(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-14
(45)【発行日】2025-04-22
(54)【発明の名称】測距装置、及び、送信条件の設定方法
(51)【国際特許分類】
G01S 13/84 20060101AFI20250415BHJP
G01S 11/02 20100101ALI20250415BHJP
H04B 17/27 20150101ALI20250415BHJP
G01S 13/74 20060101ALI20250415BHJP
【FI】
G01S13/84
G01S11/02
H04B17/27
G01S13/74
(21)【出願番号】P 2023566113
(86)(22)【出願日】2022-10-13
(86)【国際出願番号】 JP2022038191
(87)【国際公開番号】W WO2023105918
(87)【国際公開日】2023-06-15
【審査請求日】2024-03-07
(31)【優先権主張番号】P 2021198604
(32)【優先日】2021-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】山田 幸光
【審査官】安井 英己
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/077231(WO,A1)
【文献】特開2018-048821(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/102964(US,A1)
【文献】特開2019-158765(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0187262(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0003932(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0195723(US,A1)
【文献】特表2020-502923(JP,A)
【文献】特表2020-503766(JP,A)
【文献】特開2021-179381(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 11/00-11/16,
G01S 7/00- 7/42,
G01S 13/00-13/95,
H04B 17/27
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
他のデバイスに
BLE(Bluetooth Low Energy(登録商標))のパケット信号を送信する送信部と、
前記他のデバイスから
BLEのパケット信号を受信する受信部と、
前記送信部が前記他のデバイスに送信した第1周波数の
前記パケット信号を前記他のデバイスが受信したときの第1位相と、前記送信部が前記他のデバイスに送信した第2周波数の
前記パケット信号を前記他のデバイスが受信したときの第2位相とを取得する位相取得部と、
前記他のデバイスから前記受信部が前記第1周波数の
前記パケット信号を受信したときの第3位相と、前記他のデバイスから前記受信部が前記第2周波数の
前記パケット信号を受信したときの第4位相とを測定する位相測定部と、
前記位相取得部によって取得された前記第1位相及び前記第2位相と、前記第1周波数と、前記位相測定部によって測定された前記第3位相及び第4位相と、前記第2周波数とに基づいて、前記他のデバイスとの距離を測距する測距部と、
前記他のデバイスの前記第1周波数の
前記パケット信号の送信、前記送信部の前記第1周波数の
前記パケット信号の送信、前記他のデバイスの前記第2周波数の
前記パケット信号の送信、及び、前記送信部の前記第2周波数の
前記パケット信号の送信についての送信順と、前記第1周波数及び前記第2周波数とをランダムに設定する設定部と
、
前記送信順と前記第1周波数及び前記第2周波数とがランダムに設定された複数の設定データを格納する格納部と、
通知部と
を含
み、
前記他のデバイスは、前記複数の設定データと同一の複数の設定データを有しており、
前記設定部は、前記格納部から前記複数の設定データのうちの1つの設定データを読み出すことにより、前記送信順と前記第1周波数及び前記第2周波数とをランダムに設定し、
前記通知部は、前記1つの設定データのID(Identifier)を前記他のデバイスに通知する、測距装置。
【請求項2】
前記送信部及び前記受信部は、前記設定部によってランダムに設定される前記送信順と前記第1周波数及び前記第2周波数とに応じて、前記他のデバイスとの間で
前記パケット信号の送信及び受信をそれぞれ行う、請求項1に記載の測距装置。
【請求項3】
前記設定部によってランダムに設定される前記送信順に応じて、前記送信部の送信状態と前記受信部の受信状態とを切り替える切替部をさらに含む、請求項1又は2に記載の測距装置。
【請求項4】
前記他のデバイスは複数あり、
前記送信部及び前記受信部は、前記複数の
