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特許7666963防災システム、生成システム、生成プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-14
(45)【発行日】2025-04-22
(54)【発明の名称】防災システム、生成システム、生成プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/00 20060101AFI20250415BHJP
   G08B 25/14 20060101ALI20250415BHJP
   H04M 11/04 20060101ALI20250415BHJP
【FI】
G08B17/00 L
G08B25/14
H04M11/04
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021054461
(22)【出願日】2021-03-29
(65)【公開番号】P2022151908
(43)【公開日】2022-10-12
【審査請求日】2024-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】矢頭 岳人
【審査官】飯島 尚郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-062079(JP,A)
【文献】特開2004-342070(JP,A)
【文献】特開平08-263763(JP,A)
【文献】特開平01-140298(JP,A)
【文献】特開2015-170080(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 17/00-31/00
H04M 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
防災システムであって、
複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されているP型受信機と、
前記P型受信機に接続されている前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する表示盤であって、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する表示盤と、を備え、
前記表示盤は、前記P型受信機から前記表示盤に送信される電文情報であって、前記複数の監視領域の状態を示す前記電文情報に基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示し、
前記防災システムは、
前記複数の感知器回線と前記表示盤との相互間の連動状態を特定する連動状態特定情報を格納する格納手段と、
前記格納手段に格納されている前記連動状態特定情報を示す情報を表示する表示手段と、を備え、
前記表示盤は、前記電文情報と前記連動状態特定情報とに基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する、
防災システム。
【請求項2】
前記表示盤は、前記複数の監視領域の内の1個以上の監視領域の状態を個別に表示する複数の第1表示盤側表示手段を有する第1表示盤、を含み、
前記格納手段は、前記複数の感知器回線と前記複数の第1表示盤側表示手段との相互間の連動状態を特定する第1連動状態特定情報を前記連動状態特定情報として格納しており、
前記表示手段は、選択された1個の感知器回線を示す情報と、前記第1連動状態特定情報に基づいて当該選択された1個の感知器回線と連動されている第1表示盤側表示手段を示す情報とを表示する、
請求項に記載の防災システム。
【請求項3】
前記表示盤は、前記複数の監視領域の状態を共通して表示する第2表示盤側表示手段を有する第2表示盤、を含み、
前記格納手段は、前記複数の感知器回線と前記第2表示盤との相互間の連動状態を特定する第2連動状態特定情報を前記連動状態特定情報として格納しており、
前記表示手段は、選択された1個の感知器回線を示す情報と、前記第2連動状態特定情報に基づいて当該選択された1個の感知器回線と前記第2表示盤が連動しているか否かを示す情報とを表示する、
請求項1又は2に記載の防災システム。
【請求項4】
前記表示手段は、前記P型受信機に設けられている、
請求項1から3の何れか一項に記載の防災システム。
【請求項5】
複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されているP型受信機と、前記P型受信機に接続されている前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する表示盤であって、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する表示盤と、を備える防災システムで用いられる連動状態特定情報を生成するための生成システムであって、
前記防災システムの前記表示盤は、前記P型受信機から前記表示盤に送信される電文情報であって、前記複数の監視領域の状態を示す前記電文情報と、複数の感知器回線と前記表示盤との相互間の連動状態を特定する前記連動状態特定情報とに基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示し、
前記生成システムは、少なくとも、
前記複数の感知器回線に対して連動させる前記表示盤を示す情報を入力するための入力用画面を表示する表示制御手段と、
前記表示制御手段が表示した前記入力用画面を介して入力された情報に基づいて、前記連動状態特定情報を生成する生成手段と、
を備える生成システム。
【請求項6】
前記生成システムは、感知器回線に対応する監視領域を特定する名称の入力を可能とし、
前記P型受信機及び前記表示盤は、前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線を介して火災が検出された場合に、当該火災が検出された感知器回線に対応する監視領域を特定する名称を含む表示を行う、
請求項に記載の生成システム。
【請求項7】
前記表示盤は、前記複数の監視領域の内の1個以上の監視領域の状態を個別に表示する複数の表示盤側表示手段を有しており、
前記生成システムは、
前記複数の感知器回線と前記複数の監視領域とを相互に連動させる情報と、前記表示制御手段が表示した前記入力用画面を介して入力された情報に基づいて、前記複数の表示盤側表示手段に対応する監視領域を示す情報を複数個分一つのまとまりとして表示する表示盤側ラベルであって、前記複数の表示盤側表示手段に設けられる前記表示盤側ラベルを生成する、
請求項5又は6に記載の生成システム。
【請求項8】
前記P型受信機は、前記複数の監視領域の状態を個別に表示する複数の受信機側表示手段を備えており、
前記生成システムは、
前記複数の感知器回線と前記複数の監視領域とを相互に連動させる情報と、前記表示制御手段が表示した前記入力用画面を介して入力された情報に基づいて、前記複数の受信機側表示手段に対応する監視領域を示す情報を複数個分一つのまとまりとして表示する受信機側ラベルであって、前記複数の受信機側表示手段に設けられる前記受信機側ラベルを生成する、
請求項5から7の何れか一項に記載の生成システム。
【請求項9】
複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されているP型受信機と、前記P型受信機に接続されている前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する表示盤であって、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する表示盤と、を備える防災システムで用いられる連動状態特定情報を生成するための生成プログラムであって、
前記防災システムの前記表示盤は、前記P型受信機から前記表示盤に送信される電文情報であって、前記複数の監視領域の状態を示す前記電文情報と、複数の感知器回線と前記表示盤との相互間の連動状態を特定する前記連動状態特定情報とに基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示し、
前記生成プログラムは、
コンピュータを、少なくとも、
前記複数の感知器回線に対して連動させる前記表示盤を示す情報を入力するための入力用画面を表示する表示制御手段と、
前記表示制御手段が表示した前記入力用画面を介して入力された情報に基づいて、前記連動状態特定情報を生成する生成手段と、
として機能させる生成プログラム。
【請求項10】
複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されているP型受信機と、
前記P型受信機に接続されている前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する表示盤であって、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する表示盤と、を備え、
前記複数の感知器回線と前記表示盤との相互間の連動状態を特定する連動状態特定情報を格納する格納手段と、
前記格納手段に格納されている前記連動状態特定情報を示す情報を表示する表示手段と、を備え、
前記表示盤は、
