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特許7665899導管アンカー、海上システム、及び導管アンカーを配置するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-14
(45)【発行日】2025-04-22
(54)【発明の名称】導管アンカー、海上システム、及び導管アンカーを配置するための方法
(51)【国際特許分類】
   B63B 21/50 20060101AFI20250415BHJP
   B63B 22/02 20060101ALI20250415BHJP
【FI】
B63B21/50 Z
B63B22/02 Z
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022540724
(86)(22)【出願日】2020-12-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-20
(86)【国際出願番号】 GB2020053207
(87)【国際公開番号】W WO2021148765
(87)【国際公開日】2021-07-29
【審査請求日】2023-11-10
(31)【優先権主張番号】2000956.9
(32)【優先日】2020-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】522199479
【氏名又は名称】オービタル マリン パワー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミラー、カラム
(72)【発明者】
【氏名】バイヤーズ、マーク
【審査官】三宅 龍平
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-166885(JP,A)
【文献】米国特許第04342519(US,A)
【文献】特開2019-193446(JP,A)
【文献】特表2012-518983(JP,A)
【文献】実開昭50-021694(JP,U)
【文献】特開昭55-016196(JP,A)
【文献】国際公開第2009/004308(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63B 21/50
B63B 22/02
F03D 13/10 - 13/12
E21B 43/01
E21B 43/08
F16L 1/12
H02G 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導管アンカーであって、
基部セクションと、
前記基部セクションから延伸する導管ガイドと
を備えており、
前記基部セクションが、静的導管部分を前記基部セクションに固定するための導管アタッチメントを有しており、
前記導管ガイドを介して前記導管アタッチメントから遠位方向に延在する動的導管部分に対し、使用時に利用可能な動的導管経路範囲を、前記導管アンカーが画定しており、
前記動的導管経路範囲は、動的導管軸線を少なくとも部分的に囲むように延在し、
前記動的導管軸線は、前記導管アタッチメントから遠位方向に延在する完全に直線状の導管に沿った概念的な軸線であり、
前記導管アンカーが海底に置かれているとき、前記動的導管経路範囲が、概して海底から離れるように前記導管アタッチメントから遠位方向に延在しており、
前記導管ガイドが、前記動的導管経路範囲に向かって前記導管アタッチメントから遠位方向に配向された凸状曲げ保護表面領域を有しており、前記凸状曲げ保護表面領域が、前記動的導管経路範囲を少なくとも部分的に囲むように延在しており、
前記動的導管経路範囲に沿って前記動的導管軸線から少なくとも約90度離れて通って延在している前記動的導管部分に対して、前記凸状曲げ保護表面領域が曲げ保護を提供する、導管アンカー。
【請求項2】
最小曲げ半径を有する前記動的導管部分とともに使用するための、前記動的導管経路範囲に沿った前記凸状曲げ保護表面領域のすべての部分の曲率半径が、前記動的導管部分の前記最小曲げ半径であるかそれを上回っている、請求項1に記載の導管アンカー。
【請求項3】
前記導管アンカーが海底に置かれているとき、前記凸状曲げ保護表面領域が、前記動的導管経路範囲を完全に囲むように延在し、且つ、前記動的導管経路範囲を囲む開口を画定しており、使用時に前記開口を通って前記動的導管部分が延在する、請求項1または2に記載の導管アンカー。
【請求項4】
前記動的導管経路範囲に沿って少なくとも約180度を通って延在している前記動的導管部分に対して、前記凸状曲げ保護表面領域が曲げ保護を提供する、請求項1または2に記載の導管アンカー。
【請求項5】
前記凸状曲げ保護表面領域が、2つ以上の凸状曲げ保護表面セクションを有する、請求項1または2に記載の導管アンカー。
【請求項6】
前記2つ以上の凸状曲げ保護表面セクションのそれぞれが、実質的に部分円形状の断面を有する、請求項に記載の導管アンカー。
【請求項7】
前記凸状曲げ保護表面領域が、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の凸状曲げ保護表面セクションを有しており、前記凸状曲げ保護表面セクションが、前記動的導管経路範囲を囲むように端部と端部が接合されたチューブラの2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の長さから構築された部分円形状の断面を有している、請求項に記載の導管アンカー。
【請求項8】
記凸状曲げ保護表面領域が、前記動的導管経路範囲を囲む概して正方形または矩形の対称性を有する開口を画定する部分円筒形状の4つの表面セクションを有している、請求項に記載の導管アンカー。
【請求項9】
前記導管アタッチメントが、別個の動的導管と静的導管とを接合するための手段を含んでいる、請求項1または2に記載の導管アンカー。
【請求項10】
前記導管アタッチメントが、前記静的導管に取り付けられるための近位端部と、前記動的導管に取り付けられるための遠位端部とを備えている、請求項に記載の導管アンカー。
【請求項11】
前記導管アタッチメントがひずみ除去装置をさらに有している、請求項に記載の導管アンカー。
【請求項12】
前記導管アタッチメントが、前記導管アタッチメントの遠位端部から延在した曲げ補強材を有している、請求項1または2に記載の導管アンカー。
【請求項13】
海上システムであって、
水域の水面上の設備と、
請求項1または2に記載の導管アンカーと、
動的導管部分および静的導管部分を備えた導管と
を備えており、
前記導管が、前記導管アンカーの前記導管アタッチメントに取り付けられており、前記静的導管部分が前記導管アタッチメントの近位から前記導管アタッチメントまで延在しており、前記動的導管部分が前記導管アタッチメントから前記動的導管経路範囲に沿って、前記導管ガイドを介して、且つ、水柱を通って前記水面上の設備まで遠位方向に延在している、海上システム。
【請求項14】
前記動的導管部分は、最小曲げ半径を含んでおり、前記動的導管経路範囲に沿った前記凸状曲げ保護表面領域のすべての部分の曲率半径は、前記動的導管部分の前記最小曲げ半径であるかそれを上回っている、請求項13に記載の海上システム。
【請求項15】
