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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-15
(45)【発行日】2025-04-23
(54)【発明の名称】洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   B05B 3/02 20060101AFI20250416BHJP
   B05B 1/14 20060101ALI20250416BHJP
   B08B 3/02 20060101ALI20250416BHJP
【FI】
B05B3/02 L
B05B3/02 G
B05B1/14 Z
B08B3/02 F
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022535241
(86)(22)【出願日】2020-12-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-13
(86)【国際出願番号】 EP2020084097
(87)【国際公開番号】W WO2021115842
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2023-10-18
(31)【優先権主張番号】102019134040.3
(32)【優先日】2019-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】517326486
【氏名又は名称】ハンメルマン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オーベルシャイト, マルティン
(72)【発明者】
【氏名】シュトファーズ, ファビアン
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-507015(JP,A)
【文献】米国特許第04219155(US,A)
【文献】特開平09-131700(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 1/00-3/18
B05B 7/00-9/08
B08B 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄装置(1、100)であって、
油圧源に接続可能で、第1のハウジング部(2、200)に収納され、少なくとも1つの横方向又は軸方向の入力部(32、302)と、少なくとも1つの横方向の出力部(33、303)を有する流体チャネル(31、301)を有する中空入力シャフト(3、300)と、
前記中空入力シャフト(3、300)と流体が流れるように連結され、第2のハウジング部(4、400)に収納され、少なくとも1つの横方向の入力部(62、602)と、少なくとも1つの横方向又は軸方向の出力部(63、603)を有する流体チャネル(31、301)を有する少なくとも1つの中空出力シャフト(6、600)とを備え、
前記中空入力シャフト(3、300)及び/又は中空出力シャフト(6、600)は、夫々のハウジング部(2、200、4、400)に対して、その長手方向軸の周りに回転可能に取り付けられた洗浄装置(1、100)において、
前記中空入力シャフト(3、300)の入力部(32、302)又は出力部(33、303)、又は少なくとも1つの中空出力シャフト(6、600)の入力部(62、602)と、封止スリーブ(5、7、500、700)の内側ジャケット(53、73、503、703)の間には、少なくとも第1の室(51、71、501、701)が配備され、
前記封止スリーブ(5、7、500、700)は、夫々のハウジング部(2、200、4、400)上にて位置決めされ且つ回転可能に取り付けられ、中空入力シャフト(3、300)又は中空出力シャフト(6、600)の一部を包囲するように配置され、
第1の室(51、71、501、701)から軸方向に延びる封止スリーブ(5、7、500、700)の内側ジャケット(53、73、503、703)の領域は、前記中空入力シャフト(3、300)又は中空出力シャフト(6、600)の外側ジャケットとギャップシール(12)を形成し、