前記P型受信機から前記表示盤に送信される信号情報であって、前記監視領域の状態を示す前記信号情報と、前記連動状態特定情報と、に基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する、
ことを特徴とする防災システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防災システム、生成システム、生成プログラム、P型受信機、及び表示盤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、感知器回線に接続され、監視領域の状態を盤面に表示する受信機が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-78672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の受信機と共に用いられて、監視領域の状態を盤面に表示する表示盤が知られている。そして、これらの受信機及び表示盤を相互に連動して動作させるためには、例えば、受信機に接続される感知器回線に対応する複数の配線を1本ずつ受信機及び表示盤に接続する必要があり、誤接続等により受信機及び表示盤を適切に連動させることができなくなる可能性があった。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、受信機及び表示盤を適切に連動させることが可能となる防災システム、生成システム、生成プログラム、P型受信機、及び表示盤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の防災システムは、防災システムであって、複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されているP型受信機と、前記P型受信機に接続されている前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する表示盤であって、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する表示盤と、を備え、前記表示盤は、前記P型受信機から前記表示盤に送信される電文情報であって、前記複数の監視領域の状態を示す前記電文情報に基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示し、前記防災システムは、前記複数の感知器回線と前記表示盤との相互間の連動状態を特定する連動状態特定情報を格納する格納手段と、前記格納手段に格納されている前記連動状態特定情報を示す情報を表示する表示手段と、を備え、前記表示盤は、前記電文情報と前記連動状態特定情報とに基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する
【0008】
また、請求項に記載の防災システムは、請求項に記載の防災システムにおいて、前記表示盤は、前記複数の監視領域の内の1個以上の監視領域の状態を個別に表示する複数の第1表示盤側表示手段を有する第1表示盤、を含み、前記格納手段は、前記複数の感知器回線と前記複数の第1表示盤側表示手段との相互間の連動状態を特定する第1連動状態特定情報を前記連動状態特定情報として格納しており、前記表示手段は、選択された1個の感知器回線を示す情報と、前記第1連動状態特定情報に基づいて当該選択された1個の感知器回線と連動されている第1表示盤側表示手段を示す情報とを表示する。
【0009】
また、請求項に記載の防災システムは、請求項1又は2に記載の防災システムにおいて、前記表示盤は、前記複数の監視領域の状態を共通して表示する第2表示盤側表示手段を有する第2表示盤、を含み、前記格納手段は、前記複数の感知器回線と前記第2表示盤との相互間の連動状態を特定する第2連動状態特定情報を前記連動状態特定情報として格納しており、前記表示手段は、選択された1個の感知器回線を示す情報と、前記第2連動状態特定情報に基づいて当該選択された1個の感知器回線と前記第2表示盤が連動しているか否かを示す情報とを表示する。
【0010】
また、請求項に記載の防災システムは、請求項1から3の何れか一項に記載の防災システムにおいて、前記表示手段は、前記P型受信機に設けられている。
【0011】
また、請求項に記載の生成システムは、複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されているP型受信機と、前記P型受信機に接続されている前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する表示盤であって、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する表示盤と、を備える防災システムで用いられる連動状態特定情報を生成するための生成システムであって、前記防災システムの前記表示盤は、前記P型受信機から前記表示盤に送信される電文情報であって、前記複数の監視領域の状態を示す前記電文情報と、複数の感知器回線と前記表示盤との相互間の連動状態を特定する前記連動状態特定情報とに基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示し、前記生成システムは、少なくとも、前記複数の感知器回線に対して連動させる前記表示盤を示す情報を入力するための入力用画面を表示する表示制御手段と、前記表示制御手段が表示した前記入力用画面を介して入力された情報に基づいて、前記連動状態特定情報を生成する生成手段と、を備える。
【0012】
また、請求項に記載の生成システムは、請求項に記載の生成システムにおいて、前記生成システムは、感知器回線に対応する監視領域を特定する名称の入力を可能とし、前記P型受信機及び前記表示盤は、前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線を介して火災が検出された場合に、当該火災が検出された感知器回線に対応する監視領域を特定する名称を含む表示を行う。
【0013】
また、請求項に記載の生成システムは、請求項5又は6に記載の生成システムにおいて、前記表示盤は、前記複数の監視領域の内の1個以上の監視領域の状態を個別に表示する複数の表示盤側表示手段を有しており、前記生成システムは、前記複数の感知器回線と前記複数の監視領域とを相互に連動させる情報と、前記表示制御手段が表示した前記入力用画面を介して入力された情報に基づいて、前記複数の表示盤側表示手段に対応する監視領域を示す情報を複数個分一つのまとまりとして表示する表示盤側ラベルであって、前記複数の表示盤側表示手段に設けられる前記表示盤側ラベルを生成する。
【0014】
また、請求項に記載の生成システムは、請求項5から7の何れか一項に記載の生成システムにおいて、前記P型受信機は、前記複数の監視領域の状態を個別に表示する複数の受信機側表示手段を備えており、前記生成システムは、前記複数の感知器回線と前記複数の監視領域とを相互に連動させる情報と、前記表示制御手段が表示した前記入力用画面を介して入力された情報に基づいて、前記複数の受信機側表示手段に対応する監視領域を示す情報を複数個分一つのまとまりとして表示する受信機側ラベルであって、前記複数の受信機側表示手段に設けられる前記受信機側ラベルを生成する。
【0015】
また、請求項に記載の生成プログラムは、複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されているP型受信機と、前記P型受信機に接続されている前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する表示盤であって、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する表示盤と、を備える防災システムで用いられる連動状態特定情報を生成するための生成プログラムであって、前記防災システムの前記表示盤は、前記P型受信機から前記表示盤に送信される電文情報であって、前記複数の監視領域の状態を示す前記電文情報と、複数の感知器回線と前記表示盤との相互間の連動状態を特定する前記連動状態特定情報とに基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示し、前記生成プログラムは、コンピュータを、少なくとも、前記複数の感知器回線に対して連動させる前記表示盤を示す情報を入力するための入力用画面を表示する表示制御手段と、前記表示制御手段が表示した前記入力用画面を介して入力された情報に基づいて、前記連動状態特定情報を生成する生成手段と、として機能させる。
【0016】
また、請求項10に記載の防災システムは、複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されているP型受信機と、前記P型受信機に接続されている前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する表示盤であって、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する表示盤と、を備え、前記複数の感知器回線と前記表示盤との相互間の連動状態を特定する連動状態特定情報を格納する格納手段と、前記格納手段に格納されている前記連動状態特定情報を示す情報を表示する表示手段と、を備え、前記表示盤は、前記P型受信機から前記表示盤に送信される信号情報であって、前記監視領域の状態を示す前記信号情報と、前記連動状態特定情報と、に基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の防災システムによれば、複数の監視領域の状態を示す電文情報を用いているので、例えば、配線を1本ずつ受信機及び表示盤に接続する必要が無く、受信機及び表示盤を適切に連動させることが可能となる。