前記水域の前記水面上の前記設備が浮体式の水流発電機を備えている、請求項13に記載の海上システム。
【請求項16】
請求項1または2に記載の導管アンカーを水域の水面上の設備から配置するための方法であって、
前記導管アタッチメントに導管を取り付ける段階と、
前記導管アンカーを海底に下ろす段階と
を備え、
前記導管アンカーが海底に置かれているとき、前記導管の静的導管部分が前記導管アタッチメントの近位から前記導管アタッチメントまで延在しており、前記動的導管部分が前記導管アタッチメントから前記動的導管経路範囲に沿って、前記導管ガイドを介して、且つ、水柱を通って、前記水面上の設備まで遠位方向に延在している、方法。
【請求項17】
動的導管の端部を、前記導管ガイドを介して前記導管アタッチメントに通すことにより、前記動的導管を前記導管アタッチメントに接続する段階を備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記導管アタッチメントに静的導管を接続する段階を備え、前記動的導管および前記静的導管の前記接続が、前記水域の前記水面上の前記設備において、前記導管アンカーが海底に下ろされる前に実施される、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導管アンカーに関する。より詳細には、本発明は、過剰な曲げから導管を保護するための導管ガイドを組み込んだ導管アンカーに関する。
【背景技術】
【0002】
海上作業は、多くの場合、海底(または淡水の底)と水面に浮かぶ船との間でデータを伝送するための、通信を目的とした電気導管またはケーブルを必要とする。代替的に、液体またはガスを海底から水面に移送するためのフローラインなどの導管は、石油またはガスの作業に必要とされることがある。全般的に、そのような導管(多くの場合「ライザ」と呼ばれる)は、海の表面に浮かぶ船またはプラットフォームに接続され、かつ海底に係留されて、海底でのこれらの導管の不要な移動が防止される。
【0003】
浮体式の船またはプラットフォームは、通常、海底に係留されている。しかし、波、風、および海流などに起因して、船はなお移動することがある。海底と船とにつながった(電気導管もしくはケーブル、またはチューブラなどの)任意の導管は、通常、水柱を通って延在する導管の動的部分に一定量のたるみのある状態で係留されて、船がそのアンカーの限度内で移動する場合に、導管が破断しないことが確保されている。動的導管部分は、望ましくは、海底に係留された導管の固定部分または静的部分まで延在している。
【0004】
船の移動に起因して、そのような動的導管は高い動的負荷を受けることがあり、多くの場合故障しやすくなる。一般的な故障の1つの状態は、導管の過剰な曲げ、すなわち導管の最小曲げ半径を超えた曲げによって引き起こされる。過剰な曲げが生じる一般的な位置は、アンカーから動的導管部分が延在しているところか、その近くである。
【0005】
浮体式の船は比較的大きく移動および偏位することから、過剰な曲げは、浮体式の海上エネルギー用途に関して特に懸念される。したがって、動的導管は、海底における係留点から離れるように広範囲の角度で導かれることが可能で、過剰な曲げへの耐性を有していなくてはならない。
【0006】
過剰な曲げを防止する従来の方針は、補強シースを使用すること、または余分な長さの動的導管を使用することを含む。静的導管部分に対する動的導管部分の正確な配向によっても、過剰な曲げによる損傷の可能性を低減できる。しかし、これらの方法は、実装するのにコストがかかるか技術的に解決し難いことがあり、過剰な曲げによる損傷がなお生じるおそれがある。
【0007】
したがって、海中用途において、動的導管の曲げ保護を改善する必要性が依然として存在している。
【発明の概要】
【0008】
本発明の第1の態様によれば、導管アンカーであって、
基部セクションと、
前記基部セクションから延在する導管ガイドと
を備えており、
前記基部セクションが、静的導管部分を前記基部セクションに固定するための導管アタッチメントを備えており、
前記導管ガイドを介して前記導管アタッチメントから遠位方向に延在する動的導管部分にとって使用時に利用可能な動的導管経路範囲を、前記導管アンカーが画定しており、
前記導管ガイドが、前記動的導管経路範囲に向かって配向され前記導管アタッチメントから遠位方向に配向された凸状曲げ保護表面領域を備えており、前記凸状曲げ保護表面領域が、前記動的導管経路範囲を少なくとも部分的に囲むように延在している、導管アンカーが提供される。
【0009】
使用時、海底に沿って延在する導管は、アンカーの導管アタッチメントに取り付けられている。静的導管部分は、(通常は海底に置かれている)導管アタッチメントから近位方向に延在しており、動的導管部分は、概して反対方向の動的導管経路範囲に沿って、静的導管部分から遠位方向に(かつ水域の水面上の船または設備に向かって前方に)延在している。
【0010】
動的導管部分は、導管アタッチメントから導管ガイドを介して動的導管経路範囲に沿って遠位方向に延在している。曲げ保護表面領域は、導管アタッチメントから遠位方向に、動的導管経路範囲の少なくとも一部分を画定している。
【0011】
使用時、動的導管部分が(水柱内での移動および/または水面の設備の移動に起因して)移動するとき、動的導管部分は凸状曲げ保護表面領域に当接し、事実上曲げ保護表面領域の「周りに巻き付く」ことから、過剰な曲げから保護される。
【0012】
導管アタッチメントと導管ガイドとの間の動的導管経路範囲に沿った距離も、導管アタッチメントのすぐ遠位の領域の過剰な曲げを回避するように選択されてよい。
【0013】
所与の導管は最小曲げ半径、すなわち導管が損傷することなく許容できる最大曲率を有している。最小曲げ半径は、最大許容可能曲率を有する円周をもつ円の半径に対応している。最小曲げ半径は、安全公差を含んでよく、製造業者に指定されてもよいし、または規制要件によって決定されてもよい。
【0014】
したがって、前記動的導管経路範囲に沿った前記凸状曲げ保護表面領域のすべての部分の曲率半径は、アンカーとともに使用される前記動的導管部分の前記最小曲げ半径であるかそれを上回るように選択されてよい。
【0015】
さらなる利点は、動的導管部分自体が、その最大許容可能曲率を超えることなく曲げ保護表面領域に対してある程度曲がり戻ることが可能なので、導管アンカーが、アンカーの配向を含む設備の精度に、より大きい公差を付与することである。
【0016】
本明細書において動的導管経路範囲を参照する場合、導管アタッチメントから遠位方向に離れる経路の範囲であって、使用時に、動的導管の遠位部分が取ることのできる範囲を参照している。動的導管経路範囲は、動的導管軸線を少なくとも部分的に囲むように延在し、この動的導管軸線は、導管アタッチメントから遠位方向に延在する完全に直線状の導管に沿った概念的な軸線である。
【0017】
曲げ保護表面領域は、動的導管経路範囲を部分的にまたは完全に囲むように延在していてよい(したがって、動的導管経路範囲を囲む開口を画定し、使用時には、この開口を通って動的導管部分が延在する)。
【0018】
例えば、いくつかの実施形態において、導管アンカーが海底に置かれているとき、動的導管軸線は、概して海底に沿って延在している。したがって、そのような実施形態において、動的導管経路範囲は、概して海底に沿って導管アタッチメントから遠位方向に延在するが、経路の範囲はサイドからサイドへ拡大し、導管アタッチメントからの距離に伴って海底から離れる。そのような実施形態において、曲げ保護表面領域は、動的導管経路範囲にわたって、各サイドまで延在してよい。
