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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-14
(45)【発行日】2025-04-22
(54)【発明の名称】プログラム、方法および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/49 20140101AFI20250415BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20250415BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20250415BHJP
【FI】
A63F13/49
A63F13/533
A63F13/55
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2024105307
(22)【出願日】2024-06-28
【審査請求日】2024-09-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年(2024年)5月31日、<https://relink.granbluefantasy.jp/>、<https://www.playstation.com/ja-jp/>、<https://store.steampowered.com/>の各URLにおいて電気通信回線を通じて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年(2024年)4月25日、<https://relink.granbluefantasy.jp/>のURLにおいて電気通信回線を通じて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年(2024年)5月30日、<https://relink.granbluefantasy.jp/>、<https://relink.granbluefantasy.jp/news/detail?id=fi_hdi0vla>、<https://relink.granbluefantasy.jp/manual/?p=ps4>、<https://relink.granbluefantasy.jp/manual/detail?p=ps4&s=photo_mode>の各URLにおいて電気通信回線を通じて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年(2024年)5月31日、<https://relink.granbluefantasy.jp/>のURLにおいて電気通信回線を通じて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年(2024年)4月25日、<https://twitter.com/gbf_relink_jp>のURLにおいて電気通信回線を通じて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年(2024年)5月21日、<https://twitter.com/gbf_relink_jp>、<https://twitter.com/gbf_relink_jp/status/1792842782047965334>、<https://twitter.com/gbf_relink_jp/status/1792843020968014254>の各URLにおいて電気通信回線を通じて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年(2024年)4月25日、<https://www.youtube.com/@user-cl4gn4iu4s>、<https://www.youtube.com/watch?v=2QFDXpORq8c>の各URLにおいて電気通信回線を通じて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年(2024年)5月31日、株式会社Cygamesが管理するサーバーにおいて電気通信回線を通じて公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】100131680
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100135666
【弁理士】
【氏名又は名称】原 弘晃
(72)【発明者】
【氏名】武藤 沙織
(72)【発明者】
【氏名】小坂 晃弘
(72)【発明者】
【氏名】品川 一親
(72)【発明者】
【氏名】森井 大樹
(72)【発明者】
【氏名】藤原 愛子
【審査官】池田 剛志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/093108(WO,A1)
【文献】特開2016-034323(JP,A)
【文献】特開2020-096660(JP,A)
【文献】特開2005-230056(JP,A)
【文献】特開2014-061037(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113318446(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第112843733(CN,A)
【文献】思い出アルバム,目覚めし冒険者の広場 [online],2012年08月09日,[2025年2月20日検索], <URL:http://web.archive.org/web/20120809082336/https://hiroba.dqx.jp/sc/public/playguide/guide_4_21/>
【文献】3人打ち麻雀や"なしなし"ルールがついに実装。「雀龍門」, "2"へと進化を遂げる11月16日の大型アップデートの詳細が明らかに,4Gamer [online],2010年10月27日,[2025年2月20日検索], <URL:https://www.4gamer.net/games/071/G007134/20101027024>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,
9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤーが操作可能な第1キャラクターとプレイヤーが操作不可能な第2キャラクターを含む複数のキャラクターを動作させるゲームのためのプログラムであって、コンピューターに、
プレイヤーの入力に基づいて、前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターの動作に対応する複数の条件からプレイヤーが選択した条件を設定するステップと、
前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターが動作するゲーム画像を生成するステップと、
設定された条件が満たされてから、満たされた条件に対応する期間が経過した時点における前記ゲーム画像を静止画像として保存するステップを実行させるプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記ゲーム画像の保存に成功すると、前記ゲーム画像の保存に成功したことを示す成功表示を表示させるステップと、
前記ゲーム画像の保存に失敗すると、前記ゲーム画像の保存に失敗したことを示す失敗表示を表示させるステップを実行させるプログラム。
【請求項3】
プレイヤーが操作可能な第1キャラクターとプレイヤーが操作不可能な第2キャラクターを含む複数のキャラクターを動作させるゲームのための方法であって、コンピューターに、
プレイヤーの入力に基づいて、前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターの動作に対応する複数の条件からプレイヤーが選択した条件を設定するステップと、
前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターが動作するゲーム画像を生成するステップと、
設定された条件が満たされてから、満たされた条件に対応する期間が経過した時点における前記ゲーム画像を静止画像として保存するステップを実行させる方法。
【請求項4】
プレイヤーが操作可能な第1キャラクターとプレイヤーが操作不可能な第2キャラクターを含む複数のキャラクターを動作させるゲームを実行可能な情報処理装置であって、
プレイヤーの入力に基づいて、前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターの動作に対応する複数の条件からプレイヤーが選択した条件を設定し、
前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターが動作するゲーム画像を生成し、
設定された条件が満たされてから、満たされた条件に対応する期間が経過した時点における前記ゲーム画像を静止画像として保存する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、方法および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、キャラクターを動作させるゲームを実行可能な情報処理装置が知られている。この種の情報処理装置には、プレイヤーの入力に基づいて、表示されているゲーム画像を撮影して保存することが可能となっているものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2024-66435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の情報処理装置では、プレイヤーの入力に基づいてキャラクターが動作する場合には、キャラクターが動作する際のゲーム画像を撮影しようとすると、キャラクターを動作させるための入力と、ゲーム画像を撮影するための入力を同時に行う必要があるため、ゲームの進行に支障をきたすおそれがある。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、キャラクターが動作する際のゲーム画像を容易に撮影できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一態様は、プレイヤーが操作可能な第1キャラクターとプレイヤーが操作不可能な第2キャラクターを含む複数のキャラクターを動作させるゲームのためのプログラムであって、コンピューターに、プレイヤーの入力に基づいて、前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターの動作に対応する複数の条件からプレイヤーが選択した条件を設定するステップと、前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターが動作するゲーム画像を生成するステップと、設定された条件が満たされたことに基づいて前記ゲーム画像を保存するステップを実行させるプログラムに関するものである。
【0007】
本発明では、キャラクターの動作に対応する複数の条件からプレイヤーが選択した条件が満たされたことに基づいてゲーム画像が保存されるため、プレイヤーが選択した条件に対応する動作をキャラクターが行うゲーム画像を容易に撮影することができる。
【0008】
(2)また本発明の一態様は、設定された条件が満たされてから、満たされた条件に対応する期間が経過すると、前記ゲーム画像を保存するステップを実行させるようにしてもよい。
【0009】
このようにすれば、プレイヤーが選択した条件に対応する動作をキャラクターが行うゲーム画像を、プレイヤーが選択した条件に対応する動作に応じた最適なタイミングで容易に撮影することができる。
【0010】
(3)また本発明の一態様は、プレイヤーが操作可能な第1キャラクターとプレイヤーが操作不可能な第2キャラクターを含む複数のキャラクターを動作させるゲームのための方法であって、コンピューターに、プレイヤーの入力に基づいて、前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターの動作に対応する複数の条件からプレイヤーが選択した条件を設定するステップと、前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターが動作するゲーム画像を生成するステップと、設定された条件が満たされたことに基づいて前記ゲーム画像を保存するステップを実行させる方法に関するものである。