封止スリーブ(5、7、500、700)の外側ジャケット(54、74、504、704)と、ハウジング部(2、200、4、400)の内面との間に、第2の室(52、72、502、702)が配備され、該第2の室(52、72、502、702)は接続チャネル(55、75)を介して第1の室(51、71、501、701)に接続され、接続チャネル(55、75)から両側にて、中空入力シャフト(3、300)又は中空出力シャフト(6、600)に対して軸方向に延びることを特徴とする洗浄装置(1、100)。
【請求項2】
前記第1の室(51、71、501、701)が、封止スリーブ(5、7、500、700)の内側ジャケット(53、73、503、703)上の凹部として形成されるか、又は中空入力シャフト(3、300)又は中空出力シャフト(6、600)に夫々隣接するジャケット面上の凹部として形成される、請求項に記載の洗浄装置(1、100)。
【請求項3】
前記第2の室(52、72、502、702)は、前記封止スリーブ(5、7、500、700)の前記外側ジャケット(54、74、504、704)上の凹部として形成され、及び/又は前記ハウジング部(4、200、400)の壁に夫々隣接するジャケット面上の凹部として形成される、請求項に記載の洗浄装置(1、100)。
【請求項4】
前記第2の室(52、72、502、702)は、シールリング(56、76、506、706)によって規定された隙間として形成され、前記シールリング(56、76、506、706)は、前記封止スリーブ(5、7、500、700)の前記外側ジャケット(54、74,、504、704)の表面のリング溝に設けられる、請求項1又は2に記載の洗浄装置(1、100)。
【請求項5】
前記ギャップシール(12)の領域における封止スリーブ(5、7、500、700)の内径が、接続チャネル(55、75)の両側にて等しい又はほぼ等しい、請求項1又は3に記載の洗浄装置(1、100)。
【請求項6】
前記中空入力シャフト(3、300)は、機械的な歯車(8、800)を介して少なくとも1つの中空出力シャフト(6、600)に連結されている、請求項1乃至の何れかに記載の洗浄装置(1、100)。
【請求項7】
前記ギャップシール(12)が流体ベアリングを形成する、請求項1乃至の何れかに記載の洗浄装置(1、100)。
【請求項8】
前記中空出力シャフト(6)が、第1のハウジング部(2)の回転軸に対して直交した回転軸周りに回転する、請求項1乃至の何れかに記載の洗浄装置(1、100)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの中空出力シャフト(600)は、前記第1のハウジング部(200)の回転軸と平行な回転軸周りに回転可能である、請求項1乃至の何れかに記載の洗浄装置(1、100)。
【請求項10】
前記中空出力シャフト(6)の出力部(63)がノズルホルダ(9)に連結され、ノズル(91)が中空出力シャフト(6)の長手方向軸に対して横方向に延びる、請求項1乃至の何れかに記載の洗浄装置(1、100)。
【請求項11】
前記中空出力シャフト(6)を部分的に囲む封止スリーブ(7)の第2の室(72)が、第2のハウジング部(4)に固定されたノズル(13)に流体が流れるように連結されている、請求項1乃至10の何れかに記載の洗浄装置(1、100)。
【請求項12】
前記封止スリーブ(7)が青銅を含むベアリングメタルから製造されている、請求項1乃至11の何れかに記載の洗浄装置(1、100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段部に係る洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような洗浄装置は、先行技術から知られており、該洗浄装置は1800bar(1835Kgf/cm)までの高流体圧下で作動されて、一般的には、中空入力シャフトと、中空入力シャフトに流体的に接続された1つ又は複数の中空出力シャフトとを有する。中空入力シャフトの出力と中空出力シャフトの入力との間に設けられ、高圧下にて液体で作動中に充填される圧力室が、柔らかいプラスチック又はゴムから成形されたシール要素を介してハウジング内部にシールされる。
【0003】
これらのシール要素は、ここでは、高圧下の液体がシール要素自体に押し付けられると共に、入力シャフトの軸方向端面にも押し付けられるように配置されている。このように入力シャフトに作用する軸方向の力は、入力シャフトとそれを取り囲むハウジングとの間の軸方向の軸受によって吸収される。