【0019】
他の実施形態において、導管アンカーが海底に置かれているとき、動的導管軸線は、海底から離れるように、例えば海底に対して概して垂直に(すなわち上方に)延在し、したがって動的導管経路範囲も、概して海底から離れるように延在する。動的導管軸線は、使用時、海底から他の角度を成して、例えば鋭角を成して延在してよい。
【0020】
いくつかのそのような実施形態において、曲げ保護表面領域は、動的導管経路範囲を完全に囲むように延在してよい。
【0021】
曲げ保護凸状表面領域は、基部セクションなどのアンカーの他の部分または海底とともに、動的導管経路範囲を囲む開口を画定してよい。
【0022】
曲げ保護表面領域、したがって動的導管経路範囲は、動的導管軸線に対して対称であってよい。
【0023】
凸状曲げ保護表面領域は、少なくとも約90度または少なくとも約180度を通る動的導管経路範囲に沿って延在する動的導管部分に、曲げ保護を提供してよい。
【0024】
凸状曲げ保護表面領域は、特定用途の要件に応じて、約45~270度、または約45~200度、または約60~180度、または約90~270度を通る動的導管経路範囲に沿って延在する動的導管部分に、曲げ保護を提供してよい。
【0025】
つまり、動的導管軸線に沿って切り取られた断面において、そのまたは各曲げ保護表面は、円弧(例えば、円形、楕円形、もしくは放物線状の円弧、もしくはそれらの組み合わせ)または湾曲を含んでいてよく、この円弧または湾曲は、特定用途の要件に応じて、少なくとも90度、または少なくとも180度、または任意の他の角度範囲を通って延在している。
【0026】
凸状曲げ保護表面領域は、単一の(すなわち継ぎ目のない)凸状曲げ保護表面を備えていてもよいし、または2つ以上の表面を備えていてもよい。
【0027】
曲げ保護表面領域は、バーまたは管のフレームワークなどのフレームワークによって画定されてよい。
【0028】
凸状曲げ保護表面領域は、2つ以上の凸状曲げ保護表面セクションを備えていてよい。曲げ保護表面セクションは、概して連続した表面であってもよいし、またはフレームワークによって画定されてもよい。
【0029】
以下でさらに詳細に開示するように、いくつかの実施形態においては、凹状曲げ保護表面領域が、導管ガイドのシェルまたは外面の一部分を形成している。
【0030】
前記曲げ保護表面セクションは、別の前記曲げ保護表面セクションとは異なる曲率を有していてよいが、いくつかの実施形態においては、各曲げ保護凸状表面セクションの曲率は同じである。
【0031】
動的導管軸線に沿った断面における曲げ保護表面領域またはその前記曲げ保護表面セクションの曲率は、動的導管軸線の周りで異なっていてよい。例えば、以下でさらに詳細に開示するように、導管ガイドは、動的導管経路範囲を囲むように配設されたチューブラの長さから作られた、動的導管軸線に対して垂直に配向されたセクションを備えていてよい。したがって、動的導管軸線からの距離に伴って、動的導管軸線に沿った断面において楕円の度合いは必然的に増大する。
【0032】
様々な曲率(例えば、部分楕円、放物線など)が使用されてよいが、そのまたは各前記凸状曲げ保護表面セクションは、実質的に部分円形状の断面を有することが便利な場合がある。
【0033】
部分円形状の断面は、パイプまたはチューブラなどの円筒形構成要素から便利に製造されることが可能である。
【0034】
曲げ保護表面領域は、部分円形状の断面を有する2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の表面セクションを備えていてよい。導管ガイドは、例えば動的導管経路範囲を囲むように端部と端部が接合されたチューブラの2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の長さから構築されてよい。
【0035】
いくつかの実施形態において、曲げ保護表面領域は、動的導管経路範囲の3つのサイドを囲むように3つの部分円筒形状の表面セクションを備えている。第4のサイドは、基部セクションによって画定されてもよいし、使用時には海底によって画定されてもよいし、または開口していてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態において、曲げ保護表面領域は、動的導管経路範囲を囲むように概して正方形または矩形の対称性を有する開口を画定する部分円筒形状の4つの表面セクションを備えている。
【0037】
三角形、多角形などの他の形状も可能である。
【0038】
凸状曲げ保護表面領域は、部分トロイダル状の表面セクションを備えていてよい。部分トロイダル状の表面セクションは、動的導管軸線と同軸であってよく、したがって動的導管軸線に沿って部分円形状の断面を有していてよい。
【0039】
部分トロイダル状の表面セクションは、動的導管経路範囲を部分的に囲むように延在してもよいし、または動的導管経路範囲を完全に囲むように延在してもよい。
【0040】
導管ガイドは、概してトロイダル状の構造を備えていてよい。
【0041】
凸状曲げ保護表面領域は、凹状円錐の部分内側表面、すなわち「トランペット形状」を画定する表面セクションを備えていてよい。部分内側表面は、円形底面の凹状円錐であってもよいし、または楕円状もしくは多角形状の底面の凸状円錐であってもよい。
【0042】
凹状曲げ保護表面領域は、構造フレームによって支持されてよく、この構造フレームは導管ガイドの内部にあってよい。
【0043】
導管ガイドは、凸状曲げ保護表面領域以外の表面領域を備えていてよいことが理解される。曲げ保護表面領域は、動的導管経路範囲に対して近位方向に配向された、したがって使用時に動的導管に対して曲げ保護を提供しない表面領域まで延在していてよい。例えば、チューブラ部材は、その周囲の一部分のみを囲むように曲げ保護表面領域を画定してよい。
【0044】
アンカーは、バラスト積載されるように構成されてよい。
【0045】
基部セクションは、アンカーにバラストおもりを置くまたは固定するのに好適な場所を備えていてよい。基部セクションの少なくとも一部分は、中空の構造を有していてよく、バラスト材料で充填されるように構成されていてよい。
【0046】
導管ガイドは、少なくとも部分的に、アンカーにバラスト積載するように機能してよい。例えば、導管ガイドは中空の構造を有していてよく、バラスト材料で充填されるように構成されていてよい。導管ガイドは、金属ブロックなどのバラスト材料のブロックから機械加工または鋳造されてよい。
【0047】
アンカー(例えば基部セクション)は、アンカーを海底に固定するための錨爪をさらに備えていてよい。
【0048】
代替的にまたは付加的に、ねじ、杭などが、アンカーを海底に固定するために使用されてよい。
【0049】
導管アンカーは、静的導管経路範囲を画定してよい。静的導管経路範囲は、動的導管経路範囲に関して考察した1つまたは複数の特徴を備えていてよく、導管アタッチメントから近位方向に延在しており、この導管アタッチメントは、設置中に静的導管の損傷を防止するのを補助してよい。
【0050】