【0011】
(4)また本発明の一態様は、プレイヤーが操作可能な第1キャラクターとプレイヤーが操作不可能な第2キャラクターを含む複数のキャラクターを動作させるゲームを実行可能な情報処理装置であって、プレイヤーの入力に基づいて、前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターの動作に対応する複数の条件からプレイヤーが選択した条件を設定し、前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターが動作するゲーム画像を生成し、設定された条件が満たされたことに基づいて前記ゲーム画像を保存する情報処理装置に関するものである。
【0012】
(5)また本発明の一態様は、プレイヤーが操作可能な第1キャラクターとプレイヤーが操作不可能な第2キャラクターを含む複数のキャラクターを動作させるゲームのためのプログラムであって、コンピューターに、プレイヤーの入力に基づいて、前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターの動作に対応する複数の条件からプレイヤーが選択した条件を設定するステップと、前記複数のキャラクターのうちの少なくとも1つのキャラクターが動作するゲーム画像を生成するステップと、設定された条件が満たされたことに基づいて前記ゲーム画像を保存するステップを実行させるプログラムを格納する非一時的にコンピューターが読み取り可能な情報記憶媒体に関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態の情報処理システムの構成を示す概略ブロック図である。
図2】本発明の実施形態のサーバー装置の機能を示す機能ブロック図である。
図3】本発明の実施形態の端末装置の機能を示す機能ブロック図である。
図4】本発明の実施形態の端末装置に表示される画像を示す図である。
図5】本発明の実施形態の端末装置のコントローラーを示す図である。
図6】本発明の実施形態の端末装置に表示される画像を示す図である。
図7】本発明の実施形態の端末装置に表示される画像を示す図である。
図8】本発明の実施形態の端末装置に表示される画像を示す図である。
図9】本発明の実施形態の端末装置に表示される画像を示す図である。
図10】本発明の実施形態の手法を説明するための図である。
図11】本発明の実施形態の端末装置に表示される画像を示す図である。
図12】本発明の実施形態の端末装置に表示される画像を示す図である。
図13】本発明の実施形態の端末装置に表示される画像を示す図である。
図14】本発明の実施形態の端末装置に表示される画像を示す図である。
図15】本発明の実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
図16】本発明の実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
図17】本発明の実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
図18】本発明の実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、本発明の実施形態について説明する。なお以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0015】
1.情報処理システムの構成
図1は、本実施形態の情報処理システム10の構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように情報処理システム10では、サーバー装置12と複数の端末装置14が、インターネット、携帯電話網、LAN、WANなどのネットワーク16により接続されており、いわゆるクライアント・サーバー方式の通信システムが構成されている。そして複数の端末装置14のそれぞれは、ネットワーク16を介してサーバー装置12と互いに通信を行って種々の情報を送受信したり、ネットワーク16およびサーバー装置12を介して他の端末装置14と互いに通信を行って種々の情報を送受信したりする。
【0016】
サーバー装置12は、CPU等のプロセッサー、ROMやRAM等の主記憶装置、ハードディスク等の外部記憶装置、キーボード等の入力装置、液晶ディスプレイ等の表示装置、通信装置等を備えている。そしてサーバー装置12では、CPUが、主記憶装置に記憶されているプログラムや、外部記憶装置から主記憶装置にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行し、通信装置によって端末装置14からの情報を受信したり、端末装置14に情報を送信したりする。
【0017】
端末装置14は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューター、携帯ゲーム機、据え置きゲーム機など種々の形態の情報処理装置とすることができ、これらもCPU等のプロセッサー、ROMやRAM等の主記憶装置、フラッシュメモリ、ハードディスク等の外部記憶装置、タッチパネルやキーボード、マイク等の入力装置、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置、スピーカー等の音出力装置、通信装置等を備えている。そして端末装置14でも、CPUが、主記憶装置に記憶されているプログラムや、外部記憶装置から主記憶装置にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行し、通信装置によってサーバー装置12からの情報を受信したり、サーバー装置12や他の端末装置14に情報を送信したりする。
【0018】
図2は、本実施形態のサーバー装置12の機能を示す機能ブロック図である。図2に示すように、本実施形態のサーバー装置12は、サーバー情報記憶媒体20、サーバー記憶部30、サーバー通信部36、サーバー情報処理部40を含む。なお、図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0019】
サーバー情報記憶媒体20は、サーバー情報処理部40やサーバー通信部36が各種の処理を行うためのプログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、フラッシュメモリ、ハードディスク、光ディスク(DVD、BD)などにより実現できる。すなわちサーバー情報記憶媒体20には、本実施形態の各部としてコンピューターを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピューターに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
【0020】
サーバー記憶部30は、サーバー情報処理部40やサーバー通信部36のワーク領域となるものであり、その機能はRAM(メインメモリ)や、VRAM(ビデオメモリ)などにより実現できる。詳細にはサーバー記憶部30は、サーバー情報記憶媒体20からプログラムやデータが読み込まれる主記憶部32を含む。
【0021】
サーバー通信部36は、外部ネットワーク(例えば他のサーバー装置12や端末装置14)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサー(CPU(メインプロセッサー)、GPU(描画プロセッサー)、DSP等)、または通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0022】
サーバー情報処理部40は、サーバー通信部36が受信した受信データや、サーバー記憶部30の各種プログラムやデータなどに基づいて、ゲーム処理などの各種処理を、主記憶部32をワーク領域として行うものであり、その機能は、各種プロセッサー、ASICなどのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0023】
そしてサーバー情報処理部40は、サーバーゲーム処理部42、サーバー通信制御部48を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0024】
サーバーゲーム処理部42は、サーバー通信部36が受信した受信データや、サーバー情報処理部40で行われる種々の処理の結果や、主記憶部32に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、複数種類のゲーム機能のうち選択されたゲーム機能を実行する処理、複数のプレイヤー(プレイヤー識別情報、プレイヤーID)をマッチングして1つのグループを形成する処理、1つのグループを形成する複数のプレイヤーをマルチプレイヤーのゲームに参加させる処理、対戦ゲームを制御する処理、ゲームを進行させる処理、プレイヤーに付与するキャラクターやアイテムなどのゲーム媒体を複数のゲーム媒体から抽選により決定する処理、イベント発生条件が満たされた場合にイベントを発生させる処理、ゲーム結果を演算する処理、あるいはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などを行う。
【0025】
サーバー通信制御部48は、サーバー通信部36に他のサーバー装置12あるいは端末装置14と通信を行わせ、種々の情報を送受信するための処理を行う。例えばサーバー通信制御部48は、プレイヤーを情報処理システム10に新規登録する処理に必要な情報や、プレイヤーを情報処理システム10にログインさせる処理に必要な情報や、ログインさせたプレイヤーと協力あるいは対戦する相手プレイヤーを設定する処理に必要な情報や、複数の端末装置14を同期させてマルチプレイヤーのゲームを実行するための処理に必要な情報などをサーバー通信部36に送受信させる。またサーバー通信制御部48は、情報の宛先を示す宛先情報や、情報の送信元を示す送信元情報や、情報を生成した情報処理システム10を識別する識別情報などもサーバー通信部36に送受信させる。
【0026】
図3は、本実施形態の端末装置14の機能を示す機能ブロック図である。図3に示すように、本実施形態の端末装置14は、プレイヤー入力検出部50、表示部52、音出力部54、端末情報記憶媒体56、端末記憶部60、端末通信部66、端末情報処理部100を含む。なお、図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0027】
プレイヤー入力検出部50は、プレイヤーによる端末装置14に対する入力をプレイヤー入力として検出するためのものであり、その機能は、タッチセンサー、スイッチ、光学センサー、可変抵抗式センサー(ポテンショメーター)、加速度センサー、マイクなどにより実現できる。
【0028】
表示部52は、表示画面に画像を表示するものであり、その機能は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどにより実現できる。
【0029】
音出力部54は、音を出力するものであり、その機能は、スピーカー、ヘッドフォンなどにより実現できる。
【0030】
端末情報記憶媒体56は、端末情報処理部100や端末通信部66が各種の処理を行うためのプログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、フラッシュメモリ、ハードディスク、光ディスク(DVD、BD)などにより実現できる。すなわち端末情報記憶媒体56には、本実施形態の各部としてコンピューターを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピューターに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
【0031】
端末記憶部60は、端末情報処理部100や端末通信部66のワーク領域となるものであり、その機能はRAM(メインメモリ)や、VRAM(ビデオメモリ)などにより実現できる。詳細には端末記憶部60は、端末情報記憶媒体56からプログラムやデータが読み込まれる主記憶部62と、表示部52に表示させる画像が描画される描画バッファ64を含む。
