(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-18
(45)【発行日】2025-04-28
(54)【発明の名称】電池セル、電池、電力消費機器及び電池セルの製造方法と機器
(51)【国際特許分類】
H01M 50/566 20210101AFI20250421BHJP
H01M 50/533 20210101ALI20250421BHJP
H01M 50/152 20210101ALI20250421BHJP
H01M 50/213 20210101ALI20250421BHJP
H01M 50/548 20210101ALI20250421BHJP
【FI】
H01M50/566
H01M50/533
H01M50/152
H01M50/213
H01M50/548 201
(21)【出願番号】P 2023520509
(86)(22)【出願日】2021-09-30
(86)【国際出願番号】 CN2021122381
(87)【国際公開番号】W WO2023050390
(87)【国際公開日】2023-04-06
【審査請求日】2023-04-04
(73)【特許権者】
【識別番号】524304976
【氏名又は名称】香港時代新能源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CONTEMPORARY AMPEREX TECHNOLOGY (HONG KONG) LIMITED
【住所又は居所原語表記】13/F., LKF29, 29 Wyndham Street, Central, Hong Kong, China
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柴志生
(72)【発明者】
【氏名】方▲クン▼
(72)【発明者】
【氏名】遅慶魁
(72)【発明者】
【氏名】孫東升
(72)【発明者】
【氏名】谷慧
(72)【発明者】
【氏名】郭志君
【審査官】山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-066604(JP,A)
【文献】特開2009-206024(JP,A)
【文献】特開2001-160388(JP,A)
【文献】特開2006-236967(JP,A)
【文献】特開2002-157992(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/00-50/298
50/50-50/598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池セルであって、
開口を有するハウジングと、
タブを有し、前記ハウジング内に収容するための電極アセンブリと、
前記開口に被せるためのエンドキャップと、
前記エンドキャップと前記タブとの電気的な接続を実現するように前記エンドキャップと前記タブとを接続するための集電部品と、を含み、
ここで、前記集電部品と前記タブとは、溶接して第一の溶接部と第二の溶接部とを形成し、前記集電部品と前記エンドキャップとは、溶接して第三の溶接部を形成し、前記第一の溶接部は、前記第三の溶接部の内周側に位置し、前記第二の溶接部は、前記第三の溶接部の外周側に位置し、前記第一の溶接部、前記第二の溶接部、前記第三の溶接部が、前記エンドキャップの厚さ方向において重ならな
く、
前記集電部品は、
前記第一の溶接部と前記第二の溶接部とを形成するように前記タブと当接して溶接するための本体部と、
前記本体部の外面から前記エンドキャップに面する方向に沿って突出し、前記第三の溶接部を形成するように前記エンドキャップと当接して溶接するための凸部と、を含み、
前記集電部品の前記凸部に対応する位置には、凹部が形成されており、前記凹部は、前記本体部の内面から前記エンドキャップに面する方向に沿って凹み、
前記凸部は、エンドキャップと当接するための第一の当接面を有し、前記凸部は、前記第一の当接面と前記凹部の底面との間に位置する第三の接続部を有し、前記第三の接続部は、前記第三の溶接部を形成するように前記エンドキャップと溶接するために用いられ、
前記凹部は、環状溝である、電池セル。
【請求項2】
前記本体部は、
前記凸部と繋がり且つ前記凸部の内周側に位置し、第一の溶接部を形成するように前記タブと当接して溶接するための第一の接続部と、
前記凸部と繋がり且つ前記凸部の外周側に位置し、前記第二の溶接部を形成するように前記タブと当接して溶接するための第二の接続部と、を含む、請求項
1に記載の電池セル。
【請求項3】
前記第一の接続部の外面と前記凸部の内周面とは、前記第一の溶接部を回避するための第一の回避部を共同して画定し、
前記第二の接続部の外面と前記凸部の外周面とは、前記第二の溶接部を回避するための第二の回避部を共同して画定する、請求項
2に記載の電池セル。
【請求項4】
前記凸部は、環状構造である、請求項
1~3のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項5】
前記エンドキャップは、第二の当接面を有し、前記集電部品は、前記第三の溶接部を形成するように前記第二の当接面に当接し且つ前記エンドキャップと溶接し、
前記エンドキャップには、前記第二の当接面から前記集電部品から離れる方向に沿って凹む第三の回避部と第四の回避部とが設けられ、前記第三の回避部は、前記第一の溶接部を回避するために用いられ、前記第四の回避部は、前記第二の溶接部を回避するために用いられる、請求項1に記載の電池セル。
【請求項6】
前記集電部品は、タブレット構造である、請求項
5に記載の電池セル。
【請求項7】
電池セルであって、
開口を有するハウジングと、
タブを有し、前記ハウジング内に収容するための電極アセンブリと、
前記開口に被せるためのエンドキャップと、
前記エンドキャップと前記タブとの電気的な接続を実現するように前記エンドキャップと前記タブとを接続するための集電部品と、を含み、
ここで、前記集電部品と前記タブとは、溶接して第一の溶接部と第二の溶接部とを形成し、前記集電部品と前記エンドキャップとは、溶接して第三の溶接部を形成し、前記第一の溶接部は、前記第三の溶接部の内周側に位置し、前記第二の溶接部は、前記第三の溶接部の外周側に位置し、前記第一の溶接部、前記第二の溶接部、前記第三の溶接部が、前記エンドキャップの厚さ方向において重ならなく、
前記エンドキャップは、
前記開口に被せるための蓋本体と、
前記蓋本体の外面から前記電極アセンブリから離れる方向に沿って突出する端子部と、を含み、
前記第三の溶接部は、前記端子部の外周側に位置し、前記エンドキャップの厚さ方向において、前記端子部の投影の一部又は全部は、前記第一の溶接部を覆う
、電池セル。
【請求項8】
前記エンドキャップには溶接溝が設けられており、前記エンドキャップは、前記溶接溝の底部に第四の接続部を形成しており、前記第四の接続部は、前記第三の溶接部を形成するように前記集電部品と溶接するために用いられる、請求項1~
7のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項9】
前記第一の溶接部は、環状構造であり、又は、前記第一の溶接部は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の第一の溶接区間を含み、前記第一の溶接区間は、前記集電部品と前記タブとを接続するように構成される、請求項1~
8のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項10】
前記第二の溶接部は、環状構造であり、又は、前記第二の溶接部は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の第二の溶接区間を含み、前記第二の溶接区間は、前記集電部品と前記タブとを接続するように構成される、請求項1~
9のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項11】
前記第三の溶接部は、環状構造であり、又は、前記第三の溶接部は、周方向に沿って隔をおいて分布する複数の第三の溶接区間を含み、前記第三の溶接区間は、前記集電部品と前記エンドキャップとを接続するように構成される、請求項1~
10のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項12】
電池であって、
請求項1~
11のいずれか1項に記載の電池セルと、
前記電池セルを収容するための筐体と、を含む、電池。
【請求項13】
請求項
12に記載の電池を含む、電力消費機器。
【請求項14】
電池セルの製造方法であって、
開口を有するハウジングを提供するステップと、
タブを有する電極アセンブリを提供するステップと、
エンドキャップを提供するステップと、
集電部品を提供するステップと、
第一の溶接部と第二の溶接部とを形成するように前記集電部品と前記タブとを溶接するステップと、
前記電極アセンブリを前記ハウジング内に収容するステップと、
前記エンドキャップを前記開口に被せるステップと、
第三の溶接部を形成するように前記エンドキャップと前記集電部品とを溶接するステップと、を含み、
ここで、前記第一の溶接部は、前記第三の溶接部の内周側に位置し、前記第二の溶接部は、前記第三の溶接部の外周側に位置し、前記第一の溶接部、前記第二の溶接部、前記第三の溶接部が、前記エンドキャップの厚さ方向において重ならな
く、
前記集電部品は、
前記第一の溶接部と前記第二の溶接部とを形成するように前記タブと当接して溶接するための本体部と、
前記本体部の外面から前記エンドキャップに面する方向に沿って突出し、前記第三の溶接部を形成するように前記エンドキャップと当接して溶接するための凸部と、を含み、
前記集電部品の前記凸部に対応する位置には、凹部が形成されており、前記凹部は、前記本体部の内面から前記エンドキャップに面する方向に沿って凹み、