導管アタッチメントは、導管を基部セクションに固定するためのクランプ、ストラップなどを含んでいてよい。導管アタッチメントは、少なくとも部分的に静的導管経路範囲を画定してよい。
【0051】
導管アタッチメントは、別々の動的導管および静的導管などの導管を接合するための手段を含んでいてよい。
【0052】
導管アタッチメントは、電気ケーブル、光ファイバなどを接合するためのスプライシングボックスを備えていてよい。導管アタッチメントは、当技術分野においてよく知られたものなど、チューブラを互いに結合するための装置を備えていてよい。
【0053】
前記導管アタッチメントは、静的導管に取り付けられるための近位端部と、動的導管に取り付けられるための遠位端部とを備えていてよい。各端部は、それぞれの導管を接合するのに好適な装置を備えていてよい。
【0054】
導管アタッチメントの近位端部および遠位端部は、同軸であってよい(例えば、動的導管軸線と位置合わせされていてよい)。導管アタッチメントの近位端部および遠位端部は、互いに角度を成していてよく、例えば垂直であってよい。
【0055】
導管アタッチメントは、その近位端部と遠位端部との間に延在する中間導管部分を備えていてよい。例えば中間部分は、遠位端部で動的チューブラに取り付けられ、近位端部で静的チューブラに取り付けられるように構成されたチューブラの長さを備えていてよい。中間部分は、それぞれの動的および静的なケーブル/ファイバに各端部で結合されるように構成された長さのケーブルおよび/またはファイバを備えていてよい。
【0056】
(例えば導管アタッチメントがスプライシングボックスを備える場合には直接、または例えば導管アタッチメントがその遠位端部で動的導管に取り付けられるように構成されている場合には間接的に)動的導管を静的導管に接合する手段を導管アタッチメントが含む実施形態において、導管アタッチメントは、取り付けられた動的導管にかかる引張りひずみを除去するように構成されたひずみ除去装置を備えていてよい。
【0057】
いくつかの実施形態において、動的導管は、外装層(例えば電気ケーブルまたは光ファイバで知られているものなど)を含んでいてよい。導管アタッチメントは、外装層に取り付けられるように、かつ外装層を介して伝達されるひずみを受けるように構成されていてよい。例えば、動的導管の近位端部にあるまたはその近くにある外装層は、導管アタッチメントの遠位端部に対してまたは静的ケーブルの対応するフランジ状部分にクランプ締めされるフランジ状部分を提供するように広げられてよい。
【0058】
代替的な実施形態において、チューブラライザの形態の動的導管は、その近位端部にフランジ部分(例えばフランジ)を備えていてよい。
【0059】
したがって、ひずみ除去装置は、そのまたは各フランジ構成部をクランプ締めまたは間に入れてクランプ締めするためのクランプ装置を備えていてよい。
【0060】
ひずみ除去装置は、本来なら動的導管を分離するように作用する引張りひずみを、より良好に伝達することができる。
【0061】
導管アタッチメントは、曲げ補強材を備えていてよく、この曲げ補強材は、遠位端部から、およびいくつかの実施形態においてはその近位端部から延在しており、この曲げ補強材を通って延在するかこれに固定された導管の曲げに対する付加的な抵抗を提供する。
【0062】
曲げ補強材は、曲げに抵抗するための(例えば編組材料または弾性材料の)導管部分用のシースまたは覆いであってよい。曲げ補強材は、有利には、例えば導管の圧縮に起因する導管部分の過剰な曲げに抵抗してよい。
【0063】
曲げ補強材が存在していてよいが、それが曲げ保護表面領域の近位にあることから、本発明は、そのような曲げ補強材が耐える必要のある潜在的な曲げひずみを、従来の設備の静的ケーブル部分と動的ケーブル部分との間で必要になる曲げひずみよりも低減する。したがって、曲げ補強材は、より小さく、より軽く、より低コストにされてよい。
【0064】
曲げ補強材は、導管アタッチメントから動的導管経路範囲に沿って、いくつかの実施形態においては少なくとも部分的に導管ガイドを通って延在していてよい。
【0065】
導管アンカーは、ひずみ除去ラインを取り付けるための固定具を備えていてよい。導管アンカーは、一方の端部で固定具に結合されたひずみ除去ラインを備えていてよい。ひずみラインは、動的導管部分に固定するためのクランプまたはカラーなどの装置を、その他方の端部に備えていてよい。
【0066】
ひずみ除去ラインは、使用時に、一方の端部でアンカーに固定されてよく、他方の端部で、導管アンカーの遠位方向の動的導管部分にあるかその周りにある導管固定点に固定されてよい。
【0067】
ひずみ除去ライン自体に張力がかけられる前には、ひずみ除去ラインの長さにより、導管固定点と導管アタッチメントとの間で動的導管が引っ張られることが制限または防止される。したがって、ひずみ除去ラインは、導管アタッチメントに過度な力が直接加えられることを防止する。本明細書に開示するように、導管を接続する手段を導管アタッチメントが備えている場合には、このことは特に有益である。ひずみ除去のこの手段は、上で考察したひずみ除去装置に加えて、またはその代わりに使用されてよい。
【0068】
また、ひずみ除去ラインは、使用時に、動的ケーブル部分の曲率がアンカーから離れるように遠位方向にかつ上方に水柱内に導かれるのを補助してよい。
【0069】
固定は、ケーブルアンカーの任意の部分でよいが、基部セクションが便利である。
【0070】
導管アンカーは、任意の好適な構造を有していてよい。例えば、基部は、桁、チューブラ、バー、梁などから構築されてよい。基部セクションは、安定した、いくつかの実施形態においては概して平坦なプラットフォームを海底に提供するように構成されてよい。基部セクションは、例えば細長い1つまたは複数の梁を備えていてよく、導管ガイドおよび導管アタッチメントがそれに据え付けられてよい。
【0071】
導管ガイドは、基部に直接取り付けられてもよいし、または支持フレームワークによってそこから間隔を置いて取り付けられてもよい。
【0072】
導管ガイドは、単一構造であってもよいし、またはそれ自体が、梁、バー、チューブラなどのフレームワークから構築されてもよい。
【0073】
導管アンカーの1つまたは複数の部分(導管ガイドおよび/または基部セクションの少なくとも一部分など)は、例えば本明細書で開示するバラスト材料などを受けるための、中空の構造を有していてよい。
【0074】
本発明の第2の態様によれば、海上システムであって、
水域の水面上の設備と、
本発明の第1の態様による導管アンカーと、
動的導管部分および静的導管部分を備えた導管とを備えており、
前記導管が、前記導管アンカーの前記導管アタッチメントに取り付けられており、前記静的導管部分が、前記導管アタッチメントの近位から前記導管アタッチメントまで延在しており、前記動的導管部分が、前記導管アタッチメントから前記動的導管経路範囲に沿って、前記導管ガイドを介して、前記水柱を通って、前記水面設備まで遠位方向に延在している、海上システムが提供される。
【0075】
動的導管部分は、最小曲げ半径を有していてよい。
【0076】
前記動的導管経路範囲に沿った前記凸状曲げ保護表面領域のすべての部分の曲率半径は、前記動的導管部分の前記最小曲げ半径であってもよいし、それを上回っていてもよい。
【0077】
導管アンカーは、海底に位置付けられてよい。導管アンカーの基部セクションは、海底に置かれてよい。
