより高い電力(例えば、7Wよりも大きい電力)を給送することが可能であり得るが、H級増幅器と比較して比較的低い効率を有する場合がある。したがって、本開示のいくつかの態様は、入力信号の大きさに基づいてH級モード又は予測G級モードで動作するように昇圧型コンバータを選択的に制御するように構成された増幅回路を提供する。
【0027】
[0036] 図2Cは、本開示のいくつかの態様による、バイパスモード、H級昇圧モード、及び予測G級昇圧モードを示す、入力信号の大きさと比較した様々な電圧信号のグラフ250である。図示のように、昇圧型コンバータは、入力信号(例えば、アナログ増幅器入力信号又はデジタル入力信号)の大きさが第1の閾値252を下回るときに、(図2Aに関して説明したように)バイパスモードで動作するように構成され得る。バイパスモードでは、昇圧型コンバータの出力電圧Vsup_outは、バッテリなどの電圧源(例えば、図2A及び図2Bの入力電圧源202)によって供給される入力電圧Vbatと同じであるか、又は少なくとも実質的に同様であり得る。増幅器出力信号Vamp_outは、(バイパスモード及び昇圧モードの両方において)入力信号の大きさとともに線形に増加する。
【0028】
[0037] 昇圧型コンバータは、入力信号の大きさが第1の閾値252を超えるが、第2の閾値254未満のままであるときに、(図2Bに関して説明したように)H級昇圧モードで動作するように構成され得る。図示のように、H級昇圧モードで動作するときに、昇圧型コンバータの出力電圧Vsup_outは、電圧Vamp_outを追跡するために、入力信号の大きさが第1の閾値252と第2の閾値254との間で増加するにつれて(例えば、線形に)増加し得る。いくつかの例では、H級昇圧モードで動作するときに、出力電圧Vsup_outと電圧Vamp_outとの間のヘッドルームは、他の動作モードにおいて達成されるヘッドルーム空間と比較して相対的に小さくなり得る。例えば、H級昇圧モードにおけるヘッドルームは、1.5Vであり得る。
【0029】
[0038] 昇圧型コンバータは、入力信号の大きさが第2の閾値254を超えるときに、予測G級昇圧モードで動作するように構成され得る。図2Cに示されるように、予測G級昇圧モードで動作するときに、昇圧型コンバータの出力信号Vsup_outは、電圧Vamp_outが増加するにつれて複数の離散レベルを伴って増加し得る(例えば、ステップ関数)。更に、予測G級昇圧モードは、H級昇圧モードと比較して比較的大きいヘッドルームを提供し得、このヘッドルームマージンは、図示のように、電圧Vamp_outが増加するにつれて大きくなり得る。
【0030】
[0039] 図3Aは、H級増幅器における例示的なオーディオ信号302を追跡する昇圧型コンバータ出力信号306のプロット300、及び昇圧型コンバータからの出力電流Iboostを示す対応する電流プロット310である。オーディオ信号302の補信号304も示されている。オーディオ信号302(及びその補数)は、図1の増幅器110の出力からの増幅された信号122など、増幅された出力信号を表し得る。
【0031】
[0040] 図示のように、H級昇圧モードで動作する間、昇圧型コンバータ出力信号306は、概して、オーディオ信号302の絶対値(大きさとも呼ばれる)を追跡し、一方で、昇圧型コンバータによって給電され、オーディオ信号を生成する増幅器のためのいくらかのヘッドルームを維持する。しかしながら、オーディオ信号302の大きさが特定のレベル307を超えるときに、(点308に示されるように)昇圧型コンバータ出力信号306のクリッピングが発生し得、昇圧型コンバータ出力信号306は、オーディオ信号302によって要求される電力を提供することができない場合がある。この信号クリッピングは、電流プロット310に示されるように、昇圧型コンバータ出力電流Iboostが(例えば、入力電圧源202の)最大バッテリ電流Imaxによって制限されることに起因して発生し得る。言い換えれば、H級増幅器は、中~高電力レベルに対して良好に動作し得るが、H級増幅器は、非常に高い電力レベル(例えば、レベル307を上回る)において制限され得、これらのレベルでは増幅器に十分なヘッドルームを与えることができない場合がある。
【0032】
[0041] H級増幅器に関連付けられたクリッピングは、非常に高い電力(例えば、>7W)を給送することができるG級増幅器を使用することによって対処され得る。しかしながら、G級増幅器は典型的には、H級増幅器よりも効率が低く、このことは望ましくない。したがって、本開示のいくつかの態様は、入力信号の大きさに基づいてH級モード又は予測G級モードで動作するように昇圧型コンバータを選択的に制御する技法及び装置を提供する。