前記他のデバイスとの間で
前記パケット信号の送信及び受信がそれぞれ可能であり、
前記位相取得部は、前記送信部が前記複数の
前記他のデバイスに送信した
前記第1周波数の
前記パケット信号を前記複数の
前記他のデバイスが受信したときの複数の
前記第1位相と、前記送信部が前記複数の
前記他のデバイスに送信した
前記第2周波数の
前記パケット信号を前記複数の
前記他のデバイスが受信したときの複数の
前記第2位相とを取得し、
前記位相測定部は、前記複数の
前記他のデバイスから前記受信部が前記第1周波数の
前記パケット信号を受信したときの複数の
前記第3位相と、前記複数の
前記他のデバイスから前記受信部が前記第2周波数の
前記パケット信号を受信したときの複数の
前記第4位相とを測定し、
前記測距部は、前記位相取得部によって取得された前記複数の
前記第1位相及び前記複数の
前記第2位相と、前記第1周波数と、前記位相測定部によって測定された前記複数の
前記第3位相及び
前記複数の
前記第4位相と、前記第2周波数とに基づいて、前記複数の
前記他のデバイスとの距離を測距する、請求項1記載の測距装置。
【請求項5】
前記他のデバイスは複数あり、
前記送信部及び前記受信部は、前記複数の
前記他のデバイスとの間で
前記パケット信号の送信及び受信がそれぞれ可能であり、
前記位相取得部は、前記送信部が前記複数の
前記他のデバイスに送信した
前記第1周波数の
前記パケット信号を前記複数の
前記他のデバイスが受信したときの複数の
前記第1位相と、前記送信部が前記複数の
前記他のデバイスに送信した
前記第2周波数の
前記パケット信号を前記複数の
前記他のデバイスが受信したときの複数の
前記第2位相とを
前記複数の前記他のデバイスごとに異なった前記設定データを用い独立的に並列して取得し、
前記位相測定部は、前記複数の
前記他のデバイスから前記受信部が前記第1周波数の
前記パケット信号を受信したときの複数の
前記第3位相と、前記複数の
前記他のデバイスから前記受信部が前記第2周波数の
前記パケット信号を受信したときの複数の
前記第4位相とを
前記複数の前記他のデバイスごとに異なった前記設定データを用い独立的に並列して測定し、
前記測距部は、前記位相取得部によって取得された前記複数の
前記第1位相及び前記複数の
前記第2位相と、前記第1周波数と、前記位相測定部によって測定された前記複数の
前記第3位相及び
前記複数の
前記第4位相と、前記第2周波数とに基づいて、前記複数の
前記他のデバイスとの距離を
前記複数の前記他のデバイスごとに異なった前記設定データを用い独立的に並列して測距する、請求項1記載の測距装置。
【請求項6】
他のデバイスに
BLE(Bluetooth Low Energy(登録商標))のパケット信号を送信する送信部と、
前記他のデバイスから
BLEのパケット信号を受信する受信部と、
前記送信部が前記他のデバイスに送信した第1周波数の
前記パケット信号を前記他のデバイスが受信したときの第1位相と、前記送信部が前記他のデバイスに送信した第2周波数の
前記パケット信号を前記他のデバイスが受信したときの第2位相とを取得する位相取得部と、
前記他のデバイスから前記受信部が前記第1周波数の
前記パケット信号を受信したときの第3位相と、前記他のデバイスから前記受信部が前記第2周波数の
前記パケット信号を受信したときの第4位相とを測定する位相測定部と、
前記位相取得部によって取得された前記第1位相及び前記第2位相と、前記第1周波数と、前記位相測定部によって測定された前記第3位相及び第4位相と、前記第2周波数とに基づいて、前記他のデバイスとの距離を測距する測距部と
、
格納部と、
通知部と
を含む測距装置における送信条件の設定方法であって、
前記他のデバイスの前記第1周波数の
前記パケット信号の送信、前記送信部の前記第1周波数の
前記パケット信号の送信、前記他のデバイスの前記第2周波数の
前記パケット信号の送信、及び、前記送信部の前記第2周波数の
前記パケット信号の送信についての送信順と、前記第1周波数及び前記第2周波数とをランダムに設定し、
前記格納部は、前記送信順と前記第1周波数及び前記第2周波数とがランダムに設定された複数の設定データを格納しており、
前記他のデバイスは、前記複数の設定データと同一の複数の設定データを有しており、
前記格納部から前記複数の設定データのうちの1つの設定データを読み出すことにより、前記送信順と前記第1周波数及び前記第2周波数とをランダムに設定し、
前記通知部が、前記1つの設定データのID(Identifier)を前記他のデバイスに通知する、送信条件の設定方法。
【請求項7】
前記他のデバイスは複数あり、
前記送信部及び前記受信部は、前記複数の
前記他のデバイスとの間で
前記パケット信号の送信及び受信がそれぞれ可能であり、
前記位相取得部は、前記送信部が前記複数の
前記他のデバイスに送信した
前記第1周波数の
前記パケット信号を前記複数の
前記他のデバイスが受信したときの複数の
前記第1位相と、前記送信部が前記複数の
前記他のデバイスに送信した
前記第2周波数の
前記パケット信号を前記複数の