【0032】
端末通信部66は、外部ネットワーク(例えばサーバー装置12や他の端末装置14)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサーまたは通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0033】
なお本実施形態の各部としてコンピューターを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバー装置12からネットワーク16および端末通信部66を介して端末装置14の端末情報記憶媒体56(あるいは主記憶部62)にダウンロードするようにしてもよく、このようなサーバー装置12の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
【0034】
端末情報処理部100は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末記憶部60の各種プログラムやデータなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、音生成処理などの各種処理を、主記憶部62をワーク領域として行うものであり、その機能は、各種プロセッサー(CPU(メインプロセッサー)、GPU(描画プロセッサー)、DSP等)、ASICなどのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0035】
そして端末情報処理部100は、入力受付部102、端末ゲーム処理部110、表示制御部130、ヒット判定部140、キャラクター制御部142、パラメーター更新部144、画像生成部146、音制御部150、端末通信制御部160を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0036】
入力受付部102は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、プレイヤー入力を状況に応じた有効な入力として受け付けたり、無効な入力として受け付けないようにしたりする。
【0037】
端末ゲーム処理部110(ゲーム処理部)は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、複数種類のゲーム機能のうち選択されたゲーム機能を実行する処理、自らの端末装置14のプレイヤー(プレイヤー、プレイヤーID)を他の端末装置14のプレイヤー(他のプレイヤー、他のプレイヤーID)とマッチングさせてマルチプレイヤーのゲームに参加させるための処理、対戦ゲームを制御する処理、ゲームを進行させる処理、イベント発生条件が満たされた場合にイベントを発生させる処理、ゲーム結果を演算する処理、ゲーム画像を撮影するための処理、あるいはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などを行う。
【0038】
表示制御部130は、表示部52に表示される画像の表示制御を行う。具体的には、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、種々のオブジェクトやプリレンダリング画像(ムービー画像)の表示内容、表示態様、表示タイミングなどの表示制御を行う。
【0039】
例えば、背景を表示するための背景オブジェクト、エフェクトを表示するためのエフェクトオブジェクト、ボタンなどのGUI(Graphic User Interface)を表示するためのGUIオブジェクト、自らの端末装置14のプレイヤーが移動や動作を操作可能なプレイヤーキャラクターや、他の端末装置14のプレイヤーが移動や動作を操作可能な他プレイヤーキャラクターや、所与のアルゴリズムに基づいて移動や動作を行う1または複数のノンプレイヤーキャラクターを表示するためのキャラクターオブジェクト、建物、道具、乗り物、地形などのキャラクター以外の物を表示するための非キャラクターオブジェクトなどの種々のオブジェクトのオブジェクトデータ、および種々のプリレンダリング画像の画像データが、端末情報記憶媒体56に記憶されている。
【0040】
そして表示制御部130は、実行中のゲーム機能の種類や、ゲームの進行状況などに応じて、主記憶部62に読み込まれたオブジェクトデータやプリレンダリング画像の画像データに基づいて、オブジェクトやプリレンダリング画像の表示制御を行う。
【0041】
ここで表示制御部130は、3次元ゲーム画像を表示させる場合には、主記憶部62に読み込まれたオブジェクトデータに基づいて、オブジェクトを表すポリゴン、自由曲面、二次元画像などのプリミティブで構成されるオブジェクトを、仮想3次元空間(仮想空間)に配置したり、移動あるいは動作させたりする処理を行う。また表示制御部130は、仮想3次元空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の位置、向き(視線方向)および画角(視野範囲)を制御する処理を行う。
【0042】
詳細には、表示制御部130は、オブジェクト制御部132、仮想カメラ制御部134を含む。
【0043】
オブジェクト制御部132は、ポリゴンなどのプリミティブ面で構成される各種オブジェクトを仮想3次元空間に配置する処理を行う。具体的には、オブジェクト制御部132は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、1フレーム(1/30秒)ごとに、ワールド座標系でのオブジェクトの位置や向き(回転角度)を決定し、決定した位置(3次元座標)に決定した向きでオブジェクトを配置する。
【0044】
またオブジェクト制御部132は、プレイヤーキャラクター、他プレイヤーキャラクターやノンプレイヤーキャラクターなどの移動または動作するオブジェクトの移動演算や動作演算(移動または動作シミュレーション)を行う。具体的には、オブジェクト制御部132は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれた移動アルゴリズム、動作アルゴリズムや、モーションデータなどに基づいて、1フレームごとに、オブジェクトの移動情報(位置、回転角度、速度、加速度など)や動作情報(オブジェクトを構成する各パーツの位置、回転角度、速度、加速度など)を求め、仮想3次元空間内でオブジェクトを移動させたり、オブジェクトを構成する複数のパーツのそれぞれを動作(アニメーション)させたりする処理を行う。またオブジェクト制御部132は、オブジェクト同士が接触したか否かを判定し、オブジェクト同士が接触する場合には、オブジェクト同士が重ならないようにオブジェクトの移動や動作を制限する処理を行う。
【0045】
オブジェクトがキャラクターオブジェクトである場合には、オブジェクト制御部132は、各キャラクターに対応づけられたモーションデータに基づいて、キャラクターの動作を制御する。具体的には、モーションデータには、キャラクターのスケルトンを構成する各骨(キャラクターオブジェクトを構成するパーツオブジェクト、関節、モーション骨)の位置や回転角度(親の骨に対する子の骨の回転角度)などが含まれ、オブジェクト制御部132は、モーションデータに基づいてキャラクターのスケルトンを構成する各骨を動かすことで、またはスケルトン形状を変形させることで、キャラクターの攻撃動作、防御動作、回避動作、移動動作などを制御する。
【0046】
なお、マルチプレイヤーのゲームが実行される場合には、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力に対応するプレイヤー入力情報や、プレイヤーキャラクターの位置情報や、プレイヤーあるいはプレイヤーキャラクターの各種のパラメーターが、マッチングされた複数の端末装置12の間でサーバー装置12を介してやり取りされる。
【0047】
他プレイヤーキャラクターについては、他プレイヤーキャラクターに対応する他の端末装置14から送信された他のプレイヤーのプレイヤー入力情報や、他プレイヤーキャラクターの位置情報や、他のプレイヤーあるいは他プレイヤーキャラクターの各種のパラメーターなどの他プレイヤー情報を端末通信部66が受信し、受信した他プレイヤー情報や、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれた他プレイヤーキャラクターのオブジェクトデータ、移動アルゴリズム、動作アルゴリズムや、モーションデータなどに基づいて、他プレイヤーキャラクターを移動あるいは動作させたりする処理が行われる。
【0048】
ノンプレイヤーキャラクターについては、端末通信部66が受信した他プレイヤー情報や、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたノンプレイヤーキャラクターのオブジェクトデータ、移動アルゴリズム、動作アルゴリズムや、モーションデータなどに基づいて、ノンプレイヤーキャラクターを移動あるいは動作させたりする処理が行われる。
【0049】
これにより、マルチプレイヤーのゲームに参加している複数の端末装置14において、プレイヤーキャラクター、他プレイヤーキャラクター、ノンプレイヤーキャラクター、敵キャラクターの移動や動作が同期される。
【0050】
仮想カメラ制御部134は、仮想3次元空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)を制御する処理を行う。具体的には、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムや仮想カメラ制御データなどに基づいて、1フレーム(1/30秒)ごとに、ワールド座標系での仮想カメラの位置、向き(回転角度)、画角を決定し、決定した位置に決定した向きと画角で仮想カメラを配置する。
【0051】
ここで、仮想カメラの向きは、仮想カメラが見る点である注視点を仮想3次元空間内に設定し、設定された注視点を向くように仮想カメラの向きを制御するようにしてもよい。また、仮想カメラの画角は、画角を拡大、縮小させることにより制御してもよいし、オブジェクトを投影するスクリーン(投影面)と仮想カメラとの距離を変化させることにより制御してもよい。なお、仮想カメラの画角を狭くする、またはスクリーンと仮想カメラの距離を遠ざけることにより対象オブジェクトをズームアップする画像を生成することができ、仮想カメラの画角を広くする、またはスクリーンと仮想カメラの距離を近づけることにより対象オブジェクトからズームバックする画像を生成することができる。
【0052】
また仮想カメラ制御部134は、プレイヤー入力に基づいて移動や動作を行うプレイヤーキャラクターの位置および向きの変化に仮想カメラが追従するように、また、プレイヤー入力に基づいて仮想カメラの位置、向き、画角が変化するように、仮想カメラの位置、向き、画角を制御する。
【0053】
また仮想カメラ制御部134は、仮想カメラの位置(移動経路)、向き、画角、注視点を特定するための仮想カメラ制御データに基づいて、仮想カメラの位置が予め決められた位置に移動したり、予め決められた移動経路で移動したり、仮想カメラの向きが予め決められた回転角度で回転したり、仮想カメラの画角が予め決められた画角に変化したりするように、仮想カメラの位置、向き、画角を制御する。仮想カメラ制御データには、1フレームごとの仮想カメラの位置、回転角度、画角、注視点の位置や、仮想カメラの位置、回転角度、画角、注視点の1フレームごとの変化量、変化率、変化期間(フレーム数)などが含まれるようにしてもよい。
【0054】
ヒット判定部140は、あるキャラクターの攻撃が他のキャラクターにヒットしたか否かを判定する(コリジョン判定)。詳細には、キャラクターの攻撃動作に攻撃範囲が設定されており、キャラクターが攻撃動作を行うと、その時点におけるキャラクターの向きに基づいて攻撃方向が決定され、決定された攻撃方向に攻撃範囲が設定されるが、ヒット判定部140は、設定された攻撃範囲が攻撃対象のキャラクターの範囲と重なるか否か判定し、重なる場合に攻撃がヒットしたと判定する。キャラクターの攻撃動作には、殴る、蹴る、剣で切りつけるなどのように、キャラクターの近傍に攻撃範囲が設定されるものの他、銃を撃つ、火を噴く、魔法を使うなど、キャラクターから離れた位置に攻撃範囲が移動するものなど、複数種類の攻撃動作が含まれる。
