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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-14
(45)【発行日】2025-04-22
(54)【発明の名称】拡張現実通信方法、装置、及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/2343 20110101AFI20250415BHJP
   H04L 67/141 20220101ALI20250415BHJP
【FI】
H04N21/2343
H04L67/141
【請求項の数】 39
(21)【出願番号】P 2023559102
(86)(22)【出願日】2022-03-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-13
(86)【国際出願番号】 CN2022083191
(87)【国際公開番号】W WO2022206626
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-11-06
(31)【優先権主張番号】202110329252.9
(32)【優先日】2021-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲艷▼
(72)【発明者】
【氏名】高 ▲楊▼
【審査官】渡部 博樹
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-526441(JP,A)
【文献】特表2018-509113(JP,A)
【文献】特表2014-525699(JP,A)
【文献】HUAWEI,FS_5GSTAR: Proposed Architectures for AR Conversational [online],3GPP TSG SA4 Meeting #110-e,2020年08月19日,[検索日 2024.11.28], インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_SA/WG4_CODEC/TSGS4_110-e/Docs/S4-201116.zip>, p.1-3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 ー 21/858
H04L 67/141
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡張現実AR通信システムであって、インターネットプロトコルマルチメディアサブシステムIMSコアネットワーク要素と、第1のARメディア処理ネットワーク要素とを備え、
前記IMSコアネットワーク要素は、前記第1のARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の第1のメディアストリームチャネル、及び前記第1のARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の補助データチャネルの確立を制御するように構成され、
前記第1のARメディア処理ネットワーク要素は、前記確立された補助データチャネルを通じて前記第1の端末デバイスから第1のAR補助データを受信するとともに、前記確立されたメディアストリームチャネルを通じて前記第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間のAR通信のための第1のメディアストリームを受信するように構成され、
前記第1のARメディア処理ネットワーク要素は、前記第1のAR補助データに基づいて前記メディアストリームに対して拡張処理を行なって第1のARメディアストリームを取得するとともに、前記第1のARメディアストリームを、前記メディアストリームチャネルを通じて前記第1の端末デバイスに送信するように更に構成される、
拡張現実信システム。
【請求項2】
前記第1のARメディア処理ネットワーク要素は、AR処理能力又はメディアリソース機能MRFを有するIMSアクセスゲートウェイである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のARメディア処理ネットワーク要素は、前記第1の端末デバイスが属するIMSネットワークに位置される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムは、前記第2の端末デバイスが属するIMSネットワークに位置される第2のARメディア処理ネットワーク要素を更に備え、
前記第1のARメディア処理ネットワーク要素は、前記ARメディアストリームを前記第2のARメディア処理ネットワーク要素に送信するように更に構成され、
前記第2のARメディア処理ネットワーク要素は、前記第1のARメディア処理ネットワーク要素によって送信されるARメディアストリームを受信するとともに、前記ARメディアストリームを前記第2の端末デバイスに送信するように構成される、
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のARメディア処理ネットワーク要素は、前記第2の端末デバイスが属するIMSネットワーク内に位置され、前記システムは、前記第1の端末デバイスが属するIMSネットワーク内に位置される第3のARメディア処理ネットワーク要素を更に備え、前記第3のARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有さず、前記第1のARメディア処理ネットワーク要素と前記第1の端末デバイスとの間の前記メディアストリームチャネルは、前記第1のARメディア処理ネットワーク要素と前記第3のARメディア処理ネットワーク要素との間の第1のメディアストリームチャネルと、前記第3のARメディア処理ネットワーク要素と前記第1の端末デバイスとの間の第2のメディアストリームチャネルとを備え、
前記第3のARメディア処理ネットワーク要素は、前記第2のメディアストリームチャネルを通じて前記第1の端末デバイスから前記メディアストリームを受信して、前記第1のメディアストリームチャネルを通じて前記メディアストリームを前記第1のARメディア処理ネットワーク要素に転送するように構成されるとともに、前記第1のメディアストリームチャネルを通じて前記第1のARメディア処理ネットワーク要素からARメディアストリームを受信して、前記第2のメディアストリームチャネルを通じて前記第1の端末デバイスに前記ARメディアストリームを送信するように構成される、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のARメディア処理ネットワーク要素は、前記補助データチャネルを通じて前記第1の端末デバイスからターゲットオブジェクト情報を受信するように更に構成され、
前記ARメディア処理ネットワーク要素は、サードパーティサーバから、前記ターゲットオブジェクト情報に対応するターゲットオブジェクトを取得するように更に構成される、
請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記ターゲットオブジェクトが仮想オブジェクト又は仮想オブジェクトの識別子であり、
前記第1のARメディア処理ネットワーク要素は、前記補助データチャネルを通じて前記仮想オブジェクト又は前記仮想オブジェクトの前記識別子を前記第1の端末デバイスに送信するように更に構成される、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記ターゲットオブジェクトが実際の背景オブジェクトであり、前記第1のARメディア処理ネットワーク要素は、前記メディアストリームチャネルを通じて、AR通信中に生成されて前記第1の端末デバイスによって送信される第2のメディアストリームを受信するように更に構成され、
前記ARメディア処理ネットワーク要素は、第2のARメディアストリームを取得するために前記実際の背景オブジェクトと前記第2のメディアストリームとをレンダリングして合成するとともに、前記第2のARメディアストリームを、前記メディアストリームチャネルを通じて前記第1の端末デバイスに送信するように更に構成される、
請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
アプリケーションサーバを更に備え、
前記アプリケーションサーバは、前記ARメディア処理ネットワーク要素から第1の要求メッセージを受信して、前記第1の要求メッセージを前記サードパーティサーバに転送するように構成されるとともに、前記サードパーティサーバから第1の応答メッセージを受信して、前記第1の応答メッセージを前記第1のARメディア処理ネットワーク要素に転送するように構成される、
請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記アプリケーションサーバが前記サードパーティサーバのアドレスで構成され、
前記アプリケーションサーバは、前記サードパーティサーバの前記アドレスに基づいて前記第1の要求メッセージを前記サードパーティサーバに転送するとともに、第2の応答メッセージを前記ARメディア処理ネットワーク要素に転送するように特に構成される、
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記アプリケーションサーバは、前記第1の端末デバイスと前記第1のARメディア処理ネットワーク要素との間に前記補助データチャネルを確立する手順で、前記第1のARメディア処理ネットワーク要素に前記サードパーティサーバのアドレスを送信するように更に構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
インターネットプロトコルマルチメディアサブシステムIMSコアネットワーク要素によって、第1の端末デバイスから第1の要求メッセージを受信するステップであって、前記第1の要求メッセージが、補助データチャネルの確立を要求するためのものであり、前記補助データチャネルが、前記第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間のAR通信のための補助データを送信するためのものである、ステップと、
前記IMSコアネットワーク要素により、前記ARメディア処理ネットワーク要素と前記第1の端末デバイスとの間の前記補助データチャネルの確立を制御するステップと、
を含む、拡張現実AR通信方法。
【請求項13】
前記IMSコアネットワーク要素により、前記ARメディア処理ネットワーク要素と前記第1の端末デバイスとの間の前記補助データチャネルの確立を制御する前記ステップは、
前記IMSコアネットワーク要素により、前記ARメディア処理ネットワーク要素に第2の要求メッセージを送信するステップであって、前記第2の要求メッセージが、前記ARメディア処理ネットワーク要素と前記第1の端末デバイスとの間の前記補助データチャネルの確立を要求するためのものである、ステップと、
前記IMSコアネットワーク要素により、前記ARメディア処理ネットワーク要素によって送信される第2の応答メッセージを受信するステップであって、前記補助データチャネルの前記確立に前記ARメディア処理ネットワーク要素が同意することを前記第2の応答メッセージが前記IMSコアネットワーク要素に示す、ステップと、
前記IMSコアネットワーク要素により、前記第1の端末デバイスに第1の応答メッセージを送信するステップであって、前記ARメディア処理ネットワーク要素が前記補助データチャネルをいつでも確立でいる状態になっていることを前記第1の応答メッセージが前記第1の端末デバイスに示す、ステップと、
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ARメディア処理ネットワーク要素は、AR処理能力又はメディアリソース機能MRFを有するIMSアクセスゲートウェイである、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記ARメディア処理ネットワーク要素は、前記第1の端末デバイスが属するIMSネットワークに位置され、又は第2の端末デバイスが属するIMSネットワークに位置される、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の要求メッセージ及び前記第2の要求メッセージは、前記第1の端末デバイスのものであって前記補助データチャネルを確立するためのものである第1の記述パラメータを伝送し、
前記第1の応答メッセージ及び前記第2の応答メッセージは、前記ARメディア処理ネットワーク要素のものであって前記補助データチャネルを確立するためのものである第2の記述パラメータを伝送する、
請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記方法は、
前記IMSコアネットワーク要素により、前記ARメディア処理ネットワーク要素に問い合わせ要求を送信するステップであって、前記問い合わせ要求が、前記ARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有するかどうかを問い合わせるためのものである、ステップと、
前記IMSコアネットワーク要素により、前記ARメディア処理ネットワーク要素によって送信される問い合わせ応答を受信するステップであって、前記問い合わせ応答が、前記ARメディア処理ネットワーク要素が前記AR処理能力を有することを示す情報を伝送する、ステップと、
を更に含む、請求項13から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、
前記IMSコアネットワーク要素により、前記ARメディア処理ネットワーク要素と前記第1の端末デバイスとの間のメディアストリームチャネルの確立を制御するステップであって、前記メディアストリームチャネルは、前記第1の端末デバイスと前記ARメディア処理ネットワーク要素との間のAR通信のためのコンテンツを送信するためのメディアストリームを送信するためのものである、ステップ
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記IMSコアネットワーク要素により、前記第1の端末デバイスから第3の要求メッセージを受信するステップであって、前記第3の要求メッセージが更に前記メディアストリームチャネルの確立を要求するためのものである、ステップを更に含み、
前記IMSコアネットワーク要素により、前記ARメディア処理ネットワーク要素と前記第1の端末デバイスとの間のメディアストリームチャネルの確立を制御するステップは、
前記IMSコアネットワーク要素により、前記ARメディア処理ネットワーク要素に第4の要求メッセージを送信するステップであって、前記第4の要求メッセージが、前記ARメディア処理ネットワーク要素と前記第1の端末デバイスとの間の前記メディアストリームチャネルの確立を要求するためのものである、ステップと、
前記IMSコアネットワーク要素により、前記ARメディア処理ネットワーク要素によって送信される第4の応答メッセージを受信するステップであって、前記ARメディア処理ネットワーク要素が前記メディアストリームチャネルの前記確立に同意することを前記第4の応答メッセージが前記IMSコアネットワーク要素に示す、ステップと、
前記IMSコアネットワーク要素により、前記第1の端末デバイスに第3の応答メッセージを送信するステップであって、前記ARメディア処理ネットワーク要素が前記メディアストリームチャネルをいつでも確立できる状態にあることを前記第3の応答メッセージが前記第1の端末デバイスに示す、ステップと、
を更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
ARメディア処理ネットワーク要素により、インターネットプロトコルマルチメディアサブシステムIMSコアネットワーク要素によって送信される第2の要求メッセージを受信するステップであって、前記第2の要求メッセージが、前記ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の補助データチャネルの確立を要求するためのものであり、前記補助データチャネルが、前記第1の端末デバイスと前記ARメディア処理ネットワーク要素との間のAR通信のための補助データを送信するためのものである、ステップと、
前記ARメディア処理ネットワーク要素により、第2の応答メッセージを前記IMSコアネットワーク要素に送信するステップであって、前記ARメディア処理ネットワーク要素が前記補助データチャネルの前記確立に同意することを前記第2の応答メッセージが前記IMSコアネットワーク要素に示す、ステップと、
を含む、拡張現実AR通信方法。
【請求項21】
前記方法は、
前記ARメディア処理ネットワーク要素により、前記補助データチャネルの前記確立が完了した後に、前記補助データチャネルを通じて前記第1の端末デバイスからAR補助データを受信するステップ、
を更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記方法は、
前記ARメディア処理ネットワーク要素と前記第1の端末デバイスとの間にメディアストリームチャネルを確立するステップであって、前記メディアストリームチャネルがAR通信のためのコンテンツを送信するためのものである、ステップ、
を更に含む、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
前記方法は、
前記ARメディア処理ネットワーク要素により、前記第1の端末デバイスからメディアストリームチャネルを通じて前記AR通信のためのメディアストリームを受信するステップと、
前記ARメディア処理ネットワーク要素により、ARメディアストリームを取得するために、前記AR補助データに基づいて前記AR通信のために前記メディアストリームに対してメディア拡張処理を行なうステップと、
前記ARメディア処理ネットワーク要素により、拡張処理を通じて取得される前記ARメディアストリームを、前記メディアストリームチャネルを通じて前記第1の端末デバイスに送信するステップと、
を更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記方法は、
前記ARメディア処理ネットワーク要素により、拡張処理を通じて取得される前記ARメディアストリームを第2の端末デバイスに送信するステップ、
を更に含む請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記AR補助データは、仮想モデルの操作データ、ターゲットオブジェクトの注釈もしくは追跡データ、表情もしくは身体動作の識別データ、又はポーズデータのうちの1つ以上を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記ARメディア処理ネットワーク要素は、AR処理能力又はメディアリソース機能MRFを有するIMSアクセスゲートウェイである、請求項20から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記ARメディア処理ネットワーク要素は、前記第1の端末デバイスが属するIMSネットワークに位置され、又は前記第2の端末デバイスが属するIMSネットワークに位置される、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記第2の要求メッセージは、前記第1の端末デバイスのものであって前記補助データチャネルを確立するためのものである第1の記述パラメータを伝送し、前記方法は、
前記ARメディア処理ネットワーク要素により、前記第1の記述パラメータから、前記ARメディア処理ネットワーク要素によってサポートされる第2の記述パラメータを決定するステップを更に含み、
前記第2の応答メッセージが前記第2の記述パラメータを伝送する、
請求項20から27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
第1の端末デバイスにより、IMSコアネットワーク要素に第1の要求メッセージを送信するステップであって、前記第1の要求メッセージが補助データチャネルの確立を要求するためのものである、ステップと、
前記第1の端末デバイスにより、前記IMSコアネットワーク要素によって送信される第1の応答メッセージを受信するステップであって、ARメディア処理ネットワーク要素が前記補助データチャネルの前記確立を完了することを前記第1の応答メッセージが示し、前記補助データチャネルが、前記第1の端末デバイスと前記ARメディア処理ネットワーク要素との間のAR通信のための補助データを送信するためのものである、ステップと、
を含む、拡張現実AR通信方法。
【請求項30】
前記方法は、
前記第1の端末デバイスと前記ARメディア処理ネットワーク要素との間で、前記AR通信のためのコンテンツを送信するためのメディアストリームチャネルを確立するステップ、
を更に含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記第1の端末デバイスと前記ARメディア処理ネットワーク要素との間で、前記AR通信のためのコンテンツを送信するためのメディアストリームチャネルを確立する前記ステップは、
前記第1の端末デバイスにより、前記IMSコアネットワーク要素に第3の要求メッセージを送信するステップであって、前記第3の要求メッセージが前記メディアストリームチャネルの確立を要求するためのものである、ステップと、
前記第1の端末デバイスにより、前記IMSコアネットワーク要素によって送信される第3の応答メッセージを受信するステップであって、前記ARメディア処理ネットワーク要素が前記メディアストリームチャネルをいつでも確立できる状態にあることを前記第3の応答メッセージが前記第1の端末デバイスに示す、ステップと、
を含む、請求項29又は30に記載の方法。
【請求項32】
前記第1の要求メッセージが更にメディアストリームチャネルの確立を要求するためのものであり、第1の応答メッセージは、前記ARメディア処理ネットワーク要素が前記メディアストリームチャネルをいつでも確立できる状態にあることを更に示す、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記方法は、
前記第1の端末デバイスにより、前記補助データチャネルを通じて拡張現実AR補助データを前記ARメディア処理ネットワーク要素に送信するとともに、前記メディアストリームチャネルを通じてメディアストリームを前記ARメディア処理ネットワーク要素に送信するステップであって、前記メディアストリームが、前記第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間のAR通信中に生成され、前記AR補助データが、前記AR通信のために前記メディアストリームに対してメディア拡張処理を実行するために前記ARメディア処理ネットワーク要素によって使用される、ステップと、
前記第1の端末デバイスにより、前記メディアストリームチャネルを通じて前記ARメディア処理ネットワーク要素から拡張処理を通じて取得されるARメディアストリームを受信するステップと、
を更に含む、請求項30から32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記方法は、
前記第1の端末デバイスにより、前記メディアストリームチャネルを通じて、前記第2の端末デバイスのものであって前記ARメディア処理ネットワーク要素によって送信されるARメディアストリームを受信するステップ、
を更に含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記第1の要求メッセージは、前記第1の端末デバイスのものであって前記補助データチャネルを確立するためのものである第1の記述パラメータを伝送し、
前記第1の応答メッセージは、前記ARメディア処理ネットワーク要素のものであって前記補助データチャネルを確立するためのものである第2の記述パラメータを伝送する、
請求項29から34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記ARメディア処理ネットワーク要素は、前記第1の端末デバイスが属するIMSネットワークに位置され、又は前記第2の端末デバイスが属するIMSネットワークに位置される、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
通信装置であって、前記装置は通信インタフェース及びプロセッサを備え、
前記通信インタフェースは、信号を送受信するように構成され、
前記プロセッサは、前記通信インタフェースを通じて信号を送受信するとともに、請求項12から19のいずれか一項に記載の方法を実装するように構成される、
通信装置。
【請求項38】
通信装置であって、前記装置は通信インタフェース及びプロセッサを備え、
前記通信インタフェースは、信号を送受信するように構成され、
前記プロセッサは、前記通信インタフェースを通じて信号を送受信するとともに、請求項20から28のいずれか一項に記載の方法を実装するように構成される、
通信装置。
【請求項39】
通信装置であって、前記装置は通信インタフェース及びプロセッサを備え、
前記通信インタフェースは、信号を送受信するように構成され、
前記プロセッサは、前記通信インタフェースを通じて信号を送受信するとともに、請求項29から36のいずれか一項に記載の方法を実装するように構成される、
通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、2021年3月27日付で中国国家知識産権局に出願された、「拡張現実通信方法、装置、及びシステム」という名称の中国特許出願第202110329252.9号の優先権を主張する。
【0002】
