(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-16
(45)【発行日】2025-04-24
(54)【発明の名称】決済装置、及びアプリケーションプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20250417BHJP
【FI】
G06Q30/0207 346
(21)【出願番号】P 2024116756
(22)【出願日】2024-07-22
【審査請求日】2024-07-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 遼
【審査官】田中 寛人
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-297244(JP,A)
【文献】特開平07-319968(JP,A)
【文献】特開2024-076471(JP,A)
【文献】特開2001-331715(JP,A)
【文献】特開2022-011709(JP,A)
【文献】特開2011-060096(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1決済サービスの加盟店が管理する商品の購入サイトにおいて、前記商品の購入代金の一部としてユーザにより入力された第1ポイント数を取得する取得部と、
前記第1決済サービスにおいて前記ユーザが利用可能な第2ポイント数から前記第1ポイント数を減算した第3ポイント数を決定する決定部と、
前記第3ポイント数を前記ユーザが前記商品の購入に充当可能なポイント数として、前記ユーザの端末に表示させる表示制御部と、を備え、
前記第1決済サービスを提供する、決済装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記ユーザが複数の決済サービスの中から前記第1決済サービスを選択したことを示す情報を取得し、
前記情報を取得したことを契機として、前記ユーザの端末にインストールされている前記第1決済サービスに用いるアプリケーションプログラムを起動させるために、前記ユーザを識別する識別情報を外部装置へ出力する出力部を備える、
請求項1に記載の決済装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記購入代金を取得し、
前記決定部は、前記購入代金から前記第1ポイント数に対応する金額を差し引いた決済金額を決定し、
前記表示制御部は、前記決済金額を前記端末に表示させる、
請求項1に記載の決済装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記アプリケーションプログラムによって提供される前記端末の決済画面において、前記ユーザが前記商品の購入に充当するポイントとして入力した第4ポイント数を前記端末から取得し、
前記第4ポイント数に対応する金額を
、決済金額から差し引いた金額で決済を実行する決済部を備え、
前記決済金額は、前記購入代金から前記第1ポイント数に対応する金額を差し引いた金額である、
請求項
2に記載の決済装置。
【請求項5】
第1決済サービスの加盟店が管理する商品の購入サイトにおいて商品の購入代金の一部として端末に入力された第1ポイント数を前記第1決済サービスにおいて前記端末のユーザが利用可能な第2ポイント数から減算した第3ポイント数、を前記端末の表示装置に表示すること
と、
前記ユーザによって入力される、決済金額に充当する第4ポイント数を受け付けることと、
前記ユーザによって入力される決済の指示を受け付けることと、
前記第3ポイント数以下の前記第4ポイント数と前記決済の指示を受け付けた場合、前記第4ポイント数を含む決済要求を、前記第1決済サービスを提供する決済装置に送信することとを、
前記端末の処理装置に実行させ、
前記決済金額は、前記購入代金から前記第1ポイント数に対応する金額を差し引いた金額である、
アプリケーションプログラム。
【請求項6】
受け付けた前記第4ポイント数が前記第3ポイント数を超える場合、前記表示装置にエラーである旨を表示することを、前記処理装置に実行させる請求項5に記載のアプリケーションプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、決済装置、及びアプリケーションプログラム、に関する。
【背景技術】
【0002】
決済の際に決済金額に応じたポイントを付与する一方、付与済のポイントを決済金額の少なくとも一部に充当可能なポイントサービスが一般に普及している。特許文献1には、複数の支店が共通して発行する共通ポイントと支店毎に発行可能な支店ポイントとの二本立てのサービスにより、各支店において再来店を促す販促サービスを充実させることを可能にする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ポイントサービスは、決済方法を提供する決済サービスとは別個のサービスとして提供される場合がある。この場合、ポイントサービスにより付与されるポイントを、決済方法とは無関係に商品の購入代金の一部に充当可能な共通ポイントとすることが考えられる。このような共通ポイントを商品等の購入代金の決済に利用する場合、まず、商品の購入サイトにおいて、購入代金に充当する共通ポイントのポイント数を指定した後に購入代金の決済に用いる決済サービスを選択し、更にその後、選択した決済サービスにおける手続きを行う、といった処理の流れが考えられる。
【0005】
しかし、上記処理の流れでは、決済サービスにおいて決済金額に充当するポイント(以下、充当ポイント)のポイント数をユーザに指定させる場合に不都合が生じ得る。上記処理の流れにおいて決済サービスにおける手続きを進める時点では、ユーザが充当ポイントとして利用できるポイント数は共通ポイントとして指定したポイント数分だけ減少している。しかし、ユーザが、保有するポイントの一部を共通ポイントとして利用したことを失念していると、決済サービスにおける処理の過程でポイント不足に起因するエラーが発生し、以降の手続きが進まなくなる等、利便性が低下する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る決済装置は、第1決済サービスの加盟店が管理する商品の購入サイトにおいて、前記商品の購入代金の一部としてユーザにより入力された第1ポイント数を取得する取得部と、前記第1決済サービスにおいて前記ユーザが利用可能な第2ポイント数から前記第1ポイント数を減算した第3ポイント数を決定する決定部と、前記第3ポイント数を前記ユーザが前記商品の購入に充当可能なポイント数として、前記ユーザの端末に表示させる表示制御部と、を備え、前記第1決済サービスを提供する。
