(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-14
(45)【発行日】2025-04-22
(54)【発明の名称】ワイヤーバスケット
(51)【国際特許分類】
A47F 3/04 20060101AFI20250415BHJP
A47F 3/14 20060101ALI20250415BHJP
【FI】
A47F3/04 H
A47F3/14
(21)【出願番号】P 2021066511
(22)【出願日】2021-04-09
【審査請求日】2024-03-13
(31)【優先権主張番号】P 2020152794
(32)【優先日】2020-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木下 卓
【審査官】遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-295501(JP,A)
【文献】実開昭57-133354(JP,U)
【文献】登録実用新案第3130717(JP,U)
【文献】実開昭63-103363(JP,U)
【文献】登録実用新案第3058463(JP,U)
【文献】実開昭62-006222(JP,U)
【文献】実開昭60-184841(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 3/04
A47F 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部及び該底部を囲む壁部を有した箱状を成し、かつ内部に商品が収容された状態で商品収納装置に設置されるワイヤーバスケットであって、
前記壁部のいずれかに着脱可能に取り付けられ、前記商品の価格が表示されたプライスカードを保持するプライスホルダを備え
、
前記壁部は、
該壁部の上端部を構成し、かつ前記底部と平行となる態様で延在する横線材と、
前記横線材よりも内側に該横線材と平行となる態様で延在する内側横線材と
を有しており、
前記プライスホルダは、自身に形成された係止突部が前記横線材に当接することにより、前記プライスカードが視認可能な視認許容姿勢と、自身の上端部分が前記横線材よりも下方に配置される収納姿勢との間で変位可能に前記内側横線材に取り付けられており、
前記壁部のうち互いに対向する対向壁部にそれぞれ設けられ、かつ取手を取り付けるための一対の取手ガイドを備え、
前記取手ガイドは、前記係止突部に押圧された場合に弾性変形可能に構成され、かつ弾性復元力により前記係止突部が前記横線材に当接した状態に維持して前記プライスホルダを前記視認許容姿勢に保持可能な係止片部を備えたことを特徴とするワイヤーバスケット。
【請求項2】
前記取手ガイドは、それぞれが弾性変形することにより前記対向壁部の任意の縦線材の一部を自身に形成されたスリットに相対的に進入させて該縦線材に係止する一対のガイド係止部を備え、
前記一対のガイド係止部は、複数の径の縦線材の一部が前記スリットに相対的に進入可能に構成されたことを特徴とする請求項
1に記載のワイヤーバスケット。
【請求項3】
前記取手ガイドは、前記一対のガイド係止部とは異なる他の一対のガイド係止部が形成され、
前記他の一対のガイド係止部は、自身に形成されたスリットの相互間のピッチが、前記一対のガイド係止部における前記スリットの相互間のピッチと異なることを特徴とする請求項
2に記載のワイヤーバスケット。
【請求項4】
前記プライスホルダは、樹脂材により形成されたことを特徴とする請求項1~
3のいずれか1つに記載のワイヤーバスケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤーバスケットに関し、より詳細には、底部及び該底部を囲む壁部を有した箱状を成し、かつ内部に商品が収容された状態で商品収納装置に設置されるワイヤーバスケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばアイスクリーム等の商品を取出可能な状態で収納するオープン平型のアイスケースとして、ケース本体及び冷却ユニットを備えたものが知られている。
【0003】
ケース本体は、上面に開口(以下、上面開口ともいう)が形成された直方状の断熱筐体であり、収納庫及び空気通路を有している。収納庫は、上面開口を臨む態様で設けられた室であり、内部に例えばアイスクリーム等の商品が収容されたワイヤーバスケットを収納するためのものである。
【0004】
空気通路は、収納庫と区画されて形成されており、吸込口及び吹出口を通じて該収納庫に連通している。この空気通路には、送風ファンが設けられている。送風ファンは、駆動することにより、上記吸込口を通じて収納庫の内部空気を空気通路に吸い込み、該空気通路を通過させた後に上記吹出口を通じて収納庫に吹き出させるようにして収納庫と空気通路との間で内部空気を循環させるものである。
【0005】
冷却ユニットは、蒸発器、圧縮機、凝縮器及び膨張機構が冷媒管路に接続されて構成されている。蒸発器は、空気通路に設けられている。
【0006】
圧縮機は、ケース本体の内部であって収納庫及び空気通路の外部となる機械室に設けられている。この圧縮機は、駆動する場合に、蒸発器を通過した冷媒を吸引して圧縮するものである。凝縮器は、機械室に設けられており、圧縮機で圧縮された冷媒を凝縮させるものである。膨張機構は、機械室に設けられており、凝縮器で凝縮した冷媒を断熱膨張させて蒸発器に送出するものである。
