(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-14
(45)【発行日】2025-04-22
(54)【発明の名称】改善されたテキスタイル後処理のための多成分糸の蒸気ジェットバルキング
(51)【国際特許分類】
D02J 1/00 20060101AFI20250415BHJP
【FI】
D02J1/00 F
(21)【出願番号】P 2021509203
(86)(22)【出願日】2019-08-19
(86)【国際出願番号】 US2019047026
(87)【国際公開番号】W WO2020041175
(87)【国際公開日】2020-02-27
【審査請求日】2022-08-03
(32)【優先日】2018-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519355758
【氏名又は名称】ザ ライクラ カンパニー ユーケー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】メレディス,ジョン ビー.
【審査官】長谷川 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-040540(JP,A)
【文献】特公昭49-017627(JP,B1)
【文献】英国特許出願公告第00905895(GB,A)
【文献】米国特許第03186155(US,A)
【文献】特開昭63-303137(JP,A)
【文献】特開昭49-000514(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D02G1/00-3/48
D02J1/00-13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多成分糸の蒸気ジェットバルキングのためのプロセスであって、前記多成分
糸の部分的熱バルキングおよび蒸気バルキングを提供するための流体媒体として10psig以上の圧力の蒸気を使用して、多成分糸をエンタングルメントジェット中に
30%よりも大きい比率で過給することと、
前記多成分糸を前記エンタングルメントジェット中に過給する前に、加熱水を前記多成分糸に導入することとを含む、プロセス。
【請求項2】
多成分糸の蒸気ジェットバルキングのためのプロセスであって、前記多成分
糸の部分的熱バルキングおよび蒸気バルキングを提供するための流体媒体として10psig以上の圧力の蒸気を使用して、多成分糸をエンタングルメントジェット中に
30%よりも大きい比率で過給することを含み、
前記エンタングルメントジェットに入る前のあるポイントで、多数の供給糸が撚糸される、プロセス。
【請求項3】
前記エンタングルメントジェットは、エアテクスチャリングジェットである、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記多成分糸は、30%よりも大きい比率で過給される、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項5】
前記圧力は、10~60psigである、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項6】
前記
加熱水は、70℃を超える温度まで加熱される、請求項1に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、バルク多成分糸の製造方法と、処理された糸に制御された伸縮性パラメータを得るために、本プロセスに従って蒸気テクスチャリングから製造された多成分糸を含む製品とに関する。
【背景技術】
【0002】
伸縮性主成分が非スパンデックス由来の伸縮性布地の製造が、耐久性と、特定のテキスタイル処理方法との適合性とを必要とする用途に望まれる。
【0003】