【0007】
また、本開示の一態様に係るアプリケーションプログラムは、第1決済サービスの加盟店が管理する商品の購入サイトにおいて商品の購入代金の一部として端末に入力された第1ポイント数を前記第1決済サービスにおいて前記端末のユーザが利用可能な第2ポイント数から減算した第3ポイント数、を前記端末の表示装置に表示すること、を前記端末の処理装置に実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、第2ポイント数から、共通ポイントとしてユーザが事前に入力した第1ポイント数を差し引いた第3ポイント数を端末に表示できるので、ユーザの利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の決済装置の一実施形態に係る決済装置を含む決済システム1の構成例を示すブロック図である。
【
図2】ポイントサーバ30に格納されている管理テーブルTBLの一例を示すブロック図である。
【
図4】端末10の表示装置140に表示される第1決済画面GAの一例を示す図である。
【
図5】端末10の表示装置140に表示される選択画面GBの一例を示す図である。
【
図6】端末10の表示装置140に表示される第2決済画面GCの一例を示す図である。
【
図7】決済サーバ20の構成例を示すブロック図である。
【
図8】決済システム1における通信の流れを示すシーケンス図である。
【
図9】決済サーバ20の処理装置230がプログラムPR2に従って実行する通知処理SB120における処理の流れを示すフローチャートである。
【
図10】端末10の処理装置130が決済プログラムPR1に従って実行する第3表示処理SA130における処理の流れを示すフローチャートである。
【
図11】端末10の処理装置130が決済プログラムPR1に従って実行する決済要求処理SA140における処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(A.実施形態)
図1は、本開示の決済装置の一実施形態に係る決済サーバ20を含む決済システム1の構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、決済システム1には、決済サーバ20の他に、端末10、ポイントサーバ30、WEBサーバ40、及び加盟店サーバ50が含まれる。なお、
図1では、端末10を使用するユーザUが点線で示されている。
図1に示されるように、端末10、決済サーバ20、ポイントサーバ30、WEBサーバ40、及び加盟店サーバ50は、有線又は無線により、通信網NWに接続される。通信網NWは、例えばインターネットである。
【0011】
端末10は、通信網NWを介して他の装置と通信する通信機能とプログラム実行機能とを備えたコンピュータ装置である。本実施形態における端末10は、スマートフォンであるが、タブレット端末、又はノート型パーソナルコンピュータ等であってもよい。端末10は、スマートフォン、タブレット端末、又はノート型パーソナルコンピュータ等の携帯型のコンピュータ装置には限定されず、据え置き型のパーソナルコンピュータ等、据え置き型のコンピュータ装置であってもよい。
図1には、1台の端末10が図示されているが、複数の端末10が決済システム1に含まれてもよい。
【0012】
決済サーバ20は、通信網NWを介して行われる商取引における決済を仲介する決済サービス(以下、決済サービスA)を提供するためのコンピュータ装置である。決済サーバ20は、上記決済サービスを提供する事業者(以下、事業者X)によって運用及び管理される。決済サービスAは本開示における第1決済サービスの一例である。ユーザUが決済サービスAを利用する場合、決済サービスA専用のアプリケーションプログラムが端末10にインストールされている必要がある。本実施形態では、端末10には、当該アプリケーションプログラムが予めインストールされている。
【0013】
ポイントサーバ30は、決済金額に応じたポイント(以下、ポイントPA)を付与するポイントサービス(以下、ポイントサービスC)を提供するためのコンピュータ装置である。ポイントサーバ30は、事業者Xによって運用される。本実施形態では、決済サービスAとポイントサービスCとが同一の事業者によって提供されるが、前者と後者とが別個の事業者によって提供されてもよい。ポイントサービスCにより付与されるポイントPAは、例えば1ポイントを1円として決済サービスAにおける決済金額の少なくとも一部に充当可能である。ポイントサーバ30には、管理テーブルTBLが記憶されている。
図2は、管理テーブルTBLの一例を示す図である。
図2に示されるように、管理テーブルTBLには、ポイントサービスCの利用登録を行ったユーザを一意に識別するためのユーザ識別情報に対応付けて、当該ユーザが保有するポイントPAの数量(以下、ポイント数)が記憶される。なお、本実施形態におけるユーザ識別情報は、ポイントサービスCの利用登録者を一意に識別する情報であるとともに、決済サービスAの利用者を一意に識別する情報でもある。本実施形態におけるユーザUは、ポイントサービスCの利用登録を行ったユーザであり、ユーザUのユーザ識別子は「UID_1」である。
図2には、ユーザUのポイントPAの保有ポイント数が5375ポイントであることが示されている。
【0014】
本実施形態では、決済サーバ20により決済が処理されると、その決済内容を示す完了通知が決済サーバ20からポイントサーバ30へ送信される。この完了通知には、決済を行ったユーザのユーザ識別情報及び決済金額に充当されたポイントPAの数量が含まれる。ポイントサーバ30は、当該完了通知の示す決済内容に応じて、決済を行ったユーザの保有ポイント数を更新する。例えば、ユーザUが決済金額の一部に100ポイントのポイントPAを充当して決済を行ったこと、及び当該決済に付随して発生するポイント数が0であることを示す完了通知が決済サーバ20からポイントサーバ30へ通知された場合、ポイントサーバ30は、ユーザUのユーザ識別情報「UID_1」に対応付けて管理テーブルTBLに格納されている保有ポイント数を5375-100+0=5275に更新する。
【0015】
加盟店サーバ50は、決済サービスA及びポイントサービスCの両方に加盟している小売事業者(以下、事業者Y)により運用されるコンピュータ装置である。加盟店サーバ50は、事業者Xにより運営及び管理される商品の購入サイト(以下、購入サイトW)を実現するためのコンピュータ装置である。ユーザUは、端末10を用いて購入サイトWにアクセスし、各種商品を購入することができる。この商品の購入代金の決済には決済サービスAを利用することができ、この決済に応じたポイントがポイントサービスCによって付与されるとともに、保有するポイントを購入代金の少なくとも一部に充当可能である。
