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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-16
(45)【発行日】2025-04-24
(54)【発明の名称】コイル部品、回路基板及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H01F 27/29 20060101AFI20250417BHJP
   H01F 17/04 20060101ALI20250417BHJP
   H01F 27/28 20060101ALI20250417BHJP
   H01F 41/10 20060101ALI20250417BHJP
【FI】
H01F27/29 P
H01F17/04 A
H01F27/28 156
H01F27/29 H
H01F27/29 123
H01F41/10 C
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019179237
(22)【出願日】2019-09-30
(65)【公開番号】P2021057455
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-08-30
【審判番号】
【審判請求日】2024-09-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000204284
【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126572
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 智史
(72)【発明者】
【氏名】若林 博孝
【合議体】
【審判長】井上 信一
【審判官】渡辺 努
【審判官】篠原 功一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-032050(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 17/00-19/08
H01F 27/29
H01F 41/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性基体と、
前記磁性基体内に設けられ、コイル軸の周りに巻回されている導体と、
少なくとも前記導体の第1及び第2の端部の一部とそれぞれ金属結合により接続されている第1及び第2の外部電極と、
を備え、
前記第1及び第2の外部電極は、それぞれ金属膜を含み、それぞれ当該金属膜を介して前記第1及び第2の端部に接続されており、
前記金属膜は、金属粒子を含み、
前記金属膜に占める前記金属粒子の割合は99%以上であるコイル部品。
【請求項2】
前記金属膜に含まれる空隙の割合が1%未満である、
請求項1に記載のコイル部品。
【請求項3】
前記金属膜は、スパッタ膜である、
請求項2に記載のコイル部品。
【請求項4】
前記金属膜の厚み方向を縦方向、前記金属膜の表面に水平な方向を横方向とした場合における、前記金属膜に含まれる前記金属粒子のアスペクト比は、0.8以上1.5以下である、
請求項2又は3に記載のコイル部品。
【請求項5】
前記第1及び第2の外部電極に含まれる金属の主成分のイオン化傾向は、前記第1及び第2の端部に含まれる金属のイオン化傾向よりも、小さい、
請求項1~4のいずれか1項に記載のコイル部品。
【請求項6】
前記磁性基体は、前記第1及び第2の端部が露出している平面を有する、
請求項1~5のいずれか1項に記載のコイル部品。
【請求項7】
前記第1及び第2の端部は、それぞれ第1及び第2の端面を有し、
前記第1及び第2の外部電極は、それぞれ前記第1及び第2の端面に接続されており、
前記第1及び第2の外部電極は、前記第1及び第2の端面の周縁部においてそれぞれ少なくとも前記第1及び第2の端面と金属結合している、
請求項1~6のいずれか1項に記載のコイル部品。
【請求項8】
前記外部電極は、Cu、Ag又はCu及びAgの少なくとも一方を含む合金を含む、
請求項1~7のいずれか1項に記載のコイル部品。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のコイル部品を備える回路基板。
【請求項10】
請求項9に記載の回路基板を備える電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の開示は、コイル部品、回路基板及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のインダクタなどのコイル部品は、典型的に、磁性材料からなる磁性基体と、当該磁性基体内に設けられ、コイル軸の周りに巻回されている導体と、当該導体の端部に接続された外部電極とを備える。このコイル部品は、様々な電子機器の部品として用いられる。