前記他のデバイスが受信したときの複数の
前記第2位相とを
前記複数の前記他のデバイスごとに異なった前記設定データを用い独立的に並列して取得し、
前記位相測定部は、前記複数の
前記他のデバイスから前記受信部が前記第1周波数の
前記パケット信号を受信したときの複数の
前記第3位相と、前記複数の
前記他のデバイスから前記受信部が前記第2周波数の
前記パケット信号を受信したときの複数の
前記第4位相とを
前記複数の前記他のデバイスごとに異なった前記設定データを用い独立的に並列して測定し、
前記測距部は、前記位相取得部によって取得された前記複数の
前記第1位相及び前記複数の
前記第2位相と、前記第1周波数と、前記位相測定部によって測定された前記複数の
前記第3位相及び
前記複数の
前記第4位相と、前記第2周波数とに基づいて、前記複数の
前記他のデバイスとの距離を
前記複数の前記他のデバイスごとに異なった前記設定データを用い独立的に並列して測距する、請求項6記載の送信条件の設定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測距装置、及び、送信条件の設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、第1の搬送波周波数に対応する第1の既知信号及び第1の搬送波周波数とは異なる第2の搬送波周波数に対応する第2の既知信号を送信すると共に第1の搬送波周波数に対応する第3の既知信号及び第2の搬送波周波数に対応する第4の既知信号を受信する第1送受信器とを具備した第1装置と、第3の既知信号及び第4の既知信号を送信すると共に第1及び第2の既知信号を受信する第2送受信器とを具備した第2装置と、第1から第4の既知信号の位相に基づいて、第1装置と第2装置との間の距離を算出する算出部とを具備し、第1送受信器及び第2送受信器は、第1及び第3の既知信号の1回ずつの送受信と、第2及び第4の既知信号の1回ずつの送受信との合わせて4回の送受信を行う測距装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の測距装置は、車両のスマートキーエントリシステムに適用可能であり、所謂リレーアタックに対する対策を施しているが、車両側の装置とスマートキーとが、予め決められた固定的な送信順と送信周波数とに応じて通信を行うため、通信の秘匿性が十分ではない。すなわち、リレーアタックに対する対策は十分ではない。
【0005】
そこで、通信の秘匿性を向上させた測距装置、及び、送信条件の設定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態の測距装置は、他のデバイスに信号を送信する送信部と、前記他のデバイスから信号を受信する受信部と、前記送信部が前記他のデバイスに送信した第1周波数の信号を前記他のデバイスが受信したときの第1位相と、前記送信部が前記他のデバイスに送信した第2周波数の信号を前記他のデバイスが受信したときの第2位相とを取得する位相取得部と、前記他のデバイスから前記受信部が前記第1周波数の信号を受信したときの第3位相と、前記他のデバイスから前記受信部が前記第2周波数の信号を受信したときの第4位相とを測定する位相測定部と、前記位相取得部によって取得された前記第1位相及び前記第2位相と、前記第1周波数と、前記位相測定部によって測定された前記第3位相及び第4位相と、前記第2周波数とに基づいて、前記他のデバイスとの距離を測距する測距部と、前記他のデバイスの前記第1周波数の信号の送信、前記送信部の前記第1周波数の信号の送信、前記他のデバイスの前記第2周波数の信号の送信、及び、前記送信部の前記第2周波数の信号の送信についての送信順と、前記第1周波数及び前記第2周波数とをランダムに設定する設定部とを含む。
【発明の効果】
【0007】
通信の秘匿性を向上させた測距装置、及び、送信条件の設定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態の測距装置100A及び100Bをそれぞれ実装したスマートキー10及び車両20を示す図である。
【
図2】実施形態の測距装置100Aを示す図である。
【
図4】測距装置100A及び100Bが実行する測距のための通信方法を説明する図である。
【
図5】測距で得られた周波数と位相の関係を示す図である。
【
図6】実施形態の変形例が実行する測距のための通信方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の測距装置、及び、送信条件の設定方法を適用した実施形態について説明する。
【0010】
<実施形態>
図1は、実施形態の測距装置100A及び100Bをそれぞれ実装したスマートキー10及び車両20を示す図である。ここでは一例として、測距装置100Aは、車両20のスマートキー10に実装され、測距装置100Bは、車両20に搭載されるスマートエントリシステムに実装される形態について説明する。測距装置100A及び100Bは、一例としてBLE(Bluetooth Low Energy(登録商標))でパケット通信を行う。
【0011】