【0007】
このような冷却ユニットでは、圧縮機が駆動することにより、蒸発器には膨張機構で断熱膨張した冷媒が供給される。これにより、蒸発器は、供給された冷媒と空気通路を通過する内部空気との間で熱交換させ、該冷媒が蒸発することにより該内部空気を冷却する。これにより、収納庫の内部空気は冷却され、該収納庫のワイヤーバスケットに収容された商品が冷却される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上記特許文献1に提案されているアイスケースでは、ワイヤーバスケットに収容された商品の価格を表示するプライスカードがプライスレールに保持されることとなるが、このプライスレールが上記吹出口の開口上縁部を構成する態様で設けられていたので、次のような問題があった。
【0010】
すなわち、プライスレールが吹出口の開口上縁部を構成しているので、利用者である消費者にとっては、該プライスレールに保持されるプライスカードが見づらいものとなる虞れがあった。しかもプライスレールは、長尺状物であるのが一般的であり、プライスカードの保持位置が該プライスカードに価格が表示された商品が収容されたワイヤーバスケットの配置位置とずれてしまうことがあった。
【0011】
このようにプライスカードが見づらかったり、プライスカードの保持位置とワイヤーバスケットの配置位置とがずれてしまったりすると、消費者にとっては商品の価格の把握が困難になり、消費者の購買意欲を低下させて売上機会の損失を招来し、好ましいものではない。
【0012】
本発明は、上記実情に鑑みて、商品の価格の把握を良好に行うことができるワイヤーバスケットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明に係るワイヤーバスケットは、底部及び該底部を囲む壁部を有した箱状を成し、かつ内部に商品が収容された状態で商品収納装置に設置されるワイヤーバスケットであって、前記壁部のいずれかに着脱可能に取り付けられ、前記商品の価格が表示されたプライスカードを保持するプライスホルダを備えたことを特徴とする。
【0014】
また本発明は、上記ワイヤーバスケットにおいて、前記壁部は、該壁部の上端部を構成し、かつ前記底部と平行となる態様で延在する横線材と、前記横線材よりも内側に該横線材と平行となる態様で延在する内側横線材とを有しており、前記プライスホルダは、前記内側横線材に取り付けられたことを特徴とする。
【0015】
また本発明は、上記ワイヤーバスケットにおいて、前記プライスホルダは、自身に形成された規制突部が前記横線材に当接することにより、前記プライスカードが視認可能な視認許容姿勢と、自身の上端部分が前記横線材よりも下方に配置される収納姿勢との間で変位可能に前記内側横線材に取り付けられたことを特徴とする。
【0016】
また本発明は、上記ワイヤーバスケットにおいて、前記プライスホルダは、前記横線材に対して係脱可能な弾性係止片を備え、該弾性係止片が前記横線材に係止する場合に、前記プライスカードが視認可能な視認許容姿勢に保持されることを特徴とする。
【0017】
また本発明は、上記ワイヤーバスケットにおいて、前記プライスホルダは、自身に形成された係止突部が前記横線材に当接することにより、前記プライスカードが視認可能な視認許容姿勢と、自身の上端部分が前記横線材よりも下方に配置される収納姿勢との間で変位可能に前記内側横線材に取り付けられており、前記壁部のうち互いに対向する対向壁部にそれぞれ設けられ、かつ取手を取り付けるための一対の取手ガイドを備え、前記取手ガイドは、前記係止突部に押圧された場合に弾性変形可能に構成され、かつ弾性復元力により前記係止突部が前記横線材に当接した状態に維持して前記プライスホルダを前記視認許容姿勢に保持可能な係止片部を備えたことを特徴とする。
【0018】
また本発明は、上記ワイヤーバスケットにおいて、前記取手ガイドは、それぞれが弾性変形することにより前記対向壁部の任意の縦線材の一部を自身に形成されたスリットに相対的に進入させて該縦線材に係止する一対のガイド係止部を備え、前記一対のガイド係止部は、複数の径の縦線材の一部が前記スリットに相対的に進入可能に構成されたことを特徴とする。
【0019】
また本発明は、上記ワイヤーバスケットにおいて、前記取手ガイドは、前記一対のガイド係止部とは異なる他の一対のガイド係止部が形成され、前記他の一対のガイド係止部は、自身に形成されたスリットの相互間のピッチが、前記一対のガイド係止部における前記スリットの相互間のピッチと異なることを特徴とする。
【0020】
また本発明は、上記ワイヤーバスケットにおいて、前記プライスホルダは、樹脂材により形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、商品の価格が表示されたプライスカードを保持するプライスホルダが、壁部のいずれかに着脱可能に取り付けられているので、商品の近くに該商品の価格を表示して視認させることができ、商品の価格の把握を良好に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態1であるワイヤーバスケットが適用された商品収納装置の外観構成を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施の形態1であるワイヤーバスケットが適用された商品収納装置の内部構造を模式的に示す断面側面図である。