【0016】
本実施形態では、事業者Yは決済サービスAとは異なる他の決済サービス(以下、決済サービスB)にも加盟している。このため、購入サイトWでは、商品の購入代金の決済に、決済サービスBを利用することもできる。つまり、購入サイトWでは、商品の購入代金の決済方法として決済サービスAと決済サービスBのいずれかが選択可能である。このため、本実施形態では、ポイントサービスCにより付与されたポイントPAを、商品の購入代金の少なくとも一部に充当して決済サービスBによる決済を行うこともできる。本実施形態におけるポイントPAは、購入サイトWにおける商品の購入代金に充当可能であるとともに、決済サービスAにおける決済金額にも充当可能であるため、「共通ポイント」と称される。本実施形態において、決済金額とは、商品の購入代金から共通ポイントとして充当されたポイントPAのポイント数を減算した金額である。
【0017】
本実施形態では、端末10のユーザが購入サイトWにて商品の購入の申し込みを行い、購入代金の決済方法として決済サービスAを選択すると、その決済内容を表す決済情報が加盟店サーバ50から決済サーバ20へ通知される。決済サーバ20は、WEBサーバ40経由で、前述の専用アプリケーションプログラムの起動を端末10に指示する。WEBサーバ40は本開示における外部装置の一例である。
【0018】
図3は、端末10の構成例を示すブロック図である。
図3に示されるように、端末10は、通信装置110と、記憶装置120と、処理装置230と、表示装置140と、入力装置150と、これらの装置を相互に接続するバス160とを備える。
【0019】
通信装置110は、例えば無線通信回路を備える。通信装置110は、通信網NWを介して無線により他の装置と通信する。通信装置110と通信する他の装置の具体例としては、加盟店サーバ50、決済サーバ20、及びWEBサーバ40が挙げられる。
【0020】
表示装置140は、液晶ディスプレイと当該液晶ディスプレイの駆動回路とを含む。表示装置140は、処理装置130による制御の下、各種画像を表示する。入力装置150は、例えば、表示装置140の表示領域を被覆する透明なタッチセンサである。本実施形態では、表示装置140と入力装置150によりタッチパネルが形成される。入力装置150は、ユーザによるタッチ操作を検出する。入力装置150は、検出した操作内容を表す操作内容データを処理装置130へ与える。この操作内容データの授受により、入力装置150に対して行ったユーザの操作が処理装置130へ伝達される。なお、入力装置150は、例えばテンキー等の操作子を含んでもよく、また、マウス等のポインティングデバイスを含んでもよい。
【0021】
記憶装置120は、処理装置130が読み取り可能な記録媒体である。記憶装置120は、例えば、不揮発性メモリと揮発性メモリとを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)である。揮発性メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)である。記憶装置120は、webブラウザと決済プログラムPR1とを記憶する。なお、
図3では、webブラウザの図示は省略されている。webブラウザは、購入サイトWのwebページの閲覧に利用される。決済プログラムPR1は、決済サービスAを利用するための専用のアプリケーションプログラムである。決済プログラムPR1は、本開示のアプリケーションプログラムの一例である。
【0022】
処理装置130は、1又は複数のCPU(Central Processing Unit)を含む。1又は複数のCPUは、1又は複数のプロセッサの一例である。プロセッサ及びCPUの各々は、コンピュータの一例である。処理装置130は、入力装置150に対する操作によりwebブラウザの実行を指示されたことを契機として、webブラウザを記憶装置120から読み取る。そして、処理装置130は、記憶装置120から読み取ったwebブラウザを実行する。webブラウザに従って作動している処理装置130は、入力装置150に対する操作により購入サイトWのアドレスが入力されると、加盟店サーバ50にアクセスする。webブラウザに従って作動している処理装置130は、加盟店サーバ50から返信されるデータ(例えば、HTML(HyperText Markup Language)データ)に従ってログイン画面、購入する商品等を選択するための商品選択画面、加盟店側における決済手続きを行うための第1決済画面GA、及び決済方法を選択するための選択画面GBを表示する。ログイン画面、及び商品選択画面については、従来の購入サイトにおいて各々に対応する画面と特段に変わるところはないため、詳細な説明を省略する。以下では、第1決済画面GA、及び選択画面GBについて説明する。
【0023】
図4は、第1決済画面GAの一例を示す図である。第1決済画面GAを視認したユーザは、共通ポイントとして使用するポイントPAのポイント数、支払い方法、及び配送日時を指定すること、及び注文内容を確認することができる。
図4における入力領域GA1には、商品の購入代金に充当するポイントPA、即ち共通ポイントとして使用するポイントPA、のポイント数が入力される。
図4には、商品の購入代金に100ポイントを充当する場合の例が示されている。
図4におけるタグGA2は、決済方法をユーザUに選択させるためのタグである。タグGA2が押下されると、処理装置130は、選択画面GBを表示装置140に表示する。選択画面GBについては後に詳細に説明する。
図4におけるタグGA3は、配送日時をユーザUに選択させるためのタグである。タグGA3が押下されると、処理装置130は、配送日時として「午前中」、「午後」又は「指定しない」をユーザに選択させるリストを表示装置140に表示する。
図4には、配送日時を「指定しない」場合について例示されている。注文内容GA4には、購入を申し込んだ商品の数量、単価、送料、小計金額、及び合計金額が含まれる。小計金額とは、商品の単価に、購入を申し込んだ商品の数量を乗算して得られる金額に送料を加算した金額である。小計金額は商品毎に算出される。合計金額は、複数種の商品についての小計金額の和であり、この合計金額が購入代金となる。なお、ユーザが購入した商品が一種類である場合には、合計金額は小計金額と等しくなる。
【0024】
本実施形態では、タグGA2が押下されると、処理装置130は、選択画面GBを表すデータの送信を要求する要求メッセージを加盟店サーバ50へ送信する。この要求メッセージを受信した加盟店サーバ50は、選択画面GBを表すデータ(例えば、HTMLデータ)を端末10へ返信する。処理装置130は、このデータに従って
