(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-16
(45)【発行日】2025-04-24
(54)【発明の名称】表示装置、表示方法、プロジェクター及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G03B 21/14 20060101AFI20250417BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20250417BHJP
G09G 5/36 20060101ALI20250417BHJP
H04N 5/74 20060101ALI20250417BHJP
【FI】
G03B21/14 Z
G09G5/00 510B
G09G5/00 510H
G09G5/36
H04N5/74 Z
(21)【出願番号】P 2021006602
(22)【出願日】2021-01-19
【審査請求日】2024-01-10
(31)【優先権主張番号】202010076660.3
(32)【優先日】2020-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183265
【氏名又は名称】中谷 剣一
(72)【発明者】
【氏名】招 国杰
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 家毅
【審査官】新井 重雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-193196(JP,A)
【文献】特開2003-262922(JP,A)
【文献】特開2004-297227(JP,A)
【文献】特開2007-300438(JP,A)
【文献】特開2007-228163(JP,A)
【文献】特開2010-186036(JP,A)
【文献】特開平05-075943(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0165951(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第2538692(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 21/14
G09G 5/00
G09G 5/36
H04N 5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御操作を受けた場合、前記制御操作を案内する案内表示を表示画面に表示する表示装置であって、
受けた前記制御操作に基づき、当該制御操作のソースを判定する操作ソース判定部と、
判定した前記ソースに応じて、前記ソースと対応する案内表示を前記表示画面に表示する案内表示生成部と、を備え
、
前記案内表示生成部は、
前記操作ソース判定部が前記ソースを第1のソースと判断した場合に、前記表示画面に前記第1のソースに対応した前記案内表示を表示し、
前記操作ソース判定部が前記ソースを前記第1のソースとは異なる第2のソースと判断した場合に、前記表示画面に前記第2のソースに対応した前記案内表示を表示し、
前記操作ソース判定部が前記ソースを前記第1のソースおよび前記第2のソースとは異なるものと判断した場合に、前記表示画面に前記第1のソースおよび前記第2のソースに対応した前記案内表示とは異なる前記案内表示を表示する、表示装置。
【請求項2】
前記制御操作は、前記表示装置の本体に設置されたキーで行われる本体操作を含む、請求項1に記載する表示装置。
【請求項3】
前記制御操作は、前記表示装置から離れて配置されるコントローラで行われるコントローラ操作を含む、請求項1又は2に記載する表示装置。
【請求項4】
前記コントローラ操作は、第1コントローラ又は前記第1コントローラと相違するキーレイアウトを有する第2コントローラから行われる、請求項3に記載する表示装置。
【請求項5】
前記案内表示は、前記制御操作に使用される操作キーのレイアウトを表すレイアウト画像を含む、請求項1に記載する表示装置。
【請求項6】
前記案内表示は、操作に使用される操作キーのレイアウトを表すレイアウト画像を含み、
前記コントローラ操作と対応する案内表示における前記レイアウト画像は、前記コントローラにおけるナビキーが配置されている領域のみを含む、
請求項3に記載する表示装置。
【請求項7】
前記制御操作のソースを認識できない場合、その旨を表示で報知する報知部をさらに備える、請求項1に記載する表示装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載する表示装置からなるプロジェクター。