スマートキー10の測距装置100Aと車両20の測距装置100Bとのうちの少なくともいずれか一方がスマートキー10と車両20との間の距離を測定し、車両20のドアやトランク等のロックは、測距装置100A又は100Bによって測距された距離が適切な距離である場合に解錠される。
【0012】
ここでは、一例として、スマートキー10の測距装置100Aが測距を行い、測距の結果を車両20の測距装置100Bに通知することとする。測距装置100A及び100Bは、一例として同一の構成を有する。このため、以下において測距装置100A及び100Bを区別しない場合には、単に測距装置100と称す。スマートキー10の測距装置100Aと車両20の測距装置100Bとのうち、測距を行わない測距装置100Bは、他のデバイスの一例である。ここでは一例として車両20の測距装置100Bが他のデバイスの一例になる。
【0013】
<測距装置100Aの構成>
図2は、実施形態の測距装置100Aを示す図である。上述のように、スマートキー10の測距装置100Aと、車両20の測距装置100Bとは、同一の構成を有する。ここでは、測距を行う測距装置100Aについて説明する。
【0014】
測距装置100Aは、アンテナ101、PA(Power Amplifier)110、LNA(Low Noise Amplifier)120、OM(Orthogonal Modulator)130、ODM(Orthogonal DeModulator)140、VCO(Voltage Controlled Oscillator)150、PLL(Phase Locked Loop)155、コーデック処理部160、及び制御装置170を含む。
【0015】
アンテナ101は、車両20の測距装置100Bのアンテナ101と通信を行う。アンテナ101は、PA110とLNA120に接続されている。ここでは、アンテナ101の接続先をPA110とLNA120とのいずれか一方に切り替える切替スイッチを省略する。
【0016】
PA110は、OM130とアンテナ101との間に設けられており、OM130から入力される送信用の変調信号を増幅してアンテナ101に出力する。PA110は送信用のアンプである。
【0017】
LNA120は、アンテナ101とODM140との間に設けられており、アンテナ101で受信された電波を低ノイズで増幅してODM140に出力する。LNA120は、受信用のアンプである。
【0018】
OM130は、送信部の一例であり、VCO150から入力される高周波信号を用いて、コーデック処理部160から入力されるI/Q信号を変調し、送信用の変調信号としてPA110に出力する。
【0019】
ODM140は、受信部の一例であり、VCO150から入力される高周波信号を用いて、LNA120から出力される受信信号を復調してI/Q信号を取得し、I/Q信号をコーデック処理部160に出力する。
【0020】
VCO150は、PLL155が設定する周波数で発振する。VCO150は、PLL155によって設定される複数の周波数で発振可能である。
【0021】
PLL155は、VCO150が発振する周波数を設定する。PLL155は、複数の周波数をVCO150に設定可能である。
【0022】
コーデック処理部160は、ADC(Analog to Digital Converter)とDAC(Digital to Analog Converter)を含み、コーデック処理を行う。コーデック処理部160は、BLEのパケットの検出や、アドレス判定処理等を行う。より具体的には、コーデック処理部160は、ODM140で処理されたI/Q信号をデジタル変換(ADC処理)し、BLE(登録商標)のパケット情報に変換する。また、コーデック処理部160は、制御装置170から入力されるBLEのパケット信号(デジタル信号)からI/Q信号を生成(I信号、Q信号に分割)し、DAC処理でアナログ変換して、送信信号としてのI/Q信号としてOM130に出力する。
【0023】
制御装置170は、主制御部171、設定部172、通知部173、切替部174、位相取得部175、位相測定部176、測距部177、及びメモリ178を有する。メモリ178は格納部の一例である。制御装置170は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、入出力インターフェース、及び内部バス等を含むマイクロコンピュータによって実現される。
【0024】
主制御部171、設定部172、通知部173、切替部174、位相取得部175、位相測定部176、測距部177は、制御装置170が実行するプログラムの機能(ファンクション)を機能ブロックとして示したものである。また、メモリ178は、制御装置170のメモリを機能的に表したものである。
【0025】
主制御部171は、制御装置170の処理を統括する処理部であり、設定部172、通知部173、切替部174、位相取得部175、位相測定部176、測距部177が実行する処理以外の処理を実行する。
【0026】