【0033】
[0042] 図3Bは、本開示のいくつかの態様による、単一のG級閾値337を有するハイブリッドH級/予測G級増幅器において同じオーディオ信号302を追跡する昇圧型コンバータ出力信号336のプロット330、及び対応する電流プロット340である。
【0034】
[0043] オーディオ信号302が(例えば、あらかじめ定義された先読み間隔について)G級閾値337を下回ると効果的に予測されるときに、ハイブリッドH級/予測G級増幅器は、H級昇圧モードで動作し得、したがって、昇圧型コンバータ出力信号336は、昇圧型コンバータ出力信号336が概してオーディオ信号302の大きさを追跡し得るという点で、図3A中の昇圧型コンバータ出力信号306と同様であり得る。しかしながら、ハイブリッドH級/予測G級増幅器は、オーディオ信号302の大きさが(例えば、先読み間隔において)G級閾値337を超えると効果的に予測されるときに、予測G級昇圧モードで動作するように構成され得る。このモードでは、ハイブリッドH級/予測G級増幅器は、オーディオ信号302がG級閾値337及びH級昇圧モードの能力を超える大きさに達する前に、昇圧型コンバータ出力信号336を増加させ得る。その結果、図3Aの昇圧型コンバータ出力信号306とは異なり、予測G級昇圧モードで動作する図3Bの昇圧型コンバータ出力信号336は、電流プロット340に示されるように、昇圧型コンバータ出力電流Iboostが最大バッテリ電流Imaxに達し得る場合であっても、より高い電力を増幅器に給送するときにクリッピングされることはない。
【0035】
[0044] 図3Bに示されるように、オーディオ信号302の大きさがG級閾値337を超える前に、ハイブリッドH級/予測G級増幅器は、昇圧型コンバータ出力信号336(例えば、増幅器についての電源電圧)と、所与の時間tにおいて増幅器によって増幅されている実際のオーディオ信号302との間に十分なヘッドルームを提供するために、昇圧型コンバータ出力信号336を、オーディオ信号302の予測された大きさよりも高い同じ単一電圧レベルに増加させる。昇圧型コンバータ出力信号336は、(オーディオ信号302の予測される大きさが減少し始めることに起因して)最初に上昇した後に垂下し始めるが、ハイブリッド増幅器は、昇圧型コンバータ出力信号336のランプアップ中に生成される初期ヘッドルーム及びこの信号の比較的遅い減衰時間に起因して、垂下にもかかわらず、昇圧型コンバータ出力信号336が任意の所与の時間(例えば、点338)において実際のオーディオ信号302の大きさよりも高い電圧のままであるように設計され得る。この減衰時間は、オーディオ信号302の周波数と平衡させられ得、(所与の入力電流制限についての)容量性素子C1のキャパシタンス及び負荷電流の関数であり得る。
【0036】
[0045] 図3Cは、本開示のいくつかの態様による、複数のG級閾値367をもつハイブリッドH級/予測G級増幅器において同じオーディオ信号302を追跡する昇圧型コンバータ出力信号366のプロット360、及び対応する電流プロット370である。
【0037】
[0046] 昇圧型コンバータ出力信号366は、図3Bの昇圧型コンバータ出力信号336と同様であり得るが、図3Cの昇圧型コンバータ出力信号366は、オーディオ信号302の予測された大きさがどのG級閾値367を超えるかに基づいて、異なるG級予想出力値369(すなわち、異なる電圧レベル)を達成し得る。例えば、オーディオ信号302の予測された大きさが(第1のG級閾値を超える)10Vである場合、対応するG級予想出力値369は14Vであり得、昇圧型コンバータ出力信号366は14Vに昇圧され得る。別の例として、オーディオ信号302の予測された大きさが(第1のG級閾値よりも高い第2のG級閾値を超える)11Vである場合、対応するG級予想出力値369は16Vであり得、昇圧型コンバータ出力信号366は、十分なヘッドルームを提供するために16Vに昇圧され得る。
【0038】
[0047] いくつかの態様では、ハイブリッドH級/予測G級増幅器は、昇圧型コンバータ出力信号366の大きさが早期に減少する可能性を低減するために、予め構成された期間の間、昇圧型コンバータ出力信号366をG級予想出力値369に維持するように構成され得る。
【0039】