この出願の実施形態は、通信技術の分野に関し、特に、拡張現実通信方法、装置、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
第4世代(the 4th generation、4G)ネットワークで構築された、ボイス・オーバ・ロング・ターム・エボリューション(voice over long term evolution、VoLTE)は、全IP条件下でのエンドツーエンド音声ソリューションである。ユーザ間の通信中、VoLTEは、より短い通話接続時間及びより高い音声及びビデオ通話品質を提供する。拡張現実(Augmented Reality、AR)は、仮想情報を現実世界と巧妙に統合する技術である。コンピュータによって生成されたテキスト、画像、3次元モデル、音楽、ビデオなどの仮想情報をシミュレートするために、マルチメディア、3次元モデリング、リアルタイム追跡及び登録、インテリジェントインタラクション、並びにセンシングなどの複数の技術的手段が広く使用されている。そして、疑似情報が実世界に適用され、2つのタイプの情報を補完することで、実世界の「拡張」を実装する。拡張現実技術は、現実世界のコンテンツを効果的に反映するだけでなく、仮想情報コンテンツのコンテンツを表示することもできる。現在、ARが音声通話及びビデオ通話に統合される効果的な実装はない。
【発明の概要】
【0004】
この出願の実施形態は、ARが音声及びビデオ通話に組み込まれ、それによってユーザ体験を改善する実装形態を提供するための拡張現実通信方法、装置、及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、この出願の一実施形態は、インターネットプロトコルマルチメディアサブシステムIMSコアネットワーク要素及び第1のARメディア処理ネットワーク要素を含む、拡張現実AR通信システムを提供する。IMSコアネットワーク要素は、第1のARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の第1のメディアストリームチャネル、及び第1のARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の補助データチャネルの確立を制御するように構成される。第1のARメディア処理ネットワーク要素は、確立された補助データチャネルを通じて第1の端末デバイスから第1のAR補助データを受信するとともに、確立されたメディアストリームチャネルを通じて第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間のAR通信のための第1のメディアストリームを受信するように構成される。第1のARメディア処理ネットワーク要素は、第1のAR補助データに基づいてメディアストリームに対して拡張処理を行なって第1のARメディアストリームを取得するとともに、第1のARメディアストリームを、メディアストリームチャネルを通じて第1の端末デバイスに送信するように更に構成される。前述の解決策によれば、補助データチャネル及びメディアストリームチャネルは、ARが音声及びビデオ通話に効果的に組み込まれるように、端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間に確立される。また、AR補助データ及びメディアストリームは同一の伝送路を有するため、レイテンシは低減されることができる。
【0006】
想定し得る設計では、第1のARメディア処理ネットワーク要素は、AR処理能力又はメディアリソース機能MRFを有するIMSアクセスゲートウェイであってもよい。例えば、端末デバイス間でポイントツーポイント通信が行なわれる場合、第1のARメディア処理ネットワーク要素はIMSアクセスゲートウェイであってもよい。他の例に関して、端末デバイスがAR会議を実行するとき、第1のARメディア処理ネットワーク要素はMRFであってもよい。
【0007】
想定し得る設計において、第1のARメディア処理ネットワーク要素は、第1の端末デバイスが属する(又は第1の端末デバイスが位置される)IMSネットワーク内に位置される。第1の端末デバイスが位置されるIMSネットワーク内のARメディア処理ネットワーク要素はAR処理能力を有し、第1の端末デバイスが位置されるIMSネットワーク内のARメディア処理ネットワーク要素は、近接原理に従って拡張処理を行ない、その結果、レイテンシは更に低減されることができる。
【0008】
想定し得る設計において、システムは、第2の端末デバイスが属する(又は第2の端末デバイスが位置される)IMSネットワーク内に位置される第2のARメディア処理ネットワーク要素を更に含む。第1のARメディア処理ネットワーク要素は、ARメディアストリームを第2のARメディア処理ネットワーク要素に送信するように更に構成される。第2のARメディア処理ネットワーク要素は、第1のARメディア処理ネットワーク要素によって送信されるARメディアストリームを受信するとともに、ARメディアストリームを第2の端末デバイスに送信するように構成される。
【0009】
想定し得る設計において、第1のARメディア処理ネットワーク要素は、第2の端末デバイスが属する(又は第2の端末デバイスが位置される)IMSネットワーク内に位置され、システムは、第1の端末デバイスが属する(又は第1の端末デバイスが位置される)IMSネットワーク内に位置される第3のARメディア処理ネットワーク要素を更に含み、第3のARメディア処理ネットワーク要素はAR処理能力を有さず、第1のARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間のメディアストリームチャネルは、第1のARメディア処理ネットワーク要素と第3のARメディア処理ネットワーク要素との間の第1のメディアストリームチャネル、及び第3のARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の第2のメディアストリームチャネルを含む。
【0010】
第3のARメディア処理ネットワーク要素は、第2のメディアストリームチャネルを通じて第1の端末デバイスからメディアストリームを受信して、第1のメディアストリームチャネルを通じて第1のARメディア処理ネットワーク要素にメディアストリームを転送するとともに、前記第1のメディアストリームチャネルを通じて第1のARメディア処理ネットワーク要素からARメディアストリームを受信して、第2のメディアストリームチャネルを通じて第1の端末デバイスにARメディアストリームを送信するように構成される。
【0011】
前述の設計において、第1の端末デバイスが位置されるIMSネットワーク内のARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有さない場合、第2の端末デバイスが位置されるIMSネットワーク内のARメディア処理ネットワーク要素は、第1の端末デバイスに拡張処理機能を与えるように構成される。ARを音声通話及びビデオ通話に組み込むための実現可能な解決策が提供される。
【0012】
想定し得る設計において、第1のARメディア処理ネットワーク要素は、補助データチャネルを通じて第1の端末デバイスからターゲットオブジェクト情報を受信するように更に構成される。ARメディア処理ネットワーク要素は、サードパーティサーバから、ターゲットオブジェクト情報に対応するターゲットオブジェクトを取得するように更に構成される。
【0013】
前述の設計において、サードパーティサーバは、端末デバイス間のAR通信のために、ターゲットオブジェクトの素材を提供し得る。この出願において、ターゲットオブジェクトは、補助データチャネルを通じてサードパーティサーバから取得される。
【0014】
想定し得る設計では、ターゲットオブジェクトが仮想オブジェクト又は仮想オブジェクトの識別子である。第1のARメディア処理ネットワーク要素は、補助データチャネルを通じて第1の端末デバイスに仮想オブジェクト又は仮想オブジェクトの識別子を送信するように更に構成される。仮想オブジェクトは複数のシナリオで必要とされるため、前述の設計では、仮想オブジェクトが補助データチャネルを通じてサードパーティサーバから取得される。
【0015】
想定し得る設計において、ターゲットオブジェクト情報は、第1の端末デバイスによって要求される仮想オブジェクトタイプを含み、第1のARメディア処理ネットワーク要素は、補助データチャネルを通じて第1の端末デバイスに仮想オブジェクトタイプの複数の仮想オブジェクト識別子を送信する。
【0016】
想定し得る設計では、仮想オブジェクトに対応する複数の仮想オブジェクト識別子を受信した後、第1のARメディア処理ネットワーク要素は、仮想オブジェクトタイプと複数の仮想オブジェクト識別子との間の対応関係を記憶する。
【0017】
想定し得る設計では、補助データチャネルを通じて仮想オブジェクトタイプを受信する際、第1のARメディア処理ネットワーク要素は、第1のARメディア処理ネットワーク要素が仮想オブジェクトタイプに対応する仮想オブジェクト識別子を記憶するかどうかを最初に決定することができる。そうである場合、第1のARメディア処理ネットワーク要素は、サードパーティサーバから、仮想オブジェクトタイプに対応する仮想オブジェクト識別子を取得しなくてもよい。第1のARメディア処理ネットワーク要素が仮想オブジェクトタイプに対応する仮想オブジェクト識別子を記憶しない場合、第1のARメディア処理ネットワーク要素は、サードパーティサーバから、仮想オブジェクトタイプに対応する仮想オブジェクト識別子を取得する。このようにして、取得によって生じる不要なリソースの浪費は低減されることができる。
【0018】
1つの想定し得る設計において、方法は以下を更に含む:
【0019】
第1のARメディア処理ネットワーク要素は、補助データチャネルを通じて第1の端末デバイスから第1の仮想オブジェクト識別子を受信し、第1の仮想オブジェクト識別子は、複数の仮想オブジェクトから第1の端末デバイスのユーザによって選択された第1の仮想オブジェクトを識別するためのものである。第1のARメディア処理ネットワーク要素は、第1の仮想オブジェクト識別子に対応する第1の仮想オブジェクトをサードパーティサーバから取得して、第1の仮想オブジェクトを補助データチャネルを通じて第1の端末デバイスに送信する。
【0020】
想定し得る設計では、ターゲットオブジェクトが実際の背景オブジェクトであり、第1のARメディア処理ネットワーク要素は、メディアストリームチャネルを通じて、AR通信中に生成されて第1の端末デバイスによって送信される第2のメディアストリームを受信するように更に構成される。
【0021】
第1のARメディア処理ネットワーク要素は、第2のARメディアストリームを取得するために、実際の背景オブジェクトと第2のメディアストリームとをレンダリングして合成するとともに、第2のARメディアストリームを、メディアストリームチャネルを通じて第1の端末デバイスに送信するように更に構成される。幾つかの適用シナリオでは、前景オブジェクトに対応する背景ピクチャは固定される。このシナリオでは、メディアストリームと背景ピクチャとの間のレンダリング動作がARメディア処理ネットワーク要素によって実行され、それにより、端末デバイスのアップリンク帯域幅に対する圧力は低減されることができる。
【0022】
想定し得る設計では、システムがアプリケーションサーバを更に含む。
【0023】
アプリケーションサーバは、ARメディア処理ネットワーク要素から第1の要求メッセージを受信して、第1の要求メッセージをサードパーティサーバに転送するとともに、サードパーティサーバから第1の応答メッセージを受信して、第1の応答メッセージを第1のARメディア処理ネットワーク要素に転送するように構成される。
【0024】
想定し得る設計において、アプリケーションサーバは、サードパーティサーバのアドレスを用いて構成され、アプリケーションサーバは、サードパーティサーバのアドレスに基づいて第1の要求メッセージをサードパーティサーバに転送するとともに、第1の応答メッセージを第1のARメディア処理ネットワーク要素に転送するように特に構成される。
【0025】
想定し得る設計において、アプリケーションサーバは、第1の端末デバイスと第1のARメディア処理ネットワーク要素との間に補助データチャネルを確立する手順で、第1のARメディア処理ネットワーク要素にサードパーティサーバのアドレスを送信するように更に構成される。
【0026】
第2の態様によれば、この出願の一実施形態は拡張現実AR通信方法を提供し、該方法は、インターネットプロトコルマルチメディアサブシステムIMSコアネットワーク要素が、第1の端末デバイスから第1の要求メッセージを受信することを含み、第1の要求メッセージは、補助データチャネルの確立を要求するためのものであり、補助データチャネルは、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間のAR通信のための補助データを送信するためのものである。IMSコアネットワーク要素は、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の補助データチャネルの確立を制御する。前述の解決策によれば、補助データチャネルを通じてAR通信のためのAR補助データを取得するとともに、AR通信中にAR通信のためにメディアストリームに対して拡張処理を実行するために、補助データチャネルを作成する簡単で効果的な態様が提供される。
【0027】
想定し得る設計において、IMSコアネットワーク要素がARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の補助データチャネルの確立を制御することは、IMSコアネットワーク要素がARメディア処理ネットワーク要素に第2の要求メッセージを送信することを含み、第2の要求メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の補助データチャネルの確立を要求するためのものである。IMSコアネットワーク要素は、ARメディア処理ネットワーク要素によって送信される第2の応答メッセージを受信し、第2の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素が補助データチャネルの確立に同意することをIMSコアネットワーク要素に示す。IMSコアネットワーク要素は、第1の端末デバイスに第1の応答メッセージを送信し、第1の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素が補助データチャネルをいつでも確立できる状態にあることを第1の端末デバイスに示す。
【0028】
想定し得る設計において、ARメディア処理ネットワーク要素は、AR処理能力又はメディアリソース機能MRFを有するIMSアクセスゲートウェイである。例えば、端末デバイス間でポイントツーポイント通信が行なわれる場合、第1のARメディア処理ネットワーク要素はIMSアクセスゲートウェイであってもよい。他の例の場合、AR会議が端末デバイス間で行なわれる場合、第1のARメディア処理ネットワーク要素はMRFであってもよい。
【0029】
想定し得る設計において、IMSコアネットワーク要素は、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間のメディアストリームチャネルの確立を制御する。前述の解決策によれば、補助データチャネル及びメディアストリームは、ARが音声通話及びビデオ通話に効果的に組み込まれるように、IMSコアネットワーク要素とARメディア処理ネットワーク要素との間に確立される。また、AR補助データ及びメディアストリームは同一の伝送路を有するため、レイテンシは低減されることができる。
【0030】
想定し得る設計において、ARメディア処理ネットワーク要素は、第1の端末デバイスが属するIMSネットワーク内に位置される、又は第2の端末デバイスが属するIMSネットワーク内に位置される。第1の端末デバイスが位置されるIMSネットワーク内のARメディア処理ネットワーク要素はAR処理能力を有し、第1の端末デバイスが位置されるIMSネットワーク内のARメディア処理ネットワーク要素は近接原理に従って拡張処理を行ない、それにより、レイテンシは更に低減されることができる。第1の端末デバイスが位置されるIMSネットワーク内のARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有さない場合、第2の端末デバイスが位置されるIMSネットワーク内のARメディア処理ネットワーク要素は、第1の端末デバイスに拡張処理機能を与えるように構成される。ARを音声通話及びビデオ通話に組み込むための実現可能な解決策が提供される。
【0031】
想定し得る設計において、第1の要求メッセージ及び第2の要求メッセージは、第1の端末デバイスのものであって補助データチャネルを確立するためのものである第1の記述パラメータを伝送する。
【0032】
第1の応答メッセージ及び第2の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素のものであって補助データチャネルを確立するためのものである第2の記述パラメータを伝送する。
【0033】
想定し得る設計において、方法は、IMSコアネットワーク要素がARメディア処理ネットワーク要素に問い合わせ要求を送信することを更に含み、問い合わせ要求は、ARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有するかどうかを問い合わせるためのものである。IMSコアネットワーク要素は、ARメディア処理ネットワーク要素によって送信される問い合わせ応答を受信し、問い合わせ応答は、ARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有することを示す情報を伝送する。前述の設計では、ARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有するかどうかを決定する実行可能且つ効果的な態様が提供される。
【0034】
想定し得る設計において、ARメディア処理ネットワーク要素は、第2の端末デバイスが属するIMSネットワークに位置され、方法は以下を更に含む:
【0035】
第2の端末デバイスが属するIMSネットワーク内に位置されるARメディア処理ネットワーク要素に問い合わせメッセージを送信する前に、IMSコアネットワーク要素は、第1の端末デバイスにサービスを提供するARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有していないと決定する。
【0036】
想定し得る設計において、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間のAR通信を確立する手順は、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間のARセッションを確立する手順、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間のARセッションを更新する手順、又は第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間のARセッションを再確立する手順である。
【0037】
想定し得る設計において、第1の要求メッセージは、セッション開始プロトコルSIP要求INVITEメッセージ、又はSIP再確立要求メッセージ、又はSIP更新要求メッセージである。
【0038】
想定し得る設計において、方法は、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間のメディアストリームチャネルの確立をIMSコアネットワーク要素が制御することを更に含み、メディアストリームチャネルは、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間のAR通信のためのコンテンツを送信するためのメディアストリームを送信するためのものである。
【0039】
想定し得る設計では、第1の端末デバイスからの第3の要求メッセージが受信され、第3の要求メッセージは更にメディアストリームチャネルの確立を要求するためのものである。IMSコアネットワーク要素がARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間のメディアストリームチャネルの確立を制御することは、IMSコアネットワーク要素がARメディア処理ネットワーク要素に第4の要求メッセージを送信することを含み、第4の要求メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間のメディアストリームチャネルの確立を要求するためのものである。IMSコアネットワーク要素は、ARメディア処理ネットワーク要素によって送信される第4の応答メッセージを受信し、第4の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素がメディアストリームチャネルの確立に同意することをIMSコアネットワーク要素に示す。IMSコアネットワーク要素は第1の端末デバイスに第3の応答メッセージを送信し、第3の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素がメディアストリームチャネルをいつでも確立できる状態にあることを第1の端末デバイスに示す。
【0040】
補助データチャネル及びメディアストリームチャネルが同じ手順で確立されてもよい、又は、メディアストリームチャネルが最初に確立されてもよく、補助データチャネルが次いで確立されることが留意されるべきである。
【0041】
例えば、第1の要求メッセージ及び第3の要求メッセージが同じメッセージで伝送されてもよく、第2の要求メッセージ及び第4の要求メッセージが同じメッセージで伝送されてもよく、第1の応答メッセージ及び第3の応答メッセージが同じメッセージで伝送されてもよく、第2の応答メッセージ及び第4の応答メッセージが同じメッセージで伝送されてもよい。
【0042】
第3の態様によれば、この出願の一実施形態は拡張現実AR通信方法を提供し、該方法は以下を含む:
【0043】
補助データチャネルが、第1の端末デバイスのトリガの下でARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間に確立される。
【0044】
想定し得る設計では、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間に、AR通信のためのコンテンツを送信するためのメディアストリームチャネルが確立される。
【0045】
想定し得る設計において、ARメディア処理ネットワーク要素は、インターネットプロトコルマルチメディアサブシステムIMSコアネットワーク要素によって送信される第2の要求メッセージを受信し、第2の要求メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の補助データチャネルの確立を要求するためのものであり、補助データチャネルは、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間のAR通信のための補助データを送信するためのものである。ARメディア処理ネットワーク要素は、第2の応答メッセージをIMSコアネットワーク要素に送信し、第2の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素が補助データチャネルの確立に同意することをIMSコアネットワーク要素に示す。
【0046】
想定し得る設計において、方法は、補助データチャネルの確立が完了された後に、ARメディア処理ネットワーク要素が補助データチャネルを通じて第1の端末デバイスからAR補助データを受信することを更に含む。
【0047】
想定し得る設計において、方法は、ARメディア処理ネットワーク要素がメディアストリームチャネルを通じて第1の端末デバイスからAR通信のためのメディアストリームを受信することを更に含む。ARメディア処理ネットワーク要素は、ARメディアストリームを取得するために、AR補助データに基づいてAR通信のためにメディアストリームに対してメディア拡張処理を実行する。ARメディア処理ネットワーク要素は、拡張処理によって取得されたARメディアストリームをメディアストリームチャネルを通じて第1の端末デバイスに送信する。前述の解決策によれば、補助データチャネル及びメディアストリームは、ARが音声通話及びビデオ通話に効果的に組み込まれるように、端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間に確立される。また、AR補助データ及びメディアストリームは同一の伝送路を有するため、レイテンシは低減されることができる。
【0048】
想定し得る設計において、方法は、拡張処理によって取得されたARメディアストリームをARメディア処理ネットワーク要素が第2の端末デバイスに送信することを更に含む。
【0049】
想定し得る設計において、AR補助データは、仮想モデルの操作データ、ターゲットオブジェクトの注釈又は追跡データ、表情又は身体動作の識別データ、又はポーズデータのうちの1つ以上を含む。
【0050】
想定し得る設計において、ARメディア処理ネットワーク要素は、AR処理能力又はメディアリソース機能MRFを有するIMSアクセスゲートウェイである。
【0051】
想定し得る設計において、ARメディア処理ネットワーク要素は、第1の端末デバイスが属する(又は第1の端末デバイスが位置される)IMSネットワーク内に位置される、又は第2の端末デバイスが属する(又は第2の端末デバイスが位置される)IMSネットワーク内に位置される。
【0052】
