(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-14
(45)【発行日】2025-04-22
(54)【発明の名称】電力変換装置
(51)【国際特許分類】
H02M 3/155 20060101AFI20250415BHJP
H02M 3/28 20060101ALI20250415BHJP
【FI】
H02M3/155 U
H02M3/155 P
H02M3/28 U
(21)【出願番号】P 2021018889
(22)【出願日】2021-02-09
【審査請求日】2024-01-15
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】沖 一洋
(72)【発明者】
【氏名】多和田 信幸
(72)【発明者】
【氏名】大澤 紘典
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-194425(JP,A)
【文献】特開2019-169999(JP,A)
【文献】特開2016-019322(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/155
H02M 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電力を昇圧し、第1電圧の直流電力に変換する第1電力変換部と、
前記第1電力変換部の出力側に設けられ、前記第1電力変換部に変換された直流電力を昇圧し、第2電圧の直流電力に変換する第2電力変換部と、
前記第1電力変換部と前記第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧に基づいて、前記第1電力変換部と前記第2電力変換部とのうちの一方の駆動を制御する制御部と、
前記第1電力変換部と前記第2電力変換部とのうちの他方から出力される電圧または電流を検出する検出部とを備え、
前記検出部は、前記検出部に検出された電圧または電流が、
2つの閾値を含むヒステリシス特性を有する所定の
2つの閾値
のうち、より負荷率が小さい側に設定される閾値を超えている場合、前記制御部に対して、直流電力を昇圧する前記第1電力変換部と直流電力を昇圧する前記第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を昇圧動作を停止させずに低下させる信号を出力する、電力変換装置。
【請求項2】
前記検出部は、前記第1電力変換部と前記第2電力変換部とのうちの他方から出力される電圧を検出し、検出した電圧または電流が、前記所定の閾値を超えている場合、前記制御部に対して、前記第1電力変換部と前記第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を低下させる信号を出力する、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記検出部により検出された電圧または電流が、前記所定の閾値を超えている場合、前記第1電力変換部と前記第2電力変換部とのうちの他方から出力される電圧または電流が略一定になるように、前記第1電力変換部と前記第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を線形的に低下させる、請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記検出部により検出された電圧または電流が、前記所定の閾値を超えている場合、前記第1電力変換部と前記第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を、予め設定された大きさの分、低下させる、請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記所定の閾値は、
前記2つの閾値としての、第1の電圧閾値と、前記第1の電圧閾値よりも小さい第2の電圧閾値とを含むヒステリシス特性を有しており、
前記制御部は、
前記検出部により検出された電圧が増加して、前記第1の電圧閾値よりも大きくなった場合、前記第1電力変換部と前記第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を、予め設定された大きさの分、低下させ、
前記検出部により検出された電圧が低下して、前記第2の電圧閾値よりも小さくなった場合、前記第1電力変換部と前記第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を、予め設定された大きさの分、増加させる、請求項4に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記所定の閾値は、
前記2つの閾値としての、第1の電流閾値と、前記第1の電流閾値よりも小さい第2の電流閾値とを含むヒステリシス特性を有しており、
前記制御部は、
前記検出部により検出された電流が低下して、前記第2の電流閾値よりも小さくなった場合、前記第1電力変換部と前記第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を、予め設定された大きさの分、低下させ、