前記凸部は、エンドキャップと当接するための第一の当接面を有し、前記凸部は、前記第一の当接面と前記凹部の底面との間に位置する第三の接続部を有し、前記第三の接続部は、前記第三の溶接部を形成するように前記エンドキャップと溶接するために用いられ、
前記凹部は、環状溝である、電池セルの製造方法。
【請求項15】
電池セルの製造機器であって、
開口を有するハウジングを提供するための第一の提供装置と、
タブを有する電極アセンブリを提供するための第二の提供装置と、
エンドキャップを提供するための第三の提供装置と、
集電部品を提供するための第四の提供装置と、
第一の溶接部と第二の溶接部とを形成するように前記集電部品と前記タブとを溶接するために用いられ、前記電極アセンブリを前記ハウジング内に収容するためにも用いられ、前記エンドキャップを前記開口に被せるためにも用いられ、第三の溶接部を形成するように前記エンドキャップと前記集電部品とを溶接するためにも用いられる組み立て装置と、を含み、
ここで、前記第一の溶接部は、前記第三の溶接部の内周側に位置し、前記第二の溶接部は、前記第三の溶接部の外周側に位置し、前記第一の溶接部、前記第二の溶接部、前記第三の溶接部が、前記エンドキャップの厚さ方向において重ならな
く、
前記集電部品は、
前記第一の溶接部と前記第二の溶接部とを形成するように前記タブと当接して溶接するための本体部と、
前記本体部の外面から前記エンドキャップに面する方向に沿って突出し、前記第三の溶接部を形成するように前記エンドキャップと当接して溶接するための凸部と、を含み、
前記集電部品の前記凸部に対応する位置には、凹部が形成されており、前記凹部は、前記本体部の内面から前記エンドキャップに面する方向に沿って凹み、
前記凸部は、エンドキャップと当接するための第一の当接面を有し、前記凸部は、前記第一の当接面と前記凹部の底面との間に位置する第三の接続部を有し、前記第三の接続部は、前記第三の溶接部を形成するように前記エンドキャップと溶接するために用いられ、
前記凹部は、環状溝である、製造機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池技術分野に関し、具体的には、電池セル、電池、電力消費機器及び電池セルの製造方法と機器に関する。
【背景技術】
【0002】
省エネと排出削減は、自動車産業の持続可能な発展の鍵であり、電動車両は、その省エネ・環境保護の優位性により自動車産業の持続可能な発展の重要な構成部分となっている。電動車両にとっては、電池技術もその発展に係る重要な要素である。
【0003】
電池技術では、電池セルの安全性を考慮する必要があるだけでなく、電池セルの耐用年数の問題も考慮する必要がある。そのため、どのように電池セルの耐用年数を向上させるかは、電池技術における早急な解決の待たれる問題の一つとなっている。
【発明の概要】
【0004】
本出願の実施例は、電池セルの耐用年数を効果的に向上させることができる電池セル、電池、電力消費機器及び電池セルの製造方法と機器とを提供する。
【0005】
第一の態様によれば、本出願の実施例は、電池セルを提供し、前記電池セルは、開口を有するハウジングと、タブを有する前記ハウジング内に収容するための電極アセンブリと、前記開口に被せるためのエンドキャップと、前記エンドキャップと前記タブとの電気的な接続を実現するように前記エンドキャップと前記タブとを接続するための集電部品と、を含む。ここで、前記集電部品と前記タブとは、溶接して第一の溶接部と第二の溶接部とを形成し、前記集電部品と前記エンドキャップとは、溶接して第三の溶接部を形成し、前記第一の溶接部は、前記第三の溶接部の内周側に位置し、前記第二の溶接部は、前記第三の溶接部の外周側に位置する。
【0006】
上記技術案では、集電部品とタブとは、溶接して第一の溶接部と第二の溶接部とを形成し、集電部品とエンドキャップとは、溶接して第三の溶接部を形成し、第一の溶接部と第二の溶接部とは、それぞれ第三の溶接部の内周側と外周側とに位置することにより、電極アセンブリの内輪部分の電子は、タブ、第一の溶接部、集電部品、第三の溶接部とエンドキャップの経路に沿って運動することができ、電極アセンブリ外輪部分の電子は、タブ、第二の溶接部、集電部品、第三の溶接部とエンドキャップの経路に沿って運動することができ、電極アセンブリの内輪部分の電子と外輪部分の電子との運動経路を均一化し、電池セルの内部抵抗を低減させ、電池セルの寿命を効果的に向上させる。
【0007】
いくつかの実施例では、前記集電部品は、前記第一の溶接部と前記第二の溶接部とを形成するように前記タブと当接して溶接するための本体部と、前記本体部の外面から前記エンドキャップに面する方向に沿って突出し、前記第三の溶接部を形成するように前記エンドキャップと当接して溶接するための凸部と、を含む。
【0008】
上記技術案では、本体部は、集電部品とタブとを溶接する部分であり、凸部は、集電部品とエンドキャップとを溶接する部分であり、集電部品の凸部は、本体部の外面からエンドキャップに面する方向に沿って突出し、凸部とエンドキャップと当接することは、良好な接触が確保される、エンドキャップと集電部品との溶接が容易になることができる。
【0009】
いくつかの実施例では、前記本体は、前記凸部と繋がり且つ前記凸部の内周側に位置し、第一の溶接部を形成するように前記タブと当接して溶接するための第一の接続部と、前記凸部と繋がり且つ前記凸部の外周側に位置し、前記第二の溶接部を形成するように前記タブと当接して溶接するための第二の接続部と、を含む。
【0010】
上記技術案では、本体部の第一の接続部は、凸部の内周側に位置し、本体部の第二の接続部は、凸部の外周側に位置し、第一の接続部と第二の接続部とは、凸部によって仕切られることにより、集電部品全体に明らかに区切られる三つの溶接領域が形成され、三つの溶接領域は、それぞれ集電部品の、第一の接続部、凸部及び第二の接続部に対応する領域であり、第一の接続部とタブとを溶接し、第二の接続部とタブとを溶接し、及びエンドキャップと凸部とを溶接することにより、第一の溶接部と第二の溶接部とがそれぞれ第三の溶接部の内周側と外周側とに位置することを確保することができ、集電部品とタブ及びエンドキャップと集電部品との溶接効率を向上させ、生産性を向上させることができる。
【0011】
いくつかの実施例では、前記第一の接続部の外面と前記凸部の内周面とは、第一の回避部を共同して画定し、前記第一の回避部は、前記第一の溶接部を回避するために用いられ、前記第二の接続部の外面と前記凸部の外周面とは、第二の回避部を共同して画定し、前記第二の回避部は、前記第二の溶接部を回避するために用いられる。
【0012】
上記技術案では、第一の接続部の外面と凸部の内周面とが、第一の溶接部を回避するための第一の回避部を共同して画定しているため、凸部とエンドキャップとの良好な接触が確保される。第二の接続部の外面と凸部の外周面とが、第二の溶接部を回避するための第二の回避部を共同して画定しているため、凸部とエンドキャップとの良好な接触が確保される。
【0013】
いくつかの実施例では、前記集電部品の前記凸部に対応する位置には、凹部が形成されており、前記凹部は、前記本体部の内面から前記エンドキャップに面する方向に沿って凹み、前記凸部は、エンドキャップと当接するための第一の当接面を有し、前記凸部は、前記第一の当接面と前記凹部の底面との間に位置する第三の接続部を有し、前記第三の接続部は、前記第三の溶接部を形成するように前記エンドキャップと溶接するために用いられる。
【0014】
上記技術案では、集電部品の凹部の設置は、集電部品の重量を軽減し、材料の節約を図ることができる一方、凹部は、第三の溶接部を回避し、エンドキャップと凸部との溶接時、集電部品とタブとの溶接がすでに完了した位置に与える影響を低減することができる。
【0015】
いくつかの実施例では、前記凹部は、環状溝である。
【0016】
上記技術案では、凹部は、環状溝であり、構造が簡単であり、成形製造が容易である。エンドキャップと集電部品とを溶接する時、凹部の周方向に沿ってエンドキャップと凸部とを溶接し、エンドキャップと集電部品との溶接後の堅牢性を向上させることができる。
【0017】
いくつかの実施例では、前記凸部は、環状構造である。
【0018】
上記技術案では、凸部は、環状構造であり、凸部の周方向における任意の位置もエンドキャップと溶接して、溶接の難易度を低減することができる。無論、凸部の周方向に沿ってエンドキャップと凸部とを溶接し、エンドキャップと集電部品との溶接後の堅牢性を向上させることもできる。
【0019】
いくつかの実施例では、前記エンドキャップは、第二の当接面を有し、前記集電部品は、前記第三の溶接部を形成するように前記第二の当接面に当接し且つ前記エンドキャップと溶接する。前記エンドキャップには、前記第二の当接面から前記集電部品から離れる方向に沿って凹む第三の回避部と第四の回避部とが設けられ、前記第三の回避部は、前記第一の溶接部を回避するために用いられ、前記第四の回避部は、前記第二の溶接部を回避するために用いられる。
【0020】
上記技術案では、エンドキャップには、第二の当接面から集電部品から離れる方向に沿って凹む第三の回避部と第四の回避部とが設けられ、第三の回避部と第四の回避部とは、それぞれ第一の溶接部と第二の溶接部とを回避することができ、第二の当接面と集電部品との良好な接触が確保される。第三の回避部と第四の回避部とは、エンドキャップに設置され、集電部品の構造を簡素化することができる。
【0021】
いくつかの実施例では、前記集電部品は、タブレット構造である。
【0022】
上記技術案では、集電部品は、タブレット構造であり、構造が簡単であり、成形製造が容易である。
【0023】
いくつかの実施例では、前記エンドキャップは、前記開口に被せるための蓋本体と、前記蓋本体の外面から前記電極アセンブリから離れる方向に沿って突出する端子部と、を含み、前記第三の溶接部は、前記端子部の外周側に位置し、前記エンドキャップの厚さ方向において、前記端子部の投影の一部又は全部は、前記第一の溶接部を覆う。