想定し得る設計において、第2の要求メッセージは、第1の端末デバイスのものであって補助データチャネルを確立するためのものである第1の記述パラメータを伝送し、方法は、ARメディア処理ネットワーク要素が、第1の記述パラメータから、ARメディア処理ネットワーク要素によってサポートされる第2の記述パラメータを決定することを更に含み、第2の応答メッセージは第2の記述パラメータを伝送する。
【0053】
第4の態様によれば、この出願の一実施形態は拡張現実AR通信方法を提供し、該方法は、第1の端末デバイスがIMSコアネットワーク要素に第1の要求メッセージを送信することを含み、第1の要求メッセージは補助データチャネルの確立を要求するためのものである。第1の端末デバイスは、IMSコアネットワーク要素によって送信される第1の応答メッセージを受信し、第1の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素が補助データチャネルの確立を完了することを示し、補助データチャネルは、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間のAR通信のための補助データを送信するためのものである。
【0054】
想定し得る設計において、方法は、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間で、AR通信のためのコンテンツを送信するためのメディアストリームチャネルを確立するステップを更に含む。
【0055】
想定し得る設計において、AR通信のためのコンテンツを送信するためのメディアストリームチャネルが第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間で確立されることは、以下を含む:
【0056】
第1の端末デバイスはIMSコアネットワーク要素に第3の要求メッセージを送信し、第3の要求メッセージはメディアストリームチャネルの確立を要求するためのものである。
【0057】
第1の端末デバイスはIMSコアネットワーク要素によって送信される第3の応答メッセージを受信し、第3の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素がメディアストリームチャネルをいつでも確立できる状態にあることを第1の端末デバイスに示す。
【0058】
想定し得る設計において、第1の要求メッセージは更にメディアストリームチャネルの確立を要求するためのものである。第1の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素がメディアストリームチャネルをいつでも確立できる状態にあることを更に示す。
【0059】
1つの想定し得る設計において、方法は以下を更に含む:
【0060】
第1の端末デバイスは、補助データチャネルを通じてARメディア処理ネットワーク要素に拡張現実AR補助データを送信して、メディアストリームチャネルを通じてARメディア処理ネットワーク要素にメディアストリームを送信し、メディアストリームは、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間のAR通信中に生成され、AR補助データは、AR通信のためにメディアストリームに対してメディア拡張処理を実行するためにARメディア処理ネットワーク要素によって使用される。
【0061】
第1の端末デバイスは、拡張処理によって得られたARメディアストリームを、メディアストリームチャネルを通じてARメディア処理ネットワーク要素から受信する。
【0062】
1つの想定し得る設計において、方法は以下を更に含む:
【0063】
第1の端末デバイスは、メディアストリームチャネルを通じて、第2の端末デバイスのものであってARメディア処理ネットワーク要素によって送信されるARメディアストリームを受信する。
【0064】
想定し得る設計において、第1の要求メッセージは、第1の端末デバイスのものであって補助データチャネルを確立するためのものである第1の記述パラメータを伝送する。
【0065】
第1の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素のものであって補助データチャネルを確立するためのものである第2の記述パラメータを伝送する。
【0066】
想定し得る設計において、ARメディア処理ネットワーク要素は、第1の端末デバイスが属する(又は第1の端末デバイスが位置される)IMSネットワーク内に位置される、又は第2の端末デバイスが属する(又は第2の端末デバイスが位置される)IMSネットワーク内に位置される。
【0067】
第5の態様によれば、この出願の一実施形態は装置を更に提供する。装置はIMSコアネットワーク要素で使用される。有益な効果については、第2の態様の説明を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。本装置は、第2の態様の方法例における挙動を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実装されてもよく、又は対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、前述の機能に対応する1つ以上のモジュールを含む。想定し得る設計において、装置の構造は、送信ユニット及び受信ユニットを含むことができる。これらのユニットは、第2の態様の方法例における対応する機能を果たすことができる。詳細については、方法例における詳細な説明を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0068】
第6の態様によれば、この出願の一実施形態は装置を更に提供する。装置は、ARメディア処理ネットワーク要素で使用される。有益な効果については、第3の態様の説明を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。本装置は、第3の態様の方法例における挙動を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実装されてもよく、又は対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、前述の機能に対応する1つ以上のモジュールを含む。想定し得る設計において、装置の構造は、送信ユニット、受信ユニット、及び処理ユニットを含むことができる。ユニットは、第3の態様の方法例における対応する機能を果たすことができる。詳細については、方法例における詳細な説明を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0069】
第7の態様によれば、この出願の一実施形態は装置を更に提供する。装置は端末デバイスで使用される。有益な効果については、第4の態様の説明を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。本装置は、第4の態様の方法例における挙動を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実装されてもよく、又は対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、前述の機能に対応する1つ以上のモジュールを含む。想定し得る設計では、装置の構造が送信ユニットと受信ユニットとを含む。ユニットは、第4の態様の方法例における対応する機能を果たすことができる。詳細については、方法例における詳細な説明を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0070】
第8の態様によれば、この出願の一実施形態は装置を更に提供する。装置はIMSコアネットワーク要素で使用される。有益な効果については、第2の態様の説明を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。通信装置の構造は、プロセッサ及び通信インタフェースを含み、メモリを更に含んでもよい。プロセッサは、通信インタフェースを通じて第2の態様の方法における対応する機能を果たす際にIMSコアネットワーク要素をサポートするように構成される。メモリは、プロセッサに結合され、通信装置に必要なプログラム命令及びデータを記憶する。
【0071】
第9の態様によれば、この出願の一実施形態は装置を更に提供する。装置は、ARメディア処理ネットワーク要素で使用される。有益な効果については、第3の態様の説明を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。装置の構造は、プロセッサ及び通信インタフェースを含み、メモリを更に含むことができる。プロセッサは、通信インタフェースを通じて第3の態様の方法における対応する機能を果たす際にARメディア処理ネットワーク要素をサポートするように構成される。メモリは、プロセッサに結合され、装置に必要なプログラム命令及びデータを記憶する。
【0072】
第10の態様によれば、この出願の一実施形態は装置を更に提供する。装置は、端末デバイスで使用される。有益な効果については、第4の態様の説明を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。装置の構造は、プロセッサ及び通信インタフェースを含み、メモリを更に含むことができる。プロセッサは、通信インタフェースを通じて第4の態様の方法における対応する機能を果たす際に端末デバイスをサポートするように構成される。メモリは、プロセッサに結合され、装置に必要なプログラム命令及びデータを記憶する。
【0073】
第11の態様によれば、この出願の一実施形態は装置を更に提供し、本装置はアプリケーションサーバで使用される。通信装置の構造は、プロセッサ及び通信インタフェースを含み、メモリを更に含んでもよい。プロセッサは、通信インタフェースを通じて前述の態様のいずれか1つにおけるアプリケーションサーバの対応する機能を果たす際にアプリケーションサーバをサポートするように構成される。メモリは、プロセッサに結合され、通信装置に必要なプログラム命令及びデータを記憶する。
【0074】
第12の態様によれば、この出願は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶する。命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の態様による方法を実行することを可能にされる。
【0075】
第13の態様によれば、この出願は、命令を含むコンピュータプログラム製品を更に提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作すると、コンピュータは、前述の態様による方法を実行することを可能にされる。
【0076】
第14の態様によれば、この出願はコンピュータチップを更に提供する。チップはメモリに接続される。チップは、前述の態様による方法を実行するために、メモリに記憶されたソフトウェアプログラムを読み取り、実行するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0077】
図1】この出願の一実施形態に係る想定し得るAR通信システムのアーキテクチャの概略図である。
図2A】この出願の一実施形態に係る他の想定し得るAR通信システムのアーキテクチャの概略図である。
図2B】この出願の一実施形態に係る更に他の想定し得るAR通信システムのアーキテクチャの概略図である。
図2C】この出願の一実施形態に係る更に他の想定し得るAR通信システムのアーキテクチャの概略図である。
図3】この出願の一実施形態に係る他の想定し得るAR通信システムのアーキテクチャの概略図である。
図4】この出願の一実施形態に係る他の想定し得るAR通信システムのアーキテクチャの概略図である。
図5】この出願の一実施形態に係る他の想定し得るAR通信システムのアーキテクチャの概略図である。
図6】この出願の一実施形態に係るAR通信方法の概略フローチャートである。
図7A】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図7B】この出願の一実施形態に係る更に他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図8A-1】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図8A-2】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図8B】この出願の一実施形態に係るIMS AGW上の終端T1及び終端T2の概略図である。
図9】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図10A】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図10B】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図11】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図12A】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図12B】この出願の一実施形態に係る更に他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図12C】この出願の一実施形態に係る更に他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図13】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図14】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図15】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図16】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図17】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図18】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図19】この出願の一実施形態に係る他のAR通信方法の概略フローチャートである。
図20】この出願の一実施形態に係る装置の構造の概略図である。
図21】この出願の一実施形態に係る他の装置の構造の概略図である。
図22】この出願の一実施形態に係る他の装置の構造の概略図である。
図23】この出願の一実施形態に係る他の装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0078】
この出願は、ARが音声及びビデオ通話に組み込まれることによってユーザ体験を改善する実装を提供するために、AR通信方法及び装置を提供する。音声通話及びビデオ通話は、VoLTEであってもよいが、これに限定されず、将来の技術によって提供される音声通話及びビデオ通話にも適用可能であり得る。ARは、仮想現実統合、リアルタイム対話、及び3次元位置合わせの3つの特性を有する。仮想現実統合は、現実のシーンをより直観的且つ深く理解するために、コンピュータによって生成された仮想オブジェクト及び情報を現実世界のシーンに重ね合わせることである。拡張情報は、実際のオブジェクトに関連する非幾何学的情報、例えばビデオ及びテキストであってもよいか、又は幾何学的情報、例えば仮想三次元物体及びシーンであってもよい。リアルタイム対話は、拡張現実システム内の対話インタフェースデバイスを介した自然な方法での人々と拡張現実環境との間のリアルタイム対話である。3次元位置合わせにおける「登録」は、追跡及び位置特定として解釈されることができる。3次元位置合わせは、コンピュータによって生成された仮想オブジェクトが実際の環境と1対1に対応し、ユーザが実際の環境内を移動するときに正しい位置合わせ関係が継続的に維持されることである。
【0079】
この出願における用語「及び/又は」は、関連のある物を説明するために関連の関係を説明するのに限られ、3つの関係が存在し得ることを表わす。例えば、A及び/又はBは、以下の3つの場合を、すなわちAのみが存在する場合と、A及びBの両方が存在する場合と、Bのみが存在する場合とを、表わす。加えて、本明細書における記号「/」は、関連する対象間の「又は」関係を、通常、示す。この出願における「少なくとも1つ」という用語は、1つ以上を意味し、すなわち、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上を含み、「複数の」という用語は、2つ以上を意味し、すなわち、2つ、3つ、又はそれ以上を含む。加えて、この出願の説明では、「第1」及び「第2」などの用語は単に区別及び説明のために使用されているにすぎないが、相対的な重要性を示す又は暗示するものとして理解されることはできず、又は順序を示す又は暗示するものとして理解されることはできないことが理解され得る。「以下の項目(要素)の少なくとも1つ」という用語又はその類似の表現は、単一の項目(要素)又は複数の項目(要素)の任意の組み合わせを含む、これらの項目の任意の組み合わせを示す。例えば、a、b、又はcのうちの少なくとも1つの項目(個)は、a、b、c、a及びb、a及びc、b及びc、又はa、b、及びcを示し得、a、b、及びcは単数であっても複数であってもよい。この出願の実施形態では、「Aに対応するB」は、BがAに関連付けられ、BがAに従って決定され得ることを示すことが理解され得る。しかしながら、Aに基づいてBを決定することは、BがAのみに基づいて決定されることを意味しないことが更に理解され得る。Bは、A及び/又は他の情報に基づいて代替的に決定され得る。加えて、この出願の実施形態、特許請求の範囲、及び添付の図面における「含む(include)」及び「有する(have)」という用語は排他的ではない。例えば、一連のステップ又はモジュールを含むプロセス、方法、システム、製品、又はデバイスは、列挙されたステップ又はモジュールに限定されず、列挙されていないステップ又はモジュールを更に含んでもよい。
【0080】
以下、添付図面を参照して、この出願の実施形態で提供される解決策を詳細に説明する。
【0081】
図1は、この出願の一実施形態に係るAR通信システムのアーキテクチャの概略図である。AR通信システムは、ARメディア処理ネットワーク要素及びAR制御ネットワーク要素を含む。ARメディア処理ネットワーク要素は、AR能力を有する端末デバイスにメディア処理サービスを提供する。ARメディア処理ネットワーク要素は、ARユーザプレーン(AR User plane、AR-U)機能を有し、AR-Uネットワーク要素とも呼ばれ得る。AR制御ネットワーク要素は、AR制御プレーン機能を有し、AR制御プレーン(AR Control plane、AR-C)ネットワーク要素と呼ばれる場合がある。この実施形態では、ネットワーク要素はデバイスと呼ばれる場合がある。例えば、ARメディア処理ネットワーク要素は、ARメディア処理デバイスと呼ばれる場合がある。
【0082】
AR機能を有する端末デバイスは、以下の論理機能、すなわち、カメラ及び/又はセンサを介した現実のシーンにおける音声及びビデオデータの取得のサポート、論理演算機能(例えば、ビジュアルエンジンが配備され得る)のサポート、低レイテンシ符号化及び軽量画像レンダリングのサポート、クラウドからの仮想オブジェクトの取得のサポートなどのうちの1つ以上を有することができる。この出願のこの実施形態における端末デバイスは、カメラで構成され、ビデオ通話機能を有するデバイスであってもよい。例えば、端末デバイスはウェアラブルデバイス(例えば、電子時計)であってもよく、端末デバイスは例えば携帯電話やタブレットコンピュータといったデバイスであってもよい。端末デバイスの具体的な形態は、この出願の本実施形態では特に限定されない。
【0083】
ARメディア処理ネットワーク要素は、ARメディア処理機能を有する。例えば、ARメディア処理機能は、3次元モデリング、オブジェクト識別、追跡及び位置特定、対話知覚、仮想シーンレンダリング、仮想現実統合などのうちの1つ以上を含む。3次元モデリングは、端末デバイスによって取得されたデータに基づいて実環境に対して3次元構築を実行することである。オブジェクト識別は、端末デバイスユーザの関連オブジェクトを識別することである。追跡及び位置特定は、端末デバイスユーザの関連オブジェクトを追跡及び位置特定することである。対話知覚は、ユーザ対話技術を使用して複数の感覚の一貫性を実装することである。仮想シーンレンダリングとは、仮想シーンをレンダリングすることである。仮想現実統合は、仮想オブジェクトを実際のオブジェクトと統合することである。
【0084】
ARメディア処理ネットワーク要素は、端末デバイスとのメディアストリームチャネル及び補助データチャネルの確立をサポートする。メディアストリームチャネルは、端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間で、ARコアデータ(又はメディアストリームデータと呼ばれ、これは略してメディアストリームとも呼ばれる)、例えば、音声及びビデオストリームを送信するためのものである。補助データチャネルは、端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間でAR補助データを送信するためのものである。AR補助データ(又はAR固有データ)は、端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間で送信される非メディアデータの一般名である。
【0085】
一例では、表1に示されたように、アップリンク方向のAR補助データに含まれ得るデータタイプ及びARコアデータに含まれるビデオデータタイプが例として説明される。
【0086】
【表1】
【0087】
一例では、表2に示されるように、ダウンリンク方向のAR補助データに含まれ得るデータタイプと、音声ストリーム及びビデオストリームに含まれるビデオデータタイプとが一例として説明される。
【0088】
【表2】
【0089】
表1及び表2は一例として使用されているにすぎず、AR補助データ及びARコアデータに対する特定の限定を構成するものではないことが理解され得る。
【0090】
AR制御ネットワーク要素は、セッション関連付け及びサービス制御の機能を有する。ARセッションシナリオでは、セッション関連付けは、端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間のメディアストリームと、ARメディア処理ネットワーク要素とASとの間のシグナリングストリームとの間の関連付けを含むことができ、又は、端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間のメディアストリームと、ARメディア処理ネットワーク要素とASとの間のシグナリングストリームと、ASとサードパーティサーバとの間のメッセージストリームとの間の関連付けを含む。サードパーティサーバは、仮想オブジェクト及び実際の背景オブジェクトなどのAR処理に必要な材料を提供するように構成される。サービス制御は、サービス特徴などに基づいてARメディア処理を制御することであってもよい。例えば、異なるサービス特徴は異なるARメディア処理方式に対応し、AR制御ネットワーク要素は、端末デバイスの異なるサービス特徴に基づいてARメディア処理ネットワーク要素に異なるARメディア処理方式を示すことができる。
【0091】
想定し得る実装形態では、ARメディア処理ネットワーク要素は、IPマルチメディアサブシステム(IP multimedia subsystem、IMS)アクセスゲートウェイ(access gateway、AGW)又はメディアリソース機能(media resource function、MRF)であってもよい。AR制御ネットワーク要素は、アプリケーションサーバであってもよい。
【0092】
一例として、図2Aに示されるように、ARメディア処理ネットワーク要素はIMS AGWであり、AR通信システムはIMS AGW及びIMSコア(core)を含む。IMSコア(core)は、AR処理能力を有するIMS AGWとAR能力を有する端末デバイスとの間の補助データチャネル及びメディアストリームチャネルの確立を制御する。補助データチャネルは、少なくとも2つの端末デバイス間のAR通信のためのAR補助データを送信するためのものである。メディアストリームチャネルは、少なくとも2つの端末デバイス間のAR通信のためのメディアストリームを送信するためのものである。IMS AGWは、端末デバイスにメディア処理サービスを提供することができる。例えば、メディアストリームチャネルを通じてメディアストリームを受信し、補助データチャネルを通じてAR補助データを受信すると、IMS AGWはAR補助データを使用してメディアストリームに対して拡張処理を実行することができる。
【0093】