[0048] 図4は、本開示のいくつかの態様による、ハイブリッドH級/予測G級増幅器を実装する例示的な増幅回路400のブロック図である。増幅回路400は、一般に、遅延素子402、制御ロジック404、昇圧型コンバータ406、及び増幅器408を含み得る。
【0040】
[0049] 遅延素子402は、1つ又は複数のバッファ、1つ又は複数のインバータ、又はそれらの組み合わせなど、信号に遅延を加える様々な適切な構成要素のいずれかによって実装され得る。遅延素子402は、(図4に示されるような)別個の構成要素として、又は別のデジタル構成要素(例えば、制御ロジック404又はDSP102)の一部分として実装され得る。遅延素子402は、(「Din」とラベル付けされた)入力ノードにおいて入力信号(例えば、オーディオ信号114又はデジタル信号118などのデジタル入力信号)を受信し得る。遅延素子402は、遅延素子の出力において入力信号の遅延バージョンを生成するために入力信号を遅延させるように構成され得る。入力信号を遅延させることによって、遅延素子402は、制御ロジック404が先読み機能(すなわち、予測G級機能)を効果的に実装し、増幅器408が入力信号(又は、この場合、その遅延バージョン)中のポイントを増幅する前に、入力信号中のそのポイントに基づいて昇圧型コンバータ406の動作モードを構成することを可能にする追加の時間を提供し得る。
【0041】
[0050] 昇圧型コンバータ406は、図2A及び図2Bの昇圧型コンバータ200と同様であってもよく、増幅器408の電源入力に結合された出力を有してもよい。増幅器408は、遅延素子402の出力に結合された入力を有し得る。いくつかの態様では、増幅器408は、図1中の増幅器110と同様であり得、スピーカドライバ若しくは別のタイプの増幅器として機能し得る(又はスピーカドライバ若しくは別のタイプの増幅器を含み得る)。他の態様では、増幅器408は、追加の構成要素を含み、DAC(例えば、図1のDAC108)によるデジタルアナログ変換などの追加の機能を実装し得る。増幅器408は、入力信号の遅延バージョンを、増幅回路400の出力ノード(「Vout」とラベル付けされている)において出力されるように増幅するように構成され得る。
【0042】
[0051] 制御ロジック404は、入力ノードDin及び遅延素子402の入力に結合された第1の入力と、遅延素子402の出力に結合された第2の入力と、昇圧型コンバータ406の制御入力(「Boost_ref」とラベル付けされている)に結合された出力とを有し得る。制御ロジック404は、概して、H級コントローラ410と、G級コントローラ412と、マルチプレクサ414とを含み得る。H級コントローラ410は、制御ロジック404の第2の入力に結合された入力を有し得る。G級コントローラ412は、制御ロジック404の第1の入力に結合された1つの入力と、制御ロジックの第2の入力に結合された別の入力とを有し得る。いくつかの態様では、H級コントローラ410は、256個の異なる出力値が連続トラッキングを効果的に実施することを可能にする8ビット出力(シリアル又はパラレル)を有し得るが、他の態様では、H級コントローラは、8ビットよりも多いか又は少ない出力を有し得る。いくつかの態様では、G級コントローラは、16個の異なる出力レベルを可能にする4ビット出力(シリアル又はパラレル)を有し得るが、他の態様では、G級コントローラは、4ビットよりも多いか又は少ない出力を有し得る。マルチプレクサ414は、H級コントローラ410の1つ又は複数の出力に結合された入力の第1のセットと、G級コントローラ412の1つ又は複数の出力に結合された入力の第2のセットと、制御ロジック404の出力として働き、昇圧型コンバータ406の制御入力に結合された出力とを有し得る。いくつかの態様では、マルチプレクサ414は、マルチプレクサへの入力の第1のセットと第2のセットとの間の制御選択のために、図4に示されるように、G級コントローラ412の出力のセットに結合された1つ又は複数の制御入力を有し得る。
【0043】
[0052] いくつかの態様によれば、制御ロジック404は、入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように昇圧型コンバータ406を選択的に制御するように構成され得る。いくつかの態様では、予測G級モードは、(例えば、図3Cのような)マルチレベル予測G級モードであり得るが、他の態様では、予測G級モードは、(例えば、図3Bのような)シングルレベル予測G級モードであり得る。
【0044】