【請求項9】
制御操作を案内する案内表示を表示装置が表示画面に表示する表示方法であって、
前記表示装置が受けた前記制御操作に基づき、当該制御操作のソースを判定する操作ソース判定ステップと、
判定した前記ソースに応じて、前記ソースと対応する案内表示を前記表示画面に表示する案内表示生成ステップと、を含
み、
前記操作ソース判定ステップにて、前記ソースを第1のソースと判断した場合に、前記案内表示生成ステップにて、前記表示画面に前記第1のソースに対応した前記案内表示を表示し、
前記操作ソース判定ステップにて、前記ソースを前記第1のソースとは異なる第2のソースと判断した場合に、前記案内表示生成ステップにて、前記表示画面に前記第2のソースに対応した前記案内表示を表示し、
前記操作ソース判定ステップにて、前記ソースを前記第1のソースおよび前記第2のソースとは異なるものと判断した場合に、前記案内表示生成ステップにて、前記表示画面に前記第1のソースおよび前記第2のソースに対応した前記案内表示とは異なる前記案内表示を表示する、表示方法。
【請求項10】
制御操作を案内する案内表示を表示装置が表示画面に表示するよう、前記表示装置におけるCPUに、
前記表示装置が受けた前記制御操作に基づき、当該制御操作のソースを判定する操作ソース判定ステップと、
判定した前記ソースに応じて、前記ソースと対応する案内表示を前記表示画面に表示する案内表示生成ステップと、を実行させ
、
前記操作ソース判定ステップにて、前記ソースを第1のソースと判断した場合に、前記案内表示生成ステップにて、前記表示画面に前記第1のソースに対応した前記案内表示を表示し、
前記操作ソース判定ステップにて、前記ソースを前記第1のソースとは異なる第2のソースと判断した場合に、前記案内表示生成ステップにて、前記表示画面に前記第2のソースに対応した前記案内表示を表示し、
前記操作ソース判定ステップにて、前記ソースを前記第1のソースおよび前記第2のソースとは異なるものと判断した場合に、前記案内表示生成ステップにて、前記表示画面に前記第1のソースおよび前記第2のソースに対応した前記案内表示とは異なる前記案内表示を表示するプログラムを記録した記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示方法、プロジェクター及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来は、テレビなどの様々な表示装置があり、装置の筐体には操作するためのボタンが設置されている。使用者がこれらのボタンを操作するときに、これらのボタンの機能を明瞭に把握するため、従来の技術では、特許文献1のような操作ガイド表示(OSD)が可能な表示装置が提供されている。また、このような操作ガイドを提供可能な表示装置について、同じボタンに複数の機能を付与するものが提供されている。1つのボタンが複数の機能を有する場合、ユーザーがこれらのボタンの現在シーンでの機能を明瞭に把握するため、例えば、特許文献2のような現在の動作パターンで異なる内容が表示される表示装置が提供されている。
【0003】
しかし、表示装置としては、筐体に設置されたボタンに加え、リモコンなどのような装置本体から離れて設置される制御装置で制御される場合もある。この場合、筐体に設置されるボタンに対する操作に応じて表示される操作ガイドは、リモコンなどによる操作に対して適切なガイドとならず、改良の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-238146号公報
【文献】特開2012-9924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記のことに鑑みてなされたものであり、異なる手段での操作に対して適切な操作ガイド表示を提供できる表示装置、表示方法、プロジェクター及び記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1側面は、制御操作を受けた場合、制御操作を案内する案内表示を表示画面に表示する表示装置であって、受けた制御操作に基づき、当該制御操作のソースを判定する操作ソース判定部と、判定したソースに応じて、ソースと対応する案内表示を表示画面に表示する案内表示生成部と、を備える表示装置である。
【0007】
本発明の第2側面は、上記の表示装置からなるプロジェクターである。
【0008】