【
図3】
図3は、
図1及び
図2に示したワイヤーバスケットの外観構成を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、
図3及び
図4に示したプライスホルダの外観構成を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、プライスホルダが視認許容姿勢となるワイヤーバスケットの側面図である。
【
図7】
図7は、
図6に示したワイヤーバスケットの要部の断面側面図である。
【
図8】
図8は、
図4及び
図5に示したワイヤーバスケットの収納状態を示す説明図である。
【
図9】
図9は、プライスホルダが収納姿勢となるワイヤーバスケットの側面図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施の形態2であるワイヤーバスケットの外観構成を示す斜視図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施の形態2であるワイヤーバスケットの分解斜視図である。
【
図17】
図17は、取手を回動させた状態のワイヤーバスケットを示す斜視図である。
【
図19】
図19は、プライスホルダが収納姿勢となる場合のワイヤーバスケットの要部断面図である。
【
図20】
図20は、プライスホルダが収納姿勢から外側に揺動した場合のワイヤーバスケットの要部断面図である。
【
図21】
図21は、プライスホルダが視認許容姿勢となる場合のワイヤーバスケットの要部断面図である。
【
図22】
図22は、本発明の実施の形態2であるワイヤーバスケットを構成する取手ガイドの変形例を示す斜視図である。
【
図23】
図23は、本発明の実施の形態2であるワイヤーバスケットを構成する取手ガイドの変形例を示す斜視図である。
【
図24】
図24は、
図18に示したプライスホルダの変形例を適用したワイヤーバスケットの要部断面図である。
【
図25】
図25は、
図18に示したプライスホルダの変形例を適用したワイヤーバスケットの要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に添付図面を参照して、本発明に係るワイヤーバスケットの好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0024】
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1であるワイヤーバスケットが適用された商品収納装置の外観構成を示す斜視図であり、
図2は、本発明の実施の形態1であるワイヤーバスケットが適用された商品収納装置の内部構造を模式的に示す断面側面図である。
【0025】
ここで例示する商品収納装置は、例えばコンビニエンスストアやスーパーマーケット等の店舗に設置され、例えばアイスクリーム等の商品を取出可能な状態で収納するオープン平型のアイスケース等であり、装置本体であるケース本体10を備えている。
【0026】
ケース本体10は、幅方向である左右方向の寸法が奥行方向である前後方向の寸法よりも大きい直方状の断熱筐体であり、上面に開口(以下、上面開口ともいう)10aを有している。このケース本体10は、その内部に収納庫11及び空気通路12が画成してあるとともに、冷却ユニット20が設けてある。
【0027】
収納庫11は、上記上面開口10aを臨む態様で画成した室である。この収納庫11を画成する左右方向に沿って延在して互いに対向する長尺の後方壁部13及び前方壁部14のうち、後方壁部13の上部には吸込口13aが形成してあるとともに、前方壁部14の上部には吹出口14aが形成してある。
【0028】
吸込口13aは、収納庫11の内部の空気を吸い込むための開口であり、収納庫11の左右方向に沿って延設してある。吹出口14aは、収納庫11の内部に空気を吹き出すための開口である。この吹出口14aは、収納庫11の左右方向に沿って延設してある。
【0029】
空気通路12は、吸込口13aから吹出口14aに至る空気の風路である。この空気通路12は、吸込口13aに連通し、かつ収納庫11の外側であってその後方にある後方側通路12aと、収納庫11の外側であってその下方にある下方側通路12bと、収納庫11の外側であってその前方にあり、かつ上記吹出口14aに連通する前方側通路12cとを互いに連通した態様で構成してある。
【0030】
冷却ユニット20は、冷媒回路21及び循環ファン22を備えて構成してある。冷媒回路21は、圧縮機21a、凝縮器21b、膨張機構21c及び蒸発器21dを冷媒管路にて順次接続して構成してあり、内部に冷媒が封入してある。
【0031】
圧縮機21aは、ケース本体10の内部において、収納庫11及び空気通路12の下方域の機械室15に設置してある。この圧縮機21aは、図示せぬ制御部から与えられる指令に応じて駆動するものであり、駆動する場合に、冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮するものである。
【0032】