[0053] いくつかの態様によれば、制御ロジック404は、増幅器408が入力信号の遅延バージョンを増幅するのに十分なヘッドルームを有するように、入力信号の大きさが第1の閾値(例えば、図3B及び図3CにおけるG級閾値337及び367、又は図2Cにおける第2の閾値254)よりも大きいときに、予測G級モードで動作するように昇圧型コンバータ406を制御するように構成され得る。いくつかの態様によれば、制御ロジック404は、入力信号の遅延バージョンのピーク値が増幅器408によって受信される前に、昇圧型コンバータ406の出力キャパシタ(例えば、図2A及び図2Bの容量素子C1)を入力信号のピーク値よりも高い電圧に充電するために、予測G級モードで動作する昇圧型コンバータ406を制御するように構成され得る。
【0045】
[0054] いくつかの態様では、制御ロジック404(又は昇圧型コンバータ中の比較器)は、入力信号の大きさが第2の閾値(例えば、図2C中の第1の閾値252)よりも小さいときに、バイパスモードで動作するように昇圧型コンバータ406を制御するように構成され得る。いくつかの態様では、制御ロジック404は、入力信号の大きさが第1の閾値よりも小さいときに、H級モードで動作するように昇圧型コンバータ406を制御するように構成され得る。いくつかの態様によれば、制御ロジック404は、入力信号の大きさが第1の閾値よりも小さく、かつ第2の閾値よりも大きい(例えば、図2Cにおける閾値252と閾値254との間)ときに、H級モードで動作するように昇圧型コンバータ406を制御するように構成され得る。
【0046】
[0055] いくつかの態様では、制御ロジック404は、入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード(又はH級モード)で動作する昇圧型コンバータ406のための基準電圧(例えば、Boost_ref)を変更するように構成され得る。
【0047】
増幅のための例示的な動作
[0056] 図5は、本開示のいくつかの態様による、入力信号を増幅する例示的な動作500の流れ図である。動作500は、図4の増幅回路400などの増幅回路によって実施され得る。
【0048】
[0057] 動作500は、ブロック502において開始し得、回路(より詳細には、例えば、遅延素子402などの遅延素子)が、入力信号の遅延バージョンを生成するために入力信号を遅延させ得る。入力信号は、例えばデジタル信号であってもよい。ブロック504において、回路(より具体的には、例えば、増幅器408などの増幅器)は、入力信号の遅延されたバージョンを増幅し得る。増幅器は、昇圧型コンバータ(例えば、昇圧型コンバータ406)によって給電され得る。ブロック506において、回路(より具体的には、場合によっては、制御ロジック404などの制御ロジック)は、入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように昇圧型コンバータを選択的に制御してもよい。いくつかの態様では、回路は、入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード、H級モード、又はバイパスモードのうちの少なくとも1つで動作するように昇圧型コンバータを選択的に制御し得る。
【0049】
[0058] いくつかの態様によれば、ブロック506において昇圧型コンバータを選択的に制御することは、増幅器が入力信号の遅延バージョンを増幅するのに十分なヘッドルームを有するように、入力信号の大きさが第1の閾値(例えば、G級閾値337又は367などのG級閾値)よりも大きいときに、予測G級モードで動作するように昇圧型コンバータを制御することを伴い得る。この場合、予測G級モードで動作するように昇圧型コンバータを制御することは、入力信号の遅延バージョンのピーク値が増幅器によって受信される前に、昇圧型コンバータの出力キャパシタ(例えば、キャパシタC1)を入力信号のピーク値よりも高い電圧に充電することを含み得る。場合によっては、予測G級モードで動作するように昇圧型コンバータを制御することは、入力信号の大きさに基づいて昇圧型コンバータのための基準電圧(Boost_ref)を変更することを含み得る。いくつかの態様では、ブロック506において昇圧型コンバータを選択的に制御することは、入力信号の大きさが第1の閾値よりも小さく、かつ第2の閾値(例えば、バッテリ電圧VbatなどのH級閾値)よりも大きいときに、H級モードで動作するように昇圧型コンバータを制御することを更に含む。更に、ブロック506において昇圧型コンバータを選択的に制御することは、入力信号の大きさが第2の閾値よりも小さいときに、バイパスモードで動作するように昇圧型コンバータを制御することを更に含み得る。他の態様では、ブロック506において昇圧型コンバータを選択的に制御することは、入力信号の大きさが第1の閾値よりも小さいときに、H級モードで動作するように昇圧型コンバータを制御することを含む。
