(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-17
(45)【発行日】2025-04-25
(54)【発明の名称】バックライトパネル、製造方法及び表示パネル
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20250418BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20250418BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20250418BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20250418BHJP
【FI】
F21S2/00 480
G09F9/00 336G
G02F1/13357
F21S2/00 484
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2022572451
(86)(22)【出願日】2022-08-08
(86)【国際出願番号】 CN2022110822
(87)【国際公開番号】W WO2024026903
(87)【国際公開日】2024-02-08
【審査請求日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】202210916195.9
(32)【優先日】2022-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】ティーシーエル チャイナスター オプトエレクトロニクス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TCL China Star Optoelectronics Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.9-2,Tangming Rd,Guangming New District,Shenzhen,Guangdong,China 518132
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】石 卓男
【審査官】佐藤 彰洋
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第114203879(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111524931(CN,A)
【文献】中国実用新案第215954024(CN,U)
【文献】特開2011-205142(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113270437(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第113985652(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111505868(CN,A)
【文献】特開2005-234117(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
G09F 9/00
G02F 1/13357
H10H 20/00
H10H 20/856
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、反射層と、白色インキ層と、溶接パッドと、ランプビーズとを含み、
前記基板に、前記反射層、前記白色インキ層、前記溶接パッド及び前記ランプビーズが載置され、前記白色インキ層に、窓が設けられ、前記溶接パッドが、前記窓内に設置され、前記ランプビーズと前記溶接パッドが、電気的に接続され、
前記反射層が、前記白色インキ層の前記基板に近い側に設けら
れ、
前記反射層が、前記基板内に埋め込められる、バックライトパネル。
【請求項2】
前記反射層が、前記基板における中間領域に埋め込められる、
請求項1に記載のバックライトパネル。
【請求項3】
前記反射層が、前記ランプビーズと同数のサブ反射層を含み、各前記サブ反射層は互いに接触せず、
前記サブ反射層が、前記ランプビーズと一対一で対応して前記基板に設けられる、請求項1に記載のバックライトパネル。
【請求項4】
前記反射層の材料が、白色インキ、酢酸ビニル系接着剤、銅、アルミニウムと銀のうちの任意の1つである、請求項1に記載のバックライトパネル。
【請求項5】