凝縮器21bは、機械室15において圧縮機21aよりも前方側に設置してある。この凝縮器21bは、圧縮機21aで圧縮された冷媒を凝縮させるものである。膨張機構21cは、例えば電子膨張弁により構成してあり、制御部から与えられる開度指令に応じてその開度が調整される。この膨張機構21cは、凝縮器21bで凝縮した冷媒を断熱膨張させるものである。
【0033】
蒸発器21dは、空気通路12における下方側通路12bの任意の個所に設置してある。この蒸発器21dは、膨張機構21cから供給された冷媒が蒸発することにより自身の周囲の空気を冷却するものである。この蒸発器21dで蒸発した冷媒は、圧縮機21aに吸入される。
【0034】
循環ファン22は、下方側通路12bに設置してある。この循環ファン22は、制御部から与えられる指令により回転駆動するもので、回転駆動する場合に、吸込口13aを通じて収納庫11の内部の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を後方側通路12a、下方側通路12b、前方側通路12cの順に空気通路12を通過する態様で吹出口14aまで送出し、吹出口14aを通じて収納庫11の内部に吹き出すもので、収納庫11の内部と空気通路12との間で空気を循環させるものである。これにより収納庫11の内部雰囲気は冷却される。
【0035】
上記収納庫11には、複数のワイヤーバスケット30が収納してある。これらワイヤーバスケット30は、前後に並ぶよう収納されるとともに、上下に重なるようにして収納してある。
【0036】
ワイヤーバスケット30は、内部に例えばアイスクリーム等の商品を収容するものであり、
図3及び
図4に示すように、矩形状の底部31と、この底部31を囲む二組の互いに対向する対向壁部32a,32bとを有している。
【0037】
尚、以下においては、各対向壁部32a,32bにおいて互いに近接した方向を内側と称し、互いに離反した方向を外側と称して説明する。また各対向壁部32a,32bにおいて底部31と平行となる方向を幅方向と称して説明するとともに、底部31と直交する方向を上下方向と称して説明する。
【0038】
底部31は、上述したように矩形状の形態を成しており、線材が格子状に配設されて構成してある。二組の対向壁部32a,32bのうち、一方の対向壁部32aは、他方の対向壁部32bよりも幅方向が大きく形成してある。ここで一方の対向壁部32aを長辺側対向壁部32aとも称し、他方の対向壁部32bを短辺側対向壁部32bとも称する。
【0039】
これら対向壁部32a,32bは、上下方向に沿って延在する縦線材321が幅方向に沿って並設されることにより構成してある。またこれら縦線材321の上端部分同士を連結する態様で幅方向に沿って延在する横線材322が設けてあり、横線材322は、隣接する壁部、すなわち長辺側対向壁部32aは隣接する短辺側対向壁部32bの横線材322に連続している。
【0040】
上記ワイヤーバスケット30においては、短辺側対向壁部32bの横線材322の内側に、該横線材322と平行となる態様で長辺側対向壁部32aの横線材322同士を連結する内側横線材323が設けてある。
【0041】
そのようなワイヤーバスケット30の1つの短辺側対向壁部32bに対してプライスホルダ40が着脱可能に設けてある。
【0042】
プライスホルダ40は、樹脂材により形成されるもので、
図5に示すように、基部41と、第1係止片42と、第2係止片43と、規制突部44とが一体的に成形されて構成してある。
【0043】
基部41は、短辺側対向壁部32bの幅方向の略全域に亘って延在する長尺状部分であり、その表面に、取付対象となるワイヤーバスケット30に収容された商品の価格が表示されたプライスカードPCを保持する保持部411が形成してある。この保持部411は、複数の開口部分が形成してあり、保持するプライスカードPCの価格表示部分を該開口部分より露出させるものである。
【0044】
第1係止片42は、基部41の裏面に複数(図示の例では3つ)形成されており、それぞれ該裏面より突出する態様で設けてある。これら第1係止片42は、上方に湾曲する態様で基部41の裏面より突出しており、その下面が円弧状を成している。
【0045】
第2係止片43は、基部41の裏面に複数(図示の例では2つ)形成されており、それぞれ該裏面より突出する態様で設けてある。これら第2係止片43は、それぞれ互いに隣接する第1係止片42間の下方に設けてあり、第1係止片42とは互い違いとなる態様で設けてある。また第2係止片43は、下方に湾曲する態様で基部41の裏面より突出しており、その上面が円弧状を成している。そのような第2係止片43は、プライスホルダ40を側方から見た場合に、第1係止片42とともに、内径が内側横線材323の外径よりも僅かに大きい係止孔の一部を構成している。
【0046】
規制突部44は、基部41の裏面における一方の側端部において、第1係止片42の上方部分に突出する態様で形成してある。この規制突部44は、ブロック状を成している。 そのようなプライスホルダ40は、保持部411にプライスカードPCを保持した状態で、第1係止片42及び第2係止片43を適宜弾性変形させて係止孔に内側横線材323を相対的に進入させることにより、該内側横線材323を中心軸としてその中心軸回りに揺動可能な態様で該内側横線材323に取り付けられている。