【0003】
電子機器の動作に伴ってコイル部品の導体に電流が流れると当該導体にジュール熱が発生する。導体に流れる電流が大きいほどコイル部品の発熱量は増加する。また、電子機器が自動車の電装品に用いられる場合、コイル部品は様々な環境温度で使用される。このため、コイル部品には熱膨張及び熱収縮が繰り返されることによる、歪みの蓄積が生じ、疲労が発生する。
【0004】
コイル部品においては、導体とその端部に接続される外部電極との接合は安定していることが望ましい。例えば、コイル部品に熱膨張又は熱収縮による歪みの蓄積が生じても、導体と外部電極との接合が維持されることが求められる。例えば、特開2019-102471号公報(特許文献1)では、焼結金属層が設けられた導体の端部に外部電極としての導電性樹脂層を接続させることが開示されている。この導電性樹脂層は、焼結金属層に導電性ペーストを印刷することにより形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-102471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のとおり、従来のコイル部品では、導電性ペーストの印刷によりコイル部品の導体の端部に外部電極が形成されることから、当該端部と当該外部電極との接合部分に酸素が残存する。このため、当該接合部分に残存している酸素により外部電極及び導体の端部で酸化反応が起こって酸化物が生成される。これにより、導体の端部から外部電極が剥離してしまうという問題がある。また、この酸化物により接合部分の抵抗が増加してしまうという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、上述した問題の少なくとも一部を解決又は緩和することである。より具体的な本発明の目的の一つは、導体の端部と外部電極との接合の電気的及び機械的な信頼性の低下を抑制できるコイル部品を提供することである。本発明のこれ以外の目的は、明細書全体の記載を通じて明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によるコイル部品は、磁性基体と、前記磁性基体内に設けられ、コイル軸の周りに巻回されている導体と、少なくとも前記導体の第1及び第2の端部の一部と金属結合により接続されている第1及び第2の外部電極と、を備える。
【0009】
一態様において、前記第1及び第2の外部電極は、それぞれ金属膜を含み、それぞれ当該金属膜を介して前記第1及び第2の端部に接続されている。
【0010】
一態様において、前記金属膜はスパッタ膜である。
【0011】
一態様において、前記金属膜の厚み方向を縦方向、前記金属膜の表面に水平な方向を横方向とした場合における、前記金属膜を構成する金属粒子のアスペクト比は、0.8以上1.5以下である。
【0012】
一態様において、前記第1及び第2の外部電極に含まれる金属の主成分のイオン化傾向は、前記第1及び第2の端部に含まれる金属のイオン化傾向よりも、小さい。
【0013】
一態様において、前記磁性基体は、前記第1及び第2の端部が露出している平面を有する。
【0014】
一態様において、前記第1及び第2の端部は、それぞれ第1及び第2の端面を有し、前記第1及び第2の外部電極は、それぞれ前記第1及び第2の端面に接続されており、前記第1及び第2の外部電極は、前記第1及び第2の端面の周縁部においてそれぞれ少なくとも前記第1及び第2の端面と金属結合している。
【0015】
一態様において、前記外部電極は、Cu、Ag又はCu及びAgの少なくとも一方を含む合金を含む。
【0016】
本発明の一態様による回路基板は、前記コイル部品を備える。
【0017】
本発明の一態様による電子機器は、前記回路基板を備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明の一態様によれば、導体の端部と外部電極との接合の電気的及び機械的な信頼性の低下を抑制できるコイル部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一の実施形態のコイル部品を模式的に示す斜視図である。
図2図1のコイル部品の磁性基体の断面を拡大して模式的に示す拡大断面図である。
図3図1のコイル部品の導体の端部と外部電極との接合部分の周辺の断面を拡大して模式的に示す拡大断面図である。
図4図1のコイル部品の導体の端部と外部電極の金属膜との接合部分の断面の電子顕微鏡像の模式図である。
図5図1のコイル部品の導体の端部と外部電極の金属膜との接合部分の断面の透過電子顕微鏡像の模式図である。
図6図1のコイル部品の導体の端部と外部電極の金属膜との接合部分の拡大断面図である。
