(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-18
(45)【発行日】2025-04-28
(54)【発明の名称】テキスタイル及びテキスタイル型デバイス
(51)【国際特許分類】
H10K 77/10 20230101AFI20250421BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20250421BHJP
H10K 50/813 20230101ALI20250421BHJP
H10K 50/822 20230101ALI20250421BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20250421BHJP
G09F 9/40 20060101ALI20250421BHJP
H10K 50/844 20230101ALN20250421BHJP
【FI】
H10K77/10
H10K59/131
H10K50/813
H10K50/822
G09F9/30 365
G09F9/30 348A
G09F9/30 330
G09F9/30 338
G09F9/40 301
H10K50/844
(21)【出願番号】P 2023557855
(86)(22)【出願日】2021-11-02
(86)【国際出願番号】 JP2021040334
(87)【国際公開番号】W WO2023079586
(87)【国際公開日】2023-05-11
【審査請求日】2024-01-31
(73)【特許権者】
【識別番号】505300841
【氏名又は名称】株式会社ZOZO
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中丸 啓
(72)【発明者】
【氏名】田島 康太郎
【審査官】藤岡 善行
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-524783(JP,A)
【文献】特開2002-258775(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10K 77/10
H10K 59/131
H10K 50/813
H10K 50/822
H10K 50/844
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
経糸と緯糸とが織られた構成を有し、
前記緯糸は、発光層と、当該発光層を挟む電極層と、当該電極層を挟む保護層とで覆われており、当該保護層の一部がない露出領域を有し、
前記経糸は、前記露出領域に接触するように配置された導電性の経糸であ
り、
前記経糸と前記緯糸との交差部分は前記緯糸の露出領域と非露出領域とを含む
ことを特徴とするテキスタイル。
【請求項2】
前記非露出領域は、露出領域よりも広い
ことを特徴とする請求項1に記載のテキスタイル。
【請求項3】
前記緯糸は、絶縁体の前記保護層で覆われている
ことを特徴とする請求項1
又は2に記載のテキスタイル。
【請求項4】
前記露出領域には、一方の電極層が露出している
ことを特徴とする請求項1
~3のいずれか一つに記載のテキスタイル。
【請求項5】
前記一方の電極層は、駆動用の電力を発光層に伝達するための駆動回路と、当該駆動回路を制御するための制御回路とを含み、当該駆動回路と当該制御回路とが、前記露出領域に露出している
ことを特徴とする請求項
4に記載のテキスタイル。
【請求項6】
前記一方の電極層として、陽極側の電極層が露出している
ことを特徴とする請求項
4又は
5に記載のテキスタイル。
【請求項7】
露出していない他方の電極層には、露出している前記一方の電極層とは逆の電圧が印加され続ける
ことを特徴とする請求項
4~
6のいずれか一つに記載のテキスタイル。
【請求項8】
前記経糸には、導電性の糸と非導電性の糸とが並んで配置され、当該非導電性の糸が交互に前記緯糸の上下を通るように織られた構成を有する
ことを特徴とする請求項1~
7のいずれか一つに記載のテキスタイル。
【請求項9】
経糸と緯糸とが織られた構成を有するテキスタイルを有し、
前記緯糸は、発光層と、当該発光層を挟む電極層と、当該電極層を挟む保護層とで覆われており、当該保護層の一部がない露出領域を有し、
前記経糸は、前記露出領域に接触するように配置された導電性の経糸であ
り、
前記経糸と前記緯糸との交差部分は前記緯糸の露出領域と非露出領域とを含む
ことを特徴とするテキスタイル型デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テキスタイル及びテキスタイル型デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
インテリア(例えば、壁紙)、ファッション(例えば、衣類)、車等の多くの業界において、電子回路を織物に、また、織物からつくられ得る物品に組み込む要望がある。このような要望に応えるために、スマートテキスタイルと呼ばれるテキスタイルを用いた技術が知られている(下記特許文献1)。
【0003】
また、薄く、しなやかで柔軟なデバイス(フレキシブルなデバイス)に適用できる発光素子として有機電界発光素子(有機EL素子)が知られている。例えば、有機EL素子を表示装置や照明装置に用いた技術が知られている(下記特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-208275号公報