基板を提供するステップと、
反射層を予め製作し、前記基板の形成過程で、前記反射層を前記基板の中に固化させるステップと、
前記基板に溶接パッドを形成するステップと、
前記基板に白色インキ層を形成し、前記白色インキ層に窓を設け、前記窓内に、前記溶接パッドを設置するステップと、
前記溶接パッドに、ランプビーズをはんだ付けするステップと、
含む、バックライトパネルの製造方法。
【請求項6】
メイン制御板と、拡散板と、拡散シートと、駆動回路板と、垂直偏光シートと、TFTガラス板と、液晶層と、カラーフィルタと、水平偏光シートと、
請求項1~4のいずれか1項に記載のバックライトパネルとを含み、
前記メイン制御板、前記バックライトパネル、前記拡散板、前記拡散シート、前記駆動回路板、前記垂直偏光シート、前記TFTガラス板、前記液晶層、前記カラーフィルタ及び前記水平偏光シートが、
この順で設けられる、表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示技術分野に関し、特にバックライトパネル、製造方法及び表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
Mini-LED(Mini-light emitting diode、ミニ発光ダイオード)バックライト製品において、ライトパネルのランプビーズの数が膨大であるため、ライトパネル上の白色ソルダーレジストインキの窓開けに高い精度が求められ、一般的に感光性白色インキが使用される。感光性白色インキの反射率は白色インキの膜厚に比例するため、高い反射率の仕様が求められる場合は、白色インキの膜厚も大きくなる。また、白色インキの厚みが大きすぎると、露光の際、白色インキの底部が十分に固化できないため、現像プロセスにおいて、十分に固化されない白色インキが、サイドエッチングによって、アンダーカット構造を生じることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
アンダーカット構造は、えぐられた構造であるため、外力で破損して落ちやすく、溶接パッド部分に落ちると、不良品や点灯できない状況になる。また、白色インキの厚みが大きすぎる場合、高温プロセスを経た後、白色インキとガラスの熱膨張係数が不一致であるため、応力が生じて基板の反りが発生し、その反りが大きすぎると、破損しやすい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記状況に基づき、従来のバックライトパネルにおける白色インキ層の破損、反り問題について、バックライトパネル及びその製造方法を提供する必要がある。
【0005】
上記目的を達成するために、第1態様によれば、本願実施例は、
基板と、反射層と、白色インキ層と、溶接パッドと、ランプビーズとを含み、
前記基板に、前記反射層、前記白色インキ層、前記溶接パッド及び前記ランプビーズが載置され、前記白色インキ層に、窓が設けられ、前記溶接パッドが、前記窓内に設置され、前記ランプビーズと前記溶接パッドが、電気的に接続され、
前記反射層が、前記白色インキ層の前記基板に近い側に設けられる、バックライトパネルを提供する。
【0006】
第2態様によれば、本願実施例は、
基板を提供するステップと、
前記基板に反射層を形成するステップと、
前記基板に溶接パッドを形成するステップと、
前記基板に白色インキ層を形成し、前記白色インキ層に窓を設け、前記窓内に、前記溶接パッドを設置するステップと、
前記溶接パッドに、ランプビーズをはんだ付けするステップと、を含み、
前記反射層が、前記白色インキ層の前記基板に近い側に設けられる、バックライトパネルの製造方法を提供する。
【0007】
第3態様によれば、本願実施例は、
メイン制御板と、拡散板と、拡散シートと、駆動回路板と、垂直偏光シートと、TFTガラス板と、液晶層と、カラーフィルタと、水平偏光シートと、バックライトパネルとを含み、
前記メイン制御板、前記バックライトパネル、前記拡散板、前記拡散シート、前記駆動回路板、前記垂直偏光シート、前記TFTガラス板、前記液晶層、前記カラーフィルタ及び前記水平偏光シートが、この順で設けられ、
前記バックライトパネルが、基板と、反射層と、白色インキ層と、溶接パッドと、ランプビーズとを含み、
前記基板に、前記反射層、前記白色インキ層、前記溶接パッド及び前記ランプビーズが載置され、前記白色インキ層に窓が設けられ、前記溶接パッドが、前記窓内に設置され、前記ランプビーズと前記溶接パッドが、電気的に接続され、
前記反射層が、前記白色インキ層の前記基板に近い側に設けられる、表示パネルを提供する。
【発明の効果】