【0055】
キャラクター制御部142は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果、特に表示制御部130で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、各キャラクターについて設定されている各種の条件が満たされたか否か判断し、条件が満たされた場合に、各キャラクターについて設定可能な各種の状態を制御する処理を行う。
【0056】
パラメーター更新部144は、プレイヤーのレベル、経験値、所持金などのプレイヤーに対応する各種のパラメーターや、キャラクターのヒットポイント(ライフ、スタミナ)、攻撃力、防御力などのキャラクターに対応する各種のパラメーターを、パラメーターの種類に応じた更新条件が成立した場合に更新する。例えば、ヒットポイントは0になるとキャラクターが活動不能となるが、キャラクターへの攻撃がヒットしたと判定されると、パラメーター更新部144は、攻撃されたキャラクターのヒットポイントを減少させる。また、ヒットポイントを回復させるアイテムや魔法が使用されると、パラメーター更新部144は、アイテムや魔法の対象となったキャラクターのヒットポイントを増加させる。
【0057】
画像生成部146は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果、特に表示制御部130で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、1フレームごとに描画バッファ64にゲーム画像を描画する処理を行うことにより、各種のオブジェクトや、各種のプリレンダリング画像が表示されるゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像を表示部52に出力してゲーム画像を表示させる。
【0058】
3次元ゲーム画像を生成する場合には、表示制御部130の各種の処理結果に基づいて、オブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が取得され、取得したオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理(頂点シェーダによるシェーディング)が行われる。
【0059】
頂点処理では、頂点処理プログラム(頂点シェーダプログラム)に従って、頂点の移動処理や、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、あるいは透視変換等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データが変更(更新、調整)される。
【0060】
頂点処理が行われると、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセル(画素)とが対応づけられる。ラスタライズが行われると、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(ピクセルシェーダによるシェーディング、フラグメント処理)が行われる。
【0061】
ピクセル処理では、ピクセル処理プログラム(ピクセルシェーダプログラム)に従って、テクスチャマッピング、隠面消去、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を描画バッファ64(ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ、レンダリングターゲット)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色値、輝度値、Z値、法線、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理が行われる。これにより、仮想3次元空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。
【0062】
音制御部150は、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、楽曲、BGM、効果音、または音声などのゲーム音を生成し、生成したゲーム音を音出力部54から出力させる。
【0063】
端末通信制御部160は、端末通信部66にサーバー装置12あるいは他の端末装置14と通信を行わせ、種々の情報を送受信させるための処理を行う。例えば端末通信制御部160は、プレイヤーを情報処理システム10に新規登録する処理に必要な情報や、プレイヤーを情報処理システム10にログインさせる処理に必要な情報や、ログインさせたプレイヤーと協力あるいは対戦する相手プレイヤーを設定する処理に必要な情報や、複数の端末装置14を同期させてマルチプレイヤーのゲームを実行するための処理に必要な情報などを端末通信部66に送受信させる。また端末通信制御部160は、情報の宛先を示す宛先情報や、情報の送信元を示す送信元情報や、情報を生成した情報処理システム10を識別する識別情報なども端末通信部66に送受信させる。
【0064】
なお、端末装置14の端末情報記憶媒体56の機能の全部または一部、端末記憶部60の機能の全部または一部、端末通信部66の機能の全部または一部、端末情報処理部100の機能の全部または一部を、サーバー装置12が備えるようにしてもよいし、サーバー装置12のサーバー情報記憶媒体20の機能の全部または一部、サーバー記憶部30の機能の全部または一部、サーバー通信部36の機能の全部または一部、サーバー情報処理部40の機能の全部または一部を、端末装置14が備えるようにしてもよい。
【0065】
2.本実施形態の制御手法
以下では、本実施形態の制御手法について、端末装置14をコンソールビデオゲーム機として、本実施形態のゲームプログラムをコンソールビデオゲーム機のゲームアプリケーションとして適用した場合を例に挙げて詳細に説明する。
【0066】
図4は、本実施形態のゲームプログラムにより生成され、ディスプレイの表示領域200に表示されるゲーム画像の例を示す図である。本実施形態のゲームプログラムは、三人称視点のアクションゲームを実行可能に構成されており、図4に示すように、プレイヤーキャラクターの頭上後方からプレイヤーキャラクターを見た画像を生成し、表示領域200に表示させる。
【0067】
本実施形態のゲームプログラムでは、1つのプレイヤーキャラクターを含む4つの味方キャラクターで1つのパーティーが形成され、1つのパーティーに属する4つの味方キャラクターが協力して敵キャラクターと戦うことができるように構成されており、ソロプレイヤーのゲームまたはマルチプレイヤーのゲームが実行可能となっている。そして、マルチプレイヤーのゲームでは、最大で4つの端末装置14がマッチング可能となっており、最大で4つの端末装置14のそれぞれにおいて、共通のオブジェクト空間に配置された1つのパーティーに属する4つの味方キャラクターが敵キャラクターと戦うことができるように構成されている。
【0068】
4つの味方キャラクターは、ソロプレイヤーのゲームが実行される場合には、1つのプレイヤーキャラクターと3つのノンプレイヤーキャラクターとなり、マルチプレイヤーのゲームが実行される場合であって、2つの端末装置14がマッチングした場合には、1つのプレイヤーキャラクターと1つの他プレイヤーキャラクターと2つのノンプレイヤーキャラクターとなり、3つの端末装置14がマッチングした場合には、1つのプレイヤーキャラクターと2つの他プレイヤーキャラクターと1つのノンプレイヤーキャラクターとなり、4つの端末装置14がマッチングした場合には、1つのプレイヤーキャラクターと3つの他プレイヤーキャラクターとなる。
【0069】
図4の例では、プレイヤーキャラクターの周囲に3つの味方キャラクターが表示されているが、3つの味方キャラクターのうち1つの味方キャラクターは他プレイヤーキャラクターとなっており、2つの味方キャラクターはノンプレイヤーキャラクターとなっている。また、プレイヤーキャラクターの前方にはノンプレイヤーキャラクターである2つの敵キャラクターが表示されている。
【0070】
プレイヤーは、図4に示す表示領域200を見ながら、図5に示すコンソールビデオゲーム機のコントローラー202を用いてプレイヤーキャラクターを移動させたり動作させたりする入力を行い、所与のアルゴリズムにより移動したり動作したりする複数の敵キャラクターとバトルを行うゲームを楽しむ。
【0071】
図5に示すように、コントローラー202には、左アナログスティック204、右アナログスティック206、複数のボタン208、方向パッド210等が設けられており、左アナログスティック204、右アナログスティック206が倒された方向と量は、可変抵抗式センサーによって検出される。
【0072】
左アナログスティック204を倒す操作が行われると、プレイヤーキャラクターを移動させる移動入力として受け付けられ、左アナログスティック204が倒された方向と量に応じてプレイヤーキャラクターが移動する。右アナログスティック206を倒す操作が行われると、仮想カメラの向きを変化させる仮想カメラ入力として受け付けられ、右アナログスティック206が倒された方向と量に応じて仮想カメラの向きが変化する。
【0073】
いずれかのボタン208や方向パッド210を押す操作が行われると、押されたボタン208の種類や方向パッド210の押された位置に応じて、プレイヤーキャラクターが敵キャラクターに攻撃する攻撃入力として受け付けられたり、プレイヤーキャラクターがジャンプするジャンプ入力として受け付けられたりする。
【0074】
仮想カメラは、基本的には、プレイヤーキャラクターの位置から頭上後方に所定の距離をおいた基準位置に配置され、プレイヤーキャラクターの向きに対して僅かに左方向に傾くように向けられており、図4に示すように、プレイヤーキャラクターは、表示領域200の中心から左下方にずれた位置に表示される。そして、プレイヤーキャラクターの位置や向きが変化すると、プレイヤーキャラクターの位置や向きの変化に追従するように仮想カメラの位置や向きが制御される。
【0075】
また、図4に示すゲーム画像では、表示領域200の右下部に、図5で示した各ボタン208の情報を示す通常入力情報表示300が表示される。通常入力情報表示300には、各ボタン208の入力に対応するプレイヤーキャラクターの動作を示すとともに、各ボタン208の入力が有効か否かを示すボタン種別表示302が含まれる。図4の例では、通常攻撃に対応する四角形マークが付されたボタン208のボタン種別表示302と、特定攻撃に対応する三角形マークが付されたボタン208のボタン種別表示302がハイライト表示されていることにより、通常攻撃に対応する四角形マークが付されたボタン208の入力と、特定攻撃に対応する三角形マークが付されたボタン208の入力は有効であるが、特殊攻撃に対応する円形マークが付されたボタン208のボタン種別表示302と、ジャンプに対応する×マークが付されたボタン208のボタン種別表示302がハイライト表示されていないことにより、特殊攻撃(所定の動作)に対応する円形マークが付されたボタン208の入力と、ジャンプに対応する×マークが付されたボタン208の入力は無効であることが示されている。
【0076】
表示領域200の左上部には、各味方キャラクターの情報を示す味方情報表示306が表示される。味方情報表示306には、各味方キャラクターのレベル、名前、ヒットポイントを示す味方ヒットポイント表示308、所定値に達すると通常攻撃よりも強力な特定攻撃が可能となるパラメーターである特定値を示す特定値表示310が含まれる。
【0077】
特定値は、各味方キャラクターについて設定され、いずれかの味方キャラクターの通常攻撃が敵キャラクターにヒットすると、敵キャラクターに通常攻撃をヒットさせた味方キャラクターの特定値が増加するように更新される。特定値が所定値(例えば100)に達した味方キャラクターは、特定攻撃を実行可能な特定攻撃可能状態に設定される。
【0078】
図4の例では、プレイヤーキャラクターであるキャラクターAの特定値表示310と、ノンプレイヤーキャラクターであるキャラクターBの特定値表示310と、他プレイヤーキャラクターであるキャラクターDの特定値表示310は、特定値が所定値に達していることを示しているが、ノンプレイヤーキャラクターであるキャラクターCの特定値表示310は、特定値が所定値に達していないことを示している。