本発明の第3側面は、制御操作を案内する案内表示を表示装置が表示画面に表示する表示方法であって、表示装置が受けた制御操作に基づき、当該制御操作のソースを判定する操作ソース判定ステップと、判定したソースに応じて、ソースと対応する案内表示を表示画面に表示する案内表示生成ステップと、を含む表示方法である。
【0009】
本発明の第4側面は、制御操作を案内する案内表示を表示装置が表示画面に表示するために、表示装置におけるCPUに、表示装置が受けた制御操作に基づき、当該制御操作のソースを判定する操作ソース判定ステップと、判定したソースに応じて、ソースと対応する案内表示を表示画面に表示する案内表示生成ステップと、を実行させるプログラムを記録した記録媒体である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、異なる手段での操作に対して適切な操作ガイド表示を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施例1のプロジェクターシステム100の構造のブロック図である。
【
図2A】リモコン1のレイアウトを説明する模式図である。
【
図2B】キーパネル102のレイアウトを説明する模式図である。
【
図3】実施例1のプロジェクター10のOSD表示生成フローを説明するフローチャートである。
【
図4】実施例1に係るプロジェクター10の表示画面の一例を示す図である。
【
図5】本発明の実施例2のプロジェクターシステム200の構造のブロック図である。
【
図6】リモコン2のレイアウトを説明する模式図である。
【
図7】実施例2のプロジェクター20のOSD表示生成フローを説明するフローチャートである。
【
図8】実施例2に係るプロジェクター20の表示画面の一例を示す図である。
【
図9】本発明の変形例に係る表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明を詳しく説明する。
【0013】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1のプロジェクターシステム100の構造のブロック図である。プロジェクターシステム100は、プロジェクター10、プロジェクター10を制御するリモコン1、及びプロジェクター10からの映像が投影されるスクリーン9からなる。プロジェクター10は、表示装置の一例である。
【0014】
リモコン1は、赤外線信号を発射することでプロジェクター10を制御する赤外リモコンである。但し、これに限らず、プロジェクター10から離れて配置される独立の装置であってリモコン信号をプロジェクター10に送信できるものであれば、他の方式でリモコン信号を送信しても良い。例えば、wifi、ブルートゥース(登録商標)、zigbeeなどのプロトコルに基づく無線通信、又はUSB線などのデータ線による接続による有線通信でもよい。リモコン1は、リモートコントローラでありコントローラの一例である。
【0015】
図2Aはリモコン1のレイアウトを説明する模式図である。
図2Aに示されるように、リモコン1は、基礎制御領域1A、選択制御領域1B及び拡張制御領域1Cを含む。基礎制御領域1Aは、プロジェクター10のオン・オフ、データソースの切換などの基礎機能を制御するボタンが配置される領域であり、例えば、電源キー、データソース選択キー、ミュートキーなどを含む。選択制御領域1Bは、ユーザーがガイド表示を参照しながらプロジェクター10に実行させたい操作を選択するキーであるナビキーが配置される領域であり、十字キー、確認キー、キャンセルキー、リターンキー、アシストキーなどを含む。拡張制御領域1Cは、プロジェクター10に対する拡張機能に係わるキーが配置される領域であり、例えば、アスペクト比の調整、コントラストの調整、シャープネスの調整のためのキーを含む。ここでは、リモコン1に配置可能なキーの数が制限されているため、一部のキーに対して複数の機能を付与可能である。
【0016】
図1に戻って説明する。プロジェクター10は、外部からの画像信号または内部で生成された画像信号を外部へ投影することで、画像信号が表す画像を表示する装置である。プロジェクター10は、入力制御部101、キーパネル102、画像生成部103、OSD生成部104、合成部105、画像投影部106を含む。
【0017】
キーパネル102は、プロジェクター10の本体に設けられており、ユーザーからの入力操作を受け付け、入力操作に対応する制御信号を入力制御部101に送信する。
【0018】
図2Bは、キーパネル102のレイアウトを説明する模式図である。