また、表示盤は、電文情報と連動状態特定情報とに基づいて、自己が連動している1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示することにより、例えば、監視領域での火災等を報知することができ、防災性を向上させることが可能となる。
【0020】
請求項に記載の防災システムによれば、表示手段は、選択された1個の感知器回線を示す情報と、当該選択された1個の感知器回線と連動されている第1表示盤側表示手段を示す情報とを表示することにより、例えば、連動の状態を容易に確認させることが可能となる。
【0021】
請求項に記載の防災システムによれば、表示手段は、選択された1個の感知器回線を示す情報と、当該選択された1個の感知器回線と第2表示盤が連動しているか否かを示す情報とを表示することにより、例えば、連動の状態を容易に確認させることが可能となる。
【0022】
請求項に記載の防災システムによれば、表示手段はP型受信機に設けられていることにより、例えば、P型受信機側で連動の状態を確認させることが可能となる。
【0023】
請求項に記載の生成システム、及び請求項に記載の生成プログラムによれば、複数の監視領域の状態を示す電文情報を用いているので、例えば、配線を1本ずつ受信機及び表示盤に接続する必要が無く、受信機及び表示盤を適切に連動させることが可能となる。また、入力用画面を介して入力された情報に基づいて連動状態特定情報を生成することにより、例えば、ユーザの意図に沿って適切に、連動状態特定情報を容易に生成することが可能となる。
【0024】
請求項に記載の生成システムによれば、感知器回線に対応する監視領域を特定する名称の入力を可能とし、P型受信機及び表示盤は、火災が検出された感知器回線に対応する監視領域を特定する名称を含む表示を行うことにより、例えば、火災が検出された監視領域を直観的に把握させることが可能となる。
【0025】
請求項に記載の生成システムによれば、複数の表示盤側表示手段に設けられる表示盤側ラベルを生成することにより、例えば、施工時に表示盤側ラベルを生成する手間を省略することが可能となる。また、表示盤側ラベルは、複数の表示盤側表示手段に対応する監視領域を示す情報を複数個分一つのまとまりとして表示しているので、例えば、複数の表示盤側表示手段に対応する個別のラベルを1個ずつ施工する必要がないので、施工ミスを防止することが可能となる。
【0026】
請求項に記載の生成システムによれば、複数の受信機側表示手段に設けられる受信機側ラベルを生成することにより、例えば、施工時に受信機側ラベルを生成する手間を省略することが可能となる。また、受信機側ラベルは、複数の受信機表示手段に対応する監視領域を示す情報を複数個分一つのまとまりとして表示しているので、例えば、複数の表示盤側表示手段に対応する個別のラベルを1個ずつ施工する必要がないので、施工ミスを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本実施の形態に係る防災システムを示すブロック図である。
図2】受信機のブロック図である。
図3】受信機の一部の正面図である。
図4】受信機の一部の拡大正面図である。
図5】受信機側地区表示部の具体的な構成を説明するための図である。
図6】連動設定情報を例示した図である。
図7】第1表示盤のブロック図である。
図8】第1表示盤の正面図である。
図9】第1表示盤の一部の拡大正面である。
図10】第2表示盤のブロック図である。
図11】第2表示盤の正面図である。
図12】防災処理のフローチャートである。
図13】端末装置のブロック図である。
図14】入力用画面を例示した図である。
図15】印刷用画面を例示した図である。
図16】印刷用画面を例示した図である。
図17】ラベル用シートを例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、本発明に係る防災システム、生成システム、生成プログラム、P型受信機、及び表示盤の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0029】
〔実施の形態の基本的概念〕
まずは、本実施の形態の基本的概念について説明する。本実施の形態は、概略的に、防災システム、生成システム、生成プログラム、P型受信機、及び表示盤に関するものである。
【0030】
「防災システム」とは、火災等の異常に関する防災のために用いられるシステムであり、例えば、P型受信機、表示盤を備える。
【0031】
「P型受信機」とは、複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されている装置であり、例えば、感知器回線に接続されている感知器が火災を検出して発報した場合に、当該感知器が設置されている監視領域での火災発生を検出する装置である。
【0032】
「監視領域」とは、監視の対象となっている領域であり、例えば、フロア、部屋、同一フロア中の区域等を含む概念である。なお、以下に示す実施の形態では、監視領域を「警戒区域」とも称する。
【0033】
「表示盤」とは、P型受信機に接続されている複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する装置であり、監視領域の状態を表示するための装置である。
【0034】
「生成システム」とは、連動状態特定情報を生成するためのシステムである。「連動状態特定情報」とは、複数の感知器回線と表示盤との相互間の連動状態を特定する情報である。
【0035】
そして、以下に示す実施の形態では、防災システム、P型受信機、及び表示盤について説明し、生成システム、及び生成プログラムについては、変形例において説明する。
【0036】
[実施の形態の具体的内容]
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0037】
(構成)
まず、本実施の形態に係る防災システムの構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る防災システムを示すブロック図である。
【0038】
図1の防災システム100は、監視領域である警戒区域における火災に関する防災を行うためのシステムであり、例えば、複数の感知器1、受信機2、第1表示盤3、及び第2表示盤4を備える。
【0039】
(構成-感知器)
図1の感知器1は、自己が設置されている警戒区域における火災発生を検出して報知する機器であり、複数の警戒区域各々に設けられている。感知器1は、例えば、回線901を介して、受信機2に電気的に接続されている。なお、「回線」901とは、各警戒区域を監視するための回線であり、各警戒区域に設けられている感知器1と受信機2との間に電気的に接続されている通信線である。
【0040】
そして、感知器1は、公知の手法(例えば、煙濃度に基づいて検出する手法等)で火災発生を検出した場合に、自己が接続されている回線901を介して、火災発生を報知することになる。すなわち、受信機2側では、何れの回線901を介して火災発生が報知されたかに応じて、火災が検出された警報区域を特定することが可能となる。
【0041】
(構成-受信機)
図2は、受信機のブロック図であり、図3は、受信機の一部の正面図であり、図4は、受信機の一部の拡大正面図であり、図5は、受信機側地区表示部の具体的な構成を説明するための図である。図1の受信機2は、防災受信機であって、複数の警戒区域を監視するための回線901が電気的に接続されているP型受信機であり、図2に示すように例えば、通信部21、操作部22、表示部23、記録部24、及び制御部25を備える。
【0042】
(構成-受信機-通信部)
図2の通信部21は、図1の共通の通信線902を介して第1表示盤3及び第2表示盤4との間で通信を行う通信手段であり、例えば、通信回路等を用いて構成することができる。
【0043】
(構成-受信機-操作部)
図2の操作部22は、受信機2に対して情報を入力するために操作させる操作手段であり、例えば、各種操作ボタン等を用いて構成することができる。
【0044】
(構成-受信機-表示部)
図2の表示部23は、情報を表示する表示手段であり、例えば、図3の受信機側地区表示部231(受信機側表示手段)、左側数値表示部232、及び右側数値表示部233を有する。
【0045】
(構成-受信機-表示部-受信機側地区表示部)
図3の受信機側地区表示部231は、回線901に対応する警戒区域の状態を表示するものであり、また、図4の表示灯231A及び地区窓231Bの組み合わせを複数組備えるものである。表示灯231Aとは、火災を検出したことを点灯により表示するものである。地区窓231Bとは、警戒区域の名称を表示するものであり、例えば、図4に示すように「警戒区域1」~「警戒区域6」というテキストが所定の集合で記載されたラベルが配置されている。ここで、「ラベル」とは、警戒区域の名称を表示する紙であり、本実施の形態では例えば、受信機側地区表示部231の縦方向の4個分の警戒区域の名称を表示するラベル(例えば、図5のラベルL等)を用いる場合について説明する。例えば、「警戒区域1」~「警戒区域4」までの4つのテキストが縦に並べられて印字された紙によって構成されるラベルLが、図5に示すようにラベル格納凹部231Cとラベル押さえパネル231Dによって形成される空間(以下、「ラベル挿入用空間」とも称する)に挿入されている。また、対象となる地区窓の表示が含まれないラベルについては、例えば「警戒区域5」「警戒区域6」のテキストの下は印字されていないように、所定のテキスト以下は印字されないラベルが用いられる。