【0008】
本願の各実施例に提供されるバックライトパネルは、基板によって反射層、白色インキ層、溶接パッド及びランプビーズを載置する。白色インキ層に、溶接パッドを設置するための窓が設けられ、ランプビーズと溶接パッドが、電気的に接続される。ここで、反射層は、ランプビーズが通電した際に発する光を反射させるために用いられ、ランプビーズが反射層に向けて発する光を反射させることを実現し、バックライトパネルの反射率を向上させ、バックライトパネルの光利用率を向上させるものである。バックライトパネルの反射率を向上させるための反射層を有する場合、白色インキ層の量を減らし、白色インキ層の厚さを薄くすることができる。薄くなった白色インキ層は、固化プロセスにおいて、十分に固化されることができ、現像プロセスにおいて、アンダーカット構造の発生による白色インキ層の破損を防ぐことができる。また、薄くなった白色インキ層は、基板との熱膨張係数の過度な違いによる反りも防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本願の実施例に提供されるバックライトパネルの構造概略図である。
【
図2】本願の実施例に提供されるバックライトパネルの構造概略図である。
【
図3】本願の実施例に提供されるバックライトパネルの構造概略図である。
【
図4】本願の実施例に提供されるバックライトパネルの構造概略図である。
【
図5】本願の実施例に提供されるバックライトパネルの構造概略図である。
【
図6】本願の実施例に提供されるバックライトパネルの製造方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本願の理解を容易にするために、以下、関連する図面を参照して本願をより全面的に説明する。図面には本願の好ましい実施例が示されている。しかしながら、本願は、多くの異なる形態で実現することができ、本明細書に記載された実施例に限定されるものではない。逆に、これらの実施例を提供する目的は、本願の開示内容に対する理解をより完全かつ全面的にすることである。
【0011】
なお、ある要素が他の要素に「接続される」と考えられる場合、他の要素と直接接続されて一体化してもよく、その両者の間に別の要素が存在してもよい。本明細書では、「実装」、「一端」、「他端」等の表現は、説明のためにのみ使用される。
【0012】
特に限定されない限り、本明細書において使用されるすべての技術と科学用語は、本願の技術分野に属する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本願明細書において使用される用語は、特定の実施形態を説明するためのものであり、本願を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目の1つ以上の任意の及びすべての組合せを含む。
【0013】
表示パネルは、画像や映像を表示するためのものであり、一般的にメイン制御板、拡散板、拡散シート、駆動回路板、垂直偏光シート、TFTガラス板、液晶層、カラーフィルタ、水平偏光シート及びバックライトパネル1を含む。
【0014】
この中で、メイン制御板は、表示パネルの制御中枢であり、表示パネルにおける各装置の協調動作を制御するために用いられ、一例として、メイン制御板はコントローラとプロセッサを含む。拡散板は、バックライトパネル1が発する光を面全体に均一に広げるシート又はフィルムであり、一例として、拡散板の基材は、PET(Polyethylene terephthalate、ポリエチレンテレフタレート)、PC(Polycarbonate、ポリカーボネート)又はPMMA(Polymethyl methacrylate、ポリメチルメタクリレート)である。拡散シートにより、輝度ムラや輝点を除去することができ、一例として、拡散シートは、透明シート基材の主表面に凸状のマイクロレンズ群を形成したシートである。駆動回路板は、バックライトパネル1のランプビーズに安定した電圧又は電流の駆動信号を供給する。垂直偏光シートと水平偏光シートは、光ビームの偏光方向を制御するもので、一例として、偏光シートの材料はポリビニルアルコールである。TFT(Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)ガラス板は、表示パネルにおける画素を表示するために使用される。液晶層は、電界の作用で配向が変化する液晶分子を含む。カラーフィルタは、色を表現するための光学フィルターで、光波の中のわずかな波長域を透過させ、それ以外の波長域を反射させるものである。バックライトパネル1は、表示パネルに光源を提供するための装置である。