図7】本発明の別の実施形態のコイル部品を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、適宜図面を参照し、本発明の様々な実施形態を説明する。なお、複数の図面において共通する構成要素には当該複数の図面を通じて同一の参照符号が付されている。各図面は、説明の便宜上、必ずしも正確な縮尺で記載されているとは限らない点に留意されたい。
【0021】
図1図6を参照して本発明の一の実施形態に係るコイル部品1について説明する。ま
ず、図1を参照して、コイル部品1の概要を説明する。図1は、コイル部品1を模式的に示す斜視図である。図示のように、コイル部品1は、磁性基体10と、磁性基体10内に設けられたコイル導体25と、磁性基体10の表面に設けられた外部電極21と、基体10の表面において外部電極21から離間した位置に設けられた外部電極22と、を備える。
【0022】
本明細書においては、文脈上別に解される場合を除き、コイル部品1の「長さ」方向、「幅」方向及び「厚さ」方向はそれぞれ、図1の「L軸」方向、「W軸」方向及び「T軸」方向とする。「厚さ」方向は、「高さ」方向と呼ぶこともある。
【0023】
コイル部品1は、不図示の回路基板に実装される。この回路基板には、2つのランド部が設けられている。コイル部品1は、外部電極21、22のそれぞれと対応するランド部とを接合することで回路基板に実装される。回路基板は、コイル部品1と、基板2と、を備える。この回路基板は、様々な電子機器に搭載され得る。この回路基板が搭載され得る電子機器には、スマートフォン、タブレット、ゲームコンソール及びこれら以外の様々な電子機器が含まれる。この回路基板は、電子機器の一種である自動車の電装品に搭載されてもよい。
【0024】
コイル部品1は、インダクタ、トランス、フィルタ、リアクトル及びこれら以外の様々なコイル部品に適用され得る。コイル部品1は、カップルドインダクタ、チョークコイル及びこれら以外の様々な磁気結合型コイル部品にも適用することができる。コイル部品1の用途は、本明細書で明示されるものには限定されない。
【0025】
磁性基体10は、磁性材料で構成され、直方体形状に形成されている。本発明の一の実施形態の磁性基体10は、長さ寸法(L軸方向の寸法)が1.0mm~4.5mm、幅寸法(W軸方向の寸法)が0.5mm~3.2mm、高さ寸法(T軸方向の寸法)が0.5mm~5.0mmとなるように形成されている。磁性基体10の寸法は、本明細書で具体的に説明される寸法には限定されない。本明細書において「直方体」又は「直方体形状」という場合には、数学的に厳密な意味での「直方体」のみを意味するものではない。
【0026】
磁性基体10は、第1の主面10a、第2の主面10b、第1の端面10c、第2の端面10d、第1の側面10e及び第2の側面10fを有する。磁性基体10は、これらの6つの面によってその外面が画定されている。第1の主面10aと第2の主面10bとはそれぞれ高さ方向両端の面を成し、第1の端面10cと第2の端面10dとはそれぞれ長さ方向両端の面を成し、第1の側面10eと第2の側面10fとはそれぞれ幅方向両端の面を成している。
【0027】
図1に示されるように、第1の主面10aは磁性基体10の上側にあるため、第1の主面10aを「上面」と呼ぶことがある。同様に、第2の主面10bを「下面」と呼ぶことがある。コイル部品1は、第1の主面10aが回路基板と対向するように配置されるので、第1の主面10aを「実装面」と呼ぶこともある。コイル部品1の上下方向に言及する際には、図1の上下方向を基準とする。
【0028】
次に、図2を参照して磁性基体10について更に説明する。図2は、磁性基体10の断面を拡大して模式的に示す拡大断面図である。図示のように、磁性基体10は、複数の第1金属磁性粒子11及び複数の第2金属磁性粒子12並びに結着材13を含む。結着材13は、複数の第1金属磁性粒子11及び複数の第2金属磁性粒子12を互いと結着させている。言い換えると、磁性基体10は、結着材13並びに結着材13により結着されている複数の第1金属磁性粒子11及び複数の第2金属磁性粒子12によって構成されている。
【0029】
複数の第1金属磁性粒子11は、複数の第2金属磁性粒子12よりも大きな平均粒径を有する。すなわち、複数の第1金属磁性粒子11の平均粒径(以下、第1平均粒径と呼ぶ。)と、複数の第2金属磁性粒子12の平均粒径(以下、第2平均粒径と呼ぶ。)とは、異なっている。第1平均粒径は例えば30μmであり、第2平均粒径は例えば0.1μmであるが、それぞれ、これらと異なる平均粒径であってもよい。本発明の一の実施形態において、磁性基体10は、第1平均粒径及び第2平均粒径と異なる平均粒径を有する不図示の複数の第3金属磁性粒子(以下、第3金属磁性粒子の平均粒径を第3平均粒径と呼ぶ。)を更に含んでもよい。第3平均粒径は第1平均粒径よりも小さく第2平均粒径より大きくても、第2平均粒径より小さくてもよい。以下の説明では、本明細書においては、第1金属磁性粒子11、第2金属磁性粒子12及び第3金属磁性粒子を互いに区別する必要がない場合には、磁性基体10に含まれる第1金属磁性粒子11、第2金属磁性粒子12及び第3金属磁性粒子を「金属磁性粒子」と総称することがある。