図2Bに示すように、キーパネル102は、電源キー102Aと操作キー領域102Bとを含む。操作キー領域102Bは、ユーザーがガイド表示を参照しながらプロジェクター10に実行させたい操作を選択するためのキーであるナビキーを配置する領域であり、ナビキーとしては、十字キーや確認キーなどを含む。ここで、キーパネル102に配置可能なキーの数は限られているため、一部のキーに対して複数の機能を付与可能である。
【0019】
図1に戻って説明する。入力制御部101は、リモコン1またはキーパネル102からの制御信号を受付し、受付した制御信号がプロジェクター10に対してどのような指令を下すかを認識する。指令としては、例えば、画像好み(PICTURE)、表示調整(DISPLAY)、設定(SETUP)、機能(FUNCTION)に対する選択などが挙げられる。
【0020】
OSD生成部104は、入力制御部101からの信号に基づいて、ユーザーの操作をガイドするガイド表示(OSD)を生成する。ガイド表示は、制御操作が行われるユーザーに現在の操作内容を提示すること、及び/又は案内表示でこれらから可能な操作内容を案内するためのものである。ガイド表示の具体的な生成方法の詳細については後述する。OSD生成部104は、案内表示生成部の一例である。
【0021】
画像生成部103は、プロジェクター10が表示する映像、写真などの各種表示画像を生成する。画像生成部103が生成する画像は、例えば、プロジェクター10に接続されたパーソナルコンピューター、携帯電話、タブレット、ビデオプレーヤー、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラなどの外部からのデータ入力に基づいて生成される。また、表示画像は、プロジェクター10に内蔵するデコーダーがネットワーク、USBインターフェイスなどを介して提供されたデータをデコードすることで生成される。
【0022】
合成部105は、画像生成部103により生成された表示画像とOSD生成部104により生成されたガイド表示とを合成し、表示画像にガイド表示が重畳された投影画像を生成する。
【0023】
画像投影部106は、合成部105により生成された投影画像をプロジェクター10の外部に投影する。画像投影部106は、図示しない光源、結像パネル、光学レンズ系などを含み、3LCD、DLP、LCOSなどの従来から広く使用されている公知の構造を使用することができる。
【0024】
スクリーン9は、プロジェクター10から投影された画像を受け取り、プロジェクター10により投影された投影画像を表示する。スクリーンとしては、フレームスクリーンや格納式スクリーンなど、プロジェクターと組み合わせて使用されるスクリーンが可能である。また、煙や水などの流体からなるスクリーンを使用することも可能である。なお、専用のスクリーンを設置することなく、壁面などをスクリーン9として使用してもよい。
【0025】
図3は、実施例1のプロジェクター10のOSD表示生成フローを説明するフローチャートである。
【0026】
フローの開始(START)の後、ステップS101において、プロジェクター10の準備が完了してから、ユーザーがプロジェクター10に制御信号を入力する入力操作を行ったかどうかを確認する。具体的には、入力制御部101は、リモコン1からの入力操作(本体操作)またはキーパネル102からの入力操作(コントロール操作)を受け付けたか否かを判定する。入力操作が受け付けられていない場合、フローを終了させて(END)、制御信号入力の検出状態に戻る。一方、制御信号の入力が確認された場合、ステップS102に移行する。
【0027】
ステップS102では、入力制御部101が制御操作のソースを特定し(操作ソース判定ステップ)、操作ソース判定部として機能する。具体的には、例えば、受け付けた制御信号の特性に基づいて、制御操作のソースを特定することができる。例えば、受け付けた制御信号が赤外線を介する制御信号であるか、プロジェクター10の内部回路を介する制御信号であるかに基づいて、制御操作がリモコン1及びキーパネル102のいずれからであるかどうかを判断し、この制御操作のソースに固定の認識番号(ID)を割り当てる。その後、ステップS103に移行する。
【0028】
ステップS103では、現在の表示状態を確認する。例えば、プロジェクター10が現在表示しているガイド表示が示す操作段階や操作対象などを確認する。その後、ステップS104に移行する。
【0029】
ステップS104では、確認された現在の表示状態に基づいて、案内表示を表示する必要があるか否かを判定する。必要でない場合、フローを終了させて(END)、制御信号入力の検出状態に戻る。案内表示を表示する必要がある場合、フローはステップS105に移行する。案内表示は、操作中の制御信号入力ソース、例えばリモコン1やキーパネル102を直感的に操作できるようにユーザーを案内する画面である。本発明において、前記案内表示は、操作に使用される操作キーを示すためのレイアウト画像を含むことが好ましい。詳細は後述する。