これらの伸縮性布地用の繊維の非限定的な例には、PETおよびPTTポリマーを含む二成分フィラメント糸などの多成分糸が挙げられる。この従来の二成分糸は、熱を使用して差別的ポリマー収縮を活性化して永久バルクを形成するとき、高度な収縮および退縮を示す。これらの糸を用いる布地の編成および製織プロセスは、糸の長さの減少におけるこの大きい変化が、重量制御を維持し、かつ許容可能な外観および伸縮性を有する布地を作り出すために対応する必要があるため、困難である。糸が中間の変換ステップで処理されない限り、二成分糸は、熱への暴露に際して繊維の長さを実質的に減少させるための糸の自己バルキングを可能にする布地設計を支持する用途に限定される。パッケージ染色作業への二成分糸の直接導入は、チューブコアの潜在的な圧潰および/または、巻き取り条件の故に長さの減少が制限される場合の巻き取り条件下での不十分なバルク発達の故に、非効率的である。さらに、高度な糸収縮が発生すると、パッケージ染色プロセスで一定量の色を得ることは困難である。チューブコアが高圧縮によって圧潰されなければ、チューブ上での糸収縮は、パッケージ密度を、染料がパッケージを通して均一に流れなくなる程度まで増加させる。これにより、パッケージ全体を通して不均一な相対的染料量が生じ、不合格または布地に導入されると横縞をもたらす。
【0004】
テキスタイル処理会社は、二成分糸をパッケージ染色する際のこれらの課題を認識している。これらの課題に対処するための様々な複雑な装置設計が、英国特許第1198035号に開示されているようなドラム緩和を含めて、開示されている。効率が大幅に低下し、かつ/または従来とは異なる装置の入手を必要とする、かせ染めなどの方法も開示されている。
【0005】
スパンデックス以外に由来する代替的な処理済多成分糸と、それらの製造および伸縮性布地における使用の方法とが必要とされる。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、熱活性化エラストマーフィラメント糸を含む多成分糸のバルキングを開始するために、高度な過給条件を有する直接衝突法で蒸気を使用するプロセスに関する。サーマルコイル生成を伴うエンタングルメントループ生成による、このバルク事前発達により、これらの糸を、編成または製織テキスタイル処理装置において処理して、最終的な布地の伸縮特性に、改善された制御を提供することが可能になる。単成分糸と二成分糸との併用も、下流のプロセスにおいて必要な糸の数を減らし、最終的な糸において生成される伸長の量の制御を追加するために可能である。この様式で処理することができる糸の範囲は、通常のアパレル繊維(<600dtex)および産業用用途(>200dtex)の全範囲を網羅する。プロセスは、糸の多数の端部を撚糸して、バルキング作業においてdtexを、供給糸変種の数を減らして所望される最終レベルまで増加させることを可能とする。糸は、糸の編成または製織の前に、糸での着色を必要とする布地用途については、パッケージ染色装置内に直接導入することを可能にする、厚紙チューブまたはプラスチックチューブ上に巻き付けることができる。
【0007】
したがって、本開示の一態様は、多成分糸の蒸気ジェットバルキングのためのプロセスに関する。プロセスでは、多成分繊維の部分的熱バルキングおよびエンタングルメントテクスチャリングを提供するための流体媒体として10psig以上の圧力の蒸気を使用して、多成分糸をエンタングルメントジェット中に高比率で、例えば30%よりも大きい過給から300%を超える上限までで、過給する。
【0008】
1つの非限定的な実施形態では、結果として得られる製品は、厚紙またはプラスチックのチューブ上に巻き付けられて、さらなるテキスタイル処理装置内へ直接処理することを可能にする。
【0009】
いくつかの非限定的な実施形態では、60℃を超える温度、ほとんどの実施形態では70~100℃の温度を有する加熱水が、エンタングルメントジェットの前に導入される。
【0010】
いくつかの非限定的な実施形態では、多数の供給糸が、エンタングルメントジェット入口の前のあるポイントで撚糸される。
【0011】
本開示の別の態様は、多成分繊維の部分的熱バルキングおよびエンタングルメントテクスチャリングを提供するための流体媒体として10psigよりも大きい圧力の蒸気を使用して、多成分糸をエンタングルメントジェット中に高比率で過給する、多成分糸の蒸気ジェットバルキングのためのプロセスから調製された多成分糸に関する。
【0012】
本開示の別の態様は、厚紙またはプラスチックのいずれかのチューブに巻き付けられた多成分糸のパッケージに関する。1つの非限定的な実施形態では、巻き付けられた多成分糸のパッケージは、15%よりも大きいパーセントバルキング効率(%BE)を有する熱活性化によってバルクを作り出す。1つの非限定的な実施形態では、巻き付けられた多成分糸のパッケージは、1kgよりも大きいパッケージ重量を有する。
【0013】