【0004】
シール要素に作用する力は、シール要素が出力シャフトとハウジングとの間に設けられた隙間に押圧される結果となり、隙間により、ハウジングに対する出力シャフトの回転運動が可能になる。シール要素の一部がこの隙間に押圧されることにより、一方では、出力シャフトとハウジングとの間に望ましくない摩擦が生じる。一方、これはシール要素の摩耗を加速させる。
【0005】
本発明の目的は、上記の短所を改善することができ、特に油圧によって生じる入力シャフト上の軸方向の力を、完全に低減又は回避することができる洗浄装置を提供することである。
本発明の目的は、請求項1の特徴を有する洗浄装置によって達成される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る洗浄装置は、中空入力シャフトを有し、該中空入力シャフトは油圧源と接続可能で、第1のハウジング部に収容され、流体チャネルを有し、少なくとも1つの横方向又は軸方向の入力部及び少なくとも1つの横方向の出力部を有する。
【0007】
さらに、洗浄装置は、中空入力シャフトに流体的に結合された少なくとも1つの中空出力シャフトを有し、該中空出力シャフトは第2のハウジング部に収容され、流体チャネルを有し、少なくとも1つの横方向の入力部と少なくとも1つの横方向の出力部又は軸方向の出力部とを有する。
中空入力シャフト及び/又は中空出力シャフトは、夫々のハウジング部に対して、その長手方向軸の周りに回転可能に取り付けられている。
【0008】
第1の室が、少なくとも中空入力シャフトの入力部又は出力部、又は少なくとも1つの中空出力シャフトの入力部と、封止スリーブの内側ジャケットとの間に少なくとも設けられる。
封止スリーブは、夫々のハウジング部上に位置決めされ且つ回転可能に取り付けられ、中空入力シャフト又は中空出力シャフトの一部を包囲する。
第1の室から軸方向に延在する封止スリーブの内側ジャケットの領域は、中空入力シャフト又は中空出力シャフトの外側ジャケットとギャップシールを形成する。
【0009】
内側ジャケットの領域に配備された第1の室を有して封止スリーブを介した遷移領域の構成は、特に、入力シャフト又は出力シャフトの長手方向軸に垂直に位置合わせされた入力シャフト又は出力シャフトの表面は、高圧下の液体がハウジングの領域に到達するのを防ぎ、このため、中空入力シャフト又は中空出力シャフトに高圧下で流体が逃げても、軸方向の力は発生しない。したがって、中空入力シャフト又は中空出力シャフトの長手方向に延びた方向を横切る端面は、もはや加圧流体を受けないので、従って、中空入力シャフト又は中空出力シャフトの軸方向の取り付けは、もはや必要ではないか、又は少なくとも大幅に小さくなるように構成することができる。
【0010】
封止スリーブの配置のさらなる利点は、ハウジングと中空入力シャフト又は中空出力シャフトとの間のギャップシールを形成するギャップに、高圧負荷下でも、可能なシール要素を押し込むことができないことである。何故なら、シールの早期磨耗及びシールによって生じる摩擦が、このような封止スリーブの使用によって回避されるからである。
本発明の有利な実施形態の変形例は、従属請求項の主題事項である。
【0011】
本発明の1つの有利な実施形態の変形例によれば、第2の室が、封止スリーブの外側ジャケットとハウジング部の内面との間に設けられ、該第2の室は、第1の室の接続チャネルを介して接続され、接続チャネルから両側にて中空入力シャフト又は中空出力シャフトに対して軸方向に延びる。
【0012】
ジャケットの外側領域に設けられた第2の室故に、封止スリーブのこれらの領域は、中空入力シャフト又は中空出力シャフトの流体チャネルの内部領域と同じ油圧下にあり、そのため、ギャップシールのシールギャップの拡幅が防止される。
【0013】
さらなる有利な実施形態によると、第1の室は、封止スリーブの内側ジャケット上の材料凹部として、及び/又は中空入力シャフト又は中空出力シャフトのそれぞれの隣接するジャケット表面上の材料凹部として形成される。
第2の室はまた、好ましくは、封止スリーブの外側ジャケット上の材料凹部として、及び/又はハウジング部の壁の夫々隣接するジャケット表面上の材料凹部として形成される。
【0014】