設定部172は、測距装置100Aから測距装置100Bへの第1周波数の信号の送信、測距装置100Bから測距装置100Aへの第1周波数の信号の送信、測距装置100Aから測距装置100Bへの第2周波数の信号の送信、及び、測距装置100Bから測距装置100Aへの第2周波数の信号の送信についての送信順と、第1周波数及び第2周波数とをランダムに設定する。送信順と、第1周波数及び第2周波数とは、送信条件の設定方法における送信条件を表す。実施形態の送信条件の設定方法は、測距装置100A及び100Bにおける送信条件を設定する設定方法である。
【0027】
ここでは、一例として、測距装置100Aから測距装置100Bへの第1周波数の信号の送信、測距装置100Bから測距装置100Aへの第1周波数の信号の送信、測距装置100Aから測距装置100Bへの第2周波数の信号の送信、及び、測距装置100Bから測距装置100Aへの第2周波数の信号の送信についての送信順と、第1周波数及び第2周波数とをランダムに設定した設定データが測距装置100A及び100Bのメモリ178に格納されていることとする。
【0028】
測距装置100A及び100Bのメモリ178には、同一の複数の設定データが格納されており、一例として、測距装置100Aの通知部173が、測距装置100Bの通知部173に、測距に利用する設定データのID(Identifier)を通知することとする。通知を受けた測距装置100Bは、IDを用いてメモリ178から設定データを読み出して測距のための通信に利用する。このようにして、測距装置100A及び100Bで設定データを共有する。
【0029】
設定部172は、メモリ178から設定データを読み出すことによって、送信順と、周波数とを設定する。このように、設定部172が設定データを読み出して送信順と、周波数とを設定することは、設定部172が、送信順と、第1周波数及び第2周波数とをランダムに設定することの一形態である。
【0030】
なお、設定部172は、送信順と、第1周波数及び第2周波数とをランダムに決定し、決定した送信順と、第1周波数及び第2周波数とを測距装置100A及び100Bの送信順及び周波数として設定してもよい。送信順と周波数をランダムに設定するには、例えば、ランダム数生成器や疑似ランダム生成器等を用いて、送信順をランダムに設定するとともに、予め用意した複数の周波数の中から周波数をランダムに設定する処理を行えばよい。予め用意した複数の周波数は、周波数の順序が記載されているテーブルを予め複数用意しておき、複数のテーブルのうちのいずれかを選択して用いればよい。測距装置100A及び100Bの設定部172で、共通のテーブルを用いることができるように、BLEのパケット通信で、いずれかのテーブルを指定する情報を共有しておけばよい。
【0031】
通知部173は、少なくとも、設定データのIDを測距装置100Bの通知部173に通知することと、測距の結果を車両20の測距装置100Bの通知部173に通知することとを行う。これらの通知には、測距のための通信とは異なる周波数のBLEのパケット通信を利用する。通知においては、設定データのIDや測距の結果等をBLEのパケットのペイロードに書き込めばよい。
【0032】
切替部174は、OM130が信号を送信する送信状態と、ODM140が信号を受信する受信状態とを切り替える。切替部174は、送信状態ではPA110が信号を増幅可能にし、受信状態ではLNAが信号を増幅可能にする。切替部174は、送信状態と受信状態とを切り替える際に、位相や周波数を安定させるための安定時間を設ける。
【0033】
位相取得部175は、測距装置100Aが送信した第1周波数の信号を測距装置100Bが受信したときの第1位相P1と、測距装置100Aが送信した第2周波数の信号を測距装置100Bが受信したときの第2位相P2とを測距装置100Bから取得する。位相取得部175は、測距のための通信とは異なる周波数のBLEのパケット通信で第1位相P1及び第2位相P2を測距装置100Bから取得する。第1位相P1及び第2位相P2は、BLEのパケットのペイロードに書き込めばよい。
【0034】
位相測定部176は、測距装置100Aが測距装置100Bから第1周波数の信号を受信したときの第3位相P3と、測距装置100Aが測距装置100Bから第2周波数の信号を受信したときの第4位相P4とを測定する。
【0035】
測距部177は、位相取得部175によって取得された第1位相P1及び第2位相P2と、位相測定部176によって測定された第3位相P3及び第4位相P4と、第1周波数と、第2周波数とに基づいて、測距装置100Aと測距装置100Bとの距離を測距する。測距の仕方については後述する。
【0036】
メモリ178は、制御装置170の主制御部171、設定部172、通知部173、切替部174、位相取得部175、位相測定部176、及び測距部177が上述の処理を行うために必要なプログラムやデータ等を格納する。メモリ178は、上述した送信順と、第1周波数及び第2周波数とをランダムに設定した設定データを格納する。
【0037】
<設定データ>
図3は、設定データの一例を示す図である。
図3には、メモリ178に格納される複数の設定データのうちの1つの設定データを示す。