【0046】
なお、「ラベル格納凹部」231Cとは、受信機2の正面側に設けられた凹部であり、ラベル押さえパネル231Dと共に、例えば、受信機側地区表示部231の縦方向の4個分における地区窓231Bに表示される警戒区域の名称を表示する1枚のラベルが設けられる空間を形成する部分である。「ラベル押さえパネル」231Dとは、ラベル格納凹部231Cを覆う板部材であり、例えば、少なくともラベルにおける警戒区域の名称を表示する部分に対応する部分が透明となっており、前述の空間内に設けられたラベルに表示されている情報が当該ラベル押さえパネルを介して、前述の空間の外側から視認可能となるように構成された部材である。
【0047】
また、ここでは、「警戒区域1」~「警戒区域6」というテキストが所定の集合で記載されたラベルを用いる場合について例示したが、これに限らず、例えば、従来と同様にして、「警戒区域1」~「警戒区域6」というテキスト各々を表示する貼付可能なラベルを各々貼付して設けてもよい(なお、後述する表示盤側地区表示部331も同様とする)。
【0048】
なお、本実施の形態では、「警戒区域1」~「警戒区域6」という名称の警戒区域に設けられている感知器1が接続されている回線901の名称が各々「回線1」~「回線6」であることとし、受信機2側では、何れの回線901が何れの警戒区域側に接続されているかを特定可能となっていることを前提として説明する。
【0049】
また、以下の説明では、各警戒区域を特定する場合、単に「警戒区域1」等の名称を用いて適宜説明する。また、各回線901を特定する場合も同様に、単に「回線1」等の名称を用いて適宜説明する。
【0050】
(構成-受信機-表示部-数値表示部)
図3の左側数値表示部232及び右側数値表示部233は、回線901と当該回線901と連動されている第1表示盤3の表示盤側地区表示部331(後述する図8参照)を示す情報を表示する表示手段である。左側数値表示部232及び右側数値表示部233は、図3の受信機2の本体における保守パネル230の裏側に設けられており、当該保守パネル230を開いた場合に視認可能となる。左側数値表示部232及び右側数値表示部233各々は、例えば、所定桁数(一例としては3桁)の数値又はアルファベットを表示する7セグメントディスプレイを用いて構成することができる。
【0051】
(構成-受信機-記録部)
図2の記録部24は、受信機2の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録して格納する格納手段であり、例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク等を用いて構成されている(他の装置の記録部も同等とする)。記録部24には、例えば、連動設定情報が格納されている。
【0052】
(構成-受信機-記録部-連動設定情報)
図6は、連動設定情報を例示した図である。「連動設定情報」とは、複数の回線901と第1表示盤3及び第2表示盤4との相互間の連動状態を特定する連動状態特定情報である。なお、以下の説明では、第1表示盤3及び第2表示盤4を単に「表示盤」と総称する。「連動設定情報」は、図6に示すように例えば、回線情報、警戒区域情報、及び表示盤情報が相互に関連付けられている。
【0053】
回線情報は、受信機2に接続されている各回線901を示す情報である(図6では、回線901の名称であり「回線1」~「回線6」等)。警戒区域情報は、受信機2が管理して警戒区域を示す情報であり、具体的には、回線情報が示す回線901に対応する警戒区域(すなわち、回線901を介して監視の対象となっている警戒区域)を示す情報である(図6では、警戒区域の名称であり「警戒区域1」~「警戒区域6」等)。
【0054】
表示盤情報は、回線901と各表示盤との間の連動状態等を示す情報である。表示盤情報は、各表示盤を一意に識別するアドレス情報(図6では、「Ad001」~「Ad005」)、各表示盤の種類を示す種別情報(図6では、「第1」及び「第2」)、回線901に関連付けられて連動している表示盤側地区表示部331(後述する図8参照)を特定する第1連動状態特定情報(図6では、「Ad001」~「Ad004」における「1」~「6」の数値、あるいは、何等の数値も格納されていない状態)、及び回線901と第2表示盤4との間の連動状態を特定する第2連動状態特定情報(図6では、「Ad005」の「1」、あるいは、何等の数値も格納されていない状態)を有する。
【0055】
なお、アドレス情報については、図1に示すように、表示盤に「Ad001」~「Ad005」のアドレス情報が設定されていることとし、図6では、この設定されている情報が格納されている。
【0056】
また、図6の種別情報については、「第1」は第1表示盤3の種類を示し、また、「第2」は第2表示盤4の種類を示している。
【0057】
また、図6の第1連動状態特定情報については、第1表示盤3の表示盤側地区表示部331(後述する図8参照)の位置示しており、「1」~「6」は、図8の「1番」~「6番」と図示されている位置を示しており、また、何等の数値も格納されていない状態は、連動していないことを示している。
【0058】
また、図6の第2連動状態特定情報については、第2表示盤4と連動しているか否かを示しており、「1」は連動していることを示しており、また、何等の数値も格納されていない状態は、連動していないことを示している。
【0059】
なお、このような連動設定情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、管理者が、自己の端末装置(例えば、パーソナルコンピュータ又はタブレット端末等)を用いて情報を生成し、生成した情報を受信機2に入力することにより格納される。
【0060】
(構成-受信機-制御部)
図2の制御部25は、受信機2を制御する制御手段でもあり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである(他の装置の制御部も同様とする)。特に、実施の形態に係る制御プログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介して受信機2にインストールされることで、制御部25の各部を実質的に構成する(他の装置の制御部も同様とする)。
【0061】
(構成-第1表示盤)
図7は、第1表示盤のブロック図であり、図8は、第1表示盤の正面図であり、図9は、第1表示盤の一部の拡大正面である。なお、図8においては、第1表示盤3に予め定められている表示灯331A及び地区窓331Bの組み合わせの位置が「1番」~「6番」等として、説明の便宜上図示されている。また、図9においては、「1番」~「6番」の地区窓331Bに対して、警戒区域の名称を示すラベルが挿入されて、当該警報区域の名称が表示されている状態が図示されている。また、図9において、(a)~(d)は、第1表示盤301~304の表示状態が図示されている。
【0062】
図1の第1表示盤3は、警戒区域の状態を表示する装置であり、また、複数の警戒区域を監視するための回線901に連動する装置であり、また、通信線902を介して受信機2との間で通信可能となって装置であり、図7に示すように例えば、通信部31、操作部32、表示部33、記録部34、及び制御部35を備える。なお、通信部31、操作部32、及び制御部35は、概略的には、受信機2の同一名称の構成要素と同様であるので、その説明を省略する。
【0063】
(構成-第1表示盤-表示部)
図7の表示部33は、情報を表示する表示手段であり、例えば、図8の表示盤側地区表示部331(第1表示盤側表示手段)を有する。
【0064】
表示盤側地区表示部331は、第1表示盤3が連動している1個以上の回線901に対応する監視領域の状態を表示するものであり、また、図8の表示灯331A及び地区窓331Bの組み合わせを複数組備えるものである。表示灯331Aとは、火災を検出したことを点灯により表示するものである。地区窓331Bとは、警戒区域の名称を表示するものであり、例えば、図9に示すように「警戒区域1」~「警戒区域6」というテキストが所定の集合で記載されたラベルが挿入されているものである。なお、ここで用いられるラベル及び当該ラベルが挿入されて設けられる具体的な構成は、図3の受信機側地区表示部231における図5の構成と同様であり、「ラベル格納凹部」及び「ラベル押さえパネル」を用いて構成されていることとする。なお、ここでの構成は、前述の図5で説明したものと同様であるので、詳細の説明は省略する。
【0065】
(構成-第1表示盤-記録部)
図7の記録部34は、第1表示盤3の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録して格納する格納手段である。図1の第1表示盤301~304の記録部34には、例えば、自己に設定されているアドレス情報である「Ad001」~「Ad004」が格納されている。
【0066】
(構成-第2表示盤)