【0078】
静的導管部分は、海底に沿って導管アンカーまで延在していてよい。
【0079】
動的導管経路範囲は、最初は概して海底に沿って導管アタッチメントから遠位方向に延在してよい(しかし、動的導管経路範囲内の経路の範囲は、導管アタッチメントの遠位方向への距離に伴って広くなることが理解される)。
【0080】
動的導管経路範囲は、最初は概して海底から離れるように、例えば概して上方に(アンカーが水平な場合には実質的に垂直方向に)、導管アタッチメントから遠位方向に延在していてよい。
【0081】
導管アタッチメントは、クランプ装置などのひずみ除去装置を備えていてよい。導管は、動的導管および静的導管を備えていてよく、この動的導管と静的導管は、本明細書に開示するように、導管アタッチメントにおいて互いに結合されてもよいし、またはそれぞれが導管アタッチメントに結合されてもよい。
【0082】
動的導管(および任意選択で静的導管も)は、(外装層の広げられた部分などの)フランジ部分を備えていてよい。1つまたは複数のフランジ部分は、クランプ装置に対してまたはクランプ装置の間にクランプ締めされてよい。
【0083】
水域の水面上の設備は、浮体式の船を備えていてよい。いくつかの実施形態において、設備は、石油リグなどの静的プラットフォーム、または海底に固定された風力もしくは潮流のタービンを備えていてよい。
【0084】
浮体式の船は、少なくとも1つの係留ケーブルを介して海底に係留されていてよい(この係留ケーブルには、編組ケーブル、係留チェーンなどを含める)。
【0085】
係留ケーブルは、水面の概して固定された場所に船が保たれることを確保するが、必然的に船の多少の移動を可能にする。導管アンカーは、水面で船が移動した結果、動的ケーブル部分の過剰な曲げを防止するように構成されている。
【0086】
船は、浮体式の水流発電機など、海上生産船であってよい。
【0087】
本発明の第3の態様によれば、第1の態様による導管アンカーを水域の水面上の設備から配置するための方法であって、
前記導管アタッチメントに導管を取り付ける段階と、
前記導管アンカーを海底に下ろす段階であって、前記導管アンカーが海底に置かれているとき、前記導管の静的導管部分が、前記導管アタッチメントの近位から前記導管アタッチメントまで延在しており、前記動的導管部分が、前記導管アタッチメントから前記動的導管経路範囲に沿って、前記導管ガイドを介して、前記水柱を通って、前記水面設備まで遠位方向に延在している、段階とを含む方法が提供される。
【0088】
方法は、導管アタッチメントに動的導管を接続する段階をさらに含んでよい。
【0089】
動的導管をアタッチメントに取り付ける段階は、動的導管の端部を、導管ガイドを介して導管アタッチメントに通す段階を含んでよい。
【0090】
方法は、導管ガイドの曲げ保護表面領域によって画定された開口に動的導管の端部を通す段階を含んでよい。
【0091】
方法は、曲げ補強材をケーブルに、特に動的ケーブルに適用する段階を含んでよい。
【0092】
方法は、静的導管を導管アタッチメントに接続する段階を含んでよい。
【0093】
静的導管と動的導管との接続は、これにより、動的導管部分と静的導管部分とを有する前記導管をもたらすことが理解される。
【0094】
動的導管と静的導管との接続は、水域の水面上の設備において、導管アンカーが海底に下ろされる前に実施されてよい。代替的に、一方または両方の接続は、アンカーが下ろされた後に海底で確立されてよい。
【0095】
方法は、動的ケーブル部分に引張ひずみ除去を提供する段階を含んでよい。方法は、例えば、導管アンカーとその遠位方向にある動的ケーブル部分との間に、ひずみ除去ラインを接続する段階を含んでよい。
【0096】
導管アタッチメントは、クランプ装置などのひずみ除去装置を備えていてよく、方法は、前記動的導管のフランジ部分にひずみ除去装置を取り付ける段階を含んでよい。方法は、例えば動的導管の外装層の一部分を、その近位端部またはその近位端部の近くにおいて広げることにより、動的導管のフランジ部分を形成する段階を含んでよい。
【0097】
静的ケーブルへの接続が設備において確立される場合、方法は、静的ケーブルの端部を海底から回収する段階を含んでよい。
【0098】
静的ケーブルは、例えば、配電ネットワークまたは流体分配パイプラインなど、より大きい導管ネットワークの分岐(spur)であってよい。
【0099】
方法は、導管アンカーにバラスト積載する段階を含んでよい。バラスト積載は、例えば1つまたは複数のバラストおもりを、(設備から海底に下ろされていてよい)その本体セクションに置くことにより、海底で実施されてよい。
【0100】
代替的にまたは付加的に、アンカーにバラスト積載することは、設備において実施されてよい。例えば、いくつかの実施形態において、導管ガイドおよび/または基部セクションの少なくとも一部分は、中空の構造を有していてよく、方法は、そのまたは各中空部分を、砂または粒子状金属(例えば、鉛もしくは鋼の小塊、または不要物の小片)などのバラスト材料で充填する段階を含んでよい。
【0101】
方法は、アンカーを海底にピン固定、杭うち、またはボルト留めする段階を含んでよい。
【0102】
方法は、アンカーを海底に下ろし、続いて海底でアンカーを再配置または再位置合わせする段階を含んでよい。
【0103】
本発明は、海洋用途に限定されず、湖、河川、河口などを含む任意の水域においても有用である。したがって、本明細書における「海底」の参照は、任意のそのような水域の底に当てはまるとみなされるべきであり、したがって「河床」、「湖底」などと入れ換え可能である。
【0104】
「上」、「下」、「~のサイドに」、または「横方向」などの用語は、導管アンカーが水平な海底に置かれたときの配向を参照しており、アンカーの他の配向に関するそのような特徴を除外するように解釈されるべきではない。
【0105】
本明細書における「近位」および「遠位」および同様の用語の参照は、静的導管部分に沿って導管アンカーのケーブルアタッチメントに向かう参照フレームに基づきなされている。つまり、導管アンカーに取り付けられた導管の静的導管部分は、導管アンカーから近位方向に延在しており、導管の動的導管部分は、導管アンカーから遠位方向に延在している。
【0106】
導管または(ケーブル、チューブラ、または光ファイバなどを含む)導管部分を参照して、「静的」および「動的」という用語は、海底の導管アンカーに取り付けられたときのそれらの特徴を説明するものである。
【0107】
本発明の態様に関して本明細書で開示する任意選択の特徴は、本発明の任意の他の態様の任意選択の特徴に対応することが意図されている。したがって、装置の特徴の機能、構造、または使用に関する本明細書の開示は、本明細書で開示する方法の段階に対応すると理解されるべきであり、方法に関する本明細書の開示も、そのような方法を実施するのに必要なそのような特徴を有する装置を包含すると理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0108】
ここで例示的な実施形態を、以下の図を参照しながら説明する。
【0109】
図1】導管アンカーの実施形態の斜視図である。
図2図1の導管アンカーの側面図である。
図3】導管アンカーによって画定される静的導管部分と動的導管経路範囲に沿って延在している動的導管部分とを示す、図2および図3の導管アンカーの側方断面図である。