【0047】
そして、
図6及び
図7に示すように、規制突部44を該内側横線材323の外側に位置する横線材322に当接させることにより、プライスホルダ40は、基部41の表面、すなわち保持部411が内側に向かうに連れて漸次下方に傾斜した視認許容姿勢となり、プライスカードPCが視認可能である。
【0048】
そのような視認許容姿勢となるプライスホルダ40を有するワイヤーバスケット30を、前後に並ぶように収納庫11に収納する場合、
図8に示すように、前方側のワイヤーバスケット30では、プライスホルダ40が取り付けられた短辺側対向壁部32bが後端となり、後方側のワイヤーバスケット30では、プライスホルダ40が取り付けられた短辺側対向壁部32bが前端となるように配置することにより、利用者である消費者は、プライスホルダ40に保持されたプライスカードPCを良好に視認することができる。
【0049】
ここでプライスホルダ40が視認許容姿勢となる場合、該プライスホルダ40の上端部がワイヤーバスケット30の上端部よりも上方に突出しているが、その突出高さは、該ワイヤーバスケット30が他のワイヤーバスケット30の上に重なった状態で収納庫11に収納されたとしても、吸込口13aの下縁部及び吹出口14aの下縁部よりも下方にプライスホルダ40の上端部が配置される大きさとされる。
【0050】
ところで、規制突部44が横線材322から離隔する態様でプライスホルダ40を揺動させることで、該プライスホルダ40は、
図9に示すように、保持部411が下方を臨む収納姿勢に変位する。このような収納姿勢となる場合、プライスホルダ40の上端部がワイヤーバスケット30の上端部よりも下方に配置される。つまり、プライスホルダ40は、視認許容姿勢と収納姿勢との間で変位可能であり、収納姿勢となる場合、その上端部がワイヤーバスケット30の上端部よりも下方に配置される。
【0051】
よって、プライスホルダ40を収納姿勢に変位させることにより、該プライスホルダ40が取り付けられたワイヤーバスケット30の上に、他のワイヤーバスケット30を重ねることが可能になる。
【0052】
以上説明したように、本発明の実施の形態1であるワイヤーバスケット30によれば、該ワイヤーバスケット30に収容された商品の価格が表示されたプライスカードPCを保持するプライスホルダ40が着脱可能に設けてあるので、商品の近くに該商品の価格を表示して視認させることができ、商品の価格の把握を良好に行うことができる。
【0053】
上記ワイヤーバスケット30によれば、プライスホルダ40が、規制突部44が横線材322に当接してプライスカードPCが視認可能な視認許容姿勢と、上端部分が横線材322よりも下方に配置される収納姿勢との間で変位可能に内側横線材323に取り付けられているので、他のワイヤーバスケット30の下方に配置される場合にはプライスホルダ40を視認許容姿勢から収納姿勢に変位させればよい。よって、プライスホルダ40を取り外す必要がなく、該プライスホルダ40を収納するための専用のスペース等を設ける必要がない。
【0054】
上記ワイヤーバスケット30によれば、プライスホルダ40が視認許容姿勢にある場合、その突出高さが、該ワイヤーバスケット30が他のワイヤーバスケット30の上に重なった状態で収納庫11に収納されたとしても、吸込口13a及び吹出口14aの下縁部よりも下方に該プライスホルダ40の上端部が配置される大きさとされているので、吹出口14aから吹き出されて吸込口13aに吸い込まれる空気の流れに阻害することがなく、収容する商品の冷却を良好に行うことができる。
【0055】
<実施の形態2>
図10及び
図11は、それぞれ本発明の実施の形態2であるワイヤーバスケットを示すものであり、
図10は、ワイヤーバスケットの外観構成を示す斜視図であり、
図11は、ワイヤーバスケットの分解斜視図である。尚、上述した実施の形態1であるワイヤーバスケット30と同一の構成要素には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0056】
ここで例示するワイヤーバスケット30′は、内部に例えばアイスクリーム等の商品を収容するものであり、矩形状の底部31と、この底部31を囲む二組の互いに対向する対向壁部32a,32bとを有している。
【0057】
尚、以下においては、各対向壁部32a,32bにおいて互いに近接した方向を内側と称し、互いに離反した方向を外側と称して説明する。また各対向壁部32a,32bにおいて底部31と平行となる方向を幅方向と称して説明するとともに、底部31と直交する方向を上下方向と称して説明する。
【0058】
底部31は、上述したように矩形状の形態を成しており、線材が格子状に配設されて構成してある。二組の対向壁部32a,32bのうち、一方の対向壁部32aは、他方の対向壁部32bよりも幅方向が大きく形成してある。ここで一方の対向壁部32aを長辺側対向壁部32aとも称し、他方の対向壁部32bを短辺側対向壁部32bとも称する。
【0059】
これら対向壁部32a,32bは、上下方向に沿って延在する縦線材321が幅方向に沿って並設されることにより構成してある。またこれら縦線材321の上端部分同士を連結する態様で幅方向に沿って延在する横線材322が設けてあり、横線材322は、隣接する壁部、すなわち長辺側対向壁部32aは隣接する短辺側対向壁部32bの横線材322に連続している。