AR通信システムは、アプリケーションサーバ(application server、AS)を更に含むことができる。AR通信システムは、少なくとも2つの端末デバイスを更に含むことができる。異なる端末デバイスにそれぞれサービスを提供するIMS AGWは同じであっても異なっていてもよい。図2Aでは、例えば、2つの端末デバイスはそれぞれ第1の端末デバイス及び第2の端末デバイスであり、第1の端末デバイス及び第2の端末デバイスにサービスを提供するIMS AGWは異なり、それぞれIMS AGW1及びIMS AGW2である。AR通信における2つの端末デバイスはどちらもAR能力を有し得る、又は、一方の端末デバイスはAR能力を有していてもよく、他方の端末デバイスはAR能力を有していない。図2Aでは、例えば、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスの両方がAR能力を有する。例えば、異なる端末デバイスは異なるIMSネットワークにアクセスし、異なる端末デバイスにサービスを提供するIMS AGWは異なる。AR通信において2つの端末デバイスにサービスを提供する異なるIMS AGWはどちらもAR処理能力を有し得る、又は一方のIMS AGWのみがAR処理能力を有し、他方のIMS AGWはAR処理能力を有さない。図2Aでは、IMS AGW1とIMS AGW2の両方がAR処理能力を有する。IMS AGW1は第1の端末デバイスにサービスを提供し、又はIMS AGW1は第1の端末デバイスのアクセスゲートウェイであり、又はIMS AGW1は第1の端末デバイスが属する(又は第1の端末デバイスが位置される)IMSネットワーク内に位置される。IMS AGW2は第2の端末デバイスにサービスを提供する。言い換えれば、IMS AGW2は第2の端末デバイスのアクセスゲートウェイであるか、又はIMS AGW2は第2の端末デバイスが属するIMSネットワーク内に位置される。1つのアクセスゲートウェイは、複数の端末デバイスにサービスを提供することができる。例えば、IMS AGW1は第1の端末デバイスにサービスを提供し、第3の端末デバイス(図2Aには示されていない)に更にサービスを提供する。IMS coreは、呼セッション制御機能(call session control function、CSCF)及び/又はホーム加入者サーバ(home subscriber server、HSS)を含み得る。IMS coreは別のネットワーク要素を更に含むことができる。この出願のこの実施形態では、詳細は説明されない。CSCFはIMS coreの呼制御センタであり、IP伝送プラットフォーム上でユーザアクセス、認証、セッションルーティング、及びサービストリガなどの機能を実装する。CSCFは、サービング呼セッション制御機能(serving-call session control function、S-CSCF)、プロキシ-CSCF(Proxy CSCF、P-CSCF)、及び問い合わせCSCF(Interrogating-CSCF、I-CSCF)のうちの1つ以上を含むことができる。HSSは、ユーザの加入データ(ユーザ情報及びサービスデータなど)を記録するように構成される。第1の端末デバイスにサービスを提供するIMSコアネットワーク要素は、例えば端末デバイスの位置に関連される、第2の端末デバイスにサービスを提供するIMSコアネットワーク要素とは異なり得ることが留意されるべきである。一例として、この出願の本実施形態で言及されるIMSコアネットワーク要素はCSCFを含むことができる。
【0094】
幾つかの実施形態では、AR通信システムは、サードパーティサーバを更に含み得る。サードパーティサーバは、サードパーティプロバイダのサーバとして理解されてもよい。サードパーティサーバは、AR通信を実行するために端末デバイスによって必要とされるターゲットオブジェクト、例えば、仮想オブジェクト、又は別の例では、実際の背景オブジェクトを提供するように構成される。サードパーティサーバ及びアプリケーションサーバはそれぞれ、例えばIPアドレス及びポート番号を含むことができる互いのアドレス情報を用いて構成される。想定し得る例では、図2Bを参照されたい。サードパーティサーバは、例えばハイパーテキスト転送プロトコル(hypertext transfer protocol、http)接続とすることができる、ARメディア処理ネットワーク要素への通信接続の確立をサポートする。別の想定し得る例では、サードパーティサーバは、ARメディア処理ネットワーク要素への通信接続の確立をサポートしない。図2Cに示されるように、サードパーティサーバは、アプリケーションサーバへの通信接続、例えば、ハイパーテキスト転送プロトコルhttp接続を確立する。
【0095】
別の例として、AR通信における2つの端末デバイスのうちの1つはAR能力を有しない。例えば、図3に示されるように、第1の端末デバイスはAR能力を有し、第2の端末デバイスはAR能力を有さない。図3において、第1の端末デバイスにサービスを提供するIMS AGW1はAR能力を有する。
【0096】
更に別の例として、AR通信における2つの端末デバイスのうちの1つはAR能力を有しない。例えば、図4に示されるように、第1の端末デバイスはAR能力を有し、第2の端末デバイスはAR能力を有さない。図4において、第2の端末デバイスにサービスを提供するIMS AGW2はAR能力を有し、第1の端末デバイスにサービスを提供するIMS AGW1はAR能力を有さない。
【0097】
別の想定し得る実装形態では、ARメディア処理ネットワーク要素は、メディアリソース機能(media resource function、MRF)であってもよい。一例として、図5に示されるように、ARメディア処理ネットワーク要素がMRFである例が使用され、AR通信システムは、MRF、IMSコア(core)、アプリケーションサーバ(application server、AS)、及びサードパーティサーバを含む。MRFは、メディアリソース機能コントローラ(media resource function control、MRFC)とメディアリソース機能プロセッサ(media resource function processor、MRFP)とに、通常、分類される。会議シナリオでは、端末デバイスは、MRFを介して別の端末デバイスと通信する。MRFは、セッションメッセージとメディアストリームとの間の中央ノードである。図5では、第1の端末デバイス、第2の端末デバイス、及び第3の端末デバイスが例として使用されている。AR会議における複数の端末デバイスは全て、AR能力を有し得る、又は、端末デバイスのうちの1つ以上はAR能力を有していてもよく、他の端末デバイスはAR能力を有していない。例えば、図5では、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスの両方がAR能力を有し、第3の端末デバイスはAR能力を有さない。複数の端末デバイスにそれぞれサービスを提供するMRFは、同じであっても異なっていてもよい。図5では、第1の端末デバイス及び第3の端末デバイスにサービスを提供するMRFは同じMRF、すなわちMRF 1であり、第2の端末デバイスにサービスを提供するMRFはMRF 2である。AR会議を実行する複数の端末デバイスにサービスを提供する異なるMRFは全て、AR処理能力を有し得る、又は、1つ以上のMRFのみがAR処理能力を有し、他のMRFはAR処理能力を有さない。図5のMRF 1及びMRF 2は、いずれもAR処理能力を有している。MRF 1は第1の端末デバイス及び第3の端末デバイスにサービスを提供し、MRF 2は第2の端末デバイスにサービスを提供する。
【0098】
任意選択で、この出願のこの実施形態では、端末デバイスは、送信されたAR補助データのタイプに基づいて異なる補助データチャネルを確立することができる。例えば、ポーズデータが送信される必要がある場合、補助データチャネル1が確立され、操作データが送信される必要がある場合、補助データチャネル2が確立される。端末デバイスは、1つの補助データチャネルを通じて異なるタイプのAR補助データを代替的に送信してもよい。
【0099】
以下では、第1の端末デバイス及び第2の端末デバイスがAR通信を実行する例が使用されて、第1の端末デバイス及び第2の端末デバイスがAR通信をトリガした後に、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間に補助データチャネルを確立する手順を説明する。詳細については、図6を参照されたい。
【0100】
601:第1の端末デバイスはIMSコアネットワーク要素に第1の要求メッセージを送信し、第1の要求メッセージは補助データチャネルの確立を要求するためのものである。
【0101】
第1の要求メッセージは、第1の端末デバイスの第1の記述パラメータを伝送することができる。第1の記述パラメータは、ARメディア処理ネットワーク要素と補助データチャネルを確立するために第1の端末デバイスによって使用される。任意選択で、第1の要求メッセージは、第1の端末デバイスのアドレスを更に伝送する。
【0102】
例えば、第1の記述パラメータは、セッション記述プロトコル(session description protocol、SDP)を使用することができる。当然ながら、第1の記述パラメータは、別の記述プロトコルを代替的に使用してもよい。これはこの出願では具体的には限定されない。以下の説明では、第1記述パラメータがSDPを使用する例が使用される。区別を容易にするために、第1の記述パラメータを伝送するSDP情報は、第1のSDP情報と呼ばれる(略して第1のSDPと呼ばれる場合がある)。言い換えると、第1の要求メッセージは、第1の端末デバイスの第1のSDP情報を伝送する。第1のSDP情報は、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間に補助データチャネルを確立するための記述パラメータを含む。例えば、第1のSDP情報は、AR補助データを送信するために第1の端末デバイスによって使用されるポート番号、メディアストリームタイプ、及びサポートされるコーデックフォーマットなどのパラメータのうちの1つ以上を含み得る。メディアストリームタイプは、video(ビデオストリーム)、audio(音声ストリーム)、及びdatachannel(AR補助データ)を含み得る。例えば、この場合、第1のSDP情報は、AR補助データを記述するmラインを含んでもよい。
【0103】
一例では、mラインは以下のように説明される。
【0104】
m=アプリケーション10001ユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol、UDP)/データパケットトランスポート層セキュリティ(datagram transport layer security、DTLS)プロトコル/(ストリーム制御伝送プロトコルStream Control Transmission Protocol、SCTP)webrtc-datachannel。
【0105】
mラインは、特定のAR補助データストリームの記述を表わす。10001は、5つ組のポート番号を表わし、UDP/DTLS/SCTPは、AR補助データが準拠する伝送プロトコルを表わし、webrtc-datachannelは、確立された補助データチャネルを表わす。第1のSDP情報は、他の情報、例えばAR補助データを記述するためのラインを更に含んでもよい。一例では、aラインは以下のように記述される。
【0106】
a=dcmap:0 subprotocol=“”;ordered=true;max-retr=2;and label=“AR-specific data”、ここで、
dcmapは、補助データチャネルの両端でネゴシエートされる必要があるパラメータセットを表わし、例えば、データチャネルが信頼できる送信をサポートするかどうか、再送信回数の最大数が設定されるかどうか、及びデータチャネル内で転送されるサブプロトコルフォーマットがネゴシエートされる必要がある。前述の例に示されるように、0は、IDが0である補助データチャネルを表わし、subprotocolは、IDが0である補助データチャネルを通じて送信されるAR補助データのプロトコルタイプを表わし、例えば、subprotocol=“”は、2つの端部でプロトコルタイプが定式化されていないことを示す。例えば、subprotocol=“http”は、補助データチャネル内で送信されるAR補助データがhttpフォーマットであることを示す。Orderedは、信頼できる順序付き送信が実行されるかどうかを示し、max-retrは、最大再送回数を表わし、例えば、max-retr=2は、最大再送回数が2であることを示し、labelは、補助データチャネルを通じて送信されるAR補助データの記述を表わす。
【0107】
別の例では、第1のSDP情報は、以下を更に含むことができる。
【0108】
a=dcsa:0 accept-type:text/plain、ここで、
dcsaは補助データチャネルのSDP属性を表わし、0は特定の補助データチャネルのIDを表わし、accept-typeは補助データチャネルを通じて送信されるAR補助データのフォーマットを表わす。accept-types:text/plainは、AR補助データがテキスト形式であることを示す。
【0109】
一例では、第1の端末デバイスは、第2の端末デバイスとのAR通信を確立する手順で第1の要求メッセージをIMSコアネットワーク要素に送信することができる。例えば、第1の要求メッセージは、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)招待(invite)メッセージであってもよい。第1の要求メッセージは、第1の端末デバイスのアドレス情報を更に伝送することができる。例えば、第1の端末デバイスのアドレス情報は、第1の端末デバイスのIPアドレス及び/又はポート番号を含むことができる。
【0110】
任意選択で、第1の要求メッセージは更に、メディアストリームチャネルの確立を要求するためのものであり、メディアストリームチャネルは、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間でAR通信を行なうためのメディアストリームを送信するためのものである。第1の要求メッセージは、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間にメディアストリームチャネルを確立するための記述パラメータを更に伝送する。例えば、第1のSDP情報は、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間にメディアストリームチャネルを確立するための記述パラメータを更に含む。
【0111】
別の例では、第1の端末デバイスは、第2の端末デバイスとのARセッションを再確立する手順で、IMSコアネットワーク要素に第1の要求メッセージを送信することができる。例えば、第1の要求メッセージは、SIP Re-invite(再招待)メッセージであってもよい。
【0112】
更に別の例では、第1の端末デバイスは、第2の端末デバイスとのARセッションを更新する手順で、IMSコアネットワーク要素に第1の要求メッセージを送信することができる。例えば、第1の要求メッセージは、SIP update invite(更新招待)メッセージであってもよい。
【0113】
602:IMSコアネットワーク要素は、第1の要求メッセージを受信した後に、第2の要求メッセージをARメディア処理ネットワーク要素に送信する。第2の要求メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の補助データチャネルの確立を要求するためのものである。例えば、第2の要求メッセージは、第1のSDP情報を更に伝送する。
【0114】
本実施形態では、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間の通信は、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間のポイントツーポイント通信であってもよく、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間で確立される会議通信であってもよい。ARメディア処理ネットワーク要素は、AR処理能力又はMRFを有するIMS AGWである。例えば、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間でポイントツーポイント通信が行なわれるときには、ARメディア処理ネットワーク要素はIMS AGWとすることができる。第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間でAR会議通信が行なわれる場合、ARメディア処理ネットワーク要素はMRFであってもよい。ARメディア処理ネットワーク要素は、第1の端末デバイスが属する(又は第1の端末デバイスが位置される)IMSネットワーク内に位置されることができ、第1の端末デバイスにサービスを提供するように構成され、又はARメディア処理ネットワーク要素は、第2の端末デバイスが属する(又は第2の端末デバイスが位置される)IMSネットワーク内に位置していてよく、第2の端末デバイスにサービスを提供するように構成される。
【0115】
例えば、ARメディア処理ネットワーク要素がIMS AGWである場合、第2の要求メッセージは、H248プロトコルメッセージ、例えばH248 add requestメッセージであってもよい。別の例として、ARメディア処理ネットワーク要素がMRFである場合、第2の要求メッセージは、SIP招待メッセージであってもよい。
【0116】
603:第2の要求メッセージを受信すると、ARメディア処理ネットワーク要素は、IMSコアネットワーク要素に第2の応答メッセージを送信し、第2の応答メッセージは第2の要求メッセージに対応する応答メッセージである。例えば、第2の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素が補助データチャネルの確立に同意することをIMSコアネットワーク要素に示す。例えば、第2の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素のものであって補助データチャネルを確立するためのものである第2の記述パラメータを伝送する。ARメディア処理ネットワーク要素は、第1の記述パラメータから、ARメディア処理ネットワーク要素によってサポートされる第2の記述パラメータを決定することができる。第2の記述パラメータは、SDPプロトコルを使用してもよく、他のプロトコルを使用してもよい。区別を容易にするために、ARメディア処理ネットワーク要素のSDP情報は、第2のSDP情報と呼ばれる(略して第2のSDPと呼ばれる場合がある)。第2のSDP情報は、ARメディア処理ネットワーク要素のものであって第1の端末デバイスと補助データチャネルを確立するためのものである記述パラメータを含む。例えば、第2のSDP情報は、ARメディア処理ネットワーク要素に対応する補助データチャネルのポート、メディアストリームタイプ、及びサポートされるコーデックフォーマットなどのパラメータを含む。メディアストリームタイプは、video(ビデオストリーム)、audio(音声ストリーム)、及びdatachannel(AR補助データ)を含み得る。例えば、この場合、第2のSDP情報は、ネゴシエーションによってARメディア処理ネットワーク要素によって取得されたAR補助データを記述するためのmラインを含むことができ、mラインのメディアストリームタイプはAR補助データである。
【0117】
604:IMSコアネットワーク要素は、第2の応答メッセージを受信すると、第1の端末デバイスに第1の応答メッセージを送信し、第1の応答メッセージはARメディア処理ネットワーク要素のアドレスを伝送する。第1の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素の第2のSDP情報を伝送する。
【0118】
幾つかの実施形態では、第1の要求メッセージを受信した後、IMSコアネットワーク要素は第1の要求メッセージをアプリケーションサーバに転送する。第1の端末デバイスがARサービスに加入していると決定すると、アプリケーションサーバは、第1の端末デバイスのアドレス情報を、IMSコアネットワーク要素を介してARメディア処理ネットワーク要素に送信することができる。アプリケーションサーバは、アプリケーションサーバのアドレス情報を第1の要求メッセージに追加し、第1の要求メッセージをIMSコアネットワーク要素に送信することができる。このようにして、IMSコアネットワーク要素は、ARメディア処理ネットワーク要素に送信された第2の要求メッセージにアプリケーションサーバのアドレス情報を含み、その結果、ARメディア処理ネットワーク要素がその後サードパーティサーバによって提供されるコンテンツを取得する必要があるときに、ARメディア処理ネットワーク要素は、ASを介してサードパーティサーバから必要なコンテンツを取得することができる。
【0119】
例えば、アプリケーションサーバは、第1の端末デバイスのサブスクリプション情報がサブスクライブされたARサービスに関する情報を含むかどうか問い合わせるために、HSSにサブスクリプション問い合わせ要求を送信することができる。HSSは、サブスクリプション問い合わせ応答を使用して、第1の端末デバイスのサブスクリプション情報をアプリケーションサーバにフィードバックすることができる。サブスクリプション問い合わせ要求は、直径要求(diameter request)メッセージであってもよい。サブスクリプション問い合わせ応答は、直径応答(diameter response)メッセージであってもよい。
【0120】
幾つかの他の実施形態では、第1の要求メッセージを受信した後、MSコアネットワーク要素は、第1の要求メッセージをアプリケーションサーバに転送する。第1の端末デバイスがARサービスに加入していると決定したときに、アプリケーションサーバは、サードパーティサーバの格納されているアドレス情報を、IMSコアネットワーク要素を介してARメディア処理ネットワーク要素に送信することができる。アプリケーションサーバは、サードパーティサーバのアドレス情報を第1の要求メッセージに追加し、第1の要求メッセージをIMSコアネットワーク要素に送信することができる。このようにして、IMSコアネットワーク要素は、ARメディア処理ネットワーク要素に送信された第2の要求メッセージにサードパーティサーバのアドレス情報を含め、その結果、サードパーティサーバによって提供されたコンテンツを後で取得する必要がある場合、ARメディア処理ネットワーク要素は、サードパーティサーバから必要なコンテンツを取得することができる。
【0121】
想定し得る実装形態では、端末デバイスは、ARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有するかどうかを事前に知ることができる。例えば、ネットワーク側に登録する手順において、端末デバイスは、AR処理能力を有するARメディア処理ネットワーク要素が、端末デバイスが位置されるIMSネットワークに存在するかどうかを知る。
【0122】
別の想定し得る実装形態では、第2の要求メッセージをARメディア処理ネットワーク要素に送信する前に、IMSコアネットワーク要素は、ARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有するかどうかをまず問い合わせ、例えば、問い合わせメッセージをARメディア処理ネットワーク要素に送信する。問い合わせメッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有するかどうかを問い合わせるためのものである。問い合わせメッセージを受信した後で、ARメディア処理ネットワーク要素は、ARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有するかどうかを示すために、表示情報をIMSコアネットワーク要素へ送信する。ARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有すると決定されると、第2の要求メッセージは、AR処理能力を有するARメディア処理ネットワーク要素に送信される。
【0123】
ARメディア処理ネットワーク要素は、AR処理能力を有するIMS AGW又はMRFとすることができる。例えば、ARメディア処理ネットワーク要素はIMS AGWである。図7A及び図7Bを参照されたい。区別を容易にするために、第1の端末デバイスにサービスを提供するIMS AGWはIMS AGW1と呼ばれ、第2の端末デバイスにサービスを提供するIMS AGWはIMS AGW2と呼ばれる。
【0124】
701a:601参照。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0125】
702a:第1の端末デバイスの第1の要求メッセージを受信すると、IMSコアネットワーク要素はIMS AGW1に問い合わせメッセージ1を送信し、問い合わせメッセージ1はIMS AGW1がAR処理能力を有するかどうかを問い合わせるためのものである。
【0126】
例えば、問い合わせメッセージ1は、IMS AGW1がAR処理能力を有するかどうか問い合わせるためのパラメータを含むことができる。例えば、パラメータは“ifSupportforAR_flag”であってもよい。
【0127】
問い合わせメッセージ1は、H248 add requestとすることができる。パラメータ“ifSupportforAR_flag”は、H248 add requestに追加される。
【0128】
703a:IMS AGW1がAR処理能力を持っていると決定されると、IMS AGW1は第1の表示をIMSコアネットワーク要素に送信し、第1の表示はIMS AGW1がAR処理能力を有していることを示す。例えば、第1の表示は“ifSupportforAR_flag=true”であってもよい。任意選択で、第1の表示は、H248 add responseで伝送されてもよい。H248 add responseは、“ifSupportforAR_flag=true”を含む。
【0129】
704a:IMSコアネットワーク要素がIMS AGW1に第2の要求メッセージを送信する。602を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0130】
705a及び706aについては、603及び604を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0131】