前記検出部により検出された電流が増加して、前記第1の電流閾値よりも大きくなった場合、前記第1電力変換部と前記第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を、予め設定された大きさの分、増加させる、請求項4に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記第1電力変換部は、非絶縁型の電力変換部を含み、
前記第2電力変換部は、絶縁型の電力変換部を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記第1電力変換部および前記第2電力変換部は、PWM信号に基づいて駆動されており、
前記制御部によっては制御されない前記第1電力変換部と前記第2電力変換部とのうちの他方を駆動する前記PWM信号のデューティ比は、固定されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電力変換装置に関し、特に、複数の電力変換部を備える電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の電力変換部を備える電力変換装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1の電力変換装置では、直流電力を変換するチョッパ回路が設けられている。チョッパ回路の出力側には、直流-直流変換器が設けられている。直流-直流変換器の出力側には、トランスが設けられている。また、上記特許文献1の電力変換装置では、トランスの出力電圧が検出される。そして、出力電圧に基づいて、フィードバック制御を行うことにより、チョッパ回路の出力電圧が調整される。また、トランスの出力電圧は、負荷に供給される。
【0004】
また、上記特許文献1に記載のような電力変換装置では、チョッパ回路およびDC-DCコンバータの各々に制御回路が必要であり、部品点数およびコストが増加する。なお、出力電圧に高精度を求めない場合は、簡便な電力変換回路を構成する方法として、チョッパ回路またはDC-DCコンバータのいずれかの駆動をフィードバックなしで固定されたPWMで行うことが考えられる。この場合、負荷の負荷率(ある期間における平均電力と最大電力の比)が比較的小さい場合には、トランスの出力電圧が上昇する傾向がある。なお、上記特許文献1ではチョッパ回路、DC-DCコンバータ各々に制御回路を有しているので、出力電圧の安定性を確保することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
また、出力電圧の安定性を確保するために、チョッパ回路の制御回路に、(チョッパ回路自身の出力電圧ではなく)DC-DCコンバータの出力電圧をフィードバックする方法も考えられる。この場合は、負荷率の低い領域での電圧変化に対し、フィードバック制御の安定性が悪くなる場合があり、出力電圧の安定性を向上させることが望まれる。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、複数の電力変換部を備える場合において、出力電圧の安定性を向上させることが可能な電力変換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による電力変換装置は、直流電力を昇圧し、第1電圧の直流電力に変換する第1電力変換部と、第1電力変換部の出力側に設けられ、第1電力変換部に変換された直流電力を昇圧し、第2電圧の直流電力に変換する第2電力変換部と、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧に基づいて、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方の駆動を制御する制御部と、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの他方から出力される電圧または電流を検出する検出部とを備え、検出部は、検出部に検出された電圧または電流が、2つの閾値を含むヒステリシス特性を有する所定の2つの閾値のうち、より負荷率が小さい側に設定される閾値を超えている場合、制御部に対して、直流電力を昇圧する第1電力変換部と直流電力を昇圧する第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を昇圧動作を停止させずに低下させる信号を出力する。
【0009】
この発明の一の局面による電力変換装置では、上記のように、検出部は、検出部に検出された電圧または電流が、所定の閾値を超えている場合、制御部に対して、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を低下させる信号を出力する。これにより、負荷率が比較的小さくなり、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの他方の出力電圧または出力電流が上昇しても、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方の出力電圧が低減される。このため、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの他方の出力電圧が低減される。また、この発明の一の局面による電力変換装置では、上記のように、制御部は、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧に基づいて、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方の駆動を制御する。これにより、自身(第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方)の電力変換部から出力される電圧に基づいて、自身の電力変換部の駆動が制御される。このため、他の電力変換部から出力される電圧に基づいて、自身の電力変換部の駆動を制御する場合と異なり、制御のゲインが大きくなるのが抑制される。これらの結果、複数の電力変換部を備える場合において、出力電圧の安定性を向上させることができる。