図4】バラストおもりが取り付けられた導管アンカーの別の実施形態の斜視図である。
図5図4の導管アンカーの側方断面図である。
図6a】導管アンカーを備えた海上システムを示す図である。
図6b】導管アンカーを備えた海上システムを示す図である。
図7a】ひずみ除去装置を示す図である。
図7b】ひずみ除去装置を示す図である。
図7c】ひずみ除去装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0110】
図1図2、および図3は、導管アンカー100を示している。導管アンカー100は、基部セクション102と、基部セクションから延伸する導管ガイド104とを有している。基部セクション102は、導管108を基部セクション102に固定するための導管アタッチメント106を備えている。導管108は、静的導管部分108aと動的導管部分108bとを含んでいる。
【0111】
示してある例において、動的部分および静的部分は、導管アタッチメントのそれぞれの端部に取り付けられた別々の動的導管および静的導管であるが(以下でさらに詳細に考察する)、代替的な実施形態において、導管108は連続的である。
【0112】
動的導管部分108bは、使用時、導管アタッチメント106から水柱を通って遠位方向に、水面の船まで延在しており、その一方で静的導管部分108aは、海底に沿って、通常は輸出パイプラインまたは配電ネットワークなどまで近位方向に延在している。導管アタッチメント106に対する近位および遠位の配向は、図中にそれぞれPおよびDと印付けした矢印によって示してある。
【0113】
ケーブルアンカー100は、導管アタッチメント106から導管ガイド104を介して遠位方向に延在する動的導管経路範囲を画定しており、動的導管経路範囲は、図3の破線の経路110a~110dに示してあるように、動的導管108bが辿ることのできる経路をすべて組み込んでいる。動的導管経路範囲は、示してある実施形態において、横方向にも拡大することが理解される。
【0114】
また、図3には、導管アタッチメント106の遠位端部から直線状に、通常の使用において概して海底に沿って延在する概念的な動的導管軸線Aも示してある。動的導管経路範囲は、軸線Aを囲むように対称的に、横方向に延在および拡大する。
【0115】
導管ガイドは、凸状曲げ保護表面領域112を含んでおり、この凸状曲げ保護表面領域112は、動的導管経路範囲に向かって配向されており、かつ導管アタッチメント106に対して遠位方向にも配向されている。導管ガイド104の近位面105は、導管アタッチメントに対して近位方向に配向されているので、例えば曲げ保護表面領域112の一部を形成していない。
【0116】
凸状曲げ保護表面領域112は、示してある実施形態において、動的導管108bの最小曲げ半径をわずかに超える曲率半径を有しており、これにより最小曲げ半径を下回る曲率を動的導管108が有することを防止する。
【0117】
導管ガイド104は、端部と端部が直交した状態で接続された3つのチューブラ曲げ保護表面構造体104a、104b、および104cから構築されている。これらチューブラ構造体は、部分円形状の断面を有する部分円筒形状の表面をそれぞれ備えており、約180度の曲率の周りを通る動的導管108bに曲げ保護を提供する。
【0118】
他の実施形態において、曲げ保護表面領域は、本明細書で開示するように他の曲率を含んでいてよい。
【0119】
導管ガイド104、より詳細には曲げ保護表面領域112は、使用時、動的導管経路範囲にわたって、その各サイドまで延在している。動的導管経路範囲は、その周囲の残りの部分を囲むように、部分的に基部セクション102および海底によって境界が定められている。基部セクション102および凸状曲げ保護表面領域112は、ともに開口120を画定し、この開口120を通って、使用時に動的導管108bが延在する。
【0120】
導管アタッチメント106は、この実施形態において「スプライシングボックス」を含んでおり、このスプライシングボックスは、その近位端部に、静的導管108aに接続するための導管コネクタ106aを有しており、その遠位端部に、動的導管108bに接続するための導管コネクタ106bを有している。
【0121】
示してある実施形態は、電気分配ケーブルを接続するためのものであり、導管アタッチメントは、コネクタ106aと106bとの間に延在する中間導管部分も提供している。
【0122】
導管アタッチメント106の遠位端部からは、弾性シースの形態の曲げ補強材114が延在している。使用時、動的ケーブル108は、図1に示してあるように、この曲げ補強材を通って導入される。曲げ補強材114は、曲げ保護表面領域112によって画定された動的ケーブル経路範囲の領域内まで部分的に延在している。曲げ補強材114は、図中で軸線Aに沿って延在した状態で示されているが、使用時には、動的導管経路範囲の境界内で動的導管108とともに曲がる。
【0123】
代替的な実施形態において、曲げ補強材は、アンカーに接続される前に動的導管部分に直接適用されてもよいし、または完全に省かれてもよい。
【0124】
基部セクション102は、梁102a、102b、102c、および102dから構築されており、使用時に海底に置かれるように安定したプラットフォームを提供する。付加的に、外縁周りの梁102a~102cは、アンカーの配置後に、コンクリートブロックなどのバラストおもりにより、押し下げられるかバラスト積載されてよい。
【0125】
示してある実施形態において、導管ガイド104は中空の構造を有しており、バラスト材料で充填されてもよい。代替的な実施形態(図示せず)において、導管ガイドは、中実ブロックとして鋳造もしくは機械加工されてもよいし、または開口したフレームワークから形成されてもよい。導管アンカーの構築およびバラスト積載は、意図する配置の手段に応じて異なってよい。例えばいくつかの状況において、アンカーが水面でバラスト積載されるのではなく、海底に対してバラスト積載または他の方法でピン固定もしくはボルト留めされることが好ましい場合がある。配置後のアクセスがより困難な深海内などの他の状況においては、アンカーは水面でバラスト積載されることが好ましい場合がある。
【0126】
アンカー100を配置するために、静的導管108aが海底から回収され(例えば浮かせられ)、動的導管108bが、船などの水面設備に提供される。ケーブル108aおよび108bが、導管アタッチメント106のそれぞれの端部に接続される。特に動的ケーブル108aは、開口120を通って導管ガイド104を介して、この実施形態ではケーブル補強材114に導入される。
【0127】
次いで導管ガイドの中空部分(図示せず)が、金属ペレットなどのバラスト材料で充填され、アンカーが海底に配置される。
【0128】
曲げ保護表面領域は、本来可能な程度の公差よりも大きい程度の公差を、アンカーの最終的な配向に付与する。
【0129】
図4および図5は、導管アンカー200の別の例を示している。導管アンカー100と共通の特徴には、100だけ増分した同様の参照番号が付与されている。
【0130】
アンカー200は、基部セクション202を含んでおり、この基部セクション202に対して、フレームワーク203により導管ガイド204が据え付けられている。
【0131】