【0024】
上記技術案では、エンドキャップの端子部は、電池セルの電気エネルギーを出力するように他の部材と繋がるために用いられる。第三の溶接部は、端子部の外周側に位置し、エンドキャップと集電部品とを溶接する部分の厚さが比較的薄く、エンドキャップと集電部品との溶接後の堅牢性が確保される。エンドキャップの厚さ方向において、端子部の投影の一部又は全部が第一の溶接部を覆うことにより、端子部の径方向のサイズが比較的大きく、他の部材との繋がりが容易になり、電気エネルギーを出力する。
【0025】
いくつかの実施例では、前記エンドキャップには、溶接溝が設けられ、前記エンドキャップは、前記溶接溝の底部に第四の接続部を形成しており、前記第四の接続部は、前記第三の溶接部を形成するように前記集電部品と溶接するために用いられる。
【0026】
上記技術案では、エンドキャップ上の溶接溝の設置は、エンドキャップの、集電部品と溶接するための部位の厚さを減少させ、第三の溶接部の集電部品内に位置する部分の深さを向上させ、エンドキャップと集電部品との溶接後の堅牢性を向上させる一方、溶接溝の位置は、エンドキャップと集電部品とを溶接する位置であり、エンドキャップと集電部品とを溶接する時、エンドキャップの、集電部品との溶接を必要とする溶接位置を迅速に見つけ、溶接効率を向上させることができる。
【0027】
いくつかの実施例では、前記第一の溶接部は、環状構造であり、又は、前記第一の溶接部は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の第一の溶接区間を含み、前記第一の溶接区間は、前記集電部品と前記タブとを接続するように構成される。
【0028】
上記技術案では、第一の溶接部は、環状構造であるため、集電部品とタブとの溶接後、良好な堅牢性を有し、比較的大きな過電流面積を有する。第一の溶接部は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の第一の溶接区間を含み、集電部品とタブとが、各位置に対応して一つの第一の溶接区間を形成するように周方向において複数の位置の溶接を採用することは、集電部品とタブとの溶接後、良好な堅牢性を有することを確保するとともに、集電部品とタブとの溶接効率を向上させることができる。
【0029】
いくつかの実施例では、前記第二の溶接部は、環状構造であり、又は、前記第二の溶接部は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の第二の溶接区間を含み、前記第二の溶接区間は、前記集電部品と前記タブとを接続するように構成される。
【0030】
上記技術案では、第二の溶接部は、環状構造であるため、集電部品とタブとの溶接後、良好な堅牢性を有し、比較的大きな過電流面積を有する。第二の溶接部は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の第二の溶接区間を含み、集電部品とタブとが、各位置に対応して一つの第二の溶接区間を形成するように周方向において複数の位置の溶接を採用することは、集電部品とタブとの溶接後、良好な堅牢性を有することを確保するとともに、集電部品とタブとの溶接効率を向上させることができる。
【0031】
いくつかの実施例では、前記第三の溶接部は、環状構造であり、又は、前記第三の溶接部は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の第三の溶接区間を含み、前記第三の溶接区間は、前記集電部品と前記エンドキャップとを接続するように構成される。
【0032】
上記技術案では、第三の溶接部は、環状構造であるため、エンドキャップと集電部品との溶接後、良好な堅牢性を有し、比較的大きな過電流面積を有する。第三の溶接部は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の第三の溶接区間を含み、エンドキャップと集電部品とが、各位置に対応して一つの第三の溶接区間を形成するように周方向において複数の位置の溶接を採用することは、エンドキャップと集電部品との溶接後、良好な堅牢性を有することを確保するとともに、エンドキャップと集電部品との溶接効率を向上させることができる。
【0033】
第二の態様によれば、本出願の実施例は、電池を提供し、前記電池は、第一の態様のいずれか一つの実施例による電池セルと、前記電池セルを収容するための筐体と、を含む。
【0034】
第三の態様によれば、本出願の実施例は、電力消費機器を提供し、前記電力消費機器は、第二の態様のいずれか一つの実施例による電池を含む。
【0035】
第四の態様によれば、本出願の実施例は、電池セルの製造方法を提供し、前記方法は、開口を有するハウジングを提供するステップと、タブを有する電極アセンブリを提供するステップと、エンドキャップを提供するステップと、集電部品を提供するステップと、第一の溶接部と第二の溶接部とを形成するように前記集電部品と前記タブとを溶接するステップと、前記電極アセンブリを前記ハウジング内に収容するステップと、前記エンドキャップを前記開口に被せるステップと、第三の溶接部を形成するように前記エンドキャップと前記集電部品とを溶接するステップと、を含む。ここで、前記第一の溶接部は、前記第三の溶接部の内周側に位置し、前記第二の溶接部は、前記第三の溶接部の外周側に位置する。
【0036】
第五の態様によれば、本出願の実施例は、電池セルの製造機器を提供し、前記製造機器は、開口を有するハウジングを提供するための第一の提供装置と、タブを有する電極アセンブリを提供するための第二の提供装置と、エンドキャップを提供するための第三の提供装置と、集電部品を提供するための第四の提供装置と、第一の溶接部と第二の溶接部とを形成するように前記集電部品と前記タブとを溶接するために用いられ、前記電極アセンブリを前記ハウジング内に収容するためにも用いられ、前記エンドキャップを前記開口に被せるためにも用いられ、第三の溶接部を形成するように前記エンドキャップと前記集電部品とを溶接するためにも用いられる組み立て装置と、を含む。ここで、前記第一の溶接部は、前記第三の溶接部の内周側に位置し、前記第二の溶接部は、前記第三の溶接部の外周側に位置する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
本出願の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、実施例に使用される必要のある図面を簡単に紹介し、理解すべきこととして、以下の図面は、本出願のいくつかの実施例のみを示したため、範囲に対する限定と見なされるべきではなく、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、これらの図面に基づいて他の関連図面を得ることもできる。
【
図1】本出願のいくつかの実施例による車両の構造概略図である。
【
図2】本出願のいくつかの実施例による電池の構造概略図である。
【
図3】本出願のいくつかの実施例による電池セルの分解図ある。
【
図4】本出願のいくつかの実施例による電池セルの部分概略図である。
【
図5】本出願の別のいくつかの実施例による電池セルの部分概略図である。
【
図6】本出願のいくつかの実施例による第一の溶接部、第二の溶接部、第三の溶接部の分布図である。
【
図7】本出願の別のいくつかの実施例による第一の溶接部、第二の溶接部、第三の溶接部の分布図である。
【
図8】本出願のいくつかの実施例による電池セルの製造方法のフローチャートである。
【
図9】本出願のいくつかの実施例による電池セルの製造機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本出願の実施例の目的、技術案と利点をより明確にするために、以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0039】
特に定義されない限り、本出願に使用されるすべての技術的及び科学的な用語は、本出願の技術分野に属する当業者によって一般的に理解される意味と同じであり、本出願では出願の明細書に使用される用語は、具体的な実施例を記述するためのものに過ぎず、本出願を限定することを意図しておらず、本出願の明細書と特許請求の範囲及び上記図面の説明における用語である「含む」と「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものである。本出願の明細書と特許請求の範囲又は上記図面における用語である「第一」、「第二」などは、特定の順序又は主従関係を記述するためのものではなく、異なる対象を区別するためのものである。
【0040】
本出願に言及された「実施例」は、実施例を結び付けて記述された特定の特徴、構造又は特性が本出願の少なくとも一つの実施例に含まれ得ることを意味している。明細書における各箇所でのこのフレーズの出現は、必ずしも全てが同じ実施例を指すものではなく、他の実施例と相互排他する独立した又は代替的な実施例でもない。
【0041】
本出願の記述において、説明すべきこととして、特に明確に規定、限定されていない限り、用語である「取り付け」、「繋がり」、「接続」、「装着」は、広義に理解されるべきであり、例えば固定接続であってもよく、着脱可能な接続、又は一体的な接続であってもよく、直接的な繋がりであってもよく、中間媒体による間接的な繋がりであってもよく、二つの素子内部の連通であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本出願における具体的な意味を理解することができる。
【0042】
本出願の実施例では、同じ符号の説明は、同じ部材を表すとともに、簡潔のために、異なる実施例では、同じ部材の詳細な説明を省略する。理解すべきこととして、図面に示す本出願の実施例における様々な部材の厚さ、長さと幅などのサイズ、及び集積装置の全体厚さ、長さ・幅などのサイズは、例示的な説明にすぎず、本出願に対するいかなる限定を構成すべきではない。