【0060】
上記ワイヤーバスケット30′においては、短辺側対向壁部32bの横線材322の内側に、該横線材322と平行となる態様で長辺側対向壁部32aの横線材322同士を連結する内側横線材323が設けてある。
【0061】
そのようなワイヤーバスケット30′の短辺側対向壁部32bに対して一対の取手ガイド50が着脱可能に設けてあるとともに、1つの短辺側対向壁部32bに対してプライスホルダ70が着脱可能に設けてある。
【0062】
取手ガイド50は、
図12にも示すように、取手60を取り付けるためのものである。ここで取手60は、例えば金属等により形成されるもので、取手基部61と、取手連結部62と、取手挿通部63と、取手係止部64とが一体に成形されて構成してある。
【0063】
取手基部61は、長辺側対向壁部32aの幅方向に沿って延在する棒状部分である。取手連結部62は、取手基部61の両端部分より該取手基部61の延在方向に直交する方向に沿って延在する棒状部分である。取手挿通部63は、取手連結部62の延在端部より取手基部61に平行となる態様で他の取手挿通部63と互いに離反して延在する棒状部分である。取手係止部64は、取手挿通部63の延在端部より該取手挿通部63の延在方向に直交する方向に沿って延在する棒状部分である。
【0064】
取手ガイド50は、樹脂材により形成されるもので、
図13及び
図14にも示すように、下端構成部51と、中部構成部52と、上端構成部53とが一体に成形されて構成してある。
【0065】
下端構成部51は、上下方向よりも幅方向(短辺側対向壁部32bの幅方向)が長手方向となる平板状部材であり、その幅方向の両端部分に一対のガイド係止部511が形成してある。ガイド係止部511は、上部、下部及び外側(短辺側対向壁部32bの外側)が開放して上下方向に沿って延在するスリット511aを有している。
【0066】
そのようなガイド係止部511は、上下方向に沿って上方領域、中央領域及び下方領域に分けることができ、これらの領域では、スリット511aの外側の開放縁部にスリット係止片511bが互い違いに設けてある。すなわち、ガイド係止部511の上方領域では、下端構成部51の中央部分に近接する開放縁部にスリット係止片511bが外側に湾曲状に突出する態様で設けてあり、ガイド係止部511の中央領域では、下端構成部51の中央部分から離隔する開放縁部にスリット係止片511bが外側に湾曲状に突出する態様で設けてあり、ガイド係止部511の下方領域では、下端構成部51の中央部分に近接する開放縁部にスリット係止片511bが外側に湾曲状に突出する態様で設けてある。これによりガイド係止部511は、スリット係止片511bが撓んで(弾性変形して)縦線材321の一部がスリット511aに相対的に進入することを許容しており、複数の径の縦線材321の一部がスリット511aに相対的に進入可能に構成してある。
【0067】
中部構成部52は、下端構成部51の上端縁部より短辺側対向壁部32bの幅方向に離隔した状態で、それぞれが該短辺側対向壁部32bの外側に向けて延在する部分である。ここで中部構成部52の相互間の離間距離は、取手60を構成する棒状部分の外径よりも僅かに大きい程度である。
【0068】
上端構成部53は、中部構成部52の延在端部の一部より上方に向けて延在する部分であり、その延在端部に短辺側対向壁部32bの内側に向けて突出する係止片部531が形成してある。
【0069】
そのような取手ガイド50は、
図15及び
図16に示すように、短辺側対向壁部32bの内側に配置させた状態から、ガイド係止部511を弾性変形させながら該短辺側対向壁部32bの任意の縦線材321を該ガイド係止部511のスリット511aに進入させつつ中部構成部52の相互間をガイド係止部511のスリット511aに相対的に進入した縦線材321同士の間の他の縦線材321が相対的に通過するようにして該中部構成部52を短辺側対向壁部32bに貫通させる。これにより上端構成部53は短辺側対向壁部32bの外側に配置される。そして、上端構成部53の係止片部531を、その先端部分が短辺側対向壁部32bの横線材322よりも内側に突出する態様で該横線材322に係止させることで、取手ガイド50は短辺側対向壁部32bに装着される。
【0070】
この場合において、ガイド係止部511に縦線材321が相対的に進入されることで、下端構成部51が短辺側対向壁部32bの内側より該短辺側対向壁部32bの幅方向への移動が規制された状態で係止される。しかも係止片部531が短辺側対向壁部32bの外側より横線材322に係止することで、上端構成部53が短辺側対向壁部32bの下方向及び内外方向への移動が規制された状態で係止される。
【0071】
このように下端構成部51が短辺側対向壁部32bの幅方向への移動が規制された状態で係止されるとともに、上端構成部53が短辺側対向壁部32bの下方向及び内外方向への移動が規制された状態で係止され、しかも中部構成部52が短辺側対向壁部32bを貫通しているので、取手ガイド50は、短辺側対向壁部32bに対し、該短辺側対向壁部32bの幅方向、内外方向及び上下方向への移動が規制された状態で装着される。
【0072】