【0030】
第1金属磁性粒子11及び第2金属磁性粒子12は、様々な軟磁性材料から成る。第1金属磁性粒子11は、例えば、Feを主成分とする。具体的には、1金属磁性粒子11は、(1)Fe、Ni等の金属粒子、(2)Fe-Si-Cr合金、Fe-Si-Al合金、Fe-Ni合金等の結晶合金粒子、(3)Fe-Si-Cr-B-C合金、Fe-Si-Cr-B合金等の非晶質合金粒子又は(4)これらが混合された混合粒子である。磁性基体10に含まれる金属磁性粒子の組成は、前記のものに限られない。第1金属磁性粒子11は、例えば、Feを85wt%以上含む。これにより、優れた透磁率を有する磁性基体10を得ることができる。第2金属磁性粒子12の組成は、第1金属磁性粒子11の組成と同じであってもよいし異なっていてもよい。磁性基体10が不図示の複数の第3金属磁性粒子を含む場合、第3金属磁性粒子の組成は、第2金属磁性粒子12の組成と同様に、第1金属磁性粒子11の組成と同じであってもよいし異なっていてもよい。
【0031】
金属磁性粒子は、その表面を不図示の絶縁膜で被覆されていてもよい。例えば、この絶縁膜は、ガラス、樹脂又はこれら以外の絶縁性に優れた材料から形成されている。この絶縁膜は、例えば、第1金属磁性粒子11とガラス材料の粉末とを不図示の摩擦混合機内で混合することにより第1金属磁性粒子11の表面に形成される。ガラス材料から形成される絶縁膜は、摩擦混合機内において圧縮摩擦作用により第1金属磁性粒子11の表面に固着している。ガラス材料は、ZnO及びP2O5を含んでもよい。この絶縁膜は、様々なガラス材料から形成され得る。絶縁膜14は、ガラス粉に代えて又はガラス粉に加えて、アルミナ粉、ジルコニア粉又はこれら以外の絶縁性に優れた酸化物の粉末から形成されてもよい。絶縁膜の厚さは、例えば100nm以下とされる。第2金属磁性粒子12は、第1金属磁性粒子11の絶縁膜と異なる絶縁膜で被覆されていてもよい。この絶縁膜は、第2金属磁性粒子12が酸化してできる酸化膜であってもよい。この絶縁膜の厚さは、例えば20nm以下とされる。この絶縁膜は、大気中雰囲気にて第2金属磁性粒子12を熱処理することで、第2金属磁性粒子12の表面に形成される酸化膜であってもよい。この絶縁膜は、Fe及びこれ以外の第2金属磁性粒子12に含有される元素の酸化物を含む酸化膜であってもよい。この絶縁膜は、第2金属磁性粒子12をリン酸へ投入して攪拌することにより、第2金属磁性粒子12の表面に形成されるリン酸鉄膜であってもよい。第1金属磁性粒子11の絶縁膜は第1金属磁性粒子11が酸化してできる酸化膜であってもよく、第2金属磁性粒子12の絶縁膜は第2金属磁性粒子12の酸化によらず、別途設けられる被覆膜としてもよい。
【0032】
結着材13は、例えば、絶縁性に優れた熱硬化性樹脂である。結着材13には、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、ポリオキシメチレン(POM)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリフッ化ビニルデン(PVDF)樹脂、フェノール(Phenolic)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂又はポリベンゾオキサゾール(PBO)樹脂が用いられ得る。
【0033】
導体25は、所定のパターンを有するように形成されている。図示の実施形態では、導体25は、コイル軸Axの周りに巻回されている。導体25は、例えば、平面視において、スパイラル形状、ミアンダ形状、直線形状又はこれらを組み合わせた形状を有する。
【0034】
導体25は、Cu、Ag又はこれら以外の導電性材料からめっき法により形成されている。導体25は、端面25a2及び端面25b2以外の表面の全域が絶縁膜に覆われていてもよい。図示のように導体25がコイル軸Axの周りに複数ターン巻回されている場合には、導体25の各ターンは、隣接する他のターンと離間していてもよい。この場合、隣接するターン同士の間には磁性基体10が介在している。
【0035】
導体25はその一方の端部に引出導体25a1を有し、その他方の端部に引出導体25b1を有する。引出導体25a1の端部には端面25a2が形成され、引出導体25b1の端部には端面25b1が形成されている。コイル導体25は、引出導体25a1を介して外部電極21と電気的に接続され、引出導体25b1を介して外部電極22と電気的に接続されている。
【0036】
本発明の一の実施形態において、各外部電極21、22は、それぞれ磁性基体10の実装面10a、すなわち、同じ面に設けられている。各外部電極21、22の形状及び配置は、図示された例には限定されない。外部電極21と外部電極22とは、互いに離間して配置されている。
