(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-18
(45)【発行日】2025-04-28
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20250421BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20250421BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2023065199
(22)【出願日】2023-04-12
【審査請求日】2023-05-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年2月10日 https://adviser-navi.co.jp/watashi-ifa/hikaku/01/ https://adviser-navi.co.jp/watashi-ifa/hikaku/02/ https://adviser-navi.co.jp/watashi-ifa/hikaku/03/
(73)【特許権者】
【識別番号】519207114
【氏名又は名称】アドバイザーナビ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100160912
【氏名又は名称】大谷 寛
(72)【発明者】
【氏名】平 行秀
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-033683(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0350857(US,A1)
【文献】特開2023-043245(JP,A)
【文献】特開2019-036042(JP,A)
【文献】イノベーショングループ、IFAと一般投資家をマッチングする資産投資相談プラットフォーム「みんなの資産運用」を正式リリース,[online],PRTIMES,2022年06月17日,インターネット<URL: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000212.000014573.html>,[検索日:2024年5月21日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投資家の属性に関する投資家情報を受け付ける投資家情報受付処理と、
該投資家情報受付処理で受け付けた前記投資家情報と照合される、投資に関するアドバイスを前記投資家に提供するアドバイザの属性に関するアドバイザ情報を受け付けるアドバイザ情報受付処理と、
該アドバイザ情報受付処理で受け付け
られて任意のセグメントに分類された情報を含む前記アドバイザ情報と前記投資家情報受付処理で受け付け
られて任意のセグメントに分類された情報を含む前記投資家情報との照合に基づいて前記投資家と前記アドバイザとをマッチングさせるマッチング処理と、を実行し、
前記投資家情報は、
前記投資家の性格を分析したビッグファイブ性格特性第1データを構成する性格分析に関する情報を含み、
前記アドバイザ情報は、
前記アドバイザの性格を分析したビッグファイブ性格特性第2データを構成する性格分析に関する情報を含み、
前記マッチング処理は、
前記ビッグファイブ性格特性第1データと前記ビッグファイブ性格特性第2データとの一致度を優先させてマッチングさせる、あるいは前記ビッグファイブ性格特性第1データ以外の
前記セグメントに分類された前記投資家情報と前記ビッグファイブ性格特性第2データ以外の
前記セグメントに分類された前記アドバイザ情報との一致度を優先させてマッチングさせる、
情報処理システム。
【請求項2】
前記マッチング処理で前記投資家にマッチした前記アドバイザを前記投資家に提案するリコメンド処理を実行する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記マッチング処理で前記投資家にマッチした前記アドバイザを前記投資家に提案するリコメンド処理と、
該リコメンド処理に基づいて前記投資家に入力されるリコメンドに対する回答情報をフィードバック情報として受け付けるフィードバック情報受付処理と、
該フィードバック情報受付処理で受け付けた前記フィードバック情報に基づいて前記マッチング処理を実行するように更新する更新処理と、
を実行する請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
プロセッサ、プログラムが記憶されたメモリを備える情報処理装置であって、