代替の有利な実施形態によると、第2の室は、シールリングによって定められるギャップとして形成され、シールリングは、封止スリーブの外側ジャケット表面のリング溝に設けられている。
本発明に係る洗浄装置の更に好ましい実施形態によれば、中空入力シャフトは、機械的な歯車を介して、少なくとも1つの中空出力シャフトに連結される。
【0015】
従って、中空入力シャフトと少なくとも1つの中空出力シャフトのための別個の駆動装置は、必要とされない。
ギャップシールは、好ましくは流体ベアリングを形成する。
更に好ましい実施形態の変形例によれば、第1のハウジング部は、第2のハウジング部に機械的に連結される。
【0016】
1つの好ましい実施形態の変形例によれば、中空出力シャフトは、中空入力シャフトの回転軸に垂直な回転軸の周りで回転可能である。中空出力シャフトの出力がノズルホルダ内で中空出力シャフトの長手方向軸に対して横方向に延びるノズルに結合される、さらなる好ましい実施形態の変形例と共に、特に考慮に入れて、洗浄ノズルの極めて可変な配置を可能にする。
【0017】
代替の実施形態によると、少なくとも1つの中空出力シャフトは、中空入力シャフトの回転軸に平行な回転軸の周りで回転可能である。
このような変形例は、特に、中空入力シャフト及び中空出力シャフトの回転軸に垂直な表面の広域洗浄を可能にする。
中空入力シャフトは、互いに平行に配置された少なくとも2つの中空出力シャフトを有する歯車装置を介して、1つの好ましい改良例に従って連結される。
【0018】
本発明による洗浄装置の更なる好ましい改良例によれば、中空出力シャフトを部分的に囲む封止スリーブの第2の室は、第2のハウジング部に固定されたノズルに流体が流れるように連結される。
封止スリーブは、望ましくはベアリングメタル、望ましくは青銅から製造される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の好ましい実施形態の変形例について、添付の図面に基づいて、より詳細に説明する。
図1】本発明に係る洗浄装置の第1の実施形態の変形例の斜視図を示す。
図2】本発明に係る洗浄装置の第1の実施形態の変形例の斜視図を示す。
図3図1及び図2に示す洗浄装置の断面図を示す。
図4】本発明に係る洗浄装置の代替の実施形態の変形例の斜視図を示す。
図5図4による洗浄装置を通る断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の図の説明において、上部、下部、左部、右部、前部、後部等の用語は、夫々の図において例として選択される洗浄装置、中空入力シャフト、中空出力シャフト、入力部、出力部、シールスリーブ等の図示及び位置に専ら関連する。これらの用語は、限定的と理解されるべきではない。すなわち、これらの言及は、様々な作業上の位置又は鏡面対称な構成等のために変化し得る。
【0021】
本発明に係る洗浄装置の第1の実施形態には、図1乃至図3に示される。洗浄装置は、ここでは符号1によって全体として識別される。このような洗浄装置1は、例えば、タンク容器の内部を洗浄するために用いられる。
【0022】
洗浄装置1は、図1乃至図3に示すように、油圧源に接続可能な中空の入力シャフト3を有し、これは、第1のハウジング部2に収容され、約1800barまでの高圧下で液体を伝導するための中心流体チャネル31を有する。
【0023】
液体、例えば、水/洗剤の混合物は、ここに示された実施形態の変形例の軸方向の入力部32を通って流体チャネル31に入る。また、例えば、図4及び図5に示された発明に係る洗浄装置100の第2の実施形態に基づいて、中空入力シャフト3の長手方向軸に対し角度付けられて側方に配置された入力部を配備することも考えられる。
【0024】
さらに中空入力シャフト3は、複数の横方向の出力部33を有する。ここに示される実施形態の変形例において、横方向の出力部33は、中空入力シャフト3の壁を通って流体チャネル31から半径方向に離れて外側に延び、封止スリーブ5の第1の室51内に開口し、該封止スリーブ5は出力部33を有する中空入力シャフト3の領域を囲む。
【0025】
封止スリーブ5は、さらに図3に見られるように、第2のハウジング部4内に収容され、該第2のハウジング部4の内壁は封止スリーブ5の外側ジャケット54と共に第2の室52を規定する。