【0037】
外部電極21は、金属膜21aと、導電性の本体部21bとを有する。導電性の本体部21bは、金属膜21aを介して引出導体25a1に接続されている。外部電極22は、金属膜22aと、導電性の本体部22bとを有する。導電性の本体部22bは、金属膜22aを介して引出導体25b1に接続されている。本発明の一の実施形態では、外部電極22における金属膜22a及び導電性の本体部22bは、それぞれ、外部電極21における金属膜21a及び導電性の本体部21bと同じ機能、材料、形状を有する。以下の説明では、特段の事情がない限り、外部電極21の説明は外部電極22にも援用される。また、図3図6は外部電極21を図示しているが、外部電極22についても援用される。
【0038】
金属膜21aの材料は、例えば、Ag、Au、Pd、Pt、Cu、Ni、Ti、Ta等の金属やこれらの合金であればよい。金属膜21aの材料は、これらの材質に限定されず
、良好な導電性を示す材質であればよい。金属膜21aに用いられる金属は、酸化し難い
金属又は酸化しても容易に還元し易い金属が好ましい。また、金属膜21aの材料は、体
積抵抗率が低いものが好ましい。金属膜21aの厚みは特に限定されないが、例えば3μm以下にしてもよい。金属膜21aに含まれる金属の主成分のイオン化傾向は、端面25
a2を構成する金属のイオン化傾向よりも、小さいことが好ましい。ここで、「金属膜21aに含まれる金属の主成分」とは、金属膜21aを構成する金属のうち重量%で金属種の過半を占める金属の成分をいう。この場合、金属膜21aに含まれる金属が一種類であれば、当該主成分とはその金属の成分をいう。例えば、端面25a2がCuであれば、金属膜21aに含まれる金属はAgである。
【0039】
外部電極21の本体部21bは、金属膜21aを介して引出導体25a1に接続されていれば、全体が金属製であっても、一部に樹脂等の金属以外の材料が含まれていてもよい。一部に樹脂等の金属以外の材料が含まれている本体部21bの例としては、導電性樹脂膜がある。bこの導電性樹脂膜の表面には、例えばめっき層を設けてもよい。設けられるめっき層は、例えば、Niめっき層、Snめっき層のような単層のめっき層、ニッケルめっき層及び当該ニッケルめっき層の上に形成されるスズめっき層の2層から成るめっき層であってもよい。
【0040】
次に、図3図6を参照して、導体25の端面25a2と外部電極21の金属膜21aとの接合部分について説明する。図3は、コイル部品1の導体25の端面25a2と外部電極21との接合部分の周辺の断面を拡大して模式的に示す拡大断面図である。図4は、コイル部品1の導体25の端面25a2と外部電極21の金属膜21aとの接合部分の断面の電子顕微鏡像の模式図である。図5は、コイル部品1の導体25の端面25a2と外部電極21の金属膜21aとの接合部分の断面の透過電子顕微鏡像の模式図である。金属
膜21aは、端面25a2の少なくとも一部に金属結合されていればよい。ここでいう少なくとも一部とは、端面25a2の何れかの領域を意味する。例えば、金属膜21aは、端面25a2の周縁PP(図3参照)で金属結合されていてもよい。図3は、本体部21bが金属膜21aを介して端面25a2の全面に亘って金属結合により接続されている例を図示している。この例では、金属膜21aは、端面25a2の周縁PPとも金属結合している。金属膜21aを構成する金属粒子MPのアスペクト比は、例えば、0.8~1.5であることが好ましい。ここでいう金属粒子MPのアスペクト比とは、金属粒子MPにおける、端面25a2の面方向(図4のSf方向、金属膜21aの表面に水平な方向である横方向)の幅で金属膜21aの厚み方向である縦方向(図4のTn方向)の長さを除して得た値を意味する。また、金属粒子MPのアスペクト比は、例えば、5個、10個等の複数個の金属粒子MPの各アスペクト比の平均値としてもよい。
【0041】
図6は、コイル部品1の導体25の端面25a2と外部電極21の金属膜21aとの接合部分の拡大断面図である。この図に示されるように、接合界面BIでは、複数の金属原子A1と複数の金属原子A2とが金属結合をしている。引出導体25a1を構成する複数の金属原子A1は周期的に配列している。金属膜21aを構成する複数の金属原子A2も周期的に配列している。端面25a2は、複数の金属原子A1が並んで原子レベルのスケールで凹凸面を形成している。金属膜21aを構成する複数の金属原子A2のうち最も端面25a2側の金属原子A2はこの凹凸面に嵌るように凹凸面を形成している。
【0042】