図7Bの701bについては、601を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0132】
702b:第1の端末デバイスの第1の要求メッセージを受信すると、IMSコアネットワーク要素はIMS AGW1に問い合わせメッセージ2を送信し、問い合わせメッセージ2はIMS AGW1がAR処理能力を有するかどうかを問い合わせるためのものである。
【0133】
例えば、問い合わせメッセージ2は、IMS AGW1がAR処理能力を有するかどうか問い合わせるためのパラメータを含むことができる。例えば、パラメータは“ifSupportforAR_flag”であってもよい。問い合わせメッセージ2は、H248 add requestであってよい。パラメータ“ifSupportforAR_flag”は、H248 add requestに追加される。
【0134】
703b:IMS AGW1がAR処理能力を持っていないと決定すると、IMS AGW1は第2の表示をIMSコアネットワーク要素に送信し、第2の表示はIMS AGW1がAR処理能力を持っていないことを示す。例えば、第2の表示は“ifSupportforAR_flag=false”であってもよい。任意選択で、第2の表示は、H248 add responseで伝送されてもよい。H248 add responseは、“ifSupportforAR_flag=false”を含む。代替的に、H248 add responseは、IMS AGW1がAR処理能力を有していないことを示すパラメータ“ifSupportforAR_flag=false”を含まない。
【0135】
704b:IMSコアネットワーク要素がIMS AGW2に第2の要求メッセージを送信する。
【0136】
705b及び706bについては、603及び604を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0137】
別の想定し得る実装形態では、IMSコアネットワーク要素は、ARメディア処理ネットワーク要素に送信される第2の要求メッセージに、ARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有するかどうかを問い合わせるためのパラメータを含める。例えば、第2の要求メッセージは“ifSupportforAR_flag”を伝送する。ARメディア処理ネットワーク要素が第2の応答メッセージに“ifSupportforAR_flag=true”を含むとき、ARメディア処理ネットワーク要素はAR処理能力を有すると決定される。代替的に、ARメディア処理ネットワーク要素が第2の応答メッセージにパラメータ“ifSupportforAR_flag=true”を含まないが、第2の記述パラメータを含む場合、ARメディア処理ネットワーク要素はAR処理能力を有すると決定される。代替的に、ARメディア処理ネットワーク要素が第2の応答メッセージにパラメータ“ifSupportforAR_flag=false”を含む場合、ARメディア処理ネットワーク要素はAR処理能力を有していないと決定される。
【0138】
以下では、特定の適用シナリオを参照して、この出願の一実施形態で提供される補助データチャネルを確立する手順を説明する。
【0139】
第1の可能な適用シナリオでは、補助データチャネルは、ARセッションを作成するプロセスにおいて確立される。このシナリオでは、例えば、AR処理能力を有するARメディア処理ネットワーク要素は、第1の端末デバイスが属するIMS AGW1である。
【0140】
図8A-1及び図8A-2は、この出願に係る第1の想定し得る適用シナリオにおける通信方法の概略フローチャートである。
【0141】
801:第1の端末デバイスはIMS coreネットワーク要素(例えば、intermediate IMS1)に第1の要求メッセージを送信する。
【0142】
本実施形態では、例えば、第1の端末デバイスにサービスを提供するように構成されたIMS coreネットワーク要素はintermediate IMS1と呼ばれる。図8A-1及び図8A-2において、例えば、第1の要求メッセージはSIP INVITEメッセージである。区別を容易にするために、第1の要求メッセージは、一例としてSIP INVITE1と呼ばれる。SIP INVITE1は、ARセッションの確立を要求するためのものである。SIP INVITE1は、第1の端末デバイスの第1のSDPを含む。第1のSDPは、補助データチャネルを確立するために第1の端末デバイスによって使用される記述パラメータを含む。第1のSDPは、メディアストリームチャネルを確立するために第1の端末デバイスによって使用される記述パラメータを更に含む。SIP INVITE1は、第1の端末デバイスのIPアドレス及びポート番号を含む、第1の端末デバイスのアドレス情報を更に含む。図8A-1及び図8A-2において、IPアドレスはIP1oであり、ポート番号はP1oである。例えば、第1のSDPは、アドレス情報(例えば、ポート番号)、メディアストリームのタイプ、対応しているコーデックフォーマット等のパラメータを含む。メディアストリームタイプは、video(ビデオストリーム)、audio(音声ストリーム)、及びdatachannel(AR補助データ)を含み得る。例えば、この場合、第1のSDP情報は、AR補助データを記述するためのmラインを含み、音声データを記述するためのmラインと、ビデオデータを記述するためのmラインとを更に含んでもよい。mラインは、メディアストリーム(AR補助データを含むビデオストリーム、音声ストリーム、又はストリーム)を記述している。
【0143】
一例として、以下の3つのmラインが定義され、それぞれ、ビデオストリーム用のmライン、音声ストリーム用のmライン、AR補助データを含むストリーム用のmラインである。
【0144】
m=video 49154 RTP/AVPF 101 102。mラインの第1のパラメータは、メディア名を表わし、サポートされるメディアストリームのタイプがビデオ(video)であることを示す。第2のパラメータは、ポート番号を表わし、ビデオストリームがポート49154を通じて送信されることを示す。第3のパラメータは、リアルタイムトランスポートプロトコル(real-time transport protocol、RTP)/音声ビデオプロファイルフィードバック(audio video profile feedback、AVPF)が使用される伝送プロトコルを表わす。第4及び第5のパラメータは、サポートされるペイロードタイプ番号を表わす。
【0145】
m=audio 49152 RTP/AVP 98 97 99。mラインの第1のパラメータは、メディア名を表わし、サポートされるメディアストリームのタイプが音声(audio)であることを示す。第2のパラメータは、ポート番号を表わし、音声ストリームがポート49152を通じて送信されることを示す。第3のパラメータは、リアルタイムトランスポートプロトコル(real-time transport protocol、RTP)/音声ビデオプロファイル(audio video profile、AVP)が使用される伝送プロトコルを表わす。第4から第6のパラメータは、サポートされるペイロードタイプ番号を表わす。
【0146】
m=application 10001 UDP/DTLS/SCTP webrtc-datachannel。
【0147】
mラインは、特定のAR補助データストリームの記述を表わす。10001は、5つ組のポート番号を表わし、UDP/DTLS/SCTPは、AR補助データが準拠する伝送プロトコルを表わし、webrtc-datachannelは、確立された補助データチャネルを表わす。
【0148】
第1のSDP情報は、他の情報を更に含んでもよい。第1のSDPの具体的な説明については、図6に対応する実施形態の説明を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0149】
802:Intermediate IMS1は、第1の端末デバイスからSIP INVITE1を受信し、SIP INVITE1をASに転送する。
【0150】
例えば、SIP INVITE1を受信した後、Intermediate IMS1は、第1の端末デバイスの加入データに基づいて、第1の端末デバイスがARメディア拡張サービスに加入していると決定し、SIP INVITE1をASに更に転送する。ASは、ARメディア拡張サービスのための制御サービスを提供する。
【0151】
803:ASは、SIP INVITE2をIntermediate IMS1に送信する。
【0152】
SIP INVITE1を受信した後、ASは、第1の端末デバイスによって加入されたARサービスが対応するARサービスをトリガすると決定する。ASは、Intermediate IMS1を介してARセッションの確立をトリガする、言い換えれば、SIP INVITE2をIntermediate IMS1にトリガする。任意選択で、ASによってトリガされるSIP INVITE2と、第1の端末デバイスによって送信されるSIP INVITE1とは、同じメッセージであってもよく、異なるメッセージであってもよい。
【0153】
幾つかの実施形態では、ASは、第1の端末デバイスがARサービスをトリガする(又はARセッションを開始する)ことを識別し、ASは、ARセッションとしてARセッションのセッション識別子を記録し、セッション識別子と第1の端末デバイスの識別子との間のバインディング関係を確立することができる。バインディング関係が確立された後、ターゲットオブジェクトがASを介してサードパーティサーバから取得されるときに、バインディング関係が続いて使用されることができる。詳細については後述され、本明細書では繰り返し説明されない。
【0154】
804:Intermediate IMS1は、IMS AGW1がAR能力を有するかどうか問い合わせるための問い合わせメッセージをIMS AGW1に送信する。区別を容易にするために、IMS AGW1がAR能力を有するかどうか問い合わせるための問い合わせメッセージは問い合わせメッセージ1と呼ばれる。問い合わせメッセージ1は、H248 add request1(req1)とすることができる。H248 add request1は、ベアラの確立を要求するためのものであり得る。例えば、H248 add request1は、IMS AGW1がAR処理能力を有するかどうか問い合わせるためのパラメータを伝送する。例えば、IMS AGW1がAR処理能力を有するか否かを問い合わせるためのパラメータは“IfSupportforAR_flag”であってもよい。
【0155】
任意選択で、H248 add request1が受信され、発信終端T2(outgoing termination T2)が作成される。具体的には、IMS AGW1の発信終端が作成される。IMS AGW1は、終端T2に対応するアドレス情報と、IMS AGW1がAR処理能力を有するかどうかを示す表示情報とをIntermediate IMS1にフィードバックする。
【0156】
805:IMS AGW1は、H248 add request1を受信した後で、問い合わせ応答1をIntermediate IMS1へ送信し、問い合わせ応答1は、IMS AGW1がAR処理能力を有するかどうか示す表示情報を含む。例えば、問い合わせ応答1は、H248 add response 1であってもよい。Intermediate IMS1はH248 add response(resp)1を送信し、H248 add response1は表示情報と終端T2に対応するアドレス情報とを含む。例えば、終端T2に対応するアドレス情報は、IPアドレス及びポート番号を含む。例えば、IPアドレスはIP2oであり、ポート番号はP2oである。例えば、IMS AGW1はAR処理能力を有し、H248 add responseは“IfSupportforAR_flag=True”を含む、又はIMS AGW1がAR処理能力を有し、H248 add responseは、“IfSupportforAR_flag=False”を伝送する、又はパラメータを伝送しない。本実施形態では、例えば、IMS AGW1はAR処理能力を有する。
【0157】
806:Intermediate IMS1は、H248 add response 1を受信した後で、IMS AGW1がAR処理能力を有することを識別し、Intermediate IMS1へのARセッションの作成をトリガする。Intermediate IMS1はSIP INVITE3を送信し、SIP INVITE3はIMS AGW1の終端T2に対応するアドレス情報を伝送する。
【0158】
Intermediate IMS1がIMS AGW1がAR処理能力を有することを識別する場合、第1の端末デバイスとIMS AGW1との間に補助データチャネルのみが確立されればよいことが留意されるべきである。この場合、第2の端末デバイスのネットワーク側に送信されるARセッション確立要求は、補助データチャネルの確立を要求するためのSDPを伝送する必要がない。
【0159】
807:Intermediate IMS2は、IMS AGW1の終端T2に対応するアドレス情報を伝送するSIP INVITE3をAS2に送信する。
【0160】
808:AS2は、IMS AGW1の終端T2に対応するアドレス情報を伝送するSIP INVITE3をIntermediate IMS2に送信する。
【0161】
809:Intermediate IMS2は、IMS AGW2に、発信終端T2を作成するようにIMS AGW2を示すH248 add request 2を送信する。例えば、IPアドレス及びポート番号が含まれる。例えば、IPアドレスはIP3oであり、ポート番号はP3oである。
【0162】
810:IMS AGW2は発信終端T3を作成し、IMS AGW2の終端T2に対応するアドレス情報を伝送するH248 add resp2をIntermediate IMS2に送信する。
【0163】
811:IMS AGW2はSIP INVITE 4を第2の端末デバイスに送信し、SIP INVITE 4はIMS AGW2の終端T2に対応するアドレス情報を含む。
【0164】
812:第2の端末デバイスはSIP 180をIMS AGW2に送信し、SIP 180は第2の端末デバイスのアドレス情報(IP1a、P1a)を伝送する。
【0165】
813:Intermediate IMS2は、IMS AGW2に、発信終端T1を構成するようにIMS AGW2を示すH248 mod request 1を送信する。例えば、IMS AGW2のT1のアドレス情報と第2の端末デバイスのアドレス情報との間の関連付け関係が確立される。
【0166】
814:IMS AGW2は発信終端T3を構成し、H248 mod resp 1をIntermediate IMS2に送信する。H248 mod resp 1は、IMS AGW2の終端T2に対応するアドレス情報及び第2の端末デバイスのアドレス情報を伝送することができる。
【0167】
815:Intermediate IMS2は、着信終端T2を作成するようにIMS AGW2を示すH248 add request3をIMS AGW2に送信する。例えば、H248 add request 3は、IMS AGW1の終端T2に対応するアドレス情報を含む。
【0168】
816:IMS AGW2は着信終端T2を作成し、IMS AGW2の終端T2に対応するアドレス情報(IP4o、P4o)を伝送するH248 add resp2をIntermediate IMS2に送信する。
【0169】
817:Intermediate IMS1は第2の端末デバイスからSIP 180を受信し、例えば、SIP 180は第2の端末デバイスのアドレス情報を含むことができる。例えば、第2の端末デバイスのIPアドレスはIP1aであり、第2の端末デバイスのポート番号はP1aである。Intermediate IMS1は第2の端末デバイスのIPアドレス及びポート番号を記録する。
【0170】
818:Intermediate IMS1は構成変更要求をIMS AGW1に送信する。例えば、構成変更要求は、H248 mod req3であってもよい。H248 mod req3は、第2端末デバイスのIPアドレス(IP1a)及びポート番号(P1a)を含む。H248 mod req3は、IMS AGW1に発信終端T2を構成するよう要求するためのものである。
【0171】
819:IMS AGW1は第2の端末デバイスのアドレス情報に基づいて発信終端T2(outgoing termination T2)を構成し、構成変更応答をIntermediate IMS1に送信し、構成変更応答はH248 mod応答3とすることができる。
【0172】
820:Intermediate IMS1はIMS AGW1から構成変更応答を受信し、IMS AGW1へ第2の要求メッセージを送信する。第2の要求メッセージは、補助データチャネルの確立を要求するためのものであるか、又は例えばH248 add req 4を使用して着信終端T1を作成するように要求するためのものであり得る。H248 add req 4は更に、補助データチャネルの確立を要求するためのものである。H248 add req 4は、第1の端末デバイスの第1のSDPと、第1の端末デバイスのアドレス情報とを含む。
【0173】
IMS AGW1は、H248 add req 4を受信した後に、着信終端T1(incoming termination T1)を作成し、補助データチャネルの確立に同意する。
【0174】
821:IMS AGW1は、着信終端T1に関する情報に対する応答を含む第2の応答メッセージをIntermediate IMS1に送信し、補助データチャネルの確立に対する応答を更に含み得る。第2の応答メッセージは、H248 add response 4であり得る。H248 add response 4は、IMS AGW1の第2のSDP情報とIMS AGW1のアドレス情報とを含む。例えば、IMS AGW1のアドレス情報は、IMS AGW1のIPアドレス(IP2a)及びポート番号(P2a)を含む。任意選択で、H248 add response 4は、第1の端末デバイスのアドレス情報を更に含み得る。
【0175】
例えば、第2のSDP情報は、IMS AGW1によって確立される必要がある補助データチャネルを記述するためのmラインを含む。一例では、第1の端末デバイスのmラインに対するIMS AGW1の応答は以下のように記述されることができる。
【0176】
m=application 10001 UDP/DTLS/SCTP webrtc-datachannel。
【0177】
822:Intermediate IMS1は、IMS AGW1の終端T1のアドレス情報を記録し、補助データチャネルを確立するための第2のSDP情報を決定し、ASに送信される第1の応答メッセージは第2のSDP情報及びIMS AGW1のアドレス情報を含む。例えば、第1の応答メッセージは、SIP 180であってもよい。SIP 180は、第2 SDP情報とIMS AGW1のアドレス情報とを含む。
【0178】
823:ASはSIP 180をIntermediate IMS1に転送する。
【0179】
824:Intermediate IMS1はSIP 180を第1の端末デバイスに転送する。
【0180】
幾つかの実施形態では、ステップ803において、SIP INVITE1を受信した後で、第1の端末デバイスがARサービスに加入していると決定したときに、ASは、Intermediate IMS1を介してIMS AGW1にASのアドレス情報を送信することができる。ASは、ASのアドレス情報をSIP INVITE1に追加し、SIP INVITE1をIntermediate IMS1に送信してもよい。このようにして、Intermediate IMS1によってIMS AGW1に送信される第2の要求メッセージ(H248 add request)はASのアドレス情報を伝送し、その結果、IMS AGW1がサードパーティサーバによって提供されるコンテンツを引き続き取得する必要がある場合、IMS AGW1はASを介してサードパーティサーバから必要なコンテンツを取得することができる。
【0181】
例えば、ASは、第1の端末デバイスのサブスクリプション情報がサブスクライブされたARサービスに関する情報を含むかどうか問い合わせるために、HSSにサブスクリプション問い合わせ要求を送信することができる。HSSは、サブスクリプション問い合わせ応答を使用して第1の端末デバイスのサブスクリプション情報をASにフィードバックすることができる。サブスクリプション問い合わせ要求は、直径要求(diameter request)メッセージであってもよい。サブスクリプション問い合わせ応答は、直径応答(diameter response)メッセージであってもよい。
【0182】
幾つかの他の実施形態では、SIP INVITE1を受信した後、Intermediate IMS1は、SIP INVITE1をASに転送する。第1の端末デバイスがARサービスに加入したと決定すると、ASは、Intermediate IMS1を介してIMS AGW1にサードパーティサーバの格納されたアドレス情報を送信することができる。ASは、サードパーティサーバのアドレス情報を第1の要求メッセージに追加し、第1の要求メッセージをIntermediate IMS1に送信することができる。このようにして、Intermediate IMS1によってIMS AGW1に送信される第2の要求メッセージ(H248 add request)は、サードパーティサーバのアドレス情報を伝送し、その結果、IMS AGW1が引き続きサードパーティサーバによって提供されるコンテンツを取得する必要があるときに、IMS AGW1はサードパーティサーバから必要なコンテンツを取得することができる。
【0183】
図8Bを参照して、前述の終端T1及び終端T2について説明する。終端T1は、IMS AGW上にあり、アクセスネットワークを通じて端末デバイスに接続するための終端である。終端T2は、IMS AGW上の、IMSコアネットワークに接続するための終端である。IMS AGWは、IMSコアネットワークを通じて通信ピア端末デバイスとの接続を確立することができる。
【0184】
第2の想定し得る適用シナリオでは、補助データチャネルの確立は、ARセッションを再確立するプロセスをトリガすることによってトリガされる。このシナリオでは、第1の端末デバイスが属するIMS AGW1がAR処理能力を有する例が使用される。
【0185】
図9は、この出願に係る第2の想定し得る適用シナリオにおける通信方法の概略フローチャートである。
【0186】
901:第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間にARセッションが確立された後で、第1の端末デバイスはIMS coreネットワーク要素(例えば、intermediate IMS1)に第1の要求メッセージを送信する。図9では、第1の要求メッセージがSIP再確立要求(Re-INVITE1)である例が使用される。SIP Re-INVITE1は、補助データチャネルの作成を要求するためのものである。SIP Re-INVITE1は、第1の端末デバイスの第1のSDPを含む。第1の端末デバイスの第1のSDPの説明については、図6に対応する実施形態の説明を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0187】
902:Intermediate IMS1は、第1の端末デバイスからSIP Re-INVITE1を受信し、SIP Re-INVITE1をASに転送する。
【0188】
903:ASは、SIP Re-INVITE1をIntermediate IMS1に送信する。
【0189】
904:Intermediate IMS1は問い合わせメッセージ1をIMS AGW1へ送信する。問い合わせメッセージ1は、H248 mod reqで伝送され得る。H248 mod reqは、ベアラの確立を要求するためのものである。例えば、H248 mod reqは、IMS AGW1がAR処理能力を有するかどうかを問い合わせるためのパラメータを更に伝送することができる。例えば、IMS AGW1がAR処理能力を有するか否かを問い合わせるためのパラメータは“IfSupportforAR_flag”であってもよい。
【0190】
任意選択で、IMS AGW1は、H248 mod reqを受信した後に、IMS AGW1がAR処理能力を有するかどうかをIntermediate IMS1に示す。
【0191】
905:IMS AGW1は、H248 mod requestを受信した後で、問い合わせ応答1をIntermediate IMS1へ送信し、問い合わせ応答1は、IMS AGW1がAR処理能力を有するかどうか示す表示情報を含む。例えば、Intermediate IMS1はH248 mod responseを送信し、H248 mod responseは表示情報を含む。例えば、IMS AGW1はAR処理能力を有し、H248 mod responseは“IfSupportforAR_flag=True”を含み、又はIMS AGW1がAR処理能力を有し、H248 mod responseは、“IfSupportforAR_flag=False”を伝送する、又はパラメータを伝送しない。本実施形態では、例えば、IMS AGW1はAR処理能力を有する。
【0192】
906:H248 mod responseを受信した後で、Intermediate IMS1はIMS AGW1がAR処理能力を有すること、言い換えれば、第1の端末デバイスとIMS AGW1との間に補助データチャネルのみが確立される必要があることを識別する。この場合、第2の端末デバイスに送信されるARセッション確立要求は、補助データチャネルの確立を要求する要求を伝送する必要がない。ARセッション確立要求は、SIP Re-INVITE2であってもよい。