図5に示す選択画面GBを表示する。
図5に示されるように、選択画面GBには、商品の購入代金の決済方法として、決済サービスAを選択するためのラジオボタンGB1と決済サービスBを選択するためのラジオボタンGB2とが設けられている。選択画面GBを視任したユーザUは、ラジオボタンGB1を押下することにより、商品の購入代金の決済方法として、決済サービスAを選択できる。同様に、ユーザUは、ラジオボタンGB2を押下することにより、商品の購入代金の決済方法として、決済サービスBを選択することもできる。
【0025】
選択画面GBを表示している状態の端末10に対して決済サービスAを選択する操作が為されると、処理装置130は、ユーザの選択内容(即ち、決済サービスAを選択したこと)とユーザUのユーザ識別情報とを含む通知を加盟店サーバ50へ送信する。加盟店サーバ50は、この通知を受信すると、ユーザ識別情報「UID_1」のユーザによって決済サービスAが選択されたことを示す通知を決済サーバ20へ送信する。決済サーバ20は、当該通知を受信すると、WEBサーバ40経由で決済プログラムPR1の起動を端末10に指示する。
【0026】
処理装置130は、決済プログラムPR1の起動をWEBサーバ40から指示されたことを契機として、記憶装置120から決済プログラムPR1を読み取る。処理装置130は、決済プログラムPR1を実行することによって、第1取得部130a、第1表示制御部130b、受付部130c、及び決済要求部130dとして機能する。
【0027】
上述したように、決済プログラムPR1が起動される前、第1決済画面GAでは、商品の購入代金の一部に充当する共通ポイントのポイント数(以下、第1ポイント数)がユーザUによって入力されている。第1取得部130aは、決済プログラムPR1が起動された後に、ユーザUが利用可能なポイントPAのポイント数(以下、第3ポイント数)を取得する。第3ポイント数は、ユーザUのユーザ識別情報に対応付けてポイントサーバ30の管理テーブルTBLに格納されている保有ポイント数(以下、第2ポイント数)から第1ポイント数を減算した値である。
【0028】
より詳細に説明すると、本実施形態では、第1取得部130aは、まず、決済プログラムPR1の起動を加盟店サーバ50へ通知する。加盟店サーバ50は、この通知に応じてユーザの決済内容を示す決済情報とユーザUのユーザ識別情報とを決済サーバ20へ送信する。この決済情報には、ユーザUが購入を申し込んだ商品の数量、単価、送料、合計金額(購入代金及)及び第1ポイント数が含まれる。決済サーバ20は、予めポイントサーバ30と通信することにより、ポイントサービスCの各ユーザに関する第2ポイント数を取得(以下、ポイント連携)しており、この第2ポイント数から、決済情報に含まれる第1ポイント数を減算することにより、第3ポイント数を決定する。そして、決済サーバ20は、この第3ポイント数を端末10へ通知する。つまり、第1取得部130aは、決済サーバ20と通信することにより、第3ポイント数を取得する。
【0029】
第1表示制御部130bは、商品の購入代金から第1ポイント数に対応する金額を差引いた決済金額と、第3ポイント数とを含む第2決済画面GCを、表示装置140に表示する。第2決済画面GCは、本開示において「決済プログラムによって提供される端末の決済画面」の一例である。
図6は第2決済画面GCの一例を示す図である。購入代金が5980円であり、第1ポイント数が100ポイントである場合、
図6に示されるように決済金額は5880円となる。なお、
図6には、今回の決済によりユーザUに付与されるポイントPAのポイント数が0であることが示されている。また、
図6に示す第2決済画面GCでは、タグGC1を選択することにより、購入を申し込んだ商品の数量、単価、送料、合計金額、及び第1ポイント数等の決済詳細を確認することができる。
【0030】
また、
図6に示す第2決済画面GCでは、ユーザUは、タグGC2を選択することにより、利用可能なポイントPAのポイント数を確認できる。具体的には、第2決済画面GCの出力領域GC3には、第3ポイント数が表示される。また、ユーザUは、第2決済画面GCの入力領域GC4に、決済金額に充当するポイントPAのポイント数(以下、第4ポイント数)を入力できる。この第4ポイント数は、第3ポイント数以下でなければならない。従来は第3ポイント数が表示されることはなく、ユーザUがポイントPAの一部を共通ポイントとして使用したことを失念し、第3ポイント数を上回る第4ポイント数を入力してエラーが発生する場合があった。本実施形態によれば、第3ポイント数が表示されるので、ユーザUは利用可能なポイントPAのポイント数を正確に把握することができ、第3ポイント数を上回る第4ポイント数の入力を抑止できる。
【0031】
受付部130cは、第2決済画面GCにおいて、第4ポイント数の入力を受け付ける。また、受付部130cは、ユーザによって入力される決済の指示を受け付ける。決済要求部130dは、第3ポイント数以下の第4ポイント数と前記決済の指示を受け付けた場合、第4ポイント数を含む決済要求を決済サーバ20へ送信する。この場合、第4ポイント数が第3ポイント数以下であれるから、充当可能なポイント数になっている。このため、決済サーバ20は、ポイント不足に起因するエラーを端末10に返却する必要がなくなる。これに対し、第4ポイント数が第3ポイント数を超える場合、決済要求部130dは、表示装置140にエラーである旨を表示する。第4ポイント数が第3ポイント数を超えるか否かを端末10側で判定し、超える場合には端末10側でエラーを表示できるので、決済サーバ20の処理負荷を削減できる。
以上が端末10の構成である。
【0032】
図7は、決済サーバ20の構成例を示すブロック図である。
図7に示されるように、決済サーバ20は、通信装置210と、記憶装置220と、処理装置230と、これらの装置を相互に接続するバス260とを備える。
【0033】
通信装置210は、他の機器を接続可能なインターフェースを備え、通信網NWを介して無線又は有線により他の装置と通信する。通信装置210と通信する他の装置の具体例としては、加盟店サーバ50、ポイントサーバ30、WEBサーバ40、及び端末10が挙げられる。記憶装置220は、記憶装置120と同様に、不揮発性メモリと揮発性メモリとを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM、EPROM及びEEPROMである。揮発性メモリは、例えば、RAMである。記憶装置220は、及びプログラムPR2を記憶する。
【0034】