このようにして装着された一対の取手ガイド50に対して、中部構成部52の相互間を臨む下端構成部51の上端縁部512と内側横線材323との間に、取手60の端部である取手係止部64及び取手挿通部63を内側より貫通させることにより、該取手ガイド50は、該取手60を取手挿通部63の中心軸回りに回動自在に支持する。
【0073】
そのようにして取手ガイド50により支持された取手60について、
図17に示すように、取手基部61が上方に向けて回動させられた状態で店舗の従業員等の作業者に把持されることにより、ワイヤーバスケット30′が持ち上げられることになる。このように取手基部61が上方に回動する場合、取手挿通部63が内側横線材323に当接することとなり、ワイヤーバスケット30′及びその内容物である商品の荷重が取手ガイド50に作用することはなく、片手でワイヤーバスケット30′を良好に持ち上げることが可能になる。
【0074】
プライスホルダ70は、樹脂材により形成されるもので、
図18に示すように、基部71と、第1係止片72と、第2係止片73とが一体的に成形されて構成してある。
【0075】
基部71は、短辺側対向壁部32bの幅方向の略全域に亘って延在する長尺状部分であり、取付対象となるワイヤーバスケット30′に収容された商品の価格が表示されたプライスカード(図示せず)を、基部71の表面から視認可能に保持する保持部71aが形成してある。
【0076】
第1係止片72は、基部71の裏面に複数(図示の例では3つ)形成されており、それぞれ該裏面より突出する態様で設けてある。これら第1係止片72は、上方に湾曲する態様で基部71の裏面より突出しており、その下面が円弧状を成している。
【0077】
第2係止片73は、基部71の裏面に複数(図示の例では2つ)形成されており、それぞれ該裏面より突出する態様で設けてある。これら第2係止片73は、それぞれ互いに隣接する第1係止片72間の下方に設けてあり、第1係止片72とは互い違いとなる態様で設けてある。また第2係止片73は、下方に湾曲する態様で基部71の裏面より突出しており、その上面が円弧状を成している。そのような第2係止片73は、プライスホルダ70を側方から見た場合に、第1係止片72とともに、内径が内側横線材323よりも大きい係止孔74(
図19等参照)の一部を構成している。
【0078】
ところで、3つの第1係止片72のうち中央の第1係止片72(以下、中央第1係止片72ともいう)の延在端部には、上記基部71から離隔する態様で係止突部721が形成されている。
【0079】
そのようなプライスホルダ70は、保持部71aにプライスカードを保持した状態で、第1係止片72及び第2係止片73を適宜弾性変形させて係止孔74に内側横線材323を相対的に進入させることにより、該内側横線材323を中心軸としてその中心軸回りに揺動可能な態様で該内側横線材323に取り付けられている。
【0080】
そして、プライスホルダ70を内側に揺動させることにより、該プライスホルダ70は、
図19に示すように、保持部71aが下方を臨む収納姿勢に変位する。このような収納姿勢となる場合、プライスホルダ70の上端部がワイヤーバスケット30′の上端部よりも下方に配置される。
【0081】
このようにプライスホルダ70を収納姿勢に配置させることにより、該プライスホルダ70が取り付けられたワイヤーバスケット30′の上に、他のワイヤーバスケット30′を重ねることが可能になる。
【0082】
そのような収納姿勢に配置されたプライスホルダ70を、
図20に示すように外側に揺動させると、中央第1係止片72の係止突部721が取手ガイド50を構成する係止片部531に当接する。このように係止突部721が係止片部531に当接すると、取手ガイド50は、係止片部531が係止突部721に押圧されて外側に変位する態様で弾性変形する。
【0083】
その後、外側に揺動するプライスホルダ70の係止突部721が横線材322に当接した場合、係止片部531が弾性復元力にて内側に変位して横線材322及び係止突部721の上方に配置される。これにより、
図21に示すように、プライスホルダ70は、基部71の表面が内側に向かうに連れて漸次下方に傾斜した視認許容姿勢となり、保持部71aに保持されたプライスカードが視認可能である。
【0084】
そのような視認許容姿勢となるプライスホルダ70においては、係止突部721が係止片部531により上方に変位することが規制され、視認許容姿勢に保持されている。
【0085】
一方、視認許容姿勢に保持されるプライスホルダ70を収納姿勢に変位させるためには、該プライスホルダ70を内側に揺動させればよい。これにより中央第1係止片72の係止突部721が取手ガイド50を構成する係止片部531に当接することで、取手ガイド50は、係止片部531が係止突部721に押圧されて外側に変位する態様で弾性変形し、この結果、プライスホルダ70が収納姿勢に配置される。そして、係止孔74より内側横線材323を相対的に離脱させることにより、プライスホルダ70をワイヤーバスケット30′から取り外すことができる。
【0086】
つまり、プライスホルダ70は、視認許容姿勢と収納姿勢との間で変位可能となる態様でワイヤーバスケット30′に着脱可能に設けてあり、収納姿勢となる場合、その上端部がワイヤーバスケット30′の上端部よりも下方に配置される。そして、取手ガイド50は、係止突部721に押圧された場合に弾性変形可能に構成され、かつ弾性復元力により係止突部721が横線材322に当接した状態に維持してプライスホルダ70を視認許容姿勢に保持可能な係止片部531を備えている。