【0193】
例えば、Intermediate IMS1は、第2の端末デバイスが属するIntermediate IMS2を介して第2の端末デバイスにSIP Re-INVITE2を送信する。
【0194】
907:Intermediate IMS1は、第2の端末デバイスから、SIP応答、例えばSIP 200 OKを受信する。
【0195】
908:Intermediate IMS1は第2の要求メッセージをIMS AGW1に送信し、第2の要求メッセージは補助データチャネルの確立を要求するためのものであってよく、更に着信終端T1情報を修正するためのものである。例えば、Intermediate IMS1は、H248 add reqを使用して、着信終端T1情報を修正する要求をIMS AGW1に送信する。H248 add reqは更に、補助データチャネルの確立を要求するためのものである。H248 add reqは、第1の端末デバイスの第1のSDPを含む。
【0196】
IMS AGW1は、H248 add reqを受信した後に、着信終端T1情報(incoming termination T1 information)を修正し、補助データチャネルの確立に同意する。
【0197】
909:IMS AGW1は着信終端T1情報を修正するための応答をIntermediate IMS1へ送信する。着信終端T1情報を変更するための応答は、H248 add responseであってもよい。H248 add responseは、IMS AGW1の第2のSDP情報を含む。第2のSDPの説明については、図6に対応する実施形態の説明を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0198】
910:Intermediate IMS1はIMS AGW1の第2のSDP情報を抽出し、第2のSDP情報を含むARセッション確立応答をASに送信する。例えば、ARセッション確立応答は、SIP 200 OKであってもよい。SIP 200 OKは、第2のSDP情報を含む。
【0199】
911:ASは、SIP 200 OKをIntermediate IMS1に転送する。
【0200】
912:Intermediate IMS1はSIP 200 OKを第1の端末デバイスへ転送する。
【0201】
幾つかの実施形態では、ステップ903において、SIP Re-INVITE1を受信した後で、第1の端末デバイスがARサービスに加入していると決定したときに、ASは、Intermediate IMS1を介してIMS AGW1にASのアドレス情報を送信することができる。ASは、ASのアドレス情報をSIP Re-INVITE1に追加し、SIP Re-INVITE1をIntermediate IMS1に送信することができる。このようにして、Intermediate IMS1によってIMS AGW1に送信される第2の要求メッセージ(H248 add request)はASのアドレス情報を伝送し、その結果、IMS AGW1がサードパーティサーバによって提供されるコンテンツを引き続き取得する必要がある場合、IMS AGW1はASを介してサードパーティサーバから必要なコンテンツを取得することができる。
【0202】
幾つかの他の実施形態では、SIP Re-INVITE1を受信した後、Intermediate IMS1は、SIP Re-INVITE1をASに転送する。第1の端末デバイスがARサービスに加入したと決定すると、ASは、Intermediate IMS1を介してIMS AGW1にサードパーティサーバの格納されたアドレス情報を送信することができる。ASは、サードパーティサーバのアドレス情報を第1の要求メッセージに追加し、第1の要求メッセージをIntermediate IMS1に送信することができる。このようにして、Intermediate IMS1によってIMS AGW1に送信される第2の要求メッセージ(H248 add request)は、サードパーティサーバのアドレス情報を伝送し、その結果、IMS AGW1が引き続きサードパーティサーバによって提供されるコンテンツを取得する必要があるときに、IMS AGW1はサードパーティサーバから必要なコンテンツを取得することができる。
【0203】
第3の想定し得る適用シナリオでは、補助データチャネルは、ARセッションを作成するプロセスにおいて確立される。このシナリオでは、例えば、第1の端末デバイスが属するIMS AGW1はAR処理能力を有さず、第2の端末デバイスが属するIMS AGW2はAR処理能力を有する。
【0204】
図10A及び図10Bは、この出願に係る第3の想定し得る適用シナリオにおける通信方法の概略フローチャートである。
【0205】
1001乃至1004:801乃至804参照。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0206】
1005:IMS AGW1は、H248 add requestを受信した後で、IMS AGW1がAR処理能力を有するかどうか示す表示情報をIntermediate IMS1へ送信する。例えば、Intermediate IMS1はH248 add responseを送信し、H248 add responseは、終端T2に対応する表示情報及びアドレス情報を伝送する。例えば、終端T2に対応するアドレス情報は、IPアドレス及びポート番号を含む。例えば、IPアドレスはIP2oであり、ポート番号はP2oである。例えば、IMS AGW1はAR処理能力を有し、H248 add responseは “IfSupportforAR_flag=True”を含み、又はIMS AGW1がAR処理能力を有し、H248 add responseは、“IfSupportforAR_flag=False”を伝送し、又はこのパラメータを伝送しない。本実施形態では、例えば、IMS AGW1はAR処理能力を有していない。
【0207】
H248 add responseを受信した後で、Intermediate IMS1は、IMS AGW1がAR処理能力を有していないことを識別し、第2の端末デバイスが属するIntermediate IMS2及びASを介してIMS AGW2へ第2の要求メッセージ(SIP INVITE2)を送信する。第2の端末デバイスに送信されるSIP INVITE2は、補助データチャネルの確立を要求するための要求を伝送する必要がない。第2の端末デバイスに送信されるSIP INVITE2は、IMS AGW1の終端T2に対応するアドレス情報を伝送する。
【0208】
1006乃至1008:806乃至808参照。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0209】
1009:Intermediate IMS2は、ASからSIP INVITE3を受信した後に、IMS AGW2に問い合わせメッセージ2を送信することができる。
【0210】
問い合わせメッセージ2は、H248 add req 2で伝送され得る。例えば、H248 add req 2は、IMS AGW2がAR処理能力を有するかどうか問い合わせるためのパラメータを更に伝送することができる。例えば、IMS AGW2がAR処理能力を有するかどうか問い合わせるためのパラメータは“IfSupportforAR_flag”であってもよい。H248 add req 2は、出力終端T2を作成することを更に示す。詳細については、809を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0211】
任意選択で、IMS AGW2は、H248 add req 2を受信した後に、IMS AGW2がAR処理能力を有するかどうかをIntermediate IMS2に示す。
【0212】
1010:IMS AGW2は、H248 add request 2を受信した後に、問い合わせ応答2をIntermediate IMS2に送信し、問い合わせ応答2は、IMS AGW2がAR処理能力を有するかどうか示す表示情報2を含む。例えば、IMS AGW2はH248 add response 2(すなわち、問い合わせ応答2)を送信し、H248 add response 2 は表示情報2を含む。例えば、IMS AGW2はAR処理能力を有し、H248 add response 2 は“IfSupportforAR_flag=True”を含み、又はIMS AGW2がAR処理能力を有し、H248 add responseは、“IfSupportforAR_flag=False”を伝送する、又はこのパラメータを伝送しない。本実施形態では、例えば、IMS AGW2はAR処理能力を有する。H248 add response 2は、T2のアドレス情報を更に含む。
【0213】
1011乃至1014:811乃至814参照。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0214】
1015:Intermediate IMS2は、着信終端T1を作成するようにIMS AGW2を示すH248 add request 3をIMS AGW2に送信する。H248 add request 3は更に、第1の端末デバイスとの補助データチャネルの確立を要求するためのものである。H248 add request 3は、第1の端末デバイスの第1のSDPを含む。例えば、H248 add request 3は、IMS AGW1の終端T2に対応するアドレス情報を更に含む。
【0215】
1016:IMS AGW2は、着信終端T2を作成し、H248 add resp 3をIntermediate IMS2に送信し、H248 add resp 2は、補助データチャネル、例えばIMS AGW2の第2のSDPを作成するための確認応答を含み、IMS AGW2の終端T2に対応するアドレス情報(IP4o、P4o)を更に含む。
【0216】
1017:Intermediate IMS2はSIP 180をIntermediate IMS1に送信する。
【0217】
1018:Intermediate IMS1は構成変更要求をIMS AGW1に送信する。例えば、構成変更要求は、H248 mod req3であってもよい。H248 mod req3は、IMS AGW1に発信終端T2を構成するよう要求するためのものである。
【0218】
1019:IMS AGW1は発信終端T2(outgoing termination T2)を構成し、構成変更応答メッセージをIntermediate IMS1に送信し、構成変更応答メッセージはH248Mod response3とすることができる。
【0219】
1020:Intermediate IMS1はIMS AGW1から構成変更応答メッセージを受信し、次いでIMS AGW1への着信終端T1の作成を開始する。例えば、着信終端T1を作成するための要求メッセージは、第1の端末デバイスの補助データチャネル及びアドレス情報を確立するための要求を伝送する。着信終端T1を作成するための要求メッセージは、H248 add req4であってもよい。
【0220】
1021:IMS AGW1はIntermediate IMS1にH248 add response 4を送信する。H248 add response 4はIMS AGW1のアドレス情報を含む。例えば、IMS AGW1のアドレス情報は、IMS AGW1のIPアドレス(IP2a)及びポート番号(P2a)を含む。任意選択で、H248 add response 4は、第1の端末デバイスのアドレス情報を更に含み得る。
【0221】
1022:Intermediate IMS1は、IMS AGW1の終端T1のアドレス情報を記録し、IMS AGW2の第2のSDP情報及びIMS AGW1のアドレス情報を含むSIP 180をASに送信する。
【0222】
1023:ASはSIP 180をIntermediate IMS1に転送する。
【0223】
1024:Intermediate IMS1はSIP 180を第1の端末デバイスに転送する。
【0224】
幾つかの実施形態では、SIP INVITE3を受信した後、AS2は、Intermediate IMS2を介してIMS AGW2にAS2のアドレス情報を送信することができる。AS2は、SIP INVITE3にAS2のアドレス情報を付加し、SIP INVITE3をIntermediate IMS2に送ってもよい。このようにして、Intermediate IMS2によってIMS AGW2に送信されるH 248 add req3はAS2のアドレス情報を伝送し、その結果、IMS AGW2がその後サードパーティのサーバによって提供されるコンテンツを取得する必要があるときに、IMS AGW2はASを介してサードパーティのサーバから必要なコンテンツを取得することができる。
【0225】
幾つかの他の実施形態では、SIP INVITE3を受信した後、Intermediate IMS2は、SIP INVITE3をAS2に転送する。AS2は、サードパーティサーバの格納されたアドレス情報を、Intermediate IMS2を介してIMS AGW2へ送信することができる。Intermediate IMS2は、サードパーティサーバのアドレス情報をH248 add req 3に追加し、H248 add req 3をIMS AGW2に送信することができ、その結果、IMS AGW2がその後サードパーティサーバによって提供されるコンテンツを取得する必要があるときに、IMS AGW1はサードパーティサーバから必要なコンテンツを取得することができる。
【0226】
第4の想定し得る適用シナリオでは、補助データチャネルは、AR会議を作成するプロセスで確立される。このシナリオでは、第1の端末デバイスが属するMRFがAR処理能力を有する例が使用される。
【0227】
図11は、この出願に係る第4の想定し得る適用シナリオにおける通信方法の概略フローチャートである。
【0228】
1101乃至1103:801乃至803参照。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0229】
1104:Intermediate IMS1は、第1の端末デバイスがAR会議を開始することを識別し、第2の要求メッセージをMRFに送信し、第2の要求メッセージは第1の端末デバイスの第1のSDPを含む。第2の要求メッセージは、SIP INVITE2であってもよい。
【0230】
1105:MRFがAR処理能力を有すると決定されると、MRFはIntermediate IMS1に第2の応答メッセージを送信し、第2の応答メッセージはMRFの第2のSDPを含む。MRFがAR処理能力を有していないと決定された場合、MRFは、補助データチャネルを確立するための第1の端末デバイスの要求を無視する。例えば、第2の応答メッセージは、SIP 180であってもよい。
【0231】
1106:Intermediate IMS1は第1の応答メッセージをASに送信し、第1の応答メッセージはSIP 180とすることができる。第1の応答メッセージは、MRFの第2のSDPを含む。
【0232】
1107:ASはIntermediate IMS1に第1の応答メッセージを送信する。
【0233】
1108:Intermediate IMS1は第1の端末デバイスに第1の応答メッセージを送信する。
【0234】
幾つかの実施形態では、ステップ1103において、SIP INVITE1を受信した後、第1の端末デバイスがARサービスに加入していると決定したときに、ASは、Intermediate IMS1を介してMRFにASのアドレス情報を送信することができる。ASは、ASのアドレス情報をSIP INVITE1に追加し、SIP INVITE1をIntermediate IMS1に送信してもよい。このようにして、中間MRF 1によってMRFに送信される第2の要求メッセージ(SIP INVITE2)は、ASのアドレス情報を伝送し、その結果、MRFが続いてサードパーティサーバによって提供されるコンテンツを取得する必要があるとき、MRFは、ASを介してサードパーティサーバから必要なコンテンツを取得することができる。
【0235】
幾つかの他の実施形態では、SIP INVITE1を受信した後、Intermediate IMS1は、SIP INVITE1をASに転送する。第1の端末デバイスがARサービスに加入していると決定すると、ASは、Intermediate IMS1を介して第3の者サーバの格納されているアドレス情報をMRFに送信することができる。ASは、サードパーティサーバのアドレス情報を第1の要求メッセージに追加し、第1の要求メッセージをIntermediate IMS1に送信することができる。このようにして、Intermediate IMS1によってMRFに送信される第2の要求メッセージ(SIP INVITE2)はサードパーティサーバのアドレス情報を伝送するので、IMS AGW1がその後サードパーティサーバによって提供されるコンテンツを取得する必要があるときに、MRFはサードパーティサーバから必要なコンテンツを取得することができる。
【0236】
一実施形態を参照して、以下では、この出願の実施形態における補助データチャネルの確立を完了することによってメディアストリームを拡張する手順について説明する。
【0237】
図12Aは、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間でAR通信を行なうプロセスにおいてメディアストリームを拡張する手順を説明する。補助データチャネルは、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間に確立される。第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間にメディアストリームチャネルが更に確立される。メディアストリームチャネルは、ARメディア処理ネットワーク要素を通過する。
【0238】
1201:第1の端末デバイスは、第2の端末デバイスとAR通信を行なうプロセスにおいて、補助データチャネルを通じてARメディア処理ネットワーク要素にAR補助データを送信する。ARメディア処理ネットワーク要素は、第1の端末デバイスのIMSネットワークに位置されるか、又は第2の端末デバイスのIMSネットワークに位置される。ARメディア処理ネットワーク要素は、IMS AGW又はMRFであってもよい。
【0239】
1202:第1の端末デバイスは、メディアストリームを、メディアストリームチャネルを通じてARメディア処理ネットワーク要素に送信する。メディアストリームは、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間でAR通信を行なう過程で生成される。
【0240】
1203:ARメディア処理ネットワーク要素は、ARメディアストリームを取得するために、AR補助データに基づいてメディアストリームに対してメディア拡張処理を実行する。
【0241】
1204:ARメディア処理ネットワーク要素は、ARメディアストリームを第1の端末デバイスに送信する。第1の端末デバイスはARメディアストリームを受信する。
【0242】
任意選択で、1205において、ARメディア処理ネットワーク要素は、メディアストリームチャネルを通じて第2の端末デバイスにARメディアストリームを送信する。第2の端末デバイスはARメディアストリームを受信する。
【0243】
例えば、ARメディア処理ネットワーク要素はIMS AGWである。第1の端末デバイスにサービスを提供するIMS AGWはIMS AGW1と呼ばれ、第2の端末デバイスにサービスを提供するIMS AGWはIMS AGW2と呼ばれる。図12 Bに示されるように、IMS AGW1とIMS AGW2はどちらもAR処理能力を有する。この出願では、AR補助データ近接処理原理が使用される。IMS AGW1によって受信されたAR補助データ(非メディアデータ)が第1の端末デバイスに関するデータ、例えば第1の端末デバイスのユーザのポーズデータである場合、AR補助データは、第1の端末デバイスによって共有されるメディアストリームに対してポーズレンダリングを行なうためにのみ使用される。したがって、IMS AGW1は、1(元のメディアストリーム)、a(第1の端末デバイスのユーザのポーズデータなどの非メディアデータ)、及びb(第1の端末デバイスによって取得されたユーザアノテーションデータなどの非メディアデータ)に基づく結合及びレンダリングを通じて1{a+b}(ARメディアストリーム)を取得し、ARメディアストリームを第1の端末デバイスに返す。IMS AGW1は、次いで、1(元のメディアストリーム)及びb(UE 1によって取得されたユーザアノテーションデータなどの非メディアデータ)に基づくレンダリングを通じて1{b}(ARメディアストリーム)を取得し、そのARメディアストリームをIMS AGW2へ送信する。IMS AGW2は、受信したメディアストリーム及びUE 2のc(非メディアデータ)に基づいてレンダリングを通じてメディアストリーム1{b+c}(ARメディアストリーム)を最終的に取得し、UE 2へARメディアストリームを送信する。図12Cに示されるように、IMS AGW2がARメディア処理能力を持たない場合、IMS AGW2はメディア拡張処理のためにUE 2のc(非メディアデータ)をIMS AGW1に転送する。
【0244】
特定の適用シナリオを参照して、以下では、補助データチャネルを通じてメディアストリームを拡張するための解決策について説明する。
【0245】
例えば、第1の端末デバイスのユーザは、第2の端末デバイスのユーザとビデオを共有する。第1の端末デバイスのユーザ及び第2の端末デバイスのユーザは、第1の端末デバイスによって共有されたビデオを同時に視聴することができる。以下の説明では、例えば、ARメディア処理ネットワーク要素はIMS AGWである。
【0246】
図13を参照されたい。例えば、第1の端末デバイスが属するIMS AGW1及び第2の端末デバイスが属するIMS AGW2はどちらもAR処理能力を有する。第1の端末デバイスと第1の端末デバイスが属するIMS AGW1との間で補助データチャネル1の確立が完了されている。第2の端末デバイスと第2の端末デバイスが属するIMS AGW2との間で補助データチャネル2の確立が完了されている。加えて、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間にメディアストリームチャネルが確立される。メディアストリームチャネルは、第1の端末デバイスとIMS AGW1との間のメディアストリームチャネル、IMS AGW1とIMS AGW2との間のメディアストリームチャネル、及びIMS AGW2と第2の端末デバイスとの間のメディアストリームチャネルをそれぞれ含む3つのセグメントに分割されると考えられることができる。第1の端末デバイスはAR能力を有する。例えば、第1の端末デバイスは、共有ピクチャに注釈を付ける際にユーザをサポートする。区別を容易にするために、第1の端末デバイスのユーザはユーザ1と呼ばれ、第2の端末デバイスのユーザはユーザ2と呼ばれる。
【0247】
1301:第1の端末デバイスは、メディアストリームチャネルを通じてIMS AGW1にメディアストリームを送信する。
【0248】
1302:第1の端末デバイスは、メディアストリームに対応するディスプレイインタフェース上でユーザ2によって行なわれた注釈付けによって生成されたポーズデータ1を取得し、ポーズデータ1をAR補助データとして補助データチャネル1を通じてIMS AGW1に送信する。
【0249】
1303:IMS AGW1はポーズデータ1に基づいてメディアストリームをレンダリングしてARメディアストリーム1を取得する。
【0250】
1304a:IMS AGW1はARメディアストリーム1をIMS AGW2へ送信する。
【0251】
1304b:IMS AGW1はARメディアストリーム1を第1の端末デバイスに送信する。
【0252】
1305:IMS AGW2は、メディアストリームチャネルを通じて第2の端末デバイスにARメディアストリーム1を送信する。
【0253】
このようにして、第1の端末デバイスのユーザ1及び第2の端末デバイスのユーザ2の両方が、ユーザ1が注釈を行なう表示インタフェースを見ることができる。
【0254】
幾つかの実施形態では、第2の端末デバイスもAR能力を有する。例えば、第2の端末デバイスは、共有ピクチャに注釈を付ける際にユーザをサポートする。
【0255】
1306:第2の端末デバイスは、メディアストリームに対応する表示インタフェース上でユーザ2によって行なわれた注釈付けによって生成されたポーズデータ2を取得し、ポーズデータ2をAR補助データとして補助データチャネル2を通じてIMS AGW2に送信する。
【0256】
1307:IMS AGW2はポーズデータ2に基づいてメディアストリームをレンダリングしてARメディアストリーム2を取得する。
【0257】
1308a:IMS AGW2はARメディアストリーム2をIMS AGW1へ送信する。
【0258】
1308b:IMS AGW2はARメディアストリーム2を第2の端末デバイスに送信する。
【0259】
1309:IMS AGW1はメディアストリームチャネル1を通じて第1の端末デバイスにARメディアストリーム2を送信する。このようにして、第1の端末デバイスのユーザ1及び第2の端末デバイスのユーザ2の両方が、ユーザ2が注釈を行なう表示インタフェースを見ることができる。
【0260】