図10は、第2表示盤のブロック図であり、図11は、第2表示盤の正面図である。図1の第2表示盤4は、警戒区域の状態を表示する装置であり、また、複数の警戒区域を監視するための回線901に連動する装置であり、また、通信線902を介して受信機2との間で通信可能となって装置であり、図10に示すように例えば、通信部41、操作部42、表示部43、記録部44、及び制御部45を備える。なお、通信部41、操作部42、及び制御部45は、概略的には、受信機2の同一名称の構成要素と同様であるので、その説明を省略する。
【0067】
(構成-第1表示盤-表示部)
図10の表示部43は、情報を表示する表示手段であり、例えば、図11のディスプレイ431(第2表示盤側表示手段)を有する。ディスプレイ431は、テキスト又は画像等の情報を表示するものであり、例えば、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きディスプレイを用いて構成することができる。
【0068】
(構成-第2表示盤-記録部)
図10の記録部44は、第2表示盤4の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録して格納する格納手段である。図1の第2表示盤4の記録部44には、例えば、自己に設定されているアドレス情報である「Ad005」が格納されている。
【0069】
(ラベルの挿入)
次に、このように構成された防災システム100における受信機2の受信機側地区表示部231(図4)、及び第1表示盤3の表示盤側地区表示部331(図8)への、ラベルの挿入について説明する。なお、ラベルの挿入とは、具体的には前述の「ラベル挿入用空間」へのラベルの挿入を示すものと解釈してもよい。
【0070】
管理者が、自己が生成して格納した図6の連動設定情報に基づいて、ラベルを挿入する。図6の場合は、「回線1」~「回線6」が「警戒区域1」~「警戒区域6」に関連付けられているので、図4に示すように、受信機2の受信機側地区表示部231において、「回線1」~「回線6」に対応する地区窓231B(最も左の欄の1段目~4段目、及び左から2番目の欄の1段目~2段目)に対して、「警戒区域1」~「警戒区域6」のラベルを挿入する。
【0071】
また、図6の「Ad001」については、「回線1」~「回線6」に対して、「1」~「6」が関連付けられており、「回線1」~「回線6」が図8の「1番」~「6番」に関連付けられて連動していることが示されているので、図8の「1番」~「6番」に対して、「回線1」~「回線6」に関連付けられている「警戒区域1」~「警戒区域6」のラベルを挿入することにより、図9の(a)に示す状態とする。
【0072】
また、図6の「Ad002」については、「回線3」~「回線6」に対して、「1」~「4」が関連付けられており、「回線3」~「回線6」が図8の「1番」~「4番」に関連付けられて連動していることが示されているので、図8の「1番」~「4番」に対して、「回線3」~「回線6」に関連付けられている「警戒区域3」~「警戒区域6」のラベルを挿入することにより、図9の(b)に示す状態とする。
【0073】
また、図6の「Ad003」については、「回線5」~「回線6」に対して、「1」~「2」が関連付けられており、「回線5」~「回線6」が図8の「1番」~「2番」に関連付けられて連動していることが示されているので、図8の「1番」~「2番」に対して、「回線5」~「回線6」に関連付けられている「警戒区域5」~「警戒区域6」のラベルを挿入することにより、図9の(c)に示す状態とする。
【0074】
また、図6の「Ad004」については、「回線1」及び「回線2」に対して「1」が関連付けられており、「回線3」及び「回線4」に対して「2」が関連付けられており、「回線5」及び「回線6」に対して「3」が関連付けられているので、「回線1」及び「回線2」が図8の「1番」に関連付けられて連動しており、また、「回線3」及び「回線4」が図8の「2番」に関連付けられて連動しており、「回線5」及び「回線6」が図8の「3番」に関連付けられて連動していることが示されている。よって、ラベルを挿入することにより、図9の(d)に示す状態とする。
【0075】
(処理)
次に、このようにして構成された防災システム100によって行われる防災処理、及び連動情報表示処理について説明する。
【0076】
(処理-防災処理)
まず、防災処理について説明する。図12は、防災処理のフローチャートである。防災処理とは、概略的には、受信機2によって実行させる処理であり、例えば、火災が検出された警戒区域を示す情報を表示等するための処理である。この防災処理の起動タイミングは任意であるが、例えば、防災システム100の各装置の電源をオンした後に繰り返し起動することとし、防災処理が起動したところから説明する。
【0077】
===SA1===
図12のSA1において受信機2の制御部25は、火災が発生したか否かを判定する。例えば、図1の感知器1において、火災を検出した感知器1が無い場合、火災が発生していないものと判定し(SA1のNO)、火災が発生したものと判定するまで、繰り返しSA1を実行する。また、図1の何れかの感知器1が火災を検出して、当該感知器1が自己の接続されている回線901を介して火災発生を受信機2に報知した場合、火災が発生したものと判定し(SA1のYES)、SA2に移行する。
【0078】
ここでは、例えば、「警戒区域4」に設置されている感知器1が火災を検出した場合を例示して説明する。この場合、「警戒区域4」に設置されている感知器1は、「回線4」を介して火災発生を受信機2に報知し、受信機2の制御部25は、火災が発生したものと判定する。
【0079】
===SA2===
図12のSA2において受信機2の制御部25は、電文情報を生成する。「電文情報」とは、受信機2から表示盤に対して送信される情報であり、また、警戒区域の状態を示す情報であり、例えば、警戒区域で火災が検出されたことを示す情報(すなわち、火災が検出された状態を示す情報)である。処理については、以下の第1~第4処理を実行する。
【0080】
<第1処理>
第1処理では、火災が検出された警戒区域を特定する。具体的には、図6の連動設定情報を参照して、SA1で火災発生を報知するために用いられた回線901と同じ回線情報と関連付けられている警戒区域情報を特定し、当該警戒区域情報が示す警戒区域を、火災が検出された警戒区域として特定する。
【0081】
ここでは、例えば、SA1で火災発生を報知するために用いられた回線901が「回線4」であるので、図6の「警戒区域情報」=「警戒区域4」を、火災が検出された警戒区域として特定する。
【0082】
<第2処理>
第2処理では、第1表示盤3において、火災が検出された警戒区域(つまり、警戒区域に対応付けられている回線901)に関連付けられて連動している表示盤側地区表示部331(図8)の位置を特定する。具体的には、図6の連動設定情報における表示盤情報を参照して、第1処理で特定した警戒区域情報に関連付けられている表示盤情報を特定し、特定した表示盤情報が示す位置を特定する。
【0083】
ここでは、例えば、図6の「Ad001」が示す第1表示盤301については、「警戒区域4」(つまり、「回線4」)に関連付けられて連動している表示盤側地区表示部331(図8)の位置として、図6の表示盤情報における「Ad001」の欄の数値の内の、「回線4」に関連付けられている「4」を特定する。
【0084】
また、同様にして、図6の「Ad002」が示す第1表示盤302については、「2」を特定し、「Ad003」が示す第1表示盤303については、何等の情報も特定せず、また、「Ad004」が示す第1表示盤304については、「2」を特定する。
【0085】
<第3処理>
第3処理では、火災が検出された警戒区域(つまり、警戒区域に対応付けられている回線901)に関連付けられて連動している第2表示盤4を特定する。具体的には、図6の連動設定情報における表示盤情報を参照して、第1処理で特定した警戒区域情報に関連付けられている表示盤情報として「1」が格納されている第2表示盤4のアドレス情報を特定し、特定したアドレス情報が示す第2表示盤4を特定する。
【0086】
ここでは、例えば、図6の「回線4」に関連付けられている「Ad005」の表示盤情報が「1」であるので、この「Ad005」を特定する。
【0087】
<第4処理>
第4処理では、第1処理~第3処理の処理結果に基づいて電文情報を生成する。本実施の形態では、例えば、電文情報が各表示盤に対して別々に送信されることを前提として生成する。具体的には、第1処理で特定した警戒区域情報と、第2処理で特定した表示盤情報及び当該表示盤情報に関連するアドレス情報、又は、第3処理で特定したアドレス情報を含む電文情報を生成する。
【0088】
ここでは、例えば、第1表示盤301への電文情報として、「警戒区域4」、「4」、及び「Ad001」を含む電文情報を生成する。また、例えば、第1表示盤302への電文情報として、「警戒区域4」、「2」、及び「Ad002」を含む電文情報を生成する。第1表示盤304への電文情報として、「警戒区域4」、「2」、及び「Ad004」を含む電文情報を生成する。また、例えば、第2表示盤4への電文情報として、「警戒区域4」及び「Ad005」を含む電文情報を生成する。なお、第1表示盤303に関しては、第2処理で何らの情報も特定していないので、電文情報を生成しないことになる。
【0089】
===SA3===
図12のSA3において受信機2の制御部25は、SA2で生成した電文情報を表示盤に送信する。
【0090】