【文献】特開2020-088060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術では、ディスプレイ機能を有したテキスタイルを適切に提供することができなかった。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ディスプレイ機能を有したテキスタイルを適切に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係るテキスタイルは、経糸と緯糸とが織られた構成を有し、前記緯糸は、発光層と、当該発光層を挟む電極層と、当該電極層を挟む保護層で覆われており、当該保護層の一部がない露出領域を有し、前記経糸は、前記露出領域に接触するように配置された導電性の経糸であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、ディスプレイ機能を有したテキスタイルを適切に提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、cOLEDとiOLEDの構造の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るテキスタイルの構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るトランジスタと有機EL素子との配置の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るテキスタイルの構成の一例を真上から見た図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るテキスタイルの構成の一例を真上から見た図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
【0010】
以下に、本願に係るテキスタイル及びテキスタイル型デバイスを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係るテキスタイル及びテキスタイル型デバイスが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
(実施形態)
〔1.情報処理の一例〕
電流の制御が可能なインジケータ機能を有したテキスタイルは、ウェアラブルデバイスを始めとしたプロダクトへの応用が期待されている。特に素材そのものを柔らかい素材でつくったテキスタイルは、曲面への適用や、衣服等の変形するようなプロダクトへの実装が可能であるため、適用範囲が多いといった利点がある。
【0012】
近年、有機EL素子を用いたフレキシブルなディスプレイ等が利用されている。しかしながら、信号線が複雑なため、ディスプレイが一枚のシートとして一体化している場合がある。このため、テキスタイルに適用する場合には、有機EL素子のフィルムを張り合わせるか、有機EL素子のスリーブで覆うといった方法が一般的であるが、この場合、テキスタイルが本来有している通気性の確保が困難となる場合がある。加えて、張り合わせによって厚みが増すと、しなやかさが損なわれてしまう場合がある。
【0013】
また、アートや舞台演出等の領域では、LED等の素子を組み合わせたテキスタイルが考案されている。しかしながら、LEDは無機のため、大きなサイズを実装する場合には、LEDが大量に必要となるためコストが上がる場合がある。また、LEDは硬い素材であるため、例えばLEDをドット上に分割配置して衣服等へ実装する場合には、肌触りが悪くなる場合がある。
【0014】
また、有機EL素子は、柔らかい素材の基板上に作られるため、酸素透過(又は、水蒸気透過)等の影響を受け易く、劣化が早いことが知られている。
【0015】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ディスプレイ機能を有したテキスタイルを適切に提供することを目的とする。
【0016】
以下実施形態では、テキスタイル100が、経糸と緯糸とが織られた構成を有し、緯糸には、薄状の有機EL素子が織り込まれ、緯糸の一部に、導電性の経糸(導電糸)が接触するように織られた構成を有するものとして説明する。
【0017】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1では、テキスタイル100が制御装置10によって制御されるものとする。例えば、テキスタイル100を流れる電流が制御装置10によって制御される。
【0018】
ここで、有機EL素子は、陽極と陰極との間に発光層を含む複数種の層を挟んだ構造を有する。有機EL素子は、陽極から注入されたホール(正孔)と陰極から注入された電子とが結合する際のエネルギーを利用して発光層に含まれる有機化合物を励起させることにより、発光させる。
【0019】
また、有機EL素子は、電流駆動型の素子である。このため、有機EL素子は制御装置10によって制御される。
【0020】