処理装置230は、1又は複数のCPUを含む。1又は複数のCPUは、1又は複数のプロセッサの一例である。プロセッサ及びCPUの各々は、コンピュータの一例である。処理装置230は、例えば決済サーバ20の電源(図示略)の投入を契機として、記憶装置220からプログラムPR2を読み取る。処理装置230は、記憶装置220から読み取ったプログラムPR2を実行する。プログラムPR2に従って作動している処理装置230は、第2取得部230a、決定部230b、第2表示制御部230c、出力部230d、及び決済部230eとして機能する。
【0035】
第2取得部230aは、通信装置210を用いて加盟店サーバ50と通信することにより、決済情報と当該決済情報の示す決済を行うユーザのユーザ識別情報とを取得する。前述したように、決済情報には、商品の購入代金、及び第1ポイント数が含まれている。つまり、第2取得部230aは、商品の購入代金、及び第1ポイント数を示す情報を取得する。また、第2取得部230aは、決済プログラムPR1に従って作動している端末10と通信することにより、決済要求を取得する。この決済要求には、前述の第4ポイント数が含まれている。つまり、第2取得部230aは、第4ポイント数を端末10から取得する。第2取得部230aは、本開示の決済装置における取得部の一例である。
【0036】
決定部230bは、前述の第3ポイント数を決定する。決定部230bは、前述のポイント連携により取得したユーザUに関する第2ポイント数から決済情報の示す第1ポイント数を減算することにより、第3ポイント数を決定する。また、決定部230bは、決済情報に含まれる購入代金から第1ポイント数に対応する金額を差し引いた決済金額を決定する。
【0037】
第2表示制御部230cは、前述の第2決済画面GCを表すデータを生成する。第2表示制御部230cは、このデータを端末10へ送信することにより、第2決済画面GCを端末10に表示させる。前述したように第2決済画面GCには、購入サイトWにおいて既に入力された第1ポイントに相当する金額を購入代金から差し引いた決済金額が掲載されるので、ユーザUは支払いが必要になる金額を認識できる。第2表示制御部230cは、本開示の決済装置における表示制御部の一例である。
【0038】
出力部230dは、加盟店サーバ50から選択通知を受信したことを契機として、WEBサーバ40と通信し、決済プログラムPR1の起動を指示する起動指示をWEBサーバ40に送信させる。選択通知とは、決済方法として決済サービスAが選択されたことを示す通知である。本実施形態によれば、ユーザUが購入サイトWにおいて決済サービスAを選択することに応じて、決済プログラムPR1が端末10において自動的に起動されるので、ユーザUの利便性が向上する。
【0039】
決済部230eは、決済要求に含まれる第4ポイント数に対応する金額を、決済金額から差し引いた金額で決済を実行する。本実施形態によれば、決済プログラムPR1が起動された後に、ユーザUが入力した第4ポイント数を控除して決済を実行するので、ユーザUのポイントの利用を促進できる。決済部230eは、決済を完了すると、決済が完了したことを示す完了通知を端末10及びポイントサーバ30の各々へ送信する。決済部230eからポイントサーバ30へ送信される完了通知には、決済を行ったユーザのユーザ識別情報と、当該ユーザが使用したポイント数(第1ポイント数と第4ポイント数の和)が含まれている。ポイントサーバ30は、当該完了通知を受信すると、受信した完了通知の内容に応じて管理テーブルTBLを更新する。例えば、決済サーバ20から受信した完了通知にユーザUのユーザ識別情報「UID_1」が含まれており、ユーザUの使用したポイント数として5375(第1ポイント数:100、第4ポイント数:5275)が含まれている場合、ポイントサーバ30は、ユーザ識別情報「UID_1」に対応付けて管理テーブルTBLに格納されている保有ポイント数を0に更新する。
【0040】
次いで、ユーザUが購入サイトWにおいて商品を購入し、且つ決済方法として決済サービスAを選択する場合を例にとって、決済システム1に含まれる各装置の動作を説明する。なお、以下に説明する動作例では、決済サーバ20の処理装置230は、プログラムPR2に従って作動している。
図8は、決済システム1における通信の流れを示すシーケンス図である。
図8には、ユーザUが購入サイトWにログインし、購入を所望する商品の選択を行った以降の通信の流れが示されている。なお、以下に説明する動作例では、ユーザUによる購入サイトWへのアクセスに先立って決済サーバ20とポイントサーバ30とによるポイント連携を実行済である。
図8では、このポイント連携に関する通信COM1が点線矢印で示されている。
【0041】
購入サイトWにおける商品選択画面をwebブラウザを用いて表示装置140に表示させている状態の端末10に対して、ユーザUが、購入を所望する商品を選択すると、処理装置130は、第1決済画面GAを表すデータの送信を要求する通信メッセージMES1を加盟店サーバ50へ送信する。この通信メッセージMES1には、購入を希望する商品を示す識別情報及び購入する数量を示す情報が含まれている。加盟店サーバ50は、通信メッセージMES1を受信すると、当該通信メッセージMES1の内容に応じて第1決済画面GAを表すデータを生成する。そして、加盟店サーバ50は、当該データを含む通信メッセージMES2を端末10へ送信する。
【0042】
webブラウザに従って作動している処理装置130は、通信メッセージMES2を受信すると、第1表示処理SA110を実行する。第1表示処理SA110では、処理装置130は、通信メッセージMES2に含まれるデータに従って第1決済画面GAを表示する。前述したように、第1決済画面GAを視任したユーザUは、共通ポイントとして使用するポイントPAのポイント数、支払い方法、及び配送日時を指定すること、及び注文内容を確認することができる。ユーザUが共通ポイントとしてポイントPAを100ポイント使用することを示す入力を行い、且つ決済方法の選択を指示する入力(タグGA2の押下)行うと、処理装置130は、選択画面GBを表すデータの送信を要求する通信メッセージMES3を加盟店サーバ50へ送信する。加盟店サーバ50は、通信メッセージMES3を受信すると、選択画面GBを表すデータを生成する。そして、加盟店サーバ50は、当該データを含む通信メッセージMES4を端末10へ送信する。
【0043】