【0043】
本出願に出現された「複数の」は、二つ以上(二つを含む)を指す。
【0044】
本出願では、電池セルは、リチウムイオン二次電池、リチウムイオン一次電池、リチウム硫黄電池、ナトリウムリチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池又はマグネシウムイオン電池などを含んでもよく、本出願の実施例は、これを限定するものではない。電池セルは、円柱体、扁平体、長方体又は他の形状などであってもよく、本出願の実施例は、これも限定するものではない。電池セルは、一般的にはパッケージングの方式によって、柱形電池セル、四角形電池セルとパウチ電池セルの三種類に分けられるが、本出願の実施例は、これも限定するものではない。
【0045】
本出願の実施例に言及された電池とは、より高い電圧と容量を提供するために一つ又は複数の電池セルを含む単一の物理モジュールを指す。例えば、本出願に言及された電池は、電池モジュール又は電池パックなどを含んでもよい。電池は、一般的に、一つ又は複数の電池セルをパッケージングするための筐体を含む。筐体は、液体又は他の異物による電池セルの充電又は放電への影響を回避することができる。
【0046】
電池セルは、電極アセンブリと電解液とを含み、電極アセンブリは、正極極板、負極極板及びセパレータによって構成される。電池セルは、主に金属イオンが正極極板と負極極板との間で移動することによって作動する。正極極板は、正極集電体と正極活物質層と、を含み、正極活物質層は、正極集電体の表面に塗覆され、正極活物質層を塗布していない正極集電体は、すでに正極活物質層を塗覆した正極集電体から突出し、正極活物質層を塗布していない正極集電体を正極タブとする。リチウムイオン電池を例にし、正極集電体の材料はアルミニウムであってもよく、正極活物質はコバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム、三元リチウム又はマンガン酸リチウムなどであってもよい。負極極板は、負極集電体と負極活物質層とを含み、負極活物質層は、負極集電体の表面に塗覆され、負極活物質層を塗布していない負極集電体は、すでに負極活物質層を塗覆した負極集電体から突出し、負極活物質層を塗布していない負極集電体を負極タブとする。負極集電体の材料は銅であってもよく、負極活物質は炭素又はケイ素などであってもよい。大電流を流しても溶断しないことを確保するために、正極タブの数は複数であり、且つ積層され、負極タブの数は複数であり、且つ積層される。セパレータの材質は、PP(polypropylene、ポリプロピレン)又はPE(polyethylene、ポリエチレン)などであってもよい。なお、電極アセンブリは、捲回型構造であってもよく、積層型構造であってもよく、本出願の実施例では、これに限らない。
【0047】
電池技術の発展は、多岐にわたる設計因子、例えばエネルギー密度、サイクル寿命、放電容量、充放電倍率などの性能パラメータを同時に考慮する必要があり、また、電池の安全性も考慮する必要がある。
【0048】
発明者は、一般的な電池セルにとって、充放電サイクル過程において、電池セルが発熱しやすく、電池セルの寿命に影響を与えることを発見した。発明者は、さらに研究により、電池セルにおいて、エンドキャップとタブとを直接溶接することにより、エンドキャップを介して電気エネルギーを出力することを発見した。しかしながら、エンドキャップの構造上の制限から、エンドキャップとタブとの溶接によって形成される溶接部(エンドキャップとタブとの溶接によって溶接痕が形成される部分)が、電極アセンブリの中心から比較的遠く離れることにより、電極アセンブリの内輪部分の電子が溶接部を介してエンドキャップに至る運動経路は比較的大きく、電極アセンブリの外輪部分の電極が溶接部を介してエンドキャップに至る運動経路は比較的小さく、電池セルの内部抵抗が増大し、分極現象が発生し、それによって電池セルの充放電中に大量の熱が発生し、電池セルの寿命に影響を与える。
【0049】
これに鑑み、本出願の実施例は、電池セルを提供し、集電部品を介してエンドキャップとタブとを接続し、エンドキャップとタブとの電気的な接続を実現し、且つ集電部品とタブとは、溶接して第一の溶接部と第二の溶接部とを形成し、集電部品とエンドキャップとは、溶接して第三の溶接部を形成し、第一の溶接部は、第三の溶接部の内周側に位置し、第二の溶接部は、第三の溶接部の外周側に位置することにより、電極アセンブリの内輪部分の電子は、タブ、第一の溶接部、集電部品、第三の溶接部とエンドキャップの経路に沿って運動することができ、電極アセンブリ外輪部分の電子は、タブ、第二の溶接部、集電部品、第三の溶接部とエンドキャップの経路に沿って運動することができ、電極アセンブリの内輪部分の電子と外輪部分の電子との運動経路を均一化し、電池セルの内部抵抗を低減させ、電池セルの寿命を効果的に向上させる。
【0050】
本出願の実施例に記述された技術案は、電池及び電池を使用する電力消費機器に用いられる。
【0051】
電力消費機器は、車両、携帯電話、携帯型機器、ノートパソコン、船、宇宙航空機、電動玩具と電動工具などであってもよい。車両は、燃料油自動車、ガス自動車又は新エネルギー自動車であってもよく、新エネルギー自動車は、純電気自動車、ハイブリッド自動車又はレンジエクステンダー自動車などであってもよい。宇宙航空機は、飛行機、ロケット、スペースシャトルと宇宙船などを含み、電動玩具は、固定型又は移動型の電動玩具、例えばゲーム機、電気自動車玩具、電気船玩具と電気飛行機玩具などを含み、電動工具は、金属切削電動工具、研磨電動工具、組み立て電動工具と鉄道用電動工具、例えば電気ドリル、電気グラインダ、電気レンチ、電気ドライバ、電気ハンマ、ハンマードリル、コンクリート振動機、電気カンナなどを含む。本出願の実施例は、上記電力消費機器に特別な制限を設けない。
【0052】
以下実施例は、説明の便宜上、電力消費機器が車両であることを例にして説明する。
【0053】
図1を参照すると、
図1は、本出願のいくつかの実施例による車両1000の構造概略図であり、車両1000の内部には電池100が設置され、電池100は、車両1000の底部又は頭部又は尾部に設置されてもよい。電池100は、車両1000の給電に使用されることができ、例えば電池100は、車両1000の操作電源として使用されることができる。
【0054】
車両1000は、コントローラ200とモータ300と、をさらに含んでもよく、コントローラ200は、モータ300に給電するように電池100を制御するために用いられ、例えば車両1000の起動、ナビゲーション及び走行時の作動電力消費需要に用いられる。
【0055】
本出願のいくつかの実施例では、電池100は、車両1000の操作電源として使用されることができるだけでなく、車両1000の駆動電源として、燃料油又は天然ガスの代わりに、又はその一部の代わりに車両1000に駆動力を提供することもできる。
【0056】
図2を参照すると、
図2は、本出願のいくつかの実施例による電池100の構造概略図であり、電池100は、筐体10と電池セル20と、を含み、筐体10は、電池セル20を収容するために用いられる。
【0057】
ここで、筐体10は、電池セル20を収容する部材であり、筐体10は、電池セル20のために収容空間を提供し、筐体10は、様々な構造を採用することができる。いくつかの実施例では、筐体10は、第一の部分11と第二の部分12とを含んでもよく、第一の部分11と第二の部分12とは、電池セル20を収容するための収容空間を画定するように互いに被せられる。第一の部分11と第二の部分12とは、様々な形状、例えば、長方体、円柱体などであってもよい。第一の部分11は、一側が開放する中空構造であってもよく、第二の部分12は、一側が開放する中空構造であってもよく、第二の部分12の開放側を第一の部分11の開放側に被せることにより、収容空間を有する筐体10を形成する。第一の部分11は、一側が開放する中空構造であり、第二の部分12は、板状構造であってもよく、第二の部分12を第一の部分11の開放側に被せることにより、収容空間を有する筐体10を形成する。第一の部分11と第二の部分12とは、シール素子を介してシールを実現することができ、シール素子は、シールリング、シーラントなどであってもよい。
【0058】
電池100では、電池セル20は、一つであってもよく、複数であってもよい。電池セル20が複数である場合、複数の電池セル20同士は、直列接続又は並列接続又は直並列接続であってもよく、直並列接続とは、複数の電池セル20には直列接続も並列接続もあることを指す。まず複数の電池セル20を直列又は並列又は直並列に接続して電池モジュールを構成してから、複数の電池モジュールを直列又は並列又は直並列に接続して一体化し、且つ筐体10内に収容するようにしてもよい。すべての電池セル20同士を直接に直列又は並列又は直並列に接続してから、すべての電池セル20で構成する全体を筐体10内に収容してもよい。
【0059】
いくつかの実施例では、電池100は、バスバー部材をさらに含んでもよく、複数の電池セル20同士は、複数の電池セル20の直列接続又は並列接続又は直並列接続を実現するために、バスバー部材によって電気的な接続を実現してもよい。バスバー部材は、金属導体、例えば銅、鉄、アルミニウム、ステンレス、アルミニウム合金などであってもよい。
【0060】
図3を参照すると、
図3は、本出願のいくつかの実施例による電池セル20の分解図あり、電池セル20は、ハウジング21と、電極アセンブリ22と、エンドキャップ23と、集電部品24と、を含む。
【0061】