前記プロセッサによって前記プログラムが実行されることによって、
投資家の属性に関する投資家情報を受け付ける投資家情報受付処理と、
該投資家情報受付処理で受け付けた前記投資家情報と照合される、投資に関するアドバイスを前記投資家に提供するアドバイザの属性に関するアドバイザ情報を受け付けるアドバイザ情報受付処理と、
該アドバイザ情報受付処理で受け付け
られて任意のセグメントに分類された情報を含む前記アドバイザ情報と前記投資家情報受付処理で受け付け
られて任意のセグメントに分類された情報を含む前記投資家情報との照合に基づいて前記投資家と前記アドバイザとをマッチングさせるマッチング処理と、を実行し、
前記投資家情報は、
前記投資家の性格を分析したビッグファイブ性格特性第1データを構成する性格分析に関する情報を含み、
前記アドバイザ情報は、
前記アドバイザの性格を分析したビッグファイブ性格特性第2データを構成する性格分析に関する情報を含み、
前記マッチング処理は、
前記ビッグファイブ性格特性第1データと前記ビッグファイブ性格特性第2データとの一致度を優先させてマッチングさせる、あるいは前記ビッグファイブ性格特性第1データ以外の
前記セグメントに分類された前記投資家情報と前記ビッグファイブ性格特性第2データ以外の
前記セグメントに分類された前記アドバイザ情報との一致度を優先させてマッチングさせる、
情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータによって実装される情報処理装置に、
投資家の属性に関する投資家情報を受け付ける投資家情報受付処理と、
該投資家情報受付処理で受け付けた前記投資家情報と照合される、投資に関するアドバイスを前記投資家に提供するアドバイザの属性に関するアドバイザ情報を受け付けるアドバイザ情報受付処理と、
該アドバイザ情報受付処理で受け付け
られて任意のセグメントに分類された情報を含む前記アドバイザ情報と前記投資家情報受付処理で受け付け
られて任意のセグメントに分類された情報を含む前記投資家情報との照合に基づいて前記投資家と前記アドバイザとをマッチングさせるマッチング処理と、を実行し、
前記投資家情報は、
前記投資家の性格を分析したビッグファイブ性格特性第1データを構成する性格分析に関する情報を含み、
前記アドバイザ情報は、
前記アドバイザの性格を分析したビッグファイブ性格特性第2データを構成する性格分析に関する情報を含み、
前記マッチング処理は、
前記ビッグファイブ性格特性第1データと前記ビッグファイブ性格特性第2データとの一致度を優先させてマッチングさせる、あるいは前記ビッグファイブ性格特性第1データ以外の
前記セグメントに分類された前記投資家情報と前記ビッグファイブ性格特性第2データ以外の
前記セグメントに分類された前記アドバイザ情報との一致度を優先させてマッチングさせる、
プログラム。
【請求項6】
コンピュータによって実装される情報処理装置が、
投資家の属性に関する投資家情報を受け付ける投資家情報受付処理と、
該投資家情報受付処理で受け付けた前記投資家情報と照合される、投資に関するアドバイスを前記投資家に提供するアドバイザの属性に関するアドバイザ情報を受け付けるアドバイザ情報受付処理と、
該アドバイザ情報受付処理で受け付け
られて任意のセグメントに分類された情報を含む前記アドバイザ情報と前記投資家情報受付処理で受け付け
られて任意のセグメントに分類された情報を含む前記投資家情報との照合に基づいて前記投資家と前記アドバイザとをマッチングさせるマッチング処理と、を実行し、
前記投資家情報は、
前記投資家の性格を分析したビッグファイブ性格特性第1データを構成する性格分析に関する情報を含み、
前記アドバイザ情報は、
前記アドバイザの性格を分析したビッグファイブ性格特性第2データを構成する性格分析に関する情報を含み、
前記マッチング処理は、
前記ビッグファイブ性格特性第1データと前記ビッグファイブ性格特性第2データとの一致度を優先させてマッチングさせる、あるいは前記ビッグファイブ性格特性第1データ以外の
前記セグメントに分類された前記投資家情報と前記ビッグファイブ性格特性第2データ以外の
前記セグメントに分類された前記アドバイザ情報との一致度を優先させてマッチングさせる、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法、特に、投資家とアドバイザとをマッチングさせる情報処理を実行する情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、事業承継したい者及び事業承継を受けたい者の互いのニーズをマッチさせる、求人したい者及び求職している者の互いのニーズをマッチさせる、あるいは結婚したい者同士のニーズをマッチさせる等といった、種々のニーズをマッチさせる技術が存在している。