【0015】
バックライトパネル1は、表示パネルにおける重要な部品であり、しかしながら、従来のバックライトパネル1では、白色インキ層15の破損やバックライトパネル1の反りが発生しやすい。上記問題を解決するために、本願の実施例では、バックライトパネル1を提供する。
図1に示すように、バックライトパネル1は、基板11、反射層13、白色インキ層15、溶接パッド17及びランプビーズを含む。ここで、基板11は、反射層13、白色インキ層15、溶接パッド17及びランプビーズを載置するために用いられる。なお、基板11は透明基板11であってもよく、非透明基板11であってもよい。一例として、透明基板11はガラス基板11であってもよい。一例として、非透明基板11はPCB(Printed Circuit Board、プリント配線板)基板11、金属(例えばアルミニウム)基板11などであってもよい。基板11は、具体的に、実際の要求に応じて設定することができ、ここに限定されるものではない。白色インキ層15は、一方ではソルダーレジスト機能を有し、他方ではある程度の光反射効果を有する。具体的に、白色インキ層15は白色インキを固化させることにより形成した。溶接パッド17は、ランプビーズを接続するための電流伝送線のジョイントであり、一例として、溶接パッド17の内部は金属配線であり、外層に酸化防止層が巻かれており、前記酸化防止層は導電性を有する。ランプビーズは通電すると発光する。バックライトパネル1の形成構造では、白色インキ層15に窓が設けられ、理解できるように、前記窓は白色インキ層15を貫通してもよく、貫通しなくてもよい。溶接パッド17は、窓内に設置される。ランプビーズと溶接パッド17が、電気的に接続され、具体的に、ランプビーズの接続端部を溶接パッド17にはんだ付けすることができる。
【0016】
反射層13は、基板11に設けられ、具体的に、白色インキ層15の基板11に近い側に設けられる。反射層13は、ランプビーズが通電した際に発する光を反射し、ランプビーズが発する光を可能な限り全て拡散板に照射し、光源の使用率を高めるように用いられる。反射層13の材料の選択は、材料の反射特性によって異なり、例えば、反射層13は白色インキからなり、反射層13は酢酸ビニル系接着剤からなり、反射層13は銅からなり、反射層13はアルミニウムからなり、あるいは、反射層13は銀からなってもよく、その材料はここで具体的に限定されるものではない。また、材料によって、異なる製造工程が用いられ、例えば、反射層13は、印刷、コーティング、スパッタリング、埋め込みなどの工程で製造することができる。
【0017】
反射層13は、基板11上に、少なくとも下記のような三つの方法で配置できる。
【0018】
一例として、
図1に示すように、バックライトパネル1は基板11、反射層13、白色インキ層15、溶接パッド17及びランプビーズを含む。基板11は、対向する第1板面と第2板面を含み、言い換えれば、第1板面は、基板11の正面と言える。この正面は、表示パネルの拡散板に向けて設けられる。第2板面は、基板11の背面と言える。この背面は、表示パネルの拡散板から離れた側で設けられる。第1板面に白色インキ層15、溶接パッド17とランプビーズが設けられ、第2板面に反射層13が設けられ、具体的に、白色インキ層15は第1板面に敷設され、白色インキ層15に窓が設けられ、溶接パッド17は、前記窓内に設置される。ランプビーズと溶接パッド17がはんだ付けされている。窓の数は、ランプビーズの数と同じであり、ランプビーズの数は、実際の要求に応じて設定する。ここで、基板11は、反射層13、白色インキ層15、溶接パッド17とランプビーズを載置するために用いられる。白色インキ層15は、一方ではソルダーレジスト機能を有し、他方ではある程度の光反射効果を有する。具体的に、白色インキ層15は白色インキを固化させることにより形成した。溶接パッド17は、ランプビーズを接続するための電流伝送線のジョイントであり、一例として、溶接パッド17の内部は金属配線であり、外層に酸化防止層が巻かれており、前記酸化防止層は導電性を有する。別の例として、溶接パッド17は金属はんだ接合部である。ランプビーズは通電すると発光する。バックライトパネル1の形成構造では、白色インキ層15に窓が設けられ、理解できるように、前記窓は白色インキ層15を貫通してもよく、貫通しなくてもよい。溶接パッド17は、窓内に設置される。ランプビーズと溶接パッド17が、電気的に接続され、具体的に、ランプビーズの接続端部を溶接パッド17にはんだ付けすることができる。
【0019】