【0087】
以上説明したように、本発明の実施の形態2であるワイヤーバスケット30′によれば、該ワイヤーバスケット30′に収容された商品の価格が表示されたプライスカードを保持するプライスホルダ70が着脱可能に設けてあるので、商品の近くに該商品の価格を表示して視認させることができ、商品の価格の把握を良好に行うことができる。
【0088】
上記ワイヤーバスケット30′によれば、プライスホルダ70が、係止突部721が横線材322に当接してプライスカードが視認可能な視認許容姿勢と、上端部分が横線材322よりも下方に配置される収納姿勢との間で変位可能に内側横線材323に取り付けられているので、他のワイヤーバスケット30′の下方に配置される場合にはプライスホルダ70を視認許容姿勢から収納姿勢に変位させればよい。よって、プライスホルダ70を取り外す必要がなく、該プライスホルダ70を収納するための専用のスペース等を設ける必要がない。
【0089】
上記ワイヤーバスケット30′によれば、取手ガイド50は、係止突部721に押圧された場合に弾性変形可能に構成され、かつ係止片部531が、弾性復元力により係止突部721が横線材322に当接した状態に維持してプライスホルダ70を視認許容姿勢に保持可能であるので、係止孔74に相対的に進入させる内側横線材323の外径が係止孔74の径よりも十分に小さくても、プライスホルダ70を視認許容姿勢に良好の保持させることができる。これによりプライスホルダ70の汎用性の向上を図ることができる。
【0090】
<取手ガイド50の変形例>
図22及び
図23は、それぞれ本発明の実施の形態2であるワイヤーバスケット30′を構成する取手ガイド50の変形例を示す斜視図である。尚、上述した実施の形態2であるワイヤーバスケット30′を構成する取手ガイド50と同一の構成要素には同一の符号を付して重複した説明を適宜省略する。
【0091】
ここで例示する取手ガイド50′は、樹脂材により形成されるもので、下端構成部51′と、中部構成部52と、上端構成部53とが一体に成形されて構成してある。
【0092】
下端構成部51′は、上下方向よりも幅方向(短辺側対向壁部32bの幅方向)が長手方向となる平板状部材であり、その幅方向の両端部分に、一対の第1ガイド係止部511が形成してあるとともに、一対の第2ガイド係止部(他の一対のガイド係止部)513が形成してある。ここで第1ガイド係止部511は、上述した取手ガイド50′のガイド係止部511と同様の構成を有するものであるので、その説明を割愛する。
【0093】
第2ガイド係止部513は、上部、下部及び外側(短辺側対向壁部32bの外側)が開放して上下方向に沿って延在するスリット513aを有している。このような第2ガイド係止部513は、それぞれ第1ガイド係止部511よりも下端構成部51′の中央部分より離隔した個所に形成されており、スリット513aの相互間のピッチが、第1ガイド係止部511におけるスリット511aの相互間のピッチよりも大きくなるように構成してある。つまり、第2ガイド係止部513は、自身に形成されたスリット513aの相互間のピッチが、第1ガイド係止部511におけるスリット511aの相互間のピッチと異なるものである。
【0094】
そのような取手ガイド50′によれば、縦線材321のピッチが異なるワイヤーバスケット30′に取り付けることが可能になり、汎用性の向上を図ることができる。
【0095】
以上、本発明の好適な実施の形態1及び実施の形態2について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
【0096】
上述した実施の形態1では、プライスホルダ40の視認許容姿勢が、基部41の表面である保持部411がワイヤーバスケット30の内側に向かうに連れて漸次下方に傾斜していたが、本発明においては、プライスカードを視認させることができれば、傾斜する必要はない。
【0097】
上述した実施の形態1では、プライスホルダ40が視認許容姿勢と収納姿勢との間で揺動可能に設けられていたが、本発明においては、プライスホルダが視認許容姿勢と収納姿勢との間でスライド可能に設けられていてもよい。
【0098】
上述した実施の形態1及び実施の形態2では、プライスホルダ40は、短辺側対向壁部32bの上端部に設けてあったが、本発明においては、プライスホルダが、長辺側対向壁部の任意の個所に設けてあってもよい。
【0099】
上述した実施の形態2では、プライスホルダ70の視認許容姿勢を取手ガイド50で保持するようにしていたが、本発明においては、次のようにしてもよい。すなわち、
図24及び
図25に示すように、プライスホルダ70′は、横線材322に対して係脱可能な弾性係止片75を備え、該弾性係止片75が横線材322に係止する場合に、プライスカードが視認可能な視認許容姿勢に保持されるものであってもよい。
【符号の説明】
【0100】
10…ケース本体、11…収納庫、12…空気通路、20…冷却ユニット、13a…吸込口、14a…吹出口、30…ワイヤーバスケット、31…底部、32a…長辺側対向壁部、32b…短辺側対向壁部、321…縦線材、322…横線材、323…内側横線材、40…プライスホルダ、41…基部、411…保持部、42…第1係止片、43…第2係止片、44…規制突部、PC…プライスカード。