端末装置20は、例えば端末装置20を利用するユーザの操作に従って、制御装置10へ制御情報を送信する(ステップS101)。制御装置10は、端末装置20から送信された制御情報に従って処理を行う(ステップS102)。例えば、電源を供給(電圧を印加)して電流を流すための処理を行う。
【0021】
以下、テキスタイル100の構成について詳細を説明する。
【0022】
テキスタイル100は、有機EL素子のフィルム状の箔をパターニングして織り込んだ有機EL素子のディスプレイ構造を有したテキスタイルである。
【0023】
ディスプレイ構造の一例として、cOLED(conventional Organic Light-emitting Diodes)と呼ばれる一般的な有機EL素子の構造が知られている。cOLEDは、素材を柔らかくするためにフィルム上に製膜した構造を有するため、酸素透過が起こり易くなる場合がある。なお、酸素透過を防ぐためには、10-6g/m2/day程度以上の封止が必要となることが知られている。また、励起した電子が反応してアルカリ系の金属を腐食させてしまう場合がある。
【0024】
また、cOLEDとは異なり、陽極と陰極とが反転した構造を有したiOLED(inverted Light-emitting diodes)と呼ばれる有機EL素子の構造が知られている。iOLEDは、高い耐久性としなやかさを両立可能な構造を有し、劣化の原因となるようなアルカリ系の金属等を有さないことを特徴とする。加えて、iOLEDを用いることで、燐光による量子効率を向上させることができる。なお、iOLEDのように陽極と陰極とを反転させた場合には、一般的に性能が落ちてしまうため、間の複数種の層がエネルギー順位に従って適切に配置されることが必要となる。
【0025】
図2は、cOLEDとiOLEDの構造の一例を示す図である。
図2左側が、cOLEDの構造の一例を示しており、陽極にアルミニウム(Al)、陰極に酸化インジウムスズ(ITO)を用いた例を示す。cOLEDでは、陽極から注入された正孔H1と陰極から注入された電子E1とが発光層W1で結合する。また、
図2右側が、iOLEDの構造の一例を示しており、陽極に酸化インジウムスズ、陰極にアルミニウムを用いた例を示す。iOLEDでは、陽極から注入された電子E11と陰極から注入された正孔H11とが発光層W11で結合する。
【0026】
テキスタイル100の一例には、iOLEDの構造を有したテキスタイルが挙げられる。以下、テキスタイル100の構成について更に説明する。なお、以下、有機EL素子はiOLEDであるものとして説明する。
【0027】
テキスタイル100は、有機EL素子のフィルム状の箔を緯糸に織り込み、複数の経糸のうち一部を配線材料とする構成を有する。そして、テキスタイル100は、配線材料とされた一部の経糸で駆動するが、配線材料となる一部の経糸は、制御装置10で制御されるものとする。このように、一部の経糸を制御線として、駆動を制御する。
【0028】
また、テキスタイル100は、複数の経糸のうち一部が、電流を制御するためのパワーソースに接続された構成を有する。そして、テキスタイル100は、パワーソースに接続された一部の経糸で電流を制御するが、電流の制御は、制御装置10で制御されるものとする。このように、一部の経糸をパワーソースの線として、電流を制御する。
【0029】
また、テキスタイル100は、有機EL素子が、ディスプレイのようにグリッド状に駆動するように、経糸と緯糸とが織られた構成を有する。なお、iOLEDを有機EL素子に用いることに加えて、有機EL素子がグリッド状に駆動するように経糸と緯糸とが織られることで、しなやかで通気性のある安定性に優れたテキスタイル100を実現することができる。
【0030】
図3は、テキスタイル100の構成の一例を示す図である。テキスタイル100は、配線材料となる一部の経糸を選択する選択用のトランジスタTR11と、電流を制御する制御用のトランジスタTR12と、有機EL素子EL11とを組み合わせて、PET(Poly Ethylene Telephthalate)等のフレキシブルなフィルムGR11上に配置された構成を有する。なお、フィルムGR11は、絶縁体であれば、PETに限られず、どのようなものであってもよい。例えば、フィルムGR11は、ポリイミド等の透明ではないフレキシブルなフィルムであってもよい。
【0031】
図4は、実施形態に係るトランジスタと有機EL素子との配置の一例を示す図である。配置は、選択用と制御用との2つのトランジスタと有機EL素子とが経方向に並べて配置された積層配置(
図4左側)であってもよいし、横方向に並べて配置された横面配置(
図4右側)であってもよい。なお、選択用と制御用との2つのトランジスタと、有機EL素子との配置において、有機EL素子に対してどちらのトランジスタを前段に配置するかは特に限定されないものとする。
【0032】
図4では、層W111と層W211が保護層(表面層)であり、層W112と層W212が電極層(陽極層)であり、層W113と層W213が正孔輸送層であり、層W114と層W214が発光層であり、層W115と層W215が電子輸送層であり、層W116と層W216が電子注入層であり、層W117と層W217が電極層(陰極層)であり、層W118と層W218が制御用のトランジスタのTFT層であり、層W119と層W219が選択用のトランジスタのTFT層であり、層W120と層W220がフィルムである。
【0033】