ハウジング21は、電極アセンブリ22を収容するための部材であり、ハウジング21は、一端が開口を形成する中空構造であってもよく、ハウジング21は、対向する両端とも開口を形成する中空構造であってもよい。ハウジング21が、一端が開口を形成する中空構造である場合、エンドキャップ23は、一つであってもよく、このエンドキャップ23は、対応してハウジング21の開口に被せる。ハウジング21が、両端とも開口を形成する中空構造である場合、エンドキャップ23は、二つであってもよく、二つのエンドキャップ23は、それぞれハウジング21両端の開口に被せる。ハウジング21の材質は、様々な材質、例えば、銅、鉄、アルミニウム、鋼、アルミニウム合金などであってもよい。ハウジング21は、様々な形状、例えば、円柱体、長方体などであってもよい。例示的には、
図3において、ハウジング21は、円柱体であり、ハウジング21は、両端とも開口を形成する中空構造である。
【0062】
電極アセンブリ22は、電池セル20において電化学反応が発生する部材である。電極アセンブリ22は、正極極板と、負極極板と、セパレータと、を含んでもよい。電極アセンブリ22は、正極極板と、セパレータと、負極極板とを捲回して形成される捲回型構造であってもよく、正極極板と、セパレータと、負極極板とを積層配置して形成される積層型構造であってもよい。電極アセンブリ22は、様々な形状、例えば、円柱体、長方体などであってもよい。ハウジング21が円柱体である場合、電極アセンブリ22は、円柱体であってもよく、ハウジング21が長方体である場合、電極アセンブリ22は、長方体であってもよい。
【0063】
正極極板は、正極集電体と、正極集電体の対向する両側に塗覆される正極活物質層と、を含んでもよい。負極極板は、負極集電体と、負極集電体の対向する両側に塗覆される負極活物質層と、を含んでもよい。電極アセンブリ22は、タブ221を含み、タブ221は、正極タブと負極タブとに分けられ、正極タブは、正極極板上に正極活物質層を塗覆していない部分であってもよく、負極タブは、負極極板上に負極活物質層を塗覆していない部分であってもよい。
【0064】
エンドキャップ23は、電池セル20の内部環境と外部環境とを遮断するようにハウジング21の開口に被せる部材である。エンドキャップ23は、ハウジング21の開口に被せ、エンドキャップ23の形状は、ハウジング21の形状に適合してもよく、例えば、ハウジング21は、長方体構造であり、エンドキャップ23は、ハウジング21に適合する矩形板状構造であり、さらに、例えば、
図3に示すように、ハウジング21は、円柱体構造であり、エンドキャップ23は、ハウジング21に適合する円形板状構造である。エンドキャップ23の材質は、様々な材質、例えば、銅、鉄、アルミニウム、鋼、アルミニウム合金などであってもよく、エンドキャップ23の材質とハウジング21の材質とは、同じであってもよく、異なってもよい。電池セル20におけるエンドキャップ23が二つである実施例では、二つのエンドキャップ23の材質は、同じであってもよく、異なってもよい。
【0065】
エンドキャップ23とハウジング21とは、シール材を介してシール接続を実現することができる。シール材を介して、エンドキャップ23とハウジング21とを隔離させ、実現エンドキャップ23とハウジング21とのシールを実現するとともに、エンドキャップ23とハウジング21との絶縁を実現することができる。シール材の材質は、プラスチック、ゴムなどであってもよい。
【0066】
集電部品24は、エンドキャップ23とタブ221との電気的な接続を実現する部材である。集電部品24は、一つであってもよく、二つであってもよい。電池セル20に一つのエンドキャップ23のみが設置される実施例では、集電部品24は、一つであってもよく、正極タブと負極タブとのうちの一方は、一つの集電部品24を介して一つのエンドキャップ23と接続され、他方は、ハウジング21と直接接続される。電池セル20に二つのエンドキャップ23が設置される実施例では、集電部品24は、二つであってもよく、正極タブと負極タブとのうちの一方は、一つの集電部品24を介して一つのエンドキャップ23と接続され、他方は、別の集電部品24を介して別のエンドキャップ23と接続される。集電部品24は、金属導体、例えば、銅、鉄、アルミニウム、鋼、アルミニウム合金などであってもよい。電池セル20の集電部品24が二つである実施例では、二つの集電部品24の材質及び構造は、同じであってもよく、異なってもよい。
【0067】
図4を参照すると、
図4は、本出願のいくつかの実施例による電池セル20の部分概略図であり、本出願の実施例は、電池セル20を提供し、この電池セルは、ハウジング21と、電極アセンブリ22と、エンドキャップ23と、集電部品24と、を含む。ハウジング21は、開口を有し、電極アセンブリ22は、タブ221を有し、電極アセンブリ22は、ハウジング21内に収容するために用いられ、エンドキャップ23は、開口に被せるために用いられ、集電部品24は、エンドキャップ23とタブ221との電気的な接続を実現するようにエンドキャップ23とタブ221とを接続するために用いられる。ここで、集電部品24とタブ221とは、溶接して第一の溶接部25と第二の溶接部26とを形成し、集電部品24とエンドキャップ23とは、溶接して第三の溶接部27を形成し、第一の溶接部25は、第三の溶接部27の内周側に位置し、第二の溶接部26は、第三の溶接部27の外周側に位置する。
【0068】
集電部品24は、エンドキャップ23とタブ221との電気的な接続を実現するようにエンドキャップ23とタブ221とを接続するために用いられ、エンドキャップ23と正極タブとは集電部品24を介して接続してもよく、エンドキャップ23と負極タブとは集電部品24を介して接続してもよい。
【0069】
集電部品24とタブ221とは、溶接して第一の溶接部25と第二の溶接部26とを形成し、第一の溶接部25と第二の溶接部26とは、いずれも集電部品24とタブ221とを溶接して溶接痕が形成される部分であり、第一の溶接部25と第二の溶接部26とは、いずれも集電部品24とタブ221とを接続する役割を果たす。集電部品24とタブ221とは、様々な溶接方式で溶接を実現することができ、例えば、集電部品24とタブ221とは、貫通溶接の方式を採用して溶接を実現し、集電部品24とタブ221とを溶接するように集電部品24の外側(集電部品24のタブから離れる側)で溶接することができる。
【0070】
集電部品24とエンドキャップ23とは、溶接して第三の溶接部27を形成し、第三の溶接部27は、集電部品24とタブ221とを溶接して溶接痕が形成される部分であり、第三の溶接部27は、集電部品24とエンドキャップ23とを接続する役割を果たす。集電部品24とエンドキャップ23とは、様々な溶接方式で溶接を実現することができ、例えば、集電部品24とエンドキャップ23とは、貫通溶接の方式を採用して溶接を実現し、エンドキャップ23と集電部品24とを溶接するようにエンドキャップ23の外側(エンドキャップ23の集電部品から離れる側)で溶接することができる。
【0071】
第一の溶接部25は、第三の溶接部27の内周側に位置し、即ち第三の溶接部27は、エンドキャップ23の厚さ方向Zに垂直する方向において、第一の溶接部25の外側に位置し、第三の溶接部27が第一の溶接部25の外周面以外に位置すると理解されてもよい。第二の溶接部26は、第三の溶接部27の外周側に位置し、即ち第二の溶接部26は、エンドキャップ23の厚さ方向Zに垂直する方向において、第三の溶接部27の外側に位置し、第二の溶接部26が第三の溶接部27の外周面以外に位置すると理解されてもよい。つまり、エンドキャップ23の厚さ方向Zに垂直する方向において、第一の溶接部25、第三の溶接部27、第二の溶接部26は、内側から外側に向かって順に設置される。第一の溶接部25、第二の溶接部26、第三の溶接部27は、同軸に設置されてもよく、偏心して設置されてもよい。説明すべきこととして、第一の溶接部25は、第三の溶接部27の内周側に位置し、ここで、エンドキャップ23の厚さ方向Zにおける第一の溶接部25と第三の溶接部27との位置関係を限定せず、第一の溶接部25と第三の溶接部27との内外関係を限定し、つまり、第一の溶接部25と第三の溶接部27とは、エンドキャップ23の厚さ方向Zにおいて、距離が置かれてもよく、距離が置かれなくてもよい。同様に、第二の溶接部26は、第三の溶接部27の外周側に位置し、ここで、エンドキャップ23の厚さ方向Zにおける第二の溶接部26と第三の溶接部27との位置関係を限定せず、第二の溶接部26と第三の溶接部27との内外関係を限定し、つまり、第二の溶接部26と第三の溶接部27とは、エンドキャップ23の厚さ方向Zにおいて、距離が置かれてもよく、距離が置かれなくてもよい。
【0072】
第一の溶接部25は、周方向に沿って延在し且つ首尾が繋がる密閉構造であってもよく、例えば、第一の溶接部25は、環状構造である。第一の溶接部25は、周方向に沿って延在し且つ首尾に距離が置かれている非密閉構造であってもよく、例えば、第一の溶接部25は、半環状構造である。無論、第一の溶接部25は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の区間に分割されてもよい。第二の溶接部26は、周方向に沿って延在し且つ首尾が繋がる密閉構造であってもよく、例えば、第二の溶接部26は、環状構造である。第二の溶接部26は、周方向に沿って延在し且つ首尾に距離が置かれている非密閉構造であってもよく、例えば、第二の溶接部26は、半環状構造である。無論、第二の溶接部26は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の区間に分割されてもよい。第三の溶接部27は、周方向に沿って延在し且つ首尾が繋がる密閉構造であってもよく、例えば、第三の溶接部27は、環状構造である。第三の溶接部27は、周方向に沿って延在し且つ首尾に距離が置かれている非密閉構造であってもよく、例えば、第三の溶接部27は、半環状構造である。無論、第三の溶接部27は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の区間に分割されてもよい。