なお、上記例示において、反射層13が反射機能を果たすように、基板11は透明基板11であり、ランプビーズが発する光が基板11を通過できるようにしている。具体的に、ランプビーズが通電した際に発する光が基板11を通過し、反射層13で反射されて基板11を再び通過してから、表示パネルの拡散板に照射されるようになっている。
【0020】
反射層13に選択された材料は、光に対して反射性を有する。例えば、反射層13は白色インキからなり、反射層13は酢酸ビニル系接着剤からなり、反射層13は銅からなり、反射層13はアルミニウムからなり、あるいは、反射層13は銀からなってもよく、その材料はここで具体的に限定されるものではない。また、材料によって、異なる製造工程が用いられ、例えば、反射層13は、印刷、コーティング、スパッタリングなどの工程で製造することができる。本例示における反射層13の配置方法は、バックライトパネル1の構造を変更する必要がなく、バックライトパネル1の基板11の背面に一層の反射層13を設ければよい。
【0021】
本例示では、反射層13がバックライトパネル1の基板11に確実に設置されるように、バックライトパネル1は、
図2に示すように、補助基板19をさらに含む。上記補助基板19は、反射層13を基板11と補助基板19とで挟むように反射層13に設けられる。補助基板19は、金属材料で構成されてもよく、非金属材料で構成されてもよい。補助基板19は、反射層13をさらに強化するように、バックライトパネル1の基板11に接着、ねじ込み接続し、補助基板19の保護効果により、反射層13の寿命を向上させ、バックライトパネル1、表示パネルの寿命を向上させる。
【0022】
一例として、バックライトパネル1は基板11、反射層13、白色インキ層15、溶接パッド17及びランプビーズを含む。
図3に示すように、この例示では、反射層13は基板11内に埋め込められ、例えば、反射層13を予め製作し、バックライトパネル1の基板11を製作する過程で、基板11を作るための材料に予め製作した反射層13を侵入させ、材料の固化とともに、反射層13を基板11に埋め込んで、反射層13付きの基板11を形成する。白色インキ層15は、基板11に設けられ、白色インキ層15に窓が設けられ、溶接パッド17は、前記窓内に設置され、ランプビーズと溶接パッド17がはんだ付けされている。なお、白色インキ層15は、一方ではソルダーレジスト機能を有し、他方ではある程度の光反射効果を有する。具体的に、白色インキ層15は白色インキを固化させることにより形成した。溶接パッド17は、ランプビーズを接続するための電流伝送線のジョイントであり、一例として、溶接パッド17は銅の金属はんだ接合部である。ランプビーズは通電すると発光する。バックライトパネル1の形成構造では、白色インキ層15に窓が設けられ、理解できるように、前記窓は白色インキ層15を貫通してもよく、貫通しなくてもよい。溶接パッド17は、窓内に設置される。ランプビーズと溶接パッド17が、電気的に接続され、具体的に、ランプビーズの接続端部を溶接パッド17にはんだ付けすることができる。
【0023】
なお、上記例示において、反射層13が反射機能を果たすように、基板11は透明基板11であり、例えば、プラスチック基板11である。このように、ランプビーズが発する光が基板11を通過できるようにしている。具体的に、ランプビーズが通電した際に発する光が基板11を通過し、反射層13で反射されて、表示パネルの拡散板に照射されるようになっている。
【0024】
反射層13が基板11に埋め込められる位置は、実際の要求に応じて変更することができ、一例として、反射層13は、基板11の中間領域に埋め込められる。
【0025】
上記例示では、反射層13が基板11内に埋め込まれることにより、反射層13が空気や水分によって酸化腐食されることを防ぎ、製品の信頼性を向上させることができる。
【0026】
一例として、
図4に示すように、バックライトパネル1は基板11、反射層13、白色インキ層15、溶接パッド17、ランプビーズ及び透明絶縁層21をさらに含む。この例示では、反射層13は基板11一面に設けられ、透明絶縁層21は反射層13に設けられ、白色インキ層15は透明絶縁層21に設けられ、白色インキ層15に窓が設けられ、溶接パッド17は、窓内に設置される。ランプビーズと溶接パッド17がはんだ付けられている。なお、透明絶縁層21は、反射層13、溶接パッド17と溶接パッド17に対応する金属配線を絶縁するために用いられ、反射層13が導電層材料からなる場合、溶接パッド17の金属配線と反射層13との間のクロストークにより、金属配線からランプビーズへの電気エネルギーの伝達に影響を与えることを防ぐ。透明絶縁層21は、例えば、ガラス、プラスチック等である。