図3に示す設定データのIDは001である。
【0038】
設定データは、送信順、送信装置、受信装置、及び周波数を含む。測距装置100A及び100Bのうちのいずれか一方が送信装置になり、いずれか他方が受信装置になり、送信装置から受信装置に信号を送信する。送信順は、送信装置が送信する順番を表す。周波数は一例としてf1~f4を示す。周波数f1~f4のうちのいずれか1つが第1周波数の一例であり、周波数f1~f4のうちのいずれか他の1つが第2周波数の一例である。
【0039】
このような設定データを複数作成してメモリ178に格納しておき、測距装置100A及び100Bが通信に利用する設定データのIDを測距装置100Aの通知部173が測距装置100Bの通知部173に通知する。複数の設定データから1つの設定データを選択するには、予め決めた順番でIDを選択してもよいし、乱数表等を用いてIDを選択してもよい。
【0040】
また、複数の設定データを予め生成する際には、各設定データを生成する際に、例えば、ランダム数生成器や疑似ランダム生成器等を用いて、送信順をランダムに設定するとともに、予め用意した複数の周波数の中から周波数をランダムに設定する処理を行えばよい。設定部172が設定データを読み出して送信順と、周波数とを設定すればよく、設定方法は、上述の通りである。
【0041】
なお、
図3には、メモリ178に格納される複数の設定データのうちの設定データのIDが001の設定データを示しているため、設定データのIDが001以外の設定データでは、
図3に示す設定データとは、送信順と周波数とが異なる。
図3では、一例として、送信順1、2が周波数f1、送信順3、4が周波数f2、送信順5、6が周波数f3、送信順7、8が周波数f4というように、周波数がf1、f2、f3、f4の順に設定されているが、この順番は周波数がランダムに設定された結果の一例である。このため、例えば、周波数がf4、f2、f1、f3の順に設定される場合、周波数がf2、f4、f3、f1の順に設定される場合、周波数がf3、f1、f4、f2の順に設定される場合等が有り得る。また、同一の周波数(ここではf1~f4のいずれか1つ)で測距装置100A及び100Bが送受信を行う場合に、測距装置100A及び100Bのどちらが先に送信するかについても、送信順をランダムに設定することで、様々な順番に設定されることになる。
【0042】
<測距装置100A及び100Bが実行する測距のための通信方法>
図4は、測距装置100A及び100Bが実行する測距のための通信方法を説明する図である。ここでは、一例として、測距装置100Aの設定部172がメモリ178から設定データのIDが001の設定データを読み出して設定し、測距のための通信を開始する前に測距装置100Bに設定データを送信してあることとする。このため、測距装置100A及び100Bは、測距のための通信を行う前に、同一の設定データを共有していることになる。なお、測距装置100Aの設定部172がメモリ178から設定データのIDが001以外の設定データを読み出した場合には、
図4に示す送信順と、周波数との組み合わせとは異なる送信順と、周波数との組み合わせによって、測距装置100A及び100Bが測距のための通信を実行することになる。ここでは、一例として、設定データのIDが001の設定データに従って通信を行う場合について説明する。
【0043】
測距装置100A及び100Bは、測距のための通信では、同一の周波数で互いに送信を行う。より具体的には、測距のための通信では、測距装置100A及び100Bのいずれか一方がある周波数で信号を送信すると、いずれか他方が同一の周波数で信号を送信する。このように互いに送信することが、測距のための通信における1回の通信になる。
【0044】
図4では、一例として、1回目の通信(1)では、測距装置100Aが測距装置100Bに周波数f1で信号を送信し、測距装置100Bが測距装置100Aに同一の周波数f1で信号を送信する。測距装置100Aの位相取得部175は、測距装置100Aが送信した周波数f1の信号を測距装置100Bが受信したときの位相を測距装置100Bから取得する。また、測距装置100Aの位相測定部176は、測距装置100Aが測距装置100Bから周波数f1の信号を受信したときの位相を測定する。
【0045】
2回目の通信(2)では、測距装置100Bが測距装置100Aに周波数f2で信号を送信し、測距装置100Aが測距装置100Bに同一の周波数f2で信号を送信する。測距装置100Aの位相測定部176は、測距装置100Aが測距装置100Bから周波数f2の信号を受信したときの位相を測定する。また、測距装置100Aの位相取得部175は、測距装置100Aが送信した周波数f2の信号を測距装置100Bが受信したときの位相を測距装置100Bから取得する。
【0046】
3回目の通信(3)では、測距装置100Aが測距装置100Bに周波数f3で信号を送信し、測距装置100Bが測距装置100Aに同一の周波数f3で信号を送信する。測距装置100Aの位相取得部175は、測距装置100Aが送信した周波数f3の信号を測距装置100Bが受信したときの位相を測距装置100Bから取得する。また、測距装置100Aの位相測定部176は、測距装置100Aが測距装置100Bから周波数f3の信号を受信したときの位相を測定する。