封止スリーブ5の内側ジャケット53は、中空入力シャフト3と共にギャップシール12を形成し、中空入力シャフト3に対する封止スリーブ5の回転運動を可能にする。
【0026】
ここに示す実施形態の変形例では、中空入力シャフト3の長手方向の中心軸回りにハウジング部4が回転自在に取り付けられている。
封止スリーブ5の第1の室51は、封止スリーブ5の内側ジャケット53のリング状材の凹部として形成され、封止スリーブ5のジャケットを通って半径方向に延びるチャネル55の直径とほぼ軸方向の幅が対応し、チャネル55は第2の室52に開口する。
【0027】
第2の室52は、封止スリーブ5の外側ジャケット54に形成され、封止スリーブ5の外側ジャケット54にリング状材の凹部として形成されることが好ましく、該凹部は、該凹部を封入するハウジング部4の壁と共に閉じたリング空間を形成する。
また、第1の室及び/又は第2の室51、52を形成して、リング状材の凹部を設け、封止スリーブ5の内側ジャケット53及び/又は外側ジャケット54上のみに第1の室及び/又は第2の室51、52を設けるのではなく、(同様に)中空入力シャフト3の夫々の隣接するジャケット表面又はハウジング部4の壁にも第1の室及び/又は第2の室51、52を設けることも考えられる。
【0028】
また、更に第2の室52に対して上記のようなリング状材の凹部を与えずに、第2の室52をシールリング56によって切り離されたギャップとして形成することも考えられ、シールリング56は、図3に例示されるように封止スリーブ5の外側ジャケット54の表面周囲の溝内に設けられている。
【0029】
中空入力シャフト3に対して軸方向から見たこのリング空間の幅は、好ましくは、第1の室51の幅よりも大きく、同じくリング空間として形成され、封止スリーブ5の内側ジャケット上にある。
1つのチャネル55又は幾つかのチャネル55は、中空入力シャフト3に対して軸方向に見て第2の室52内に開口する。
【0030】
作動中、高圧下の液体は、室51、52を充填し、従って、第2の室52の領域において、封止スリーブ5の内側ジャケット53と外側ジャケット54との間に圧力平衡を発生させる。
流体圧は、ここでは、封止スリーブ5の内側ジャケット53を形成する封止スリーブ5の表面上に作用し、従って、ギャップシール12上に作用し、このギャップシール12に沿って圧力が消散される。
【0031】
中空入力シャフト3に対して軸方向に見て、封止スリーブ5の外側ジャケット54の表面には第2の室52の外側にリング溝が設けられており、このリング溝は、第2のハウジング部4の内壁に対して封止スリーブ5を封止するシールリング56を収容するために使用される。
さらに、高圧下で流体を中空出力シャフト6の方向に伝導するための接続チャネル41が、第2のハウジング部4に導入されている。
【0032】
この接続チャネル41は、一方では第1の室51に流体的に結合された封止スリーブ5の第2の室52内に開口し、他端部では更なる第2の室72内に入り、この第2の室72は、更なる封止スリーブ7の更なる第1の室71に流体が流れるように接続される。
【0033】
封止スリーブ5にその構造及び機能において対応する封止スリーブ7は、封止スリーブ7に対して回転可能に第2のハウジング部4に配置された中空出力シャフト6の部分領域を囲む。
中空出力シャフト6は、ここでは中空入力シャフト3の回転軸線に直交する回転軸線を中心として回転自在に第2のハウジング部4に収容される。
【0034】
中空入力シャフト3は、機械的な歯車装置を介して中空出力シャフト6に連結されている。
この目的のために、図1乃至図3に示す洗浄装置1の第1の実施形態の変形例では、歯車要素22、例えばクラウンホイール又は摩擦ホイールが、入力部32から離れたハウジング部2のハウジング壁21の端面上に固定されており、歯車要素22が、対応する第2の歯車要素8、例えば、中空出力シャフト6上に締結された歯車ホイールと作動接続を有する。
【0035】
ノズルホルダ9が、中空出力シャフト6の第2の歯車要素8と反対側にて、中空出力シャフト6の端部上に配置される。
ノズルホルダ9は、例示的な実施形態においては、複数のノズル91を有し、これらのノズルは、ノズルホルダ9から、中空出力シャフト6の長手方向軸に対して横方向に外側に延びる。
【0036】
さらに図1乃至図3から分かるように、ある角度で傾斜した第2のハウジング部4の端面にさらなるノズル13を配置することも考えられ、ノズル13は中空出力シャフト6を部分的に取り囲む封止スリーブ7の第2の室72に接続チャネルを介して流体が流れるように結合される。