これに対して、めっき法を用いて作製されためっき層は、本発明の一の実施形態の金属膜21aのような緻密な膜にはなっていない。このため、めっき層と外部電極の端面との界面ではめっき層を構成する金属原子が金属膜21aのように金属結合の周期的な原子配置とはならない。この界面及びその周囲には、金属の酸化物が存在したり、金属原子が欠落して空隙部分が存在したりする。また、めっき液中のリン(P)などの補助的な成分が存在することもある。めっき層は、このような構造となるため、引出導体25a1との界面部分での電気的、機械的な接続が妨げられることとなる。
【0043】
本発明の一の実施形態の場合、前述のめっき層を用いた場合と異なり、接合界面BIには、複数の金属原子A1と複数の金属原子A2とが金属結合をしているため、不純物や空隙などが存在しない。例えば、引出導体25a1の内部は必ずしも金属結合で構成されていなくてもよい。引出導体25a1側は、複数の金属原子A1が結合界面BIに平滑に露出していればよい。金属膜21aを構成する複数の金属原子A2は周期的に配列している。端面25a2の接合界面BIに平滑に露出している複数の金属原子A1と金属膜21aを構成する複数の金属原子A2とは互いに不純物や空隙などを作らないように金属結合している。
【0044】
次に、導体25の端面25a2に金属膜21aを形成する方法について説明する。端面25a2は、表面をあらかじめ平滑化し、酸化物を取り除いておく。ここでは、研磨剤を用いて研磨してから、プラズマエッチングを行った。この研磨剤の粒径としては、第1金属磁性粒子11より小さい粒径のものを用いることが好ましい。例えば、第1金属粒子1
1の平均粒径が30μmであれば、25μmの粒径が選ばれる。金属膜21aを形成する方法としては、例えば、スパッタリング堆積法、特には高密度スパッタリング堆積法がある。高密度スパッタリング堆積法とは、大電力を短時間のみかけることで、スパッタ膜が高温になることを防止しながら、緻密な膜を得る方法である。スパッタ時に試料を冷却することにより、さらに大電力をかけることができるようになりさらに緻密なスパッタ膜を得ることができる。この方法により上記の金属を用いれば、スパッタリング収率が高く、金属膜21aを効率よく形成することができる。本明細書では、スパッタリング堆積法により形成された金属膜をスパッタ膜という。金属膜21aの形成方法は、導体25の端面25a2と金属膜21aとを金属結合させることができれば、スパッタリング堆積法以外の方法により金属膜21aを形成してもよい。
【0045】
スパッタリング堆積法により形成される金属膜21aは、それを構成する金属粒子MPの粒径を小さくできる。これにより、金属膜21aは、図4に示されるように、緻密な膜にすることができる。具体例として、金属粒子MPの平均粒径は、接合界面BIから金属膜21aの厚み200nmまでは10nm~50nmであり、金属膜21aの厚み200nm~500nmまでは50nm~150nmであり、金属膜21aの厚み500nm以上では150nm~300nmである。また、この方法では、金属膜21aを構成する金属粒子MPにおける、金属膜21aの厚み方向でのアスペクト比を例えば0.8~1.5にすることができる。このため、金属膜21aに占める金属粒子MPの割合(密度)が99%以上の緻密な膜を形成することができる。この割合は、TEM(透過型電子顕微鏡)にて50万倍の明視野像内の空隙の割合が1%未満であることから確認できる。このため、スパッタリング堆積法を用いて形成された金属膜21aには酸化物が含まれていない。
【0046】
この方法を不図示のスパッタリング装置により実施する場合、例えば、装置の設定を以下のようにする。まず、装置内に部品をセットし、装置内を高真空状態にして装置内の酸素を排気し、希ガスをイオン化して、逆スパッタによる膜形成面の清浄化を行い、次に、金属ターゲット(金属膜21a、22の材料となる金属)をスパッタする。金属ターゲ
ットから反跳した金属原子は、高いエネルギーで部品本体の実装面10aに堆積する。このようにして、スパッタリング堆積法では、不純物が少なく、酸化物を含まない金属膜21aを形成することができる。引出導体25a1の端面25a2と引出導体25b1の端面25b2とはそれぞれ実装面10aで剥き出しになっているため、この方法は金属膜21a、22aを同時に形成することができる。また、酸化し易い金属材料を用いることもできる。特に、金属ターゲットの金属のイオン化傾向が端面25a2、25b2の金属のイオン化傾向よりも小さい場合、金属ターゲットから反跳した金属原子は端面25a2の金属よりも酸化され難い。このため、酸化物を含まない金属膜21aを形成することができる。
【0047】
以上のようにして得られた一の実施形態の金属膜21aは、金属粒子MPの微細化により緻密で不純物が極めて少ない。これにより、経時的な環境の変化による繰り返される熱応力によるクラックの発生を防止できる。これに伴い、機械的な強度の低下及び電気的な抵抗の増加は起こらなくすることができる。また、一の実施形態では、金属膜21aと導体25の端面25a2との結合は、金属結合(図6参照)である。これにより、外部電極21は、端面25a2との結合部分が導電性樹脂層で形成されている場合に比べて、端面25a2と強固に結合している。結合界面BIに金属結合が形成されているか否かは、例えば、図5の例示のように、TEM(透過電子顕微鏡)にて、50万倍の明視野像にて確認することができる。