一方、表示盤の制御部は、電文情報を受信した場合に、当該電文情報に含まれているアドレス情報と、自己の記録部に記録されているアドレス情報とを相互に比較し、これらが一致している場合、自己への電文情報であるものと判定し、以下の処理を行う。
【0091】
処理については、第1表示盤3の制御部35は、受信した電文情報から表示盤側地区表示部331(図8)の位置を示す情報を取得し、取得した情報が示す位置に対応する表示灯331Aを点灯する。
【0092】
ここでは、例えば、第1表示盤301、302、304は、図9の(a)の1番、(b)の2番、及び(d)の2番の「警戒区域4」と表示されている位置に対応する表示灯331Aを点灯する。なお、第1表示盤303は、自己への電文情報を受信しないことになるので、図9の(c)の何れの位置も点灯しないことになる。
【0093】
よって、第1表示盤301、302を視認したユーザに対して、「警戒区域4」での火災発生を報知することが可能となり、また、第1表示盤304を視認したユーザに対して、「警戒区域3」又は「警戒区域4」での火災発生を報知することが可能となる。
【0094】
また、処理については、第2表示盤4の制御部45は、受信した電文情報から警戒区域情報を取得し、取得した警戒区域情報が示す警戒区域で火災が発生したこと示す情報を、図11のディスプレイ431に表示する。
【0095】
ここでは、例えば、第2表示盤4は、受信機2からの電文情報から「警戒区域4」を取得し、「警戒区域4で火災発生」等のテキストメッセージを、ディスプレイ431に表示する。
【0096】
よって、第2表示盤4を視認したユーザに対して、「警戒区域4」での火災発生を報知することが可能となる。
【0097】
===SA4===
図12のSA4において受信機2の制御部25は、受信機側地区表示部231を点灯する。ここでは、例えば、SA1で火災発生を報知するために用いられた「回線4」に関連付けられている受信機側地区表示部231として、図4の「警戒区域4」と表示されている受信機側地区表示部231の表示灯231Aを点灯する。
【0098】
よって、受信機2を視認したユーザに対して、「警戒区域4」での火災発生を報知することが可能となる。これにて、防災処理を終了する。
【0099】
(処理-連動情報表示処理)
次に、連動情報表示処理について説明する。連動情報表示処理とは、概略的には、受信機2によって実行される処理であり、例えば、図6の連動設定情報が示す情報を図3の左側数値表示部232及び右側数値表示部233に表示する処理である。
【0100】
例えば、ユーザが受信機2の操作部22を介して、表示する対象となる1個の回線901を示す回線情報を選択する操作、及び、表示する対象となる表示盤のアドレス情報を選択する操作を行った場合、受信機2の制御部25は、図6の連動設定情報において、選択された回線情報と同じ回線情報と、選択されたアドレス情報と同じアドレス情報に関連付けられている表示盤情報を特定する。次に、受信機2の制御部25は、図3の左側数値表示部232に前述の選択された回線情報に対応する数値を表示し、また、右側数値表示部233に当該特定した表示盤情報を特定する。
【0101】
ここでは、例えば、ユーザが「回線5」及び「Ad002」を選択する操作を行った場合、受信機2の制御部25は、左側数値表示部232に「5」と表示し、また、右側数値表示部233に「3」と表示する。そして、このように表示された情報を視認することにより、回線5に対して第1表示盤302の表示盤側地区表示部331(図8)の3番の位置(つまり、図9の(b)の「警戒区域5」と図示されている位置)が関連付けられて連動していることを把握することが可能となる。
【0102】
なお、例えば、ユーザが「回線4」及び「Ad003」を選択する操作を行った場合、図6の例ではこの選択された情報に対応する表示盤情報が格納されておらず、すなわち、「回線4」と第1表示盤303は相互に連動していないので、図3の左側数値表示部232に「4」と表示し、また、右側数値表示部233に「0」(なお、「0」は連動していないことを示す情報)を表示してもよい。
【0103】
また、例えば、ユーザが「回線4」及び「Ad005」を選択する操作を行った場合、受信機2の制御部25は、左側数値表示部232に「4」と表示し、また、右側数値表示部233に「1」と表示する。そして、このように表示された情報を視認することにより、回線4に対して第2表示盤4が連動していることを把握することが可能となる。なお、連動していない場合は、前述の通り「0」を表示してもよい。
【0104】
また、バリエーションとしては、連動している場合に「ON」を表示し、連動していない場合に「OFF」を表示してもよい。これにて、連動情報表示処理を終了する。
【0105】
(実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、複数の警戒区域の状態を示す電文情報を用いているので、例えば、配線を1本ずつ受信機2及び表示盤に接続する必要が無く、受信機2及び表示盤を適切に連動させることが可能となる。
【0106】
また、表示盤は、電文情報と連動設定情報とに基づいて、自己が連動している1個以上の回線901に対応する警戒区域の状態を表示することにより、例えば、警戒区域での火災等を報知することができ、防災性を向上させることが可能となる。
【0107】
また、左側数値表示部232及び右側数値表示部233は、選択された1個の回線901を示す情報と、当該選択された1個の回線901と連動されている受信機側地区表示部231を示す情報とを表示することにより、例えば、連動の状態を容易に確認させることが可能となる。
【0108】
また、左側数値表示部232及び右側数値表示部233は、選択された1個の回線901を示す情報と、当該選択された1個の回線901と第2表示盤4が連動しているか否かを示す情報とを表示することにより、例えば、連動の状態を容易に確認させることが可能となる。
【0109】
また、左側数値表示部232及び右側数値表示部233は受信機2に設けられていることにより、例えば、受信機2側で連動の状態を確認させることが可能となる。
【0110】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0111】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の詳細に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
【0112】
(分散や統合について)
また、上述した構成は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。
【0113】
(連動設定情報について)
また、上記実施の形態では、図6の連動設定情報が受信機2に格納されている場合について説明したが、これに限らない。例えば、表示盤の記録部に格納し、受信機2が、火災が検出された回線901を示す情報を表示盤に送信するように構成した上で、各表示盤が連動設定情報に基づいて上記実施の形態で説明した各処理を実行するように構成してもよい。
【0114】
(生成システムについて)
図13は、端末装置のブロック図であり、図14は、入力用画面を例示した図であり、図15及び図16は、印刷用画面を例示した図であり、図17は、ラベル用シートを例示した図である。
【0115】
(構成)
まず、端末装置5の構成について説明する。端末装置5は、前述の生成システムであり、例えば、パーソナルコンピュータ等を用いて構成することができる。端末装置5は、図13に示すように例えば、通信部51、操作部52、表示部53、記録部54、及び制御部55を備える。
【0116】
通信部51は、他の装置との間で通信を行う通信手段である。操作部52は、端末装置5に対して情報を入力するために操作される操作手段であり、例えば、キーボード及びマウス等を用いて構成することができる。表示部53は、情報を表示する表示手段であり、例えば、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きディスプレイを用いて構成することができる。記録部54は、情報を格納する格納手段であり、例えば、端末装置5で生成された連動設定情報が格納される。制御部55は、端末装置5を制御する制御手段である。
【0117】
(処理)
次に、このように構成された端末装置5によって実行される連動設定情報生成処理、及び印刷処理について説明する。
【0118】
(処理-連動設定情報生成処理)
まず、連動設定情報生成処理について説明する。連動設定情報生成処理とは、連動設定情報を生成する処理である。
【0119】
まず、ユーザが、操作部52を介して、所定操作(例えば、連動設定情報の生成を開始するための操作)を行った場合、制御部55は、図14の入力用画面を生成して表示部53に表示する。「入力用画面」とは、複数の回線901に対して連動させる表示盤を示す情報を入力するためのテーブル(図6の連動設定情報に対応するテーブル)が表示されている画面である。ここでは、例えば、「回線情報」、「警戒区域情報」、及び「表示板情報」という各項目以外は、何等の情報も表示されていない状態(つまり、「回線1」等、「警戒区域1」等、「Ad001」等、「第1」等、及び「1」~「6」が表示されていない状態)の入力用画面を生成して表示する。
【0120】
次に、ユーザが、操作部52を介して、入力用画面の各項目に対応する欄へ図14に示すように情報を入力した場合、制御部55は、この入力された情報を表示する。