【0073】
第三の溶接部27の外周側に位置する第二の溶接部26は、一巻きであってもよく、複数巻きであってもよい。第三の溶接部27の内周側に位置する第一の溶接部25は、一巻きであってもよく、複数巻きであってもよい。
【0074】
電池セル20では、タブ221とエンドキャップ23とが集電部品24を介して接続されるとともに、集電部品24とタブ221とは、溶接して第一の溶接部25と第二の溶接部26とを形成し、集電部品24とエンドキャップ23とは、溶接して第三の溶接部27を形成し、第一の溶接部25と第二の溶接部26とは、それぞれ第三の溶接部27の内周側と外周側とに位置することにより、電極アセンブリ22の内輪部分の電子は、タブ221、第一の溶接部25、集電部品24、第三の溶接部27とエンドキャップ23の経路に沿って運動することができ、電極アセンブリ22の外輪部分の電子は、タブ221、第二の溶接部26、集電部品24、第三の溶接部27とエンドキャップ23の経路に沿って運動することができ、電極アセンブリ22の内輪部分の電子の運動経路と外輪部分の電子の運動経路とほぼ一致し、電極アセンブリ22の内輪部分の電子と外輪部分の電子との運動経路を均一化し、電池セル20の内部抵抗を低減させ、電池セル20の寿命を効果的に向上させる。
【0075】
なお、集電部品24とタブ221とが第一の溶接部25と第二の溶接部26とを介して接続されるため、第一の溶接部25と第二の溶接部26とも過電流可能となり、過電流能力が増大し、大倍率過電流の需要を満たす。第一の溶接部25と第二の溶接部26とは、それぞれ第三の溶接部27の内周側と外周側とに位置することにより、第一の溶接部25、第二の溶接部26、第三の溶接部27が、エンドキャップ23の厚さ方向Zにおいて重ねず、第三の溶接部27と第一の溶接部25又は第二の溶接部26との重ねによるエンドキャップ23と集電部品24との不強固な溶接のリスクを低減させる。
【0076】
一般的な電池セル20にとっては、集電部品24とタブ221との溶接によって形成される溶接部と、エンドキャップ23と集電部品24との溶接によって形成される溶接部とは、基本的には同一円周上に位置する。集電部品24とタブ221との溶接によって形成される溶接部と、エンドキャップ23と集電部品24との溶接によって形成される溶接部とが、エンドキャップ23の厚さ方向Zにおいて重ねることを回避するために、エンドキャップ23と集電部品24とを溶接する時、エンドキャップ23と集電部品24との溶接によって形成される溶接部と、集電部品24とタブ221との溶接によって形成される溶接部とが、周方向においてずれることを確保するために、溶接位置を見つける必要があり、溶接効率が比較的低い。
【0077】
一方、本出願の実施例による電池セル20では、第一の溶接部25が、第三の溶接部27の内周側に位置し、第二の溶接部26が、第三の溶接部27の外周側に位置するため、実際の溶接過程において、集電部品24とタブ221とは、溶接して第一の溶接部25と第二の溶接部26とを形成した後、第一の溶接部25と第二の溶接部26との間の領域内でエンドキャップ23と集電部品24とを溶接することにより、第一の溶接部25の外周側に位置し、第二の溶接部26の内周側に位置する第三の溶接部27を形成することができ、エンドキャップ23と集電部品24との溶接効率を向上させ、さらに生産効率を向上させる。
【0078】
いくつかの実施例では、引き続き
図4を参照すると、集電部品24は、本体部241と凸部242とを含む。本体部241は、第一の溶接部25と第二の溶接部26とを形成するようにタブ221と当接して溶接するために用いられる。凸部242は、本体部241の外面からエンドキャップ23に面する方向に沿って突出し、凸部242は、第三の溶接部27を形成するようにエンドキャップ23と当接して溶接するために用いられる。
【0079】
本体部241の外面とは、本体部241のタブ221から離れる表面を指す。無論、本体部241も、内面を有し、本体部241の内面とは、タブ221と接触する表面を指す。本体部241は、板状構造であってもよい。
【0080】
凸部242は、本体部241の外面からエンドキャップ23に面する方向に沿って突出し、換言すると、エンドキャップ23の厚さ方向Zにおいて、凸部242は、本体部241の外面からエンドキャップ23に接近する方向に延在する。
【0081】
本実施例では、本体部241は、集電部品24とタブ221とを溶接する部分であり、凸部242は、集電部品24とエンドキャップ23とを溶接する部分であり、集電部品24の凸部242は、本体部241の外面からエンドキャップ23に面する方向に沿って突出し、凸部242がエンドキャップ23と当接すると、良好な接触を確保することができ、エンドキャップ23と集電部品24との溶接が容易になる。
【0082】
いくつかの実施例では、引き続き
図4を参照すると、本体部241は、第一の接続部2411と第二の接続部2412とを含む。第一の接続部2411は、凸部242と繋がり且つ凸部242の内周側に位置し、第一の接続部2411は、第一の溶接部25を形成するようにタブ221と当接して溶接するために用いられ、第二の接続部2412は、凸部242と繋がり且つ凸部242の外周側に位置し、第二の接続部2412は、第二の溶接部26を形成するようにタブ221と当接して溶接するために用いられる。
【0083】
第一の接続部2411は、凸部242と繋がり且つ凸部242の内周側に位置し、即ち第一の接続部2411と凸部242とが接続し、且つエンドキャップ23の厚さ方向Zに垂直する方向において、第一の接続部2411は、凸部242の内側に位置する。第二の接続部2412は、凸部242と繋がり且つ凸部242の外周側に位置し、即ち第二の接続部2412と凸部242とが接続し、且つエンドキャップ23の厚さ方向Zに垂直する方向において、第二の接続部2412は、凸部242の外側に位置する。
【0084】
第一の接続部2411と、凸部242と、第二の接続部2412との三者は、一体成形構造であってもよい。第一の接続部2411と第二の接続部2412とは、いずれも板状構造であってもよい。
【0085】
本実施例では、本体部241の第一の接続部2411は、凸部242の内周側に位置し、本体部241の第二の接続部2412は、凸部242の外周側に位置し、第一の接続部2411と第二の接続部2412とは、凸部242によって仕切られることにより、集電部品24全体に明らかに区切られる三つの溶接領域が形成され、三つの溶接領域は、それぞれ集電部品24の、第一の接続部2411、凸部242及び第二の接続部2412に対応する領域であり、第一の接続部2411とタブ221とを溶接し、第二の接続部2412とタブ221とを溶接し、エンドキャップ23と凸部242とを溶接することにより、第一の溶接部25と第二の溶接部26とがそれぞれ第三の溶接部27の内周側と外周側とに位置することを確保することができ、集電部品24とタブ221及びエンドキャップ23と集電部品24との溶接効率を向上させ、生産性を向上させることができる。
【0086】
いくつかの実施例では、引き続き
図4を参照すると、第一の接続部2411の外面と凸部242の内周面とは、第一の回避部243を共同して画定し、第一の回避部243は、第一の溶接部25を回避するために用いられ、第二の接続部2412の外面と凸部242の外周面とは、第二の回避部244を共同して画定し、第二の回避部244は、第二の溶接部26を回避するために用いられる。
【0087】
第一の接続部2411の外面とは、第一の接続部2411のタブ221から離れる表面を指す。第二の接続部2412の外面とは、第二の接続部2412のタブ221から離れる表面を指す。凸部242は、エンドキャップ23と当接するための第一の当接面2421を有し、凸部242の内周面は、凸部242の、第一の当接面2421と第一の接続部2411の外面との間に接続される面であり、凸部242の外周面は、凸部242の、第一の当接面2421と第二の接続部2412の外面との間に接続される面である。
【0088】
第一の回避部243は、第一の溶接部25を回避する役割を果たすため、第一の溶接部25の少なくとも一部が第一の回避部243内に収容され、第一の回避部243は、凸部242の第一の当接面2421からエンドキャップ23から離れる方向に凹む凹溝構造であってもよい。第二の回避部244は、第二の溶接部26を回避する役割を果たすため、第二の溶接部26の少なくとも一部が第二の回避部244内に収容され、第二の回避部244は、凸部242の第一の当接面2421からエンドキャップ23から離れる方向に凹む凹溝構造であってもよい。
【0089】
エンドキャップ23が凸部242に当接するため、エンドキャップ23は、第一の回避部243を密閉し、第一の溶接部25の第一の回避部243内に位置する部分は、エンドキャップ23によって第一の回避部243内に制限され、第一の溶接部25の一部が脱落しても電池セル20内部に落ちず、第一の溶接部25が局所的に脱落して電池セル20内部に落ちて、電池セル20性能に影響を与えるリスクが発生しにくい。
【0090】
第一の接続部2411の外面と凸部242の内周面とが、第一の溶接部25を回避するための第一の回避部243を共同して画定しているため、凸部242とエンドキャップ23との良好な接触が確保され、エンドキャップ23と集電部品24との溶接後の堅牢性を向上させる。第二の接続部2412の外面と凸部242の外周面とが、第二の溶接部26を回避するための第二の回避部244を共同して画定しているため、凸部242とエンドキャップ23との良好な接触が確保され、エンドキャップ23と集電部品24との溶接後の堅牢性を向上させる。
【0091】
いくつかの実施例では、引き続き