【0030】
ステップS105では、ステップS102で決められた制御操作のソースの認識番号(ID)等に基づいて、入力装置がリモコン1であるか否か判断される。リモコン1であると判定された場合、フローはステップS107に移行し、そうでない場合、フローはステップS106に移行する。
【0031】
ステップS107では、リモコン1の案内表示が表示され(案内表示生成ステップ)、このフローを終了させて(END)、制御信号入力の検出状態に戻る。リモコン1の案内表示としては、選択制御領域1Bのキーレイアウトに対応している案内表示を表示することが好ましい。リモコン1には多くのキーがあることが通常であるため、選択制御領域1Bにあるキーのキーレイアウトのみを表示することにより、ユーザーがガイド表示を参照しながらプロジェクター10に実行させたい操作を選択することを便利にするとともに、リモコン1の案内表示が全体的にシンプルで明確となる。
【0032】
ステップS106では、ステップS102で決められた制御操作のソースの認識番号(ID)等に基づいて、入力装置がキーパネル102であるか否か判断される。キーパネル102であると判定された場合、フローはステップS108に移行し、そうでない場合、フローを終了させて(END)、制御信号入力の検出状態に戻る。
【0033】
ステップS108では、キーパネル102の案内表示が表示され(案内表示生成ステップ)、このフローを終了させて(END)、制御信号入力の検出状態に戻る。キーパネル102の案内表示としては、電源キー102A及び操作キー領域102Bを含むすべてのキーのレイアウトと対応する案内表示であることが好ましい。キーパネル102にはキーが少ないことが通常なので、キーパネル102のすべてのキーのレイアウトを表示することにより、ユーザーが案内表示を参照することで操作したいキーの位置をより確実に把握できる。
【0034】
図4は、実施例1に係るプロジェクター10の表示画面の一例を示す図である。
図4の(A)は、制御操作入力がない場合のプロジェクター10の表示画面の一例を示している。
図4の(B)は、リモコン1を用いて制御操作が行われたときの表示画面の一例を示す図である。
図4の(C)は、キーパネル102を用いて制御操作を行った場合の表示画面の一例を示す図である。
図4の(B)および(C)に示すように、実施例1では、特定された制御操作のソースがリモコン1またはキーパネル102であるかどうかに基づいて、制御操作のソースに対応するガイド画面が表示画面に表示される。
図4の(B)では、リモコン1の選択制御領域1Bに位置するキーのレイアウトを表すレイアウト画像が表示画面に表示され、
図4の(C)では、キーパネル102のすべてのキーのレイアウトを表すレイアウト画像が表示画面に表示される。これにより、ユーザーは、表示された操作ガイドを参照しながら、使用されている操作装置を直感的に操作することができる。
【0035】
また、
図4の(B)の状態でキーパネル102が操作されると、
図4の(C)に示すように、キーパネル102のすべてのキーのレイアウト画像が表示画面に表示されることになる。
図4の(C)の状態でリモコン1が操作されると、
図4の(B)に示すように、選択制御領域1Bに位置するリモコン1のキーのレイアウト画像が表示画面に表示されることになる。
【0036】
(実施例2)
図5は本発明の実施例2に係わるプロジェクターシステム200の構造のブロック図である。実施例2に係るプロジェクターシステム200の説明において、プロジェクターシステム200のプロジェクターシステム100に対する相違点を主に説明し,実施例1のプロジェクターシステム100の構造と同様の部分に同様の符号を付与し、重複する説明を省略する。
【0037】
プロジェクターシステム200は、プロジェクター20、プロジェクター20を制御するリモコン1、リモコン2及びプロジェクター20から投影された画像を受けるスクリーン9からなる。プロジェクター20は、表示装置の一例である。
【0038】
リモコン2は、リモコン1と相違するキーレイアウトを有し、例えば、赤外線信号を発射することでプロジェクター20を制御する赤外リモコンである。但し、これに限られなく、プロジェクター20から離れて配置される独立の装置であってリモコン信号をプロジェクター20に送信できるものであれば、他の方式でリモコン信号を送信しても良い。例えば、wifi、ブルートゥース、zigbeeなどのプロトコルに基づく無線通信、又はUSB線などのデータ線による接続による有線通信でもよい。リモコン2は、リモコン1と同様の方式でリモコン信号をプロジェクター20に送信してもよく、異なる方式でもよい。リモコン2は、リモートコントローラでありコントローラの一例である。