【0050】
[0059] いくつかの態様によれば、予測G級モードは、(例えば、G級閾値367など、複数のG級閾値を有する)マルチレベル予測G級モードである。
【0051】
例示的な態様
[0060] 上述の様々な態様に加えて、諸態様の特定の組み合わせが、本開示の範囲内にあり、それらのうちのいくつかが以下で詳述される。
【0052】
[0061] 態様1:入力信号の遅延バージョンを生成するために入力信号を遅延させることと、昇圧型コンバータによって給電される増幅器を用いて入力信号の遅延バージョンを増幅することと、入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように昇圧型コンバータを選択的に制御することと、を含む、方法。
【0053】
[0062] 態様2:選択的に制御することが、増幅器が入力信号の遅延バージョンを増幅するのに十分なヘッドルームを有するように、入力信号の大きさが第1の閾値よりも大きいときに、予測G級モードで動作するように昇圧型コンバータを制御することを含む、態様1の記載の方法。
【0054】
[0063] 態様3:予測G級モードで動作するように昇圧型コンバータを制御することは、入力信号の遅延バージョンのピーク値が増幅器によって受信される前に、昇圧型コンバータの出力キャパシタを入力信号のピーク値よりも高い電圧に充電することを含む、態様1又は2に記載の方法。
【0055】
[0064] 態様4:選択的に制御することが、入力信号の大きさが第1の閾値よりも小さく、かつ第2の閾値よりも大きいときに、H級モードで動作するように昇圧型コンバータを制御することを更に含む、態様1~3のいずれかに記載の方法。
【0056】
[0065] 態様5:選択的に制御することが、入力信号の大きさが第2の閾値よりも小さいときに、バイパスモードで動作するように昇圧型コンバータを制御することを更に含む、態様4に記載の方法。
【0057】
[0066] 態様6:選択的に制御することが、入力信号の大きさが第1の閾値よりも小さいときに、H級モードで動作するように昇圧型コンバータを制御することを更に含む、態様2又は3に記載の方法。
【0058】
[0067] 態様7:予測G級モードで動作するように昇圧型コンバータを制御することが、入力信号の大きさに基づいて昇圧型コンバータのための基準電圧を変更することを含む、態様1~6のいずれかに記載の方法。
【0059】
[0068] 態様8:予測G級モードが、マルチレベル予測G級モードを含む、態様1~7のいずれかに記載の方法。
【0060】
[0069] 態様9:遅延素子と、遅延素子の出力に結合された入力を有する増幅器と、増幅器の電源入力に結合された出力を有する昇圧型コンバータと、遅延素子の入力に結合された第1の入力を有し、遅延素子の出力に結合された第2の入力を有し、昇圧型コンバータの制御入力に結合された出力を有する制御ロジックであって、入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように昇圧型コンバータを選択的に制御するように構成されている、制御ロジックと、を備える、増幅回路。
【0061】
[0070] 態様10:遅延素子が、入力信号の遅延バージョンを生成するために入力信号を遅延させるように構成されており、増幅器が、入力信号の遅延バージョンを増幅するように構成されており、制御ロジックが、増幅器が入力信号の遅延バージョンを増幅するのに十分なヘッドルームを有するように、入力信号の大きさが第1の閾値よりも大きいときに、予測G級モードで動作するように昇圧型コンバータを制御するように構成されている、態様9に記載の増幅回路。
【0062】
[0071] 態様11:制御ロジックが、入力信号の遅延バージョンのピーク値が増幅器によって受信される前に、昇圧型コンバータの出力キャパシタを入力信号のピーク値よりも高い電圧に充電するために、予測G級モードで動作する昇圧型コンバータを制御するように構成されている、態様9又は10に記載の増幅回路。
【0063】
[0072] 態様12:制御ロジックが、入力信号の大きさが第1の閾値よりも小さく、かつ第2の閾値よりも大きいときに、H級モードで動作するように昇圧型コンバータを制御するように構成されている、態様9~11のいずれかに記載の増幅回路。