ここで、有機EL素子が、ディスプレイのようにグリッド状に駆動するためには、有機EL素子の箔同士を結線させる必要がある。また、2つのトランジスタと有機EL素子の陽極とに電源を供給する必要がある。テキスタイル100は、電源の供給を経糸の導電コンタクトで行う。すなわち、テキスタイル100は、有機EL素子の箔同士の結線を導電コンタクトで行う。なお、導電コンタクトは、例えば、金属、低溶融ハンダ、異方性導電フィルム(ACFフィルム)で行われる。
【0034】
一般的に、半導体設計として、保護層から電極層を露出させる必要はないが、テキスタイル100では、導電コンタクトで経糸から電源を供給できるようにするために、絶縁体である保護層から電極層が露出されているものとする。このような、保護層から電極層が露出された、保護層の一部がない露出領域に経糸が接触するように配置される。また、上面から結線されるため、導電コンタクトは、以下、適宜、「トップコンタクト」とする。
【0035】
また、露出されている電極層は、一方の電極層であり、有機EL素子がiOLEDであるため、陽極側の電極層が露出されている。そして、露出されている一方の電極層は、駆動用の電力を発光層に伝達するための駆動回路と、駆動回路を制御するための制御回路とを含み、駆動回路と制御回路とが、露出領域に露出されている。なお、露出されていない他方の電極層には、露出されている一方の電極層とは逆の電圧が印加され続ける。
【0036】
図5は、テキスタイル100の構成(
図4右側の横面配置の場合)の一例を真上から見た図である。
図5では、層W21が保護層であり、層W22が電極層(陽極層)であり、層W23が発光層であり、層W24が電極層(陰極層)であり、層W25がゲート電極層である。このうち、層W22と層W23は、有機EL素子の層であり、層W25は、トランジスタの層である。
【0037】
また、糸Y1乃至Y5が導電性の糸である。例えば16ピクセルであれば、発光部分のピクセルと重ならないように、32本の導電性の糸が配置される。なお、図示されていないが、糸Y1乃至Y5と並行して、多数の非導電性の糸が配置されているものとする。このように、経糸には、導電性の糸と非導電性の糸とが並んで配置される。また、非導電性の糸が交互に緯糸の上下を通るように配置されてもよい。
【0038】
図5では、例えば糸Y1が、層W21から露出された層W22に接触するように配置されており、トップコンタクトで糸Y1から電源が供給される。また、例えば糸2は、層W21から露出された層W25に接触するように配置されている。
図4では、全体が絶縁体の保護層で覆われてしまっているように見えるが、実際は、
図5に示すように、真上から見ると、覆われているのは一部の領域だけで、一部の領域は露出されている。
【0039】
このように、テキスタイル100は、経方向の結線をトップコンタクトで行う。2つのトランジスタを用いた構成は一般的であるが通常は平面でパターニングを行うのに対して、テキスタイル100は、経方向の結線をトップコンタクトで行うため、2つのトランジスタを一次元的に用いた構成を有する。
【0040】
図6は、テキスタイル100の構成の一例を真上から見た図である。
図6左側は、
図4左側の積層配置に配置されたテキスタイル100の構成の一例を真上から見た図であり、
図6右側は、
図5と同様に、
図4右側の横面配置に配置されたテキスタイル100の構成の一例を真上から見た図である。
【0041】
図6では、層W31乃至W34と層W41乃至W44が電極層(陽極層)であり、層W35乃至W38と層W45乃至W48がゲート電極層であり、層W39と層W49(網掛け部分)が保護層である。このように、積層配置と横面配置とでは、露出領域が異なるが、どちらの配置であっても、経糸が露出領域(陽極層とゲート電極層)に接触するように配置されるものとする。
【0042】
なお、上記実施形態において、トランジスタも柔らかくないと曲げられないため、有機素材を用いることが好ましいが、無機素材でも薄くすれば曲がるため、トランジスタの素材は特に限定されないものとする。また、トランジスタは硬い素材のシリコン(Silicone)でつくり、曲げられる電極層と組み合わせてもよい。このように、有機EL素子が柔らかければ、トランジスタは硬くてもよい。
【0043】
なお、上記実施形態において、トップコンタクトはどのような接触方法で行われてもよい。例えば、トップコンタクトは、導電の基板に導電性の糸を巻き付ける方法、機械的な部材でかしめる方法、ハンダや導電グリス等を用いて接着させる方法、マグネット等を用いて挟む方法、ACFフィルムを用いた圧着による方法等によって行われてもよい。なお、これらの接触方法は一例であり特に限定されないものとする。
【0044】
〔2.情報処理システムの構成〕
図7に示す情報処理システム1について説明する。
図7に示すように、情報処理システム1は、制御装置10と、端末装置20とが含まれる。制御装置10と、端末装置20とは所定の通信網(ネットワークN)を介して、有線または無線により通信可能に接続される。
図7は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。なお、
図7に示した情報処理システム1には、複数台の制御装置10や、複数台の端末装置20が含まれてもよい。
【0045】