図14を参照されたい。例えば、第1の端末デバイスが属するIMS AGW1はAR処理能力を有さず、第2の端末デバイスが属するIMS AGW2はAR処理能力を有する。第1の端末デバイスと第2の端末デバイスが属するIMS AGW2との間で補助データチャネル1の確立が完了されている。第2の端末デバイスと第2の端末デバイスが属するIMS AGW2との間で補助データチャネル2の確立が完了されている。加えて、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間にメディアストリームチャネルが確立される。メディアストリームチャネルは、第1の端末デバイスとIMS AGW1との間のメディアストリームチャネル、IMS AGW1とIMS AGW2との間のメディアストリームチャネル、及びIMS AGW2と第2の端末デバイスとの間のメディアストリームチャネルをそれぞれ含む3つのセグメントに分割されると考えられることができる。第1の端末デバイスはAR能力を有する。例えば、第1の端末デバイスは、共有ピクチャに注釈を付ける際にユーザをサポートする。区別を容易にするために、第1の端末デバイスのユーザはユーザ1と呼ばれ、第2の端末デバイスのユーザはユーザ2と呼ばれる。
【0261】
1401:第1の端末デバイスは、メディアストリームチャネルを通じてIMS AGW1にメディアストリームを送信する。
【0262】
1402:第1の端末デバイスは、メディアストリームに対応するディスプレイインタフェース上でユーザ2によって行なわれた注釈付けによって生成されたポーズデータ1を取得し、ポーズデータ1をAR補助データとして補助データチャネル1を通じてIMS AGW2に送信する。
【0263】
1403:IMS AGW2はポーズデータ1に基づいてメディアストリームをレンダリングしてARメディアストリーム1を取得する。
【0264】
1404a:IMS AGW2はメディアストリームチャネルを通じてIMS AGW1へARメディアストリーム1を送信する。
【0265】
1405:IMS AGW1はメディアストリームチャネルを通じて第1の端末デバイスにARメディアストリーム1を送信する。
【0266】
1404b:IMS AGW2はARメディアストリーム1を第2の端末デバイスに送信する。
【0267】
このようにして、第1の端末デバイスのユーザ1及び第2の端末デバイスのユーザ2の両方が、ユーザ1が注釈を行なう表示インタフェースを見ることができる。
【0268】
幾つかの実施形態では、第2の端末デバイスもAR能力を有する。例えば、第2の端末デバイスは、共有ピクチャに注釈を付ける際にユーザをサポートする。
【0269】
1406:第2の端末デバイスは、メディアストリームに対応する表示インタフェース上でユーザ2によって行なわれた注釈付けによって生成されたポーズデータ2を取得し、ポーズデータ2をAR補助データとして補助データチャネル2を通じてIMS AGW2に送信する。
【0270】
1407:IMS AGW2はポーズデータ2に基づいてメディアストリームをレンダリングしてARメディアストリーム2を取得する。
【0271】
1408a:IMS AGW2はARメディアストリーム2をIMS AGW1へ送信する。
【0272】
1408b:IMS AGW2はARメディアストリーム2を第2の端末デバイスに送信する。
【0273】
1409:IMS AGW1はメディアストリームチャネル1を通じて第1の端末デバイスにARメディアストリーム2を送信する。このようにして、第1の端末デバイスのユーザ1及び第2の端末デバイスのユーザ2の両方が、ユーザ2が注釈を行なう表示インタフェースを見ることができる。
【0274】
一実施形態を参照して、以下では、この出願のこの実施形態におけるターゲットオブジェクトを取得する手順について説明する。
【0275】
図15は、この出願の一実施形態に係る想定し得るターゲットオブジェクトを取得する概略フローチャートである。
【0276】
1501:第1の端末デバイスは、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間のAR通信のプロセスにおいて、補助データチャネルを通じてARメディア処理ネットワーク要素に第1のAR補助データを送信する。第1のAR補助データは、AR通信で使用される必要があるターゲットオブジェクトに関する情報を含む。本明細書で言及されるARメディア処理ネットワーク要素は、AR処理能力又はMRFを有するIMSアクセスゲートウェイである。ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間に補助データチャネルが確立されることが理解され得る。ARメディア処理ネットワーク要素は、第1の端末デバイスが属するIMSネットワーク、すなわち、第1の端末デバイスに対応するIMS AGW又はMRFに位置され得る。ARメディア処理ネットワーク要素は、第2の端末デバイスが属するIMSネットワーク、すなわち第2の端末デバイスに対応するIMS AGW又はMRFに位置され得る。
【0277】
1502:補助データチャネルを通じて第1の端末デバイスから第1のAR補助データを受信すると、ARメディア処理ネットワーク要素は、第1のAR補助データに基づいてサードパーティサーバからターゲットオブジェクトを取得する。ターゲットオブジェクトは、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間のAR通信のためのメディアストリームを拡張するのに使用されることが理解され得る。
【0278】
例えば、幾つかのアプリケーションシナリオでは、仮想オブジェクト、例えば2D/3Dオブジェクトを使用する必要があるが、端末デバイスは、大量の2D/3Dオブジェクトを格納する能力を通常持たない。したがって、前述の方法では、端末デバイスユーザの要求が補助データチャネルを通じて受信され得、2D/3Dオブジェクトがサードパーティサーバから取得され得る。
【0279】
例えば、幾つかのアプリケーションシナリオでは、前景オブジェクトによって必要とされる実際の背景ピクチャが比較的固定されているとき、端末デバイス側のアップリンク帯域幅圧力を低減するために、ARメディア処理ネットワーク要素は、前景ピクチャ及び背景ピクチャをレンダリングすることができる。この場合、端末デバイスは、実際の背景ピクチャの要求情報を補助データチャネルを通じてARメディア処理ネットワーク要素に送信することができ、その結果、ARメディア処理ネットワーク要素は、要求情報に基づいてサードパーティサーバから実際の背景ピクチャを取得し、端末デバイスによって送信された実際の背景ピクチャ及び前景メディアストリームを更にレンダリングし、レンダリングされた背景ピクチャ及び前景メディアストリームをレンダリングすることによって取得されたメディアストリームを端末デバイスに送信する。
【0280】
想定し得る実装形態では、ARメディア処理ネットワーク要素は、ASのアドレス情報を事前に取得し、ターゲットオブジェクトを取得するとき、ARメディア処理ネットワーク要素は、ASを介してサードパーティサーバからターゲットオブジェクトを取得する。具体的な取得方法については、前述の説明を参照されたい。本明細書では詳細は繰り返して説明されない。
【0281】
別の想定し得る実装形態では、ARメディア処理ネットワーク要素は、ターゲットオブジェクトを取得するときに、ARメディア処理ネットワーク要素がサードパーティサーバのアドレス情報に基づいてサードパーティサーバからターゲットオブジェクトを直接取得することができるように、サードパーティサーバのアドレス情報を事前に取得する。
【0282】
特定の実施形態を参照して、以下では、仮想オブジェクトを取得する手順について説明する。詳細については、図16及び図17を参照されたい。
【0283】
図16を参照されたい。例えば、ARメディア処理ネットワーク要素は、ASを介してサードパーティサーバから仮想オブジェクトを取得する。ARメディア処理ネットワーク要素はIMS AGW/MRF(IMS AGW/MRF)である。IMS AGWは、通信ピアにおける第1の端末デバイス又は第2の端末デバイスが属するIMS AGWとすることができる。MRFは、通信ピアにおける第1の端末デバイス又は第2の端末デバイスが属するMRFであってもよい。
【0284】
1601:第1の端末デバイスは、補助データチャネルを通じてIMS AGW/MRFへ、仮想オブジェクトに関する情報、例えば仮想オブジェクトの識別子又は仮想オブジェクトのタイプを送信する。
【0285】
1602:仮想オブジェクトに関する情報を受信すると、IMS AGW/MRFはアプリケーションサーバに要求メッセージ1を送信し、要求メッセージ1は仮想オブジェクトに関する情報を含む。仮想オブジェクトのタイプが例として使用される。例えば、要求メッセージ1はHTTPメッセージタイプであってもよい。当然ながら、別のメッセージタイプが代替的に使用されてもよい。これはこの出願では限定されない。例えば、要求メッセージ1は、HTTP要求(request、req)メッセージ1であってもよい。例えば、要求メッセージ1は、端末デバイスの識別子を含む。
【0286】
1603:アプリケーションサーバは要求メッセージ1を受信し、第1の端末デバイスが仮想オブジェクトを要求する必要があると決定すると、要求メッセージ1をサードパーティサーバに転送する。例えば、アプリケーションサーバは、要求メッセージ1から端末デバイスの識別子を抽出し、端末デバイスの識別子に基づいて、端末デバイスによって確立されたセッションの識別子を決定することができる。アプリケーションサーバは、セッションの識別子に基づいてサードパーティサーバに通信接続、例えばHTTP接続を確立することができ、その結果、アプリケーションサーバは、サードパーティサーバから仮想オブジェクトを取得するために、要求メッセージ1をサードパーティサーバに転送する。第1の端末デバイスのセッション識別子は、サードパーティサーバに転送された要求メッセージ1に追加され得る。
【0287】
1604:サードパーティサーバは、要求メッセージ1を受信し、仮想オブジェクトのタイプに基づいて、仮想オブジェクトのタイプを満たす複数の仮想オブジェクト識別子を取得する。仮想オブジェクトリストが複数の仮想オブジェクト識別子を含む例が使用される。当然ながら、複数の仮想オブジェクト識別子は、代替的に別の形態で送信されてもよい。これはこの出願では具体的には限定されない。サードパーティサーバは、応答メッセージ1をアプリケーションサーバに送信する。応答メッセージ1は、仮想オブジェクトリストを含んでもよい。応答メッセージ1は、HTTPメッセージタイプであってもよい。例えば、応答メッセージ1は、HTTP応答(response、resp)メッセージ1であってもよい。例えば、応答メッセージ1は、セッション識別子を含む。
【0288】
1605:アプリケーションサーバは応答メッセージ1をIMS AGW/MRFへ転送する。アプリケーションサーバは、応答メッセージ1内のセッション識別子に基づいて端末デバイスの識別子を決定し、IMS AGW/MRFに転送された応答メッセージ1に第1の端末デバイスの識別子を付加する。
【0289】
1606:IMS AGW/MRFは、アプリケーションサーバからの応答メッセージ1から仮想オブジェクトリストを取得し、補助データチャネルを通じて第1の端末デバイスに仮想オブジェクトリストを送信する。任意選択で、仮想オブジェクトリストを取得した後、IMS AGW/MRFは仮想オブジェクトリストを格納する。その後、補助データチャネルを通じて仮想オブジェクトリストに対応する仮想オブジェクト情報を受信すると、IMS AGW/MRFはサードパーティサーバから仮想オブジェクトリストを取得しなくなる可能性がある。ステップ1602において、IMS AGW/MRFが仮想オブジェクト情報に対応する仮想オブジェクトリストを格納していると決定されると、IMS AGW/MRFは仮想オブジェクトリストを取得する後続のステップをもはや実行しなくてよいことが理解され得る。
【0290】
1607:第1の端末デバイスは補助データチャネルを通じて第1の仮想オブジェクト識別子をIMS AGW/MRFへ送信する。第1の仮想オブジェクト識別子は、仮想オブジェクトリスト内の1つである。
【0291】
1608:第1の仮想オブジェクト識別子を受信すると、IMS AGW/MRFはアプリケーションサーバに要求メッセージ2を送信し、要求メッセージ2は第1の仮想オブジェクト識別子を含む。例えば、要求メッセージ2は、HTTPメッセージタイプのものであってもよい。例えば、要求メッセージ2は、HTTP要求(request、req)メッセージ2であってもよい。
【0292】
1609:アプリケーションサーバは要求メッセージ2を受信し、要求メッセージ2をサードパーティサーバに転送する。
【0293】
1610:サードパーティサーバが要求メッセージ2を受信し、第1の仮想オブジェクト識別子に対応する第1の仮想オブジェクトを取得する。サードパーティサーバは、応答メッセージ2をアプリケーションサーバに送信する。応答メッセージ2は、第1の仮想オブジェクトを含んでもよい。応答メッセージ2は、HTTPメッセージタイプであってもよい。例えば、応答メッセージ2は、HTTP応答(response、resp)メッセージ2であってもよい。
【0294】
1611:アプリケーションサーバは応答メッセージ2をIMS AGW/MRFへ転送する。
【0295】
1612:IMS AGW/MRFは、応答メッセージ2から第1の仮想オブジェクトを取得し、第1の仮想オブジェクトを補助データチャネルを通じて第1の端末デバイスに送信する。
【0296】
図17を参照されたい。例えば、ARメディア処理ネットワーク要素は、サードパーティサーバから仮想オブジェクトを直接取得する。ARメディア処理ネットワーク要素はIMS AGW/MRF(IMS AGW/MRF)である。IMS AGWは、通信ピアにおける第1の端末デバイス又は第2の端末デバイスが属するIMS AGWとすることができる。MRFは、通信ピアにおける第1の端末デバイス又は第2の端末デバイスが属するMRFであってもよい。
【0297】
1701:第1の端末デバイスは、補助データチャネルを通じてIMS AGW/MRFへ、仮想オブジェクトに関する情報、例えば仮想オブジェクトの識別子又は仮想オブジェクトのタイプを送信する。
【0298】
1702:仮想オブジェクトに関する情報を受信すると、IMS AGW/MRFはサードパーティサーバに要求メッセージ11を送信する。要求メッセージ11は、仮想オブジェクトに関する情報を含み得る。
【0299】
1703:サードパーティサーバは、要求メッセージ11を受信し、仮想オブジェクトのタイプに基づいて、仮想オブジェクトのタイプを満たす複数の仮想オブジェクト識別子を取得する。仮想オブジェクトリストが複数の仮想オブジェクト識別子を含む例が使用される。当然ながら、複数の仮想オブジェクト識別子は、代替的に別の形態で送信されてもよい。これはこの出願では具体的には限定されない。サードパーティサーバはIMS AGW/MRFへ応答メッセージ11を送信する。応答メッセージ11は、仮想オブジェクトリストを含み得る。応答メッセージ11は、HTTPメッセージタイプのものであってもよい。例えば、応答メッセージ11は、HTTP応答(response、resp)メッセージ11であってもよい。
【0300】
1704:IMS AGW/MRFは、応答メッセージ11から仮想オブジェクトリストを取得し、補助データチャネルを通じて第1の端末デバイスに仮想オブジェクトリストを送信する。任意選択で、仮想オブジェクトリストを取得した後、IMS AGW/MRFは仮想オブジェクトリストを格納する。その後、補助データチャネルを通じて仮想オブジェクトリストに対応する仮想オブジェクト情報を受信すると、IMS AGW/MRFはサードパーティサーバから仮想オブジェクトリストを取得しなくなる可能性がある。ステップ1702において、IMS AGW/MRFが仮想オブジェクト情報に対応する仮想オブジェクトリストを格納していると決定されると、IMS AGW/MRFは仮想オブジェクトリストを取得する後続のステップをもはや実行しなくてよいことが理解され得る。
【0301】
1705:第1の端末デバイスは補助データチャネルを通じて第1の仮想オブジェクト識別子をIMS AGW/MRFへ送信する。第1の仮想オブジェクト識別子は、仮想オブジェクトリスト内の1つである。
【0302】
1706:第1の仮想オブジェクト識別子を受信すると、IMS AGW/MRFはサードパーティサーバに要求メッセージ12を送信する。
【0303】
1707:サードパーティサーバが要求メッセージ12を受信し、第1の仮想オブジェクト識別子に対応する第1の仮想オブジェクトを取得する。サードパーティサーバはIMS AGW/MRFへ応答メッセージ12を送信する。応答メッセージ12は、第1の仮想オブジェクトを含んでもよい。応答メッセージ12は、HTTPメッセージタイプのものであってもよい。例えば、応答メッセージ12は、HTTP応答(response、resp)メッセージ12であってもよい。
【0304】
1708:IMS AGW/MRFは、応答メッセージ12から第1の仮想オブジェクトを取得し、第1の仮想オブジェクトを補助データチャネルを通じて第1の端末デバイスへ送信する。
【0305】
特定の実施形態を参照して、以下では、実際の背景オブジェクトを取得して使用するメディア拡張手順について説明する。詳細については、図18及び図19を参照されたい。
【0306】
図18を参照されたい。例えば、ARメディア処理ネットワーク要素は、ASを介してサードパーティサーバから実際の背景オブジェクトを取得する。ARメディア処理ネットワーク要素はIMS AGW/MRF(IMS AGW/MRF)である。IMS AGWは、通信ピアにおける第1の端末デバイス又は第2の端末デバイスが属するIMS AGWとすることができる。MRFは、通信ピアにおける第1の端末デバイス又は第2の端末デバイスが属するMRFであってもよい。
【0307】
1801:第1の端末デバイスは、実際の背景オブジェクトに関する情報、例えば実際の背景オブジェクトの識別子又は実際の背景オブジェクトの地理的位置を、補助データチャネルを通じてIMS AGW/MRFへ送信する。
【0308】
1802:第1の端末デバイスは、第1の端末デバイスによって生成されたメディアストリーム1をメディアストリームチャネルを通じてIMS AGW/MRFへ送信する。
【0309】
1803:実際の背景オブジェクトに関する情報を受信すると、IMS AGW/MRFはアプリケーションサーバに要求メッセージ21を送信し、要求メッセージ21は実際の背景オブジェクトに関する情報を含む。一例として、実際の背景オブジェクトの地理的位置が使用される。例えば、要求メッセージ21は、HTTPメッセージタイプのものであってもよい。当然ながら、別のメッセージタイプが代替的に使用されてもよい。これはこの出願では限定されない。例えば、要求メッセージ21は、HTTP要求(request、req)メッセージ21であってもよい。
【0310】
1804:アプリケーションサーバは、要求メッセージ21を受信し、第1の端末デバイスが実際の背景オブジェクトを要求する必要があると決定すると、要求メッセージ21をサードパーティサーバに転送する。
【0311】
1805:サードパーティサーバは、要求メッセージ21を受信し、実際の背景オブジェクトの地理的位置に基づいて実際の背景オブジェクトを取得する。サードパーティサーバは、応答メッセージ21をアプリケーションサーバに送信する。応答メッセージ21は、実際の背景オブジェクトリストを含み得る。応答メッセージ21は、HTTPメッセージタイプのものであってもよい。例えば、応答メッセージ21は、HTTP応答(response、resp)メッセージ21であってもよい。
【0312】
1806:アプリケーションサーバは応答メッセージ21をIMS AGW/MRFへ転送する。
【0313】
1807:IMS AGW/MRFは、応答メッセージ21から実際の背景オブジェクトを取得し、実際の背景オブジェクトをメディアストリーム1にレンダリングしてARメディアストリーム2を取得する。
【0314】
1808:IMS AGW/MRFはメディアストリームチャネルを通じて第1の端末デバイスにARメディアストリーム2を送信する。
【0315】
図19を参照されたい。例えば、ARメディア処理ネットワーク要素は、サードパーティサーバから実際の背景オブジェクトを直接取得する。ARメディア処理ネットワーク要素はIMS AGW/MRF(IMS AGW/MRF)である。IMS AGWは、通信ピアにおける第1の端末デバイス又は第2の端末デバイスが属するIMS AGWとすることができる。MRFは、通信ピアにおける第1の端末デバイス又は第2の端末デバイスが属するMRFであってもよい。
【0316】
1901:第1の端末デバイスは、実際の背景オブジェクトに関する情報、例えば実際の背景オブジェクトの識別子又は実際の背景オブジェクトの地理的位置を、補助データチャネルを通じてIMS AGW/MRFへ送信する。
【0317】
1902:第1の端末デバイスは、第1の端末デバイスによって生成されたメディアストリーム1をメディアストリームチャネルを通じてIMS AGW/MRFへ送信する。
【0318】
1903:実際の背景オブジェクトに関する情報を受信すると、IMS AGW/MRFはサードパーティサーバに要求メッセージ22を送信し、要求メッセージ22は実際の背景オブジェクトに関する情報を含む。一例として、実際の背景オブジェクトの地理的位置が使用される。例えば、要求メッセージ22は、HTTPメッセージタイプのものであってもよい。当然ながら、別のメッセージタイプが代替的に使用されてもよい。これはこの出願では限定されない。例えば、要求メッセージ22は、HTTP要求(request、req)メッセージ22であってもよい。
【0319】
1904:サードパーティサーバは、要求メッセージ22を受信し、実際の背景オブジェクトの地理的位置に基づいて実際の背景オブジェクトを取得する。サードパーティサーバはIMS AGW/MRFへ応答メッセージ22を送信する。応答メッセージ22は、実際の背景オブジェクトリストを含み得る。応答メッセージ22は、HTTPメッセージタイプのものであってもよい。例えば、応答メッセージ22は、HTTP応答(request、response)メッセージ22であってもよい。
【0320】
1905:IMS AGW/MRFは、応答メッセージ22から実際の背景オブジェクトを取得し、実際の背景オブジェクトをメディアストリーム1にレンダリングしてARメディアストリーム2を取得する。
【0321】
1906:IMS AGW/MRFはメディアストリームチャネルを通じて第1の端末デバイスにARメディアストリーム2を送信する。
【0322】
方法実施形態と同じ発明概念に基づいて、この出願の一実施形態は、前述の方法実施形態においてIMSコアネットワーク要素によって実行される方法を実装するように特に構成された装置を提供する。装置の構造は図20に示されており、受信ユニット2001と、送信ユニット2002と、処理ユニット2003とを含む。
【0323】
受信ユニット2001は、第1の端末デバイスから第1の要求メッセージを受信するように構成され、第1の要求メッセージは補助データチャネルの確立を要求するためのものであり、補助データチャネルは第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間のAR通信のための補助データを送信するためのものである。
【0324】
処理ユニット2003は、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の補助データチャネルの確立を制御するように構成される。
【0325】
想定し得る実装形態では、処理ユニット2003は、受信ユニット2001及び送信ユニット2002を介して、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の補助データチャネルの確立を制御する。
【0326】
送信ユニット2002は、ARメディア処理ネットワーク要素に第2の要求メッセージを送信するように構成され、第2の要求メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の補助データチャネルの確立を要求するためのものである。
【0327】
受信ユニット2001は、ARメディア処理ネットワーク要素によって送信された第2の応答メッセージを受信するように更に構成され、第2の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素が補助データチャネルの確立に同意することをIMSコアネットワーク要素に示す。
【0328】
送信ユニット2002は、第1の応答メッセージを第1の端末デバイスに送信するように構成され、第1の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素が補助データチャネルをいつでも確立できる状態にあることを第1の端末デバイスに示す。
【0329】
想定し得る実装形態では、ARメディア処理ネットワーク要素は、AR処理能力又はメディアリソース機能MRFを有するIMSアクセスゲートウェイである。
【0330】
想定し得る実装形態では、ARメディア処理ネットワーク要素は、第1の端末デバイスが属するIMSネットワーク内に位置されるか、又は第2の端末デバイスが属するIMSネットワーク内に位置される。
【0331】
想定し得る実装形態では、第1の要求メッセージ及び第2の要求メッセージは、第1の端末デバイスのものであって補助データチャネルを確立するためのものである第1の記述パラメータを伝送する。
【0332】
第1の応答メッセージ及び第2の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素のものであって補助データチャネルを確立するためのものである第2の記述パラメータを伝送する。
【0333】
想定し得る実装形態では、送信ユニット2002は、ARメディア処理ネットワーク要素に問い合わせ要求を送信するように更に構成され、問い合わせ要求は、ARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有するかどうかを問い合わせるためのものである。