本開示の別の態様は、多成分繊維の部分的熱バルキングおよびエンタングルメントテクスチャリングを提供する流体媒体として10psigよりも大きい圧力の蒸気を使用して、多成分糸をエンタングルメントジェット中に高比率で過給する、多成分糸の蒸気ジェットバルキングのためのロセスから調製された多成分糸から編成または製織された伸縮性布地に関する。
【0014】
本開示のさらに別の態様は、多成分繊維の部分的熱バルキングおよびエンタングルメントテクスチャリングを提供するための流体媒体として10psigよりも大きい圧力の蒸気を使用して、多成分糸をエンタングルメントジェット中に高比率で過給する、多成分糸の蒸気ジェットバルキングのためのプロセスから調製された、多成分糸または多成分糸の伸縮性布地を含む、製品に関する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】多成分糸のための蒸気テクスチャリングプロセスに対する本開示の非限定的な実施形態の概略を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示は、糸のうちの1つが、繊維の直接高圧蒸気衝突によってバルクを発達させるように処理される差別的収縮によって永久バルクを発達させる能力を有する、多成分直接紡糸繊維に関する。
【0017】
本開示の多成分糸の蒸気ジェットバルキングのためのプロセスは、多成分繊維の熱収縮およびエンタングルメントテクスチャリングによって部分的熱バルキングを提供するための流体媒体および圧力として蒸気を使用して、多成分糸をエンタングルメントジェット中に高比率で過給することを含む。
【0018】
プロセスに使用される多成分糸は、2つの成分が、熱に暴露されたたときに異なる収縮を示し、収縮が糸にコイル状構造を与える、並置二成分または偏心シース状コア二成分を含み得る。糸の長さが熱収縮によって実質的に減少するエラストマー糸である、糸の1つの成分を含めることが望ましくあり得る。
【0019】
成分は、材料選択であり、2つの成分間に粘度差があるPETとPET、2つの成分間に粘度差があるPTTとPTT、2つの成分が異なる配合または粘度を有するPTTとPET、PETとPBT、ナイロンとナイロンを含み得、当業者には既知の他の材料の選択もまた使用され得る。二成分糸の使用に加えて、単成分糸を二成分糸と併用して、特別な美的外観を作り出し、かつ下流の編成または製織プロセスにおける給糸器の数を単純化することができる併用糸を製造することができる。一例は、PET単一部分配向糸を二成分PET/PTT糸と併用して、制御された伸縮性を有する所望の伸縮性成分含有量を調整することである。第2の例は、黒色PET完全延伸糸を二成分PET/PTT糸と併用して、杢糸効果を作り出すことである。
【0020】
本開示の目的で、エンタングルメントジェットへの多成分糸の供給または過給に関する「高比率」とは、30%よりも大きい過給の比率を意味する。したがって、本発明の1つの非限定的な実施形態では、多成分糸は、30%よりも大きい比率で過給される。
【0021】
1つの非限定的な実施形態では、分析のために多成分糸を蒸気処理するのに使用されるプロセスは、全長の糸を蒸気テーブル上に置き、リラックス状態で最低30秒間、サンプルを蒸気処理することである。
【0022】
プロセスで使用される蒸気圧は、10psig~60psigの範囲であり得る。
【0023】
いくつかの非限定的な実施形態では、プロセスは、結果として得られる製品を厚紙またはプラスチックのチューブ上に巻き付けて、バルキングされた多成分糸をさらなるテキスタイル処理装置内へ直接処理することを可能にすることをさらに含む。
【0024】
1つの非限定的な実施形態では、プロセスは、蒸気の導入の前に加熱水を導入することによって支援されて、繊維温度を収縮範囲内へ最大化し、エンタングルメント効率を高める。1つの非限定的な実施形態では、水は、70℃を超える温度まで加熱される。
【0025】
1つの非限定的な実施形態では、多数の供給糸が、エンタングルメントジェットに入る前のあるポイントで撚糸される。この多数の撚糸の併用により、供給のdtexが増加する。例えば、供給糸として使用される、製造された標準製品が、75dtex、150dtex、300dtexを含み、450dtexの製品が所望される場合、300dtexの一端と150dtexの一端とが、一緒に加えられ、ジェットへ導入する前に撚糸される。撚糸とは、2つ以上の端部を同じ案内器に通して、残りのプロセスのために1本の糸として一緒に走らせることを指す。