【0010】
また、検出部が、制御部に対して、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を低下させる信号を出力するように構成することによって、検出部の構成が比較的簡易であるので、第1電力変換部と第2電力変換部とにそれぞれ、駆動を制御(PWM信号を調整するフィードバック制御など)する制御部を設ける場合と比べて、電力変換装置の構成を簡略化することができる。
【0011】
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、検出部は、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの他方から出力される電圧または電流を検出し、検出した電圧または電流が、所定の閾値を超えている場合、制御部に対して、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を低下させる信号を出力する。このように構成すれば、検出部は、電圧を検出するので、電流を検出する場合と比べて比較的部品点数が少なくなる。その結果、部品点数が増加するのを抑制しながら、出力電圧の安定性を向上させることができる。
【0012】
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、制御部は、検出部により検出された電圧が、所定の閾値を超えている場合、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの他方から出力される電圧または電流が略一定になるように、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を線形的に低下させる。このように構成すれば、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧がステップ的に低下される場合と異なり、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの他方から出力される電圧を精度よく略一定にすることができる。
【0013】
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、制御部は、検出部により検出された電圧または電流が、所定の閾値を超えている場合、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を、予め設定された大きさの分、低下させる。このように構成すれば、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を、連続的に変化(滑らかに変化)させる場合と異なり、簡易に、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を低下させることができる。その結果、制御部の制御負荷が増大するのを抑制することができる。
【0014】
この場合、好ましくは、所定の閾値は、2つの閾値としての、第1の電圧閾値と、第1の電圧閾値よりも小さい第2の電圧閾値とを含むヒステリシス特性を有しており、制御部は、検出部により検出された電圧が増加して、第1の電圧閾値よりも大きくなった場合、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を、予め設定された大きさの分、低下させ、検出部により検出された電圧が低下して、第2の電圧閾値よりも小さくなった場合、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を、予め設定された大きさの分、増加させる。このように構成すれば、検出部により検出された電圧が、第1の電圧閾値と第2の電圧閾値との間では、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を低下または増加する制御が行われない。つまり、不感帯が生じる。その結果、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を低下または増加する制御が頻繁に行われるのを抑制することができる。
【0015】