図4を参照すると、集電部品24の凸部242に対応する位置には、凹部245を形成しており、凹部245は、本体部241の内面からエンドキャップ23に面する方向に沿って凹む。凸部242は、エンドキャップ23と当接するための第一の当接面2421を有し、凸部242は、第一の当接面2421と凹部245の底面との間に位置する第三の接続部2422を有し、第三の接続部2422は、第三の溶接部27を形成するようにエンドキャップ23と溶接するために用いられる。
【0092】
凹部245の底面は、凹部245の側面と繋がる面であり、凹部245の底面は、タブ221に面し、且つタブ221から距離が置かれている。凸部242は、第一の当接面2421と凹部245の底面との間に位置する第三の接続部2422を有し、第三の接続部2422は、凸部242の、第一の当接面2421と凹部245の底面との間に位置する部分である。凹部245は、環状溝であってもよく、構造が簡単であり、成形製造が容易である。
【0093】
エンドキャップ23の厚さ方向Zにおいて、第三の接続部2422は、第一の接続部2411及び第二の接続部2412から距離が置かれてもよい。第三の接続部2422は、第一の接続部2411と第二の接続部2412と同様に、いずれも板状構造であってもよい。
【0094】
集電部品24は、一枚の板材からプレスの方式によって形成されてもよく、板材の一側にプレスを行って凹部245を形成するとともに、板材の他側で凹部245に対応する位置に凸部242を形成する。
【0095】
本実施例では、集電部品24の凹部245の設置は、集電部品24の重量を軽減し、材料の節約を図ることができる一方、凹部245は、第三の溶接部27を回避し、エンドキャップ23と凸部242との溶接時に、集電部品24とタブ221との溶接がすでに完了した位置に与える影響を低減することができる。
【0096】
いくつかの実施例では、凸部242は、環状構造である。
【0097】
実施例では、凹部245は、環状溝であってもよく、第二の接続部2412と第三の接続部2422とは、環状構造であってもよく、第一の接続部2411は、環状構造であってもよく、円形構造であってもよい。
【0098】
凸部242が環状構造であるため、凸部242の周方向における任意の位置もエンドキャップ23と溶接して、溶接の難易度を低減することができる。無論、凸部242の周方向に沿ってエンドキャップ23と凸部242とを溶接し、エンドキャップ23と集電部品24との溶接後の堅牢性を向上させることもできる。
【0099】
いくつかの実施例では、
図5を参照すると、
図5は、本出願の別のいくつかの実施例による電池セル20の部分概略図であり、エンドキャップ23は、第二の当接面231を有し、集電部品24は、第三の溶接部27を形成するように第二の当接面231と当接し且つエンドキャップ23と溶接する。エンドキャップ23には、第二の当接面231から集電部品24から離れる方向に沿って凹む第三の回避部232と第四の回避部233とが設けられ、第三の回避部232は、第一の溶接部25を回避するために用いられ、第四の回避部233は、第二の溶接部26を回避するために用いられる。
【0100】
第三の回避部232は、第一の溶接部25を回避する役割を果たすため、第一の溶接部25の少なくとも一部が第三の回避部232内に収容され、第三の回避部232は、第二の当接面231から集電部品24から離れる方向に凹む凹溝構造であってもよい。第四の回避部233は、第二の溶接部26を回避する役割を果たすため、第二の溶接部26の少なくとも一部が第四の回避部233内に収容され、第四の回避部233は、第二の当接面231から集電部品24から離れる方向に凹む凹溝構造であってもよい。
【0101】
説明すべきこととして、電池セル20に二つのエンドキャップ23と二つの集電部品24とが設置されている場合に、二つのエンドキャップ23の構造は、同じであってもよく、異なってもよく、二つの集電部品24の構造は、同じであってもよく、異なってもよい。例えば、一つのエンドキャップ23と一つの集電部品24とは、
図5に示す構造(第一の溶接部25と第二の溶接部26とを回避するための回避部は、エンドキャップ23に設置される)を採用し、別のエンドキャップ23と別の集電部品24とは、
図4に示す構造(第一の溶接部25と第二の溶接部26とを回避するための回避部は、集電部品24に設置される)を採用する。
【0102】
エンドキャップ23には、第二の当接面231から集電部品24から離れる方向に沿って凹む第三の回避部232と第四の回避部233とが設けられているため、第三の回避部232と第四の回避部233とは、それぞれ第一の溶接部25と第二の溶接部26とを回避することができ、第二の当接面231と集電部品24との良好な接触が確保される。第三の回避部232と第四の回避部233とは、エンドキャップ23に設置され、集電部品24の構造を簡素化することができる。
【0103】
いくつかの実施例では、引き続き
図5を参照すると、集電部品24は、タブレット構造である。
【0104】
集電部品24は、タブレット構造であり、即ち集電部品24は、均一な厚さを有する板状構造である。集電部品24の外面と内面とが平行に設置されると、集電部品24の厚さをほぼ均一にすることができる。
【0105】
本実施例では、集電部品24は、タブレット構造であり、構造が簡単であり、成形製造が容易である。
【0106】
説明すべきこととして、他の実施例では、エンドキャップ23には、それぞれ第一の溶接部25と第二の溶接部26とを回避するための第三の回避部232と第四の回避部233とが設置されている場合に、集電部品24には、それぞれ第一の溶接部25と第二の溶接部26とを回避するための第一の回避部243と第二の回避部244とを設置することにより、構造全体として第一の溶接部25と第二の溶接部26とを回避するための回避空間をより大きくすることができる。
【0107】
いくつかの実施例では、引き続き
図4及び
図5を参照すると、エンドキャップ23は、蓋本体234と端子部235とを含み、蓋本体234は、ハウジング21の開口に被せるために用いられ、端子部235は、蓋本体234の外面から電極アセンブリ22から離れる方向に沿って突出する。第三の溶接部27は、端子部235の外周側に位置し、エンドキャップ23の厚さ方向Zにおいて、端子部235の投影の一部又は全部は、第一の溶接部25を覆う。
【0108】
端子部235は、エンドキャップ23の、電池セル20の電気エネルギーを出力するための部分であり、端子部235は、他の部材と繋がるために用いられ、例えば、端子部235とバスバー部材と繋がる。蓋本体234は、エンドキャップ23の、ハウジング21と繋がり且つハウジング21の開口に被せるための部分である。端子部235と蓋本体234とは、一体成形構造であってもよく、接続している別体構造であってもよく、例えば、端子部235と蓋本体234とが溶接される。端子部235は、蓋本体234の中心位置に位置してもよい。電極アセンブリ22が円柱体構造である実施例では、タブ221は、環状構造であってもよく、端子部235は、タブ221と同軸に設置されてもよい。
【0109】
本実施例では、第三の溶接部27は、端子部235の外周側に位置し、エンドキャップ23と集電部品24とを溶接する部分の厚さが比較的薄く、エンドキャップ23と集電部品24との溶接後の堅牢性が確保される。エンドキャップ23の厚さ方向Zにおいて、端子部235の投影の一部又は全部が第一の溶接部25を覆うことにより、端子部235の径方向サイズが比較的大きく、他の部材(例えばバスバー部材)との繋がりが容易になり、電気エネルギーを出力する。
【0110】
一般的な電池セル20にとっては、エンドキャップ23とタブ221との電気的な接続を実現するようにエンドキャップ23とタブ221とを直接に溶接することを採用してもよいが、端子部235の領域におけるエンドキャップ23の厚さが厚いため、エンドキャップ23の端子部235に位置する領域において、タブ221と溶接することができず、エンドキャップ23は、蓋本体234とタブ221とを溶接して溶接部を形成するしかできず、蓋本体234とタブ221との溶接によって形成される溶接部が、端子部235の外周側にしか位置できないため、溶接部が電極アセンブリ22の中心から遠く離れて、電池セル20の内部抵抗が増大する。しかしながら、本実施例では、エンドキャップ23とタブ221とが集電部品24を介して接続されるため、集電部品24とタブ221との溶接によって形成される第一の溶接部25の位置は、エンドキャップ23の構造の制限を受けることがなくなり、エンドキャップ23の厚さ方向Zにおいて、端子部235の投影の一部又は全部が第一の溶接部25を覆うことにより、第一の溶接部25が電極アセンブリ22の中心位置により近づくことができ、電池セル20の内部抵抗を低減するのに有利である。
【0111】
いくつかの実施例では、引き続き
図4及び
図5を参照すると、エンドキャップ23には、溶接溝236が設けられ、エンドキャップ23は、溶接溝236の底部に第四の接続部237を形成しており、第四の接続部237は、第三の溶接部27を形成するように集電部品24と溶接するために用いられる。
【0112】
第四の接続部237は、エンドキャップ23と集電部品24とを溶接する部分であり、溶接溝236の底面からエンドキャップ23の集電部品24と当接する面までの間の部分は、第四の接続部237である。
図5に示すように、エンドキャップ23の集電部品24と当接する面を第二の当接面231とすることを例にし、溶接溝236の底面から第二の当接面231までの間にあるエンドキャップ23の部分は、第四の接続部237である。貫通溶接の方式を採用してエンドキャップ23と集電部品24との溶接を実現することを例にし、第四の接続部237の厚さが、エンドキャップ23の他の部位の厚さに対して比較的薄いため、溶接時にエンドキャップ23を貫通しやすくなり、エンドキャップ23と集電部品24とを接続させる。
【0113】
エンドキャップ23が蓋本体234と端子部235とを含む実施例では、溶接溝236は、蓋本体234の外面から電極アセンブリ22に面する方向に沿って凹んでもよい。