【0003】
特許文献1には、ユーザから取得した金融資産情報に基づいて、貸し手のユーザと借り手のユーザとをマッチングさせるサービスを実現するマッチング技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えば金融資産や不動産等の投資を行う場合は、投資に対するリスクを低減する観点から、投資や資産に関する専門的な知識や経験をもったアドバイザによるアドバイスが有用な場合がある。
【0006】
一方で、投資をする投資家にとって、特に投資に慣れていない投資家にとっては、どのようなアドバイザがその投資家に合っているのかが判然としないことから、最適なアドバイザを選択することができない場合も生じることが懸念される。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、投資家とアドバイザとの良好なマッチングを実現することができる情報処理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を達成するための本発明に係る情報処理システムは、投資家の属性に関する投資家情報を受け付ける投資家情報受付処理と、投資家情報受付処理で受け付けた投資家情報と照合される、投資に関するアドバイスを投資家に提供するアドバイザの属性に関するアドバイザ情報を受け付けるアドバイザ情報受付処理と、アドバイザ情報受付処理で受け付けたアドバイザ情報と投資家情報受付処理で受け付けた投資家情報との照合に基づいて投資家とアドバイザとをマッチングさせるマッチング処理と、を実行するものである。
【0009】
これによれば、投資家の属性に関する投資家情報とアドバイザの属性に関するアドバイザ情報とを照合してマッチング処理を実行することから、投資家とアドバイザとの良好なマッチングを実現することができる。
【0010】
この情報処理システムで処理される投資家情報は、投資家の性格を分析したビッグファイブ性格特性第1データを構成する性格分析に関する情報を含み、アドバイザ情報は、アドバイザの性格を分析したビッグファイブ性格特性第2データを構成する性格分析に関する情報を含むものである。
【0011】
この情報処理システムは、マッチング処理で投資家にマッチしたアドバイザを投資家に提案するリコメンド処理と、リコメンド処理に基づいて投資家に入力されるリコメンドに対する回答情報をフィードバック情報として受け付けるフィードバック情報受付処理と、フィードバック情報受付処理で受け付けたフィードバック情報に基づいてマッチング処理を実行するように更新する更新処理と、を実行するものである。
【0012】
上記課題を達成するための本発明に係る情報処理装置は、プロセッサ、プログラムが記憶されたメモリを備える情報処理装置であって、プロセッサによってプログラムが実行されることによって、投資家の属性に関する投資家情報を受け付ける投資家情報受付処理と、投資家情報受付処理で受け付けた投資家情報と照合される、投資に関するアドバイスを投資家に提供するアドバイザの属性に関するアドバイザ情報を受け付けるアドバイザ情報受付処理と、アドバイザ情報受付処理で受け付けたアドバイザ情報と投資家情報受付処理で受け付けた投資家情報との照合に基づいて投資家とアドバイザとをマッチングさせるマッチング処理と、を実行するものである。
【0013】
上記課題を達成するための本発明に係るプログラムは、コンピュータによって実装される情報処理装置に、投資家の属性に関する投資家情報を受け付ける投資家情報受付処理と、投資家情報受付処理で受け付けた投資家情報と照合される、投資に関するアドバイスを投資家に提供するアドバイザの属性に関するアドバイザ情報を受け付けるアドバイザ情報受付処理と、アドバイザ情報受付処理で受け付けたアドバイザ情報と投資家情報受付処理で受け付けた投資家情報との照合に基づいて投資家とアドバイザとをマッチングさせるマッチング処理と、を実行させるものである。
【0014】
上記課題を達成するための本発明に係る情報処理方法は、コンピュータによって実装される情報処理装置が、投資家の属性に関する投資家情報を受け付ける投資家情報受付処理と、投資家情報受付処理で受け付けた投資家情報と照合される、投資に関するアドバイスを投資家に提供するアドバイザの属性に関するアドバイザ情報を受け付けるアドバイザ情報受付処理と、アドバイザ情報受付処理で受け付けたアドバイザ情報と投資家情報受付処理で受け付けた投資家情報との照合に基づいて投資家とアドバイザとをマッチングさせるマッチング処理と、を実行するものである。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、投資家とアドバイザとの良好なマッチングを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施の形態に係る情報処理システムの構成の概略を説明するブロック図である。