導管ガイドは、導管ガイド204を通る開口220を画定するように端部と端部が直交した状態で接続された4つのチューブラ曲げ保護表面構造体204a、204b、204c、および204dから構築されている。したがって、凸状曲げ保護表面領域212は、動的ケーブル経路範囲を完全に囲むように延在している(その軸線Aが図中に印付けしてある)。
【0132】
この事例における導管アタッチメントは、90度の曲げを含んでおり、それにより近位ケーブル208aは、使用時に海底に沿って近位端部206aまで延在し、遠位ケーブル部分は、開口220を通って海底から離れるように概して垂直方向に遠位端部206bから出る。結果的に、動的ケーブル経路範囲は、最初は概して垂直方向に、導管アタッチメント206から遠位方向に延在する。図5に示す例示的な経路210a~210dに示してあるように、この配向は、動的導管経路範囲を完全に囲むように延在する凸状曲げ保護表面領域212と相まって、アタッチメント206の遠位端部206bから動的ケーブル経路範囲を360度拡大できるようにする。
【0133】
曲げ保護の角度も、90度~180度にわたって(すなわち軸線Aから離れるように)延在して、必要に応じて動的導管108b自体が曲がり戻って海底に置かれることが可能になる。
【0134】
代替的な実施形態(図示せず)において、ケーブルガイド104は側部が開口していてよく(例えば、概してU字形状であってよく)、動的導管経路範囲の一部分のみを囲むように曲げ保護を提供してよい。そのような実施形態は、いくつかの状況において、例えば取り付けが海底で実施されるときに、導管の取り付けをより便利にすることができる。
【0135】
図4では、基部セクション202の上にあるバラストおもり222も見ることができる。バラストおもりは、配置前に水面で付加されてもよいし、海底で付加されてもよい。
【0136】
図6aおよび図6bは、本発明による導管アンカーの有用性を概略的に示している。
図6aおよび図6bは、水域の水面301の設備を含む海上システムを示しており、この設備は、示してある例では浮体式の潮流発電機(水流発電機)300であり、流水からエネルギーを捕捉するためのナセル302およびロータ304を備えている。
【0137】
発電機300は、従来の方式でアンカーライン306を介して係留される。潮流変動、気候条件(荒海、海流など)、およびロータ304を介して伝わる負荷に起因して受ける公称のピッチおよびロールに対応するために、係留ラインには、ある程度のたるみ、ひいては海底に対して船300の多少の移動を可能にするたるみが与えられなくてはならない。
【0138】
発電機300は、海底303の静的電気ケーブル308aを介して電気分配システムに接続される。静的ケーブル308aは、海中ケーブルネットワーク(図示せず)に対する前方接続部を有する分岐線である。静的ケーブル308aは、上述したように、アンカー100の導管アタッチメント106に接続されている。
【0139】
動的ケーブル308bは、発電機300から水柱を通ってアンカー100まで延在する。動的ケーブルは、上述したように、導管アタッチメント106の遠位端部に接続されており、そこから動的ケーブル経路範囲に沿って、導管ガイド104を介して遠位方向に延在する。
【0140】
発電機300が(例えば、図6aのように右方向への流れ条件と、図6bのように左方向への流れ条件との間で)水面を移動するとき、動的ケーブル308bの曲がりやすい角度は異なる。発電機300が受ける潮流条件および他の環境条件は、水柱を通って延在している動的ケーブル308bもある程度受けることがあり、その経路の変動も引き起こす。
【0141】
図6aに示してある大きい流れ条件(比較的浅い角度で動的ケーブルがアンカー100から遠位方向に延在する経路に向かって、動的ケーブルが付勢される条件)など一定の条件に対しては、アンカーは比較的最適に位置決めされることがあるが、この位置は、他の時点ではそれほど最適でないことがある。例えば、図6bに示してあるように、発電機300はアンカー100を超えてさらに移動しており、動的ケーブル308b自体が、ケーブルガイド104に対して曲がり戻っている。そのような状況において、凸状曲げ保護表面領域112は、本来なら生じうる過剰な曲げ、疲労、および潜在的な破損を防止する。本明細書で開示するひずみ除去ラインなど、動的導管部分に対する付加的な引張ひずみ除去が提供されてよい。図7a~図7cは、動的導管のフランジ部分を介したひずみ除去の提供を示している。
【0142】
動的導管408bは、外装ケーブル、外装光ファイバなどの形態を取ってよく、(電気ケーブルまたはケーブル束、光ファイバ束などの)内部コア450と、通常は螺旋状に巻かれた1つまたは複数の編組の形態の外部外装層452とを有している。
【0143】
動的ケーブル408bの近位端部454において、外装層の近位部分452aを外向きに広げてフランジ部分456を形成することができる。
【0144】
次いで動的導管408bのフランジ部分456が導管アタッチメントの遠位端部にあるフランジ407に当接するように、近位端部454が、導管アタッチメントの遠位端部406bに取り付けられる。次いで、図7cに示してあるように、フランジ部分が、フランジ407とカラー458との間にボルト460によってクランプ締めされてよい。
【0145】
動的導管408bに加えられる張力は、これにより外装層452およびひずみ除去装置407、456、458、460を介して導管アタッチメントに伝達される。内部コア450は、そのような引張応力から少なくともある程度は隔離される。
【0146】
様々な例示的実施形態を開示してきたが、本明細書で開示したバルブおよび方法の変形、修正、および組み合わせは、添付の特許請求の範囲から逸脱することなくなされてよいことが理解される。
本明細書によれば、以下の各項目に記載の構成もまた開示される。
(項目1)
導管アンカーであって、
基部セクションと、
前記基部セクションから延伸する導管ガイドと
を備えており、
前記基部セクションが、静的導管部分を前記基部セクションに固定するための導管アタッチメントを有しており、
前記導管ガイドを介して前記導管アタッチメントから遠位方向に延在する動的導管部分に対し、使用時に利用可能な動的導管経路範囲を、前記導管アンカーが画定しており、
前記導管ガイドが、前記動的導管経路範囲に向かって前記導管アタッチメントから遠位方向に配向された凸状曲げ保護表面領域を有しており、前記凸状曲げ保護表面領域が、前記動的導管経路範囲を少なくとも部分的に囲むように延在している、導管アンカー。
(項目2)
最小曲げ半径を有する前記動的導管部分とともに使用するための、前記動的導管経路範囲に沿った前記凸状曲げ保護表面領域のすべての部分の曲率半径が、前記動的導管部分の前記最小曲げ半径であるかそれを上回っている、項目1に記載の導管アンカー。
(項目3)
前記導管アンカーが海底に置かれているとき、前記動的導管経路範囲が、概して海底に沿って前記導管アタッチメントから遠位方向に延在している、項目1または2に記載の導管アンカー。
(項目4)
前記導管アンカーが海底に置かれているとき、前記凸状曲げ保護表面領域が、前記動的導管経路範囲にわたって、前記動的導管経路範囲の各サイドまで延在している、項目3に記載の導管アンカー。
(項目5)
前記導管アンカーが海底に置かれているとき、前記動的導管経路範囲が、概して海底から離れるように前記導管アタッチメントから遠位方向に延在している、項目1または2に記載の導管アンカー。