webブラウザに従って作動している処理装置130は、通信メッセージMES4を受信すると、第2表示処理SA120を実行する。第2表示処理SA120では、処理装置130は、通信メッセージMES4に含まれるデータに従って選択画面GBを表示する。前述したように、選択画面GBを視任したユーザUは、ラジオボタンGB1又はラジオボタンGB2を押下することにより、商品の購入代金の決済方法として決済サービスA又は決済サービスBのいずれかを選択できる。ユーザUが決済サービスAを選択する入力行うと、処理装置130は、ユーザの選択内容とユーザUのユーザ識別情報とを含む通知MES5を加盟店サーバ50へ送信する。加盟店サーバ50は、通知MES5を受信すると、ユーザ識別情報「UID_1」のユーザによって決済サービスAが選択されたことを示す選択通知MES6を決済サーバ20へ送信する。
【0044】
処理装置230は、選択通知MES6の受信を契機として、起動制御処理SB110を実行する。起動制御処理SB110では、処理装置230は、出力部230dとして機能する。起動制御処理SB110では、処理装置130は、受信した選択通知MES6に含まれるユーザ識別情報に対応する端末(本動作例では、端末10)へ宛てて決済プログラムPR1の起動指示を送信することを指示する通知MES7をWEBサーバ40へ送信する。通知MES7には、選択通知MES6に含まれるユーザ識別情報が含まれる。WEBサーバ40は、当該通知MES7を受信すると、上記起動指示を含む通知MES8を端末10へ送信する。
【0045】
処理装置130は、通知MES8を受信すると、決済プログラムPR1を起動する。決済プログラムPR1に従って作動している処理装置130は、まず、当該決済プログラムPR1の起動を通知する通信メッセージMES9を加盟店サーバ50へ送信する。加盟店サーバ50は、通信メッセージMES9を受信すると、ユーザUの決済内容を示す決済情報とユーザUのユーザ識別情報とを含む通信メッセージMES10を決済サーバ20へ送信する。
【0046】
通信メッセージMES10を受信した処理装置230は、通知処理SB120を実行する。
図9は、通知処理SB120における処理の流れを示すフローチャートである。通知処理SB120では、処理装置230は、まず、ステップSB1210の処理を実行する。ステップSB1210では、処理装置230は第2取得部230aとして機能する。即ち、ステップSB1210では、処理装置230は、通信メッセージMES10に含まれる決済情報から購入代金及び第1ポイント数を取得する。
【0047】
ステップSB1210に後続するステップSB1220では、処理装置230は、決定部230bとして機能する。即ち、ステップSB1220では、処理装置230は、前述のポイント連携によりポイントサーバ30から取得したユーザUに関する第2ポイント数から、決済情報に含まれる第1ポイント数を減算することにより、ユーザUに関する第3ポイント数を決定する。
【0048】
ステップSB1220に後続するステップSB1230では、処理装置230は、ステップSB1220にて決定した第3ポイント数を端末10に表示させる。より詳細に説明すると、ステップSB1230では、処理装置230は、第2表示制御部230cとして機能する。ステップSB1230では、処理装置230は、第2決済画面GCを表すデータを含む通信メッセージMES11を送信する。つまり、処理装置230は、第2決済画面GCを端末10に表示させることにより、第3ポイント数を端末10に表示させる。
以上が通知処理SB120における処理の流れである。
【0049】
図8に戻って、決済プログラムPR1に従って作動してる処理装置130は、通信メッセージMES11の受信を契機として第3表示処理SA130を実行する。
図10は、第3表示処理SA130における処理の流れを示すフローチャートである。第3表示処理SA130では、処理装置130は、まず、ステップSA1310の処理を実行する。ステップSA1310では、処理装置130は、第1取得部130aとして機能する。即ち、ステップSA1310では、処理装置130は、第3ポイント数及び決済金額を取得する。本実施形態では、処理装置130は、通信メッセージMES11に含まれるデータ(即ち、第2決済画面GCを表すデータ)を取得することにより、第3ポイント数を取得する。第2決済画面GCには、第3ポイント数及び決済金額が掲載されているからである。ステップSA1310に後続するステップSA1320では、処理装置130は、第1表示制御部130bとして機能する。即ち、ステップSA1320では、処理装置130は、通信メッセージMES11に含まれるデータに従って、第2決済画面GCを表示装置140に表示することにより、第3ポイント数及び決済金額を表示する。
以上が第3表示処理SA130における処理の流れである。
【0050】
図8に戻って、決済プログラムPR1に従って作動してる処理装置130は、第3表示処理SA130に後続して決済要求処理SA140を実行する。
図11は、決済要求処理SA140における処理の流れを示すフローチャートである。決済要求処理SA140では、処理装置130は、まず、ステップSA1410の処理を実行する。ステップSA1410では、処理装置130は、受付部130cとして機能する。即ち、ステップSA1410では、処理装置130は、第2決済画面GCにおいて、第4ポイント数の入力を受け付ける。また、ステップSA1410では、処理装置130は、決済の指示を受け付ける。ステップSA1410にて決済の指示を受け付けると、処理装置130は、ステップSA1420の処理を実行する。
【0051】
ステップSA1420、ステップSA1430、及びステップSA1440では、処理装置130は、決済要求部130dとして機能する。ステップSA1420では、処理装置130は、第2決済画面GCにおいて入力された第4ポイント数が第3ポイントを上回るか否かを判定する。第2決済画面GCにおいて入力された第4ポイント数が第3ポイントを上回る場合、ステップSA1420の判定結果は“Yes”となる。逆に、第2決済画面GCにおいて入力された第4ポイント数が第3ポイント以下である場合、ステップSA1420の判定結果は“No”となる。
【0052】
ステップSA1420の判定結果が“No”である場合、処理装置130は、ステップSA1430の処理を実行し、決済要求処理SA140を終了する。ステップSA1430では、処理装置130は、決済を行うユーザのユーザ識別情報、商品の販売側の加盟店を示す識別情報、及び第4ポイント数を含む決済要求MES12を決済サーバ20へ送信する。これに対し、ステップSA1420の判定結果が“Yes”である場合、処理装置130は、第4ポイント数が第3ポイント数を超える旨のエラーを表示装置140に出力し(ステップSA1440)、ステップSA1410以降の処理を再度実行する。
以上が決済要求処理SA140における処理の流れである。
【0053】