【
図2】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの情報処理装置、投資家端末及びアドバイザ端末を実装するコンピュータの構成の概略を説明するブロック図である。
【
図3】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの情報処理装置の機能の概略を説明するブロック図である。
【
図4】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムで処理される投資家情報の構成の概略を説明する図である。
【
図5】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムで処理されるアドバイザ情報の概略を説明する図である。
【
図6】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムで処理される投資家情報及びアドバイザ情報に含まれるビッグファイブ性格特性第1データ及びビッグファイブ性格特性第2データの概略を説明する図である。
【
図7】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムで作成されるリコメンド情報の概略を説明する図である。
【
図8】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムで処理されるアンケート情報の概略を説明する図である。
【
図9】同じく、本実施の形態に係る情報処理システムの処理の概略を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、
図1~
図9に基づいて、本発明の実施の形態に係る情報処理システムについて説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理システムの構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、情報処理システム10は、情報処理装置20、投資家端末30及びアドバイザ端末40を主要構成として備え、これらがインターネット網等のネットワークNを介して互いにアクセス可能に接続される。
【0019】
本実施の形態では、情報処理装置20は、情報処理システム10を用いたサービスを提供する事業者1に管理され、投資家端末30は、情報処理システム10を用いたサービスを利用する投資家2に保有され、アドバイザ端末40は、情報処理システム10を用いたサービスを利用するアドバイザ3に管理される。
【0020】
ここで、事業者1が提供するサービスは、本実施の形態では、投資家2の要望に基づいて、投資に関する専門的な知識や経験をもったアドバイザ3をマッチングによって提案するサービスであって、アドバイザ3は、例えば金融商品仲介業者に属するIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)などの専門家であることが想定される。
【0021】
情報処理装置20、投資家端末30及びアドバイザ端末40は、本実施の形態では、ほぼ同様のハードウェア構成を具備するコンピュータ、例えばデスクトップ型あるいはノート型のコンピュータによって実装される。
【0022】
図2は、コンピュータの構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、コンピュータは、プロセッサ101、メモリ102、ストレージ103、送受信部104、及び入出力部105を備え、これらが互いにバス106を介して電気的に接続される。
【0023】
プロセッサ101は、コンピュータの動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御や、アプリケーションプログラムの実行に必要な処理等を行う演算装置である。
【0024】
このプロセッサ101は、本実施の形態では例えばCPU(Central Processing Unit)であり、次述するメモリ102に展開されたアプリケーションプログラムを実行して各処理を行う。
【0025】