【0121】
次に、ユーザが、入力用画面の格納ボタンB1をクリックした場合、制御部55は、前述の入力された情報を反映した連動設定情報を生成して記録部54に記録する。ここでは、例えば、図6に示す連動設定情報が格納されることになる。
【0122】
なお、この格納された連動設定情報の利用方法は任意であり、例えば、メモリスティック等の記録媒体を用いて受信機2に入力して格納してもよい。これにて、連動設定情報生成処理を終了する。
【0123】
なお、制御部55における入力用画面を表示する機能が「表示制御手段」に対応し、また、連動設定情報を生成する機能が「生成手段」に対応するものと解釈してもよい。
【0124】
(処理-印刷処理)
次に、印刷処理について説明する。印刷処理とは、受信機側地区表示部231(図3)又は表示盤側地区表示部331(図8)に挿入される、警戒区域の名称を示すラベルを印刷するための処理である。
【0125】
まず、ユーザが、操作部52を介して、ラベルを生成する対象となる機器を示す情報を入力した上で、図15の読込ボタンB2をクリックした場合、制御部55は、印刷用画面を生成して表示部53に表示する。「印刷用画面」とは、ラベルとして印刷される文字を表示する画面であり、「地区表示部番号」の欄と「印刷文字」の欄とが相互に関連付けられている。「地区表示部番号」の欄は、受信機2又は第1表示盤3における各地区表示部の位置を示す数値が表示されている欄である。「印刷文字」の欄は、ラベルとして印刷される文字が表示されている欄である。
【0126】
処理について具体的には、ユーザが受信機2を示す情報を入力した場合、制御部55は、記録部54に記録されている図6の連動設定情報において、「回線1」~「回線6」等に関連付けられている警戒区域情報を特定し、特定した警戒区域情報を、地区表示番号「1」~「6」に対応する印刷文字として表示する印刷用画面を表示する。
【0127】
また、ユーザが第1表示盤3を示す情報(例えば、アドレス情報)を入力した場合、制御部55は、記録部54に記録されている図6の連動設定情報において、ユーザに入力されたアドレス情報と同じアドレス情報が関連付けられている表示盤情報において、「1」~「6」等に関連付けられている警戒区域情報を特定し、特定した警戒区域情報を、地区表示番号「1」~「6」に対応する印刷文字として表示する印刷用画面を表示する。
【0128】
ここでは、例えば、受信機2のラベルを印刷するために、ユーザが受信機2を示す情報を入力した場合、図6に図示されているように、「回線1」~「回線6」等に関連付けられている警戒区域情報として、「警戒区域1」~「警戒区域6」を特定し、図15に示す印刷用画面を生成して表示する。
【0129】
また、例えば、第1表示盤302のラベルを印刷するために、ユーザが「Ad002」を入力した場合、図6に図示されているように、「1」~「4」に関連付けられている警戒区域情報として、「警戒区域3」~「警戒区域6」を特定し、図16に示す印刷用画面を生成して表示する。
【0130】
また、例えば、第1表示盤304のラベルを印刷するために、ユーザが「Ad004」を入力した場合、地区表示部番号「1」に「警戒区域1」「警戒区域2」・地区表示部番号「2」に「警戒区域3」「警戒区域4」・地区表示部番号「3」に「警戒区域5」「警戒区域6」が関連付けられていることから、地区表示部番号「1」に相当する部分に「警戒区域1 警戒区域2」・地区表示部番号「2」に相当する部分に「警戒区域3 警戒区域4」・地区表示部番号「3」に相当する部分に「警戒区域5 警戒区域6」が印刷されるように印刷用画面を生成して表示する。
【0131】
なお、「印刷文字」の欄の各情報、このように表示した後、操作部52を介して情報を入力することにより、ユーザによって自在に編集可能となっていることとする。
【0132】
そのため、例えば、第1表示盤304のラベルを印刷する場合のように、一つの地区表示部が複数の警戒区域情報に関する表示を行う場合、当該複数の警戒区域を包含する名称の表記が可能となる。例えば、「警戒区域1」「警戒区域2」が「1階」であり、「警戒区域3」「警戒区域4」が「2階」であり、「警戒区域5」「警戒区域6」が「3階」である場合、地区表示部番号「1」に相当する部分に「1階」・地区表示部番号「2」に相当する部分に「2階」・地区表示部番号「3」に相当する部分に「3階」となるように印刷されるよう印刷用画面を編集可能である。
【0133】
次に、ユーザが、操作部52を介して、図15又は図16の印刷用画面において、印刷ボタンB3をクリックした場合、制御部55は、「印刷文字」の欄に表示されている情報を、印刷装置(すなわち、不図示であるが公知のプリンター等)を介して印刷する。印刷のフォーマットは、例えば、図3に示すように、受信機2では受信機側地区表示部231が縦に4個ずつ並べられており、一方、図8に示すように、第1表示盤3では表示盤側地区表示部331が縦に5個ずつ並べられているので、この並べられているフォーマットに対応するフォーマットで印刷する。
【0134】
ここでは、例えば、図15の印刷用画面の印刷ボタンB3をクリックした場合、図17の(a)に示すように、縦に4個ずつ並べられるフォーマットで、ラベル用シート61に印刷される。そして、このラベル用シート61のラベルを所定の集合単位(ここでは、縦4個分の領域に対応する単位)で切り取って、図3の受信機側地区表示部231に挿入することが可能となる。
【0135】
また、例えば、図16の印刷用画面の印刷ボタンB3をクリックした場合、図17の(b)に示すように、縦に5個ずつ並べられるフォーマットで、ラベル用シート62に印刷される。そして、このラベル用シート62のラベルを所定の集合単位(ここでは、縦5個分の領域に対応する単位)で切り取って、図8の表示盤側地区表示部331に挿入することが可能となる。これにて、印刷処理を終了する。
【0136】
(端末装置5について)
また、上述の端末装置5については、防災システム100の構成要素であるものと解釈しもよいし、あるいは、防災システム100の構成要素でないものと解釈してもよい。
【0137】
(連動設定情報の確認について)
また、受信機2に格納されている連動設定情報を、端末装置5に入力して表示部53に表示することにより、受信機2に格納されている連動設定を端末装置5側で確認可能となるようにしてもよい。
【0138】
(特徴について)
また、上記実施の形態の特徴及び変形例の特徴を任意に組み合わせてもよい。
【0139】
(付記)
付記1の防災システムは、複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されているP型受信機と、前記P型受信機に接続されている前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する表示盤であって、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する表示盤と、を備え、前記表示盤は、前記P型受信機から前記表示盤に送信される電文情報であって、前記複数の監視領域の状態を示す前記電文情報に基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する。
【0140】
付記2の防災システムは、付記1に記載の防災システムにおいて、前記複数の感知器回線と前記表示盤との相互間の連動状態を特定する連動状態特定情報を格納する格納手段と、前記格納手段に格納されている前記連動状態特定情報を示す情報を表示する表示手段と、を備え、前記表示盤は、前記電文情報と前記連動状態特定情報とに基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する。
【0141】
付記3の防災システムは、付記2に記載の防災システムにおいて、前記表示盤は、前記複数の監視領域の内の1個以上の監視領域の状態を個別に表示する複数の第1表示盤側表示手段を有する第1表示盤、を含み、前記格納手段は、前記複数の感知器回線と前記複数の第1表示盤側表示手段との相互間の連動状態を特定する第1連動状態特定情報を前記連動状態特定情報として格納しており、前記表示手段は、選択された1個の感知器回線を示す情報と、前記第1連動状態特定情報に基づいて当該選択された1個の感知器回線と連動されている第1表示盤側表示手段を示す情報とを表示する。
【0142】
付記4の防災システムは、付記2又は3に記載の防災システムにおいて、前記表示盤は、前記複数の監視領域の状態を共通して表示する第2表示盤側表示手段を有する第2表示盤、を含み、前記格納手段は、前記複数の感知器回線と前記第2表示盤との相互間の連動状態を特定する第2連動状態特定情報を前記連動状態特定情報として格納しており、前記表示手段は、選択された1個の感知器回線を示す情報と、前記第2連動状態特定情報に基づいて当該選択された1個の感知器回線と前記第2表示盤が連動しているか否かを示す情報とを表示する。
【0143】
付記5の防災システムは、付記2から4の何れか一項に記載の防災システムにおいて、前記表示手段は、前記P型受信機に設けられている。
【0144】