(項目6)
前記導管アンカーが海底に置かれているとき、前記凸状曲げ保護表面領域が、前記動的導管経路範囲を完全に囲むように延在し、且つ、前記動的導管経路範囲を囲む開口を画定しており、使用時に前記開口を通って前記動的導管部分が延在する、項目5に記載の導管アンカー。
(項目7)
前記動的導管経路範囲に沿って少なくとも約90度または少なくとも約180度を通って延在している前記動的導管部分に対して、前記凸状曲げ保護表面領域が曲げ保護を提供する、項目1から6のいずれか1項に記載の導管アンカー。
(項目8)
前記凸状曲げ保護表面領域が、2つ以上の凸状曲げ保護表面セクションを有する、項目1から7のいずれか1項に記載の導管アンカー。
(項目9)
前記または各凸状曲げ保護表面セクションが、実質的に部分円形状の断面を有する、項目8に記載の導管アンカー。
(項目10)
前記凸状曲げ保護表面領域が、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の凸状曲げ保護表面セクションを有しており、前記凸状曲げ保護表面セクションが、前記動的導管経路範囲を囲むように端部と端部が接合されたチューブラの2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の長さから構築された部分円形状の断面を有している、項目9に記載の導管アンカー。
(項目11)
前記凸状曲げ保護表面領域が、前記動的導管経路範囲の3つのサイドを囲むように、部分円筒形状の3つの表面セクションを有している、項目10に記載の導管アンカー。
(項目12)
前記導管アンカーが海底に置かれているとき、前記動的導管経路範囲が、概して海底に沿って前記導管アタッチメントから遠位方向に延在しており、前記動的導管経路範囲の第4のサイドが、前記基部セクションまたは海底によって画定されている、項目11に記載の導管アンカー。
(項目13)
前記導管アンカーが海底に置かれているとき、前記動的導管経路範囲が、概して海底から離れるように前記導管アタッチメントから遠位方向に延在しており、前記凸状曲げ保護表面領域が、前記動的導管経路範囲を囲む概して正方形または矩形の対称性を有する開口を画定する部分円筒形状の4つの表面セクションを有している、項目10に記載の導管アンカー。
(項目14)
前記導管アンカーが、バラスト積載されるように構成されている、項目1から13のいずれか1項に記載の導管アンカー。
(項目15)
前記基部セクションが、前記導管アンカーにバラストおもりを置くまたは固定するのに好適な場所を備えており、並びに/または、前記基部セクションおよび/または前記導管ガイドの少なくとも一部分が中空構造を有して、且つ、バラスト材料で充填されるように構成されている、項目14に記載の導管アンカー。
(項目16)
前記導管アタッチメントが、別個の動的導管と静的導管とを接合するための手段を含んでいる、項目1から15のいずれか1項に記載の導管アンカー。
(項目17)
前記導管アタッチメントが、前記静的導管に取り付けられるための近位端部と、前記動的導管に取り付けられるための遠位端部とを備えている、項目16に記載の導管アンカー。
(項目18)
前記導管アタッチメントの前記近位端部と前記遠位端部が同軸であるか、または、前記導管アタッチメントの前記近位端部と前記遠位端部が、互いに対し角度を成しており、任意選択で垂直を成している、項目17に記載の導管アンカー。
(項目19)
前記導管アタッチメントがひずみ除去装置をさらに有している、項目16から18のいずれか1項に記載の導管アンカー。
(項目20)
前記ひずみ除去装置が、動的導管の近位端部のまたはその近くのフランジ構成部にクランプ締めするためのクランプ装置を備えている、項目19に記載の導管アンカー。
(項目21)
前記導管アタッチメントが、前記導管アタッチメントの遠位端部から延在した曲げ補強材を有している、項目1から20のいずれか1項に記載の導管アンカー。
(項目22)
前記曲げ補強材が、前記導管アタッチメントから前記動的導管経路範囲に沿って前記導管ガイドまで、および任意選択で少なくとも部分的に前記導管ガイドを通って、延在している、項目21に記載の導管アンカー。
(項目23)
ひずみ除去ラインを取り付けるための固定具、および任意選択で一方の端部において前記固定具に結合されるひずみ除去ラインをさらに備えている、項目22に記載の導管アンカー。
(項目24)
海上システムであって、
水域の水面上の設備と、
項目1から23のいずれか1項に記載の導管アンカーと、
動的導管部分および静的導管部分を備えた導管と
を備えており、
前記導管が、前記導管アンカーの前記導管アタッチメントに取り付けられており、前記静的導管部分が前記導管アタッチメントの近位から前記導管アタッチメントまで延在しており、前記動的導管部分が前記導管アタッチメントから前記動的導管経路範囲に沿って、前記導管ガイドを介して、且つ、水柱を通って前記水面上の設備まで遠位方向に延在している、海上システム。
(項目25)
前記動的導管部分は、最小曲げ半径を含んでおり、前記動的導管経路範囲に沿った前記凸状曲げ保護表面領域のすべての部分の曲率半径は、前記動的導管部分の前記最小曲げ半径であるかそれを上回っている、項目24に記載の海上システム。
(項目26)
前記水域の前記水面上の前記設備が浮体式の船を備えている、項目24または25に記載の海上システム。
(項目27)
前記浮体式の船が、浮体式の水流発電機である、項目26に記載の海上システム。
(項目28)
項目1から23のいずれか1項に記載の導管アンカーを水域の水面上の設備から配置するための方法であって、
前記導管アタッチメントに導管を取り付ける段階と、
前記導管アンカーを海底に下ろす段階と
を備え、
前記導管アンカーが海底に置かれているとき、前記導管の静的導管部分が前記導管アタッチメントの近位から前記導管アタッチメントまで延在しており、前記動的導管部分が前記導管アタッチメントから前記動的導管経路範囲に沿って、前記導管ガイドを介して、且つ、水柱を通って、前記水面上の設備まで遠位方向に延在している、方法。
(項目29)
動的導管の端部を、前記導管ガイドを介して前記導管アタッチメントに通すことにより、前記動的導管を前記導管アタッチメントに接続する段階を備える、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記導管アタッチメントに静的導管を接続する段階を備える、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記動的導管および前記静的導管の前記接続が、前記水域の前記水面上の前記設備において、前記導管アンカーが海底に下ろされる前に実施される、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記導管アタッチメントが、クランプ装置などのひずみ除去装置を有しており、前記方法が、前記動的導管のフランジ部分に前記ひずみ除去装置を取り付ける段階を備える、項目29から31のいずれか1項に記載の方法。
(項目33)
前記動的導管のフランジ部分を、前記動的導管の近位端部にまたはその近位端部の近くに形成する段階を備える、項目32に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7a
図7b
図7c