上記制御部が電圧を予め設定された大きさの分低下させる電力変換装置において、好ましくは、所定の閾値は、2つの閾値としての、第1の電流閾値と、第1の電流閾値よりも小さい第2の電流閾値とを含むヒステリシス特性を有しており、制御部は、検出部により検出された電流が低下して、第2の電流閾値よりも小さくなった場合、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を、予め設定された大きさの分、低下させ、検出部により検出された電流が増加して、第1の電流閾値よりも大きくなった場合、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を、予め設定された大きさの分、増加させる。このように構成すれば、検出部により検出された電流が、第1の電流閾値と第2の電流閾値との間では、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を低下または増加する制御が行われない。つまり、不感帯が生じる。その結果、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの一方から出力される電圧を低下または増加する制御が頻繁に行われるのを抑制することができる。
【0016】
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、第1電力変換部は、非絶縁型の電力変換部を含み、第2電力変換部は、絶縁型の電力変換部を含む。このように構成すれば、第1電力変換部が非絶縁型の電力変換部であるので、絶縁型の電力変換部と比べて、寄生インダクタンスを小さくできる。このため、電流の増加率(電流傾斜、di/dt)は、鈍らない。これにより、第1電力変換部は、迅速に電流または電圧を変換することができる。その結果、第1電力変換部を高周波で駆動させることができる。このため、駆動周期内での処理電力が小さくなるので、第1電力変換部を構成する素子を小型化することができる。これにより、第1電力変換部を小型化することができる。また、第1電力変換部が電力を変換している分、第2電力変換部の電力変換の度合いが小さくなるので、第2電力変換部に含まれるスイッチング素子を高速で動作させることができる。つまり、第2電力変換部を高周波で駆動させることができる。その結果、駆動周期内での処理電力が小さくなるので、第2電力変換部を構成する素子を小型化することができる。これにより、第2電力変換部を小型化することができる。また、スイッチング素子に流れる電流が小さくなるので、スイッチング素子の損失を低減することができる。
【0017】
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、第1電力変換部および第2電力変換部は、PWM信号に基づいて駆動されており、制御部によっては制御されない第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの他方を駆動するPWM信号のデューティ比は、固定されている。このように構成すれば、第1電力変換部と第2電力変換部とのうちの他方を駆動するPWM信号のデューティ比を可変にする場合と比べて、電力変換装置の構成および制御を簡略化することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、上記のように、複数の電力変換部を備える場合において、出力電圧の安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】第1実施形態による電力変換装置の構成を示したブロック図である。
【
図2】第1実施形態による電力変換装置の構成を示した回路図である。
【
図3】第1実施形態による電力変換装置の動作を説明するための図である。
【
図4】第2実施形態による電力変換装置の構成を示したブロック図である。
【
図5】第2実施形態による電力変換装置の動作を説明するための図である。
【
図6】第3実施形態による電力変換装置の構成を示したブロック図である。
【
図7】第3実施形態による電力変換装置の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
[第1実施形態]
図1~
図3を参照して、第1実施形態による電力変換装置100の構成について説明する。
【0022】
図1に示すように、電力変換装置100は、第1電力変換部10を備えている。第1電力変換部10は、直流電源1からの直流電力を第1電圧の直流電力に変換する。直流電源1は、たとえば、20V~28Vの電圧を有する。
【0023】
また、第1実施形態では、第1電力変換部10は、非絶縁型の電力変換部である。たとえば、第1電力変換部10は、昇圧チョッパから構成されている。第1電力変換部10は、たとえば、24Vの電圧を100Vに昇圧する。
【0024】
詳細には、
図2に示すように、第1電力変換部10は、コンデンサC1、リアクトルL1、スイッチング素子SW1、および、ダイオードD1を含む。スイッチング素子SW1は、たとえば、MOSFETから構成されている。なお、以下の説明で「接続されている」とは、「電気的に接続されている」の意味である。
【0025】
コンデンサC1の正側と負側とは、それぞれ、直流電源1の正側と負側とに接続されている。コンデンサC1の正側は、リアクトルL1の一方端に接続されている。リアクトルL1の他方端は、スイッチング素子SW1のドレインと、ダイオードD1のアノードとに接続されている。ダイオードD1のカソードは、第2電力変換部20のコンデンサC2の正側、コンデンサC3の正側およびスイッチング素子SW2のドレインに接続されている。スイッチング素子SW1のソースは、直流電源1の負側に接続されている。また、第1電力変換部10(スイッチング素子SW1)は、PWM信号に基づいて駆動される。
【0026】
また、