【0026】
本開示のプロセスに使用することができる装置の非限定的な実施形態を
図1に示す。
図1に示すように、静止クリール1は、供給糸パッケージを保持し、供給糸を過給ロールに送達する。供給糸2は、単一パッケージとして供給することができ、または多数の撚糸を併用して、供給のdtexを高めることができる。被駆動過給ロール3は、ジェット後速度よりも30%~400%速い比率で糸を供給する。アプリケータ4を有する加熱水タンク5が、加熱水を糸に導入する。レギュレータを有する蒸気供給器6が、蒸気圧力を10psig~60psigに制御する。
図1に示すように、装置は、空気テクスチャリングジェットなどのエンタングルメントに好適なジェット7をさらに備える。非限定的な実施例には、セラミックもしくは金属のテクスチャリングジェットまたは他のエンタングルメントジェット設計が挙げられる。さらに、装置は、被駆動滑車ロール8と、厚紙またはプラスチックの染料チューブ10上に低張力で糸を巻き付けることができる標準的巻き取り装置9と、を備える。多成分繊維の部分的熱バルキングおよび蒸気バルキングを提供するための流体媒体および圧力として蒸気を使用して、多成分糸をエンタングルメントジェット中に高比率で過給することが望ましくあり得る。この実施形態では、多成分糸は、熱収縮によって糸の長さが20%減少するエラストマー糸であることが望ましくあり得る。
【0027】
しかしながら、本開示を読んだときに当業者には理解されるように、使用される処理条件および装置を変えて、最終的なバルクおよび伸縮の量を制御して、優れた回復特性を有しながら、低~中程度の伸縮量を維持したい用途に対して、所望の伸縮量に一致させることができる。広範囲の過給および蒸気調節範囲を使用して、意図された最終製品伸縮性要件に一致するように、潜在的なバルク発達量を変えることができる。さらに、巻き取り条件を変えて、直接使用を可能にし、または、テキスタイル布地処理装置内で使用する前に、直接パッケージ染色することができる。
【0028】
本開示はまた、多成分糸の蒸気ジェットバルキングのための本プロセスから調製された多成分糸と、糸パッケージ、布地、ならびに糸および布地から調製された製品とに関する。
【0029】
本プロセスから調製される結果として得られる多成分糸は、低収縮性を有する高バルク量を含み、追加の中間プロセスステップなしで、後続のテキスタイル処理を実行することを可能にする。主な利益は、より大きな重量のパッケージをプラスチックまたは厚紙の染料チューブ上に巻き付けて、パッケージ染色装置内に導入することができることである。
【0030】
本開示の巻き付けられた多成分糸パッケージは、15%よりも大きいパーセントバルキング効率(%BE)を有する熱活性化によってバルクを作り出す。%BEは、過剰な追加バルキングおよび収縮が染色プロセスにおいて発生して、チューブの圧潰を引き起こし、または液体流に影響して不均一な染色を引き起こすことなく、製品をパッケージ染色プロセスによって処理できるかどうかを決定する重要な要素である。この値が15%以上の場合に、成功がもたらされている。55~600dtexのdtex範囲の二成分PTT/PTT完全延伸供給糸を使用した製品の%BEは、15~67%の範囲の%BEを生み出した。この範囲のパッケージは、パッケージ染色プロセスにおいてうまく染色された。%BEは、さらに処理される糸の最終的な伸長を制御して、製品を所望の布地伸縮値に調整するための相関係数として使用される。
【0031】
1つの非限定的な実施形態では、パッケージは、1kgよりも大きいパッケージ重量を有する。1つの非限定的な実施形態では、バルキング作業から形成される結果として得られる製品物は、低密度(低硬度)で2キログラム以上の重量である。
【0032】