制御装置10は、スマートテキスタイルであるテキスタイル100の制御装置である。制御装置10は、端末装置20等からネットワークNを介して送信された情報に基づいて処理を行う。例えば、制御装置10は、テキスタイル100を意匠変化させるための処理を行う。具体的には、制御装置10は、トップコンタクトで選択的に電源を供給するための処理を行う。
【0046】
端末装置20は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置20は、実施形態における処理を実現可能であれば、どのような装置であってもよい。また、端末装置20は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA、マイクロコントローラ等の装置であってもよい。端末装置20は、例えば、ユーザにより入力された設定に応じて、制御情報を制御装置10へ送信する。
【0047】
なお、
図7では、制御装置10と端末装置20とは、別装置である場合を示したが、制御装置10と端末装置20とが一体であってもよい。
【0048】
〔3.利用態様〕
以下、実際の利用態様について説明する。
【0049】
例えば、端末装置20にインストールされたアプリケーション上で、意匠変化させたい意匠情報(例えば、画像情報)や時間情報(例えば、意匠変化のタイミング情報)が設定されることで、ネットワークNを介して制御装置10へ送信し、設定された意匠情報や時間情報に基づいて、テキスタイル100の意匠を変化させてもよい。この際、例えば任意のRGB出力情報に変換させて、ディスプレイとして表示させてもよい。このように、アプリケーションと連動したインタラクティブな意匠変化システムを提供してもよい。
【0050】
また、例えば、テキスタイル100にヒーターを組み合わせることで、変色(感温)テキスタイルを提供してもよい。この場合、ヒーターの熱源は、例えば制御装置10により制御される。このように、テキスタイル100を変色テキスタイルにすることにより、ヒーターの熱に応答して変化する意匠変化システムを提供してもよい。
【0051】
〔4.効果〕
上述してきたように、実施形態に係るテキスタイル100は、経糸と緯糸とが織られた構成を有し、緯糸は、発光層と、発光層を挟む電極層と、電極層を挟む保護層とで覆われており、保護層の一部がない露出領域を有し、経糸は、露出領域に接触するように配置された導電性の経糸であることを特徴とする。
【0052】
これにより、ディスプレイ機能を有した、しなやかで通気性のある安定性に優れたテキスタイル100を提供することができる。また、しなやかで通気性のある安定性に優れたテキスタイル100を提供することができるため、例えば、スマートフォンの筐体、壁紙、衣服、カーテン、ライトシェード等への効果的な実装を可能とすることができる。例えば、スマートフォンの筐体に実装されれば、スマートフォンの筐体の意匠が変化する。例えば、スマートフォンの筐体に表示されていなかった意匠が表示される、スマートフォンの筐体に表示されていた意匠が表示されなくなる、スマートフォンの筐体に表示されていた意匠がより鮮明な色で表示されるようにしてもよい。
【0053】
また、緯糸は、絶縁体の保護層で覆われていることを特徴とする。
【0054】
これにより、安定性に優れたテキスタイル100を提供することができる。
【0055】
また、露出領域には、一方の電極層が露出していることを特徴とする。
【0056】
これにより、トップコンタクトで電源の供給が可能なテキスタイル100を提供することができる。
【0057】
また、一方の電極層は、駆動用の電力を発光層に伝達するための駆動回路と、駆動回路を制御するための制御回路とを含み、駆動回路と制御回路とが、露出領域に露出していることを特徴とする。
【0058】
これにより、トップコンタクトで電源の供給が可能なテキスタイル100を提供することができる。
【0059】
また、一方の電極層として、陽極側の電極層が露出していることを特徴とする。
【0060】
これにより、しなやかで通気性のある安定性に優れたテキスタイル100を提供することができる。
【0061】
また、露出していない他方の電極層には、露出している一方の電極層とは逆の電圧が印加され続けることを特徴とする。
【0062】
これにより、しなやかで通気性のある安定性に優れたテキスタイル100を提供することができる。
【0063】
また、経糸には、導電性の糸と非導電性の糸とが並んで配置され、非導電性の糸が交互に緯糸の上下を通るように織られた構成を有することを特徴とする。
【0064】
これにより、しなやかで通気性のある安定性に優れたテキスタイル100を提供することができる。
【0065】
〔5.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0066】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0067】
また、上述してきた実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0068】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0069】
1 情報処理システム
10 制御装置
20 端末装置
100 テキスタイル
N ネットワーク