メモリ102は、本実施の形態では、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶装置で実装される。
【0026】
このメモリ102は、プロセッサ101の作業領域として使用される一方、コンピュータの起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種の設定情報等が格納される。
【0027】
ストレージ103は、プログラムや各種の処理に用いられる情報等が格納されている。
【0028】
送受信部104は、コンピュータをネットワークNに接続するものであって、本実施の形態では、送受信部104を介したネットワークNを経由して、情報処理装置20、投資家端末30及びアドバイザ端末40が相互に通信可能に接続される。
【0029】
この送受信部104は、Wi-Fi等の無線通信規格に対応するものであってもよいし、Bluetooth(登録商標)やBLE(Bluetooth Low Energy)といった近距離通信インターフェースを具備するものであってもよい。
【0030】
入出力部105は、キーボードやマウス、あるいはディスプレイ等の入出力機器が接続されるインターフェースである。
【0031】
バス106は、接続したプロセッサ101、メモリ102、ストレージ103、送受信部104及び入出力部105の間において、例えばアドレス信号、データ信号及び各種の制御信号を伝達する。
【0032】
図3は、情報処理装置20の機能の概略を説明するブロック図である。図示のように、情報処理装置20は、本実施の形態では、記憶部21、投資家情報受付部22、アドバイザ情報受付部23、分析部24、マッチング部25、リコメンド部26、フィードバック情報受付部27及び更新部28を備える。
【0033】
記憶部21は、ストレージ103の記憶領域が区画されることによって実現される。この記憶部21には、本実施の形態では、投資家情報D1、アドバイザ情報D2、リコメンド情報D3及びフィードバック情報D4が格納される。
【0034】
図4は、投資家情報D1の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、投資家情報D1は、金融資産、年齢、職業、性格分析、運用パフォーマンス等といった投資家2の属性に関する情報によって構成される。
【0035】
ここで、性格分析に関する情報は、本実施の形態では、投資家2の性格を分析するために必要な情報であって、例えば、投資家2の性格に関する質問に対する回答等によって構成され、回答の分析によって、後述するビッグファイブ性格特性第1データを構成する情報である。
【0036】
図5は、アドバイザ情報D2の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、アドバイザ情報D2は、キャリア、趣味、所在地、年齢性格分析等といったアドバイザ3の属性に関する情報によって構成される。
【0037】
ここで、性格分析に関する情報は、本実施の形態では、アドバイザ3の性格を分析するために必要な情報であって、例えば、アドバイザ3の性格に関する質問に対する回答等によって構成され、回答の分析によって、後述するビッグファイブ性格特性第2データを構成する情報である。
【0038】
図3で示すリコメンド情報D3は、本実施の形態では、投資に関するアドバイスを投資家2に行うアドバイザ3を投資家2に提案するためのアドバイザ3に関する情報である。このリコメンド情報D3の詳細は、後述する。
【0039】
フィードバック情報D4は、本実施の形態では、リコメンド情報D3によって投資家2に提案されたアドバイザ3が投資家2にとって適切なアドバイザであったか否かといった、リコメンド情報D3を評価する情報である。
【0040】
投資家情報受付部22、アドバイザ情報受付部23、分析部24、マッチング部25、リコメンド部26、フィードバック情報受付部27及び更新部28は、情報処理装置20のメモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101で実行することによって実現される。
【0041】
投資家情報受付部22は、投資家端末30を介して投資家2に入力される投資家情報D1を受け付ける処理(投資家情報受付処理)を実行し、アドバイザ情報受付部23は、アドバイザ端末40を介してアドバイザ3に入力されるアドバイザ情報D2を受け付ける処理(アドバイザ情報受付処理)を実行するものである。
【0042】
分析部24は、本実施の形態では、投資家情報受付部22で受け付けた投資家情報D1及びアドバイザ情報受付部23で受け付けたアドバイザ情報D2を分析する処理(分析処理)を実行するものである。