白色インキ層15は、一方ではソルダーレジスト機能を有し、他方ではある程度の光反射効果を有する。具体的に、白色インキ層15は白色インキを固化させることにより形成した。溶接パッド17は、ランプビーズを接続するための電流伝送線のジョイントであり、一例として、溶接パッド17は銀の金属はんだ接合部である。ランプビーズは通電すると発光する。バックライトパネル1の形成構造では、白色インキ層15に窓が設けられ、理解できるように、前記窓は白色インキ層15を貫通してもよく、貫通しなくてもよい。溶接パッド17は、窓内に設置される。ランプビーズと溶接パッド17が、電気的に接続され、具体的に、ランプビーズの接続端部を溶接パッド17にはんだ付けすることができる。
【0027】
なお、上記例示において、基板11は透明基板11であってもよく、非透明基板11であってもよい。この例示では、ランプビーズが通電した際に発する光が透明絶縁層21を通過し、反射層13で反射されて、透明絶縁層21を再び通過する。
【0028】
この例示では、反射層13を白色インキ層15などの他の構造と同じ層に設定することで、プロセスの設定を容易にした。
【0029】
反射層13は、完全な一層の材料層であってもよく、言い換えれば、基板11に連続した反射層13が形成される。一例として、
図5に示すように、反射層13は、ランプビーズの数と同じ数のサブ反射層131を含む。反射層13は、互いに独立しており互いに接触しない複数のサブ反射層131からなり、すなわち、反射層は完全ではない。サブ反射層131は、基板11にランプビーズと一対一で対応して設けられ、すなわち、各ランプビーズごとに一つのサブ反射層131が配置され、サブ反射層131は、対応するランプビーズが通電した際に発する光を反射させるために用いられる。反射層13が基板11に配置される方法によって、サブ反射層131も異なる方法で形成できる。反射層13が基板11の第2板面(基板11の背面)に設けられる場合、一例として、まず、第2板面に完全な反射層13を設けて、ランプビーズの配置位置に応じて反射層13を切断して、サブ反射層131を形成する。別の例として、サブ反射層131を予め製作し、対応するランプビーズの位置にサブ反射層131を設ける。反射層13が基板11内に埋め込められる場合、サブ反射層131を予め製作し、ランプビーズの配置位置に応じて各サブ反射層131を配置し、基板11の製作過程で、配置された各サブ反射層131を基板11の材料に侵入させ、固化させて成型する。反射層13と白色インキ層15が基板11の同じ側に設けられる場合、一例として、基板11の一面に完全な反射層13を設けて、ランプビーズの配置位置に応じて反射層13を切断して、サブ反射層131を形成する。別の例として、サブ反射層131を予め製作し、対応するランプビーズの位置にサブ反射層131を設ける。なお、サブ反射層131の面積は、反射層13に向けて発される光の大部分を反射させることができるような面積である。
【0030】
各実施例において、バックライトパネル1は基板11によって反射層13、白色インキ層15、溶接パッド17とランプビーズを載置する。白色インキ層15に、溶接パッド17を設置するための窓が設けられ、ランプビーズと溶接パッド17が電気的に接続される。ここで、反射層13は、ランプビーズが通電した際に発する光を反射させるために用いられ、ランプビーズが反射層13に向けて発する光を反射させることを実現し、バックライトパネル1の反射率を向上させ、バックライトパネル1の光利用率を向上させるものである。バックライトパネル1の反射率を向上させるための反射層13を有する場合、白色インキ層15の量を減らし、白色インキ層15の厚さを薄くすることができる。薄くなった白色インキ層15は、固化プロセスにおいて、十分に固化されることができ、現像プロセスにおいて、アンダーカット構造の発生による白色インキ層15の破損を防ぐことができる。また、薄くなった白色インキ層15は、基板11との熱膨張係数の過度な違いによる反りも防ぐことができる。
【0031】
一つの実施例によれば、バックライトパネル1の製造方法を提供し、
図6に示すように、下記のステップを含む。
【0032】
ステップS61:基板11を提供する。基板11は、透明基板11であってもよく、非透明基板11であってもよい。一例として、透明基板11は、ガラス基板11である。一例として、非透明基板11はPCB(Printed Circuit Board、プリント配線板)基板11、金属(例えば、アルミニウム)基板11などである。具体的に、基板11は、実際の要求に応じて設定することができ、ここに限定されるものではない。
【0033】