図8に戻って、プログラムPR2に従って作動してる処理装置230は、決済要求MES12を受信すると、決済処理SB130を実行する。決済処理SB130では、処理装置230は、決済部230eとして機能する。即ち、決済処理SB130では、処理装置230は、決済要求MES12に含まれる第4ポイント数に対応する金額を、決済金額から差し引いた金額で決済を実行する。決済処理SB130を完了すると、処理装置230は、完了通知MES13を端末10へ送信するとともに、完了通知MES14をポイントサーバ30へ通知する。ポイントサーバ30は、完了通知MES14を受信すると、受信した完了通知MES14の内容に応じて管理テーブルTBLを更新する。
以上が本実施形態における動作である。
【0054】
以上説明したように本実施形態によれば、ユーザUが保有するポイントPAのポイント数を表す第2ポイント数から、ユーザUが事前に入力した第1ポイント数を差し引いた第3ポイント数を端末10に表示できるので、ユーザUの利便性が向上する。
【0055】
(B:変形)
上記実施形態は以下のように変形され得る。
(B-1:変形例1)
上記実施形態では、購入サイトWにおける決済サービスAの選択を契機として、端末10において自動的に決済プログラムPR1が起動された。しかし、決済プログラムPR1を自動的に起動することに代えて、決済プログラムPR1の起動の可否をユーザUに選択させる画面を端末10に表示させ、当該画面に対するユーザUの操作に応じて決済プログラムPR1が起動されてもよい。具体的には、WEBサーバ40は、通知MES8の送信に代えて、「deep link」等の周知技術を用いて上記画面を端末10に表示させればよい。
【0056】
(B-2:変形例2)
上記実施形態では、端末10の記憶装置120に決済プログラムPR1が予め記憶されていたが、決済プログラムPR1が単体で製造又は販売されてもよい。決済プログラムPR1を販売する際の購入先への決済プログラムPR1の提供態様としては、フラッシュROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に決済プログラムPR1を書き込んで配布する態様、又は電気通信回線経由のダウンロードにより配布する態様が挙げられる。同様にプログラムPR2が単体で製造又は販売されてもよい。
【0057】
(C:その他)
(1)上述した実施形態では、記憶装置120及び記憶装置220としてROM及びRAM等が例示されたが、記憶装置120及び記憶装置220は、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、CD-ROM(Compact Disc-ROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ、データベース、サーバその他の適切な記憶媒体であってもよい。
【0058】
(2)上述した実施形態において、説明した情報、信号等は、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップ等は、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0059】
(3)上述した実施形態において、入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0060】
(4)上述した実施形態において、判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0061】
(5)上述した実施形態において例示した処理手順、シーケンス、フローチャート等は、矛盾の無い限り、順序が入れ替えられてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素が提示されており、提示された特定の順序に限定されない。
【0062】
(6)
図3に例示された各機能は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。
図7に例示された各機能についても同様に、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線等を用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0063】
(7)上述した実施形態で例示したプログラムは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能等を意味するよう広く解釈されるべきである。
【0064】
また、ソフトウェア、命令、情報等は、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)等)及び無線技術(赤外線、マイクロ波等)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0065】
(8)前述の各形態において、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0066】
(9)本開示において説明した情報、パラメータ等は、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0067】
(10)上述した実施形態において、「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は、「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギー等を用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0068】
(11)上述した実施形態において、「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0069】
(12)本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事等を含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事等を含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)等した事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」等で読み替えられてもよい。
【0070】
(13)上述した実施形態において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。更に、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0071】