【0047】
4回目の通信(4)では、測距装置100Bが測距装置100Aに周波数f4で信号を送信し、測距装置100Aが測距装置100Bに同一の周波数f4で信号を送信する。測距装置100Aの位相測定部176は、測距装置100Aが測距装置100Bから周波数f4の信号を受信したときの位相を測定する。また、測距装置100Aの位相取得部175は、測距装置100Aが送信した周波数f4の信号を測距装置100Bが受信したときの位相を測距装置100Bから取得する。
【0048】
図4に示す測距のための通信は、
図3に示す周波数と送信順がランダムに設定された設定データに従って周波数と送信順をランダムに設定した通信である。測距装置100A及び100Bは、測距を行っている間は、
図4に示すような通信を行い続け、測距装置100Aの位相測定部176は、測距装置100Aが測距装置100Bから信号を受信したときの位相を測定し、測距装置100Aの位相取得部175は、測距装置100Aが送信した信号を測距装置100Bが受信したときの位相を測距装置100Bから取得する。
【0049】
ここで、測距装置100及び100Bは、それぞれ固有の基準クロックを有するが、測距装置100及び100Bの基準クロックの同期が不十分なとき等に、測距装置100及び100Bの基準クロックに位相ずれが発生する。
【0050】
また、1回目の通信(1)から4回目の通信(4)は、例えば50ms程度の短い周期で繰り返し行えば、測距装置100A及び100Bの間の距離は同一であると考えることができる。この場合に、測距装置100Aの位相取得部175が、測距装置100Aが送信した周波数fmの信号を測距装置100Bが受信したときの位相をφABとする。また、測距装置100Aの位相測定部176が、測距装置100Aが測距装置100Bから周波数fmの信号を受信したときの位相をφBAとする。周波数fmは、例えば上述の周波数f1~f4のいずれかである。
【0051】
φAB+φBAは、測距装置100A及び100Bの間で周波数fで往復の通信を行った場合の合計の位相(往復分の位相)である。周波数fmでの往復分の位相をφ2wと表す。2wはtwo-way(双方向)の略である。1回目の通信(周波数f1)における往復の位相をφ1w1、2回目の通信(周波数f2)における往復の位相をφ2w2、3回目の通信(周波数f3)における往復の位相をφ2w3、4回目の通信(周波数f4)における往復の位相をφ2w4とする。また、周波数f1~f4における波長をそれぞれλ1~λ4とする。
【0052】
上述のように、1回目の通信(1)から4回目の通信(4)を一例として50ms程度の短い周期で繰り返し行えば、往復の通信を行う間における測距装置100A及び100Bの間の距離は同一であると考えられるため、1回目の通信(1)から4回目の通信(4)における測距装置100A及び100Bの間の距離をLとすると、次式(1)~(4)が成り立つ。2Lは往復の距離である。nは1以上の整数である。
2L=(n+φ2w1)×λ1 (1)
2L=(n+φ2w2)×λ2 (2)
2L=(n+φ2w3)×λ3 (3)
2L=(n+φ2w4)×λ4 (4)
【0053】
式(1)、(2)からnを消去すると、次式(5A)が求まり、さらに式(5B)~(5D)のように変形すると、距離が求まる。cは光速である。
2L/λ1-φ2w1=2L/λ2-φ2w2 (5A)
2L(1/λ2-1/λ1)=φ2w2-φ2w1 (5B)
2L(f2-f1)/c=φ2w2-φ2w1 (5C)
L/c=(1/2)×(φ2w2-φ2w1)/(f2-f1) (5D)
【0054】
同様に、式(1)、(3)からnを消去すると、式(6)のように変形できる。
L/c=(1/2)×(φ2w3-φ2w1)/(f3-f1) (6)
【0055】
同様に、式(1)、(4)からnを消去すると、同様に式(7)のように変形できる。
L/c=(1/2)×(φ2w4-φ2w1)/(f4-f1) (7)
【0056】
式(5D)、(6)、(7)は、2つの位相φ2wm(ここではmは1~4)の位相差と、2つの周波数fmの周波数差との比が、距離Lと光速cの比に相当することを示している。
【0057】
このため、2つの位相φ2wmの位相差をΔφ、2つの周波数fmの周波数差をΔfとすると、式(5D)、(6)、(7)は、次式(8)のように表すことができる。
L/c=(1/2)×Δφ/Δf (8)
【0058】
図5は、測距における周波数fmと位相φ2wmの関係を示す図である。式(5D)、(6)、(7)で得られる距離Lと光速cの比を傾きA、B、Cとすると、傾きA、B、Cを