【0039】
図6はリモコン2のレイアウトを説明する模式図である。
図6に示されるように、リモコン2はリモコン1と同じく、基礎制御領域2A、選択制御領域2B及び拡張制御領域2Cを含む。リモコン2の基礎制御領域2A、選択制御領域2B及び拡張制御領域2Cは、それぞれリモコン1の基礎制御領域1A、選択制御領域1B及び拡張制御領域1Cと同様であるため、ここで説明を省略する。
【0040】
図5に戻って説明する。プロジェクター20は、プロジェクター10との相違点として、入力制御部101、OSD生成部104の代わりに、入力制御部201、OSD生成部204を含む。
【0041】
入力制御部201は、リモコン1またはリモコン2からの制御信号を受付し、受付した制御信号がプロジェクター20に対してどのような指令を下すかを認識する。
【0042】
OSD生成部204は、入力制御部201からの信号に基づいて、ユーザーの操作をガイドするガイド表示(OSD)を生成する。ガイド表示は、制御操作が行われるユーザーに現在の操作内容を提示すること、及び/又は案内表示でこれらから可能な操作内容を案内するためのものである。ガイド表示の具体的な生成方法の詳細については後述する。OSD生成部204は、案内表示生成部の一例である。
【0043】
図7は、実施例2のプロジェクター20のOSD表示生成フローを説明するフローチャートである。
【0044】
フローの開始(START)の後、ステップS201において、プロジェクター20の準備が完了してから、ユーザーがプロジェクター20に制御信号を入力する入力操作を行ったかどうかを確認する。具体的には、入力制御部201は、リモコン1またはリモコン2からの入力操作(コントロール操作)を受け付けたか否かを判定する。入力操作が受け付けられていない場合、フローを終了させて(END)、制御信号入力の検出状態に戻る。一方、制御信号の入力が確認された場合、ステップS202に移行する。
【0045】
ステップS202では、入力制御部101が制御操作のソースを特定し(操作ソース判定ステップ)、操作ソース判定部として機能する。具体的には、例えば、受け付けた制御信号の特性に基づいて、制御操作のソースを特定することができる。例えば、受け付けた制御信号のヘッドの特徴コードにより、リモコン1からの制御信号であるか、リモコン2からの制御信号であるかを特定し、この制御操作のソースに固定の認識番号(ID)を割り当てる。その後、ステップS203に移行する。
【0046】
ステップS203では、現在の表示状態を確認する。例えば、プロジェクター20が現在表示しているガイド表示が示す操作段階や操作対象などを確認する。その後、ステップS204に移行する。
【0047】
ステップS204では、確認された現在の表示状態に基づいて、案内表示を表示する必要があるか否かを判定する。必要でない場合、フローを終了させて(END)、制御信号入力の検出状態に戻る。案内表示を表示する必要がある場合、フローはステップS205に移行する。案内表示は、操作中の制御信号入力ソース、例えばリモコン1やリモコン2を直感的に操作できるようにユーザーを案内する画面である。本発明において、前記案内表示は、操作に使用される操作キーを示すためのレイアウト画像を含むことが好ましい。詳細は後述する。
【0048】
ステップS205では、ステップS202で決められた制御操作のソースの認識番号(ID)等に基づいて、入力装置がリモコン1であるか否か判断される。リモコン1であると判定された場合、フローはステップS207に移行し、そうでない場合、フローはステップS206に移行する。
【0049】
ステップS207では、リモコン1の案内表示が表示され(案内表示生成ステップ)、その後、このフローを終了させて(END)、制御信号入力の検出状態に戻る。リモコン1の案内表示としては、実施例1の説明と同様であるため、省略する。
【0050】
ステップS206では、ステップS202で決められた制御操作のソースの認識番号(ID)等に基づいて、入力装置がリモコン2であるか否か判断される。リモコン2であると判定された場合、フローはステップS208に移行し、そうでない場合、フローを終了させて(END)、制御信号入力の検出状態に戻る。
【0051】