(14)本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0072】
(15)本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBが夫々Cと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」等の用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0073】
(16)本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0074】
(D:上述の実施形態又は変形例から把握される態様)
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。上述の実施形態又は変形例の少なくとも1つから以下の態様が把握される。
【0075】
本開示の第1の態様による決済装置は、第1決済サービスの加盟店が管理する商品の購入サイトにおいて、前記商品の購入代金の一部としてユーザにより入力された第1ポイント数を取得する取得部と、前記第1決済サービスにおいて前記ユーザが利用可能な第2ポイント数から前記第1ポイント数を減算した第3ポイント数を決定する決定部と、前記第3ポイント数を前記ユーザが前記商品の購入に充当可能なポイント数として、前記ユーザの端末に表示させる表示制御部と、を備え、前記第1決済サービスを提供する。本態様の決済装置によれば、ユーザが保有する第2ポイント数から、ユーザが事前に入力した第1ポイント数を差し引いた第3ポイント数を端末に表示できるので、ユーザの利便性が向上する。
【0076】
本開示の第2の態様(第1の態様の例)による決済装置における前記取得部は、前記ユーザが複数の決済サービスの中から前記第1決済サービスを選択したことを示す情報を取得してもよい。また、本態様の決済装置は、前記情報を取得したことを契機として、前記ユーザの端末にインストールされている前記第1決済サービスに用いるアプリケーションプログラムを起動させるために、前記ユーザを識別する識別情報を外部装置へ出力する出力部を備えてもよい。本態様の決済装置によれば、 ユーザが購入サイトにおいて、第1決済サービスを選択すれば、決済プログラムが自動的に起動されるので、ユーザの利便性が向上する。
【0077】
本開示の第3の態様(第1の態様の例)による決済装置における前記取得部は、前記購入代金を取得し、前記決定部は、前記購入代金から前記第1ポイント数に対応する金額を差し引いた決済金額を決定し、前記表示制御部は、前記決済金額を前記端末に表示させてもよい。本態様の決済装置によれば、購入サイトにおいて既に入力された第1ポイントに相当する金額を購入代金から差し引いた決済金額を端末に表示することができるので、ユーザは支払いが必要になる金額を認識できる。
【0078】
本開示の第4の態様(第3の態様の例)による決済装置における前記取得部は、前記アプリケーションプログラムによって提供される前記端末の決済画面において、前記ユーザが前記商品の購入に充当するポイントとして入力した第4ポイント数を前記端末から取得し、前記第4ポイント数に対応する金額を、前記決済金額から差し引いた金額で決済を実行する決済部を備えてもよい。本態様の決済装置によれば、決済プログラムが起動された後に、ユーザが入力した第4ポイント数を控除して決済を実行するので、ユーザのポイントの利用を促進できる。
【0079】
本開示の第5の態様によるアプリケーションプログラムは、第1決済サービスの加盟店が管理する商品の購入サイトにおいて商品の購入代金の一部として端末に入力された第1ポイント数を前記第1決済サービスにおいて前記端末のユーザが利用可能な第2ポイント数から減算した第3ポイント数、を前記端末の表示装置に表示すること、を前記端末の処理装置に実行させる。本態様のアプリケーションプログラムによれば、当該アプリケーションプログラムが起動される前に入力された第1ポイント数を第2ポイント数から差し引いた第3ポイント数を表示できるので、ユーザは、決済に充当できるポイント数を正確に把握できる。
【0080】
本開示の第6の態様(第5の態様の例)によるアプリケーションプログラムは、前記ユーザによって入力される前記決済金額に充当する第4ポイント数を受け付けることと、前記ユーザによって入力される決済の指示を受け付けることと、前記第3ポイント数以下の前記第4ポイント数と前記決済の指示を受け付けた場合、前記第4ポイント数を含む決済要求を、前記第1決済サービスを提供する決済装置に送信することとを、前記処理装置に実行させてもよい。本態様のアプリケーションプログラムによれば、第4ポイント数は第3ポイント数以下であるから、充当可能なポイント数になっている。このため、決済装置は、ポイント不足に起因するエラーを端末に返却する必要がなくなる。
【0081】
本開示の第7の態様(第6の態様の例)によるアプリケーションプログラムは、受け付けた前記第4ポイント数が前記第3ポイント数を超える場合、前記表示装置にエラーである旨を表示することを、前記処理装置に実行させてもよい。本態様のアプリケーションプログラムによれば、第4ポイント数は第3ポイント数を超える場合にエラーを表示できるので、決済装置の処理負荷を削減できる。
【符号の説明】
【0082】
1…決済システム、10…端末、20…決済サーバ、30…ポイントサーバ、40…WEBサーバ、50…加盟店サーバ、NW…通信網、110、210…通信装置、120,220…記憶装置、130,230…処理装置、140…表示装置、150…入力装置、160,260…バス、130a…第1取得部、130b…第1表示制御部、130c…受付部、130d…決済要求部、230a…第2取得部、230b…決定部、230c…第2表示制御部、230d…出力部、230e…決済部、PR1…決済プログラム、PR2…プログラム。
【要約】
【課題】ポイントサービスにより付与するポイントを共通ポイントとして利用可能にしつつ、ユーザの利便性を向上させる。
【解決手段】第1決済サービスを提供する決済サーバ20に、第2取得部230a、決定部230b、及び表示制御部230cを設ける。第2取得部230aは、加盟店が管理する商品の購入サイトにおいて、商品の購入代金の一部として第1ポイント数がユーザによって入力され、ユーザが複数の決済サービスの中から第1決済サービスを選択した場合に、第1ポイント数を取得する。決定部230bは、第1決済サービスにおいて、ユーザが利用可能な第2ポイント数から第1ポイント数を減算した第3ポイント数を決定する。表示制御部230cは、第3ポイント数をユーザが商品の購入に充当可能なポイント数として、ユーザの端末に表示させる。
【選択図】
図7