【0079】
プレイヤーキャラクターが特定攻撃可能状態に設定されると、三角形マークが付されたボタン208の入力が有効化され、三角形マークが付されたボタン208のボタン種別表示302がハイライト表示されることにより、三角形マークが付されたボタン208の入力が有効であることが示される。特定攻撃可能状態において三角形マークが付されたボタン208が押されると、プレイヤーキャラクターが特定攻撃を行う。
【0080】
特定攻撃が敵キャラクターにヒットすると、通常攻撃がヒットする場合よりも大きな値が敵キャラクターのヒットポイントから減算される。特定攻撃が行われると、特定攻撃が敵キャラクターにヒットしたか否かに関わらず、特定攻撃を行った味方キャラクターの特定値は初期値にリセットされ、特定攻撃を実行不可能な特定攻撃不可状態に設定される。
【0081】
プレイヤーキャラクターが特定攻撃不可状態に設定されると、三角形マークが付されたボタン208の入力が無効化され、三角形マークが付されたボタン208のボタン種別表示302がハイライト表示されないことにより、三角形マークが付されたボタン208の入力が無効であることが示される。特定攻撃不可状態において三角形マークが付されたボタン208が押されても、プレイヤーキャラクターは特定攻撃を行わない。
【0082】
味方キャラクターによる特定攻撃が敵キャラクターにヒットすると、特定攻撃がヒットした敵キャラクターが特定状態に設定され、特定状態の敵キャラクターに連続特定攻撃を実行可能な期間である連続特定攻撃可能期間が開始される。
【0083】
1回の連続特定攻撃可能期間において、他の味方キャラクターによる2回目の特定攻撃が特定状態の敵キャラクターにヒットすると、1回目に特定攻撃がヒットする場合よりも大きな値が特定状態の敵キャラクターのヒットポイントから減算され、更に他の味方キャラクターによる3回目の特定攻撃が特定状態の敵キャラクターにヒットすると、2回目に特定攻撃がヒットする場合よりも大きな値が特定状態の敵キャラクターのヒットポイントから減算され、更に他の味方キャラクターによる4回目の特定攻撃が特定状態の敵キャラクターにヒットすると、3回目に特定攻撃がヒットする場合よりも大きな値が特定状態の敵キャラクターのヒットポイントから減算される。
【0084】
例えば、通常攻撃がヒットすると、通常攻撃をヒットさせた味方キャラクターの攻撃力に基づく値が敵キャラクターのヒットポイントから減算され、1回目の特定攻撃がヒットすると、1回目の特定攻撃をヒットさせた味方キャラクターの攻撃力に基づく値に100を加算した値が敵キャラクターのヒットポイントから減算され、2回目の特定攻撃がヒットすると、2回目の特定攻撃をヒットさせた味方キャラクターの攻撃力に基づく値に200を加算した値が敵キャラクターのヒットポイントから減算され、3回目の特定攻撃がヒットすると、3回目の特定攻撃をヒットさせた味方キャラクターの攻撃力に基づく値に300を加算した値が敵キャラクターのヒットポイントから減算され、4回目の特定攻撃がヒットすると、4回目の特定攻撃をヒットさせた味方キャラクターの攻撃力に基づく値に400を加算した値が敵キャラクターのヒットポイントから減算される。
【0085】
特定状態の敵キャラクターのヒットポイントが0に達するか、特定攻撃可能状態の味方キャラクターが存在しなくなるか、連続特定攻撃可能期間として設定された期間が終了すると、敵キャラクターの特定状態が解除される。
【0086】
このように本実施形態では、各味方キャラクターは自らの特定値が所定値に達すると直ちに特定攻撃を行うことができるが、他の味方キャラクターの特定値が所定値に達していない場合には、他の味方キャラクターの特定値が所定値に達するのを待ち、連続特定攻撃可能期間が終了する前に複数の味方キャラクターで協力して同一の敵キャラクターに特定攻撃を行えば、各味方キャラクターが単独で特定攻撃を行うよりも敵キャラクターを倒しやすくなる。
【0087】
また、図4に示すゲーム画像では、各敵キャラクターの近傍に、各敵キャラクターの情報を示す敵情報表示312が表示される。各敵情報表示312には、各敵キャラクターのヒットポイントを示す敵ヒットポイント表示314と、0に達すると敵キャラクターの移動や動作が一時的に不可能となるパラメーターである特殊値を示す特殊値表示316が含まれる。
【0088】
特殊値は、味方キャラクターの攻撃が敵キャラクターにヒットすると、味方キャラクターの攻撃がヒットした敵キャラクターの特殊値が減少するように更新される。しかし、特殊値が減少した敵キャラクターに更なる味方キャラクターの攻撃がヒットしない状態が継続すると、時間の経過に応じて特殊値が増加するように更新される。
【0089】
上述した特定攻撃が敵キャラクターにヒットすると、ヒットポイントと同様に、通常攻撃がヒットする場合よりも大きな値が敵キャラクターの特殊値から減算される。また、1回の連続特定攻撃可能期間において、他の味方キャラクターによる2回目の特定攻撃が敵キャラクターにヒットすると、1回目に特定攻撃がヒットする場合よりも大きな値が敵キャラクターの特殊値から減算され、更に他の味方キャラクターによる3回目の特定攻撃が敵キャラクターにヒットすると、2回目に特定攻撃がヒットする場合よりも大きな値が敵キャラクターの特殊値から減算され、更に他の味方キャラクターによる4回目の特定攻撃が敵キャラクターにヒットすると、3回目に特定攻撃がヒットする場合よりも大きな値が敵キャラクターの特殊値から減算される。
【0090】
例えば、通常攻撃がヒットすると、通常攻撃をヒットさせた味方キャラクターの攻撃力に基づく値が敵キャラクターの特殊値から減算され、1回目の特定攻撃がヒットすると、1回目の特定攻撃をヒットさせた味方キャラクターの攻撃力に基づく値に100を加算した値が敵キャラクターの特殊値から減算され、2回目の特定攻撃がヒットすると、2回目の特定攻撃をヒットさせた味方キャラクターの攻撃力に基づく値に200を加算した値が敵キャラクターの特殊値から減算され、3回目の特定攻撃がヒットすると、3回目の特定攻撃をヒットさせた味方キャラクターの攻撃力に基づく値に300を加算した値が敵キャラクターの特殊値から減算され、4回目の特定攻撃がヒットすると、4回目の特定攻撃をヒットさせた味方キャラクターの攻撃力に基づく値に400を加算した値が敵キャラクターの特殊値から減算される。
【0091】
特殊値が0に達した(所定条件が成立した)敵キャラクターは、移動や動作が一時的に不可能となる特殊状態に設定される。特殊状態に設定された敵キャラクターは、図6に示すように、気絶して動かなくなるように表示される。いずれかの敵キャラクターが特殊状態に設定されている場合には、特殊状態に設定されていない他の敵キャラクターに味方キャラクターの通常攻撃がヒットすると、他の敵キャラクターの特殊値が0に達しないように減算される。すなわち、特殊状態に設定される条件が満たされないように他の敵キャラクターの特殊値が減算されることにより、同時に複数の敵キャラクターが特殊状態に設定されないようになっている。
【0092】
特殊状態に設定された敵キャラクターから所定範囲内に存在する味方キャラクターは、特殊状態に設定された敵キャラクターに対して特殊攻撃を行うことができる特殊攻撃可能状態に設定される。特殊攻撃可能状態に設定された味方キャラクターは、敵キャラクターの攻撃がヒットしても、ヒットポイントが減少しない。
【0093】
図6の例では、プレイヤーキャラクターの攻撃が手前側の敵キャラクターにヒットすることにより、手前側の敵キャラクターの特殊値が0に達し、手前側の敵キャラクターが特殊状態に設定されている。プレイヤーキャラクターと右方の味方キャラクターは、特殊状態に設定された敵キャラクターから所定範囲内に存在しているため、特殊攻撃可能状態に設定されている。
【0094】
プレイヤーキャラクターが特殊攻撃可能状態に設定されると、図5で示した円形マークが付されたボタン208の入力が有効化され、図6に示すように円形マークが付されたボタン208のボタン種別表示302がハイライト表示されることにより、円形マークが付されたボタン208の入力が有効であることが示される。特殊攻撃可能状態において円形マークが付されたボタン208が押されると、プレイヤーキャラクターが特殊攻撃を行う。
【0095】
特殊状態に設定されている敵キャラクターに特殊攻撃がヒットすると、通常攻撃がヒットした場合よりも大きな値が敵キャラクターのヒットポイントから減算される。特殊状態に設定されていない敵キャラクターには、通常攻撃はヒット可能であるが、特殊攻撃はヒット不可能となっている。特殊攻撃が行われると、特殊攻撃が敵キャラクターにヒットしたか否かに関わらず、特殊攻撃を行った味方キャラクターの特殊攻撃可能状態が解除される。
【0096】
敵キャラクターが特殊状態に設定されると、特殊攻撃を実行可能な期間である特殊攻撃可能期間が開始される。特殊状態の敵キャラクターのヒットポイントが0に達するか、特殊攻撃可能期間として設定された期間が終了すると、敵キャラクターの特殊状態が解除される。敵キャラクターの特殊状態が解除された時点で、特殊攻撃を行っていない味方キャラクターが存在する場合には、特殊攻撃を行っていない味方キャラクターの特殊攻撃可能状態が解除される。
【0097】
特殊攻撃可能期間では、味方キャラクターが特殊攻撃可能状態かつ特定攻撃可能状態に設定される場合があるが、特殊攻撃可能期間において味方キャラクターが特定攻撃を行うと、味方キャラクターが有利になり過ぎるおそれがあるため、特殊状態の敵キャラクターに特定攻撃がヒットした時点で、特殊攻撃を行っていない味方キャラクターが存在する場合には、特殊攻撃を行っていない味方キャラクターの特定攻撃可能状態が解除される。
【0098】
このように本実施形態では、敵キャラクターの特殊値が0に達すると、特殊攻撃可能期間が終了する前に複数の味方キャラクターで協力して同一の敵キャラクターに特殊攻撃を行えば、各味方キャラクターが単独で特殊攻撃を行うよりも敵キャラクターを倒しやすくなる。
【0099】
また、図4図6に示すゲーム画像では、表示領域200の右中央部に、各味方キャラクターの攻撃力を補正するパラメーターの情報を示す補正情報表示318が表示される。補正情報表示318には、各味方キャラクターの攻撃力の補正の内容を示す補正内容表示320と、補正内容表示320に対応するパラメーターである補正レベルを示す補正レベル表示322と、最大値に達すると補正レベルが上昇するパラメーターである補正ポイントを示す補正ポイント表示324が含まれる。
【0100】
補正ポイントは、各味方キャラクターに共通に設定され、いずれかの味方キャラクターの特定攻撃または特殊攻撃が敵キャラクターにヒットすると、補正ポイントが増加するように更新される。通常攻撃が敵キャラクターにヒットしても、補正ポイントは増加しない。
【0101】
特殊攻撃については、特定攻撃が敵キャラクターにヒットするごとに同一の値が補正ポイントに加算される。
【0102】
一方、特定攻撃については、1回の特定攻撃可能期間において、他の味方キャラクターによる2回目の特定攻撃が特定状態の敵キャラクターにヒットすると、1回目に特定攻撃がヒットする場合よりも大きな値が補正ポイントに加算され、更に他の味方キャラクターによる3回目の特定攻撃が特定状態の敵キャラクターにヒットすると、2回目に特定攻撃がヒットする場合よりも大きな値が補正ポイントに加算され、更に他の味方キャラクターによる4回目の特定攻撃が特定状態の敵キャラクターにヒットすると、3回目に特定攻撃がヒットする場合よりも大きな値が補正ポイントに加算される。
【0103】
例えば、特殊攻撃がヒットすると、補正ポイントに100が加算され、1回目の特定攻撃がヒットすると、補正ポイントに100が加算され、2回目の特定攻撃がヒットすると、補正ポイントに200が加算され、3回目の特定攻撃がヒットすると、補正ポイントに300が加算され、4回目の特定攻撃がヒットすると、補正ポイントに400が加算される。
【0104】
各補正レベルには、補正ポイントの最小値と最大値が設定されており、補正ポイントが増加すると、補正ポイントが最大値に達するごとに、補正レベルが上昇するように更新され、補正内容表示320が上昇後の補正レベルに対応する補正の内容を示すように更新される。補正レベルが上昇すると、上昇後の補正レベルに対応する補正の内容で各味方キャラクターの攻撃力を補正する。