【0043】
具体的には、投資家情報D1に基づいて投資家2を例えば年齢、金融資産の規模あるいは性別等といった任意のセグメントに分類したり、アドバイザ情報D2に基づいてアドバイザ3を例えば年齢、所在地あるいは性別等といった任意のセグメントに分類したり、性格分析に関する情報を分析してビッグファイブ性格特性第1データ及びビッグファイブ性格特性第2データを作成したりする。
【0044】
ビッグファイブ性格特性第1データは、投資家情報D1に含まれる性格分析に関する情報を分析して作成されるデータであり、ビッグファイブ性格特性第2データは、アドバイザ情報D2に含まれる性格分析に関する情報を分析して作成されるデータである。
【0045】
図6は、ビッグファイブ性格特性第1データ及びビッグファイブ性格特性第2データの概略を説明する図である。
【0046】
なお、ビッグファイブ性格特性第1データ及びビッグファイブ性格特性第2データは、いずれも同じ項目によって構成されることから、ビッグファイブ性格特性第1データを例として説明する。
【0047】
図示のように、ビッグファイブ性格特性第1データd1(ビッグファイブ性格特性第2データd2)は、投資家情報D1に含まれる性格分析に関する情報を分析することによって、投資家2の外向性、開放性、誠実性、協調性及び神経症傾向という5因子に基づいたビッグファイブ性格特性に関する情報である。
【0048】
このビッグファイブ性格特性第1データd1は、本実施の形態では、各因子における傾向の強さが数値化(スコア化)されており、数値が大きくなれば大きくなるほど、各因子についての傾向が強いものと把握される。
【0049】
図3で示すマッチング部25は、本実施の形態では、分析部24で分析した投資家情報D1とアドバイザ情報D2とを照合して、照合の結果に基づいて投資家2とアドバイザ3とをマッチングさせる処理(マッチング処理)を実行するものである。
【0050】
具体的には、分析部24で分類した投資家情報D1のセグメントとアドバイザ情報D2のセグメントとがどの程度一致するか、あるいはビッグファイブ性格特性第1データd1のスコアとビッグファイブ性格特性第2データd2のスコアとがどの程度一致するか等といった投資家情報D1とアドバイザ情報D2との一致の程度によって、投資家2とアドバイザ3とのマッチング処理を実行する。
【0051】
本実施の形態では、マッチング処理は、ビッグファイブ性格特性第1データd1のスコアとビッグファイブ性格特性第2データd2のスコアとの一致度を優先させたうえでセグメントの一致度が高いアドバイザ3を投資家2にマッチさせる、あるいはセグメントの一致度を優先させたうえでビッグファイブ性格特性第1データd1のスコアとビッグファイブ性格特性第2データd2のスコアとの一致度が高いアドバイザ3を投資家2にマッチさせるように処理してもよい。
【0052】
リコメンド部26は、マッチング処理で投資家2にマッチしたアドバイザ3を投資家2に提案する処理(リコメンド処理)を実行するものであって、本実施の形態では、リコメンド情報D3を作成して、作成したリコメンド情報D3を投資家端末30に送信することによって、投資家2にアドバイザ3を提案する。
【0053】
本実施の形態では、リコメンド部26は、投資家2にアドバイザ3を提案するに際して、投資家2にマッチした適合度に応じてアドバイザ3にスコアを付与する。
【0054】
図7は、リコメンド情報D3の概略を説明する図である。図示のように、リコメンド情報D3は、例えば、スコアの高い順に並べられたアドバイザ3の名前、年齢、性格の相性、対応の速さ等といったアドバイザ3の属性、投資家2の要望を分析したコメント、あるいはその投資家2に任意のアドバイザ3を提案する理由に関するコメント等によって構成される。
【0055】
一方、リコメンド部26は、投資家2に提案されたアドバイザ3が投資家2にとって適切なアドバイザであったか否かといった、リコメンド情報D3を評価する質問で構成されたアンケート情報を投資家端末30に送信する。
【0056】
図8は、アンケート情報の概略を説明する図である。図示のように、アンケート情報D5は、例えば「人柄はいかがでしたか」、「対応は丁寧でしたか」、「連絡の頻度は適切でしたか」等といった、投資家2に提案したアドバイザ3を評価する質問で構成される。
【0057】
図3で示すフィードバック情報受付部27は、投資家端末30に送信されたアンケート情報D5に関する回答を入力した回答情報をフィードバック情報D4として受け付ける処理(フィードバック情報受付処理)を実行するものである。
【0058】