図1に示すように、電力変換装置100は、第2電力変換部20を備えている。第2電力変換部20は、第1電力変換部10の出力側に設けられている。第2電力変換部20は、第1電力変換部10に変換された直流電力を第2電圧の直流電力に変換する。このように、2つの第1電力変換部10および第2電力変換部20により、2段階で電圧を昇圧することにより、1つの電力変換部で昇圧する場合と比べて、電力変換装置100の小型化および高効率化を図ることが可能になる。たとえば、24Vから400Vに直接昇圧する場合に比べて、24Vから100Vに昇圧し、100Vを400Vに2段階に昇圧する方が、各段階の昇圧に最適なスイッチング素子(SW1、SW2およびSW3)を選択することが可能になる。これにより、スイッチング損失および飽和損失を低減することができる。また、磁気部品も小型化することができる。これにより、電力変換装置100の小型化および高効率化を図ることが可能になる。
【0027】
また、
図1に示すように、第1実施形態では、第2電力変換部20は、絶縁型の電力変換部である。第2電力変換部20は、たとえば、2石フォーワード方式の絶縁型のDC/DCコンバータである。第2電力変換部20は、たとえば、100Vの電圧を400Vに昇圧する。そして、第2電力変換部20は、400Vの直流電圧を負荷2に出力する。
【0028】
詳細には、
図2に示すように、第2電力変換部20は、コンデンサC2と、コンデンサC3と、コンデンサC4と、スイッチング素子SW2と、スイッチング素子SW3と、トランスTと、整流部21と、リアクトルL2と、平滑コンデンサC5とを含む。スイッチング素子SW2と、スイッチング素子SW3とは、たとえば、MOSFETから構成されている。
【0029】
コンデンサC2の正側と、コンデンサC3の正側と、スイッチング素子SW2のドレインとが、第1電力変換部10の正側の出力(ダイオードD1のカソード)に接続されている。コンデンサC2の負側と、コンデンサC4の負側と、スイッチング素子SW3のソースとが、第1電力変換部10の負側の出力に接続されている。
【0030】
コンデンサC3の負側と、コンデンサC4の正側とが、トランスTの一次側巻線の一方端に接続されている。スイッチング素子SW2のソースと、スイッチング素子SW3のドレインとが接続されている。また、スイッチング素子SW2のソースと、スイッチング素子SW3のドレインとは、トランスTの一次側巻線の他方端に接続されている。また、トランスTの二次側巻線に整流部21が接続されている。
【0031】
整流部21の正側は、リアクトルL2の一方端に接続されている。リアクトルL2の他方端は、平滑コンデンサC5の正側に接続されている。整流部21の負側は、平滑コンデンサC5の負側に接続されている。
【0032】
また、第2電力変換部20は、スイッチング素子駆動部22を含む。スイッチング素子駆動部22は、スイッチング素子SW2およびスイッチング素子SW3を駆動する。また、第2電力変換部20(スイッチング素子SW2およびスイッチング素子SW3)は、PWM信号に基づいて駆動される。
【0033】
ここで、第1実施形態では、制御部30によっては制御されない第2電力変換部20を駆動するPWM信号のデューティ比は、固定されている。すなわち、スイッチング素子駆動部22は、スイッチング素子SW2およびスイッチング素子SW3を駆動するPWM信号のデューティ比を固定した状態で、スイッチング素子SW2およびスイッチング素子SW3の駆動を制御する。また、PWM信号のデューティ比が固定されているので、第2電力変換部20に入力された電圧は、固定された比率(100Vから400V)で昇圧される。なお、PWMのデューティ比、および、トランスTの巻き数比は、第2電力変換部20の効率が最良となるような値が選定される。
【0034】
また、第1実施形態では、電力変換装置100は、制御部30を備えている。制御部30は、第1電力変換部10から出力される電圧に基づいて、第1電力変換部10の駆動を制御する。具体的には、制御部30には、第1電力変換部10から出力される電圧が入力され、入力された電圧に基づいて、フィードバック制御を行う。そして、第1電力変換部10から出力される電圧を安定化させるように、第1電力変換部10のスイッチング素子SW1を駆動するPWM信号を調整する。つまり、制御部30は、第1電力変換部10からの出力電圧が、100Vになるように、PWM信号を調整する。
【0035】
また、第1実施形態では、電力変換装置100は、電圧検出部40を備えている。電圧検出部40は、第2電力変換部20から出力される電圧を検出する。電圧検出部40は、比較的少数の部品(基準電圧と比較器、または、オペアンプと分圧抵抗など)で構成されている。なお、電圧検出部40は、特許請求の範囲の「検出部」の一例である。
【0036】
ここで、絶縁型の第2電力変換部20では、第2電力変換部20からの電力が供給される負荷2の負荷率(ある期間における平均電力と最大電力の比)が比較的小さい場合には、第2電力変換部20の出力電圧が上昇する傾向がある。
【0037】
そこで、第1実施形態では、電圧検出部40は、第2電力変換部20から出力される電圧を検出する。そして、電圧検出部40は、検出した電圧が、所定の閾値Th(