【0105】
図4の例では、補正レベルが2であることが表示され、補正の内容が攻撃力を20パーセント上昇させる補正であることが表示され、各味方キャラクターの攻撃力が20パーセント上昇されており、味方キャラクターの攻撃が敵キャラクターにヒットすると、20パーセント上昇された攻撃力に基づいて敵キャラクターのヒットポイントから減算する値が決定される。
【0106】
一方、図6の例では、補正レベルが3であることが表示され、補正の内容が攻撃力を30パーセント上昇させる補正であることが表示され、各味方キャラクターの攻撃力が30パーセント上昇されており、味方キャラクターの攻撃が敵キャラクターにヒットすると、30パーセント上昇された攻撃力に基づいて敵キャラクターのヒットポイントから減算する値が決定される。
【0107】
補正ポイントが増加しても、敵キャラクターに更なる味方キャラクターの特定攻撃または特殊攻撃がヒットしない状態が継続すると、時間の経過に応じて補正ポイントが減少するように更新される。補正ポイントが減少すると、補正ポイントが最小値に達するごとに、補正レベルが下降するように更新され、補正内容表示320が下降後の補正レベルに対応する補正の内容を示すように更新される。補正レベルが下降すると、下降後の補正レベルに対応する補正の内容で各味方キャラクターの攻撃力を補正する。
【0108】
このように本実施形態では、各味方キャラクターで協力して特定攻撃や特殊攻撃の回数を増加させれば、単独で特定攻撃や特殊攻撃を行うよりも補正ポイントを増加させやすくなり、攻撃力を上昇させやすくなる。
【0109】
そして本実施形態では、補正レベルが最大値である5に達した状態で、1つのパーティーに属する全ての味方キャラクターが特殊攻撃を行うと、12秒間の特殊期間が開始される。特殊期間では、各味方キャラクターの攻撃力が上昇したり、各味方キャラクターのヒットポイントが回復したり、各味方キャラクターの能力の効果が上昇したり、各味方キャラクターの能力が発動可能となるまでの期間が短くなったり、敵キャラクターの動作が遅くなったりするなど、各味方キャラクターが有利になるように各種のパラメーターが変化する。
【0110】
以上から本実施形態では、各味方キャラクターが協力して同一の敵キャラクターに特定攻撃や特殊攻撃を行うと有利に戦いを進めることができるため、味方キャラクター同士で戦略的に協力するための動機付けをプレイヤーに多角的に提供するができ、ゲームへの没入感を高めることができる。
【0111】
また本実施形態では、ゲームの実行中に、実行中のゲームのワンシーンを撮影して画像として端末情報記憶媒体56に保存できるフォトモードが実行可能となっている。詳細には、図4図6で示した通常のゲーム画像が表示されている状態で、コントローラー202の所定のボタンが押されると、フォトモードの実行開始を含む各種の項目を示すメインメニュー画像が表示され、メインメニュー画像が表示されている状態でフォトモードの実行開始を選択する入力が行われると、メインメニュー画像が消去されて、フォトモードの実行中のゲーム画像が表示される。
【0112】
図7は、フォトモードの実行中のゲーム画像の例を示す図である。図7に示すように、フォトモードの実行中のゲーム画像では、通常のゲーム画像と同様に、仮想3次元空間に配置された各種のオブジェクトが表示されるが、通常のゲーム画像とは異なり、通常入力情報表示300、味方情報表示306、敵情報表示312、補正情報表示318は表示されず、撮影の設定に関する各種の項目を示す撮影設定メニュー表示400と、フォトモードにおけるコントローラー202への各種の入力に対応する処理の情報を示す特定入力情報表示402が表示される。フォトモードの実行中は、コントローラー202への各種の入力についてフォトモード専用の機能が割り当てられる。
【0113】
撮影設定メニュー表示400の各種の項目は、仮想カメラの画角、仮想カメラの回転角度、仮想カメラの移動速度、仮想カメラ回転速度、被写界深度、近距離ぼかし強度、遠距離ぼかし強度、焦点距離などの仮想カメラの設定値に関する項目や、カラーフィルタ、コントラスト、絵画調、ブルーム強度、キャラクターへのライトの向き、ビネット強度、フォトフレームなどの描画される画像の加工や調整に関する項目や、プレイヤーキャラクターの表情、プレイヤーキャラクターのエモート、プレイヤーキャラクターのカメラ目線の有無、プレイヤーキャラクターの表示有無、プレイヤーキャラクターに追従するガイドキャラクターの表示有無などの仮想3次元空間に配置されるオブジェクトの形状、動作、表示有無に関する項目を含む。
【0114】
撮影設定メニュー表示400が表示されている状態では、方向パッド210の上部または下部を押す操作が行われると、各項目の設定値の変更が可能な状態となり、各項目の設定値の変更が可能な状態で、更に方向パッド210の上部または下部を押す操作が行われると、選択中の項目が変化し、方向パッド210の左部または右部を押す操作が行われると、選択中の項目の設定値が変更される。選択中の項目の設定値が変更されると、変更された設定値が表示中のゲーム画像にリアルタイムで反映される。一方、各項目の設定値の変更が可能な状態で円形マークが付されたボタン208を押す操作が行われると、各項目の設定値の変更が可能な状態が終了する。
【0115】
特定入力情報表示402は、仮想カメラの注視点が仮想カメラの位置と向きに応じて変化するフリーカメラモードと、仮想カメラの注視点がキャラクターに固定されるキャラ注視カメラモードを切り替えるための入力を示す情報、キャラ注視カメラモードで注視点が設定されるキャラクターを切り替えるための入力を示す情報、仮想カメラを移動させるための入力を示す情報、仮想カメラを回転させるための入力を示す情報、仮想カメラをズームインまたはズームアウトさせるための入力を示す情報、仮想カメラを上昇または下降させるための入力を示す情報、仮想カメラの位置を初期位置にリセットするための入力を示す情報、特定入力情報表示402を表示または非表示にするための入力を示す情報、便利撮影メニュー画像を表示させるための入力を示す情報、撮影するための入力を示す情報、フォトモードを終了させるための入力を示す情報を含む。
【0116】
フォトモードの実行中であって、ソロプレイヤーのゲームの実行中である場合には、ゲームの進行が停止し、プレイヤーキャラクターだけでなく、プレイヤーキャラクター以外の他の味方キャラクターおよび敵キャラクターの移動や動作が停止する。
【0117】
また、フォトモードの実行中であって、マルチプレイヤーのゲームの実行中である場合には、複数の端末装置14を同期させているため、ゲームの進行は停止せず、プレイヤーキャラクター以外の他の味方キャラクター、敵キャラクターの移動や動作は継続される。プレイヤーキャラクターについては、キャラ注視カメラモードに設定されている場合には、移動することはできるが攻撃や防御を行うことはできず、フリーカメラモードに設定されている場合には、移動、攻撃、防御のいずれも行うことができない。
【0118】
なお、他の味方キャラクターに対応する他の端末装置14においてフォトモードが実行中である場合には、フォトモードが実行中である他の端末装置14に対応する味方キャラクターの頭上に、フォトモードが実行中であることを示す特定アイコン404が表示される。一方、自らの端末装置14においてフォトモードが実行中である場合であっても、プレイヤーキャラクターの頭上には特定アイコン404は表示されない。
【0119】
フォトモードの実行中は、コントローラー202への入力に基づいて、撮影設定メニュー表示400の各項目の設定値が変更され、特定入力情報表示402の各処理が実行される。撮影するための入力が行われると、撮影するための入力が行われた時点で生成されているゲーム画像に基づいて、撮影の設定に関する各種の項目の設定値が反映された状態で、手動撮影されたゲーム画像が保存される。
【0120】
詳細には、撮影するための入力が行われた時点で、仮想3次元空間内において仮想カメラから見える画像に対応するメインレイヤーにおいて生成されている画像に基づいて、手動撮影されたゲーム画像が保存される。従って、手動撮影されたゲーム画像には、フォトモードに特有の撮影設定メニュー表示400、特定入力情報表示402、特定アイコン404等に対応するフォトモードレイヤーにおいて生成されている画像は含まれない。
【0121】
なお、フォトモードの実行中であっても、特定の演出の実行中、メインメニュー画像の表示中、縦坑など仮想カメラが所定の経路を移動する場合、砂滑りなどプレイヤーキャラクターが強制的に移動する場合、大砲を操作するなどプレイヤーキャラクターが特定の動作を行う場合など、一部の特殊な状況下では、フォトモードを利用することができないようになっている。
【0122】
フォトモードの実行中に、フォトモードを終了させるための入力が行われると、フォトモードが終了し、撮影設定メニュー表示400および特定入力情報表示402が表示されなくなり、通常入力情報表示300、味方情報表示306、敵情報表示312、補正情報表示318が表示され、通常のゲーム画像が表示される。そして、ソロプレイヤーのゲームの実行中である場合には、ゲームの進行が再開し、プレイヤーキャラクター、他の味方キャラクターおよび敵キャラクターの移動や動作が再開する。また、マルチプレイヤーのゲームの実行中である場合には、プレイヤーキャラクターが移動、攻撃および防御を行うことができるようになる。
【0123】
フォトモードを終了させるための入力が行われなくても、フォトモードの実行中に、敵のボスキャラクターが登場する演出などの特定イベントが発生したり、全てのチャプターをクリアした後に選択可能となるチャプターを再びクリアしたり、実行中のクエストを離脱したり、ゲームを終了させたりすると、フォトモードが終了する。なおクエストは、プレイヤーキャラクターがゲームフィールドの所定の開始地点に到達したり、プレイヤーが選択したりするなどの所定の開始条件が満たされると実行が開始され、プレイヤーキャラクターがゲームフィールドの所定の終了地点に到達したり、敵のボスキャラクターを倒したりするなどの所定の終了条件が満たされるとクエストをクリアしたとして実行が終了される。
【0124】
こうして本実施形態では、フォトモードの実行中にプレイヤーがコントローラー202を操作して、撮影設定メニュー表示400の各項目の設定値を変更し、特定入力情報表示402の各処理を実行させつつ、撮影するための入力をプレイヤーが行ったタイミングで、容易に自分好みのゲーム画像を保存することができる。
【0125】
ここで本実施形態では、ソロプレイヤーのゲームの実行中であっても、敵キャラクターとのバトル中にフォトモードを実行すると、バトルに関する操作を止めてバトルを中断しなければならないため、ゲームの興趣が低下してしまう場合がある。また、マルチプレイヤーのゲームの実行中にフォトモードを実行すると、他の味方キャラクターおよび敵キャラクターの移動や動作は継続される一方で、プレイヤーキャラクターの移動や動作は制限されるため、ゲームの円滑な進行に支障をきたす場合がある。
【0126】
そこで本実施形態では、実行中のゲームのワンシーンを、プレイヤーからの入力に関わらず、所定の条件が満たされた場合にゲーム画像を自動撮影する自動撮影モードが実行可能となっている。
【0127】
詳細には、図7で示したフォトモードの実行中のゲーム画像が表示されている状態で、便利撮影メニュー画像を表示させるための入力が行われると、図示しない便利撮影メニュー画像が表示され、便利撮影メニュー画像が表示されている状態で、自動撮影の設定を選択する入力が行われると、図8に示す自動撮影設定画像406が表示される。自動撮影設定画像406では、自動撮影を行う回数である撮影回数と、自動撮影を行う頻度である撮影頻度が表示され、コントローラー202への入力に基づいて、撮影回数と撮影頻度が設定可能となっている。
【0128】
本実施形態では、撮影回数として、5回、10回、15回、20回、∞回のいずれかをプレイヤーが選択可能となっており、撮影頻度として、1分間隔、3分間隔、5分間隔、10分間隔、おまかせ撮影のいずれかをプレイヤーが選択可能となっている。
【0129】
自動撮影設定画像406が表示されている状態で、自動撮影モードを開始するための入力が行われると、自動撮影モードが開始され、自動撮影モードの実行中の通常のゲーム画像が表示される。自動撮影モードの実行中の通常のゲーム画像では、撮影設定メニュー表示400および特定入力情報表示402が表示されず、通常入力情報表示300、味方情報表示306、敵情報表示312、補正情報表示318が表示される。