【0064】
[0073] 態様13:制御ロジックが、入力信号の大きさが第2の閾値よりも小さいときに、バイパスモードで動作するように昇圧型コンバータを制御するように構成されている、態様12に記載の増幅回路。
【0065】
[0074] 態様14:制御ロジックが、入力信号の大きさが第1の閾値よりも小さいときに、H級モードで動作するように昇圧型コンバータを制御するように構成されている、態様10又は11に記載の増幅回路。
【0066】
[0075] 態様15:制御ロジックが、入力信号の大きさに基づいて、予測G級モードで動作する昇圧型コンバータのための基準電圧を変更するように構成されている、態様9~14のいずれかに記載の増幅回路。
【0067】
[0076] 態様16:制御ロジックが、制御ロジックの第2の入力に結合された入力を有するH級コントローラと、制御ロジックの第1の入力に結合された入力を有するG級コントローラと、H級コントローラの1つ又は複数の出力に結合された入力の第1のセットを有し、G級コントローラの1つ又は複数の出力に結合された入力の第2のセットを有し、昇圧型コンバータの制御入力に結合された出力を有するマルチプレクサと、を含む、態様9~15のいずれかに記載の増幅回路。
【0068】
[0077] 態様17:マルチプレクサが、G級コントローラの出力のセットに結合された1つ又は複数の制御入力を有する、態様16に記載の増幅回路。
【0069】
[0078] 態様18:予測G級モードが、マルチレベル予測G級モードを含む、態様9~17のいずれかに記載の増幅回路。
【0070】
[0079] 態様19:増幅器が、スピーカドライバを含む、態様9~18のいずれかに記載の増幅回路。
【0071】
[0080] 態様20:入力信号の遅延バージョンを生成するために入力信号を遅延させる手段と、入力信号の遅延バージョンを増幅する手段と、増幅器への電力を調整する手段と、入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように、電力を調整する手段を選択的に制御する手段と、を備える、増幅のための装置。
【0072】
追加的な考慮事項
[0081] 本開示のいくつかの態様は、ハイブリッドH級/予測G級増幅器アーキテクチャを提供する。ハイブリッド増幅器アーキテクチャは、信号ピークが発生する前に、昇圧型コンバータ出力キャパシタをより高い電圧(依然としてスピーカ信号に従うが、先読み能力を有するG級)に充電することによって動作する。信号ピークが発生すると、バッテリ電流は制限されるが、昇圧キャパシタが電荷の残りを提供することができるので、スピーカ信号は依然としてクリーンであるはずである。昇圧出力はドループし得るが、ドループがスピーカドライバのヘッドルームマージンに食い込むほど十分に大きくない限り、増幅された信号は依然としてクリーンであるべきである。このようにして、ハイブリッドH級/予測G級増幅器アーキテクチャは、バッテリ電流が限定されているにもかかわらず、中~高周波数に対してはるかに高い電力を供給することができる。更に、低電力の場合の効率は損なわれない。
【0073】
[0082] 上述の方法の様々な動作は、対応する機能を実行することが可能な、任意の好適な手段によって実行することができる。それらの手段は、限定するものではないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はプロセッサを含めた、様々なハードウェア構成要素(単数又は複数)及び/又はソフトウェア構成要素(単数又は複数)、並びに/あるいは、様々なハードウェアモジュール(単数又は複数)及び/又はソフトウェアモジュール(単数又は複数)を含み得る。一般に、図中に動作が示されている場合、それらの動作は、同様の番号が付された、対応する同等のミーンズプラスファンクション構成要素を有し得る。
【0074】
[0083] 例えば、遅延させる手段は、図4に示されるような遅延素子402などの遅延素子を含み得る。増幅する手段は、図1に示される増幅器110又は図4に示される増幅器408などの増幅器を含み得る。電力を調整する手段は、図2に示される昇圧型コンバータ200又は図4に描かれる昇圧型コンバータ406などの電圧レギュレータを含み得る。選択的に制御する手段は、図4に示される制御ロジック404などの制御ロジックを含み得る。
【0075】