図3参照)を超えている場合、制御部30に対して、第1電力変換部10から出力される電圧を低下させる信号を出力する。なお、「低下させる信号」とは、第1電力変換部10から出力される電圧を低下させるよう指示する信号であるか、または、電圧検出部40が検出した電圧が、所定の閾値Thを超えていることを示す信号である。そして、制御部30は、電圧検出部40により検出された電圧が、所定の閾値Thを超えている場合、第2電力変換部20から出力される電圧が略一定になるように、第1電力変換部10から出力される電圧を線形的に低下させる。
【0038】
たとえば、
図3に示すように、負荷2の負荷率の低下に伴って、第2電力変換部20から出力される電圧が徐々に上昇する。第1電力変換部10から出力される電圧を低下させない場合、
図3の点線で示されるように、第2電力変換部20から出力される電圧は、上昇し続ける。一方、第1実施形態では、第2電力変換部20から出力される電圧が所定の閾値Thを超えている場合、電圧検出部40は、制御部30に対して、第1電力変換部10から出力される電圧を低下させる信号を出力する。これにより、制御部30は、負荷率が小さくなるに従って、第1電力変換部10から出力される電圧を線形的に低下させるようにPWM信号を生成する。その結果、第2電力変換部20から出力される電圧が所定の閾値Thを超える領域(負荷率が小さい領域)において、負荷率に関わらず、第2電力変換部20から出力される電圧が略一定になる。
【0039】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0040】
第1実施形態では、上記のように、電圧検出部40は、電圧検出部40に検出された電圧が、所定の閾値Thを超えている場合、制御部30に対して、第1電力変換部10から出力される電圧を低下させる信号を出力する。これにより、負荷率が比較的小さくなり、第2電力変換部20の出力電圧が上昇しても、第1電力変換部10の出力電圧が低減される。このため、第2電力変換部20の出力電圧が低減される。また、第1実施形態では、上記のように、制御部30は、第1電力変換部10から出力される電圧に基づいて、第1電力変換部10の駆動を制御する。これにより、自身の第1電力変換部10から出力される電圧に基づいて、自身の第1電力変換部10の駆動が制御される。このため、他の第2電力変換部20から出力される電圧に基づいて、自身の第1電力変換部10の駆動を制御(フィードバック制御)する場合と異なり、制御のゲインが大きくなるのが抑制される。これらの結果、複数の第1電力変換部10および第2電力変換部20を備える場合において、出力電圧の安定性を向上させることができる。
【0041】
また、第1実施形態では、上記のように、電圧検出部40が、制御部30に対して、第1電力変換部10を低下させる信号を出力するように構成することによって、電圧検出部40の構成が比較的簡易であるので、第1電力変換部10と第2電力変換部20とにそれぞれ、駆動を制御(PWM信号を調整するフィードバック制御など)する制御部を設ける場合と比べて、電力変換装置100の構成を簡略化することができる。
【0042】
また、第1実施形態では、上記のように、電圧検出部40は、電圧を検出するので、電流を検出する場合と比べて比較的部品点数が少なくなる。その結果、部品点数が増加するのを抑制しながら、出力電圧の安定性を向上させることができる。
【0043】
また、第1実施形態では、上記のように、制御部30は、電圧検出部40により検出された電圧が、所定の閾値Thを超えている場合、第2電力変換部20から出力される電圧が略一定になるように、第1電力変換部10から出力される電圧を線形的に低下させる。これにより、第1電力変換部10から出力される電圧または電流がステップ的に低下される場合と異なり、第2電力変換部20から出力される電圧を精度よく略一定にすることができる。
【0044】
また、第1実施形態では、上記のように、第1電力変換部10は、非絶縁型の電力変換部を含み、第2電力変換部20は、絶縁型の電力変換部を含む。これにより、第1電力変換部10が非絶縁型の電力変換部であるので、絶縁型の電力変換部と比べて、寄生インダクタンスを小さくできる。このため、電流の増加率(電流傾斜、di/dt)は、鈍らない。これにより、第1電力変換部10は、迅速に電圧を変換することができる。その結果、第1電力変換部10を高周波で駆動させることができる。このため、駆動周期内での処理電力が小さくなるので、第1電力変換部10を構成する素子を小型化することができる。これにより、第1電力変換部10を小型化することができる。また、第1電力変換部10が電力を変換している分、第2電力変換部20の電力変換の度合いが小さくなるので、第2電力変換部20に含まれるスイッチング素子SW2およびスイッチング素子SW3を高速で動作させることができる。つまり、第2電力変換部20を高周波で駆動させることができる。その結果、駆動周期内での処理電力が小さくなるので、第2電力変換部20を構成する素子を小型化することができる。これにより、第2電力変換部20を小型化することができる。また、スイッチング素子SW2およびスイッチング素子SW3に流れる電流が小さくなるので、スイッチング素子SW2およびスイッチング素子SW3の損失を低減することができる。
【0045】
また、第1実施形態では、上記のように、制御部30によっては制御されない第2電力変換部20を駆動するPWM信号のデューティ比は、固定されている。これにより、第2電力変換部20を駆動するPWM信号のデューティ比を可変にする場合と比べて、電力変換装置100の構成および制御を簡略化することができる。
【0046】
[第2実施形態]
図4および