【0048】
本発明の一の実施形態ではないめっき法によりめっき層を形成する場合、例えば3μm以下の厚みにすると、緻密性を確保できなくなり、密着性の低下を生じることになる。また、めっき法によりめっき層を形成する場合、めっき層に酸素が入り込んでしまう。この
ため、めっき法の場合、めっき層の酸化による密着性の低下を生じることになる。めっき法により形成されためっき層に占める金属粒子MPの割合は99%未満であり、本発明の一の実施形態のスパッタリング堆積法に比べて緻密性が低い。
【0049】
次に、コイル部品1の製造方法の例を説明する。金属材料等によってコイル状に形成された導体25と、第1金属磁性粒子11及び第2金属磁性粒子12を含む粒子群と樹脂等からなる結着剤13とを混練して作製された混合樹脂組成物と、を成形金型に入れて、導体25の引出導体25a1の端面25a2、及び、引出導体25b1の端面25b2が、表面に露出するように圧縮成形する。コイル状に形成された導体25は、例えば、導線をスパイラル状に巻線して形成されたものを用いるが、巻線以外には、平面コイルとしてもよく、特にコイル形状を制限するものではない。導体25は絶縁被覆を有することもできる。成形体中の樹脂を硬化することで、導体25が埋め込まれた磁性基体10が得られる。
【0050】
次に、導体25の引出導体25a1の端面25a2、及び、引出導体25b1の端面25b2が露出した磁性基体10の表面を研磨、エッチングする。エッチングは、例えばプラズマエッチングなど、磁性基体の表面の酸化物を除去することができる方法であればよい。その後、導体25の引出導体25a1の端面25a2、及び、引出導体25b1の端面25b2に、前述のスパッタリング堆積法により外部電極21、22を形成する。以上により、コイル部品1が製造される。製造されたコイル部品1は、外部電極21、22がそれぞれ回路基板のランド部にはんだ接合されることで、回路基板に実装される。
【0051】
次に、本発明の別の実施形態のコイル部品100について図7を参照して説明する。コイル部品100は、以下の点で、一の実施形態のコイル部品1と異なる。まず、図7を参照して、コイル部品100の概要を説明する。図7は、コイル部品100を模式的に示す斜視図である。図示のように、コイル部品100は、磁性基体10と、磁性基体110内に設けられた絶縁板50と、磁性基体10内において絶縁板50の上面及び下面に設けられたコイル導体25と、磁性基体10の表面に設けられた外部電極21と、基体10の表面において外部電極21から離間した位置に設けられた外部電極22と、を備える。
【0052】
導体25は、絶縁板50の上面に形成された導体25aと、絶縁板50の下面に形成された導体25bとを含む。導体25aと導体25bとは不図示のビアにより接続されている。導体25aは絶縁板50の上面に所定のパターンを有するように形成されており、導体25bは絶縁板50の下面に所定のパターンを有するように形成されている。図示の実施形態では、導体25a及び導体25bは、コイル軸Axの周りに巻回されている。導体25は、例えば、平面視において、スパイラル形状、ミアンダ形状、直線形状又はこれらを組み合わせた形状を有する。
【0053】
導体25a、25bはそれぞれ、Cu、Ag又はこれら以外の導電性材料からめっき法により形成される。
【0054】
導体25aはその一方の端部に引出導体25a1を有し、導体25bはその一方の端部に引出導体25b1を有する。引出導体25a1の端部には端面25a2が形成され、引出導体25b1の端部には端面25bが形成されている。コイル導体25は、引出導体25a1を介して外部電極21と電気的に接続され、引出導体25b1を介して外部電極22と電気的に接続されている。
【0055】
絶縁板50は、絶縁材料から板状に形成されている。絶縁板50用の絶縁材料は磁性材料であってもよい。絶縁板50用の磁性材料は、例えば、結着材13及び金属磁性粒子を含む複合磁性材料である。絶縁板50は、磁性基体10よりも大きな抵抗値を有する。こ
れにより、絶縁板50を薄くしても、後述する導体25aと導体25bとの間の電気的絶縁を確保することができる。
【0056】
次に、本発明の別の実施形態のコイル部品100の製造方法を例明する。このコイル部品100は導体25が薄膜法によって形成されていることが特徴になる。まず磁性材料から板状に形成された絶縁板を準備する。次に、当該絶縁板の上面及び下面にフォトレジストを塗布し、次いで当該絶縁板の上面及び下面の各々に導体パターンを露光、転写し、現像処理を行う。これにより、当該絶縁板の上面及び下面のそれぞれに、コイル導体を形成するための開口パターンを有するレジストが形成される。絶縁板の上面に形成される導体パターンは例えば上述した導体25aに対応する導体パターンであり、絶縁板の下面に形成される導体パターンは例えば上述した導体25bに対応する導体パターンである。絶縁板にはビアを設けるための貫通孔が形成される。