【0334】
受信ユニット2001は、ARメディア処理ネットワーク要素によって送信された問い合わせ応答を受信するように更に構成され、問い合わせ応答は、ARメディア処理ネットワーク要素がAR処理能力を有することを示す情報を伝送する。
【0335】
想定し得る実装形態では、第1の要求メッセージは更にメディアストリームチャネルの確立を要求するためのものであり、メディアストリームチャネルは、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間のAR通信のためのコンテンツを送信するためのメディアストリームを送信するためのものである。
【0336】
処理ユニット2003は、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間のメディアストリームチャネルの確立を制御するように更に構成される。
【0337】
想定し得る実装形態では、処理ユニット2003は、送信ユニット2002及び受信ユニット2001を介して、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間のメディアストリームチャネルの確立を制御する。
【0338】
送信ユニット2002は、ARメディア処理ネットワーク要素に第2の要求メッセージを送信するように更に構成され、第2の要求メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間のメディアストリームチャネルの確立を要求するためのものである。
【0339】
受信ユニット2001は、ARメディア処理ネットワーク要素によって送信された第2の応答メッセージを受信するように更に構成され、第2の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素がメディアストリームチャネルの確立に同意することをIMSコアネットワーク要素に示す。
【0340】
送信ユニット2002は、第1の応答メッセージを第1の端末デバイスに送信するように更に構成され、第1の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素がメディアストリームチャネルをいつでも確立できる状態にあることを第1の端末デバイスに示す。
【0341】
方法実施形態と同じ発明概念に基づいて、この出願の一実施形態は、前述の方法実施形態におけるARメディア処理ネットワーク要素によって実行される方法を実装するように特に構成された装置を提供する。装置の構造は図21に示されており、受信ユニット2101と、送信ユニット2102と、処理ユニット2103とを含む。
【0342】
受信ユニット2101は、インターネットプロトコルマルチメディアサブシステムIMSコアネットワーク要素によって送信される第2の要求メッセージを受信するように構成され、第2の要求メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間の補助データチャネルの確立を要求するためのものであり、補助データチャネルは、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間のAR通信のための補助データを送信するためのものである。
【0343】
送信ユニット2102は、第2の応答メッセージをIMSコアネットワーク要素に送信するように構成され、第2の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素が補助データチャネルの確立に同意することをIMSコアネットワーク要素に示す。
【0344】
想定し得る実装形態では、受信ユニット2101は、補助データチャネルの確立が完了された後に、補助データチャネルを通じて第1の端末デバイスからAR補助データを受信するように特に構成される。
【0345】
想定し得る実装形態では、AR通信のためのコンテンツを送信するためのメディアストリームチャネルが、ARメディア処理ネットワーク要素と第1の端末デバイスとの間で確立される。
【0346】
想定し得る実装形態では、受信ユニット2101は、メディアストリームチャネルを通じて第1の端末デバイスからAR通信のためのメディアストリームを受信するように構成される。
【0347】
処理ユニット2103は、ARメディアストリームを取得するために、AR補助データに基づいてAR通信のためにメディアストリームに対してメディア拡張処理を実行するように構成される。
【0348】
送信ユニット2102は、拡張処理を通じて取得されたARメディアストリームを、メディアストリームチャネルを通じて第1の端末デバイスに送信するように構成される。
【0349】
想定し得る実装形態では、送信ユニット2102は、拡張処理によって取得されたARメディアストリームを第2の端末デバイスに送信するように更に構成される。
【0350】
想定し得る実装形態では、AR補助データは、仮想モデルの操作データ、ターゲットオブジェクトの注釈又は追跡データ、表情又は身体動作の識別データ、又はポーズデータのうちの1つ以上を含む。
【0351】
想定し得る実装形態では、ARメディア処理ネットワーク要素は、AR処理能力又はメディアリソース機能MRFを有するIMSアクセスゲートウェイである。
【0352】
想定し得る実装形態では、ARメディア処理ネットワーク要素は、第1の端末デバイスが属するIMSネットワーク内に位置されるか、又は第2の端末デバイスが属するIMSネットワーク内に位置される。
【0353】
想定し得る実装形態では、第2の要求メッセージは、第1の端末デバイスのものであって補助データチャネルを確立するためのものである第1の記述パラメータを伝送する。処理ユニット2103は、第1の記述パラメータから、ARメディア処理ネットワーク要素によってサポートされている第2の記述パラメータを決定するように特に構成され、第2の応答メッセージは第2の記述パラメータを伝送する。
【0354】
方法実施形態と同じ発明概念に基づいて、この出願の一実施形態は、前述の方法実施形態において端末デバイスによって実行される方法を実装するように特に構成された装置を提供する。装置の構造は図22に示されており、受信ユニット2201と、送信ユニット2202と、処理ユニット2203とを含む。
【0355】
送信ユニット2202はIMSコアネットワーク要素に第1の要求メッセージを送信し、第1の要求メッセージは補助データチャネルの確立を要求するためのものである。受信ユニット2201は、IMSコアネットワーク要素によって送信された第1の応答メッセージを受信し、第1の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素が補助データチャネルの確立を完了することを示し、補助データチャネルは、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間のAR通信のための補助データを送信するためのものである。
【0356】
AR通信のためのコンテンツを送信するためのメディアストリームチャネルが、第1の端末デバイスとARメディア処理ネットワーク要素との間に確立される。
【0357】
想定し得る実装形態では、送信ユニット2202は、IMSコアネットワーク要素に第3の要求メッセージを送信し、第3の要求メッセージは、メディアストリームチャネルの確立を要求するためのものである。受信ユニット2201は、IMSコアネットワーク要素によって送信された第3の応答メッセージを受信し、第3の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素がメディアストリームチャネルをいつでも確立できる状態にあることを第1の端末デバイスに示す。
【0358】
想定し得る実装形態では、第1の要求メッセージは更に、メディアストリームチャネルの確立を要求するためのものである。第1の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素がメディアストリームチャネルをいつでも確立できる状態にあることを更に示す。
【0359】
想定し得る実装形態では、送信ユニット2202は、補助データチャネルを通じてARメディア処理ネットワーク要素に拡張現実AR補助データを送信し、メディアストリームチャネルを通じてARメディア処理ネットワーク要素にメディアストリームを送信し、メディアストリームは、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間のAR通信中に生成され、AR補助データは、AR通信のためにメディアストリームに対してメディア拡張処理を実行するためにARメディア処理ネットワーク要素によって使用される。受信ユニット2201は、拡張処理を通じて得られたARメディアストリームを、メディアストリームチャネルを通じてARメディア処理ネットワーク要素から受信する。
【0360】
想定し得る実装形態では、受信ユニット2201は、メディアストリームチャネルを通じて、第2の端末デバイスのものであり、ARメディア処理ネットワーク要素によって送信されたARメディアストリームを受信する。
【0361】
想定し得る実装形態では、第1の要求メッセージは、第1の端末デバイスのものであって補助データチャネルを確立するためのものである第1の記述パラメータを伝送する。
【0362】
第1の応答メッセージは、ARメディア処理ネットワーク要素のものであって補助データチャネルを確立するためのものである第2の記述パラメータを伝送する。
【0363】
想定し得る実装形態では、ARメディア処理ネットワーク要素は、第1の端末デバイスが属するIMSネットワーク内に位置されるか、又は第2の端末デバイスが属するIMSネットワーク内に位置される。
【0364】
この出願の実施形態では、ユニットへの分割は一例であり、論理的な機能分割にすぎず、実際の実装中の他の分割であってもよい。加えて、この出願の実施形態における機能ユニットは、1つのプロセッサに組み込まれてもよく、物理的に単独で存在してもよく、又は2つ以上のユニットが1つのユニットに組み込まれてもよい。前述の一体型ユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
【0365】
組み込まれるユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実装されるとともに独立した製品として販売され、或いは使用される場合には、組み込まれるユニットがコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づいて、この出願の技術的解決策は本質的に、又は従来の技術に寄与する部分は、又は技術的解決策の全部又は一部は、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、この出願の実施形態における方法のステップの全部又は一部を実行するように端末デバイス(パーソナルコンピュータ、携帯電話、ネットワークデバイスなどであってもよい)又はプロセッサ(processor)に命令するための幾つかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク、又は光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
【0366】
この出願の実施形態では、ARメディア処理ネットワーク要素、アプリケーションサーバ、IMSコアネットワーク要素、及び端末デバイスは全て、統合された方法での分割を通じて得られる機能モジュールの形態で提示され得る。本明細書における「モジュール」は、ASIC、回路、1つ以上のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するプロセッサ、メモリ、集積論理回路、及び/又は前述の機能を提供することができる別のデバイスであってもよい。
【0367】
単純な実施形態では、ARメディア処理ネットワーク要素、アプリケーションサーバ、IMSコアネットワーク要素、及び端末デバイスは、図23に示される構造を使用して実装され得る。
【0368】
図23に示される装置2300は、少なくとも1つのプロセッサ2301及び通信インタフェース2302を含み、任意選択で、メモリ2303を更に含んでもよい。
【0369】
想定し得る実装形態では、ARメディア処理ネットワーク要素が図23に示された構造を使用することによって実装されるとき、図23のプロセッサ2301は、メモリ2303に記憶されたコンピュータ実行可能命令を呼び出すことができ、その結果、ARメディア処理ネットワーク要素は、前述の方法実施形態のいずれかにおいてARメディア処理ネットワーク要素によって実行される方法を実行することができる。
【0370】
プロセッサ2301は、通信インタフェース2302を介して他のデバイスと通信してもよい。例えば、プロセッサ2301は、通信インタフェース2302を介して、IMSコアネットワーク要素によって送信された要求メッセージを受信し、応答メッセージをIMSコアネットワーク要素に送信する。
【0371】
具体的には、メモリ2303は、図21の送信ユニット、受信ユニット、及び処理ユニットの機能を実装するためのコンピュータ実行可能命令を記憶する。図21の送信ユニット、受信ユニット、及び処理ユニットの全ての機能/実装プロセスは、メモリ2303に格納されたコンピュータ実行可能命令を呼び出し、通信インタフェース2302と組み合わせて、図23のプロセッサ2301によって実装され得る。
【0372】
更に別の想定し得る実施態様において、IMSコアネットワーク要素が図23に示される構造を使用して実装されるときに、図23のプロセッサ2301はメモリ2303に記憶されたコンピュータ実行可能命令を呼び出すことができ、そのためIMSコアネットワーク要素は前述の方法実施形態のいずれかにおいてIMSコアネットワーク要素(IMS AGW1、IMS AGW2、MRF1、又はMRF2)によって行なわれる方法を行なうことができる。
【0373】
プロセッサ2301は、通信インタフェース2302を介して他のデバイスと通信してもよい。例えば、プロセッサ2301は、通信インタフェース2302を介して、ARメディア処理ネットワーク要素によって送信されたメッセージ及びARメディア処理ネットワーク要素に送信されたメッセージを受信する。
【0374】
具体的には、メモリ2303は、図20の送信ユニット、受信ユニット、及び処理ユニットの機能を実装するためのコンピュータ実行可能命令を記憶する。図20の送信ユニット、受信ユニット、及び処理ユニットの全ての機能/実装プロセスは、メモリ2303に格納されたコンピュータ実行可能命令を呼び出し、通信インタフェース2302と組み合わせて、図23のプロセッサ2301によって実装され得る。
【0375】
更に別の想定し得る実装形態では、端末デバイスが図23に示される構造を使用して実装される場合、図23のプロセッサ2301は、メモリ2303に格納されたコンピュータ実行可能命令を呼び出してもよく、その結果、端末デバイスは、前述の方法実施形態のいずれかにおいて第1の端末デバイス又は第2の端末デバイスによって実行される方法を実行してもよい。
【0376】
プロセッサ2301は、通信インタフェース2302を介して他のデバイスと通信してもよい。例えば、プロセッサ2301は、通信インタフェース2302を介して、ARメディア処理ネットワーク要素によって送信された拡張メディアストリームなどを受信し、AR補助データ、メディアストリームなどをARメディア処理ネットワーク要素に送信する。
【0377】
具体的には、メモリ2303は、図22の送信ユニット、受信ユニット、及び処理ユニットの機能を実装するためのコンピュータ実行可能命令を記憶する。図22の送信ユニット、受信ユニット、及び処理ユニットの全ての機能/実装プロセスは、メモリ2303に格納されたコンピュータ実行可能命令を呼び出し、通信インタフェース2302と組み合わせて、図23のプロセッサ2301によって実装され得る。
【0378】
プロセッサ2301とメモリ2303との間の特定の接続媒体は、この出願のこの実施形態では限定されない。この出願のこの実施形態では、メモリ2303は、図中のバス2304を通じてプロセッサ2301に接続される。バス2304は、図中に太線で表わされている。他の構成要素間の接続方式は概略的に説明されており、これに限定されない。バス2304は、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分類されることができる。表現を容易にするために、図23ではバスを表わすためにただ1つの太線が使用されているが、これは、ただ1つのバス又はただ1つのタイプのバスしかないことを意味しない。
【0379】
前述の実施形態に基づいて、この出願の一実施形態は、コンピュータ記憶媒体を更に提供する。記憶媒体は、ソフトウェアプログラムを記憶する。ソフトウェアプログラムが1つ以上のプロセッサによって読み取られ実行されると、前述の実施形態のいずれか1つ以上で提供されるサービスプラットフォーム又はエッジコンピューティングデバイスによって実行される方法が実装され得る。コンピュータ記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク、又は光ディスクなど、プログラムコードを記憶し得る任意の媒体を含み得る。
【0380】
前述の実施形態に基づいて、この出願の一実施形態は、チップを更に提供する。チップは、前述の実施形態のいずれか1つ以上におけるARメディアサーバの機能又は端末デバイスもしくはアプリケーションサーバの機能を実装するように構成されたプロセッサを含む。任意選択で、チップはメモリを更に含み、メモリは、プロセッサによって実行される必要なプログラム命令及びデータを格納するように構成される。チップは、1つのチップを含んでもよく、又はチップと他の個別デバイスとを含んでもよい。
【0381】
本明細書全体で言及される「実施形態」、「実施態様」、又は「例」は、実施形態に関連する特定の特徴、構造、又は特性がこの出願の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味することが理解され得る。したがって、本明細書全体を通して現れる「一実施形態では」、「実装形態では」、又は「例では」は、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らない。更に、これらの特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態で何らかの適切な方式で組み合わされてもよい。前述のプロセスの順序番号は、この出願の実施形態における実行順序を意味しないことが理解され得る。プロセスの実行順序は、プロセスの機能及び内部ロジックに基づいて決定されるべきであり、この出願の実施形態の実装プロセスに対するいかなる制限も構成するべきではない。
【0382】
更に、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、この明細書において置き換え可能に、通常、使用される。本明細書における「及び/又は」という用語は、関連するオブジェクトを説明するための関連関係のみを説明し、3つの関係が存在し得ることを表わす。例えば、A及び/又はBは、以下の3つの場合を、すなわちAのみが存在する場合と、A及びBの両方が存在する場合と、Bのみが存在する場合とを、表わす。加えて、本明細書における記号「/」は、関連する対象間の「又は」関係を、通常、示す。この出願における「少なくとも1つ」という用語は、1つ以上を意味し、すなわち、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上を含み、「複数の」という用語は、2つ以上を意味し、すなわち、2つ、3つ、又はそれ以上を含む。加えて、この出願の説明では、「第1」及び「第2」などの用語は単に区別及び説明のために使用されているにすぎず、相対的な重要性を示す又は暗示するものとして理解されることはできず、又は順序を示す又は暗示するものとして理解されることはできないことが理解され得る。「以下の項目(要素)の少なくとも1つ」という用語又はその類似の表現は、単一の項目(要素)又は複数の項目(要素)の任意の組み合わせを含む、これらの項目の任意の組み合わせを示す。例えば、a、b、又はcのうちの少なくとも1つの項目(個)は、a、b、c、a及びb、a及びc、b及びc、又はa、b、及びcを示し得、a、b、及びcは単数であっても複数であってもよい。この出願の実施形態では、「Aに対応するB」は、BがAに関連付けられ、BがAに従って決定され得ることを示すことが理解され得る。しかしながら、Aに基づいてBを決定することは、BがAのみに基づいて決定されることを意味しないことが更に理解され得る。Bは、A及び/又は他の情報に基づいて代替的に決定され得る。加えて、この出願の実施形態、特許請求の範囲、及び添付の図面における「含む(include)」及び「有する(have)」という用語は排他的ではない。例えば、一連のステップ又はモジュールを含むプロセス、方法、システム、製品、又はデバイスは、列挙されたステップ又はモジュールに限定されず、列挙されていないステップ又はモジュールを更に含んでもよい。
【0383】
この出願の実施形態におけるプロセッサは、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)であってもよく、又は別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)もしくは別のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェアコンポーネント、もしくはそれらの任意の組み合わせであってもよいことが理解され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の通常のプロセッサなどであってもよい。
【0384】
この出願の実施形態における方法ステップは、ハードウェア方式で実装されてもよく、又はプロセッサによってソフトウェア命令を実行する方式で実装されてもよい。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールを含んでもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(electrically EPROM、EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、CD-ROM、又は当技術分野で周知の任意の他の形態の記憶媒体に記憶されてもよい。例えば、プロセッサが記憶媒体から情報を読み出すことができ、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、記憶媒体はプロセッサに結合される。当然ながら、記憶媒体はプロセッサの構成要素であってもよい。プロセッサ及び記憶媒体はASIC内に配置されてもよい。加えて、ASICは、ネットワークデバイス又は端末デバイスに配置されてもよい。当然ながら、プロセッサ及び記憶媒体は、ネットワークデバイス又は端末デバイス内に個別のコンポーネントとして存在してもよい。
【0385】
前述の実施形態の全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらの任意の組み合わせによって実装されてもよい。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用される場合、実施形態の全部又は一部がコンピュータプログラム製品の形態で実装されてもよい。このコンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータプログラム又は命令を含む。コンピュータプログラム又は命令がコンピュータにロードされて実行されると、この出願の実施形態に係る手続き又は機能が完全に又は部分的に実行される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータプログラム又は命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、又はコンピュータ可読記憶媒体を使用することによって送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、又は1つ以上の使用可能な媒体を統合するサーバなどのデータ記憶装置であってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、又は磁気テープであってもよく、光学媒体、例えばDVDであってもよく、半導体媒体、例えばソリッドステートディスク(solid state disk、SSD)であってもよい。
【0386】
この出願の様々な実施形態では、特に明記しない限り、又は論理的な矛盾がない限り、異なる実施形態間の用語及び/又は説明は一貫しており、相互に参照されてもよく、異なる実施形態の技術的特徴は、その内部論理的関係に基づいて組み合わされ、新しい実施形態を形成してもよい。
【符号の説明】
【0387】
2001 受信ユニット
2002 送信ユニット
2003 処理ユニット
2101 受信ユニット
2102 送信ユニット
2103 処理ユニット
2201 受信ユニット
2202 送信ユニット
2203 処理ユニット
2300 装置
2301 プロセッサ
2302 通信インタフェース
2303 メモリ
2304 バス
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A-1】
図8A-2】
図8B
図9
図10A
図10B
図11
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23