【0130】
そして、ソロプレイヤーのゲームの実行中である場合には、ゲームの進行が再開し、プレイヤーキャラクター、他の味方キャラクターおよび敵キャラクターの移動や動作が再開する。また、マルチプレイヤーのゲームの実行中である場合には、プレイヤーキャラクターが移動、攻撃および防御を行うことができるようになる。
【0131】
そして、設定中の撮影回数と設定中の撮影頻度に基づいて、通常のゲーム画像が自動撮影される。図8に示す例において自動撮影モードを開始するための入力が行われると、5回の自動撮影が1分間隔で実行される。
【0132】
なお自動撮影モードの実行中であっても、特定の演出の実行中、メインメニュー画像の表示中、フェーズの移動中など、プレイヤーがプレイヤーキャラクターを操作できない操作不能状態では、自動撮影モードの経過時間を計測する自動撮影タイマーのカウントが一時停止され、プレイヤーがプレイヤーキャラクターを操作できる操作可能状態になると、自動撮影タイマーのカウントが再開される。
【0133】
一方、図9に示すように、自動撮影設定画像406において撮影頻度がおまかせ撮影に設定されると、おまかせ撮影のタイミングを示す撮影タイミング設定表示408が表示され、コントローラー202への入力に基づいて、おまかせ撮影のタイミングが設定可能となっている。
【0134】
本実施形態では、おまかせ撮影のタイミングとして、「ピンチの時にジャスト回避した時」(キャラクターの動作に対応する条件)、「敵のボスキャラクターを特殊状態にさせた時」(キャラクターの動作に対応する条件)、「リザルトが表示された時」、「クエストを開始した時」、「自分が部位破壊に成功した時」(キャラクターの動作に対応する条件)、「敵を倒した時」(キャラクターの動作に対応する条件)、「特殊期間が開始された時」(キャラクターの動作に対応する条件)、「連続特定攻撃が成功した時」(キャラクターの動作に対応する条件)、「クエストをクリアした時」、「自分が特定攻撃を開始した時」(キャラクターの動作に対応する条件)をプレイヤーが選択可能となっている。
【0135】
詳細には、撮影タイミング設定表示408が表示されている状態で方向パッド210を押す操作が行われると、方向パッド210の押された位置に応じて、選択中のおまかせ撮影のタイミングが変化し、×マークが付されたボタン208を押す操作が行われると、選択中のおまかせ撮影のタイミングが設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定され、設定中のおまかせ撮影のタイミングにチェックマークが表示される。
【0136】
図9の例では、「ピンチの時にジャスト回避した時」、「敵のボスキャラクターを特殊状態にさせた時」、「リザルトが表示された時」、「クエストを開始した時」、「自分が部位破壊に成功した時」、「特殊期間に入った時」、「自分が特定攻撃を開始した時」のそれぞれにチェックマークが表示され、設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定されている。
【0137】
いずれかのおまかせ撮影のタイミングにチェックマークが表示されている状態で、自動撮影モードを開始するための入力が行われると、選択中の撮影回数が無効化された状態で、自動撮影モードが開始され、設定中のおまかせ撮影のタイミングに基づいて、通常のゲーム画像が自動撮影される。図9に示す例において自動撮影モードを開始するための入力が行われると、「ピンチの時にジャスト回避した時」、「敵のボスキャラクターを特殊状態にさせた時」、「リザルトが表示された時」、「クエストを開始した時」、「自分が部位破壊に成功した時」、「特殊期間に入った時」、「自分が特定攻撃を開始した時」のいずれかの条件(設定された条件)が満たされたことに基づいて、自動撮影が実行される。
【0138】
図10は、おまかせ撮影のタイミングの詳細を示す図である。図10に示すように、「ピンチの時にジャスト回避した時」が設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定されると、プレイヤーキャラクターまたは他の味方キャラクターのヒットポイントが30%未満の状態で、敵キャラクターの攻撃がプレイヤーキャラクターまたは他の味方キャラクターにヒットする直前の所定期間において敵キャラクターの攻撃を回避するジャスト回避が行われた時点から、0.1秒(満たされた条件に対応する期間)が経過すると自動撮影が行われる。
【0139】
また、「敵のボスキャラクターを特殊状態にさせた時」が設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定されると、プレイヤーキャラクターまたは他の味方キャラクターの攻撃により敵のボスキャラクターを特殊状態にさせた時点から、0.5秒(満たされた条件に対応する期間)が経過すると自動撮影が行われる。
【0140】
また、「リザルトが表示された時」が設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定されると、クエストをクリアした後にクエストのリザルトを表示する演出が終了し、次の画像に遷移するための入力が可能になった時点から、1.0秒(満たされた条件に対応する期間)が経過すると自動撮影が行われる。なおリザルトは、クリアしたクエストにおけるプレイヤーキャラクターや他の味方キャラクターのゲームの結果、成績、評価などを示すものとすることができる。
【0141】
また、「クエストを開始した時」が設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定されると、クエストを開始した時点から、1.0秒(満たされた条件に対応する期間)が経過すると自動撮影が行われる。
【0142】
また、「自分が部位破壊に成功した時」が設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定されると、プレイヤーキャラクターの攻撃による敵キャラクターの部位の破壊に対する報酬が確定した時点から、0.35秒(満たされた条件に対応する期間)が経過すると自動撮影が行われる。
【0143】
また、「敵を倒した時」が設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定されると、プレイヤーキャラクターまたは他の味方キャラクターの攻撃により敵キャラクターを倒した際に行われるスローモーション演出の期間の半分の期間(満たされた条件に対応する期間)が経過すると自動撮影が行われる。例えばスローモーション演出が3秒間実行される場合には、スローモーション演出の開始から1.5秒が経過すると自動撮影が行われる。
【0144】
また、「特殊期間が開始された時」が設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定されると、特殊期間が開始された時点から、0.1秒(満たされた条件に対応する期間)が経過すると自動撮影が行われる。
【0145】
また、「連続特定攻撃が成功した時」が設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定されると、連続特定攻撃が成功し、敵キャラクターがダメージを受けたときのリアクションとなるモーションの実行が開始された時点で自動撮影が行われる。
【0146】
また、「クエストをクリアした時」が設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定されると、クエストをクリアし、クエストクリア時の定型文が表示された時点から、1.0秒(満たされた条件に対応する期間)が経過すると自動撮影が行われる。
【0147】
また、「自分が特定攻撃を開始した時」が設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定されると、プレイヤーキャラクターの特定攻撃の始動技が敵キャラクターにヒットし、敵キャラクターがダメージのリアクションを取った時点で自動撮影が行われる。
【0148】
自動撮影モードの実行中は、コントローラー202への入力に関わらず、設定中の撮影頻度に対応する期間を自動撮影タイマーがカウントするか、設定中のおまかせ撮影のタイミングが到来することにより、設定中の自動撮影を行うタイミングが到来すると、設定中の自動撮影を行うタイミングが到来した時点で生成されているゲーム画像に基づいて、自動撮影されたゲーム画像が保存される。自動撮影モードの実行中は、通常のゲーム画像に基づいて自動撮影されたゲーム画像が保存されるため、自動撮影されたゲーム画像には、撮影の設定に関する各種の項目の設定値は反映されない。
【0149】
詳細には、設定中の自動撮影を行うタイミングが到来した時点で、仮想3次元空間内において仮想カメラから見える画像に対応するメインレイヤーにおいて生成されている画像と、通常入力情報表示300、味方情報表示306、敵情報表示312、補正情報表示318等に対応する情報表示レイヤーにおいて生成されている画像に基づいて、自動撮影されたゲーム画像が保存される。従って、自動撮影されたゲーム画像には、情報表示レイヤーにおいて生成されている画像が含まれる。
【0150】
図11は、自動撮影が行われた場合に表示されるゲーム画像の例を示す図である。自動撮影が行われると、ゲーム画像の縁に白いエフェクトが1秒間表示され、撮影したゲーム画像の保存に成功すると、図11に示すように、撮影したゲーム画像の保存に成功したことを示す成功アイコン410と、撮影されたゲーム画像の縮小画像412が3秒間表示される。すると、図12に示すように、縮小画像412が消去されるとともに、成功アイコン410と、撮影したゲーム画像の保存に成功したことを示す成功メッセージ414が3秒間表示される。
【0151】
一方、撮影したゲーム画像の保存に失敗すると、図13に示すように、撮影したゲーム画像の保存に失敗したことを示す失敗アイコン416と、撮影されたゲーム画像の縮小画像412が3秒間表示される。すると、図14に示すように、縮小画像412が表示されたまま、失敗アイコン416と、撮影したゲーム画像の保存に失敗したことを示す失敗メッセージ418が3秒間表示される。
【0152】
自動撮影モードの実行中であっても、ゲームの実行中にコントローラー202の所定のボタンが押されるとメインメニュー画像が表示されるが、自動撮影モードの実行中は、メインメニュー画像に自動撮影モードを終了させるための入力を示す情報が表示される。自動撮影モードを終了させるための入力が行われると、自動撮影モードが終了し、通常のゲーム画像が表示される。
【0153】
自動撮影モードを終了させるための入力が行われなくても、設定中の撮影回数の自動撮影が行われると、設定中の撮影回数の自動撮影が行われたため自動撮影モードを終了することを示すメッセージが表示されて、自動撮影モードが終了する。
【0154】
また、自動撮影モードの実行中に、撮影したゲーム画像の保存先の容量が不足し、ゲーム画像を保存することができなくなると、保存先の容量が不足しているため自動撮影モードを終了することを示すメッセージが表示されて、自動撮影モードが終了する。
【0155】
また、自動撮影モードの実行中に、2回連続で撮影したゲーム画像の保存に失敗すると、ゲーム画像の保存に失敗したため自動撮影モードを終了することを示すメッセージが表示されて、自動撮影モードが終了する。
【0156】
また、自動撮影モードの実行中に、ゲームを終了させたり、他のプレイヤーに強制退出させられたり、通信エラーが発生したりすると、自動撮影モードが終了する。
【0157】
メインメニュー画像が表示されている状態でアルバムモードの実行開始を選択する入力が行われると、メインメニュー画像が消去されて、アルバムモードの実行が開始され、保存されたゲーム画像のサムネイル画像が表示される。アルバムモードの実行中に、いずれかのサムネイル画像を選択する入力が行われると、選択されたサムネイル画像に対応するゲーム画像が表示される。また、保存されたゲーム画像は、ゲーム外においてもあるいは他の端末装置14においても、一般的な画像ファイルとして表示させることができる。
【0158】