図5に示すように表すことができる。具体的には、傾きAはA=(1/2)×Δφ/Δf=(φ2w2-φ2w1)/(f2-f1)である。傾きBはB=(1/2)×Δφ/Δf=(φ2w3-φ2w1)/(f3-f1)である。傾きCはC=(1/2)×Δφ/Δf=(φ2w4-φ2w1)/(f4-f1)である。なお、2つの周波数f1、f2から求まる傾きA、2つの周波数f1、f3から求まる傾きB、2つの周波数f1、f4から求まる傾きCのうちのいずれか1つだけを求めてもよい。また、ここでは、2つの周波数(f1とf2、f1とf3、f1とf4)から傾きA、B、Cを求める形態について説明するが、3つ以上の周波数を用いて、周波数fmと位相φ2wmで与えられる3つ以上の点について、最小二乗法による直線近似で直線を求め、求めた直線の傾きをL/cとして求めてもよい。
【0059】
傾きAに光速cを乗じれば、周波数f1とf2の組み合わせから得られる距離Lを求めることができ、傾きBに光速cを乗じれば、周波数f1とf3の組み合わせから得られる距離Lを求めることができ、傾きCに光速cを乗じれば、周波数f1とf4の組み合わせから得られる距離Lを求めることができる。
【0060】
以上のように、測距装置100A及び100Bは、測距装置100Aから測距装置100Bに信号を送信する際の周波数及び送信順と、測距装置100Bから測距装置100Aに信号を送信する際の周波数及び送信順とをランダムに設定した設定データを共有して、測距装置100A及び100Bの間で信号を送信して測距を行う。周波数及び送信順は、ランダムに設定されているため、通信の秘匿性が高い。このため、リレーアタックに対する十分な対策を実現できる。
【0061】
したがって、通信の秘匿性を向上させた測距装置100A(100)及び100B(100)と送信条件の設定方法を提供することができる。
【0062】
測距装置100AのOM130とODM140は、設定部172によってランダムに設定される送信順と周波数に応じて、測距装置100Bとの間で信号の送信及び受信をそれぞれ行うので、秘匿性が高い測距のための通信を実現することができる。
【0063】
また、設定部172によってランダムに設定される送信順に応じて、OM130の送信状態とODM140の受信状態とを切り替える切替部174を含むので、送信状態と受信状態とを確実に切り替えながら、秘匿性が高い測距のための通信を実現することができる。
【0064】
また、設定部172によってランダムに設定される送信順と周波数とを測距装置100Bに通知する通知部173を含むので、測距に利用する送信順と周波数を通知することができ、測距装置100A及び100Bで送信順と周波数を共有して、秘匿性が高い測距のための通信を実現することができる。
【0065】
また、送信順と周波数がランダムに設定された設定データを格納するメモリ178を含み、設定部172は、メモリ178から設定データを読み出すことにより、送信順と周波数とをランダムに設定するので、送信順と周波数を通信することなく、より秘匿性が高い測距のための通信を実現することができる。
【0066】
<変形例>
図6は、実施形態の変形例が実行する測距のための通信方法を説明する図である。
図6には、測距装置100A及び100Bに加えて、測距装置100Cを示す。測距装置100Cは、測距装置100A及び100Bと同一の構成を有する。ここでは、一例として、測距装置100Cは、測距装置100Bと同じ動作を行う。すなわち、測距装置100Cは、測距装置100Aに対する測距装置100Bの動作と同一の動作を測距装置100Aに対して行う。測距装置100Cは、測距装置100A及び100Bが用いる設定データと同一の設定データで決まる送信順と周波数で測距装置100Aと通信を行う。
【0067】
これにより、測距装置100Aは、測距装置100Cとの間の距離を求めることができる。なお、ここでは、測距装置100A及び100Bと、測距装置100A及び100Cとが同一の設定データを用い、測距装置100Cが、測距装置100Aに対する測距装置100Bの動作と同一の動作を測距装置100Aに対して行う変形例について説明した。しかしながら、測距装置100A及び100Bと、測距装置100A及び100Cとが用いる設定データは異なるものであってもよい。すなわち、測距装置100Aは、測距装置100Bとの通信と、測距装置100Cとの通信を独立的に並列して行ってもよい。この場合でも、測距装置100Aは、測距装置100Bとの距離を測距できるとともに、測距装置100Cとの距離を測距することができる。
【0068】
以上、本発明の例示的な実施形態の測距装置、及び、送信条件の設定方法について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【0069】
なお、本国際出願は、2021年12月7日に出願した日本国特許出願2021-198604に基づく優先権を主張するものであり、その全内容は本国際出願にここでの参照により援用されるものとする。
【符号の説明】
【0070】
100、100A、100B 測距装置
101 アンテナ
110 PA
120 LNA
130 OM
140 ODM
150 VCO
155 PLL
160 コーデック処理部
170 制御装置
171 主制御部
172 設定部
173 通知部
174 切替部
175 位相取得部
176 位相測定部
177 測距部
178 メモリ