ステップS208では、リモコン2の案内表示が表示され(案内表示生成ステップ)、その後、このフローを終了させて(END)、制御信号入力の検出状態に戻る。リモコン2の案内表示としては、リモコン1の案内表示と類似するもの、つまり、選択制御領域2Bのキーレイアウトに対応している案内表示を表示することが好ましい。リモコン2には多くのキーがあることが通常であるため、選択制御領域2Bにあるキーのキーレイアウトのみを表示することにより、ユーザーがガイド表示を参照しながらプロジェクター20に実行させたい操作を選択することを便利にするとともに、リモコン2の案内表示が全体的にシンプルで明確となる。
【0052】
図8は、実施例2に係るプロジェクター20の表示画面の一例を示す図である。
図8の(A)は、制御操作入力がない場合のプロジェクター20の表示画面の一例を示している。
図8の(B)は、リモコン1を用いて制御操作が行われたときの表示画面の一例を示す図である。
図8の(C)は、リモコン2を用いて制御操作を行った場合の表示画面の一例を示す図である。
図8の(B)および(C)に示すように、実施例2では、特定された制御操作のソースがリモコン1またはリモコン2のいずれかに基づいて、制御操作のソースに対応するガイド画面が表示画面に表示される。
図8の(B)では、リモコン1の選択制御領域1Bに位置するキーのレイアウトを表すレイアウト画像が表示画面に表示され、
図8の(C)では、リモコン2の選択制御領域2Bに位置するキーのレイアウトを表すレイアウト画像が表示画面に表示される。これにより、ユーザーは、表示されたガイド画面を参照しながら、使用されている操作装置を直感的に操作することができる。
【0053】
(変形例)
実施例1のステップS106の後、さらに報知ステップが含まれてもよい。つまり、入力制御部101は、認識番号等に基づいて制御操作がなされた入力装置(ソース)がリモコン1またはキーパネル102のいずれでもないと判断した場合、現在の入力装置が認識できないものである旨を表示画面に表示してユーザーに報知する。この場合、入力制御部101は、報知部として機能する。
図9は本発明の変形例に係る表示画面の一例を示す図である。
【0054】
この変形例では、入力装置を認識できない場合にその旨をユーザーに報知することにより、使用している入力装置がプロジェクターの制御に使用できないことをユーザーに認識させることができる。しかし、これに限定されるものではなく、表示可能なガイド画面がないことをユーザーに報知するだけでもよい。なお、この変形例を実施例2に適用することも可能である。
【0055】
以上、本発明の各実施例および変形例について具体的に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。当業者が理解することができるように、上記の各実施例および変形例について互いに組み合わせることができる。例えば、本発明のプロジェクターは、キーパネルを含むとともに、リモコン1、リモコン2、およびキーパネルの3つの入力装置のいずれかであるかを判定し、判定結果に基づいて対応するガイド画面を表示することもできる。
【0056】
また、リモコン1とリモコン2のレイアウトについて説明したが、これに限定されない。リモコン1、2のレイアウトは任意であり、2つまたは4つ以上のキー領域を有しても良い。リモコンのガイド表示としては、2以上のキー領域に対応するレイアウトを表示してもよい。
【0057】
また、上記の説明は、リモコン1、リモコン2を例に説明したが、これに限定されるものではない。プロジェクターは、3種類以上のリモコンを認識して対応するガイド表示を表示できるようにしてもよい。
【0058】
また、上記の説明は、プロジェクター10の構成をハードウェアを例に説明したが、各ハードウェアモジュールは必ずしも独立した実体構造ではなく、CPUとソフトウェアおよびハードウェアの連携によって実現されることも可能である。たとえば、これらの機能を実現できるプログラムを記録した記録媒体として提供される。
【産業上の利用可能性】
【0059】
さらに、本発明は、プロジェクター10を例として説明したが、これに限定されない。本発明は、画像を表示可能な装置であれば、あらゆる表示装置に適用できる。
【符号の説明】
【0060】
100 プロジェクターシステム
1 リモコン
10 プロジェクター
9 スクリーン
101 入力制御部
102 キーパネル
103 画像生成部
104 OSD生成部
105 合成部
106 画像投影部
1A 基礎制御領域
1B 選択制御領域
1C 拡張制御領域
102A 電源キー
102B 操作キー領域
200 プロジェクターシステム
2 リモコン
20 プロジェクター
201 入力制御部
204 OSD生成部
2A 基礎制御領域
2B 選択制御領域
2C 拡張制御領域