ステップS63:基板11に反射層13を形成する。反射層13を製作する材料は、白色インキ、酢酸ビニル系接着剤、銅、アルミニウムと銀のうちの任意の1つである。材料によって、異なる製造工程が用いられ、例えば、反射層13は、印刷、コーティング、スパッタリング、埋め込みなどの工程で製作することができる。反射層13、少なくとも下記のような三つの方法で配置できる。第1の方法では、反射層13が基板11の背面に設けられ、第2の方法では、反射層13が基板11の正面に設けられ、第3の方法では、反射層13は基板11内に設けられる。異なる設置方法によって、基板11に反射層13を形成する方法も異なる。第1の方法と第3の方法では、印刷、コーティング、スパッタリングなどの工程で反射層13を製作する。第2の方法では、反射層13を予め製作し、基板11の形成過程で、反射層13を基板11の中に固化させる。
【0034】
反射層13が複数のサブ反射層131を含む場合、基板11に完全な反射層13を形成した後、反射層13を切断してもよく、あるいは、サブ反射層131を予め製作して、サブ反射層131を基板11の中に設置してもよい。なお、反射層13は、バックライトパネル1に位置するランプビーズが通電した際に発する一部の光を反射させるために用いられる。
【0035】
ステップS65:基板11に溶接パッド17を形成する。具体的に、基板11の正面に金属配線を敷設する過程において、金属配線に溶接パッド17を設ける。一例として、溶接パッド17の内部は金属配線であり、外層に酸化防止層が巻かれており、前記酸化防止層は導電性を有する。別の例として、溶接パッド17は金属はんだ接合部である。
【0036】
ステップS67:基板11に白色インキ層15を形成し、白色インキ層15に窓を設け、窓内に、溶接パッド17を設置する。具体的に、溶接パッド17を覆うように基板11に白色インキを塗布し、白色インキを固化させ、固化した白色インキを露光・現像して溶接パッド17を露出させる窓を形成する。
【0037】
ステップS69:溶接パッド17に、ランプビーズをはんだ付けする。
【0038】
なお、反射層13が基板11の正面に設けられる場合、ステップS65とステップS67の間に、さらに下記ステップ66を含む。
【0039】
反射層13に透明絶縁層21を形成する。白色インキ層15が透明絶縁層21に形成される。透明絶縁層は、反射層13、溶接パッド17と溶接パッド17に対応する金属配線を絶縁するために用いられ、反射層13が導電層材料からなる場合、溶接パッド17の金属配線と反射層13との間のクロストークにより、金属配線からランプビーズへの電気エネルギーの伝達に影響を与えることを防ぐ。透明絶縁層21は、例えば、ガラス、プラスチックなどである。
【0040】
本願の製造方法により製造されたバックライトパネル1は、反射層13によってランプビーズが通電した際に発する光を反射させ、ランプビーズが反射層13に向けて発する光を反射させることを実現し、バックライトパネル1の反射率を向上させ、バックライトパネル1の光利用率を向上させるものである。バックライトパネル1の反射率を向上させるための反射層13を有する場合、白色インキ層15の量を減らし、白色インキ層15の厚さを薄くすることができる。薄くなった白色インキ層15は、固化プロセスにおいて、十分に固化されることができ、現像プロセスにおいて、アンダーカット構造の発生による白色インキ層15の破損を防ぐことができる。また、薄くなった白色インキ層15は、基板11との熱膨張係数の過度な違いによる反りも防ぐことができる。
【0041】
上述した実施例の各技術的特徴を任意に組み合わせることができ、説明を簡潔にするために、上記実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについて記載しないが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾がない限り、いずれも本明細書に記載の範囲であると考えられるべきである。
【0042】
上述した実施例は、本願のいくつかの実施形態を示し、その説明が具体的で詳細であるが、本願の特許出願範囲を限定するものと理解すべきではない。当業者にとって、本願の構想から逸脱しない前提で、さらにいくつかの変形及び改善を行うことができ、これらはいずれも本願の保護範囲に属することが指摘されるべきである。したがって、本願の特許の保護範囲は、添付された請求項の範囲を基準とすべきである。
【符号の説明】
【0043】
1:バックライトパネル
11:基板
13:反射層
131:サブ反射層
15:白色インキ層
17:溶接パッド
19:補助基板
21:溶接パッド