更新部28は、フィードバック情報受付処理で受け付けたフィードバック情報D4に基づいてマッチング処理を実行するように更新する処理(更新処理)を実行するものである。
【0059】
具体的には、同じセグメントに属する投資家2とアドバイザ3との間におけるビッグファイブ性格特性第1データd1とビッグファイブ性格特性第2データd2との相関性を更新する処理を実行する。
【0060】
例えば、「50代の男性」というセグメントで投資家2とアドバイザ3とが一致するときに、ビッグファイブ性格特性のうちの「開放性」の因子が一致する投資家2とアドバイザ3とがマッチするという相関性に基づいてマッチング処理を実行する場合に、フィードバック情報D4に基づいて、他の因子との相関性に基づいてマッチング処理を実行するように更新する処理を実行する。
【0061】
この更新部28による更新処理は、本実施の形態では、回帰分析に基づいた演算処理によって実行される。
【0062】
次に、本実施の形態に係る情報処理システム10の処理の概略について説明する。
【0063】
図9は、本実施の形態に係る情報処理システム10の処理の概略を説明するフローチャートである。図示のように、まず、ステップS1において、投資家情報D1を受け付け(投資家情報受付処理)、ステップS2において、アドバイザ情報D2を受け付ける(アドバイザ情報受付処理)。
【0064】
続くステップS3において、投資家情報D1に基づいて投資家2を任意のセグメントに分類し、アドバイザ情報D2に基づいてアドバイザ3を任意のセグメントに分類し、性格分析に関する情報を分析してビッグファイブ性格特性第1データd1及びビッグファイブ性格特性第2データd2を作成する等といった各種の情報の分析を実行する(分析処理)。
【0065】
次に、ステップS4において、分析処理で分析した投資家情報D1とアドバイザ情報D2とを照合して、照合の結果に基づいて投資家2とアドバイザ3とをマッチングさせる(マッチング処理)。
【0066】
本実施の形態では、例えば、ビッグファイブ性格特性第1データd1のスコアとビッグファイブ性格特性第2データd2のスコアとの一致度を優先させたうえでセグメントの一致度が高いアドバイザ3を投資家2にマッチさせるようにマッチング処理を実行する。
【0067】
ステップS5において、マッチング処理に基づいてリコメンド情報D3を作成して投資家端末30に送信することによって、投資家2にマッチしたアドバイザ3を投資家2に提案する(リコメンド処理)。
【0068】
このとき、本実施の形態では、アンケート情報D5を投資家2の投資家端末30に送信する。
【0069】
リコメンド情報D3に基づいて投資家2がアドバイザ3を選択してアドバイザ3からアドバイスを受けたしかる後、ステップS6において、投資家2がアンケート情報D5に回答する。
【0070】
投資家2がアンケート情報D5に回答すると、ステップS7において、その回答情報をフィードバック情報D4として受け付ける(フィードバック情報受付処理)。
【0071】
続くステップS8において、フィードバック情報受付処理で受け付けたフィードバック情報D4に基づいてマッチング処理を実行するように更新する(更新処理)。このような更新処理を実行することによって、マッチング処理の精度が向上する。
【0072】
このように、投資家2の属性に関する投資家情報D1とアドバイザ3の属性に関するアドバイザ情報D2とを照合してマッチング処理を実行することから、投資家2とアドバイザ3との良好なマッチングを実現することができる。
【0073】
特に、本実施の形態では、投資家2とアドバイザ3とのビッグファイブ性格特性に基づいたマッチング処理が実行されて、性格的な相性が良好なアドバイザ3から投資に関するアドバイスを受けることができることから、投資家2にとっては、良好な投資環境が形成されることが想定される。
【0074】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0075】
上記実施の形態では、ビッグファイブ性格特性第1データd1のスコアとビッグファイブ性格特性第2データd2のスコアとの一致度を優先させたうえでセグメントの一致度が高いアドバイザ3を投資家2にマッチさせるようにマッチング処理を実行する場合を説明したが、セグメントの一致度を優先させたうえでビッグファイブ性格特性第1データd1のスコアとビッグファイブ性格特性第2データd2のスコアとの一致度が高いアドバイザ3を投資家2にマッチさせるように処理してもよい。
【符号の説明】
【0076】
1 事業者
2 投資家
3 アドバイザ
10 情報処理システム
20 情報処理装置
30 投資家端末
40 アドバイザ端末