保存されたゲーム画像が、手動撮影されたゲーム画像である場合には、通常入力情報表示300、味方情報表示306、敵情報表示312、補正情報表示318、撮影設定メニュー表示400、特定入力情報表示402、特定アイコン404等は含まれていない。すなわち手動撮影されたゲーム画像は、撮影するための入力が行われた時点で表示されているゲーム画像のうち、撮影設定メニュー表示400、特定入力情報表示402、特定アイコン404等が削除された状態で保存される。一方、自動撮影されたゲーム画像である場合には、通常入力情報表示300、味方情報表示306、敵情報表示312、補正情報表示318は含まれているが、撮影設定メニュー表示400、特定入力情報表示402、特定アイコン404等は含まれていない。すなわち自動撮影されたゲーム画像は、自動撮影が行われた時点で表示されているゲーム画像のうち、通常入力情報表示300、味方情報表示306、敵情報表示312、補正情報表示318が削除されない状態で保存される。なお、手動撮影されたゲーム画像であっても、自動撮影されたゲーム画像であっても、ゲーム画像の著作権に関する情報を示す著作権表示が含まれる。すなわち手動撮影されたゲーム画像および自動撮影されたゲーム画像は、著作権表示が追加された状態で保存される。
【0159】
こうして本実施形態では、所定の条件が満たされた場合にゲーム画像が自動撮影されるため、敵キャラクターとのバトル中や、マルチプレイヤーのゲームの実行中などであっても、ゲームの円滑な進行に支障をきたさずに、ゲーム画像を撮影することができる。
【0160】
特に本実施形態では、複数種類のおまかせ撮影のタイミングとして、プレイヤーが手動で撮影を行うには困難なタイミング、煩わしく感じるタイミング、忘れがちなタイミングが設定可能であるため、ゲームに集中しつつ、プレイヤーが選択した条件に対応する動作をキャラクターが行うゲーム画像などを容易に撮影することができる。
【0161】
以下では、本実施形態の端末装置14の端末情報処理部100で行われる処理の流れを、図15図18のフローチャートを用いて説明する。
【0162】
図15に示す画像遷移処理では、まずゲームの実行が開始されると、通常のゲーム画像が表示される(ステップS100)。通常のゲーム画像が表示されている状態で、コントローラー202の所定のボタンが押されると、メインメニュー画像が表示され(ステップS102)、メインメニュー画像が表示されている状態で、メインメニュー画像を閉じるための入力が行われると、通常のゲーム画像が表示される(ステップS100)。また、メインメニュー画像が表示されている状態で、フォトモードの実行開始を選択する入力が行われると、フォトモードの実行中のゲーム画像が表示される(ステップS104)。
【0163】
フォトモードの実行中のゲーム画像が表示されている状態で、フォトモードを終了させるための入力が行われると、通常のゲーム画像が表示される(ステップS100)。また、フォトモードの実行中のゲーム画像が表示されている状態で、便利撮影メニュー画像を表示させるための入力が行われると、便利撮影メニュー画像が表示される(ステップS106)。
【0164】
便利撮影メニュー画像が表示されている状態で、便利撮影メニュー画像を閉じるための入力が行われると、フォトモードの実行中のゲーム画像が表示される(ステップS104)。また、便利撮影メニュー画像が表示されている状態で、自動撮影の設定を選択する入力が行われると、自動撮影設定画像406が表示される(ステップS108)。
【0165】
自動撮影設定画像406が表示されている状態で、自動撮影設定画像406を閉じるための入力が行われると、便利撮影メニュー画像が表示される(ステップS106)。また、自動撮影設定画像406が表示されている状態で、自動撮影モードを開始するための入力が行われると、自動撮影モードの実行中の通常のゲーム画像が表示される(ステップS110)。
【0166】
自動撮影モードの実行中の通常のゲーム画像が表示されている状態で、コントローラー202の所定のボタンが押されると、自動撮影モードの実行中のメインメニュー画像が表示され(ステップS112)、自動撮影モードの実行中のメインメニュー画像が表示されている状態で、メインメニュー画像を閉じるための入力が行われると、自動撮影モードの実行中の通常のゲーム画像が表示される(ステップS110)。また、自動撮影モードの実行中のメインメニュー画像が表示されている状態で、自動撮影モードを終了させるための入力が行われると、通常のゲーム画像が表示される(ステップS100)。
【0167】
図16に示す撮影タイミング設定処理では、撮影タイミング設定表示408が表示されている状態で(ステップS120でY)、方向パッド210が押されると(ステップS122でY)、選択中のおまかせ撮影のタイミングが変更される(ステップS124)。×マークが付されたボタン208が押されると(ステップS126でY)、選択中のおまかせ撮影のタイミングにチェックマークが表示されている場合には(ステップS128でY)、選択中のおまかせ撮影のタイミングが非設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定され(ステップS130)、選択中のおまかせ撮影のタイミングのチェックマークが非表示とされる(ステップS132)。一方、選択中のおまかせ撮影のタイミングにチェックマークが表示されていない場合には(ステップS128でN)、選択中のおまかせ撮影のタイミングが設定中のおまかせ撮影のタイミングとして決定され(ステップS134)、選択中のおまかせ撮影のタイミングにチェックマークが表示される(ステップS136)。
【0168】
自動撮影モードを開始するための入力が行われると(ステップS138でY)、自動撮影モードが開始される(ステップS140)。
【0169】
図17に示す手動撮影処理では、フォトモードの実行中のゲーム画像が表示されている状態で(ステップS200でY)、撮影するための入力が行われると(ステップS202でY)、フォトモードレイヤーにおいて生成されているゲーム画像を除外しつつメインレイヤーにおいて生成されているゲーム画像に基づいて、手動撮影されたゲーム画像が保存される(ステップS204)。
【0170】
図18に示す自動撮影処理では、自動撮影モードの実行中の通常のゲーム画像が表示されている状態で(ステップS210でY)、設定中の自動撮影のタイミングが到来すると(ステップS212でY)、メインレイヤーにおいて生成されているゲーム画像と情報表示レイヤーにおいて生成されているゲーム画像に基づいて、自動撮影されたゲーム画像が保存される(ステップS214)。
【0171】
3.変形例
本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能であり、以下に変形例を紹介する。なお、上記実施形態や、以下において変形例として説明する各種の手法は、本発明を実現する手法として適宜組み合わせて採用することができる。
【0172】
特定値は、通常攻撃、特定攻撃、特殊攻撃の少なくとも1つがヒットした場合に増加されるようにしてもよい。特定攻撃を行った味方キャラクターの特定値は、所定の値が減算されるようにしてもよい。いずれかの敵キャラクターが特殊状態に設定されている場合には、他の敵キャラクターに味方キャラクターの攻撃がヒットしても、他の敵キャラクターの特殊値は減算されないようにしてもよい。
【0173】
特殊攻撃対象状態に設定された味方キャラクターは、特殊状態の敵キャラクターから所定範囲外となると特殊攻撃対象状態が解除されるようにしてもよいし、所定範囲外となっても特殊攻撃対象状態が解除されないようにしてもよい。敵キャラクターが特殊状態に設定されると、特殊状態の敵キャラクターから所定範囲内に存在しているか否かに関わらず、全ての味方キャラクターが特殊攻撃可能状態に設定されるようにしてもよい。特殊攻撃可能状態に設定された味方キャラクターであっても、敵キャラクターの攻撃がヒットすると、ヒットポイントが減少するようにしてもよい。
【0174】
特殊状態の敵キャラクターに特定攻撃がヒットしても、敵キャラクターの特殊状態が解除されず、特殊攻撃可能期間が終了しないようにしてもよい。特殊攻撃可能期間では、特定攻撃に対応する入力が無効化されるようにしてもよい。特殊攻撃可能期間が終了していなくても、特殊攻撃可能状態の味方キャラクターが存在しなくなると、すなわち特殊攻撃可能期間において全ての味方キャラクターが特殊攻撃を行うと、敵キャラクターの特殊状態が解除されるようにしてもよい。
【0175】
特殊攻撃が敵キャラクターにヒットするごとに、特殊攻撃をヒットさせた味方キャラクターの攻撃力に基づく値が補正ポイントに加算されるようにしてもよいし、同一の値が補正ポイントに加算されるようにしてもよい。
【0176】
補正レベルが上昇すると、上昇後の補正レベルに対応する補正の内容で、味方キャラクターの防御力やその他のパラメーターを味方キャラクターが有利になるように変化させるようにしてもよいし、敵キャラクターの攻撃力、防御力やその他のパラメーターを敵キャラクターが不利になるように変化させるようにしてもよい。
【0177】
手動撮影されたゲーム画像および自動撮影されたゲーム画像は、静止画でもよいし、所定期間の動画でもよい。
【0178】
キャラクターの動作に対応する複数の条件は、プレイヤーキャラクターの動作を契機として満たされる条件でもよいし、他の味方キャラクターの動作を契機として満たされる条件でもよいし、敵キャラクターの動作を契機として満たされる条件でもよいし、プレイヤーキャラクターの動作と1つまたは複数の他の味方キャラクターの動作を契機として満たされる条件でもよいし、プレイヤーキャラクターの動作と1つまたは複数の敵キャラクターの動作を契機として満たされる条件でもよいし、1つまたは複数の他の味方キャラクターの動作と1つまたは複数の敵キャラクターの動作を契機として満たされる条件でもよいし、プレイヤーキャラクターの動作と1つまたは複数の他の味方キャラクターの動作と1つまたは複数の敵キャラクターの動作を契機として満たされる条件でもよい。
【0179】
自動撮影されたゲーム画像は、情報表示レイヤーにおいて生成されているゲーム画像を除外しつつメインレイヤーにおいて生成されているゲーム画像に基づいて保存されるようにして、自動撮影されたゲーム画像に、情報表示レイヤーにおいて生成されている画像が含まれないようにしてもよい。
【0180】
本発明をソロプレイヤーのゲームに適用するようにしてもよい。本発明を格闘ゲーム、レースゲームなど、各種のゲームに適用してもよい。本発明をスマートフォン(情報処理装置)や、店舗に設置されるアーケードゲーム装置(情報処理装置)に適用してもよい。本発明をスマートフォンやアーケードゲーム装置に適用する場合にも、端末装置をスマートフォンやアーケードゲーム装置として、複数の端末装置がサーバー装置と互いに通信を行うようにしてもよく、この場合には、端末装置あるいはサーバー装置に本発明を適用することができる。本発明を、サーバー装置を介さずに他の端末装置とピアツーピア(PtoP)通信を行う端末装置に適用してもよいし、サーバー装置に接続されないスタンドアロンのゲーム装置に適用してもよい。
【符号の説明】
【0181】
10 情報処理システム、12 サーバー装置、14 端末装置、16 ネットワーク、
20 サーバー情報記憶媒体、30 サーバー記憶部、36 サーバー通信部、
40 サーバー情報処理部、42 サーバーゲーム処理部、48 サーバー通信制御部、
50 プレイヤー入力検出部、52 表示部、54 音出力部、
56 端末情報記憶媒体、60 端末記憶部、62 主記憶部、
64 描画バッファ、66 端末通信部、
100 端末情報処理部、102 入力受付部、110 端末ゲーム処理部、
130 表示制御部、132 オブジェクト制御部、134 仮想カメラ制御部、
140 ヒット判定部、142 キャラクター制御部、144 パラメーター更新部、
146 画像生成部、150 音制御部、160 端末通信制御部
【要約】
【課題】 キャラクターが動作する際のゲーム画像を容易に撮影できるようにすること。
【解決手段】 複数種類のおまかせ撮影のタイミングとして、プレイヤーが手動で撮影を行うには困難なタイミング、煩わしく感じるタイミング、忘れがちなタイミングが設定可能であるため、ゲームに集中しつつ、プレイヤーが選択した条件に対応する動作をキャラクターが行うゲーム画像を容易に撮影することができる。
【選択図】 図9
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18