[0084] 本明細書で使用される場合、「決定すること(determining)」という用語は、多種多様なアクションを包含する。例えば、「決定すること」は、算出すること、計算すること、処理すること、導出すること、調査すること、検索すること(例えば、テーブル、データベース、又は別のデータ構造において検索すること)、確認することなどを含み得る。また、「決定すること」は、受信すること(例えば、情報を受信すること)、アクセスすること(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)なども含み得る。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選び取ること、確立することなども含み得る。
【0076】
[0085] 本明細書で使用される場合、項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」に言及する語句は、単一のメンバーを含めた、それらの項目の任意の組み合わせを指す。例として、「a、b、又はcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、及びa-b-c、並びに、複数の同じ要素を有する任意の組み合わせ(例えば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、及びc-c-c、あるいは、a、b、及びcの任意の他の配列)を包含することが意図されている。
【0077】
[0086] 本明細書で開示される方法は、説明される方法を達成する1つ若しくは複数のステップ又はアクションを含む。それらの方法のステップ及び/又はアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに入れ替えることができる。換言すれば、ステップ又はアクションの特定の順序が指定されていない限り、特定のステップ及び/又はアクションの順序、並びに/あるいは、それらのステップ及び/又はアクションの使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく、修正することができる。
【0078】
[0087] 特許請求の範囲は、上記で例示されている厳密な構成及び構成要素に限定されるものではない点を理解されたい。特許請求の範囲から逸脱することなく、上述の方法並びに装置の、構成、動作、及び詳細において、様々な修正、変更、及び変形を加えることができる。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
入力信号の遅延バージョンを生成するために前記入力信号を遅延させることと、
昇圧型コンバータによって給電される増幅器を用いて前記入力信号の前記遅延バージョンを増幅することと、
前記入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように前記昇圧型コンバータを選択的に制御することと、
を含む、増幅の方法。
[C2]
前記選択的に制御することが、前記増幅器が前記入力信号の前記遅延バージョンを増幅するのに十分なヘッドルームを有するように、前記入力信号の前記大きさが第1の閾値よりも大きいときに、前記予測G級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御することを含む、C1に記載の方法。
[C3]
前記予測G級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御することが、前記入力信号の前記遅延バージョンのピーク値が前記増幅器によって受信される前に、前記昇圧型コンバータの出力キャパシタを前記入力信号のピーク値よりも高い電圧に充電することを含む、C2に記載の方法。
[C4]
前記選択的に制御することが、前記入力信号の前記大きさが前記第1の閾値よりも小さく、かつ第2の閾値よりも大きいときに、前記H級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御することを更に含む、C2に記載の方法。
[C5]
前記選択的に制御することが、前記入力信号の前記大きさが前記第2の閾値よりも小さいときに、バイパスモードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御することを更に含む、C4に記載の方法。
[C6]
前記選択的に制御することが、前記入力信号の前記大きさが前記第1の閾値よりも小さいときに、前記H級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御することを更に含む、C2に記載の方法。