付記6の生成システムは、複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されているP型受信機と、前記P型受信機に接続されている前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する表示盤であって、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する表示盤と、を備える防災システムで用いられる連動状態特定情報を生成するための生成システムであって、前記防災システムの前記表示盤は、前記P型受信機から前記表示盤に送信される電文情報であって、前記複数の監視領域の状態を示す前記電文情報と、複数の感知器回線と前記表示盤との相互間の連動状態を特定する前記連動状態特定情報とに基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示し、前記生成システムは、少なくとも、前記複数の回線に対して連動させる前記表示盤を示す情報を入力するための入力用画面を表示する表示制御手段と、前記表示制御手段が表示した前記入力用画面を介して入力された情報に基づいて、前記連動状態特定情報を生成する生成手段と、を備える。
【0145】
付記7の生成システムは、付記6に記載の生成システムにおいて、前記生成システムは、感知器回線に対応する監視領域を特定する名称の入力を可能とし、前記P型受信機及び前記表示盤は、前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線を介して火災が検出された場合に、当該火災が検出された感知器回線に対応する監視領域を特定する名称を含む表示を行う。
【0146】
付記8の生成システムは、付記6又は7に記載の生成システムにおいて、前記表示盤は、前記複数の監視領域の内の1個以上の監視領域の状態を個別に表示する複数の表示盤側表示手段を有しており、前記生成システムは、前記複数の感知器回線と前記複数の監視領域とを相互に連動させる情報と、前記表示制御手段が表示した前記入力用画面を介して入力された情報に基づいて、前記複数の表示盤側表示手段に対応する監視領域を示す情報を複数個分一つのまとまりとして表示する表示盤側ラベルであって、前記複数の表示盤側表示手段に設けられる前記表示盤側ラベルを生成する。
【0147】
付記9の生成システムは、付記6から8の何れか一項に記載の生成システムにおいて、前記P型受信機は、前記複数の監視領域の状態を個別に表示する複数の受信機側表示手段を備えており、前記生成システムは、前記複数の感知器回線と前記複数の監視領域とを相互に連動させる情報と、前記表示制御手段が表示した前記入力用画面を介して入力された情報に基づいて、前記複数の受信機側表示手段に対応する監視領域を示す情報を複数個分一つのまとまりとして表示する受信機側ラベルであって、前記複数の受信機側表示手段に設けられる前記受信機側ラベルを生成する。
【0148】
付記10の生成プログラムは、複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されているP型受信機と、前記P型受信機に接続されている前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する表示盤であって、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する表示盤と、を備える防災システムで用いられる連動状態特定情報を生成するための生成プログラムであって、前記防災システムの前記表示盤は、前記P型受信機から前記表示盤に送信される電文情報であって、前記複数の監視領域の状態を示す前記電文情報と、複数の感知器回線と前記表示盤との相互間の連動状態を特定する前記連動状態特定情報とに基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示し、前記生成プログラムは、コンピュータを、少なくとも、前記複数の回線に対して連動させる前記表示盤を示す情報を入力するための入力用画面を表示する表示制御手段と、前記表示制御手段が表示した前記入力用画面を介して入力された情報に基づいて、前記連動状態特定情報を生成する生成手段と、として機能させる。
【0149】
付記11のP型受信機は、複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されているP型受信機であって、前記P型受信機に接続されている前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する表示盤であって、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する表示盤に、前記複数の監視領域の状態を示す電文情報を送信する。
【0150】
付記12の表示盤は、複数の監視領域を監視するための複数の感知器回線が接続されているP型受信機に接続されている前記複数の感知器回線の内の1個以上の感知器回線に連動する表示盤であって、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する表示盤であり、前記表示盤は、前記P型受信機から前記表示盤に送信される電文情報であって、前記複数の監視領域の状態を示す前記電文情報に基づいて、自己が連動している前記1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示する。
【0151】
(付記の効果)
付記1に記載の防災システム、付記11に記載のP型受信機、及び付記12に記載の表示盤によれば、複数の監視領域の状態を示す電文情報を用いているので、例えば、配線を1本ずつ受信機及び表示盤に接続する必要が無く、受信機及び表示盤を適切に連動させることが可能となる。
【0152】
付記2に記載の防災システムによれば、表示盤は、電文情報と連動状態特定情報とに基づいて、自己が連動している1個以上の感知器回線に対応する監視領域の状態を表示することにより、例えば、監視領域での火災等を報知することができ、防災性を向上させることが可能となる。
【0153】
付記3に記載の防災システムによれば、表示手段は、選択された1個の感知器回線を示す情報と、当該選択された1個の感知器回線と連動されている第1表示盤側表示手段を示す情報とを表示することにより、例えば、連動の状態を容易に確認させることが可能となる。
【0154】
付記4に記載の防災システムによれば、表示手段は、選択された1個の感知器回線を示す情報と、当該選択された1個の感知器回線と第2表示盤が連動しているか否かを示す情報とを表示することにより、例えば、連動の状態を容易に確認させることが可能となる。
【0155】
付記5に記載の防災システムによれば、表示手段はP型受信機に設けられていることにより、例えば、P型受信機側で連動の状態を確認させることが可能となる。
【0156】
付記6に記載の生成システム、及び付記10に記載の生成プログラムによれば、複数の監視領域の状態を示す電文情報を用いているので、例えば、配線を1本ずつ受信機及び表示盤に接続する必要が無く、受信機及び表示盤を適切に連動させることが可能となる。また、入力用画面を介して入力された情報に基づいて連動状態特定情報を生成することにより、例えば、ユーザの意図に沿って適切に、連動状態特定情報を容易に生成することが可能となる。
【0157】
付記7に記載の生成システムによれば、感知器回線に対応する監視領域を特定する名称の入力を可能とし、P型受信機及び表示盤は、火災が検出された感知器回線に対応する監視領域を特定する名称を含む表示を行うことにより、例えば、火災が検出された監視領域を直観的に把握させることが可能となる。
【0158】
付記8に記載の生成システムによれば、複数の表示盤側表示手段に設けられる表示盤側ラベルを生成することにより、例えば、施工時に表示盤側ラベルを生成する手間を省略することが可能となる。また、表示盤側ラベルは、複数の表示盤側表示手段に対応する監視領域を示す情報を複数個分一つのまとまりとして表示しているので、例えば、複数の表示盤側表示手段に対応する個別のラベルを1個ずつ施工する必要がないので、施工ミスを防止することが可能となる。
【0159】
付記9に記載の生成システムによれば、複数の受信機側表示手段に設けられる受信機側ラベルを生成することにより、例えば、施工時に受信機側ラベルを生成する手間を省略することが可能となる。また、受信機側ラベルは、複数の受信機表示手段に対応する監視領域を示す情報を複数個分一つのまとまりとして表示しているので、例えば、複数の表示盤側表示手段に対応する個別のラベルを1個ずつ施工する必要がないので、施工ミスを防止することが可能となる。
【符号の説明】
【0160】
1 感知器
2 受信機
3 第1表示盤
4 第2表示盤
5 端末装置
21 通信部
22 操作部
23 表示部
24 記録部
25 制御部
31 通信部
32 操作部
33 表示部
34 記録部
35 制御部
41 通信部
42 操作部
43 表示部
44 記録部
45 制御部
51 通信部
52 操作部
53 表示部
54 記録部
55 制御部
61 ラベル用シート
62 ラベル用シート
100 防災システム
231 受信機側地区表示部
231A 表示灯
231B 地区窓
231C ラベル格納凹部
231D ラベル押さえパネル
232 左側数値表示部
233 右側数値表示部
230 保守パネル
301 第1表示盤
302 第1表示盤
303 第1表示盤
304 第1表示盤
331 表示盤側地区表示部
331A 表示灯
331B 地区窓
431 ディスプレイ
901 回線
902 通信線
B1 格納ボタン
B2 読込ボタン
B3 印刷ボタン
L ラベル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17