本プロセスによって製造された製品は、編成および/または製織プロセスのためのパッケージ染色、ならびに、伸縮特性および布地重量を制御するために、仕上げプロセスを通して低収縮性を有すること、および/または最終布地形態において目標の伸縮特性を取得するために、バルク繊維の伸縮量を調整することが望ましい、直接編成および/または製織プロセスに有用である。1つの非限定的な実施形態では、本開示のプロセスによって製造された糸は、伸縮性布地を編成または製織するために使用される。最終的な布製衣類は、靴、靴下、織り模様のシャツおよびショーツのアパレル最終用途、ならびに伴繊維を熱による損傷から保護するために低温仕上げプロセスを使用する、良好な布地伸縮性および回復性を必要とするものに適用可能である。一実施形態では、布製靴甲部における糸の使用は、高い回復性を有する、制御された伸縮性成分を使用して、スパンデックス糸が伸縮性エンジンとして使用されるときに過度の伸縮性を抑えるための低溶融糸の必要性を排除することを可能とする。バルク糸は、伸縮性成分が、安定していて、かつ耐久性のためにスパンデックス形態ではない必要がある、産業用途の布地にも適用可能である。
【0033】
本明細書で引用されているすべての特許、特許出願、試験手順、優先文書、論文、出版物、マニュアル、および他の文書は、そのような開示が本発明と矛盾しない範囲まで、およびそのような組み込みが許可されるすべての法域について、参照により完全に組み込まれる。
【0034】
以下の試験方法および実施例は、本発明およびその使用能力を実証する。本発明は、他のおよび異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な明らかな点において修正および/または置換することが可能である。したがって、実施例は、本質的に例示的であり、および非限定的であるとみなされるべきである。
【0035】
試験方法
パーセントバルキング効率(%BE)
糸にバルクを提供するプロセスの結果を適切に定義し、迅速な試験測定方法結果を可能にする試験方法を提供するために、次の式を使用して、パーセントバルキング効率(%BE)を記述する。
%BE=((SSLB-SSLF)/(ISL-SSLF))*100
式中:
ISL=すべてのサンプルに対して選択された初期サンプル長
SSLF=二成分供給糸の蒸気処理収縮長
SSLB=バルク糸の蒸気処理収縮長
【0036】
一例として、試験方法は、次の条件下で50%バルキング効率値を有する。
ISL=36インチ
SSLF=9インチ
SSLB=22.5インチ
%BE=((22.5インチ-9インチ)/(36インチ-9インチ))*100=50%
【実施例】
【0037】
実施例1
165dtexの二成分PET/PTT完全延伸糸は、11.4インチ×3インチの寸法を有するプラスチック染料チューブにおいて、2kgのパッケージサイズを製造する。%BEは、60%である。プロセス条件は、次のように確立された。
28psigの蒸気圧
360ypmの供給速度
250%の過給比率
Heberlein「A」シリーズセラミックジェット
沸騰水から40ml/分で給水。
【0038】
実施例2
167dtexの二成分PET/PTT延伸偽ツイストテクスチャ糸は、11.4インチ×3インチの寸法を有するプラスチック染料チューブにおいて、2kgのパッケージを製造する。%BEは、58%である。プロセス条件は次のように確立された。
35psigの蒸気圧
530ypmの供給速度
215%の過給比率
Heberlein「A」シリーズセラミックジェット
沸騰水から40ml/分で給水
【0039】
実施例3
165dtexのPET/PTT完全延伸糸の両端を、クリールで撚糸して、11.4インチ×3インチの寸法を有するプラスチック染料チューブにおいて、2.7kgのパッケージを製造する。%BEは、60%である。プロセス条件は次のように確立された。
32psigの蒸気圧
398ypmの供給速度
247%の過給比率
Heberlein「A」シリーズセラミックジェット
沸騰水から40ml/分で給水。
【0040】
実施例4
165dtexの二成分PET/PTT完全延伸糸は、11.4インチ×3インチの寸法を有するプラスチック染料チューブにおいて、2kgのパッケージを製造する。%BEは、19%である。プロセス条件は次のように確立された。
16psigの蒸気圧
458ypmの供給速度
55%の過給比率
Heberlein「A」シリーズセラミックジェット
沸騰水から40ml/分で給水
【0041】
実施例5
165dtexの二成分PET/PTT完全延伸糸の一端を83dtexのPET完全延伸糸の両端と撚糸して、11.4インチ×3インチの寸法を有するプラスチック染料チューブにおいて、2kgのパッケージを製造する。%BEは、44%である。プロセス条件は次のように確立された。
36psigの蒸気圧
482ypmの供給速度
45%の過給比率
Heberlein「A」シリーズセラミックジェット
沸騰水から40ml/分で給水