[C7]
前記予測G級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御することが、前記入力信号の前記大きさに基づいて前記昇圧型コンバータのための基準電圧を変更することを含む、C2に記載の方法。
[C8]
前記予測G級モードが、マルチレベル予測G級モードを含む、C1に記載の方法。
[C9]
遅延素子と、
前記遅延素子の出力に結合された入力を有する増幅器と、
前記増幅器の電源入力に結合された出力を有する昇圧型コンバータと、
前記遅延素子の入力に結合された第1の入力を有し、前記遅延素子の前記出力に結合された第2の入力を有し、前記昇圧型コンバータの制御入力に結合された出力を有する制御ロジックであって、入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように前記昇圧型コンバータを選択的に制御するように構成されている、制御ロジックと、
を備える、増幅回路。
[C10]
前記遅延素子が、前記入力信号の遅延バージョンを生成するために前記入力信号を遅延させるように構成されており、
前記増幅器が、前記入力信号の前記遅延バージョンを増幅するように構成されており、
前記制御ロジックが、前記増幅器が前記入力信号の前記遅延バージョンを増幅するのに十分なヘッドルームを有するように、前記入力信号の前記大きさが第1の閾値よりも大きいときに、前記予測G級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御するように構成されている、C9に記載の増幅回路。
[C11]
前記制御ロジックが、前記入力信号の前記遅延バージョンのピーク値が前記増幅器によって受信される前に、前記昇圧型コンバータの出力キャパシタを前記入力信号のピーク値よりも高い電圧に充電するために、前記予測G級モードで動作する前記昇圧型コンバータを制御するように構成されている、C10に記載の増幅回路。
[C12]
前記制御ロジックが、前記入力信号の前記大きさが前記第1の閾値よりも小さく、かつ第2の閾値よりも大きいときに、前記H級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御するように構成されている、C10に記載の増幅回路。
[C13]
前記制御ロジックが、前記入力信号の前記大きさが前記第2の閾値よりも小さいときに、バイパスモードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御するように構成されている、C12に記載の増幅回路。
[C14]
前記制御ロジックが、前記入力信号の前記大きさが前記第1の閾値よりも小さいときに、前記H級モードで動作するように前記昇圧型コンバータを制御するように構成されている、C10に記載の増幅回路。
[C15]
前記制御ロジックが、前記入力信号の前記大きさに基づいて、前記予測G級モードで動作する前記昇圧型コンバータのための基準電圧を変更するように構成されている、C10に記載の増幅回路。
[C16]
前記制御ロジックが、
前記制御ロジックの前記第2の入力に結合された入力を有するH級コントローラと、
前記制御ロジックの前記第1の入力に結合された入力を有するG級コントローラと、
前記H級コントローラの1つ又は複数の出力に結合された入力の第1のセットを有し、前記G級コントローラの1つ又は複数の出力に結合された入力の第2のセットを有し、前記昇圧型コンバータの前記制御入力に結合された出力を有するマルチプレクサと、
を含む、C9に記載の増幅回路。
[C17]
前記マルチプレクサが、前記G級コントローラの出力のセットに結合された1つ又は複数の制御入力を有する、C16に記載の増幅回路。
[C18]
前記予測G級モードが、マルチレベル予測G級モードを含む、C9に記載の増幅回路。
[C19]
前記増幅器が、スピーカドライバを含む、C9に記載の増幅回路。
[C20]
入力信号の遅延バージョンを生成するために前記入力信号を遅延させる手段と、
前記入力信号の前記遅延バージョンを増幅する手段と、
前記増幅器への電力を調整する手段と、
前記入力信号の大きさに基づいて、予測G級モード又はH級モードのうちの少なくとも1つで動作するように、前記電力を調整する手段を選択的に制御する手段と、
を備える、増幅のための装置。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4
図5