図5を参照して、第2実施形態による電力変換装置200の構成について説明する。
【0047】
図4に示すように、電力変換装置200は、制御部130を備えている。制御部130は、第1電力変換部10から出力される電圧に基づいて、第1電力変換部10の駆動を制御する。
【0048】
ここで、第2実施形態では、制御部130は、電圧検出部40により検出された電圧が、所定の閾値(第1の電圧閾値Th1、
図5参照)を超えている場合、第1電力変換部10から出力される電圧を、予め設定された大きさ(ΔV1)の分、低下させる。具体的には、所定の閾値は、第1の電圧閾値Th1と、第1の電圧閾値Th1よりも小さい第2の電圧閾値Th2とを含むヒステリシス特性を有している。
【0049】
そして、第2実施形態では、
図5に示すように、制御部130は、電圧検出部40により検出された電圧が増加して、第1の電圧閾値Th1よりも大きくなった場合、第1電力変換部10から出力される電圧を、予め設定された大きさ(ΔV1)の分、低下させる。また、制御部130は、電圧検出部40により検出された電圧が低下して、第2の電圧閾値Th2よりも小さくなった場合、第1電力変換部10から出力される電圧を、予め設定された大きさの分(ΔV1)、増加させる。すなわち、制御部130は、負荷率が減少することにより、第2電力変換部20から出力される電圧が第1の電圧閾値Th1よりも大きくなった場合、第1電力変換部10から出力される電圧を、予め設定された大きさ(ΔV1)の分、低下させる。また、制御部130は、負荷率が増加することにより、第2電力変換部20から出力される電圧が第2の電圧閾値Th2よりも小さくなった場合、第1電力変換部10から出力される電圧を、予め設定された大きさの分(ΔV1)、増加させる。
【0050】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0051】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0052】
第2実施形態では、上記のように、制御部130は、電圧検出部40により検出された電圧が、所定の閾値(第1の電圧閾値Th1)を超えている場合、第1電力変換部10から出力される電圧を、予め設定された大きさ(ΔV1)の分、低下させる。これにより、第1電力変換部10から出力される電圧を、連続的に変化(滑らかに変化)させる場合と異なり、簡易に、第1電力変換部10から出力される電圧を低下させることができる。その結果、制御部130の制御負荷が増大するのを抑制することができる。
【0053】
また、第2実施形態では、上記のように、所定の閾値は、第1の電圧閾値Th1と、第1の電圧閾値Th1よりも小さい第2の電圧閾値Th2とを含むヒステリシス特性を有している。そして、制御部130は、電圧検出部40により検出された電圧が増加して、第1の電圧閾値Th1よりも大きくなった場合、第1電力変換部10から出力される電圧または電流を、予め設定された大きさ(ΔV1)の分、低下させる。また、制御部130は、電圧検出部40により検出された電圧が低下して、第2の電圧閾値Th2よりも小さくなった場合、第1電力変換部10から出力される電圧を、予め設定された大きさ(ΔV1)の分、増加させる。これにより、電圧検出部40により検出された電圧が、第1の電圧閾値Th1と第2の電圧閾値Th2との間では、第1電力変換部10から出力される電圧を低下または増加する制御が行われない。つまり、不感帯が生じる。その結果、第1電力変換部10から出力される電圧を低下または増加する制御が頻繁に行われるのを抑制することができる。
【0054】
[第3実施形態]
図6および
図7を参照して、第3実施形態による電力変換装置400の構成について説明する。
【0055】
図6に示すように、電力変換装置400には、制御部330が設けられている。制御部330は、第1電力変換部10から出力される電圧に基づいて、第1電力変換部10の駆動を制御する。
【0056】
また、電力変換装置400には、第2電力変換部20から出力される電流を検出する電流検出部340が設けられている。そして、第3実施形態では、所定の閾値は、第1の電流閾値Th11(
図7参照)と、第1の電流閾値Th11よりも小さい第2の電流閾値Th12とを含むヒステリシス特性を有している。そして、制御部330は、電流検出部340により検出された電流が低下して、第2の電流閾値Th12よりも小さくなった場合、第1電力変換部10から出力される電圧を、予め設定された大きさ(ΔV2)の分、低下させる。また、制御部330は、電流検出部340により検出された電流が増加して、第1の電流閾値Th11よりも大きくなった場合、第1電力変換部10から出力される電圧を、予め設定された大きさ(ΔV2)の分、増加させる。なお、第1の電流閾値Th11と第2の電流閾値Th12とは、負荷2に流れる電流と出力電圧との関係を示す曲線(グラフ)の変曲点に基づいて定められる。また、電流検出部340は、特許請求の範囲の「検出部」の一例である。
【0057】
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0058】