【0114】
エンドキャップ23上の溶接溝236の設置は、エンドキャップ23の、集電部品24と溶接するための部位の厚さを減少させ、第三の溶接部27の集電部品24内に位置する部分の深さを向上させ、エンドキャップ23と集電部品24との溶接後の堅牢性を向上させる一方、溶接溝236の位置は、エンドキャップ23と集電部品24とを溶接する位置であり、エンドキャップ23と集電部品24とを溶接する時、エンドキャップ23の、集電部品24との溶接を必要とする溶接位置を迅速に見つけ、溶接効率を向上させることができる。
【0115】
いくつかの実施例では、
図6を参照すると、
図6は、本出願のいくつかの実施例による第一の溶接部25、第二の溶接部26、第三の溶接部27の分布図であり、第一の溶接部25は、環状構造であるため、集電部品24とタブ221との溶接後、良好な堅牢性を有し、比較的大きな過電流面積を有する。
【0116】
別のいくつかの実施例では、
図7を参照すると、
図7は、本出願の別のいくつかの実施例による第一の溶接部25、第二の溶接部26、第三の溶接部27の分布図であり、第一の溶接部25は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の第一の溶接区間251を含み、第一の溶接区間251は、集電部品24とタブ221とを接続するように構成される。集電部品24とタブ221とは、周方向において複数の位置の溶接を採用することにより、各位置に対応して一つの第一の溶接区間251を形成し、集電部品24とタブ221との溶接後、良好な堅牢性を有することを確保するとともに、集電部品24とタブ221との溶接効率を向上させることができる。
【0117】
いくつかの実施例では、引き続き
図6を参照すると、第二の溶接部26は、環状構造であるため、集電部品24とタブ221との溶接後、良好な堅牢性を有し、比較的大きな過電流面積を有する。
【0118】
別のいくつかの実施例では、引き続き
図7を参照すると、第二の溶接部26は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の第二の溶接区間261を含み、第二の溶接区間261は、集電部品24とタブ221とを接続するように構成される。集電部品24とタブ221とは、周方向において複数の位置の溶接を採用することにより、各位置に対応して一つの第二の溶接区間261を形成し、集電部品24とタブ221との溶接後、良好な堅牢性を有することを確保するとともに、集電部品24とタブ221との溶接効率を向上させることができる。
【0119】
いくつかの実施例では、引き続き
図6を参照すると、第三の溶接部27は、環状構造であるため、エンドキャップ23と集電部品24との溶接後、良好な堅牢性を有し、比較的大きな過電流面積を有する。
【0120】
例示的には、エンドキャップ23の厚さ方向Z(
図6には示されない)において、第三の溶接部27の投影は、タブ221(
図6には示されない)を二部分に分割し、二部分の面積が等しく、言い換えれば、タブ221の第三の溶接部27内周側に位置する部分の面積は、タブ221が第三の溶接部27外周側に位置する部分の面積と等しい。
【0121】
別のいくつかの実施例では、引き続き
図7を参照すると、第三の溶接部27は、周方向に沿って間隔をおいて分布する複数の第三の溶接区間271を含み、第三の溶接区間271は、集電部品24とエンドキャップ23とを接続するように構成される。エンドキャップ23と集電部品24とは、周方向において複数の位置の溶接を採用することにより、各位置に対応して一つの第三の溶接区間271を形成し、エンドキャップ23と集電部品24との溶接後、良好な堅牢性を有することを確保するとともに、エンドキャップ23と集電部品24との溶接効率を向上させることができる。
【0122】
本出願の実施例は、電池100を提供し、電池セル20を収容するための筐体10と、上記のいずれか一つの実施例による電池セル20とを含む。
【0123】
本出願の実施例は、電力消費機器を提供し、上記のいずれか一つの実施例による電池100を含む。
【0124】
電力消費機器は、上記のいずれか一つの電池100を応用する機器であってもよい。
【0125】
なお、
図3を参照すると、本出願の実施例は、円柱電池をさらに提供し、ハウジング21と、電極アセンブリ22と、二つのエンドキャップ23と、二つの集電部品24と、を含み、ハウジング21は、対向して配置する二つの開口を有し、二つのエンドキャップ23は、それぞれ二つの開口に被せるために用いられ、電極アセンブリ22は、ハウジング21内に収容するために用いられ、電極アセンブリ22は、対向して配置し且つ極性が逆となる二つのタブ221を有し、一つのタブ221は、一つの集電部品24を介して一つのエンドキャップ23に電気的に接続され、別のタブ221は、別の集電部品24を介して別のエンドキャップ23に電気的に接続される。ここで、
図4及び
図5を参照すると、集電部品24とタブ221とは、溶接して第一の溶接部25と第二の溶接部26とを形成し、集電部品24とエンドキャップ23とは、溶接して第三の溶接部27を形成し、第一の溶接部25は、第三の溶接部27の内周側に位置し、第二の溶接部26は、第三の溶接部27の外周側に位置する。このような構造の円柱電池は、内部抵抗が比較的小さく、耐用年数がより長くなる。
【0126】
本出願の実施例は、電池セル20の製造方法を提供し、
図8を参照すると、
図8は、本出願のいくつかの実施例による電池セル20の製造方法のフローチャートであり、電池セル20の製造方法は、
開口を有するハウジング21を提供するS100と、
タブ221を有する電極アセンブリ22を提供するS200と、
エンドキャップ23を提供するS300と、
集電部品24を提供するS400と、
第一の溶接部25と第二の溶接部26とを形成するように集電部品24と電極アセンブリ22のタブ221とを溶接するS500と、
電極アセンブリ22をハウジング21内に収容するS600と、
エンドキャップ23をハウジング21の開口に被せるS700と、
第三の溶接部27を形成するようにエンドキャップ23と集電部品24とを溶接するS800と、を含む。
【0127】
ここで、第一の溶接部25は、第三の溶接部27の内周側に位置し、第二の溶接部26は、第三の溶接部27の外周側に位置する。
【0128】
上記方法では、ステップS100、ステップS200、ステップS300、ステップS400の前後順序を制限せず、例えば、まずステップS400を実行してから、ステップS300を実行し、その後ステップS200を実行してから、ステップS100を実行することであってもよい。
【0129】
説明すべきこととして、上記各実施例による製造方法によって製造される電池セル20の関連構造は、前述各実施例による電池セル20を参照することができ、ここでこれ以上説明しない。
【0130】
なお、本出願の実施例は、電池セル20の製造機器2000を提供し、
図9を参照すると、
図9は、本出願のいくつかの実施例による電池セル20の製造機器2000の構造概略図であり、製造機器2000は、第一の提供装置2100と、第二の提供装置2200と、第三の提供装置2300と、第四の提供装置2400と、組み立て装置2500と、を含む。第一の提供装置2100は、ハウジング21を提供するために用いられ、開口を有する。第二の提供装置2200は、電極アセンブリ22を提供するために用いられ、電極アセンブリ22は、タブ221を有する。第三の提供装置2300は、エンドキャップ23を提供するために用いられ、第四の提供装置2400は、集電部品24を提供するために用いられる。組み立て装置2500は、第一の溶接部25と第二の溶接部26とを形成するように集電部品24とタブ221とを溶接するために用いられ、組み立て装置2500は、電極アセンブリ22をハウジング21内に収容するためにも用いられ、組み立て装置2500は、エンドキャップ23を開口に被せるためにも用いられる。組み立て装置2500は、第三の溶接部27を形成するようにエンドキャップ23と集電部品24とを溶接するためにも用いられる。ここで、第一の溶接部25は、第三の溶接部27の内周側に位置し、第二の溶接部26は、第三の溶接部27の外周側に位置する。
【0131】
説明すべきこととして、上記実施例による製造機器2000によって製造される電池セル20の関連構造は、前述各実施例による電池セル20を参照することができ、ここでこれ以上説明しない。
【0132】
説明すべきこととして、衝突しない限り、本出願における実施例及び実施例における特徴は、相互に組み合わせることができる。
【0133】
以上の実施例は、本出願の技術案を説明するためのものに過ぎず、本出願を限定するためのものではない、当業者にとって、本出願は、様々な変更と変化が可能である。本出願の精神と原則の範囲内で行われた任意の修正、同等置き換え、改良などは、いずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0134】
10 筐体
11 第一の部分
12 第二の部分
20 電池セル
21 ハウジング
22 電極アセンブリ
221 タブ
23 エンドキャップ
231 第二の当接面
232 第三の回避部
233 第四の回避部
234 蓋本体
235 端子部
236 溶接溝
237 第四の接続部
24 集電部品
241 本体部
2411 第一の接続部
2412 第二の接続部
242 凸部
2421 第一の当接面
2422 第三の接続部
243 第一の回避部
244 第二の回避部
245 凹部
25 第一の溶接部
251 第一の溶接区間
26 第二の溶接部
261 第二の溶接区間
27 第三の溶接部
271 第三の溶接区間
100 電池
200 コントローラ
300 モータ
1000 車両
2000 製造機器
2100 第一の提供装置
2200 第二の提供装置
2300 第三の提供装置
2400 第四の提供装置
2500 組み立て装置
Z 厚さ方向