【0037】
図4及び図5に示す発明による洗浄装置100の代替の実施形態の変形例では、洗浄装置1とは対照的に、2つの中空出力シャフト600が取り付けられ、1つの中空入力シャフト300に流体的に接続される。
中空入力シャフト300は、ここでは横方向の入力部302を有し、これは、第1のハウジング部200に設けられた圧力調整部205に接続されている。中空入力シャフト300は、その長手軸線の周りでハウジング部200に対して回転可能に取り付けられている。
【0038】
入力部302の領域では、中空入力シャフト300は、上述した第1の例示的な実施形態に対応する、封止スリーブ500によって包囲され、封止スリーブ500は中空入力シャフト300の入力部302に流体が流れるように結合された第1の室501を有する
また、第1の室501は、中空入力シャフト300に対して軸方向に延在する第2の室502に接続チャネル505を介して外側に接続される。
【0039】
中空入力シャフト300のチャネル301の第2の端部の領域では、チャネル301は、2つの横方向に延在するチャネル304に分割され、チャネル304は第2のハウジング部400の第1のウイング410及び第2のウイング420の夫々の接続チャネル411、421に開口する。
夫々の封止スリーブ700は、夫々の中空出力シャフト600の入力領域を囲む、第2のハウジング部400内のこれらの接続チャネル411、421の端部に配置される。
【0040】
封止スリーブ500、700も、原理的には、その構造及び機能が、第1の例示的な実施形態に基づいて記載された封止スリーブ5に対応している。
中空出力シャフト600は、本実施形態の変形例では、中空入力シャフト300の回転軸に平行に回転可能に取り付けられている。この目的のために、中空入力シャフト300は、互いに平行に配置された2つの中空出力シャフト600に2つの歯車装置800を介して連結される。
【0041】
ここに示される例示的な実施形態における歯車装置800の夫々は、中空出力シャフト600を囲む第1の歯車ホイール801と、中空入力シャフト300上に締結された歯車ホイール204と噛み合う第2の歯車ホイール802とを有する。
中空出力シャフト600の出力部603は、ここで中空出力シャフト600の長手方向チャネル601に軸方向に整列される。各ノズル604は、出力部603に接続される。
【0042】
ギャップシール12は流体ベアリングを形成する。さらに、洗浄装置1、100の動作において、軸方向に作用する内部流体圧力は著しく減少し、特に完全に防止される。
【符号の説明】
【0043】
符号のリスト
1 洗浄装置
2 第1のハウジング部
21 ハウジング壁
22 歯車要素
3 中空入力シャフト
31 チャネル
32 入力部
33 出力部
4 第2のハウジング部
41 接続チャネル
5 封止スリーブ
51 第1の室
52 第2の室
53 内側ジャケット
54 外側ジャケット
55 接続チャネル
56 シールリング
6 中空出力シャフト
61 チャネル
62 入力部
63 出力部
7 シールスリーブ
71 第1の室
72 第2の室
73 内側ジャケット
74 外側ジャケット
75 接続チャネル
76 シールリング
8 歯車要素
9 ノズルホルダ
91 ノズル
11 外側ジャケット
12 ギャップシール
100 洗浄装置
200 第1のハウジング部
201 締結フランジ
202 第1のハウジング部
203 第2のハウジング部
204 歯車ホィール
205 圧入調整部

300 中空入力シャフト
301 チャネル
302 入力部
303 出力部
304 経路
400 第2のハウジング部
410 第1のウイング
411 接続チャネル
420 第2のウイング
421 接続チャネル
500 封止スリーブ
501 第1の室
502 第2の室
503 内側ジャケット
504 外側ジャケット
506 シールリング
600 中空出力シャフト
601 チャネル
602 入力部
603 出力部
604 ノズル
700 封止スリーブ
701 第1の室
702 第2の室
703 内側ジャケット
704 外側ジャケット
706 シールリング
800 歯車
801 第1の歯車ホィール
802 第2の歯車ホイール
図1
図2
図3
図4
図5