第3実施形態では、上記のように、電流検出部340は、電流検出部340に検出された電流が、第2の電流閾値Th12よりも小さくなった場合、制御部330に対して、第1電力変換部10から出力される電圧を低下させる信号を出力する。これにより、負荷率が比較的小さくなり、第2電力変換部20の出力電流が上昇しても、第1電力変換部10の出力電圧が低減される。このため、第2電力変換部20の出力電圧(出力電流)が低減される。また、第3実施形態では、上記のように、制御部330は、第1電力変換部10から出力される電圧に基づいて、第1電力変換部10の駆動を制御する。これにより、自身の第1電力変換部10から出力される電圧に基づいて、自身の第1電力変換部10の駆動が制御される。このため、他の第2電力変換部20から出力される電圧に基づいて、自身の第1電力変換部10の駆動を制御する場合と異なり、制御のゲインが大きくなるのが抑制される。これらの結果、複数の第1電力変換部10および第2電力変換部20を備える場合において、出力電圧の安定性を向上させることができる。
【0059】
また、第3実施形態では、上記のように、所定の閾値は、第1の電流閾値Th11と、第1の電流閾値Th11よりも小さい第2の電流閾値Th12とを含むヒステリシス特性を有している。これにより、第1電力変換部10から出力される電圧を低下または増加する制御が頻繁に行われるのを抑制することができる。
【0060】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0061】
たとえば、上記第1~第3実施形態では、第1電力変換部10が昇圧チョッパである例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1電力変換部10が、昇圧チョッパ以外の非絶縁型の電力変換部であってもよい。
【0062】
また、上記第1~第3実施形態では、第2電力変換部20が2石フォーワード方式の絶縁型のDC/DCコンバータである例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第2電力変換部20が、2石フォーワード方式の絶縁型のDC/DCコンバータ以外の絶縁型の電力変換部であってもよい。
【0063】
また、上記第1~第3実施形態では、電力変換装置100(200、および400)に、2つの第1電力変換部10および第2電力変換部20が設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、電力変換装置に、3つ以上の電力変換部が設けられていてもよい。
【0064】
また、上記第1実施形態では、電圧検出部40により検出された電圧が、所定の閾値Thを超えている場合、第2電力変換部20から出力される電圧が略一定になるように、第1電力変換部10から出力される電圧を線形的に低下させる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、電圧検出部40により検出された電圧が、所定の閾値Thを超えている場合、第1電力変換部10から出力される電圧を階段状に低下させてもよい。
【0065】
また、上記第2実施形態では、所定の閾値が、第1の電圧閾値Th1と第2の電圧閾値Th2とを含むヒステリシス特性(1段階のヒステリシス特性)を有している例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、所定の閾値が、第1の電圧閾値Th1および第2の電圧閾値Th2に加えて、第3の閾値および第4の閾値を有する2段階以上のヒステリシス特性を有していてもよい。
【0066】
また、上記第1~第3実施形態では、第1電力変換部10(第2電力変換部20)に対するPWM信号を調整することにより、出力電圧を安定化させる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、PWM信号の調整以外の方法により、出力電圧を安定化させてもよい。
【0067】
また、上記第3実施形態では、所定の閾値(第1の電流閾値Th11、第2の電流閾値Th12)が、ヒステリシス特性を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、電流の閾値が、第1実施形態と同様に1つの値から構成されていてもよい。
【0068】
また、上記第3実施形態では、電流検出部340が、第2電力変換部20から出力される電流を検出する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、電流検出部340が、第3実施形態のように、第1電力変換部10から出力される電流を検出するように構成してもよい。
【0069】
上記第1~第3実施形態では、第2電力変換部から出力される電圧(電流)に基づいて、第1電力変換部の駆動を制御する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1電力変換部から出力される電圧(電流)に基づいて、第2電力変換部の駆動を制御するようにしてもよい。つまり、検出部に検出された第1電力変換部の電圧(電流)が、所定の閾値を超えている場合、第2電力変換部から出力される電圧を低下させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0070】
10 第1電力変換部
20 第2電力変換部
30、130、330 制御部
40 電圧検出部(検出部)
100、200、400 電力変換装置
340 電流検出部(検出部)
Th 所定の閾値
Th1 第1の電圧閾値
Th2 第2の電圧閾値
Th11 第1の電流閾値
Th12 第2の電流閾値