【0057】
次に、めっき処理により、当該開口パターンの各々を導電性金属で充填する。次いで、エッチングにより上記絶縁板からレジストを除去することで、当該絶縁板の上面及び下面のそれぞれにコイル導体が形成される。また、絶縁板に設けられた貫通孔に導電性金属を充填することにより、導体25aと導体25bとを接続するビアが形成される。
【0058】
次に、上記導体が形成された絶縁板の両面に、磁性基体を形成する。この磁性基体は、上述した磁性基体10に対応する。磁性基体を形成するために、まず磁性体シートが作製される。磁性体シートは、第1金属磁性粒子11及び第2金属磁性粒子12を含む粒子群と樹脂とを加熱しながら混練して混合樹脂組成物を作成し、この混合樹脂組成物をシート形状の成形金型に入れて冷却することで作製される。次に、このように作製された一組の磁性体シートの間に上記導体を配置して加熱しながら加圧することで積層体を作製する。次に、この積層体に対して、樹脂の硬化のための熱処理を行う。これにより、内部に導体25を有する磁性基体110が得られる。磁性基体10においては、混合樹脂組成物中の樹脂が硬化して結着材13となっている。混合樹脂組成物に含まれている複数の第1金属磁性粒子11及び複数の第2金属磁性粒子12は、この結着材13により互いと結着されている。
【0059】
次に、導体25aの引出導体25a1の端面25a2、及び、導体25bの引出導体25b1の端面25b2が露出した磁性基体10の表面を研磨、エッチングする。エッチングは、例えばプラズマエッチングなど、磁性基体の表面の酸化物を除去することができる方法であればよい。その後、導体25aの引出導体25a1の端面25a2、及び、導体25bの引出導体25b1の端面25b2に、前述のスパッタリング堆積法により外部電極21、22を形成する。以上により、コイル部品100が製造される。製造されたコイル部品100は、外部電極21、22がそれぞれ回路基板のランド部にはんだ接合されることで、回路基板に実装される。
【0060】
次に、上記の各実施形態が奏する作用効果について説明する。本発明の各実施形態では、外部電極21は金属膜21a及び本体部21bを有し、本体部21bは金属膜21aを介して導体25の端面25a2に金属結合している。これにより、本発明の一の実施形態のコイル部品1は、外部電極21の端面25a2が導電性樹脂層に直接連結されている場合や金属膜21aがめっき層で形成されている場合に比べて、外部電極21は端面25a2に対して強固に接続されている。また、端面25a2と金属膜21aとの結合界面BIには酸素が存在しないため、結合界面BIにおいて酸化が防止又は抑制される。以上により、本発明の各実施形態のコイル部品1、100では、端面25a2と外部電極21との接合の信頼性の低下が起こらない。特に、金属膜21aが端面25a2上及び端面25a2からはみ出した範囲に形成されている場合、金属膜21aが端面25a2との接触面積は金属膜21aが本体部21bと接触面積よりも小さい。これにより、外部電極21の電気抵抗の変化は、金属膜21aと本体部21bとの接触面積の変化よりも金属膜21aと端面25a1との接触面積の変化に対して顕著となる。したがって、このような各実施形態の場合、前述の作用効果は特に顕著となる。
【0061】
本発明の各実施形態では、金属膜21aの金属粒子MPのアスペクト比は、例えば0.8~1.5である。このため、金属膜21aは、金属粒子MPが占める割合が99%以上の緻密な膜になっている。これにより、本発明の各実施形態の金属膜21aは、前述のめっき膜で形成された場合に比べて膜厚を薄くできる。また、当該アスペクト比が大きくなるほど、金属膜はその厚み方向に沿って裂け易くなる、すなわち、当該アスペクト比が大きくなるほど、金属膜は割れ易くなる。このため、本発明の一の実施形態では、外部電極21が剥がれにくい。
【0062】
前述の様々な実施形態で説明された各構成要素の寸法、材料及び配置は、それぞれ、各実施形態で明示的に説明されたものに限定されず、当該各構成要素は、本発明の範囲に含まれ得る任意の寸法、材料及び配置を有するように変形することができる。また、本明細書において明示的に説明していない構成要素を、上述の各実施形態に付加することもできるし、各実施形態において説明した構成要素の一部を省略することもできる。
【符号の説明】
【0063】
1 コイル部品
10 磁性基体
11 第1金属磁性粒子
12 第2金属磁性粒子
13 結着材
21、22 外部電極
21a、22a 金属膜
25 導体 Ax コイル軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7